説明

太陽電池用封止膜および太陽電池モジュール

【課題】外見的には黒色または有彩色などに着色されていても特定波長の赤外線を透過して蓄熱を防止する性質を有する太陽電池用封止膜を提供することにより、着色された外観を備えるにもかかわらず蓄熱性が低く且つ発電効率にも優れた太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】表面側封止膜と、赤外線透過性着色剤を含有する着色成形材料を成形してなる裏面側封止膜とからなる太陽電池用封止膜。表面側透明保護部材1と裏面側保護部材5との間に、それぞれ表面側封止膜2および裏面側封止膜4を介して、太陽電池用セル3を封止してなる太陽電池モジュールにおいて、裏面側封止膜として、赤外線透過性着色剤を含有する着色成形材料を成形してなる封止膜を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、黒色などの暗色に着色した太陽電池用封止膜および太陽電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、資源の有効利用や環境汚染の防止等の面から、太陽光を電気エネルギーに直接変換する太陽電池が広く使用され、さらなる開発が進められている。
【0003】
太陽電池モジュールは、一般に、表面側透明保護部材(フロントカバー)と裏面側保護部材(バックカバーまたはバックシート)との間に、それぞれ表面側封止膜および裏面側封止膜を介して、シリコン発電素子などの太陽電池用セルを多数個封止した構成とされている。
【0004】
従来の太陽電池モジュールに用いられる表面側透明保護部材には、電池内に太陽光をなるべく効率よく入射させて太陽電池用セルに集光するために、ガラス基板などの透明基板が用いられている。一方、裏面側保護部材には、電池内部への水分侵入などを防止するために、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのプラスチックフィルムや、これらのプラスチックフィルム表面に銀からなる蒸着膜が形成されたものが用いられている。
【0005】
表面側および裏面側に用いられる封止膜としては、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)などのエチレン系共重合体からなるフィルムが用いられている。従来の太陽電池では、安価であり、高い透明性を有することから、封止膜としてはエチレン酢酸ビニル共重合体が好ましく用いられている。
【0006】
太陽電池モジュールは、一般的には、EVAおよび架橋剤を含むEVA組成物を加熱圧延して成膜することにより封止膜を形成した後、表面側透明保護部材、表面側封止膜、太陽電池用セル、裏面側封止膜及び裏面側保護部材をこの順で積層し、130〜190℃程度の温度で加熱加圧してEVAを架橋硬化させて接着一体化することにより製造される。
【0007】
一方、太陽電池は家屋の屋根などに配置されるので、近年、デザインの観点から、黒色などの暗色に着色した太陽電池用モジュールが求められ、黒色などの暗色に着色したバックシートが開示されている。(特許文献1)
【0008】
また、裏面側封止膜に、チタン白、炭酸カリウム等による白色、ウルトラマリン等による青色、カーボンブラック等による黒色、ガラスビーズ及び光拡散剤等による乳白色などの着色剤を配合して着色してもよいことが開示されている。(特許文献2)
【0009】
また、温度上昇に基づく発電効率の低下を抑制する封止膜として1200〜3000nmの波長領域の赤外線を遮蔽する透過波長選択剤を含有する封止膜が開示されている。しかしながら、こうした封止膜は可視光線の透過率が高く、透明なものであった。(特許文献3)
【0010】
【特許文献1】特開2007−128943号公報
【特許文献2】特開平7−202243号公報
【特許文献3】特開2006−190865号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、外見的には黒色または有彩色などに着色されていても特定波長の赤外線を透過して蓄熱を防止する性質を有する太陽電池用封止膜を提供することにより、着色された外観を備えるにもかかわらず蓄熱性が低く且つ発電効率にも優れた太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者は、黒色などの暗色に着色された太陽電池モジュールを得るために種々の検討を行った結果、赤外線透過性着色剤を含有する着色成形材料で封止膜を形成し、この封止膜を太陽電池モジュールの裏面側封止膜として用いることにより、着色された外観を備えるにもかかわらず蓄熱性が低く且つ発電効率にも優れた太陽電池モジュールが得られることを見出した。
【0013】
すなわち、本発明は、表面側封止膜と、赤外線透過性着色剤を含有する着色成形材料を成形してなる裏面側封止膜とからなる太陽電池用封止膜に存する。
また、本発明は、他の局面によれば、表面側透明保護部材と裏面側保護部材との間に、それぞれ表面側封止膜および裏面側封止膜を介して、太陽電池用セルを封止してなる太陽電池モジュールであって、裏面側封止膜が、赤外線透過性着色剤を含有する着色成形材料を成形してなることを特徴とする太陽電池モジュールに存する。
【発明の効果】
【0014】
本発明の太陽電池用封止膜は、赤外線透過性着色剤を含有する着色成形材料から裏面側封止膜が形成されているので、外観は着色されているにもかかわらず、赤外線を透過する性質を備えており蓄熱性が低いので、太陽電池モジュール内の温度上昇を抑制し変換効率を良好に保つことができる。
したがって、本発明の太陽電池用封止膜を太陽電池モジュールに使用することにより、着色された外観を備えるにもかかわらず、蓄熱性が低く変換効率の良好な太陽電池モジュールを簡単に製造することができる。
表面側透明保護部材と裏面側保護部材との間に、それぞれ表面側封止膜および裏面側封止膜を介して、太陽電池用セルを封止してなる太陽電池モジュールにおいて、本発明の太陽電池用封止膜を用いた場合、該太陽電池モジュールは、太陽光の照射を受けると、裏面側封止膜が可視光を吸収して着色された外観を呈するが赤外光は透過させ、透過した赤外光は裏面側保護部材によって反射されて再び裏面側封止膜、太陽電池用セル、表面側封止膜及び表面側透明保護部材を経由して外部に放射されるので、太陽電池モジュール内の蓄熱による温度上昇が防止され、変換効率を良好に維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を詳しく説明する。尚、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及び/又はメタクリルを意味する。
【0016】
(1)太陽電池用封止膜
本発明の太陽電池用封止膜は、表面側封止膜と裏面側封止膜とからなり、裏面側封止膜が赤外線透過性着色剤を含有する着色成形材料を成形してなるものである。着色成形材料は、成形材料と赤外線透過性着色剤とを必須成分として含有して構成される。表面側封止膜は成形材料を成形してなるものである。表面側封止膜に用いられる成形材料は、通常、赤外線透過性着色剤等の着色剤は含有しない方が可視光線を透過させる上で好ましいが、本発明の太陽電池用封止膜の性能を阻害しない程度の量であれば着色剤を含有させることも可能である。
【0017】
(1−1)赤外線透過性着色剤
赤外線透過性着色剤は、可視光線は吸収して呈色するが、赤外線は透過させる性質を有するものであり、具体例としては、ペリレン系黒色顔料が挙げられる。かかるペリレン系黒色顔料は、Paliogen Black S 0084、Paliogen Black L 0086、Lumogen Black FK4280、Lumogen Black FK4281(商品名:BASF社製)などとして市販されている。また、赤外線透過性着色剤として、特開2007−128943号公報に記載されているペリレン系顔料も使用することができる。かかる赤外線透過性着色剤は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。
【0018】
また、赤外線透過性着色剤は、太陽電池用封止膜の赤外線透過性を損なわない限り、他の顔料や染料などの着色剤と組み合わせて使用することもできる。他の着色剤としては、公知の無機顔料及び有機顔料並びに染料を使用することができる。例えば、上記ペリレン系黒色顔料に黄色系顔料を組み合わせて使用すると、黒色ないし茶色の封止膜が得られ、青色系顔料を組み合わせて使用すると、黒色ないし紺色の封止膜が得られ、白色系顔料を組み合わせて使用すると、灰色の封止膜が得られる。
【0019】
裏面側封止膜における着色剤の含有量(赤外線透過性着色剤及びその他の着色剤の総量)は、裏面側封止膜の赤外線透過性を損なわない限り、特に制限されないが、通常、裏面側封止膜を構成する成形材料100質量部に対し、0.05〜12質量部が好ましく、0.1〜10質量部がより好ましく、0.5〜8質量部が更により好ましい。着色剤の含有量が0.05質量部未満では、着色が不十分になるおそれがあり、着色剤の含有量が12質量部を超えると、赤外線の透過が不十分になったり、製造コストが上昇するおそれがある。
【0020】
(1−2)成形材料
太陽電池用封止膜を構成する成形材料としては、オレフィン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、シリコンゴム及び水添共役ジエン系ゴムなどの樹脂及びゴムが挙げられる。好ましい成形材料としては、太陽電池モジュールの封止性の点からオレフィン系樹脂及び水添共役ジエン系ゴムなどが挙げられる。裏面側封止膜に用いられる成形材料と表面側封止膜に用いられる成形材料とは同じであっても異なっていてもよいが、接着性の点からは同じであることが好ましい。
【0021】
オレフィン系樹脂としては、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン、または、ジオレフィンを重合若しくは共重合した重合体などが挙げられ、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エステルなど他のモノマーとの共重合体やアイオノマーなども含む。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、エチレン/塩化ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン/ビニルアルコール共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等が挙げられ、そのうち、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン/(メタ)アクリル酸エステル共重合体が好ましく、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)が特に好ましい。
【0022】
水添共役ジエン系ゴムとしては、例えば、下記の構造を有する共役ジエンブロック共重合体の水素添加物が挙げられる。すなわち、芳香族ビニル化合物単位からなる重合体ブロックA、1,2−ビニル結合含量が25モル%を超える共役ジエン系化合物単位からなる重合体の二重結合部分を80モル%以上水素添加してなる重合体ブロックB、1,2−ビニル結合含量が25モル%以下の共役ジエン系化合物単位からなる重合体の二重結合部分を80モル%以上水素添加してなる重合体ブロックC、および芳香族ビニル化合物単位と共役ジエン系化合物単位の共重合体の二重結合部分を80モル%以上水素添加してなる重合体ブロックDのうち、2種以上を組み合わせたものからなるブロック共重合体である。
水添共役ジエン系ゴムの具体例としては、例えば、水添スチレンブタジエンラバー、スチレン・エチレンブチレン・オレフィン結晶ブロックポリマー、オレフィン結晶・エチレンブチレン・オレフィン結晶ブロックポリマー及びスチレン・エチレンブチレン・スチレンブロックポリマーなどが挙げられる。
【0023】
上記重合体ブロックAの製造に用いられる芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α―メチルスチレン、メチルスチレン、ビニルキシレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、モノブロモスチレン、ジブロモスチレン、フルオロスチレン、p−t−ブチルスチレン、エチルスチレン、ビニルナフタレンなどが挙げられ、これらは、1種単独で、または2種以上を混合して用いることができる。中でも好ましいものは、スチレンである。ブロック共重合体中の重合体ブロックAの割合は、ブロック共重合体中の0〜65質量%が好ましく、さらに好ましくは10〜40質量%である。重合体ブロックAが65質量%を超えると、耐衝撃性が十分でなくなる可能性がある。
【0024】
上記重合体ブロックB、CおよびDは、共役ジエン系化合物の重合体を水素添加することにより得られる。上記重合体ブロックB、CおよびDの製造に用いられる共役ジエン系化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、クロロプレンなどが挙げられるが、工業的に利用でき、物性の優れた水添ジエン系ゴム質重合体を得るには、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。これらは、1種単独で、または2種以上を混合して用いることができる。上記重合体ブロックDの製造に用いられる芳香族ビニル化合物としては、上記重合体ブロックAの製造に用いられる芳香族ビニル化合物と同様のものが挙げられ、これらは、1種単独で、または2種以上を混合して用いることができる。中でも好ましいものは、スチレンである。
【0025】
上記重合体ブロックB、CおよびDの水素添加率は、80モル%以上であり、好ましくは90モル%以上であり、より好ましくは95モル%以上である。80モル%未満であると、耐候性が低下する可能性がある。重合体ブロックBの1,2−ビニル結合含量は、25モル%を超え90モル%以下が好ましく、30〜80モル%がさらに好ましい。重合体ブロックBの1,2−ビニル結合含量が25モル%以下であると、ゴム的性質が失われ耐衝撃性が十分でなくなる可能性があり、一方、90モル%を超えると、耐薬品性が十分でなくなる可能性がある。また、重合体ブロックCの1,2−ビニル結合含量は、25%モル以下が好ましく、20モル%以下がさらに好ましい。重合体ブロックCの1,2−ビニル結合含量が25モル%を超えると、耐傷つき性および摺動性が十分に発現しない可能性がある。重合体ブロックDの1,2−ビニル結合含量は、25〜90モル%が好ましく、30〜80モル%がさらに好ましい。重合体ブロックDの1,2−ビニル結合含量が25モル%未満であると、ゴム的性質が失われ耐衝撃性が十分でなくなる可能性があり、一方、90モル%を超えると、耐薬品性が十分に得られない可能性がある。また、重合体ブロックDの芳香族ビニル化合物含量は、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がさらに好ましい。重合体ブロックDの芳香族ビニル化合物含量が50質量%を超えると、ゴム的性質が失われ耐衝撃性が十分でなくなる可能性がある。
【0026】
上記ブロック共重合体の分子構造は、分岐状、放射状またはこれらの組み合わせでもよく、さらにブロック構造としては、ジブロック、トリブロック、もしくはマルチブロック、またはこれらの組み合わせでもよい。例えば、A−(B−A)n 、(A−B)n 、A−(B−C)n 、C−(B−C)n 、(B−C)n 、A−(D−A)n 、(A−D)n 、A−(D−C)n 、C−(D−C)n 、(D−C)n 、A−(B−C−D)n 、(A−B−C−D)n 、(ただし、n=1以上の整数)で表されるブロック共重合体であり、好ましくは、A−B−A、A−B−A−B、A−B−C、A−D−C、C−B−Cの構造を有するブロック共重合体である。 上記成分(a1)及び(a2)の重量平均分子量(Mw)は、それぞれ、1万〜100万が好ましく、さらに好ましくは3万〜80万、より好ましくは5万〜50万である。Mwが1万未満では、耐衝撃性が十分でなく、一方、100万を超える高分子量のものでは、成形品外観が十分でなくなる可能性がある。
【0027】
(1−3)各種添加剤
本発明の太陽電池用封止膜を構成する成形材料は、樹脂及び/又はゴム成分と赤外線透過性着色剤以外に、必要に応じ、種々の添加剤を含有することができる。このような添加剤としては、例えば、架橋剤、架橋助剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、ヒンダードフェノール系やホスファイト系の酸化防止剤、ヒンダードアミン系の光安定剤、光拡散剤、難燃剤、変色防止剤などが挙げられる。
【0028】
好ましい架橋剤としては、例えば、有機過酸化物が挙げられる。有機過酸化物としては、例えば、第3ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、第3ブチルパーオキシアセテート、第3ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ第3ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,1−ビス(第3ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(第3ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキシベンゾエート、第3ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロルベンゾイルパーオキサイド、第3ブチルパーオキシイソブチレート、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、ジクロヘキサノンパーオキサイドなどが挙げられる。架橋剤の使用量は、樹脂及び/又はゴム成分100重量部に対し、0.1〜5重量部が好ましく、0.5〜3重量部がより好ましい。
【0029】
架橋助剤は、架橋反応を促進させ、樹脂及び/又はゴム成分の架橋度を高めるために使用できる。架橋助剤としては、例えば、ジビニルベンゼンの他、ポリアリル化合物やポリ(メタ)アクリロキシ化合物の等の多不飽和化合物が挙げられる。ポリアリル化合物としては、例えば、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジアリルフタレート、ジアリルフマレート、ジアリルマレエートなどがあげられる。ポリ(メタ)アクリロキシ化合物としては、例えば、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートなどが挙げられる。架橋助剤の使用量は、樹脂及び/又はゴム成分100重量部に対し、0.5〜5重量部が好ましい。
【0030】
シランカップリング剤は、保護部材や太陽電池用セル等に対する本発明の封止膜の接着性を向上させるのに使用できる。シランカップリング剤としては、例えば、アミノ基又はエポキシ基とともに、アルコキシ基のような加水分解が可能な基を有する化合物が挙げられ、具体的には、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。シランカップリング剤の使用量は、樹脂及び/又はゴム成分100重量部に対し、0.1〜5重量部程度が好ましい。
【0031】
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、サリチル酸エステル系などが挙げられる。ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクタデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
【0032】
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、ヒドロキシフェニル置換ベンゾトリアゾール化合物が挙げられ、具体的には、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−メチル−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、などが挙げられる。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシルオキシ)フェノールなどが挙げられる。
サリチル酸エステル系紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレートなどが挙げられる。
【0033】
(1−4)太陽電池用封止膜の製造方法
本発明の太陽電池用封止膜は、粘着剤や接着剤として保護部材や太陽電池用セル等に塗工される場合や、予めシート状またはフィルム状に製造された後、保護部材や太陽電池用セル等に熱圧着で積層される場合とがあるが、後者が一般的である。
本発明の太陽電池用封止膜は、上記着色成形材料を用い、公知の各種の製造方法によって、シート状又はフィルム状に成形することができる。本発明の太陽電池用封止膜がフィルムの場合、熱可塑性プラスチックや熱可塑性エラストマーのフィルムの製造に利用できる方法、例えば溶液キャスト法、溶融押出法、共押出法、溶融プレス法などで製造することができる。大規模生産には溶融押出法が優れているが、小規模、特殊用途向け、品質評価のいずれかの目的のためには溶液キャスト法、溶融プレス法も有用である。溶融押出法では、Tダイ法やインフレーション法が利用される。溶融プレス法では、カレンダー法が利用される。本発明の太陽電池用封止膜がシートの場合、熱可塑性プラスチックや熱可塑性エラストマーのシートの製造に利用できる方法、例えば共押出法などで製造することができる。
【0034】
Tダイ法では高速度で製造できるという利点があるが、その場合、成形時における樹脂温度は、溶融温度以上で且つ樹脂の分解温度よりも低い温度であればよく、一般に150〜250℃の温度が適当である。
インフレーション法の成形機の仕様や成形条件は限定されず、従来から公知の方法や条件をとることができる。例えば、押出機の口径は直径10〜600mm、口径Dとホッパ下からシリンダ先端までの長さLの比L/Dは8〜45である。ダイはインフレーション成形に一般に用いられている形状のものであり、例えば、スパイダー型、スパイラル型、スタッキング型等の流路形状を持ち、口径は1〜5000mmである。
カレンダー法の成形機としては、例えば直列型、L型、逆L型、Z型など、いずれも用いることができる。
【0035】
(1−5)太陽電池用封止膜の物性
このようにして得られた本発明の太陽電池用封止膜の厚さは、通常、100μm〜4mm程度、好ましくは200μm〜3mm程度、より好ましくは300μm〜2mm程度、である。厚さが薄すぎると製造時にシリコンセルが損傷する恐れがあり、厚さが厚すぎると製造コストがアップし好ましくない。
本発明の太陽電池用封止膜の裏面側封止膜は、波長800〜1400nmでの光の透過率が好ましくは60%以上である。光の透過率が60%以上であると蓄熱性が低くなりやすい。波長800〜1400nmでの光の透過率は、より好ましくは65%以上であり、最も好ましくは70%以上である。本発明において、波長800〜1400nmでの光の透過率が60%以上とは、波長800〜1400nmの範囲における光の透過率を800nmから20nm毎に1400nmまで測定しその平均値が60%以上であることを意味し、波長800〜1400nmの範囲内の全ての波長の光の透過率が60%以上であることを要求するものではない。
本発明の太陽電池用封止膜の裏面側封止膜は、波長400〜700nmでの光の吸収率が好ましくは60%以上である。光の吸収率が高くなると暗色度合いが高まりやすい。波長400〜700nmでの光の吸収率は、より好ましくは70%以上であり、最も好ましくは80%以上である。本発明において、波長400〜700nmでの光の吸収率が60%以上とは、波長400〜700nmの範囲における光の吸収率を400nmから20nm毎に700nmまで測定しその平均値が60%以上であることを意味し、波長400〜700nmの範囲内の全ての波長の光の吸収率が60%以上であることを要求するものではない。
【0036】
(2)太陽電池モジュール
本発明の太陽電池モジュールは、表面側透明保護部材と裏面側保護部材との間に、それぞれ表面側封止膜および裏面側封止膜を介して、太陽電池用セルを封止してなる。すなわち、本発明の太陽電池モジュールの上記構成要素は、図1に示すように、太陽光の受光面側から、表面側透明保護部材、表面側封止膜、太陽電池用セル、裏面側封止膜、裏面側保護部材の順で配置される。なお、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて、上記構成要素以外の構成要素を適宜追加してもよい。
【0037】
表面側透明保護部材としては、水蒸気バリア性に優れた部材が好ましく、通常、ガラス等の透明基板が使用される。ガラスは透明性および耐候性に優れるが、耐衝撃性が低く、重いため、一般住宅の屋根に載せる太陽電池の場合には、耐候性の透明樹脂も好ましく使用される。透明樹脂としては、フッ素系樹脂フィルムが挙げられる。透明基板の厚さは、ガラスを使用した場合は、通常1mm〜5mm程度であり、透明樹脂を使用した場合は、通常0.1mm〜5mm程度である。
【0038】
太陽電池用セルとしては、公知のシリコンセルが使用できる。シリコンとしては、アモルファスシリコンであっても結晶シリコンであってもよく、結晶シリコンの場合でも、単結晶シリコンであっても多結晶シリコンであってもよく、好ましくは多結晶シリコンである。これは、以下の理由による。アモルファスシリコンと多結晶シリコンとの太陽光スペクトルの感度帯域を比較すると、アモルファスシリコンは可視光側に感度帯域が存在するのに対し、多結晶シリコンは赤外線側に感度帯域が存在する。太陽光のエネルギー分布は、紫外線領域が約3%、可視光線領域が約47%、赤外線領域が約50%であり、赤外線領域のエネルギー割合が大きい。そのため、低蓄熱性であるだけでなく赤外線反射特性を有する本発明の太陽電池用封止膜と、太陽電池素子として多結晶シリコンとを組合せて使用することにより、発電効率が更に向上する。
【0039】
裏面側保護部材は、水蒸気バリア性に優れた部材が好ましく、光透過性の部材であっても光反射性の部材であってもよいが、好ましくは、光反射性の部材が使用される。裏面側保護部材が光透過性の部材である場合は、通常、光反射性の部材が積層される。裏面側保護部材が光反射性を備える場合、太陽電池モジュールに入射した赤外線が太陽電池用セルを通過した後、裏面側保護部材で反射され、再度太陽電池用セルを通過して太陽電池用セルから放射するので、発電効率が上昇する。
裏面側保護部材としては、具体的には、波長400〜1400nmでの光の反射率が50%以上、好ましくは60%以上、特に好ましくは70%以上の部材が使用される。かかる部材としては、太陽電池用バックシートとして知られているものを使用することができ、例えば、白色系に着色された樹脂シート又はフィルム、樹脂シート又はフィルムの表面に銀等の金属を蒸着膜を形成したものを使用できる。着色樹脂シート又はフィルムは、例えば、樹脂成分に明度の高い着色剤を含有させた組成物を成形して作成することができる。着色樹脂シート又はフィルムの着色度合いは、上記反射率を充足する限り特に限定されないが、通常、着色樹脂シート又はフィルムの表面のL値(明度)が60以上、好ましくは70以上、より好ましくは80以上となる程度に着色していればよい。
上記の波長400〜1400nmでの光の反射率が50%以上とは、波長400〜1400nmの範囲における反射率を400nmから20nm毎に1400nmまで測定し、その平均値が50%以上であることを意味し、波長400〜1400nm範囲内の全ての波長の光の反射率が50%以上であることを要求するものではない。
【0040】
上記着色樹脂シート又はフィルムに配合される明度の高い着色剤としては、赤外線を反射する性質を有するものであれば特に限定されず、通常、白色顔料が用いられる。白色顔料としては、ZnO、TiO、Al・nHO、[ZnS+BaSO]、CaSO・2HO、BaSO、CaCO、2PbCO・Pb(OH)等が挙げられる。これらは、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記着色樹脂シート又はフィルムにおける顔料の含有量は、その赤外線反射性を損なわない限り、特に制限されないが、その表面のL値(明度)を60以上とするに十分な量を含有させることが好ましく、具体的には、上記着色樹脂シート又はフィルムを構成する樹脂成分100質量部に対し、1〜40質量部が好ましく、3〜40質量部がより好ましく、5〜30質量部が更により好ましく、10〜25質量部が特に好ましい。この含有量が1質量部未満では、赤外線反射の効果が十分でなく、40質量部を超えると、フィルムの可撓性が十分でなくなる。裏面側保護部材の厚さは、通常20μm〜2mm程度であり、より好ましくは50μm〜1mm程度である。
【0041】
本発明の太陽電池モジュールの上記構成要素は、互いに接着剤を使用して接合してもよいし、ラミネーター等を用いて熱圧着してもよい。接着剤としては、公知の接着剤が使用でき、例えば、ブチルゴム系接着剤、シリコーン系接着剤、EPDM系接着剤などが挙げられる。
【0042】
本発明の太陽電池モジュールは、本発明の太陽電池用封止膜を備えているので、着色された外観を備え、意匠性に優れている。本発明の太陽電池モジュールの着色度合いは、通常、太陽電池モジュールにおけるセルからはみ出した非セル面のL値を表面から分光光度計を用いて測定することができ、該L値は、50以下であることが好ましい。L値が50以下であると優れた意匠性が得られやすい。L値はより好ましくは45以下であり、最も好ましくは40以下である。
【0043】
以下に、例を挙げて、本発明をさらに実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。尚、実施例及び比較例において、部及び%は特に断らない限り質量基準である。
【0044】
1.評価方法
1−1.L値(意匠性)
太陽電池モジュールにおいてセルからはみ出した非セル面のL値を表面から東洋精機製分光光度計TCS−II(商品名)により測定した。
【0045】
1−2.変換効率向上率
温度25℃±2℃、湿度50±5%RHに調節された室において、Peccell社製Solar Simulator PEC−11を用い、予めセル単体の変換効率を測定した1/4多結晶シリコン(50mm×50mm)の表面に厚み3mmのガラス(70mm×70mm)を、裏面に太陽電池用バックシートを挟み、シリコンセルをEVAで封止しモジュールを作成した後、変換効率を測定した。なお、温度の影響を低減させるために、光を照射後、すぐに変換効率を測定した。変換効率の向上率は、次式により求め、下記基準で評価した。上記変換効率の向上率が高くなると、太陽電池の発電効率が向上する。
評価基準
○:変換効率向上8%以上
△:変換効率向上3%以上8%未満
×:変換効率向上3%未満
【0046】
【数1】

【0047】
1−3.蓄熱性
温度25℃±2℃、湿度50±5%RHに調節された室において、太陽電池モジュールの表面に、高さ200mmから赤外線ランプ(出力100W)を照射して、60分後のモジュールの表面温度を、表面温度計を用いて測定し、下記基準で評価した。単位は℃である。
評価基準
○:表面温度50℃以下
△:表面温度50℃以上60未満
×:表面温度60℃以上
【0048】
1−4.裏面側封止膜の波長800〜1400nmでの光の透過率(%〉
裏面側封止膜を厚さ100μmの透明PETフィルムで表裏を挟み、ラミネーターにて溶融し測定試料を得、光の透過率を日本分光社製V−670により測定した。波長800nmから1400nmまで20nm毎に透過率を求めその平均値を表2に記載した。
【0049】
1−5.裏面側封止膜の波長400〜700nmでの光の吸収率(%)
裏面側封止膜を厚さ100μmの透明PETフィルムで表裏を挟み、ラミネーターにて溶融し測定試料を得、光の透過率及び反射率を日本分光社製V−670により測定した。吸収率は、測定した透過率と反射率から次式に基づいて算出した。
【0050】
【数2】

【0051】
波長400nmから700nmまで20nm毎に吸収率を求めその平均値を表2に記載した。
【0052】
2.使用原料
2−1.オレフィン系樹脂
エチレン・酢酸ビニル共重合体のフィルム:サンビック株式会社製ウルトラパール、厚さ400μm(以下、「EVAフィルム1(EVA−1)」という。)
2−2.水添共役ジエン系ゴム
スチレン・エチレンブチレン・オレフィン結晶のブロックポリマー:JSR株式会社製DYNARON4600P。
2−3.赤外線透過性着色剤
赤外線透過顔料(BASF製Lumogen Black FK4280)
2−4.黄色着色剤
Paliotol Yellow K0961HD(商品名;BASF製)
2−5.カーボンブラック
三菱化学製「カーボンブラック#45」
2−6.バックシート用フィルム
白色PETフィルム(東レ製ルミラーE20、膜厚100μm)
【0053】
[製造例1](太陽電池用封止膜の製造)
EVAフィルム1を裁断し、この100質量部に赤外線透過性着色剤と黄色着色剤又はカーボンブラックを表1に記載のとおり配合し、ブラベンダーを用いて90℃で混練後、Tダイで膜厚400μmの黒色のEVAフィルム(EVA−2、EVA−3、及びEVA−4)を得た。
【0054】
[製造例2](太陽電池用封止膜の製造)
DYNARON4600Pをブラベンダーを用いて220℃で混練後、Tダイで膜厚400μmの水添共役ジエン系ゴムフィルム(DYN−1)を得た。また、DYNARON4600Pの100質量部に赤外線透過性着色剤を表1に記載のとおり配合し、ブラベンダーを用いて220℃で混練後、Tダイで膜厚400μmの水添共役ジエン系ゴムフィルム(DYN−2)を得た。
【0055】
【表1】

【0056】
[実施例1〜3、比較例1〜3](太陽電池モジュールの製造)
図1に示すように、上から、表面側透明保護部材として厚み3mmのガラス(70mm×70mm)、表面側封止膜として表2に記載のEVAフィルム又は水添共役ジエン系ゴムフィルム(80mm×80mm)、太陽電池用セルとして予めセル単体の変換効率を測定した多結晶シリコンセル(50mm×50mm)、裏面側封止膜として表2に記載のEVAフィルム又は水添共役ジエン系ゴムフィルム(80mm×80mm)、および、裏面側保護部材として上記バックシート用フィルム(80mm×80mm)の順に、多結晶シリコンセルが積層体の中央部分になるように挟み、ラミネーターに入れて、ラミネーター上部、下部を真空状態にし、150℃で5分間予熱後、上部を大気圧に戻してプレスを15分間行い、太陽電池モジュールを得た。得られた太陽電池モジュールを上記評価方法で評価した。結果を表2に示す。
【0057】
【表2】

【0058】
表2より、以下のことが明らかである。
本発明の封止膜を用いた太陽電池モジュールである実施例1〜3は、暗色に着色されているにもかかわらず蓄熱性が低く、発電効率に優れていた。
これに対し、封止膜が着色されていない比較例1は、L値が高く、意匠性に欠ける。また、裏面側封止膜としてカーボンブラックで黒色に着色された封止膜を使用した比較例2は、カーボンブラックが赤外線を吸収して発熱し、蓄熱性が高く、変換効率も劣っていた。また、表面側封止膜として赤外線透過性着色剤で着色された封止膜を用い、裏面側封止膜として着色されていない封止膜を用いた比較例3は、L値が低く意匠性に優れるが、変換効率が劣っていた。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明の太陽電池用封止膜は、着色されているにもかかわらず、赤外線を反射して蓄熱を防止する特性を有するので、着色された外観を備え且つ蓄熱性が低く発電効率に優れた太陽電池モジュールを製造するのに利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の太陽電池モジュールの具体例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0061】
1…表面側透明保護部材、2…表面側封止膜、3…太陽電池用セル、4…裏面側封止膜、5…裏面側保護部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面側封止膜と、赤外線透過性着色剤を含有する着色成形材料を成形してなる裏面側封止膜とからなる太陽電池用封止膜。
【請求項2】
裏面側封止膜の波長800〜1400nmでの光の透過率が60%以上である請求項1に記載の太陽電池用封止膜。
【請求項3】
裏面側封止膜の波長400〜700nmでの光の吸収率が60%以上である請求項1又は2に記載の太陽電池用封止膜。
【請求項4】
表面側透明保護部材と裏面側保護部材との間に、それぞれ表面側封止膜および裏面側封止膜を介して、太陽電池用セルを封止してなる太陽電池モジュールであって、裏面側封止膜が、赤外線透過性着色剤を含有する着色成形材料を成形してなることを特徴とする太陽電池モジュール。
【請求項5】
太陽電池モジュールの表面のL値が50以下であることを特徴とする請求項4に記載の太陽電池モジュール。
【請求項6】
裏面側保護部材が光反射性を有する請求項4又は5に記載の太陽電池モジュール。

【図1】
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【公開番号】特開2009−302220(P2009−302220A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−153780(P2008−153780)
【出願日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(396021575)テクノポリマー株式会社 (278)
【Fターム(参考)】