説明

媒体に封入されたオブジェクトの検出方法、ならびに該検出方法を実施するための測定装置

本発明は、媒体(10)に封入されたオブジェクト(12)を検出するための方法に関する。ここでは、相互に誘導結合された少なくとも1つの送信コイル(14)と少なくとも1つの受信導体ループシステム(16)とを介して測定信号(18)を生成し、該測定信号によって、封入された該オブジェクト(12)の位置の情報を得る。本発明では、検出された測定信号(18)の信号強度に依存して該測定信号(U)の周波数(f)を変化する。さらに本発明は、本発明の方法を実施するための測定装置に関し、とりわけハンドヘルド式の位置測定装置(24,124)に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体に封入されたオブジェクトを検出するための、請求項1の上位概念に記載の方法に関する。
【0002】
従来技術
たとえば壁、蓋または底部等の媒体に封入されたオブジェクトを検出するために、たとえば電気的線路、水道管、管、金属スタンドまたは木材バルク等を検出するために、位置測定装置が長い間使用されている。ここではとりわけ誘導式装置、すなわち、磁場を生成して、媒体に封入された金属性の被測定物によって該磁場が妨害される装置が使用される。このような誘導式装置の他に、容量式装置、電源網電圧検出器および高周波検出器も使用される。
【0003】
誘導式位置測定装置および容量式位置測定装置で特別に発生する問題は、測定装置の較正が行われるにもかかわらず、使用されるセンサの甚大なダイナミクスが生じることと、このことに伴って、検出された測定信号の信号強度が変動することである。金属位置測定装置によって、異なる大きさおよび異なる収容深さの金属性のオブジェクトを可能な限り多く検出できるようにするためには、大きなダイナミクス領域をカバーしなければならない。この収容深さはすなわち、封入されたオブジェクトから測定装置までの距離である。封入媒体内の被測定オブジェクトの深さの他に、この種のセンサの測定信号のダイナミクス領域は、その時点で検出すべき材料の特徴的な特性によっても大きくなる。たとえば、壁内の深くに存在する銅ケーブルが発生するセンサ信号ないしは測定信号は、たとえば2cmの深さに敷設された鉄管より数オーダも小さい。
【0004】
したがって、公知の位置測定装置、とりわけ金属位置測定装置ではしばしば、センサの感度を手動で、すなわち使用者によって再調整できる手段が存在する。こうするためにはたとえば、位置測定装置のハウジングに形成された相応の回転ホイールを有する回転ポテンショメータが使用される。
【0005】
別の位置測定装置では、そのつど再較正することにより、存在するオブジェクトにセンサの感度ひいては検出される測定信号の強度を適合調整することができる。
【0006】
しかしこのような測定装置では、異なる大きさのオブジェクト、たとえば銅ケーブルおよび鋼担体を、該測定装置の調整によって検出するか、ないしは精確に位置検出するのは困難である。検出される測定信号の信号強度が過度に大きいと、たとえば、この種のセンサの受信アンプのオーバーライド制御が引き起こされ、このことは非常にクリティカルである。その理由は、この場合には幅広い領域にわたって、封入されたオブジェクトを精確に位置検出するためには絶対に必要な信号上昇ないしは信号下降を識別できなくなるからである。封入されたオブジェクトはこのような場合、幅広い横方向の領域にわたって測定装置の最大の振れを示すので、オブジェクトの精確な位置を使用者はなお把握できないままになる。さらに、たとえば相互に密接するオブジェクトを、2つの別個のオブジェクトとして識別できなくなる。
【0007】
従来技術から、大きなダイナミクス特性を有する信号を検出するために複数の解決アプローチが公知である。たとえば、以下のような手法を使用することが公知である。
【0008】
比較的高い分解能を有するADコンバータを使用すること。しかし、このようなADコンバータによって構成要素コストが高くなってしまう。
【0009】
可変の増幅率を有する増幅器(いわゆるVGA)を使用すること。このような増幅器は典型的には、温度ドリフトに対して脆弱であり、固定的な増幅率を有する増幅器より高価である。
【0010】
付加的な増幅段を使用し、信号振幅に応じて異なる増幅段で測定信号を取り出すこと。
【0011】
これら上記の解決アプローチで共通することは、金属検出器において転用することにより、回路上の手間が大きくなるか、ないしは付加的コストが部分的に著しく大きくなることである。さらに、上記の択一的解決手段で(とりわけVGAで)生じる温度ドリフトは基本的に高くなることに繋がる技術上の欠点も存在する。また、このような公知の解決手段は大量生産において、素子のばらつきに関して、ひいては金属検出器の製造ロット内でのばらつきに関しても不利である。
【0012】
それゆえ、本発明の基礎となる課題は、媒体に封入されたオブジェクトを可能な限り精確に位置検出できることを保証できる、該オブジェクトの検出方法を提供することである。
【0013】
本発明の基礎となる前記課題は、請求項1の特徴を有する、媒体に封入されたオブジェクトの検出方法、ないしは請求項9の特徴を有する測定装置によって解決される。
【0014】
発明の利点
媒体に封入されたオブジェクトを検出するための本発明の方法では、相互に誘導結合された少なくとも1つの送信コイルと少なくとも1つの受信導体ループシステムとを介して測定信号を生成し、該測定信号によって、封入された該オブジェクトの位置の情報を得る。この信号はたとえば、受信導体ループシステムに誘導された電圧である。ここで有利には、検出された測定信号の信号強度に依存して、該測定信号の周波数を変化する。本発明は、検出器側でダイナミクスを補償するのとは逆に、ダイナミクス適合を励起側で格段に低コストで行うことができるという認識を基礎としている。このような方法で使用される送信コイルは、測定信号を生成して被検査媒体内に放射する励磁振動回路の一部である。送信コイルの他に容量も有するこのような振動回路の周波数は最適化することができる。ここで測定信号の周波数を変化すると、送信コイルの構成ならびに所属の容量は、その時点で使用される測定信号に対しては最適でなくなり、送信される測定信号の信号強度も、検出される測定信号の信号強度も低減される。このことは本発明による方法では、検出される測定信号の信号強度を所望のように調整するのに利用される。
【0015】
このようにして、本発明による方法のダイナミクス領域を、その時点で位置検出すべきオブジェクトないしは該オブジェクトによって生成される信号強度に適合することができる。
【0016】
従属請求項に記載された構成によって、本発明による位置測定方法を有利に発展することができる。
【0017】
有利には、装置の送信コイルを駆動制御する信号は、パルス幅変調を行うデジタル周波数発生器から間接的または直接的に取り出される。この周波数発生器のデューティ比は、検出された測定信号の信号強度(U)に依存して適切に変更される。
【0018】
また、測定信号の周波数(f)、すなわち送信コイルを駆動制御する信号をデジタル信号によって、とりわけ方形波信号によって設定し、デジタル制御ユニットの再構築、とりわけマイクロプロセッサの再構築によって周波数を変化することも可能である。こうするために有利には、適切な制御プログラムを使用する。
【0019】
本発明による方法では、検出される測定信号に対して少なくとも1つの第1の閾値を設け、該第1の閾値を越えると測定信号の周波数を変化する。たとえば、検出される測定信号の小さい信号強度のみを発生する小さいオブジェクトの場合、励振コイルの振動回路および/または受信分岐に測定周波数を最適化することによって、可能な限り高い感度で動作させ、相応に大きな信号強度を発生する大きなオブジェクトでは、より低い感度で動作させる。こうするためには、検出される信号強度の閾値を超えた場合、測定信号の周波数を変化する。この変化された測定周波数に起因して、送信コイルの振動回路ないしは受信分岐は離調され、測定信号の強度はこの作用だけでも低減される。
【0020】
したがって本発明による方法により、測定感度の変化を測定周波数の変化によってのみ引き起こすことができる。このことによって受信信号は低減され、受信分岐のオーバーライド制御を引き起こす可能性のあるオブジェクト、すなわち、たとえば受信アンプの増幅飽和を引き起こす可能性のあるオブジェクトは、高信頼性の位置分解能を可能にする測定信号を供給するようになる。このような位置測定方法におけるたとえば受信アンプのオーバーライド制御はクリティカルである。その理由はこの場合、信号上昇ないしは信号下降をもはや検出できなくなるので、測定装置は幅広い領域にわたって、たとえば最大信号強度を検出できなくなり、オブジェクトを精確に位置検出することはできなくなるからである。
【0021】
本発明による方法において有利には、検出された測定信号が閾値を超えた場合に、測定信号の周波数を上昇する。このような上昇を行うための典型的な上昇値は、測定信号の周波数の10〜100%の領域内にある。本発明による方法の特に有利な実施形態では、検出された測定信号の強度が第1の閾値を超えた場合、測定信号の周波数を約40%上昇する。
【0022】
別の実施形態ではもちろん、測定信号の信号強度が第1の閾値を超えた場合に、測定信号の周波数を低減することもできる。
【0023】
本発明による方法では、検出された測定信号の強度が第2の閾値を下回った場合にも、測定信号の周波数を変化する。とりわけ、検出された測定信号の信号強度が第2の閾値に達した場合に直ちに、測定信号の周波数を、本来使用された値に低減し戻すことができる。
【0024】
上記の第1の閾値および第2の閾値の他に、場合によっては別の閾値も、本発明による方法において設けることもできる。
【0025】
また、場合によっては本発明による方法では、信号強度が過度に大きくなるかないしは過度に小さくなるのを回避するために、閾値に達した場合、すでに1回変更された測定周波数、すなわち上昇または低減された測定周波数を再度上昇または低減することも有利である。
【0026】
本発明による方法の有利な実施形態では、測定信号の周波数の周波数変化Δfを離散的な周波数幅で行う。その際にはたとえば、2つまたは3つまたはそれ以上の数の離散的な周波数に測定信号を切り換えることができる。
【0027】
もちろん原則的に、このような周波数変化を連続的に行うこともできる。
【0028】
本発明による方法によって、媒体に封入されたオブジェクトを幅広いダイナミクス領域にわたって高い位置精度で検出できる測定装置とりわけハンドヘルド式の位置測定装置を実現することができる。有利にはこのような測定装置では、該測定装置の測定感度は測定周波数の変化に基づいて、該測定装置自体による自動制御によって、該測定装置の使用者に不可視に変化するように構成することができる。測定装置が、予め決定された閾値を上回る信号強度を検出した場合、該測定装置の制御ルーティンを、変化した測定周波数に自動的に切り換え、たとえば上昇された測定周波数に切り換えることができる。
【0029】
また、本発明による方法を実施するための測定装置の択一的な実施形態では切換手段を設け、検出された測定信号が閾値を超えた場合に、該切換手段によって使用者が測定信号の周波数を自身で変化することにより、該測定装置の測定感度が変化するように構成することもできる。
【0030】
本発明による方法によって、媒体に封入されたオブジェクトの位置測定を高い位置精度で行うことができる。というのも、この測定システムのダイナミクス特性をその時点の測定信号の強度に容易に適合できるからである。このことは、測定装置において回路技術上の付加的な大きな手間を伴わずに、容易に実現することができる。とりわけ、周波数変化によるダイナミクス領域の変化が可能である。というのも周波数が高くなると、大部分の磁性材料の磁化率は急速に低減し、動作周波数の引き上げによって、受信された測定信号の低減が引き起こされるからである。
【0031】
また、たとえば銅等の非強磁性のオブジェクトでは、このような非強磁性のオブジェクトでは動作周波数の上昇によって検出品質が上昇するが、センサシステムのコイルへの戻り作用はいずれにせよ絶対値的に比較的小さいので、実用的には、測定信号の過上昇が起こることは滅多になく、ひいては場合によっては、増幅器飽和が起こることもない。
【0032】
以下の実施例の説明および関連図に、本発明による方法ないしは該方法を実施するための装置の別の利点が記載されている。
【0033】
図1 媒体内に封入されたオブジェクトの位置測定に典型的な測定シチュエーションを概略的に示す図である。
【0034】
図2a 本発明による方法を使用した場合に検出された測定信号の経過を、位置の関数として概略的に示す図である。
【0035】
図2b 図2aに示された測定信号の経過の基礎となる測定シチュエーションを概略的に示す。
【0036】
図3 本発明による方法にしたがって測定信号を生成および評価するための電気回路を示す詳細図である。
【0037】
図4 本発明による測定装置の可能な実施例の斜視図である。
【0038】
実施例の説明
図1は、たとえば壁、底部または蓋部等である媒体10に封入されたオブジェクトを位置測定するのに典型的な測定シチュエーションを示す。位置測定装置24を被検査媒体10の表面26上で移動することにより、該媒体10に封入されたオブジェクト12の位置を検出する。このようなオブジェクト12はたとえば、電気的線路、たとえば水道管等である管、金属スタンドまたは別の被測定物とすることができる。このような位置測定装置24はとりわけ、少なくとも1つの送信コイルと、受信ユニットとして使用される受信導体ループシステムとを有する誘導式センサを有する。適切な駆動制御電子回路、所属のエネルギー供給部、および検出された測定信号を評価するための評価ユニットの他に、この種の位置測定装置24はたとえばグラフィック表示部28も有する。このグラフィック表示部28は、検出された測定信号の強度に関連づけされた出力量を表す。この出力量はたとえばバーグラフ30の形態で表示され、最小値と最大値との間で点灯されたバーの数が、測定信号の強度の尺度を表す。図1に示されたバーグラフ30による出力量の表示の他に別の出力形態も可能であり、とりわけ別の光学的表現も可能である。
【0039】
このような位置測定装置24はたとえば補償センサを有する。この種のセンサはたとえば3つのコイルを有し、第1の送信コイルは第1の送信器に接続されており、場合によって設けられる第2の送信コイルは第2の送信器に接続されており、受信コイルとして使用される受信導体ループシステムは受信器に接続されている。前記2つの送信コイルには送信器から、周波数fかつ逆位相の交流電流が供給される。その際には、第1の送信コイルが受信コイルに磁束を誘導し、この磁束は第2の送信コイルによって受信コイルに誘導される磁束とは逆方向である。それゆえ、受信コイルに誘導される2つの磁束は相互に補償されるので、このようなコイルシステムの近傍に外部の金属性物が存在しない場合、受信器は受信コイルにおいていかなる受信信号も検出しない。個々の送信コイルによって受信コイルに引き起こされる磁束Φは種々のパラメータに依存し、たとえばコイルの巻数および幾何学的形状、両送信コイルに供給された電流の振幅および相互の位相位置に依存する。このような検出器において最終的には、金属性物が存在しない場合に受信コイルに引き起こされる磁束Φが可能な限り小さくなるように、前記パラメータを最適化すべきである。
【0040】
択一的に、1つの送信コイルのみを使用し、金属性物が存在しない場合に受信導体ループシステムに電圧が誘導されないように、受信巻線システムを空間内に位置決定することもできる。
【0041】
ここで、このような受信ジオメトリの近傍で金属性物が存在する場合、この金属性物は、前記の送信ジオメトリによって生成されたフィールドを変化し、その結果として受信コイルに磁束が誘導されると、受信コイルないしは受信導体ループシステムに誘導された磁束は測定電圧として、たとえばコイルまたは後置接続された測定アンプで取り出すことができる。検出される測定信号、たとえば取り出される測定電圧Uは、封入されたオブジェクトに誘導式センサが接近するほど大きくなる。
【0042】
このような位置測定装置24が、たとえば図1に示された矢印32の方向の推移のように、封入されたオブジェクト12に接近すると、検出される測定信号は上昇する。
【0043】
その際、とりわけ従来技術の装置の場合、封入された被測定物12の近傍では次のような測定シチュエーションが生じる。すなわち、位置検出装置24の移動距離が大きくなると、該検出すべきオブジェクト12の領域において、領域全体にわたって出力量の最大ぶれ、たとえば取り出される測定電圧Uの最大ぶれが現れる程度に測定信号が強くなる測定シチュエーションが生じる。この場合、封入されたオブジェクト12の位置を精確に位置測定することはできない。
【0044】
図2は、位置測定装置が本発明による方法にしたがって動作する場合に、封入されたオブジェクトに接近するかないしは離れた場合の、該位置測定装置の検出された測定信号Uの特性経過を概略的に示す。
【0045】
図2aには、測定シチュエーションが再度示されている。位置測定装置24は矢印32の方向に、たとえば壁34の表面26上を移動される。この壁34の後ろに、封入されたオブジェクト12が位置Sに隠れて存在する。オブジェクト12はたとえば水道管である。図2bには、測定信号Uの検出された信号特性経過が、位置検出装置24が壁34を移動した移動距離sの関数として示されている。
【0046】
測定信号Uはたとえば、センサの受信巻線システムで取り出された測定電圧である。
【0047】
位置測定装置が、図2aに示されたシチュエーションのように、封入された被測定物からまだ遠くに離れている場合、相応の測定信号は小さい。このような測定シチュエーションでは、本発明による方法は第1の周波数fM1を使用する。この第1の周波数fM1に対して、位置検出装置の振動回路およびフィルタが整合および最適化されている。この周波数は典型的には1kHz〜10kHzの領域内にあり、とりわけ5kHzの周波数が有利であると考えられる。したがって、このような周波数fM1の測定信号を使用する場合に、測定装置は可能な限り高い感度で動作する。位置検出装置が被封入オブジェクトに接近すると、すなわち位置測定装置が、図2aでは矢印32の方向に移動されると、周波数fM1を有する測定信号は、図2bに示されたように相応に大きく上昇する。変化しないで同じ測定周波数fM1でさらに測定すると、図2に示された例では、封入された被測定物の本来の位置Sから未だ大きく離れている場合がある位置Sで、受信センサの評価電子回路に信号飽和が生じてしまう。たとえば、受信コイルに後置接続された増幅器が増幅飽和に陥ってしまう。このような構成の場合に位置測定装置24が、封入された被測定物12の方向にさらに移動されると、増幅飽和に起因して測定信号Uはもはや上昇しなくなってしまい、測定信号の信号強度は、図2bに示されているようにレベルUに一定にとどまってしまう。このようなシチュエーションでは、被封入オブジェクトの位置Sが測定信号Uの有意な信号変化によって識別されることなく、該位置Sを越えて位置測定装置を移動してしまう可能性がある。被封入オブジェクトの位置Sで最大値を有する破線の曲線42は、たとえば使用される測定アンプのダイナミクス領域が制限されない場合に生じるような、検出された信号強度の飽和が生じない場合の曲線経過を示す。
【0048】
しかし、検出された測定信号の増幅のダイナミクス領域は有限であるから、上記のような飽和特性が引き起こされる。このことは図2bでは、ポイントSとSとの間の測定信号が一定である領域によって示されている。位置測定装置24が矢印32の方向に被封入オブジェクト12から再び十分に離れた場合、すなわち、図2では位置Sに達して越えた場合に初めて、検出された測定信号Uは再び小さくなってもはや増幅飽和を引き起こさなくなり、可変の測定信号Uが得られ、図2bに示されたように被封入オブジェクト12の位置Sからの距離が増大するにつれて該測定信号Uは再び低減するようになる。
【0049】
封入されたオブジェクト12の特性に応じて最大で数デシメートルにもなるポイントSとSとの間の有限の領域では、従来の位置測定装置で測定される信号レベルUは一定になり、被封入オブジェクト12の場所Sを精確に位置検出するのが阻止されてしまう。
【0050】
本発明による方法では、測定信号Uは第1の閾値UM(Schwell1)に達すると周波数fM1から周波数fM2に切り替えられる。この閾値UM(Schwell1)は、増幅飽和を引き起こす信号強度Uを下回る。このようにして、たとえば使用される位置測定装置の測定アンプがオーバーライド制御されるのが阻止される。
【0051】
励起側ないしは送信側も受信側も周波数fM1に対して最適化されているので、周波数fM1が量Δfだけ離調して周波数fM2(fM2=fM1+Δf)になることにより、検出される測定信号Uの信号強度は低減される。それゆえ測定周波数が切り替えられると、図2bにおいて矢印38によって示されているように、検出される信号強度は低減する。ここでは周波数変化分Δfは、測定信号Uによって周波数fM2で生成される電圧レベルが低くなり、とりわけ増幅系の飽和限界Uを格段に下回るように選択される。こうするためには、動作周波数をたとえば40〜50%引き上げることができる。
【0052】
本発明による方法を使用して位置測定装置を、ポイントSを越えて被封入オブジェクト12に近づけると、該位置測定装置は、図2bにおいて測定曲線FRQ2によって表されているような測定信号Uの経過を示す。この測定信号はポイントSから、被封入オブジェクトの探索されるポイントSに近づくとさらに上昇し、ポイントSにおいて最大値に達し、ポイントSの方向に該位置測定装置を移動させると再び低減する。このようにして、検出された測定信号Uの最大値Umaxで被封入オブジェクト12の位置Sを識別することができる。
【0053】
本発明による方法にしたがって動作する位置測定装置が被封入オブジェクト12の位置Sを越えて図2aの矢印32の方向に移動されると、その時点で検出された測定信号Uが第2の閾値UM(Schwell2)を下回った場合、fM2の測定周波数は本来の測定周波数fM1に戻される。励起側ないしは送信側でも、受信側でも、周波数fM1に対して最適化されているので、このことによって、図2bにおいて矢印40によって示されているように信号上昇が再び引き起こされる。位置測定装置24がポイントSから矢印32の方向に離れ、被封入オブジェクト12からさらに離れると、信号強度は図2bに示されているように連続的に下降する。
【0054】
本発明による方法ではこのようにして、位置測定すべき封入された被測定物の周辺の領域で測定信号の周波数を離調することにより、測定システムの感度を低下し、たとえば増幅飽和を回避する。測定信号の周波数のこのような離調Δfの典型的な値は10〜100%の間の領域内である。測定信号の周波数の離調に有利な値は、約40〜50%である。測定信号のこの変化分Δfは正とすることも負とすることもできる。しかし有利な実施形態では、測定周波数の上昇(fM2>fM1)が使用される。周波数が高くなると、大部分の磁性材料の磁化率は急速に低減するので、動作周波数の引き上げが、受信される測定信号の低減を引き起こす。たとえば銅等である非強磁性のオブジェクトでは、確かに動作周波数の上昇により検出品質が上昇されるが、このような材料ではセンサシステムのコイルへの戻り作用はいずれにせよ絶対値的に小さいので、実用的には測定信号の過上昇が引き起こされるのは稀であり、それゆえ所望の増幅飽和が引き起こされる。
【0055】
測定信号の周波数を変化するためには、基本的に公知である種々の手法を使用することができる。たとえば2つの別個の周波数に切り替えることができ、ないしは、動作周波数を連続的に離調することもできる。本発明における測定周波数は個々の離散的な周波数のみを指すのではなく、たとえば有限幅の周波数帯の最大強度も含む。したがってたとえば、有限幅の周波数スペクトルの帯域幅にわたってシフトされる周波数フィルタを使用して動作周波数を連続的または離散的に変化することができる。たとえばアクティブフィルタ等であるフィルタを使用して、励起部ないしは送信部に配置され励磁コイルに所属する振動回路、または受信分岐を周波数変化によって離調することができる。こうすることにより、上記のように受信信号は低減され、測定信号の信号強度がたとえば上記の欠点を伴う増幅飽和を引き起こしてしまうオブジェクトを、検出された測定信号の局所最大値によってなお高精度で位置検出することができる。
【0056】
周波数fM2をすでに変化した場合に、検出された測定信号Uが再び飽和のクリティカルな限界Uに近づくほど、被封入オブジェクトが再び高い信号レベルを引き起こす場合、たとえば同様に閾値UM(Schwell1)とすることができる閾値で、別の周波数に切り替えることができる。この別の周波数もまた、比較的高い周波数とすることができる。検出される測定信号に使用される周波数の数と該周波数相互間の相対的なパラメータは基本的に限定されず、測定目的に応じて最適化することができる。
【0057】
図3は、本発明によるセンサの個々の受信巻線全体で誘導される信号電圧を生成、評価および調製するための本発明の回路を詳細に示す図である。
【0058】
図3に示されたインダクタンス262はたとえば、本発明による方法にしたがって動作する位置測定装置用のセンサの、従来のようにワイヤの捲回によって形成された励磁コイルを示す。容量264とともに振動回路を構成するインダクタンス262は、抵抗266を介して切替手段260を介して電圧源268に接続されている。この電圧源268はたとえば方形波発生器を使用して、異なる周波数fの測定電圧の生成を可能にする。
【0059】
図3ではこれらの切替手段260は、それぞれ異なる周波数の測定電圧を示す2つの位置256,258に切り替える離散的なスイッチとして示されている。しかし、これらの切替手段はたとえば、比較的広い周波数スペクトルから相応の動作周波数を分離するアクティブなフィルタエレメントまたはパッシブなフィルタエレメントとすることができる。その点では、この切替手段という概念はスイッチに限定されず、また個々の周波数間で離散的に行われる切り替えにも限定されない。
【0060】
実用的には、励磁信号を生成するためにはたとえば方形波発生器を使用することが考えられる。この方形波発生器の周波数スペクトルから、励磁振動回路を使用して比較的高い周波数をフィルタリングによって効率的に取り出し、生成される信号振幅にはもっぱら、基本周波数における方形波発生器の振幅が残される。このような方形波発生器に対しては、たとえばマイクロコントローラが製造済みのハードウェアブロック、いわゆるタイマを提供する。
【0061】
このような方形波発生器の動作周波数は、前記タイマブロックの簡単な再プログラミングによって変化することができるので、この生成のために構成要素コストは発生しない。
【0062】
マイクロコントローラに設けられた通常のタイマブロックによって択一的に、方形波出力のいわゆる「デューティ比」を変化すること、すなわちスイッチオン時間とスイッチオフ時間との比を変化することもできる。たとえば、対称的な方形波(スイッチオン時間とスイッチオフ時間とがそれぞれ等しい長さである)から漸次的にパルス波形である信号(たとえば短時間のスイッチオンとより長時間のスイッチオフ時間)にスライド的に移行することができる。その際には、オンオフサイクルの周期持続時間を一定に維持し、いわゆるPWMモード(パルス幅変調)が可能である。パルス幅変調されたこのような信号を一定の周波数で、整合された振動回路に与えると、デューティ比によって励磁コイルにおける励磁電流の振幅を変化することもできる。というのも、パルスが漸減的に短くなるとともに、基本周波数のフーリエ成分が低減するからである。しかしこのことだけでも、基本周波数に整合された励磁振動回路の場合には、コイルを流れる電流の決定要因となる。
【0063】
しかし、周波数変化による振幅変化とは対照的にディーティ比の変化では、励磁周波数の基本モードと高調波との比がシフトすることを甘受しなければならない。このことは受信器信号のデジタルの後続処理において、関連のナイキストミラー周波数に起因して、ダウンサンプリング時に問題を引き起こす。この問題は、周波数のこのような形態の変化では生じない。
【0064】
択一的に、適切なハードウェア切替手段によって周波数切り替えを実施することも考えられる。このことも低コストで実現することができる。デジタルで生成された方形波信号を使用する場合にはさらに、周波数変化は非常に定義されるということも考慮される。というのも、これは離散的な段階でのみ可能であるからだ。この周波数変化はとりわけ温度ドリフトを受けないか、ないしは周波数は、マイクロコントローラの周波数がドリフトする程度にのみドリフトする。しかしこの周波数は、セラミック共振器または水晶を使用することによって非常に温度安定性に維持することができる。デジタル信号を使用する代わりに択一的に、デジタルアナログ変換器を使用して別の波形の信号を発生することもできる。
【0065】
励磁回路において有効な電流に関しては、励磁周波数の変化によって、共振周波数からずれると直ちに、励磁コイル内を流れる電流が著しく低減し、受信回路で取り出される測定信号の振幅が劇的に低減する。受信回路を、特徴的な周波数特性で(たとえばバンドパスとして)構成する場合、受信器の増幅器出力における振幅はこの周波数特性によってさらに低減することができる。
【0066】
切替手段260はたとえば、適切な電気的接続線路252によって制御手段254に接続され、この制御手段254も、検出された信号レベルに相応して切替手段260をセットする。制御手段254の入力信号としてたとえば、図3にシンボル表示されたような、測定アンプから出力された信号レベルが使用される。
【0067】
図3においてインダクタンス270は、測定信号を検出するのに使用される受信導体ループシステムを表す。この受信導体ループシステムでは、検出される測定信号は誘導電圧として取り出される。評価回路は、図3の実施例ではとりわけ、2つのオペアンプ272ないしは274を有する2段の増幅器から成り、この出力側にはたとえば、アナログデジタルコンバータ(ADC)276を接続することができる。とりわけ低雑音に構成された第1の増幅段272は最初に測定信号を増幅し、この測定信号はその後、バンドパス特性を有する第2の増幅段274で処理される。たとえば第2の増幅段によって、励磁場の比較的高次の高調波が測定信号からフィルタリングによって取り出されるのを保証することができる。
【0068】
第1の増幅段272の前には、スイッチ2481〜2484の列が設けられており、これらのスイッチ2481〜2484は、異なる入力信号278を増幅段272の入力側280に供給する。たとえば本発明によるセンサの測定動作中に、スイッチ2482の閉成によって、検出器コイル270に誘導された電圧を増幅段272の入力側に供給する。その他のスイッチングエレメントによって、基準信号およびコントロール信号を供給することにより、測定システムの較正を行うことができる。
【0069】
有利には本発明によるセンサに対して、デジタルノイズ抑圧による評価法を実施する。このようなフィルタリングでは、測定アンプの出力端における測定信号をまずアナログデジタル変換器(図3ではADC 276)によって同期でデジタル化し、後続接続されたデジタル回路またはマイクロプロセッサによってデジタルでさらに処理する。目的に適っているのは、このデジタル回路部が、励磁コイルないしは送信コイルを駆動制御するドライバ電圧も発生することである。特に目的に適っているのは、測定信号を励磁器磁場(たとえば5kHz)の周波数の倍数(たとえば10kHz)によってデジタル化することである。その際には、受信分岐内の増幅段の出力端に現れた電圧を、励磁電圧と位相同期でデジタル化することができる。このようにして、コンピューティングによってデジタルのノイズフィルタリングを実現することができる。このような構成により、付加的な高いコストなしで、かつ大きな手間を伴うこともなく、有効なノイズ帯域幅を数ヘルツのオーダにすることができる。
【0070】
このように構成された本発明によるセンサは、有利には測定装置に組み込むことができる。このような測定装置は、とりわけハンドヘルド式の金属位置測定装置として構成されるか、または、本発明の方法による金属位置測定機能を付加的機能として有することができる。
【0071】
図4は、この種の測定装置の実施可能な一実施例を示す。
【0072】
図4は、本発明による測定装置124の実施例を斜視図で概略的に示している。測定装置はハウジング150を有し、このハウジング150は上側のシェル半部152ないし下側のシェル半部154から構成される。ハウジングの内部に、金属検出のためのコイルシステムを備えた少なくとも1つのセンサが設けられている。さらに、測定装置124の内部は信号生成電子回路、評価電子回路ならびに、例えばバッテリまたは蓄電池を使用してエネルギー供給するエネルギ供給部を有する。図4に示された測定装置はさらに、測定信号と相関する出力信号を出力するための表示部128を有する。表示部128を介して、例えばセグメント化されたバー表示またはLCDを使用するグラフィック表示により、検出された測定信号の強度を表示することも可能である。
【0073】
さらに本発明による測定装置は、一連の操作エレメント160を備えた操作フィールド158を有し、これらの操作エレメント158によって、装置をたとえばスイッチオンないしはスイッチオフし、また場合によっては、測定プロセスないし較正プロセスを開始することもできる。操作エレメント156を介してたとえば、使用者が測定信号の周波数を変化できるように構成することができる。また、測定周波数のこのような変化を装置によって自動的に行い、とりわけ使用者に対してアクセス不可であるように構成することもできる。
【0074】
操作フィールド158の下側の領域において、図4に示された測定装置は領域162を有し、この領域162の形状および材料選定は、本発明による測定装置を案内するためのグリップ164として構成されている。このグリップ164により測定装置は、図4を見る側とは反対側の裏面を用いて、検査すべき対象ないし媒体の表面上、例えば図1に概略的に示されている壁10の表面26上を案内する。
【0075】
測定装置124のグリップ164の面とは異なる面170において、この測定装置はハウジングを貫通する開口部172を有する。開口部172は少なくともセンサの受信導体ループシステム134と同心で配置されている。このようにして、測定装置における開口部172の位置は位置測定センサの中心に対応し、その結果、場合によって検出された対象物の正確な位置もこの種の装置の使用者に同時に表示することができる。さらに測定装置は付加的に上側面にマーキング線174を有し、この線によりユーザは開口部172の正確な中心、したがって封入されている対象物を位置検出することができる。
【0076】
純粋な誘導式の測定装置の他に、本発明によるセンサを、別の測定方式を使用する測定装置において付加的センサに使用することができる。つまり、本発明による方法ないしはこの種のセンサを、例えばレーダ位置測定装置における補助診断部としても、または赤外線位置測定装置における補助診断部としても使用することができる。
【0077】
さらに、本発明の方法によるセンサを工作機に、たとえば穿孔工具に直接組み込むかまたは取り付け部分として組み込み、使用者がこのような機器によって安全に作業できるようにすることもでき、またはこのようにすることが有利でもある。
【0078】
本発明による方法ないしは本発明による方法にしたがって動作する測定装置は、図に示された実施例に限定されない。
【0079】
殊に本発明による方法は、1つの送信コイルないしは受信導体ループシステムのみを使用することに限定されない。多重的なシステムも実施可能である。
【0080】
本発明による方法は、その時点で位置検出すべきオブジェクトに位置測定センサのダイナミクス領域を自動的に適合することができる。それによれば、小形のオブジェクト、ないしは、生成する信号強度が小さいオブジェクトは、実現可能な最大の感度で検査される。大形のオブジェクト、ないしは、相応に信号強度が上昇されたオブジェクトは自動的に、低減された感度で測定される。このことにより、異なるオブジェクトないしは異なる取り付け深さの広幅のスペクトルにわたって、精確な位置検出を行うことができる。このことはとりわけ自動的に実施することができる。すなわち、機器内部の制御手段によって実施することができる。また択一的な実施形態では、測定信号の周波数の変化を行うために切替手段に使用者がアクセスできるように構成することもできる。こうするためには、図1において操作エレメント22によって示されているように、切替手段をたとえば、適切な位置検出装置のハウジング内またはハウジング表面に設けられた適切な操作エレメントによって操作可能であるようにする。
【0081】
本発明による方法では、測定感度の変化を実現するために、測定周波数を変化する。このようにして、実施するために付加的な回路技術上の大きな手間は必要とされなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】媒体内に封入されたオブジェクトの位置測定に典型的な測定シチュエーションを概略的に示す図である。
【図2a】本発明による方法を使用した場合に検出された測定信号の経過を、位置の関数として概略的に示す図である。
【図2b】図2aに示された測定信号の経過の基礎となる測定シチュエーションを概略的に示す。
【図3】本発明による方法にしたがって測定信号を生成および評価するための電気回路を示す詳細図である。
【図4】本発明による測定装置の可能な実施例の斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体(10)に封入されたオブジェクト(12)を検出するための方法であって、
相互に誘導結合された少なくとも1つの送信コイル(14)と少なくとも1つの受信導体ループシステム(16)とを介して測定信号(18)を発生し、
該測定信号(18)を、封入された該オブジェクト(12)の位置に関する情報を得るのに使用する形式の方法において、
検出された該測定信号(18)の信号強度(U)に依存して、該測定信号の周波数(f)を変化することを特徴とする方法。
【請求項2】
パルス幅変調を行うデジタル周波数発生器から、前記送信コイル(14)を駆動制御する信号を間接的または直接的に取り出し、
該周波数発生器のデューティ比を、検出された前記測定信号(18)の信号強度(U)に依存して適切に変化する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記測定信号の周波数(f)をデジタル信号によって、たとえば方形波信号によって設定し、
該周波数の変化分を、デジタル制御ユニットの再構築によって、たとえばマイクロプロセッサの再構築によって変化する、請求項1記載の方法。
【請求項4】
検出される前記測定信号U(Ist)に対して少なくとも1つの第1の閾値U(Schwell1)を設け、
該第1の閾値UM(Schwell1)を超えた場合、該測定信号U(Ist)の周波数fを変化する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
検出される前記測定信号U(Ist)に対して少なくとも1つの第2の閾値U(Schwell2)を設け、
該第2の閾値UM(Schwell1)を下回った場合、該測定信号U(Ist)の周波数fを変化する、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記測定信号U(Ist)の周波数fの周波数変化Δfを離散的な幅で行う、請求項4または5記載の方法。
【請求項7】
前記第1の閾値U(Schwell1)を超えた場合、前記測定信号の周波数(fM1)を上昇する(fM2=fM1+Δf)、請求項4または5記載の方法。
【請求項8】
前記第2の閾値U(Schwell2)を下回った場合、前記測定信号の周波数(fM2)を低減する(fM1=fM2−Δf)、請求項5または7記載の方法。
【請求項9】
請求項1から8までのいずれか1項記載の方法を実施するための測定装置において、
前記測定信号U(Ist)の周波数fを変化するために使用される切替手段(260)を有し、
たとえばハンドヘルド式の位置測定装置(24,124)であることを特徴とする、測定装置。
【請求項10】
前記測定信号(18)の信号強度が閾値(U(Schwell1),U(Schwell2))を上回るかまたは下回った場合に該測定信号U(Ist)の周波数fを変化する制御手段(254)を有する、請求項9記載の測定装置。
【請求項11】
ユーザが前記測定信号Uの周波数fを変化するのに使用するための少なくとも1つの操作エレメント(156)が設けられている、請求項9記載の測定装置。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−530569(P2008−530569A)
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−555560(P2007−555560)
【出願日】平成18年1月3日(2006.1.3)
【国際出願番号】PCT/EP2006/050007
【国際公開番号】WO2006/087246
【国際公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【出願人】(390023711)ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (2,908)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】