説明

媒体収納繰出装置

【課題】ドラムからテープが巻き戻された状態からのドラムの回転を抑止するための手段を提供する。
【解決手段】ドラム2からテープ5a、5bが巻き戻された状態でドラム2をテープ巻き戻し方向に回転させたとき、従動ローラ23がドラム2に設けた回転停止凹部25に入り込んで係合することで、ドラム2のテープ巻き戻し方向への回転を抑止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙幣入出金機、小切手/証書回収発行機および紙幣/小切手/証書受け渡し装置等において、ドラムとリール間でテープを巻き取り、巻き戻すことによって、紙幣、小切手、証書等の媒体の収納繰出しを行う、媒体収納繰出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の媒体収納繰出装置は、紙幣を収納するときに紙幣入出口から入ってきた紙幣を2本のテープの間で挟み、その2本のテープを巻きつけたドラムをテープを巻き取る方向に回転させることで、テープと一緒に紙幣をドラムに巻き取ることによって紙幣を収納している(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平8−67382号公報(段落「0022」、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般に、テープはその端部をドラムに接着された状態でドラムに巻き付いている。またテープエンド検知センサを設けている場合、テープをドラムから巻き戻してリールで巻き取る際に、テープがドラムから所定の長さ分巻き戻されたことをテープエンド検知センサで検知してドラムおよびリールの回転を停止している。
しかしながら、上述した従来の技術においては、テープエンド検知センサが故障している状況で、ドラムでテープの巻き戻しとリールでテープの巻き取りとを行ったとき、テープがドラムから所定の長さ分巻き戻されても、ドラムとリールが回転し続けるため、ドラムから全てのテープが巻き戻されると、ドラムの回転とリールの回転とによりテープに引張力が作用して破断するという問題がある。
【0004】
またドラムに巻きついた紙幣を取り出す場合に係員が手廻しで巻き戻し操作を行った場合にも同様な状態を発生させる可能性がある。
本発明は、上記の問題点を解決するための手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するために、テープの供給および巻き取り行うリールと、該リールから供給されるテープを巻き取るドラムとを有し、前記ドラムが巻き取るテープの間に媒体を挟むことでその媒体の収納を行い、リールの巻き取りとドラムの巻き戻しによって媒体の繰出しを行う媒体収納繰出装置において、前記テープが巻き戻された状態で、前記ドラムがテープの巻き戻し方向に回転するのを抑止する抑止機構を設けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
これにより、本発明は、テープエンド検知センサが故障していた場合でも、ドラムから全てのテープが巻き戻されたときに、ドラムの回転を抑止することができるので、ドラムの巻き戻しによってテープが破断してしまうのを防止することができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下に、図面を参照して本発明による媒体収納繰出装置の実施例について説明する。
【実施例1】
【0008】
図1は実施例1の媒体収納繰出装置の要部を示す側面図、図2は実施例1の媒体収納繰出装置の要部を示す正面図である。
図1、図2において、1は媒体収納繰出装置であり、ドラム2と、ドラム2の上方に配したリール3、ドラム2の下方に配したリール4、ドラム2とリール3、4の間に配したアイドラ6a、6b等を備えている。
【0009】
5a、5bはテープであり、テープ5aは一端がドラム2に巻きつきアイドラ6aを経由して他端がリール3に巻きつくようになっており、テープ5bは一端がドラム2に巻きついてアイドラ6bを経由して他端がリール4に巻きついている。
なお、テープ5a、5bは光を透過するように例えば透明となっているが、テープ5aはドラム2に巻きつく一端の端部から所定の長さ(テープをドラムに100周巻きつけ可能な長さ)分に光を遮光する色彩が施された遮光部を有し、テープ5bはリール4に巻きつく他端の端部から所定の長さ分に遮光部を有している。
【0010】
8はドラム軸であり、ドラム2の回転軸として機能し、媒体収納繰出装置1のフレーム9にベアリング10を介して取り付けられてフレーム9に対して回転可能となっており、図示しない駆動モータの駆動が伝達されてドラム2を回転させる。
12は紙幣入出口であり、媒体収納繰出装置1の外にある図示しない搬送ユニットから搬送されてきた紙幣を受け入れると共に、搬送ユニットへと紙幣を排出するための入出口である。
【0011】
13a、13bはリール軸であり、フレーム9に取り付けられており、リール軸13aにはトルクリミッタ15を介してリール3が取り付けられ、リール軸13bにはトルクリミッタ15を介してリール4が取り付けられている。
なお、ドラム軸8にはドラムギア16が備えられ、リール軸13a、13bにはドラムギア16と噛み合うリールギア17、18がワンウェイクラッチ19を介して取り付けられている。
【0012】
また、ドラム2が図1における反時計方向、つまりテープ5a、5bを巻き取る方向(テープ巻き取り方向という。)に回転するようにドラム軸8を回転させた場合、ドラムギア16からリールギア17、18に回転が伝達するが、ワンウェイクラッチ19が空転してリール軸13a、13bは回転しない仕組みとなっている。
さらにドラム2が図1における時計方向に、つまりテープ5a、5bを巻き戻す方向(テープ巻き戻し方向という。)に回転するようにドラム軸8を回転させた場合は、ドラムギア16からリールギア17、18を介してリール軸13a、13bが回転してリール3、4がテープ5a、5bを巻き取る方向に回転する仕組みとなっている。
【0013】
また、紙幣入出口12から搬送されてきた紙幣を収納する際は、ドラム2をテープ巻き取り方向に回転させることで、2本のテープ5a、5bで挟んだ紙幣をドラム2に巻きつけるようにして収納する仕組みとなっている。
20は操作ノブであり、ドラム軸8に固定されて係員により回され、これによってドラム軸8と共にドラム2が回転する仕組みとなっている。
【0014】
21a、21bはテープエンド検知センサであり、光学式のセンサであって、その発光部と受光部との間にテープ5a、5bが介在し、かつリール3、4のそれぞれの近傍でドラム2に巻きつくテープ5a、5bに触れない位置に配されている。
テープエンド検知センサ21aは、発光部からの光がテープ5aの遮光部によって遮られて光を受光できないことで、リール3に巻きついているテープ5aが無くなりそうであることを検知するためのものである。
【0015】
テープエンド検知センサ21bは、発光部からの光がテープ5bの遮光部によって遮られて受光できないことで、ドラム2に巻きついているテープ5bが無くなりそうであることを検知するためのものである。
このテープエンド検知センサ21a、21bの検知によりテープ5a、5bのドラム2への巻き付き量およびリール3、4への巻き付き量を把握し、制御する。
【0016】
ここで、図3はドラムと可動ガイドとの位置関係を示す説明図である。
22は可動ガイドであり、ドラム2の下方に配され、一端に回転軸22aが設けられて他端の側にドラム2のテープ5a、5bが巻き付けられる外周と対向する従動ローラ23が取り付けられ、媒体入出口12からドラム2へと巻き付けられる紙幣の下部を案内するように機能する。
【0017】
可動ガイド22は、図示しない板バネ等を備えることでばね性を有し、これによりドラム2側への付勢力が作用しており、そのため従動ローラ23はドラム2に押し付けられてドラム2の回転に従動して回転し、ドラム2にテープ5a、5bが巻き付いたときはその巻き付いたテープ5a、5bに乗り上げる状態となる。
25は回転停止凹部(凹部)であり、ドラム2のテープ5a、5bが巻き付けられる外周の一部をL字状に切り欠くことで形成されており、ドラム2の円周面に対して略垂直に切り込まれた垂直面25aと、垂直面25aから直角で、かつテープ巻き戻し方向に切り込まれたテープ接着面25bとによって上記のL字状の切り欠きがなされている。
【0018】
なお、テープ接着面25bには、テープ5a、5bの端部が接着され取り付けられてドラム2の巻き取り方向の回転によってテープ5a、5bをドラム2に巻き取るようにしている。
ここで、図4はドラムの回転を抑止した状態を示す説明図である。
回転停止凹部25は、従動ローラ23よりも大きい幅に形成されており、これによってテープ5a、5bが巻き付いていないドラム2をテープ巻き戻し方向に回転させた際に、図4に示すように、従動ローラ23が回転停止凹部25に嵌まり、垂直面25aに引っ掛かることでドラム2の回転を抑止するように機能する。そのため、垂直面25aは従動ローラ23が乗り越えられない程度の大きさで形成されるものとする。
【0019】
図5はドラムが回転可能な状態を示す説明図である。
テープ5a、5bが巻き付いていないドラム2をテープ巻き取り方向に回転させた際、従動ローラ23が回転停止凹部25に入り込んでも、巻き取り方向に回転する場合には垂直面25aに引っ掛かることが無いためにテープ接着面25bからドラム外周面2aへと抜け出せるようになる。
【0020】
さらにドラム2が回転することで、テープ5a、5bがドラム2に巻き付くことで回転停止凹部25はテープ5a、5bによって覆われるため、従動ローラ23が再び回転停止凹部25上に差し掛かったときには、テープ5a、5bに乗り上げるようになるので、可動ガイド22の位置が押し下げられるように回転軸22aを中心に回動するようになる。
なお、上述した従動ローラ23と回転停止凹部25とによって、本実施例においてテープ5a、5bが巻き戻された状態でドラム2がテープ巻き戻し方向に回転するのを抑止するための抑止機構が構成される。
【0021】
上述した構成の作用について説明する。
紙幣の収納または繰出しにおいて、ドラム2に巻き付けた紙幣が途中で折れ曲がってしまうことでドラム2の動作不良を引き起こす収納ジャムの原因となった場合に、媒体収納繰出装置1を管理する係員はその収納ジャムの原因となった紙幣を外部に取り除くために操作ノブ20をテープ巻き戻し方向に回す。
【0022】
操作ノブ20がテープ巻き戻し方向に回転すると、ドラム軸8がテープ巻き戻し方向に回転するのでこれと共にドラム2がテープ巻き戻し方向に回転してドラム2に巻き付いているテープ5a、5bが巻き戻されるようになる。
ここで、リール3、4はドラム軸8が前記のように回転することで、その回転がドラム軸8に取り付けられたドラムギア16からリールギア17、18に伝達し、リール軸13a、13bが回転するようになる。
【0023】
このとき、リール軸13a、13bは、テープ5a、5bを巻き取る方向に回転するようになるため、リール3、4はテープ5a、5bを巻き取る方向に回転するようになり、ドラム2から巻き戻されるテープ5a、5bを巻き取る。
このように操作ノブ20を回転させることで、ドラム2から巻き戻されるテープ5a、5bと共に収納ジャムの原因となった紙幣は繰出され、紙幣入出金口12から排出される。
【0024】
ここで、係員が操作ノブ20を回し続けると、ドラム2に巻き付けられたテープ5a、5bの下から回転停止凹部25が現れ、ドラム2に押し付けられた可動ガイド22の従動ローラ23が回転停止凹部25に嵌合し、このとき垂直面25aに引っ掛かることでドラム2の回転を抑止する。
また、図示しない駆動モータでドラム2をテープ巻き戻し方向に回転させた場合でテープエンド検知センサ21a、21bが壊れていたとき等であっても、ドラム2からテープ5a、5bが巻き戻されて回転停止凹部25が現れると、従動ローラ23が回転停止凹部25に嵌合しドラム2の回転を抑止する。
【0025】
以上説明したように、本実施例においては、ドラムに回転停止凹部を設けたことで、ドラムに巻き付いていたテープが巻き戻されて無くなった状態となり、その状態からドラムを回転しようとしても、回転停止凹部に従動ローラが嵌合してそれ以上ローラが回転しないように作用するため、更に回転してしまうことを防止できる。またオペレータが収納ジャムの原因となった紙幣を除去する時にテープを巻き戻しきったことに気がつかず操作ノブを回転し続けることで、ドラムに取り付けたテープが破断するのを防止できる。
【0026】
また、紙幣の収納開始時には、予めドラムに複数周(例えば、100周)でテープを巻き付けておくことで、ドラムからテープを巻き戻す量に余裕を持たせるようにしていたが、回転停止凹部でドラムの回転を抑止することによってテープの破断を防止するため、予め持たせたテープの余裕の分を短くしてもよく、これによってコスト低減が可能となる。更にテープを短くする場合、リール側でのテープの巻き取り量が短くなるためリールの径を小さくすることができ、よって媒体収納繰出装置の小型化を図ることできる。
【実施例2】
【0027】
図6は実施例2の媒体収納繰出装置の要部を示す側面図である。
なお、本実施例の媒体収納繰出装置1は、上記実施例1の回転停止凹部25の代わりにリミッタ部30を設けている点が相違する。
また、上記実施例1と同様の部分は同一の符号を付してその説明を省略する。
図6において、30はリミッタ部であり、ドラム2のテープ5a、5bが巻き付けられる外周に設けられた収納部30aと、その収納部30a内に収まる形状の係止部31とにより構成される。
【0028】
係止部31は、収納部30a内のテープ巻き取り方向側の端部に回転支点31aを備え、トーションスプリングやコイルスプリング、板バネ等の図示しないバネ材によって収納部30aから突出する付勢力が作用している。
そのため、係止部31は、ドラム2にテープ5a、5bが巻き付いていないときが収納部30aから突出した状態となり、このときはドラム外周面2aよりも突出する。
【0029】
また、係止部31は回転支点31aを中心に収納部30a内に収まるための回転方向とテープ巻き取り方向とが同じ方向となるため、ドラム2にテープ5a、5bを巻き付けると収納部30a内に収まった状態となる。
さらに、係止部31はドラム2にテープ5a、5bを最大の量で巻き付けたときのテープの外径よりも外側に突出するものであり、それによって係止部31の形状および係止部31の大きさに応じた収納部30aの形状が定まるものとする。
【0030】
32はテープ接着部であり、ドラム2のテープ5a、5bが巻き付けられる外周上に、リミッタ部30の近傍のテープ巻き戻し方向側に設けられており、テープ5a、5bの端部を接着し取り付けている。
上記のようにテープ接着部32を配したことで、ドラム2がテープ巻き取り方向に約1周回転し、テープ5a、5bがリミッタ部30上方に達してリミッタ部30を塞ぐようになる。
【0031】
図7は実施例2の可動ガイドを示す説明図である。
図7において、35は本実施例の可動ガイドであり、ドラム2の下方に配され、一端に回転軸35aが設けられ、図示しないバネ材によって上方への付勢力が作用してドラム2に当接する。
可動ガイド35は、ドラム2に巻き付けられるテープ5a、5bに接触しないように一部を切り欠くことでなる切り欠き部36をドラム2への当接箇所を避けるようにして設けている。そのため本実施例において可動ガイド35はコの字状に形成される。
【0032】
なお、上述した係止部31および収納部30aを有するリミッタ部30と可動ガイド35とによって、本実施例においてテープ5a、5bが巻き戻された状態でドラム2がテープ巻き戻し方向に回転するのを抑止するための抑止機構が構成される。
上述した構成の作用について説明する。
図8は開状態の係止部がテープ巻き戻し方向に回転する様子を示す説明図、図9は係止部が可動ガイドに当接した様子を示す説明図、図10は係止部が可動ガイドに当接した様子を示す斜視図である。
【0033】
紙幣の収納または繰出しにおいて、ドラム2に巻き付けた紙幣が途中で折れ曲がってしまうことでドラム2の動作不良を引き起こす収納ジャムの原因となった場合に、媒体収納繰出装置1を管理する係員はその収納ジャムの原因となった紙幣を外部に取り除くために操作ノブ20をテープ巻き戻し方向に回す。
操作ノブ20がテープ巻き戻し方向に回転すると、ドラム軸8がテープ巻き戻し方向に回転するのでこれと共にドラム2がテープ巻き戻し方向に回転してドラム2に巻き付いているテープ5a、5bが巻き戻されるようになる。
【0034】
ここで、リール3、4はドラム軸8が前記のように回転することで、その回転がドラム軸8に取り付けられたドラムギア16からリールギア17、18に伝達し、リール軸13a、13bが回転するようになる。
このとき、リール軸13a、13bは、テープ5a、5bを巻き取る方向に回転するようになるため、リール3、4はテープ5a、5bを巻き取る方向に回転するようになり、ドラム2から巻き戻されるテープ5a、5bを巻き取る。
【0035】
このように操作ノブ20を回転させることで、ドラム2から巻き戻されるテープ5a、5bと共に収納ジャムの原因となった紙幣は繰出され、紙幣入出金口12から排出される。
ここで、係員が操作ノブ20を回し続けると、テープ5a、5bが係止部31から離れるため、図8に示すように係止部31が開状態となってドラム2の外側に突出する。
【0036】
その状態でさらにドラム2が回転すると、図9および図10に示すように切り欠き部36によって形成された可動ガイド35の端部、つまり切り欠かれた箇所の端部に係止部31が当接し、ドラム2の回転を係止することでドラム2の回転を抑止する。
以上の実施例ではテープ2本、リール2本を有する構成の媒体収納繰出装置を例に説明したが、テープ1本、リール1本の構成の媒体収納繰出装置であってもよく、更には技術思想としてはリール側にも応用できることは言うまでもない。
【0037】
以上説明したように、本実施例は、上記実施例1と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】実施例1の媒体収納繰出装置の要部を示す側面図
【図2】実施例1の媒体収納繰出装置の要部を示す正面図
【図3】ドラムと可動ガイドとの位置関係を示す説明図
【図4】ドラムの回転を抑止した状態を示す説明図
【図5】ドラムが回転可能な状態を示す説明図
【図6】実施例2の媒体収納繰出装置の要部を示す側面図
【図7】実施例2の可動ガイドを示す説明図
【図8】開状態の係止部がテープ巻き戻し方向に回転する様子を示す説明図
【図9】係止部が可動ガイドに当接した様子を示す説明図
【図10】係止部が可動ガイドに当接した様子を示す斜視図
【符号の説明】
【0039】
1 媒体収納繰出装置
2 ドラム
2a ドラム外周面
3、4 リール
5a、5b テープ
6a、6b アイドラ
8 ドラム軸
9 フレーム
10 ベアリング
12 紙幣入出口
13a、13b リール軸
15 トルクリミッタ
16 ドラムギア
17、18 リールギア
19 ワンウェイクラッチ
20 操作ノブ
21a、21b テープエンド検知センサ
22、35 可動ガイド
22a、35a 回転軸
23 従動ローラ
25 回転停止凹部
25a 垂直面
25b テープ接着面
30 リミッタ部
30a 収納部
31 係止部
31a 回転支点
32 テープ接着部
36 切り欠き部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テープの供給および巻き取り行うリールと、そのリールから供給されるテープの端部を取り付けて該テープを巻き取るドラムとを有し、前記ドラムが巻き取るテープの間に媒体を挟むことでその媒体の収納を行い、リールの巻き取りとドラムの巻き戻しによって媒体の繰出しを行う媒体収納繰出装置であって、
テープがすべて巻き戻された状態の前記ドラムが、テープの巻き戻し方向に回転するのを抑止する抑止機構を設けたことを特徴とする媒体収納繰出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の媒体収納繰出装置において、
前記抑止機構は、
前記ドラム外周のテープが巻き付く位置の外周において、前記テープ端部の取り付け箇所よりも巻き取り方向側に設けた凹部と、
前記テープ間に挟まれた媒体を案内するように設けられ、かつローラを支持して該ローラを前記ドラムのテープが巻き付く位置に押し付けるばね性を有するガイドとからなり、
テープがすべて巻き戻されたとき、前記ローラが前記溝に嵌合することで、前記ドラムの巻き戻し方向への回転を抑止することを特徴とする媒体収納繰出装置。
【請求項3】
請求項1に記載の媒体収納繰出装置において、
前記抑止機構は、
前記ドラムに当接して前記テープ間に挟まれた媒体を案内するように設けられ、前記ドラムへの当接箇所を避けた位置に切り欠き部を設けたガイドと、
前記ドラム外周のテープが巻き付く位置において、テープを取り付けた箇所よりもテープの巻き取り方向側に設けた収納部と、
前記収納部から突出するように付勢された状態で該収納部内に設けられ、前記テープの巻き付きによって前記収納部内へ収納される係止部材とからなり、
テープがすべて巻き戻されたとき、前記係止部材が収納部から突出して前記ガイドの切り欠き部に係止することで前記ドラムの巻き戻し方向への回転を抑止することを特徴とする媒体収納繰出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−6494(P2010−6494A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−165122(P2008−165122)
【出願日】平成20年6月24日(2008.6.24)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】