説明

安全なキャビン

本発明は、航空機機体(2)用のキャビンシステムに関するものであり、室内を覆うための1以上のライニング部材(6,8,16,18)を備え、任意で1以上のキャビン装置部材(10、12、14)を有する。このキャビンシステムは、キャビン(4)が周方向に張力を受け、航空機機体に固定されるように、このライニング部材を、個別に、または他のライニング部材および/またはキャビン装置部材と組み合わせて航空機機体内に張力を受けて取り付けられる。このように、客室のキャビンは、機体に作成された、閉じられた安全なセルとして構成される。このことは、繊維複合材料製の航空機機体において、特に有利である。なぜならば、機体にダメージが生じた場合であっても、自己完結型の乗客キャビンに破片などが侵入することができない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空機機体のキャビンシステムに関するものである。このキャビンシステムは、室内を覆う1以上のライニング部材を備えており、任意で1以上のキャビン装置部材を備える。
【背景技術】
【0002】
上述したキャビンシステムはよく知られている。通常、公知のキャビンシステムでは、ライニング部材、もしくは全てのキャビン用構成部材を、主として航空機の表面構造にそれぞれ備えており、それらの構成部材は目下のところ大部分がアルミニウム製である。近年の航空機機体の発展により、例えば、CFP(炭素繊維強化プラスチック)などの繊維複合材料で構成されるようになった。また、乗客への快適性の観点から、その付属品も同一または類似する技術を使って設計された、室内のライニング部材が求められるようになっている。しかしながら、このような複合材料から構成された機体は、アルミニウム製の機体の要求とは異なった要求に対応しなければならない。つまり、CFP製の機体に対する衝撃によりダメージが発生した場合、機体は、変形はしないが、その代わりに裂けたり砕けたりする。このため、裂けたり砕けたりした物質が航空機の乗客キャビンに確実に侵入しないようにしなければならない。この状況に対して、従来からのキャビンに対する概念では、いかなる救済法も提供し得ない。なぜならば、容易に制御可能な物質からなる機体で対処するように構成されてきたからである。外部からの裂片や破片の侵入に対して十分耐えうるものである室内のライニング部材またはキャビンを、CFPまたは類似する材料から製造された航空機機体に統合するには、以下の点が要求される。すなわち、室内のライニング部材が、実質的には閉ざされた安全性のあるセルを提供する必要がある。機体に対してダメージが発生したとき、キャビン内の乗客を傷つけてしまう場合があるため、異物がキャビン内に入らないようにしなければならない。欧州特許第0279620号明細書によると、自己完結型の、航空機機体用室内ライニング部材が開示されている。しかしながら、このライニング部材は、特には乗客キャビンの室内における雑音障害を低減させるように構成されている。この構成では、提案された室内ライニング部材は、防音物質を付加した蜂の巣状(ハニカム)構造を有する、相互接続されたいくつかの構成部材を備えている。このコクーンデザインは、互いに隣接し、かつ、そのいずれもが航空機機体のいくつかの場所に取り付けられた、多数のパネルを用いることで実装されている。このデザインには以下の不利な点が伴う。すなわち、多数の接続部材を航空機機体内に取り付け、この接続部材でパネルを固定させる必要がある点が不利な点として伴う。この不利な点はCFP製の機体においては特に好ましくない。なぜならば、このような接続部材は、多大な積算費用が必要となり、また、修理を困難にしたり、機体の好適な滑らかな表面の機械的品質を低減させたりするからである。
【発明の概要】
【0003】
したがって、本発明の目的は上述した不利な点を低減させる、もしくは完全に取り除くことにある。特に本発明の目的は、以下の航空機機体用の室内ライニング部材またはキャビンを提案する。この室内ライニング部材またはキャビンは、ダメージを受けた、すなわち裂けたり砕けたりした機体物質の侵入に対して安全な自己完結型のセルを提供する。また、この室内ライニング部材またはキャビンは、とりわけ容易な方法により航空機機体と一体となる。このような状況において、室内のライニング部材を取り付けるために必要な、航空機機体の室内における接続部材の数を可能なかぎり最小とする容易な取り付け概念も示す。
【0004】
クレーム1により示すように、この目的は、以下の構成を有する航空機機体用のキャビンシステムによって達成する。すなわち、このキャビンシステムは、その室内を覆うための1以上のライニング部材を備え、任意で1以上のキャビン装置部材を有する。そして、キャビンが周方向に張力を受け、航空機機体に固定されるように、このライニング部材を、個別に、または他のライニング部材および/またはキャビン装置部材と組み合わせて航空機機体内に張力を受けて取り付ける。
【0005】
本発明に係るこのようなキャビンシステムの手段によって、特に安全なキャビンは、安全なセルの特徴を備える構成とすることができる。また、用いる全ての構成部材は、多数の接続部材や開口部を設ける必要なく、構成部材を機体の外形に一致させ、該機体に取り付けるために、組み合わされてもよいし、互いの間で張力がかけられていてもよい。特に、繊維複合体材料から航空機機体が製造されている場合、構造成分が連続的でかつ有利な繊維配列となる。つまり、機械的強度と質とが改良され、また、分化または破砕した物質が、例え機体がダメージを受けたとしても構造的に自己完結している安全なキャビンの壁を貫通して該キャビン内に入ることはできない。加えて、構成部材にかかる費用や、分離した接続部材が無く、すばやく取り付けを行なうことができるので、取り付けにかかる費用を低減することができる。さらにまた、本発明に係るライニング部材を備えるキャビンは、取り付けまたは取り外しを行なうために必要な連結部品や道具が不要なため、特にはあまりメンテナンスを必要としないという特徴を有する。理想的な場合、連結方式が乗客の目に触れないものであり、他の構成部材の取り外しが必要となる構成部材が存在しない。
【0006】
また、従属クレームにおいて、本発明の有利な実施形態を提供する。
【0007】
以下、図面を参照して本発明をより詳細に説明する。図面では、同じ対象に対しては、同じ参照符号を用いるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1a】本発明に係るキャビンデザインの概観図である。
【図1b】キャビン部材の構成要素を示す概観図である。
【図2a】フックで引っ掛けるハットラックの詳細を示す図である。
【図2b】フレーム部材におけるハットラックホルダーを示す図である。
【図3a】フレーム部材に取り付けられた下部ハットラックと、はめ込まれた側部ライニング部材との詳細を示す図である。
【図3b】座席補助機器との接合部分、および側部ライニング部材との接合部分として機能する供給ダクトの詳細を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、キャビン4が組み入れられた航空機機体2の断面図を示す。キャビン4は、天井部ライニング部材6・8、荷物入れ(通称、ハットラック)10・12・14、側部ライニング部材16・18、供給ダクト20・22、ならびにキャビン床24を備えてなる構成である。これらの構成部材4から24は、共に、閉ざされた安全なセルの形態で乗客キャビンの少なくとも1部に定められている。
【0010】
上述した構成部材は、例えば、GFP(グラスファイバー強化プラスチック)またはアラミド繊維から成る類似の合わせ板(積層板)など耐衝撃性物質から構成されていることが好ましい。この物質の強度は、ケプラー(登録商標)からなる、付加的な中間層を備えることで向上させることができる。また、この物質は、特に機体材の裂片または破片による衝撃に耐えることができることが好ましい。
【0011】
この図では、二つの側部にある荷物入れ10・14は、上端部26・28によってフレーム部材30にそれぞれ引っ掛けられ、下端部32・34を用いてそれぞれフレーム部材30の所定位置に取り外し可能に固定されている。この結果、荷物入れ10・14は、航空機機体2の構造体に機械的にしっかりと結合される。天井部ライニング部材8・6は、荷物入れ10・14の上端部と接続されており、この図において天井部ライニング部材8・6の外縁部は、荷物入れ10・14にはめ込まれている。一方、キャビンの内側に向いた、この外縁部とは異なるもう一方の縁部それぞれは、荷物入れ12にはめ込まれている。
【0012】
荷物入れ12は、ロープウェイと類似した方法により天井梁36に引っ掛けられる。つまり、この天井梁36は、キャビン4の最上部でフレーム部材30に取り付けられており、機体面からキャビン4に向かって略垂直に突出している。
【0013】
また、いずれの場合でも、荷物入れ10・14の下端部は、側部ライニング部材16・18と結合されている。これらの側部ライニング部材16・18は、それらの上端部が荷物入れ10・14にはめ込まれており、それらの下端部が供給ダクト20・22に押さえつけられている、あるいは固定されている。この供給ダクト20・22は、しっかりとフレーム部材30と結合されている。なお、この供給ダクト20・22は、例えば、水、空気、電気などあらゆる種類のライン(線)システム用の管(ダクト)を提供する。この供給ダクト20・22は、それぞれの下端部で、キャビンの側部ライニング部材との境界を形成し、床24と隣接する。乗客キャビン4内において、シート33は、モジュール分割によって、完全に可変に、かつ他のキャビン装置部材とは独立して配置することができる。そして、側部シート33は、シート補助部材35によって、供給ダクト20・22に取り付けられる。シート電子装置は、ラインによってデータと電力との供給を受けることができる。すなわち、このデータと電力とは、供給ダクト20・22を介して提供される。さらにまた、航空機機体2の全ての構造用部材は供給ダクト20・22を介して相互接続可能となっており、このために乗客用シートレールを備える必要はない。
【0014】
このような構成により、航空機機体に多数の付属部材または接続部材を配置することなく、該航空機機体2において閉ざされた安全なセルの形態で乗客キャビンを提供することができる。また、フレーム部材30の分離した保持部材において、他の一般的によく利用されるライニング部材6、8、16、18の保持配置を必要としない。なぜならば、本発明に係るキャビンシステムにおいて、全ライニング部材6、8、16、および18は、ただ差し込まれるだけであるからである。
【0015】
ライニング部材6、8、16、18の取り付けは、荷物入れ10・14をフレーム部材30に引っ掛けることから始める。ただし、荷物入れ10・14の下端部32・34は、フレーム部材30にまだ固定されていない。重力により、荷物入れを引っ掛けた際に荷物入れの下端部32・34は、フレーム部材30から、はっきりと間隔を開ける。その結果、荷物入れ10・14の下端部とともに、各供給ダクト20・22に側部ライニング部材16・18を容易に挿入することができる。荷物入れ10・14を所定位置に固定することにより、荷物入れ10・14の下端部32・34と、これらの下部に配置された各供給ダクト20・22との間における隙間を低減させる。このため、荷物入れ10・14を所定位置に固定した後、側部ライニング部材16・18は、半径方向に張力が及ぼされ、フレーム部材30に対するこの圧力の結果として、側部ライニング部材16・18の航空機機体2への取り付けが行なわれる。
【0016】
最良の遮音性と断熱性とを提供するために、ライニング部材と、キャビンに取り付ける部材および作り付けてある部材(すなわち、典型的な例としては荷物入れ10・12・14)とは、機体2に面する表面に取り付けられる絶縁材を備えてもよい。
【0017】
図1bに示すように、荷物入れ10・12・14とともに、ライニング部材6、8、16、18を構成する好適な材料は、例えば、アルミニウム板、発砲アルミニウム、あるいはデュロプラストから製造することができる蜂の巣状コア37を含んでもよい。好ましくは、蜂の巣状コア37のそれぞれの側に、粘着層39がそれぞれ配され、いずれの場合も蜂の巣状コア37から離れた側のその面において、平面熱可塑性積層板41を有する末端層を備えている。このように構成された材料は、オートクレーブにて処理されることにより変更され、その変更により、熱可塑性層41と蜂の巣状コア37とが相互に接続され、その結果この熱可塑性層41は、蜂の巣状コア37の各蜂の巣状のセル内に突出した略6角形状の均一のへこみ43を形成する。これにより、高い剛性、耐荷重性、軽量化されたキャビン部材用の材料を提示することができる。
【0018】
図2aでは、天井梁36に中央荷物入れ12を引っ掛けるオプションの一例を示す。キャビン4と対抗する側において、この天井梁36は、例えば、その開口部がキャビンの天井に向いているU型形状部38を備えている。対応する下向き形状部40は、U型形状部38に引っ掛けることができるようになっており、また、この形状部40は、荷物入れ12に取り付けられている。この結果、荷物入れ12は、天井梁36から安全に吊り下げられ、このため、天井部ライニング部材6・8用に適切なカウンタベアリングを形成する。図2aは、荷物入れ12の右手側部分のみを示す。図示するように荷物入れ12は、天井梁36に対向するその端部によって天井部ライニング部材6の右手側を差し込むことができるカラー42を備える。
【0019】
対応する天井部ライニング6の反対側端部は、図2bに示すように、荷物入れ14の対応するカラー44にはめ込まれる。この図2bでは以下について例示的に示している。すなわち、突出部43によって、荷物入れ14のみがフレーム部材30の収納部45に引っ掛けられた場合、カラー42はさておき、カラー44には、下端部34を所定位置に固定したときよもり大きな距離の間隔が開く。この結果、荷物入れ14を引っ掛けるだけで、むしろ天井部ライニング部材6を、カラー42とカラー44との間で容易に固定することができる。そして、荷物入れの下端部34がフレーム30の所定位置に固定されると、機体の天井に向かって出っ張るように張力がかけられる。したがって、定められたキャビン4の天井形状を装うことができる。
【0020】
図3aは、荷物入れ14の下端部34を示す。例示として図示するようにこの下端部34の端は、断面で矢印形状の符号46で示されている。すなわち、この下端部34は、フレーム部材30における相応する形状の収納部48に対応した形状を有している。さらにまた、荷物入れ14の下端部34には、右手側の側部ライニング部材18を固定する肩部50が備えられている。
【0021】
側部ライニング部材18の端は、上述した端部34の反対側の端であり、床24の右手側のキャビン4に位置している供給ダクト20の収納部52にて同様に固定される。
【0022】
本発明に係るキャビン4は、この図示されたものに限定されるものではない。代わりに、本発明に係るキャビン4は、近代航空機で必要となる、考えられる限りのキャビン装置部材を組み込むように構成されていてもよい。つまり、通常のライニング部材または荷物入れの取り付け以外に、例えば、トイレおよび厨房を備えていてもよい。また、取り付けられた設備またはモニュメント的な設備は、周方向または半径方向にモジュール設計されたライニング部材と連結してもよいし、所望されるように組み合わされてもよい。結果として主要な点は、半径方向に閉じた表面、すなわち、安全なセルとして設計されたキャビン4を規定する面から構成されていることである。さらにまた、閉じられたキャビン4を規定することのみを目的として必要かつ実用的なライニング部材の使用であってもよい。このため、ライニング部材は、例示したような荷物入れ10・14と同様な、カラー42・44の形を有する装置または他の雄型のロッキング部材を備えなければならない。また、ライニング部材を用いることでより大きくなった許容誤差は、寛容に設計された、相当する雄型ロッキング部材によって相殺することができる。
【0023】
個々のライニング部材および/またはキャビン装置部材が連結するように長手方向に一列に並べられた場合、キャビン部材に統合して航空機機体2からいくつかのラインを導くことがふさわしい。特に、結果として航空機機体2は、繊維複合材料から生成されているが、この機能を前提とする必要がなく、より一層の機械的強度と質とを提供してもよい。このような状況において、特に、実質的に上記したすべてのラインの経路指定するものとして、特に天井梁36、供給ダクト20・22が用いられたならば有利となる。このような構成において、本発明に係るライニング部材とキャビン装置部材とを備えるキャビン部材またはキャビンモジュールは、存在するすべてのタイプのラインに関して規格化したインターフェース、あるいは同一のインターフェースを用いて相互接続されていることが好適である。また、キャビン部材またはキャビンモジュールは、両サイドが閉じられ、かつ一方のサイドから据付け可能なシーリング手段によって互いに切り離されていることが好適である。
【0024】
最後に、補足として、すなわち機体2と、該機体2に面したすべての取り付け設備の表面との間における断熱材または防音材の代わりとしては、以下のものであってもよい。例えば、状況に応じては導電性を有する粘着材など、ソフト充填材が、避雷装置またはポテンシャルフィードバック装置として用いられてもよい。加えて、例えば、側部ライニング部材および他のライニング部材などの本発明に係る取り付け手段によって積荷室を覆うことは、想定可能であり、実用的である。
【0025】
本発明に係るキャビンシステムの手段によって閉じられた安全なセルとして構成されたキャビンを、安全操業、高度なモジュール性、負担度の低いメンテナンス、より良い安全、大きな可変性を有するものとして提供できる。特に、そのモジュール性により、将来的にも順応する。
【0026】
加えて、以下の点について指摘しておく。「備える(comprising)」という文言は、他の要素やステップを排除するものではない。また、不定冠詞の「a」または「one」は、複数を除くものではない。さらにまた、以下の点についても指摘しておく。上記した実施形態の一つを参照して記述した特徴やステップは、上記した他の実施形態の特徴やステップと組み合わせて用いてもよい。また、クレームにて参照される特徴は、限定して解釈されるものではない。
【0027】
本願発明は、米国仮特許出願番号61/008,424(出願日 2007年12月20日)と、独国特許出願番号10 2007 061 423.5(出願日 2007年12月20日)に基づき優先権を主張しており、本願明細書はそれらの内容について言及している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機機体(2)用のキャビンシステムであって、
その室内を覆うための複数のライニング部材(6,8,16,18)と、
航空機に固定された複数のキャビン装置部材とを備え、
上記キャビン装置部材が、上記ライニング部材(6,8,16,18)の外縁部を保持するように適合されており、
周方向に張力を受けており、自身が航空機機体(2)に固定されるように規定されたキャビン(4)によって、上記ライニング部材は、航空機機体内におけるキャビン装置部材間で張力を受けて保持され、
少なくとも1つのキャビン装置部材が、乗客シートの上に配置された荷物入れ(10、12,14)として構成されているキャビンシステム。
【請求項2】
1以上のキャビン装置部材が、ラインを通して導くための供給ダクト(20,22)として構成されている請求項1に記載のキャビンシステム。
【請求項3】
1以上の荷物入れ(10,12,14)が、キャビン(4)の上部領域に配置された天井梁(36)にそれぞれ引っ掛けられている請求項1または2に記載のキャビンシステム。
【請求項4】
フレーム部材(30)の第1収納部(43)に引っ掛けることができるように構成され、かつ対応する端部(46)によって第2収納部(48)の所定位置にはめ込まれる荷物入れ(10,12,14)を備える請求項1から3のいずれか1項に記載のキャビンシステム。
【請求項5】
上記ライニング部材(6,8,16,18)および/または上記キャビン装置部材が、耐衝撃性物質を有している請求項1から4のいずれか1項に記載のキャビンシステム。
【請求項6】
上記耐衝撃性物質が、グラスファイバー積層板および/またはアラミド繊維積層板として構成されており、任意でケプラを含む付加的な積層板の層を備える請求項5に記載のキャビンシステム。
【請求項7】
上記ライニング部材および/またはキャビン装置部材は、蜂の巣状コア(37)および該蜂の巣状コア(37)に塗布した熱可塑性物質の層(41)を有する物質から構成されており、
上記熱可塑性物質が、蜂の巣状のセルそれぞれにおいて少なくとも一方の側に突出した窪み(43)を備える請求項1から6のいずれか1項に記載のキャビンシステム。
【請求項8】
1以上のライニング部材(6,8,16,18)が、天井部ライニング部材(6,8)または側部ライニング部材(16,18)として構成されている請求項1から7のいずれか1項に記載のキャビンシステム。
【請求項9】
上記荷物入れ(10,12,14)が、ライニング部材(6,8,16,18)をはめ込むための装置(42,44)を備えている請求項1から8のいずれか1項に記載のキャビンシステム。
【請求項10】
上記供給ダクト(20,22)は、ライニング部材(6,8,16,18)をはめ込むための装置を備えている請求項1から9のいずれか1項に記載のキャビンシステム。
【請求項11】
上記ライニング部材(6,8,16,18)は、供給ダクト(20,22)の装置、および/または荷物入れ(10,12,14)の装置に適合してはめ込まれるように構成されている請求項9または10に記載のキャビンシステム。
【請求項12】
天井梁(36)は、ラインを通して導くために用いられる請求項1から11のいずれか1項に記載のキャビンシステム。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか1項に記載のキャビンシステムにおいて用いられるライニング部材(6,8,16,18)。
【請求項14】
請求項1から12のいずれか1項に記載のキャビンシステムにおいて用いられるキャビン装置部材。
【請求項15】
請求項1から12のいずれか1項に記載のキャビンシステムを用いることによって、航空機機体(2)においてキャビン(4)を生成するための方法。
【請求項16】
航空機機体(2)における、請求項1から12に記載のキャビンシステムの使用。
【請求項17】
上記航空機機体(2)が繊維複合材料を備える請求項16に記載の使用。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【公表番号】特表2011−506190(P2011−506190A)
【公表日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−538513(P2010−538513)
【出願日】平成20年10月20日(2008.10.20)
【国際出願番号】PCT/EP2008/064122
【国際公開番号】WO2009/080385
【国際公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【出願人】(504467484)エアバス・オペレーションズ・ゲーエムベーハー (268)