安全帯支持装置
【課題】 建物に簡単に着脱でき、安全帯を支持して作業者の墜落事故を防止できる安全帯支持装置を提供する。
【解決手段】 伸縮調節自在な支柱2の上端部に、建物の天井部に圧接される圧接片3を取付け、支柱2の下端部に、建物の腰壁の上面部に載置される支脚4を取付けるとともに、安全帯のフック33が連結される支持具5を支柱2に取付け、前記腰壁の上部に係脱され支柱2の建物内方への移動を抑制する外れ止め具6を具備する。
【解決手段】 伸縮調節自在な支柱2の上端部に、建物の天井部に圧接される圧接片3を取付け、支柱2の下端部に、建物の腰壁の上面部に載置される支脚4を取付けるとともに、安全帯のフック33が連結される支持具5を支柱2に取付け、前記腰壁の上部に係脱され支柱2の建物内方への移動を抑制する外れ止め具6を具備する。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、窓の清掃等建物の開口部における高所作業において、作業者が着装する安全帯を取付けるための安全帯支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば2〜4階建程度の比較的低い建物の窓の清掃をおこなう場合、作業者が乗るゴンドラを用いるのは装置が大がかりとなり、吊上装置の設置や横移動などにも手間がかかるので、作業者が窓枠部に乗って清掃作業をおこなうことが多い。
【0003】ところがこの場合、作業者が安全帯を着装しても、その安全帯を(詳しくは胴締めベルトに連結したロープの先端のフック部を)取付けるための設備は、建物側にはほとんど設けられておらず、安全上大きな問題であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記従来の問題点を解決するもので、建物に簡単に着脱でき、安全帯を支持して作業者の墜落事故を防止できる安全帯支持装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、伸縮調節自在な支柱の上端部に、建物の天井部に圧接される圧接片を取付け、前記支柱の下端部に、建物の腰壁の上面部に載置される支脚を取付けるとともに、安全帯のフックが連結される支持具を前記支柱に取付け、前記腰壁の上部に係脱され前記支柱の建物内方への移動を抑制する外れ止め具を具備したことを特徴とする。
【0006】この請求項1記載の発明においては、支脚を腰壁の上面部へ載置して支柱を伸長調節すれば、天井部に圧接片が圧接されるとともに支脚が腰壁の上面部に圧接されて、支柱は上下両端部を建物に支持され、また腰壁の上部に係合させた外れ止め具により建物内方への移動が抑制されるので、安全帯のフックを支持具に連結することにより、フックは支持具により支持され、万一安全帯を着装した作業者が転落しても、フックにかかる下向荷重は支持具,支柱,支脚を介して腰壁の上面部で支持され、作業者の墜落事故は防止される。また支柱を短縮調節すれば、装置は設置部から簡単に取外せ、次の使用場所へ移動できる。
【0007】また請求項2記載の発明は、伸縮調節自在な支柱の上端部に、建物の天井部に圧接される圧接片を取付け、前記支柱の下端部に、建物の床面部に載置される支脚を取付けるとともに、安全帯のフックが連結される支持具を前記支柱に取付けたことを特徴とする。
【0008】この請求項2記載の発明においては、支脚を建物の床面部へ載置して支柱を伸長調節すれば、天井部に圧接片が圧接されるとともに支脚が床面部に圧接されて、支柱は上下両端部を建物に支持されるので、安全帯のフックを支持具に連結することにより、フックは支持具により支持され、万一安全帯を着装した作業者が転落しても、フックにかかる下向荷重は支持具,支柱,支脚を介して建物の床面部で支持され、作業者の墜落事故は防止される。また支柱を短縮調節すれば、装置は設置部から簡単に取外せ、次の使用場所へ移動できる。
【0009】この発明において前記支持具は、前記支柱に固着取付けしてもよいが、請求項3記載の発明のように、支持具を前記支柱に該支柱のまわりに回動自在に取付ける構成とするのが好ましい。
【0010】このようにすると、安全帯のフックの着脱時に支持具を回動させて所望の方向から容易にフックを着脱でき、またフックを連結した状態で安全帯のロープに引張られて支持具が回動するので、ロープが支柱に巻き付くことがなく、作業者が動きやすいうえ、万一作業者が転落してもロープに過大な摩擦を生じることがなく引張力に応じて回動した支持具により確実に安全帯を支持することができるからである。
【0011】この発明において前記支柱としては、種々の構造の伸縮自在な支柱を用いることができるが、この支柱を、請求項4記載の発明のように、おねじ部をそなえたねじ棒と、前記おねじ部が螺合するめねじ部をそなえた柱体とから成り、前記圧接片が前記ねじ棒の上端部に固着され、前記支脚が前記柱体の下端部に該柱体の中心軸線のまわりに回動自在に嵌装されている構成とするのが好ましい。
【0012】このようにすると、柱体の回動操作により支柱を容易に伸縮調節でき、特に伸長調節時には柱体を回動させるだけでねじ機構を介してねじ棒に大きな押上力を発生させ、圧接片を天井部に、支脚を腰壁の上面部あるいは床面部に、それぞれ強力に圧接させて、支柱の両端部を建物に強固に支持させることができる。
【0013】請求項4記載の発明における支脚を柱体の下端部に該柱体の中心軸線のまわりに回動自在に嵌装する構造としては、種々の構造のものを採用できるが、請求項5記載の発明のように、前記柱体がパイプ材から成り、前記支脚に立設固着した支軸が前記柱体の下端部に嵌込まれ、前記柱体内に挿通された引張ばね材により前記ねじ棒と前記支軸が連結されている構成とするのが好ましい。
【0014】このようにすると、柱体部を手で持上げたときでも引張ばね材が支脚部の柱体からの脱落を防止し、簡潔で製作容易な嵌装構造が得られるからである。
【0015】請求項4または5記載の発明においても、前記支持具を前記柱体に固着取付した構成(請求項6)としてもよいが、請求項7記載の発明のように、支持具を前記柱体に該柱体のまわりに回動自在に取付け、あるいは請求項8記載の発明のように、支持具を前記ねじ棒に回動自在に嵌合させた構成とするのが好ましい。これによって前記請求項3記載の発明と同様な支持具の回動作用が得られ、さらに柱体に巻付いた前記ロープが作業者の転落時に柱体を支柱短縮方向に回動させて支柱の転倒事故をひきおこすことがなく、安全であるからである。
【0016】またこの発明においては、安全帯のフックを前記支持具に直接着脱させて安全帯を支持するようにしてもよいが、請求項9記載の発明のように、支持具に連結ワイヤの一端部が連結され、この連結ワイヤの他端部に、前記フックが着脱される係止部が形成された構成とするのが好ましい。
【0017】このようにすると、支持具が高い位置にあってもフックは該支持具から垂下した連結ワイヤの係止部に着脱させればよいので、フックの着脱が容易であるうえ、安全帯のワイヤに連結ワイヤが付加されることにより、作業者の動き回れる範囲が拡大されるからである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下図1〜図6によって、この発明の実施の形態の一例を説明する。図中、1は安全帯支持装置で、伸縮調節自在な支柱2の上端部に、建物の天井部(この例では図4に示すカーテンボックス46の頂板46a部)に圧接されるアルミニウム角パイプ製の圧接片3を固着し(溶接による。以下の固着も同様とする。)、支柱2の下端部に、建物の腰壁40の上面部に載置される支脚4を、支柱2の中心軸線2aのまわりに回動自在に嵌装するとともに、安全帯30のフック33が連結される支持具5を支柱2に取付け、腰壁40の上部に係脱され支柱2の建物内方への移動を阻止する外れ止め具6を具備して成る。
【0019】支柱2は、上端部に前記圧接片3が固着され下部(全長でもよい)に角ねじから成るおねじ部11をそなえたアルミニウム製のねじ棒12と、アルミニウムパイプ材から成り図3に示すようにおねじ部11に螺合するめねじ部14をそなえたアルミニウム製のヘッド部13aを上端部に固着した柱体13とから成る。
【0020】また支脚4は、アルミニウムアングル材製の支脚本体4aの上面にアルミニウムパイプ材製の支軸4bを立設固着し、この支軸4bの下部外周にアルミニウム製のつば部4cを固着して成り、前記柱体13の下端部はこの支軸4bに回動自在に嵌合し、柱体13にかかる垂直荷重はつば部4cにより支承される。
【0021】そしてこの支軸4bの上部に貫通させたピン15と、ねじ棒12の下部に貫通させたピン16(図3R>3参照)との間に、柱体13内に挿通された引張ばね材17が装架され、この引張ばね材17の引張弾性力により支脚4は上方へ付勢され、柱体13部を持上げたとき支脚4が柱体13から脱落しないようになっている。なおこの例では引張ばね材17は、2本の引張ばね17a,17bとこれらを連結するロープ17cとから成り、組立時には、たとえば上端部をねじ棒12に連結した引張ばね材17の引張ばね17bの下端を、柱体13の下方へ引張り出して支軸4bのピン15に連結後、支軸4b部を柱体13内に嵌込めばよい。
【0022】また支持具5は、図2および図3に示すように、丸鋼を屈曲成形し溶接して成り、ねじ棒12にすきまをもって嵌合する環状部5aに、該環状部に対して斜め下向きに傾斜したU字状部5bを連設して成り、環状部5aは柱体13のヘッド部13a上に載って該ヘッド部13aの上面により支承され、支持具5全体はねじ棒12のまわりに回動自在に支持されている。
【0023】そしてこの例では、U字状部5bに両端アイワイヤロープから成る連結ワイヤ21の一端部22が連結され、この連結ワイヤ21の他端部に、安全帯30のフック33が着脱される係止部23が形成してあり、フック33はこの連結ワイヤ21を介して支持具5に連結される。なお安全帯30は、図6に示すように作業者の胴部に装着される胴締めベルト31にロープ32を連結し、このロープ32の先端にフック33を取付けて成る。
【0024】また外れ止め具6は、図4および図5に示すように、建物の腰壁40の上部(この例では窓用サッシ41の下辺の外向片部41a)に係脱される引掛片26と、支脚4に立設固着したピン27,27を、引張ばね28,28により連結して成る。腰壁40は図4に示すように厚く、腰壁本体42の上端部の窓用サッシ41の内側部分は、広巾の木製の額縁材43で仕上げてある。また同図において44は床面、45はガラス戸、46はカーテンボックス、47は天井板である。
【0025】上記構成の安全帯支持装置1を使用するには、図4および図6に示すように、支脚4の支脚本体4a部を腰壁40の上面部(この例では額縁材43の上面部)に載せて支柱2を立て、外れ止め具6の引張ばね28を引張って引掛片26を窓用サッシ41の下辺の外向片部41aに屋外側から引掛け、柱体13の下部あるいは上下中間部を手で把持して回動させ、ねじ棒12を上昇させて圧接片3を天井部(この例ではカーテンボックス46の頂板46a)に圧接させ、柱体13部を締込めば、支柱2は上下両端部を建物に強固に支持された立設状態となる。
【0026】そして図6に示すように作業者Mが着装した安全帯30のフック33を、連結ワイヤ21の係止部23に連結すれば、安全帯30は連結ワイヤ21を介して支持具5により支持されるので、ガラス戸45の清掃等を安全におこなうことができる。万一作業者Mが転落したときは、支持具5が安全帯30を支持して作業者Mを宙吊り状態とし、墜落事故が防止される。このとき支柱2に大きな落下荷重がかかっても、外れ止め具6が、支柱2の下部が建物内方へ移動して腰壁上面部から外れて落下するのを防止し、確実に作業者Mの保持をおこなうことができるのである。
【0027】上記のようにして安全帯支持装置1を使用した後は、柱体13部を上記と反対方向に回動させて支柱2を少量短縮させ、柱体13部を把持して次の使用位置へ運び、上記手順により支柱2の建物への固定をおこなえばよい。このとき引張ばね材17が支脚4の柱体13部からの脱落を防止するので、支脚4を別個に運んだり支柱2への嵌込みをおこなったりする必要がなく、取扱いやすい。
【0028】上記の例の外れ止め具6では、引掛片26を引張ばね28により支脚4に連結したが、このかわりに図7に示すように、支脚4とは別体のベルト51,52を引掛片26に固着し、支柱2の基部に巻掛けたベルト51,52を引締めて締付具(バックル)53により締付ける構成の外れ止め具54としてもよい。また図8および図9に示すように、腰壁40の上部の外壁面40aに係脱される引掛片55を2本の湾曲したアーム56,56の先端に固着し、支柱2に係合する凹部57aを中央部にそなえた押え金57にアーム56,56の基部を貫通させ、このアーム56の端部に設けたおねじ部に蝶ナット58をねじ込んで締付ける構成の外れ止め具59など、前記の例以外の各種構成の外れ止め具を用いることもできる。なお図8および図9において60は、アーム56,56に固着され両アームを連結する連結杆である。
【0029】次に図10〜図12によって、この発明の実施の形態の他の例を説明する。この例の安全帯支持装置61は前記安全帯支持装置1に比べて、床上載置型のため支柱2が長く、また圧接片62と支脚63の形状が異なり、前記外れ止め具6を有しないが、その他の点は前記安全帯支持装置1と同構成を有するので、図1〜図6R>6と同一または相当部分には同一符号を付して図示し、それらの部分の詳細な説明は省略する。
【0030】圧接片62は、アルミニウムパイプをT字状に溶接して成り、また支脚63は、アルミニウムパイプをT字状に溶接した支脚本体63aに上向きの支軸63bを溶接し、この支軸63bにつば部63cを溶接し、、さらに支脚本体63aと支軸63bとの間に補強板63dを溶接して成る。そして上端部をねじ棒12に連結した引張ばね材17の下端部は、支軸63bに連結されている。
【0031】この安全帯支持装置61は、図11に示すように腰壁40が薄肉で窓用サッシ41の内側の腰壁上面部に前記の例の支脚4を載置できるような広巾のスペースがない場合に用いるのに適している。使用にあたっては、図11および図12に示すように支脚63を床面44上に載せて支柱2を立て、前記の例と同様に柱体13部の回動操作により圧接片62を天井部49に圧接させる。安全帯30のフック33は前記の例と同様にして連結ワイヤ21を介して支持具5に連結すれば、前記の例と同様に作業者Mは安全にガラス戸45の清掃等をおこなうことができる。
【0032】なお床面44が滑りやすい場合は、支脚63の各端部にゴムキャップなどの滑り止め具を付設するとよく、また図7〜図9に示す外れ止め具54,59等を用いて支柱2の倒れ止めをはかるようにしてもよい。
【0033】この発明は上記各例に限定されるものではなく、たとえば各部の具体的形状や材質は上記以外のものとしてもよく、また支柱2は上記以外の伸縮調節機構を有するものとしてもよく、支柱2の下端部への支脚の取付構造あるいは嵌装構造も、上記以外のものとしてもよい。また引張ばね材17は、ロープ17cのかわりにワイヤなど他部材を用いてもよいし、全体を引張ばねで構成してもよい。また連結ワイヤ21は省略してフック33を直接支持具5に着脱するようにしてもよい。
【0034】また上記支持具5は単純形状で製作および組立とも容易であるという長所を有するものであるが、このかわりにたとえば図13に示すように、柱体13にすきまをもって嵌合するリング71を嵌込み、このリング71に吊手状の引掛金具72を固着し、柱体13に固着した受けリング73により上記リング71を支承して、支柱2のまわりに回動自在な支持具74を構成してもよく、あるいは図14に示すように柱体13に吊手状の支持具75を溶接固着した構成としてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように請求項1〜9記載の発明によれば、支柱の伸縮調節により支柱は容易に建物に着脱でき、立設状態で建物に支持された支柱に取付けた支持具に安全帯のフックを取付けることができるので、建物に簡単に着脱でき安全帯を支持して作業者の墜落事故を防止できる安全帯支持装置が得られ、高所作業時の安全性向上に寄与するところ大である。
【0036】また上記の効果に加えて、請求項4に記載の発明によれば、柱体部の回動操作により支柱を容易に伸縮調節できるうえ、ねじ機構を介してねじ棒に大きな押上力を発生させて支柱の両端部を建物に強固に支持させることができる。この効果に加えて、請求項5に記載の発明によれば、引張ばね材が支脚の柱体からの脱落を防止するので装置全体を一体として持運ぶことができ、簡潔で製作容易な構造を有し取扱いやすい安全帯支持装置が得られる。
【0037】また上記の効果に加えて、請求項3,7,8に記載の発明によれば、支持具を回動させることにより所望の方向から容易に安全帯のフックを支持具に着脱でき、また安全帯のロープが支柱に巻付かず、作業者が動きやすいうえ、作業者の転落時にもロープに過大な摩擦を生じることなく支持具により確実に安全帯を支持できるという効果が得られる。特に請求項7,8に記載の発明によれば、安全帯のロープが柱体に巻付き作業者の転落時に柱体部がこのロープにより支柱短縮方向に回動駆動されて支柱を転倒させるという事故も防止され、安全である。
【0038】さらに上記の効果に加えて、請求項9に記載の発明によれば、安全帯のフックは連結ワイヤを介して支持具に連結されるので、フックの着脱が容易であるうえ、作業者の動き回れる範囲が拡大され、使いやすい安全帯支持装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の一例を示す安全帯支持装置の正面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図2のB−B線断面図である。
【図4】図1の安全帯支持装置の使用状態を示す縦断面図である。
【図5】図4のC−C線断面図である。
【図6】図1の安全帯支持装置の使用状態を示す斜視図である。
【図7】図5における外れ止め具部分の他の実施の形態を示す図5相当図である。
【図8】図5における外れ止め具部分のさらに他の実施の形態を示す要部縦断面図(図4相当図)である。
【図9】図8のD−D線断面図である。
【図10】この発明の実施の形態の他の例を示す安全帯支持装置の正面図である。
【図11】図10の安全帯支持装置の使用状態を示す縦断面図である。
【図12】図10の安全帯支持装置の使用状態を示す斜視図である。
【図13】図1および図10における支持具部分の他の実施の形態を示す支柱の要部正面図である。
【図14】図1および図10における支持具部分のさらに他の実施の形態を示す支柱の要部正面図である。
【符号の説明】
1…安全帯支持装置、2…支柱、2a…中心軸線、3…圧接片、4…支脚、4a…支脚本体、4b…支軸、5…支持具、6…外れ止め具、11…おねじ部、12…ねじ棒、13…柱体、14…めねじ部、17…引張ばね材、21…連結ワイヤ、22…一端部、23…係止部、26…引掛片、28…引張ばね、30…安全帯、32…ロープ、33…フック、40…腰壁、41…窓用サッシ、44…床面、46…カーテンボックス、49…天井部、51…ベルト、52…ベルト、54…外れ止め具、55…引掛片、56…アーム、57…押え金、59…外れ止め具、61…安全帯支持装置、62…圧接片、63…支脚、63a…支脚本体、63b…支軸、71…リング、72…引掛金具、74…支持具、75…支持具。
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、窓の清掃等建物の開口部における高所作業において、作業者が着装する安全帯を取付けるための安全帯支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば2〜4階建程度の比較的低い建物の窓の清掃をおこなう場合、作業者が乗るゴンドラを用いるのは装置が大がかりとなり、吊上装置の設置や横移動などにも手間がかかるので、作業者が窓枠部に乗って清掃作業をおこなうことが多い。
【0003】ところがこの場合、作業者が安全帯を着装しても、その安全帯を(詳しくは胴締めベルトに連結したロープの先端のフック部を)取付けるための設備は、建物側にはほとんど設けられておらず、安全上大きな問題であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記従来の問題点を解決するもので、建物に簡単に着脱でき、安全帯を支持して作業者の墜落事故を防止できる安全帯支持装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、伸縮調節自在な支柱の上端部に、建物の天井部に圧接される圧接片を取付け、前記支柱の下端部に、建物の腰壁の上面部に載置される支脚を取付けるとともに、安全帯のフックが連結される支持具を前記支柱に取付け、前記腰壁の上部に係脱され前記支柱の建物内方への移動を抑制する外れ止め具を具備したことを特徴とする。
【0006】この請求項1記載の発明においては、支脚を腰壁の上面部へ載置して支柱を伸長調節すれば、天井部に圧接片が圧接されるとともに支脚が腰壁の上面部に圧接されて、支柱は上下両端部を建物に支持され、また腰壁の上部に係合させた外れ止め具により建物内方への移動が抑制されるので、安全帯のフックを支持具に連結することにより、フックは支持具により支持され、万一安全帯を着装した作業者が転落しても、フックにかかる下向荷重は支持具,支柱,支脚を介して腰壁の上面部で支持され、作業者の墜落事故は防止される。また支柱を短縮調節すれば、装置は設置部から簡単に取外せ、次の使用場所へ移動できる。
【0007】また請求項2記載の発明は、伸縮調節自在な支柱の上端部に、建物の天井部に圧接される圧接片を取付け、前記支柱の下端部に、建物の床面部に載置される支脚を取付けるとともに、安全帯のフックが連結される支持具を前記支柱に取付けたことを特徴とする。
【0008】この請求項2記載の発明においては、支脚を建物の床面部へ載置して支柱を伸長調節すれば、天井部に圧接片が圧接されるとともに支脚が床面部に圧接されて、支柱は上下両端部を建物に支持されるので、安全帯のフックを支持具に連結することにより、フックは支持具により支持され、万一安全帯を着装した作業者が転落しても、フックにかかる下向荷重は支持具,支柱,支脚を介して建物の床面部で支持され、作業者の墜落事故は防止される。また支柱を短縮調節すれば、装置は設置部から簡単に取外せ、次の使用場所へ移動できる。
【0009】この発明において前記支持具は、前記支柱に固着取付けしてもよいが、請求項3記載の発明のように、支持具を前記支柱に該支柱のまわりに回動自在に取付ける構成とするのが好ましい。
【0010】このようにすると、安全帯のフックの着脱時に支持具を回動させて所望の方向から容易にフックを着脱でき、またフックを連結した状態で安全帯のロープに引張られて支持具が回動するので、ロープが支柱に巻き付くことがなく、作業者が動きやすいうえ、万一作業者が転落してもロープに過大な摩擦を生じることがなく引張力に応じて回動した支持具により確実に安全帯を支持することができるからである。
【0011】この発明において前記支柱としては、種々の構造の伸縮自在な支柱を用いることができるが、この支柱を、請求項4記載の発明のように、おねじ部をそなえたねじ棒と、前記おねじ部が螺合するめねじ部をそなえた柱体とから成り、前記圧接片が前記ねじ棒の上端部に固着され、前記支脚が前記柱体の下端部に該柱体の中心軸線のまわりに回動自在に嵌装されている構成とするのが好ましい。
【0012】このようにすると、柱体の回動操作により支柱を容易に伸縮調節でき、特に伸長調節時には柱体を回動させるだけでねじ機構を介してねじ棒に大きな押上力を発生させ、圧接片を天井部に、支脚を腰壁の上面部あるいは床面部に、それぞれ強力に圧接させて、支柱の両端部を建物に強固に支持させることができる。
【0013】請求項4記載の発明における支脚を柱体の下端部に該柱体の中心軸線のまわりに回動自在に嵌装する構造としては、種々の構造のものを採用できるが、請求項5記載の発明のように、前記柱体がパイプ材から成り、前記支脚に立設固着した支軸が前記柱体の下端部に嵌込まれ、前記柱体内に挿通された引張ばね材により前記ねじ棒と前記支軸が連結されている構成とするのが好ましい。
【0014】このようにすると、柱体部を手で持上げたときでも引張ばね材が支脚部の柱体からの脱落を防止し、簡潔で製作容易な嵌装構造が得られるからである。
【0015】請求項4または5記載の発明においても、前記支持具を前記柱体に固着取付した構成(請求項6)としてもよいが、請求項7記載の発明のように、支持具を前記柱体に該柱体のまわりに回動自在に取付け、あるいは請求項8記載の発明のように、支持具を前記ねじ棒に回動自在に嵌合させた構成とするのが好ましい。これによって前記請求項3記載の発明と同様な支持具の回動作用が得られ、さらに柱体に巻付いた前記ロープが作業者の転落時に柱体を支柱短縮方向に回動させて支柱の転倒事故をひきおこすことがなく、安全であるからである。
【0016】またこの発明においては、安全帯のフックを前記支持具に直接着脱させて安全帯を支持するようにしてもよいが、請求項9記載の発明のように、支持具に連結ワイヤの一端部が連結され、この連結ワイヤの他端部に、前記フックが着脱される係止部が形成された構成とするのが好ましい。
【0017】このようにすると、支持具が高い位置にあってもフックは該支持具から垂下した連結ワイヤの係止部に着脱させればよいので、フックの着脱が容易であるうえ、安全帯のワイヤに連結ワイヤが付加されることにより、作業者の動き回れる範囲が拡大されるからである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下図1〜図6によって、この発明の実施の形態の一例を説明する。図中、1は安全帯支持装置で、伸縮調節自在な支柱2の上端部に、建物の天井部(この例では図4に示すカーテンボックス46の頂板46a部)に圧接されるアルミニウム角パイプ製の圧接片3を固着し(溶接による。以下の固着も同様とする。)、支柱2の下端部に、建物の腰壁40の上面部に載置される支脚4を、支柱2の中心軸線2aのまわりに回動自在に嵌装するとともに、安全帯30のフック33が連結される支持具5を支柱2に取付け、腰壁40の上部に係脱され支柱2の建物内方への移動を阻止する外れ止め具6を具備して成る。
【0019】支柱2は、上端部に前記圧接片3が固着され下部(全長でもよい)に角ねじから成るおねじ部11をそなえたアルミニウム製のねじ棒12と、アルミニウムパイプ材から成り図3に示すようにおねじ部11に螺合するめねじ部14をそなえたアルミニウム製のヘッド部13aを上端部に固着した柱体13とから成る。
【0020】また支脚4は、アルミニウムアングル材製の支脚本体4aの上面にアルミニウムパイプ材製の支軸4bを立設固着し、この支軸4bの下部外周にアルミニウム製のつば部4cを固着して成り、前記柱体13の下端部はこの支軸4bに回動自在に嵌合し、柱体13にかかる垂直荷重はつば部4cにより支承される。
【0021】そしてこの支軸4bの上部に貫通させたピン15と、ねじ棒12の下部に貫通させたピン16(図3R>3参照)との間に、柱体13内に挿通された引張ばね材17が装架され、この引張ばね材17の引張弾性力により支脚4は上方へ付勢され、柱体13部を持上げたとき支脚4が柱体13から脱落しないようになっている。なおこの例では引張ばね材17は、2本の引張ばね17a,17bとこれらを連結するロープ17cとから成り、組立時には、たとえば上端部をねじ棒12に連結した引張ばね材17の引張ばね17bの下端を、柱体13の下方へ引張り出して支軸4bのピン15に連結後、支軸4b部を柱体13内に嵌込めばよい。
【0022】また支持具5は、図2および図3に示すように、丸鋼を屈曲成形し溶接して成り、ねじ棒12にすきまをもって嵌合する環状部5aに、該環状部に対して斜め下向きに傾斜したU字状部5bを連設して成り、環状部5aは柱体13のヘッド部13a上に載って該ヘッド部13aの上面により支承され、支持具5全体はねじ棒12のまわりに回動自在に支持されている。
【0023】そしてこの例では、U字状部5bに両端アイワイヤロープから成る連結ワイヤ21の一端部22が連結され、この連結ワイヤ21の他端部に、安全帯30のフック33が着脱される係止部23が形成してあり、フック33はこの連結ワイヤ21を介して支持具5に連結される。なお安全帯30は、図6に示すように作業者の胴部に装着される胴締めベルト31にロープ32を連結し、このロープ32の先端にフック33を取付けて成る。
【0024】また外れ止め具6は、図4および図5に示すように、建物の腰壁40の上部(この例では窓用サッシ41の下辺の外向片部41a)に係脱される引掛片26と、支脚4に立設固着したピン27,27を、引張ばね28,28により連結して成る。腰壁40は図4に示すように厚く、腰壁本体42の上端部の窓用サッシ41の内側部分は、広巾の木製の額縁材43で仕上げてある。また同図において44は床面、45はガラス戸、46はカーテンボックス、47は天井板である。
【0025】上記構成の安全帯支持装置1を使用するには、図4および図6に示すように、支脚4の支脚本体4a部を腰壁40の上面部(この例では額縁材43の上面部)に載せて支柱2を立て、外れ止め具6の引張ばね28を引張って引掛片26を窓用サッシ41の下辺の外向片部41aに屋外側から引掛け、柱体13の下部あるいは上下中間部を手で把持して回動させ、ねじ棒12を上昇させて圧接片3を天井部(この例ではカーテンボックス46の頂板46a)に圧接させ、柱体13部を締込めば、支柱2は上下両端部を建物に強固に支持された立設状態となる。
【0026】そして図6に示すように作業者Mが着装した安全帯30のフック33を、連結ワイヤ21の係止部23に連結すれば、安全帯30は連結ワイヤ21を介して支持具5により支持されるので、ガラス戸45の清掃等を安全におこなうことができる。万一作業者Mが転落したときは、支持具5が安全帯30を支持して作業者Mを宙吊り状態とし、墜落事故が防止される。このとき支柱2に大きな落下荷重がかかっても、外れ止め具6が、支柱2の下部が建物内方へ移動して腰壁上面部から外れて落下するのを防止し、確実に作業者Mの保持をおこなうことができるのである。
【0027】上記のようにして安全帯支持装置1を使用した後は、柱体13部を上記と反対方向に回動させて支柱2を少量短縮させ、柱体13部を把持して次の使用位置へ運び、上記手順により支柱2の建物への固定をおこなえばよい。このとき引張ばね材17が支脚4の柱体13部からの脱落を防止するので、支脚4を別個に運んだり支柱2への嵌込みをおこなったりする必要がなく、取扱いやすい。
【0028】上記の例の外れ止め具6では、引掛片26を引張ばね28により支脚4に連結したが、このかわりに図7に示すように、支脚4とは別体のベルト51,52を引掛片26に固着し、支柱2の基部に巻掛けたベルト51,52を引締めて締付具(バックル)53により締付ける構成の外れ止め具54としてもよい。また図8および図9に示すように、腰壁40の上部の外壁面40aに係脱される引掛片55を2本の湾曲したアーム56,56の先端に固着し、支柱2に係合する凹部57aを中央部にそなえた押え金57にアーム56,56の基部を貫通させ、このアーム56の端部に設けたおねじ部に蝶ナット58をねじ込んで締付ける構成の外れ止め具59など、前記の例以外の各種構成の外れ止め具を用いることもできる。なお図8および図9において60は、アーム56,56に固着され両アームを連結する連結杆である。
【0029】次に図10〜図12によって、この発明の実施の形態の他の例を説明する。この例の安全帯支持装置61は前記安全帯支持装置1に比べて、床上載置型のため支柱2が長く、また圧接片62と支脚63の形状が異なり、前記外れ止め具6を有しないが、その他の点は前記安全帯支持装置1と同構成を有するので、図1〜図6R>6と同一または相当部分には同一符号を付して図示し、それらの部分の詳細な説明は省略する。
【0030】圧接片62は、アルミニウムパイプをT字状に溶接して成り、また支脚63は、アルミニウムパイプをT字状に溶接した支脚本体63aに上向きの支軸63bを溶接し、この支軸63bにつば部63cを溶接し、、さらに支脚本体63aと支軸63bとの間に補強板63dを溶接して成る。そして上端部をねじ棒12に連結した引張ばね材17の下端部は、支軸63bに連結されている。
【0031】この安全帯支持装置61は、図11に示すように腰壁40が薄肉で窓用サッシ41の内側の腰壁上面部に前記の例の支脚4を載置できるような広巾のスペースがない場合に用いるのに適している。使用にあたっては、図11および図12に示すように支脚63を床面44上に載せて支柱2を立て、前記の例と同様に柱体13部の回動操作により圧接片62を天井部49に圧接させる。安全帯30のフック33は前記の例と同様にして連結ワイヤ21を介して支持具5に連結すれば、前記の例と同様に作業者Mは安全にガラス戸45の清掃等をおこなうことができる。
【0032】なお床面44が滑りやすい場合は、支脚63の各端部にゴムキャップなどの滑り止め具を付設するとよく、また図7〜図9に示す外れ止め具54,59等を用いて支柱2の倒れ止めをはかるようにしてもよい。
【0033】この発明は上記各例に限定されるものではなく、たとえば各部の具体的形状や材質は上記以外のものとしてもよく、また支柱2は上記以外の伸縮調節機構を有するものとしてもよく、支柱2の下端部への支脚の取付構造あるいは嵌装構造も、上記以外のものとしてもよい。また引張ばね材17は、ロープ17cのかわりにワイヤなど他部材を用いてもよいし、全体を引張ばねで構成してもよい。また連結ワイヤ21は省略してフック33を直接支持具5に着脱するようにしてもよい。
【0034】また上記支持具5は単純形状で製作および組立とも容易であるという長所を有するものであるが、このかわりにたとえば図13に示すように、柱体13にすきまをもって嵌合するリング71を嵌込み、このリング71に吊手状の引掛金具72を固着し、柱体13に固着した受けリング73により上記リング71を支承して、支柱2のまわりに回動自在な支持具74を構成してもよく、あるいは図14に示すように柱体13に吊手状の支持具75を溶接固着した構成としてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように請求項1〜9記載の発明によれば、支柱の伸縮調節により支柱は容易に建物に着脱でき、立設状態で建物に支持された支柱に取付けた支持具に安全帯のフックを取付けることができるので、建物に簡単に着脱でき安全帯を支持して作業者の墜落事故を防止できる安全帯支持装置が得られ、高所作業時の安全性向上に寄与するところ大である。
【0036】また上記の効果に加えて、請求項4に記載の発明によれば、柱体部の回動操作により支柱を容易に伸縮調節できるうえ、ねじ機構を介してねじ棒に大きな押上力を発生させて支柱の両端部を建物に強固に支持させることができる。この効果に加えて、請求項5に記載の発明によれば、引張ばね材が支脚の柱体からの脱落を防止するので装置全体を一体として持運ぶことができ、簡潔で製作容易な構造を有し取扱いやすい安全帯支持装置が得られる。
【0037】また上記の効果に加えて、請求項3,7,8に記載の発明によれば、支持具を回動させることにより所望の方向から容易に安全帯のフックを支持具に着脱でき、また安全帯のロープが支柱に巻付かず、作業者が動きやすいうえ、作業者の転落時にもロープに過大な摩擦を生じることなく支持具により確実に安全帯を支持できるという効果が得られる。特に請求項7,8に記載の発明によれば、安全帯のロープが柱体に巻付き作業者の転落時に柱体部がこのロープにより支柱短縮方向に回動駆動されて支柱を転倒させるという事故も防止され、安全である。
【0038】さらに上記の効果に加えて、請求項9に記載の発明によれば、安全帯のフックは連結ワイヤを介して支持具に連結されるので、フックの着脱が容易であるうえ、作業者の動き回れる範囲が拡大され、使いやすい安全帯支持装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の一例を示す安全帯支持装置の正面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図2のB−B線断面図である。
【図4】図1の安全帯支持装置の使用状態を示す縦断面図である。
【図5】図4のC−C線断面図である。
【図6】図1の安全帯支持装置の使用状態を示す斜視図である。
【図7】図5における外れ止め具部分の他の実施の形態を示す図5相当図である。
【図8】図5における外れ止め具部分のさらに他の実施の形態を示す要部縦断面図(図4相当図)である。
【図9】図8のD−D線断面図である。
【図10】この発明の実施の形態の他の例を示す安全帯支持装置の正面図である。
【図11】図10の安全帯支持装置の使用状態を示す縦断面図である。
【図12】図10の安全帯支持装置の使用状態を示す斜視図である。
【図13】図1および図10における支持具部分の他の実施の形態を示す支柱の要部正面図である。
【図14】図1および図10における支持具部分のさらに他の実施の形態を示す支柱の要部正面図である。
【符号の説明】
1…安全帯支持装置、2…支柱、2a…中心軸線、3…圧接片、4…支脚、4a…支脚本体、4b…支軸、5…支持具、6…外れ止め具、11…おねじ部、12…ねじ棒、13…柱体、14…めねじ部、17…引張ばね材、21…連結ワイヤ、22…一端部、23…係止部、26…引掛片、28…引張ばね、30…安全帯、32…ロープ、33…フック、40…腰壁、41…窓用サッシ、44…床面、46…カーテンボックス、49…天井部、51…ベルト、52…ベルト、54…外れ止め具、55…引掛片、56…アーム、57…押え金、59…外れ止め具、61…安全帯支持装置、62…圧接片、63…支脚、63a…支脚本体、63b…支軸、71…リング、72…引掛金具、74…支持具、75…支持具。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 伸縮調節自在な支柱の上端部に、建物の天井部に圧接される圧接片を取付け、前記支柱の下端部に、建物の腰壁の上面部に載置される支脚を取付けるとともに、安全帯のフックが連結される支持具を前記支柱に取付け、前記腰壁の上部に係脱され前記支柱の建物内方への移動を抑制する外れ止め具を具備したことを特徴とする安全帯支持装置。
【請求項2】 伸縮調節自在な支柱の上端部に、建物の天井部に圧接される圧接片を取付け、前記支柱の下端部に、建物の床面部に載置される支脚を取付けるとともに、安全帯のフックが連結される支持具を前記支柱に取付けたことを特徴とする安全帯支持装置。
【請求項3】 前記支持具が、前記支柱に該支柱のまわりに回動自在に取付けられている請求項1または2記載の安全帯支持装置。
【請求項4】 前記支柱が、おねじ部をそなえたねじ棒と、前記おねじ部が螺合するめねじ部をそなえた柱体とから成り、前記圧接片が前記ねじ棒の上端部に固着され、前記支脚が前記柱体の下端部に該柱体の中心軸線のまわりに回動自在に嵌装されている請求項1または2記載の安全帯支持装置。
【請求項5】 前記柱体がパイプ材から成り、前記支脚に立設固着した支軸が前記柱体の下端部に嵌込まれ、前記柱体内に挿通された引張ばね材により前記ねじ棒と前記支軸が連結されている請求項4記載の安全帯支持装置。
【請求項6】 前記支持具が、前記柱体に固着取付されている請求項4または5記載の安全帯支持装置。
【請求項7】 前記支持具が、前記柱体に該柱体のまわりに回動自在に取付けられている請求項4または5記載の安全帯支持装置。
【請求項8】 前記支持具が、前記ねじ棒に回動自在に嵌合している請求項4または5記載の安全帯支持装置。
【請求項9】 前記支持具に連結ワイヤの一端部が連結され、この連結ワイヤの他端部に、前記フックが着脱される係止部が形成されている請求項1または2または3または4または5または6または7または8記載の安全帯支持装置。
【請求項1】 伸縮調節自在な支柱の上端部に、建物の天井部に圧接される圧接片を取付け、前記支柱の下端部に、建物の腰壁の上面部に載置される支脚を取付けるとともに、安全帯のフックが連結される支持具を前記支柱に取付け、前記腰壁の上部に係脱され前記支柱の建物内方への移動を抑制する外れ止め具を具備したことを特徴とする安全帯支持装置。
【請求項2】 伸縮調節自在な支柱の上端部に、建物の天井部に圧接される圧接片を取付け、前記支柱の下端部に、建物の床面部に載置される支脚を取付けるとともに、安全帯のフックが連結される支持具を前記支柱に取付けたことを特徴とする安全帯支持装置。
【請求項3】 前記支持具が、前記支柱に該支柱のまわりに回動自在に取付けられている請求項1または2記載の安全帯支持装置。
【請求項4】 前記支柱が、おねじ部をそなえたねじ棒と、前記おねじ部が螺合するめねじ部をそなえた柱体とから成り、前記圧接片が前記ねじ棒の上端部に固着され、前記支脚が前記柱体の下端部に該柱体の中心軸線のまわりに回動自在に嵌装されている請求項1または2記載の安全帯支持装置。
【請求項5】 前記柱体がパイプ材から成り、前記支脚に立設固着した支軸が前記柱体の下端部に嵌込まれ、前記柱体内に挿通された引張ばね材により前記ねじ棒と前記支軸が連結されている請求項4記載の安全帯支持装置。
【請求項6】 前記支持具が、前記柱体に固着取付されている請求項4または5記載の安全帯支持装置。
【請求項7】 前記支持具が、前記柱体に該柱体のまわりに回動自在に取付けられている請求項4または5記載の安全帯支持装置。
【請求項8】 前記支持具が、前記ねじ棒に回動自在に嵌合している請求項4または5記載の安全帯支持装置。
【請求項9】 前記支持具に連結ワイヤの一端部が連結され、この連結ワイヤの他端部に、前記フックが着脱される係止部が形成されている請求項1または2または3または4または5または6または7または8記載の安全帯支持装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図4】
【図7】
【図8】
【図9】
【図14】
【図10】
【図11】
【図13】
【図12】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図4】
【図7】
【図8】
【図9】
【図14】
【図10】
【図11】
【図13】
【図12】
【公開番号】特開平10−244015
【公開日】平成10年(1998)9月14日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平9−65370
【出願日】平成9年(1997)3月4日
【出願人】(591231524)サンエイ株式会社 (7)
【公開日】平成10年(1998)9月14日
【国際特許分類】
【出願日】平成9年(1997)3月4日
【出願人】(591231524)サンエイ株式会社 (7)
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