説明

定着装置および画像形成装置

【課題】定着装置において、省エネルギー化を図る。
【解決手段】加熱手段により加熱される定着ローラー150を加圧ローラー160で相対的に押圧して、これらの間に形成された定着ニップに、未定着画像の形成されたシートを通紙して熱定着する定着装置であって、定着ローラー150と加圧ローラー160を相対的に押圧する第1の状態と、押圧状態を解除する第2の状態とに切り替える軸受回動駆動部53と、定着ローラー150を回転自在に保持する軸受153と、軸受153を支持する金属製の主支持部材157および当該主支持部材157よりも熱抵抗の大きい副支持部材155と、第1の状態において主支持部材157により軸受153を支持し、第2の状態において副支持部材155により軸受153を支持するように切り換える軸受支持機構154とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、定着装置および当該定着装置を用いた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真式の画像形成装置の定着装置として、ハロゲンヒーター等の熱源を内蔵した定着ローラーを加圧ローラーで押圧し、これらの間に形成された定着ニップに、未定着画像の形成されたシートを通紙して熱定着する構成が一般的である。
近年、このような定着装置において、省エネルギー化の観点から、プリントジョブが実行されていない間(待機時)、定着ローラーと加圧ローラーとを離間させて、定着ローラーから加圧ローラーへの熱伝導を防止すると共に、定着ローラーの軸受と、当該軸受を支持する軸受支持部材との間の熱抵抗を大きくすることより、定着ローラーから軸受支持部材へ放熱される熱量を抑えて、待機時における定着ローラーの温度低下をできるだけ小さくし、再加熱時の消費電力を可及的に軽減するものが提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
図10は、このような定着装置500の要部を示す図である。
定着装置500は、例えば、不図示のハロゲンヒーターが内蔵された定着ローラー510と、これを押圧する加圧ローラー520と、定着ローラー510をその両端で回転自在に保持するボールベアリングなどの軸受511と、当該軸受511を支持する軸受支持部材530を有している。
【0004】
軸受支持部材530には、軸受511を嵌め込んで保持するためのU字状の切欠部530aが設けられていると共に、回動軸540を中心として矢印Q方向に回動自在に不図示のフレームに軸支されている。この軸受支持部材530を、駆動源(不図示)により揺動させることにより、プリントジョブ実行時には、定着ローラー510が、加圧ローラー520を押圧する位置に移動し、待機時においては、定着ローラー510が、加圧ローラー520から離間する方向に移動するようになっている。
【0005】
また、軸受511を支持する軸受支持部材530は、U字状の切欠部530aが設けられており、当該U字の底に位置する円弧部530bが、軸受511の外周に当接するようになっている。
また、円弧部530bには、2箇所に小さな切欠部530cが設けられている。
これにより軸受511と軸受支持部材530との接触面積が小さくなり、軸受511と軸受支持部材530との間の熱抵抗が大きくなるため、軸受511から軸受支持部材530に放熱される熱量を少なく抑えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−343463号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、市場における省エネルギー化の要請は益々高まっており、上述のような構成であっても、省エネルギー効果が十分とは言えない。
そこで、円弧部530bにおける切欠部530cの幅を大きくしたり、その個数を多くすることにより、軸受511と軸受支持部材530との接触面積をさらに小さくして、両者の間の熱抵抗を増加させることが考えられるが、通常、定着装置では定着不良をなくすため、十分大きなニップ圧を確保する必要があり、軸受511を介して軸受支持部材530にも大きな押圧力が加わるので、円弧部530bの耐久性の点で問題が生じる
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、加熱手段により加熱される定着ローラーの軸受と、これを支持する軸受支持部材との間において、軸支持部材の耐久性を確保しつつ、両者間の熱の移動をさらに抑制して、さらなる省エネルギー化を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る定着装置は、加熱手段により加熱される定着ローラーを加圧部材で相対的に押圧して、これらの間に形成された定着ニップに、未定着画像の形成されたシートを通紙して熱定着する定着装置であって、定着ローラーと加圧部材を相対的に押圧する第1の状態と、前記押圧状態を解除する第2の状態とに切り替える押圧状態切替手段と、定着ローラーを回転自在に保持する軸受部材と、金属製の第1の部材を介して、前記軸受部材を支持する第1の支持部材と、第1の部材よりも熱抵抗の大きい第2の部材を介して前記軸受部材を支持する第2の支持部材と、前記第1の状態において第1の支持部材により軸受部材を支持し、前記第2の状態において第2の支持部材により軸受部材を支持するように前記第1と第2の支持部材を選択的に切り換える切り換え手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
上記構成により、定着ローラーと加圧部材を相対的に押圧する第1の状態と、前記押圧状態を解除する第2の状態とに切り替えられると共に、第1の状態において第1の支持部材により軸受部材を支持し、第2の状態において第2の支持部材により軸受部材を支持するように、軸受部材を支持するものが、第1と第2の支持部材との間で選択的に切り換えられる。
【0010】
上記第2の状態においては、軸受部材に押圧力が加わらずに済むため、第2の支持部材に対する強度条件が緩和され、第2の支持部材の設計の自由度が拡大し、第2の支持部材を第1の支持部材よりも熱抵抗を大きくすることができる。
このため、第1の支持部材のみで軸受部材を支持するよりも、定着ローラーの放熱量が小さく抑えられ、定着ローラーの温度低下が抑制されるので、定着ローラーの再加熱に要する電力消費を軽減することができる。
【0011】
また、前記切り換え手段は、前記第1の支持部材と第2の支持部材とを前記軸受部材に対して相対的に遠近方向に移動させることにより前記支持部材の切り換えを行うことが望ましい。
もしくは、第1と第2の部材は、それぞれ前記軸受部材の外周面の周方向に沿った円弧上に配され、一体として回転可能な構造体をなしており、前記切り換え手段は、前記構造体の回転角を変更することにより前記支持部材の切り換えを行うとしてもよい。
【0012】
ここで、第2の部材は、樹脂からなることが望ましい。
なお、本発明は、上記定着装置を備えた画像形成装置としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明における実施の形態に係る定着装置を備える画像形成装置の一例であるタンデム型カラープリンターの構成を説明するための概略図である。
【図2】(a)および(b)は、上記定着装置の要部の構成を示す図である。
【図3】上記定着装置の部分断面図である。
【図4】上記プリンターの制御部とこれに接続される各機能部との関係を示す機能ブロック図である。
【図5】上記制御部が実施する定着処理の内容を示すフローチャートである。
【図6】(a)、(b)および(c)は、上記実施の形態に係る定着装置の変形例を示す図である。
【図7】上記変形例における制御部とこれに接続される各機能部との関係を示す機能ブロック図である。
【図8】上記変形例における制御部が実施する定着処理の内容を示すフローチャートである。
【図9】(a)および(b)は、上記変形例の定着装置の動作を示す動作図である。
【図10】従来の画像形成装置における定着装置の構成を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[第1の実施形態]
<画像形成装置の構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る定着装置を備える画像形成装置の一例であるタンデム型カラープリンター(以下、単に「プリンター」という)の構成を説明するための概略図である。
【0015】
同図に示すように、このプリンター1は、画像プロセス部3、給紙部4、定着部5および制御部60を備えており、ネットワーク(例えばLAN)に接続されて、外部の端末装置(不図示)からのプリントジョブの実行指示を受け付けると、その指示に基づいてイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックからなるトナー像を形成し、これらを多重転写してフルカラーの画像形成を実行する。
【0016】
以下、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各再現色をY、M、C、Kと表し、各再現色に関連する構成部分の番号にこのY、M、C、Kを添字として付加する。
<画像プロセス部>
画像プロセス部3は、Y〜K色のそれぞれに対応する作像部30Y,30M,30C,30K、光学部10、中間転写ベルト11などを備えている。
【0017】
作像部30Yは、感光体ドラム31Y、その周囲に配設された帯電器32Y、現像器33Y、一次転写ローラー34Y、感光体ドラム31Yを清掃するためのクリーナ35Yなどを備えており、感光体ドラム31Y上にY色のトナー像を作像する。他の作像部30M〜30Kについても、作像部30Yと同様の構成になっており、同図では符号の表記を省略している。
【0018】
中間転写ベルト11は、無端状のベルトであり、駆動ローラー12と従動ローラー13に張架されて矢印A方向に回転駆動される。
光学部10は、レーザダイオードなどの発光素子を備え、制御部60からの駆動信号によりY〜K色の画像形成のためのレーザ光Lを発し、感光体ドラム31Y〜31Kを露光走査させる。
【0019】
この露光走査により、帯電器32Y〜32Kにより帯電された感光体ドラム31Y〜31K上に静電潜像が形成される。各静電潜像の形成は、現像器33Y〜33Kにより現像して得られた感光体ドラム31Y〜31K上のY〜K色のトナー像が、中間転写ベルト11上の同じ位置に重ね合わせて一次転写されるように、タイミングをずらして実行される。
【0020】
一次転写ローラー34Y〜34Kにより作用する静電力により中間転写ベルト11上に各色のトナー像が順次転写されフルカラーのトナー像が形成され、さらに二次転写位置46方向に移動する。
一方、給紙部4は、記録シートを収容する給紙カセット41と、給紙カセット41内の記録シートを搬送路43上に1枚ずつ繰り出す繰り出しローラー42と、繰り出された記録シートを二次転写位置46に送り出すタイミングをとるためのタイミングローラー対44などを備えており、中間転写ベルト11上のトナー像の移動タイミングに合わせて給紙部4から記録シートを二次転写位置に給送し、二次転写ローラー45の作用により中間転写ベルト11上のトナー像が一括して記録シート上に二次転写される。
【0021】
二次転写位置46を通過した記録シートは、定着部5に搬送され、記録シート上のトナー像(未定着画像)が、定着部5における加熱・加圧により記録シートに定着された後、排出ローラー対71を介して排出トレイ72上に排出される。
<定着部の構成>
図2(a)、(b)は、定着部5の要部の構成を示す図であり、図2(a)が定着時において定着ローラー150が加圧ローラー160に圧接させた状態を示し、図2(b)が、非定着時において、定着ローラー150を退避させて加圧ローラー160から離間させた状態をそれぞれ示している。
【0022】
図2(a)に示すように、定着部5は、定着ローラー150と、加圧ローラー160と、定着ローラー150の軸受を支持する軸受支持機構154(切り換え手段)と、カム158などを有する。
定着ローラー150は、加圧ローラー160と平行に配置されており、本実施の形態では、定着ローラー150を加圧ローラー160に向けて付勢することにより、定着ローラー150と加圧ローラー160との間に定着ニップNを形成し、この定着ニップNに記録シート(不図示)が通紙されることにより記録シート上に形成されたトナー像が溶融・加圧されて定着するようになっている。
【0023】
なお、プリントジョブの実行に際し、特に、定着部5が実行する定着動作を本明細書では、「定着ジョブ」と呼ぶ。
以下、定着部5の各部の構成について説明する。
<加圧ローラーの構成>
加圧ローラー160は、加圧ローラー160は、芯金161と、これの両端部を除く部分を覆う弾性体層162などからなり、不図示の駆動機構により矢印C方向に回転駆動される。 定着ローラー150は、図2(a)の圧着状態において、矢印D方向に従動回転する。
<定着ローラーの構成>
定着ローラー150は、不図示のハロゲンヒーターを内蔵すると共に、外周に弾性層(不図示)が設けられた筒状のローラー本体部152と、当該ローラー本体部152の回転軸方向の両端部に設けられた芯金151とからなる。
【0024】
芯金151は、ボールベアリングなどの軸受153を介して、軸受支持機構154に回転自在に保持されている。
<軸受支持機構の構成>
軸受支持機構154は、金属製の主支持部材157と、樹脂製の副支持部材155とを備え、これらを定着動作の状態に応じて切り替えて軸受153を支持する構成となっている(切り替え手段)。
【0025】
主支持部材157と副支持部材155は、それぞれ定着ローラー150の両端部の軸受153の対応する位置に一対ずつ設けられている。副支持部材155は、定着装置の本体枠(不図示)に固定的に保持されており、主支持部材157は、支軸ピン156を介し副支持部材155に対して揺動可能に軸支されている。
図2(a)に示すように、主支持部材157は、略矩形の主支持部材本体部157aに、軸受153を嵌め込んで保持するためのUの字状に切り欠かれたU字切欠部157jが設けられており、その上方側端部には引っ張りバネ159の一方端を掛止するための係合用切欠部157dが設けられると共に、下側の端部にカム158を当接させるカム当接部157fが設けられている。主支持部材本体部157aのカム当接部157f寄りの位置に上記支軸ピン156を挿通させるための透孔157hが設けられている。
【0026】
上述のばね係合用切欠部157dには、ばね159の一端が係合しており、当該ばね159の付勢力により、主支持部材157を介して、定着ローラー150が、加圧ローラー160方向に付勢されている。これにより、定着ローラー150と加圧ローラー160との間に定着ニップNが形成される(図2(a)の状態)。
主支持部材本体部157aは、SPCC(冷間圧延鋼板)などの金属板からなる。SPCCの熱伝導率は、50.0[W/m・k]程度である。
【0027】
図(2)(a)に示す押圧時においては、U字切欠部157jの円弧部157bが軸受153の周面に当接して、軸受153を支持するようになっている。
当該円弧部157bには、矩形状の切欠部157gが複数設けられており、これにより加圧ローラー160と定着ローラー150間のニップ形成時の押圧力に十分耐える強度を維持しつつ、軸受け153との接触面を少なくして熱抵抗を増大し、この部分から熱が逃げるのを可及的に低減するようにしている。
【0028】
また、副支持部材155は、主支持部材本体部157aよりも熱伝導率の小さな素材、例えばポリイミドなどの耐熱性の樹脂材料からなり、ベースとなる略矩形の副支持部材本体部155aに、Uの字状に切り欠かれたU字切欠部155jが設けられると共に、下側の端部に上記支軸ピン156を挿通するための透孔(不図示)が設けられている。なお、ポリイミドの熱伝導率は、0.3[W/m・k]程度である。
【0029】
副支持部材155のU字切欠部155jにも、主支持部材157におけるU字切欠部157jの円弧部157bと同半径の円弧部155bが形成されており、後述のように定着ローラー150が加圧ローラー160から離間した状態で、定着ローラー150の軸受153を保持するようになっている。
この円弧部157bにも、矩形の切欠部155cが複数設けられて、主支持部材157と同様、軸受153と主支持部材157との接触面積を減少させて、その素材自体の有する熱抵抗に加えて構造的にも熱抵抗を増加するように構成されている。
【0030】
カム158は、主支持部材157のカム当接部157fに当接しつつ、不図示の駆動源により回転駆動されるものであって、図2(a)および(b)に示すように、当該回転動作により主支持部材157を回動させるものである。
つまり、カム158と主支持部材157との双方が協働して、定着ローラー150と加圧ローラー160の押圧状態を変更する構成(押圧状態変更手段)となっている。
【0031】
プリントジョブを実行しない待機時においては、図(2)(b)に示すように、カム158を軸受回動駆動部53(図4参照)により時計回りに回動させると、主支持部材157が、引っ張りバネ159の付勢力(引っ張り力)に抗して、支軸ピン156を中心に反時計回りに揺動し、定着ローラー150が加圧ローラー160から離間していく。
この揺動角が所定値よりも大きくなると、主支持部材157の軸受支持部(円弧部157b)が、副支持部材155の軸受支持部(円弧部155b)より相対的に後退するように、主支持部材157と副支持部材155の位置関係が設定されており、これにより軸受153が、主支持部材157から副支持部材155に受け渡される。
【0032】
そのため、主支持部材157が、図2(a)に示す状態から図2(b)に示し状態へと回動したとき、円弧部157bで支持されている軸受153を円滑にU字切欠部155jに受け入れて円弧部155b で支持することができるように、円弧部157bに内接する内接円の中心点O1の移動軌跡R1が、円弧部155b に内接する内接円の中心点O2を通過するように構成されていると共に、中心点O1と中心点O2とが重なったときに、U字切欠部155jの開き角の中心線CL1とU字切欠部157jの開き角の中心線CL2が略一致するように構成されている。
【0033】
上述のように副支持部材155の素材は樹脂であって、しかも、軸受153との接触面積が小さく設定されているため、熱抵抗が主支持部材157の軸受支持部に比べて大きく、これに接触する軸受153を介して伝導する熱量を抑制できる。これにより、待機時における定着ローラー150の温度降下速度を遅くすることができ、再加熱時に定着温度に早く到達できるので、プリント開始までの待ち時間とそのための電力を低減することができる。
【0034】
図3は、図2(a)のB−B’線における矢視断面図である。
同図に示すように、軸受153の外周面に、主支持部材157の円弧部157bの端面および副支持部材155の円弧部155b の端面にそれぞれ係合する溝部153aおよび153bが設けられていることが望ましい。
何故なら、これにより、芯金151の軸方向における位置ずれが抑制されるからである。
【0035】
<制御部の構成>
図4は、制御部60の制御系における主要部の構成を示すブロック図である。
制御部60は、CPU、クロック、ROM、RAMおよびEEPROMなどからなる。
制御部60には、画像プロセス部3、給紙部4、定着部5、通信I/F部15および操作パネル14などが接続されている。
【0036】
第1の実施形態では、定着部5において実行される定着処理の内容が、従来と異なっているため、ここでは、定着処理を実行する際の制御内容について説明し、それ以外の制御の内容については説明を省略する。
定着部5は、ハロゲンヒーター51と、加圧ローラー回転駆動部52と、軸受回動駆動部53などを有している。
【0037】
ハロゲンヒーター51は、上述したように、定着ローラー150の内部に内蔵されるヒーターであり、通電されると定着ローラー150を加熱する。
加圧ローラー回転駆動部52は、加圧ローラー160を駆動するモーターである。
軸受回動駆動部53は、ステッピングモーターなどの回転角制御可能なモーターであって、カム158の回転軸を駆動する。
【0038】
そして、制御部60は、通信I/F部15および操作パネル14を介してユーザーからの指示を受け付け、ハロゲンヒーター51、加圧ローラー回転駆動部52、軸受回動駆動部53を制御する。
<定着処理について>
以下、制御部60により実行される定着処理について、図5のフローチャートに基づいて説明する。
【0039】
操作パネル14を介して、もしくは端末のパソコンから、プリントの実行指示(プリントジョブ)を受け付けるまで待機し(ステップS11:NO)、プリントの実行指示を受け付けると(ステップS11:YES)、ハロゲンヒーター51の電源をONし(ステップS12)、さらに軸受回動駆動部53をONして主支持部材157を加圧ローラー160側に回動させて、図2(b)に示す離間状態から図2(a)に示す圧接状態に変更させる。これにより、軸受153を支持する部材を樹脂製の副支持部材155から金属製の主支持部材157に切り替えると共に、定着ローラー150と加圧ローラー160との間に定着ニップを形成する。これに併せて、加圧ローラー回転駆動部52をONして加圧ローラー160の回転駆動を開始する(ステップS13)。
【0040】
主支持部材157は、金属製なので、軸受153から大きな荷重が加わっても、変形することなく十分耐久性を有する。
定着ローラー150の表面温度を不図示の温度センサで検出し、その温度を予め設定された定着温度まで上昇させた後、当該定着温度に維持させる温度制御処理が本処理と別個に実行されており、当該温度制御処理により、定着ローラー150の温度が定着温度に達すると(ステップS14:YES)、プリントジョブが開始されるので、これに併せて熱定着動作(定着ジョブ)を実行する(ステップS15)。
【0041】
プリントショブが完了するまでこの状態を維持し(ステップS16:NO)、プリントショブが完了すると(ステップS16:YES)、加圧ローラー回転駆動部52をOFFして加圧ローラー160を停止し(ステップS17)、ハロゲンヒーター51をOFFして(ステップS18)、その後、軸受回動駆動部53をONし、主支持部材157を加圧ローラー160から遠ざかる方向に回動させて、定着ローラー150と加圧ローラー160とを離間させ、定着ニップを解除すると共に、軸受153を支持する部材を金属製の主支持部材157から樹脂製の副支持部材155に切り替えて(ステップS19)、定着処理を終了する。
【0042】
このように、プリントジョブが実行されていない間(以下、「プリントジョブ非実行時」という。)には、定着ジョブも実行されないので定着ニップが解除されて、軸受153にニップ圧の反力が加わらずに済むため、副支持部材155に対する強度条件が緩和され、当該副支持部材155の設計の自由度が拡大するので、副支持部材155の材質を樹脂にして、金属製の主支持部材157よりも熱抵抗を大きく設定することができる。
【0043】
これにより、主支持部材157のみで軸受153を支持するよりも、プリントジョブ非実行時において、軸受153を介して定着ローラー150からの放熱される熱量が小さく抑えられ、定着ローラー150の温度低下が軽減されるので、プリントジョブが再度実行された場合、定着ローラー150の再加熱に要する電力消費を軽減することができる。
なお、本第1の実施形態では、主支持部材157と軸受153との接触面積と、副支持部材155と軸受153との接触面積とが等しく、副支持部材155の熱伝導率が主支持部材157の熱伝導率の約1/167となっていることから、プリントジョブ非実行時において、軸受153を介して定着ローラー150から放熱される熱量の抑制効果は、従来に比べて極端に少なくなり、続けてウォームアップする場合の省エネルギー効果も高くなる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態に係る定着部の構成は、基本的に第1の実施形態に係る定着部5と共通するが、軸受支持機構の構成が異なる。また、軸受の構成も若干異なっている。
【0044】
以下では、共通の構成部分には第1の実施の形態と同じ符号を付してその説明は省略、もしくは簡略化して説明するにとどめ、相違する点を中心に説明する。
図6(a)は、第2の実施形態に係る定着部105の要部構成を示す側面図であり、図6(c)は、図6(a)のE−E’線における矢視断面図である。
また、図6(b)は、後述の軸受保持部材255の構成を示す側面図である。
【0045】
なお、図6(a)および(b)では、構造を理解し易くするために、金属材料で構成されている部分を通常の白抜で表示し、樹脂材料で構成されている部分を網掛けにして表示している。また、図9についてもこれと同様とする。
図6(a)に示すように、第2の実施の形態における定着部105は、定着ローラー150と、加圧ローラー160と、定着ローラー150の軸受253を支持する軸受支持機構254と、カム158などを有する。
<軸受支持機構の構成>
軸受支持機構254(切り替え手段)は、図6(a)に示すように、軸受253を支持している部材の切り替えを行うものであって、軸受253を保持する軸受保持部材255と、軸受保持部材255を回転自在に支持する支持部材258と、軸受保持部材255を回転させる軸受保持部材回転駆動部259、支持部材258を軸支する支軸261などからなる。
【0046】
軸受保持部材255は、図6(b)に示すように、円弧状の構造体であって、同図の白抜き表示部分(以下、「低熱抵抗部」という。)256は、例えば、SCM415(クロムモリブデン鋼)などの金属材料からなり、熱伝導率が50.0[W/m・k]程度となっている。
また、同図の網掛け表示部分(以下、「高熱抵抗部」という。)257は、ポリイミドなどの耐熱性樹脂材料からなり、熱伝導率が0.3[W/m・k]程度となっている。
【0047】
低熱抵抗部256および高熱抵抗部257における、円弧形状の内周の縁には、それぞれ矩形の切欠部256cおよび矩形の切欠部257cが複数設けられており、切り欠かれずに残された円弧部256dおよび円弧部257dの縁が、軸受253との当接面となっている。
なお、第2の実施形態における定着部105では、軸受253と円弧部256dとの接触面積は、軸受253と円弧部257dとの接触面積と同じ値に設定されている。
【0048】
円弧部256dおよび円弧部257dは、同心円上にあり、当該同心円の直径D1(図6(b)参照)が、軸受253の外径D2(図6(c)参照)よりも若干大きくなるように設けられている。
これにより、例えば、円弧部256dと軸受253とが当接している場合には、円弧部257dと軸受253との間に、僅かな隙間が生じるように構成されている。
【0049】
つまり、軸受253が円弧部256dおよび円弧部257dの一方にのみ接触可能なように構成されている。
また、低熱抵抗部256および高熱抵抗部257の外周の一部には、それぞれギア256bおよびギア257bが設けられており、双方のギアは繋がっている。
さらに、低熱抵抗部256および高熱抵抗部257には、それぞれギア256bおよびギア257bの配列方向と直交する方向に延びる略円筒状の支持基台256aおよび257aが設けられている。
【0050】
支持部材258は、図6(a)に示すように、支軸261を介してプリンター1の本体側のフレーム部260に軸支されている。
当該支持部材258は、略矩形の支持部材本体部258aをベースとして構成されている。
図6(a)に示すように、支持部材本体部258aの上端部にばね係合用切欠部157dが設けられており、また、下端部には、カム158を当接させるカム当接部258jが設けられている。
【0051】
さらに、支持部材本体部258aの加圧ローラー160寄りの端部には、当該端部が大きく切り欠かれてなる主切欠部258nが設けられている。
また、当該支持部材本体部258aのカム当接部258j寄りの位置には、透孔258kが設けられている。
加えて、支持部材本体部258aの主切欠部258nが存する側と反対側の端部には、図6(a)に示すように、軸受保持部材回転駆動部259を取着するための取付台座258mが設けられている。
【0052】
支持部材本体部258aは、SPCC(冷間圧延鋼板)などの金属板からなり、熱伝導率が50.0[W/m・k]程度となっている。
主切欠部258nの縁部には、さらに、切欠部258bと、切欠部258cと、切欠部258dが設けられており、切り欠かれずに残された部分(以下、「突起部」という。)258e、258fおよび258gの縁部が、同一の円弧上に存在するように形成されており、支持基台256aもしくは257aの外周面に摺接して、C字状の軸受保持部材255を所定角度の範囲で回転可能に支持する構造となっている。
【0053】
また、突起部258gが、上記同心円から僅かに外方に逸れた位置に設けられている。
当該突起部258gは、軸受保持部材255が支持部材258から飛び出しそうになったときにのみに、軸受保持部材255の支持基台256a、257aに当接するようになっており、これにより上記飛び出しの発生を防止している。
軸受保持部材回転駆動部259として、ステッピングモーターなどの回転角の制御の容易なモーターが使用され、その駆動軸に螺旋状のウォーム259aが設けられている。
【0054】
当該ウォーム259aは、軸受保持部材255の周囲に形成され、ウォームホイールの一部をなすギア256bもしくは257bに噛み合うようになっており、軸受保持部材回転駆動部259によりウォーム259aが回転駆動されることにより、軸受保持部材255が回動するように構成されている。
<制御部の構成>
図7は、第2の実施形態における制御部60aの制御系における主要部の構成を示すブロック図であり、基本的に第1の実施形態に係る制御部60と共通するが、定着部105の構成が、第1の実施形態に係る定着部5とは異なる。
【0055】
以下では、共通の構成部分には第1の実施の形態と同じ符号を付してその説明は省略するか簡略するにとどめ、相違する点を中心に説明する。
<定着処理について>
以下、制御部60aにより実行される定着処理について、図8のフローチャートに基づいて説明する。
【0056】
操作パネル14を介して、もしくは端末のパソコンから、プリントの実行指示を受け付けるまで待機し(ステップS31:NO)、プリントの実行指示(プリントジョブ)を受け付けると(ステップS31:YES)、ハロゲンヒーター51の電源をONし(ステップS32)、軸受保持部材回転駆動部259をONして軸受保持部材255を回転させ、図9(b)に示す状態から図9(a)に示す状態に変更させる。これにより、軸受253を保持する部材を樹脂製の高熱抵抗部257から金属製の低熱抵抗部256に切り替える(ステップS33)。
【0057】
その後、軸受回動駆動部53をONし、カム158を回転させ、支持部材258を加圧ローラー160側に回動させて、図9(a)に示す離間状態から図6(a)に示す圧接状態に変更させる。これにより、定着ローラー150と加圧ローラー160との間に定着ニップを形成する(ステップS34)。
このとき、支持部材258には、軸受253を介してニップ圧の反力が加わるが、当該反力の加わる部分は、金属製の低熱抵抗部256となっているため、軸受253から大きな荷重が加わっても、低熱抵抗部256は変形することなく十分耐久性を有する。
【0058】
定着ローラー150の表面温度を不図示の温度センサで検出し、その温度を予め設定された定着温度まで上昇させた後、当該定着温度に維持させる温度制御処理が本処理と別個に実行されており、当該温度制御処理により、定着ローラー150の温度が定着温度に達すると(ステップS35:YES)、プリントジョブが開始されるので、これに併せて熱定着動作(定着ジョブ)を実行する(ステップS36)。
【0059】
プリントショブが完了するまでこの状態を維持し(ステップS37:NO)、プリントショブが完了すると(ステップS37:YES)、加圧ローラー回転駆動部52をOFFして加圧ローラー160を停止し(ステップS38)、ハロゲンヒーター51をOFFして(ステップS39)、その後、軸受回動駆動部53をONし、主支持部材157を加圧ローラー160から遠ざかる方向に回動させて、定着ローラー150と加圧ローラー160とを離間させ、定着ニップを解除する(ステップS40)。
【0060】
そして、軸受保持部材回転駆動部259をONし、軸受保持部材255を回転させて、図9(a)に示す状態から図9(b)に示す状態に変更させる。これにより、軸受253を保持する部材を金属製の低熱抵抗部256から樹脂製の高熱抵抗部257に切り替えて(ステップS41)、定着処理を終了する。
このように、プリントジョブが実行されていないプリントジョブ非実行時には、定着ジョブも実行されないので定着ニップが解除され、軸受253にニップ圧の反力が加わらずに済むので、軸受保持部材255に対する強度条件が緩和されるため、高熱抵抗部257の材質を樹脂にして、金属製の低熱抵抗部256よりも熱抵抗を大きくすることができる。
【0061】
これにより、金属製の低熱抵抗部256のみで軸受部材を支持するよりも、プリントジョブ非実行時における定着ローラー150からの放熱量が小さく抑えられ、定着ローラー150の温度低下が軽減されるので、プリントジョブが再度実行された場合、定着ローラー150の再加熱に要する電力消費を軽減することができる。
<変形例>
本発明は、上述のような実施の形態に限られるものではなく、次のような変形例も実施することができる。
【0062】
(1)上記第1の実施形態では、軸受153を支持する部材の切り替えを行うために、主支持部材157を回動させていたが、これに限らない。
例えば、軸受支持機構154全体を加圧ローラー160の遠近方向に移動させ、定着ニップの形成および解除を行う機構を追加した上で、軸受支持機構154を加圧ローラー160から遠ざかる方向に移動した後、副支持部材155を加圧ローラー160側に移動させて、軸受153を支持する部材を主支持部材157から副支持部材155に切り替えてもよく、要するに、主支持部材157と副支持部材155とを軸受153に対して相対的に遠近方向に移動させる構成であればよい。
【0063】
なお、当該移動は、回動に限られず、例えば、スライドにより行ってもよい。
(2)また、上記第1および第2の実施形態の定着装置では、プリントジョブ非実行時に軸受153もしくは軸受253を支持する部材として、樹脂製のものを用いたがこれに限られない。
例えば、第1の実施形態の定着装置の副支持部材155において、材質をSPCCなどの金属に変更すると共に、軸受153との接触面積を主支持部材157より小さくして、熱抵抗を大きくする構成であっても構わない。
【0064】
何故なら、プリントジョブ非実行時には、ニップ圧の反力が軸受153に加わらないため、これらの軸受との接触面積を小さくしても、軸受153と副支持部材155の接触部分に摩耗や変形が生じにくいと考えられるからである。
つまり、プリントジョブ実行時には、少なくとも高強度の金属製の部材で軸受部材を保持し、プリントジョブ非実行時には、当該金属製の部材よりも熱抵抗が大きな部材で支持するように、軸受を支持する部材の切り替えが行える構成であればよい。
【0065】
(3)上記第1の実施形態では、主支持部材157および副支持部材155に、それぞれ切欠部157gおよび切欠部155cが複数設けられているが、これらの切欠部の個数は、設計条件に応じて自由に設定すればよい。
また、当該切欠部の存在は必須ではなく、要するに、軸受153とこれを支持する支持部材との接触面積、もしくは主支持部材157と副支持部材155の熱伝導率を、材料を選択するなどして適切な値にすることにより、軸受153に対する副支持部材155の熱抵抗が、主支持部材157よりも大きく設定できればよい。
【0066】
(4)上記第1および第2の実施形態では、定着ローラー150と加圧ローラー160とを離間させるタイミングをプリントジョブ非実行時としたが、これに限られない。
例えば、プリントジョブが完了した場合であっても、次のプリントジョブに備えて、所定時間加熱を継続するようにしても構わず、このような場合には、定着ローラー150と加圧ローラー160との圧接状態を維持することとなる。
【0067】
上記第1および第2の実施形態において説明した定着ジョブとは、少なくとも定着装置のウォーミングアップ動作の開始から熱定着動作が完了するまでの処理、即ち、最後の記録シートにプリントされるまでの処理を示すが、場合によっては、上述のように、次のプリントジョブに備えて所定時間加熱動作を継続する処理も含めてもよいであろう。
(5)上記実施の形態の定着装置は、熱源としてハロゲンヒーターを用いていたが、これに限られない。
【0068】
例えば、省エネルギー化を図るという観点から、近年、定着ローラーの外周に沿って設けられた抵抗発熱層を含む無端ベルトを設けて、当該無端ベルトを電磁誘導加熱する方式を採用するものがあり、本実施の形態における定着装置の構成をこのような方式の定着装置に適用してもよい。
このような場合、無端ベルトとこれに挿嵌される定着ローラーとを合わせてものを、第1及び第2の実施形態の定着ローラー150に相当するものとみなすことができる。
【0069】
(6)上記第2の実施形態では、軸受保持部材255は、図6(b)に示すように、ちょうど金属部分と樹脂部分とが対称形状となっており、ギア257bも樹脂で構成されているが、強度向上のために、外周にギアが設けられたC字状で金属製の基台の内周側に、円弧状の金属部材と樹脂部材とを配置した構成であっても構わない。
また、軸受保持部材255は、C字状ではなく、リング状であっても構わない。
【0070】
(7)なお、上記実施の形態では、本発明に係る画像形成装置をタンデム型カラーデジタルプリンターに適用した場合の例を説明したが、モノクロプリンターなどでもよく、要するに、定着装置を備える画像形成装置一般に適用することができる。
また、上記実施の形態および上記変形例の内容を可能な限り、それぞれ組み合わせるとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、定着装置を備える画像形成装置一般に広く適用することができる。
【符号の説明】
【0072】
1 プリンター
3 画像プロセス部
4 給紙部
5 定着部
10 光学部
11 中間転写ベルト
31 感光体ドラム
32 帯電器
33 現像器
41 給紙カセット
51 ハロゲンヒーター
52 加圧ローラー回転駆動部
53 軸受回動駆動部
60、60a 制御部
105 定着部
150 定着ローラー
151、161 芯金
153、253 軸受
154、254 軸受支持機構
155 副支持部材
155b 円弧部
155c、157g 切欠部
156 連結ピン
157 主支持部材
157b 円弧部分
157d 係合用切欠部
157f カム当接部
157j U字切欠部
160 加圧ローラー
255 軸受保持部材
256 低熱抵抗部
256a 支持基台
256d、257d 円弧部
257 高熱抵抗部
258 支持部材
256c、257c、258b、258c、258d、258d 切欠部
258e、258g 突起部
258n 主切欠部
259 軸受保持部材回転駆動部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱手段により加熱される定着ローラーを加圧部材で相対的に押圧して、これらの間に形成された定着ニップに、未定着画像の形成されたシートを通紙して熱定着する定着装置であって、
定着ローラーと加圧部材を相対的に押圧する第1の状態と、前記押圧状態を解除する第2の状態とに切り替える押圧状態切替手段と、
定着ローラーを回転自在に保持する軸受部材と、
金属製の第1の部材を介して、前記軸受部材を支持する第1の支持部材と、
第1の部材よりも熱抵抗の大きい第2の部材を介して前記軸受部材を支持する第2の支持部材と、
前記第1の状態において第1の支持部材により軸受部材を支持し、前記第2の状態において第2の支持部材により軸受部材を支持するように前記第1と第2の支持部材を選択的に切り換える切り換え手段と
を備えることを特徴とする定着装置。
【請求項2】
前記切り換え手段は、
前記第1の支持部材と第2の支持部材とを前記軸受部材に対して相対的に遠近方向に移動させることにより前記支持部材の切り換えを行う
ことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
【請求項3】
第1と第2の部材は、それぞれ前記軸受部材の外周面の周方向に沿った円弧上に配され、一体として回転可能な構造体をなしており、
前記切り換え手段は、
前記構造体の回転角を変更することにより前記支持部材の切り換えを行う
ことを行うことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
【請求項4】
第2の部材は、樹脂からなることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の定着装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の定着装置を備える画像形成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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