説明

定着装置

【課題】定着装置の非動作時において、定着ローラの弾性層に離型剤が浸入することを防ぎ、かつ、清掃手段による定着ローラのクリーニング性能を向上させる。
【解決手段】弾性層を有する定着ローラ1と、該定着ローラ1と当接して定着ニップ部を形成する加圧ローラ2と、を備えた定着装置30において、定着ローラ1に離型剤を供給する離型剤供給部10と、定着ローラ表面のクリーニングを行う清掃部材11と、清掃部材11を定着ローラ1に当接させる押圧部材5と、を備え、当該定着装置30の動作時における清掃部材11が定着ローラ1に当接した状態から、当該定着装置30の非動作時に、離型剤供給部材10、清掃部材11および押圧部材5を一体として定着ローラ1から離間させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置に装着される定着装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、プリンタ等の画像形成装置として、電子写真方式を利用した画像形成装置が種々考案されており公知技術となっている。その画像形成プロセスは、像担持体である感光ドラムの表面に静電潜像を形成し、感光ドラム上の静電潜像を現像剤であるトナー等によって現像して可視像化し、現像された画像を転写装置により記録材(用紙、記録媒体ともいう)に転写して画像を担持させ、圧力や熱等を用いる定着装置によって記録紙上のトナー画像を定着する過程により成立している。
【0003】
定着装置では、対向するローラもしくはベルトもしくはそれらの組み合わせにより構成された定着部材及び加圧部材が当接して定着ニップ部(ニップ部ともいう)を形成するように配置されており、該ニップ部に記録材を挟みこみ、熱および圧力を加え、トナー像を熱で溶融すると同時に両部材間の圧力によって記録材に定着することを行っている。
【0004】
このような定着装置として、例えば、定着ローラとこれに対向する加圧ローラが当接してニップ部を形成するように配置され、さらに、シート状の清掃部材を定着ローラに当接させて定着ローラのクリーニングを行う定着装置が知られている。
【0005】
また、定着ローラとしては、その外周に所望の厚みでシリコンゴムなど高耐熱性の弾性層を設けたものが広く知られている。ここで、シリコンゴムなどの弾性層は、一般に、離型剤に使用されるシリコンオイルなどにより膨潤する性質があるため、定着ローラに、シリコンゴムなど弾性層を施す場合には、表面及び側面部の周囲をフッ素ゴムなどの耐シリコンオイル性の高い材料で覆い遮断することが必要になる。
【0006】
また、定着ローラは、画像形成装置の印刷時(定着装置の動作時)において、外周に施された弾性体層の領域内で離型剤供給を受けながら、記録材上に転写されたトナー像を定着している。印刷時に定着ローラに供給される離型剤は、連続搬送される記録材に移動して消費され続けるため、定着ローラ自体に停留する可能性は低い。
【0007】
一方、画像形成装置の印刷停止時(定着装置の非動作時)においては、記録材の搬送が停止し、離型剤が記録材に移動しないため、離型剤が定着ローラの外周に停留することとなる。このような状況下では、仮に定着ローラのシリコンゴム層がシリコンオイルなどの離型剤との隔離性の高いフッ素ゴムなどで遮断されていても、経時的に遮断部の劣化が進み、離型剤が侵入してしまう可能性が高い。
【0008】
ここで、シリコンオイルなどの離型剤が、定着ローラ外周の弾性層に浸入してしまうと、弾性層を膨潤させてしまい、その結果、定着ローラが膨潤して、加圧ローラ間との記録材の挟持搬送が不安定になって走行不良になり、定着不良、用紙シワが生じるなどの問題がある。また、定着ローラの寿命が短くなり、部品交換などで印刷効率の低下にも繋がる可能性があるという問題がある。
【0009】
このような問題に対し、定着装置の非動作時において、定着ローラから清掃部材や離型剤を供給する手段を退避させて、離型剤が定着ローラに供給されないようにすることが考えられている。
【0010】
例えば、特許文献1には、清掃部材(ウェブ)を定着ローラに押圧するウェブローラを、加圧レバーを回動させることにより、定着ローラから清掃部材を離間させる定着装置が開示されている。また、特許文献2にも、清掃部材(クリーニングウエブ)を被清掃体に押圧するウェブ押圧部材を、揺動させることにより、被清掃体から清掃部材を離間させるクリーニング装置が開示されている。特許文献1及び2では、印刷実行時には、清掃部材は、揺動した円弧状の軌跡を戻って定着ローラに再対向するものである。また、特許文献3にも、画像形成装置の運転、停止と連動させて、押圧ローラを定着ローラに押圧または押圧解除する定着ローラのクリーニング装置が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記特許文献のように、押圧ローラ等を用いて清掃部材を定着ローラに当接させる構成では、定着ローラに対し清掃部材を十分に当接させることができず、クリーニング効果が得られないという問題がある。また、押圧ローラ等の径を大きくすることも考えられるが、定着装置の大型化をもたらしてしまうという問題がある。
【0012】
また、定着ローラの回転方向において、円弧上の1箇所ではなく、清掃部材を2箇所以上、または所定の長さ(範囲)に亘って、清掃部材を定着ローラに対向させる場合、上記特許文献のように、清掃部材が定着ローラに対し、離間および当接する際、揺動した円弧状の軌跡で戻り定着ローラと対向する構成にすると、定着ローラ回転方向の上流側が先に対向して、そのあと下流側が対向する、など定着ローラに対向する上流側と下流側のタイミングに時間差を生じることにより、清掃部材が定着ローラ回転方向の上流側と下流側との間で接触抵抗の差を生じて清掃部材のねじれ等が発生し、清掃部材によるクリーニング性能が低下するという問題があった。
【0013】
そこで本発明は、定着装置の非動作時において、定着ローラの弾性層に離型剤が浸入することを防ぎ、かつ、清掃部材による定着ローラのクリーニング性能を向上させることができる定着装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
かかる目的を達成するため、本発明に係る定着装置は、弾性層を有する定着ローラと、該定着ローラと当接して定着ニップ部を形成する加圧ローラと、を備えた定着装置において、定着ローラに離型剤を供給する離型剤供給手段と、定着ローラ表面のクリーニングを行う清掃手段と、清掃手段を定着ローラに当接させる押圧手段と、を備え、当該定着装置の動作時における清掃手段が定着ローラに当接した状態から、当該定着装置の非動作時に、離型剤供給手段、清掃手段および押圧手段を一体として定着ローラから離間させるものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、定着装置の非動作時において、定着ローラの弾性層に離型剤が浸入することを防いで、定着ローラの膨潤を防止し、定着不良の発生を抑えることができ、かつ、清掃部材による定着ローラのクリーニング性能を向上させることができる
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本実施形態に係る定着装置の離間動作時を示す概略断面図である。
【図2】本実施形態に係る定着装置の当接動作時を示す概略断面図である。
【図3】押圧部材および離型剤供給部の断面図である。
【図4】押圧部材および離型剤供給部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る構成を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0018】
本実施形態に係る定着装置(定着装置30)は、弾性層を有する定着ローラ(定着ローラ1)と、該定着ローラと当接して定着ニップ部を形成する加圧ローラ(加圧ローラ2)と、を備えた定着装置において、定着ローラに離型剤を供給する離型剤供給手段(離型剤供給部10)と、定着ローラ表面のクリーニングを行う清掃手段(清掃部材11)と、清掃手段を定着ローラに当接させる押圧手段(押圧部材5)と、を備え、当該定着装置の動作時における清掃手段が定着ローラに当接した状態から、当該定着装置の非動作時に、離型剤供給手段、清掃手段および押圧手段を一体として定着ローラから離間させるものである。なお、定着ローラの長手方向(図中の奥行き方向)を軸方向と、定着ローラの円周方向を回転方向と称する。
【0019】
図1は、本実施形態に係る定着装置の概略断面図であって、離間動作時を示している。また、図2は、図1に示す定着装置の当接動作時における概略断面図を示している。
【0020】
図1に示す定着装置30は、対向する定着ローラ1及び加圧ローラ2が当接してニップ部を形成するように配置されており、該ニップ部に記録材3を挟みこみ、熱および圧力を加え、トナー像を熱で溶融すると同時に両部材間の圧力によって記録材3上に定着することを行っている。
【0021】
定着装置30は、当該定着装置を搭載する画像形成装置の印刷停止時、電源停止時等、記録材3の搬送を停止して定着動作を行わない場合には、定着ローラ1から加圧ローラ2を退避させた状態とし(図1の離間動作時)、画像形成装置の印刷実行時等、記録材3の搬送を行って定着動作を行う場合には、定着ローラ1に対し加圧ローラ2を当接させた状態とするものである(図2の当接動作時)。また、印刷停止時には、定着ローラ1は内蔵されたヒータ(熱源)への給電量を低減したモード(待機用モード)に切り替えられる。
【0022】
また、定着装置30は、少なくとも離型剤供給部10、清掃部材11および押圧部材5を有したオイルコータユニット4を備えており、オイルコータユニット4も加圧ローラ2と同様に、画像形成装置の印刷停止時、アイドリング時、電源停止時等、記録材3の搬送を停止して定着動作を行わない場合には、定着ローラ1から退避させた状態とし(図1の離間動作時)、画像形成装置の印刷実行時等、記録材3の搬送を行って定着動作を行う場合には、再び、定着ローラ1に対し当接させた状態(元の位置に復帰させた状態)とするものである(図2の当接動作時)。
【0023】
すなわち、印刷実行時には定着ローラ1をクリーニングする必要があるため、定着ローラ1への離型剤の供給、清掃部材11の当接(圧接)が必要であるが、印刷停止時には定着ローラ1への離型剤の供給、清掃部材11の当接が不要であるため、これらを定着ローラ1から離間させることで、定着ローラ1が清掃部材等から受ける負荷を無くし、上述したような、定着ローラ外周の弾性層への離型剤の浸入を防ぐことができる。
【0024】
以下、オイルコータユニット4の具体的な構成例について説明する。オイルコータユニット4は、軸19を支持するスタンド18を有し、スタンド18には軸19の一端が支持ピン21により回転自在に設けられている。また、軸19の他端はモータ16に固定された偏心板17に支持ピン20により回転自在に設けられている。
【0025】
また、オイルコータユニット4の上下の両端部には、起動面22a,22bが形成されており、定着装置30の筐体25側の起動面23a,23bと嵌合して、直線的にスライド(平行移動)可能な構成となっている。
【0026】
また、定着装置30の筐体25側に設けられた突当て面24a,24bは、オイルコータユニット4を定着ローラ1と最適な当接位置関係にするための突当て面で、再印刷の際は、印刷停止により離間したオイルコータユニット4を突当て面25a,25bに突き当てることで印刷可能に備える。
【0027】
上述の構成により、オイルコータユニット4を定着ローラ1に対して離間/当接させる駆動手段が構成される。すなわち、モータ16の駆動により、偏心板17を回転駆動させ、軸19を変位させることによりオイルコータユニット4を定着ローラ1に対して平行移動させて、定着ローラ1に対して、離間および当接するように駆動させることができる。
【0028】
また、定着装置30は、送りローラ8から巻取りローラ9へと巻かれるシート状(ウェブ状)の清掃部材11を有している。
【0029】
シート状の清掃部材11は、予め送りローラ8の外周に所定回数巻き付けられており、巻取りローラ9が回転駆動することにより、所定の速度で送りローラ8から巻き解かれ、また、張力を付加される。さらに、押圧部材5により、定着ローラ1側への圧力を付加されながら定着ローラ1に圧接して、定着ローラ1のクリーニングを実行する。なお、本実施形態では、図2に示すように、清掃部材11は、定着ローラ1の回転方向において所定の長さ(範囲)で圧接するものである。以下、清掃部材11が定着ローラ1に圧接する部分を圧接部と呼ぶ。
【0030】
また、シリコンオイルなどの離型剤は、図示しない貯蔵タンクからのポンプ圧でチューブ15を介して、離型剤供給部10に供給され、清掃部材11の内側の面(定着ローラ1を挟んだ反対側の面)から清掃部材11に浸透したあと、定着ローラ1側に適量供給されクリーニング用に消耗される。
【0031】
図3に示す押圧部材5および離型剤供給部10の断面図、図4に示す押圧部材5および離型剤供給部10の斜視図を参照して、離型剤の清掃部材11への供給について説明する。図3に示すように、チューブ15と押圧部材5とは、押圧部材5の清掃部材11に対向する面と反対側において締結部材26により締結されている。
【0032】
また、チューブ15と離型剤供給部10との間には、図4に示すように、軸方向に沿ってオイル溜め5aが複数設けられており、チューブ15を介して貯蔵タンクから供給される離型剤は、一旦、オイル溜め5aにおいて分散される。なお、符号5bは、オイル溜め5aへのチューブ15からの供給口を示している。
【0033】
また、図4に示すように、離型剤供給部10は、押圧部材5の清掃部材11に対向する面に接着される板状の部材であって、オイル溜め5aに相当する位置に軸方向に沿って複数の微小穴10aが設けられている(図4は接着前の状態を示している)。
【0034】
押圧部材5および離型剤供給部10が上記のように構成されることにより、チューブ15を介して貯蔵タンクから供給される離型剤を、オイル溜め5aにて分散させ、さらに、微小穴10aを通じて清掃部材11側に浸出させることができ、清掃部材11(すなわち、用紙)に均一に離型剤が供給されるようにしている。
【0035】
なお、印刷停止時において、シート状の清掃部材11を巻取りローラ9へ少量ずつ巻き取るようにしても良い。また、印刷停止時においてオイル垂れしない程度の離型剤の供給を行うようにしても良い。
【0036】
押圧部材5は、軸方向両端に備えた支持ピン6がオイルコータユニット4に設けられたガイド穴7に移動可能に嵌合されている。また、押圧部材5は、スプリング14により直線的な押圧を付加されている。また、スプリング14の倒れを防止するガイドピン13がオイルコータユニット4に設けられている。
【0037】
図2に示すように、当接動作時における清掃部材11は、押圧部材5の形状および定着ローラ1の円形状に倣って円弧状に形成されるが、図1に示すように、再び離間すると、この拘束力が解かれるため、形状は直線的に戻る。この時、円弧状から直線的な形状に変わるため、変化分に相当する長さの差分が弛みとして残ることとなる。
【0038】
このように清掃部材11が弛みのある状態から、次回印刷時にそのまま定着ローラ1に当接させると、清掃部材11が定着ローラ1に対して一様に当たらないため、清掃部材11が一方向に偏ったり、両端で均一に当たらなかったりする等の不具合が生じ、定着ローラ1の清掃不良となる可能性が生じる。
【0039】
そこで、定着装置30は、離間時における清掃部材11の余分な弛みを解消するため張力付与手段としてのカム12を備えている。カム12により、支持ピン6を起点として押圧部材5を押圧、揺動させることで、清掃部材11に所定の張力を付加し、弛みを解消することが可能となる。これにより、再印刷時において、清掃部材11を定着ローラ1に一様に当たるようにして清掃不良を解消することができる。
【0040】
以上説明したように、本実施形態に係る定着装置30では、定着装置30の非動作時において、清掃部材11と、送りローラ8、巻取りローラ9、押圧部材5、離型剤供給部10等とこれらの構成を支持するフレームを一体のユニット(オイルコータユニット4)として定着ローラ1から離間移動させることにより、定着ローラ1の弾性層に離型剤が浸入することを防いで、定着ローラ1の膨潤を防止し、用紙走行不良、定着不良の発生を抑えることができる。また、定着ローラ1への負荷を低減して定着ローラ1の長寿命化を図ることができ、定着ローラ1の交換周期の長期化、保守点検の工数軽減を図って、業務の効率化を図ることができる。
【0041】
また、オイルコータユニット4の定着ローラ1に対する移動を平行移動することにより、可動支点を利用した揺動構成に比べ、移動範囲を自由に構成することが可能となる。すなわち、定着ローラ1の回転方向に対し、清掃部材11が複数、または一定の長さに亘る圧接部を備えていても、複数または長さのある圧接部を同じタイミングで離間および当接することが可能となるので、離間/当接動作を円滑に行い、清掃部材11による定着ローラ1のクリーニング性能を向上させることができる。
【0042】
具体的には、複数または長さのある圧接部を有する清掃部材11を平行移動させないで複数の圧接部が同時に離間/当接しない場合に生じ得る課題、例えば、離間時に定着ローラ1から遅れて引き離す方の清掃部材11の片部が定着ローラ1側に引きずられる、または、定着ローラ1の回転方向の上流側と下流側の間での接触抵抗の差によりねじれが起こる、または、定着ローラ1の回転方向の上流側に溜まった清掃後のトナー汚れなどを遅れて対向した下流側の領域で清掃しきれないなどの課題、を解消することが可能となる。また、再当接時において、清掃部材11の複数の圧接部を同時に定着ローラ1に圧接できるので、圧接直後の定着ローラ1のクリーニング性能を低下させることもない。
【0043】
また、例えば、押圧部材5や清掃部材11などの構成の一部のみを定着ローラ1に対して離間および当接可能な構成とすると、離間後の再当接時に、清掃部材11やオイルコータユニット4のフレームとの対向関係等にずれなどが発生するおそれがあるが、本実施形態の定着装置30によれば、印刷時における定着ローラ1の押圧対向条件を一体の構成関係として保持できるので、非印刷時の際に退避したオイルコータユニット4を、再印刷時に、再度、定着ローラ1に対向させるときに、前の印刷時と、略同条件でそのまま押圧対向させることができる。
【0044】
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
【符号の説明】
【0045】
1 定着ローラ
2 加圧ローラ
3 記録材
4 オイルコータユニット
5 押圧部材(押圧手段)
5a オイル溜め
5b チューブからの供給口
6 支持ピン
7 ガイド穴
8 送りローラ
9 巻取りローラ
10 離型剤供給部(離型剤供給手段)
10a 微小穴
11 清掃部材(清掃手段)
12 カム(張力付与手段)
13 ガイドピン
14 スプリング
15 チューブ
16 モータ
17 偏心板
18 スタンド
19 軸
20 支持ピン
21 支持ピン
22a,b 起動面(オイルコータユニット)
23a,b 起動面(筺体側)
24a,b 突当て面(筺体側)
25 筺体
26 締結部材
30 定着装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0046】
【特許文献1】特開平8−152801号公報
【特許文献2】特開2001−215839号公報
【特許文献3】特開2005−234412号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性層を有する定着ローラと、該定着ローラと当接して定着ニップ部を形成する加圧ローラと、を備えた定着装置において、
前記定着ローラに離型剤を供給する離型剤供給手段と、
前記定着ローラ表面のクリーニングを行う清掃手段と、
前記清掃手段を前記定着ローラに当接させる押圧手段と、を備え、
当該定着装置の動作時における前記清掃手段が前記定着ローラに当接した状態から、
当該定着装置の非動作時に、前記離型剤供給手段、前記清掃手段および前記押圧手段を一体として前記定着ローラから離間させることを特徴とする定着装置。
【請求項2】
前記離型剤供給手段、前記清掃手段および前記押圧手段は、共通する支持手段により支持され、
該支持手段を前記定着ローラに対して変位させることにより、前記離型剤供給手段、前記清掃手段および前記押圧手段を一体として前記定着ローラから離間し、かつ、元の位置へ復帰させることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
【請求項3】
前記離型剤供給手段、前記清掃手段および前記押圧手段は、
前記定着ローラに対し、平行移動して離間することを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
【請求項4】
当該定着装置の動作時において、前記清掃手段は、前記定着ローラの回転方向における複数箇所、または所定の長さに亘って、前記定着ローラと当接することを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の定着装置。
【請求項5】
前記清掃手段は、
送りローラから巻取りローラへと巻かれるウェブ状の清掃手段であって、
該ウェブ状の清掃手段は前記送りローラと前記巻取りローラ間に張られた面が、前記定着ローラに当接し、
該ウェブ状清掃手段を挟んで前記定着ローラと反対側に、前記離型剤供給手段が設けられていることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の定着装置。
【請求項6】
前記ウェブ状の清掃手段は、前記離型剤供給手段、前記清掃手段および前記押圧手段が前記定着ローラに対し離間する方向と直交する方向に亘って張架されていることを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
【請求項7】
前記清掃手段に、所定の張力を付与する張力付与手段を備えることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の定着装置。
【請求項8】
前記張力付与手段は、カムであることを特徴とする請求項7に記載の定着装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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