説明

容器から液体を分注するための注ぎ口

容器から液体を分注するための注ぎ口(1)であって,液体分注用口部(7)と空気導入用口部(9)とを突設した支持部材(5)と;液体の分注が可能な,或いは防止する弾性スラスト部材(11)と;有翼の当接手段(12)とを備えた,単一部品として形成された本体(3);及び前記本体(3)内に収容され,前記容器の吐出口部を開閉するために,該吐出口部の一端と係合するよう適応された弁部材(14)を備え,前記弁部材(14)が,前記弾性スラスト部材(11)と係合し,液体分注用開口部を開閉するよう適応された注ぎ口(1)を開示する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は,容器,特に,剛性タイプの容器又は所謂「バッグインボックス」仕様の容器から液体を分注するための注ぎ口に関する。以下の記載は,一般に水又は水に類似した液体を収容するために使用される本発明の注ぎ口の剛性容器への適用に関するものであるが,幾つかの改良(口部に入る空気の除去及び,このタイプの注ぎ口のための固定開口部に配置されるように適応された設計の作製)を伴う本発明の注ぎ口は,「バッグインボックス」容器又は他のタイプの容器に使用可能であることは自明である。
【0002】
剛性容器から水を分注するための既知の注ぎ口の構成は,当該技術分野において稀であり,それらの全ては部品点数が多く,そのうちの幾つかが,その性質のために非常に高価であることで特徴づけられており,液体容器注ぎ口製品の最終コストは,スタンピング及び組み立て工程の費用に大きな影響を与えるために,その最終製品は,非常に高価な注ぎ口となり,実際には実現が不可能である。
【0003】
既知の注ぎ口は,高価であり,その理由は,剛性容器への用途において,液体が流出しながら空気が流入する容器自体の穿孔を避けるために,注ぎ口は,起動可能な(すなわち開閉可能な)少なくとも1つの空気流路を,液体分注流路と共に備える必要があるからである。しかし,全ての既存の注ぎ口は,液体分注軸に関して上下に配置された2本の上記流路を備え,これにより,封止及び操作を行うために,2つの部品として形成された制御部材を設けざるを得ない。制御ピストンとは別に具現化される外部制御部品(すなわち,一種のドーム形の弾性押圧ボタン)は,弾性プラスチック材料から成る極めて高価な部品である。さらに,(弾性膜が圧縮されることによってではなく)回転により開口する多くの部分から成る空気流路を有し,円筒タイプの封止部を有する注ぎ口が存在するが,それらは様々な問題を有する。例えば,該注ぎ口は,自動的に閉蓋しない。すなわち,前記注ぎ口は,ユーザが閉蓋する必要があり,保証封止部等を有さない。
【0004】
さらに,一旦容器ネック上で組立てられた既知の注ぎ口は,所望に応じて位置決めすることができず(ねじ山の端部に達すると,それらは適所に塞がれ,それ以上移動不可能である),したがって,封止,操作及び位置決めを得るために,3つの部品の後部注ぎ口領域(特に本体を位置決めするよう特に適応される,相対的な運動を可能にするねじ山を有する領域+本体領域+ガスケット)を形成するか,或いは,液体を注出可能にするために,注ぎ口を正確に位置決めするような方法で,注ぎ口が接続する容器をユーザが最適に位置決めすることのどちらかが必要である。さらに,3つではなく単一の部品から成る本体の場合,先に述べたもののように,容器において,正確な位置にその部分を直接配置するために,ネック上の特定のねじ山形状が必要である(その螺合の端部で注ぎ口を位置決めするために,容器ネックと注ぎ口本体との両方で開始するねじ山を適切に決定する必要がある)。
【0005】
本発明の目的は,最小の部品点数から成る注ぎ口を提供し,それにより費用が削減され,単一の材料で製造された支持体本体を有する単一部品において,外部制御部材を実現し,従来の複雑ではないスタンピング技術を使用することにより上記の従来技術の問題点を解決することである。
【0006】
本発明のさらなる目的は,液体分注方向に関して,液体分注流路に対して横方向に配置される少なくとも1つの空気流路を備えた上述の注ぎ口を提供することにあり,この構成は,最終的な注ぎ口形状を高度に単純化し,機能性を改良することを可能にする。
【0007】
本発明のさらなる目的は,不正開栓防止保証封止部を備えた前記注ぎ口を提供することであり,前記不正開栓防止保証封止部が具現化された構成により,該注ぎ口は,除去並びに容器への再取り付けが不可能であり,それにより二重保証がもたらされる。
【0008】
本発明のさらなる目的は,いかなるタイプの容器にも取り付け可能な,ねじれ又は,そのような容器に現在備えられたプラッギング用のラインを有する圧力位置決め機械とは独立して上述の注ぎ口を提供することであり,そのような装備は,いかなる方法でも本発明の注ぎ口の内部構造体又は外部の保証封止部を損傷することなく存在する。
【0009】
本発明のさらなる目的は,最初の静止位置での外部制御部材の弾性復帰推力(resilient return thrust)を保証することに関し,液体に対してより良い封止を提供する(したがって,外部制御部材に対して押し付ける)そのような構成を備える上述の注ぎ口を提供することである。
【0010】
本発明のさらなる目的は,上述の注ぎ口を提供することにあり,該注ぎ口は,一旦ボトルネック上に組立てられると,ユーザによって任意に位置決めされることが可能であり,注ぎ口の位置によって,分注前に水差し(carafe)を配置することを強要されない。
【0011】
本発明のさらなる目的は,小さい寸法の構成により,既知の容器の全ての動作するネックに適応可能であり,ネックの形状を修正せずに利用する上述の注ぎ口を提供することである。より正確には,本発明の注ぎ口は,容器の標準的な注ぎ口の保証封止部を固定するために典型的に使用される逃げ溝に固定され,実際は,既知の容器ネック形状は,注ぎ口を螺合及び除去するためのねじ山を備え,逃げ溝は,注ぎ口そのものを組立てる際に,保証封止部を不可動的に係合することを可能にする。
【0012】
以下の記載から明らかになる本発明の前記並びに他の目的及び利点は,請求項1記載の分注用注ぎ口により得られる。本発明の好適な実施形態並びに重要な変形例は,従属項にて請求される。
【0013】
添付図面を参照して,非限定的な実施例として挙げられる幾つかの好適な実施形態により,本発明をより詳細に説明する。
【0014】
これらの図面を参照して,本発明の分注用注ぎ口1の好適かつ非限定的な実施形態を説明する。前記注ぎ口が,同等の形状,寸法及び部品から成ることが可能であり,例えば,所謂「バッグインボックス」容器等の様々なタイプの容器に使用可能であることは,当業者にとって直ちに自明である。
【0015】
図示のように,本発明の注ぎ口1は,(剛性又は「バッグインボックス」仕様の)容器(図示せず)から液体を分注するために使用され,単一部品に形成された本体3を備え,該本体3は支持部材5を備え,該支持部材5には,液体を分注するための少なくとも1つの口部7と,前記容器内に,該容器から(該容器10の口部は複数の図に示される)流出する液体に対して平行に空気を導入するための少なくとも1つの口部9とを備えた頭部6が突設される。該頭部6は,液体の分注を可能に,或いは防止するよう適応された少なくとも1つの弾性スラスト部材11と,一般的に既知のタイプの有翼の当接手段12とをさらに備える。
【0016】
図示のように,本発明の注ぎ口1の特徴の1つは,(実際には2つの)空気導入用口部9が液体分注用口部7に対して横方向に配置されていることであり,図13により詳細に図示されているこのような配置は,本体3と一体化された一連の流路9の具現化を可能にし,本体上部60と結合され,それにより,液体チャンバから分離された適切な空気チャンバが形成される。
【0017】
注ぎ口1は,本体3に含まれる少なくとも1つの弁部材14をさらに備え,容器10の吐出口部を開口/閉口するために,該吐出口部の一端と係合するよう適応され,さらに,弁部材14は,液体分注用開口部を開閉するために,少なくとも1つの弾性スラスト部材11と係合するよう適応される。
【0018】
図示の実施形態では,弁部材14は略円錐形の本体から成り,その先端から細長いステム15が延長し,該ステム15は弾性スラスト部材11と係合するよう適応し,軽量化のために十字形状に形成される。図11,図12及び図14に詳しく示すように,弁部材14の本体は,ステム15が延長する端部に対して対向端部に,封止リム14’をさらに備え,該封止リム14’は,注ぎ口1の本体3と接触することにより,該本体3上で主な封止を行う。このような封止リム14’は,空気流路及び液体流路を同時に閉じる。
【0019】
本発明の注ぎ口1の他の特徴は,前記弁部材14が,非分注時に前記注ぎ口1を閉じたままにするための推力を付与するよう適応された弾性手段16を備えたことである。特に,そのような弾性手段16がつる巻きバネから成り,該つる巻きバネは,前記弁部材14を有する単一の本体内に形成され,前記弁部材14と同一の材料から成る。単純化と,プラスチック材料のリサイクルに関する起こり得る問題とを考慮するために,弾性手段16を,本体3及びベル27と同じ材料から形成することが可能かつ好適である。
【0020】
通常,丈夫な弾性プラスチック材料から成るバネ16の螺旋状の形状は図面により詳細に示されている。より高い,又は,より低い液密力を得るには,バネ16の形状及び厚さをわずかに変えれば十分であるため,そのようなバネ16は,システムにかかる液密力に関する高い可塑性を有することを可能とする。
【0021】
特に,図示のように,弾性スラスト部材11は,液体を分注可能にするために,前記本体3へ押圧するよう適応され,分注推力が止められると,最初の静止位置に戻るよう適応された膜から成る。図示のように,従来のスタンピング工程により,注ぎ口1の本体3と一体化して,そのような膜11が具現化され,これにより,弾性スラスト部材11の2つの特徴,すなわち,弾性と,部品形状にのみ作用する本体3の剛性とを得ることが可能となる。
【0022】
前記弾性スラスト部材11は通常ドーム状の断面形状に形成され,そこに推力が無い場合,前記弾性スラスト部材11をその静止位置に戻すために推力を付与するよう適応される少なくとも1つの唇部20を前記ドーム状の湾曲と共に備える。台座21も弁部材14のステム15との係合のために設けられる。
【0023】
図16〜図18に示す変形例として,前記弾性スラスト部材11はドーム状の断面形状に形成され,前記ドームが,そこに推力が無い場合,前記弾性スラスト部材11をその静止位置に戻すために推力を付与するよう適応される同心円の複数の段部80を備える。図示の変形例に加えて,操作効率の改良が可能な,弾性部材11の他の具現化した形状が可能であることも明らかである。
【0024】
注ぎ口1の内部へ押出する傾向を有する押圧力(一般に,ユーザの手の指の推力)を受けると,図示の弾性部材11は動作する。このような力により,弾性部材11の凸状部分が歪曲し,その一方で,このような歪曲と同時に,唇部20の壁が外向きに屈曲し,かけられた押圧力が止むと,このような歪曲が,弾性部材11をその静止位置に戻すことに寄与する。その後,2つの復帰力が発生し,1つの復帰力は,凸状部分の復帰により該凸状部分の位置に生じ,もう1つの復帰力は2つの唇部20の壁部の復帰により生じる。
【0025】
本発明の注ぎ口1のさらなる特徴は,容器内部の液体の不正開栓に対してより高い安全性を提供することであり,そのような目的のため,注ぎ口1は,該注ぎ口1の不正開栓が無いことを証明するよう適応される少なくとも1つの保証封止部22をさらに備える。
【0026】
第1の変形例によると,前記保証封止部22は,前記弾性スラスト部材11のための少なくとも1つの第1の蓋体23’と,前記頭部5の前記口部7,9のための1つの第2の蓋体23’’とを備える。前記第1の蓋体23’は(第1のアーム24’により)蝶着され,前記本体3と共に単一部品を成し,前記第1の蓋体23’が第2のアーム24’’により前記第2の蓋体23’’に接続される。さらに,前記第2のアーム24’’が少なくとも1つのピン25を備え,前記本体3上で前記保証封止部22を非可動的に塞ぐために,前記ピン25が前記保証封止部22と係合するよう適応される,或いは,前記保証封止部22を前記本体3へ熱溶着するよう適応される。さらに,前記第2の蓋体23’’が,前記注ぎ口1の使用前に前記保証封止部22を開けるための舌部26を備える。
【0027】
第1の蓋体23’は,平らな載置面を設けることが可能な平坦な形状を有する,外側に位置決めされた部分を備え,それにより,スーパーマーケット又は他の商用地等において前記蓋体23’を保管することが可能となる。さらに,前記蓋体23’を取り扱う間,そのような表面は,1つの容器に別の容器を積み重ねることを可能にし,ボタンが下方に圧縮されることを防止する。
【0028】
非限定的な代替例として,前記保証封止部22は,前記弾性スラスト部材11に配置されたベル27を備え,前記本体3に非可動的に固着され得る。通常,前記ベル27は,該ベル自体から分離するよう適応されるバンド33を介して前記本体3に固着される。そのようなバンド33は,前記本体3と係合するための複数の切欠き34を備え,開口の際に,回転運動により,ベル27からバンド33が分離することを可能にする。前記切欠き34は,前記本体3で見られる同様の切欠き38と結合することになるため,前記切欠き34の機能は,回転する組み立て機械により,前記注ぎ口1を前記容器に組み立てる際に,前記バンド33が回転し,前記ベル27が回転可能となることを防止することでもある。さらに,同様の回転防止結合は,容器上に注ぎ口を載置する機械を把持し,その力をベル保証封止部に放出し,全ての力を,注ぎ口システム全体に,該注ぎ口システムに損傷を与えること無く伝達することを可能にする。
【0029】
図12に示すように,ユーザに二重保証を提供するために,保証封止部22の第1の変形例と組み合わせて,ベル27も(保証封止部22の代替例としてのみならず)使用可能である。
【0030】
前記ベル27は,積み重ねた複数の容器を保管し,取り扱う際に,それらを載置可能な平面を外側に備える。
【0031】
既知のように,注ぎ口1は機械の様々な仕様により,容器上で自動的に組立てられる。組立機械の最も一般的な仕様は,注ぎ口を回転することにより,又は,圧力により注ぎ口自体を容器に押入することにより,又は,同時の回転及び押圧動作により組立操作を提供する。既知の全ての仕様の機械上で注ぎ口1を組立可能な適切な構成により,本発明の注ぎ口1は具現化された。実際は,前記本体3は,前記容器上に前記注ぎ口1を押入して組立てる際に,前記容器10の吐出口部に配置される対応する外部円形突起32(通常,前述の通り,通常の閉じた注ぎ口の封止部に固定するために使用される)と係合するよう適応された,少なくとも1つの内部円形突起31を備える。
【0032】
前記本体3も,前記ベル27を前記本体3に固定可能に適応された逃げ溝36を備える(詳細は図7に示す)。
【0033】
前記注ぎ口1は,該注ぎ口1を前記容器に回転自在に組み立てる際に,前記本体3が前記容器10の前記吐出口部の周りを回転可能となるよう適応された少なくとも1つの(好適には3つの)ねじ山領域37を備える。そのような領域は,容器ネック10に存在するねじ山の仕様に適しており,該ねじ山と前記ねじ山領域37とを螺合すると,それらは,ねじ山自体をたどり,(標準的な注ぎ口の保証封止部を固定するために,以前使用された)前記逃げ溝上で押入するまでの,通常の栓により行われる同様の螺合運動と,通常の栓を有する組立機械の同様の機能(注ぎ口の回転並進運動)とを想定することを可能にする。一旦栓が容器ネック10に固定され,注ぎ口1を掴み,「引張る」と,その螺合方向へ注ぎ口1を回転させ続けることが特徴的に可能となり,ねじ山領域37が容器ねじ山を「越える(jumps)」まで,該ねじ山領域37はねじ山を再びたどり始め,全てが既にネック10に固定されているため,注ぎ口1に何も発生することなく,回転が繰り返されることが可能となる。このように,ユーザが決定した最適位置に注ぎ口1を位置決めすることが可能となる。
【0034】
さらに,先に述べたように,本発明の注ぎ口1は,弁部材14の回転を防止するよう適応された複数の歯38を備えており,該歯は,注ぎ口1の本体3に関して,相対的に回転する必要があり,一体化されたバネ16に損傷を与える。何故なら,制動状態となる第1の部分は,容器ネック10に封止的に入る部分76であり,したがって,該部分は,はじめに塞がれる,つまり,さらに,より多くの摩擦を有することになるためである。しかし,該部分はバネ16に接続された部材でもあり,本体3と一体的に回転しない場合には,バネ16に損傷を与える。このため,歯38は封止ネック76の形状に形成され,「単一な本体」1を回転可能に組立てる際に,該「単一な本体」1を成すよう,本体3に形成された歯と係合する。
【0035】
さらに,前記弁部材14が,前記注ぎ口1を前記容器に回転自在に組み立てる際に,前記弁部材14の回転を防止するよう適応された複数の切欠き39を備える。
【0036】
全てのこれらの構成は,注ぎ口1を組み立てるための機械に適用される回転並進運動力を,不均衡を生じずに全体の注ぎ口システム1に均一に伝えることを可能にする。
【0037】
それにより,本発明の注ぎ口1は,全ての主な構成要素に荷重をかける力により,最適な封止部を具現化することを可能にする。図10に詳細に,かつ,図15にさらに詳細に示すように,点70において,本体3と一体化されたバネ16を有する弁部材14との間で予備組立結合が実現され(注ぎ口1が容器ネック10に最終的に組み立てられると,全ては封止を行うために圧縮されることは明らかである),その一方,符号72は,本体3と弁部材14との間の封止領域を示し,符号74は,容器口部10と注ぎ口1との間の封止領域を示し,符号76は,弁部材14と一体化された容器口部10上に存在する封止錐体を示す。
【0038】
さらに図6では,本発明の注ぎ口1の更なる特徴的な実施形態として,符号78は逃げ溝を示し,該逃げ溝78は,予め組み立てた小型の封止歯79により,弁部材14を本体3に予備組立位置に保持する。
【0039】
前記発明の全ての特徴のより良い実現のため,本発明の注ぎ口1は好適にはプラスチック材料から成る。さらに,その構成において,前記容器が剛性タイプであり,特に水を収容するよう適応され,前記注ぎ口1が前記容器の主軸に対して垂直又は水平位置に配置される「バッグインボックス」仕様の容器への直接的な用途も見出すことが可能である。このタイプの容器に,このような水平又は垂直の配置を実現するよう適応された技術工学的構成は,この文書を読んだ当業者には直ちに自明である。
【0040】
本発明の注ぎ口において,注ぎ口は,復帰ボタン押圧力のみにより閉じることが可能であり,それは,プランジャ部材の圧縮を保つ(この場合,幾つかの逃げ溝を,プランジャの一部及び弾性ボタンの「低」部で得る必要があり,そのような逃げ溝は,2つの部材の接続を保持し,本体上でのプランジャ部材自体の伸張を保持することを保障する),又は,プランジャ及び弁(ボタン押圧領域及びプランジャ先端部にて得られる逃げ溝を常に有する)と一体化したバネの接合作用により,又は,さらに一体化されたバネ部材のみにより,容器ネックへ当接することによって,伸張し,本体を付勢する(この場合,逃げ溝は不要)。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明による注ぎ口の実施形態の斜視図であり;
【図2】保証封止部の第1の変形例を備えた,図1の注ぎ口のさらなる斜視図であり;
【図3】図1の注ぎ口の分解図であり;
【図4】本体,したがって,容器に付された封止を開封後に除去することにより,開封の事実を示す保証封止部を備えた,ベルタイプの保証封止部の第2の変形例の斜視図であり;
【図5】図1の注ぎ口本体の断面図であり;
【図6】図5の本体の一部(ゾーンA)の詳細図であり;
【図7】図5の本体の一部(ゾーンB)の詳細図であり;
【図8】本発明の弁部材の実施形態の斜視図であり;
【図9】図8の弁部材の側面図であり;
【図10】図9のX−X線に沿った断面図であり;
【図11】保証封止部が閉じた状態の図1の注ぎ口の断面図であり;
【図12】図4の保証封止部を有する図1の注ぎ口の断面図であり;
【図13】図1の注ぎ口頭部の正面図であり;
【図14】図1の注ぎ口の断面図であり;
【図15】図14の本体の一部(ゾーンC)の詳細図であり;
【図16】本発明の注ぎ口の弾性スラスト部材の一具現化形状の横断面図であり;
【図17】本発明の注ぎ口の弾性スラスト部材の一具現化形状の横断面図であり;及び,
【図18】本発明の注ぎ口の弾性スラスト部材の一具現化形状の横断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器から液体を分注するための注ぎ口(1)であって,
前記液体を分注するための少なくとも1つの口部(7)と,前記容器内に該容器から流出する液体に対して平行に空気を導入するための少なくとも1つの口部(9)とを備えた頭部(6)を突設した支持部材(5)と;液体の分注を可能に,或いは防止するように適応された少なくとも1つの弾性スラスト部材(11)と;有翼の当接手段(12)とを備えた,単一部品として形成された本体(3);及び
前記本体(3)内に収容され,前記容器の吐出口部を開閉するために,該吐出口部の一端と係合するよう適応された,少なくとも1つの弁部材(14)を備え,
前記弁部材(14)が,少なくとも1つの前記弾性スラスト部材(11)と係合し,液体分注用開口部を開閉するよう適応されたことを特徴とする注ぎ口(1)。
【請求項2】
前記弁部材(14)が,非分注時に前記注ぎ口(1)を閉じたままにするための推力を付与するよう適応された弾性手段(16)を備えたことを特徴とする請求項1記載の注ぎ口(1)。
【請求項3】
前記弾性手段(16)がつる巻きバネから成ることを特徴とする請求項2記載の注ぎ口(1)。
【請求項4】
前記つる巻きバネ(16)が,前記弁部材(14)を有する単一の本体内に形成され,前記弁部材(14)と同一の材料から成ることを特徴とする請求項3記載の注ぎ口(1)。
【請求項5】
液体の流出方向,及び,少なくとも1つの前記液体分注用口部(7)に対して横方向に空気を導入するための,少なくとも1つの前記口部(9)を設けたことを特徴とする請求項1記載の注ぎ口(1)。
【請求項6】
空気を導入するための前記口部(9)を2つ有し,それらが前記液体分注用口部(7)に対して2つの対向側に横方向に配置されたことを特徴とする請求項1又は5記載の注ぎ口(1)。
【請求項7】
少なくとも1つの前記弾性スラスト部材(11)が,液体を分注可能にするために前記本体(3)へ押圧するよう適応され,分注推力が止まると,最初の静止位置に戻るよう適応された膜から成ることを特徴とする請求項1記載の注ぎ口(1)。
【請求項8】
前記弾性スラスト部材(11)がドーム状の断面形状に形成され,そこに推力が無い場合,前記弾性部材(11)をその静止位置に戻すために推力を付与するよう適応される,少なくとも1つの唇部(20)を前記ドーム状の湾曲と共に備えたことを特徴とする請求項1記載の注ぎ口(1)。
【請求項9】
前記弾性スラスト部材(11)がドーム状の断面形状に形成され,前記ドームが,そこに推力が無い場合,前記弾性スラスト部材(11)をその静止位置に戻すために推力を付与するよう適応される同心円の複数の段部(80)を備えたことを特徴とする請求項1記載の注ぎ口(1)。
【請求項10】
前記注ぎ口(1)の不正開栓が無いことを証明するよう適応された少なくとも1つの保証封止部(22)をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の注ぎ口(1)。
【請求項11】
前記保証封止部(22)が,前記弾性スラスト部材(11)のための少なくとも1つの第1の蓋体(23’)と,前記頭部(5)の前記口部(7,9)のための1つの第2の蓋体(23’’)とから成り,前記第1の蓋体(23’)が第1のアーム(24’)により蝶着され,前記本体(3)と共に単一部品を成し,前記第1の蓋体(23’)が第2のアーム(24’’)により前記第2の蓋体(23’’)に接続されたことを特徴とする請求項10記載の注ぎ口(1)。
【請求項12】
前記第2のアーム(24’’)が少なくとも1つのピン(25)を備え,前記本体(3)上で前記保証封止部(22)を非可動的に塞ぐために,前記ピン(25)が前記保証封止部(22)と係合するよう適応される,或いは,前記保証封止部(22)を前記本体(3)へ熱溶着するよう適応されたことを特徴とする請求項11記載の注ぎ口(1)。
【請求項13】
前記第2の蓋体(23’’)が,前記注ぎ口(1)の使用前に前記保証封止部(22)を開けるための舌部(26)を備えたことを特徴とする請求項11又は12記載の注ぎ口(1)。
【請求項14】
前記第1の蓋体(23’)が,積み重ねた複数の容器(10)を保管し,取り扱う際に,それらを載置可能な平面を外側に備えたことを特徴とする請求項11,12,又は13記載の注ぎ口(1)。
【請求項15】
前記保証封止部(22)が,前記弾性スラスト部材(11)に配置されたベル(27)を含んで作製され,前記本体(3)に非可動的に固着され,前記ベル(27)は前記本体(3)を係合するための複数の切欠き(34)を備えた着脱自在なバンド(33)により前記本体(3)に固着され,前記切欠き(34)が,前記注ぎ口(1)を前記容器に回転自在に組み立てる際に,前記ベル(27)が前記バンド(33)に関して回転することを防止するよう適応されたことを特徴とする請求項10記載の注ぎ口(1)。
【請求項16】
前記本体(3)が,該本体(3)に前記ベル(27)を固定可能なように適応された逃げ溝(36)をさらに備えたことを特徴とする請求項15記載の注ぎ口。
【請求項17】
前記ベル(27)が,積み重ねた複数の前記容器(10)を保管し,取り扱う際に,それらを載置可能な平面を外側に備えたことを特徴とする請求項15又は16記載の注ぎ口(1)。
【請求項18】
前記保証封止部(22)が,前記第1及び第2の蓋体(23’,23’’)と前記ベル(27)との組み合わせから成ることを特徴とする請求項11記載の注ぎ口(1)。
【請求項19】
前記本体(3)が,前記容器上に前記注ぎ口(1)を押入して組立てる際に,前記容器の吐出口部(10)に配置される対応する外部円形突起(32)と係合するよう適応された,少なくとも1つの内部円形突起(31)を備えたことを特徴とする請求項1記載の注ぎ口(1)。
【請求項20】
前記本体(3)が,前記注ぎ口(1)を前記容器に回転自在に組み立てる際に,前記本体(3)が前記容器の前記吐出口部(10)の周りを回転可能となるよう適応された少なくとも1つのねじ山領域(37)を備えたことを特徴とする請求項1記載の注ぎ口(1)。
【請求項21】
前記ねじ山領域(37)を3つ備えたことを特徴とする請求項20記載の注ぎ口(1)。
【請求項22】
前記注ぎ口(1)を前記容器に回転自在に組み立てる際に,前記本体(3)が,該本体(3)の回転を防止するよう適応された複数の歯(38)を備えたことを特徴とする請求項1記載の注ぎ口(1)。
【請求項23】
前記注ぎ口(1)を前記容器に回転自在に組み立てる際に,前記弁部材(14)が,該弁部材(14)の回転を防止するよう適応される複数の切欠き(39)を備えたことを特徴とする請求項1記載の注ぎ口(1)。
【請求項24】
前記注ぎ口(1)がプラスチック材料から成ることを特徴とする請求項1記載の注ぎ口(1)。
【請求項25】
前記容器が剛性タイプであり,特に水を収容するよう適応されたことを特徴とする請求項1記載の注ぎ口(1)。
【請求項26】
前記容器が「バッグインボックス」仕様であり,前記注ぎ口(1)が前記容器の主軸に対して垂直位置に配置されることを特徴とする請求項1記載の注ぎ口(1)。
【請求項27】
前記容器が「バッグインボックス」仕様であり,前記注ぎ口(1)が前記容器の主軸に対して水平位置に配置されることを特徴とする請求項1記載の注ぎ口(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2008−517847(P2008−517847A)
【公表日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−538619(P2007−538619)
【出願日】平成17年6月6日(2005.6.6)
【国際出願番号】PCT/IT2005/000317
【国際公開番号】WO2006/046262
【国際公開日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【出願人】(507081049)ヴィトップ モールディング ソシエタ ア レスポンサビリタ リミタータ (3)
【Fターム(参考)】