容器の製造方法および製造システム
【課題】標記が付されたフィルムと容器との位置合わせを簡易化する。
【解決手段】符号19Aに示すように、第1平坦面251が容器本体21の搬送方向下流側を向いた状態で容器本体21が搬送されてきた場合、第1ピン721に対し第1平坦面251が突き当たる。次いで、第2平坦面252〜第5平坦面255が、第2ピン722〜第5ピン725に順次突き当たる。そして最終的に、第6平坦面256が第6ピン726に突き当たる(符号19C参照)。これにより、符号19Dに示すように、第1平坦面251が容器本体21の搬送方向下流側に位置し、第5平坦面255が容器本体21の搬送方向上流側に位置する。そして容器本体21は、この姿勢を維持した状態でフィルム装着装置へ搬送され、フィルム装着装置にて、第1平坦面251の下方に識別標記が位置するようにフィルムが装着される。
【解決手段】符号19Aに示すように、第1平坦面251が容器本体21の搬送方向下流側を向いた状態で容器本体21が搬送されてきた場合、第1ピン721に対し第1平坦面251が突き当たる。次いで、第2平坦面252〜第5平坦面255が、第2ピン722〜第5ピン725に順次突き当たる。そして最終的に、第6平坦面256が第6ピン726に突き当たる(符号19C参照)。これにより、符号19Dに示すように、第1平坦面251が容器本体21の搬送方向下流側に位置し、第5平坦面255が容器本体21の搬送方向上流側に位置する。そして容器本体21は、この姿勢を維持した状態でフィルム装着装置へ搬送され、フィルム装着装置にて、第1平坦面251の下方に識別標記が位置するようにフィルムが装着される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器の製造方法および製造システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばコンビニエンスストアなどにおいては、ペットボトルなど飲料が充填された容器が、陳列装置に縦置きに載せられて販売される。そしてこのような陳列装置は、例えば、容器自身の自重により陳列ケースの前方に容器が移動するように傾斜した状態で配置される。そして、手前側(最前列)の1つの容器を抜き取ると、後続の容器が自重で手前側に移動する。
【0003】
ここで陳列装置の容器が載せられる箇所には、容器の滑りの良さから例えばプラスチックの平板が設けられる。また、近年では回転可能なローラを多数配置した陳列装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、容器の補充は陳列装置の後方側から行うのが一般的であるが、手前側からの容器の投入を可能とするとともに、奥側に移動した容器が、再度手前側に移動し陳列される陳列装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。即ち、前方側から投入された容器がUターンして戻ってくる陳列装置が提案されている。さらに、容器に関するものとして、缶底に形成された環状凸部の内周壁に、内側凹部と縦リブとが円周方向に交互に形成された缶が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−155701号公報
【特許文献2】米国特許第6502408号
【特許文献3】特開2000−211624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
容器の外面には、商品名や商標名などの標記が設けられるが、この標記が購入者の取り出し方向に向いていないと、商品の識別がしにくくなるとともに、商品の陳列時の見栄えが悪くなる。このため、陳列される容器は、例えば前方側など、標記が所定の方向に向いていることが好ましい。容器に付された標記は、例えば、容器本体に対し突出部などを設けるとともに、容器本体が陳列装置にて移動する際にこの突出部を陳列装置側に接触させ、容器本体を周方向に回転させることで所定の方向に向けることが可能となる。
【0006】
ここで容器に対する標記の付与は、標記が印刷されたフィルムを容器に対して装着することにより行われることがあるが、標記を所定の方向に向けるという上記機能を実現するに際しては、容器の予め定められた箇所に標記が位置するように容器とフィルムとを位置合わせする必要がある。そしてこの位置合わせはより簡易に行える方が好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明が適用される容器の製造方法は、内容物が充填される前の容器の製造方法であって、容器本体と、容器本体が陳列装置にて移動する際に陳列装置側から抗力を受け容器本体を周方向に回転させる回転部と、を有する容器を搬送する搬送工程と、搬送される容器を容器の回転部を利用して周方向に回転させ、容器を予め定められた姿勢とする回転工程と、回転工程により回転された容器に対し、標記が付されたフィルムを装着するフィルム装着工程と、を含む容器の製造方法である。
【0008】
ここで、回転工程では、搬送される容器の回転部に対し抗力を付与することで容器を周方向に回転させることを特徴とすることができる。また、回転工程には、抗力による容器の倒れを防止する倒れ防止機構が設けられていることを特徴とすることができる。さらに、抗力は、搬送される容器の搬送方向下流側から搬送方向上流側に向かって付与され、倒れ防止機構は、搬送される容器の外周面であって搬送方向上流側に位置する外周面に少なくとも対峙する対峙部材を用いて倒れを防止することを特徴とすることができる。また、倒れ防止機構は、容器を収容可能な穴部の内部に容器を収容することで容器の倒れを防止することを特徴とすることができる。さらに、回転工程では、容器の重量を増加させる錘が容器に装着された状態で容器の搬送が行われることを特徴とすることができる。
【0009】
また、回転部は、筒状に形成された容器本体の外周面と交差する関係で配置された面を容器本体の周方向において複数有し、回転工程では、容器の搬送経路上に突出する突出部を交差する関係で配置された面に順次接触させ、容器を周方向に回転させることを特徴とすることができる。さらに、突出部は、高さ方向における位置が調整可能に設けられていることを特徴とすることができる。また、容器本体は、筒状に形成されるとともに高さ方向における一部に縮径部を有し、回転部は、縮径部に設けられ、回転工程では、縮径部に設けられた回転部を利用して容器を周方向に回転させることを特徴とすることができる。さらに、フィルム装着工程では、回転部と標記とが予め定められた位置関係を有するようにフィルムを装着することを特徴とすることができる。
【0010】
また本発明を製造システムとして捉えた場合、本発明が適用される製造システムは、内容物が充填される前の容器の製造システムであって、容器本体と、容器本体が陳列装置にて移動する際に陳列装置側から抗力を受け容器本体を周方向に回転させる回転部と、を有する容器を搬送する搬送手段と、搬送される容器を容器の回転部を利用して周方向に回転させ、容器を予め定められた姿勢とする回転手段と、回転手段により回転された容器に対し、標記が付されたフィルムを装着するフィルム装着手段と、を含む製造システムである。
【0011】
また本発明を容器の製造方法として捉えた場合、本発明が適用される容器の製造方法は、内容物が充填される前の容器の製造方法であって、容器本体と、容器本体が陳列装置にて周方向に回転しながら移動する際に陳列装置の所定部位と対峙し容器本体の回転を停止させる回転停止部と、を有する容器の回転停止部を利用して容器を予め定められた姿勢とする位置決め工程と、位置決め工程により予め定められた姿勢とされた容器に対し、標記が付されたフィルムを装着するフィルム装着工程と、を含む容器の製造方法である。
【0012】
ここで、位置決め工程では、回転停止部を利用して容器を周方向に回転させ容器を予め定められた姿勢とすることを特徴とすることができる。また、位置決め工程では、容器を周方向に回転させるとともに回転停止部を利用して容器の回転を停止させ、容器を予め定められた姿勢とすることを特徴とすることができる。
【0013】
また、本発明を製造システムとして捉えた場合、本発明が適用される製造システムは、内容物が充填される前の容器の製造システムであって、容器本体と、容器本体が陳列装置にて周方向に回転しながら移動する際に陳列装置の所定部位と対峙し容器本体の回転を停止させる回転停止部と、を有する容器の回転停止部を利用して容器を予め定められた姿勢とする位置決め手段と、位置決め手段により予め定められた姿勢とされた容器に対し、標記が付されたフィルムを装着するフィルム装着手段と、を含む製造システムである。
【発明の効果】
【0014】
標記が付されたフィルムと容器との位置合わせを、本発明を採用しない場合に比べより簡易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係る陳列装置の概略構成を示した図である。
【図2】陳列装置の上面図および側面図を示している。
【図3】図2におけるA−A線における断面図である。
【図4】容器を説明するための図である。
【図5】容器を説明するための図である。
【図6】陳列装置における容器の動作を説明するための図である。
【図7】容器の他の動作例を示した図である。
【図8】容器の他の動作例を示した図である。
【図9】容器の変形例を示した図である。
【図10】容器の変形例を示した図である。
【図11】陳列装置における容器の動作を説明するための図である。
【図12】容器の他の変形例を示した図である。
【図13】容器の他の変形例を示した図である。
【図14】容器の他の変形例を示した図である。
【図15】陳列装置における容器の動作を示した図である。
【図16】容器の製造工程を説明するための図である。
【図17】回転工程およびフィルム装着工程を説明するための図である。
【図18】回転装置の上面図である。
【図19】回転装置の右側面図である。
【図20】回転装置における容器本体の動作を示した図である。
【図21】回転装置の他の実施形態を示した図である。
【図22】回転装置の他の実施形態を示した図である。
【図23】回転装置の他の実施形態を示した図である。
【図24】図9および図10で示した容器(容器本体)を回転させる回転装置および回転装置における容器本体の動作を示した図である。
【図25】フィルム装着装置を説明するための図である。
【図26】陳列装置の他の実施形態を示した図である。
【図27】容器を説明するための図である。
【図28】陳列装置における容器の動作を示した図である。
【図29】搬送装置および回転装置を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る陳列装置の概略構成を示した図である。
同図(A)に示すように本実施形態における陳列装置30は、図柄が印刷されたフィルムFが外周面に装着され且つ飲料が内部に充填された容器20が載せられる載置部31と、容器20の移動経路(移動路)を形成するとともに容器20の移動を案内するガイド32とを備えている。また、載置部31の一側辺に沿って配置され、容器20の移動を停止させる、好ましくは透明に形成される規制板34を備えている。また、陳列装置30は、容器20を回転させ容器20に付された識別標記23を前方に向ける回転機構50を備えている。
【0017】
陳列装置30は、同図(B)に示すように、コンビニエンスストア、スーパーマーケットなどに設置される陳列ケース10の内部に収納される。この陳列ケース10は、直方体状に形成されたケース本体部10Aと、このケース本体部10Aに対して開閉可能に設けられたドア10Bとにより主要部が構成されている。
ここで陳列装置30は、陳列ケース10に設けられた棚(不図示)の上に載せられる。この際、陳列装置30は、規制板34が設けられた側がドア10B側に位置するように設置される。また陳列装置30の載置部31は、規制板34が設けられた側が、規制板34が設けられた側とは反対側よりも下方に位置するように配置される。即ち、陳列装置30の載置部31は、陳列ケース10の後方側から容器20が取り出される前方側(取り出し部側)に向かって下り傾斜した状態で配置される。
【0018】
ここで本実施形態における陳列ケース10は、後方側にもドアが設けられ(不図示)、後方側も開放可能となっている。そしてこの後方側より陳列装置30に容器20が投入される。即ち、陳列ケース10の後方側および陳列装置30の後方側に容器20の投入部が設けられた構成となっている。そして、投入された容器20は載置部31上をドア10B側に向かって移動する。なお、本明細書では、ドア10B側を前方側(前方)と称しドア10Bとは反対側を後方側(後方)と称する場合がある。また、陳列ケース10の幅方向(容器20が移動する方向に直交する方向)を横方向、幅方向と称する場合がある。
【0019】
次に陳列装置30についてより詳細に説明する。
図2は、陳列装置30の上面図および側面図を示している。詳細には、同図(A)は上面図を示し、同図(B)は右側面図を示している。また、図3は、図2におけるA−A線における断面図である。
本実施形態における陳列装置30では、図2(A)に示すように、載置部31に、複数のロール状部材311が設けられている。詳細に説明すると、複数のロール状部材311が前後方向に沿って並べられた第1ローラ列312と、同じく複数のロール状部材311が前後方向に沿って並べられた第2ローラ列313とが、載置部31に設けられている。各々のロール状部材311は、容器20の移動経路に沿った回転が可能なように設けられており、容器20を前方へ円滑に移動させる。
【0020】
また、陳列装置30は、上記のとおり、容器20を回転させ容器20に付された識別標記23を前方に向ける回転機構50を備えている。
ここで回転機構50は、同図(A)に示すように、容器20の移動経路に沿って設けられ且つ載置部31の上方に設けられた棒状部材51と、この棒状部材51に取り付けられ容器20の移動経路に突出した第1ピン521〜第6ピン526を備えている。ここで本実施形態では、容器20の移動方向最上流側に第1ピン521が配置され、移動方向最下流側に第6ピン526が配置されている。また、第1ピン521〜第6ピン526の各々は、一定の間隙をおいて配置されている。また、回転機構50は、棒状部材51を右方側のガイド32に固定する固定部材53を備えている。
【0021】
また、同図(B)に示すように、棒状部材51には、前方に向かうに従い載置部31から離れるような傾斜が付与されている。このため、本実施形態では、第1ピン521が載置部31の最も近くに配置され、第6ピン526が載置部31から最も離れた箇所に位置している。付言すれば第1ピン521〜第6ピン526は、高さ方向における位置が互いにずらされて配置されている。なお、本図では、理解を容易にするため、棒状部材51の傾斜を実際の傾斜よりも大きく表示している。
【0022】
また、本実施形態における固定部材53は、右方側のガイド32に差し込まれているとともに、この右方側のガイド32に対してスライド可能となっている。このため、本実施形態における陳列装置30では、固定部材53を右方側のガイド32に対しスライドさせることで第1ピン521〜第6ピン526を高さ方向に移動させることが可能となっている。また、本実施形態では、固定部材53を右方側のガイド32に位置決めするネジ54が設けられている。
【0023】
図3を参照してさらに詳細に説明すると、右方側のガイド32は、矩形状の穴32Aを備えている。そして、本実施形態では、この穴32Aに対し固定部材53がスライド可能な状態で差し込まれている。そして、穴32Aに差し込まれた固定部材53をスライドさせることで第1ピン521〜第6ピン526を高さ方向に移動させることが可能となっている。また、固定部材53は、ネジ54によって、穴32Aの内壁に押し付けられ固定される。
【0024】
次いで容器20について説明する。
図4および図5は、容器20を説明するための図である。なお、図4(A)は容器20の正面図を示し、同図(B)は容器20の左側面図を示している。また、図5(A)は容器20の背面図を示し、同図(B)は容器20の右側面図を示している。また、図4(A)、(B)、図5(A)、(B)の各々の上部に表示した図は、A−A線における断面図を示している。
【0025】
本実施形態における容器20は、PET(ポリエチレンテレフタレート)などの樹脂材料により形成された容器を例示している。例えば、このような容器20は、樹脂材料を用いた射出成形(ブロー成形)法、樹脂材料を用いてプリフォームを成形後、これをブロー成形する方法により製造することができる。
図4(A)に示すように本実施形態における容器20は、上部に開口(飲み口)を有し且つ円筒状に形成され内部に飲料が充填された容器本体21と、容器本体21の開口を塞ぐキャップ22とを備えている。また容器本体21の外周面には、フィルムFが装着されている。なお、容器本体21は、上部側の径が底部側の径よりも小さくなっている。即ち、容器本体21は、上部側が縮径された状態となっている。そして本実施形態では、この縮径された部分(縮径部)に対し後述する第2突出部25が設けられている。
【0026】
ここでフィルムFには、同図(A)に示すように、商品名、商標名など他の商品と識別するための識別標記23が印刷されている。
また容器20は、容器本体21の上部に(キャップ22の下部に)、容器本体21の外周面から容器本体21の径方向に環状に突出した第1突出部24を備えている。ここで、この第1突出部24は、容器本体21と一体に形成されている。
【0027】
さらに容器20は、第1突出部24の下部に、回転部の一例としての第2突出部25を備えている。ここで、この第2突出部25の突出量は、第1突出部24の突出量よりも小さくなっている。この場合、第2突出部25が第1突出部24よりも突出している場合に比べ、キャップ22を操作をする際のユーザの手指が第2突出部25に引っ掛かりにくくなる。また、第2突出部25は、図4(A)の断面図に示すように、識別標記23が設けられた側から識別標記23が設けられた側とは反対側にかけて、容器本体21に巻き付くように設けられている。付言すれば、識別標記23が設けられた側から反対側に向かって時計回り方向に沿って設けられている。さらに説明すると、第2突出部25は、容器本体21の周方向における所定範囲内に設けられている。
【0028】
さらに説明すると、容器20は、容器20を識別標記23が設けられた側から眺めた場合に(図4(A)参照)、容器20の右側面側に、第2突出部25が設けられていない構成となっている。付言すると、第2突出部25が設けられている高さ方向の位置において、容器20の右側面側は(第2突出部25に隣接する領域は)、容器本体21が露出する状態となっている。さらに説明すると、容器本体21の右側面に対する接線且つ容器20の正面側から背面側に向かう接線であって上記第2突出部25が設けられた高さ位置を通る接線(図4(A)の断面図参照)よりも容器20の右方側には、第2突出部25が設けられていない構成となっている。
【0029】
また、第2突出部25は、その下面が階段状に形成されており、複数の段部を備えた構成となっている。詳細に説明すると、第2突出部25は、時計回り方向に進むに従い高さが減少するように、その下面が階段状に形成されている。このため、本実施形態における第2突出部25は、その下部に、高さ方向における位置が互いに異なる第1平坦面251〜第6平坦面256を備えた構成となっている。付言すると、第2突出部25は、高さ方向における位置が互いに異なりまた容器本体21の周方向における位置が互いに異なる複数の端面を有している。
【0030】
ここで、第1平坦面251〜第6平坦面256の各々は、図4(A)の断面図に示すように、容器本体21の外周面に対して交差する関係(略直交する関係)で配置されている。また、第1平坦面251は、図4(A)に示すように、識別標記23が設けられた側に位置している。付言すると、第1平坦面251の下方に識別標記23が位置している。また、第6平坦面256は、図5(A)に示すように、識別標記23が設けられた側とは反対側に位置している。また、第2平坦面252〜第5平坦面255は、第1平坦面251から第6平坦面256に向かって、第2平坦面252、第3平坦面253、第4平坦面254、第5平坦面255の順に設けられている。さらに、容器20の周方向において、第1平坦面251〜第6平坦面256は所定の角度毎に設けられている。また、第1平坦面251が最も下部に位置し、第6平坦面256が最も上部に位置している。
【0031】
なお、上記第2突出部25や後述する第1突起241〜第5突起245は、容器20の形成時に形成することができる。また、例えば、樹脂片や金属片などの部材を別途貼付等したりして形成することができる。
【0032】
次いで陳列装置30における容器20の動作について説明する。
図6は、陳列装置30における容器20の動作を説明するための図である。なお、本図では、第1ローラ列312、第2ローラ列313、および固定部材53の図示を省略している。また、図を見やすくするため、第1突出部24の上方に第1ピン521〜第6ピン526を表示している。
同図の符号5Aに示すように、識別標記23が右斜め前方を向いた状態で容器20が陳列装置30に投入された場合、第1ピン521に対し第1平坦面251が突き当たるようになる。これによって容器20には回転力(抗力)が付与され、容器20は反時計回りに回転を行うようになる。次いで容器20の前方への移動に伴い、第2ピン522に対し第2平坦面252が突き当たり(符号5B参照)、容器20は同様に反時計回りの回転を行う。
【0033】
その後、容器20は、第3ピン523に第3平坦面253が突き当たり、第4ピン524に第4平坦面254が突き当たり、第5ピン525に第5平坦面255が突き当たることで、周方向の回転を順次行っておく。そして最終的に、第6平坦面256が第6ピン526に突き当たることで(符号5C参照)、識別標記23が前方を向くようになる。その後、容器20は、載置部31上をスライドし陳列装置30の前方に到達する。
【0034】
本実施形態では、識別標記23と第2突出部25(第1平坦面251〜第6平坦面256)が設けられた領域とが予め定められた位置関係を有して配置されている。また、識別標記23と第2突出部25が設けられていない領域も予め定められた位置関係を有して配置されている。具体的には、識別標記23が一方向を向いている場合に、第2突出部25が設けられていない領域がこの一方向と直交する方向を向くようになっている。
【0035】
このため本実施形態では、識別標記23が前方以外の方向を向いている場合には容器20が回転し、識別標記23が前方を向いている場合には容器20は回転を行わない。付言すると、識別標記23が前方に向いていない状態で容器20の投入を行ったとしても、陳列装置30の前方側に容器20が達した際に識別標記23を前方に向いた状態となる。即ち本実施形態では、容器20を陳列装置30に投入する投入者が特別な操作をしないでも、識別標記23が前方を向くこととなる。
【0036】
なお上記では説明を省略したが、第1ピン521〜第6ピン526の各々は、高さ方向における位置が予め調整されている。即ち、第1ピン521と第1平坦面251とが突き当たるように、第2ピン522と第2平坦面252とが突き当たるように、第3ピン523と第3平坦面253とが突き当たるように、第1ピン521〜第3ピン523の各々は、高さ方向における位置が予め調整されている。また、第4ピン524と第4平坦面254とが突き当たるように、第5ピン525と第5平坦面255とが突き当たるように、第6ピン526と第6平坦面256とが突き当たるように、第4ピン524〜第6ピン526の各々は、高さ方向における位置が予め調整されている。
【0037】
次いで容器20の他の動作例を説明する。
図7、図8は、容器20の他の動作例を示した図である。
図7(A)に示すように、識別標記23が陳列装置30の後方側を向いた状態で容器20が投入された場合、第3平坦面253が陳列装置30の前方を向いた状態となる。そして容器20は前方へ移動することとなるが、この第3平坦面253は、第1ピン521、第2ピン522(図2(B)も参照)の上方を通過するようになる。このため、容器20は、回転せずに第3ピン523まで到達する。そして、容器20はこの第3ピン523から回転力を受け上記と同様に回転を行う。そして容器20は、上記と同様に、識別標記23が前方を向いた状態で陳列装置30の前方に到達する。
【0038】
また例えば図7(B)に示すように、識別標記23が左斜め前方を向いた状態で容器20が投入された場合、第6平坦面256が陳列装置30の前方を向いた状態となる。そして容器20は前方へ移動することとなるが、この第6平坦面256は、第1ピン521〜第5ピン525(図2(B)も参照)の上方を通過するようになる。このため、容器20は、回転せずに第6ピン526まで到達する。そして、容器20はこの第6ピン526から回転力を受け上記と同様に回転を行う。そして容器20は、上記と同様に、識別標記23が前方を向いた状態で陳列装置30の前方に到達する。
【0039】
さらに例えば図8に示すように、識別標記23が前方を向いた状態で容器20が投入される場合もある。この場合、容器20の側面であって第1ピン521〜第6ピン526が配置された側と対向する側面には、第2突出部25が存在しない状態となる。付言すれば、第2突出部25が存在しない領域(面)と、第1ピン521〜第6ピン526が配置された側とが対峙するようになる。さらに付言すれば、第1ピン521〜第6ピン526に突き当たる第1平坦面251〜第6平坦面256が、容器20の図中右側面側に位置しない状態となる。このため、容器20は、回転を行うことなく陳列装置30の前方まで到達する。即ち、識別標記23が前方を向いた状態を維持したまま陳列装置30の前方まで到達する。
【0040】
ここで、上記では一つの容器20を投入した場合の動作を説明したが、陳列装置30に既に複数の容器20が陳列されている場合には、先頭に位置する容器20の取り出しを行うと、この容器20の分、空間が形成される。そして、この空間に向かって2番目の容器20が移動するようになる。また、この2番目の容器20に後続する容器20の移動も開始される。この際、各容器20は、第1ピン521〜第6ピン526により回転し、各容器20の識別標記23が前方を向くようになる。
【0041】
なお容器20は次のような形態とすることができる。
図9、図10は、容器20の変形例を示した図である。なお、図9(A)は容器20の正面図を示し、同図(B)は容器20の左側面図を示している。また、図10(A)は容器20の背面図を示し、同図(B)は容器20の右側面図を示している。また、図9(A)、(B)、図10(A)、(B)の各々の上部に表示した図は、A−A線における断面図を示している。
【0042】
本変形例における容器20では、識別標記23が2つ設けられた状態となっている。即ち、第1識別標記23a、第2識別標記23bが設けられた状態となっている。ここで、第1識別標記23aおよび第2識別標記23bは、容器20の周方向において、位相が180°ずれた状態となっている。付言すれば、第1識別標記23aが設けられた側とは反対側に第2識別標記23bが設けられた状態となっている。
【0043】
また、本変形例における容器20では、第2突出部25が2つ設けられた状態となっている。詳細には、第1識別標記23aの上部に一方の第2突出部25が設けられ、第2識別標記23bの上部に他方の第2突出部25が設けられている。さらに説明すると、第1識別標記23aおよび第2識別標記23bに対して位相が90°ずれた位置には、第2突出部25が設けられていない構成となっている。なお、第2突出部25の各々は、上記と同様に、下面が階段状に形成され、下部に、第1平坦面251〜第3平坦面253を備えている。
【0044】
次いで、陳列装置30における容器20の動作について説明する。
図11は、陳列装置30における容器20の動作を説明するための図である。
図11(A)に示すように、例えば第1識別標記23aが陳列装置30の左斜め後方を向いた状態で容器20が投入された場合、2つの第2突出部25のうちの一方の第2突出部25における第1平坦面251が陳列装置30の前方を向いた状態となる。そして容器20は前方へ移動することとなるが、この際、この第1平坦面251が、第1ピン521に突き当たるようになる。この結果、容器20は反時計回りに回転する。その後、第2平坦面252が第2ピン522に突き当たり、容器20は更に回転する。また、第3平坦面253が第3ピン523に突き当たり、容器20は更に回転する。これにより第1識別標記23aが前方を向くようになる。
【0045】
また、図11(B)に示すように、例えば第2識別標記23bが陳列装置30の左斜め後方を向いた状態で容器20が投入された場合、2つの第2突出部25のうちの他方の第2突出部25における第1平坦面251が陳列装置30の前方を向いた状態となる。そして容器20は前方へ移動することとなるが、この際、この第1平坦面251が、第1ピン521に突き当たるようになる。この結果、容器20は反時計回りに回転する。その後、第2平坦面252が第2ピン522に突き当たり、容器20は更に回転する。また、第3平坦面253が第3ピン523に突き当たり、容器20は更に回転する。これにより第2識別標記23bが前方を向くようになる。
【0046】
なお、上記の容器20においては、各々の第2突出部25に、3つの平坦面が設けられている。このため、陳列装置30においては、この3つの平坦面に対応させて3本のピンを設けている。即ち、本変形例では、360°に近い容器20の回転(図6参照)を行わないでよいため、ピンの数を減らすことが可能となる。この結果、図11に示したように、陳列装置30の上部のみに回転機構50を設けることが可能となる。
【0047】
図12は、容器20の他の変形例を示した図である。
ここで本図における容器20では、第1識別標記23aと第2識別標記23bの2つの識別標記23が設けられている。なお、同図(A)は容器20を第1識別標記23aが設けられた側から眺めた場合の図を示し、同図(B)は容器20を第2識別標記23bが設けられた側から眺めた場合の図を示している。また同図(A)、(B)の各々の上部に表示した図は、A−A線における断面図、B−B線における断面図を示している。ここで、本図では、第1識別標記23aおよび第2識別標記23bが120°のずれを有して配置された場合を例示している。
【0048】
本変形例における容器20においても、2つの第2突出部25が設けられている。そして一方の第2突出部25は上方に配置され、他方の第2突出部25は下方に配置されている。また、一方の第2突出部25と他方の第2突出部25は、容器20の周方向において互いにずれた状態で設けられている。なお、2つの第2突出部25の各々は、高さ方向における寸法を除き、図4、図5で示した第2突出部25と同様の構成を有している。
【0049】
また、上方に位置する第2突出部25は第1識別標記23aに対応して設けられ、下方に位置する第2突出部25は第2識別標記23bに対応して設けられている。
このため、上方の第2突出部25が設けられた位置(高さ方向における位置)において、容器本体21の右側面には、第2突出部25が設けられておらず、容器本体21が露出する状態となっている(同図(A)参照)。また、下方の第2突出部25が設けられた位置(高さ方向における位置)において、容器本体21の右側面には、第2突出部25が設けられておらず、容器本体21が露出する状態となっている(同図(B)参照)。
【0050】
ここで陳列装置30において第1識別標記23aを前方に向けたい場合には、固定部材53の高さ方向における位置を調整し、上記第1ピン521〜第6ピン526を、上方に位置する第2突出部25に対応するように配置する。そしてこの状態にて容器20を陳列装置30に投入すると、上記にて説明したように、第1識別標記23aが前方を向くようになる。また、陳列装置30において第2識別標記23bを前方に向けたい場合には、固定部材53の高さ方向における位置を調整し、第1ピン521〜第6ピン526を、下方に位置する第2突出部25に対応するように配置する。そしてこの状態にて容器20を投入すると、第2識別標記23bが前方を向くようになる。
【0051】
また、容器20は次のような構成とすることもできる。
図13、図14は、容器20の他の変形例を示した図である。なお、図13(A)は容器20の正面図を示し、同図(B)は容器20の左側面図を示している。また、図14(A)は容器20の背面図を示し、同図(B)は容器20の右側面図を示している。また、図13(A)、(B)、図14(A)、(B)の各々の上部に表示した図は、A−A線における断面図を示している。
【0052】
本実施形態における容器20は、第1突出部24の下部に、この第1突出部24から下方に突出する第1突起241〜第5突起245を備えている。ここで第1突起241〜第5突起245は、容器20の周方向に沿って設けられている。また、第1突起241〜第5突起245は、容器20の周方向(時計回り方向)において、第1突起241、第2突起242、第3突起243、第4突起244、第5突起245、の順に設けられている。さらに、第1突起241〜第5突起245は、ほぼ等間隔に配置されている。
【0053】
また、第1突起241〜第5突起245は、板状(リブ状)に形成されている。また、第1突起241〜第5突起245の各々は、放射状に配置されている。さらに、第1突起241〜第5突起245の各々は、第1突出部24のみではなく容器本体21によっても支持されている。
ここで、第1突起241は、識別標記23が設けられた側であって容器20の右側面側に設けられている(図13(A)参照)。また、第5突起245は、識別標記23が設けられた側とは反対側であって容器20の右側面側に設けられている(図13(A)の断面図参照)。また、第2突起242〜第4突起244は、第1突起241と第5突起245との間に配置されている。
【0054】
さらに、第1突起241〜第5突起245の下方への突出量は、第1突起241が最も大きく、次いで第2突起242となっている。また、第3突起243の突出量は、第2突起242よりも小さく、第4突起244の突出量は、第3突起243よりも小さくなっている。そして、第5突起245の突出量が最も小さくなっている。
【0055】
次いで、本実施形態における容器20の動作について説明する。
図15は、陳列装置30における容器20の動作を示した図である。例えば、同図の符号21Aに示すように、識別標記23が右斜め前方を向いた状態で容器20が陳列装置30に投入された場合、第1ピン521に対し第1突起241が突き当たるようになる。これによって容器20には回転力が付与され、容器20は反時計回りに回転を行うようになる。次いで容器20の前方への移動に伴い、第2ピン522に対し第2突起242が突き当たり(符号21B参照)、容器20は同様に反時計回りの回転を行う。
【0056】
その後、容器20は、第3ピン523に第3突起243が突き当たり、第4ピン524に第4突起244が突き当たることで、周方向の回転を順次行う。そして最終的に、第5突起245が第5ピン525に突き当たることで(符号21C参照)、識別標記23が前方を向くようになる。その後、容器20は、載置部31上をスライドし陳列装置30の前方に到達する。なお、本陳列装置30では、突起(第1突起241〜第5突起245)の数に対応させて、ピンの数を5本としている。
【0057】
次いで、上記にて説明した容器20の製造工程について詳細に説明する。本実施形態では、陳列装置30にて識別標記23を前方に向けるために以下のような製造工程を採用することができる。
図16は、容器20の製造工程を説明するための図である。
同図に示すように、本実施形態では、容器20の製造工程に、内容物が充填されておらずまたキャップ22が装着されていない空の容器本体21を回転させる回転工程101、回転工程101により回転された容器本体21に対して識別標記23が印刷されたフィルムFを装着するフィルム装着工程102が設けられている。なお、フィルム装着工程102にてフィルムFが装着された容器本体21は、例えば、飲料充填工程に搬送される。そして、飲料の充填がなされた後、キャップ22が装着される。また、フィルム装着工程102にてフィルムFが装着された容器本体21は、例えば、飲料メーカに出荷され、飲料メーカにて、飲料の充填、キャップ22の装着が行われる。
【0058】
図17は、回転工程101およびフィルム装着工程102を説明するための図である。
図17に示すように、回転工程101およびフィルム装着工程102には、空の容器本体21を搬送する搬送装置600、搬送装置600により搬送される容器本体21を周方向に回転させる回転装置700、回転装置700により回転され向きが揃えられた(予め定められた姿勢とされた)容器本体21に対してフィルムFを装着するフィルム装着装置800が設けられている。
【0059】
搬送手段の一例としての搬送装置600は、容器本体21の搬送経路に沿って設けられた板状のベース610と、ベース610の上面に回転可能に設けられた複数の回転ローラ620と、回転ローラ620を回転駆動させるモータ(不図示)とを備えている。搬送装置600は、不図示のモータによって回転される回転ローラ620を用い、容器本体21を回転装置700およびフィルム装着装置800を経由させて搬送する。
回転装置700は、容器本体21を周方向に回転させ、容器本体21を予め定められた姿勢とする。
また、フィルム装着装置800は、例えば、容器本体21に上方からフィルムFを被せることで、容器本体21にフィルムFを装着する。なお、フィルムFが装着された容器本体21は、不図示の加熱工程に搬送される。そしてこの加熱工程にてフィルムFが収縮し、フィルムFが容器本体21の外周面に固定される。
【0060】
次いで回転装置700について詳細に説明する。
図18は、回転装置700の上面図である。また図19は、回転装置700の右側面図である。
【0061】
ここで、上記では説明を省略したが、搬送装置600の回転ローラ620は、容器本体21の搬送方向において複数設けられるとともにベース610の幅方向において複数(本実施形態では3つ(3列))配置されている。このため、本実施形態では、図18に示すように、ベース610に、並列配置された第1ローラ列620a、第2ローラ列620b、第3ローラ列620cが設けられている。そして、本実施形態では、この3つのローラ列のうちの真ん中に位置する第2ローラ列620bを構成する回転ローラ620が不図示のモータにより駆動されている。即ち、本実施形態では、第2ローラ列620bを構成する回転ローラ620によって容器本体21が搬送される。また上記では説明を省略したが、搬送装置600は、容器本体21の移動経路の両側に、移動する容器本体21をガイドするガイド632を備えている。
【0062】
ここで回転手段の一例としての回転装置700は、上記回転機構50(図2参照)と同様の構成を備えている。即ち回転装置700は、図18に示すように、容器本体21の移動経路に沿って設けられ且つベース610の上方に設けられた棒状部材71、この棒状部材71に取り付けられ容器本体21の移動経路上(搬送経路上)に突出した突出部の一例としての第1ピン721〜第6ピン726を備えている。
【0063】
ここで本回転装置700でも、容器20の移動方向最上流側に第1ピン721が配置され、移動方向最下流側に第6ピン726が配置されている。また、回転装置700は、棒状部材71を不図示の装置フレームに固定する固定部材(不図示)を備えている。なお、棒状部材71を上下方向に移動可能に設けることで、図2で示した第1ピン521〜第6ピン526と同様に、第1ピン721〜第6ピン726を回転装置700の高さ方向に移動させることができる。この場合、サイズの異なる(第2突出部25の位置が異なる)容器本体21も回転させることが可能となる。
【0064】
また、図19に示すように、棒状部材71には、前方に向かうに従いベース610から離れるような傾斜が付与されている。このため、第1ピン721がベース610の最も近くに配置され、第6ピン726がベース610から最も離れた箇所に位置している。付言すれば第1ピン721〜第6ピン726は、高さ方向における位置が互いにずらされて配置されている。なお、本図でも、理解を容易にするため、棒状部材71の傾斜を実際の傾斜よりも大きく表示している。
【0065】
また、回転装置700は、図18に示すように、容器本体21が第1ピン721〜第6ピン726に接触した際に生じうる容器本体21の倒れを防止する倒れ防止機構730を備えている。この倒れ防止機構730は、容器本体21の移動方向上流側から移動方向下流側に向かって移動する第1部材731と、同じく移動方向上流側から移動方向下流側に向かって移動する第2部材732とを備えている。
【0066】
第1部材731は、容器本体21の外周面に倣うように円弧状に形成されている。詳細には、容器本体21の移動経路の一方の側方に向かって凸となるように円弧を描いて形成されている。さらに説明すると、第1部材731は、半円の外周面に倣う形状を有している。また、第2部材732も、容器本体21の外周面に倣うように円弧状に形成されている。詳細には、容器本体21の移動経路の他方の側方に向かって凸となるように円弧を描いて形成されている。さらに説明すると、第2部材732は、半円の外周面に倣う形状を有している。
【0067】
対峙部材の一例としての第1部材731および第2部材732は、第1ピン721よりも容器本体21の移動方向上流側にて互いに接近し互いに対向する状態となる。また、第1部材731および第2部材732は、互いに接近した際に容器本体21の外周面と対峙するとともに、内部に容器本体21を収納する。その後、第1部材731および第2部材732は、容器本体21の移動速度と同じ速度で移動するとともに、容器本体21が第6ピン726を通過後、互いに離れる方向に移動する。付言すると、第1部材731および第2部材732は、容器本体21の移動経路から外れた位置に移動する。ここで本実施形態では、容器本体21が第1部材731および第2部材732により支持されるため、容器本体21が第1ピン721〜第6ピン726に接触した際に生じうる容器本体21の倒れが防止される。
【0068】
その後、第1部材731および第2部材732は、容器本体21の移動方向上流側に向かって移動し、新たな容器本体21の収納を行う。即ち、第1部材731および第2部材732は循環移動可能に設けられ、容器本体21を収納しての移動および容器本体21の移動方向上流側への移動を繰り返す。なお、第1部材731および第2部材732は、容器本体21の移動方向において、複数設けられている。
【0069】
回転装置700における容器本体21の動作について更に説明する。
図20は、回転装置700における容器本体21の動作を示した図である。なお、本図では倒れ防止機構730の図示を省略している。
例えば同図の符号19Aに示すように、第1平坦面251が容器本体21の搬送方向下流側を向いた状態で容器本体21が搬送されてきた場合、第1ピン721に対し第1平坦面251が突き当たるようになる。これによって容器本体21には回転力が付与され、容器本体21は反時計回りに回転を行う。付言すると、第1平坦面251に対し、容器本体21の搬送方向下流側から搬送方向上流側に向かう抗力が付与され、容器本体21は反時計回りに回転を行う。次いで容器本体21の前方への移動に伴い、第2ピン722に第2平坦面252が突き当たり(符号19B参照)、容器本体21は同様に反時計回りの回転を行う。
【0070】
その後、容器本体21は、第3ピン723に第3平坦面253が突き当たり、第4ピン724に第4平坦面254が突き当たり、第5ピン725に第5平坦面255が突き当たることで、周方向の回転を順次行っておく。そして最終的に、第6平坦面256が第6ピン726に突き当たる(符号19C参照)。
【0071】
これにより、符号19Dに示すように、第1平坦面251が容器本体21の搬送方向下流側に位置し、第5平坦面255が容器本体21の搬送方向上流側に位置する。また、第2突出部25が設けられていない領域が、移動経路の側方(第1ピン721〜第6ピン726が設けられている側)を向く。そして容器本体21は、この姿勢を維持した状態でフィルム装着装置800へ搬送され、フィルム装着装置800にて、第1平坦面251の下方に識別標記23が位置するようにフィルムFが装着される。言い換えると、第2突出部25と識別標記23とが予め定められた位置関係を有するようにフィルムFが装着される。その後、加熱工程へ搬送されフィルムFが容器本体21に固定される。これにより図4および図5に示した容器20が完成する。
【0072】
なお例えば、第3平坦面253が容器本体21の搬送方向下流側を向いた状態で容器本体21が搬送されてきた場合には、容器本体21は、図7(A)で示したような回転を行う。そして、上記と同様、第1平坦面251が容器本体21の搬送方向下流側に位置し、第5平坦面255が容器本体21の搬送方向上流側に位置する。
また例えば、第6平坦面256が容器本体21の搬送方向下流側を向いた状態で容器本体21が搬送されてきた場合には、容器本体21は、図7(B)で示したような回転を行う。そして、上記と同様、第1平坦面251が容器本体21の搬送方向下流側に位置し、第5平坦面255が容器本体21の搬送方向上流側に位置する。
さらに、第1平坦面251が容器本体21の搬送方向下流側に位置する状態で容器本体21が搬送されてきた場合には、容器本体21は、図8で示したように回転を行わず姿勢を維持した状態で移動する。
なお、詳細な説明は省略するが、図13および図14で示した容器20も、回転装置700にて、上記と同様の動作を行う。
【0073】
ここで、容器本体21の倒れ防止は、図21に示す態様により行うこともできる。
図21は、回転装置700の他の実施形態を示した図である。
本実施形態における回転装置700では、収容容器740に容器本体21を収容して容器本体21の搬送を行う。この収容容器740は、容器本体21の直径よりも径の大きい穴部741を有しており、この穴部741内に容器本体21が収容される。このため、容器本体21は、収容容器740内にて周方向に回転可能となっている。
【0074】
本実施形態では、不図示の移動機構によって、収容容器740が上記第1ピン721〜第6ピン726の下方を移動していく。これにより、容器本体21が第1ピン721〜第6ピン726に接触するとともに周方向に回転し、上記と同様、容器本体21が予め定められた一定の姿勢となる。また、第1ピン721〜第6ピン726に対して容器本体21が接触する際、収容容器740によって容器本体21の倒れが防止される。
【0075】
なお、収容容器740は、循環移動される。詳細には、収容容器740は、容器本体21の搬送後、容器本体21の搬送方向上流側へと移動し、他の容器本体21の収容を行う。そして再度、容器本体21の搬送方向下流側へと移動する。
また、本実施形態における回転装置700では、容器本体21を保持する容器保持機構750が設けられており、一定の姿勢とされた容器本体21は、この容器保持機構750によって搬送装置600に移される。その後、容器本体21はフィルム装着装置800(図17参照)へと搬送される。なお、容器保持機構750は、互いに接近する方向および互いに離れる方向に移動可能な一対のアーム751を備えており、この一対のアーム751を用いて、第1突出部24を下方から支持する。そして、この一対のアーム751を用いて容器本体21を持ち上げ、搬送装置600へ容器本体21を移動させる。
【0076】
また、容器本体21の倒れの防止は、図22に示す態様により行うこともできる。
図22は、回転装置700の他の実施形態を示した図である。
本実施形態では、容器本体21の下部に錘760が装着されたうえで容器本体21の搬送が行われる。本実施形態では、錘760が装着されることにより容器本体21の重量が増し、容器本体21が倒れにくくなる。
【0077】
なお、錘760は、容器本体21の底面と接触する接触面に凸部761を有している。そしてこの凸部761は、容器本体21の底面に形成された凹部(不図示)に嵌め込まれる。これにより、容器本体21に対する錘760の回転が規制される。
また、本実施形態でも錘760が循環移動する。本実施形態では、容器本体21が第6ピン726を通過後、錘760が上方から押圧され、容器本体21から錘760が取り外される。そして、取り外された錘760は、ベース610に設けられた孔部630を通じ下方へ落下する。その後、錘760は、不図示のベルト部材によって容器本体21の搬送方向上流側へ搬送され、新たな容器本体21に装着される。
【0078】
なお、本実施形態においても容器保持機構750が設けられており、容器本体21から錘760が取り外される際、この容器保持機構750により容器本体21が保持される。これにより、容器本体21の落下が防止される。そして容器保持機構750により保持された容器本体21は、再度ベース610に載せられた後、フィルム装着装置800へと搬送される。
【0079】
なお、図22では、錘760を容器本体21の下部に装着したが、容器本体21の上部に錘760を載せるようにしてもよい。
図23は、回転装置700の他の実施形態を示した図である。
同図に示すように容器本体21は、胴部211と、胴部211の上方に設けられ上方に向かうに従い直径が小さくなる縮径部212とを有している。本実施形態では、胴部211の直径よりも直径が小さく且つ第1突出部24の直径よりも直径が大きい貫通孔763を有し、リング状に形成された錘760を容器本体21に載せる。これにより容器本体21の重量が増加し容器本体21が倒れにくくなる。
【0080】
なお、容器本体21に載せられた錘760は、容器本体21が第6ピン726を通過した後、錘保持機構770により容器本体21から取り外される。そして錘760が取り外された容器本体21は、フィルム装着装置800へと搬送される。なお、錘保持機構770は、上記容器保持機構750と同様に、互いに接近する方向および互いに離れる方向に移動可能な一対のアーム771を備えており、この一対のアーム771を用いて、錘760を持ち上げ錘760を容器本体21から取り外す。ここで、取り外された錘760は、容器本体21の搬送方向上流側に搬送され、新たな容器本体21に載せられる。
【0081】
ここで、上記では、図4および図5で示した容器20(容器本体21)を回転させる回転装置700について説明した。図9および図10で示した容器20を製造する際に用いる回転装置700は、次のような構成とすることができる。
【0082】
図24は、図9および図10で示した容器20(容器本体21)を回転させる回転装置700および回転装置700における容器本体21の動作を示した図である。なお、図24に示す回転装置700においても、図18に示した倒れ防止機構730を設けることができる。また、図21に示したように、容器本体21を収容容器740に収容した状態で容器本体21を搬送することができる。また、図22、図23に示したように錘760を容器本体21に装着することもできる。
【0083】
図9および図10に示した容器20では、第2突出部25が2つ設けられるとともに、各々の第2突出部25に第1平坦面251〜第3平坦面253が設けられている。このため、図9および図10に示した容器20(容器本体21)を回転させる回転装置700では、図24に示すように、3つの平坦面(第1平坦面251〜第3平坦面253)に対応させて、第1ピン721〜第3ピン723の3つのピンを設けている。
【0084】
例えば、同図の符号20Aに示すように、第1平坦面251が搬送方向下流側を向いた状態で容器本体21が搬送されてきた場合、まず、符号20Bに示すように、第1平坦面251が第1ピン721に突き当たる。これによって、容器本体21は反時計回り方向に回転する。次いで、第2平坦面252が第2ピン722に突き当たり、第3平坦面253が第3ピン723に突き当たる。
【0085】
これにより、符号20Cに示すように、一方の第2突出部25が容器本体21の搬送方向下流側に位置し、他方の第2突出部25が容器本体21の搬送方向上流側に位置する。そして容器本体21は、この姿勢を維持した状態でフィルム装着装置800へ搬送される。そして、フィルム装着装置800では、一方の第2突出部25の下方に例えば第1識別標記23a(図9参照)が位置するようにフィルムFが装着される。その後、加熱工程へ搬送されフィルムFが容器本体21に固定される。これにより図9および図10に示した容器20が完成する。
【0086】
なお、図12で示した容器20を製造する際には、図20に示した回転装置700を用いる。そしてこの場合、第1ピン721〜第6ピン726を、例えば上方に位置する第2突出部25(図12参照)に対応するように(突き当たるように)配置する。これにより、第6ピン726を通過した後の容器本体21は、上方に位置する第2突出部25の第1平坦面251(図12(A)のA−A断面図参照)が搬送方向下流側に位置するようになる。そしてこの場合、フィルム装着装置800にて、上記第1平坦面251の下方に第1識別標記23a(図12(A)参照)が位置するようにフィルムFが装着される。その後、加熱工程へ容器本体21は搬送され、フィルムFが容器本体21に固定される。
【0087】
なお、フィルム装着装置800は既存のものを用いることができる。例えば、図25に示す構成を取り入れてフィルム装着装置800を構成することができる。
図25は、フィルム装着装置800を説明するための図である。
まず、上記フィルムFは、同図(A)および(B)に示すように構成することができる。本実施形態におけるフィルムFは、筒状に形成され且つ径方向において押圧され、同図(B)に示すように前面部F1と背面部F2とが互いに対向する状態となっている。そして、このフィルムFでは、前面部F1に識別標記23が印刷されている。
【0088】
フィルム装着手段の一例としてのフィルム装着装置800では、まず、前面部F1および背面部F2が互いに離れるように、前面部F1および背面部F2を吸引する(同図(A)参照)。これにより、同図(D)に示すように、フィルムFは筒状に膨らむ。またフィルム装着装置800には、同図(C)に示すように、フィルムFの下端部および上端部を保持する保持部810が設けられている。そして、この保持部810によりフィルムFが保持されるとともに、フィルムFはこの保持部810により拡開される。そして、保持部810が下方へ移動することで、容器本体21の周囲にフィルムFが配置される。
【0089】
なお、本実施形態における保持部810は上下方向において2つ設けられている。そして、各々の保持部810は、フィルムFの前面部F1を保持する第1保持部材811と、フィルムFの背面部F2を保持する第2保持部材812とを備えている。そして、第1保持部材811および第2保持部材812の各々は、突起811A、突起812Aを有しており、この突起811A、突起812AをフィルムFの端部に引っ掛けることで、フィルムを保持する。
【0090】
また、第1保持部材811および第2保持部材812は、互いに離れる方向に移動することでフィルムFを拡開する。また、第1保持部材811および第2保持部材812は、下方へ移動することでフィルムFを容器本体21に装着する。なお、上記構成は一例であり、他の装置を用いることができる。また、上記では、所謂シュリンクフィルムを用いた場合を説明したが、接着などによりフィルムFを容器本体21に装着することができる。
【0091】
ここで陳列装置30および容器20の他の実施形態を説明するとともに、この容器20を製造する際の製造工程について説明する。
図26は、陳列装置30の他の実施形態を示した図である。なお同図(A)は陳列装置30の上面図であり、同図(B)は陳列装置30の側面図である。
同図(A)に示すように、陳列装置30は、ガイド32(図1参照、本図では不図示)により形成される移動経路上に、容器20を前方に向けて移動させる第1ローラ部911と、容器20の底部(端部)に接触し容器20に摺動抵抗(摩擦抵抗)を付与する抵抗付与部912とを備えている。
【0092】
ここで本実施形態では、抵抗付与部912からの摺動抵抗により容器20が回転する。また、陳列装置30は、第1ローラ部911と抵抗付与部912との間に配置され容器20の回転(詳細は後述)を停止させる回転停止機構913を備えている。ここで第1ローラ部911、抵抗付与部912、および回転停止機構913は、横方向に並列配置されている。また陳列装置30は、第1ローラ部911、抵抗付与部912、回転停止機構913よりも前方に、容器20を更に前方に移動させる第2ローラ部914を備えている。
【0093】
第1ローラ部911は、容器20の移動方向に沿った回転が可能に設けられたロール状部材911aを複数有している。なお、これらのロール状部材911aは、容器20の移動方向(前後方向)に沿って並べられている。
抵抗付与部912は、例えばゴム部材により構成することができる。なおゴム部材には、例えばEPDM(エチレン−プロピレンゴム)を用いることができる。
第2ローラ部914は、容器20の移動方向に沿って回転可能に設けられたロール状部材914aを複数有している。このロール状部材914aは、容器20の移動方向に沿って並べられている。またロール状部材914aは、幅方向に2列並んで配置されている。
【0094】
回転停止機構913は、同図(B)に示すように、無端状に形成され循環移動が可能なベルト部材913aを備えている。また、回転停止機構913は、回転可能に設けられベルト部材913aを内側から張架する第1張架ロール913bおよび第2張架ロール913cを備えている。また、ベルト部材913aの表面に固定され且つベルト部材913aの移動方向に沿って並べて設けられ、ベルト部材913aの移動に伴い循環移動する複数の移動部材913dを備えている。さらに、ベルト部材913aの移動方向において所定の間隔をおいて設けられ、且つ移動部材913dの表面から突出した複数の突起913eを備えている。ここで突起913eは、載置される容器20の最下端部と移動部材913dとの接触位置よりも容器20側に突出するように設けられている。
【0095】
次いで容器20について説明する。
図27は、容器20を説明するための図である。なお同図(A)は容器20の正面図であり、同図(B)は容器20の底面図である。
本実施形態における容器20も、PET(ポリエチレンテレフタレート)などの樹脂材料により形成された容器を例示している。例えば、このような容器20は、樹脂材料を用いた射出成形(ブロー成形)法、樹脂材料を用いてプリフォームを成形後、これをブロー成形する方法により製造することができる。
【0096】
また同図(A)に示すように本実施形態における容器20は、上記にて説明した容器20と同様、上部に開口(飲み口)を有し且つ円筒状に形成され内部に飲料が充填された容器本体21と、容器本体21の開口を塞ぐキャップ22とを備えている。また容器本体21の外周面には、フィルムFが装着されている。またフィルムFには、商品名、商標名など他の商品と識別するための識別標記23が印刷されている。なお本実施形態では識別標記23が2つ設けられ、この2つの識別標記23は容器20の周方向において180°ずれた状態で設けられている。
【0097】
また本実施形態における容器20は、同図(B)に示すように、底面210に、外方に向かった環状に突出した環状突出部213を備えている。また、環状突出部213の内側には、底面210から突出する2つの突出部214が設けられている。なお、この2つの突出部214は、容器20の周方向において180°ずれた状態で設けられている。また、一方の突出部214は一方の識別標記23の背面側に設けられ、他方の突出部214は他方の識別標記23の背面側に設けられている。なお突出部214は、容器本体21と一体で形成することもできるし、他の部材を接着等により貼付することで形成することができる。
【0098】
次に、陳列装置30における容器20の動作について説明する。
図28は、陳列装置30における容器20の動作を示した図である。
同図の実線28Aに示すように陳列装置30の後方側に容器20が置かれると、環状突出部213(図27(B)参照)が突起913eと接触する。これにより容器20から回転停止機構913に荷重が作用し、回転停止機構913における移動部材913dが前方に向かって移動する。このとき、容器20の図中右方側は第1ローラ部911により円滑に前方に向かって移動しようとするものの、図中左方側は抵抗付与部912から抵抗が付与されるため前方への移動が規制される。
【0099】
この結果破線28Bに示すように、容器20は、前方へ移動しつつも時計回り(周方向)の回転を行う。即ち、容器20が前方に移動しようとする移動力に抗する抵抗力が容器20の部位に応じて異なるようになり、容器20は回転する。詳細には、容器20の重心を境にして左右の抵抗力が異なるようになり、容器20は回転する。
その後、回転停止機構913の突起913eに対して容器20の一方の突出部214(図27参照)が突き当たる。付言すれば、突起913eと一方の突出部214とが対峙する。これにより容器20の回転が停止(規制)される(破線28C参照)。ここで突出部214は容器20(容器本体21)の回転を停止させる回転停止部として捉えることができる。その後、容器20が第2ローラ部914の所定位置まで達すると、容器20と突起913eとが非接触状態となる。これにより容器20は、第2ローラ部914によって更に前方まで移動する(破線28D参照)。
【0100】
本実施形態においても、識別標記23が後方側を向いた状態で容器20が載置部31に置かれたとしても、前方に達する段階において、識別標記23が前方に向くようになる。このため、識別標記23が前方に向いていない状態で容器20の投入を行ったとしても、陳列装置30の前方側に容器20が達した際に識別標記23が前方に向いた状態となる。
【0101】
次いで容器20の製造工程について説明する。
容器20の製造工程には、上記図16で示したとおり、内容物が充填されておらずまたキャップ22が装着されていない空の容器本体21を回転させる回転工程101、回転工程101により回転された容器本体21に対して識別標記23が印刷されたフィルムFを装着するフィルム装着工程102が設けられる。また、回転工程101およびフィルム装着工程102には、上記と同様、空の容器本体21を搬送する搬送装置600、搬送装置600により搬送される容器本体21を周方向に回転させる回転装置700、回転装置700により回転され向きが揃えられた容器本体21に対してフィルムFを装着するフィルム装着装置800が設けられる(図17参照)。
【0102】
ここで容器20を製造する際に用いる搬送装置600および回転装置700について説明する。なお、フィルム装着装置800については、図25を用いて説明したフィルム装着装置800を用いることができる。また、以下で説明する搬送装置600および回転装置700においても、図18に示した倒れ防止機構730を設けることができる。また図23に示したように錘760を容器本体21に装着することもできる。
【0103】
図29は、搬送装置600および回転装置700を説明するための図である。詳細には、同図(A)が上面図であり同図(B)が側面図である。
同図(A)に示すように、搬送装置600は、容器本体21を搬送する第1搬送部650、この第1搬送部650よりも下流側に配置され容器本体21を搬送する第2搬送部660、この第2搬送部660よりも下流側に配置され容器本体21を搬送する第3搬送部670を備えている。
【0104】
第1搬送部650は、ベース651と、このベース651の上面に設けられた複数のロール状部材652と、このロール状部材652を回転させるモータ(不図示)とを備え、上方に置かれた容器本体21を第2搬送部660に向けて搬送する。
【0105】
第2搬送部660は、同図(B)に示すように第1搬送部650よりも下方に配置されている。この第2搬送部660は、同図(A)に示すように、循環移動可能に設けられたベルト部材661と、このベルト部材661の上面が容器本体21の移動方向下流側に向かって移動するようにベルト部材661を回転駆動させるモータ(不図示)とを備えている。また、第2搬送部660は、ベルト部材661の両側に第1搬送機構662および第2搬送機構663を備えている。第1搬送機構662および第2搬送機構663は同様に構成されており、容器本体21の搬送経路に沿って設けられたベース664、このベース664の上面に設けられた複数のロール状部材665、ロール状部材665を回転させるモータ(不図示)を備えている。
【0106】
第3搬送部670は、ベース671と、このベース671の上面に設けられた複数のロール状部材672と、このロール状部材672を回転させるモータ(不図示)とを備え、上方に置かれる容器本体21をさらに下流側に搬送する。
【0107】
一方、位置決め手段の一例としての回転装置700は、第2搬送部660のベルト部材661上に設けられている。ここで回転装置700は、ベルト部材661に回転可能な状態で取り付けられベルト部材661の上面から突出したピン780と、このピン780に取り付けられピン780の回転に応じて回転する回転部材781と、ベルト部材661の内周面側に設けられピン780を周方向に回転させるモータ(不図示)とを備えている。なお、ピン780、回転部材781およびモータ(不図示)は、同図(B)に示すようにベルト部材661の移動方向において複数設けられている。また、棒状に形成された回転部材781の長さは、容器20に形成された環状突出部213(図27参照)の直径よりも小さくなっている。
【0108】
ここで第1搬送部650により搬送されてきた容器本体21は、第2搬送部660に落下する。このとき、第2搬送部660のベルト部材661に設けられた回転部材781が、上記環状突出部213の内部に入り込む(符号29A参照)。また、容器本体21が第2搬送部660に落下したことが不図示のセンサにより検知されると、制御部(不図示)によりモータの回転が行われる。これによって符号29Bに示すように回転部材781の回転が開始される。これにより容器本体21に形成された突出部214(図27も参照)が回転部材781により押圧され、容器本体21の周方向の回転が行われる。その後、符号29Cに示すように、予め定められた位置にて回転部材781の回転が停止される。これによって容器本体21が予め定められた一定の姿勢となる。その後この容器本体21は、第3搬送部670により更に下流側へ搬送されるとともにフィルム装着装置800へと搬送される。
【0109】
なお上記では、回転部材781を回転させることにより容器本体21を周方向に回転させ容器本体21を予め定められた姿勢としたがこれ以外の手法によっても容器本体21を予め定められた姿勢とすることができる。例えば、容器本体21の外周面に対し回転するローラを接触させることで容器本体21を周方向に回転させ、停止した回転部材781に対し突出部214を突き当てることで容器本体21を予め定められた姿勢とすることができる。また上記では底面210に形成された凸部(突出部214)を利用して容器本体21の回転を停止させたが、凹部を形成しこの凹部に対し不図示の突起等を入り込ませることで容器本体21の回転を停止させることもできる。
【符号の説明】
【0110】
20…容器、21…容器本体、23…識別標記、25…第2突出部、251〜256…第1平坦面〜第6平坦面、600…搬送装置、700…回転装置、721〜726…第1ピン〜第6ピン、730…倒れ防止機構、731…第1部材、732…第2部材、741…穴部、760…錘、800…フィルム装着装置、F…フィルム
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器の製造方法および製造システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばコンビニエンスストアなどにおいては、ペットボトルなど飲料が充填された容器が、陳列装置に縦置きに載せられて販売される。そしてこのような陳列装置は、例えば、容器自身の自重により陳列ケースの前方に容器が移動するように傾斜した状態で配置される。そして、手前側(最前列)の1つの容器を抜き取ると、後続の容器が自重で手前側に移動する。
【0003】
ここで陳列装置の容器が載せられる箇所には、容器の滑りの良さから例えばプラスチックの平板が設けられる。また、近年では回転可能なローラを多数配置した陳列装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、容器の補充は陳列装置の後方側から行うのが一般的であるが、手前側からの容器の投入を可能とするとともに、奥側に移動した容器が、再度手前側に移動し陳列される陳列装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。即ち、前方側から投入された容器がUターンして戻ってくる陳列装置が提案されている。さらに、容器に関するものとして、缶底に形成された環状凸部の内周壁に、内側凹部と縦リブとが円周方向に交互に形成された缶が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−155701号公報
【特許文献2】米国特許第6502408号
【特許文献3】特開2000−211624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
容器の外面には、商品名や商標名などの標記が設けられるが、この標記が購入者の取り出し方向に向いていないと、商品の識別がしにくくなるとともに、商品の陳列時の見栄えが悪くなる。このため、陳列される容器は、例えば前方側など、標記が所定の方向に向いていることが好ましい。容器に付された標記は、例えば、容器本体に対し突出部などを設けるとともに、容器本体が陳列装置にて移動する際にこの突出部を陳列装置側に接触させ、容器本体を周方向に回転させることで所定の方向に向けることが可能となる。
【0006】
ここで容器に対する標記の付与は、標記が印刷されたフィルムを容器に対して装着することにより行われることがあるが、標記を所定の方向に向けるという上記機能を実現するに際しては、容器の予め定められた箇所に標記が位置するように容器とフィルムとを位置合わせする必要がある。そしてこの位置合わせはより簡易に行える方が好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明が適用される容器の製造方法は、内容物が充填される前の容器の製造方法であって、容器本体と、容器本体が陳列装置にて移動する際に陳列装置側から抗力を受け容器本体を周方向に回転させる回転部と、を有する容器を搬送する搬送工程と、搬送される容器を容器の回転部を利用して周方向に回転させ、容器を予め定められた姿勢とする回転工程と、回転工程により回転された容器に対し、標記が付されたフィルムを装着するフィルム装着工程と、を含む容器の製造方法である。
【0008】
ここで、回転工程では、搬送される容器の回転部に対し抗力を付与することで容器を周方向に回転させることを特徴とすることができる。また、回転工程には、抗力による容器の倒れを防止する倒れ防止機構が設けられていることを特徴とすることができる。さらに、抗力は、搬送される容器の搬送方向下流側から搬送方向上流側に向かって付与され、倒れ防止機構は、搬送される容器の外周面であって搬送方向上流側に位置する外周面に少なくとも対峙する対峙部材を用いて倒れを防止することを特徴とすることができる。また、倒れ防止機構は、容器を収容可能な穴部の内部に容器を収容することで容器の倒れを防止することを特徴とすることができる。さらに、回転工程では、容器の重量を増加させる錘が容器に装着された状態で容器の搬送が行われることを特徴とすることができる。
【0009】
また、回転部は、筒状に形成された容器本体の外周面と交差する関係で配置された面を容器本体の周方向において複数有し、回転工程では、容器の搬送経路上に突出する突出部を交差する関係で配置された面に順次接触させ、容器を周方向に回転させることを特徴とすることができる。さらに、突出部は、高さ方向における位置が調整可能に設けられていることを特徴とすることができる。また、容器本体は、筒状に形成されるとともに高さ方向における一部に縮径部を有し、回転部は、縮径部に設けられ、回転工程では、縮径部に設けられた回転部を利用して容器を周方向に回転させることを特徴とすることができる。さらに、フィルム装着工程では、回転部と標記とが予め定められた位置関係を有するようにフィルムを装着することを特徴とすることができる。
【0010】
また本発明を製造システムとして捉えた場合、本発明が適用される製造システムは、内容物が充填される前の容器の製造システムであって、容器本体と、容器本体が陳列装置にて移動する際に陳列装置側から抗力を受け容器本体を周方向に回転させる回転部と、を有する容器を搬送する搬送手段と、搬送される容器を容器の回転部を利用して周方向に回転させ、容器を予め定められた姿勢とする回転手段と、回転手段により回転された容器に対し、標記が付されたフィルムを装着するフィルム装着手段と、を含む製造システムである。
【0011】
また本発明を容器の製造方法として捉えた場合、本発明が適用される容器の製造方法は、内容物が充填される前の容器の製造方法であって、容器本体と、容器本体が陳列装置にて周方向に回転しながら移動する際に陳列装置の所定部位と対峙し容器本体の回転を停止させる回転停止部と、を有する容器の回転停止部を利用して容器を予め定められた姿勢とする位置決め工程と、位置決め工程により予め定められた姿勢とされた容器に対し、標記が付されたフィルムを装着するフィルム装着工程と、を含む容器の製造方法である。
【0012】
ここで、位置決め工程では、回転停止部を利用して容器を周方向に回転させ容器を予め定められた姿勢とすることを特徴とすることができる。また、位置決め工程では、容器を周方向に回転させるとともに回転停止部を利用して容器の回転を停止させ、容器を予め定められた姿勢とすることを特徴とすることができる。
【0013】
また、本発明を製造システムとして捉えた場合、本発明が適用される製造システムは、内容物が充填される前の容器の製造システムであって、容器本体と、容器本体が陳列装置にて周方向に回転しながら移動する際に陳列装置の所定部位と対峙し容器本体の回転を停止させる回転停止部と、を有する容器の回転停止部を利用して容器を予め定められた姿勢とする位置決め手段と、位置決め手段により予め定められた姿勢とされた容器に対し、標記が付されたフィルムを装着するフィルム装着手段と、を含む製造システムである。
【発明の効果】
【0014】
標記が付されたフィルムと容器との位置合わせを、本発明を採用しない場合に比べより簡易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係る陳列装置の概略構成を示した図である。
【図2】陳列装置の上面図および側面図を示している。
【図3】図2におけるA−A線における断面図である。
【図4】容器を説明するための図である。
【図5】容器を説明するための図である。
【図6】陳列装置における容器の動作を説明するための図である。
【図7】容器の他の動作例を示した図である。
【図8】容器の他の動作例を示した図である。
【図9】容器の変形例を示した図である。
【図10】容器の変形例を示した図である。
【図11】陳列装置における容器の動作を説明するための図である。
【図12】容器の他の変形例を示した図である。
【図13】容器の他の変形例を示した図である。
【図14】容器の他の変形例を示した図である。
【図15】陳列装置における容器の動作を示した図である。
【図16】容器の製造工程を説明するための図である。
【図17】回転工程およびフィルム装着工程を説明するための図である。
【図18】回転装置の上面図である。
【図19】回転装置の右側面図である。
【図20】回転装置における容器本体の動作を示した図である。
【図21】回転装置の他の実施形態を示した図である。
【図22】回転装置の他の実施形態を示した図である。
【図23】回転装置の他の実施形態を示した図である。
【図24】図9および図10で示した容器(容器本体)を回転させる回転装置および回転装置における容器本体の動作を示した図である。
【図25】フィルム装着装置を説明するための図である。
【図26】陳列装置の他の実施形態を示した図である。
【図27】容器を説明するための図である。
【図28】陳列装置における容器の動作を示した図である。
【図29】搬送装置および回転装置を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る陳列装置の概略構成を示した図である。
同図(A)に示すように本実施形態における陳列装置30は、図柄が印刷されたフィルムFが外周面に装着され且つ飲料が内部に充填された容器20が載せられる載置部31と、容器20の移動経路(移動路)を形成するとともに容器20の移動を案内するガイド32とを備えている。また、載置部31の一側辺に沿って配置され、容器20の移動を停止させる、好ましくは透明に形成される規制板34を備えている。また、陳列装置30は、容器20を回転させ容器20に付された識別標記23を前方に向ける回転機構50を備えている。
【0017】
陳列装置30は、同図(B)に示すように、コンビニエンスストア、スーパーマーケットなどに設置される陳列ケース10の内部に収納される。この陳列ケース10は、直方体状に形成されたケース本体部10Aと、このケース本体部10Aに対して開閉可能に設けられたドア10Bとにより主要部が構成されている。
ここで陳列装置30は、陳列ケース10に設けられた棚(不図示)の上に載せられる。この際、陳列装置30は、規制板34が設けられた側がドア10B側に位置するように設置される。また陳列装置30の載置部31は、規制板34が設けられた側が、規制板34が設けられた側とは反対側よりも下方に位置するように配置される。即ち、陳列装置30の載置部31は、陳列ケース10の後方側から容器20が取り出される前方側(取り出し部側)に向かって下り傾斜した状態で配置される。
【0018】
ここで本実施形態における陳列ケース10は、後方側にもドアが設けられ(不図示)、後方側も開放可能となっている。そしてこの後方側より陳列装置30に容器20が投入される。即ち、陳列ケース10の後方側および陳列装置30の後方側に容器20の投入部が設けられた構成となっている。そして、投入された容器20は載置部31上をドア10B側に向かって移動する。なお、本明細書では、ドア10B側を前方側(前方)と称しドア10Bとは反対側を後方側(後方)と称する場合がある。また、陳列ケース10の幅方向(容器20が移動する方向に直交する方向)を横方向、幅方向と称する場合がある。
【0019】
次に陳列装置30についてより詳細に説明する。
図2は、陳列装置30の上面図および側面図を示している。詳細には、同図(A)は上面図を示し、同図(B)は右側面図を示している。また、図3は、図2におけるA−A線における断面図である。
本実施形態における陳列装置30では、図2(A)に示すように、載置部31に、複数のロール状部材311が設けられている。詳細に説明すると、複数のロール状部材311が前後方向に沿って並べられた第1ローラ列312と、同じく複数のロール状部材311が前後方向に沿って並べられた第2ローラ列313とが、載置部31に設けられている。各々のロール状部材311は、容器20の移動経路に沿った回転が可能なように設けられており、容器20を前方へ円滑に移動させる。
【0020】
また、陳列装置30は、上記のとおり、容器20を回転させ容器20に付された識別標記23を前方に向ける回転機構50を備えている。
ここで回転機構50は、同図(A)に示すように、容器20の移動経路に沿って設けられ且つ載置部31の上方に設けられた棒状部材51と、この棒状部材51に取り付けられ容器20の移動経路に突出した第1ピン521〜第6ピン526を備えている。ここで本実施形態では、容器20の移動方向最上流側に第1ピン521が配置され、移動方向最下流側に第6ピン526が配置されている。また、第1ピン521〜第6ピン526の各々は、一定の間隙をおいて配置されている。また、回転機構50は、棒状部材51を右方側のガイド32に固定する固定部材53を備えている。
【0021】
また、同図(B)に示すように、棒状部材51には、前方に向かうに従い載置部31から離れるような傾斜が付与されている。このため、本実施形態では、第1ピン521が載置部31の最も近くに配置され、第6ピン526が載置部31から最も離れた箇所に位置している。付言すれば第1ピン521〜第6ピン526は、高さ方向における位置が互いにずらされて配置されている。なお、本図では、理解を容易にするため、棒状部材51の傾斜を実際の傾斜よりも大きく表示している。
【0022】
また、本実施形態における固定部材53は、右方側のガイド32に差し込まれているとともに、この右方側のガイド32に対してスライド可能となっている。このため、本実施形態における陳列装置30では、固定部材53を右方側のガイド32に対しスライドさせることで第1ピン521〜第6ピン526を高さ方向に移動させることが可能となっている。また、本実施形態では、固定部材53を右方側のガイド32に位置決めするネジ54が設けられている。
【0023】
図3を参照してさらに詳細に説明すると、右方側のガイド32は、矩形状の穴32Aを備えている。そして、本実施形態では、この穴32Aに対し固定部材53がスライド可能な状態で差し込まれている。そして、穴32Aに差し込まれた固定部材53をスライドさせることで第1ピン521〜第6ピン526を高さ方向に移動させることが可能となっている。また、固定部材53は、ネジ54によって、穴32Aの内壁に押し付けられ固定される。
【0024】
次いで容器20について説明する。
図4および図5は、容器20を説明するための図である。なお、図4(A)は容器20の正面図を示し、同図(B)は容器20の左側面図を示している。また、図5(A)は容器20の背面図を示し、同図(B)は容器20の右側面図を示している。また、図4(A)、(B)、図5(A)、(B)の各々の上部に表示した図は、A−A線における断面図を示している。
【0025】
本実施形態における容器20は、PET(ポリエチレンテレフタレート)などの樹脂材料により形成された容器を例示している。例えば、このような容器20は、樹脂材料を用いた射出成形(ブロー成形)法、樹脂材料を用いてプリフォームを成形後、これをブロー成形する方法により製造することができる。
図4(A)に示すように本実施形態における容器20は、上部に開口(飲み口)を有し且つ円筒状に形成され内部に飲料が充填された容器本体21と、容器本体21の開口を塞ぐキャップ22とを備えている。また容器本体21の外周面には、フィルムFが装着されている。なお、容器本体21は、上部側の径が底部側の径よりも小さくなっている。即ち、容器本体21は、上部側が縮径された状態となっている。そして本実施形態では、この縮径された部分(縮径部)に対し後述する第2突出部25が設けられている。
【0026】
ここでフィルムFには、同図(A)に示すように、商品名、商標名など他の商品と識別するための識別標記23が印刷されている。
また容器20は、容器本体21の上部に(キャップ22の下部に)、容器本体21の外周面から容器本体21の径方向に環状に突出した第1突出部24を備えている。ここで、この第1突出部24は、容器本体21と一体に形成されている。
【0027】
さらに容器20は、第1突出部24の下部に、回転部の一例としての第2突出部25を備えている。ここで、この第2突出部25の突出量は、第1突出部24の突出量よりも小さくなっている。この場合、第2突出部25が第1突出部24よりも突出している場合に比べ、キャップ22を操作をする際のユーザの手指が第2突出部25に引っ掛かりにくくなる。また、第2突出部25は、図4(A)の断面図に示すように、識別標記23が設けられた側から識別標記23が設けられた側とは反対側にかけて、容器本体21に巻き付くように設けられている。付言すれば、識別標記23が設けられた側から反対側に向かって時計回り方向に沿って設けられている。さらに説明すると、第2突出部25は、容器本体21の周方向における所定範囲内に設けられている。
【0028】
さらに説明すると、容器20は、容器20を識別標記23が設けられた側から眺めた場合に(図4(A)参照)、容器20の右側面側に、第2突出部25が設けられていない構成となっている。付言すると、第2突出部25が設けられている高さ方向の位置において、容器20の右側面側は(第2突出部25に隣接する領域は)、容器本体21が露出する状態となっている。さらに説明すると、容器本体21の右側面に対する接線且つ容器20の正面側から背面側に向かう接線であって上記第2突出部25が設けられた高さ位置を通る接線(図4(A)の断面図参照)よりも容器20の右方側には、第2突出部25が設けられていない構成となっている。
【0029】
また、第2突出部25は、その下面が階段状に形成されており、複数の段部を備えた構成となっている。詳細に説明すると、第2突出部25は、時計回り方向に進むに従い高さが減少するように、その下面が階段状に形成されている。このため、本実施形態における第2突出部25は、その下部に、高さ方向における位置が互いに異なる第1平坦面251〜第6平坦面256を備えた構成となっている。付言すると、第2突出部25は、高さ方向における位置が互いに異なりまた容器本体21の周方向における位置が互いに異なる複数の端面を有している。
【0030】
ここで、第1平坦面251〜第6平坦面256の各々は、図4(A)の断面図に示すように、容器本体21の外周面に対して交差する関係(略直交する関係)で配置されている。また、第1平坦面251は、図4(A)に示すように、識別標記23が設けられた側に位置している。付言すると、第1平坦面251の下方に識別標記23が位置している。また、第6平坦面256は、図5(A)に示すように、識別標記23が設けられた側とは反対側に位置している。また、第2平坦面252〜第5平坦面255は、第1平坦面251から第6平坦面256に向かって、第2平坦面252、第3平坦面253、第4平坦面254、第5平坦面255の順に設けられている。さらに、容器20の周方向において、第1平坦面251〜第6平坦面256は所定の角度毎に設けられている。また、第1平坦面251が最も下部に位置し、第6平坦面256が最も上部に位置している。
【0031】
なお、上記第2突出部25や後述する第1突起241〜第5突起245は、容器20の形成時に形成することができる。また、例えば、樹脂片や金属片などの部材を別途貼付等したりして形成することができる。
【0032】
次いで陳列装置30における容器20の動作について説明する。
図6は、陳列装置30における容器20の動作を説明するための図である。なお、本図では、第1ローラ列312、第2ローラ列313、および固定部材53の図示を省略している。また、図を見やすくするため、第1突出部24の上方に第1ピン521〜第6ピン526を表示している。
同図の符号5Aに示すように、識別標記23が右斜め前方を向いた状態で容器20が陳列装置30に投入された場合、第1ピン521に対し第1平坦面251が突き当たるようになる。これによって容器20には回転力(抗力)が付与され、容器20は反時計回りに回転を行うようになる。次いで容器20の前方への移動に伴い、第2ピン522に対し第2平坦面252が突き当たり(符号5B参照)、容器20は同様に反時計回りの回転を行う。
【0033】
その後、容器20は、第3ピン523に第3平坦面253が突き当たり、第4ピン524に第4平坦面254が突き当たり、第5ピン525に第5平坦面255が突き当たることで、周方向の回転を順次行っておく。そして最終的に、第6平坦面256が第6ピン526に突き当たることで(符号5C参照)、識別標記23が前方を向くようになる。その後、容器20は、載置部31上をスライドし陳列装置30の前方に到達する。
【0034】
本実施形態では、識別標記23と第2突出部25(第1平坦面251〜第6平坦面256)が設けられた領域とが予め定められた位置関係を有して配置されている。また、識別標記23と第2突出部25が設けられていない領域も予め定められた位置関係を有して配置されている。具体的には、識別標記23が一方向を向いている場合に、第2突出部25が設けられていない領域がこの一方向と直交する方向を向くようになっている。
【0035】
このため本実施形態では、識別標記23が前方以外の方向を向いている場合には容器20が回転し、識別標記23が前方を向いている場合には容器20は回転を行わない。付言すると、識別標記23が前方に向いていない状態で容器20の投入を行ったとしても、陳列装置30の前方側に容器20が達した際に識別標記23を前方に向いた状態となる。即ち本実施形態では、容器20を陳列装置30に投入する投入者が特別な操作をしないでも、識別標記23が前方を向くこととなる。
【0036】
なお上記では説明を省略したが、第1ピン521〜第6ピン526の各々は、高さ方向における位置が予め調整されている。即ち、第1ピン521と第1平坦面251とが突き当たるように、第2ピン522と第2平坦面252とが突き当たるように、第3ピン523と第3平坦面253とが突き当たるように、第1ピン521〜第3ピン523の各々は、高さ方向における位置が予め調整されている。また、第4ピン524と第4平坦面254とが突き当たるように、第5ピン525と第5平坦面255とが突き当たるように、第6ピン526と第6平坦面256とが突き当たるように、第4ピン524〜第6ピン526の各々は、高さ方向における位置が予め調整されている。
【0037】
次いで容器20の他の動作例を説明する。
図7、図8は、容器20の他の動作例を示した図である。
図7(A)に示すように、識別標記23が陳列装置30の後方側を向いた状態で容器20が投入された場合、第3平坦面253が陳列装置30の前方を向いた状態となる。そして容器20は前方へ移動することとなるが、この第3平坦面253は、第1ピン521、第2ピン522(図2(B)も参照)の上方を通過するようになる。このため、容器20は、回転せずに第3ピン523まで到達する。そして、容器20はこの第3ピン523から回転力を受け上記と同様に回転を行う。そして容器20は、上記と同様に、識別標記23が前方を向いた状態で陳列装置30の前方に到達する。
【0038】
また例えば図7(B)に示すように、識別標記23が左斜め前方を向いた状態で容器20が投入された場合、第6平坦面256が陳列装置30の前方を向いた状態となる。そして容器20は前方へ移動することとなるが、この第6平坦面256は、第1ピン521〜第5ピン525(図2(B)も参照)の上方を通過するようになる。このため、容器20は、回転せずに第6ピン526まで到達する。そして、容器20はこの第6ピン526から回転力を受け上記と同様に回転を行う。そして容器20は、上記と同様に、識別標記23が前方を向いた状態で陳列装置30の前方に到達する。
【0039】
さらに例えば図8に示すように、識別標記23が前方を向いた状態で容器20が投入される場合もある。この場合、容器20の側面であって第1ピン521〜第6ピン526が配置された側と対向する側面には、第2突出部25が存在しない状態となる。付言すれば、第2突出部25が存在しない領域(面)と、第1ピン521〜第6ピン526が配置された側とが対峙するようになる。さらに付言すれば、第1ピン521〜第6ピン526に突き当たる第1平坦面251〜第6平坦面256が、容器20の図中右側面側に位置しない状態となる。このため、容器20は、回転を行うことなく陳列装置30の前方まで到達する。即ち、識別標記23が前方を向いた状態を維持したまま陳列装置30の前方まで到達する。
【0040】
ここで、上記では一つの容器20を投入した場合の動作を説明したが、陳列装置30に既に複数の容器20が陳列されている場合には、先頭に位置する容器20の取り出しを行うと、この容器20の分、空間が形成される。そして、この空間に向かって2番目の容器20が移動するようになる。また、この2番目の容器20に後続する容器20の移動も開始される。この際、各容器20は、第1ピン521〜第6ピン526により回転し、各容器20の識別標記23が前方を向くようになる。
【0041】
なお容器20は次のような形態とすることができる。
図9、図10は、容器20の変形例を示した図である。なお、図9(A)は容器20の正面図を示し、同図(B)は容器20の左側面図を示している。また、図10(A)は容器20の背面図を示し、同図(B)は容器20の右側面図を示している。また、図9(A)、(B)、図10(A)、(B)の各々の上部に表示した図は、A−A線における断面図を示している。
【0042】
本変形例における容器20では、識別標記23が2つ設けられた状態となっている。即ち、第1識別標記23a、第2識別標記23bが設けられた状態となっている。ここで、第1識別標記23aおよび第2識別標記23bは、容器20の周方向において、位相が180°ずれた状態となっている。付言すれば、第1識別標記23aが設けられた側とは反対側に第2識別標記23bが設けられた状態となっている。
【0043】
また、本変形例における容器20では、第2突出部25が2つ設けられた状態となっている。詳細には、第1識別標記23aの上部に一方の第2突出部25が設けられ、第2識別標記23bの上部に他方の第2突出部25が設けられている。さらに説明すると、第1識別標記23aおよび第2識別標記23bに対して位相が90°ずれた位置には、第2突出部25が設けられていない構成となっている。なお、第2突出部25の各々は、上記と同様に、下面が階段状に形成され、下部に、第1平坦面251〜第3平坦面253を備えている。
【0044】
次いで、陳列装置30における容器20の動作について説明する。
図11は、陳列装置30における容器20の動作を説明するための図である。
図11(A)に示すように、例えば第1識別標記23aが陳列装置30の左斜め後方を向いた状態で容器20が投入された場合、2つの第2突出部25のうちの一方の第2突出部25における第1平坦面251が陳列装置30の前方を向いた状態となる。そして容器20は前方へ移動することとなるが、この際、この第1平坦面251が、第1ピン521に突き当たるようになる。この結果、容器20は反時計回りに回転する。その後、第2平坦面252が第2ピン522に突き当たり、容器20は更に回転する。また、第3平坦面253が第3ピン523に突き当たり、容器20は更に回転する。これにより第1識別標記23aが前方を向くようになる。
【0045】
また、図11(B)に示すように、例えば第2識別標記23bが陳列装置30の左斜め後方を向いた状態で容器20が投入された場合、2つの第2突出部25のうちの他方の第2突出部25における第1平坦面251が陳列装置30の前方を向いた状態となる。そして容器20は前方へ移動することとなるが、この際、この第1平坦面251が、第1ピン521に突き当たるようになる。この結果、容器20は反時計回りに回転する。その後、第2平坦面252が第2ピン522に突き当たり、容器20は更に回転する。また、第3平坦面253が第3ピン523に突き当たり、容器20は更に回転する。これにより第2識別標記23bが前方を向くようになる。
【0046】
なお、上記の容器20においては、各々の第2突出部25に、3つの平坦面が設けられている。このため、陳列装置30においては、この3つの平坦面に対応させて3本のピンを設けている。即ち、本変形例では、360°に近い容器20の回転(図6参照)を行わないでよいため、ピンの数を減らすことが可能となる。この結果、図11に示したように、陳列装置30の上部のみに回転機構50を設けることが可能となる。
【0047】
図12は、容器20の他の変形例を示した図である。
ここで本図における容器20では、第1識別標記23aと第2識別標記23bの2つの識別標記23が設けられている。なお、同図(A)は容器20を第1識別標記23aが設けられた側から眺めた場合の図を示し、同図(B)は容器20を第2識別標記23bが設けられた側から眺めた場合の図を示している。また同図(A)、(B)の各々の上部に表示した図は、A−A線における断面図、B−B線における断面図を示している。ここで、本図では、第1識別標記23aおよび第2識別標記23bが120°のずれを有して配置された場合を例示している。
【0048】
本変形例における容器20においても、2つの第2突出部25が設けられている。そして一方の第2突出部25は上方に配置され、他方の第2突出部25は下方に配置されている。また、一方の第2突出部25と他方の第2突出部25は、容器20の周方向において互いにずれた状態で設けられている。なお、2つの第2突出部25の各々は、高さ方向における寸法を除き、図4、図5で示した第2突出部25と同様の構成を有している。
【0049】
また、上方に位置する第2突出部25は第1識別標記23aに対応して設けられ、下方に位置する第2突出部25は第2識別標記23bに対応して設けられている。
このため、上方の第2突出部25が設けられた位置(高さ方向における位置)において、容器本体21の右側面には、第2突出部25が設けられておらず、容器本体21が露出する状態となっている(同図(A)参照)。また、下方の第2突出部25が設けられた位置(高さ方向における位置)において、容器本体21の右側面には、第2突出部25が設けられておらず、容器本体21が露出する状態となっている(同図(B)参照)。
【0050】
ここで陳列装置30において第1識別標記23aを前方に向けたい場合には、固定部材53の高さ方向における位置を調整し、上記第1ピン521〜第6ピン526を、上方に位置する第2突出部25に対応するように配置する。そしてこの状態にて容器20を陳列装置30に投入すると、上記にて説明したように、第1識別標記23aが前方を向くようになる。また、陳列装置30において第2識別標記23bを前方に向けたい場合には、固定部材53の高さ方向における位置を調整し、第1ピン521〜第6ピン526を、下方に位置する第2突出部25に対応するように配置する。そしてこの状態にて容器20を投入すると、第2識別標記23bが前方を向くようになる。
【0051】
また、容器20は次のような構成とすることもできる。
図13、図14は、容器20の他の変形例を示した図である。なお、図13(A)は容器20の正面図を示し、同図(B)は容器20の左側面図を示している。また、図14(A)は容器20の背面図を示し、同図(B)は容器20の右側面図を示している。また、図13(A)、(B)、図14(A)、(B)の各々の上部に表示した図は、A−A線における断面図を示している。
【0052】
本実施形態における容器20は、第1突出部24の下部に、この第1突出部24から下方に突出する第1突起241〜第5突起245を備えている。ここで第1突起241〜第5突起245は、容器20の周方向に沿って設けられている。また、第1突起241〜第5突起245は、容器20の周方向(時計回り方向)において、第1突起241、第2突起242、第3突起243、第4突起244、第5突起245、の順に設けられている。さらに、第1突起241〜第5突起245は、ほぼ等間隔に配置されている。
【0053】
また、第1突起241〜第5突起245は、板状(リブ状)に形成されている。また、第1突起241〜第5突起245の各々は、放射状に配置されている。さらに、第1突起241〜第5突起245の各々は、第1突出部24のみではなく容器本体21によっても支持されている。
ここで、第1突起241は、識別標記23が設けられた側であって容器20の右側面側に設けられている(図13(A)参照)。また、第5突起245は、識別標記23が設けられた側とは反対側であって容器20の右側面側に設けられている(図13(A)の断面図参照)。また、第2突起242〜第4突起244は、第1突起241と第5突起245との間に配置されている。
【0054】
さらに、第1突起241〜第5突起245の下方への突出量は、第1突起241が最も大きく、次いで第2突起242となっている。また、第3突起243の突出量は、第2突起242よりも小さく、第4突起244の突出量は、第3突起243よりも小さくなっている。そして、第5突起245の突出量が最も小さくなっている。
【0055】
次いで、本実施形態における容器20の動作について説明する。
図15は、陳列装置30における容器20の動作を示した図である。例えば、同図の符号21Aに示すように、識別標記23が右斜め前方を向いた状態で容器20が陳列装置30に投入された場合、第1ピン521に対し第1突起241が突き当たるようになる。これによって容器20には回転力が付与され、容器20は反時計回りに回転を行うようになる。次いで容器20の前方への移動に伴い、第2ピン522に対し第2突起242が突き当たり(符号21B参照)、容器20は同様に反時計回りの回転を行う。
【0056】
その後、容器20は、第3ピン523に第3突起243が突き当たり、第4ピン524に第4突起244が突き当たることで、周方向の回転を順次行う。そして最終的に、第5突起245が第5ピン525に突き当たることで(符号21C参照)、識別標記23が前方を向くようになる。その後、容器20は、載置部31上をスライドし陳列装置30の前方に到達する。なお、本陳列装置30では、突起(第1突起241〜第5突起245)の数に対応させて、ピンの数を5本としている。
【0057】
次いで、上記にて説明した容器20の製造工程について詳細に説明する。本実施形態では、陳列装置30にて識別標記23を前方に向けるために以下のような製造工程を採用することができる。
図16は、容器20の製造工程を説明するための図である。
同図に示すように、本実施形態では、容器20の製造工程に、内容物が充填されておらずまたキャップ22が装着されていない空の容器本体21を回転させる回転工程101、回転工程101により回転された容器本体21に対して識別標記23が印刷されたフィルムFを装着するフィルム装着工程102が設けられている。なお、フィルム装着工程102にてフィルムFが装着された容器本体21は、例えば、飲料充填工程に搬送される。そして、飲料の充填がなされた後、キャップ22が装着される。また、フィルム装着工程102にてフィルムFが装着された容器本体21は、例えば、飲料メーカに出荷され、飲料メーカにて、飲料の充填、キャップ22の装着が行われる。
【0058】
図17は、回転工程101およびフィルム装着工程102を説明するための図である。
図17に示すように、回転工程101およびフィルム装着工程102には、空の容器本体21を搬送する搬送装置600、搬送装置600により搬送される容器本体21を周方向に回転させる回転装置700、回転装置700により回転され向きが揃えられた(予め定められた姿勢とされた)容器本体21に対してフィルムFを装着するフィルム装着装置800が設けられている。
【0059】
搬送手段の一例としての搬送装置600は、容器本体21の搬送経路に沿って設けられた板状のベース610と、ベース610の上面に回転可能に設けられた複数の回転ローラ620と、回転ローラ620を回転駆動させるモータ(不図示)とを備えている。搬送装置600は、不図示のモータによって回転される回転ローラ620を用い、容器本体21を回転装置700およびフィルム装着装置800を経由させて搬送する。
回転装置700は、容器本体21を周方向に回転させ、容器本体21を予め定められた姿勢とする。
また、フィルム装着装置800は、例えば、容器本体21に上方からフィルムFを被せることで、容器本体21にフィルムFを装着する。なお、フィルムFが装着された容器本体21は、不図示の加熱工程に搬送される。そしてこの加熱工程にてフィルムFが収縮し、フィルムFが容器本体21の外周面に固定される。
【0060】
次いで回転装置700について詳細に説明する。
図18は、回転装置700の上面図である。また図19は、回転装置700の右側面図である。
【0061】
ここで、上記では説明を省略したが、搬送装置600の回転ローラ620は、容器本体21の搬送方向において複数設けられるとともにベース610の幅方向において複数(本実施形態では3つ(3列))配置されている。このため、本実施形態では、図18に示すように、ベース610に、並列配置された第1ローラ列620a、第2ローラ列620b、第3ローラ列620cが設けられている。そして、本実施形態では、この3つのローラ列のうちの真ん中に位置する第2ローラ列620bを構成する回転ローラ620が不図示のモータにより駆動されている。即ち、本実施形態では、第2ローラ列620bを構成する回転ローラ620によって容器本体21が搬送される。また上記では説明を省略したが、搬送装置600は、容器本体21の移動経路の両側に、移動する容器本体21をガイドするガイド632を備えている。
【0062】
ここで回転手段の一例としての回転装置700は、上記回転機構50(図2参照)と同様の構成を備えている。即ち回転装置700は、図18に示すように、容器本体21の移動経路に沿って設けられ且つベース610の上方に設けられた棒状部材71、この棒状部材71に取り付けられ容器本体21の移動経路上(搬送経路上)に突出した突出部の一例としての第1ピン721〜第6ピン726を備えている。
【0063】
ここで本回転装置700でも、容器20の移動方向最上流側に第1ピン721が配置され、移動方向最下流側に第6ピン726が配置されている。また、回転装置700は、棒状部材71を不図示の装置フレームに固定する固定部材(不図示)を備えている。なお、棒状部材71を上下方向に移動可能に設けることで、図2で示した第1ピン521〜第6ピン526と同様に、第1ピン721〜第6ピン726を回転装置700の高さ方向に移動させることができる。この場合、サイズの異なる(第2突出部25の位置が異なる)容器本体21も回転させることが可能となる。
【0064】
また、図19に示すように、棒状部材71には、前方に向かうに従いベース610から離れるような傾斜が付与されている。このため、第1ピン721がベース610の最も近くに配置され、第6ピン726がベース610から最も離れた箇所に位置している。付言すれば第1ピン721〜第6ピン726は、高さ方向における位置が互いにずらされて配置されている。なお、本図でも、理解を容易にするため、棒状部材71の傾斜を実際の傾斜よりも大きく表示している。
【0065】
また、回転装置700は、図18に示すように、容器本体21が第1ピン721〜第6ピン726に接触した際に生じうる容器本体21の倒れを防止する倒れ防止機構730を備えている。この倒れ防止機構730は、容器本体21の移動方向上流側から移動方向下流側に向かって移動する第1部材731と、同じく移動方向上流側から移動方向下流側に向かって移動する第2部材732とを備えている。
【0066】
第1部材731は、容器本体21の外周面に倣うように円弧状に形成されている。詳細には、容器本体21の移動経路の一方の側方に向かって凸となるように円弧を描いて形成されている。さらに説明すると、第1部材731は、半円の外周面に倣う形状を有している。また、第2部材732も、容器本体21の外周面に倣うように円弧状に形成されている。詳細には、容器本体21の移動経路の他方の側方に向かって凸となるように円弧を描いて形成されている。さらに説明すると、第2部材732は、半円の外周面に倣う形状を有している。
【0067】
対峙部材の一例としての第1部材731および第2部材732は、第1ピン721よりも容器本体21の移動方向上流側にて互いに接近し互いに対向する状態となる。また、第1部材731および第2部材732は、互いに接近した際に容器本体21の外周面と対峙するとともに、内部に容器本体21を収納する。その後、第1部材731および第2部材732は、容器本体21の移動速度と同じ速度で移動するとともに、容器本体21が第6ピン726を通過後、互いに離れる方向に移動する。付言すると、第1部材731および第2部材732は、容器本体21の移動経路から外れた位置に移動する。ここで本実施形態では、容器本体21が第1部材731および第2部材732により支持されるため、容器本体21が第1ピン721〜第6ピン726に接触した際に生じうる容器本体21の倒れが防止される。
【0068】
その後、第1部材731および第2部材732は、容器本体21の移動方向上流側に向かって移動し、新たな容器本体21の収納を行う。即ち、第1部材731および第2部材732は循環移動可能に設けられ、容器本体21を収納しての移動および容器本体21の移動方向上流側への移動を繰り返す。なお、第1部材731および第2部材732は、容器本体21の移動方向において、複数設けられている。
【0069】
回転装置700における容器本体21の動作について更に説明する。
図20は、回転装置700における容器本体21の動作を示した図である。なお、本図では倒れ防止機構730の図示を省略している。
例えば同図の符号19Aに示すように、第1平坦面251が容器本体21の搬送方向下流側を向いた状態で容器本体21が搬送されてきた場合、第1ピン721に対し第1平坦面251が突き当たるようになる。これによって容器本体21には回転力が付与され、容器本体21は反時計回りに回転を行う。付言すると、第1平坦面251に対し、容器本体21の搬送方向下流側から搬送方向上流側に向かう抗力が付与され、容器本体21は反時計回りに回転を行う。次いで容器本体21の前方への移動に伴い、第2ピン722に第2平坦面252が突き当たり(符号19B参照)、容器本体21は同様に反時計回りの回転を行う。
【0070】
その後、容器本体21は、第3ピン723に第3平坦面253が突き当たり、第4ピン724に第4平坦面254が突き当たり、第5ピン725に第5平坦面255が突き当たることで、周方向の回転を順次行っておく。そして最終的に、第6平坦面256が第6ピン726に突き当たる(符号19C参照)。
【0071】
これにより、符号19Dに示すように、第1平坦面251が容器本体21の搬送方向下流側に位置し、第5平坦面255が容器本体21の搬送方向上流側に位置する。また、第2突出部25が設けられていない領域が、移動経路の側方(第1ピン721〜第6ピン726が設けられている側)を向く。そして容器本体21は、この姿勢を維持した状態でフィルム装着装置800へ搬送され、フィルム装着装置800にて、第1平坦面251の下方に識別標記23が位置するようにフィルムFが装着される。言い換えると、第2突出部25と識別標記23とが予め定められた位置関係を有するようにフィルムFが装着される。その後、加熱工程へ搬送されフィルムFが容器本体21に固定される。これにより図4および図5に示した容器20が完成する。
【0072】
なお例えば、第3平坦面253が容器本体21の搬送方向下流側を向いた状態で容器本体21が搬送されてきた場合には、容器本体21は、図7(A)で示したような回転を行う。そして、上記と同様、第1平坦面251が容器本体21の搬送方向下流側に位置し、第5平坦面255が容器本体21の搬送方向上流側に位置する。
また例えば、第6平坦面256が容器本体21の搬送方向下流側を向いた状態で容器本体21が搬送されてきた場合には、容器本体21は、図7(B)で示したような回転を行う。そして、上記と同様、第1平坦面251が容器本体21の搬送方向下流側に位置し、第5平坦面255が容器本体21の搬送方向上流側に位置する。
さらに、第1平坦面251が容器本体21の搬送方向下流側に位置する状態で容器本体21が搬送されてきた場合には、容器本体21は、図8で示したように回転を行わず姿勢を維持した状態で移動する。
なお、詳細な説明は省略するが、図13および図14で示した容器20も、回転装置700にて、上記と同様の動作を行う。
【0073】
ここで、容器本体21の倒れ防止は、図21に示す態様により行うこともできる。
図21は、回転装置700の他の実施形態を示した図である。
本実施形態における回転装置700では、収容容器740に容器本体21を収容して容器本体21の搬送を行う。この収容容器740は、容器本体21の直径よりも径の大きい穴部741を有しており、この穴部741内に容器本体21が収容される。このため、容器本体21は、収容容器740内にて周方向に回転可能となっている。
【0074】
本実施形態では、不図示の移動機構によって、収容容器740が上記第1ピン721〜第6ピン726の下方を移動していく。これにより、容器本体21が第1ピン721〜第6ピン726に接触するとともに周方向に回転し、上記と同様、容器本体21が予め定められた一定の姿勢となる。また、第1ピン721〜第6ピン726に対して容器本体21が接触する際、収容容器740によって容器本体21の倒れが防止される。
【0075】
なお、収容容器740は、循環移動される。詳細には、収容容器740は、容器本体21の搬送後、容器本体21の搬送方向上流側へと移動し、他の容器本体21の収容を行う。そして再度、容器本体21の搬送方向下流側へと移動する。
また、本実施形態における回転装置700では、容器本体21を保持する容器保持機構750が設けられており、一定の姿勢とされた容器本体21は、この容器保持機構750によって搬送装置600に移される。その後、容器本体21はフィルム装着装置800(図17参照)へと搬送される。なお、容器保持機構750は、互いに接近する方向および互いに離れる方向に移動可能な一対のアーム751を備えており、この一対のアーム751を用いて、第1突出部24を下方から支持する。そして、この一対のアーム751を用いて容器本体21を持ち上げ、搬送装置600へ容器本体21を移動させる。
【0076】
また、容器本体21の倒れの防止は、図22に示す態様により行うこともできる。
図22は、回転装置700の他の実施形態を示した図である。
本実施形態では、容器本体21の下部に錘760が装着されたうえで容器本体21の搬送が行われる。本実施形態では、錘760が装着されることにより容器本体21の重量が増し、容器本体21が倒れにくくなる。
【0077】
なお、錘760は、容器本体21の底面と接触する接触面に凸部761を有している。そしてこの凸部761は、容器本体21の底面に形成された凹部(不図示)に嵌め込まれる。これにより、容器本体21に対する錘760の回転が規制される。
また、本実施形態でも錘760が循環移動する。本実施形態では、容器本体21が第6ピン726を通過後、錘760が上方から押圧され、容器本体21から錘760が取り外される。そして、取り外された錘760は、ベース610に設けられた孔部630を通じ下方へ落下する。その後、錘760は、不図示のベルト部材によって容器本体21の搬送方向上流側へ搬送され、新たな容器本体21に装着される。
【0078】
なお、本実施形態においても容器保持機構750が設けられており、容器本体21から錘760が取り外される際、この容器保持機構750により容器本体21が保持される。これにより、容器本体21の落下が防止される。そして容器保持機構750により保持された容器本体21は、再度ベース610に載せられた後、フィルム装着装置800へと搬送される。
【0079】
なお、図22では、錘760を容器本体21の下部に装着したが、容器本体21の上部に錘760を載せるようにしてもよい。
図23は、回転装置700の他の実施形態を示した図である。
同図に示すように容器本体21は、胴部211と、胴部211の上方に設けられ上方に向かうに従い直径が小さくなる縮径部212とを有している。本実施形態では、胴部211の直径よりも直径が小さく且つ第1突出部24の直径よりも直径が大きい貫通孔763を有し、リング状に形成された錘760を容器本体21に載せる。これにより容器本体21の重量が増加し容器本体21が倒れにくくなる。
【0080】
なお、容器本体21に載せられた錘760は、容器本体21が第6ピン726を通過した後、錘保持機構770により容器本体21から取り外される。そして錘760が取り外された容器本体21は、フィルム装着装置800へと搬送される。なお、錘保持機構770は、上記容器保持機構750と同様に、互いに接近する方向および互いに離れる方向に移動可能な一対のアーム771を備えており、この一対のアーム771を用いて、錘760を持ち上げ錘760を容器本体21から取り外す。ここで、取り外された錘760は、容器本体21の搬送方向上流側に搬送され、新たな容器本体21に載せられる。
【0081】
ここで、上記では、図4および図5で示した容器20(容器本体21)を回転させる回転装置700について説明した。図9および図10で示した容器20を製造する際に用いる回転装置700は、次のような構成とすることができる。
【0082】
図24は、図9および図10で示した容器20(容器本体21)を回転させる回転装置700および回転装置700における容器本体21の動作を示した図である。なお、図24に示す回転装置700においても、図18に示した倒れ防止機構730を設けることができる。また、図21に示したように、容器本体21を収容容器740に収容した状態で容器本体21を搬送することができる。また、図22、図23に示したように錘760を容器本体21に装着することもできる。
【0083】
図9および図10に示した容器20では、第2突出部25が2つ設けられるとともに、各々の第2突出部25に第1平坦面251〜第3平坦面253が設けられている。このため、図9および図10に示した容器20(容器本体21)を回転させる回転装置700では、図24に示すように、3つの平坦面(第1平坦面251〜第3平坦面253)に対応させて、第1ピン721〜第3ピン723の3つのピンを設けている。
【0084】
例えば、同図の符号20Aに示すように、第1平坦面251が搬送方向下流側を向いた状態で容器本体21が搬送されてきた場合、まず、符号20Bに示すように、第1平坦面251が第1ピン721に突き当たる。これによって、容器本体21は反時計回り方向に回転する。次いで、第2平坦面252が第2ピン722に突き当たり、第3平坦面253が第3ピン723に突き当たる。
【0085】
これにより、符号20Cに示すように、一方の第2突出部25が容器本体21の搬送方向下流側に位置し、他方の第2突出部25が容器本体21の搬送方向上流側に位置する。そして容器本体21は、この姿勢を維持した状態でフィルム装着装置800へ搬送される。そして、フィルム装着装置800では、一方の第2突出部25の下方に例えば第1識別標記23a(図9参照)が位置するようにフィルムFが装着される。その後、加熱工程へ搬送されフィルムFが容器本体21に固定される。これにより図9および図10に示した容器20が完成する。
【0086】
なお、図12で示した容器20を製造する際には、図20に示した回転装置700を用いる。そしてこの場合、第1ピン721〜第6ピン726を、例えば上方に位置する第2突出部25(図12参照)に対応するように(突き当たるように)配置する。これにより、第6ピン726を通過した後の容器本体21は、上方に位置する第2突出部25の第1平坦面251(図12(A)のA−A断面図参照)が搬送方向下流側に位置するようになる。そしてこの場合、フィルム装着装置800にて、上記第1平坦面251の下方に第1識別標記23a(図12(A)参照)が位置するようにフィルムFが装着される。その後、加熱工程へ容器本体21は搬送され、フィルムFが容器本体21に固定される。
【0087】
なお、フィルム装着装置800は既存のものを用いることができる。例えば、図25に示す構成を取り入れてフィルム装着装置800を構成することができる。
図25は、フィルム装着装置800を説明するための図である。
まず、上記フィルムFは、同図(A)および(B)に示すように構成することができる。本実施形態におけるフィルムFは、筒状に形成され且つ径方向において押圧され、同図(B)に示すように前面部F1と背面部F2とが互いに対向する状態となっている。そして、このフィルムFでは、前面部F1に識別標記23が印刷されている。
【0088】
フィルム装着手段の一例としてのフィルム装着装置800では、まず、前面部F1および背面部F2が互いに離れるように、前面部F1および背面部F2を吸引する(同図(A)参照)。これにより、同図(D)に示すように、フィルムFは筒状に膨らむ。またフィルム装着装置800には、同図(C)に示すように、フィルムFの下端部および上端部を保持する保持部810が設けられている。そして、この保持部810によりフィルムFが保持されるとともに、フィルムFはこの保持部810により拡開される。そして、保持部810が下方へ移動することで、容器本体21の周囲にフィルムFが配置される。
【0089】
なお、本実施形態における保持部810は上下方向において2つ設けられている。そして、各々の保持部810は、フィルムFの前面部F1を保持する第1保持部材811と、フィルムFの背面部F2を保持する第2保持部材812とを備えている。そして、第1保持部材811および第2保持部材812の各々は、突起811A、突起812Aを有しており、この突起811A、突起812AをフィルムFの端部に引っ掛けることで、フィルムを保持する。
【0090】
また、第1保持部材811および第2保持部材812は、互いに離れる方向に移動することでフィルムFを拡開する。また、第1保持部材811および第2保持部材812は、下方へ移動することでフィルムFを容器本体21に装着する。なお、上記構成は一例であり、他の装置を用いることができる。また、上記では、所謂シュリンクフィルムを用いた場合を説明したが、接着などによりフィルムFを容器本体21に装着することができる。
【0091】
ここで陳列装置30および容器20の他の実施形態を説明するとともに、この容器20を製造する際の製造工程について説明する。
図26は、陳列装置30の他の実施形態を示した図である。なお同図(A)は陳列装置30の上面図であり、同図(B)は陳列装置30の側面図である。
同図(A)に示すように、陳列装置30は、ガイド32(図1参照、本図では不図示)により形成される移動経路上に、容器20を前方に向けて移動させる第1ローラ部911と、容器20の底部(端部)に接触し容器20に摺動抵抗(摩擦抵抗)を付与する抵抗付与部912とを備えている。
【0092】
ここで本実施形態では、抵抗付与部912からの摺動抵抗により容器20が回転する。また、陳列装置30は、第1ローラ部911と抵抗付与部912との間に配置され容器20の回転(詳細は後述)を停止させる回転停止機構913を備えている。ここで第1ローラ部911、抵抗付与部912、および回転停止機構913は、横方向に並列配置されている。また陳列装置30は、第1ローラ部911、抵抗付与部912、回転停止機構913よりも前方に、容器20を更に前方に移動させる第2ローラ部914を備えている。
【0093】
第1ローラ部911は、容器20の移動方向に沿った回転が可能に設けられたロール状部材911aを複数有している。なお、これらのロール状部材911aは、容器20の移動方向(前後方向)に沿って並べられている。
抵抗付与部912は、例えばゴム部材により構成することができる。なおゴム部材には、例えばEPDM(エチレン−プロピレンゴム)を用いることができる。
第2ローラ部914は、容器20の移動方向に沿って回転可能に設けられたロール状部材914aを複数有している。このロール状部材914aは、容器20の移動方向に沿って並べられている。またロール状部材914aは、幅方向に2列並んで配置されている。
【0094】
回転停止機構913は、同図(B)に示すように、無端状に形成され循環移動が可能なベルト部材913aを備えている。また、回転停止機構913は、回転可能に設けられベルト部材913aを内側から張架する第1張架ロール913bおよび第2張架ロール913cを備えている。また、ベルト部材913aの表面に固定され且つベルト部材913aの移動方向に沿って並べて設けられ、ベルト部材913aの移動に伴い循環移動する複数の移動部材913dを備えている。さらに、ベルト部材913aの移動方向において所定の間隔をおいて設けられ、且つ移動部材913dの表面から突出した複数の突起913eを備えている。ここで突起913eは、載置される容器20の最下端部と移動部材913dとの接触位置よりも容器20側に突出するように設けられている。
【0095】
次いで容器20について説明する。
図27は、容器20を説明するための図である。なお同図(A)は容器20の正面図であり、同図(B)は容器20の底面図である。
本実施形態における容器20も、PET(ポリエチレンテレフタレート)などの樹脂材料により形成された容器を例示している。例えば、このような容器20は、樹脂材料を用いた射出成形(ブロー成形)法、樹脂材料を用いてプリフォームを成形後、これをブロー成形する方法により製造することができる。
【0096】
また同図(A)に示すように本実施形態における容器20は、上記にて説明した容器20と同様、上部に開口(飲み口)を有し且つ円筒状に形成され内部に飲料が充填された容器本体21と、容器本体21の開口を塞ぐキャップ22とを備えている。また容器本体21の外周面には、フィルムFが装着されている。またフィルムFには、商品名、商標名など他の商品と識別するための識別標記23が印刷されている。なお本実施形態では識別標記23が2つ設けられ、この2つの識別標記23は容器20の周方向において180°ずれた状態で設けられている。
【0097】
また本実施形態における容器20は、同図(B)に示すように、底面210に、外方に向かった環状に突出した環状突出部213を備えている。また、環状突出部213の内側には、底面210から突出する2つの突出部214が設けられている。なお、この2つの突出部214は、容器20の周方向において180°ずれた状態で設けられている。また、一方の突出部214は一方の識別標記23の背面側に設けられ、他方の突出部214は他方の識別標記23の背面側に設けられている。なお突出部214は、容器本体21と一体で形成することもできるし、他の部材を接着等により貼付することで形成することができる。
【0098】
次に、陳列装置30における容器20の動作について説明する。
図28は、陳列装置30における容器20の動作を示した図である。
同図の実線28Aに示すように陳列装置30の後方側に容器20が置かれると、環状突出部213(図27(B)参照)が突起913eと接触する。これにより容器20から回転停止機構913に荷重が作用し、回転停止機構913における移動部材913dが前方に向かって移動する。このとき、容器20の図中右方側は第1ローラ部911により円滑に前方に向かって移動しようとするものの、図中左方側は抵抗付与部912から抵抗が付与されるため前方への移動が規制される。
【0099】
この結果破線28Bに示すように、容器20は、前方へ移動しつつも時計回り(周方向)の回転を行う。即ち、容器20が前方に移動しようとする移動力に抗する抵抗力が容器20の部位に応じて異なるようになり、容器20は回転する。詳細には、容器20の重心を境にして左右の抵抗力が異なるようになり、容器20は回転する。
その後、回転停止機構913の突起913eに対して容器20の一方の突出部214(図27参照)が突き当たる。付言すれば、突起913eと一方の突出部214とが対峙する。これにより容器20の回転が停止(規制)される(破線28C参照)。ここで突出部214は容器20(容器本体21)の回転を停止させる回転停止部として捉えることができる。その後、容器20が第2ローラ部914の所定位置まで達すると、容器20と突起913eとが非接触状態となる。これにより容器20は、第2ローラ部914によって更に前方まで移動する(破線28D参照)。
【0100】
本実施形態においても、識別標記23が後方側を向いた状態で容器20が載置部31に置かれたとしても、前方に達する段階において、識別標記23が前方に向くようになる。このため、識別標記23が前方に向いていない状態で容器20の投入を行ったとしても、陳列装置30の前方側に容器20が達した際に識別標記23が前方に向いた状態となる。
【0101】
次いで容器20の製造工程について説明する。
容器20の製造工程には、上記図16で示したとおり、内容物が充填されておらずまたキャップ22が装着されていない空の容器本体21を回転させる回転工程101、回転工程101により回転された容器本体21に対して識別標記23が印刷されたフィルムFを装着するフィルム装着工程102が設けられる。また、回転工程101およびフィルム装着工程102には、上記と同様、空の容器本体21を搬送する搬送装置600、搬送装置600により搬送される容器本体21を周方向に回転させる回転装置700、回転装置700により回転され向きが揃えられた容器本体21に対してフィルムFを装着するフィルム装着装置800が設けられる(図17参照)。
【0102】
ここで容器20を製造する際に用いる搬送装置600および回転装置700について説明する。なお、フィルム装着装置800については、図25を用いて説明したフィルム装着装置800を用いることができる。また、以下で説明する搬送装置600および回転装置700においても、図18に示した倒れ防止機構730を設けることができる。また図23に示したように錘760を容器本体21に装着することもできる。
【0103】
図29は、搬送装置600および回転装置700を説明するための図である。詳細には、同図(A)が上面図であり同図(B)が側面図である。
同図(A)に示すように、搬送装置600は、容器本体21を搬送する第1搬送部650、この第1搬送部650よりも下流側に配置され容器本体21を搬送する第2搬送部660、この第2搬送部660よりも下流側に配置され容器本体21を搬送する第3搬送部670を備えている。
【0104】
第1搬送部650は、ベース651と、このベース651の上面に設けられた複数のロール状部材652と、このロール状部材652を回転させるモータ(不図示)とを備え、上方に置かれた容器本体21を第2搬送部660に向けて搬送する。
【0105】
第2搬送部660は、同図(B)に示すように第1搬送部650よりも下方に配置されている。この第2搬送部660は、同図(A)に示すように、循環移動可能に設けられたベルト部材661と、このベルト部材661の上面が容器本体21の移動方向下流側に向かって移動するようにベルト部材661を回転駆動させるモータ(不図示)とを備えている。また、第2搬送部660は、ベルト部材661の両側に第1搬送機構662および第2搬送機構663を備えている。第1搬送機構662および第2搬送機構663は同様に構成されており、容器本体21の搬送経路に沿って設けられたベース664、このベース664の上面に設けられた複数のロール状部材665、ロール状部材665を回転させるモータ(不図示)を備えている。
【0106】
第3搬送部670は、ベース671と、このベース671の上面に設けられた複数のロール状部材672と、このロール状部材672を回転させるモータ(不図示)とを備え、上方に置かれる容器本体21をさらに下流側に搬送する。
【0107】
一方、位置決め手段の一例としての回転装置700は、第2搬送部660のベルト部材661上に設けられている。ここで回転装置700は、ベルト部材661に回転可能な状態で取り付けられベルト部材661の上面から突出したピン780と、このピン780に取り付けられピン780の回転に応じて回転する回転部材781と、ベルト部材661の内周面側に設けられピン780を周方向に回転させるモータ(不図示)とを備えている。なお、ピン780、回転部材781およびモータ(不図示)は、同図(B)に示すようにベルト部材661の移動方向において複数設けられている。また、棒状に形成された回転部材781の長さは、容器20に形成された環状突出部213(図27参照)の直径よりも小さくなっている。
【0108】
ここで第1搬送部650により搬送されてきた容器本体21は、第2搬送部660に落下する。このとき、第2搬送部660のベルト部材661に設けられた回転部材781が、上記環状突出部213の内部に入り込む(符号29A参照)。また、容器本体21が第2搬送部660に落下したことが不図示のセンサにより検知されると、制御部(不図示)によりモータの回転が行われる。これによって符号29Bに示すように回転部材781の回転が開始される。これにより容器本体21に形成された突出部214(図27も参照)が回転部材781により押圧され、容器本体21の周方向の回転が行われる。その後、符号29Cに示すように、予め定められた位置にて回転部材781の回転が停止される。これによって容器本体21が予め定められた一定の姿勢となる。その後この容器本体21は、第3搬送部670により更に下流側へ搬送されるとともにフィルム装着装置800へと搬送される。
【0109】
なお上記では、回転部材781を回転させることにより容器本体21を周方向に回転させ容器本体21を予め定められた姿勢としたがこれ以外の手法によっても容器本体21を予め定められた姿勢とすることができる。例えば、容器本体21の外周面に対し回転するローラを接触させることで容器本体21を周方向に回転させ、停止した回転部材781に対し突出部214を突き当てることで容器本体21を予め定められた姿勢とすることができる。また上記では底面210に形成された凸部(突出部214)を利用して容器本体21の回転を停止させたが、凹部を形成しこの凹部に対し不図示の突起等を入り込ませることで容器本体21の回転を停止させることもできる。
【符号の説明】
【0110】
20…容器、21…容器本体、23…識別標記、25…第2突出部、251〜256…第1平坦面〜第6平坦面、600…搬送装置、700…回転装置、721〜726…第1ピン〜第6ピン、730…倒れ防止機構、731…第1部材、732…第2部材、741…穴部、760…錘、800…フィルム装着装置、F…フィルム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物が充填される前の容器の製造方法であって、
容器本体と、当該容器本体が陳列装置にて移動する際に当該陳列装置側から抗力を受け当該容器本体を周方向に回転させる回転部と、を有する前記容器を搬送する搬送工程と、
搬送される前記容器を当該容器の前記回転部を利用して周方向に回転させ、当該容器を予め定められた姿勢とする回転工程と、
前記回転工程により回転された前記容器に対し、標記が付されたフィルムを装着するフィルム装着工程と、
を含む容器の製造方法。
【請求項2】
前記回転工程では、搬送される前記容器の前記回転部に対し抗力を付与することで当該容器を周方向に回転させることを特徴とする請求項1記載の容器の製造方法。
【請求項3】
前記回転工程には、前記抗力による前記容器の倒れを防止する倒れ防止機構が設けられていることを特徴とする請求項2記載の容器の製造方法。
【請求項4】
前記抗力は、搬送される前記容器の搬送方向下流側から搬送方向上流側に向かって付与され、
前記倒れ防止機構は、搬送される前記容器の外周面であって搬送方向上流側に位置する外周面に少なくとも対峙する対峙部材を用いて前記倒れを防止することを特徴とする請求項3記載の容器の製造方法。
【請求項5】
前記倒れ防止機構は、前記容器を収容可能な穴部の内部に当該容器を収容することで当該容器の前記倒れを防止することを特徴とする請求項3記載の容器の製造方法。
【請求項6】
前記回転工程では、前記容器の重量を増加させる錘が当該容器に装着された状態で当該容器の搬送が行われることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の容器の製造方法。
【請求項7】
前記回転部は、筒状に形成された前記容器本体の外周面と交差する関係で配置された面を当該容器本体の周方向において複数有し、
前記回転工程では、前記容器の搬送経路上に突出する突出部を前記交差する関係で配置された面に順次接触させ、当該容器を周方向に回転させることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の容器の製造方法。
【請求項8】
前記突出部は、高さ方向における位置が調整可能に設けられていることを特徴とする請求項7記載の容器の製造方法。
【請求項9】
前記容器本体は、筒状に形成されるとともに高さ方向における一部に縮径部を有し、前記回転部は、当該縮径部に設けられ、
前記回転工程では、前記縮径部に設けられた前記回転部を利用して前記容器を周方向に回転させることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の容器の製造方法。
【請求項10】
前記フィルム装着工程では、前記回転部と前記標記とが予め定められた位置関係を有するように前記フィルムを装着することを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の容器の製造方法。
【請求項11】
内容物が充填される前の容器の製造システムであって、
容器本体と、当該容器本体が陳列装置にて移動する際に当該陳列装置側から抗力を受け当該容器本体を周方向に回転させる回転部と、を有する前記容器を搬送する搬送手段と、
搬送される前記容器を当該容器の前記回転部を利用して周方向に回転させ、当該容器を予め定められた姿勢とする回転手段と、
前記回転手段により回転された前記容器に対し、標記が付されたフィルムを装着するフィルム装着手段と、
を含む製造システム。
【請求項12】
内容物が充填される前の容器の製造方法であって、
容器本体と、当該容器本体が陳列装置にて周方向に回転しながら移動する際に当該陳列装置の所定部位と対峙し当該容器本体の回転を停止させる回転停止部と、を有する容器の当該回転停止部を利用して当該容器を予め定められた姿勢とする位置決め工程と、
前記位置決め工程により前記予め定められた姿勢とされた前記容器に対し、標記が付されたフィルムを装着するフィルム装着工程と、
を含む容器の製造方法。
【請求項13】
前記位置決め工程では、前記回転停止部を利用して前記容器を周方向に回転させ当該容器を前記予め定められた姿勢とすることを特徴とする請求項12記載の容器の製造方法。
【請求項14】
前記位置決め工程では、前記容器を周方向に回転させるとともに前記回転停止部を利用して当該容器の回転を停止させ、当該容器を前記予め定められた姿勢とすることを特徴とする請求項12記載の容器の製造方法。
【請求項15】
内容物が充填される前の容器の製造システムであって、
容器本体と、当該容器本体が陳列装置にて周方向に回転しながら移動する際に当該陳列装置の所定部位と対峙し当該容器本体の回転を停止させる回転停止部と、を有する容器の当該回転停止部を利用して当該容器を予め定められた姿勢とする位置決め手段と、
前記位置決め手段により前記予め定められた姿勢とされた前記容器に対し、標記が付されたフィルムを装着するフィルム装着手段と、
を含む製造システム。
【請求項1】
内容物が充填される前の容器の製造方法であって、
容器本体と、当該容器本体が陳列装置にて移動する際に当該陳列装置側から抗力を受け当該容器本体を周方向に回転させる回転部と、を有する前記容器を搬送する搬送工程と、
搬送される前記容器を当該容器の前記回転部を利用して周方向に回転させ、当該容器を予め定められた姿勢とする回転工程と、
前記回転工程により回転された前記容器に対し、標記が付されたフィルムを装着するフィルム装着工程と、
を含む容器の製造方法。
【請求項2】
前記回転工程では、搬送される前記容器の前記回転部に対し抗力を付与することで当該容器を周方向に回転させることを特徴とする請求項1記載の容器の製造方法。
【請求項3】
前記回転工程には、前記抗力による前記容器の倒れを防止する倒れ防止機構が設けられていることを特徴とする請求項2記載の容器の製造方法。
【請求項4】
前記抗力は、搬送される前記容器の搬送方向下流側から搬送方向上流側に向かって付与され、
前記倒れ防止機構は、搬送される前記容器の外周面であって搬送方向上流側に位置する外周面に少なくとも対峙する対峙部材を用いて前記倒れを防止することを特徴とする請求項3記載の容器の製造方法。
【請求項5】
前記倒れ防止機構は、前記容器を収容可能な穴部の内部に当該容器を収容することで当該容器の前記倒れを防止することを特徴とする請求項3記載の容器の製造方法。
【請求項6】
前記回転工程では、前記容器の重量を増加させる錘が当該容器に装着された状態で当該容器の搬送が行われることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の容器の製造方法。
【請求項7】
前記回転部は、筒状に形成された前記容器本体の外周面と交差する関係で配置された面を当該容器本体の周方向において複数有し、
前記回転工程では、前記容器の搬送経路上に突出する突出部を前記交差する関係で配置された面に順次接触させ、当該容器を周方向に回転させることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の容器の製造方法。
【請求項8】
前記突出部は、高さ方向における位置が調整可能に設けられていることを特徴とする請求項7記載の容器の製造方法。
【請求項9】
前記容器本体は、筒状に形成されるとともに高さ方向における一部に縮径部を有し、前記回転部は、当該縮径部に設けられ、
前記回転工程では、前記縮径部に設けられた前記回転部を利用して前記容器を周方向に回転させることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の容器の製造方法。
【請求項10】
前記フィルム装着工程では、前記回転部と前記標記とが予め定められた位置関係を有するように前記フィルムを装着することを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の容器の製造方法。
【請求項11】
内容物が充填される前の容器の製造システムであって、
容器本体と、当該容器本体が陳列装置にて移動する際に当該陳列装置側から抗力を受け当該容器本体を周方向に回転させる回転部と、を有する前記容器を搬送する搬送手段と、
搬送される前記容器を当該容器の前記回転部を利用して周方向に回転させ、当該容器を予め定められた姿勢とする回転手段と、
前記回転手段により回転された前記容器に対し、標記が付されたフィルムを装着するフィルム装着手段と、
を含む製造システム。
【請求項12】
内容物が充填される前の容器の製造方法であって、
容器本体と、当該容器本体が陳列装置にて周方向に回転しながら移動する際に当該陳列装置の所定部位と対峙し当該容器本体の回転を停止させる回転停止部と、を有する容器の当該回転停止部を利用して当該容器を予め定められた姿勢とする位置決め工程と、
前記位置決め工程により前記予め定められた姿勢とされた前記容器に対し、標記が付されたフィルムを装着するフィルム装着工程と、
を含む容器の製造方法。
【請求項13】
前記位置決め工程では、前記回転停止部を利用して前記容器を周方向に回転させ当該容器を前記予め定められた姿勢とすることを特徴とする請求項12記載の容器の製造方法。
【請求項14】
前記位置決め工程では、前記容器を周方向に回転させるとともに前記回転停止部を利用して当該容器の回転を停止させ、当該容器を前記予め定められた姿勢とすることを特徴とする請求項12記載の容器の製造方法。
【請求項15】
内容物が充填される前の容器の製造システムであって、
容器本体と、当該容器本体が陳列装置にて周方向に回転しながら移動する際に当該陳列装置の所定部位と対峙し当該容器本体の回転を停止させる回転停止部と、を有する容器の当該回転停止部を利用して当該容器を予め定められた姿勢とする位置決め手段と、
前記位置決め手段により前記予め定められた姿勢とされた前記容器に対し、標記が付されたフィルムを装着するフィルム装着手段と、
を含む製造システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【公開番号】特開2011−37494(P2011−37494A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−187582(P2009−187582)
【出願日】平成21年8月12日(2009.8.12)
【出願人】(000002004)昭和電工株式会社 (3,251)
【出願人】(000186854)昭和アルミニウム缶株式会社 (155)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月12日(2009.8.12)
【出願人】(000002004)昭和電工株式会社 (3,251)
【出願人】(000186854)昭和アルミニウム缶株式会社 (155)
【Fターム(参考)】
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