説明

容器及び食品

【課題】 断熱具を用いることなく電子レンジ等の加熱手段から取り出すことができる容器及び食品を提供する。
【解決手段】 食品10及び容器11は、椀型の容器本体12と逆椀型の容器蓋13を有する。容器本体の環状開口縁部29と容器蓋の環状開口縁部45は、容器本体の開口部23と容器蓋の開口部35を対向させた状態で嵌合可能な形状を有する。容器本体の外面21と容器蓋の内面33は、上下反転された容器蓋の内面の内側に容器本体の外面を位置させることができる形状を有する。容器本体の外面又は容器蓋の内面いずれか一方は、容器蓋の内面の内側に容器本体の外面を位置させた状態で他方に向けて突出すると共に他方に当接し、容器本体の外面と容器蓋の内面との間に断熱空間50,51を形成すると共に容器蓋の内側に容器本体を位置決めする複数の突出部39を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器本体と容器蓋からなる容器と、容器に食材を収容した食品に関する。
【背景技術】
【0002】
電子レンジで調理する電子レンジ調理食品として、合成樹脂からなる容器の内部に食材を収容すると共に容器開口部をフィルムシートでシールしたものが市場に提供されている。このような電子レンジ調理食品は、フィルムシートの一部を剥いだ状態で電子レンジに入れて加熱される。このとき、容器が薄い合成樹脂シートで形成されていれば、加熱された食材の熱が容易に容器外面まで伝わり、容器の外面の温度も相当高くなる。そのために、電子レンジから食品を取り出す場合、例えば布製の断熱具を使用しなければならないという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、本発明は、断熱具を用いることなく電子レンジ等の加熱手段から取り出すことができる容器及び食品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的を達成するため、本発明に係る容器(11)は、椀型の容器本体(12)と逆椀型の容器蓋(13)を有する容器であって、容器本体(12)の環状開口縁部(29)と容器蓋(13)の環状開口縁部(45)は、容器本体(12)の開口部(23)と容器蓋(13)の開口部(35)を対向させた状態で嵌合可能な形状を有する。容器本体(12)の外面(21)と容器蓋(13)の内面(33)は、上下反転された容器蓋(13)の内面(33)の内側に容器本体(12)の外面(21)を位置させることができる形状を有する。容器本体(12)の外面(21)又は容器蓋(13)の内面(33)いずれか一方は、容器蓋(13)の内面(33)の内側に容器本体(12)の外面(21)を位置させた状態で他方に向けて突出すると共に他方に当接し、容器本体(12)の外面(21)と容器蓋(13)の内面(33)との間に断熱空間(50,51)を形成すると共に容器蓋(13)の内面(33)の内側に容器本体(12)を位置決めする複数の突出部(39)を備えている。
【0005】
この容器(11)では、複数の突出部(39)は、容器蓋(13)の内面(33)の内側に容器本体(12)の外面(21)を位置させた状態で、容器本体(12)の環状開口縁部(29)と容器蓋(13)の環状開口縁部(45)との間に、周方向に連続的にまたは断続的に、断熱空間(50,51)を大気に連通する連通開口(52)を形成するものであることが好ましい。
【0006】
また、容器本体(12)が容器本体(12)の中心を通る中心軸(24)に対して回転対称の形状を有し、容器蓋(13)は容器蓋(13)の中心を通る中心軸(36)に対して回転対称の形状を有し、容器本体(12)の外面(21)と容器蓋(13)の内面(33)は、容器蓋(13)の内面(33)の内側に容器本体(12)の外面(21)を位置させた状態で、容器本体(12)の中心軸(24)を中心とする容器本体(12)の容器蓋(13)に対する回転を規制する回転規制部(28,44)をそれぞれ備えていることが好ましい。
【0007】
本発明の他の形態の容器(11)は、椀型の容器本体(12)と逆椀型の容器蓋(13)からなり、容器本体(12)と容器蓋(13)は類似の形状を有し、容器本体(12)の開口部(23)を上方に向けると共に容器蓋(13)の開口部(35)を下方に向けた状態で、容器本体(12)の開口縁部(29)と容器蓋(13)の開口縁部(45)は嵌合可能であり、容器本体(12)の開口部(23)を上方に向けると共に容器蓋(13)の開口部(35)を上方に向けた状態で、容器蓋(13)に容器本体(12)を収容可能であり、容器本体(12)又は容器蓋(13)の一方は、容器蓋(13)に容器本体(12)を収容した状態で、一方から他方に向けて突出すると共に他方に当接し、容器本体(12)と容器蓋(13)との間に断熱空間(50,51)を形成すると共に容器蓋(13)に対して容器本体(12)を位置決めする突出部(39)を備えている。
【0008】
この容器(11)では、容器本体(12)と容器蓋(13)はそれぞれ円形の容器本体(12)と円形の容器蓋(13)であり、容器本体(12)と容器蓋(13)は、容器蓋(13)に容器本体(12)を収容した状態で、容器本体(12)と容器蓋(13)との相対的な回転を防止する回転規制部(28,44)を備えていることが好ましい。
【0009】
本発明に係る食品(10)は、上述した容器(11)を利用した食品である。具体的に、本発明に係る食品(11)は、椀型の容器本体(12)、逆椀型の容器蓋(13)と、容器本体(12)に収容された食材を備えた食品であって、容器本体(12)の環状開口縁部(29)と容器蓋(13)の環状開口縁部(45)は、容器本体(12)の開口部(23)と容器蓋(13)の開口部(35)を対向させた状態で嵌合可能な形状を有し、容器本体(12)の外面(21)と容器蓋(13)の内面(33)は、上下反転された容器蓋(13)の内面(33)の内側に容器本体(12)の外面(21)を位置させることができる形状を有し、容器本体(12)の外面(21)又は容器蓋(13)の内面(33)のいずれか一方は、上記容器蓋(13)の内面(33)の内側に上記容器本体(12)の外面(21)を位置させた状態で他方に向けて突出すると共に他方に当接し、上記容器本体(12)の外面(21)と上記容器蓋(13)の内面(33)との間に断熱空間(50,51)を形成すると共に上記容器蓋(13)の内面(33)の内側に上記容器本体(12)を位置決めする複数の突出部(39)を備えている。
【0010】
本発明の他の形態の食品(10)は、椀型の容器本体(12)と、逆椀型の容器蓋(13)と、容器本体(12)に収容された食材を有し、容器本体(12)と容器蓋(13)は類似の形状を有し、容器本体(12)の開口部(23)を上方に向けると共に上記容器蓋(13)の開口部(35)を下方に向けた状態で、容器本体(12)の開口縁部(29)と容器蓋(13)の開口縁部(45)は嵌合可能であり、容器本体(12)の開口部(23)を上方に向けると共に容器蓋(13)の開口部(35)を上方に向けた状態で、容器蓋(13)に上記容器本体(12)を収容可能であり、容器本体(12)又は容器蓋(13)の一方は、容器蓋(13)に容器本体(12)を収容した状態で、一方から他方に向けて突出すると共に他方に当接し、容器本体(12)と容器蓋(13)との間に断熱空間(50,51)を形成すると共に容器蓋(13)に対して容器本体(12)を位置決めする突出部(39)を備えている。
【0011】
これらの食品(10)の他の形態は、容器本体(12)と容器蓋(13)はそれぞれ円形の容器本体(12)と円形の容器蓋(13)であり、容器本体(12)と容器蓋(13)は、容器蓋(13)に容器本体(12)を収容した状態で、容器本体(12)と容器蓋(13)との相対的な回転を防止する回転規制部(28,44)を備えている。
【0012】
また、食品(10)の別の形態は、食材が収容された容器本体(12)の開口部を封止するシール(32)を有する。
【0013】
さらに、食品(10)の他の形態は、容器本体(12)と容器蓋(13)を嵌合した状態で、容器蓋(13)の内側に第2の食材(49)が収容されている。
【発明の効果】
【0014】
このように構成された容器及び食品によれば、容器を構成する容器蓋を上下反転して容器本体を収容した状態で、容器本体と容器蓋との間には断熱空間が形成されるため、容器本体に例えば食材を収容して電子レンジで加熱しても、加熱された食材の熱が容器蓋まで伝わらず、この容器蓋を持って食品を電子レンジから取り出すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して本発明に係る容器及び食品について説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態である、容器に食材を収容した電子レンジ調理食品10を示す。図示するように、食品10は容器(容器アセンブリ)11を有する。容器11は、椀型の容器本体12と逆椀型の容器蓋13を有する。容器本体12と容器蓋13は、電子レンジの加熱温度に耐えるポリプロピレン、ポリエチレンなどの薄い合成樹脂シートを熱成形して形成されている。合成樹脂シートの厚みは、例えば約0.2〜0.4mmである。したがって、図面上は、断面が一つの線で描かれている。
【0017】
図2は、容器本体12の詳細な構造を示す。上述のように、容器本体12は薄い合成樹脂シートで形成されていることから図面上では断面が一つの線で表されているが、通常の容器と同様に断面の内側と外側にそれぞれ内面20と外面21を有し、内面20の内側に空間22(食材収容空間)を形成している。実施の形態では、容器本体12は円形容器である。したがって、容器本体12の内面20と外面21は、容器本体12の中心を通り、容器本体開口部23を垂直方向に横断する中心軸24に関してほぼ回転対称の円形を有する。容器本体12の周壁25とこれに接続された底壁26には、周方向に等間隔に、半径方向に伸びる多数の隆起部27と窪み部28(回転規制部)が放射状に形成されている。開口部23を形成している環状開口縁部29は、半径方向外側に向かって伸びる環状フランジ30を有する。このように構成された容器本体12は、図1に示すように、第1の食材31が収容された後、開口部23が合成樹脂シート等からなるシール32によって塞がれる。なお、第1の食材31は、電子レンジによって加熱調理可能なものであれば何でもよいし、図示しない合成樹脂からなる袋に密封したうえで容器本体12に収容してもよい。
【0018】
図3は、容器蓋13の詳細な構造を示す。容器蓋13は、容器本体12と同様に薄い合成樹脂シートで形成されていることから図面上では断面が一つの線で表されているが、通常の容器蓋と同様に断面の内側と外側にそれぞれ内面33と外面34を有する。容器蓋13は容器本体12に類似の形状を有する円形容器である。したがって、容器蓋13及びその内面33と外面34は、容器蓋13の中心を通り、容器蓋開口部35を垂直方向に横断する中心軸36に関してほぼ回転対称の形状を有する。容器蓋13の周壁37と底壁38(天井壁)を繋ぐ角部領域には、外側から内側に向かって突出し、半径方向に放射状に伸びる複数の突出部(突起)39が、周方向に等間隔に形成されている。実施の形態では、6つの突出部39が周方向に60度の間隔をあけて形成されている。各突出部39は、容器本体12における周壁37と底壁38を繋ぐ角部40(図2参照)の外面輪郭に沿った形状の内面部分41を有し、その内面部分41には底壁側に底壁支持面42が形成されるとともに周壁側に周壁支持面43が形成されている。図3(b)において中心軸36を挟んで左右に対向している一対の突出部39の中央部には、突出部内面部分41の一部を更に内方にそして、開口部35を形成している環状開口縁部45は中心軸36とほぼ平行に伸びる環状筒部46を有する。環状筒部46には、開口端部の内側(図3(a)では上側)に、内方に突出する係止爪47が周方向に連続して又は周方向に断続的に形成されている。ここで、環状筒部46の内径は、容器本体12における環状フランジ30の外径とほぼ同一である。また、周方向に伸びる係止爪47の内径は、容器本体12における環状フランジ30の外径よりも僅かに小さい。したがって、図4に示すように、容器本体12の環状開口縁部29と容器蓋13の環状開口縁部45を嵌合した状態で、容器本体12における環状フランジ30が容器蓋13における環状筒部46の内側に入り、係止爪47によって抜け止めが図られる。
【0019】
容器蓋13は、図1に示す使用状態では上方に向かって凸状の形状を有し、図4に示すように容器本体12に嵌合し装着した状態では、容器本体12及びシール32の上に大きな内部空間48(第2の食材収容空間)を形成する。したがって、図1に示すように、容器11を組み立てた状態で容器蓋13とシール32の間に形成される空間48に第2の食材49を収容することができる。第2の食材49は、電子レンジによって加熱調理可能なものであれば何でもよいが、第1の食材31と組み合わせて食事に供される材料が好ましい。このように組み合わせて食事に供される第1及び第2の食材としては、例えば、ご飯とご飯の上に載せる具(焚き物、調理済みの食材)が考えられる。したがって、第2の食材は、図示しない合成樹脂からなる袋に密封したうえで容器本体12に収容することが好ましい。
【0020】
このように構成された食品10を製造する場合、図1に示すように、容器本体12に第1の食材31を収容する。次に、容器本体12の開口部23をシール32で塞ぐ。このとき、シール32は熱で接着するのが好ましい。続いて、シール32の上に第2の食材49を載せ、容器蓋13を容器本体12に嵌め合わせる。このとき、図4に示すように、容器本体12の環状開口縁部29に形成された環状フランジ30を容器蓋13の環状開口縁部45に形成された環状筒部46にはめ込み、容器蓋13の係止爪47で環状フランジ30の抜け出しを防止する。
【0021】
食品10を食事に供する場合、容器本体12から容器蓋13を取り外す。次に、シール32を所定長さ剥がし、容器本体12に収容されている第1の食材31の上に第2の食材49を載せる。このとき、第1の食材31、第2の食材49が袋に収容されている場合、これらを袋から取り出す。容器本体12から分離された容器蓋13は、図5,6に示すように上下反転し、容器蓋13の内部空間48(内面33の内側)に容器本体12を収容する。図3を参照して説明したように、容器蓋13には内部に向かって突出する複数の突出部39が形成されており、その内面部分41は容器本体12の外面輪郭に沿って配置されている。したがって、図6に示すように、容器蓋13の内部では、容器本体12の底壁25と周壁38が突出部内面部分の底壁支持面42と周壁支持面43にそれぞれ支持される。その結果、容器本体12の底壁25と容器蓋13の底壁37との間には底部断熱空間50が形成される。また、容器本体12の周壁25と容器蓋13の周壁37との間には、底部断熱空間50と流体的に連通した外周断熱空間51が形成される。さらに、容器本体12の環状開口縁部29と容器蓋13の環状開口縁部45との間には、周方向に連続的に又は周方向に断続的に、底部断熱空間50と外周断熱空間51を大気に接続する連通開口52が形成される。加えて、実施の形態では、容器蓋13の突出部39に回転規制部44が形成されており、この回転規制部44が容器本体12の周壁窪み部28に係合する。したがって、容器蓋13の内側で容器本体12が回転することはない。
【0022】
このようにして再び組み合わされた容器11を有する食品10は、電子レンジ(図示せず)に入れて加熱される。その結果、第1の食材31と第2の食材49が、食事に供される程度まで加熱される。加熱された食材31,49の熱は、容器本体12の外面に伝わる。しかし、容器外面21と容器蓋13の間には断熱空間50,51が形成されているので、容器蓋13は高温にならず、人が触っても火傷等の怪我をしない温度である。そのため、加熱後の食品10は、上下反転されて容器本体12に組み合わされた容器蓋13を持って、電子レンジから取り出すことができる。
【0023】
また、実施の形態の円形容器では、容器蓋突出部39の内面部分41は容器本体12の外面輪郭に沿って配置されており、容器本体12と容器蓋13に両者の相対的回転を防止するための手段(周壁窪み部28と回転規制部44)が設けてあるので、加熱された食品10を持ち運ぶ際に、容器蓋13の内側で容器本体12が踊ることがなく、極めて安全である。また、実施の形態では容器本体12が容器蓋13にほぼ収容される形状としてあるので、廃棄の際に占有する空間も最小限で済む。
【0024】
なお、以上の説明では、容器本体12と容器蓋13は中心軸24、36に対して回転対称な形状を有するものとしたが、この場合の回転対称は完全な回転対称である必要はなく、上下反転した容器蓋13の内側に容器本体12が収容されて両者の間に断熱空間が形成される限り、多少の変形は許される。
【0025】
また、容器本体12と容器蓋13は、これらを上方から見たときに四角形又はその他の多角形を有するものであってもよい。
【0026】
さらに、以上の説明では、容器本体12と容器蓋13は厚みが約0.2〜0.4mmの薄い合成樹脂シートで形成した。そのために、容器本体12と容器蓋13の内面形状と外面形状はほぼ同じ形状を有するが、容器本体12又は容器蓋13若しくはそれらの両方が約1〜5mmの厚みを有する場合もあり、その場合には容器本体12や容器蓋13の内面形状と外面形状は必ずしも同一又は相似にはならず、内面形状と外面形状が異なる場合があり得る。
【0027】
さらにまた、以上の説明では、容器蓋13に突出部39を設けたが、容器本体12に突出部39を設けてもよいし、容器蓋13と容器本体12の両方に突出部を設けてもよい。そして、以上の説明において、各突出部39には底壁支持面42と周壁支持面43の両方を設けたが、底壁支持面のみを有する突出部と周壁支持面のみを有する突出部を設けてもよい。ただし、上述の実施形態のように、周壁と底壁を連結する角部に突出部を設けた場合、容器本体や容器蓋の成形型を成形品から上方又は下方(中心軸と平行な方向)に容易に分離させることができるので、容器本体や容器蓋の設計が容易にある。
【0028】
また、以上の説明では、容器蓋13の回転規制部44を突出部39に形成したが、このような回転規制部は別の場所に設けてもよい。
【0029】
そして、以上の説明では、容器本体12と容器蓋13の内側に形成された空間22、48に第1の食材31と第2の食材49をそれぞれ収容したが、第2の食材49は必ずしも必要ではないし、これら容器本体12と容器蓋13の空間22,48に収容する材料は食材に限るものではない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明に係る容器と食品の分解斜視図。
【図2】図1に示す容器本体の断面図〔図2(a)〕と平面図〔図2(b)〕。
【図3】図1に示す容器蓋の断面図〔図3(a)〕と平面図〔図3(b)〕。
【図4】図1に示す容器本体と容器蓋を組み合わせた状態の断面図。
【図5】容器本体と上下反転した容器蓋を示す断面図。
【図6】図5に示す容器本体と容器蓋を組み合わせた状態の断面図。
【符号の説明】
【0031】
10:電子レンジ調理食品、11:容器、12:容器本体、13:容器蓋、20:内面、21:外面、22:空間、23:容器本体開口部、24:中心軸、25:周壁、26:底壁、27:隆起部、28:窪み部、29:環状開口縁部、30:環状フランジ、31:第1の食材、32:シール、33:内面、34:外面、35:容器蓋開口部、36:中心軸、37:周壁、38:底壁(天井壁)、39:突出部(突起)、40:角部、41:内面部分、42:底壁支持面、43:周壁支持面、44:回転規制部(位置決め部)、45:環状開口縁部、46:環状筒部、47:係止爪、48:内部空間、49:第2の食材、50:断熱空間、51:断熱空間、52:連通開口。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
椀型の容器本体と逆椀型の容器蓋を有する容器であって、
上記容器本体の環状開口縁部と上記容器蓋の環状開口縁部は、上記容器本体の開口部と上記容器蓋の開口部を対向させた状態で嵌合可能な形状を有し、
上記容器本体の外面と上記容器蓋の内面は、上下反転された上記容器蓋の内面の内側に上記容器本体の外面を位置させることができる形状を有し、
上記容器本体の外面又は上記容器蓋の内面いずれか一方は、上記容器蓋の内面の内側に上記容器本体の外面を位置させた状態で他方に向けて突出すると共に他方に当接し、上記容器本体の外面と上記容器蓋の内面との間に断熱空間を形成すると共に上記容器蓋の内面の内側に上記容器本体を位置決めする複数の突出部を備えていることを特徴とする容器。
【請求項2】
上記複数の突出部は、上記容器蓋の内面の内側に上記容器本体の外面を位置させた状態で、上記容器本体の環状開口縁部と上記容器蓋の環状開口縁部との間に、周方向に連続的にまたは断続的に、上記断熱空間を大気に連通する連通開口を形成することを特徴とする請求項1に記載の容器。
【請求項3】
上記容器本体は上記容器本体の中心を通る中心軸に対して回転対称の形状を有し、
上記容器蓋は上記容器蓋の中心を通る中心軸に対して回転対称の形状を有し、
上記容器本体の外面と上記容器蓋の内面は、上記容器蓋の内面の内側に上記容器本体の外面を位置させた状態で、上記容器本体の中心軸を中心とする上記容器本体の上記容器蓋に対する回転を規制する回転規制部をそれぞれ備えていることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の容器。
【請求項4】
椀型の容器本体と逆椀型の容器蓋からなり、
上記容器本体と容器蓋は類似の形状を有し、
上記容器本体の開口部を上方に向けると共に上記容器蓋の開口部を下方に向けた状態で、上記容器本体の開口縁部と上記容器蓋の開口縁部は嵌合可能であり、
上記容器本体の開口部を上方に向けると共に上記容器蓋の開口部を上方に向けた状態で、上記容器蓋に上記容器本体を収容可能であり、
上記容器本体又は容器蓋の一方は、上記容器蓋に容器本体を収容した状態で、上記一方から他方に向けて突出すると共に他方に当接し、上記容器本体と容器蓋との間に断熱空間を形成すると共に上記容器蓋に対して上記容器本体を位置決めする突出部を備えていることを特徴とする容器。
【請求項5】
上記容器本体と容器蓋はそれぞれ円形の容器本体と円形の容器蓋であり、上記容器本体と容器蓋は、上記容器蓋に容器本体を収容した状態で、上記容器本体と容器蓋との相対的な回転を防止する回転規制部を備えていることを特徴とする請求項4に記載の容器。
【請求項6】
椀型の容器本体、逆椀型の容器蓋と、上記容器本体に収容された食材を備えた食品であって、
上記容器本体の環状開口縁部と上記容器蓋の環状開口縁部は、上記容器本体の開口部と上記容器蓋の開口部を対向させた状態で嵌合可能な形状を有し、
上記容器本体の外面と上記容器蓋の内面は、上下反転された上記容器蓋の内面の内側に上記容器本体の外面を位置させることができる形状を有し、
上記容器本体の外面又は上記容器蓋の内面のいずれか一方は、上記容器蓋の内面の内側に上記容器本体の外面を位置させた状態で他方に向けて突出すると共に他方に当接し、上記容器本体の外面と上記容器蓋の内面との間に断熱空間を形成すると共に上記容器蓋の内面の内側に上記容器本体を位置決めする複数の突出部を備えていることを特徴とする食品。
【請求項7】
椀型の容器本体と、逆椀型の容器蓋と、上記容器本体に収容された食材を有し、
上記容器本体と容器蓋は類似の形状を有し、
上記容器本体の開口部を上方に向けると共に上記容器蓋の開口部を下方に向けた状態で、上記容器本体の開口縁部と上記容器蓋の開口縁部は嵌合可能であり、
上記容器本体の開口部を上方に向けると共に上記容器蓋の開口部を上方に向けた状態で、上記容器蓋に上記容器本体を収容可能であり、
上記容器本体又は容器蓋の一方は、上記容器蓋に容器本体を収容した状態で、上記一方から他方に向けて突出すると共に他方に当接し、上記容器本体と容器蓋との間に断熱空間を形成すると共に上記容器蓋に対して上記容器本体を位置決めする突出部を備えていることを特徴とする食品。
【請求項8】
上記容器本体と容器蓋はそれぞれ円形の容器本体と円形の容器蓋であり、上記容器本体と容器蓋は、上記容器蓋に容器本体を収容した状態で、上記容器本体と容器蓋との相対的な回転を防止する回転規制部を備えていることを特徴とする請求項6又は7の記載の容器。
【請求項9】
上記食材が収容された容器本体の開口部を封止するシールを有することを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の食品。
【請求項10】
上記容器本体と容器蓋を嵌合した状態で、上記容器蓋の内側に第2の食材が収容されていることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の食品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−256672(P2006−256672A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−78822(P2005−78822)
【出願日】平成17年3月18日(2005.3.18)
【出願人】(000118497)伊藤ハム株式会社 (57)
【Fターム(参考)】