説明

射出成形装置

【課題】非酸化性ガスで置換された成形室内で成形を行うことにより樹脂焼けを防止するとともに、型交換や温度設定を短時間で行えるようにする。
【解決手段】成形室12に射出成形機11が配置された射出成形装置10は、第1のシャッタ31を介して成形室12に連通し成形型を予備加熱する予備室15と、予備室15と成形室12との間で成形型30を移送する金型搬送シリンダ16と、第1のシャッタ31を開閉する第1のシリンダ33と、成形室12及び予備室15を夫々覆う第1及び第2の筐体18,19に夫々設けられた第1と第2の流入弁21,22及び第1と第2の排出弁23,24と、第1と第2の流入弁21,22により成形室12及び予備室15に窒素ガスを供給する窒素ガス発生装置25とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、射出成形機を用いて樹脂成形品を成形する射出成形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
樹脂成形品を射出成形する場合、樹脂は石油製品であるため熱を加えると劣化し、やがては炭化する(例えば、射出シリンダ内に滞留した樹脂が熱劣化して炭化する)。また、高温の樹脂は空気に触れることによって酸化され、さらに劣化が進む。
【0003】
このため、射出成形機を用いて樹脂成形品を成形する場合は、成形時の加熱に伴う異物の発生や樹脂焼け対策として、クリーンルーム内で成形を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
さらに、樹脂焼け対策として、窒素ガス(Nガス)等の非酸化性ガスをホッパから射出シリンダ内のスクリューに至る樹脂経路に供給し、酸素の混入に起因する樹脂焼けを防止する技術が公知である(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2003−117948号公報
【特許文献2】特開平7−88911号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、例えば金型交換を行うには、成形終了後に装置全体を樹脂焼けが発生しにくい温度にまで温度を下げたり、また、金型交換時に発生する異物により成形室内のクリーン度が低下するため、クリーンレベルが改善されるまで待機する時間が必要であった。このように、型交換や温度設定に相当の時間を要することから、頻繁に型交換等を必要とする多品種少量生産には不向きであった。
【0006】
また、特許文献2では、射出ユニット側での樹脂焼けは防止できても、金型側における酸化や成形装置の段取り時の残存酸素に起因する樹脂焼けには効果はなかった。このため、射出ユニット側のみならず、金型側における酸化に起因する樹脂焼けをも防止する技術が要望されていた。
【0007】
本発明は斯かる課題を解決するためになされたもので、非酸化性ガスで置換された成形室内で成形を行うことにより成形素材の樹脂焼けを防止するとともに、型交換や温度設定を短時間で行うことのできる射出成形装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、
樹脂成形品を射出成形する射出成形装置において、
射出成形機が配置された成形室と、
第1のシャッタを介して前記成形室に連通し成形型を予備加熱する予備室と、
前記予備室と前記成形室との間で前記成形型を移送する第1の移送手段と、
前記第1のシャッタを開閉する第1の開閉手段と、
前記成形室及び前記予備室を夫々覆う第1の筐体及び第2の筐体に夫々設けられたガス導入手段及びガス排出手段と、
前記ガス導入手段により前記成形室及び前記予備室に非酸化性ガスを供給する非酸化性ガス供給手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の射出成形装置において、
前記予備室は外部雰囲気に連通する第2のシャッタを有し、前記予備室と外部雰囲気との間で前記成形型を移送する第2の移送手段と、
前記第2のシャッタを開閉する第2の開閉手段と、をさらに備えることを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の射出成形装置において、
前記成形室内の酸素濃度を計測する酸素濃度計測手段と、
前記酸素濃度計測手段の出力に基づき非酸化性ガスを前記成形室内に供給する量及び前記成形室から排出する量を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の射出成形装置において、
前記制御手段は、前記予備室と前記成形室との気圧差を比較して前記予備室の気圧を前記成形室の気圧よりも低くなるように制御することを特徴とする。
【0012】
請求項5に係る発明は、請求項2〜4のいずれかに記載の射出成形装置において、
前記成形型を複数並べて前記予備室に搬送する成形型搬送手段を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、非酸化性ガスで置換された成形室内で成形を行うことにより成形素材の樹脂焼けを防止することができるとともに、型交換や温度設定を短時間で行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態の射出成形装置10の断面正面図、図2は、その側面図、図3は、その平面図である。
【0015】
図1及び図2において、この射出成形装置10は、射出成形機11が配置された成形室12と、第1のシャッタ31を介して成形室12に連通し使用予定の成形型30を予備加熱する予備室15と、予備室15と成形室12との間で第1のシャッタ31を介して成形型30を移送する第1の移送手段としての金型搬送シリンダ16と、第1のシャッタ31を開閉する第1の開閉手段としての第1のシリンダ33と、を備えている。
【0016】
成形室12と予備室15とは、夫々第1の筐体18と第2の筐体19に覆われている。この第2の筐体19には、成形型30を載置して予備加熱するための予備加熱ステージ20が設けられている。また、成形型30は、固定型13及び可動型14を有している。
【0017】
こうして、予備室15と成形室12との間の成形型30の移送は、第1のシャッタ31を開放した状態で金型搬送シリンダ16によって行われる。この金型搬送シリンダ16の先端には、成形型30を載置可能な型搬送アーム36が設けられている。
【0018】
なお、型交換は成形型30(固定型13及び可動型14)を単位として行われる。そして、固定型13と可動型14は、搬送時には不図示のガイドピンとガイドブッシュとが嵌合された状態で一対で搬送される。
【0019】
また、この射出成形装置10は、第1の筐体18及び第2の筐体19に夫々設けられた第1のガス導入手段としての第1の流入弁21及び第2のガス導入手段としての第2の流入弁22と、第1のガス排出手段としての第1の排出弁23及び第2のガス排出手段とし
ての第2の排出弁24とを備えている。そして、第1又は第2の流入弁21,22を開放することにより、成形室12又は予備室15に、非酸化性ガス供給手段としての窒素ガス発生装置25から窒素ガス(Nガス)が供給されるようになっている。
【0020】
また、図3に示すように、予備室15は、外部雰囲気に連通する第2のシャッタ32を有している。この第2のシャッタ32は、第2の開閉手段としての第2のシリンダ34(図2参照)によって開閉される。また、成形型30は、第2の移送手段としての型交換用搬送シリンダ17によって予備室15と外部雰囲気との間で移送される。
【0021】
こうして、外部雰囲気と予備室15との間での成形型30の移送は、第2のシャッタ32を開放した状態で型交換用搬送シリンダ17によって行われる。この型交換用搬送シリンダ17の先端には、成形型30を磁力又は真空圧で吸着可能な型搬送用吸着具40が取付けられている。
【0022】
成形室12及び予備室15には、第1と第2の流入弁21,22を介して窒素ガス発生装置25から窒素ガス(Nガス)が夫々供給される。なお、窒素ガス発生装置25としては例えば窒素ガスボンベが用いられる。
【0023】
また、本実施形態では、非酸化性ガスとして窒素ガス(Nガス)を用いた場合について説明したが、これに限らない。例えば、アルゴン(Arガス)、ヘリウム(Heガス)等の非酸化性ガスを用いてもよい。
【0024】
成形室12を覆う第1の筐体18には、成形室12内の酸素濃度を計測する酸素濃度計測手段としての酸素濃度計29が設けられている。また、この酸素濃度計29の出力に基づき窒素ガスを成形室12内に供給する量、及び成形室12から窒素ガスを排出する量を制御する制御手段としての制御部28を有している。
【0025】
この制御部28は、予備室15と成形室12との気圧差を比較して予備室15の気圧を成形室12の気圧よりも低くなるように制御している。そのために、成形室12と予備室15を夫々覆う第1と第2の筐体18,19には、成形室12又は予備室15内の気圧を夫々監視する第1の圧力計26と第2の圧力計27とが設けられている。
【0026】
成形室12は、室内を上下に仕切る隔壁35により、気体槽としての上部チャンバー12と下部チャンバー12とに区画されている。射出成形機11は、下部チャンバー12においてベース44上に配置されている。また、隔壁35には、上部チャンバー12と下部チャンバー12とを連通させる第1と第2の通気口37、38が設けられている。さらに、第1の通気口37には、上部チャンバー12の窒素ガス(Nガス)を下部チャンバー12に送風可能なクリーンユニット39が設けられている。
【0027】
このクリーンユニット39は、クリーンファン41と、埃を除去するフィルタ42と、成形品への埃の付着を防止するため埃の帯電を除去するためのイオンを発生させるイオナイザ43とを有している。クリーンユニット39は、酸素濃度とクリーン度を一定レベル以下に維持するものである。
【0028】
なお、このクリーン度とは米国規格(Fed−STD 209D)に基づくもので、例えばクラス10000、1000,100等があり、数値が低くなるほどクリーン度が高くなる。
【0029】
これにより、上部チャンバー12内の窒素ガスは、クリーンユニット39により矢印A方向に下部チャンバー12に向けて送風される。さらに、下部チャンバー12内の
窒素ガスは、第2の通気口38を通って矢印B方向に上部チャンバー12に流れ込む。こうして、成形室12内は一方向からの送風状態となり、室内は均等な低酸素濃度の雰囲気に保たれる。
【0030】
第1の筐体18に設けられた第1の圧力計26は、成形室12内を大気圧以上に設定するとともに(例えば、0.5MPa)、予備室15内の気圧(例えば、0.3MPa)よりも高く設定するために設けられている。また、第1の筐体18に設けられた酸素濃度計29は、成形室12内の酸素濃度を監視するために設けられている。
【0031】
本実施形態では、制御部28は、予備室15と成形室12との気圧差を比較して予備室15の気圧を成形室12の気圧よりも低くなるように制御している。そのために、制御部28には、図示しないが、予備室15と成形室12との気圧差を比較したり、成形室12内の酸素濃度と所定値とを比較するコンパレータが内蔵されている。
【0032】
そして、予備室15と成形室12との気圧差が設定値を超えたときに、第1の流入弁21(又は第2の流入弁22)と第1の排出弁23(又は第2の排出弁24)とが自動的に開閉制御されるようになっている。
【0033】
ただし、これら気圧や圧力の制御は、自動制御ではなく、オペレータが手動で弁操作により行うようにしてもよい。
次に、射出成形機11は、金型ユニット45と射出ユニット46、及び型締めユニット47を備えている。
【0034】
金型ユニット45は、射出充填された溶融樹脂(成形素材)を所望の形状に成形するものであり、型締めユニット47によって型開閉方向(矢印⇔方向)に開閉される。射出ユニット46は、樹脂を可塑化して移送、混練、溶融等を行って所定量を金型ユニット45に射出するものである。
【0035】
金型ユニット45は、対向配置された固定型13及び可動型14、固定型13を支持する固定盤48、可動型14を支持する可動盤49、この可動盤49を型開閉方向(矢印⇔方向)に移動可能に支持する可動側ブロック50を有している。これら固定盤48と可動盤49により、金型取付部が構成されている。この金型取付部に成形型30が着脱されるようになっている。
【0036】
型交換時には、この金型取付部に金型搬送シリンダ16の先端の型搬送アーム36が接近移動してくる。そして、成形型30は、型搬送アーム36のクランプ手段又は磁力吸引手段、或いは真空吸着手段等により把握されて金型取付部に装着され又は取り外される。
【0037】
なお、固定盤48と可動側ブロック50は、タイバー51によって一体的に連結固定されている。可動盤49は、可動型14の支持側と反対側を可動側ブロック50に連結されている。また、固定盤48と可動盤49の金型固定面には、夫々不図示の金型位置決め手段と金型固定手段が設けられている。
【0038】
射出ユニット46は、真空樹脂乾燥機52、ホッパ53、加熱室54、射出シリンダ55、及びモータ56を有している。射出シリンダ55は、固定盤48に近接する側の先端部に不図示の射出ノズルを備えている。そして、ホッパ53から供給される合成樹脂材料(例えばシクロオレフィンポリマー)を、不図示のスクリュー及びヒータによって熱可塑化した後、射出ノズルから成形型30内に射出する。
【0039】
型締めユニット47は、ロッド57と、このロッド57を駆動する油圧シリンダ58と
を有している。可動型14は、型締めユニット47によって型開閉方向(矢印⇔方向)に開閉される。
【0040】
成形時には、窒素ガス発生装置25からの窒素ガス(Nガス)の供給により、成形室12内を窒素ガスで置換してから射出成形機11により成形品の成形を行う。
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0041】
射出成形に先立ち、金型ユニット45の固定型13と可動型14とを不図示のパーティングラインを挟んで離間した型開き状態とする。この状態で、成形室12内を窒素ガス(Nガス)で置換する。このために、第1の流入弁21と第1の排出弁23とを開放し、窒素ガス発生装置25から成形室12内に窒素ガスを送り込む。こうして、酸素濃度計29を監視しながら、成形室12内の空気が窒素ガスで置換された時点で第1の流入弁21と第1の排出弁23とを閉める。
【0042】
なお、成形室12内の圧力を大気圧以上に保持するために、第1の圧力計26の値に応じて第1の流入弁21の開閉を調節するようにする。このときの弁の開閉制御は制御部28によって自動的に行われる。
【0043】
こうして、上部チャンバー12内の窒素ガスは、クリーンユニット39により矢印A方向に下部チャンバー12に向けて送風される。さらに、下部チャンバー12内の窒素ガスは第2の通気口38を通って矢印B方向に上部チャンバー12に流れ込む。
【0044】
こうして、成形室12内はクリーンユニット39により一方向に内気循環され、低酸素濃度とクリーン度を一定レベル以下に維持した状態で雰囲気保持される。このとき、酸素濃度0.1%以下、及びクリーン度はクラス1000以下の環境で射出成形を行うのが好ましい。
【0045】
また、成形室12内の気圧は、予備室15内の気圧よりも高い気圧となるように調節されている。このように、成形室12の気圧を予備室15の気圧よりも高めに調節することにより、予備室15と成形室12との間で成形型30を移送するときに、予備室15と成形室12との間の第1のシャッタ31が開閉したとしても、予備室15内の気流が成形室12内に流入するのを防止している。
【0046】
また、外部から予備室15に成形型30(固定型13及び可動型14)を搬入する際は、第2のシャッタ32から予備室15に成形型30を収容した後、第2のシャッタ32を閉じてから予備室15内を窒素ガスで置換する。
【0047】
この後、成形型30は予備室15の予備加熱ステージ20上で所定温度に加熱された状態で待機している。そして、型交換時には、予備室15から第1のシャッタ31を介して成形型30を金型搬送シリンダ16により射出成形機11の金型取付部(固定盤48と可動盤49)に搬送し、型交換が行われる。
【0048】
本実施形態によれば、成形室12内に射出成形機11を配置し、局所的なクリーン環境及び窒素ガス雰囲気を形成し、その中で成形作業及び型交換を行うことにより、異物の付着や樹脂焼けの発生による品質劣化のない射出成形品を得ることができる。
【0049】
また、本実施形態によれば、クリーンな窒素ガス雰囲気下で金型搬送シリンダ16及び型交換用搬送シリンダ17により成形型30の交換を短時間で迅速に行うことができる。こうして、生産性のよい射出成形装置10が実現できる。
[第2の実施の形態]
図4は、第2の実施の形態の射出成形装置10の平面図である。なお、第1の実施の形態と同一又は相当する部材には同一の符号を付して説明する。
【0050】
本実施形態では、複数の成形型30−1〜30−4を、第2のシャッタ32から予備室15に連続的に搬入可能な成形型搬送手段としてのコンベア61を備えたものである。
その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるので説明は省略する。
【0051】
次に、本実施形態の作用について説明する。
成形室12と予備室15を窒素ガスで置換した状態で成形を行う。次いで、型交換時には、第1のシャッタ31を開き、金型搬送シリンダ16の先端の型搬送アーム36により成形室12内から使用済みの成形型30を予備室15に取り出す。更に、予備室15の第2のシャッタ32を開き、使用済みの成形型30を型交換用搬送シリンダ17の先端の型搬送用吸着具40により吸着して外部に搬出する。
【0052】
次に、前述した型搬送用吸着具40により、新たな成形型30−1を吸着して予備室15に搬入し、その成形型30−1を予備加熱ステージ20に載置して予備加熱する。次いで、第1のシャッタ31を開き、金型搬送シリンダ16の先端の型搬送アーム36により、予備加熱した成形型30−1を成形室12に搬入する。こうして、成形型30−1を射出成形機11の金型取付部に取付ける。
【0053】
次に、新たな成形型30−1を用いて射出成形を行う。
なお、この新たな成形型30−1で所定ロット成形したら、次に、この成形型30−1を使用済みの成形型30として搬出し、別の成形型30−2を射出成形機11の金型取付部に取付ける。
【0054】
また、成形型の搬入・搬出時においては、第1の実施の形態で説明したと同様に、成形室12と予備室15内は窒素ガスで置換されているものとする。
本実施形態によれば、成形型30−1〜30−4を複数並べてコンベア61で第2のシャッタ32から予備室15に搬入可能としたことで、連続的かつ短時間でスムーズに型交換を行うことができる。
【0055】
従って、本実施形態によれば、多品種少量生産の成形作業に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】第1の実施の形態の射出成形装置の断面正面図である。
【図2】同上の側面図である。
【図3】同上の平面図である。
【図4】第2の実施の形態の射出成形装置の断面正面図である。
【符号の説明】
【0057】
10 射出成形装置
11 射出成形機
12 成形室
12 上部チャンバー
12 下部チャンバー
13 固定型
14 可動型
15 予備室
16 金型搬送シリンダ
17 型交換用搬送シリンダ
18 第1の筐体
19 第2の筐体
20 予備加熱ステージ
21 第1の流入弁
22 第2の流入弁
23 第1の排出弁
24 第2の排出弁
25 窒素ガス発生装置
26 第1の圧力計
27 第2の圧力計
28 制御部
29 酸素濃度計
30 成形型
31 第1のシャッタ
32 第2のシャッタ
33 第1のシリンダ
34 第2のシリンダ
35 隔壁
36 型搬送アーム
37 第1の通気口
38 第2の通気口
39 クリーンユニット
40 型搬送用吸着具
41 クリーンファン
42 フィルタ
43 イオナイザ
44 ベース
45 金型ユニット
46 射出ユニット
47 型締めユニット
48 固定盤
49 可動盤
50 可動側ブロック
51 タイバー
52 真空樹脂乾燥機
53 ホッパ
54 加熱室
55 射出シリンダ
56 モータ
57 ロッド
58 油圧シリンダ
61 コンベア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂成形品を射出成形する射出成形装置において、
射出成形機が配置された成形室と、
第1のシャッタを介して前記成形室に連通し成形型を予備加熱する予備室と、
前記予備室と前記成形室との間で前記成形型を移送する第1の移送手段と、
前記第1のシャッタを開閉する第1の開閉手段と、
前記成形室及び前記予備室を夫々覆う第1の筐体及び第2の筐体に夫々設けられたガス導入手段及びガス排出手段と、
前記ガス導入手段により前記成形室及び前記予備室に非酸化性ガスを供給する非酸化性ガス供給手段と、を備える
ことを特徴とする射出成形装置。
【請求項2】
前記予備室は外部雰囲気に連通する第2のシャッタを有し、前記予備室と外部雰囲気との間で前記成形型を移送する第2の移送手段と、
前記第2のシャッタを開閉する第2の開閉手段と、をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の射出成形装置。
【請求項3】
前記成形室内の酸素濃度を計測する酸素濃度計測手段と、
前記酸素濃度計測手段の出力に基づき非酸化性ガスを前記成形室内に供給する量及び前記成形室から排出する量を制御する制御手段と、を有する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の射出成形装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記予備室と前記成形室との気圧差を比較して前記予備室の気圧を前記成形室の気圧よりも低くなるように制御する
ことを特徴とする請求項3に記載の射出成形装置。
【請求項5】
前記成形型を複数並べて前記予備室に搬送する成形型搬送手段を備えている
ことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の射出成形装置。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図2】
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