説明

射出装置及びダイカストマシン

【課題】鋳造製品の不良を防止する射出装置及ダイカストマシンに関を提供する。
【解決手段】プランジャチップジョイント(34)は、プランジャロッド(33)によってプランジャチップ(33)がスリーブ(31)内を前進した後、金型空間(20A)に溶湯が充填されてプランジャチップ(32)の前進が停止したときに、プランジャロッド(33)の内部に流通する冷却水をプランジャチップ(32)へと流通させ、プランジャロッド(33)によってプランジャチップ(32)がスリーブ(31)内を後退するときに、冷却水の流通を停止させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋳造製品の不良を防止する射出装置及ダイカストマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
ダイカストマシンに代表される鋳造金型を用いる鋳造装置は、アルミニウム合金、マグネシウム合金等の金属の溶湯を射出スリーブ内に供給し、プランジャが移動することによってスリーブ内の溶湯を金型内へと高圧で射出する射出装置を備えている。
【0003】
射出装置は、溶湯を金型内に射出した後に溶湯の冷却を促進するために、内部に冷却水を流通させることが一般的に行われている。
【0004】
このような射出装置として、鋳込みスリーブ内を摺動するプランジャチップに冷却室を形成し、冷却室の内側面近傍に冷却水供給管とこの冷却水供給管を囲繞する保持筒との先端部を望ませ、前記保持筒に冷却水環流孔を穿設することを特徴するダイカストマシン(特許文献1参照。)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭58−189068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述の特許文献1に記載されるような従来の射出装置では、プランジャ内に冷却水供給管を通しており、冷却水が常時通水されている。このような構造では、スリーブ内に溶湯を給湯するときや、溶湯をキャビティ内へと押し出すときにもプランジャチップ内に冷却水が流通するので、湯温が低下し、鋳造不良の原因となっていた。
【0007】
これに対して、冷却水の通水のタイミングをダイカストマシンの制御信号等によって制御して、プランジャが前進したときのみ冷却水を通水するよう制御することも考えられる。
【0008】
しかしながら、制御信号とプランジャの動作とのタイムラグや、プランジャの移動速度のバラツキ等により、通水タイミングを安定して制御できないという問題がある。また、通水タイミングを制御するための制御系や構造に対する変更が必要となり、コストが上昇するという問題がある。
【0009】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、コストを上昇させることなく、プランジャチップ内の通水のタイミングを制御することによって鋳造製品の不良を防止することできる射出装置及びダイカストマシンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施態様によると、金型空間内に射出される金属の溶湯を貯留する筒状のスリーブと、スリーブ内に摺動可能に装着されるとともに、冷却水が内部に流通可能なプランジャチップと、プランジャチップをスリーブ内で摺動させるとともに、プランジャチップに冷却水を供給可能なプランジャロッドと、プランジャチップとプランジャロッドとを連結するプランジャチップジョイントと、を備え、プランジャチップジョイントは、プランジャロッドによってプランジャチップがスリーブ内を前進した後、金型空間に溶湯が充填されてプランジャチップの前進が停止したときに、プランジャロッドの内部に流通する冷却水をプランジャチップへと流通させ、プランジャロッドによってプランジャチップがスリーブ内を後退するときに、冷却水の流通を停止させることを特徴とす。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、プランジャチップジョイントが、溶湯が金型空間内へと充填されてプランジャチップの前進が停止したときにのみ、プランジャチップの内部へと冷却水を流通させることによって、射出時の溶湯の温度を低下させることなく、射出終了時の溶湯を冷却できるので、鋳造品の不良を防止することができる。また、この機構はプランジャチップジョイントの構造によって実現されるので、設備や制御回路の変更が必要なく、コストの増加を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態のダイカストマシンの構成を示す説明図である。
【図2】本発明の実施形態のプランジャの後退時の説明図である。
【図3】本発明の実施形態のプランジャの前進時の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0014】
図1は本発明の実施形態のダイカストマシン10の構成を示す説明図である。
【0015】
ダイカストマシン10は、固定プラテン11及び可動プラテン12と、これら固定プラテン11及び可動プラテン12にそれぞれ固定された金型20(固定金型21及び可動金型22)と、これら固定金型21と可動金型22との間に形成された金型空間(キャビティ)20Aに、アルミニウム合金、マグネシウム合金等の金属の溶湯を射出する射出装置30とから構成される。
【0016】
可動プラテン12は、固定プラテン11との相対位置を移動可能に構成される。可動プラテン12が固定プラテン11へと最も接近したときに固定金型21と可動金型22とが閉塞されて、キャビティ20Aが形成される。また、可動プラテン12は、金型20から鋳造製品を取り外す押出ピン13を備える。
【0017】
射出装置30は、スリーブ31と、スリーブ31の内部を摺動可能なプランジャチップ32と、プランジャチップ32からキャビティ20Aとは反対方向に延びるプランジャロッド33と、これらプランジャチップ32とプランジャロッド33とを連結するプランジャチップジョイント34とから構成される。
【0018】
スリーブ31は、内部に略円筒形の空洞部31Aが形成されており、この空洞部31Aをプランジャチップ32が筒方向に摺動する。また、スリーブ31は、ラドル24から溶湯を供給する給湯口31Bが上方に開口している。
【0019】
プランジャロッド33には図示しない駆動装置が接続されており、この駆動装置によってプランジャロッド33が移動することによって、スリーブ31内をプランジャチップ32が摺動する。
【0020】
プランジャチップ32は、高温の溶湯に繰り返し晒され、また射出時にプランジャロッド33の高圧を受けるため、溶損が発生する。そのため、プランジャチップ32は、プランジャチップジョイント34から容易に取り外して交換することができるように、例えばネジ止めによって構成されている。
【0021】
このように構成されたダイカストマシン10は、次のように動作する。
【0022】
まず、可動プラテン12を固定プラテン11側へと移動させて固定金型21と可動金型22とを閉塞し、キャビティ20Aを形成する。
【0023】
次に、ラドル24から溶湯を給湯口31Bに供給する。溶湯が供給された後、プランジャロッド33が、プランジャチップ32をキャビティ20A側へと前進させる。これにより、溶湯がキャビティ20A内に射出される。
【0024】
キャビティ20Aに溶湯が充填されるとプランジャチップ32の前進は停止する。このとき、プランジャロッド33によってプランジャチップ32に高圧を与えることで、鋳造製品の強度及び精度を向上する。
【0025】
キャビティ20Aの溶湯は、金型20の熱伝導により冷却される。また、スリーブ31に残留する溶湯はプランジャチップ32内部を流通する冷却水によって冷却される。これにより、凝固点以下となった溶湯が凝固する。
【0026】
溶湯が十分に冷却して金型20内及びスリーブ31内の溶湯が凝固した後、可動プラテン12を移動させてキャビティ20Aを解放し、押出しピン13によって形成された鋳造品を取り外す。その後、次の工程に備えて、剥離剤の塗布やエアブロー等の処理を行う。
【0027】
このような工程によって、ダイカストマシン10による鋳造が行われる。
【0028】
前述のように、射出装置30のプランジャチップ32は、溶湯の冷却を促進することを目的として冷却水を流通させている。
【0029】
プランジャチップ32は、図2で後述するように、内部に冷却室32Aを有している。プランジャロッド33から供給された冷却水は、プランジャチップジョイント34を介して冷却室32Aへと流通する。プランジャチップ32は、この冷却水によってプランジャチップ32の端部から溶湯を冷却して、溶湯の凝固を促進する。
【0030】
ところで、スリーブ31に溶湯を注湯するときや、プランジャチップ32を前進させて溶湯をキャビティ20A内へと射出するときには、湯温が低下すると鋳造不良の原因となる。そのため、このような場合には冷却水を流通させないように制御することが望ましい。
【0031】
そこで、本発明の実施形態では、以下に説明するような特徴的な構成によって、必要なとき以外には溶湯を冷却しないように冷却水の流通を制御するように構成した。
【0032】
図2は、本発明の実施形態のプランジャチップジョイント34の構成を示す説明図である。
【0033】
プランジャチップ32は、スリーブ31の空洞部31Aの内周に密接するように、その外形が円筒形状を有している。また、プランジャチップジョイント34及びプランジャロッド33は、空洞部31Aの内周と干渉しないように、プランジャチップ32の外周よりも小さい径の円筒形状に形成されている。
【0034】
プランジャチップジョイント34は、これらプランジャチップ32とプランジャロッド33との間に配置され、これらを連結するために双方にネジ加工されている。
【0035】
なお、プランジャチップジョイント34は、プランジャチップ32の交換を容易とするために、工具の掛りとなる二面幅を設けたり多角形としてもよい。
【0036】
プランジャチップジョイント34は、プランジャロッド33と螺合するロッド側ボディ52と、プランジャチップ32と螺合するチップ側ボディ51とによって構成されている。チップ側ボディ51は、ロッド側ボディ52のプランジャチップ32側に形成された凹部53に嵌挿されるとともに、ロッド側ボディ52に対してチップ側ボディ51が摺動するように構成されている。
【0037】
チップ側ボディ51は、バネ54によってプランジャチップ32側に付勢されている。また、ロッド側ボディ52には、チップ側ボディ51のプランジャチップ32側への移動を規制するリング状部材55が備えられている。リング状部材55とロッド側ボディ52とは、複数のボルト56によって固定されている。
【0038】
なお、後述するように、プランジャチップ32が溶湯を射出してキャビティ20Aの内部に溶湯が充填され、プランジャチップ32の前進が停止したときに、プランジャロッド33の前進による圧力によって、チップ側ボディ51がバネ54の付勢力に抗してロッド側ボディ52側へと摺動する。
【0039】
プランジャロッド33は、その軸心部分に、プランジャチップ32に冷却水を供給する冷却水供給路331が貫通している。また、冷却水供給路331の周囲には、プランジャチップ32へと流通した冷却水を排水する冷却水排水路332が貫通している。冷却水供給路331には、冷却水供給管57が嵌挿されている。
【0040】
また、冷却水供給管57は、その終端が、ロッド側ボディ52の凹部53のプランジャロッド33側の最奥部に形成されている拡径部58へと開放している。また、拡径部58のプランジャチップ32側には、拡径部58よりも径が縮小された縮径部59が形成されている。
【0041】
縮径部59には、チップ側ボディ51から延設された延設部63が摺動可能に装着されている。
【0042】
プランジャロッド33の冷却水排水路332は、ロッド側ボディ52の冷却水排水路60に連通している。
【0043】
チップ側ボディ51は、その軸心部にプランジャチップ32の冷却室32Aに冷却水を供給する冷却水供給路61が貫通している。また、冷却水供給路61の周囲には、プランジャチップ32の冷却室32Aから冷却水を排水する冷却水排水路62が貫通している。
【0044】
延設部63の軸心部に備えられる冷却水供給路61は、プランジャロッド33側の端部が閉塞されている。この端部は、周方向に複数の連通孔61Aが開口されている。
【0045】
連通孔61Aは、周囲がロッド側ボディ52の縮径部59によって囲繞されており、この縮径部59によって冷却水が流通不可能に閉塞されている。
【0046】
なお、チップ側ボディ51がバネ54の付勢力に抗してプランジャロッド33側へと摺動したときは、延設部63が摺動して、連通孔61Aが縮径部59よりも拡径部58側へと移動する。このとき、連通孔61Aと拡径部58とが連通するので、冷却水供給管57から供給される冷却水が連通孔61Aを介して冷却水供給路61へと流通可能となる。
【0047】
冷却水排水路62は、チップ側ボディ51の摺動位置にかかわらず、常にロッド側ボディ52の冷却水排水路60に連通する複数の連通孔62Aを備えている。この連通孔62Aによって、プランジャチップ32の冷却室32Aの冷却水は、冷却水排水路62、冷却水排水路60及び冷却水排水路332を介して排水される。
【0048】
なお、冷却水供給路61のプランジャチップ32側には、冷却水をプランジャチップ32の端部により近い側へと流通させる目的で、パイプ65が延設されている。
【0049】
プランジャチップ32とチップ側ボディ51とが接合する面には、パッキン溝66Aが形成されており、パッキン溝66Aにパッキン66が嵌合されている。また、ロッド側ボディ52とプランジャロッド33とが接合する面には、パッキン溝67Aが形成されパッキン67が嵌合されている。また、チップ側ボディ51の延設部63とロッド側ボディ52とが接合する面には、二列のパッキン溝68Aにパッキン68が嵌合されている。これらパッキン66、67、68は、冷却水が外部に漏出することを防止する。
【0050】
バネ54は、コイルバネによって構成されており、チップ側ボディ51のうち、ロッド側ボディ52の凹部53に収容される部位の周囲に配置される。バネ54の周囲は、ロッド側ボディ52の凹部53に囲まれた空間が存在し、これがバネ室54Aを形成する。なお、チップ側ボディ51が摺動するときにバネ室54Aの体積が変化するため、空気量を調節するための空気穴69がチップ側ボディ51に貫通されている。
【0051】
このように構成されたプランジャチップジョイント34は、プランジャチップ32が停止しているとき、又は、プランジャロッド33によってプランジャチップ32が溶湯をキャビティ20A内に射出するために前進しているときは、図2に示すように、バネ54の付勢力がプランジャロッド33の前進による圧力を上回って、延設部63の周囲に存在する縮径部59によって連通孔61Aが塞がれ、冷却水がプランジャチップ32へと流通することを制限する。
【0052】
一方、溶湯の射出が完了し、キャビティ20の内部に溶湯が充填されて、プランジャチップ32の前進が停止したときは、図3に示すように、プランジャロッド33による前進による圧力がバネ54の付勢力を上回って、チップ側ボディ51がバネ54の付勢力に抗してプランジャロッド33側へと摺動する。チップ側ボディ51は、ロッド側ボディ42の凹部53の突き当たり面に突き当たって止まる。
【0053】
このとき、延設部63の連通孔61Aが、縮径部59を超えて拡径部58に移動するので、連通孔61Aが拡径部58に開口する。これにより、冷却水が、冷却水供給管57から連通孔61Aを介して冷却水供給路61へと流通する。従ってプランジャチップ32の冷却室32Aに冷却水が流通する。
【0054】
なお、このバネ54の付勢力は、溶湯の射出が完了し、キャビティ20A内部に溶湯が充填されて、プランジャロッド33によるプランジャチップ32の前進が停止したときに、プランジャロッド33の前進による圧力によってチップ側ボディ51がロッド側ボディ52へと摺動するような力に設定する。
【0055】
鋳造完了後は、プランジャロッド33によってプランジャチップ32が後退する。このときは、再びバネ54の付勢力によってチップ側ボディ51がプランジャチップ32側に摺動する。これによって連通孔61Aが縮径部59によって閉塞されて、プランジャチップ32への冷却水の流通が停止する。
【0056】
以上のように構成された本発明の実施形態のダイカストマシンは、溶湯をキャビティ20A内に射出する射出装置30において、プランジャチップ32とプランジャロッド33とを連結するプランジャチップジョイント34に、溶湯をキャビティ20Aへと充填してプランジャチップ32の移動が停止したときのみ、冷却水を、プランジャチップ32の冷却室32Aに流通するように構成した。
【0057】
このように構成することによって、溶湯の冷却の促進が必要な場合にのみ、プランジャチップ32を冷却し、それ以外の状態(例えば、スリーブ31内部への溶湯の供給、溶湯の射出、プランジャチップ32の後退)にはプランジャチップ32を冷却しないので、溶湯の油温を低下させることがなく、鋳造製品の品質を向上することができる。
【0058】
また、溶湯の射出後にプランジャチップ32に冷却水を流通させてプランジャチップ32の端部を急冷するので、溶湯の凝固を促進することができ、金型20の開き時間を短縮して、生産性を向上することができる。
【0059】
また、本発明の実施形態のプランジャチップジョイント34は、プランジャチップ32の前進及び後進という機械的な動作のみによって冷却水の流通を制御するので、電気的な制御を新たに追加する必要がなない。また、プランジャチップジョイント34は、既存のプランジャチップ32とプランジャロッド33との間に接続するだけでよいので、他の設備投資を必要としない。
【0060】
従って、設備コストを上昇することなく、溶湯の冷却を促進のための冷却水の流通を適切なタイミングに制御することができる。
【0061】
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内でなしうるさまざまな変更、改良が含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0062】
10 ダイカストマシン(鋳造装置)
11 固定プラテン
12 可動プラテン
20 金型
20A キャビティ(金型空間)
30 射出装置
31 スリーブ
32 プランジャチップ
33 プランジャロッド
34 プランジャチップジョイント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金型空間内に射出される金属の溶湯を貯留する筒状のスリーブと、
前記スリーブ内に摺動可能に装着されるとともに、冷却水が内部に流通可能なプランジャチップと、
前記プランジャチップを前記スリーブ内で摺動させるとともに、前記プランジャチップに冷却水を供給可能なプランジャロッドと、
前記プランジャチップと前記プランジャロッドとを連結するプランジャチップジョイントと、
を備え、
前記プランジャチップジョイントは、
前記プランジャロッドによって前記プランジャチップが前記スリーブ内を前進した後、前記金型空間に前記溶湯が充填されて前記プランジャチップの前進が停止したときに、前記プランジャロッドの内部に流通する前記冷却水を前記プランジャチップへと流通させ、
前記プランジャロッドによって前記プランジャチップが前記スリーブ内を後退するときに、前記冷却水の流通を停止させることを特徴とする射出装置。
【請求項2】
前記プランジャチップジョイントは、前記プランジャチップに結合されるチップ側ボディと、前記プランジャロッドに結合されるロッド側ボディと、前記チップ側ボディを前記プランジャチップ側へと付勢する付勢手段と、からなり、
前記ロッド側ボディは、前記プランジャロッドに備えられる冷却水の供給路に連通する拡径部と、前記拡径部よりも前記チップ側ボディ側に位置し、前記拡径部よりも内径が小さく形成された縮径部と、を備え、
前記チップ側ボディは、前記縮径部の内側に密接すると共に前記縮径部を摺動可能に配置され、前記チップジョイントの内部へと連通する連通孔を備えた延設部を備え、
前記プランジャロッドによってプランジャチップが前記スリーブ内を前進して、前記金型空間に前記溶湯が充填されて前記プランジャチップの前進が停止したときに、前記付勢手段の付勢力に抗して前記チップ側ボディが前記ロッド側ボディに摺動し、前記延設部が前記縮径部から前記拡径部へと移動して前記連通孔が前記冷却水通路と連通することによって、前記プランジャロッドから供給される冷却水が前記プランジャチップの内部へと流通することを特徴とする請求項1に記載の射出装置。
【請求項3】
固定金型を固定する固定プラテンと、可動金型を固定する可動プラテンと、前記固定金型と可動金型との間に形成される金型空間内に溶湯を射出する前記請求項1又は2に記載の射出装置と、から構成されることを特徴とするダイカストマシン。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2011−212692(P2011−212692A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−80766(P2010−80766)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(000231350)ジヤトコ株式会社 (899)