説明

導体トラック電極を備える薄膜太陽電池

本発明は、前面上に可視光領域で光学的に透明な電極(104)を有する光活性層(100)を含む薄膜太陽電池を製造する方法に関し、導体トラックの導電性ネットワーク(110)が光活性層(100)の裏面および/または前面上に適用され、前記ネットワークは、肉眼で見たときに、可視光領域で光学的に透明である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄膜太陽電池を製造する方法および薄膜太陽電池に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池は、光起電力効果を利用して光エネルギーを電気エネルギーに変換する装置である。太陽電池は、光子を吸収し、光起電力効果を利用して電子を生成するために使用される、半導体材料を含有する。
【0003】
今日では、太陽電池は多くの技術的領域で利用されているので、太陽電池の需要は大きい。たとえば、太陽電池は、たとえば高速道路の交通監視および交通量管理に使用されるなど、静的システムを動作させるために使用される。さらなる例は、少なくとも部分的に太陽エネルギーで動作される、屋外に設置される自動装置である。
【0004】
通常取引されている太陽電池は、透明性のない基板に取り付けられるか、または裏面電極が透明ではないので、前面から集光し、裏面は不透明である。しかしながら、太陽に向けて配向された太陽電池を用いても、散乱光として出力される無視できない光が太陽電池モジュールの裏面に影響を及ぼし、この散乱は、大気中、および下層土、隣接する壁などの直接的な周囲環境の両方において、発生する。この散乱光としての光出力は、正確に太陽に向けて配向された太陽電池の代わりに、上述の静的なシステムの場合によく見られるように、静的にしっかりと実装された太陽電池モジュールが使用される場合に、ますます重要であると見なされる。この場合、日照時間のほとんどの間、日光が太陽電池の前面に最適に当たらず、その結果、光出力の貴重な部分が電流に変換できないということが、よくある。建築的にまたは、構造的な理由で、太陽に向かって最適な方向が可能でない場合、同様の問題が起きる。
【0005】
使用される太陽電池の前面および裏面の両方から集光することが可能な、両側で機能する太陽電池モジュールは、これに対する1つの解決法を提供する。
【0006】
たとえば、米国特許出願公開第2007/0251570号明細書は、両側が透明な薄膜太陽電池を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開第2007/0251570号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、薄膜太陽電池を製造する改良型の方法、ならびに前面および裏面の両方で集光してこれを電気エネルギーに変換することが可能な改良型薄膜太陽電池を作り出すことである。
【0009】
本発明の目的は、いずれの場合も、独立請求項の特徴を通じて実現される。本発明の好適な実施形態は、従属請求項に明記される。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、前面上に、可視光領域で光学的に透明な電極を有する光活性層を備える薄膜太陽電池であって、導体トラックの導電性ネットワークが、肉眼で見たときに可視光領域で光学的に透明な光活性層の裏面および/または前面に適用されている、薄膜太陽電池を製造する方法を開示する。本発明の文脈において、可視光領域は、300nmから1300nmまでの波長領域を含む。これらの範囲は、シリコンなどの吸収体材料のバンドギャップ、およびガラス材料の内在的な吸収の結果として得られる。
【0011】
導体トラックのネットワーク(110)は、好ましくは光活性層(100)の裏面に適用される。ネットワークの導体トラックは、好ましくは異なるサイズおよび形状の粒子を含有する。ここで「粒子」という用語は、凝集体、特にコロイド凝集体も含む。凝集体の例は、ミセルおよび液晶構造を含む。
【0012】
本発明の別の実施形態によれば、方法において、光学的に透明なプラスチック保護層が、導体トラックのネットワーク上に適用される。プラスチック保護層に使用される材料は、たとえば、ポリウレタン(PU)、エチレンビニルアセテート(EVA)、またはポリビニルブチラール(PVB)を含むことができる。プラスチック保護層の追加適用はここで、導体トラックのネットワークが外部環境による影響から保護される、または保護層が封入されるという利点を有する。さらに、たとえばEVAまたはPVB膜の形態の、このようなプラスチック保護層の使用は、光活性層の後面上にガラス表面を適用する能力を提供する。EVAまたはPVB膜は、接着促進効果を獲得し、これによってガラス層を光活性層に結合する。
【0013】
本発明による方法は、これによって、導体トラックのネットワークが光活性層の裏面上に簡単かつ柔軟に製造され得るという利点を有する。このため、たとえば、シルクスクリーニング、インクジェット印刷、エアロゾルジェット印刷、パルスジェット印刷、およびオフセット印刷、および/またはフレキソ印刷などの印刷方法によって、光活性層の裏面にネットワークを直接適用することが可能である。
【0014】
本発明の一実施形態によれば、方法は、光活性層の裏面上への導体トラックの導電性ネットワークの適用を含む。これは、裏面上に粒子のネットワークを適用し、対応する導体トラックの導電性ネットワークを形成するために粒子のネットワークを加熱するステップを含む。導体トラックを形成するための粒子の使用は、印刷方法に必要とされる焼結温度が低下するという利点を有する。このため、たとえば、100nm未満の範囲の直径分布の場合、焼結温度を70℃まで大幅に低下させることが可能である。この温度範囲において、光活性層は、たとえば直接日射の下で、著しい高温に耐えられるように設計されているので、温度感受性ではない。
【0015】
光活性層の裏面上への導体トラックのネットワークの直接適用に代わって、本発明の一実施形態によれば、プラスチック保護層および/または光学透明表面層に導体トラックの導電性ネットワークを適用することも可能である。こうして用意された層はその後、光活性層の裏面上に適用される。プラスチック保護層に使用される材料に応じて、または導体トラックの導電性ネットワークがプラスチック保護層に適用される際に使用される方法に応じて、これは、プラスチック保護層上に粒子のネットワークを適用し、その後導体トラックの導電性ネットワークを形成するために加熱することによって、実現されることも可能である。しかしながら、これには、プラスチック保護層が、構造変化することなく粒子のネットワークのこのような加熱に耐えられることが必要である。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、方法は、プラスチック保護層上に光学透明表面層を適用するステップをさらに含み、プラスチック保護層は、表面層とプラスチック保護層との間、および光活性層の裏面とプラスチック保護層との間の接着を促進するための、接着促進材料を含む。たとえば、光学透明表面層は、プラスチック保護層を使用して光活性層に「膠着」された、ガラス表面であってもよい。しかしながら、ガラスの他に、プラスチック材料、好ましくは、可視光領域において光学的に透明であって高い機械的硬度を有するが、しかし従来のガラスのような重量および剛性を有していない、ポリエチレンテレフタレート(PET)が、透明表面層として使用されることも可能である。これはまた、たとえば布に組み込むことによって、持ち運び可能なエネルギー源として使用されることが可能な、高可撓性太陽電池を製造する可能性も提供する。
【0017】
本発明の別の実施形態によれば、保護層は可撓膜であって、光活性層の裏面上に配置または回転塗布することによって、プラスチック保護層および/または光学透明表面層が実現される。導体トラックのネットワークが適用される可撓膜の使用は、たとえば、広い領域の「無限」太陽電池であっても、太陽電池の製造が連続的な製造方法において可能であるという利点を有する。プラスチック保護層は、好ましくはポリウレタン、エチレンビニルアセテート、および/またはポリビニルブチラールを含有する。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、プラスチック保護層への導体トラックの導電性ネットワークの適用は、シルクスクリーニング、インクジェット印刷、エアロゾルジェット印刷、パルスジェット印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、および/またはフレキソ印刷などの方法のうちの1つまたは複数を通じて、実現される。
【0019】
本発明の別の実施形態によれば、粒子のネットワークの適用は、粒子および液体を含む分散の適用を通じて、実現される。液体は、水および/または有機溶剤および/または液体プラスチックであってもよい。適切な液体の選択は、焼結温度、液中の粒子の凝集挙動、ならびに、特に液体として液体プラスチックを選択した場合、硬化プラスチックの粒子の保護導体封入としてのその後の使用など、様々な基準に依存する。また、界面活性剤または両親媒性ポリマーなど、表面活性物質が含まれることも可能である。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、導体トラックは、1μmから1mmの間の幅を有し、導体トラックは相互に2μmから20mmの間、好ましくは5μmから1mmの間の距離だけ離れている。しかしながら、具体的には、可能な限り最小限の材料費で、電荷キャリア運搬のための十分に高い導電率が確保されるように、導体トラックは自身の幅および離間距離に対して寸法が決められる。
【0021】
導体トラックの配置のための別の基準は、導体トラックの相互離間距離が、光活性層における電荷キャリアの移動距離以下であることである。すると、導体トラックの有利な幅が、この距離および、ネットワークの電気抵抗を決定するこの部分のための被覆範囲の結果として、生じる。このため、たとえば10%の被覆範囲をもって、銀粒子を含有するペーストが導体トラック材料として使用されるときにおよそ1オーム/スクエアの層抵抗を得ることが可能である。ここでも、すでに150℃未満の温度処理で所望の導電率が得られるように、銀粒子のサイズは非常に小さく、たとえば1μmよりも明らかに小さくなければならないことが、非常に重要である。粒子は、好ましくは金属粒子、特に好ましくは銀粒子である。その他の使用可能な金属は、たとえば銅またはアルミニウムである。
【0022】
あるいは、粒子はまた、炭素粒子を含有することも可能である。たとえば、炭素粒子は、カーボンナノチューブおよび/またはカーボンブラックであってもよい。カーボンナノチューブの使用は直径と長さの高アスペクト比のため、導電率に対して低い浸透限界を有するという利点がある。このため、極端に少ない量のカーボンナノチューブであっても、これによって形成される導体トラックの高導電率を保証するのに十分である。
【0023】
「カーボンブラック」は、10nmから100nmの間の標準サイズ範囲の小型粒子からなる。具体的には、カーボンブラックを使用することで、特に良好な導電率を有する、いわゆる「導電性カーボンブラック」が使用され得る。
【0024】
粒子は、好ましくはプラスチックとの複合材料の形態の、導体トラックを形成する。このようなプラスチックは、たとえば、ポリエチレン(PE)、またはポリメチルメタクリレート(PMMA)、またはポリアニリン(PANI)、またはそれらの組合せであってもよい。導体トラックにおけるプラスチックの追加使用を通じて、1つには、これらの機械的安定性が増加する。また、たとえばポリアニリンなどの導電性プラスチックの使用を通じて、粒子によって形成される導体トラックの導電率がさらに上昇する。そして3つ目に、導体トラックでのプラスチックの使用は、光活性層と粒子との間の直接の空間的接触を防止するのに役立つ。このため、封入せずに、粒子と化学的または電気化学的に反応する材料であっても、光活性層として使用されることが可能である。これにより、光活性層において使用され得る材料の選択の柔軟性が増加する。
【0025】
本発明の別の実施形態によれば、粒子は、たとえば、10nmから10μmの間の直径を有することが可能である。しかしながら、好ましくは、粒子は100nmから1.50μmの間の直径を有し、より好ましくは250nmから1μmの間の直径を有する。
【0026】
さらなる態様において、本発明は、光活性層を備える薄膜太陽電池に関し、前面は、可視光領域で光学的に透明な電極を有し、裏面は、肉眼で見たときに可視光領域(300nmから1300nm)で光学的に透明な、導体トラックの導電性ネットワークを有する。
【0027】
導体トラックは、好ましくは粒子、特に好ましくは10nmから10μmの間の直径を有する粒子を含有する。
【0028】
本発明の別の態様によれば、裏面は、導体トラックに加えて、透明の導電性酸化物を有する。たとえば、これらの酸化物は、インジウム錫酸化物(ITO)、アルミニウム錫酸化物、アンチモン錫酸化物、またはフッ素錫酸化物であってもよい。これらの酸化物層は、導体トラックのネットワークが光活性層の裏面と酸化物層との間、または酸化物層と、たとえばEVAなどのプラスチック保護層の形態の、酸化物層を覆う保護層との間に位置する、光活性層の裏面を広範囲に覆うことが可能である。付加的な光学的透明導電性酸化物層の使用は、付加的な導体トラックのネットワークのため高導電率を有するシート電極が適用されるという利点を有する。電荷キャリアは、導体トラックの空間的位置においてのみならず、光活性層の裏面全体にわたって広範囲に注入または除去されることが可能なので、平坦な形状により、太陽電池はこうして高効率を獲得する。このような光活性材料の裏面電極の吸収は、1から4オーム/スクエアの間のシート抵抗で、好ましくは5%から20%の間である。
【0029】
以下に、図面を参照して、本発明の実施形態がより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】太陽電池の模式図である。
【図2】別の太陽電池の模式図である。
【図3】太陽電池を製造する方法のステップの模式図である。
【図4】薄膜太陽電池の光活性層上の粒子のネットワークの模式図、ならびに導体トラックネットワークの顕微鏡拡大図である。
【図5】薄膜太陽電池を製造する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下において、相互に類似の要素は、同じ参照番号で標識される。
【0032】
図1は、太陽電池の模式図を示す。太陽電池は、光活性層100からなり、この光活性層は好ましくは、テルル化カドミウム(CdTe)を含有する。好ましくは、図1に示される太陽電池は薄膜太陽電池である。
【0033】
図1の太陽電池は、2つの電極を有する:光活性層100の前面上の電極104、および光活性層100の裏面上の電極110である。電極110は、粒子によって形成された導体トラックのネットワーク110であり、ネットワーク110は、光活性層100の裏面上の光の入射のために、可視光領域において光学的に透明である。
【0034】
太陽電池の動作のため、電極104および導体トラックのネットワーク110は、電気負荷112と結合している。電極104を通じて活性層100上への、および/またはネットワーク110を通じて活性層100上へのいずれかの光の入射を通じて、光エネルギーは、光活性層100における電荷キャリア分離によって電気エネルギーに変換される。
【0035】
図1は、2つの表面層200および108をさらに示し、プラスチック保護層200は導体トラック110上に配置され、表面層108は電極104上に配置されている。
【0036】
図2は、太陽電池の別の模式図である。図1とは異なり、図2はさらなる表面層106を示している。表面層106は、太陽電池を外側で終わらせている。プラスチック保護層200は、ポリウレタン(PU)、エチレンビニルアセテート(EVA)、またはポリビニルブチラール(PVB)などのプラスチックを含む。プラスチック保護層200は、複数の機能を実行する。たとえば、このようなプラスチック保護層200は、EVAまたはPVB膜でできている場合に、接着促進効果を有する。
【0037】
保護層200の別の目的は、光活性層100の層構造の封止に、さらに存在することが可能である。
【0038】
図3は、その前面に、光学的に透明な電極104を有する、光活性層100を示す。その上には表面層108、たとえばガラス層が設けられている。本発明の一実施形態によれば、たとえば層100、104、および108の組合せが、製造方法に提供される。その後、別の作業ステップにおいて、その上に導体トラックの導電性ネットワーク110がすでに適用されている、たとえばEVA膜などのプラスチック保護層の「回転塗布」が、実行される。このため、連続的な製造方法において太陽電池を製造することが可能である。このために、その後同様の連続的な「回転塗布」プロセスにおいて、電極構造110がEVA膜200とともに光活性層100の裏面上に適用されるように、層100、104、および108のみが連続的に提供されなければならない。
【0039】
図4は、光活性層100上の導体トラックの導電性ネットワーク110を示す。図4の例において、このように形成されたネットワークは、個別の導体トラックの間の大きな離間距離のため良好な透明性を保証する、導体トラックの通常の配置を形成する。このため、ネットワークは、実質的に可視光領域において光学的に透明である。
【0040】
導体トラックの導電性ネットワーク110を拡大して見ると、図4の拡大図に示される粒子300が見えるようになる。粒子300は、これらが導電性の導体トラックを形成するように、相互に対して配置されている。
【0041】
図4は、粒子300が内部に埋め込まれている、ポリマー302をさらに示す。ポリマー302は、たとえば、特定の充填レベル、すなわち浸透閾値まで粒子が充填された導電性ポリマーである。この理由は、浸透閾値において、このように形成された導体トラックの導電率がすでに非常に高いからである。浸透閾値未満では、導電率が低すぎる、そして浸透閾値よりはるかに高いと、導電率は、さらに粒子を追加しても、まだわずかに上昇するだけである。このため、粒子300および充填材料302からなる複合材料の適切な選択を通じて、1つには高導電率および機械的高安定性、ならびに、たとえば高化学的不活性も有する、最適な複合材料が選択され得る。
【0042】
図5は、太陽電池を製造する方法を示す。方法は、所定のサイズでの切断および洗浄など、ガラス基板の準備を伴うステップAから開始する。次に、ステップBにおいて、ガラス基板の前面上に電極が適用される。ステップCでは、その上に光活性層が適用される。粒子がネットワークの形態で適用される、光活性層の表面上への粒子の適用を伴うステップDが、これに続く。
【0043】
粒子のネットワークの熱処理の形態を取る随意的なステップEは、導体トラックの導電性ネットワークを形成するのに役立つ。これは、単純な、好ましくは高速の、乾燥手順のために必要とされる特性をこれらがまだ有していない場合に、特に必要とされる。加熱はまた、導体トラックの形成に使用されるプラスチックの硬化処理としての機能も果たすことができる。その後、ステップFにおいて、プラスチック保護層、たとえばEVA膜が、導体トラックのネットワークに適用される。
【0044】
印刷用ペーストは、好ましくは150°以上の加熱をすることなく所望の導電率を実現するように、裏面上に粒子を適用するために設計されるべきである。これは特に、たとえばシルクスクリーニングなどの印刷技術において該当する。このため、温度安定性は、特に光活性層のCdTe層構造の使用によって保証される。
【0045】
方法は、前面の電極上の表面層または光活性層の裏面上のEVA膜の適用を伴うステップGで終了する。これらの表面層は、たとえば、製造された太陽電池モジュールが間に挟み込まれる、プラスチック保護層またはガラス層であってもよい。
【符号の説明】
【0046】
100 光活性層
104 電極
106、108 表面層
110 ネットワーク
112 電気負荷
200 プラスチック保護層
300 粒子
302 ポリマー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面に、可視光領域において光学的に透明な電極(104)を有する、光活性層(100)を備える薄膜太陽電池を製造する方法であって、導体トラックの導電性ネットワーク(110)が光活性層(100)の裏面および/または前面上に適用され、ネットワークが、肉眼で見たときに可視光領域で光学的に透明である、方法。
【請求項2】
導体トラックのネットワーク(110)が光活性層(100)の裏面上に適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
導体トラックが粒子(300)を含有する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
粒子(300)が金属粒子および/または炭素粒子、好ましくは銀粒子、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、および/または導電性カーボンブラックである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
光活性層(100)の裏面上への導体トラックの導電性ネットワーク(110)の適用が、
粒子(300)のネットワークを裏面上に適用するステップと、
導体トラックの導電性ネットワークを形成するために粒子(300)のネットワークを加熱するステップと、を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
光活性層(100)の裏面上への導体トラック(110)の導電性ネットワークの適用が、
可視光領域において光学的に透明な表面層(106)および/またはプラスチック保護層(200)上に導体トラックの導電性ネットワークを適用するステップと、
光活性層(100)の裏面上に、導体トラックのネットワーク(110)とともに表面層(106)および/またはプラスチック保護層(200)を適用するステップと、を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
プラスチック保護層(200)および/または光学的に透明な表面層(106)が可撓膜であって、プラスチック保護層(200)および/または光学的に透明な表面層(106)が、光活性層(100)の裏面上への回転塗布によって適用される、請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
プラスチック保護層(200)がポリウレタン、エチルビニルアセテート、またはポリビニルブチラールを含有する、請求項5から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
導体トラックの導電性ネットワーク(110)が、シルクスクリーニング法、および/またはインクジェット印刷法、および/またはエアロゾルジェット印刷法、および/またはパルスジェット印刷法、および/またはグラビア印刷法によって、および/またはオフセット印刷法、および/またはフレキソ印刷によって適用される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
粒子(300)のネットワークが分散の適用によって適用され、分散が粒子(300)および液体を含み、液体が水および/または有機溶剤および/または液体プラスチック(302)である、請求項3から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
導体トラックが1μmから1mmの間の幅を有し、導体トラックが相互に2μmから20mmの間、好ましくは5μmから1mmの間の距離だけ離れている、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
複合材料の形態の粒子(300)が、導体トラックを形成し、好ましくはプラスチック、および特に好ましくはポリエチレンおよび/またはポリメチルメタクリレートおよび/またはポリアニリンを含有する、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
粒子(300)が、10nmから10μmの間、好ましくは100nmから1.50μmの間、特に好ましくは250nmから1μmの間の直径を有する、請求項2から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
光活性層(100)を備える薄膜太陽電池であって、光活性層(100)の前面が、可視光領域で光学的に透明な電極(104)を有し、裏面が、肉眼で見たときに可視光領域で光学的に透明な、導体トラックの導電性ネットワーク(110)を有し、導体トラックが粒子(300)を含有する、太陽電池。
【請求項15】
裏面が、導体トラックに加えて、透明の導電性酸化物を有する、請求項14に記載の太陽電池。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−513104(P2012−513104A)
【公表日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−541281(P2011−541281)
【出願日】平成21年11月25日(2009.11.25)
【国際出願番号】PCT/EP2009/065829
【国際公開番号】WO2010/069728
【国際公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【出願人】(500374146)サン−ゴバン グラス フランス (388)
【Fターム(参考)】