説明

小便器装置

【課題】誘電体中の透過率が高められ、被検知物体に向けて精度よく電波ビームが放射される高周波センサを備えた小便器装置を提供する。
【解決手段】小便器本体と、前記小便器本体の上面を透過する電波ビームを放射し、被検知体からの反射波を受信し、検知信号を生成する高周波センサと、前記検知信号により、前記小便器本体への洗浄水を吐水または止水するバルブと、を備え、前記小便器本体の前記上面を含む平面と、前記高周波センサのアンテナの放射面を含む平面と、は、ゼロよりも大きく90度よりも小さい角度をなして交差線上で交差し、前記交差線は、前記小便器の左右方向と略平行であり、前記小便器本体を透過する前記電波ビームの強度が、前記上面で反射する前記電波ビームの強度よりも高くなるように、前記電波ビームの励振方向が前記交差線と交差してなることを特徴とする小便器装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高周波センサを備えた小便器装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高周波センサからのドップラー周波数信号により人体、液流などを精度よく検知し、バルブの開閉をタイミングよく制御すると、洗浄水を無駄なく使用できる小便器装置が可能となる。
【0003】
高周波センサのアンテナをパッチ電極により構成すると、高周波センサの小型化が容易となる。この場合、10.525及び24.15GHz帯の周波数を使用し、電波法に適合させるためにスプリアス発射強度を規制値以下に抑える必要がある。
【0004】
洗浄水配管に設けられたバルブの開閉制御をする便器洗浄装置に関する技術開示例がある(特許文献1)。この技術開示例では、送信波と受信波との差分であるドップラー周波数信号にもとづいてボール部内空間の液流状態を演算しバルブを制御している。
【特許文献1】特許第3740696号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
小便器装置において、誤検知を抑制しつつ低放射電力で人体や尿流を検知するには、電波ビームの方向を精度よく制御することが必要である。しかしながら、パッチ電極の配置や位相を制御するだけで電波ビームの方向を変えるには限界がある。パッチアンテナの放射面と小便器本体との交差角を調整すると電波ビームの方向を変えることが容易となる。この場合、励振方向によって誘電体媒質の透過率が低下し、被検知物体側に高い透過率で電波ビームが透過しない問題がある。本発明は、この問題に鑑みてなされたものであり、誘電体中の透過率が高められ、被検知体に向けて精度よく電波ビームが放射される高周波センサを備えた小便器装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、小便器本体と、前記小便器本体の上面を透過する電波ビームを放射し、被検知体からの反射波を受信し、検知信号を生成する高周波センサと、前記検知信号により、前記小便器本体への洗浄水を吐水または止水するバルブと、を備え、前記小便器本体の前記上面を含む平面と、前記高周波センサのアンテナの放射面を含む平面と、は、ゼロよりも大きく90度よりも小さい角度をなして交差線上で交差し、前記交差線は、前記小便器の左右方向と略平行であり、前記小便器本体を透過する前記電波ビームの強度が、前記上面で反射する前記電波ビームの強度よりも高くなるように、前記電波ビームの励振方向が前記交差線と交差してなることを特徴とする小便器装置が提供される。
【0007】
本発明の他の一態様によれば、小便器本体と、前記小便器本体の背面を透過する電波ビームを放射し、被検知体からの反射波を受信し、検知信号を生成する高周波センサと、前記検知信号により、前記小便器本体への洗浄水を吐水または止水するバルブと、を備え、前記小便器の前記背面を含む平面と、前記高周波センサのアンテナの放射面を含む平面と、は、ゼロよりも大きく90度よりも小さい角度をなして交差線上で交差し、前記交差線は、前記小便器の左右方向と略平行であり、前記小便器本体を透過する前記電波ビームの強度が、前記背面で反射する前記電波ビームの強度よりも高くなるように、前記電波ビームの励振方向が前記交差線と交差してなることを特徴とする小便器装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
誘電体中の透過率が高められ、被検知体へ向けて精度よく電波ビームが放射される高周波センサを備えた小便器装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる小便器装置の構成を説明する図である。
小便器本体12は、例えば陶器(比誘電率:εr)からなり、その表面に上面12a及び背面12bを有する。高周波センサ30は上面12aまたは背面12bに配設されており、電波ビーム14を放射する。高周波センサ30の放射パターンが制御され、高周波センサ30からは、送信波と被検知体からの反射波との差分周波数であるドップラー周波数信号が制御部16へ入力される。制御部16はオン−オフ信号を出力し、バルブ18の開閉を制御し洗浄水19を吐水または止水する。
【0010】
高周波センサ30は小便器本体12に対して相対的に固定され、小便器本体12を透過してボウルに電波ビーム14を放射する。ここで、上面12aとアンテナの放射面とが略平行であると、電波ビーム14がアンテナの放射面32aから略垂直方向に放射され、電波ビーム14は略鉛直下方を向く。この場合、小便器本体12のボウルに貯留した封水の揺れを人体のドップラー周波数と誤検知するおそれがある。
一方、アンテナの放射面と背面12bとが略平行であると、電波ビーム14は水平方向に向く。この場合、蛍光灯ノイズや小便器本体12のそばを通過する人体などの外乱を検知しやすい。
【0011】
本実施形態の場合、アンテナから放射される電波が入射する小便器本体12の入射面を含む平面と、アンテナの放射面を含む平面と、はゼロよりも大きく90度よりも小さい角度をなして交差線で交差している。そして、電波ビームの励振方向を、この交差線に対して略垂直とする。
具体的には、小便器本体12の上面12aとアンテナの放射面32a、または背面12bと放射面32aとのなす角度αを、ゼロよりも大きく、90度よりも小さくする。また、上面12aと放射面32aとの交差線17または背面12bと放射面32aとの交差線17は、矢印で表す小便器本体12の左右方向と略平行とする。すなわち、放射面32aと上面12a、または放射面32aと背面12bとの間に生じる空隙が小便器本体12の左右方向に対して略同一となるように角度αを保ちつつ配置されている。このようにすると、上記の誤検知及び外乱の影響を低減することができる。さらに、小便器本体12の左右方向と略直交する方向に電波ビーム14を向けることが容易となり、連立小便器の干渉を抑制でき、被検知体の検知精度を改善できる。
【0012】
図2は、本実施形態にかかる小便器装置10における高周波センサ30の配置を説明する図であり、図2(a)は模式斜視図、図2(b)はパッチアンテナの模式平面図、図2(c)は電波ビームを表す図である。
陶器などの上面12aに、高周波センサ30が配置される。上面12aと、パッチアンテナ32の放射面32aと、の交差角がαであるように高周波センサ30が配置される。パッチアンテナ32から放射された電波ビーム14は、上面12aにおいて透過ビームと反射ビームを生じる。なお、上面12aではなく背面12bでも同様である。
【0013】
図2(b)に表すように、A−A線及びB−B線の両側に4つの給電素子32cが配置される。A−A線と、直交するB−B線との交点である中心点36はパッチアンテナ32の略中心であり電波ビーム14の放射の中心である。給電点35は発振器と接続され、電波ビーム14が励振される。電波ビーム14の励振方向は矢印に表すようにA−A線に沿って平行で、放射面32a上にある。このようなパッチアンテナ32を用いると、直線偏波の励振が容易にできる。
【0014】
また、図2(c)のように空間的に広がった電波ビーム14の放射パターンは、4つの給電素子32cの配置などを変化させることにより制御可能である。図2(a)において、放射面32aに垂直であり中心点36を通り、上面12aと直交する面を入射面40と呼ぶことにする。中心点36近傍から放射され広がった電波ビーム14は、上面12aを透過面として小便器本体12を構成する陶器などの媒質内への透過ビームと、上面12aを反射面とする反射ビームとを生じる。
【0015】
なお、図2(b)に表した実施形態においては、4つの給電素子32cにより電波ビーム14の放射パターンを制御している。しかし、パッチアンテナ32の構成はこれに限定されない。
【0016】
次に、小便器本体12をε=4.15である陶器とした場合について、放射面32aと上面12aまたは背面12bとの交差角αにより電波ビーム14が変化することをシミュレーションを用いて説明する。
図3は、励振方向が入射面40と略直交する場合の高周波センサの配置を表し、図3(a)は模式斜視図、図3(b)はパッチアンテナの模式平面図である。なお、シミュレーションの周波数は10.525GHzである。
以下のシミュレーションにおいて励振方向と、放射面32aを含む平面と小便器本体12の上面12aまたは背面12bとの交差線17との交差角βは略直交している。なお、放射面32aが上面12a及び背面12bと直接接触していなくともよい。図4(a)は、放射面32aを含む平面と上面12a、または放射面32aを含む平面と背面12bとが交差する場合を表す。図4(b)は、放射面32aを含む平面と上面12aを含む平面、または放射面32aを含む平面と背面12bを含む平面、とが交差する場合を表す。
【0017】
βが90度でない場合においても、交差線17との直交成分に対してはシミュレーションの結果が適用できる。入射面40内において電波ビーム14は、入射ビーム42と、透過ビーム44と、反射ビーム46とを含む。すなわち、入射ビーム42は、空気と小便器本体12との比誘電率の違いにより屈折して透過ビーム44となる成分と、上面12aまたは背面12bで反射する反射ビーム46となる成分とに分かれる。
【0018】
図5は、α=0、すなわち放射面32aと上面12a、背面12bとが傾かず平行である場合のシミュレーションによる入射面40内の放射パターンの断面を表し、図5(a)は励振方向と入射面40とが略平行な場合、図5(b)は励振方向と入射面40とが略直交する場合である。図5の曲線は電波ビーム14が等しい放射強度となる点を結んで得られ、外側の曲線ほど放射強度が弱い。いずれの場合にも電波ビーム14は小便器本体12をよく透過し、透過電力に大きな差を生じない。しかしながら、被検知体がこの位置に存在するとは限らず、この場合、放射面32aを上面12a、背面12bに対して傾けた方が電波ビーム14を被検知体に向けて効率よく放射できる。
【0019】
図6は、α=30°におけるシミュレーションによる入射面40内の放射パターンの断面図を表し、図6(a)は励振方向と入射面40とが略平行な場合、図6(b)は励振方向と入射面40とが略直交する場合である。
図6(a)の透過率は、図6(b)の透過率よりも高い。また、図6(b)においては小便器本体12による反射率が高いことを表している。
【0020】
図7は、α=45°におけるシミュレーションによる入射面40内の放射パターンの断面図を表し、図7(a)は励振方向と入射面40とが略平行な場合、図7(b)は励振方向と入射面40とが略直交する場合を表す。
α=30°と比べて、それぞれの透過率は低下する。特に、図7(b)においては、反射率がより高くなり透過ビーム44の放射強度が図7(a)よりも低下し、検知感度が低下する。
図8は、α=60°におけるシミュレーションによる入射面40内の放射パターンの断面図を表し、図8(a)は励振方向と入射面40とが略平行な場合、図8(b)は励振方向と入射面40とが略直交する場合を表す。それぞれの透過率は本α=45°の場合よりもさらに低下する。
特に、図8(b)において透過ビーム44は殆ど存在せず、被検知体の検出が困難である。一般に高周波センサ30は小便器装置により取り付け場所が予め決定される。小便器装置10において、αを適正に選択することにより、被検知体に対して精度よく電波ビームを向けることができる。すなわち、
図9は、電波ビーム14の励振方向と交差線17とのなす角度βを変えた場合、入射面40内放射パターンの断面図である。アンテナ32の放射面32aを含む平面と、小便器本体12の上面12aまたは背面12bとのなす角度αを45度とし、図9(a)はβ=80°、図9(b)はβ=75°、図9(c)はβ=60°、図9(d)はβ=55°、図9(e)はβ=50°、図9(f)はβ=45°の場合をそれぞれ表す。
【0021】
小便器本体12を透過するビーム44はβが90度において最大であり、βの減少とともに強度が低下する。他方、上面12aまたは背面12bでの反射ビーム46(破線)はβの減少とともに強度が高くなる。この解析結果から、βが55度以上では反射ビーム46の強度が透過ビーム44よりも高くなることが分かる。本実施形態において、透過ビーム44の強度が反射ビーム46の強度よりも高くなるように、励振方向と交差線17とのなす角度βを設定し、被検知体に向けて電波ビーム14の透過率を高めることができる。このようにすると、低出力の電波ビームでの検知が容易になる。
【0022】
例えば、公衆トイレなどで、複数の小便器が連立している場合、それぞれの小便器の背面側に高周波センサを取り付ける必要がある。この場合、高周波センサから放射された電波が陶器製の小便器の背面で反射されると、隣接する他の高周波センサに影響を与え、電波の干渉などによる誤検知が生ずる場合もあり得る。
【0023】
これに対して、本実施形態によれば、高周波センサの電波放射面を誘電体の表面に対して傾斜させ、且つ電波の励振方向を調整することにより、誘電体表面での電波の反射を抑制することができる。その結果として、便器の前にいる使用者などを確実に検知でき、且つ、反射される電波ビームに起因する誤検知なども防止できる。
【0024】
図10(a)は、第1の実施形態にかかる小便器装置10を表す模式断面図である。
高周波センサ30は図1におけるβ=90°とし、励振方向は入射面40と平行であるとする。また、放射面32aと上面12aとの交差角αはゼロよりも大きく、90度よりも小さい。電波ビーム14が入射面40内において放射強度が最大となる方向が放射面32aに対して略垂直とすると、小便器本体12の上部内に配設された高周波センサ装置30からの電波ビーム14の方向は人体50に向いている。
【0025】
例えば、陶器からなる小便器本体12の上部には高周波センサ30を収納する凹部が設けられ、上面12aとなる凹部の底面と交差角αをなすように高周波センサ30が配設される。本実施形態において、電波ビーム14の方向は人体50を検知するのに最適であり、尿流検知も可能である。他方、蛍光灯ノイズや近くを通過する人体などの外乱の影響をやや受けやすい。
【0026】
図10(b)は、第1の実施形態の変形例にかかる小便器装置10の模式断面図である。 電波ビーム14の放射強度が最大となる方向は、アンテナの中心点36と小便器本体12のリップ先端部12cとを結ぶ線に略一致する。このようにすると、尿流と人体とをともに精度よく検知できる。なお、リップ先端部12cは小便器本体12の下部において左右に対して中心近傍に位置するものとする。
【0027】
図11は、第2の実施形態にかかる小便器装置10の模式断面図である。
電波ビーム14の先端部分は小便器本体12の背面12bの方向を向いている。電波ビーム14は尿流に向いており、尿流の検知に最適であり、外乱の影響を抑制するのに最適である。他方、電波ビーム14が人体を向いておらず、人体検知の感度が不十分となることがある。
【0028】
図12(a)は、第3の実施形態にかかる小便器装置10の模式断面図である。
高周波センサ30は背面12bとの交差角がαとなるように配設される。交差角αはゼロよりも大きく、90度よりも小さいことが好ましく、60度以下であることがさらに好ましい。このようにすると、尿流検知に最適であり、人体検知も可能であり、外乱の影響を受けにくい。なお、背面12bとは、図1に表すように人体とは反対側となる小便器本体12の裏面側である。 図12(b)は、第3の実施形態の変形例を表す模式図である。
電波ビーム14の放射強度が最大となる方向は、アンテナの中心点36と小便器本体12のリップ先端部12cとを結ぶ線に略一致し、尿流と人体とを共に精度よく検知できる。
【0029】
図12(c)は、第3の実施形態の変形例の放射パターンの断面を表し、α=60°、かつ放射パターンの最大強度方向が放射面32aに対して略垂直となる場合である。
【0030】
図13(a)は、第4の実施形態にかかる小便器装置10を表し、0<α、放射面32aの法線に関して最大強度方向が傾いている場合を表す模式図である。
また、図13(b)は、α=30°、かつ放射面32aの法線と最大強度方向との交差角γが30度である場合の放射パターンの断面である。
本実施形態は、第3の実施形態よりもαを小さくし背面12bのスペースを削減し薄型化できる。しかし、交差角γを30度よりも大きくするとアンテナゲインが低下し、放射電力が低下し、尿流及び人体の検知精度を共に高く保つことが困難となる。このため、交差角γは0以上、30度以下であることが好ましい。
【0031】
図14は、第5の実施形態にかかる小便器装置10の模式断面図である。
高周波センサ30はリップ先端部12cの高さの近傍の位置とし、電波ビーム14が上方に向けて放射されるように、背面12bに対して交差角をαだけ傾けて配設される。交差角αを大きくすると電波ビーム14の透過率を高めることができ、特に尿流検出の精度を改善できる。
【0032】
第1〜第5の実施形態において、放射面32aと小便器本体12の上面12aとがなす角度α、または放射面32aと背面12bとがなす角度αを、ゼロよりも大きく90度よりも小さくする。また、小便器本体12を透過する電波ビーム14の強度が、上面12aまたは背面12bで反射される反射ビーム46の強度よりも高くなるように、励振方向と交差線17との交差角βを設定する。このようにすると透過ビーム44の方向を被検知体の方向に正しく向けることが容易となり、電波ビーム14の透過率を高めることができ、低出力の電波ビーム14により、外乱の影響が抑制され、精度よく被検知体を検出できる小便器装置10が可能となる。
【0033】
以上、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの実施形態に限定されず、小便器装置を構成する小便器本体、アンテナ、高周波センサなどの形状、サイズ、材質、配置関係などに関して当業者が設計変更を行ったものであっても、本発明の主旨を逸脱しない限り本発明の範囲に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】小便器装置の構成を説明する図
【図2】励振方向と入射面とが略平行な場合の高周波センサの配置を説明する図
【図3】励振方向と入射面とが略直交する場合の高周波センサの配置を説明する図
【図4】放射面が表面と直接には接触しない場合の模式断面図
【図5】α=0の場合のシミュレーションによる放射パターンの断面図
【図6】シミュレーションによる入射面内放射パターンの断面図
【図7】シミュレーションによる入射面内放射パターンの断面図
【図8】シミュレーションによる入射面内放射パターンの断面図
【図9】シミュレーションによる入射面内放射パターンの断面図
【図10】第1の実施形態にかかる小便器装置の模式断面図
【図11】第2の実施形態にかかる小便器装置の模式断面図
【図12】第3の実施形態にかかる小便器装置の模式断面図
【図13】第4の実施形態にかかる小便器装置の模式断面図
【図14】第5の実施形態にかかる小便器装置の模式断面図
【符号の説明】
【0035】
10 小便器装置、12 小便器本体、12a 上面、12b 背面、12c リップ先端部、14 電波ビーム、17 交差線、18 バルブ、30高周波センサ、32 パッチアンテナ、32a 放射面、36 中心点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
小便器本体と、
前記小便器本体の上面を透過する電波ビームを放射し、被検知体からの反射波を受信し、検知信号を生成する高周波センサと、
前記検知信号により、前記小便器本体への洗浄水を吐水または止水するバルブと、
を備え、
前記小便器本体の前記上面を含む平面と、前記高周波センサのアンテナの放射面を含む平面と、は、ゼロよりも大きく90度よりも小さい角度をなして交差線上で交差し、
前記交差線は、前記小便器の左右方向と略平行であり、
前記小便器本体を透過する前記電波ビームの強度が、前記上面で反射する前記電波ビームの強度よりも高くなるように、前記電波ビームの励振方向が前記交差線と交差してなることを特徴とする小便器装置。
【請求項2】
小便器本体と、
前記小便器本体の背面を透過する電波ビームを放射し、被検知体からの反射波を受信し、検知信号を生成する高周波センサと、
前記検知信号により、前記小便器本体への洗浄水を吐水または止水するバルブと、
を備え、
前記小便器の前記背面を含む平面と、前記高周波センサのアンテナの放射面を含む平面と、は、ゼロよりも大きく90度よりも小さい角度をなして交差線上で交差し、
前記交差線は、前記小便器の左右方向と略平行であり、
前記小便器本体を透過する前記電波ビームの強度が、前記背面で反射する前記電波ビームの強度よりも高くなるように、前記電波ビームの励振方向が前記交差線と交差してなることを特徴とする小便器装置。
【請求項3】
前記励振方向は、前記交差線と略直交することを特徴とする請求項1または2に記載の小便器装置。
【請求項4】
前記電波ビームの最大強度方向は、前記アンテナの中心点と前記小便器本体のリップ先端部とを結ぶ直線と略一致することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の小便器装置。
【請求項5】
前記電波ビームの最大強度方向は、前記アンテナの中心点と前記小便器本体のリップ先端部とを結ぶ直線と略一致し、
前記中心点は前記リップ先端部よりも下方に設けられたことを特徴とする請求項2記載の小便器装置。
【請求項6】
前記電波ビームは、直線偏波されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の小便器装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−19489(P2009−19489A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−24615(P2008−24615)
【出願日】平成20年2月4日(2008.2.4)
【分割の表示】特願2007−184566(P2007−184566)の分割
【原出願日】平成19年7月13日(2007.7.13)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】