小麦タンパク質単離物およびその改変形態ならびに作製方法
グルテンがAデンプンから最初に分離された後にグルテンを処理するように構成されたグルテン処理装置、グルテンを脱水するように構成された脱水用プレス機を有しているグルテン処理装置、ならびに、脱水用プレス機の上流に配置された高圧水洗浄システム、脱水用プレス機の上流に配置された混錬機、脱水用プレス機の上流に配置されたホモジナイザー、脱水用プレス機の下流に微粒子を沈殿させるように構成された分散液用タンク、下流の固形物押し出し型遠心分離機、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される少なくとも1つの構成部品を備えた改良されたグルテン処理装置を備える、小麦デンプンからグルテンを分離するための処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、米国仮特許出願第60/583,051号(2004年6月25日出願)の優先権を主張する。この米国出願は、本明細書中で参考として援用される。
【0002】
(背景)
(発明の分野)
本発明は、小麦粉からのタンパク質およびデンプン構成成分の単離に関する。より具体的には、単離方法によって、単離されたタンパク質構成成分の特性とタンパク質含有量が高められる。
【背景技術】
【0003】
(関連技術の説明)
小麦グルテンは、小麦粉の湿式処理の間に、タンパク質−脂質−デンプン複合体の形態で分離される、天然の小麦胚乳の水不溶性タンパク質部分である。市販されている小麦グルテンは、72.5%のタンパク質(無水ベースで77.5%)、5.7%の全脂肪分、6.4%の水分、および0.7%の灰分の平均組成を有している;主にデンプンである炭水化物が他の主要成分である。小麦グルテンの主なタンパク質画分は、グリアジンおよびグルテニンから構成され、これらは、その溶解特性および分子量において異なる。
【0004】
小麦グリアジンは、30,000〜100,000ダルトンの分子量を有している、約50種類の異なる一本鎖タンパク質から構成される。単離されている場合には、グリアジンは非常に粘着性が高く、小麦グルテンの粘着特性を担っているようである。対照的に、グルテニンタンパク質は、ジスルフィド結合によって重合している多鎖であり、約3,000,000ダルトンの分子量のより大きいサイズである。単離されていると、グルテニンには弾力性があるが、粘着力も伸展性もなく、したがって、小麦グルテンにその弾性特性を与えるようである。
【0005】
製パンに適している粘着力および粘弾性のある塊を形成するその能力ゆえに、小麦グルテンは、穀物および他の植物のタンパク質の間に固有のものである。グルテンタンパク質は水適合性であり、したがって、膨張し、相互作用するので、粘弾性があると考えられる。水が小麦グルテンに取り込まれると、これはガラス転移を受け、ここで、硬いガラス状の物質からゴム状の弾力性のある物質へと変化する。小麦グルテンはまた、小麦粉のドウに膨張気体を保持する特性を付与するその能力においても特有である。小麦グルテンの他の特有の特性は、以下である:グリアジンおよびグルテンの含有量の適切なバランス、アミノ酸であるグルタミンの異常なほどに高い含有量、その分子量の極度の多分散性。これらの特有の特性が、種々の製品におけるグルテンの優れた能力を特徴付ける。
【0006】
小麦グルテンの用途は広い範囲におよび、最近の10年間の間には、その利用が激化している。小麦グルテンの用途は、個々の国々によって異なり得るが、製パン(baking)が小麦グルテンの主な使用方法であり、全世界でのあらゆる使用方法の63%を占める。EUでは、小麦粉の強化が、製パンでの使用に次いで近い2等にランクされ、ペットフード用途が3等にランクされている。世界中、ならびに北米およびオーストラリアでの小麦グルテンの2番目に多い用途は、ペットフードである。製パン、模造肉/模造魚肉、および加工食品は、日本での小麦グルテンの主な用途である。日本において、小麦グルテンはまた、「麩(“Fu”bread)」として知られるパンの調製のため、調味料としてのグルタミン酸一ナトリウムの生産のため、および「醤油」と呼ばれるソイソース(soy sause)の増量剤としての使用のためのグルテン加水分解物の調製のためにも使用されている。小麦グルテンはまた、世界中の3億900万人の仏教徒、および1億人の中国の仏教徒のための菜食主義者向けの料理の作製においても重要な役割を担っている。この場合、中国風の肉類似物が、手での押し出し、または簡単な押し出しによって、小麦グルテンから作製されている。
【0007】
非特許文献1(これは、あたかも本明細書中で完全に開示されているかのように、同じ程度で参考として本明細書中で援用される)によって報告されているように、小麦グルテンの産業的な生産にはいくつかのプロセスがあり、これらは通常、このプロセスを開発したかもしくはその特許を取得した会社または開発者にちなんで命名される。これらのプロセスとしては、マーチン法、バター法(Batter)、ハイドロサイクロン法、Pillsbury Hydromilling法、改良型「Fesca」法、アルカリ法、Far−Mar−Co.and Tricanter法(Westfalia Centrifuge HD,Flottweg Tricanter,Barr & Murphy、またはDecanter−Based Weiproとも様々に呼ばれる)が挙げられる。
【0008】
原材料のタイプ(全粒小麦対粉、硬質小麦対軟質小麦など)、分散手順(水対化学物質)、小麦粉/水混合物の稠度(ドウ対バター(batter))、およびデンプンとグルテンの分離のための装置(遠心分離機対震盪スクリーン対ハイドロサイクロン対攪拌機/リボンブレンダー)の観点において、これらのプロセスの間に相違が存在する。
【0009】
中でも、マーチン法、バター法、ハイドロサイクロン法、Raisio/Alfa−Laval法、およびTricanter法は、小麦グルテンの生産のための最も一般的な製造方法と認識されている。小麦グルテンを生産するためのプロセスの選択は、多数の様々な要因に依存する。小麦グルテンを生産するためには、3つの事柄を有することが不可欠である:(a)原材料である粉の良好な供給源、(b)6(デンプン)対1(グルテン)までの割合の副産物である小麦デンプンを処理する方法、および(c)グルテンおよびデンプン製造プロセスからの流出排水を取り扱う方法。不合格品である粉が使用される場合においては、グルテンの収量とデンプンの回収率を改善するために、酵素であるペントサナーゼとセルラーゼの使用が推奨される。小麦グルテンの生産に関与している他の重要な要因は、小麦グルテンの収量、水分のバランス、小麦粉のスラリーのpH、資本の観点からのシステムのコスト、およびシステムの操業コストである。
【0010】
水消費量は、当該分野での歴史的問題である。マーチン法およびバター法では、それぞれ、処理される1ポンドの小麦粉あたり15ポンド程度(すなわち、15:1の割合)の量の真水が、歴史的に使用されている。生態学的に有効な方法でこの水量を処理することは難しい。処理水の再循環により、この割合は6:1に低下させることが可能である。他のプロセスについての割合としては、ハイドロサイクロン法(4.5:1)、デカンター法(4:1)、および高圧分解法(High Pressure Disintegration)(2:1から3:1)が挙げられる。
【0011】
歴史的には、1835年にパリで開発されたマーチン法が中でも最も古く、小麦グルテンの回収について最も首尾よいプロセスである。一般化されたマーチン法のフローチャートが図1(以下で詳細に議論される)に示されるが、このプロセスのバリエーションは広く行われている。マーチン法では、出発原材料としての小麦粉および水が、ドウを形成するためのミキサーに加えられて、利用される。ドウは、これが完全に水和されるように、熟成(developed)させられる。これはその後、抽出工程に供され、ここで、グルテンとデンプンとの間の分離処理を開始させるためにより多くの水が添加される。ドウの洗浄工程は、グルテンを小さな塊に分散させることまたは分解させることなく、デンプンを放出させるように設計される。十分な水が、ドウが捏ねられるかまたはローラーで延ばされる間に、ドウからデンプンを洗い流すために使用される。リボンブレンダー、回転式ドラム、2軸トラフ、および攪拌容器のようなデバイスが、この目的のために設計されている。ウェットグルテンは、その後、回転式または震動性のスクリーンの中でデンプンから機械的に分離されて、75%(無水ベース)のタンパク質含有量を有するグルテンが得られる。このシステムについての主な難点は、水を10対1のように多量に使いすぎることであり、これは、デンプンの回収を面倒にし、そしてこれによって取り組まなければならない重大な排水の問題が提示される。このプロセスの改良法が、長期にわたってこの業界で利用されている。
【0012】
バター法は1944年に発明された。このプロセスでは、粉と水を混合して、グルテンの懸濁させられたカード(curd;このカードからはデンプンが洗い流されている)を生じさせることによって、バター(batter)が調製される。カードは旋回式スクリーン上に回収され、そしてデンプンミルクは通過する。デンプンは、一連のスクリーン、篩、および遠心分離によって精製され、そしてマーチン法と同様に乾燥させられる。
【0013】
ハイドロサイクロン法においては、再循環された洗浄水と粉を用いて形成されたバターが、一連のハイドロサイクロンに直接導入される。「A」デンプンは、向流真水によって直接洗い流される。ハイドロサイクロンの中の極めて強い流体剪断力が原因で、グルテンは大きな塊ではなく、小さいカードになるように凝集する。グルテンカードは、回転式洗浄スクリーン上で洗浄され、分離される。このプロセスの主な利点は、その水の使用量が少ないことである。マーチン法またはバター法に基づく古いプラントには、操業コストを下げ、流出排水をほとんどなくすために、ハイドロサイクロンが改良部品として組み込まれている。
【0014】
図1〜4は、デンプンから小麦グルテンを分離するために使用される様々な商業的なプロセスに関する。これらのプロセスと処理装置には様々な商業的実施形態があることは明らかであり、これらには、種々の商業的なプラントにおいて実施されているようにわずかな相違があり得る。これらのプロセスの目的は、密度または篩い分けに基づき、デンプン物質からのグルテンの物理的な分離を容易にする様式での小麦粉の湿式プロセスを提供することである。
【0015】
図1は、通常、マーチン法100が実行される様式で組み合わせられた市販の構成部品のフローストリーム連携(flow stream)を示すブロック略図である。このプロセスで投入される供給には、製粉された小麦粉102と水104とが含まれ、これらはドウミキサー106(例えば、ピンミキサー)によって、8重量部の水に対して10重量部の粉の割合で混合される。ミキサー106に投入される水104についての典型的な温度は華氏90度である。ミキサー106によって、レジデンスタンクすなわち熟成タンク108の中に送り出され、ここでは、ドウは完全に水和されながら、ねかされる。熟成タンク108から送り出されると、さらなる容量の水110(例えば、1単位の小麦粉102について5重量部)がこのフローストリームに導入され、この混合物はアゴロメレーター(agglomerator)112(例えば、攪拌器)中で激しく混合される。アゴロメレーター112の作用は、このフローストリームにおいて、乳白色デンプン懸濁液中で浴する弾力性のあるカードとしてグルテンを提供するように働く。アゴロメレーター112により、分離スクリーン114(例えば、リール(通常は、40メッシュのスクリーンが取り付けられている、長く傾斜した中空の回転式の円筒)内に送り出される。フローストリームの乳白色デンプン懸濁液の部分は分離スクリーン114を通過し、同時に、単離されたAデンプン116は下流の精製プロセス118に供される。下流のプロセスには、より小さいグルテン粒子120を首尾よく除去するための従来の篩い分け、遠心分離、および/またはデンプン122を濃縮するためのハイドロサイクロンプロセスが包含され得る。
【0016】
分離スクリーン114は、グルテンをドウ塊として保持する。分離用スクリーン114の上に配置された随意的な水の噴出124によって、分離スクリーン114からのグルテンの洗浄および送り出しを促進することができる。分離スクリーン114によって混練機126(例えば、通常のミキサー)に送り出される。混練機126の作用によって、グルテンマトリックスからデンプンが放出される。このデンプンは水に懸濁しており、したがって、適切な物質(例えば、脱水スクリーン128(これは、第2のリールであり得、その後、脱水用プレス機130が続く))によってグルテンを脱水することが適切である。例えば、脱水用プレス機130はスクリュー型プレス機であり得る。
【0017】
この脱水されたグルテンのフローストリームは、フラッシュ乾燥機132に送られて、小麦グルテン134を生じる。あるいは、脱水用プレス機130から出された物は、フラッシュ乾燥機132で乾燥されることなく処理されて、小麦タンパク質単離物、加水分解された小麦タンパク質、脱アミド化された小麦グルテン、または他の改変された小麦グルテンが形成されてもよい。
【0018】
脱水スクリーン128からの濾液はBデンプンの単離のために、Bデンプンプロセス136に送られ得ることが、理解される。精製されたBデンプンは、Aデンプンよりもいくらか質が劣っており、ある場合には、動物の飼料用、または化学的に改変されるデンプン用の原料として使用することができる。
【0019】
図2は、通常、ハイドロサイクロン法200が実行される様式で組み合わせられた市販の構成部品のフローストリーム連携を示すブロック略図である。これは、現在の主要な商業的プロセスである。この装置の利点としては、小型であること、導入の費用負担が少ないこと、水の使用量が少ないこと、および可動部分が少ないことが挙げられる。図2においては、その後の図面と同じく、図1および他の図面のマーチン法の処理装置と共通の同じ概念のシステム構成成分に関しては、同じ番号のままにされている。
【0020】
熟成タンク108の中でのドウの滞留時間は、約10分から20分間持続する。熟成タンク108により分散液用タンク202に送り出される。分散液用タンク202の作用はアゴロメレーター112(図1に示されている)の作用とは異なる。なぜなら、分散液用タンク202は、アゴロメレーター112の中でのグルテンカードの形成とは反対に、あまり激しくない乱流を使用して、熟成タンク202からのドウを水110と混合し、均一な懸濁液を形成するからである。分散液用タンク202によって多段式ハイドロサイクロンシステム204に送り出される。ハイドロサイクロンシステム204には、サイクロンを詰まらせてしまう可能性があるより大きな塊を取り除くために、回転式ストレーナーを取り付けることができる。例えば、ハイドロサイクロンシステム204は、15段ハイドロサイクロンであり得る。
【0021】
小麦グルテンは、1.1g/ccの密度を有しており、一方、デンプンは1.4g/ccの密度を有している。ハイドロサイクロンシステム204は、デンプン懸濁液206からグルテンを分離するためにこの密度の相違に対して作用する。グルテンは、オーバーフロー液として回収され、デンプンはアンダーフロー液として回収される。デンプン懸濁液206は、下流でのプロセス208(例えば、篩い分け、さらなるハイドロサイクロン法処理によるデンプン懸濁液206の濃縮、および乾燥して小麦デンプンを得ること)によって、精製することができる。
【0022】
グルテンの自発的な凝集は、ハイドロサイクロンシステム204の中で剪断力が原因で起こり、ハイドロサイクロンシステム204においてこのフローストリームに本質的な影響を与える。ハイドロサイクロンシステム204によって洗浄スクリーン210に送り出される。洗浄スクリーン210は傾斜した固定されたスクリーンであり得、これは、Bデンプン、糠(bran)、および細胞壁物質からグルテンを分離するために使用される。グルテンのさらなる精製は、図1に関して議論されたように、脱水スクリーン128、脱水用プレス機130、およびフラッシュ乾燥機132を通じて進行する。
【0023】
図3は、通常、Alfa−Laval/Raisio法300が実行される様式で組み合わせられた市販の構成部品のフローストリーム連携を示すブロック略図である。粉102と水104とは、粘度の高いバターを形成する割合で混合される。これは、ドウよりも低い粘度である。バターミキサー302(例えば、ピンミキサー)によって、ディスク型粉砕機304に送り出される。ディスク型粉砕機は、バターに対して作用し、デンプン、タンパク質、および他の成分の実質的に均質な懸濁液を形成する。デカンター遠心分離機306によって、デンプン画分310からタンパク質画分すなわちグルテン画分308が分離される。この時点で、グルテン画分308は、通常約40%がタンパク質であり、そしてデンプン画分310は、約1%がタンパク質である。グルテン画分は、グルテンの小塊(clot)または糸を形成する低速攪拌機が取り付けられている熟成タンク312に送り出される。ディスク型粉砕機314は、塊(lump)を形成することによって、グルテンの凝集を完了する。この塊は、このフローストリームから分離され得、そして振動型スクリーン316に送り出され得る。振動型スクリーン316によって、ふすまおよびデンプン318からグルテンが分離される。脱水用プレス機130(例えば、スクリュー型プレス機)によって、グルテンから水が除去され、このグルテンはその後、状況に応じて、フラッシュ乾燥機132の中でフラッシュ乾燥させられて、小麦グルテンを生じる。
【0024】
主要なデンプン画分310は、線維を除去するために回転式円錐状スクリーン324によって処理される。第1のデカンター326によって向流形式でこのフローストリームが洗浄され、そして第2のデカンター328によってデンプンが濃縮される。このデンプンは通常、乾燥機330に送られるときに、約0.3%のタンパク質濃度を有している。
【0025】
Bデンプン318は、デカンター332を使用して回収される、デンプンおよび可溶性部分に多く含まれる。ノズル型すなわち固形物押し出し型(solids-ejecting)遠心分離機334によってBデンプンは約25%の固形分に濃縮される。脱水用デバイス336(例えば、デカンター遠心分離機)によって、Bデンプン318はさらに脱水され、その後、乾燥機338に送り出される。遠心分離機334から送り出された可溶性部分340は、乾燥機342を使用して乾燥させられ得る。
【0026】
図4は、通常、Tricanter法400(あるいは、当該分野で、Westfalia Centrifuge HD法、Flottweg Tricancer法、Barr & Murphy法、またはDecanter−Based Weipro法として知られている)が実行される様式で組み合わせられた市販の構成部品のフローストリーム連携を示すブロック略図である。ミキサー106によって、粉102と水104とは、ドウを形成する割合で混合される。このドウは、ドウに対して十分な剪断力を加える強力ホモジナイザー402にポンプで送られて、グルテン−デンプンマトリックスを分解され、乳濁液が形成される。3相デカンター404によってこの乳濁液はAデンプンのストリーム406、グルテンおよびBデンプンのストリーム408、ならびにペントサンおよび可溶性部分のストリーム410に分離される。3相デカンターは、例えば、当該分野で公知であるようなスクリューコンベヤーが取り付けられている水平円錐ボウル型の遠心分離機であり得る。
【0027】
Aデンプンのストリーム406には、通常、タンパク質が1%未満含まれる。8段ハイドロサイクロン412によって、Aデンプンのストリーム406が洗浄され、濃縮される。線維の除去は、回転式かつ固定式のスクリーン414と、その後の3段ハイドロサイクロン416を使用するさらなる濃縮の組み合わせを使用して行われる。脱水用デバイス418によって、さらに濃縮が提供され、その後、乾燥機420に送られる。グルテンおよびBデンプンのストリーム408は、回転式スクリーン422を通じて処理されて、グルテンが取り出される。このグルテンは、回転式洗浄機424に移される。スクリュー型脱水用プレス機130によって、回収されたグルテンから水が除去され、このグルテンはその後、フラッシュ乾燥機132に送られる。
【0028】
回転式スクリーン422からの濾液には、AデンプンとBデンプンとが含まれる。この濾液は、ディスクボウル型分離機430に移され、分離機430によってBデンプンからAデンプンが分離される。Aデンプンは、8段ハイドロサイクロン412に送られて、Aデンプンのほぼ完全な回収が得られる。回転式の円錐型スクリーン432によってふすま/デンプンストリームはふるいにかけられ、線維434が除去される。ノズル分離機436によってBデンプンは予め濃縮され、その後、デカンター438によるさらなる脱水が続いて、濃縮されたBデンプン440を生じる。
【0029】
ペントサンおよび可溶性部分のストリーム410の初期の分離物は、Aデンプンのストリーム406と、グルテンおよびBデンプンのストリーム408の濃縮を手助けするが、一方ではまた、これらの他のストリームの粘度を低下させる。プロセス400による全流出排水は、結果として減少する。ペントサンおよび可溶性部分のストリーム410の中に残っている細かいグルテンは、グルテンスクリーン442によって取り出され、回転式グルテン洗浄機424に供される。グルテンスクリーン442からの濾液は、明澄化のために回転式円錐型スクリーン444に移され、そしてエバポレーター446の中で乾燥させられる。
【0030】
図1〜4の処理装置の模式図によって、通常、最小で75%(無水ベース)のタンパク質含有量を有している小麦グルテン134が得られる。先に記載されたように、77.5%のタンパク質(無水ベース)、5.7%の全脂肪分、6.4%の水分、および0.7%の灰分を含む小麦グルテンには、9.7重量%の混入物質が含まれる。これらの混入物質としては、通常、Bデンプン、ふすま、および/または線維が挙げられ得る。この規模の混入物質は、特に、小麦グルテンが菜食主義者向けの軽食(snack)および/またはご馳走(treat)を作るために処理される場合に、小麦グルテンの感応特性に影響を与える場合がある。この混入物質に大気水を吸収する傾向があるデンプンが含まれる場合には、保存期間もまた、影響を受ける場合がある。
【非特許文献1】ManingatおよびBassi,Wheat Starch Production,Program Proceedings of the International Starch Technology Conference,University of Illinois,1999年,p.26−40
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0031】
本明細書に添付の特許請求の範囲には、上で考察された問題についての出願者らによる首尾よい解決方法の完全かつ正確な記載が示される。これらの特許請求の範囲と一致する程度に、出願人らは、彼らが少なくとも以下を開発したことを述べる:
本明細書中に記載される手段は、上で概説された問題点を克服し、先行技術のプロセスと比較して、回収されたグルテン(小麦タンパク質単離物)のタンパク質含有量の改善を促進しそしてグルテンタンパク質の回収量を増大させるプロセスの改良を提供することによって、技術を進歩させる。これらの改良は、産業的規模または商業的規模で行われ得る。さらに、今日使用されている種々の商業的プロセスの任意の1つを、これらの改良を組み込むように適合させることができる。回収された小麦タンパク質単離物は、通常、90%を超えるタンパク質含有量を有する(Nx6.25、無水ベース)。デンプンからのグルテンの分離のための上記のような処理装置は、グルテン処理装置を備え、この装置は、グルテンのフローストリームがデンプンのフローストリームから最初に分離される点の下流の装置であると本明細書中で定義される。グルテン処理装置の通常の構成部品は、脱水用プレス機または脱水ステーションである。グルテン処理装置は、脱水用プレス機の上流に配置された高圧水洗浄システム、脱水用プレス機の上流に配置された混練機、脱水用プレス機の上流に配置されたホモジナイザー、脱水用プレス機の下流で微粒子を沈殿させるように構成された分散液用タンク、脱水用プレス機の下流に配置された遠心分離機、およびそれらの組み合わせを備える構成部品を付け加えることによって改良することができる。
【0032】
上記の処理工程の改良または改善によって、多数のシステムにグルテンを生産させることができる。これらの改良または改善は、例えば、とりわけ、マーチン法、バター法、ハイドロサイクロン法、Alfa Laval/Raisio法、またはTricanter法のいずれかを適合させ得る。
【0033】
まとめると、本出願の範囲に含まれるプロセスには、以下が含まれる:
1.以下の工程を包含する、小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセス:粉を水と混合する工程;混合物からグルテンを分離させる工程;グルテンを脱水する工程;グルテンを絞る(pressing)工程;グルテンの分散液を作製する工程;および分散させられたグルテンを噴霧乾燥させる工程。
2.以下の工程を包含する、小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセス:粉を水と混合する工程;混合物からグルテンを分離させる工程;グルテンを脱水する工程;グルテンを捏ねる工程;グルテンを脱水する工程;グルテンを絞る工程;およびグルテンをフラッシュ乾燥させる工程。
3.以下の工程を包含する、小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセス:粉を水と混合する工程;混合物からグルテンを分離させる工程;グルテンを脱水する工程;グルテンをホモジナイズする工程;グルテンを脱水する工程;グルテンを絞る工程;およびグルテンをフラッシュ乾燥させる工程。
4.以下の工程を包含する、小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセス:粉を水と混合する工程;混合物からグルテンを分離させる工程;グルテンを脱水する工程;グルテンを絞る工程;グルテンの分散液を作製する工程;遠心分離において分散液からグルテンを分離させる工程;およびグルテンを噴霧乾燥させる工程。
5.以下の工程を包含する、小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセス:粉を水と混合する工程;混合物からグルテンを分離させる工程;グルテンを脱水する工程;グルテンを絞る工程;グルテンの分散液を作製する工程;グルテンを脱水する工程;グルテンを絞る工程;およびグルテンをフラッシュ乾燥させる工程。
【0034】
小麦デンプンからのグルテンの分離に適用することができる処理装置としては、グルテンを脱水するように構成された脱水用プレス機を有しているグルテン処理装置、ならびにこのグルテン処理装置の改良が挙げられ、この改良は、以下からなる群より選択される少なくとも1つの構成部品を備える:脱水用プレス機の上流に配置された高圧水洗浄システム、脱水用プレス機の上流に配置された混錬機、脱水用プレス機の上流に配置されたホモジナイザー、脱水用プレス機の下流で微粒子を沈殿させるように設計された分散液用タンク、脱水用プレス機の下流に配置された遠心分離機、およびこれらの組み合わせ。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
(発明の詳細な説明)
以下の考察は、限定ではなく例示のために教示され、したがって、以下の特許請求の範囲によって定義されるような本発明の範囲を狭くするように不当に解釈されるべきではない。
【0036】
グルテンフローストリームの処理装置に対する改良によって、処理された小麦グルテンの純度を有意に改善できることが発見されている。この改良には、一般的に、さらなる洗浄および混練を行うためのさらなる処理装置の取り付けが含まれる。グルテンの高圧洗浄は現在行われておらず、本明細書によって、12〜18インチのスクリーンの中に少なくとも80〜100psiの圧力の下でノズルから放出される水流として定義される。この圧力の範囲は一般的な指針にすぎず、スクリーン上に回収されるグルテンカードを解離させるほどの十分な力を用いずに、さらなるBデンプン物質および他の混入物質を除去する機能を有利に果たすように意図される。従来の洗浄は、比較すると、以下に示される位置に存在することはなく、また、5〜15psiの低い圧力範囲で操作されることもない。
【0037】
図1〜4を参照すると、それぞれの図面がグルテンフローストリームに適合させられたグルテン処理装置の共通点を共有していることが明らかである。例えば、グルテン処理装置138は、分離用スクリーン114、混練機126、脱水用スクリーン128、脱水用プレス機130、およびフラッシュ乾燥機132を備える。図2においては、グルテン処理装置212は、ハイドロサイクロン204、洗浄用スクリーン210、脱水用スクリーン128、脱水用プレス機130、およびフラッシュ乾燥機132を備える。図3においては、グルテン処理装置344は、熟成タンク312、ディスク型粉砕機314、分離用スクリーン316、脱水用プレス機130、およびフラッシュ乾燥機132を備える。図4においては、グルテン処理装置448は、回転式グルテンスクリーン422、回転式グルテン洗浄機424、脱水用プレス機130、およびフラッシュ乾燥機132を備える。
【0038】
図5は、図1〜4で説明されるグルテン処理装置138、212、344、または448のいずれの改良にも適用することができる一般的な図である。さらに具体的には、改良型グルテン処理装置500は、AデンプンまたはBデンプンからグルテンを分離するグルテン処理装置138、212、344、448において、上流の構成部品502の下流に取り付けられ、そして第1の従来型のスクリーン分離機を必要とする。いくつかの従来型のプロセスには、このような分離用スクリーンは存在せず、したがって、この装置は、Bデンプンのフロープロセス136に送り出す分離用スクリーンを付け加えるように改良することができる。例えば、構成部品A504は、図1〜4のそれぞれにおいて円Aで標識されている。ここでは、分離用スクリーン114(図1および3)、洗浄用スクリーン210(図2)、または回転式グルテンスクリーン422(図4)を適用可能であり、かつこれらを備える。途切れ506は、さらなる処理装置を、構成部分A504と構成部分B508の間に従来の様式で取り付けることができることを示す。構成部分B508は、脱水用プレス機130の直前に最後の脱水ステーション(分離ステーションまたは洗浄ステーションを含む)を(従来の処理装置において)備え、図1〜4のそれぞれにおいて円Bと共に適切に配置されている。例えば、構成部分B508は、脱水用スクリーン128(図1)および回転式グルテン洗浄機424(図4)の形態で、脱水ステーションを備える。図3の通常の処理装置は、同定可能かつ分離可能な構成部分Bは有さないが、脱水用スクリーン114は、プロセスの改良を行うために、その分離用スクリーン114と脱水用プレス機130との間に円Bによって示されるように適切に付け加えられ得る。
【0039】
図5に説明されるシステムの改良にしたがうと、第1の高圧水洗浄は、構成部分Aへと送り出し、グルテンフローストリームから混入物質を除去する。第2の高圧水洗浄512は同様に、構成部分Bに送り出し、混入物質をさらに除去する。構成部分Bは、さらなる混練機514へと送り出す。混練機514は脱水用スクリーン516に送り出し、この脱水用スクリーン516は、水および他の混入物質からグルテンを分離する。第3の高圧水流518は、脱水スクリーン516において混入物質をさらに解離させるために提供される。1個の高圧水流が利用されるか、2個の高圧水流が利用されるか、または全ての高圧水流が利用されるかは、プロセスの条件に応じて選択される事項として使用される。脱水用スクリーン516から、グルテンは脱水用プレス機130に移動し、水は再循環に供されても、またはBデンプンプロセス136(通常は、Bデンプンフローストリーム)に供されてもよい。上記の改良によってグルテン134よりも高い品質の精製されたグルテンすなわち小麦タンパク質単離物520が提供される。点線522は、高純度のグルテンすなわち小麦タンパク質単離物520は必要なく、通常のグルテン134で十分である場合において、混練機514およびその後の処理をバイパスして避ける、必要に応じたプロセスを示す。
【0040】
図6および7は、マーチン法の実際の改良(図1と比較した図6)とハイドロサイクロン法の実際の改良(図2と比較した図7)として、図5の手段を説明する。Alfa−Laval/Raisio法およびTricanter法は、図5と組み合わせて記載されるように、構成部分A504および構成部分B508において同じ形式で改良され得る。
【0041】
図8は、改良型グルテン処理装置600の第2の実施形態を説明する。改良型グルテン処理装置600は、ホモジナイズミキサー602が混練機514の変わりに取り付けられていることを除いて、改良型グルテン処理装置500と同一である。典型的なホモジナイズミキサーによってグルテンは切断され、叩き切られ、そして剪断されて極めて小さな粒子とされ、完全な分散が促進される。他のタイプのホモジナイズミキサーによっては、グルテンは小さい断片に叩き切られ、そしてこの粒子はタンパク質マトリックスからデンプンを放出する1組のスクリーンに押し進められ、そしてタンパク質が繊維様構造に並べられる。最後に、「低温押し出し(cold−extruded)」された塊が脱水されて、タンパク質が再度凝集させられる。
【0042】
図9は、なお別の実施形態、すなわち、プロセスの再循環または繰りかえし900を説明する。グルテン134は、グルテン処理装置138、212、344、または448(図9においてグルテン処理装置902と概して記載される)のいずれか1つを通じて再循環することができる。この再循環は、グルテンの全体的な純度を上げるために定期的に使用され得る。点線904は、グルテン134を得るための最初の実行の後、閉じられる。グルテン134は、搬送906において移動させられて、グルテン134と比較して改善された品質および高いタンパク質含有量を有している精製されたグルテンまたは小麦タンパク質単離物908を得るために再循環される。
【0043】
多数のバリエーションが、再循環回路906の位置に関して生じ得る。例えば、回路906は、位置910にある上流の構成部品502の下流に送り出す必要はなく、その代わりに、回路オプション906Aを介して位置910’に繋がる処理装置100、200、300、または400の全てを連続的に介して、グルテン134を送り出してもよい。ライン906Bは、再循環回路ではない。何故なら、上流の構成部品および/またはグルテン処理装置902がグルテン908の下流に2連で存在する場合には、繰り返し912は回路906が存在しないことを示すからである。ライン906Bと繰り返し912によって、グルテン精製プロセスに処理装置902を占領させ、他の処理を排除する必要性が回避される。
【0044】
図10は、改良型マーチン法の処理装置100MRの形態で、図9に示される手段の1つの実施形態を説明する。グルテン134は、処理装置100、200、300、または400のいずれか1つから、改良型マーチン処理装置100MRに送られ、これによって、精製されたグルテンまたは小麦タンパク質単離物908を生じ得る。
【0045】
処理装置100、200、300、400のそれぞれの種類が脱水用プレス機130を共通して有していることは明らかである。図11は、改良型処理装置1100を説明する。改良型処理装置1100では、上流のプロセス1102は、脱水用プレス機130の上流の処理装置100、200、300、400のいずれかの構成部品を示す。脱水用プレス機から出されたウェットグルテンは、ホモジナイズミキサーが取り付けられている分散液用タンク1106に移される。分散プロセスは、水を添加し(10〜16%グルテン固形物)、そして無機酸もしくは有機酸を使用してpHを3.8〜4.2に調整すること、またはアンモニア溶液を使用してpHを10.0から11.5に調整することによって促進される。他の化学的な添加剤(例えば、還元性化合物、酸化性化合物、乳化剤、界面活性剤、スクロースエステル、または酵素)を添加することができる。上記の酸、アンモニア溶液、および他の化学的な添加剤は、化学物質1108を示す。固形物押し出し型遠心分離機1110によって、排液からグルテンおよび他の固形物を分離することができる。グルテンおよび他の固形物を、噴霧乾燥機1112を使用して乾燥させて、固形物1114を得ることができる。固形物1114に十分な純度(>90%のタンパク質、N×6.25、無水ベース)のグルテンが含まれる場合は、これらは、グルテン134と再度混合され得る。改良型処理装置1100が、図5および9に示されるように、改良型処理装置500、900に取り付けられる場合、グルテン134は、図11に示されるように、精製された520または908を含む高い純度のグルテンである場合もあることは明らかである。
【0046】
図12は、図11に示される処理装置1100と同様の形式での小麦タンパク質単離物の同様の回収を提供するために使用することができる、改良型処理装置1200を説明する。化学物質の添加によって図11にしたがって調製されたグルテン分散液は、さらに、化学的沈殿剤で処理される。この沈殿剤は、無機酸もしくは有機酸、またはアンモニア溶液のようなpH調整剤であり得る。6.0〜7.0にpHを調整することによって、グルテンはドウ塊として沈殿または凝集し、水相の中にデンプンとタンパク質以外の他の成分を放出する。改良型処理装置1200においては、脱水用スクリーン1202が、固形物押し出し型遠心分離機1110の代わりに使用される。必要に応じた高圧水洗浄によって、化学物質およびグルテン以外の混入物質の除去が促進される。脱水用プレス機120によって、図11に関連して記載されたように、改善された品質(>90%のタンパク質、N×6.25、無水ベース)のグルテンが提供される。
【実施例】
【0047】
(実施例1)
製造プラントには、図6に模式的に示される様式で構成された産業的規模の装置が備えられている。構成部分には、市販されている装置が含まれる。水および小麦粉の供給は、それぞれ、1時間あたり19,200ポンドおよび1時間あたり24,000ポンドで行った。高圧水洗浄510、512、および518をそれぞれ、スクリーンから12〜18インチの位置に配置した噴霧ノズルからの水の80〜100psiでの放出を使用して行った。グルテンの収量は、1時間あたり2,880ポンドであった。グルテン産物のアッセイは、精製されたグルテン(小麦タンパク質単離物)が90重量%(N×6.25、無水ベース)より高いタンパク質含有量を有していたことを示した。消費した処理水は、粉の供給1ポンドあたり水4〜5ポンドであった。
【0048】
(実施例2)
製造プラントには、図7に模式的に示される様式で構成された産業的規模の装置が備えられている。構成部分には、市販されている装置が含まれる。水および小麦粉の供給は、それぞれ、1時間あたり14,400ポンドおよび1時間あたり18,000ポンドで行った。高圧水洗浄510、512、および518をそれぞれ、スクリーンから12〜18インチの位置に配置した噴霧ノズルからの水の80〜100psiでの放出を使用して行った。グルテンの収量は、1時間あたり2,160ポンドであった。グルテン産物のアッセイは、精製されたグルテン(小麦タンパク質単離物)が90重量%(N×6.25、無水ベース)より高いタンパク質含有量を有していることを示した。消費した処理水は、粉の供給1ポンドあたり水5〜6ポンドであった。
【0049】
(実施例3)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図13に模式的に説明する。
2.実施例28の工程3からの2,500ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを、再循環用ポンプを備えたタンクに移した。
3.乳酸(5ポンド)および酢酸(5ポンド)をタンクに加えた。
4.混合物を1時間、またはタンパク質のドウ塊が液化するまで、再循環させた。
5.メタ亜硫酸水素ナトリウム(0.2〜1.0ポンド)、アスコルビン酸ナトリウム(0.2〜1.0ポンド)、および糖エステル(5〜9ポンド)を加えた。
6.再循環プロセスを90分間継続した。
7.その後、スラリーをフラッシュ乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と4.0〜4.5のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0050】
(実施例4)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図13に模式的に説明する。
2.実施例28の工程3からの2,800ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを、再循環用ポンプを備えたタンクに移した。
3.乳酸(36.5ポンド)をタンクに加えた。
4.混合物を1時間、またはタンパク質のドウ塊が液化するまで、再循環させた。
5.その後、メタ亜硫酸水素ナトリウム(1〜3ポンド)を加えた。
6.再循環プロセスを90分間継続した。
7.その後、スラリーをフラッシュ乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と4.0〜4.5のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
8.小麦タンパク質単離物の粉末を、1〜5%のアルカリ粉末(これは、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、またはリン酸塩に由来し得る)と混合した。
9.混合物を均質になるように混合した。この小麦タンパク質単離物の粉末は、中性のpH(6.0〜7.0)と、85%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)を有している。
【0051】
(実施例5)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図13に模式的に説明する。
2.実施例28の工程3からの2,800ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを、再循環用ポンプを備えたタンクに移した。
3.乳酸(36.5ポンド)をタンクに加えた。
4.混合物を1時間、またはタンパク質のドウ塊が液化するまで、再循環させた。
5.その後、メタ亜硫酸水素ナトリウム(1〜3ポンド)を加えた。
6.再循環プロセスを90分間継続した。
7.その後、スラリーをフラッシュ乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と4.0〜4.5のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0052】
(実施例6)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図14に模式的に説明する。
2.350ガロンの水(華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.5ポンドの乳酸および5ポンドの酢酸を加えた(pH3.8〜4.2)。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.実施例28の工程3からの2,500ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを、乳酸溶液に加えた。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(0.2〜1.0ポンド)、およびアスコルビン酸ナトリウム(0.2〜1.0ポンド)、および糖エステル(5〜9ポンド)を加えた。
8.分散液を1時間混合した。
9.均質な懸濁液を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と4.0〜4.5のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0053】
(実施例7)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図14に模式的に説明する。
2.水(300ガロン、華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
4.実施例28の工程3からの2,600ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを加えた。
5.ホモジナイズミキサーをオンにした。
6.およそ20〜45分間かけて、タンパク質を完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(0.2〜1.0ポンド)、およびアスコルビン酸ナトリウム(1〜3ポンド)を均質な懸濁液に加えた。
8.混合物を1時間混合した。
9.その後、分散液を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と5.0〜7.0のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0054】
(実施例8)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図14に模式的に説明する。
2.水(422ガロン、華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
1.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
2.実施例28の工程3からの2,500ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを、水酸化アンモニウム溶液(アンモニア水)に加えた。
3.ホモジナイズミキサーをオンにした。
4.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
5.メタ亜硫酸水素ナトリウム(0.2〜1.0ポンド)を均質な懸濁液に加えた。
6.混合物を1時間混合した。
7.分散液を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と中性のpH(5.0〜7.0)を有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0055】
(実施例9)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図14に模式的に説明する。
2.水(422ガロン、華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
4.実施例28の工程3からの2,500ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを、水酸化アンモニウム溶液(アンモニア水)に加えた。
5.ホモジナイズミキサーをオンにした。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.均質な分散液を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と中性のpH(5.0〜7.0)を有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0056】
(実施例10)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図14に模式的に説明する。
2.275ガロンの水(華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.36.5ポンドの乳酸(88%)を添加した(pH3.8〜4.2)。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.実施例28の工程3からの2,800ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを、乳酸溶液に加えた。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(1〜3ポンド)を加え、分散液を60分間混合した。
8.分散液を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と4.0〜4.5の範囲のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
9.小麦タンパク質単離物の粉末に対して、1〜5%のアルカリ粉末(これは、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、またはリン酸塩に由来し得る)を添加した。
10.混合物を均質になるように混合した。この小麦タンパク質単離物の粉末は、中性のpH(6.0〜7.0)と、85%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)を有している。
【0057】
(実施例11)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図14に模式的に説明する。
2.240ガロンの水(華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.36.5ポンドの乳酸(88%)を添加した(pH3.8〜4.2)。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.実施例28の工程3からの2,800ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを、乳酸溶液に加えた。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(1〜3ポンド)を加え、分散液を60分間混合した。
8.分散液を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質(N×6.25、無水ベース)と4.0〜4.5の範囲のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0058】
(実施例12)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図15に模式的に説明する。
2.温水(420ガロン、華氏120〜130度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.乳酸(11.5ポンド)を加えた。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.実施例28の工程3からの2,100ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを加えた。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.1.5ポンドのリキパノール(Liquipanol)酵素(パパイン)を加えた。
8.混合物を1時間攪拌した。
9.分散液をハイドロヒーター(hydroheater)(華氏200〜210度、20分間の保持時間)に通過させて酵素を非活性化させた。
10.その後、分散液を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と4.0〜4.5のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0059】
(実施例13)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図15に模式的に説明する。
2.温水(280ガロン、華氏120〜130度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.50%の水酸化ナトリウム溶液(11ポンド)を加えた。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.実施例28の工程3からの3,500ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを加えた。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.4.5ポンドのアルカラーゼ酵素および7.0ポンドのプロタメックス酵素をスラリーに加えた。
8.混合物を1時間攪拌した。
9.分散液をハイドロヒーター(華氏200〜210度、20分間の保持時間)に通過させて酵素を非活性化させた。
10.その後、分散液を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と4.5〜6.5のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0060】
(実施例14)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図15に模式的に説明する。
2.温水(210ガロン、華氏120〜130度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.実施例28の工程3からの3,500ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを加えた。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.アルカラーゼ酵素(10ポンド)を加えた。
8.分散液を1時間混合した。
9.分散液をハイドロヒーター(華氏200〜210度、20分間の保持時間)に通過させて酵素を非活性化させた。
10.その後、スラリーを噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と4.5〜6.5のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0061】
(実施例15)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図16に模式的に説明する。
2.240ガロンの水(華氏95度(950F))を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.36.5ポンドの乳酸(88%)を加えた(pH3.8〜4.2)。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの2,800ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。ホモジナイズミキサーによってグルテンを切断し、叩き切り、そして剪断して極めて小さな粒子とした。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(1〜3ポンド)を加え、分散液を60分間混合した。
8.その後、分散液をポンプで固形物押し出し型遠心分離機に入れて、デンプンおよび他のタンパク質以外の成分を多く含む密度の高い残留物からタンパク質高濃縮物を分離した。
9.濃縮物を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質(N×6.25、無水ベース)と4.0〜4.5の範囲のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0062】
(実施例16)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図16に模式的に説明する。
2.275ガロンの水(華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.36.5ポンドの乳酸(88%)を加えた(pH3.8〜4.2)。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの2,800ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。ホモジナイズミキサーによってグルテンを切断し、叩き切り、そして剪断して極めて小さな粒子とした。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(1〜3ポンド)を加え、分散液を60分間混合した。
8.その後、分散液をポンプで固形物押し出し型遠心分離機に入れて、デンプンおよび他のタンパク質以外の成分を多く含む密度の高い残留物からタンパク質高濃縮物を分離した。
9.濃縮物を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質(N×6.25、無水ベース)と4.0〜4.5の範囲のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
10.小麦タンパク質単離物の粉末に対して、1〜5%のアルカリ粉末(これは、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、またはリン酸塩に由来し得る)を添加した。
11.混合物を均質になるように混合した。この小麦タンパク質単離物の粉末は、中性のpH(6.0〜7.0)と、85%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)を有している。
【0063】
(実施例17)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図16に模式的に説明する。
2.水(422ガロン、華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
4.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの2,500ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。
5.ホモジナイズミキサーをオンにした。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.均質な懸濁液をポンプで固形物押し出し型遠心分離機に入れ、ここで、デンプンおよび他のタンパク質以外の成分を含む密度の高い残留物からタンパク質高濃縮物を分離した。
8.濃縮物を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と中性のpH(5.0〜7.0)を有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0064】
(実施例18)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図16に模式的に説明する。
2.水(422ガロン、華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
4.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの2,500ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。
5.ホモジナイズミキサーをオンにした。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(0.2〜1.0ポンド)を均質な懸濁液に加えた。
8.混合物を1時間混合した。
9.分散液をポンプで固形物押し出し型遠心分離機に入れ、タンパク質高濃縮物と、デンプンおよび他のタンパク質以外の成分を多く含む密度の高い残留物を得た。
10.濃縮物を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と中性のpH(5.0〜7.0)を有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0065】
(実施例19)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図16に模式的に説明する。
2.水(300ガロン、華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
4.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの2,600ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。
5.ホモジナイズミキサーをオンにした。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(0.2〜1.0ポンド)およびアスコルビン酸ナトリウム(1〜3ポンド)を均質な懸濁液に加えた。
8.混合物を1時間混合した。
9.均質な懸濁液をポンプで固形物押し出し型遠心分離機に入れ、ここで、タンパク質高濃縮物を、デンプンおよび他のタンパク質以外の成分を含む密度の高い残留物から分離した。
10.濃縮物を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と中性のpH(5.0〜7.0)を有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0066】
(実施例20)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図16に模式的に説明する。
2.温水(420ガロン、華氏120〜130度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.乳酸(11.5ポンド)を加えた。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの2,100ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.1.5ポンドのリキパノール酵素(パパイン)を加えた。
8.混合物を1時間攪拌した。
9.その後、分散液をポンプで固形物押し出し型遠心分離機に入れて、タンパク質高濃縮物を、デンプンおよび他のタンパク質以外の成分を多く含む密度の高い残留物から分離した。
10.濃縮物をハイドロヒーター(華氏200〜210度、20分間の保持時間)に通過させて酵素を非活性化させた。
11.その後、分散液を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と4.0〜4.5のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0067】
(実施例21)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図16に模式的に説明する。
2.温水(280ガロン、華氏120〜130度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.50%の水酸化ナトリウム溶液(11ポンド)を加えた。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの3,500ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.4.5ポンドのアルカラーゼ酵素および7.0ポンドのプロタメックス酵素をスラリーに加えた。
8.混合物を1時間攪拌した。
9.その後、分散液をポンプで固形物押し出し型遠心分離機に入れて、タンパク質高濃縮物を、デンプンおよび他のタンパク質以外の成分を多く含む密度の高い残留物から分離した。
10.濃縮物をハイドロヒーター(華氏200〜210度、20分間の保持時間)に通過させて酵素を非活性化させた。
11.その後、分散液を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と4.5〜6.5のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0068】
(実施例22)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図16に模式的に説明する。
2.温水(210ガロン、華氏120〜130度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの3,500ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.アルカラーゼ酵素(10ポンド)を加えた。
8.分散液を1時間攪拌した。
9.その後、分散液をポンプで固形物押し出し型遠心分離機に入れて、タンパク質高濃縮物を、デンプンおよび他のタンパク質以外の成分を多く含む密度の高い残留物から分離した。
10.濃縮物をハイドロヒーター(華氏200〜210度、20分間の保持時間)に通過させて酵素を非活性化させた。
11.その後、スラリーを噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質(N×6.25、無水ベース)と4.5〜6.5のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0069】
(実施例23)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図17に模式的に説明する。
2.水(300ガロン、華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
4.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの2,600ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。
5.ホモジナイズミキサーをオンにした。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(0.2〜1.0ポンド)とアスコルビン酸ナトリウム(1〜3ポンド)を均質な懸濁液に加えた。
8.混合物を1時間攪拌した。
9.アルカリ懸濁液を乳酸または他の有機酸で処理して、pHを6.0〜7.0に調整した。
10.凝固したタンパク質を、回転式スクリーンを使用して回収し、その後、プレス機の中で脱水し、続いてフラッシュ乾燥させた。
11.得られた粉末は、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と5.0〜7.0のpHを有している小麦タンパク質単離物である。
【0070】
(実施例24)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図17に模式的に説明する。
2.水(422ガロン、華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
4.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの2,500ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。
5.ホモジナイズミキサーをオンにした。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(0.2〜1.0ポンド)を均質な懸濁液に加えた。
8.混合物を1時間攪拌した。
9.メタ重亜硫酸塩で処理した分散液を、pHが6.0〜7.0に下がるまで乳酸または他の有機酸で処理した。
10.凝固したタンパク質を、回転式スクリーンを使用して回収し、プレス機の中で脱水し、その後、フラッシュ乾燥させた。
11.得られた粉末は、90%を超えるタンパク質(N×6.25、無水ベース)と5.0〜7.0のpHを有している小麦タンパク質単離物である。
【0071】
(実施例25)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図17に模式的に説明する。
2.水(422ガロン、華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
4.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの2,500ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。
5.ホモジナイズミキサーをオンにした。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.アルカリ懸濁液を乳酸または他の有機酸で処理して、pHを6.0〜7.0に調整した。
8.凝固したタンパク質を、回転式スクリーンを使用して回収し、その後、プレス機の中で脱水し、続いてフラッシュ乾燥させた。
9.得られた粉末は、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と5.0〜7.0のpHを有している小麦タンパク質単離物である。
【0072】
(実施例26)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図17に模式的に説明する。
2.240ガロンの水(華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.36.5ポンドの乳酸(88%)を加えた(pH3.8〜4.2)。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの2,800ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。ホモジナイズミキサーによってグルテンを切断し、叩き切り、そして剪断して極めて小さな粒子とした。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(1〜3ポンド)を加え、分散液を60分間混合した。
8.水酸化ナトリウム溶液(50%)を加えて、分散液のpHを6.0〜7.0に調整し、これによってタンパク質の凝固を生じさせた。
9.凝固したタンパク質を、回転式スクリーンを使用して回収し、その後、プレス機の中で脱水し、続いてフラッシュ乾燥させた。
10.得られた粉末は、中性のpH(6.0〜7.0)と90%を超えるタンパク質(N×6.25、無水ベース)を有している小麦タンパク質単離物である。
【0073】
(実施例27)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図18に模式的に説明する。
2.実施例28の工程3からの2,400ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを、290ガロンの水を含むガラスで内張りされた反応器に加えた。
3.36ポンドの濃塩酸を加えた。
4.混合物を、スラリーを形成するまで混合した。
5.スラリーを華氏203度に加熱し、その温度に3.5時間保った。
6.3.5時間後、スラリーを華氏115度に冷却した。
7.pHを、50%の苛性溶液を使用して3.5〜3.6に調整した。
8.スラリーを、固形物押し出し型遠心分離機の中で処理して、ケーキを回収した。
9.ケーキを真水に再度懸濁させ、再度遠心分離した。
10.洗浄したケーキを、再び真水に再懸濁させた。
11.pHを、50%の苛性溶液を使用して6.8〜7.0に調整した。
12.スラリーを噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質(N×6.25、無水ベース)を有している小麦タンパク質単離物を得た。
【0074】
(実施例28)
1.図1〜4の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテンを、水とともに、ホモジナイズミキサーの中に持続的にポンプで入れた。
2.ホモジナイズミキサーの中で、グルテンを切断して小さい断片とし、タンパク質マトリックスからデンプンを放出する1組のスクリーンに押し進め、そしてタンパク質を繊維様構造に並べた。
3.「低温押し出しした」塊を、タンパク質を再度凝集させてデンプンを絞る脱水用プレス機にポンプで送った。
4.高度に精製されたタンパク質(30〜33%の固形分)をフラッシュ乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)および中性のpH(5.0〜7.0)を有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0075】
(実施例29)
1.図5〜12によるか、または実施例1〜11、実施例15〜10、実施例22〜26、および実施例28による小麦タンパク質単離物の粉末を、オーブン、オートクレーブ、または加熱されたブレンダーの中で、摂氏100〜1300度で0.5〜1.5時間、加熱した。
2.生成物を室温まで冷却させた。
3.小麦タンパク質単離物の粉末は活性を示さず(失活している)、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)を有している。
【0076】
(実施例30)
1.図5〜12によるか、または実施例1〜21による小麦タンパク質単離物の粉末を、Wenger TX−85 2軸スクリュー押し出し機の中で処理して、肉のような繊維状の製品となるようにタンパク質に質感を加えた。
2.押し出したものを、厚切り、フレーク、チップス、さいころ状、顆粒、または粉末の形態に変えた。
【0077】
乾燥した状態の押し出したものは、肉のような質感を有しており、そして活性は有していない。
【0078】
以下に記載した図面の詳細な説明と、詳細な記載に記載した様々なプロセスの構成は、本明細書の範囲または本明細書によって発行されるいずれの特許の範囲をも限定せず、限定し得ず、かつ限定するようには意図されない。本出願の範囲の唯一の基準は、特許請求の範囲であり、これは、法律が許す範囲内で均等論によって拡大される。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】図1は、デンプンから小麦グルテンを分離する改良型マーチン法のシステム構成部品を説明する概略図である。
【図2】図2は、デンプンから小麦グルテンを分離するハイドロサイクロン法のシステム構成部品を説明する概略図である。
【図3】図3は、デンプンから小麦グルテンを分離するAlfa−Laval/Raisio法のシステム構成部品を説明する概略図である。
【図4】図4は、デンプンから小麦グルテンを分離するTricanter法のシステム構成部品を説明する概略図である。
【図5】図5は、高圧水洗浄および/またはさらなる混練による、図1〜4のいずれか1つに示される処理装置の中で小麦タンパク質単離物を得るために使用することができるプロセスの増強を説明する概略図である。
【図6】図6は、図1の処理装置に取り付けられた実施形態として、図5に示されるプロセスの増強を示す。
【図7】図7は、図2の処理装置に取り付けられた実施形態として、図5に示されるプロセスの増強を示す。
【図8】図8は、ホモジナイズミキサーが混練機の代わりに置き換えられる、図5の別のプロセスの増強を示す。
【図9】図9は、図5および8のプロセスの増強の代わりに使用することができ、またはそれを補うものとして使用することができる、プロセスの再循環すなわち繰り返しを含む、さらに別のプロセスの増強を示す。
【図10】図10は、図1の処理装置で実行することができるような、図9のプロセスの増強を示す。
【図11】図11は、グルテンの微粒子の化学的沈殿を包含する、図1〜10のいずれか1つに示される処理装置で実行することができるさらなるプロセスの増強を説明する。
【図12】図12は、図11に示される増強を行うことができる代替の改良を説明する。
【図13】図13は、再循環用タンクおよび噴霧乾燥機を使用するさらなるプロセスの改良を模式的に示す。
【図14】図14は、ホモジナイズミキサーを使用するさらなるプロセスの改良を模式的に示す。
【図15】図15は、ホモジナイズミキサー、ハイドロヒーター、および噴霧乾燥機を使用するさらなるプロセスの改良を模式的に示す。
【図16】図16は、ホモジナイズミキサー、遠心分離機、および噴霧乾燥機を使用するさらなるプロセスの改良を模式的に示す。
【図17】図17は、ホモジナイズミキサー、回転式スクリーン、脱水用プレス機、および噴霧乾燥機を使用するさらなるプロセスの改良を模式的に示す。
【図18】図18は、ガラスで内張りされた反応器、遠心分離機(単数または複数)、および噴霧乾燥機を使用するさらなるプロセスの改良を模式的に示す。
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、米国仮特許出願第60/583,051号(2004年6月25日出願)の優先権を主張する。この米国出願は、本明細書中で参考として援用される。
【0002】
(背景)
(発明の分野)
本発明は、小麦粉からのタンパク質およびデンプン構成成分の単離に関する。より具体的には、単離方法によって、単離されたタンパク質構成成分の特性とタンパク質含有量が高められる。
【背景技術】
【0003】
(関連技術の説明)
小麦グルテンは、小麦粉の湿式処理の間に、タンパク質−脂質−デンプン複合体の形態で分離される、天然の小麦胚乳の水不溶性タンパク質部分である。市販されている小麦グルテンは、72.5%のタンパク質(無水ベースで77.5%)、5.7%の全脂肪分、6.4%の水分、および0.7%の灰分の平均組成を有している;主にデンプンである炭水化物が他の主要成分である。小麦グルテンの主なタンパク質画分は、グリアジンおよびグルテニンから構成され、これらは、その溶解特性および分子量において異なる。
【0004】
小麦グリアジンは、30,000〜100,000ダルトンの分子量を有している、約50種類の異なる一本鎖タンパク質から構成される。単離されている場合には、グリアジンは非常に粘着性が高く、小麦グルテンの粘着特性を担っているようである。対照的に、グルテニンタンパク質は、ジスルフィド結合によって重合している多鎖であり、約3,000,000ダルトンの分子量のより大きいサイズである。単離されていると、グルテニンには弾力性があるが、粘着力も伸展性もなく、したがって、小麦グルテンにその弾性特性を与えるようである。
【0005】
製パンに適している粘着力および粘弾性のある塊を形成するその能力ゆえに、小麦グルテンは、穀物および他の植物のタンパク質の間に固有のものである。グルテンタンパク質は水適合性であり、したがって、膨張し、相互作用するので、粘弾性があると考えられる。水が小麦グルテンに取り込まれると、これはガラス転移を受け、ここで、硬いガラス状の物質からゴム状の弾力性のある物質へと変化する。小麦グルテンはまた、小麦粉のドウに膨張気体を保持する特性を付与するその能力においても特有である。小麦グルテンの他の特有の特性は、以下である:グリアジンおよびグルテンの含有量の適切なバランス、アミノ酸であるグルタミンの異常なほどに高い含有量、その分子量の極度の多分散性。これらの特有の特性が、種々の製品におけるグルテンの優れた能力を特徴付ける。
【0006】
小麦グルテンの用途は広い範囲におよび、最近の10年間の間には、その利用が激化している。小麦グルテンの用途は、個々の国々によって異なり得るが、製パン(baking)が小麦グルテンの主な使用方法であり、全世界でのあらゆる使用方法の63%を占める。EUでは、小麦粉の強化が、製パンでの使用に次いで近い2等にランクされ、ペットフード用途が3等にランクされている。世界中、ならびに北米およびオーストラリアでの小麦グルテンの2番目に多い用途は、ペットフードである。製パン、模造肉/模造魚肉、および加工食品は、日本での小麦グルテンの主な用途である。日本において、小麦グルテンはまた、「麩(“Fu”bread)」として知られるパンの調製のため、調味料としてのグルタミン酸一ナトリウムの生産のため、および「醤油」と呼ばれるソイソース(soy sause)の増量剤としての使用のためのグルテン加水分解物の調製のためにも使用されている。小麦グルテンはまた、世界中の3億900万人の仏教徒、および1億人の中国の仏教徒のための菜食主義者向けの料理の作製においても重要な役割を担っている。この場合、中国風の肉類似物が、手での押し出し、または簡単な押し出しによって、小麦グルテンから作製されている。
【0007】
非特許文献1(これは、あたかも本明細書中で完全に開示されているかのように、同じ程度で参考として本明細書中で援用される)によって報告されているように、小麦グルテンの産業的な生産にはいくつかのプロセスがあり、これらは通常、このプロセスを開発したかもしくはその特許を取得した会社または開発者にちなんで命名される。これらのプロセスとしては、マーチン法、バター法(Batter)、ハイドロサイクロン法、Pillsbury Hydromilling法、改良型「Fesca」法、アルカリ法、Far−Mar−Co.and Tricanter法(Westfalia Centrifuge HD,Flottweg Tricanter,Barr & Murphy、またはDecanter−Based Weiproとも様々に呼ばれる)が挙げられる。
【0008】
原材料のタイプ(全粒小麦対粉、硬質小麦対軟質小麦など)、分散手順(水対化学物質)、小麦粉/水混合物の稠度(ドウ対バター(batter))、およびデンプンとグルテンの分離のための装置(遠心分離機対震盪スクリーン対ハイドロサイクロン対攪拌機/リボンブレンダー)の観点において、これらのプロセスの間に相違が存在する。
【0009】
中でも、マーチン法、バター法、ハイドロサイクロン法、Raisio/Alfa−Laval法、およびTricanter法は、小麦グルテンの生産のための最も一般的な製造方法と認識されている。小麦グルテンを生産するためのプロセスの選択は、多数の様々な要因に依存する。小麦グルテンを生産するためには、3つの事柄を有することが不可欠である:(a)原材料である粉の良好な供給源、(b)6(デンプン)対1(グルテン)までの割合の副産物である小麦デンプンを処理する方法、および(c)グルテンおよびデンプン製造プロセスからの流出排水を取り扱う方法。不合格品である粉が使用される場合においては、グルテンの収量とデンプンの回収率を改善するために、酵素であるペントサナーゼとセルラーゼの使用が推奨される。小麦グルテンの生産に関与している他の重要な要因は、小麦グルテンの収量、水分のバランス、小麦粉のスラリーのpH、資本の観点からのシステムのコスト、およびシステムの操業コストである。
【0010】
水消費量は、当該分野での歴史的問題である。マーチン法およびバター法では、それぞれ、処理される1ポンドの小麦粉あたり15ポンド程度(すなわち、15:1の割合)の量の真水が、歴史的に使用されている。生態学的に有効な方法でこの水量を処理することは難しい。処理水の再循環により、この割合は6:1に低下させることが可能である。他のプロセスについての割合としては、ハイドロサイクロン法(4.5:1)、デカンター法(4:1)、および高圧分解法(High Pressure Disintegration)(2:1から3:1)が挙げられる。
【0011】
歴史的には、1835年にパリで開発されたマーチン法が中でも最も古く、小麦グルテンの回収について最も首尾よいプロセスである。一般化されたマーチン法のフローチャートが図1(以下で詳細に議論される)に示されるが、このプロセスのバリエーションは広く行われている。マーチン法では、出発原材料としての小麦粉および水が、ドウを形成するためのミキサーに加えられて、利用される。ドウは、これが完全に水和されるように、熟成(developed)させられる。これはその後、抽出工程に供され、ここで、グルテンとデンプンとの間の分離処理を開始させるためにより多くの水が添加される。ドウの洗浄工程は、グルテンを小さな塊に分散させることまたは分解させることなく、デンプンを放出させるように設計される。十分な水が、ドウが捏ねられるかまたはローラーで延ばされる間に、ドウからデンプンを洗い流すために使用される。リボンブレンダー、回転式ドラム、2軸トラフ、および攪拌容器のようなデバイスが、この目的のために設計されている。ウェットグルテンは、その後、回転式または震動性のスクリーンの中でデンプンから機械的に分離されて、75%(無水ベース)のタンパク質含有量を有するグルテンが得られる。このシステムについての主な難点は、水を10対1のように多量に使いすぎることであり、これは、デンプンの回収を面倒にし、そしてこれによって取り組まなければならない重大な排水の問題が提示される。このプロセスの改良法が、長期にわたってこの業界で利用されている。
【0012】
バター法は1944年に発明された。このプロセスでは、粉と水を混合して、グルテンの懸濁させられたカード(curd;このカードからはデンプンが洗い流されている)を生じさせることによって、バター(batter)が調製される。カードは旋回式スクリーン上に回収され、そしてデンプンミルクは通過する。デンプンは、一連のスクリーン、篩、および遠心分離によって精製され、そしてマーチン法と同様に乾燥させられる。
【0013】
ハイドロサイクロン法においては、再循環された洗浄水と粉を用いて形成されたバターが、一連のハイドロサイクロンに直接導入される。「A」デンプンは、向流真水によって直接洗い流される。ハイドロサイクロンの中の極めて強い流体剪断力が原因で、グルテンは大きな塊ではなく、小さいカードになるように凝集する。グルテンカードは、回転式洗浄スクリーン上で洗浄され、分離される。このプロセスの主な利点は、その水の使用量が少ないことである。マーチン法またはバター法に基づく古いプラントには、操業コストを下げ、流出排水をほとんどなくすために、ハイドロサイクロンが改良部品として組み込まれている。
【0014】
図1〜4は、デンプンから小麦グルテンを分離するために使用される様々な商業的なプロセスに関する。これらのプロセスと処理装置には様々な商業的実施形態があることは明らかであり、これらには、種々の商業的なプラントにおいて実施されているようにわずかな相違があり得る。これらのプロセスの目的は、密度または篩い分けに基づき、デンプン物質からのグルテンの物理的な分離を容易にする様式での小麦粉の湿式プロセスを提供することである。
【0015】
図1は、通常、マーチン法100が実行される様式で組み合わせられた市販の構成部品のフローストリーム連携(flow stream)を示すブロック略図である。このプロセスで投入される供給には、製粉された小麦粉102と水104とが含まれ、これらはドウミキサー106(例えば、ピンミキサー)によって、8重量部の水に対して10重量部の粉の割合で混合される。ミキサー106に投入される水104についての典型的な温度は華氏90度である。ミキサー106によって、レジデンスタンクすなわち熟成タンク108の中に送り出され、ここでは、ドウは完全に水和されながら、ねかされる。熟成タンク108から送り出されると、さらなる容量の水110(例えば、1単位の小麦粉102について5重量部)がこのフローストリームに導入され、この混合物はアゴロメレーター(agglomerator)112(例えば、攪拌器)中で激しく混合される。アゴロメレーター112の作用は、このフローストリームにおいて、乳白色デンプン懸濁液中で浴する弾力性のあるカードとしてグルテンを提供するように働く。アゴロメレーター112により、分離スクリーン114(例えば、リール(通常は、40メッシュのスクリーンが取り付けられている、長く傾斜した中空の回転式の円筒)内に送り出される。フローストリームの乳白色デンプン懸濁液の部分は分離スクリーン114を通過し、同時に、単離されたAデンプン116は下流の精製プロセス118に供される。下流のプロセスには、より小さいグルテン粒子120を首尾よく除去するための従来の篩い分け、遠心分離、および/またはデンプン122を濃縮するためのハイドロサイクロンプロセスが包含され得る。
【0016】
分離スクリーン114は、グルテンをドウ塊として保持する。分離用スクリーン114の上に配置された随意的な水の噴出124によって、分離スクリーン114からのグルテンの洗浄および送り出しを促進することができる。分離スクリーン114によって混練機126(例えば、通常のミキサー)に送り出される。混練機126の作用によって、グルテンマトリックスからデンプンが放出される。このデンプンは水に懸濁しており、したがって、適切な物質(例えば、脱水スクリーン128(これは、第2のリールであり得、その後、脱水用プレス機130が続く))によってグルテンを脱水することが適切である。例えば、脱水用プレス機130はスクリュー型プレス機であり得る。
【0017】
この脱水されたグルテンのフローストリームは、フラッシュ乾燥機132に送られて、小麦グルテン134を生じる。あるいは、脱水用プレス機130から出された物は、フラッシュ乾燥機132で乾燥されることなく処理されて、小麦タンパク質単離物、加水分解された小麦タンパク質、脱アミド化された小麦グルテン、または他の改変された小麦グルテンが形成されてもよい。
【0018】
脱水スクリーン128からの濾液はBデンプンの単離のために、Bデンプンプロセス136に送られ得ることが、理解される。精製されたBデンプンは、Aデンプンよりもいくらか質が劣っており、ある場合には、動物の飼料用、または化学的に改変されるデンプン用の原料として使用することができる。
【0019】
図2は、通常、ハイドロサイクロン法200が実行される様式で組み合わせられた市販の構成部品のフローストリーム連携を示すブロック略図である。これは、現在の主要な商業的プロセスである。この装置の利点としては、小型であること、導入の費用負担が少ないこと、水の使用量が少ないこと、および可動部分が少ないことが挙げられる。図2においては、その後の図面と同じく、図1および他の図面のマーチン法の処理装置と共通の同じ概念のシステム構成成分に関しては、同じ番号のままにされている。
【0020】
熟成タンク108の中でのドウの滞留時間は、約10分から20分間持続する。熟成タンク108により分散液用タンク202に送り出される。分散液用タンク202の作用はアゴロメレーター112(図1に示されている)の作用とは異なる。なぜなら、分散液用タンク202は、アゴロメレーター112の中でのグルテンカードの形成とは反対に、あまり激しくない乱流を使用して、熟成タンク202からのドウを水110と混合し、均一な懸濁液を形成するからである。分散液用タンク202によって多段式ハイドロサイクロンシステム204に送り出される。ハイドロサイクロンシステム204には、サイクロンを詰まらせてしまう可能性があるより大きな塊を取り除くために、回転式ストレーナーを取り付けることができる。例えば、ハイドロサイクロンシステム204は、15段ハイドロサイクロンであり得る。
【0021】
小麦グルテンは、1.1g/ccの密度を有しており、一方、デンプンは1.4g/ccの密度を有している。ハイドロサイクロンシステム204は、デンプン懸濁液206からグルテンを分離するためにこの密度の相違に対して作用する。グルテンは、オーバーフロー液として回収され、デンプンはアンダーフロー液として回収される。デンプン懸濁液206は、下流でのプロセス208(例えば、篩い分け、さらなるハイドロサイクロン法処理によるデンプン懸濁液206の濃縮、および乾燥して小麦デンプンを得ること)によって、精製することができる。
【0022】
グルテンの自発的な凝集は、ハイドロサイクロンシステム204の中で剪断力が原因で起こり、ハイドロサイクロンシステム204においてこのフローストリームに本質的な影響を与える。ハイドロサイクロンシステム204によって洗浄スクリーン210に送り出される。洗浄スクリーン210は傾斜した固定されたスクリーンであり得、これは、Bデンプン、糠(bran)、および細胞壁物質からグルテンを分離するために使用される。グルテンのさらなる精製は、図1に関して議論されたように、脱水スクリーン128、脱水用プレス機130、およびフラッシュ乾燥機132を通じて進行する。
【0023】
図3は、通常、Alfa−Laval/Raisio法300が実行される様式で組み合わせられた市販の構成部品のフローストリーム連携を示すブロック略図である。粉102と水104とは、粘度の高いバターを形成する割合で混合される。これは、ドウよりも低い粘度である。バターミキサー302(例えば、ピンミキサー)によって、ディスク型粉砕機304に送り出される。ディスク型粉砕機は、バターに対して作用し、デンプン、タンパク質、および他の成分の実質的に均質な懸濁液を形成する。デカンター遠心分離機306によって、デンプン画分310からタンパク質画分すなわちグルテン画分308が分離される。この時点で、グルテン画分308は、通常約40%がタンパク質であり、そしてデンプン画分310は、約1%がタンパク質である。グルテン画分は、グルテンの小塊(clot)または糸を形成する低速攪拌機が取り付けられている熟成タンク312に送り出される。ディスク型粉砕機314は、塊(lump)を形成することによって、グルテンの凝集を完了する。この塊は、このフローストリームから分離され得、そして振動型スクリーン316に送り出され得る。振動型スクリーン316によって、ふすまおよびデンプン318からグルテンが分離される。脱水用プレス機130(例えば、スクリュー型プレス機)によって、グルテンから水が除去され、このグルテンはその後、状況に応じて、フラッシュ乾燥機132の中でフラッシュ乾燥させられて、小麦グルテンを生じる。
【0024】
主要なデンプン画分310は、線維を除去するために回転式円錐状スクリーン324によって処理される。第1のデカンター326によって向流形式でこのフローストリームが洗浄され、そして第2のデカンター328によってデンプンが濃縮される。このデンプンは通常、乾燥機330に送られるときに、約0.3%のタンパク質濃度を有している。
【0025】
Bデンプン318は、デカンター332を使用して回収される、デンプンおよび可溶性部分に多く含まれる。ノズル型すなわち固形物押し出し型(solids-ejecting)遠心分離機334によってBデンプンは約25%の固形分に濃縮される。脱水用デバイス336(例えば、デカンター遠心分離機)によって、Bデンプン318はさらに脱水され、その後、乾燥機338に送り出される。遠心分離機334から送り出された可溶性部分340は、乾燥機342を使用して乾燥させられ得る。
【0026】
図4は、通常、Tricanter法400(あるいは、当該分野で、Westfalia Centrifuge HD法、Flottweg Tricancer法、Barr & Murphy法、またはDecanter−Based Weipro法として知られている)が実行される様式で組み合わせられた市販の構成部品のフローストリーム連携を示すブロック略図である。ミキサー106によって、粉102と水104とは、ドウを形成する割合で混合される。このドウは、ドウに対して十分な剪断力を加える強力ホモジナイザー402にポンプで送られて、グルテン−デンプンマトリックスを分解され、乳濁液が形成される。3相デカンター404によってこの乳濁液はAデンプンのストリーム406、グルテンおよびBデンプンのストリーム408、ならびにペントサンおよび可溶性部分のストリーム410に分離される。3相デカンターは、例えば、当該分野で公知であるようなスクリューコンベヤーが取り付けられている水平円錐ボウル型の遠心分離機であり得る。
【0027】
Aデンプンのストリーム406には、通常、タンパク質が1%未満含まれる。8段ハイドロサイクロン412によって、Aデンプンのストリーム406が洗浄され、濃縮される。線維の除去は、回転式かつ固定式のスクリーン414と、その後の3段ハイドロサイクロン416を使用するさらなる濃縮の組み合わせを使用して行われる。脱水用デバイス418によって、さらに濃縮が提供され、その後、乾燥機420に送られる。グルテンおよびBデンプンのストリーム408は、回転式スクリーン422を通じて処理されて、グルテンが取り出される。このグルテンは、回転式洗浄機424に移される。スクリュー型脱水用プレス機130によって、回収されたグルテンから水が除去され、このグルテンはその後、フラッシュ乾燥機132に送られる。
【0028】
回転式スクリーン422からの濾液には、AデンプンとBデンプンとが含まれる。この濾液は、ディスクボウル型分離機430に移され、分離機430によってBデンプンからAデンプンが分離される。Aデンプンは、8段ハイドロサイクロン412に送られて、Aデンプンのほぼ完全な回収が得られる。回転式の円錐型スクリーン432によってふすま/デンプンストリームはふるいにかけられ、線維434が除去される。ノズル分離機436によってBデンプンは予め濃縮され、その後、デカンター438によるさらなる脱水が続いて、濃縮されたBデンプン440を生じる。
【0029】
ペントサンおよび可溶性部分のストリーム410の初期の分離物は、Aデンプンのストリーム406と、グルテンおよびBデンプンのストリーム408の濃縮を手助けするが、一方ではまた、これらの他のストリームの粘度を低下させる。プロセス400による全流出排水は、結果として減少する。ペントサンおよび可溶性部分のストリーム410の中に残っている細かいグルテンは、グルテンスクリーン442によって取り出され、回転式グルテン洗浄機424に供される。グルテンスクリーン442からの濾液は、明澄化のために回転式円錐型スクリーン444に移され、そしてエバポレーター446の中で乾燥させられる。
【0030】
図1〜4の処理装置の模式図によって、通常、最小で75%(無水ベース)のタンパク質含有量を有している小麦グルテン134が得られる。先に記載されたように、77.5%のタンパク質(無水ベース)、5.7%の全脂肪分、6.4%の水分、および0.7%の灰分を含む小麦グルテンには、9.7重量%の混入物質が含まれる。これらの混入物質としては、通常、Bデンプン、ふすま、および/または線維が挙げられ得る。この規模の混入物質は、特に、小麦グルテンが菜食主義者向けの軽食(snack)および/またはご馳走(treat)を作るために処理される場合に、小麦グルテンの感応特性に影響を与える場合がある。この混入物質に大気水を吸収する傾向があるデンプンが含まれる場合には、保存期間もまた、影響を受ける場合がある。
【非特許文献1】ManingatおよびBassi,Wheat Starch Production,Program Proceedings of the International Starch Technology Conference,University of Illinois,1999年,p.26−40
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0031】
本明細書に添付の特許請求の範囲には、上で考察された問題についての出願者らによる首尾よい解決方法の完全かつ正確な記載が示される。これらの特許請求の範囲と一致する程度に、出願人らは、彼らが少なくとも以下を開発したことを述べる:
本明細書中に記載される手段は、上で概説された問題点を克服し、先行技術のプロセスと比較して、回収されたグルテン(小麦タンパク質単離物)のタンパク質含有量の改善を促進しそしてグルテンタンパク質の回収量を増大させるプロセスの改良を提供することによって、技術を進歩させる。これらの改良は、産業的規模または商業的規模で行われ得る。さらに、今日使用されている種々の商業的プロセスの任意の1つを、これらの改良を組み込むように適合させることができる。回収された小麦タンパク質単離物は、通常、90%を超えるタンパク質含有量を有する(Nx6.25、無水ベース)。デンプンからのグルテンの分離のための上記のような処理装置は、グルテン処理装置を備え、この装置は、グルテンのフローストリームがデンプンのフローストリームから最初に分離される点の下流の装置であると本明細書中で定義される。グルテン処理装置の通常の構成部品は、脱水用プレス機または脱水ステーションである。グルテン処理装置は、脱水用プレス機の上流に配置された高圧水洗浄システム、脱水用プレス機の上流に配置された混練機、脱水用プレス機の上流に配置されたホモジナイザー、脱水用プレス機の下流で微粒子を沈殿させるように構成された分散液用タンク、脱水用プレス機の下流に配置された遠心分離機、およびそれらの組み合わせを備える構成部品を付け加えることによって改良することができる。
【0032】
上記の処理工程の改良または改善によって、多数のシステムにグルテンを生産させることができる。これらの改良または改善は、例えば、とりわけ、マーチン法、バター法、ハイドロサイクロン法、Alfa Laval/Raisio法、またはTricanter法のいずれかを適合させ得る。
【0033】
まとめると、本出願の範囲に含まれるプロセスには、以下が含まれる:
1.以下の工程を包含する、小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセス:粉を水と混合する工程;混合物からグルテンを分離させる工程;グルテンを脱水する工程;グルテンを絞る(pressing)工程;グルテンの分散液を作製する工程;および分散させられたグルテンを噴霧乾燥させる工程。
2.以下の工程を包含する、小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセス:粉を水と混合する工程;混合物からグルテンを分離させる工程;グルテンを脱水する工程;グルテンを捏ねる工程;グルテンを脱水する工程;グルテンを絞る工程;およびグルテンをフラッシュ乾燥させる工程。
3.以下の工程を包含する、小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセス:粉を水と混合する工程;混合物からグルテンを分離させる工程;グルテンを脱水する工程;グルテンをホモジナイズする工程;グルテンを脱水する工程;グルテンを絞る工程;およびグルテンをフラッシュ乾燥させる工程。
4.以下の工程を包含する、小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセス:粉を水と混合する工程;混合物からグルテンを分離させる工程;グルテンを脱水する工程;グルテンを絞る工程;グルテンの分散液を作製する工程;遠心分離において分散液からグルテンを分離させる工程;およびグルテンを噴霧乾燥させる工程。
5.以下の工程を包含する、小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセス:粉を水と混合する工程;混合物からグルテンを分離させる工程;グルテンを脱水する工程;グルテンを絞る工程;グルテンの分散液を作製する工程;グルテンを脱水する工程;グルテンを絞る工程;およびグルテンをフラッシュ乾燥させる工程。
【0034】
小麦デンプンからのグルテンの分離に適用することができる処理装置としては、グルテンを脱水するように構成された脱水用プレス機を有しているグルテン処理装置、ならびにこのグルテン処理装置の改良が挙げられ、この改良は、以下からなる群より選択される少なくとも1つの構成部品を備える:脱水用プレス機の上流に配置された高圧水洗浄システム、脱水用プレス機の上流に配置された混錬機、脱水用プレス機の上流に配置されたホモジナイザー、脱水用プレス機の下流で微粒子を沈殿させるように設計された分散液用タンク、脱水用プレス機の下流に配置された遠心分離機、およびこれらの組み合わせ。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
(発明の詳細な説明)
以下の考察は、限定ではなく例示のために教示され、したがって、以下の特許請求の範囲によって定義されるような本発明の範囲を狭くするように不当に解釈されるべきではない。
【0036】
グルテンフローストリームの処理装置に対する改良によって、処理された小麦グルテンの純度を有意に改善できることが発見されている。この改良には、一般的に、さらなる洗浄および混練を行うためのさらなる処理装置の取り付けが含まれる。グルテンの高圧洗浄は現在行われておらず、本明細書によって、12〜18インチのスクリーンの中に少なくとも80〜100psiの圧力の下でノズルから放出される水流として定義される。この圧力の範囲は一般的な指針にすぎず、スクリーン上に回収されるグルテンカードを解離させるほどの十分な力を用いずに、さらなるBデンプン物質および他の混入物質を除去する機能を有利に果たすように意図される。従来の洗浄は、比較すると、以下に示される位置に存在することはなく、また、5〜15psiの低い圧力範囲で操作されることもない。
【0037】
図1〜4を参照すると、それぞれの図面がグルテンフローストリームに適合させられたグルテン処理装置の共通点を共有していることが明らかである。例えば、グルテン処理装置138は、分離用スクリーン114、混練機126、脱水用スクリーン128、脱水用プレス機130、およびフラッシュ乾燥機132を備える。図2においては、グルテン処理装置212は、ハイドロサイクロン204、洗浄用スクリーン210、脱水用スクリーン128、脱水用プレス機130、およびフラッシュ乾燥機132を備える。図3においては、グルテン処理装置344は、熟成タンク312、ディスク型粉砕機314、分離用スクリーン316、脱水用プレス機130、およびフラッシュ乾燥機132を備える。図4においては、グルテン処理装置448は、回転式グルテンスクリーン422、回転式グルテン洗浄機424、脱水用プレス機130、およびフラッシュ乾燥機132を備える。
【0038】
図5は、図1〜4で説明されるグルテン処理装置138、212、344、または448のいずれの改良にも適用することができる一般的な図である。さらに具体的には、改良型グルテン処理装置500は、AデンプンまたはBデンプンからグルテンを分離するグルテン処理装置138、212、344、448において、上流の構成部品502の下流に取り付けられ、そして第1の従来型のスクリーン分離機を必要とする。いくつかの従来型のプロセスには、このような分離用スクリーンは存在せず、したがって、この装置は、Bデンプンのフロープロセス136に送り出す分離用スクリーンを付け加えるように改良することができる。例えば、構成部品A504は、図1〜4のそれぞれにおいて円Aで標識されている。ここでは、分離用スクリーン114(図1および3)、洗浄用スクリーン210(図2)、または回転式グルテンスクリーン422(図4)を適用可能であり、かつこれらを備える。途切れ506は、さらなる処理装置を、構成部分A504と構成部分B508の間に従来の様式で取り付けることができることを示す。構成部分B508は、脱水用プレス機130の直前に最後の脱水ステーション(分離ステーションまたは洗浄ステーションを含む)を(従来の処理装置において)備え、図1〜4のそれぞれにおいて円Bと共に適切に配置されている。例えば、構成部分B508は、脱水用スクリーン128(図1)および回転式グルテン洗浄機424(図4)の形態で、脱水ステーションを備える。図3の通常の処理装置は、同定可能かつ分離可能な構成部分Bは有さないが、脱水用スクリーン114は、プロセスの改良を行うために、その分離用スクリーン114と脱水用プレス機130との間に円Bによって示されるように適切に付け加えられ得る。
【0039】
図5に説明されるシステムの改良にしたがうと、第1の高圧水洗浄は、構成部分Aへと送り出し、グルテンフローストリームから混入物質を除去する。第2の高圧水洗浄512は同様に、構成部分Bに送り出し、混入物質をさらに除去する。構成部分Bは、さらなる混練機514へと送り出す。混練機514は脱水用スクリーン516に送り出し、この脱水用スクリーン516は、水および他の混入物質からグルテンを分離する。第3の高圧水流518は、脱水スクリーン516において混入物質をさらに解離させるために提供される。1個の高圧水流が利用されるか、2個の高圧水流が利用されるか、または全ての高圧水流が利用されるかは、プロセスの条件に応じて選択される事項として使用される。脱水用スクリーン516から、グルテンは脱水用プレス機130に移動し、水は再循環に供されても、またはBデンプンプロセス136(通常は、Bデンプンフローストリーム)に供されてもよい。上記の改良によってグルテン134よりも高い品質の精製されたグルテンすなわち小麦タンパク質単離物520が提供される。点線522は、高純度のグルテンすなわち小麦タンパク質単離物520は必要なく、通常のグルテン134で十分である場合において、混練機514およびその後の処理をバイパスして避ける、必要に応じたプロセスを示す。
【0040】
図6および7は、マーチン法の実際の改良(図1と比較した図6)とハイドロサイクロン法の実際の改良(図2と比較した図7)として、図5の手段を説明する。Alfa−Laval/Raisio法およびTricanter法は、図5と組み合わせて記載されるように、構成部分A504および構成部分B508において同じ形式で改良され得る。
【0041】
図8は、改良型グルテン処理装置600の第2の実施形態を説明する。改良型グルテン処理装置600は、ホモジナイズミキサー602が混練機514の変わりに取り付けられていることを除いて、改良型グルテン処理装置500と同一である。典型的なホモジナイズミキサーによってグルテンは切断され、叩き切られ、そして剪断されて極めて小さな粒子とされ、完全な分散が促進される。他のタイプのホモジナイズミキサーによっては、グルテンは小さい断片に叩き切られ、そしてこの粒子はタンパク質マトリックスからデンプンを放出する1組のスクリーンに押し進められ、そしてタンパク質が繊維様構造に並べられる。最後に、「低温押し出し(cold−extruded)」された塊が脱水されて、タンパク質が再度凝集させられる。
【0042】
図9は、なお別の実施形態、すなわち、プロセスの再循環または繰りかえし900を説明する。グルテン134は、グルテン処理装置138、212、344、または448(図9においてグルテン処理装置902と概して記載される)のいずれか1つを通じて再循環することができる。この再循環は、グルテンの全体的な純度を上げるために定期的に使用され得る。点線904は、グルテン134を得るための最初の実行の後、閉じられる。グルテン134は、搬送906において移動させられて、グルテン134と比較して改善された品質および高いタンパク質含有量を有している精製されたグルテンまたは小麦タンパク質単離物908を得るために再循環される。
【0043】
多数のバリエーションが、再循環回路906の位置に関して生じ得る。例えば、回路906は、位置910にある上流の構成部品502の下流に送り出す必要はなく、その代わりに、回路オプション906Aを介して位置910’に繋がる処理装置100、200、300、または400の全てを連続的に介して、グルテン134を送り出してもよい。ライン906Bは、再循環回路ではない。何故なら、上流の構成部品および/またはグルテン処理装置902がグルテン908の下流に2連で存在する場合には、繰り返し912は回路906が存在しないことを示すからである。ライン906Bと繰り返し912によって、グルテン精製プロセスに処理装置902を占領させ、他の処理を排除する必要性が回避される。
【0044】
図10は、改良型マーチン法の処理装置100MRの形態で、図9に示される手段の1つの実施形態を説明する。グルテン134は、処理装置100、200、300、または400のいずれか1つから、改良型マーチン処理装置100MRに送られ、これによって、精製されたグルテンまたは小麦タンパク質単離物908を生じ得る。
【0045】
処理装置100、200、300、400のそれぞれの種類が脱水用プレス機130を共通して有していることは明らかである。図11は、改良型処理装置1100を説明する。改良型処理装置1100では、上流のプロセス1102は、脱水用プレス機130の上流の処理装置100、200、300、400のいずれかの構成部品を示す。脱水用プレス機から出されたウェットグルテンは、ホモジナイズミキサーが取り付けられている分散液用タンク1106に移される。分散プロセスは、水を添加し(10〜16%グルテン固形物)、そして無機酸もしくは有機酸を使用してpHを3.8〜4.2に調整すること、またはアンモニア溶液を使用してpHを10.0から11.5に調整することによって促進される。他の化学的な添加剤(例えば、還元性化合物、酸化性化合物、乳化剤、界面活性剤、スクロースエステル、または酵素)を添加することができる。上記の酸、アンモニア溶液、および他の化学的な添加剤は、化学物質1108を示す。固形物押し出し型遠心分離機1110によって、排液からグルテンおよび他の固形物を分離することができる。グルテンおよび他の固形物を、噴霧乾燥機1112を使用して乾燥させて、固形物1114を得ることができる。固形物1114に十分な純度(>90%のタンパク質、N×6.25、無水ベース)のグルテンが含まれる場合は、これらは、グルテン134と再度混合され得る。改良型処理装置1100が、図5および9に示されるように、改良型処理装置500、900に取り付けられる場合、グルテン134は、図11に示されるように、精製された520または908を含む高い純度のグルテンである場合もあることは明らかである。
【0046】
図12は、図11に示される処理装置1100と同様の形式での小麦タンパク質単離物の同様の回収を提供するために使用することができる、改良型処理装置1200を説明する。化学物質の添加によって図11にしたがって調製されたグルテン分散液は、さらに、化学的沈殿剤で処理される。この沈殿剤は、無機酸もしくは有機酸、またはアンモニア溶液のようなpH調整剤であり得る。6.0〜7.0にpHを調整することによって、グルテンはドウ塊として沈殿または凝集し、水相の中にデンプンとタンパク質以外の他の成分を放出する。改良型処理装置1200においては、脱水用スクリーン1202が、固形物押し出し型遠心分離機1110の代わりに使用される。必要に応じた高圧水洗浄によって、化学物質およびグルテン以外の混入物質の除去が促進される。脱水用プレス機120によって、図11に関連して記載されたように、改善された品質(>90%のタンパク質、N×6.25、無水ベース)のグルテンが提供される。
【実施例】
【0047】
(実施例1)
製造プラントには、図6に模式的に示される様式で構成された産業的規模の装置が備えられている。構成部分には、市販されている装置が含まれる。水および小麦粉の供給は、それぞれ、1時間あたり19,200ポンドおよび1時間あたり24,000ポンドで行った。高圧水洗浄510、512、および518をそれぞれ、スクリーンから12〜18インチの位置に配置した噴霧ノズルからの水の80〜100psiでの放出を使用して行った。グルテンの収量は、1時間あたり2,880ポンドであった。グルテン産物のアッセイは、精製されたグルテン(小麦タンパク質単離物)が90重量%(N×6.25、無水ベース)より高いタンパク質含有量を有していたことを示した。消費した処理水は、粉の供給1ポンドあたり水4〜5ポンドであった。
【0048】
(実施例2)
製造プラントには、図7に模式的に示される様式で構成された産業的規模の装置が備えられている。構成部分には、市販されている装置が含まれる。水および小麦粉の供給は、それぞれ、1時間あたり14,400ポンドおよび1時間あたり18,000ポンドで行った。高圧水洗浄510、512、および518をそれぞれ、スクリーンから12〜18インチの位置に配置した噴霧ノズルからの水の80〜100psiでの放出を使用して行った。グルテンの収量は、1時間あたり2,160ポンドであった。グルテン産物のアッセイは、精製されたグルテン(小麦タンパク質単離物)が90重量%(N×6.25、無水ベース)より高いタンパク質含有量を有していることを示した。消費した処理水は、粉の供給1ポンドあたり水5〜6ポンドであった。
【0049】
(実施例3)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図13に模式的に説明する。
2.実施例28の工程3からの2,500ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを、再循環用ポンプを備えたタンクに移した。
3.乳酸(5ポンド)および酢酸(5ポンド)をタンクに加えた。
4.混合物を1時間、またはタンパク質のドウ塊が液化するまで、再循環させた。
5.メタ亜硫酸水素ナトリウム(0.2〜1.0ポンド)、アスコルビン酸ナトリウム(0.2〜1.0ポンド)、および糖エステル(5〜9ポンド)を加えた。
6.再循環プロセスを90分間継続した。
7.その後、スラリーをフラッシュ乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と4.0〜4.5のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0050】
(実施例4)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図13に模式的に説明する。
2.実施例28の工程3からの2,800ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを、再循環用ポンプを備えたタンクに移した。
3.乳酸(36.5ポンド)をタンクに加えた。
4.混合物を1時間、またはタンパク質のドウ塊が液化するまで、再循環させた。
5.その後、メタ亜硫酸水素ナトリウム(1〜3ポンド)を加えた。
6.再循環プロセスを90分間継続した。
7.その後、スラリーをフラッシュ乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と4.0〜4.5のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
8.小麦タンパク質単離物の粉末を、1〜5%のアルカリ粉末(これは、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、またはリン酸塩に由来し得る)と混合した。
9.混合物を均質になるように混合した。この小麦タンパク質単離物の粉末は、中性のpH(6.0〜7.0)と、85%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)を有している。
【0051】
(実施例5)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図13に模式的に説明する。
2.実施例28の工程3からの2,800ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを、再循環用ポンプを備えたタンクに移した。
3.乳酸(36.5ポンド)をタンクに加えた。
4.混合物を1時間、またはタンパク質のドウ塊が液化するまで、再循環させた。
5.その後、メタ亜硫酸水素ナトリウム(1〜3ポンド)を加えた。
6.再循環プロセスを90分間継続した。
7.その後、スラリーをフラッシュ乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と4.0〜4.5のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0052】
(実施例6)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図14に模式的に説明する。
2.350ガロンの水(華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.5ポンドの乳酸および5ポンドの酢酸を加えた(pH3.8〜4.2)。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.実施例28の工程3からの2,500ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを、乳酸溶液に加えた。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(0.2〜1.0ポンド)、およびアスコルビン酸ナトリウム(0.2〜1.0ポンド)、および糖エステル(5〜9ポンド)を加えた。
8.分散液を1時間混合した。
9.均質な懸濁液を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と4.0〜4.5のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0053】
(実施例7)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図14に模式的に説明する。
2.水(300ガロン、華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
4.実施例28の工程3からの2,600ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを加えた。
5.ホモジナイズミキサーをオンにした。
6.およそ20〜45分間かけて、タンパク質を完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(0.2〜1.0ポンド)、およびアスコルビン酸ナトリウム(1〜3ポンド)を均質な懸濁液に加えた。
8.混合物を1時間混合した。
9.その後、分散液を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と5.0〜7.0のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0054】
(実施例8)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図14に模式的に説明する。
2.水(422ガロン、華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
1.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
2.実施例28の工程3からの2,500ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを、水酸化アンモニウム溶液(アンモニア水)に加えた。
3.ホモジナイズミキサーをオンにした。
4.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
5.メタ亜硫酸水素ナトリウム(0.2〜1.0ポンド)を均質な懸濁液に加えた。
6.混合物を1時間混合した。
7.分散液を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と中性のpH(5.0〜7.0)を有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0055】
(実施例9)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図14に模式的に説明する。
2.水(422ガロン、華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
4.実施例28の工程3からの2,500ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを、水酸化アンモニウム溶液(アンモニア水)に加えた。
5.ホモジナイズミキサーをオンにした。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.均質な分散液を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と中性のpH(5.0〜7.0)を有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0056】
(実施例10)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図14に模式的に説明する。
2.275ガロンの水(華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.36.5ポンドの乳酸(88%)を添加した(pH3.8〜4.2)。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.実施例28の工程3からの2,800ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを、乳酸溶液に加えた。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(1〜3ポンド)を加え、分散液を60分間混合した。
8.分散液を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と4.0〜4.5の範囲のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
9.小麦タンパク質単離物の粉末に対して、1〜5%のアルカリ粉末(これは、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、またはリン酸塩に由来し得る)を添加した。
10.混合物を均質になるように混合した。この小麦タンパク質単離物の粉末は、中性のpH(6.0〜7.0)と、85%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)を有している。
【0057】
(実施例11)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図14に模式的に説明する。
2.240ガロンの水(華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.36.5ポンドの乳酸(88%)を添加した(pH3.8〜4.2)。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.実施例28の工程3からの2,800ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを、乳酸溶液に加えた。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(1〜3ポンド)を加え、分散液を60分間混合した。
8.分散液を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質(N×6.25、無水ベース)と4.0〜4.5の範囲のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0058】
(実施例12)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図15に模式的に説明する。
2.温水(420ガロン、華氏120〜130度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.乳酸(11.5ポンド)を加えた。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.実施例28の工程3からの2,100ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを加えた。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.1.5ポンドのリキパノール(Liquipanol)酵素(パパイン)を加えた。
8.混合物を1時間攪拌した。
9.分散液をハイドロヒーター(hydroheater)(華氏200〜210度、20分間の保持時間)に通過させて酵素を非活性化させた。
10.その後、分散液を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と4.0〜4.5のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0059】
(実施例13)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図15に模式的に説明する。
2.温水(280ガロン、華氏120〜130度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.50%の水酸化ナトリウム溶液(11ポンド)を加えた。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.実施例28の工程3からの3,500ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを加えた。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.4.5ポンドのアルカラーゼ酵素および7.0ポンドのプロタメックス酵素をスラリーに加えた。
8.混合物を1時間攪拌した。
9.分散液をハイドロヒーター(華氏200〜210度、20分間の保持時間)に通過させて酵素を非活性化させた。
10.その後、分散液を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と4.5〜6.5のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0060】
(実施例14)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図15に模式的に説明する。
2.温水(210ガロン、華氏120〜130度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.実施例28の工程3からの3,500ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを加えた。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.アルカラーゼ酵素(10ポンド)を加えた。
8.分散液を1時間混合した。
9.分散液をハイドロヒーター(華氏200〜210度、20分間の保持時間)に通過させて酵素を非活性化させた。
10.その後、スラリーを噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と4.5〜6.5のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0061】
(実施例15)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図16に模式的に説明する。
2.240ガロンの水(華氏95度(950F))を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.36.5ポンドの乳酸(88%)を加えた(pH3.8〜4.2)。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの2,800ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。ホモジナイズミキサーによってグルテンを切断し、叩き切り、そして剪断して極めて小さな粒子とした。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(1〜3ポンド)を加え、分散液を60分間混合した。
8.その後、分散液をポンプで固形物押し出し型遠心分離機に入れて、デンプンおよび他のタンパク質以外の成分を多く含む密度の高い残留物からタンパク質高濃縮物を分離した。
9.濃縮物を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質(N×6.25、無水ベース)と4.0〜4.5の範囲のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0062】
(実施例16)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図16に模式的に説明する。
2.275ガロンの水(華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.36.5ポンドの乳酸(88%)を加えた(pH3.8〜4.2)。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの2,800ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。ホモジナイズミキサーによってグルテンを切断し、叩き切り、そして剪断して極めて小さな粒子とした。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(1〜3ポンド)を加え、分散液を60分間混合した。
8.その後、分散液をポンプで固形物押し出し型遠心分離機に入れて、デンプンおよび他のタンパク質以外の成分を多く含む密度の高い残留物からタンパク質高濃縮物を分離した。
9.濃縮物を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質(N×6.25、無水ベース)と4.0〜4.5の範囲のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
10.小麦タンパク質単離物の粉末に対して、1〜5%のアルカリ粉末(これは、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、またはリン酸塩に由来し得る)を添加した。
11.混合物を均質になるように混合した。この小麦タンパク質単離物の粉末は、中性のpH(6.0〜7.0)と、85%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)を有している。
【0063】
(実施例17)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図16に模式的に説明する。
2.水(422ガロン、華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
4.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの2,500ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。
5.ホモジナイズミキサーをオンにした。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.均質な懸濁液をポンプで固形物押し出し型遠心分離機に入れ、ここで、デンプンおよび他のタンパク質以外の成分を含む密度の高い残留物からタンパク質高濃縮物を分離した。
8.濃縮物を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と中性のpH(5.0〜7.0)を有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0064】
(実施例18)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図16に模式的に説明する。
2.水(422ガロン、華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
4.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの2,500ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。
5.ホモジナイズミキサーをオンにした。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(0.2〜1.0ポンド)を均質な懸濁液に加えた。
8.混合物を1時間混合した。
9.分散液をポンプで固形物押し出し型遠心分離機に入れ、タンパク質高濃縮物と、デンプンおよび他のタンパク質以外の成分を多く含む密度の高い残留物を得た。
10.濃縮物を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と中性のpH(5.0〜7.0)を有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0065】
(実施例19)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図16に模式的に説明する。
2.水(300ガロン、華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
4.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの2,600ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。
5.ホモジナイズミキサーをオンにした。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(0.2〜1.0ポンド)およびアスコルビン酸ナトリウム(1〜3ポンド)を均質な懸濁液に加えた。
8.混合物を1時間混合した。
9.均質な懸濁液をポンプで固形物押し出し型遠心分離機に入れ、ここで、タンパク質高濃縮物を、デンプンおよび他のタンパク質以外の成分を含む密度の高い残留物から分離した。
10.濃縮物を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と中性のpH(5.0〜7.0)を有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0066】
(実施例20)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図16に模式的に説明する。
2.温水(420ガロン、華氏120〜130度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.乳酸(11.5ポンド)を加えた。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの2,100ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.1.5ポンドのリキパノール酵素(パパイン)を加えた。
8.混合物を1時間攪拌した。
9.その後、分散液をポンプで固形物押し出し型遠心分離機に入れて、タンパク質高濃縮物を、デンプンおよび他のタンパク質以外の成分を多く含む密度の高い残留物から分離した。
10.濃縮物をハイドロヒーター(華氏200〜210度、20分間の保持時間)に通過させて酵素を非活性化させた。
11.その後、分散液を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と4.0〜4.5のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0067】
(実施例21)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図16に模式的に説明する。
2.温水(280ガロン、華氏120〜130度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.50%の水酸化ナトリウム溶液(11ポンド)を加えた。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの3,500ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.4.5ポンドのアルカラーゼ酵素および7.0ポンドのプロタメックス酵素をスラリーに加えた。
8.混合物を1時間攪拌した。
9.その後、分散液をポンプで固形物押し出し型遠心分離機に入れて、タンパク質高濃縮物を、デンプンおよび他のタンパク質以外の成分を多く含む密度の高い残留物から分離した。
10.濃縮物をハイドロヒーター(華氏200〜210度、20分間の保持時間)に通過させて酵素を非活性化させた。
11.その後、分散液を噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と4.5〜6.5のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0068】
(実施例22)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図16に模式的に説明する。
2.温水(210ガロン、華氏120〜130度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの3,500ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.アルカラーゼ酵素(10ポンド)を加えた。
8.分散液を1時間攪拌した。
9.その後、分散液をポンプで固形物押し出し型遠心分離機に入れて、タンパク質高濃縮物を、デンプンおよび他のタンパク質以外の成分を多く含む密度の高い残留物から分離した。
10.濃縮物をハイドロヒーター(華氏200〜210度、20分間の保持時間)に通過させて酵素を非活性化させた。
11.その後、スラリーを噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質(N×6.25、無水ベース)と4.5〜6.5のpHを有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0069】
(実施例23)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図17に模式的に説明する。
2.水(300ガロン、華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
4.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの2,600ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。
5.ホモジナイズミキサーをオンにした。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(0.2〜1.0ポンド)とアスコルビン酸ナトリウム(1〜3ポンド)を均質な懸濁液に加えた。
8.混合物を1時間攪拌した。
9.アルカリ懸濁液を乳酸または他の有機酸で処理して、pHを6.0〜7.0に調整した。
10.凝固したタンパク質を、回転式スクリーンを使用して回収し、その後、プレス機の中で脱水し、続いてフラッシュ乾燥させた。
11.得られた粉末は、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と5.0〜7.0のpHを有している小麦タンパク質単離物である。
【0070】
(実施例24)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図17に模式的に説明する。
2.水(422ガロン、華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
4.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの2,500ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。
5.ホモジナイズミキサーをオンにした。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(0.2〜1.0ポンド)を均質な懸濁液に加えた。
8.混合物を1時間攪拌した。
9.メタ重亜硫酸塩で処理した分散液を、pHが6.0〜7.0に下がるまで乳酸または他の有機酸で処理した。
10.凝固したタンパク質を、回転式スクリーンを使用して回収し、プレス機の中で脱水し、その後、フラッシュ乾燥させた。
11.得られた粉末は、90%を超えるタンパク質(N×6.25、無水ベース)と5.0〜7.0のpHを有している小麦タンパク質単離物である。
【0071】
(実施例25)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図17に模式的に説明する。
2.水(422ガロン、華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.水酸化アンモニウムまたはアンモニア水(ウェットグルテンの0.2%)を加えて、10〜11のpHに調整した。
4.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの2,500ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。
5.ホモジナイズミキサーをオンにした。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.アルカリ懸濁液を乳酸または他の有機酸で処理して、pHを6.0〜7.0に調整した。
8.凝固したタンパク質を、回転式スクリーンを使用して回収し、その後、プレス機の中で脱水し、続いてフラッシュ乾燥させた。
9.得られた粉末は、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)と5.0〜7.0のpHを有している小麦タンパク質単離物である。
【0072】
(実施例26)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図17に模式的に説明する。
2.240ガロンの水(華氏95度)を、ホモジナイズミキサーを備えたタンクに移した。
3.36.5ポンドの乳酸(88%)を加えた(pH3.8〜4.2)。
4.ホモジナイズミキサーをオンにした。
5.図1〜4の脱水用プレス機(130)からの2,800ポンドのウェットグルテン(30〜33%の固形分)を加えた。ホモジナイズミキサーによってグルテンを切断し、叩き切り、そして剪断して極めて小さな粒子とした。
6.およそ20〜45分間かけて、グルテンを完全に分散させた。
7.メタ亜硫酸水素ナトリウム(1〜3ポンド)を加え、分散液を60分間混合した。
8.水酸化ナトリウム溶液(50%)を加えて、分散液のpHを6.0〜7.0に調整し、これによってタンパク質の凝固を生じさせた。
9.凝固したタンパク質を、回転式スクリーンを使用して回収し、その後、プレス機の中で脱水し、続いてフラッシュ乾燥させた。
10.得られた粉末は、中性のpH(6.0〜7.0)と90%を超えるタンパク質(N×6.25、無水ベース)を有している小麦タンパク質単離物である。
【0073】
(実施例27)
1.この実施例で使用したプロセスの構成は図18に模式的に説明する。
2.実施例28の工程3からの2,400ポンドの再凝集タンパク質(30〜33%の固形分)、図5〜10の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテン、または図12の脱水用プレス機(120)からのウェットグルテンを、290ガロンの水を含むガラスで内張りされた反応器に加えた。
3.36ポンドの濃塩酸を加えた。
4.混合物を、スラリーを形成するまで混合した。
5.スラリーを華氏203度に加熱し、その温度に3.5時間保った。
6.3.5時間後、スラリーを華氏115度に冷却した。
7.pHを、50%の苛性溶液を使用して3.5〜3.6に調整した。
8.スラリーを、固形物押し出し型遠心分離機の中で処理して、ケーキを回収した。
9.ケーキを真水に再度懸濁させ、再度遠心分離した。
10.洗浄したケーキを、再び真水に再懸濁させた。
11.pHを、50%の苛性溶液を使用して6.8〜7.0に調整した。
12.スラリーを噴霧乾燥させて、90%を超えるタンパク質(N×6.25、無水ベース)を有している小麦タンパク質単離物を得た。
【0074】
(実施例28)
1.図1〜4の脱水用プレス機(130)からのウェットグルテンを、水とともに、ホモジナイズミキサーの中に持続的にポンプで入れた。
2.ホモジナイズミキサーの中で、グルテンを切断して小さい断片とし、タンパク質マトリックスからデンプンを放出する1組のスクリーンに押し進め、そしてタンパク質を繊維様構造に並べた。
3.「低温押し出しした」塊を、タンパク質を再度凝集させてデンプンを絞る脱水用プレス機にポンプで送った。
4.高度に精製されたタンパク質(30〜33%の固形分)をフラッシュ乾燥させて、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)および中性のpH(5.0〜7.0)を有している小麦タンパク質単離物の粉末とした。
【0075】
(実施例29)
1.図5〜12によるか、または実施例1〜11、実施例15〜10、実施例22〜26、および実施例28による小麦タンパク質単離物の粉末を、オーブン、オートクレーブ、または加熱されたブレンダーの中で、摂氏100〜1300度で0.5〜1.5時間、加熱した。
2.生成物を室温まで冷却させた。
3.小麦タンパク質単離物の粉末は活性を示さず(失活している)、90%を超えるタンパク質含有量(N×6.25、無水ベース)を有している。
【0076】
(実施例30)
1.図5〜12によるか、または実施例1〜21による小麦タンパク質単離物の粉末を、Wenger TX−85 2軸スクリュー押し出し機の中で処理して、肉のような繊維状の製品となるようにタンパク質に質感を加えた。
2.押し出したものを、厚切り、フレーク、チップス、さいころ状、顆粒、または粉末の形態に変えた。
【0077】
乾燥した状態の押し出したものは、肉のような質感を有しており、そして活性は有していない。
【0078】
以下に記載した図面の詳細な説明と、詳細な記載に記載した様々なプロセスの構成は、本明細書の範囲または本明細書によって発行されるいずれの特許の範囲をも限定せず、限定し得ず、かつ限定するようには意図されない。本出願の範囲の唯一の基準は、特許請求の範囲であり、これは、法律が許す範囲内で均等論によって拡大される。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】図1は、デンプンから小麦グルテンを分離する改良型マーチン法のシステム構成部品を説明する概略図である。
【図2】図2は、デンプンから小麦グルテンを分離するハイドロサイクロン法のシステム構成部品を説明する概略図である。
【図3】図3は、デンプンから小麦グルテンを分離するAlfa−Laval/Raisio法のシステム構成部品を説明する概略図である。
【図4】図4は、デンプンから小麦グルテンを分離するTricanter法のシステム構成部品を説明する概略図である。
【図5】図5は、高圧水洗浄および/またはさらなる混練による、図1〜4のいずれか1つに示される処理装置の中で小麦タンパク質単離物を得るために使用することができるプロセスの増強を説明する概略図である。
【図6】図6は、図1の処理装置に取り付けられた実施形態として、図5に示されるプロセスの増強を示す。
【図7】図7は、図2の処理装置に取り付けられた実施形態として、図5に示されるプロセスの増強を示す。
【図8】図8は、ホモジナイズミキサーが混練機の代わりに置き換えられる、図5の別のプロセスの増強を示す。
【図9】図9は、図5および8のプロセスの増強の代わりに使用することができ、またはそれを補うものとして使用することができる、プロセスの再循環すなわち繰り返しを含む、さらに別のプロセスの増強を示す。
【図10】図10は、図1の処理装置で実行することができるような、図9のプロセスの増強を示す。
【図11】図11は、グルテンの微粒子の化学的沈殿を包含する、図1〜10のいずれか1つに示される処理装置で実行することができるさらなるプロセスの増強を説明する。
【図12】図12は、図11に示される増強を行うことができる代替の改良を説明する。
【図13】図13は、再循環用タンクおよび噴霧乾燥機を使用するさらなるプロセスの改良を模式的に示す。
【図14】図14は、ホモジナイズミキサーを使用するさらなるプロセスの改良を模式的に示す。
【図15】図15は、ホモジナイズミキサー、ハイドロヒーター、および噴霧乾燥機を使用するさらなるプロセスの改良を模式的に示す。
【図16】図16は、ホモジナイズミキサー、遠心分離機、および噴霧乾燥機を使用するさらなるプロセスの改良を模式的に示す。
【図17】図17は、ホモジナイズミキサー、回転式スクリーン、脱水用プレス機、および噴霧乾燥機を使用するさらなるプロセスの改良を模式的に示す。
【図18】図18は、ガラスで内張りされた反応器、遠心分離機(単数または複数)、および噴霧乾燥機を使用するさらなるプロセスの改良を模式的に示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセスであって、該プロセスは、以下の工程:
粉を水と混合する工程;
該混合物からグルテンを分離する工程;
該グルテンを脱水する工程;
該グルテンを分散させる工程;および
該分散させられたグルテンを乾燥させる工程
を包含する、プロセス。
【請求項2】
前記粉が小麦粉である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
高圧洗浄水が前記分離工程において導入される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
高圧洗浄水が前記脱水工程において導入される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
前記グルテンが、前記分散工程の後であり、前記乾燥工程の前に遠心分離によって分離される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項6】
前記グルテンが、前記分散工程の後であり、前記乾燥工程の前に脱水される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項7】
高圧洗浄水が前記脱水工程において導入される、請求項6に記載のプロセス。
【請求項8】
還元剤が前記分散工程において導入される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項9】
前記還元剤が亜硫酸水素塩組成物である、請求項8に記載のプロセス。
【請求項10】
乳酸が前記分散工程において導入される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項11】
アンモニアが前記分散工程において導入される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項12】
小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセスであって、該プロセスは、以下の工程:
粉を水と混合する工程;
該混合物からグルテンを分離する工程;
該グルテンを脱水する工程;
該グルテンを再循環させる工程;および
該再循環させられたグルテンを乾燥させる工程
を、包含する方法。
【請求項13】
前記粉が小麦粉である、請求項12に記載のプロセス。
【請求項14】
高圧洗浄水が前記分離工程において導入される、請求項12に記載のプロセス。
【請求項15】
高圧洗浄水が前記脱水工程において導入される、請求項12に記載のプロセス。
【請求項16】
小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセスであって、該プロセスは、以下の工程:
粉を水と混合する工程;
該混合物からグルテンを分離する工程;
該グルテンを脱水する工程;
該グルテンをホモジナイズする工程;および
該ホモジナイズしたグルテンを乾燥させる工程
を、包含する方法。
【請求項17】
前記粉が小麦粉である、請求項16に記載のプロセス。
【請求項18】
高圧洗浄水が前記分離工程において導入される、請求項16に記載のプロセス。
【請求項19】
高圧洗浄水が前記脱水工程において導入される、請求項16に記載のプロセス。
【請求項20】
前記グルテンが、前記ホモジナイズ工程の後であり、前記乾燥工程の前にハイドロヒートされる、請求項16に記載のプロセス。
【請求項21】
前記グルテンが、前記ホモジナイズ工程の後であり、前記乾燥工程の前に遠心分離によって分離される、請求項16に記載のプロセス。
【請求項22】
前記グルテンが、前記ホモジナイズ工程の後であり、前記乾燥工程の前に、回転式スクリーンに供され、そして脱水される、請求項16に記載のプロセス。
【請求項23】
高圧洗浄水が前記脱水工程において導入される、請求項22に記載のプロセス。
【請求項24】
小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセスであって、該プロセスは、以下の工程:
粉を水と混合する工程;
該混合物からグルテンを分離する工程;
該グルテンを酸と反応させる工程;
該グルテンを遠心分離によって分離する工程;および
該分離されたグルテンを乾燥させる工程
を、包含する方法。
【請求項25】
前記粉が小麦粉である、請求項24に記載のプロセス。
【請求項26】
高圧洗浄水が前記第1の分離工程において導入される、請求項24に記載のプロセス。
【請求項27】
小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセスであって、該プロセスは、以下の工程:
粉を水と混合する工程;
該混合物からグルテンを分離する工程;
該グルテンを脱水する工程;
該グルテンを混合する工程;
該グルテンを脱水する工程;および
該脱水されたグルテンを乾燥させる工程
を、包含する方法。
【請求項28】
前記粉が小麦粉である、請求項27に記載のプロセス。
【請求項29】
高圧洗浄水が前記分離工程において導入される、請求項27に記載のプロセス。
【請求項30】
高圧洗浄水が前記第1の脱水工程において導入される、請求項27に記載のプロセス。
【請求項31】
高圧洗浄水が前記第2の脱水工程において導入される、請求項27に記載のプロセス。
【請求項32】
混合工程にホモジナイズが含まれる、請求項27に記載のプロセス。
【請求項33】
混合工程に混練が含まれる、請求項27に記載のプロセス。
【請求項34】
前記グルテンの前記第2の脱水工程に、以下の工程:
スクリーンによって該グルテンを脱水する工程;および
プレス機によって該グルテンを脱水する工程
が包含される、請求項33に記載のプロセス。
【請求項35】
小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセスであって、該プロセスは、以下の工程:
粉を水と混合する工程;および
高圧洗浄を用いて該混合物からグルテンを分離する工程
を包含する、プロセス。
【請求項36】
前記粉が小麦粉である、請求項35に記載のプロセス。
【請求項37】
以下の工程:
前記グルテンを脱水する工程;および
該グルテンを高圧水で脱水する工程
を包含する、小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセス。
【請求項38】
前記粉が小麦粉である、請求項37に記載のプロセス。
【請求項39】
小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセス出会って、該プロセスは、以下の工程:
粉を水と混合する工程;
該混合物からグルテンを分離する工程;
該分離工程を通じて該グルテンを再循環する工程
を、包含するプロセス。
【請求項40】
前記粉が小麦粉である、請求項39に記載のプロセス。
【請求項41】
無水ベースで90重量%を超えるタンパク質含有量を有している、小麦タンパク質単離物。
【請求項42】
無水ベースで85重量%を超えるタンパク質含有量を有している、小麦タンパク質単離物。
【請求項1】
小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセスであって、該プロセスは、以下の工程:
粉を水と混合する工程;
該混合物からグルテンを分離する工程;
該グルテンを脱水する工程;
該グルテンを分散させる工程;および
該分散させられたグルテンを乾燥させる工程
を包含する、プロセス。
【請求項2】
前記粉が小麦粉である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
高圧洗浄水が前記分離工程において導入される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
高圧洗浄水が前記脱水工程において導入される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
前記グルテンが、前記分散工程の後であり、前記乾燥工程の前に遠心分離によって分離される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項6】
前記グルテンが、前記分散工程の後であり、前記乾燥工程の前に脱水される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項7】
高圧洗浄水が前記脱水工程において導入される、請求項6に記載のプロセス。
【請求項8】
還元剤が前記分散工程において導入される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項9】
前記還元剤が亜硫酸水素塩組成物である、請求項8に記載のプロセス。
【請求項10】
乳酸が前記分散工程において導入される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項11】
アンモニアが前記分散工程において導入される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項12】
小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセスであって、該プロセスは、以下の工程:
粉を水と混合する工程;
該混合物からグルテンを分離する工程;
該グルテンを脱水する工程;
該グルテンを再循環させる工程;および
該再循環させられたグルテンを乾燥させる工程
を、包含する方法。
【請求項13】
前記粉が小麦粉である、請求項12に記載のプロセス。
【請求項14】
高圧洗浄水が前記分離工程において導入される、請求項12に記載のプロセス。
【請求項15】
高圧洗浄水が前記脱水工程において導入される、請求項12に記載のプロセス。
【請求項16】
小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセスであって、該プロセスは、以下の工程:
粉を水と混合する工程;
該混合物からグルテンを分離する工程;
該グルテンを脱水する工程;
該グルテンをホモジナイズする工程;および
該ホモジナイズしたグルテンを乾燥させる工程
を、包含する方法。
【請求項17】
前記粉が小麦粉である、請求項16に記載のプロセス。
【請求項18】
高圧洗浄水が前記分離工程において導入される、請求項16に記載のプロセス。
【請求項19】
高圧洗浄水が前記脱水工程において導入される、請求項16に記載のプロセス。
【請求項20】
前記グルテンが、前記ホモジナイズ工程の後であり、前記乾燥工程の前にハイドロヒートされる、請求項16に記載のプロセス。
【請求項21】
前記グルテンが、前記ホモジナイズ工程の後であり、前記乾燥工程の前に遠心分離によって分離される、請求項16に記載のプロセス。
【請求項22】
前記グルテンが、前記ホモジナイズ工程の後であり、前記乾燥工程の前に、回転式スクリーンに供され、そして脱水される、請求項16に記載のプロセス。
【請求項23】
高圧洗浄水が前記脱水工程において導入される、請求項22に記載のプロセス。
【請求項24】
小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセスであって、該プロセスは、以下の工程:
粉を水と混合する工程;
該混合物からグルテンを分離する工程;
該グルテンを酸と反応させる工程;
該グルテンを遠心分離によって分離する工程;および
該分離されたグルテンを乾燥させる工程
を、包含する方法。
【請求項25】
前記粉が小麦粉である、請求項24に記載のプロセス。
【請求項26】
高圧洗浄水が前記第1の分離工程において導入される、請求項24に記載のプロセス。
【請求項27】
小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセスであって、該プロセスは、以下の工程:
粉を水と混合する工程;
該混合物からグルテンを分離する工程;
該グルテンを脱水する工程;
該グルテンを混合する工程;
該グルテンを脱水する工程;および
該脱水されたグルテンを乾燥させる工程
を、包含する方法。
【請求項28】
前記粉が小麦粉である、請求項27に記載のプロセス。
【請求項29】
高圧洗浄水が前記分離工程において導入される、請求項27に記載のプロセス。
【請求項30】
高圧洗浄水が前記第1の脱水工程において導入される、請求項27に記載のプロセス。
【請求項31】
高圧洗浄水が前記第2の脱水工程において導入される、請求項27に記載のプロセス。
【請求項32】
混合工程にホモジナイズが含まれる、請求項27に記載のプロセス。
【請求項33】
混合工程に混練が含まれる、請求項27に記載のプロセス。
【請求項34】
前記グルテンの前記第2の脱水工程に、以下の工程:
スクリーンによって該グルテンを脱水する工程;および
プレス機によって該グルテンを脱水する工程
が包含される、請求項33に記載のプロセス。
【請求項35】
小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセスであって、該プロセスは、以下の工程:
粉を水と混合する工程;および
高圧洗浄を用いて該混合物からグルテンを分離する工程
を包含する、プロセス。
【請求項36】
前記粉が小麦粉である、請求項35に記載のプロセス。
【請求項37】
以下の工程:
前記グルテンを脱水する工程;および
該グルテンを高圧水で脱水する工程
を包含する、小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセス。
【請求項38】
前記粉が小麦粉である、請求項37に記載のプロセス。
【請求項39】
小麦タンパク質単離物を生産するためのプロセス出会って、該プロセスは、以下の工程:
粉を水と混合する工程;
該混合物からグルテンを分離する工程;
該分離工程を通じて該グルテンを再循環する工程
を、包含するプロセス。
【請求項40】
前記粉が小麦粉である、請求項39に記載のプロセス。
【請求項41】
無水ベースで90重量%を超えるタンパク質含有量を有している、小麦タンパク質単離物。
【請求項42】
無水ベースで85重量%を超えるタンパク質含有量を有している、小麦タンパク質単離物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公表番号】特表2008−504256(P2008−504256A)
【公表日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−518027(P2007−518027)
【出願日】平成17年2月16日(2005.2.16)
【国際出願番号】PCT/US2005/004925
【国際公開番号】WO2006/011911
【国際公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(506010725)エムジーピー イングレディエンツ, インコーポレイテッド (7)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年2月16日(2005.2.16)
【国際出願番号】PCT/US2005/004925
【国際公開番号】WO2006/011911
【国際公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(506010725)エムジーピー イングレディエンツ, インコーポレイテッド (7)
【Fターム(参考)】
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