少なくとも部分的に柔軟な2つのパッケージを環境密閉的に結合する方法
本発明は、少なくとも部分的に柔軟な第1のパッケージ(10)を少なくとも部分的に柔軟な第2のパッケージ(10’)と汚染なくアンドックをする方法に関する。パッケージ(10,10’)は、固定的に溶着可能な外面(12)と、取外し可能に溶着可能な内面(14)とを有するフィルムで少なくとも部分的に構成されている。本発明によると、取外し可能に溶着された内面の外部で固定的な結合を各パッケージの間に成立させて、各パッケージの間に貫通部を創出する。この貫通部は、各内面の間の結合が取り外されることによって開放される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載されている、少なくとも部分的に柔軟な第1のパッケージを少なくとも部分的に柔軟な第2のパッケージと環境密閉的に結合する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
原料を用いて作業する人間にとって、直接触れると甚大な健康の危険となる原料を二次加工するとき、たとえば薬品工業や化学工業のような多くの工業分野では、いっそう高い清潔性、ないし絶対的に汚染を生じない作業に配慮しなくてはならない。
【0003】
人間の作業環境の汚染の危険、および/または一般的に環境の危険、および/または人間自体の相応の負担の危険は、特に、原料が粉末状またはグラニュール状の素材として存在している場合に生じる。このような原料は相応の容器に入れて取り扱われる。柔軟なパッケージからなる容器、または柔軟なパッケージを含む安定したフレームからなる容器が用いられる。柔軟なパッケージとしては、小分けした原料ごとに断片として分断される、エンドレスライナと呼ばれるエンドレスパッケージからなるフィルムホース断片が使用される。これが充填された個々のパッケージとして購入者に提供され、購入者がこれを汚染なく二次加工する。
【0004】
購入者はこのようなパッケージを相互に結合し、その中に含まれる原料を連続してプロセスに供給する。こうした「相互の結合」は、いわゆるアンドックである。結合は、環境の汚染を回避するために、環境密閉的に行わなければならない。
【0005】
公知の装置では、アンドックは汚染問題の背景のもとで、取扱性に関してまだ快適さに欠けている。このようなパッケージの充填または放出をする公知の装置は、特許文献1や特許文献2に記載されている。
【0006】
これに加えて、外面で固定的に溶着可能であるとともに内面ではさほど固定的に溶着可能でない、いわゆる剥離可能なフィルムが以前から知られている。このような剥離可能な内面の溶着は、フィルムの平面に対して垂直方向に引っ張ることで取外し可能であり、フィルムの壁部そのものが損傷することはない。したがって、取り外された溶着継目の領域の壁部は環境密閉されている。
【0007】
たとえばポテトチップのチップ袋について、チップ袋の端部にある溶着継目を側方に引っ張ることで取り外せることによって開封が可能になることが知られており、そのようにして、チップ袋が上方に向かって清潔に開封される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】ドイツ特許出願公開第102006057760B3号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第1702866A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって本発明の課題は、低コストで簡単に取り扱うことができ、絶対的に清潔な、特に汚染のない、2つの柔軟なパッケージを環境密閉的に結合する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この課題は本発明により、請求項1の特徴を備える方法によって解決される。
【0011】
本発明の好ましい実施形態は、従属請求項に記載されている。
【0012】
本発明は、少なくとも部分的に柔軟な第1のパッケージと、少なくとも部分的に柔軟な第2のパッケージとの、以下において汚染のないアンドックと呼ぶ、環境密閉的な結合を可能にするものである。このように汚染なくアンドックされた各パッケージの間で、本発明の方法により、貫流方向での原料の貫流が可能となる。
【0013】
パッケージは、方法の開始時には少なくともアンドック領域で、固定的に溶着可能な外面と、内側の継目により取外し可能に溶着可能な内面とを有するフィルムでできている。これは、冒頭に述べた内側の剥離可能なフィルムからなるパッケージであるのが好ましい。少なくとも1つのパッケージは、方法の開始時には、原料で充填されているのが通常である。充填の種類に関わりなく、パッケージごとに少なくとも1つの端部が内側で取外し可能に溶着されている。
【0014】
相互に結合されるべきパッケージは、相互に向かい合う初期位置に達するために、第2のパッケージの収容端部と第1のパッケージの侵入端部とがアンドック領域に配置される。
【0015】
本発明によると、互いに結合されたパッケージの同等の結果を得るために、この初期位置を起点として第1の溶着まで実施される二者択一の2つの方法ステップが意図される。
【0016】
二者択一の方法ステップの1つ目の方法ステップでは、収容端部が折り返され、それによって収容領域が生じる。収容領域への侵入端部の挿入が引き続いて行われる。こうして各端部は互いに入れ子式に位置し、ないしは懸架される。収容端部の内方に向かって折り返された外面は、収容領域の内部に位置する溶着領域で、侵入端部の外面と重なり合う。この位置のとき、各端部は溶着のための準備が整っている。
【0017】
二者択一の2つ目の方法ステップでは、各端部を周回するテープが、または互いに結合されていない2つのテープが、各端部の延びている方向と平行にその全幅にわたって、またはこれを超えて、パッケージの両側に配置される。すなわち少なくとも1つのテープは、パッケージの各端部の間の領域を両側で覆い、貫流方向で各端部の端部区域を超えて突き出し、それによってテープと両端部との全面的な重なり合いが保証される。
【0018】
それぞれのテープないし周回するテープは、固定的に溶着可能な内面を備えるフィルムで少なくとも部分的に構成されている。このようなテープは特に、冒頭に述べた片側で剥離可能なフィルムでできていてよく、剥離可能な外面は当初のうち利用されないまま保たれる。
【0019】
このように各端部は、特別に好ましくは連続するテープとして製作されていてよいテープの間に突入しており、このような仕方で各テープの間の収容領域に収容される。各テープないし周回するテープは、収容領域の内部に位置する溶着領域で、各テープの間に侵入する両方の端部の外面に重なり合う。この位置のとき、各端部は各テープないし周回するテープとの溶着領域での溶着のために準備が整う。
【0020】
このように、二者択一のうち1つ目の方法ステップによる収容端部の折り返しによる各端部の重なり合いに対応するのは、二者択一のうちの2つ目の方法ステップにおいては、少なくとも1つのテープと各端部との重なり合いである。
【0021】
溶着の後、二者択一の1つ目および2つ目の方法ステップのいずれが選択されているかに関わりなく、パッケージが相互に結合されるが、これらはまだ互いに閉じている。一方のパッケージから他方のパッケージへの貫流は、まだ可能ではない。侵入端部の内面と、収容端部の内面とはそれぞれ取外し可能に相互に溶着されている。この取外し可能な結合が、溶着の後、貫流にとってのただ1つの障害である。
【0022】
溶着の後、各端部のところで側方への引張が行われる。取外し可能に溶着された各端部の内面は、好ましくは剥離可能である。それに応じて側方への引張は、各パッケージ相互の開封につながる。各端部の外面における固定的な溶着結合は存続し、パッケージの壁部が損傷することはない。したがってパッケージは、側方への引張の後、取外し可能な内側の継目以外には、ホース状かつ環境密閉的に相互に結合されているので、外部に向かって環境密閉的な貫流が可能となる。
【0023】
本発明による方法は、非常に簡単な手段により、すなわち特に熱溶着である溶着をする装置のみにより、ホース状の結合を可能にする。このようにしてアンドックされた各パッケージの間のホース状の結合は汚染がなく、ないしは環境密閉的に成立する。パッケージの内部に含まれている原料は、方法のどの時点においても、周囲の作業環境を汚染するような機会を有していない。剥離可能なフィルムの特性が最善に活用される。二者択一のうち1つ目の方法ステップでは、両方のパッケージの相応の側が的確に相上下して重ねられ、ただ1つの方法ステップで適当な個所で溶着されることによって、フィルムの内面と外面の異なる特性を利用するという課題が特別に巧妙に解決される。
【0024】
側方への引張の後、特に分断溶接によって、収容領域の第1の側での第1の追加の溶着および第1の分断により本方法を拡張するのが好ましい。第1のパッケージは、第1の分断個所での第1の分断の後、方法の開始時と同じく、内面で閉止された端部を有する状態で別個に存在している。同じ方法ステップで、収容領域が第1の側で閉止される。この場合にも、フィルムの2つの内面は取外し可能なように相互に溶着される。
【0025】
第1のパッケージは、第1の分断の後、本発明の方法により第3のパッケージにアンドックすることができる状態に再び戻るのが好ましい。したがって、第1のパッケージで初期状況が再び成立する。第1の追加の溶着の溶着領域での第1の分断は、側方への引張が内面に作用しない限り、取外し可能に溶着された内面が第1の分断線の両側で互いに密接に溶着されたまま保たれるように行われるので、汚染が生じることがないという特別な利点がある。このとき、溶着継目を十分に幅広く具体化することができるという理想的ケースが前提となる。一般に、生成された2つの溶着継目の間でも分断が意図されていてよいが、このことはわずかな汚染の危険を伴う。
【0026】
本方法の別の態様では、特に第1の追加の溶着および第1の分断に追加して、収容領域の第2の側で第2の分断個所において、追加の第2の溶着および第2の分断が特に分断溶接によって行われる。このように、第2のパッケージも再び清潔に閉止される。
【0027】
収容領域は、第1および第2の追加の溶着および第1および第2の分断の後、別々に閉止されて存在しており、それにより、ここでも汚染が起こることはあり得ない。このような閉じられた収容領域を別途処分することができる。
【0028】
第1および第2の分断は、少なくとも部分的に、特に区域的に、断面全体にわたって分断個所で行われる分断として理解される。分断個所を目打ちされた線として設けるのが特別に好ましい。このようにして利用者は、パッケージを完全に互いに分断するかどうか、いつ分断するか、特に閉止された収容領域をいつパッケージのうちの1つから完全に分断するかを、臨機応変に決めることができる。
【0029】
本発明による方法は相応の装置によって、特に熱溶着をする装置および/または特に目打ちによる分断をする装置もしくはこれらの装置の複合型によって、実施されるのが好ましい。
【0030】
次に、図面を参照しながら本発明について詳しく説明する。図面はそれぞれ断面図および側面図(符号aからiは請求項に記載の方法ステップを表す)で次のものを示している。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明による方法の3つの実施例について初期位置となる、アンドック領域における柔軟なパッケージの2つの端部(a)の配置を示す、模式的に簡略化した図である。
【図2】図1の各端部を示す模式的に簡略化した図であり、一方の端部は本発明の方法の第1の実施例に基づいて折り込まれており(b.1.1)、それによって収容領域ができている。
【図3】図2の各端部を示す模式的に簡略化した図であり、溶着の準備のために一方の端部が収容領域へ挿入されている(b.1.2)。
【図4】各端部を溶着(c)した後の図3の各端部を示す、模式的に簡略化した図である。
【図5】溶着(c)によって結合された図4の各端部を、これに続いて行われる詰め替え状況での各端部での側方への引張(d)の後で示す、模式的に簡略化した図である。
【図6】図5を起点としてあらためての溶着(e,g)により閉止されて分断された状態で存在する2つのパッケージと、これらの間で閉じられて分断された状態で存在する収容領域とを示す、模式的に簡略化した図である。
【図7】図1の各端部を示す模式的に簡略化した図であり、本発明による方法の第2の実施例に基づき、2つのパッケージが各パッケージの間の隙間を橋渡しするために各端部の両側に配置されており(b.2)、それによって各パッケージの間に収容領域が生じている。
【図8】図1の各端部を示す模式的に簡略化した図であり、図7とは異なり本発明による方法の第3の実施例に基づき、周回するテープがアンドック領域に配置されており(b.2)、周回するテープが各パッケージの間の隙間を橋渡しして、各端部を少なくとも部分的に取り囲む。
【図9】各端部とテープとが溶着(c)された後における、図7の各端部およびテープを示す模式的に簡略化した図である。
【図10】図9の溶着により結合された端部を、これに続く詰め替え状況での各端部での側方への引張(d)の後で示す模式的に簡略化した図である。
【図11】図10を起点としてあらためての溶着(e,g)により閉止されて分断された状態で存在する2つのパッケージと、これらの間で閉じられて分断された状態で存在する収容領域とを示す、図6の図面に相当する模式的に簡略化した図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1から図5には、第1の実施例に基づく本発明による方法の必要な方法ステップa,b.1.1,b.1.2,cおよびdの後における中間結果が示されており、これらは図1から図5の番号に従って連続している。
【0033】
図1、7、9、および10ないし図1および8から10には、第2ないし第3の実施例に基づく本発明による方法の必要な方法ステップa,b.2、cおよびdの後における中間結果が示されており、これらは各図面の番号に従って連続している。したがって図8は、図7の別案かつ第3の実施例として見なされる。
【0034】
各々の中間結果では、第1の柔軟なパッケージ10の侵入端部16および/または第2の柔軟なパッケージ10’の収容端部16’は、最終的に互いにアンドックされるまで変化して存在している。パッケージ10,10’は、固定的に溶着可能な外面12と、取外し可能に溶着可能な内面14とをそれぞれ有している。それぞれ相違する特性を有する外面と内面12,14は、本方法の過程で的確に同じ特性を有するように対をなして相上下して配置され、最終的に熱溶着される。
【0035】
各図面では、同じ部分には同じ符号が付されている。図面を見やすくするために、どの図面にも全部の符号を付しているわけではない。
【0036】
柔軟なパッケージ10,10’は、それぞれ少なくとも1つの端部16,16’が特殊フィルムでできている。特殊フィルムは片側で、熱溶着の後に両方のフィルム面が異なる付着挙動を有するように処理されている。フィルムの外面12だけが固定的に溶着され、それに対して内面16は取外し可能に溶着される予定破断溶着部が、アンドックの際に生起されることが意図される。このようなフィルムは剥離可能なフィルムとも呼ばれる。
【0037】
図1では、方法ステップaの後に、閉止された端部16,16’が互いに向かい合って位置している。第1のパッケージ10と第2のパッケージ10’はいずれも本発明に基づき、剥離可能な内面14および固定的に溶着可能な外面12を有している。
【0038】
図2に模式的に示すように、二者択一のうち1つ目の方法ステップb.1.1に基づいて収容端部16’が折り込まれ、それによって侵入端部16のための収容領域Fができる。
【0039】
図3では、二者択一の1つ目の方法ステップb.1.2に基づき、第1のパッケージ10がその侵入端部16で収容領域Fへ挿入され、それにより、侵入端部16は収容端部16’の溶着領域Sにある。
【0040】
端部16,16’は、方法ステップcに基づき、側方からの押圧と熱溶着によって相互に結合される。その際には、熱溶着が溶着領域Sでのみ行われ、第1のパッケージ10の侵入端部16から互いに間隔をおくことなく、折込みによってパッケージ10’の2つの外面12が相上下して位置している領域以外では行われないことに留意する。内面ないし外面の間の相応の溶着継目は、図4および図5の断面図に点で図示されている。原則として本発明に基づく結合では、追加の材料を塗布することなく溶着が実施され、それに対して同時に、フィルムの壁部が内面ないし外面で側方から相互に押圧される。
【0041】
図4は、溶着cの後で相互に結合されたパッケージ10,10’を示している。
【0042】
方法ステップdにより、端部16,16’で側方への引張が行われる。その際に予定破断個所が破断する。それに応じて、第1のパッケージ10の各内面14の間で、および第2のパッケージ10’の内面の間で溶着結合が取り外され、それにより、両方のパッケージ10,10’の間に貫通部が創出される。それと同時に、パッケージ10,10’の各外面12の固定的な結合は維持される。その結果が図5に模式的に示されている。
【0043】
二者択一の2つ目の方法ステップb.2は、本発明による方法の第2の実施例に基づき、図1に示す閉止されたパッケージ16,16’の配置aの後に、方法ステップb.1.1に代えて、2つのテープ32,34が端部16,16’と平行に配置b.2される方法ステップb.1.2が開始される。図7では、これは端部16,16’が間に収容された、互いに平行に配置された2つのテープ32,34である。テープ32,34は、端部16,16’のほうを向く側に、固定的に溶着可能な表面を有している。
【0044】
図8では、本発明による方法の第3の実施例に基づき、方法ステップb.2で連続するテープ36が端部16,16’の周囲に配置されている。テープ36は、図7のテープ32,34が両側で互いに結合されることによって形成されていてよい。別案として、周回するテープ36は、内面が端部16,16’と固定的に溶着可能なように構成されたエンドレスのホースの断片として製作されていてもよい。
【0045】
図7または図8のテープ32,34,36は、図9に示すような側方からの押圧および熱溶着により、端部16,16’と結合される。その際には、それぞれの端部16,16’がテープ32,34,36で重ね合わされる溶着領域で熱溶着が行われるように留意する。相応の溶着継目は、テープ32,34,36と外面12との間で、ならびに端部16,16’の各内面14の間で、図9から図11の断面図に点で図示されている。原則として本発明に基づく結合では、追加の材料を塗布することなく溶着が実施され、それに対して同時に、フィルムないしテープの壁部が内面ないし外面で側方から相互に押圧される。
【0046】
図10は、第1の溶着cの後で相互に結合されたパッケージ10’,10を示している。方法ステップdに基づき、端部16,16’のところで側方から引張が行われ、その際に、第1のパッケージ10の各内面14の間で、および第2のパッケージ10’の各内面14の間で予定破断個所が破断され、それにより、両方のパッケージ10,10’の間を貫流するための貫通部が創出されている。それと同時に、パッケージ10,10’の外面12とテープ32,34ないしテープ36との固定的な結合は維持される。その結果が図10に模式的に示されている。
【0047】
本発明による方法の追加として好ましい閉止された収容部Fの分断fの結果が、図6に第1の実施例について、および図11に第2の実施例ないし第3の実施例についてそれぞれ模式的に示されている。
【0048】
利用者の要求に応じて、方法ステップeに基づいて収容領域Fの上方で、および/または方法ステップgに基づいて収容領域Fの下方で、詰め替えプロセスの後に方法ステップcに準じて熱溶接をするのが好ましい場合がある。それと同時に、それぞれの溶着継目の内部で分断個所20,20’、特に目打ちiが設けられていてよく、それにより、相応の分断個所20,20’にそれぞれ隣接して、再び内面14が相上下して位置するように溶着される。このように、再溶着されたパッケージ10,10’の端部16’’,16’’’のところで取外し可能な溶着があらためて生じる。同様に、収容領域Fはその内面14で収容領域端部22,22’に溶着され、そのようにして汚染の危険なしに処分することができる。
【符号の説明】
【0049】
10 第1のパッケージ
10’ 第2のパッケージ
12 外面
14 内面
16 侵入端部
16’ 収容端部
16’’ 端部
16’’’ 端部
20 第1の分断個所
20’ 第2の分断個所
22 収容領域端部
22’ 収容領域端部
32 テープ
34 テープ
36 周回するテープ
A アンドック領域
S 溶着領域
F,F’ 収容領域
a 各端部の配置
b.1.1 折込み
b.1.2 挿入
b.2 テープの配置
c 溶着
d 側方への引張
e 第1の追加の溶着
f 第1の分断
g 第2の追加の溶着
h 第2の分断
i 目打ち
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載されている、少なくとも部分的に柔軟な第1のパッケージを少なくとも部分的に柔軟な第2のパッケージと環境密閉的に結合する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
原料を用いて作業する人間にとって、直接触れると甚大な健康の危険となる原料を二次加工するとき、たとえば薬品工業や化学工業のような多くの工業分野では、いっそう高い清潔性、ないし絶対的に汚染を生じない作業に配慮しなくてはならない。
【0003】
人間の作業環境の汚染の危険、および/または一般的に環境の危険、および/または人間自体の相応の負担の危険は、特に、原料が粉末状またはグラニュール状の素材として存在している場合に生じる。このような原料は相応の容器に入れて取り扱われる。柔軟なパッケージからなる容器、または柔軟なパッケージを含む安定したフレームからなる容器が用いられる。柔軟なパッケージとしては、小分けした原料ごとに断片として分断される、エンドレスライナと呼ばれるエンドレスパッケージからなるフィルムホース断片が使用される。これが充填された個々のパッケージとして購入者に提供され、購入者がこれを汚染なく二次加工する。
【0004】
購入者はこのようなパッケージを相互に結合し、その中に含まれる原料を連続してプロセスに供給する。こうした「相互の結合」は、いわゆるアンドックである。結合は、環境の汚染を回避するために、環境密閉的に行わなければならない。
【0005】
公知の装置では、アンドックは汚染問題の背景のもとで、取扱性に関してまだ快適さに欠けている。このようなパッケージの充填または放出をする公知の装置は、特許文献1や特許文献2に記載されている。
【0006】
これに加えて、外面で固定的に溶着可能であるとともに内面ではさほど固定的に溶着可能でない、いわゆる剥離可能なフィルムが以前から知られている。このような剥離可能な内面の溶着は、フィルムの平面に対して垂直方向に引っ張ることで取外し可能であり、フィルムの壁部そのものが損傷することはない。したがって、取り外された溶着継目の領域の壁部は環境密閉されている。
【0007】
たとえばポテトチップのチップ袋について、チップ袋の端部にある溶着継目を側方に引っ張ることで取り外せることによって開封が可能になることが知られており、そのようにして、チップ袋が上方に向かって清潔に開封される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】ドイツ特許出願公開第102006057760B3号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第1702866A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって本発明の課題は、低コストで簡単に取り扱うことができ、絶対的に清潔な、特に汚染のない、2つの柔軟なパッケージを環境密閉的に結合する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この課題は本発明により、請求項1の特徴を備える方法によって解決される。
【0011】
本発明の好ましい実施形態は、従属請求項に記載されている。
【0012】
本発明は、少なくとも部分的に柔軟な第1のパッケージと、少なくとも部分的に柔軟な第2のパッケージとの、以下において汚染のないアンドックと呼ぶ、環境密閉的な結合を可能にするものである。このように汚染なくアンドックされた各パッケージの間で、本発明の方法により、貫流方向での原料の貫流が可能となる。
【0013】
パッケージは、方法の開始時には少なくともアンドック領域で、固定的に溶着可能な外面と、内側の継目により取外し可能に溶着可能な内面とを有するフィルムでできている。これは、冒頭に述べた内側の剥離可能なフィルムからなるパッケージであるのが好ましい。少なくとも1つのパッケージは、方法の開始時には、原料で充填されているのが通常である。充填の種類に関わりなく、パッケージごとに少なくとも1つの端部が内側で取外し可能に溶着されている。
【0014】
相互に結合されるべきパッケージは、相互に向かい合う初期位置に達するために、第2のパッケージの収容端部と第1のパッケージの侵入端部とがアンドック領域に配置される。
【0015】
本発明によると、互いに結合されたパッケージの同等の結果を得るために、この初期位置を起点として第1の溶着まで実施される二者択一の2つの方法ステップが意図される。
【0016】
二者択一の方法ステップの1つ目の方法ステップでは、収容端部が折り返され、それによって収容領域が生じる。収容領域への侵入端部の挿入が引き続いて行われる。こうして各端部は互いに入れ子式に位置し、ないしは懸架される。収容端部の内方に向かって折り返された外面は、収容領域の内部に位置する溶着領域で、侵入端部の外面と重なり合う。この位置のとき、各端部は溶着のための準備が整っている。
【0017】
二者択一の2つ目の方法ステップでは、各端部を周回するテープが、または互いに結合されていない2つのテープが、各端部の延びている方向と平行にその全幅にわたって、またはこれを超えて、パッケージの両側に配置される。すなわち少なくとも1つのテープは、パッケージの各端部の間の領域を両側で覆い、貫流方向で各端部の端部区域を超えて突き出し、それによってテープと両端部との全面的な重なり合いが保証される。
【0018】
それぞれのテープないし周回するテープは、固定的に溶着可能な内面を備えるフィルムで少なくとも部分的に構成されている。このようなテープは特に、冒頭に述べた片側で剥離可能なフィルムでできていてよく、剥離可能な外面は当初のうち利用されないまま保たれる。
【0019】
このように各端部は、特別に好ましくは連続するテープとして製作されていてよいテープの間に突入しており、このような仕方で各テープの間の収容領域に収容される。各テープないし周回するテープは、収容領域の内部に位置する溶着領域で、各テープの間に侵入する両方の端部の外面に重なり合う。この位置のとき、各端部は各テープないし周回するテープとの溶着領域での溶着のために準備が整う。
【0020】
このように、二者択一のうち1つ目の方法ステップによる収容端部の折り返しによる各端部の重なり合いに対応するのは、二者択一のうちの2つ目の方法ステップにおいては、少なくとも1つのテープと各端部との重なり合いである。
【0021】
溶着の後、二者択一の1つ目および2つ目の方法ステップのいずれが選択されているかに関わりなく、パッケージが相互に結合されるが、これらはまだ互いに閉じている。一方のパッケージから他方のパッケージへの貫流は、まだ可能ではない。侵入端部の内面と、収容端部の内面とはそれぞれ取外し可能に相互に溶着されている。この取外し可能な結合が、溶着の後、貫流にとってのただ1つの障害である。
【0022】
溶着の後、各端部のところで側方への引張が行われる。取外し可能に溶着された各端部の内面は、好ましくは剥離可能である。それに応じて側方への引張は、各パッケージ相互の開封につながる。各端部の外面における固定的な溶着結合は存続し、パッケージの壁部が損傷することはない。したがってパッケージは、側方への引張の後、取外し可能な内側の継目以外には、ホース状かつ環境密閉的に相互に結合されているので、外部に向かって環境密閉的な貫流が可能となる。
【0023】
本発明による方法は、非常に簡単な手段により、すなわち特に熱溶着である溶着をする装置のみにより、ホース状の結合を可能にする。このようにしてアンドックされた各パッケージの間のホース状の結合は汚染がなく、ないしは環境密閉的に成立する。パッケージの内部に含まれている原料は、方法のどの時点においても、周囲の作業環境を汚染するような機会を有していない。剥離可能なフィルムの特性が最善に活用される。二者択一のうち1つ目の方法ステップでは、両方のパッケージの相応の側が的確に相上下して重ねられ、ただ1つの方法ステップで適当な個所で溶着されることによって、フィルムの内面と外面の異なる特性を利用するという課題が特別に巧妙に解決される。
【0024】
側方への引張の後、特に分断溶接によって、収容領域の第1の側での第1の追加の溶着および第1の分断により本方法を拡張するのが好ましい。第1のパッケージは、第1の分断個所での第1の分断の後、方法の開始時と同じく、内面で閉止された端部を有する状態で別個に存在している。同じ方法ステップで、収容領域が第1の側で閉止される。この場合にも、フィルムの2つの内面は取外し可能なように相互に溶着される。
【0025】
第1のパッケージは、第1の分断の後、本発明の方法により第3のパッケージにアンドックすることができる状態に再び戻るのが好ましい。したがって、第1のパッケージで初期状況が再び成立する。第1の追加の溶着の溶着領域での第1の分断は、側方への引張が内面に作用しない限り、取外し可能に溶着された内面が第1の分断線の両側で互いに密接に溶着されたまま保たれるように行われるので、汚染が生じることがないという特別な利点がある。このとき、溶着継目を十分に幅広く具体化することができるという理想的ケースが前提となる。一般に、生成された2つの溶着継目の間でも分断が意図されていてよいが、このことはわずかな汚染の危険を伴う。
【0026】
本方法の別の態様では、特に第1の追加の溶着および第1の分断に追加して、収容領域の第2の側で第2の分断個所において、追加の第2の溶着および第2の分断が特に分断溶接によって行われる。このように、第2のパッケージも再び清潔に閉止される。
【0027】
収容領域は、第1および第2の追加の溶着および第1および第2の分断の後、別々に閉止されて存在しており、それにより、ここでも汚染が起こることはあり得ない。このような閉じられた収容領域を別途処分することができる。
【0028】
第1および第2の分断は、少なくとも部分的に、特に区域的に、断面全体にわたって分断個所で行われる分断として理解される。分断個所を目打ちされた線として設けるのが特別に好ましい。このようにして利用者は、パッケージを完全に互いに分断するかどうか、いつ分断するか、特に閉止された収容領域をいつパッケージのうちの1つから完全に分断するかを、臨機応変に決めることができる。
【0029】
本発明による方法は相応の装置によって、特に熱溶着をする装置および/または特に目打ちによる分断をする装置もしくはこれらの装置の複合型によって、実施されるのが好ましい。
【0030】
次に、図面を参照しながら本発明について詳しく説明する。図面はそれぞれ断面図および側面図(符号aからiは請求項に記載の方法ステップを表す)で次のものを示している。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明による方法の3つの実施例について初期位置となる、アンドック領域における柔軟なパッケージの2つの端部(a)の配置を示す、模式的に簡略化した図である。
【図2】図1の各端部を示す模式的に簡略化した図であり、一方の端部は本発明の方法の第1の実施例に基づいて折り込まれており(b.1.1)、それによって収容領域ができている。
【図3】図2の各端部を示す模式的に簡略化した図であり、溶着の準備のために一方の端部が収容領域へ挿入されている(b.1.2)。
【図4】各端部を溶着(c)した後の図3の各端部を示す、模式的に簡略化した図である。
【図5】溶着(c)によって結合された図4の各端部を、これに続いて行われる詰め替え状況での各端部での側方への引張(d)の後で示す、模式的に簡略化した図である。
【図6】図5を起点としてあらためての溶着(e,g)により閉止されて分断された状態で存在する2つのパッケージと、これらの間で閉じられて分断された状態で存在する収容領域とを示す、模式的に簡略化した図である。
【図7】図1の各端部を示す模式的に簡略化した図であり、本発明による方法の第2の実施例に基づき、2つのパッケージが各パッケージの間の隙間を橋渡しするために各端部の両側に配置されており(b.2)、それによって各パッケージの間に収容領域が生じている。
【図8】図1の各端部を示す模式的に簡略化した図であり、図7とは異なり本発明による方法の第3の実施例に基づき、周回するテープがアンドック領域に配置されており(b.2)、周回するテープが各パッケージの間の隙間を橋渡しして、各端部を少なくとも部分的に取り囲む。
【図9】各端部とテープとが溶着(c)された後における、図7の各端部およびテープを示す模式的に簡略化した図である。
【図10】図9の溶着により結合された端部を、これに続く詰め替え状況での各端部での側方への引張(d)の後で示す模式的に簡略化した図である。
【図11】図10を起点としてあらためての溶着(e,g)により閉止されて分断された状態で存在する2つのパッケージと、これらの間で閉じられて分断された状態で存在する収容領域とを示す、図6の図面に相当する模式的に簡略化した図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1から図5には、第1の実施例に基づく本発明による方法の必要な方法ステップa,b.1.1,b.1.2,cおよびdの後における中間結果が示されており、これらは図1から図5の番号に従って連続している。
【0033】
図1、7、9、および10ないし図1および8から10には、第2ないし第3の実施例に基づく本発明による方法の必要な方法ステップa,b.2、cおよびdの後における中間結果が示されており、これらは各図面の番号に従って連続している。したがって図8は、図7の別案かつ第3の実施例として見なされる。
【0034】
各々の中間結果では、第1の柔軟なパッケージ10の侵入端部16および/または第2の柔軟なパッケージ10’の収容端部16’は、最終的に互いにアンドックされるまで変化して存在している。パッケージ10,10’は、固定的に溶着可能な外面12と、取外し可能に溶着可能な内面14とをそれぞれ有している。それぞれ相違する特性を有する外面と内面12,14は、本方法の過程で的確に同じ特性を有するように対をなして相上下して配置され、最終的に熱溶着される。
【0035】
各図面では、同じ部分には同じ符号が付されている。図面を見やすくするために、どの図面にも全部の符号を付しているわけではない。
【0036】
柔軟なパッケージ10,10’は、それぞれ少なくとも1つの端部16,16’が特殊フィルムでできている。特殊フィルムは片側で、熱溶着の後に両方のフィルム面が異なる付着挙動を有するように処理されている。フィルムの外面12だけが固定的に溶着され、それに対して内面16は取外し可能に溶着される予定破断溶着部が、アンドックの際に生起されることが意図される。このようなフィルムは剥離可能なフィルムとも呼ばれる。
【0037】
図1では、方法ステップaの後に、閉止された端部16,16’が互いに向かい合って位置している。第1のパッケージ10と第2のパッケージ10’はいずれも本発明に基づき、剥離可能な内面14および固定的に溶着可能な外面12を有している。
【0038】
図2に模式的に示すように、二者択一のうち1つ目の方法ステップb.1.1に基づいて収容端部16’が折り込まれ、それによって侵入端部16のための収容領域Fができる。
【0039】
図3では、二者択一の1つ目の方法ステップb.1.2に基づき、第1のパッケージ10がその侵入端部16で収容領域Fへ挿入され、それにより、侵入端部16は収容端部16’の溶着領域Sにある。
【0040】
端部16,16’は、方法ステップcに基づき、側方からの押圧と熱溶着によって相互に結合される。その際には、熱溶着が溶着領域Sでのみ行われ、第1のパッケージ10の侵入端部16から互いに間隔をおくことなく、折込みによってパッケージ10’の2つの外面12が相上下して位置している領域以外では行われないことに留意する。内面ないし外面の間の相応の溶着継目は、図4および図5の断面図に点で図示されている。原則として本発明に基づく結合では、追加の材料を塗布することなく溶着が実施され、それに対して同時に、フィルムの壁部が内面ないし外面で側方から相互に押圧される。
【0041】
図4は、溶着cの後で相互に結合されたパッケージ10,10’を示している。
【0042】
方法ステップdにより、端部16,16’で側方への引張が行われる。その際に予定破断個所が破断する。それに応じて、第1のパッケージ10の各内面14の間で、および第2のパッケージ10’の内面の間で溶着結合が取り外され、それにより、両方のパッケージ10,10’の間に貫通部が創出される。それと同時に、パッケージ10,10’の各外面12の固定的な結合は維持される。その結果が図5に模式的に示されている。
【0043】
二者択一の2つ目の方法ステップb.2は、本発明による方法の第2の実施例に基づき、図1に示す閉止されたパッケージ16,16’の配置aの後に、方法ステップb.1.1に代えて、2つのテープ32,34が端部16,16’と平行に配置b.2される方法ステップb.1.2が開始される。図7では、これは端部16,16’が間に収容された、互いに平行に配置された2つのテープ32,34である。テープ32,34は、端部16,16’のほうを向く側に、固定的に溶着可能な表面を有している。
【0044】
図8では、本発明による方法の第3の実施例に基づき、方法ステップb.2で連続するテープ36が端部16,16’の周囲に配置されている。テープ36は、図7のテープ32,34が両側で互いに結合されることによって形成されていてよい。別案として、周回するテープ36は、内面が端部16,16’と固定的に溶着可能なように構成されたエンドレスのホースの断片として製作されていてもよい。
【0045】
図7または図8のテープ32,34,36は、図9に示すような側方からの押圧および熱溶着により、端部16,16’と結合される。その際には、それぞれの端部16,16’がテープ32,34,36で重ね合わされる溶着領域で熱溶着が行われるように留意する。相応の溶着継目は、テープ32,34,36と外面12との間で、ならびに端部16,16’の各内面14の間で、図9から図11の断面図に点で図示されている。原則として本発明に基づく結合では、追加の材料を塗布することなく溶着が実施され、それに対して同時に、フィルムないしテープの壁部が内面ないし外面で側方から相互に押圧される。
【0046】
図10は、第1の溶着cの後で相互に結合されたパッケージ10’,10を示している。方法ステップdに基づき、端部16,16’のところで側方から引張が行われ、その際に、第1のパッケージ10の各内面14の間で、および第2のパッケージ10’の各内面14の間で予定破断個所が破断され、それにより、両方のパッケージ10,10’の間を貫流するための貫通部が創出されている。それと同時に、パッケージ10,10’の外面12とテープ32,34ないしテープ36との固定的な結合は維持される。その結果が図10に模式的に示されている。
【0047】
本発明による方法の追加として好ましい閉止された収容部Fの分断fの結果が、図6に第1の実施例について、および図11に第2の実施例ないし第3の実施例についてそれぞれ模式的に示されている。
【0048】
利用者の要求に応じて、方法ステップeに基づいて収容領域Fの上方で、および/または方法ステップgに基づいて収容領域Fの下方で、詰め替えプロセスの後に方法ステップcに準じて熱溶接をするのが好ましい場合がある。それと同時に、それぞれの溶着継目の内部で分断個所20,20’、特に目打ちiが設けられていてよく、それにより、相応の分断個所20,20’にそれぞれ隣接して、再び内面14が相上下して位置するように溶着される。このように、再溶着されたパッケージ10,10’の端部16’’,16’’’のところで取外し可能な溶着があらためて生じる。同様に、収容領域Fはその内面14で収容領域端部22,22’に溶着され、そのようにして汚染の危険なしに処分することができる。
【符号の説明】
【0049】
10 第1のパッケージ
10’ 第2のパッケージ
12 外面
14 内面
16 侵入端部
16’ 収容端部
16’’ 端部
16’’’ 端部
20 第1の分断個所
20’ 第2の分断個所
22 収容領域端部
22’ 収容領域端部
32 テープ
34 テープ
36 周回するテープ
A アンドック領域
S 溶着領域
F,F’ 収容領域
a 各端部の配置
b.1.1 折込み
b.1.2 挿入
b.2 テープの配置
c 溶着
d 側方への引張
e 第1の追加の溶着
f 第1の分断
g 第2の追加の溶着
h 第2の分断
i 目打ち
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも部分的に柔軟な第1のパッケージ(10)を少なくとも部分的に柔軟な第2のパッケージ(10’)と環境密閉的に結合する方法において、
前記パッケージ(10,10’)は、固定的に溶着可能な外面(12)と、内側の継目により取外し可能に溶着可能な内面(14)とを有するフィルムで少なくとも部分的に構成されており、
連続する次の各方法ステップを少なくとも有しており、すなわち、
a.前記第2のパッケージ(10’)の収容端部(16’)と前記第1のパッケージ(10)の侵入端部(16)とをアンドック領域(A)で互いに向かい合うように配置し、
b.1.1 前記収容端部(16’)を折り返し、それにより収容領域(F)が生じるようにし、
b.1.2 前記侵入端部(16)を前記収容領域(F)に挿入するか、または、
b.2 少なくとも1つのテープ(32,34,36)を前記端部(16,16’)と平行の方向に配置し、それにより収容領域(F’)が生じ、前記端部(16,16’)が前記テープ(32,34,36)で少なくとも部分的に取り囲まれるようにし、
c.前記収容領域(F,F’)の内部の溶着領域(S)で前記端部(16,16’)を溶着し、
d.内側の継目を取り外すために前記端部(16,16’)のところで側方に引っ張る方法。
【請求項2】
前記引張(d)に続いて少なくとも別の方法ステップすなわち
e.第1の追加の溶着、および
f.第1の分断
がいずれも前記収容領域(F)の第1の側で特に第1の同期した切断溶接によって行われることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記引張(d)に続いて少なくとも別の方法ステップすなわち
g.第2の追加の溶着、および
h.第2の分断
がいずれも前記収容領域(F)の第2の側で特に第2の同期した切断溶接によって行われることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1および/または前記第2の追加の溶着(e,g)の途中または後で次の方法ステップすなわち
i.目打ちが行われ、それにより目打ちされた線の領域で前記分断(f.h)が行われることを特徴とする、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記溶着(c,e,g)は熱溶着として実施されることを特徴とする、請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つの前記パッケージ(10,10’)はホース状のエンドレスパッケージ、特にエンドレスライナの閉じた区域で少なくとも部分的に構成されていることを特徴とする、請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項1】
少なくとも部分的に柔軟な第1のパッケージ(10)を少なくとも部分的に柔軟な第2のパッケージ(10’)と環境密閉的に結合する方法において、
前記パッケージ(10,10’)は、固定的に溶着可能な外面(12)と、内側の継目により取外し可能に溶着可能な内面(14)とを有するフィルムで少なくとも部分的に構成されており、
連続する次の各方法ステップを少なくとも有しており、すなわち、
a.前記第2のパッケージ(10’)の収容端部(16’)と前記第1のパッケージ(10)の侵入端部(16)とをアンドック領域(A)で互いに向かい合うように配置し、
b.1.1 前記収容端部(16’)を折り返し、それにより収容領域(F)が生じるようにし、
b.1.2 前記侵入端部(16)を前記収容領域(F)に挿入するか、または、
b.2 少なくとも1つのテープ(32,34,36)を前記端部(16,16’)と平行の方向に配置し、それにより収容領域(F’)が生じ、前記端部(16,16’)が前記テープ(32,34,36)で少なくとも部分的に取り囲まれるようにし、
c.前記収容領域(F,F’)の内部の溶着領域(S)で前記端部(16,16’)を溶着し、
d.内側の継目を取り外すために前記端部(16,16’)のところで側方に引っ張る方法。
【請求項2】
前記引張(d)に続いて少なくとも別の方法ステップすなわち
e.第1の追加の溶着、および
f.第1の分断
がいずれも前記収容領域(F)の第1の側で特に第1の同期した切断溶接によって行われることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記引張(d)に続いて少なくとも別の方法ステップすなわち
g.第2の追加の溶着、および
h.第2の分断
がいずれも前記収容領域(F)の第2の側で特に第2の同期した切断溶接によって行われることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1および/または前記第2の追加の溶着(e,g)の途中または後で次の方法ステップすなわち
i.目打ちが行われ、それにより目打ちされた線の領域で前記分断(f.h)が行われることを特徴とする、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記溶着(c,e,g)は熱溶着として実施されることを特徴とする、請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つの前記パッケージ(10,10’)はホース状のエンドレスパッケージ、特にエンドレスライナの閉じた区域で少なくとも部分的に構成されていることを特徴とする、請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2012−523994(P2012−523994A)
【公表日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−505068(P2012−505068)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【国際出願番号】PCT/EP2010/001915
【国際公開番号】WO2010/118817
【国際公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(511250219)フレコテック アーゲー (4)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【国際出願番号】PCT/EP2010/001915
【国際公開番号】WO2010/118817
【国際公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(511250219)フレコテック アーゲー (4)
【Fターム(参考)】
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