説明

少なくとも1つの安全止めを有する、航空機の貨物室にある搬入システム用の安全装置

本発明は、航空機の貨物室内の搬入システム用の安全装置に関する。本安全装置は、貨物室ドアの領域に配置された少なくとも1つの安全止め(29)と、制御機構(1)と、作動部材、特に、足踏みペダルと、を有する。本発明によると、安全止め(29)は、安全位置では、貨物室面(30)より上方に突出して、搬入システムに位置する貨物ユニットが貨物室ドアから外に出ることを防止し、安全止め(29)は、搬入位置では、貨物室面(30)の下方に回動して、貨物ユニットを外に運ぶのを可能にすることができ、制御機構(1)によって、安全止め(29)を、足踏みペダルを作動して、安全位置または搬入位置のいずれかに交互に位置させてロックできるので、ケーブル牽引装置を使用せず、電気部品又は油圧部品も使用しない、簡単な設計で、考えられるあらゆる動作状態の下、安全装置を貨物室内で信頼性をもって動作させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、この安全装置は、貨物室ドアの領域に配置した少なくとも1つの安全止めと、制御機構と、作動部材、特に、足踏みペダルとを有する、航空機の貨物室にある搬入システム用の安全装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本願は、2005年8月11日に出願の独国特許出願第102005037988.5号の出願日の優先権を主張するものであり、そこに開示したものは、参照により本明細書に援用する。
【0003】
航空機では、輸送する貨物は通常、パレットや貨物コンテナに詰め込まれる。パレットまたは貨物コンテナは、ローラを備えた搬入システムに乗って航空機の貨物室内を容易に移動することができる。制御されていない状態で、パレットまたは貨物コンテナが貨物室から転出するのを防止するために、貨物室ドアの領域には、貨物室の面よりも上方に突出する安全止め安全位置に設けられている。パレットまたは貨物コンテナから積み荷を降ろす場合、安全止めは、パレットまたは貨物コンテナが前記安全止めの上を進むことができるように、貨物室面より下の位置に移動する。
【0004】
貨物室ドア用の公知の機械式安全装置では、安全止めは、ハンドレバーによって作動する。これは、ケーブル牽引装置により、安全止めを貨物室面の下方に戻しスプリングの力に逆らって回動させるものである。この下降工程の後、安全止めとハンドレバーは、戻しスプリングによってそれぞれ元の位置に戻される。この移動では、油圧ダンパによって時間的に遅れるので、パレットまたは貨物コンテナは、一時的に安全止めの上を進むことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ケーブル牽引装置によって安全止めを作動させるためには、特に、ケーブル牽引装置の取り付け時に、例えば、曲げ半径や、他のシステムからの規定された最小距離など、設計に関連した多数の境界条件を考慮に入れなければならないという課題があり、これによって製造コストは大幅に上昇する。さらに、ケーブル牽引装置は専門的に設置しなければ、急速に摩耗し、機能しなくなることがある。さらにまた、貨物室の温度が低い場合、安全止めを遅れて再度元の位置に戻すために用いる油圧ダンパが凍って、システムが妨げられることがある。そのうえ、油圧ダンパを使用する場合、一般的に、作動して自動で再度立たせるまでの遅延時間は、貨物室のドア領域にある貨物ユニット、特に貨物コンテナまたは貨物パレットを入れ替えるには不十分である。
【0006】
さらに、電気駆動装置などによる遠隔制御によって安全止めを操作することは公知であり、これは、操作中に不具合が発生する危険を高めることになる。さらにまた、電気駆動装置およびそれらの制御システムは、安全装置全体の重量を増加させる。
【0007】
本発明は、上述の安全装置の設計上の不具合を解決する、貨物室のドア用の安全装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、請求項1の特長有する安全装置によって達成される。
【0009】
本発明の安全装置は、少なくとも1つの安全止めが、安全位置において、貨物室面から突出して、搬入システムに位置する貨物ユニットが貨物室ドアから外に出ることを防止し、少なくとも1つの安全止めが、搬入位置においては、貨物室面の下方に回動し、貨物ユニットが外に出ることを可能にし、制御機構によって、少なくとも1つの安全止めが、足踏みペダルを作動させることによって、安全位置または搬入位置の何れかを交互にロックすることができるように、容易に動作できる。さらに、純粋に機械的な処理制御システムは、安全装置の制御機構によって、あらゆる環境条件下でフェールセーフに動作できる。
【0010】
有利な実施の形態の安全装置は、足踏みペダルによって作動できるキャッチスライドを有し、該キャッチスライドによって、少なくとも1つの安全止めを回動させる作動スライド(2)を移動できる、制御機構を備える。本実施の形態は、所定の範囲内で、作動スライドを、キャッチスライドの位置と独立して、配置することができ、例えば、ロック動作を可能にしている。
【0011】
さらなる有利な実施の形態によると、作動スライドは、キャッチスライドに配置されたキャッチピンが移動可能に収容された細長穴を有する。これによって、キャッチスライドは、例えば、作動スライドが所定の場所にロックされた場合、定位置にスライドして戻ることができる。
【0012】
さらなる有利な実施の形態の安全装置は、ロックデテントによって搬入位置に拘束可能である作動スライドを備える。これによって、使用者は、搬入状態になったら、足踏みペダルを解除できる。
【0013】
さらなる有利な実施の形態の安全装置の好適な実施の形態について、さらに特許請求の範囲に記載する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図面において同様の構造要素には同様の参照符号を付す。図1は、制御機構1の斜視図である。作動スライド2およびキャッチスライド3は、ベアリング装置4によって、座標系6のx軸に対して平行にスライドできるように、ベースプレート5に収容されている。キャッチスライド3は、プッシュロッド7、スプリング8、および他のレバー(図示せず)を用いて、例えば、足踏みペダルなどの作動部材(同様に図示せず)に機械的に連結されている。作動スライド2も同様に、継ぎ目のある態様でレバー9に連結されている。さらに、伝達要素(図1には図示していない)が、継ぎ目のある態様でレバー9に連結されており、伝達要素によって、安全止め(図示せず)を作動し、すなわち、安全止めを貨物室面の下まで下げる、あるいは、安全止めを前記貨物室面より上に回動させて、前記貨物室面上を走行する貨物ユニットの安全を確保することができる。
【0015】
本発明による好ましい実施の形態の安全装置では、足踏みペダルとキャッチスライド3は、レバーギヤ装置によって連結する。同様に、作動スライド2と少なくとも1つの安全止めも、ギヤ装置、特に、レバーギヤ装置によって機械式に連結される。したがって、足踏みペダルによって少なくとも1つの安全止めを遠隔で作動させることができる、すなわち、安全止めを貨物室面の高さ位置より下方に回動させることができる。
【0016】
作動スライド2内に細長穴10が形成されている。細長穴10には、キャッチピン11が、x軸に対して平行に移動できるように収容されている。キャッチスライド3がx軸方向左に移動すると、キャッチピン11は、同じ方向に沿って作動スライド2を運び、その結果、レバー9が回動して、安全止めが、レバー機構(詳細には示さず)によって下げられる。さらに、キャッチスライド3は端部領域12を有する。
【0017】
図2は、制御機構の詳細斜視図である。空間的な向きを明確にするために、ここでも座標系6を示す。キャッチスライド3の端部領域12には、凹部13と傾斜部14が形成されている。作動スライド2は、その裏面15にロックイン縁部16を有する。さらに、ロックデテント17が、回動軸18のまわりを回動可能にベースプレート5に収容されている。回転スプリング(図2には示してにない)の作用によって、ロックデテント17は、常にz軸方向に上昇しようとする、すなわち、立とうとする。作動スライド2とキャッチスライド3の移動方向は、x軸に対してほぼ平行に延伸する。ロックデテント17は、ロックイン縁部19を有する。使用者が足踏みペダルを操作することによって、作動スライド2がx軸方向に移動すると、ロックデテント17のロックイン縁部19がロックイン縁部16の後方でロックし、これによって、上に配置された貨物ユニットを前後に転動できるように安全止めが貨物室面の高さ位置より下方に回動する、いわゆる搬入位置に作動スライド2をロックする。これによって、再び安全止めが、レバー9および他の伝達部材(分かりやすくするために図示していない)によって作動される。
【0018】
ロックデテント17の側面20は、アンロックピン21を付勢して収納している。本構成では、アンロックピン21は、スプリングによって、y軸に対してほぼ平行に、すなわち、側面20に対して基本的に垂直に移動できる。図示の状態では、アンロックピン21は、側面20を幾分越えて突出しているが、前記アンロックピン21が側面20とほぼ同一面上となって閉じる程度まで、アンロックピン21をロックデテント17に押し込むことができる。
【0019】
図3は、ロックデテント17を含めた、キャッチスライド3の端部領域12の詳細斜視図であり、分かりやすくするために、作動スライド2は図面から省略している。空間的な向きを明確にするために、ベースプレート5と座標系6をここでも示している。
【0020】
傾斜部14は、x軸とy軸によって画定される面に対して約45°の角度で延在するスライド面22を有する。凹部13は、キャッチスライド3の側面20に対してほぼ垂直となるように延在する部分面23を有する。さらに、凹部13は、側面20に対してほぼ平行になるように配置されたベース面24を有する。スライド面25は、ベース面24から続き、側面20に対して約30°の角度で延在する。上記の値以外の角度も可能である。傾斜部14はさらに、丸みをつけた縁部26を有する。
【0021】
ロックデテント17は、ロックイン縁部19によって、作動スライド2のロックイン縁部(図3には示していない)後方でロックする(図2と比較)。ロックデテント17は、回動軸18で回動可能に収納され、スプリング27の作用により、常に矢印28の方向に上昇しようとする。これによって、ロックイン縁部19を、不図示の作動スライド2の裏面15に対して常時、確実に所定の予圧で保つようにしている。作動スライド2およびキャッチスライド3はともに、x軸に対して基本的に平行にスライドできるように、ベアリング装置4を用いてベースプレート5上に収納されている。
【0022】
図4〜図11を参照して、制御機構が安全位置と搬入位置の間を切り替わる際のロック切り替え工程時の一連の移動順序について、より詳細に説明する。
【0023】
図4〜図6に、本発明による安全装置の制御機構1が安全位置から搬入位置に移行する際の概略を示す。
【0024】
左側の列は、上から見た、すなわち、z方向から見た、キャッチスライド3の凹部13を含む端部領域12に対するアンロックピン21の各位置を示す(図1と比較すること)。中央の列は、作動スライド2、キャッチスライド3、細長穴10内のキャッチピン11、およびアンロックピン21を備えたロックデテント17のそれぞれの位置を示す。最後に一例として、右側の列は、貨物室面30に対する安全止め29のみの位置を示す。代替として、貨物倉ドアに沿って所望の数の安全止めを配置することもできる。垂直補助線32は、上記の部品とベアリング装置4の間の関係を確認する固定基準点として用いる。
【0025】
図4では、制御システム1は安全位置にあり、1つまたは複数の安全止め29が、貨物室面30の高さ位置より上に回動されている。この安全位置では、安全止め29が上がっているので、例えば、貨物コンテナや貨物パレットなどの貨物ユニットは、非制御の態様で貨物室ドアから外に出ることができない。しかし、安全止め29は、矢印31の方向には、物体が安全止めの上を進むことができるように設計されているので、たとえ安全止め29が安全位置にあっても、貨物ユニットは、外部から航空機の貨物室に移動することができる。
【0026】
安全止め29を貨物室面30の高さ位置より下に下げるため、使用者が足踏みペダル(図示せず)を操作すると、図5に示すように、キャッチスライド3は左に向かってスライドする。この工程では、細長穴10内にスライド可能に収容されたキャッチピン11は、作動スライド2を同じ方向にスライドさせ、その結果、安全止め29自体が、貨物室面30の高さ位置よりさらに下に徐々に下がる。これによって、安全止め29と作動スライド2とが、レバー機構(図示せず)によっての機械式に連結する。この工程では、キャッチスライド3の裏面33は、水平補助線34によって示すように、アンロックピン21の上を移動する。この工程中に、ロックデテント17はその位置を変えない。足踏みペダルをさらに押すと(図6と比較)、作動スライド2とキャッチスライド3は、短い距離だけ右に移動を続けて、ロックデテント17は跳ね上がり、作動スライド2の裏面15内にロックする。この結果、作動スライド2は図示の位置に拘束され、安全止め29は搬入位置となる。換言すると、貨物室面30の高さ位置より下に最も下がった状態になる。この位置では、アンロックピン21は、キャッチスライド3の凹部13に位置する。
【0027】
図7〜図8に、使用者が足踏みペダルを解放した場合に、キャッチスライド3が戻る過程を示す。左側の列は、上から見た、すなわち、z方向から見た、凹部13と関連するスライド面25を含めたキャッチスライド3の端部領域12に対するアンロックピン21のそれぞれの位置を示す(特に図1と比較)。中央の列は、作動スライド2、キャッチスライド3、細長穴10内のキャッチピン11、およびアンロックピン21を備えたロックデテント17のそれぞれの位置を示す。最後に、右側の列は、一例として、貨物室面30に対する個々の安全止め29の位置を示す。垂直補助線32は、上記の部品とベアリング装置4の間の関係を確認する固定基準点として用いる。
【0028】
戻り工程中に、作動スライド2は、ロックデテント17がロックイン、すなわち、入れ込まれているため、キャッチスライド3の戻り過程時に、ベアリング装置4または補助線32に対してその位置を変えない。このため、安全止め29は、貨物室面30の高さ位置の下方に回動されたままとなる。スプリング(図示せず)の付勢力によって、キャッチスライド3はスライドして、図8に示す右側の終端位置に戻る。この工程で、アンロックピン21は、キャッチスライド3の端部領域12にある凹部13の傾斜したスライド面25上を進む。この工程中、その弾性支持構成(resilient bearing arrangement)によって、ロックデテント17の側面20内に押し込まれるので、前記ロックデテント17を下げることによるロックデテント17のロック解除は防止される。図8に示す終端位置では、スライド面25から解放されたアンロックピン21が、ロックデテント17から飛び出て、スライド面22の領域で傾斜部14に当たった状態で静止する。
【0029】
図9〜図11に、搬入位置から、安全止めが完全に持ち上がった安全位置への移行時の一連の動作の概略を示す。左側の列は、作動スライド2、キャッチスライド3、ロックデテント17、アンロックピン21、ベアリング装置4、および補助線32を含む、制御機構1の位置の概要を示す、一方、右側の列は、貨物室面30に対する安全止め29の位置を示す。
【0030】
図9の説明図では、制御機構1は、搬入位置、すなわち、安全止め29が、貨物室面30の高さ位置に対してその最も下がった位置にある(図8と比較)。作動スライド2は、ロックデテント17によってまだ拘束されている。キャッチスライド3は、補助線32に対して最も外側の右手位置にある。安全装置を搬入状態から安全状態に移動させるために、使用者が再度足踏みペダルを作動させると、そのとき、キャッチスライド3は、図10に示すように、左に移動する。この工程では、傾斜部14のスライド面22は、ロックデテント17の側面20から突出したアンロックピン21上を移動するので、ロックデテント17は、通過するキャッチスライド3によって下げられ、このため、作動スライド2はロックを解除される。したがって、ロックデテント17から解放された作動スライド2は、補助線32に対して右側の列に移動し、安全止め29を貨物室面30の高さ位置より上に回動させる。このようにして、制御機構1は、安全止め29が貨物室面30の高さ位置に対してその最も高い位置に到達し、貨物ユニットなどが貨物倉から誤って転出することを信頼性をもって防止する安全状態となる。
【0031】
したがって、図11に示す制御機構1の位置は、再び、図4に示した制御機構の位置と同じとなる。
【0032】
足踏みペダルを用いて簡便に作動してロックできる安全止めは、貨物ユニットの入れ替え工程が完全に完了できるように、所望とする任意の時間だけ、搬入位置または安全位置に留めることができるので、本発明による、作動して貨物ユニット、特に、貨物コンテナまたは貨物パレットをロックできる安全装置によって、貨物室のドア領域で入れ替えを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】図1は、安全装置の制御機構の斜視図である。
【図2】図2は、制御機構の詳細斜視図である。
【図3】図3は、キャッチスライドの端部領域の詳細斜視図である。
【図4】図4は、搬入状態にするために、安全止めを下げる工程の概略図である。
【図5】図5は、搬入状態にするために、安全止めを下げる工程の概略図である。
【図6】図6は、搬入状態にするために、安全止めを下げる工程の概略図である。
【図7】図7は、キャッチスライドを下げる工程の概略図である。
【図8】図8は、キャッチスライドを下げる工程の概略図である。
【図9】図9は、再び安全状態にするために、安全止めを立てる工程の概略図である。
【図10】図10は、再び安全状態にするために、安全止めを立てる工程の概略図である。
【図11】図11は、再び安全状態にするために、安全止めを立てる工程の概略図である。
【符号の説明】
【0034】
1 制御機構
2 作動スライド
3 キャッチスライド
4 ベアリング装置
5 ベースプレート
6 座標系
7 プッシュロッド
8 スプリング(プッシュロッド)
9 レバー
10 細長穴
11 キャッチピン
12 端部領域
13 凹部
14 傾斜部
15 裏面(作動スライド)
16 ロックイン縁部(作動スライド)
17 ロックデテント
18 回動軸
19 ロックイン縁部(ロックデテント)
20 側面(ロックデテント)
21 アンロックピン
22 スライド面(傾斜部)
23 部分面(凹部)
24 ベース面(凹部)
25 スライド面(凹部)
26 丸みを付けた縁部
27 スプリング(ロックデテント)
28 矢印
29 安全止め
30 貨物室面
31 矢印
32 補助線
33 裏面(キャッチスライド)
34 補助線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貨物室ドアの領域に配置された少なくとも1つの安全止め(29)と、
制御機構(1)および作動部材、特に、足踏みペダルと、を有し、
前記少なくとも1つの安全止め(29)は、安全位置では、貨物室面(30)より上方に突出して、搬入システムに位置する貨物ユニットが前記貨物室ドアから外に出ることを防止し、
前記少なくとも1つの安全止め(29)は、搬入位置では、前記貨物室面(30)の下方に回動して、前記貨物ユニットを外に運ぶのを可能にすることができ、
前記制御機構(1)によって、前記少なくとも1つの安全止め(29)を、前記足踏みペダルを作動して、前記安全位置または前記搬入位置のいずれかに交互に位置させてロックできる、航空機の貨物室内の搬入システム用の安全装置。
【請求項2】
前記制御機構(1)は、前記足踏みペダルによって作動できるキャッチスライド(3)を有し、該キャッチスライド(3)によって、前記少なくとも1つの安全止め(29)を回動させる作動スライド(2)を移動できる、請求項1に記載の安全装置。
【請求項3】
前記作動スライド(2)は、前記キャッチスライド(3)に配置されたキャッチピン(11)が移動可能に収容された細長穴(10)を有する、請求項1または請求項2のいずれかに記載の安全装置。
【請求項4】
前記作動スライド(2)および前記キャッチスライド(3)が、ベースプレート(5)の領域にスライド可能に収容される、請求項1から請求項3迄のいずれか1項に記載の安全装置。
【請求項5】
前記作動スライド(2)は、ロックデテント(17)によって前記搬入位置にロック可能である、請求項1から請求項4迄のいずれか1項に記載の安全装置。
【請求項6】
前記ロックデテント(17)を下げることによって、前記作動スライド(2)をロック解除できる、請求項1から請求項5迄のいずれか1項に記載の安全装置。
【請求項7】
前記ロックデテント(17)を、回動可能に、前記ベースプレート(5)に収容した、請求項1から請求項6迄のいずれか1項に記載の安全装置。
【請求項8】
前記ロックデテント(17)は、スプリング(27)によって、前記作動スライド(2)の裏面(15)と接触した状態に保つことができる、請求項1から請求項7迄のいずれか1項に記載の安全装置。
【請求項9】
前記ロックデテント(17)はアンロックピン(21)を有する、請求項1から請求項8迄のいずれか1項に記載の安全装置。
【請求項10】
前記アンロックピン(21)は、弾性的な態様で、基本的に前記キャッチスライド(3)の移動方向と交差して、ロックデテント(21)内に収容される請求項9に記載の安全装置。
【請求項11】
前記キャッチスライド(3)は、凹部(13)および傾斜部(14)を備えた端部領域(12)を有する、請求項2から請求項10迄のいずれか1項に記載の安全装置。
【請求項12】
前記ロックデテント(17)を下げて、前記安全位置から前記搬入位置に移行する間、前記アンロックピン(21)は、前記キャッチスライド(3)の下を通ってスライドし、前記ロックデテント(17)が係入して前記キャッチスライド(3)を拘束した場合にのみ、前記アンロックピン(21)が前記凹部(13)に収容される、請求項9から請求項11迄のいずれか1項に記載の安全装置。
【請求項13】
前記搬入位置に到達した後に、前記キャッチスライド(3)がスライドして戻る間、前記アンロックピン(21)は、前記凹部(13)および前記傾斜部(14)のスライド面(25)を通ってスライドし、この工程の際に、前記ロックデテント(17)がロック解除されないように、前記ロックデテント(17)の側面(20)内に、これとほぼ同一面上となるまで押し込まれる、請求項11または請求項12のいずれか1項に記載の安全装置。
【請求項14】
前記キャッチスライド(3)が前方にスライドして、前記搬入位置から前記安全位置に移行している間、前記ロックデテント(17)の前記側面(20)を越えて突出する前記アンロックピン(21)は、前記傾斜部(14)のスライド面(22)に沿ってスライドし、前記ロックデテント(17)は下げられて、前記作動スライド(2)がロックを解除する、請求項13に記載の安全装置。
【請求項15】
前記貨物室内に配置するため、貨物ユニットが前記少なくとも1つの安全止め(29)の上を一方から渡ることができる、請求項1から請求項14迄のいずれか1項に記載の安全装置。
【請求項16】
前記足踏みペダルは、ギヤ装置、特に、レバーギヤ装置によって前記キャッチスライド(3)に連結する、請求項2から請求項15迄のいずれか1項に記載の安全装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つの安全止め(29)は、ギヤ装置、特に、レバーギヤ装置によって前記作動スライド(3)に連結する、請求項2から請求項16迄のいずれか1項に記載の安全装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2009−504473(P2009−504473A)
【公表日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−525488(P2008−525488)
【出願日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際出願番号】PCT/EP2006/007932
【国際公開番号】WO2007/017283
【国際公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【出願人】(504467484)エアバス・ドイチュラント・ゲーエムベーハー (268)