説明

尿メーターを尿バッグに固定するための方法

【課題】尿収集バッグに尿メーターを固定するための方法を提供すること。
【解決手段】本発明の方法は、少なくとも1つの流体容器を規定するハウジング、および該ハウジングの上端部に位置決めされる少なくとも1つの排水開口部を含むメーターを提供する工程;流体リザーバーを規定し、少なくとも1つの入口開口部を含む収集バッグを提供する工程;該少なくとも1つの排水開口部が該少なくとも1つの入口開口部と流体連通して位置決めされるように、該メーターを、該収集バッグに隣接して位置決めする工程;ならびにRF溶接デバイスを用いて、該少なくとも1つの流体容器が該少なくとも1つの排水開口部および該少なくとも1つの入口開口部を経由して該流体リザーバーと流体連通するように該メーターを該収集バッグに固定する工程を包含する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(背景)
(1.技術分野)
本開示は、流体収集バッグおよび流体メーターを含む流体収集システムに関する。より詳細には、本開示は、流体収集メーターを流体収集バッグに固定するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(2.関連技術の背景)
尿収集バッグに取り付けられる尿収集メーターを含む尿収集システムは周知であり、そしてカテーテル処理される患者から尿を収集するために一般に用いられている。代表的には、尿メーターは、尿収集バッグに取り付けられ、そしてこのメーターの上端部に位置決めされた1つ以上の排水開口部を含み、これらは、収集バッグ中の開口部と連通している。カテーテル処理される患者に連結される第1の端部を有する排水チューブは、尿メーターに注ぐ第2の端部を有する。この尿メーターは、少なくとも1つの流体容器およびこの流体容器内の流体の容量を示すための印を含む面板を含む。
【0003】
使用において、カテーテル処理の所定の期間の後、尿の排出量は、医療従事者によって記録され得、そしてメーター中に収集された尿は、尿メーターを傾けることにより尿収集バッグ中に注がれ得る。尿メーターが傾けられるとき、流体容器中の尿は、尿メーターの底部分から尿メーターの上部分に流れ、そこで、それは、排水開口部(単数または複数)を通って尿収集バッグに辿る。
【0004】
一般に、尿メーターは、このメーターの領域を尿収集バッグへの排水開口部(単数または複数)の周りで固定することによって尿バッグに固定される。この結合ステップの前またはその後で、開口部が、排水開口部(単数または複数)と連通して収集バッグ中に形成される。全体のアセンブリは、支持構造(例えば、病院ベッド)に、収集バッグに固定される支持ハンガーによって引っ掛けられる。この尿メーターは、尿の漏れを防ぐために収集バッグにしっかりと結合されなければならない。
【0005】
尿メーターを尿バッグに固定するためのいくつかの方法が公知である。例えば、1つの公知の方法では、ドッキング構造物が収集バッグに固定され、そしてこのドッキング構造物は、次いで、尿メーターに、溶媒結合によるか、または接着剤を用いてなどによって固定される。このような方法は、いくらかは有効であるが、増加した製造費用および拡大したバッグプロフィールを生じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、減少したバッグ/メータープロフィールを生じ、そしてメーターとバッグとの間の強力な結合をもたらす、安価な、尿メーターを尿収集バッグに固定するための方法を提供することが所望され得る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(要旨)
本開示によれば、ハウジングおよび実質的に透明な面板を含む尿メーターが提供される。このハウジングは入口ポートを規定し、そして上壁、下壁、側壁、および後壁を含む。1つの実施形態では、このハウジングの上壁は実質的に凹状であり、そして中央部分および第1の端部および第2の端部を含む。この中央部分は、上壁の第1の端部および第2の端部の高さより小さい高さを有する。このハウジングはまた、少なくとも1つの排水開口部を規定する。1つの実施形態では、第1および第2の排水開口部が提供される。この第1および第2の排水開口部は、上記上壁の第1の端部および第2の端部に隣接して位置決めされる。窪んだチャネルが、上記第1および第2の排水開口部の周りで少なくとも部分的に形成され得、排液を改善する。
【0008】
1つの実施形態では、少なくとも1つの流体容器は、第1および第2の容器を含む。この第1の流体容器は、上記ハウジング内の中央に位置し、入口ポートから流体を受容する。上記第2の流体容器は、上記第1の容器の1つの側面上に位置決めされる左容器部分、および上記第1の容器の対向する側面上に位置決めされる右容器部分を含む。これら左右の容器部分は、流体チャネルによって相互連結される。1つの実施形態では、上記流体チャネルは、上記第1の容器の下に延びる。
【0009】
上記尿メーターは、上記入口ポートを通って延びるか、またはそこに位置決めされる排出端部を有する排水チューブを含み得る。この排水チューブは、実質的に切れ目を有さない平滑内面を含む。1つの実施形態では、この排水チューブの排出端部は角度をなすか、またはテーパー状である。
【0010】
1つの実施形態では、上記第1の容器中の流体に接近するためのニードルレス(needleless)サンプリングポートが提供される。このサンプリングポートは、上記面板の上記ハウジングへの取り付けに際し、このサンプリングポートが上記第1の容器と流体連通するようにこの面板上に支持され得る。上記面板は、上記第1および第2の流体容器内の流体の容量を識別するための印を含み得る。1つ以上のセットの印が、上記ハウジングの容器の各々またはすべてにある流体の容量を示すために提供され得る。
【0011】
尿メーターを尿収集バッグに固定するための方法がまた、開示される。この方法は、少なくとも1つの流体容器を規定するハウジング、およびこのハウジングの上端部に位置決めされる少なくとも1つの排水開口部を含むメーターを提供する工程;流体リザーバーを規定し、そして少なくとも1つの入口開口部を有する収集バッグを提供する工程;上記メーターを、上記少なくとも1つの排水開口部がこの少なくとも1つの入口開口部と流体連通して位置決めされるように、上記収集バッグに隣接して位置決めする工程;およびRF溶接デバイスを用いて、上記少なくとも1つの流体容器が上記少なくとも1つの排水開口部および上記少なくとも1つの入口開口部を経由して上記流体リザーバーと流体連通するように、上記メーターを上記収集バッグに固定する工程を含む。1つの実施形態では、上記メーターを提供する工程は、上記少なくとも1つの排水開口部の周りに位置決めされる上記メーターのハウジング上の高くなった表面を提供することを含み、そして上記RF溶接デバイスを用いる工程は、上記収集バッグを上記メーターのハウジング上の高くなった表面に溶接することを含む。上記少なくとも1つの排水開口部は2つの排水開口部を含み得、そして上記少なくとも1つの入口開口部は2つの入口開口部を含み得る。1つの実施形態では、上記メーターは、グリコールで改変されたポリエステルテレフタレート(「PETG」)から構築され、そして上記収集バッグは塩化ポリビニルから形成される。
【0012】
したがって、本発明は、以下の項目を提供する。
【0013】
(項目1)尿収集バッグに尿メーターを固定する方法であって:
少なくとも1つの流体容器を規定するハウジング、およびこのハウジングの上端部に位置決めされる少なくとも1つの排水開口部を含むメーターを提供する工程;
流体リザーバーを規定し、少なくとも1つの入口開口部を含む収集バッグを提供する工程;
この少なくとも1つの排水開口部がこの少なくとも1つの入口開口部と流体連通して位置決めされるように、このメーターを、この収集バッグに隣接して位置決めする工程;ならびに
RF溶接デバイスを用いて、この少なくとも1つの流体容器がこの少なくとも1つの排水開口部およびこの少なくとも1つの入口開口部を経由してこの流体リザーバーと流体連通するようにこのメーターをこの収集バッグに固定する工程、を包含する、方法。
【0014】
(項目2)上記メーターを提供する工程が、上記少なくとも1つの排水開口部の周りに位置決めされるこのメーターのハウジング上の高くなった表面を提供する工程を含み、そして上記RF溶接デバイスを用いる工程が、上記収集バッグをこのメーターのハウジング上の高くなった表面に溶接する工程を含む、項目1に記載の方法。
【0015】
(項目3)上記少なくとも1つの排水開口部が2つの排水開口部を含み、そして上記少なくとも1つの入口開口部が2つの入口開口部を含む、項目1に記載の方法。
【0016】
(項目4)上記メーターが、グリコールで改変されたポリエステルテレフタレート(「PETG」)から構築され、そして上記収集バッグが塩化ポリビニルから形成される、項目2に記載の方法。
【0017】
(項目5)上記2つの排水開口部が上記メーターの対向する側面上に位置決めされ、そして上記ハウジング上の高くなった表面が、このメーターのハウジングの上部分に沿って、この2つの排水開口部の第1の排水開口部の周りで、かつこの2つの排水開口部の第2の排水開口部の周りで延びる、項目3に記載の方法。
【0018】
(項目6)上記メーターのハウジングが、射出成形される、項目1に記載の方法。
【0019】
(項目7)上記ハウジングが、グリコールで改変されたポリエステルテレフタレート(「PETG」)から形成され、そして上記収集バッグが塩化ポリビニルから形成される、項目6に記載の方法。
【0020】
(項目8)上記メーターのハウジングが、射出成形される、項目2に記載の方法。
【0021】
(項目9)上記ハウジングが、グリコールで改変されたポリエステルテレフタレート(「PETG」)から形成され、そして上記収集バッグが塩化ポリビニルから形成される、項目8に記載の方法。
【0022】
(項目10)尿収集システムであって:
流体リザーバーを規定する尿収集バッグ;および
面板および流体容器を規定するハウジングを含み、この流体リザーバーがこの流体容器に流体により連結されるように、この尿収集バッグに固定される尿メーターを備え、ここで、この尿収集メーターが、この流体容器中の流体に接近するような形態のサンプリングポートをさらに含む、尿収集システム。
【0023】
(項目11)上記サンプリングポートが、スリップチップまたはルアロックタイプのシリンジを係合するように適合される、項目10に記載の尿収集システム。
【0024】
(項目12)上記サンプリングポートが、上記尿メーターの面板上に支持される、項目11に記載の尿収集システム。
【0025】
(項目13)上記流体容器が第1の容器および第2の容器を含み、この第1の容器がこの流体容器の中央部分に位置決めされ、そしてこの第2の容器がこの第1の容器の対向する側面上に位置決めされる、項目12に記載の尿収集システム。
【0026】
(項目14)上記サンプリングポートが、上記第1の容器中の流体に接近するように位置決めされる、項目13に記載の尿収集システム。
【0027】
(項目15)上記メーター中に、流体を注ぐように位置決めされる排水チューブをさらに含む、項目14に記載の尿収集システム。
【0028】
(項目16)上記排水チューブが、上記第1の容器中に、流体を注ぐように位置決めされる、項目15に記載の尿収集システム。
【0029】
(項目17)上記第1の容器が、上記第2の容器中にあふれ出るような形態である、項目16に記載の尿収集システム。
【発明の効果】
【0030】
本発明によって、減少したバッグ/メータープロフィールを生じ、そしてメーターとバッグとの間の強力な結合をもたらす、安価な、尿メーターを尿収集バッグに固定するための方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
(実施形態の詳細な説明)
現在開示される尿メーターおよび収集バッグアセンブリの実施形態は、ここで、図面を参照して詳細に説明され、ここで、同様の参照番号は、いくつかの図面の各々で同一または対応する要素を指定する。
【0032】
図1は、現在開示される尿メーターおよび収集バッグアセンブリの1つの実施形態を示し、これは、一般に、2で示され、そして収集バッグ8および尿メーター10を含む。図2〜4をまた参照して、尿メーター10は、ハウジング12および面板14を含む。ハウジング12および面板14は、グリコールで改変されたポリエステルテレフタレート(「PETG」)から構築され得る。PETGは、実質的に剛直性で、透明な材料である。1つの実施形態では、ハウジング12および面板14は、射出成形される。あるいは、同様の特徴を有するその他の材料を用いて、ハウジング12および面板14を構築し得る。1つの実施形態では、ハウジング12は、その高さより大きい幅を有し、そして第1の容器16および第2の容器18を規定する。1つ以上、例えば、3または4の流体容器がハウジング12内に提供され得ることが企図される。第1の容器16は、ハウジング12内で中央に位置され、そして小容量の尿を受容するような寸法および形態である。示されるように、第1の容器16は、約45mlの流体を受容するような寸法であり得る。あるいは、第1の容器16の寸法は、異なる容量の流体、例えば、10〜100mlを保持するように変動され得る。1つの実施形態では、第1の容器16は、ハウジング12と一体またはモノリシックに形成され得る実質的にU字状の壁20によって規定される。あるいは、その他の壁または容器構造、例えば、矩形などが想定される。容器16の上端部は、以下にさらに詳細に論議されるように、流体の流れを受容するような寸法の開口部22を規定し、そして第1の容器16から第2の容器18へ流体を溢れさせる。
【0033】
第2の容器18は、第1の容器16の周りに位置決めされ、そして左容器部分18aおよび右容器部分18bを含む。左容器部分18aおよび右容器部分18bは、容器16の反対側に位置決めされ、そして第1の容器16の下で延びる流体チャネル24を経由して互いと連通する。流体チャネル24は、容器部分18aおよび18b中の流体の圧力そしてそれ故その液面が、たとえ、より多くの流体が第1の容器16から左容器部分18aおよび右容器部分18bの一方または他方に溢れ得るとしても平衡になるようにする。ハウジング12中に3つ以上の容器が存在する場合、さらなる流体容器は、各々が、外向きかつ上記第1の容器および第2の容器の反対側に位置され、そして流体チャネルによって連結される2つの容器部分を含み得ることが想定される。
【0034】
ハウジング12は、階段状の部分26aおよび26bを含み、これは、左容器部分18aおよび右容器部分18bの後壁をそれぞれ規定する。階段状部分26aおよび26bは、面板14上の印に隣接して位置決めされ、そしてハウジング12内の容器部分18aおよび18bの深さを減少し、それによって、容器部分18aおよび18bの容量を減少させる。中央に位置される第1の容器16の周りに位置決めされる第2の容器18を提供することと組み合わせ、このように容器部分18aおよび18bの容量を減少させることによって、より小容量の流体が、第2の容器18中でより容易に見える。従って、より大きな間隔が、面板14上に提供される印間に提供され得、第2の容器18中で小容量の流体のより正確な測定を可能にする。
【0035】
1つの実施形態では、ハウジング12はまた、階段状部分26aと26bとの間に位置決めされた傾斜または角度をなすそれぞれの面27aおよび27b(図4)、ならびに壁20の反対側を規定する。傾斜面27aおよび27bは、階段状部分26aおよび26bのそれぞれ前面から、ハウジング12の後壁42に向かって延びる傾いた面を規定する。傾斜面27aおよび27bは、以下にさらに詳細に論議されるように、流体が、容器部分18aおよび18bから排水開口部40aおよび40bに向かって流れることを可能にする。
【0036】
ハウジング12の上部分は、実質的に凹状形態を有する上壁30によって規定される。上壁30は、陥凹部の低点を規定する中央部分30a、および中央部分30aの上に位置決めされる対向する端部30bおよび30cを有する。ハウジング12と一体またはモノリシックに形成され得る入口ポート32は、上壁30の中央部分30aを通って延びる。入口ポート32は、上壁30の最も低い点で尿メーター10に入るように位置決めされ、患者から尿メーター中への流体の流れを改善し(すなわち、重力による供給システムにおけるメーター10中への流体流入の入口の高さを低くすることによって)、排水チューブの入口端部と出口端部との間の高低差は、排水チューブ中の流体のヘッド圧力を増加するように増大される。1つの実施形態では、上壁30は、円滑に湾曲した内面を規定する。あるいは、上壁30は、上壁30の中央部分がこの上壁の低点を規定する、種々の異なる凹状形態を有し得る。例えば、上壁30は、互いに下方に向かって合流し、この上壁の中央部分で係合する一対の直線状壁部分を含み得る。
【0037】
ハウジング12はまた、容器部分18aおよび18bの上にそれぞれ位置決めされる一対の間隔の空いた排水開口部40aおよび40bを規定する。排水開口部40aおよび40bは、ハウジング12の後壁42の反対側に規定され、そしてハウジング12の上壁30の端部30bおよび30cの下に、開口部40aおよび40bがハウジング12の最上部に隣接する位置まで延びるように位置される。窪んだチャネルまたは溝43が、上壁30に沿って、排水開口部40aの周り、および排水開口部40bの周りに位置決めされる。あるいは、チャネル43は、これらの排水開口部の1つ、または両方の周りに部分的にのみ延び得る。溝43は、尿メーター10の排液を増大するように機能する。1つの実施形態では、排水開口部40aおよび40bは、各々、ハウジング12の後壁42の上部分の全表面領域の実質的な部分を規定する。開口部40aおよび40bの領域、凹状上壁30の最上部の角におけるそれらの位置、排水開口部40aおよび40bの周りの溝の提供、および傾斜壁27aおよび27bのため、流体は、尿メーターから迅速かつ完全に空にされる。これら特徴の任意の1つまたは任意の組み合わせが、尿メーターに取り込まれ得、この尿メーターの排液を改善することが想定される。
【0038】
図2を参照して、面板14は実質的に透明であり、そして第1の容器16に隣接して位置決めされる第1のセットの印50、第1の容器部分18aに隣接して位置決めされる第2のセットの印52、および第2の容器部分18bに隣接して位置決めされる第3のセットの印54を含む。印52は、印54と実質的に同じである。面板14は、ハウジング12の前部分の周りに位置決めされる外側リム60に接するように位置決めされる外側リム58を含む。リム58および60は流体密な様式で一緒に固定され、面板14をハウジング12に封止する。1つの実施形態では、面板14は、高周波(「RF」)溶接を用いてハウジング12に固定される。あるいは、その他の公知の固定技法、例えば、接着剤、クランプ、ねじ、超音波溶接などが、面板14をハウジング12に固定するために用いられ得る。
【0039】
面板14の中央部分は、第1の容器16を規定する壁20の面66に接するような形態であるシール部分62を含む。シール部分62は、例えば、溶接、接着剤などの流体密な様式で壁20に固定され、第1の容器16を第2の容器18から封止する。一連の位置決めタブ64が、面板14のリム58の周りに位置決めされる。位置決めタブ64は、ハウジング12のリム60上に形成されたタブまたはスロット64aと整列し、面板14のハウジング12への取り付けの間に、面板14をハウジング12に対して適切に位置決めする。
【0040】
面板14はまた、容器16の底にある流体への接近を提供するように位置決めされるサンプリングポート70を含む。サンプリングポート70は、ルアロック(luer−loc)またはスリップチップシリンジのいずれかを用いて第1の容器16に接近するような形態である。このようなバルブは、Clinton、MA.のNypro,Inc.の事業部であるNP Medical,Inc.から入手可能である。サンプリングポート70は、尿メーター10中への細菌侵入のための可能な部位をなくし、その一方、ヒトが尿と接触する可能性を減少する。
【0041】
上記で論議されたように、入口ポート32は、排水チューブを受容するような寸法である(図示せず)。患者膀胱からの尿が、重力により患者の膀胱から流れ、そして尿メーター10中に最初に収集されるように、この排水チューブの第1の端部は、カテーテル処置される患者と流体連通しているように適合される。この排水チューブの第2の端部は、入口ポート32を直接通って、第1の容器16の上の位置まで延びる。
【0042】
図3を参照し、尿メーター10のハウジング12の後側面100は、排水開口部40aおよび40bの周りを、そして上壁30に隣接する後壁42に沿って延びる高くなった表面90を含む。高くなった表面90は、尿収集バッグ8と係合し、そして、以下にさらに詳細に説明されるようにそれに対して流体密な様式で封止されるよう位置決めされる。
【0043】
図5を参照して、収集バッグ8は可撓性材料から形成され、そして尿メーター10からの流体を受容するための流体リザーバーを規定する。1つの実施形態では、バッグ8は、ポリマー材料、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)の前部シート102および後部シート104から形成され、これらは、RFまたは超音波溶接によるようにそれらのエッジで一緒に連結され、流体リザーバーを規定する。あるいは、前部シート102および後部シート104は、熱シーリングなどを含む任意の公知の封止プロセスを用いて一緒に接続され得る。
【0044】
1つの実施形態では、バッグ8の上部分は、開口部106を備え、これは、開口部支持面、例えば、病院ベッドフレーム上に尿メーターおよび収集バッグアセンブリを支持するために、支持部材、例えば、ハンガーまたはフックを受容するような寸法である。バッグ8のシート102および104は、開口部106の周りに位置決めされる領域108中に一緒に接続され得、支持位置でバッグ8に増加した強度を提供する。
【0045】
1つの実施形態では、溝(gully)または凹部110がバッグ8の底に提供される。排出チューブ130(図6)と連通する排出開口部(図示されず)は、排出バルブ112中に延びる。排出バルブ112は、収集バッグ8の排液を行うように作動可能である。
【0046】
バッグ8の前部シート102は、尿メーターハウジング12の開口部40aおよび40b(図3)に形状およびサイズが対応する開口部114aおよび114bを含む。開口部114aおよび114bは、開口部40aおよび40bと連通し、尿メーター10が収集バッグ8中に排液することを可能にする。
【0047】
上記で論議されたように、高くなった表面90は、尿メーターハウジング12の後壁42上に位置決めされる。高くなった表面90は、ハウジング12の排水開口部40aおよび40bの周りに延び、そして収集バッグ8の前部シート102に接するように位置決めされる。尿メーターおよび収集バッグアセンブリを形成する1つの方法では、ハウジング12の高くなった表面90は、開口部114aおよび114bの周りで収集バッグ8の前部シート102に接するように位置決めされる。次に、高くなった表面90は、高周波(「RF」)溶接デバイスを用いて前部シート102に封止して取り付けられる。高くなった表面90は、このような固定プロセスの使用を可能にする。このRF溶接プロセスは安価であり、上記メーターと上記収集バッグとの間の強力な結合を生じ、そしてより低いプロフィールを有するメーター/バッグアセンブリを提供し、すなわち、ドッキング構造の必要性を未然に防ぐ。
【0048】
種々の改変が本明細書中に開示される実施形態になされ得ることが理解される。例えば、さらなる壁または障壁が、メーター10をさらなる容器に分割するように提供され得、例えば、第3の容器が、左容器部分18aおよび右容器部分18b中にさらなる壁(単数または複数)を提供することにより提供され得る。さらに、このメーターおよびバッグの形態は、取り付けの方法の利点を達成するために開示されたようである必要はない。従って、その他のバッグおよびメーター形態が想定される。それ故、上記の説明は、制限的であると解釈されるべきではなく、好ましい実施形態の単なる例示として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付の請求項の範囲および思想内のその他の改変を想定する。
【0049】
(要約)
尿収集バッグに尿メーターを固定するための方法が開示される。この方法は、流体容器を規定するハウジングおよび少なくとも1つの排水開口部を有するメーターを提供する工程、流体リザーバーを規定し、そして少なくとも1つの入口開口部を有する収集バッグを提供する工程、および上記メーターをRF溶接デバイスを用い上記バッグに固定し、上記流体容器と上記流体リザーバーとの間の流体連通を可能にする工程を含む。1つの実施形態では、上記ハウジングは、上記収集バッグが溶接される少なくとも1つの排水開口部の周りに位置決めされる高くなった表面を含む。
【図面の簡単な説明】
【0050】
現在開示される尿メーターおよび収集バッグアセンブリの種々の実施形態は、本明細書中に図面を参照して開示される。
【図1】図1は、現在開示される尿メーターおよび収集バッグアセンブリの1つの実施形態の側方からの斜視図である。
【図2】図2は、図1に示される尿メーターの側方からの斜視図であり、尿メーターの面板がハウジングから分離されている。
【図3】図3は、図2に示される尿メーターの背面図である。
【図4】図4は、図2に示される尿メーターの前面図である。
【図5】図5は、尿メーターの収集バッグへの固定の前の、図1に示される尿メーターおよび収集バッグの側方からの斜視図である。
【図6】図6は、図1に示される尿メーターおよび収集バッグアセンブリの側面図である。
【図7】図7は、図1に示される尿メーターおよび収集バッグアセンブリの平面図である。
【符号の説明】
【0051】
8 収集バッグ
10 尿メーター
12 ハウジング
14 面板
16 第1の容器
18 第2の容器
20 U字状の壁
24 流体チャネル
32 入口ポート
40a 排水開口部
40b 排水開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
尿収集バッグに尿メーターを固定する方法であって:
少なくとも1つの流体容器を規定するハウジング、および該ハウジングの上端部に位置決めされる少なくとも1つの排水開口部を含むメーターを提供する工程;
流体リザーバーを規定し、少なくとも1つの入口開口部を含む収集バッグを提供する工程;
該少なくとも1つの排水開口部が該少なくとも1つの入口開口部と流体連通して位置決めされるように、該メーターを、該収集バッグに隣接して位置決めする工程;ならびに
RF溶接デバイスを用いて、該少なくとも1つの流体容器が該少なくとも1つの排水開口部および該少なくとも1つの入口開口部を経由して該流体リザーバーと流体連通するように該メーターを該収集バッグに固定する工程、を包含する、方法。
【請求項2】
前記メーターを提供する工程が、前記少なくとも1つの排水開口部の周りに位置決めされる該メーターのハウジング上の高くなった表面を提供する工程を含み、そして前記RF溶接デバイスを用いる工程が、前記収集バッグを該メーターのハウジング上の高くなった表面に溶接する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの排水開口部が2つの排水開口部を含み、そして前記少なくとも1つの入口開口部が2つの入口開口部を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記メーターが、グリコールで改変されたポリエステルテレフタレート(「PETG」)から構築され、そして前記収集バッグが塩化ポリビニルから形成される、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記2つの排水開口部が前記メーターの対向する側面上に位置決めされ、そして前記ハウジング上の高くなった表面が、該メーターのハウジングの上部分に沿って、該2つの排水開口部の第1の排水開口部の周りで、かつ該2つの排水開口部の第2の排水開口部の周りで延びる、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記メーターのハウジングが、射出成形される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ハウジングが、グリコールで改変されたポリエステルテレフタレート(「PETG」)から形成され、そして前記収集バッグが塩化ポリビニルから形成される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記メーターのハウジングが、射出成形される、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記ハウジングが、グリコールで改変されたポリエステルテレフタレート(「PETG」)から形成され、そして前記収集バッグが塩化ポリビニルから形成される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
尿収集システムであって:
流体リザーバーを規定する尿収集バッグ;および
面板および流体容器を規定するハウジングを含み、該流体リザーバーが該流体容器に流体により連結されるように、該尿収集バッグに固定される尿メーターを備え、ここで、該尿収集メーターが、該流体容器中の流体に接近するような形態のサンプリングポートをさらに含む、尿収集システム。
【請求項11】
前記サンプリングポートが、スリップチップまたはルアロックタイプのシリンジを係合するように適合される、請求項10に記載の尿収集システム。
【請求項12】
前記サンプリングポートが、前記尿メーターの面板上に支持される、請求項11に記載の尿収集システム。
【請求項13】
前記流体容器が第1の容器および第2の容器を含み、該第1の容器が該流体容器の中央部分に位置決めされ、そして該第2の容器が該第1の容器の対向する側面上に位置決めされる、請求項12に記載の尿収集システム。
【請求項14】
前記サンプリングポートが、前記第1の容器中の流体に接近するように位置決めされる、請求項13に記載の尿収集システム。
【請求項15】
前記メーター中に、流体を注ぐように位置決めされる排水チューブをさらに含む、請求項14に記載の尿収集システム。
【請求項16】
前記排水チューブが、前記第1の容器中に、流体を注ぐように位置決めされる、請求項15に記載の尿収集システム。
【請求項17】
前記第1の容器が、前記第2の容器中にあふれ出るような形態である、請求項16に記載の尿収集システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−12282(P2008−12282A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−113534(P2007−113534)
【出願日】平成19年4月23日(2007.4.23)
【出願人】(505471912)タイコ ヘルスケアー グループ リミテッド パートナーシップ (26)
【Fターム(参考)】