説明

尿レシーバおよびこれを用いた収尿処理システム

【課題】衛生的で、簡単に装着でき、さらに、着用者が姿勢の変化を繰り返しても尿漏れを防止できる尿レシーバを提供すること。
【解決手段】尿レシーバ10は、着用者から排泄された尿を、導尿チューブを介して尿タンク内に吸引する収尿処理システムに用いられる。尿レシーバ10は、少なくとも着用者の外尿道口を覆うように対向配置される液透過性の難通気性シート21と、この難通気性シート21の外尿道口とは反対側の面に配置されて難通気性シート21の周縁部に接合される防漏シート22と、これら難通気性シート21および防漏シート22の間に設けられ導尿チューブ11が接続される吸引部26と、難通気性シート21の外尿道口側の周縁部に設けられ、難通気性シート21と着用者の肌面との隙間を塞ぐギャザー部16と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着用者から排泄された尿を溜める尿タンクおよびこの尿タンクを備えた収尿処理装置に関し、例えば、老人、入院患者、身障者等の排尿を補助することができる。
【背景技術】
【0002】
従来より、老人、入院患者、身障者等では、自分の意思で排尿を制御することが困難になる場合がある。この場合、排尿を補助する装置として、収尿処理装置が利用されている。
収尿処理装置は、例えば、排泄された尿を受止める尿レシーバと、この尿レシーバに導尿チューブを介して接続された尿タンクと、尿レシーバに設けられた尿検知センサと、尿検知センサで尿が検知されると、尿レシーバ内の尿を導尿チューブを介して尿タンクに圧送するポンプ機構と、を備えている(特許文献1〜4参照)。
【0003】
特許文献1,2には、内部に空洞が形成されたカップ状の尿レシーバが示されている。この尿レシーバには、導尿チューブが接続され、サポータ等で外尿道口を覆うように配置されている。この構成によれば、排泄された尿を尿レシーバ内に溜めておき、この溜まった尿を、導尿チューブの先端から吸い出す。
【0004】
特許文献3には、防水機能を有する軟質可撓性で覆われた舟形の外套部材と、この外套部材に内蔵されて尿を吸収する吸水性肉厚シートとを有する尿レシーバが示されている。この外套部材の内周面は、透水性シートで被覆されていて、仕切部材で排尿受け部と排便受け部とに仕切られている。
【0005】
特許文献4には、袋状の尿レシーバが示されている。この尿レシーバの表面のうち着用者の皮膚に接触する部分は、透水性の接皮面となっている。尿レシーバの内部は、防水性の膜で仕切られて、複数のビーズが収容された導尿室が設けられている。また、防水性の膜と接皮面との間に吸水材が収容されている。接皮面には、尿レシーバ内部の導入室に連通する開口が設けられている。
【特許文献1】特開平11−113946号公報
【特許文献2】特開2001−276108号公報
【特許文献3】特許第2563230号
【特許文献4】特許第3137130号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1、2に示された構成では、尿レシーバ内の尿を導尿チューブの先端近傍まで導かなければ、吸い出すことができない。そのため、着用者の姿勢が変化すると、尿の溜める部分に導尿チューブ先端が必ずしも位置しないことになり、着用者が姿勢の変化を繰り返しているうちに、尿が漏れてしまうおそれがある。
したがって、尿レシーバから尿が漏れないように、尿レシーバを押し当てようとすると、サポータできつく締め付ける必要がある。すると、着用者が違和感を覚えるだけでなく、介護者が着用者にサポータを装着することも困難になる。
【0007】
また、特許文献3に示された構成では、着用者が尿レシーバを装着すると、吸水性肉厚シートが着用者の外尿道口に対向する。そのため、尿レシーバに溜まった尿を全て吸い出そうとしても、吸水性肉厚シートの内部に尿が残留してしまい、非衛生的である。
また、尿レシーバが排尿受け部と排便受け部とに仕切られているので、実際には、尿を受け止める排尿受け部の面積が狭くなっており、尿レシーバを装着するのに手間がかかっていた。
【0008】
また、特許文献4に示された構成では、外尿道口の周辺に吸収材が配置されるため、導尿室内部の尿を吸い出しても、吸収材の内部に尿が残留し、非衛生的である。
さらに、尿を導尿室に溜めるためには、外尿道口を精度よく開口に配置する必要があるため、尿レシーバを装着するのに手間がかかっていた。
【0009】
本発明の目的は、衛生的で、簡単に装着でき、さらに、着用者が姿勢の変化を繰り返しても尿漏れを防止できる尿レシーバを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
具体的には、本発明は、以下のようなものを提供する。
【0011】
(1) 着用者から排泄された尿を、導尿チューブを介して尿タンク内に吸引する収尿処理システムに用いられる尿レシーバであって、少なくとも前記着用者の外尿道口を覆うように対向配置される液透過性の難通気性シートと、この難通気性シートの前記外尿道口とは反対側の面に配置されて前記難通気性シートの周縁部に接合される防漏部と、これら難通気性シートおよび防漏部の間に設けられ前記導尿チューブが接続される吸引部と、前記難通気性シートの前記外尿道口側の周縁部に設けられ、前記難通気性シートと前記着用者の肌面との隙間を塞ぐ封止手段と、を備えることを特徴とする尿レシーバ。
【0012】
難通気性シートは、液体を通すが、空気を容易には通さない性質を有するシートである。これにより、尿を通過させるとともに、この尿の臭いが尿レシーバの外に拡散するのを防止できる。
防漏部は、例えば、液体、ここでは尿を通さない性質を有するシートである。
【0013】
(1)の発明によれば、難通気性シートで着用者の外尿道口を覆うように対向配置したので、難通気性シート全面で尿を受け止めることができるから、尿レシーバと外尿道口の相対位置を気にする必要がなくなり、尿レシーバを簡単に装着できる。
【0014】
また、難通気性シートと防漏部との間に導尿チューブが接続される吸引部を設けた。これにより、着用者から排泄された尿が難通気性シート上に到達した状態で、この吸引部に導尿チューブを介して負圧をかけると、吸引部内に負圧が均等にかかる。その結果、尿が難通気性シート表面全面から吸引部に向かって吸引され、導尿チューブを通って、吸い出される。したがって、着用者が姿勢の変化を繰り返しても、受け止めた尿が難通気性シートの一部に残存しないので、尿レシーバから尿が漏れるのを防止できる。
【0015】
また、吸収性の材料で尿を吸収する構造ではないので、吸引部内部の尿を吸い出すことにより、尿レシーバに尿が残存しないため、衛生的である。
【0016】
(2) 前記封止手段は、前記難通気性シートに対して起立可能なバリヤカフで形成されることを特徴とする(1)に記載の尿レシーバ。
【0017】
(3) 前記封止手段は、自由端側に前記着用者の肌に取り付け可能な接着剤層を備えることを特徴とする(1)または(2)に記載の尿レシーバ。
【0018】
(3)の発明によれば、封止手段の自由端側に接着剤層を設けたので、封止手段の自由端側が着用者の肌に密着し、尿の漏洩を確実に防止できる。
【0019】
(4) 前記封止手段は、前記吸引部の長さ方向に沿って延びる伸縮可能な第1のギャザーを備え、この第1のギャザーは、伸縮することにより前記吸引部に対して起立することを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載の尿レシーバ。
【0020】
(5) 前記封止手段は、前記吸引部の幅方向に沿って延びる伸縮可能な第2のギャザーを備えることを特徴とする(4)に記載の尿レシーバ。
【0021】
(6) 前記封止手段は、前記着用者に向かって逆漏斗状に起立可能であることを特徴とする(1)から(5)のいずれかに記載の尿レシーバ。
【0022】
(7) 前記難通気性シートの前記外尿道口側の面に設けられた液透過性の表面材部と、前記防漏部の前記難通気性シート側とは反対側の面を覆うバックシート部と、を備えることを特徴とする(1)から(6)のいずれかに記載の尿レシーバ。
【0023】
(7)の発明によれば、難通気性シートの外尿道口側の面に液透過性の表面材部を設けたので、尿が外尿道口から大量かつ急激に排出されても、この尿を一時的に表面材部で受け止めることができるので、尿レシーバから尿が溢れるのを防止できる。
また、防漏部の難通気性シートとは反対側の面をバックシート部で覆ったので、尿レシーバから尿が漏れるのをより確実に防止できる。
【0024】
(8) 前記難通気性シートの前記外尿道口側の面に配置された少なくとも一対の電極を備え、この電極が導通することにより、尿を検知することを特徴とする(1)から(7)のいずれかに記載の尿レシーバ。
【0025】
(8)の発明によれば、難通気性シートの外尿道口側の面に少なくとも一対の電極を設けて、この電極を導通させることにより、尿を検知した。したがって、簡単な構造で尿を検知できるので、コストを低減できる。
【0026】
(9) 前記防漏部は、カップ形状であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の尿レシーバ。
【0027】
(9)の発明によれば、前記防漏部をカップ形状としたので、防漏部で着用者の外尿道口を確実に覆うことができる。よって、尿レシーバの難通気性シートでより確実に尿を受け止めて、尿漏れの発生する度合いを低減できる。
【0028】
(10) 着用者から排泄された尿を、導尿チューブを介して尿タンク内に吸引する収尿処理システムであって、(1)から(9)のいずれかに記載の尿レシーバと、この尿レシーバに前記導尿チューブを介して接続された尿タンクと、この尿タンク内の空気を吸引することにより前記尿レシーバで受け止めた尿を吸い出して、前記尿タンクに溜める真空ポンプと、を備えることを特徴とする収尿処理システム。
【発明の効果】
【0029】
本発明の尿レシーバおよびこれを用いた収尿処理システムによれば、次のような効果が得られる。難通気性シートで着用者の外尿道口を覆うように対向配置したので、難通気性シート全面で尿を受け止めることができるから、尿レシーバと外尿道口の相対位置を気にする必要がなくなり、尿レシーバを簡単に装着できる。
【0030】
また、難通気性シートと防漏部との間に導尿チューブが接続される吸引部を設けた。これにより、着用者から排泄された尿が難通気性シート上に到達した状態で、この吸引部に導尿チューブを介して負圧をかけると、吸引部内に負圧が均等にかかる。その結果、尿が難通気性シート表面全面から吸引部に向かって吸引され、導尿チューブを通って、吸い出される。したがって、着用者が姿勢の変化を繰り返しても、受け止めた尿が難通気性シートの一部に残存しないので、尿レシーバから尿が漏れるのを防止できる。
【0031】
また、吸収性の材料で尿を吸収する構造ではないので、吸引部内部の尿を吸い出すことにより、尿レシーバに尿が残存しないため、衛生的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
〔第1実施形態〕
図1には、本発明の第1実施形態に係る収尿処理装置の模式的な斜視図が示されている。
収尿処理装置1は、着用者から排泄された尿を処理するものであって、排泄された尿を受止める尿レシーバ10と、この尿レシーバ10に導尿チューブ11を介して接続された収尿処理装置本体30と、を備えている。
【0033】
収尿処理装置本体30は、導尿チューブ11に接続された尿タンク本体31と、尿タンク本体31に開閉可能に設けられた蓋部32と、蓋部32から延びて尿レシーバ10に接続された尿検知機構34と、を備えている。
【0034】
尿タンク本体31には、蓋部32を開くことによって取り出し可能な図示しない尿タンクが収容されている。
尿検知機構34は、尿レシーバ10で尿を検知するものである。この尿検知機構34は、収尿処理装置本体30から延びる配線341と、この2本のコードの先端に設けられたクリップ342と、を備える。クリップ342は、尿レシーバ10の後述する電極131を挟み込んでいる。
【0035】
蓋部32は、ロック機構321で尿タンク本体31にロックされて、尿タンクを密閉する。この蓋部32は、尿タンクに接続された真空ポンプ322と、尿検知機構34からの検知信号に基づいて真空ポンプ32を駆動させる制御装置323と、を備えている。
【0036】
真空ポンプ322は、尿タンク本体31内の空気を吸引することにより尿レシーバ10で受け止めた尿を導尿チューブ11を通して吸い出して、尿タンク本体31に溜める。
【0037】
制御装置323は、制御回路、タイマー回路、およびバッテリが内蔵されている。制御装置323は、尿検知機構34から尿検知信号を受信すると、タイマー回路のタイマーおよび真空ポンプ322を起動させる。なお、本実施形態では、尿検知機構34からの尿検知信号に基づいて、真空ポンプ322を起動させたが、これに限らず、さらに、換気を目的として、タイマーで定期的に起動させてもよいし、湿度センサで過度の湿度を検知して起動させてもよい。
なお、尿検知機構34に流す電流は、身体に影響のないように、6〜12Vの印加電圧にて、0.01〜0.1mA程度とすることが望ましい。
【0038】
以上の真空ポンプ322および制御装置323は、蓋部32の上面に設けられた手動スイッチ324でオン/オフされる。これにより、収尿処理装置1の掃除やメンテナンスが可能である。
【0039】
尿レシーバ10は、柔軟性を有する材料で形成され、着用者の股間に装着されて、着用者の排尿部から排泄される尿を受け止めるものである。
図2は、尿レシーバ10の平面図、図3は、図2のA−A´線に沿った模式的な断面図、図4は、図2のB−B´線に沿った模式的な断面図である。
この尿レシーバ10は、平板状であり、バックシート部12、尿レシーバ本体20、尿検知センサ部13、表面材部14、表面シート部15、および、ギャザー部16が、下から順に積層されて形成されている。なお、図3、4では、理解しやすいように、上述した各部材20、12〜16が離隔した状態で表現されているが、実際には、一体となっている。
【0040】
図5は、尿レシーバ本体20の分解斜視図である。
尿レシーバ本体20は、略矩形の平板状であり、液透過性の難通気性シート21、この難通気性シート21の着用者の外尿道口とは反対側の面に配置された防漏部22、および、これら難通気性シート21と防漏部22との間に設けられた吸引部26を有する。
【0041】
難通気性シート21は、JIS L 1096の6.27.1に規定される通気性A法に従って測定した通気性が、湿潤状態において、0〜100cc/cm/秒、好ましくは0〜50cc/cm/秒の範囲である。
ここで、湿潤状態とは、下記の式で算出される含水率が100%以上の状態を意味する。
含水率=(湿潤時のシート重量−乾燥時のシート重量)/(乾燥時のシート重量)
【0042】
また、上述した通気性が、乾燥状態においては、20〜200cc/cm/秒、好ましくは20〜100cc/cm/秒、さらに好ましくは20〜50cc/cm/秒の範囲である。
ここで、乾燥状態とは、20℃、RH60%の雰囲気中に十分な時間放置した状態を意味する。
【0043】
吸引部26は、難通気性シート21および防漏部22の間に形成された密閉空間であり、複数の空間保持材23が収容されている。空間保持材23は、球状であり、難通気性シート21および防漏部22の間隔を保持する。具体的には、難通気性シート21および防漏部22の間に、固定されない状態で、1段に配列されている。
尿レシーバ本体20の吸引部26の長さ方向一端側には、導尿チューブ11が接続されている。具体的には、難通気性シート21の周縁部と防漏部22の周縁部とは、導尿チューブ11を挟みこんだ状態で接合されている。これにより、難通気性シート21と防漏部22とで密閉された空間を形成するとともに、導尿チューブ11がこの密閉空間に連通している。
なお、導尿チューブ11のうち難通気性シート21と防漏部22とで挟まれる部分には、密閉ジョイント111が装着されている。これは、導尿チューブ11が潰れるのを防止するとともに、難通気性シート21と防漏部22との接合を容易にするためである。
【0044】
図6(a)は、尿検知センサ部13の斜視図である
尿検知センサ部13は、略平行に配置された一対の電極131と、この電極131を内包するとともに尿レシーバ本体20の長さ方向一端側に接続された帯状の電極シート132と、を備えている。各電極131は、導体134と、この導体134の表裏面を被覆する透水性の被覆材135、136で被覆されている。
【0045】
図6(b)は、電極131を構成する導体134の断面図である。
導体134の裏面には、絶縁フィルムが貼り付けられている。
【0046】
一対の電極131の一端は、尿レシーバ本体20の難通気性シート21の両側縁に沿って互いに平行に延びている。この一対の電極131は、離れて配置されているため、この電極131の間に尿が溜まると、電気的に導通することにより、尿を検知できる。一対の電極131の他端は、電極シート132の先端から露出して、尿検知機構34のクリップ342に接続されている。
なお、本実施形態では、電極131を一対設けたが、これに限らず、尿検知センサ部13の感度を上げるために、3本以上設けてもよい。
【0047】
図7は、表面材部および表面シート部15の斜視図である。
表面材部14は、難通気性シート21の外尿道口側の面に設けられ、液透過性の2枚のクッションシート141が積層されて形成されており、着用者から排泄された尿を一時的に受け止めるものである。したがって、クッションシート141の幅は、難通気性シート21の幅とほぼ同一であるが好ましい。
【0048】
表面シート部15は、尿レシーバ本体20の難通気性シート21表面を覆っている。バックシート部12は、尿が漏れるのを防止するため、尿レシーバ本体20の防漏部22の難通気性シート21とは反対側の面を覆っている。これら表面シート部15およびバックシート部12は、ひょうたん形状であり、尿レシーバ本体20の周縁で互いに接合されている。
【0049】
封止手段としてのギャザー部16は、難通気性シート21に対して起立可能なバリヤカフで形成され、尿レシーバ本体20の難通気性シート21を周縁部に全周に亘って設けられ、尿レシーバ本体と着用者の肌面との隙間を塞ぐものである
ギャザー部16は、尿レシーバ本体20の長さ方向に沿って延びる一対の第1のギャザーとしてのサイドギャザー161と、尿レシーバ本体20の幅方向に沿って延びる一対の第2のギャザーとしてのラウンドギャザー162と、を備える。
これらギャザー161、162は、伸縮することにより尿レシーバ本体20に対して起立可能である。
【0050】
ギャザー161、162の自由端側(先端側)には、着用者の肌に取り付け可能な接着剤層27が形成されている。この接着剤層27は、ヒドロコロイド層やヒドロゲル接着剤など、医学的に承認されたあらゆる耐水感圧接着剤を使用して形成してよい。痛みを比較的伴わずに取り付けや取り外しができると同時に、着用者の敏感な皮膚に密着する接着特性を有する接着剤としては、可塑剤を入れた架橋ポリマーで形成されて、三次元マトリックスを形成するものが適している。
【0051】
ギャザー部16は、肌を伝わった尿が漏れるのを防止する。特に、急激かつ大量に尿が排泄された場合に、尿を表面シート部15で受けきれないため、有効である。なお、本実施形態では、ラウンドギャザー162を一対設けたが、これに限らず、背面側のラウンドギャザーのみ設けてもよい。その理由は、老人介護では、うつ伏せ状態はほとんどないためである。
【0052】
図8は、上述した尿レシーバ10が適用されたカバーパンツ40の斜視図である。
カバーパンツ40は、パンツであり、尿レシーバ10が内蔵されている。尿レシーバ10は、カバーパンツ40の股間部分に、難通気性シート21を内側にして配置されている。このとき、尿レシーバ10は、着用者の股間に対応して長さ方向に僅かに丸まっているため、ギャザー161、162は、伸縮して内側に向かって逆漏斗状に起立している(図示省略)。したがって、このカバーパンツ40を着用者が装着すると、尿レシーバ10の難通気性シート21が着用者の外尿道口を覆うように対向配置されるとともに、前身頃から導尿チューブ11および尿検知センサ部13が露出するようになっている。
【0053】
なお、本実施形態では、尿レシーバ10をカバーパンツ40に取り付けたが、これに限らず、従来のおむつパッド、軽失禁パッド、ナプキンのように、テープ止めおむつ、パンツ型おむつ、あるいは、テキスタイルおむつに取り付けてもよい。
【0054】
以上の収尿処理装置1は、以下のように動作する。
図9は、収尿処理装置1のフローチャートである。
尿レシーバ10内に尿が排泄されると、尿検知センサ部13の一対の電極131が尿に浸って導通し、尿が検知されると(S1)、制御装置323は、尿検知機構34を介して、尿検知信号を受信する。すると、制御装置323は、真空ポンプ322を起動するとともにタイマーを起動する(S2、S3)。このタイマーは、例えば2〜3分に設定されており、このタイマーの設定時間の間、制御装置323は、真空ポンプ322を駆動する。
真空ポンプ322の駆動時間がタイマーの設定時間を超えており(S4)、尿検知信号を受信している場合には(S5)、引き続き、制御装置323は、真空ポンプ322を駆動する。一方、真空ポンプ322の駆動時間がタイマーの設定時間を超えており(S4)、尿検知信号を受信していない場合には(S5)、制御装置323は、真空ポンプ322を停止させる(S6)。
【0055】
また、真空ポンプ322は、以下の機構で尿レシーバ本体20から尿を吸引する。
着用者から排泄された尿は、表面材部14のクッションシート141で一時的に受け止められ、その後、難通気性シート21上に到達する。
この状態で、真空ポンプ322が駆動すると、難通気性シート21と防漏部22との間の吸引部26には、真空ポンプの吸引力により、負圧がかかる。このとき、この吸引部26が潰れないように、空間保持材23が配置されているため、真空ポンプ322の真空圧力は、吸引部26内に均等にかかる。その結果、難通気性シート21の表面全面から尿が尿レシーバ本体20に吸引され、導尿チューブ11を通って、吸い出される。
【0056】
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
難通気性シート21で着用者の外尿道口を覆うように対向配置したので、難通気性シート21全面で尿を受け止めることができるから、尿レシーバ10と外尿道口の相対位置を気にする必要がなくなり、尿レシーバ10を簡単に装着できる。
【0057】
難通気性シート21と防漏部22との間に吸引部26を設けた。これにより、尿が難通気性シート21表面全面から吸引部26に向かって吸引され、導尿チューブ11を通って、吸い出される。したがって、着用者が姿勢の変化を繰り返しても、受け止めた尿が難通気性シート21の一部に残存しないので、尿レシーバ10から尿が漏れるのを防止できる。
【0058】
また、尿レシーバ10や真空ポンプ322を小型化できる。よって、介護者による着用者の排泄ケアにかかる負担を軽減できる。さらに、廃棄物の量を低減できるだけでなく、従来のように着用者の臀部の下にパッドを敷く作業を最小限にできる。
【0059】
尿レシーバ10で尿を繰り返して吸い出すことができるので、パッドの交換回数を低減できる。さらに、おむつパッドのように尿の吸収量別に商品を製造する必要がないから、製造コストを低減できる。
【0060】
吸収性の材料で尿を吸収する構造ではないので、吸引部26内部の尿を吸い出すことにより、尿レシーバ10に尿が残存しないため、肌や性器を、長時間蒸らしたり繰り返して蒸らしたりせず、衛生的である。よって、かぶれや皮膚炎を抑えることができる。
【0061】
難通気性シート21の外尿道口側の面に液透過性の表面材部14を設けたので、尿が外尿道口から大量かつ急激に排出されても、この尿を一時的に表面材部14で受け止めることができるので、尿レシーバ10から尿が溢れるのを防止できる。
【0062】
防漏部22の難通気性シート21とは反対側の面をバックシート部12で覆ったので、尿レシーバ10から尿が漏れるのをより確実に防止できる。
難通気性シート21の外尿道口側の面に少なくとも一対の電極131を設けて、この電極131を導通させることにより、尿を検知した。したがって、簡単な構造で尿を検知できるので、コストを低減できる。
【0063】
尿レシーバ10を柔軟性を有する材料で形成したので、従来のように特殊なサポータを用いることなく、例えば、テープ止めおむつ、パンツ型おむつ、またはテキスタイルおむつに簡単に装着して使用できる。
【0064】
以上の収尿処理装置は、具体的には、以下のように構成される。
1.収尿処理装置本体
尿タンク:容量約750cc
2.導尿チューブ
シリコーン製チューブ(内径φ4mm、外径φ6mm、長さ1500mm)
【0065】
3.尿レシーバ
3−1 バックシート部
下層、中間層、上層の3層構造とし、各層間をスパイラルHMAにて簡易接合したもの
下層:PPスパンボンドN.W 15g/m
中間層:ポリエチレン製フィルム 厚み15μm
上層:SMS N.W 35g/m
【0066】
3−2 尿レシーバ本体
難通気性シート:SMS不織布(54g/m
空間保持材:発泡スチレン製ビーズ(直径約6mm)
防漏部:PET/PE(12μm/40μm)ラミネートフィルムで難通気性シート側にPEを配置したもの
密閉ジョイント:PE成形品
難通気性シートの周縁部と防漏部の周縁部とは、2mm幅のヒートシールで接着した
【0067】
3−3 尿検知センサ部
被覆材:サーマルボンド不織布(25g/m、密度0.01g/cm
導体:アルミ箔(10mm幅)
絶縁フィルム:PEフィルム(10mm幅)
【0068】
3−4 表面材部
クッションシート:サーマルボンド不織布(25g/m) 2枚
3−5 表面シート
サーマルボンド不織布(25g/m
3−6 ギャザー部
サイドギャザーおよびラウンドギャザー:ナプキン用ギャザーとほぼ同一
【0069】
〔第2実施形態〕
図10は、本発明の第2実施形態に係る尿レシーバ10Aの分解斜視図である。
本実施形態では、第1実施形態における表面シートを有していない点、表面材部14Aの構成、および、尿レシーバ本体20Aの構成が、第1実施形態と異なる。
すなわち、空間保持材23と防漏部22との間には、通液性シート24および支持シート25が積層されている。通液性シート24は、全面に亘って支持シート25に接合されており、支持シート25は、全面に亘って防漏部22に接合されている。
防漏部22および支持シートには導尿チューブ11が挿入される挿通孔が設けられている。
【0070】
以上の収尿処理装置は、具体的には、以下の点で第1実施形態と異なる構成である。
防漏部:PE製フィルム 厚み15μm
支持シート:発泡PEシート 厚み2mm
通液性シート:ナイロン製平織りメッシュシート
(線径:約0.04mm 打込み本数:100本/1cm)
表面材部:サーマルボンド不織布(225g/m、厚み20mm、密度0.01g/cm
【0071】
〔第3実施形態〕
本実施形態では、表面シートを有している点、および、表面材部の構成が、第2実施形態と異なる。
すなわち、表面材部は、一時的な貯液性を向上させるため、2枚の積層されたクッションシートを備える。
【0072】
以上の収尿処理装置は、具体的には、以下の点で第2実施形態と異なる構成である。
表面シート:サーマルボンド不織布(25g/m、密度0.01g/cm
クッションシート:サーマルボンド不織布(25g/m
【0073】
〔第4実施形態〕
図11は、本発明の第4実施形態に係る尿レシーバ10Bの縦断面図である。また、図12は、尿レシーバ10Bの横断面図である。図13は、尿レシーバ10Bの斜視図である。図14は、尿レシーバ10Bの模式的な平面図である。
本実施形態では、尿レシーバ10Bの形状および構造が、第1実施形態と異なる。
【0074】
すなわち、尿レシーバ10Bは、カップ形状となっている。具体的には、尿レシーバ10Bの長手方向に延びる中心線Aは、着用者の身体の形状に沿って湾曲し、中央部分が外側に膨出している。また、尿レシーバ10Bの短手方向に延びる中心線Bも、中央部分が外側に膨出している。尿レシーバ10Bの膨出寸法は、具体的には、10〜80mmが望ましい。また、図14に示すように、尿レシーバ10Bは、平面視で楕円形状であり、股間股ぐり域の幅寸法W1は、50〜80mm、長さ寸法L1は、200〜350mmが望ましい。なお、これに限らず、図15に示すように、尿レシーバ10Bを瓢箪形状とし、股間股ぐり域の幅寸法W2を50〜80mm、長さ寸法L2を200〜350mmとしてもよい。
【0075】
尿レシーバ10Bは、第1実施形態と同様に、導尿チューブ11が接続されており、尿レシーバ本体20B、尿検知センサ部13B、および表面シート部15Bを備えているが、バックシート部、表面材部およびギャザー部を備えていない。
なお、導尿チューブ11は、例えば、塩化ビニル、シリコーン、PEで形成される。チューブ内径は、例えば、1〜10mmである。
【0076】
尿検知センサ部13Bを構成する導体は、導電性材料、例えば、カーボン、アルミ、銅、銀で形成される。カーボン粉末を用いた場合、導体は、例えば、ホットメルト樹脂とカーボン粉末とを混合し、不織布上にビード塗工して形成される。なお、この場合、ホットメルト樹脂とカーボン粉末との混合割合は、カーボン粉末が50重量%以上であることが望ましい。
【0077】
表面シート部15Bは、残存水分が少なく、密度の低いエアスルー不織布で形成されることが望ましい。具体的には、4デニールの親水処理したPE/PET化繊で構成された密度0.008g/cmで20g/msのエアスルー不織布が望ましい。また、このエアスルー不織布の密度は、0.005〜0.01g/cmが望ましい。
【0078】
尿レシーバ本体20Bは、第1実施形態と同様に、難通気性シート21B、防漏部22B、および吸引部26Bを有する。
防漏部22Bは、例えば、ポリエチレンフィルム、発泡ポリエチレン、独立気泡ウレタンフォーム、柔軟性ゴム、プラスチックで形成される。具体的には、防漏部22Bは、熱成型した50g/mの発泡ポリエチレンで形成される。
【0079】
上述した導尿チューブ11は、尿レシーバ本体20Bの上側から空間保持材23に沿って延びて、尿レシーバ本体20Bの下半分に到達している。
吸引部26は、例えば、繊維状骨格材で形成される。具体的には、直径2〜10mmの発泡ポリエチレンビーズや、8〜15デニールで3〜10mm嵩のエアスルー不織布で形成される。
【0080】
難通気性シート21Bは、親水性の繊維、例えば、レーヨンで形成される。難通気性シート21Bは、上述した通気性A法に従って測定した通気性が、乾燥状態では、20〜50cc/cm/sec、湿潤状態では、0〜50cc/cm/secが望ましい。具体的には、親水処理した54g/mのSMS不織布(スパンボンド層・・22g/m、メルトブローン層・・10g/m、スパンボンド層・・22g/m)で形成される。
【0081】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記第1実施形態では、ギャザー部16を難通気性シート15の周縁部上に設けたが、これに限らず、図16に示すように、難通気性シート15および防漏部22の周縁部をギャザー16Cで挟み込んでもよい。このようにすれば、難通気性シート15および防漏部22を確実に接着できる。
また、図17に示すように、ギャザー部16Dに立ち上がりを設けず、逆漏斗状でポリウレタン製またはシリコーン製の成形品を取り付けてもよい。
【0082】
また、前記第1実施形態では、導尿チューブ11を尿レシーバ本体20の長さ方向一端側に接続したが、これに限らず、図18に示すように、防漏部22Eの下面に穴を設け、この穴に導尿チューブ11Eを挿入して接続してもよい。また、図19に示すように、密閉ジョイント111Fを曲がり管とし、導尿チューブ11Fを尿レシーバ本体20の長さ方向一端側から密閉ジョイント111Fに接続して、この密閉ジョイント111Fを防漏部22Fの難通気性シート21とは反対側の面に接着してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の第1実施形態に係る尿レシーバが適用された収尿処理装置を示す模式的な斜視図である。
【図2】前記実施形態に係る尿レシーバの平面図である。
【図3】図2のA−A´線に沿った模式的な断面図である。
【図4】図2のB−B´線に沿った模式的な断面図である。
【図5】前記実施形態に係る尿レシーバ本体の分解斜視図である。
【図6】前記実施形態に係る一対の電極の斜視図およびこれら電極を構成する導体の断面図である。
【図7】前記実施形態に係る表面材部の斜視図である
【図8】前記実施形態に係る尿レシーバが適用されたカバーパンツの斜視図である。
【図9】前記実施形態に係る収尿処理装置のフローチャートである。
【図10】本発明の第2実施形態に係る尿レシーバの分解斜視図である。
【図11】本発明の第4実施形態に係る尿レシーバの縦断面図である。
【図12】前記実施形態に係る尿レシーバの横断面図である。
【図13】前記実施形態に係る尿レシーバの斜視図である。
【図14】前記実施形態に係る尿レシーバの模式的な平面図である。
【図15】前記実施形態に係る尿レシーバの変形例の模式的な平面図である。
【図16】本発明の第1の変形例に係る尿レシーバの模式的な断面図である。
【図17】本発明の第2の変形例に係る尿レシーバの模式的な断面図である。
【図18】本発明の第3の変形例に係る尿レシーバ本体の分解斜視図である。
【図19】本発明の第4の変形例に係る尿レシーバ本体の分解斜視図である。
【符号の説明】
【0084】
1 収尿処理装置
10 尿レシーバ
11 導尿チューブ
12 バックシート部
14 表面材部
16 ギャザー部(封止手段)
20 尿レシーバ本体
21 難通気性シート
22 防漏部
26 吸収部
27 接着剤層
23 空間保持材
131 電極
322 真空ポンプ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用者から排泄された尿を、導尿チューブを介して尿タンク内に吸引する収尿処理システムに用いられる尿レシーバであって、
少なくとも前記着用者の外尿道口を覆うように対向配置される液透過性の難通気性シートと、
この難通気性シートの前記外尿道口とは反対側の面に配置されて前記難通気性シートの周縁部に接合される防漏部と、
これら難通気性シートおよび防漏部の間に設けられ前記導尿チューブが接続される吸引部と、
前記難通気性シートの前記外尿道口側の周縁部に設けられ、前記難通気性シートと前記着用者の肌面との隙間を塞ぐ封止手段と、を備えることを特徴とする尿レシーバ。
【請求項2】
前記封止手段は、前記難通気性シートに対して起立可能なバリヤカフで形成されることを特徴とする請求項1に記載の尿レシーバ。
【請求項3】
前記封止手段は、自由端側に前記着用者の肌に取り付け可能な接着剤層を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の尿レシーバ。
【請求項4】
前記封止手段は、前記吸引部の長さ方向に沿って延びる伸縮可能な第1のギャザーを備え、
この第1のギャザーは、伸縮することにより前記吸引部に対して起立することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の尿レシーバ。
【請求項5】
前記封止手段は、前記吸引部の幅方向に沿って延びる伸縮可能な第2のギャザーを備えることを特徴とする請求項4に記載の尿レシーバ。
【請求項6】
前記封止手段は、前記着用者に向かって逆漏斗状に起立可能であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の尿レシーバ。
【請求項7】
前記難通気性シートの前記外尿道口側の面に設けられた液透過性の表面材部と、
前記防漏部の前記難通気性シート側とは反対側の面を覆うバックシート部と、を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の尿レシーバ。
【請求項8】
前記難通気性シートの前記外尿道口側の面に配置された少なくとも一対の電極を備え、この電極が導通することにより、尿を検知することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の尿レシーバ。
【請求項9】
前記防漏部は、カップ形状であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の尿レシーバ。
【請求項10】
着用者から排泄された尿を、導尿チューブを介して尿タンク内に吸引する収尿処理システムであって、
請求項1から8のいずれかに記載の尿レシーバと、
この尿レシーバに前記導尿チューブを介して接続された尿タンクと、
この尿タンク内の空気を吸引することにより前記尿レシーバで受け止めた尿を吸い出して、前記尿タンクに溜める真空ポンプと、を備えることを特徴とする収尿処理システム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用者から排泄された尿を、導尿チューブを介して尿タンク内に吸引する収尿処理システムに用いられる尿レシーバであって、
少なくとも前記着用者の外尿道口を覆うように対向配置される液透過性の難通気性シートと、
この難通気性シートの前記外尿道口とは反対側の面に配置されて前記難通気性シートの周縁部に接合される防漏部と、
これら難通気性シートおよび防漏部の間に設けられ前記導尿チューブが接続される吸引部と、
前記難通気性シートの前記外尿道口側の周縁部に設けられ、前記難通気性シートと前記着用者の肌面との隙間を塞ぐ封止手段と、
前記難通気性シートの前記外尿道口側の面には、導通することにより尿を検知する少なくとも一対の電極と、を備えることを特徴とする尿レシーバ。
【請求項2】
前記封止手段は、前記難通気性シートに対して起立可能なバリヤカフで形成されることを特徴とする請求項1に記載の尿レシーバ。
【請求項3】
前記封止手段は、自由端側に前記着用者の肌に取り付け可能な接着剤層を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の尿レシーバ。
【請求項4】
前記封止手段は、前記吸引部の長さ方向に沿って延びる伸縮可能な第1のギャザーを備え、
この第1のギャザーは、伸縮することにより前記吸引部に対して起立することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の尿レシーバ。
【請求項5】
前記封止手段は、前記吸引部の幅方向に沿って延びる伸縮可能な第2のギャザーを備えることを特徴とする請求項4に記載の尿レシーバ。
【請求項6】
前記封止手段は、前記着用者に向かって逆漏斗状に起立可能であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の尿レシーバ。
【請求項7】
前記難通気性シートの前記外尿道口側の面に設けられた液透過性の表面材部と、
前記防漏部の前記難通気性シート側とは反対側の面を覆うバックシート部と、を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の尿レシーバ。
【請求項8】
前記吸引部には、複数の球状の空間保持材が配置されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の尿レシーバ。
【請求項9】
前記防漏部は、カップ形状であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の尿レシーバ。
【請求項10】
着用者から排泄された尿を、導尿チューブを介して尿タンク内に吸引する収尿処理システムであって、
請求項1からのいずれかに記載の尿レシーバと、
この尿レシーバに前記導尿チューブを介して接続された尿タンクと、
この尿タンク内の空気を吸引することにより前記尿レシーバで受け止めた尿を吸い出して、前記尿タンクに溜める真空ポンプと、を備えることを特徴とする収尿処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2006−26108(P2006−26108A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−209268(P2004−209268)
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】