説明

局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造

【課題】トイレに設けられた止水栓と腰掛式便器の後側上部に設置された給水タンクや便器本体前側に引き出し可能な局所洗浄便座を接続する給水ホースを隠蔽して見栄えを良くする局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造を提供する。
【解決手段】便器本体12、便器本体後側上部に設置された給水タンク13、便器本体の前側に引き出し可能な局所洗浄便座14、止水栓4から給水タンクと局所洗浄便座に給水する分岐金具25、止水栓と分岐金具、分岐金具と給水タンク、局所洗浄便座を接続する給水ホース31,32,33を備え、分岐金具は便器本体後側形成された凹部12cに配設され、給水ホース33は分岐金具の接続口25cに接続され局所洗浄便座の使用位置から引き出し位置までの長さ分が便器本体後部と後壁面との間に収容され局所洗浄便座の引き出し方向に沿って延出し局所洗浄便座に接続される構成としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トイレに設けられた止水栓から腰掛式便器本体の後側上部に設置された給水タンクや便器本体上に便器の前側に引き出し可能に配設された局所洗浄便座に接続される給水ホースやその他電源コード等を収容隠蔽して見栄えの向上を図るようにした局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造に関する。
【背景技術】
【0002】
腰掛式便器の便器本体に局所洗浄便座を搭載したタイプの腰掛式便器が広く普及されている。従来、このような腰掛式便器として便器本体下部に台座部を有すると共にその台座部内側に空間を有する便器本体と、便器本体上に配設された温水洗浄便座と、床下より立ち上げて前記便器本体の空間内に配管された給水管とを有し、便器本体を設置して覆われる床面領域に排水管用穴と給水管用穴を形成すると共に、排水管を排水管用穴に貫通させて腰掛式便器の排水管接続部に接続し、かつ給水管を給水管用穴に貫通させて便器本体に直接立ち上げた構造のものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−13483号公報(図1、3頁―4頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の腰掛式便器は、便器本体上に局所洗浄便座を載置して固定する構造であるために局所洗浄便座を簡単に取り外すことができない。このため、便器本体の上面と局所洗浄便座との間に小水等が入り込んだような場合に清掃性が損なわれて拭き取ることができず、異臭の元になる。
【0004】
そこで、局所洗浄便座を便器本体から便器本体の前側(手前方)に引き出し可能として便器本体の上面や局所洗浄便座の下面等を清掃可能とした構造の腰掛式便器が考えられている。
【0005】
しかしながら、既存の住宅においてトイレのリホームを行う場合、止水栓が床面から突出して配管されている場合や壁面から突出して配管されている場合等様々であり、止水栓がどのような場所に配置されているか定まっていない。このため、上述したような局所洗浄便座を便器本体から便器の前側に引き出して便器本体の上面を清掃可能な構造の腰掛式便器を設置する場合、止水栓に接続した分岐金具から便器本体の後側上部に設置されている給水タンク(ロータンク)までの給水ホースや、分岐金具に接続され便器本体側から局所洗浄便座まで延出する給水ホースや電源コード等が見えてしまい見栄えが悪い。また、局所洗浄便座の使用位置において、この使用位置から引き出し位置までの長さ分だけ給水ホースや電源コードが便器本体の側面に垂れ下がることとなり、更に見栄えが悪くなる。
【0006】
また、トイレの様々な場所にある止水栓(給水位置)に対応するために給水タンク(ロータンク)や局所洗浄便座までの給水ホースに長い給水ホースが必要となる。このため、給水ホースのコストが高くなるばかりでなく、余った給水ホースが全て露出してしまうこととなり、しかも、余った給水ホースの処理(給水ホースの露出状態)方法は、施行業者により様々であるために見栄えが悪くなる大きな要因となる。
【0007】
本発明の目的は、トイレに設けられた止水栓から腰掛式便器本体の後側上部に設置された給水タンクや便器本体上に便器本体の前側に引き出し可能に配設された局所洗浄便座に接続される給水ホースを収容隠蔽して見栄えの向上を図るようにした局所洗浄便座への給水ホース及び給水タンク(ロータンク)までの給水ホース及び分岐金具の隠蔽構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明に係る局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造は、
トイレの床面に設置された便器本体と、
前記便器本体の後側上部に設置された給水タンクと、
前記便器本体上に手前側に引き出し可能に配設された局所洗浄便座と、
前記トイレに設けられた止水栓から前記給水タンク及び局所洗浄便座に分岐して給水する分岐金具と、
前記止水栓から前記分岐金具まで給水する第1の給水ホースと、
前記分岐金具から前記給水タンクに給水する第2の給水ホースと、
前記分岐金具から前記局所洗浄便座に給水する第3の給水ホースを備えた局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造であって、
前記便器本体は後側に凹部が設けられ、
前記分岐金具は前記便器本体の凹部に配設され、
前記第3の給水ホースは前記分岐金具の接続口に接続され、かつ前記局所洗浄便座の使用位置から引き出し位置までの長さ分が前記便器本体後部とトイレの後壁面との間の空間部に収容され前記局所洗浄便座の引き出し方向に沿って延出して前記局所洗浄便座に接続されることを特徴としている。
【0009】
トイレに設けられた止水栓から給水タンク及び局所洗浄便座に分岐して給水する分岐金具を便器本体の後側に形成した凹部に設け、分岐金具から局所洗浄便座に給水する第3の給水ホースの一端を分岐金具の接続口に接続し、かつ局所洗浄便座の使用位置から引き出し位置までの長さ分を便器本体後部とトイレの後壁面との間の空間部に収容して局所洗浄便座の引き出し方向に沿って延出させ、他端を局所洗浄便座に接続する。
【0010】
これにより、止水栓の位置に拘わらず分岐金具から給水タンク及び局所洗浄便座までの給水ホースの長さを一定にすることが可能となり、局所洗浄便座の使用位置において給水ホースを便器本体の後方に容易に収容することができ、見栄えの向上を図ることができると共に、清掃時には局所洗浄便座を便器の手前に容易に引き出すことが可能となり、清掃性の向上が図られる。
【0011】
また、本発明の請求項2に記載の局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造は、請求項1に記載の局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造において、
前記第3の給水ホースは前記分岐金具の下方に向けて設けられた接続口に接続されて下方に延出していることを特徴としている。
【0012】
分岐金具の下方に向けて設けた接続口に第3の給水ホースを下方に延出させて接続することにより、局所洗浄便座の使用位置において給水ホースを便器本体の後方に収容することができる。
【0013】
また、本発明の請求項3に記載の局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造は、
トイレの床面に設置された便器本体と、
前記便器本体の後側上部に設置された給水タンクと、
前記便器本体上に前側に引き出し可能に配設された局所洗浄便座と、
前記トイレに設けられた止水栓から前記給水タンク及び局所洗浄便座に分岐して給水する分岐金具と、
前記止水栓から前記分岐金具まで給水する第1の給水ホースと、
前記分岐金具から前記給水タンクに給水する第2の給水ホースと、
前記分岐金具から前記局所洗浄便座に給水する第3の給水ホースを備えた局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造であって、
前記便器本体は後側に凹部が設けられ、
前記分岐金具は前記便器本体の凹部に配設され、
前記第3の給水ホースは前記分岐金具の接続口に接続され、かつ前記局所洗浄便座の使用位置から引き出し位置までの長さ分が前記給水タンクとトイレの後壁面との間の空間部に収容され前記局所洗浄便座の引き出し方向に沿って延出して前記局所洗浄便座に接続されることを特徴としている。
【0014】
トイレに設けられた止水栓から給水タンク及び局所洗浄便座に分岐して給水する分岐金具を便器本体の後側に形成した凹部に設け、分岐金具から局所洗浄便座に給水する第3の給水ホースの一端を分岐金具の接続口に接続し、かつ局所洗浄便座の使用位置から引き出し位置までの長さ分を給水タンクとトイレの後壁面との間の空間部に収容して局所洗浄便座の引き出し方向に沿って延出させ、他端を局所洗浄便座に接続する。
【0015】
これにより、止水栓の位置に拘わらず分岐金具から給水タンク及び局所洗浄便座までの給水ホースの長さを一定にすることが可能となり、局所洗浄便座の使用位置において給水ホースを給水タンクの後方に収容することができ、見栄えの向上を図ることができると共に、清掃時には局所洗浄便座を便器の手前に容易に引き出すことが可能となり、清掃性の向上が図られる。
【0016】
また、本発明の請求項4に記載の局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造は、請求項3に記載の局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造において、
前記第3の給水ホースは前記分岐金具の上方に向けて設けられた接続口に接続されて上方に延出していることを特徴としている。
【0017】
分岐金具の上方に向けて設けた接続口に第3の給水ホースを上方に延出させて接続することにより、局所洗浄便座の使用位置において給水ホースを給水タンクとトイレの後壁面との間の空間部に収容することができる。
【0018】
また、本発明の請求項5に記載の局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造は、請求項1又は請求項2に記載の局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造において、
前記便器本体の後側の凹部はカバーで覆われ、前記第3の給水ホースは前記局所洗浄便座の使用位置において当該使用位置から引き出し位置までの長さ分が当該カバーで隠蔽されると共に、前記カバーの側部に形成されたスリットから前記第3の給水ホースの前記局所洗浄便座側が延出されるようになっていることを特徴としている。
【0019】
便器本体後部の凹部をカバーで覆い、第3の給水ホースを局所洗浄便座の使用位置において当該使用位置から引き出し位置までの長さ分を隠蔽して見栄えの向上を図る。また、カバーの側部に形成したスリットから第3の給水ホースの局所洗浄便座側を延出させてガイドの機能を持たせ、局所洗浄便座を引き出すときにはスリットに沿って円滑に延出可能とし、引き出し位置から使用位置に戻すときにスリットに沿って円滑に便器本体後部の凹部に戻すことが可能となる。これにより、局所洗浄便座の引き出し操作や使用位置への戻し操作が容易となる。更に、給水ホースや便器本体後側に形成された凹部に埃や塵が付着することを少なくすることができ、見栄えの向上が図られる。
【0020】
また、本発明の請求項6に記載の局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造は、請求項1乃至請求項5の何れかに記載の局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造において、
前記第3の給水ホースを、エルボを介して前記局所洗浄便座の下方に延在する給水金具へ取り付けることを特徴としている。
【0021】
局所洗浄便座への給水ホースを局所洗浄便座の下方に延在する給水金具にエルボを介して取り付けることで、給水ホースを直ぐにカバーで隠蔽することができる。これにより、給水ホースの露出部分を減らすことができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によると、トイレに設けられた止水栓の位置に拘わらず腰掛式便器本体に設けられた分岐金具から当該腰掛式便器本体の後側上部に設置された給水タンクや便器本体上に便器本体の前側に引き出し可能に配設された局所洗浄便座に接続される給水ホースの長さを一定にすることが可能となり、便器本体後部とトイレの後壁面との間の空間部又は給水タンクとトイレの後壁面との間の空間部に収容して側部カバーで隠蔽することができ、給水ホースの露出部分を減らすことができ、この結果、見栄えの向上を図ることができる。また、給水ホースへの塵埃の付着を少なくすることができる。また、給水ホースに電源コードを併設させてこの電源コードを収容するようにして見栄えの向上を図ると共に、電源コードへの塵埃の付着を少なくすることができる。
【0023】
具体的にはトイレに設けられた止水栓から給水タンク及び局所洗浄便座に分岐して給水する分岐金具を便器本体の後側に形成した凹部に設け、分岐金具から局所洗浄便座に給水する給水ホースの一端を分岐金具の接続口に接続し、かつ局所洗浄便座の使用位置から引き出し位置までの長さ分を便器本体後部とトイレの後壁面との間の空間部に収容して局所洗浄便座の引き出し方向に沿って延出させ、他端を局所洗浄便座に接続する。
【0024】
また、トイレに設けられた止水栓から給水タンク及び局所洗浄便座に分岐して給水する分岐金具を便器本体の後側に形成した凹部に設け、分岐金具から局所洗浄便座に給水する給水ホースの一端を分岐金具の接続口に接続し、かつ局所洗浄便座の使用位置から引き出し位置までの長さ分を給水タンクとトイレの後壁面との間の空間部に収容して局所洗浄便座の引き出し方向に沿って延出させ、他端を局所洗浄便座に接続する。
【0025】
これにより、トイレに設けられた止水栓の位置に拘わらず便器本体に設けられた分岐金具から当該便器本体後側上部に設置された給水タンクや便器本体上に便器本体の前側に引き出し可能に配設された局所洗浄便座に接続される給水ホースの長さを一定にすることが可能となり、局所洗浄便座の使用位置において給水ホースを便器本体の後方や給水タンクの後方に収容して側部カバーで隠蔽することができ、給水ホースの露出部分を減らすことができ、見栄えの向上を図ることができる。また、清掃時には局所洗浄便座を便器の手前に容易に引き出すことが可能となり、清掃性の向上が図られる。
【0026】
また、給水ホースの長さを一定にすることができることにより、コストの低減が図られると共に、分岐金具の便器本体への取付位置が決められることで自ずと給水ホースを着脱し易い取り回しが決まり、取り回し方法を指定することができ、この結果、どの業者が施行を行っても給水ホースを隠すことができると共に着脱性が確保される。
【0027】
また、分岐金具の下方に向けて設けた接続口に第3の給水ホースを下方に延出させて接続することにより、局所洗浄便座の使用位置において給水ホースを便器本体の後方に収容することができる。
【0028】
また、分岐金具の上方に向けて設けた接続口に第3の給水ホースを上方に延出させて接続することにより、局所洗浄便座の使用位置において給水ホースを給水タンクとトイレの後壁面との間の空間部に収容することができる。
【0029】
また、便器本体後部の凹部をカバーで覆い、第3の給水ホースを局所洗浄便座の使用位置において当該使用位置から引き出し位置までの長さ分を隠蔽することで、見栄えの向上が図られる。また、カバーの側部に形成したスリットから第3の給水ホースの局所洗浄便座側を延出させてガイドの機能を持たせ、局所洗浄便座を引き出すときにはスリットに沿って円滑に延出可能とし、引き出し位置から使用位置に戻すときにスリットに沿って円滑に便器本体後部の凹部に戻すことが可能となり、局所洗浄便座の引き出し操作や使用位置への戻し操作が容易となる。更に、給水ホースや便器本体後側に形成された凹部に埃や塵が付着することを少なくすることができる。
【0030】
また、第3の給水ホースを、エルボを介して前記局所洗浄便座の下方に延在する給水金具へ取り付けることで、給水ホースを直ぐにサイドカバーへ隠蔽でき、露出部分を減らすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の一実施形態に係る局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造について図面に基づいて説明する。図1は、既存の住宅のトイレに本発明に係る局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造を適用した場合における腰掛式便器の斜視図を示し、トイレ1は、床面2の隅部に止水栓4が上方に突出して配設され、後壁面3の下方位置隅部に電源コンセント5が設けられている。腰掛式便器11は、床面2の所定位置に設置されている。
【0032】
腰掛式便器11は、図1及び図2に示すように便器本体12、この便器本体12の後側上面に設置された給水タンク13、便器本体12上に設置された局所洗浄便座14、及び便器本体12の後部に取り付けられ止水栓4から給水タンク13及び局所洗浄便座14に給水する給水ホース31、電源コンセント5と局所洗浄便座14を接続する電源ケーブル41を隠蔽するためのカバー16等により構成されている。
【0033】
局所洗浄便座14は、本体部21と図示しない便座及び便蓋22とにより構成されており、これらの便座及び便蓋22は、本体部21に対してそれぞれ開閉自在に軸支されている。本体部21には図示しない洗浄装置が設けられている。この洗浄装置は、使用者が着座したことを検知して使用者のスイッチ操作に応じて洗浄ノズルを本体部21から便器本体12内に伸長させて洗浄水(温水を含む)を使用者の臀部等の局部に噴射して洗浄し、洗浄後使用者のスイッチ操作により洗浄水の噴射を停止すると共に洗浄ノズルを本体部21内に収容する。
【0034】
この洗浄装置は、図2に示すように本体部21の一側後部に便器本体12の側方を下方に向けて取り付けられたL形継手23に接続されると共に、電源ケーブル41に接続されている。電源ケーブル41は、L形継手23の前側に側方に僅かに延出した後下方に向けて延出されている。
【0035】
本体部21は、便器本体12の上面後側に図5に示すロック機構24を介して載置されており、矢印で示す前後方向に移動可能とされている。そして、本体部21即ち局所洗浄便座14は、ロック機構24により図1及び図2に示す使用位置にロック固定されると共に、図示しないロック解除釦を操作することでロックが解除されて図5に示すように便器本体12の前側に適宜の位置まで引き出し可能とされている。これにより、便器本体12の本体部21が載置されている上面後部やその周辺部、及び本体部21の下面等を清掃することが可能とされている。尚、本体部21を便器本体12の前側に引き出した後、便器本体12から側方の床面2に置いて清掃することも可能である。
【0036】
便器本体12は、図3及び図4に示すように局所洗浄便座14の本体部21のL形継手23及び電源ケーブル41と対応する側の側部12aの電源ケーブル41が延出された僅かに前側近傍位置から後部12bの略中央位置に亘り、かつこれら側部12a、後部12bの略上半部に亘り凹部12cが形成されている。また、凹部12cの開口部の周縁部はカバー16の板厚分だけ凹んで形成されている。これにより、便器本体12にカバー16を取り付けたときに側部カバー16aが便器本体側部12aと面一となり見栄えが向上する。
【0037】
そして、凹部12cに分岐金具25が収容されている。分岐金具25は、止水栓4から供給される水を分岐して給水タンク13と局所洗浄便座14に供給するためのもので、三方に互いに略直角をなして開口する三つの接続口、即ち上方に開口する接続口25aと、便器本体12の前後方向を結ぶ中心線側に向いて側方に開口する接続口25bと、下方に開口する接続口25cが設けられている。この分岐金具25は、凹部12cに収容されてブラケット26を介して凹部下面12dの外側寄りの所定位置に配設固定されている。尚、この分岐金具25は、例えば接続口25a、接続口25bが雄ねじ、25cがワンタッチカプラとされている。
【0038】
分岐金具25は、上部が僅かに後方に斜め上方を向きかつ便器本体12の上方から見て前後方向を結ぶ中心線寄りに傾いて固定されており、これに応じて接続口25a,25b,25cが僅かに傾いている。分岐金具をこのような状態に取り付けることで後述する給水ホース31,32,33を滑らかに配策することが可能となる。
【0039】
図3及び図4に示すように給水ホース31は、一端が止水栓4に接続され、他端が袋ナットとされ床面2を這うようにして便器本体12の後方に延出された後緩やかな円弧を描くようにして上方に彎曲し、給水タンク13の底部下方近傍から分岐金具25の上方に開口する接続口25aに接続されている。即ち、給水ホース31は、便器本体12の後部と後壁面3との間の空間部に配索されている。
【0040】
給水ホース32は、一端が分岐金具25の側方に開口する接続口25bに接続され、他端が緩やかな円弧を描くようにして便器本体12の後部上方向けて延出した後、この便器本体12の上面と給水タンク13の底面との間の隙間を通して給水タンク13の底部に設けられている図示しない接続口に接続されている。
【0041】
給水ホース33は、一端がワンタッチカプラとされ分岐金具25の下方に開口する接続口25cに接続され、他端が下方に延出しかつ緩やかな円弧を描くようにして接続口25bの上方に至り、更に凹部12cから局所洗浄便座14の引き出し方向に沿って延出され、局所洗浄便座14の一側の下方に延在する給水金具23に接続されたエルボ(L形継手)27に接続されている。この給水ホース33は、局所洗浄便座14が図3に示す使用位置から図5に示す引き出し位置までの長さを有しており、図3に示す使用位置に位置しているときにはこの使用位置から引き出し位置までの長さ分(以下「引き出し長さ分」という)だけ便器本体12と後壁面3との間の空間部に収容されるようになっている。
【0042】
これらの給水ホース31,32,33は、樹脂やゴム等の防水層と金属製のメッシュの被覆層等を積層した構造を有しているために電源ケーブル41に比べて柔軟性が低い。従って、上述したように便器本体12の後部と後壁面3との間の空間部に上方又は下方に緩やかな円弧を描くようにして収容され、無理なく凹部12c内に配設されている分岐金具25の各接続口25a,25b,25cに接続されている。また、電源ケーブル41は、給水ホースに比べて柔軟性に富み、従って、給水ホース33との結束部分から後方の引き出し長さ分が凹部12cから自重で前記空間部を通して床面2まで垂下している。
【0043】
そして、局所洗浄便座14の本体部21の側部からL形継手23と並んで下方に向けて延出された電源ケーブル41は、図2に示すようにL形継手23の近傍において給水ホース33に結束バンド34で取り付けられている。これにより、電源ケーブル41は、垂れ下がることなく給水ホース33と共に局所洗浄便座14の使用位置から引き出し位置まで引き出される。尚、この電源ケーブル41は、給水ホースに比べて柔軟性を有しており、他端のプラグ42は、便器本体12の凹部12cから下方に延出して図2に示すように後壁面3に設けられた電源コンセント5に接続される。
【0044】
カバー16は、便器本体12の側部12aから後部12bに亘り形成されている凹部12c、及び便器本体12の後部と後壁面3との間の空間部を覆い、局所洗浄便座14の使用位置において給水ホース33及び電源ケーブル41の引き出し長さ分を隠蔽して見栄えを良くすると共に、凹部12c、給水ホース33及び電源ケーブル41等に塵や埃が付着することを少なくする役目を果たしている。カバー16は、便器本体12の凹部12cの側部12aに開口する開口部を覆う側部カバー16aと便器本体12の後部12bと後壁面3との間の空間部を覆う後部カバー16bが一体に形成されている。
【0045】
側部カバー16aは、便器本体12の側部12aを沿うように形成されており、便器本体12の側部12aに開口する凹部12cを側部12aと面一をなして覆っている。これにより、便器本体12の正面から見た際、便器本体12の側部12aと側部カバー16aとの合わせ目16dが見えなくなり、デザイン性の向上が図られている。後部カバー16は、便器本体12の後部12bから後方に延出し便器本体12の正面から見た際、便器本体12の後部12bと後部カバー16bとの合わせ目16eが見えなくなるように形成されており、デザイン性の向上が図られている。尚、カバー16の側部カバー16aと後部カバー16bを便器本体12の滑らかに連続する側部12aと後部12bに沿って滑らかに面一をなすように(同一平面上にあるように)形成するようにしても良い。
【0046】
側部カバー16aの上部には給水ホース33の引き出し方向に沿ってスリット16cが形成されており、凹部12c側から外方に給水ホース33、電源ケーブル41が遊貫している。そして、スリット16cは、給水ホース33や電源ケーブル41の取り出しに適した位置に形成されていることで、これらの給水ホース33や電源ケーブル41がガイドされて局所洗浄便座14側が円滑に延出されるようになっている。即ち、給水ホース33及び電源ケーブル41は、局所洗浄便座14の使用位置においてスリット16cの前端から無理なく延出され、更にこの使用位置から引き出し位置まで無理なく延出されるようになっている。
【0047】
便器本体12の側部12aと反対側の側部には図4に示すようにカバー17が取り付けられている。このカバー17は、カバー16の側部カバー16bと同様に便器本体12の後部12bと後壁面3との間の空間部を覆うためのものである。これらのカバー16,17は、便器本体12と同じ色の例えば樹脂部材で形成されており、面ファスナー(ベルクロテープ)等の接着手段により便器本体12に着脱自在に取り付けられている。
【0048】
トイレに設けられた止水栓4の位置に拘わらず便器本体12の所定位置に設けられた分岐金具25から給水タンク13や局所洗浄便座14に接続される給水ホース32,33の長さを一定にすることが可能となり、局所洗浄便座14の使用位置において給水ホース32,33を便器本体12の後方や給水タンク13の後方に収容してカバー16,17で隠蔽することができ、給水ホースの露出部分を減らすことができる。
【0049】
また、給水ホース32,33の長さを一定にすることができることにより、これらの給水ホース32,33の無駄や組み付ける際の手間が少なくなりコストの低減が図られる。更に、分岐金具25の便器本体12への取付位置が決められることで自ずと給水ホース32,33を着脱し易い取り回しが決まり、取り回し方法を指定することができ、この結果、どの業者が施行を行っても給水ホース32.33を良好に隠すことができると共に着脱性が確保される。
【0050】
以下に作用を説明する。図1及び図2に示すように局部洗浄便座14が使用位置にあるときには給水ホース33及び電源ケーブル41は、その引き出し長さ分が図4に示すように便器本体12の凹部12c及び後部12bと後壁面3との間の空間部に収容されてカバー16により隠蔽されている。これにより、見栄えが良くなる。
【0051】
使用者が便器本体12の上面後部と局所洗浄便座14の本体部21との間を清掃する場合には、図5、図6に示すように局所洗浄便座14を矢印で示す前側に引き出すと、これに伴い給水ホース33、電源ケーブル41がカバー16のスリット16cから円滑に引き出される。図6は図5に示す腰掛式便器11を斜め後方から見た状態を示す。そして、使用者が清掃後局所洗浄便座14を図2に示す使用位置に戻すと、これに伴い給水ホース33、電源ケーブル41がカバー16のスリット16cを通して押し戻され図4に示すように便器本体12の凹部12c及び便器本体12の後部12bと後壁面3との間の空間部に収容される。
【0052】
カバー16は、スリット16cの便器本体側の開口端部よりも便器本体後部側の開口端部を便器本体12の上方から見て前後方向を結ぶ中心線寄りに偏移させてガイドの機能を持たせたことで、局所洗浄便座14を引き出すときには給水ホース33、電源ケーブル41をスリット16cに沿って円滑に延出可能となり、引き出し位置から使用位置に戻すときに給水ホース33、電源ケーブル41をスリット16cに沿って円滑に便器本体12の凹部12c及び便器本体後部12bと後壁面3との間の空間部に円滑に戻すことが可能となる。
【0053】
尚、上記実施形態においては分岐金具25から局所洗浄便座14に給水する給水ホース33を分岐金具25の下方に向けて接続された接続口25cに接続して下方に延出させかつ緩やかな円弧を描くようにして上方に延在させて引き出し長さ分を便器本体後部12bと後壁面3との間の空間部に収容するようにしたが、給水ホース33を分岐金具25の接続口25aに接続し上方に延出させて引き出し分の長さを給水タンク13と後壁面3との間の空間部に収容し、接続口25cに止水栓4から配索された給水ホース31を接続するようにしても良い。尚、雄ねじが形成された接続口25a,25bに一端がワンタッチカプラの給水ホース33,31を接続する場合、及びワンタッチカプラの接続口25cに一端が袋ねじの給水ホース31を接続する際にはそれぞれ継手等を介して接続すればよい。
【0054】
また、分岐金具25は、給水ホース33がどのように接続口に接続された場合(横、水平)でも後方(後壁面3)の下方に向かって延出できれば良い。
【0055】
また、上記実施形態においては止水栓4が床面2に配設されている場合における給水ホース31の配索について記述したが、止水栓4が後壁面3の床面2から高い位置に配設されているような場合には、止水栓4に接続された給水ホース31を便器本体12の後部上方から、即ちカバー16の後部カバー16bの上方から配策するようにしても良い。
【0056】
更に、上記実施形態においては局所洗浄便座14を引き出し位置から使用位置に戻す場合、分岐金具から局所洗浄便座14に配索される給水ホース33及び電源ケーブル41を、局所洗浄便座14と共に押し戻すようにしたが、便器本体12の凹部12c内に付勢手段を設け、これらの給水ホース33と電源ケーブル41の双方又は何れか一方を張力により引き戻すようにしても良い。
【0057】
前記付勢手段として、例えば給水ホース33と電源ケーブル41をスライド可能なプーリで支持し、このプーリを所定方向例えば水平方向に付勢する。即ち、便器本体12に支持脚を介してレールを取り付け、このレールにプーリをスライド可能に支持し、プーリの支持部にスプリング(例えばゼンマイ)を内蔵させてレールの一端に固定されたワイヤに対して引っ張り力を付与してプーリを付勢するような構造が考えられる。
【0058】
トイレに設けられた止水栓から給水タンク及び局所洗浄便座に分岐して給水する分岐金具を便器本体の後側に形成した凹部に設け、分岐金具から局所洗浄便座に給水する給水ホースの一端を分岐金具の接続口に接続し、かつ局所洗浄便座の使用位置から引き出し位置までの長さ分を便器本体後部とトイレの後壁面との間の空間部に収容して局所洗浄便座の引き出し方向に沿って延出させ、他端を局所洗浄便座に接続する。
【0059】
また、トイレに設けられた止水栓から給水タンク及び局所洗浄便座に分岐して給水する分岐金具を便器本体の後側に形成した凹部に設け、分岐金具から局所洗浄便座に給水する給水ホースの一端を分岐金具の接続口に接続し、かつ局所洗浄便座の使用位置から引き出し位置までの長さ分を給水タンクとトイレの後壁面との間の空間部に収容して局所洗浄便座の引き出し方向に沿って延出させ、他端を局所洗浄便座に接続する。
【0060】
これにより、トイレに設けられた止水栓の位置に拘わらず便器本体に設けられた分岐金具から当該便器本体後側上部に設置された給水タンクや便器本体上に便器本体の前側に引き出し可能に配設された局所洗浄便座に接続される給水ホースの長さを一定にすることが可能となり、局所洗浄便座の使用位置において給水ホースを便器本体の後方や給水タンクの後方に収容して側部カバーで隠蔽することができ、給水ホースの露出部分を減らすことができ、見栄えの向上を図ることができる。また、清掃時には局所洗浄便座を便器の手前に容易に引き出すことが可能となり、清掃性の向上が図られる。
【0061】
また、分岐金具の下方に向けて設けた接続口に第3の給水ホースを下方に延出させて接続することにより、局所洗浄便座の使用位置において給水ホースを便器本体の後方に収容することができる。
【0062】
また、分岐金具の上方に向けて設けた接続口に第3の給水ホースを上方に延出させて接続することにより、局所洗浄便座の使用位置において給水ホースを給水タンクとトイレの後壁面との間の空間部に収容することができる。
【0063】
また、便器本体後部の凹部をカバーで覆い、第3の給水ホースを局所洗浄便座の使用位置において当該使用位置から引き出し位置までの長さ分を隠蔽することで、見栄えの向上が図られる。また、カバーの側部に形成したスリットから第3の給水ホースの局所洗浄便座側を延出させてガイドの機能を持たせ、局所洗浄便座を引き出すときにはスリットに沿って円滑に延出可能とし、引き出し位置から使用位置に戻すときにスリットに沿って円滑に便器本体後部の凹部に戻すことが可能となり、局所洗浄便座の引き出し操作や使用位置への戻し操作が容易となる。更に、給水ホースや便器本体後側に形成された凹部に埃や塵が付着することを少なくすることができる。
【0064】
また、第3の給水ホースを、エルボを介して前記局所洗浄便座の下方に延在する給水金具へ取り付けることで、給水ホースを直ぐにサイドカバーへ隠蔽でき、露出部分を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の一実施形態に係る局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造を適用した腰掛式便器の斜視図である。
【図2】図1に示した腰掛式便器の側方から見た要部拡大図である。
【図3】図2に示した腰掛式便器のカバーを外した状態における斜視図である。
【図4】図3に示した腰掛式便器の斜め後方から見た要部斜視図である。
【図5】図3に示した腰掛式便器の局部洗浄便座を便器の前側に引き出した状態の要部斜視図である。
【図6】図5に示した腰掛式便器の斜め後方から見た要部斜視図である。
【符号の説明】
【0066】
1 トイレ
2 床面
3 後壁面
4 止水栓
5 電源コンセント
11 腰掛式便器
12 便器本体
12a 側部
12b 後部
12c 凹部
12d 凹部の下面
13 給水タンク
14 局所洗浄便座
16 カバー
16a 側部カバー
16b 後部カバー
16c スリット
16d,16e 合わせ目
17 カバー
21 本体部
22 便蓋
23 給水金具
24 ロック機構
25 分岐金具
25a,25b,25c 接続口
26 ブラケット
27 エルボ(L形継手)
31,32,33 給水ホース
34 結束バンド
41 電源ケーブル
42 プラグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トイレの床面に設置された便器本体と、
前記便器本体の後側上部に設置された給水タンクと、
前記便器本体上に前側に引き出し可能に配設された局所洗浄便座と、
前記トイレに設けられた止水栓から前記給水タンク及び局所洗浄便座に分岐して給水する分岐金具と、
前記止水栓から前記分岐金具まで給水する第1の給水ホースと、
前記分岐金具から前記給水タンクに給水する第2の給水ホースと、
前記分岐金具から前記局所洗浄便座に給水する第3の給水ホースを備えた局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造であって、
前記便器本体は後側に凹部が設けられ、
前記分岐金具は前記便器本体の凹部に配設され、
前記第3の給水ホースは前記分岐金具の接続口に接続され、かつ前記局所洗浄便座の使用位置から引き出し位置までの長さ分が前記便器本体後部とトイレの後壁面との間の空間部に収容され前記局所洗浄便座の引き出し方向に沿って延出して前記局所洗浄便座に接続されることを特徴とする局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造。
【請求項2】
前記第3の給水ホースは前記分岐金具の下方に向けて設けられた接続口に接続されて下方に延出していることを特徴とする、請求項1に記載の局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造。
【請求項3】
トイレの床面に設置された便器本体と、
前記便器本体の後側上部に設置された給水タンクと、
前記便器本体上に前側に引き出し可能に配設された局所洗浄便座と、
前記トイレに設けられた止水栓から前記給水タンク及び局所洗浄便座に分岐して給水する分岐金具と、
前記止水栓から前記分岐金具まで給水する第1の給水ホースと、
前記分岐金具から前記給水タンクに給水する第2の給水ホースと、
前記分岐金具から前記局所洗浄便座に給水する第3の給水ホースを備えた局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造であって、
前記便器本体は後側に凹部が設けられ、
前記分岐金具は前記便器本体の凹部に配設され、
前記第3の給水ホースは前記分岐金具の接続口に接続され、かつ前記局所洗浄便座の使用位置から引き出し位置までの長さ分が前記給水タンクとトイレの後壁面との間の空間部に収容され前記局所洗浄便座の引き出し方向に沿って延出して前記局所洗浄便座に接続されることを特徴とする局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造。
【請求項4】
前記第3の給水ホースは前記分岐金具の上方に向けて設けられた接続口に接続されて上方に延出していることを特徴とする、請求項3に記載の局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造。
【請求項5】
前記便器本体の後側の凹部はカバーで覆われ、前記第3の給水ホースは前記局所洗浄便座の使用位置において当該使用位置から引き出し位置までの長さ分が当該カバーで隠蔽されると共に、前記カバーの側部に形成されたスリットから前記第3の給水ホースの前記局所洗浄便座側が延出されるようになっていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造。
【請求項6】
前記第3の給水ホースを、エルボを介して前記局所洗浄便座の下方に延在する給水金具へ取り付けることを特徴とする、請求項1乃至請求項5の何れかに記載の局所洗浄便座への給水ホースの隠蔽構造。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−240437(P2008−240437A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−84815(P2007−84815)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】