局部的なリポジストロフィー及び弛みの美容学的治療装置及び方法
【課題】レーザー照射を使用して治療部位の脂肪組織を破壊する美容整形手術方法及びその装置を提供する。
【解決手段】患者の治療部位を確定し、注入のための適切な針を選択し、治療部位に基づくダイオードレーザーの操作パラメーターを選択し、該部位に針を挿入して膨潤麻酔及び液体を入れ、それをダイオードレーザー照射によって加熱して、該治療部位内の脂肪組織を選択的に破壊し、該光ファイバーの位置を変えて該治療部位内の未処理の脂肪組織に到達させ、該治療部位を監視して脂肪組織の破壊の度合いを決定し、そして該治療部位に後処理段階を適用する諸工程からなる、局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させ同時にコラーゲンを再生する方法。
【解決手段】患者の治療部位を確定し、注入のための適切な針を選択し、治療部位に基づくダイオードレーザーの操作パラメーターを選択し、該部位に針を挿入して膨潤麻酔及び液体を入れ、それをダイオードレーザー照射によって加熱して、該治療部位内の脂肪組織を選択的に破壊し、該光ファイバーの位置を変えて該治療部位内の未処理の脂肪組織に到達させ、該治療部位を監視して脂肪組織の破壊の度合いを決定し、そして該治療部位に後処理段階を適用する諸工程からなる、局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させ同時にコラーゲンを再生する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は美容整形手術の分野に関するもので、そして、特に、組織増大に陥り易くそしてさらに運動及び/又はダイエットによる長期間での除去の余地がない身体部位における過剰な脂肪細胞を除去するためのレーザー手術に関する。
【背景技術】
【0002】
現代社会は容易に手に入る多量の食物、即ち、“ファーストフード”を作り出してきた、そしてまた、娯楽が例えば、テレビ観賞、ビデオゲームプレイ及び高カロリーのスナックフードを食べながらの電話でのおしゃべりなどの座りきりのライフスタイルを助長する環境を作り出してきたことは良く知られている。このことが人々にとって脂肪組織、脂肪細胞の増加による過大体重をもたらしてきた。或る遺伝子状態がさらにまたダイエットや運動によって影響されない又は影響の少ない部位にあり取り除くことが難しい過剰な脂肪細胞部位を形成してきた。
【0003】
過剰な脂肪沈着、即ち“リポジストロフィー”は、皮下細胞組織の深層部分での不均衡な増大によって作り出される。
【0004】
リポジストロフィーは脂肪細胞が特定の方法で生ずる親譲りの遺伝子コードをもっているために作り出される。それぞれの脂肪細胞はベータ1(脂肪遺伝性)及びアルファー2(脂肪分解性)受容体をその膜内にもっている。特定部位に多くのベータ1受容体をもっているときに、局部的な脂肪細胞又はリポジストロフィーが作り出される。或る家族では過剰なベータ受容体のために、これらの家族は大きな足、胸、ウエスト、等々をもつ傾向がある。低カロリーダイエット単独でのこれらの患者の治療においては通常は成功せず、治療の放棄やたとえ局部的な脂肪が取り除かれても再び回復しそして同じ不健康な習慣に戻ってしまいがちである。
【0005】
リポジストロフィー治療の唯一有効な方法は、治療部位における遺伝的に変化した脂肪組織及び類似の組織に直接的に作用させることである。
【0006】
歴史的には、この問題を解決するために種々の異なった方法が開発されてきたしそして人々が脂肪組織を取り除くか又は減少させるために年間10億ドルも消費されている。70年代後半に脂肪吸引が使用され始め、脂肪取出し(リポスカルプチュアー)がそれに続き、80年代後半には、改良された脂肪吸引は、流体を取り除くために局部麻酔下で外傷套管針を使用して実施された。最近の超音波脂肪取出しは90年代中頃に開発されそして、そんなに効果的であることが実証されてはいないが外部レーザー源を使用した“レーザー脂肪吸引”に関する報告がいくつかある。
【0007】
興味のあるいくつかの特許としては:
特許文献1はレーザー美容整形手術法と題して、例えば、皺、しかめっ面、及び襞を取り除く美容レーザー手術を開示している。石英ファイバーが皮膚に挿入されそして532から1060nmの範囲のレーザー照射が記載されておりそして532nmの波長が好ましい。皺やその他の望ましくない状態を取り除くための、フック、開創器、二弁式検腔鏡、等々のような種々の医療装置が記載されている。
【0008】
特許文献2は、“レーザーによる脂肪吸引方法及び装置”という題で、水源からの内腔をもつ脂肪吸引カニューレ、水を取り除くための吸引手段、及びカニューレ端部の活性部位で水を加熱するためのカニューレ内のレーザー源を開示している。加熱された水は端部から出てそして周囲の脂肪組織を液化温度まで加熱する。レーザー照射は如何なる組織にも直接的な影響は与えない。
【0009】
特許文献3は、“レーザーエネルギーの手段による脂肪層の除去方法及び装置”と題して、中心に光ファイバーを有する窪み針を開示している。脂肪組織、脂肪細胞は細胞壁が破壊されると液化する。その流体は針を通しての吸引によって除去される。レーザーの波長範囲は0.75から2.5ミクロンと記載されているが、しかし好ましい波長は1.06とされている。丸められた光ファイバー末端は、針の末端を超えて図3に示されている。ポリーニ等はNd:YAGタイプのレーザーを使用し波長範囲は上記のとおりと記載している。ポリーニ等はさらに、生成する液体は身体から通常の吸収によって取り除かれることが第4欄32から39行に記載されている。
【0010】
特許文献4は、“脂肪過多組織の選択的処置方法及び装置”と題して、脂肪過多組織の除去を開示している。外部レーザー、その他のレーザーと同様にYAG源は880から935nm、1150から1230nm又は2280から2360nmの範囲の波長をもつエネルギーを出力する。そこでは、低波長帯、例えば、900から930、及び1150から1230が脂肪組織の治療に好ましいことが、第11欄、55行から第12欄、9行に記載されている。レーザー光は外部から照射されそしてカニューレ又は皮下注射針による吸引は、破壊されそして液体中に生成する脂肪組織を取り除くために使用されることが第12欄、30から55行に記載されている。また、皮膚組織の冷却も第11欄、1行から22行に記載されている。脂肪組織を取り除くために内部レーザーエネルギーを使用する危険性は、高出力が必要であるためであることが第6欄、50行から64行に記載されている。
【0011】
このように、表面変形、後操作の複雑性を最小化し、そして脂肪細胞を選択された部位で除去する治療技術が求められている。本発明はそのような要望を満たすものである。
【特許文献1】USP5,807,385
【特許文献2】USP6,106,516
【特許文献3】USP6,206,873
【特許文献4】USP6,605,080
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の課題は、光ファイバーによるレーザー照射を使用して治療部位に適用する美容整形手術方法を提供することである。
【0013】
本発明の別の課題は、レーザー照射を使用して治療部位の脂肪組織を破壊する美容整形手術方法を提供することである。
【0014】
本発明のさらに別の課題は、約980nmの波長のレーザー照射を使用する美容整形手術方法を提供することである。
【0015】
本発明のなおさらに別の課題は、レーザー照射を使用し脂肪組織に直接的に作用させて目標の脂肪を破壊する美容整形手術方法を提供することである。
【0016】
本発明の少なくとも一つの目的は、目標の組織を急速に加熱して破壊するために高出力源からのレーザー照射を使用する美容整形手術方法を提供することである。
【0017】
本発明の別の目的は、脂肪組織、特にダイエットや運動では効果の出ない身体の部位にレーザー照射を直接的に作用させる美容整形手術方法を提供することである。
【0018】
本発明のまた別の目的は、レーザー照射を皮下脂肪に直接的に作用させる美容整形手術方法を提供することである。
【0019】
本発明の少なくとも一つの目標は、レーザー照射を脂肪に直接的に作用させて脂肪組織の乳化を起こさせそれから吸収によって除去し、リンパ管系や排液法によって取り除く美容整形手術方法を提供することである。
【0020】
本発明の別の目標は、構造組織を破壊することなしに、レーザー照射を脂肪組織に直接的に作用させる美容整形手術方法を提供することである。
【0021】
本発明のさらなる別の目標は、皮膚の弛み(弛緩状態)を50%以上減少させるレーザー照射を使用する美容整形手術方法を提供することである。
【0022】
本発明のまたさらなる別の目標は、レーザー処理によって、作用される皮膚の強化や平滑化を生じさせるセルライトに直接に作用させる美容整形手術方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明は、980nmの高出力レーザー操作の手段によって、特に脂肪削減とコラーゲン再生などの美容整形手術方法及び装置を提供する。美容整形手術方法は実質的には局在化した脂肪を減少させるか又は取り除く、そして本質的には、治療部位に挿入する光ファイバーを使用して脂肪組織を局部レーザー加熱によって弛み(弛緩状態)を減少させる。本発明の装置及び方法は、リポジストロフィーと弛みを治療するために特に適している。高出力レーザーエネルギーが“脂肪”細胞に適用されて細胞壁を破壊して細胞流体を解放させる。レーザー照射は、単一の内腔をもつカテーテル状の装置内に保持されている光ファイバーを通して照射される。光ファイバーは端部に配されている拡散器(ディフーザー)を有し、端部全体の周囲の組織をさらに加熱する。生理食塩水もまた脂肪細胞の加熱と結果として起こる破壊とその除去を補助するために治療部位に挿入される。治療部位における細胞流体は、入り口部から吸収法や排液法によって身体から取り除き、且つ治療部位の外傷を最小化し除去を促進する技術を組み合わせることによって除去される。細胞流体を除去する追加の技術としては、弾力性のある包帯や外部吸引の手段によって入り口部に直接適用しても良い。急速なそして持続的な美容上の変化は、これまで治療できなかった脂肪組織をもつ部位においてさえも、治療部位の外傷を最小化しながら、達成することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明により、長期間の運動及び/又はダイエットによっても除去が難しい身体部位の過剰な脂肪細胞を除去し、局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させそして同時にコラーゲンを再生することができ、且つ治療部位の外傷を最小化しながら、これまで治療できなかった脂肪組織をもつ部位においてさえも美容上の外観を改善することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明は、約980nmの高出力レーザー操作の手段によって、美容整形手術のための方法及び装置を記載する。美容整形手術方法は実質的には局在化した脂肪及び/又は弛み(弛緩状態)を、治療部位に挿入した光ファイバー手段によって脂肪組織を局部加熱することによって、減少させるか又は取り除く。高出力レーザーエネルギーが“脂肪”細胞に適用されて細胞壁を破壊して細胞流体を解放させる温度に加熱する。レーザー照射は、単一の内腔をもつカテーテル状の装置内に保持されている光ファイバーによって照射される。光ファイバーは、端部全体の周囲の組織を容易に加熱するために、端部に配されている拡散器(ディフーザー)を有する。脂肪細胞の加熱をさらに助けるために、生理食塩水もまた治療部位に注入される。治療部位における細胞流体は、入り口部から吸収法及び/又は回収法、排液法によって身体から取り除き、且つ治療部位の外傷を最小化し、弾力性のある包帯や外部吸引の手段による直接的な方法を含む技術を組み合わせることによって除去される。急速なそして持続的な美容上の変化は、これまで治療できなかった脂肪組織をもつ部位においてさえも、治療部位の外傷を最小化しながら、達成することができる。
【0026】
一態様においては、本発明の技術は、患者の美観上好ましくない脂肪を取り除きそして、特にダイエットや運動によっても変化しにくい部位の身体の異なった部分の弛み(弛緩状態)を減少させるために15w−980nmのダイオードレーザーを使用する。
【0027】
980nmレーザーでの治療が効率的でそして80%以上の患者に対して従来からの脂肪吸引よりもより適していることが証明された。それぞれの沈着脂肪はレーザーの作用によって乳化しそれからリンパ管によって吸収されそして取り除かれる或る割合の脂肪をもっている。脂肪はグリセロール鎖と3−脂肪酸の3単位によって構成されている。熱は脂肪を解離しそしてグリセロールは尿によって排泄される。エネルギー単位としての3−脂肪酸は身体によって容易に使用されそして他のポリ不飽和油のようにリンパ管(二三週間かかる)及び肝臓システムによって取り除かれる。脂肪吸引及びその変形に比較して、この方法は構造組織を保護し、脂肪細胞のみに作用する。さらに、それは皮膚の弛みを50%位まで減少させることができる繊維芽弾性収縮を生じさせる。この後者の効果は、余分の細胞マトリックスの性質を部分的に奪うことによって生ずる。この治療はまた皮膚の強度や平滑性を取り戻す典型的な細胞質の繊維芽管に作用する。
【0028】
本発明に従った手順は以下のとおりである:治療部位を過剰の脂肪細胞の深さとおおよその体積(cm3
)によって特定するためにマーク(印)を付ける。治療部位を(殺菌)消毒する。挿入位置をマークする。患者を無菌環境下に置きそして挿入位置になるべき皮膚に局部麻酔をかける。小さな挿入口を作りそして小さな曲がったヘモスタットを使用してその部分を拡げて予備の穴を開ける。短い挿入カテーテルをこの穴を通してその部分に挿入し、そして膨潤麻酔を最初半径方向の最も深い層に、次いで徐々に表面近い所へと注入する。麻酔の浸透はそれからポンプによって行われる。ファイバー直径に応じて選択された針を選択し(例えば、大きな部位用の600nmファイバーの場合は18Gフランス、そして顔面治療用の220nmファイバーの場合には25Gフランス)そしてそれを挿入してそれから殺菌した光ファイバーを挿入する。適切な治療モード及びレーザーのパラメーターは、例えば、表1のように選択される。ファイバー端の位置はレーザーの狙いをつけるビームによってコントロールされる。予め選択されたエネルギーを照射しそしてファイバーを所望の部位を治療するために動かす。超音波のガイドをファイバー端の位置決めに使用することもできる。入り口部の全てが治療された後で、超音波及びリンパ管排液法の後処理が行われる。弾力性のある包帯を治療部位に3から5日間巻いておく。
【0029】
この治療は(脂肪吸引に比較して)局部収縮と部位の固定化の付加によって構造組織と皮膚の弾力を保持する。これは弛みを50%まで減少させる。
【0030】
一般的には、治療の最初の72時間は、超音波検出及びリンパ管排液法を必要とするかなりの浮腫がある。最初の2週間の間で、浮腫は約80%減少しそして皮膚収縮が現れる。2から5週間では、リンパ腺浮腫は治療部位の境界とともに消失する。一般的な観察としては、治療部位の組織は表面の不規則性が少なくなり弾力が増して、より引き締まって見える、そして身体の形状は連続的に改善されそしてこの処置の約40から60日後にはなんらそれ以外の変化は見られなくなる。
【0031】
低出力の980nmレーザーがセルライトをもつ部位の治療に使用される。結果は、脂肪細胞が破壊されているので、永久的である。非常にまれな例外としては、これらの細胞は副作用として再生されることがあり:レーザー照射後、処理部位の軟化が、触感及び治療部位の境界点で硬い区域に現れることがある。これは施術後に乳化した脂肪を除去するために身体によって生産されるリンパ腺浮腫を生成するためである。
【0032】
本発明の成功に関しては、図1A及び1Bはまぶた内側の治療前後の写真を開示しており、図5A及び5Bは胸部の治療前後の写真を開示しており、そして図6A及び6Bは、大腿部及び臀部の治療前後の写真を開示している。
【0033】
図2は、治療部位106に挿入するための針状装置104に結合している光ファイバーケーブル102をもつレーザー照射装置100を示している。流体ポンプ108は、ライン114を通してそして針状装置104を通して膨潤麻酔流体及び生理食塩水を含む流体を注入するために使用される。治療後に、一つ以上のホース110と一つ以上の吸引ヘッド112をもつ流体吸引ポンプ116は入り口部に置かれて治療部位からの液体の除去を助ける。
【0034】
針状装置104に関しては、いくつかの態様が300及び302として図3A及び3Bに示されている。入り口端は適切に処理されている。図3Aに示されるように、針300は断面に、流体を注入しまた流体を吸引除去するために使用されるほぼ中央部の内腔306の外周に置かれた複数の光ファイバー304を有している。光ファイバー304の周りの壁308は外包として作用しそして針300全体は適切に形成された単一形成材料から作られる。図3Bは、内腔310が外包の示されていないコアファイバーである光ファイバー312中の中心に置かれた別の針状装置302の断面を示している。適切な外包層、緩衝層、及び保護層は、示されてはいないが、もし必要なら存在しても良いことは理解されるであろう。
【0035】
図4は、カニューレ402が中心に内腔404をもつ針状装置400のさらに別の態様を示している。端部406は傾いたくさび状に適切に形成されている。内腔404の内側は、別々に又は集積して形成された光ファイバー408に取り付けられている。光ファイバー406の端部410は、光の照射414が光線416と418の間で示されるように横向きに出力されるように形成された鏡412をもった、傾いた出口端をもつように形成されている。端部420に形成されている鏡412はカニューレ壁402の端部406の表面と一致した表面をもっている必要はない。代替としては、鏡412を加える代わりに、端部は反射のための限界角度で傾斜しておりそして光がファイバー406からファイバーの軸に垂直に出てもよい。皮膚表面に脂肪組織が近接しているために、カテーテル又は類似の装置は図2に示されるように、治療部位106に針を案内することが必須ではない。必須なのは、注入針が治療されるべき脂肪部位に光ファイバーを導く必要がある点のみである。
【0036】
図7Aから7Bは、体内の治療部位に流体を注入したり、そこから流体を取り除いたりする、照射のための種々の装置を示している。装置700Aは、挿入端706Aを装備した末端704をもつカニューレ702からなる。カニューレ700は、側面発射端710をもつ一つ以上のレーザー光ファイバー708を保持するための一つ以上の内腔をもっている。拡大された穴712は挿入端706Aの横断軸に沿って置かれる。側面発射端710は、側面発射端710からの照射出力が穴712を通って存在するように、内腔714内に位置する。穴712の長さは穴712の幅の数倍で、流体が出入りするのに充分なスペースを確保している。
【0037】
図7Bにおいては、挿入端706は側面発射端710からの照射出力のための第一の穴716及び挿入端706B上の第二の穴718をもっており、そしてさらに端部706の周りに適切に置かれた流体を出し入れするための別の穴があってもよい。
【0038】
図7Cにおいては、挿入端706Cは、流体制御のための一つの穴720をもっている。穴720の周りに置かれるのは複数の光ファイバー出力端722である。
【0039】
図7Dにおいては、挿入端706Dはカニューレ端部704に取り付けられている。光ファイバー724はカニューレ702の一つの内腔内に置かれておりそして挿入端706Dに直接的に連通している出力端726をもっている。挿入端706Dは高品質の光学シリカから製造されており、そして、例えば、光ファイバー724からの出力照射をさえぎりそして示された半径方向に反射させるように、前面端730に位置する反射被覆728をもっている。さらに、挿入端706Dはカニューレ702内の一つの内腔734と連通している少なくとも一つの内腔732をもっていてもよい。
【0040】
図7Eは、挿入端700Eが二つのレーザー出力孔738と740及び二つの流体制御孔742と744をもっている別の態様を開示している。これは端部700Eの同じ側に置かれたものを示しているが、異なる配置も等しく有効であり、例えば、端部700Eの反対側に置かれた出力孔をもっていてもよい。さらに、照射を出力するとき及び/又は流体を制御するときにカニューレを回転させる必要性を減少させるか又はなくするために、追加の穴を端部周りに含んでいてもよい。
【0041】
図7Fは、光ファイバー724が前面末端748からの照射を拡げるためにくさび形状の終端部746をもっている挿入端700Fの別の態様を開示している。一つ以上の流体制御孔750は挿入端700Eに含まれる。
【0042】
本発明は以下の実施例によってさらに例証されるが、しかしそれによって限定されるものではない。表1は、記載された部位の過剰な脂肪組織を取り除くために本発明のダイオードレーザーを操作するのに使用された種々のパラメーターを示している。
【0043】
【表1】
【0044】
さらに、本発明の治療は外来患者にも対応でき、健康被害が最小で、より優雅でそして一般に知られている治療よりも危険性や合併症が少ない。入院の必要はないが、ダイエット及び物理的な超音波法やリンパ管排液法によるフォローが必要である。結果は約3週間で認められそして最終結果は6週間から10週間で達成される。
【実施例1】
【0045】
図1A及び1Bは、本発明によって与えられる治療効果の例としての、本発明の方法と装置で治療したまぶた下方の外観の治療前後の写真を示す。
【0046】
レーザーエネルギーは使い捨て用光ファイバーを通して皮下組織に直接賦与される。この組織は脂肪及び細い動脈、静脈とリンパ管によって洗浄される構造組織から構成されている。まぶた下方においては、レーザーは4Wの出力で20から40回のパルスで与え、パルス当たり2秒で8ジュールを賦与する。
【0047】
Biolitec(商標)980nmレーザーの照射は、生理食塩水で覆われた皮下組織に選択的に吸収される。熱の影響(980nmの照射は水によって高度に吸収される)によって、脂肪膜は破壊される。例えば、15ワットで3秒間(45ジュール)使用すると、温度は光ファイバー端部で約100℃に達し、膨潤麻酔によって伝達されると温度は70℃±10℃に拡散しそして低下する。細胞タンパク質を変性するためには最低でも50℃の温度が必要でそして好ましくは細胞の温度は70℃±10℃の範囲で処理されるべきであると思考される。レーザーファイバーを前後に動かすと、脂肪組織の解離で2cmの貫通が達成された。
【実施例2】
【0048】
図5A及び5Bは、本発明によって与えられる治療効果の例としての、本発明の方法と装置で治療した背面部外観の治療前後の写真を示す。
【0049】
レーザーエネルギーは使い捨て用光ファイバーを通して皮下組織に直接賦与される。この組織は脂肪及び細い動脈、静脈とリンパ管によって洗浄される構造組織から構成されている。背面部においては、レーザーは12Wの出力で70回以上のパルスで与え、パルス当たり3秒で36ジュールを賦与する。
【0050】
Biolitec(商標)980nmレーザーの照射は、生理食塩水で覆われた皮下組織に選択的に吸収される。熱の影響(980nmの照射は水によって高度に吸収される)によって、脂肪膜は破壊される。例えば、15ワットで3秒間(45ジュール)使用すると、温度は光ファイバー端部で約100℃に達し、膨潤麻酔によって伝達されると温度は70℃±10℃に拡散しそして低下する。細胞タンパク質を変性するためには最低でも50℃の温度が必要でそして好ましくは細胞の温度は70℃±10℃の範囲で処理されるべきであると思考される。レーザーファイバーを前後に動かすと、脂肪組織の解離で2cmの貫通が達成された。
【実施例3】
【0051】
図6A及び6Bは、本発明によって与えられる治療効果の例としての、本発明の方法と装置で治療した大腿部外側外観の治療前後の写真を示す。
【0052】
レーザーエネルギーは使い捨て用光ファイバーを通して皮下組織に直接賦与される。この組織は脂肪及び細い動脈、静脈とリンパ管によって洗浄される構造組織から構成されている。大腿部と臀部においては、レーザーは15Wの出力で少なくとも70回のパルスで与え、パルス当たり2秒で30ジュールを賦与する。
【0053】
Biolitec(商標)980nmレーザーの照射は、生理食塩水で覆われた皮下組織に選択的に吸収される。熱の影響(980nmの照射は水によって高度に吸収される)によって、脂肪膜は破壊される。例えば、15ワットで3秒間(45ジュール)使用すると、温度は光ファイバー端部で約100℃に達し、膨潤麻酔によって伝達されると温度は70℃±10℃に拡散しそして低下する。細胞タンパク質を変性するためには最低でも50℃の温度が必要でそして好ましくは細胞の温度は70℃±10℃の範囲で処理されるべきであると思考される。レーザーファイバーを前後に動かすと、脂肪組織の解離で2cmの貫通が達成された。
【0054】
本発明の好ましい態様を、添付の図面を参照して説明したが、本発明はその厳密な態様に限定されるものではなく、そして熟練した当業者であれば、添付した特許請求の範囲に記載された範囲と精神から逸脱することなしに種々の変形や修正が可能であることは理解すべきである。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明を使用すると、長期間の運動及び/又はダイエットによっても除去が難しい身体部位の過剰な脂肪細胞を除去し、局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させそして同時にコラーゲンを再生して美容上の外観を改善することができるので、局部的肥満や弛みを解消するための美容整形手術方法及びその装置として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】図1A及び1Bは、本発明によって与えられる治療効果の例としての、本発明の方法と装置で治療したまぶた下方の外観における治療前後の写真を示す。
【図2】図2は本発明の装置の概念図を示す。
【図3】図3A及び3Bは本発明の装置に類似の針の二つの異なった態様の断面図を示す。
【図4】図4は本発明におけるカニューレ内の光ファイバーの断面図を示す。
【図5】図5A及び5Bは、本発明によって与えられる治療効果の例としての、本発明の方法と装置で治療した背面部外観の治療前後の写真を示す。
【図6】図6A及び6Bは、本発明によって与えられる治療効果の例としての、本発明の方法と装置で治療した大腿部外側外観の治療前後の写真を示す。
【図7】図7Aから7Fは、レーザー照射と治療部位からの液体除去の適用例の異なった装置を示す。
【図1A】
【図1B】
【技術分野】
【0001】
本発明は美容整形手術の分野に関するもので、そして、特に、組織増大に陥り易くそしてさらに運動及び/又はダイエットによる長期間での除去の余地がない身体部位における過剰な脂肪細胞を除去するためのレーザー手術に関する。
【背景技術】
【0002】
現代社会は容易に手に入る多量の食物、即ち、“ファーストフード”を作り出してきた、そしてまた、娯楽が例えば、テレビ観賞、ビデオゲームプレイ及び高カロリーのスナックフードを食べながらの電話でのおしゃべりなどの座りきりのライフスタイルを助長する環境を作り出してきたことは良く知られている。このことが人々にとって脂肪組織、脂肪細胞の増加による過大体重をもたらしてきた。或る遺伝子状態がさらにまたダイエットや運動によって影響されない又は影響の少ない部位にあり取り除くことが難しい過剰な脂肪細胞部位を形成してきた。
【0003】
過剰な脂肪沈着、即ち“リポジストロフィー”は、皮下細胞組織の深層部分での不均衡な増大によって作り出される。
【0004】
リポジストロフィーは脂肪細胞が特定の方法で生ずる親譲りの遺伝子コードをもっているために作り出される。それぞれの脂肪細胞はベータ1(脂肪遺伝性)及びアルファー2(脂肪分解性)受容体をその膜内にもっている。特定部位に多くのベータ1受容体をもっているときに、局部的な脂肪細胞又はリポジストロフィーが作り出される。或る家族では過剰なベータ受容体のために、これらの家族は大きな足、胸、ウエスト、等々をもつ傾向がある。低カロリーダイエット単独でのこれらの患者の治療においては通常は成功せず、治療の放棄やたとえ局部的な脂肪が取り除かれても再び回復しそして同じ不健康な習慣に戻ってしまいがちである。
【0005】
リポジストロフィー治療の唯一有効な方法は、治療部位における遺伝的に変化した脂肪組織及び類似の組織に直接的に作用させることである。
【0006】
歴史的には、この問題を解決するために種々の異なった方法が開発されてきたしそして人々が脂肪組織を取り除くか又は減少させるために年間10億ドルも消費されている。70年代後半に脂肪吸引が使用され始め、脂肪取出し(リポスカルプチュアー)がそれに続き、80年代後半には、改良された脂肪吸引は、流体を取り除くために局部麻酔下で外傷套管針を使用して実施された。最近の超音波脂肪取出しは90年代中頃に開発されそして、そんなに効果的であることが実証されてはいないが外部レーザー源を使用した“レーザー脂肪吸引”に関する報告がいくつかある。
【0007】
興味のあるいくつかの特許としては:
特許文献1はレーザー美容整形手術法と題して、例えば、皺、しかめっ面、及び襞を取り除く美容レーザー手術を開示している。石英ファイバーが皮膚に挿入されそして532から1060nmの範囲のレーザー照射が記載されておりそして532nmの波長が好ましい。皺やその他の望ましくない状態を取り除くための、フック、開創器、二弁式検腔鏡、等々のような種々の医療装置が記載されている。
【0008】
特許文献2は、“レーザーによる脂肪吸引方法及び装置”という題で、水源からの内腔をもつ脂肪吸引カニューレ、水を取り除くための吸引手段、及びカニューレ端部の活性部位で水を加熱するためのカニューレ内のレーザー源を開示している。加熱された水は端部から出てそして周囲の脂肪組織を液化温度まで加熱する。レーザー照射は如何なる組織にも直接的な影響は与えない。
【0009】
特許文献3は、“レーザーエネルギーの手段による脂肪層の除去方法及び装置”と題して、中心に光ファイバーを有する窪み針を開示している。脂肪組織、脂肪細胞は細胞壁が破壊されると液化する。その流体は針を通しての吸引によって除去される。レーザーの波長範囲は0.75から2.5ミクロンと記載されているが、しかし好ましい波長は1.06とされている。丸められた光ファイバー末端は、針の末端を超えて図3に示されている。ポリーニ等はNd:YAGタイプのレーザーを使用し波長範囲は上記のとおりと記載している。ポリーニ等はさらに、生成する液体は身体から通常の吸収によって取り除かれることが第4欄32から39行に記載されている。
【0010】
特許文献4は、“脂肪過多組織の選択的処置方法及び装置”と題して、脂肪過多組織の除去を開示している。外部レーザー、その他のレーザーと同様にYAG源は880から935nm、1150から1230nm又は2280から2360nmの範囲の波長をもつエネルギーを出力する。そこでは、低波長帯、例えば、900から930、及び1150から1230が脂肪組織の治療に好ましいことが、第11欄、55行から第12欄、9行に記載されている。レーザー光は外部から照射されそしてカニューレ又は皮下注射針による吸引は、破壊されそして液体中に生成する脂肪組織を取り除くために使用されることが第12欄、30から55行に記載されている。また、皮膚組織の冷却も第11欄、1行から22行に記載されている。脂肪組織を取り除くために内部レーザーエネルギーを使用する危険性は、高出力が必要であるためであることが第6欄、50行から64行に記載されている。
【0011】
このように、表面変形、後操作の複雑性を最小化し、そして脂肪細胞を選択された部位で除去する治療技術が求められている。本発明はそのような要望を満たすものである。
【特許文献1】USP5,807,385
【特許文献2】USP6,106,516
【特許文献3】USP6,206,873
【特許文献4】USP6,605,080
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の課題は、光ファイバーによるレーザー照射を使用して治療部位に適用する美容整形手術方法を提供することである。
【0013】
本発明の別の課題は、レーザー照射を使用して治療部位の脂肪組織を破壊する美容整形手術方法を提供することである。
【0014】
本発明のさらに別の課題は、約980nmの波長のレーザー照射を使用する美容整形手術方法を提供することである。
【0015】
本発明のなおさらに別の課題は、レーザー照射を使用し脂肪組織に直接的に作用させて目標の脂肪を破壊する美容整形手術方法を提供することである。
【0016】
本発明の少なくとも一つの目的は、目標の組織を急速に加熱して破壊するために高出力源からのレーザー照射を使用する美容整形手術方法を提供することである。
【0017】
本発明の別の目的は、脂肪組織、特にダイエットや運動では効果の出ない身体の部位にレーザー照射を直接的に作用させる美容整形手術方法を提供することである。
【0018】
本発明のまた別の目的は、レーザー照射を皮下脂肪に直接的に作用させる美容整形手術方法を提供することである。
【0019】
本発明の少なくとも一つの目標は、レーザー照射を脂肪に直接的に作用させて脂肪組織の乳化を起こさせそれから吸収によって除去し、リンパ管系や排液法によって取り除く美容整形手術方法を提供することである。
【0020】
本発明の別の目標は、構造組織を破壊することなしに、レーザー照射を脂肪組織に直接的に作用させる美容整形手術方法を提供することである。
【0021】
本発明のさらなる別の目標は、皮膚の弛み(弛緩状態)を50%以上減少させるレーザー照射を使用する美容整形手術方法を提供することである。
【0022】
本発明のまたさらなる別の目標は、レーザー処理によって、作用される皮膚の強化や平滑化を生じさせるセルライトに直接に作用させる美容整形手術方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明は、980nmの高出力レーザー操作の手段によって、特に脂肪削減とコラーゲン再生などの美容整形手術方法及び装置を提供する。美容整形手術方法は実質的には局在化した脂肪を減少させるか又は取り除く、そして本質的には、治療部位に挿入する光ファイバーを使用して脂肪組織を局部レーザー加熱によって弛み(弛緩状態)を減少させる。本発明の装置及び方法は、リポジストロフィーと弛みを治療するために特に適している。高出力レーザーエネルギーが“脂肪”細胞に適用されて細胞壁を破壊して細胞流体を解放させる。レーザー照射は、単一の内腔をもつカテーテル状の装置内に保持されている光ファイバーを通して照射される。光ファイバーは端部に配されている拡散器(ディフーザー)を有し、端部全体の周囲の組織をさらに加熱する。生理食塩水もまた脂肪細胞の加熱と結果として起こる破壊とその除去を補助するために治療部位に挿入される。治療部位における細胞流体は、入り口部から吸収法や排液法によって身体から取り除き、且つ治療部位の外傷を最小化し除去を促進する技術を組み合わせることによって除去される。細胞流体を除去する追加の技術としては、弾力性のある包帯や外部吸引の手段によって入り口部に直接適用しても良い。急速なそして持続的な美容上の変化は、これまで治療できなかった脂肪組織をもつ部位においてさえも、治療部位の外傷を最小化しながら、達成することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明により、長期間の運動及び/又はダイエットによっても除去が難しい身体部位の過剰な脂肪細胞を除去し、局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させそして同時にコラーゲンを再生することができ、且つ治療部位の外傷を最小化しながら、これまで治療できなかった脂肪組織をもつ部位においてさえも美容上の外観を改善することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明は、約980nmの高出力レーザー操作の手段によって、美容整形手術のための方法及び装置を記載する。美容整形手術方法は実質的には局在化した脂肪及び/又は弛み(弛緩状態)を、治療部位に挿入した光ファイバー手段によって脂肪組織を局部加熱することによって、減少させるか又は取り除く。高出力レーザーエネルギーが“脂肪”細胞に適用されて細胞壁を破壊して細胞流体を解放させる温度に加熱する。レーザー照射は、単一の内腔をもつカテーテル状の装置内に保持されている光ファイバーによって照射される。光ファイバーは、端部全体の周囲の組織を容易に加熱するために、端部に配されている拡散器(ディフーザー)を有する。脂肪細胞の加熱をさらに助けるために、生理食塩水もまた治療部位に注入される。治療部位における細胞流体は、入り口部から吸収法及び/又は回収法、排液法によって身体から取り除き、且つ治療部位の外傷を最小化し、弾力性のある包帯や外部吸引の手段による直接的な方法を含む技術を組み合わせることによって除去される。急速なそして持続的な美容上の変化は、これまで治療できなかった脂肪組織をもつ部位においてさえも、治療部位の外傷を最小化しながら、達成することができる。
【0026】
一態様においては、本発明の技術は、患者の美観上好ましくない脂肪を取り除きそして、特にダイエットや運動によっても変化しにくい部位の身体の異なった部分の弛み(弛緩状態)を減少させるために15w−980nmのダイオードレーザーを使用する。
【0027】
980nmレーザーでの治療が効率的でそして80%以上の患者に対して従来からの脂肪吸引よりもより適していることが証明された。それぞれの沈着脂肪はレーザーの作用によって乳化しそれからリンパ管によって吸収されそして取り除かれる或る割合の脂肪をもっている。脂肪はグリセロール鎖と3−脂肪酸の3単位によって構成されている。熱は脂肪を解離しそしてグリセロールは尿によって排泄される。エネルギー単位としての3−脂肪酸は身体によって容易に使用されそして他のポリ不飽和油のようにリンパ管(二三週間かかる)及び肝臓システムによって取り除かれる。脂肪吸引及びその変形に比較して、この方法は構造組織を保護し、脂肪細胞のみに作用する。さらに、それは皮膚の弛みを50%位まで減少させることができる繊維芽弾性収縮を生じさせる。この後者の効果は、余分の細胞マトリックスの性質を部分的に奪うことによって生ずる。この治療はまた皮膚の強度や平滑性を取り戻す典型的な細胞質の繊維芽管に作用する。
【0028】
本発明に従った手順は以下のとおりである:治療部位を過剰の脂肪細胞の深さとおおよその体積(cm3
)によって特定するためにマーク(印)を付ける。治療部位を(殺菌)消毒する。挿入位置をマークする。患者を無菌環境下に置きそして挿入位置になるべき皮膚に局部麻酔をかける。小さな挿入口を作りそして小さな曲がったヘモスタットを使用してその部分を拡げて予備の穴を開ける。短い挿入カテーテルをこの穴を通してその部分に挿入し、そして膨潤麻酔を最初半径方向の最も深い層に、次いで徐々に表面近い所へと注入する。麻酔の浸透はそれからポンプによって行われる。ファイバー直径に応じて選択された針を選択し(例えば、大きな部位用の600nmファイバーの場合は18Gフランス、そして顔面治療用の220nmファイバーの場合には25Gフランス)そしてそれを挿入してそれから殺菌した光ファイバーを挿入する。適切な治療モード及びレーザーのパラメーターは、例えば、表1のように選択される。ファイバー端の位置はレーザーの狙いをつけるビームによってコントロールされる。予め選択されたエネルギーを照射しそしてファイバーを所望の部位を治療するために動かす。超音波のガイドをファイバー端の位置決めに使用することもできる。入り口部の全てが治療された後で、超音波及びリンパ管排液法の後処理が行われる。弾力性のある包帯を治療部位に3から5日間巻いておく。
【0029】
この治療は(脂肪吸引に比較して)局部収縮と部位の固定化の付加によって構造組織と皮膚の弾力を保持する。これは弛みを50%まで減少させる。
【0030】
一般的には、治療の最初の72時間は、超音波検出及びリンパ管排液法を必要とするかなりの浮腫がある。最初の2週間の間で、浮腫は約80%減少しそして皮膚収縮が現れる。2から5週間では、リンパ腺浮腫は治療部位の境界とともに消失する。一般的な観察としては、治療部位の組織は表面の不規則性が少なくなり弾力が増して、より引き締まって見える、そして身体の形状は連続的に改善されそしてこの処置の約40から60日後にはなんらそれ以外の変化は見られなくなる。
【0031】
低出力の980nmレーザーがセルライトをもつ部位の治療に使用される。結果は、脂肪細胞が破壊されているので、永久的である。非常にまれな例外としては、これらの細胞は副作用として再生されることがあり:レーザー照射後、処理部位の軟化が、触感及び治療部位の境界点で硬い区域に現れることがある。これは施術後に乳化した脂肪を除去するために身体によって生産されるリンパ腺浮腫を生成するためである。
【0032】
本発明の成功に関しては、図1A及び1Bはまぶた内側の治療前後の写真を開示しており、図5A及び5Bは胸部の治療前後の写真を開示しており、そして図6A及び6Bは、大腿部及び臀部の治療前後の写真を開示している。
【0033】
図2は、治療部位106に挿入するための針状装置104に結合している光ファイバーケーブル102をもつレーザー照射装置100を示している。流体ポンプ108は、ライン114を通してそして針状装置104を通して膨潤麻酔流体及び生理食塩水を含む流体を注入するために使用される。治療後に、一つ以上のホース110と一つ以上の吸引ヘッド112をもつ流体吸引ポンプ116は入り口部に置かれて治療部位からの液体の除去を助ける。
【0034】
針状装置104に関しては、いくつかの態様が300及び302として図3A及び3Bに示されている。入り口端は適切に処理されている。図3Aに示されるように、針300は断面に、流体を注入しまた流体を吸引除去するために使用されるほぼ中央部の内腔306の外周に置かれた複数の光ファイバー304を有している。光ファイバー304の周りの壁308は外包として作用しそして針300全体は適切に形成された単一形成材料から作られる。図3Bは、内腔310が外包の示されていないコアファイバーである光ファイバー312中の中心に置かれた別の針状装置302の断面を示している。適切な外包層、緩衝層、及び保護層は、示されてはいないが、もし必要なら存在しても良いことは理解されるであろう。
【0035】
図4は、カニューレ402が中心に内腔404をもつ針状装置400のさらに別の態様を示している。端部406は傾いたくさび状に適切に形成されている。内腔404の内側は、別々に又は集積して形成された光ファイバー408に取り付けられている。光ファイバー406の端部410は、光の照射414が光線416と418の間で示されるように横向きに出力されるように形成された鏡412をもった、傾いた出口端をもつように形成されている。端部420に形成されている鏡412はカニューレ壁402の端部406の表面と一致した表面をもっている必要はない。代替としては、鏡412を加える代わりに、端部は反射のための限界角度で傾斜しておりそして光がファイバー406からファイバーの軸に垂直に出てもよい。皮膚表面に脂肪組織が近接しているために、カテーテル又は類似の装置は図2に示されるように、治療部位106に針を案内することが必須ではない。必須なのは、注入針が治療されるべき脂肪部位に光ファイバーを導く必要がある点のみである。
【0036】
図7Aから7Bは、体内の治療部位に流体を注入したり、そこから流体を取り除いたりする、照射のための種々の装置を示している。装置700Aは、挿入端706Aを装備した末端704をもつカニューレ702からなる。カニューレ700は、側面発射端710をもつ一つ以上のレーザー光ファイバー708を保持するための一つ以上の内腔をもっている。拡大された穴712は挿入端706Aの横断軸に沿って置かれる。側面発射端710は、側面発射端710からの照射出力が穴712を通って存在するように、内腔714内に位置する。穴712の長さは穴712の幅の数倍で、流体が出入りするのに充分なスペースを確保している。
【0037】
図7Bにおいては、挿入端706は側面発射端710からの照射出力のための第一の穴716及び挿入端706B上の第二の穴718をもっており、そしてさらに端部706の周りに適切に置かれた流体を出し入れするための別の穴があってもよい。
【0038】
図7Cにおいては、挿入端706Cは、流体制御のための一つの穴720をもっている。穴720の周りに置かれるのは複数の光ファイバー出力端722である。
【0039】
図7Dにおいては、挿入端706Dはカニューレ端部704に取り付けられている。光ファイバー724はカニューレ702の一つの内腔内に置かれておりそして挿入端706Dに直接的に連通している出力端726をもっている。挿入端706Dは高品質の光学シリカから製造されており、そして、例えば、光ファイバー724からの出力照射をさえぎりそして示された半径方向に反射させるように、前面端730に位置する反射被覆728をもっている。さらに、挿入端706Dはカニューレ702内の一つの内腔734と連通している少なくとも一つの内腔732をもっていてもよい。
【0040】
図7Eは、挿入端700Eが二つのレーザー出力孔738と740及び二つの流体制御孔742と744をもっている別の態様を開示している。これは端部700Eの同じ側に置かれたものを示しているが、異なる配置も等しく有効であり、例えば、端部700Eの反対側に置かれた出力孔をもっていてもよい。さらに、照射を出力するとき及び/又は流体を制御するときにカニューレを回転させる必要性を減少させるか又はなくするために、追加の穴を端部周りに含んでいてもよい。
【0041】
図7Fは、光ファイバー724が前面末端748からの照射を拡げるためにくさび形状の終端部746をもっている挿入端700Fの別の態様を開示している。一つ以上の流体制御孔750は挿入端700Eに含まれる。
【0042】
本発明は以下の実施例によってさらに例証されるが、しかしそれによって限定されるものではない。表1は、記載された部位の過剰な脂肪組織を取り除くために本発明のダイオードレーザーを操作するのに使用された種々のパラメーターを示している。
【0043】
【表1】
【0044】
さらに、本発明の治療は外来患者にも対応でき、健康被害が最小で、より優雅でそして一般に知られている治療よりも危険性や合併症が少ない。入院の必要はないが、ダイエット及び物理的な超音波法やリンパ管排液法によるフォローが必要である。結果は約3週間で認められそして最終結果は6週間から10週間で達成される。
【実施例1】
【0045】
図1A及び1Bは、本発明によって与えられる治療効果の例としての、本発明の方法と装置で治療したまぶた下方の外観の治療前後の写真を示す。
【0046】
レーザーエネルギーは使い捨て用光ファイバーを通して皮下組織に直接賦与される。この組織は脂肪及び細い動脈、静脈とリンパ管によって洗浄される構造組織から構成されている。まぶた下方においては、レーザーは4Wの出力で20から40回のパルスで与え、パルス当たり2秒で8ジュールを賦与する。
【0047】
Biolitec(商標)980nmレーザーの照射は、生理食塩水で覆われた皮下組織に選択的に吸収される。熱の影響(980nmの照射は水によって高度に吸収される)によって、脂肪膜は破壊される。例えば、15ワットで3秒間(45ジュール)使用すると、温度は光ファイバー端部で約100℃に達し、膨潤麻酔によって伝達されると温度は70℃±10℃に拡散しそして低下する。細胞タンパク質を変性するためには最低でも50℃の温度が必要でそして好ましくは細胞の温度は70℃±10℃の範囲で処理されるべきであると思考される。レーザーファイバーを前後に動かすと、脂肪組織の解離で2cmの貫通が達成された。
【実施例2】
【0048】
図5A及び5Bは、本発明によって与えられる治療効果の例としての、本発明の方法と装置で治療した背面部外観の治療前後の写真を示す。
【0049】
レーザーエネルギーは使い捨て用光ファイバーを通して皮下組織に直接賦与される。この組織は脂肪及び細い動脈、静脈とリンパ管によって洗浄される構造組織から構成されている。背面部においては、レーザーは12Wの出力で70回以上のパルスで与え、パルス当たり3秒で36ジュールを賦与する。
【0050】
Biolitec(商標)980nmレーザーの照射は、生理食塩水で覆われた皮下組織に選択的に吸収される。熱の影響(980nmの照射は水によって高度に吸収される)によって、脂肪膜は破壊される。例えば、15ワットで3秒間(45ジュール)使用すると、温度は光ファイバー端部で約100℃に達し、膨潤麻酔によって伝達されると温度は70℃±10℃に拡散しそして低下する。細胞タンパク質を変性するためには最低でも50℃の温度が必要でそして好ましくは細胞の温度は70℃±10℃の範囲で処理されるべきであると思考される。レーザーファイバーを前後に動かすと、脂肪組織の解離で2cmの貫通が達成された。
【実施例3】
【0051】
図6A及び6Bは、本発明によって与えられる治療効果の例としての、本発明の方法と装置で治療した大腿部外側外観の治療前後の写真を示す。
【0052】
レーザーエネルギーは使い捨て用光ファイバーを通して皮下組織に直接賦与される。この組織は脂肪及び細い動脈、静脈とリンパ管によって洗浄される構造組織から構成されている。大腿部と臀部においては、レーザーは15Wの出力で少なくとも70回のパルスで与え、パルス当たり2秒で30ジュールを賦与する。
【0053】
Biolitec(商標)980nmレーザーの照射は、生理食塩水で覆われた皮下組織に選択的に吸収される。熱の影響(980nmの照射は水によって高度に吸収される)によって、脂肪膜は破壊される。例えば、15ワットで3秒間(45ジュール)使用すると、温度は光ファイバー端部で約100℃に達し、膨潤麻酔によって伝達されると温度は70℃±10℃に拡散しそして低下する。細胞タンパク質を変性するためには最低でも50℃の温度が必要でそして好ましくは細胞の温度は70℃±10℃の範囲で処理されるべきであると思考される。レーザーファイバーを前後に動かすと、脂肪組織の解離で2cmの貫通が達成された。
【0054】
本発明の好ましい態様を、添付の図面を参照して説明したが、本発明はその厳密な態様に限定されるものではなく、そして熟練した当業者であれば、添付した特許請求の範囲に記載された範囲と精神から逸脱することなしに種々の変形や修正が可能であることは理解すべきである。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明を使用すると、長期間の運動及び/又はダイエットによっても除去が難しい身体部位の過剰な脂肪細胞を除去し、局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させそして同時にコラーゲンを再生して美容上の外観を改善することができるので、局部的肥満や弛みを解消するための美容整形手術方法及びその装置として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】図1A及び1Bは、本発明によって与えられる治療効果の例としての、本発明の方法と装置で治療したまぶた下方の外観における治療前後の写真を示す。
【図2】図2は本発明の装置の概念図を示す。
【図3】図3A及び3Bは本発明の装置に類似の針の二つの異なった態様の断面図を示す。
【図4】図4は本発明におけるカニューレ内の光ファイバーの断面図を示す。
【図5】図5A及び5Bは、本発明によって与えられる治療効果の例としての、本発明の方法と装置で治療した背面部外観の治療前後の写真を示す。
【図6】図6A及び6Bは、本発明によって与えられる治療効果の例としての、本発明の方法と装置で治療した大腿部外側外観の治療前後の写真を示す。
【図7】図7Aから7Fは、レーザー照射と治療部位からの液体除去の適用例の異なった装置を示す。
【図1A】
【図1B】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の美容上の外観を改善するために局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させそして同時にコラーゲンを再生する方法であって、該患者の治療部位を確定し、少なくとも一つの注入用の該部位を用意し、該注入のための適切な針を選択し、該治療部位に基づくダイオードレーザーの操作パラメーターを選択し、該部位に針を挿入し、該部位に膨潤麻酔を導入し、該治療部位に液体を入れ、ここで該液体は該治療部位に熱を与え、該液体は広範囲の熱源を与えるためにダイオードレーザーによって加熱される、出力端を有する光ファイバーを該針を通して挿入して該治療部位内に位置させ、該治療部位内の脂肪組織に選択的にレーザー照射を行なって細胞膜を破壊し、該光ファイバーの位置を変えて該治療部位内の未処理の脂肪組織に到達させ、該治療部位を監視して脂肪組織の破壊の度合いを決定し、そして該治療部位に後処理段階を適用する諸工程からなることを特徴とする方法。
【請求項2】
該治療部位が、まぶた、顔、首、胸部、腹部、大腿部及び臀部からなる部位から選択されたものである請求項1記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項3】
18ゲージの針が約600μmの光ファイバー用に、そして25ゲージの針が約200μmの光ファイバー用に選択される請求項1記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項4】
該ダイオードレーザーの該操作パラメーターが該治療部位によって異なり、該操作パラメーターが出力、治療の長さ、エネルギー及びパルスの数を含む請求項2記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項5】
該光ファイバーの位置決めが放射マーカーライト、超音波、及びX線からなる群から選択されたものである請求項1記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項6】
該レーザー照射が約980nmの波長をもつ請求項1記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項7】
治療時の脂肪組織が75℃±25℃の範囲の温度に到達する請求項6記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項8】
該後処理がリンパ管排液法、超音波、針注入によるサイト排液法及び狭窄性付与を含む請求項1記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項9】
さらに外部吸引処理を含む請求項8記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項10】
さらに液化したセルライト組織の除去を含む請求項1記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項11】
該液体が生理食塩水である請求項1記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項12】
該ダイオードレーザーが治療部位によって前もって決定した約5ジュールから約30ジュールのエネルギーを賦与する請求項2記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項13】
該マーカーライトが赤である請求項5記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項14】
脂肪組織を実質的に加熱するための980nmの波長を有するダイオードレーザー、加熱を最大化させる形状を有する光ファイバー端部、及びそこを通して液体を出入りさせるための少なくとも一つの内腔を含むカテーテルからなる請求項1記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させるための装置。
【請求項15】
該ダイオードレーザーが約15Wの出力を有する高出力レーザーである請求項14記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させるための装置。
【請求項16】
該ダイオードレーザーがCW及びパルス化したものからなる群から選択されたモードで操作される請求項14記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させるための装置。
【請求項17】
該ダイオードレーザーの光ファイバーが約200μmから1000μmの直径を有する請求項14記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させるための装置。
【請求項18】
注入点の一つ以上に外部吸引を適用する手段をさらに含む請求項14記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させるための装置。
【請求項19】
該レーザー端部が内部に一つの内腔を有するカテーテル状の装置に取り付けられており、該レーザー端部が該治療部位から液体の流入及び/又は流出を可能にするための複数の開口部を有し、光ファイバーが該内腔内に配されておりそしてファイバー端に固定されている終末部を有している請求項14記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させるための装置。
【請求項1】
患者の美容上の外観を改善するために局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させそして同時にコラーゲンを再生する方法であって、該患者の治療部位を確定し、少なくとも一つの注入用の該部位を用意し、該注入のための適切な針を選択し、該治療部位に基づくダイオードレーザーの操作パラメーターを選択し、該部位に針を挿入し、該部位に膨潤麻酔を導入し、該治療部位に液体を入れ、ここで該液体は該治療部位に熱を与え、該液体は広範囲の熱源を与えるためにダイオードレーザーによって加熱される、出力端を有する光ファイバーを該針を通して挿入して該治療部位内に位置させ、該治療部位内の脂肪組織に選択的にレーザー照射を行なって細胞膜を破壊し、該光ファイバーの位置を変えて該治療部位内の未処理の脂肪組織に到達させ、該治療部位を監視して脂肪組織の破壊の度合いを決定し、そして該治療部位に後処理段階を適用する諸工程からなることを特徴とする方法。
【請求項2】
該治療部位が、まぶた、顔、首、胸部、腹部、大腿部及び臀部からなる部位から選択されたものである請求項1記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項3】
18ゲージの針が約600μmの光ファイバー用に、そして25ゲージの針が約200μmの光ファイバー用に選択される請求項1記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項4】
該ダイオードレーザーの該操作パラメーターが該治療部位によって異なり、該操作パラメーターが出力、治療の長さ、エネルギー及びパルスの数を含む請求項2記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項5】
該光ファイバーの位置決めが放射マーカーライト、超音波、及びX線からなる群から選択されたものである請求項1記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項6】
該レーザー照射が約980nmの波長をもつ請求項1記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項7】
治療時の脂肪組織が75℃±25℃の範囲の温度に到達する請求項6記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項8】
該後処理がリンパ管排液法、超音波、針注入によるサイト排液法及び狭窄性付与を含む請求項1記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項9】
さらに外部吸引処理を含む請求項8記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項10】
さらに液化したセルライト組織の除去を含む請求項1記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項11】
該液体が生理食塩水である請求項1記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項12】
該ダイオードレーザーが治療部位によって前もって決定した約5ジュールから約30ジュールのエネルギーを賦与する請求項2記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項13】
該マーカーライトが赤である請求項5記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させる方法。
【請求項14】
脂肪組織を実質的に加熱するための980nmの波長を有するダイオードレーザー、加熱を最大化させる形状を有する光ファイバー端部、及びそこを通して液体を出入りさせるための少なくとも一つの内腔を含むカテーテルからなる請求項1記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させるための装置。
【請求項15】
該ダイオードレーザーが約15Wの出力を有する高出力レーザーである請求項14記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させるための装置。
【請求項16】
該ダイオードレーザーがCW及びパルス化したものからなる群から選択されたモードで操作される請求項14記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させるための装置。
【請求項17】
該ダイオードレーザーの光ファイバーが約200μmから1000μmの直径を有する請求項14記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させるための装置。
【請求項18】
注入点の一つ以上に外部吸引を適用する手段をさらに含む請求項14記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させるための装置。
【請求項19】
該レーザー端部が内部に一つの内腔を有するカテーテル状の装置に取り付けられており、該レーザー端部が該治療部位から液体の流入及び/又は流出を可能にするための複数の開口部を有し、光ファイバーが該内腔内に配されておりそしてファイバー端に固定されている終末部を有している請求項14記載の局部的なリポジストロフィーと弛みを減少させるための装置。
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図7F】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図7F】
【公表番号】特表2009−502212(P2009−502212A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−510177(P2008−510177)
【出願日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【国際出願番号】PCT/US2006/017027
【国際公開番号】WO2006/121734
【国際公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【出願人】(502359666)セラムオプテック インダストリーズ インコーポレーテッド (20)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【国際出願番号】PCT/US2006/017027
【国際公開番号】WO2006/121734
【国際公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【出願人】(502359666)セラムオプテック インダストリーズ インコーポレーテッド (20)
【Fターム(参考)】
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