屋外用照明器具
【課題】光源から効率よく放熱することが可能であって、メンテナンスの頻度を低減することが可能な屋外用照明器具を提供する。
【解決手段】屋外用照明器具1000は、筺体1100と、取付部1200と、放熱フィン1500とを備える。筺体1100は、発光ダイオード1400を収容するものである。取付部1200は、筐体1100に接続されて筐体1100を支柱1001に取り付けるためのものである。放熱フィン1500は、筐体1100の外側上面1110に配置されるものである。取付部1200は、支柱1001から筐体1100に向かって延びる取付軸Pを含む。放熱フィン1500は、取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って延びている。
【解決手段】屋外用照明器具1000は、筺体1100と、取付部1200と、放熱フィン1500とを備える。筺体1100は、発光ダイオード1400を収容するものである。取付部1200は、筐体1100に接続されて筐体1100を支柱1001に取り付けるためのものである。放熱フィン1500は、筐体1100の外側上面1110に配置されるものである。取付部1200は、支柱1001から筐体1100に向かって延びる取付軸Pを含む。放熱フィン1500は、取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って延びている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般的には屋外用照明器具に関し、特定的には光源として発光ダイオードを備えた屋外用照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、発光ダイオード(LED)の技術が飛躍的に進んでいる。屋外で使用される照明器具には、光源として発光ダイオード(LED)が用いられているものがある。
【0003】
例えば、実用新案登録第3131462号公報(特許文献1)には、複数の発光ダイオードを光源として構成される警報灯を備える防犯灯が記載されている。
【0004】
また、特開2008−305768号公報(特許文献2)には、白色光の照明光を点灯する複数のLEDと、青色光の照明光を点灯する複数のLEDを備えた光源部を有する屋外用照明器具が記載されている。
【0005】
このように、防犯灯や屋外用照明器具の光源として発光ダイオードを用いることによって、光源が長寿命になり、屋外用の照明器具が消灯する危険性を低下させることができる。また、光源が長寿命であるので、屋外用照明器具のメンテナンスの頻度を低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実用新案登録第3131462号公報
【特許文献2】特開2008−305768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、実用新案登録第3131462号公報(特許文献1)に記載の防犯灯や、特開2008−305768号公報(特許文献2)に記載の屋外用照明器具のように、光源として発光ダイオードを用いると、他の光源を用いる場合と比較して、出力が大きく放熱しにくいという問題がある。光源から放熱しにくい場合には、光源の温度が上がらないように、光源の消費電力を小さくすることが考えられる。しかしながら、光源の消費電力を小さくすると、屋外用の照明として十分な明るさが得られないことがある。
【0008】
一方、発光ダイオード以外の光源を用いると、光源の寿命が短くなり、光源を交換するために頻繁にメンテナンスが必要になる。
【0009】
そこで、この発明の目的は、光源から効率よく放熱することが可能であって、メンテナンスの頻度を低減することが可能な屋外用照明器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明に従った屋外用照明器具は、筺体と、取付部と、放熱フィンとを備える。筺体は、発光ダイオードを収容するものである。取付部は、筐体に接続されて筐体を支柱に取り付けるためのものである。放熱フィンは、筐体の外側上面に配置されるものである。取付部は、支柱から筐体に向かって延びる取付軸を含む。放熱フィンは、取付軸が延びる方向に直交する方向に沿って延びている。
【0011】
筺体の外側上面に放熱フィンを備えることによって、放熱面積を増大させて、発光ダイオードを収容する筺体の内部から筺体の外部に、効率よく放熱することができる。
【0012】
ところで、筺体の外側上面に放熱フィンが配置されると、筺体上や放熱フィン上に埃や塵、砂などの塵埃が溜まりやすくなる。塵埃は、特に、筺体と、筺体を支柱に取り付けるための取付部との間に溜まりやすい。筺体上や放熱フィン上に塵埃が溜まると、塵埃を除去するために屋外用照明器具のメンテナンスが必要になる。光源として長寿命の発光ダイオードを用いていても、塵埃を除去するためのメンテナンスをする必要があると、頻繁にメンテナンスを行わなくてはならなくなる。
【0013】
そこで、この屋外用照明器具では、放熱フィンは、取付部の取付軸が延びる方向に直交する方向に沿って延びるように配置される。このため、筺体上や放熱フィン上の塵埃は、風や雨によって放熱フィンの延びる方向に沿って流れて、筺体上から流れ落ちるので、塵埃は筺体と取付部との間に溜まりにくくなる。
【0014】
このようにすることにより、光源から効率よく放熱することが可能であって、メンテナンスの頻度を低減することが可能な屋外用照明器具を提供することができる。
【0015】
この発明に従った屋外用照明器具においては、筐体の外側上面は、取付軸が延びる方向に直交する方向に沿って傾斜されていることが好ましい。
【0016】
このようにすることにより、筺体上の塵埃が、風や雨によって外側上面に沿って流されやすくなる。
【0017】
この発明に従った屋外用照明器具においては、放熱フィンと取付部との距離が、放熱フィンの中央部側において相対的に大きく、放熱フィンの端部側において相対的に小さくなるように放熱フィンは屈曲されていることが好ましい。
【0018】
このようにすることにより、筺体上の塵埃が、筺体の中央部側から外周部側に流れやすくなり、筐体から流れ落ちやすくなる。
【0019】
この発明に従った屋外用照明器具は、複数の放熱フィンを備えることが好ましい。複数の放熱フィンは、取付軸が延びる方向に並んで配置され、複数の放熱フィンどうしの間隔は、放熱フィンの中央部側において相対的に小さく、放熱フィンの端部側において相対的に大きいことが好ましい。
【0020】
このようにすることにより、筺体上の塵埃が、筺体の中央部側から外周部側に流れやすくなり、筐体から流れ落ちやすくなる。
【0021】
この発明に従った屋外用照明器具は、筐体に収容される発光ダイオードに電力を供給する2つの電源部を備えることが好ましい。2つの電源部は、筐体内の中央において、取付軸が延びる方向に直交する方向に沿って並べて配置されていることが好ましい。
【0022】
2つの電源部を筺体内の中央に配置することによって、1つの電源部を筺体の一方の端部に配置し、他方の電源部を筺体の他方の端部に配置して電源部どうしの間に広い間隔を設ける場合よりも、筺体の大きさを小さくすることができる。また、筐体内の中央において、2つの電源部を取付軸が延びる方向に直交する方向に沿って並べて配置することによって、筺体上に塵埃を溜まりにくくすることができる。
【発明の効果】
【0023】
以上のように、この発明によれば、光源から効率よく放熱することが可能であって、メンテナンスの頻度を低減することが可能な屋外用照明器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1実施形態に係る屋外用照明器具の全体を模式的に示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る屋外用照明器具の全体を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る屋外用照明器具を図2に示すIII−III線の方向から見たときの断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る屋外用照明器具を図3に示すIV−IV線の方向から見たときの断面図である。
【図5】電源部の配置と筺体の形状の例を模式的に示す図である。
【図6】電源部の配置の例を模式的に示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る屋外用照明器具の全体を示す斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る屋外用照明器具を図7に示すVIII−VIII線の方向から見たときの断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る屋外用照明器具を図8に示すIX−IX線の方向から見たときの断面図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る屋外用照明器具の別の例を模式的に示す図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係る屋外用照明器具の全体を示す上面図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係る屋外用照明器具の全体を示す斜視図である。
【図13】本発明の第4実施形態に係る屋外用照明器具の全体を示す上面図である。
【図14】本発明の第5実施形態に係る屋外用照明器具の全体を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
(第1実施形態)
図1に示すように、この発明の第1実施形態の屋外用照明器具1000は、主に、筺体1100と取付部1200とから構成されている。筺体1100内には、例えば電源部1300や発光ダイオード(LED)1400が収容されている。筺体1100は、取付部1200を介して支柱1001に取り付けられている。支柱1001は、屋外において地面1002上に立てられている。支柱1001内には配線1003が配置されている。配線1003は、筺体1100内の電源部1300に電力を供給する。電源部1300は、発光ダイオード1400に電力を供給する。
【0027】
図2に示すように、屋外用照明器具1000の筺体1100の外側上面1110上には、複数の放熱フィン1500が配置されている。放熱フィン1500は、支柱1001から筺体1100に向かって延びる取付軸Pに直交する方向Qに沿って延びている。
【0028】
図3に示すように、屋外用照明器具1000の筺体1100の内側上面には、発光ダイオード1400が配置されている。発光ダイオード1400は、筺体1100の内側上面に設置された発光ダイオード基板1410上に取り付けられている。発光ダイオード1400は、レンズ1420によって下側から覆われている。筺体1100の下面は、ガラス板1600によって形成されている。
【0029】
筺体1100内には、2つの電源部1300が収容されている。2つの電源部1300は、筺体1100の内部において、左右方向の中央部に配置されている。
【0030】
図4に示すように、屋外用照明器具1000の放熱フィン1500は、筺体1100の外側上面1110上に、鉛直方向に延びるように配置されている。屋外用照明器具1000の取付部1200の内部には、筺体1100を取り付ける支柱1001(図1)を収容するための支柱固定金具1210が収容されている。支柱1001を支柱固定金具1210に固定することによって、屋外用照明器具1000全体が支柱1001に固定される。支柱1001内部の配線1003(図1)は、支柱固定金具1210に接続される。電源部1300には、支柱固定金具1210を介して、配線1003から電力が供給される。
【0031】
図1〜図4に示すように、配線1003から支柱固定金具1210を通して電源部1300に電力が供給されると、電源部1300は、供給された電力を発光ダイオード1400に供給する。このとき、電源部1300は、交流電圧を直流電圧に変換して供給する。発光ダイオード1400に電力が供給されると、発光ダイオード1400と発光ダイオード基板1410が発熱する。発光ダイオード1400は、発光ダイオード基板1410を介して筺体1100の内側上面に取り付けられている。筺体1100の外側上面1110上には、複数の放熱フィン1500が配置されている。発光ダイオード1400と発光ダイオード基板1410とから発生した熱は、筺体1100を通して放熱フィン1500に伝わり、放熱フィン1500から外部に放熱される。放熱フィン1500が配置されない場合と比較して放熱面積が大きくなり、効率よく放熱される。
【0032】
屋外用照明器具1000は、屋外に配置される。そのため、埃や塵、砂などの塵埃が放熱フィン1500上や筺体1100上に載ることがある。しかし、放熱フィン1500は、取付軸Pに直交する方向Qに沿って延びているので、雨や風によって、放熱フィン1500上や筺体1100上の塵埃は放熱フィン1500の面に沿って流れて、筺体1100から下に落ちる。塵埃は、筐体1100と取付部1200との間に溜まりにくくなる。
【0033】
以上のように、屋外用照明器具1000は、筺体1100と、取付部1200と、放熱フィン1500とを備える。筺体1100は、発光ダイオード1400を収容するものである。取付部1200は、筐体1100に接続されて筐体1100を支柱1001に取り付けるためのものである。放熱フィン1500は、筐体1100の外側上面1110に配置されるものである。取付部1200は、支柱1001から筐体1100に向かって延びる取付軸Pを含む。放熱フィン1500は、取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って延びている。
【0034】
筺体1100の外側上面1110に放熱フィン1500を備えることによって、放熱面積を増大させて、発光ダイオード1400を収容する筺体1100の内部から筺体1100の外部に、効率よく放熱することができる。
【0035】
筺体1100の外側上面1110に放熱フィン1500が配置されると、筺体1100上や放熱フィン1500上に埃や塵、砂などの塵埃が溜まりやすくなる。塵埃は、特に、筺体1100と、筺体1100を支柱1001に取り付けるための取付部1200との間に溜まりやすい。筺体1100上や放熱フィン1500上に塵埃が溜まると、塵埃を除去するために屋外用照明器具1000のメンテナンスが必要になる。光源として長寿命の発光ダイオード1400を用いていても、塵埃を除去するためのメンテナンスをする必要があると、頻繁にメンテナンスを行わなくてはならなくなる。
【0036】
そこで、屋外用照明器具1000では、放熱フィン1500は、取付部1200の取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って延びるように配置される。このため、筺体1100上や放熱フィン1500上の塵埃は、風や雨によって放熱フィン1500の延びる方向に沿って流れて、筺体1100上から流れ落ちるので、塵埃は筺体1100と取付部1200との間に溜まりにくくなる。
【0037】
このようにすることにより、光源から効率よく放熱することが可能であって、メンテナンスの頻度を低減することが可能な屋外用照明器具1000を提供することができる。
【0038】
次に、電源部1300の配置と放熱の効率、塵埃の溜まりにくさ、光の照射のしやすさとの関係について説明する。図5の(A)に示すように、屋外用照明器具1000(図1〜図4)の2つの電源部1300は、筺体1100内において左右方向の中央部に配置されている。筺体1100の外側上面1110は、電源部1300が配置されている中央部で最も高く上方向に突出しており、左右の端部では中央部と比較して低くなっている。このようにすることにより、図中に二点鎖線の矢印で示すように、筺体1100や放熱フィン1500上の塵埃が雨や風によって流れ落ちやすくなる。また、発光ダイオード1400と発光ダイオード基板1410が筺体1100に直接、取り付けられているので、発光ダイオード1400と発光ダイオード基板1410で発生した熱が筺体1100に伝わりやすく、効率よく放熱される。また、発光ダイオード1400から発せられる光は、電源部1300などに遮られることがない。
【0039】
図5の(B)に示すように、屋外用照明器具1010では、電源部1300を筺体1101の左右のそれぞれの端部付近に配置して、筺体1101の外側上面1111を電源部1300の形状に沿わせている。この場合には、筺体1101の外側上面1111の左右の端部が中央部よりも上方向に突出する。図5の(B)に示す場合にも、発光ダイオード1400と発光ダイオード基板1410が筺体1101に直接、取り付けられているので、発光ダイオード1400と発光ダイオード基板1410で発生した熱が筺体1101に伝わりやすく、効率よく放熱される。また、発光ダイオード1400から発せられる光は、電源部1300などに遮られることがない。しかし、筺体1101の外側上面1111の左右の端部が高くなると、図中に二点鎖線の矢印で示すように、筺体1101や放熱フィン1501上の塵埃が雨や風によって流されにくくなる。
【0040】
図5の(C)に示すように、屋外用照明器具1020では、電源部1300を筺体1102の左右のそれぞれの端部付近に配置して、筺体1102の外側上面1112を電源部1300の形状に沿わせずに、平面にしている。この場合には、筺体1102や放熱フィン1502上の塵埃は、図中に二点鎖線の矢印で示すように、雨や風によって筺体1102から流れ落とされる。また、発光ダイオード1400と発光ダイオード基板1410が筺体1102に直接、取り付けられているので、発光ダイオード1400と発光ダイオード基板1410で発生した熱が筺体1102に伝わりやすく、効率よく放熱される。しかし、図5の(C)のように、発光ダイオード1400が電源部1300の下面よりも上側に取り付けられているので、発光ダイオード1400から発せられる光の一部が電源部1300によって遮られてしまう。
【0041】
図5の(D)に示すように、屋外用照明器具1030では、電源部1300を筺体1103の左右のそれぞれの端部付近に配置して、筺体1103の外側上面1113を電源部1300の形状に沿わせずに平面にして、さらに、発光ダイオード1400を電源部1300の下面よりも下に配置している。発光ダイオード1400は、内側フィン1430によって筺体1103内に支持されている。この場合には、筺体1103や放熱フィン1503上の塵埃は、図中に二点鎖線の矢印で示すように、雨や風によって筺体1103から流れ落とされる。また、発光ダイオード1400を電源部1300の下面よりも下に配置することによって、発光ダイオード1400から発せられる光の一部が電源部1300に遮られることはなくなる。しかし、発光ダイオード1400と発光ダイオード基板1410は、筺体1103の内側上面に直接、取り付けられていない。そのため、図5の(A)〜(C)に示す場合と比較すると、発光ダイオード1400で発生した熱を効率よく放熱することができない。
【0042】
以上のように、図5の(A)に示す屋外用照明器具1000では、放熱の効率もよく、塵埃も流れ落ちやすく、発光ダイオード1400から発する光が電源部1300によって遮られることもない。一方、図5の(B)に示す屋外用照明器具1010では、放熱の効率はよく、発光ダイオード1400から発せられる光が電源部1300によって遮られることもないが、塵埃が流れ落ちにくい。図5の(C)に示す屋外用照明器具1020では、放熱の効率はよく、塵埃が流れ落ちやすいが、発光ダイオード1400から発せられる光が電源部1300によって遮られてしまう。図5の(D)に示す屋外用照明器具1030では、塵埃が流れ落ちやすく、発光ダイオード1400から発せられる光が電源部1300に遮られることがないが、放熱の効率がよくない。
【0043】
このように、2つの電源部1300を筺体1100内の左右方向の中央部に配置することによって、放熱の効率もよく、塵埃も流れ落ちやすく、発光ダイオード1400から発せられる光が電源部1300によって遮られることもなくなるようにすることができる。
【0044】
また、図6の(A)に示すように、屋外用照明器具1040では、幅W1の2つの電源部1300を、放熱フィン1504が延びる方向Qに沿って幅W1が延びるように配置している。このようにすると、筺体の外側上面1114において方向Qに沿った幅が電源部1300の幅W1になる。一方、図6の(B)に示すように、第1実施形態の屋外用照明器具1000では、幅W1の2つの電源部1300を、放熱フィン1500が延びる方向Qに直交する方向、すなわち、取付軸Pが延びる方向に幅W1が延びるように配置することによって、筺体の外側上面1110において方向Qに沿った幅W2を、電源部1300の幅W1よりも小さくすることができる。電源部1300を、図6の(B)に示すように配置して筺体の外側上面1110において方向Qに沿った幅を小さくすることによって、筺体の外側上面1110上の塵埃が筺体から流れ落ちやすくなる。
【0045】
以上のように、屋外用照明器具1000は、筐体1100に収容される発光ダイオード1400に電力を供給する2つの電源部1300を備える。2つの電源部1300は、筐体1100内の中央において、取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って並べて配置されている。
【0046】
2つの電源部1300を筺体1100内の中央に配置することによって、1つの電源部1300を筺体1100の一方の端部に配置し、他方の電源部1300を筺体1100の他方の端部に配置して電源部1300どうしの間に広い間隔を設ける場合よりも、筺体1100の大きさを小さくすることができる。また、筐体1100内の中央において、2つの電源部1300を取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って並べて配置することによって、筺体1100上に塵埃を溜まりにくくすることができる。
【0047】
(第2実施形態)
図7に示すように、第2実施形態の屋外用照明器具2000においては、筺体2100の外側上面2110上には、複数の放熱フィン2500が配置されている。放熱フィン2500は、支柱2001から筺体2100に向かって延びる取付軸Pに直交する方向Qに沿って延びている。
【0048】
図8に示すように、屋外用照明器具2000の筺体2100の内部には、発光ダイオード2400が収容されている。発光ダイオード2400は、発光ダイオード基板2410上に取付られている。発光ダイオード基板2410は、アルミ板2710に取り付けられている。アルミ板2710は、筺体2100の内側上面から下方向に向かって延びる複数の内側フィン(リブ)2711によって支持される。それぞれの内側フィン2711は、発光ダイオード2400のほぼ真上に接続されている。筺体2100の下面は、ガラス板2600によって形成されている。
【0049】
筺体2100内には、2つの電源部2300が収容されている。2つの電源部2300は、筺体2100の内部において、左右のそれぞれの端部に配置されている。
【0050】
筺体2100の外側上面2110は、取付軸P(図7)に直交する方向Qに沿って、上面に凸面が形成されるように、湾曲状に、水平面から傾斜されている。
【0051】
図9に示すように、屋外用照明器具2000の放熱フィン2500は、筺体2100の外側上面2110上に、鉛直方向に延びるように配置されている。屋外用照明器具2000の取付部2200の内部には、筺体2100を取り付ける支柱2001を収容するための支柱固定金具2210が収容されている。支柱2001を支柱固定金具2210に固定することによって、屋外用照明器具2000全体が支柱2001に固定される。支柱2001内部の配線は、支柱固定金具2210に接続される。電源部2300(図8)には、支柱固定金具2210を介して、配線から電力が供給される。
【0052】
図7〜図9に示すように、配線から支柱固定金具2210を通して電源部2300に電力が供給されると、電源部2300は、供給された電力を発光ダイオード2400に供給する。このとき、電源部2300は、交流電圧を直流電圧に変換して供給する。発光ダイオード2400に電力が供給されると、発光ダイオード2400と発光ダイオード基板2410が発熱する。発光ダイオード2400と発光ダイオード基板2410とから発生した熱は、アルミ板2710と内側フィン2711と筺体2100とを通して放熱フィン2500に伝わり、放熱フィン2500から外部に放熱される。それぞれの内側フィン2711が発光ダイオード2400のほぼ真上に配置されていることによって、発光ダイオード2400から発生する熱が内側フィン2711に伝わりやすくなる。このようにすることにより、発光ダイオード2400から発生する熱を効率よく筐体2100と放熱フィン2500とに伝えて、筐体2100の外部に放熱することができる。
【0053】
屋外用照明器具2000は、屋外に配置される。そのため、埃や塵、砂などの塵埃が放熱フィン2500上や筺体2100上に載ることがある。しかし、放熱フィン2500は、取付軸Pに直交する方向Qに沿って延びているので、雨や風によって、放熱フィン2500上や筺体2100上の塵埃は放熱フィン2500の面に沿って流れて、筺体2100から下に落ちる。筐体2100の外側上面2110は、取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って、上面に凸面が形成されるように湾曲状に傾斜されているので、筐体2100の左右方向、すなわち、方向Qに沿った方向において中央部に載った塵埃も、湾曲状に傾斜された上面に沿って流れて、筐体2100から下に落ちやすくなる。
【0054】
以上のように、第2実施形態の屋外用照明器具2000においては、筐体2100の外側上面2110は、取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って傾斜されている。
【0055】
このようにすることにより、筺体2100上の塵埃が、風や雨によって外側上面2110に沿って流されやすくなる。
【0056】
なお、第2実施形態においては、筺体2100の外側上面2110は湾曲状に傾斜されているが、外側上面2110は、斜面状に傾斜されていてもよい。筐体2100の外側上面2110は、例えば平板によって形成されて、取付軸Pに直交する方向Qに沿って、上面に凸面が形成されるように、斜面状に傾斜されてもよい。このように、外側上面2110は、水平面から傾斜されていれば、湾曲状に傾斜されていても、斜面状に傾斜されていてもよい。このようにすることにより、筺体2100上の塵埃が、風や雨によって凸面に沿って流されやすくなる。
【0057】
また、図10の(A)に示すように、第2実施形態の屋外用照明器具2000(図7)の別の例として、屋外用照明器具2010では、筐体2101の外側上面2111が平面によって形成され、斜面状に、水平面から傾斜されている。外側上面2111は、図10の(A)において右側端部が相対的に高く、左側端部が相対的に低くなるように傾斜されている。放熱フィン2501は、傾斜した外側上面2111上に取り付けられている。このように、外側上面2111が傾斜されていることによって、筺体2101上の塵埃が、図中に二点鎖線の矢印で示すように、風や雨によって外側上面2111に沿って流されやすくなる。
【0058】
図10の(B)に示すように、第2実施形態の屋外用照明器具2000(図7)のまた別の例として、屋外用照明器具2020では、筐体2012の外側上面2112が曲面によって形成され、湾曲状に、水平面から傾斜されている。外側上面2112は、図10の(B)において右側端部が相対的に高く、左側端部が相対的に低くなるように傾斜されている。放熱フィン2502は、傾斜した外側上面2112上に取り付けられている。このように、外側上面2112が傾斜されていることによって、筺体2102上の塵埃が、図中に二点鎖線の矢印で示すように、風や雨によって外側上面2112に沿って流されやすくなる。
【0059】
また、図10の(C)に示すように、第2実施形態の屋外用照明器具2000(図7)のさらに別の例として、屋外用照明器具2030では、筐体2013の外側上面2113が平面によって形成され、斜面状に、水平面から傾斜されている。外側上面2113は、図10の(C)において左右の両端部において相対的に低く、中央部において相対的に高くなるように傾斜されて、外側上面2113の上面に凸面が形成されている。放熱フィン2503は、傾斜した外側上面2113上に取り付けられている。このように、外側上面2113が傾斜されていることによって、筺体2103上の塵埃が、図中に二点鎖線の矢印で示すように、風や雨によって外側上面2113に沿って流されやすくなる。
【0060】
このように、外側上面2111,2112,2113は、水平面から傾斜されていれば、上面に凸面が形成されていなくてもよいし、上面に凸面が形成されていてもよい。また、外側上面2111,2112,2113は、曲面状に形成されていてもよいし、平面状に形成されていてもよい。
【0061】
第2実施形態の屋外用照明器具2000のその他の構成と効果は、第1実施形態の屋外用照明器具1000(図1〜図6)と同様である。
【0062】
(第3実施形態)
図11に示すように、第3実施形態の屋外用照明器具3000は、主に、筺体3100と、取付部3200と、筺体3100上に配置される複数の放熱フィン3500を備える。放熱フィン3500は、取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って延びるように配置されている。放熱フィン3500はまた、放熱フィン3500の中央部側における放熱フィン3500と取付部3200との距離D1が、放熱フィン3500の端部側における放熱フィン3500と取付部3200との距離D2よりも大きくなるように、放熱フィン3100の中央部で屈曲されている。
【0063】
図12に示すように、屋外用照明器具3000は、取付部3200側が低く、取付部3200と反対側が高くなるように支柱3001に取り付けられることがある。屋外用照明器具3000がこのように取り付けられた場合、放熱フィン3500が斜面を形成するので、図中に二点鎖線の矢印で示すように、塵埃が筺体3100から流れ落ちやすくなる。
【0064】
以上のように、第3実施形態の屋外用照明器具3000においては、放熱フィン3500と取付部3200との距離が、放熱フィン3500の中央部側において相対的に大きく、放熱フィン3500の端部側、すなわち、筐体3100の外周部側において相対的に小さくなるように放熱フィン3500は屈曲されている。
【0065】
このようにすることにより、筺体3100上の塵埃が、筐体3100の中央部側から外周部側に向かって流れやすくなり、筺体3100から流れ落ちやすくなる。
【0066】
第3実施形態の屋外用照明器具3000のその他の構成と効果は、第1実施形態の屋外用照明器具1000(図1〜図6)と同様である。
【0067】
(第4実施形態)
図13に示すように、この発明の第4実施形態の屋外用照明器具4000は、主に、筺体4100と、取付部4200と、筺体4100上に配置される複数の放熱フィン4500を備える。複数の放熱フィン4500は、取付軸Pが延びる方向に並んで配置されている。それぞれの放熱フィン4500は、取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って延びるように配置されている。複数の放熱フィン4500はまた、放熱フィン4500の中央部側における放熱フィン4500どうしの間隔D3が、放熱フィン4500の端部側における放熱フィン4500どうしの間隔D4よりも小さくなるように、放熱フィン4500の中央部側で厚く、放熱フィン4500の端部側、すなわち、筐体4500の外周部側で薄くなるように形成されている。
【0068】
以上のように、第4実施形態の屋外用照明器具4000は、複数の放熱フィン4500を備える。複数の放熱フィン4500は、取付軸Pが延びる方向に並んで配置され、複数の放熱フィン4500どうしの間隔は、放熱フィン4500の中央部側において相対的に小さく、放熱フィン4500の端部側において相対的に大きい。
【0069】
このようにすることにより、筺体4100上の塵埃が、筺体4100の中央部側から外周部側に向かって流れやすくなり、筐体4100から流れ落ちやすくなる。
【0070】
第4実施形態の屋外用照明器具4000のその他の構成と効果は、第1実施形態の屋外用照明器具1000(図1〜図6)と同様である。
【0071】
(第5実施形態)
図14に示すように、第5実施形態の屋外用照明器具5000は、主に、筺体5100と、取付部5200と、筺体5100上に配置される複数の放熱フィン5500を備える。放熱フィン5500は、取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って延びるように配置されている。放熱フィン5500はまた、放熱フィン5500の中央部側における放熱フィン5500と取付部5200との距離D5が、放熱フィン5500の端部側における放熱フィン5500と取付部5200との距離D6よりも大きくなるように、放熱フィン5500の中央部側で屈曲されている。
【0072】
また、複数の放熱フィン5500は、取付軸Pが延びる方向に並んで配置されている。それぞれの放熱フィン5500は、取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って延びるように配置されている。複数の放熱フィン5500はまた、放熱フィン5500の中央部側における放熱フィン5500どうしの間隔D7が、放熱フィン5500の端部側における放熱フィン5500どうしの間隔D8よりも小さくなるように、放熱フィン5500の中央部側で厚く、放熱フィン5500の端部側で薄くなるように形成されている。
【0073】
以上のように、第5実施形態の屋外用照明器具5000においては、放熱フィン5500と取付部5200との距離が、放熱フィン5500の中央部側において相対的に大きく、放熱フィン5500の端部側、すなわち、筐体5100の外周部側において相対的に小さくなるように放熱フィン5500は屈曲されている。
【0074】
また、第5実施形態の屋外用照明器具5000は、複数の放熱フィン5500を備える。複数の放熱フィン5500は、取付軸Pが延びる方向に並んで配置され、複数の放熱フィン5500どうしの間隔は、放熱フィン5500の中央部側において相対的に小さく、放熱フィン5500の端部側、すなわち、筐体5100の外周部側において相対的に大きい。
【0075】
このようにすることにより、筺体5100上の塵埃が、筺体5100の中央部側から外周部側に流れやすくなり、筐体5100から流れ落ちやすくなる。
【0076】
第5実施形態の屋外用照明器具5000のその他の構成と効果は、第1実施形態の屋外用照明器具1000(図1〜図6)と同様である。
【0077】
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正と変形を含むものである。
【符号の説明】
【0078】
1000,1010,1020,1030,2000,2010,2020,2030,3000,4000,5000:屋外用照明器具、1001,2001:支柱、1100,1101,1102,1103,2100,2101,2102,2103,3100,4100,5100:筺体、1110,1111,1112,1113,2110,2111,2112,2113:外側上面、1200,2200,3200,4200,5200:取付部、1300,2300:電源部、1400,2400:発光ダイオード、1500,2500,3500,4500,5500:放熱フィン。
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般的には屋外用照明器具に関し、特定的には光源として発光ダイオードを備えた屋外用照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、発光ダイオード(LED)の技術が飛躍的に進んでいる。屋外で使用される照明器具には、光源として発光ダイオード(LED)が用いられているものがある。
【0003】
例えば、実用新案登録第3131462号公報(特許文献1)には、複数の発光ダイオードを光源として構成される警報灯を備える防犯灯が記載されている。
【0004】
また、特開2008−305768号公報(特許文献2)には、白色光の照明光を点灯する複数のLEDと、青色光の照明光を点灯する複数のLEDを備えた光源部を有する屋外用照明器具が記載されている。
【0005】
このように、防犯灯や屋外用照明器具の光源として発光ダイオードを用いることによって、光源が長寿命になり、屋外用の照明器具が消灯する危険性を低下させることができる。また、光源が長寿命であるので、屋外用照明器具のメンテナンスの頻度を低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実用新案登録第3131462号公報
【特許文献2】特開2008−305768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、実用新案登録第3131462号公報(特許文献1)に記載の防犯灯や、特開2008−305768号公報(特許文献2)に記載の屋外用照明器具のように、光源として発光ダイオードを用いると、他の光源を用いる場合と比較して、出力が大きく放熱しにくいという問題がある。光源から放熱しにくい場合には、光源の温度が上がらないように、光源の消費電力を小さくすることが考えられる。しかしながら、光源の消費電力を小さくすると、屋外用の照明として十分な明るさが得られないことがある。
【0008】
一方、発光ダイオード以外の光源を用いると、光源の寿命が短くなり、光源を交換するために頻繁にメンテナンスが必要になる。
【0009】
そこで、この発明の目的は、光源から効率よく放熱することが可能であって、メンテナンスの頻度を低減することが可能な屋外用照明器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明に従った屋外用照明器具は、筺体と、取付部と、放熱フィンとを備える。筺体は、発光ダイオードを収容するものである。取付部は、筐体に接続されて筐体を支柱に取り付けるためのものである。放熱フィンは、筐体の外側上面に配置されるものである。取付部は、支柱から筐体に向かって延びる取付軸を含む。放熱フィンは、取付軸が延びる方向に直交する方向に沿って延びている。
【0011】
筺体の外側上面に放熱フィンを備えることによって、放熱面積を増大させて、発光ダイオードを収容する筺体の内部から筺体の外部に、効率よく放熱することができる。
【0012】
ところで、筺体の外側上面に放熱フィンが配置されると、筺体上や放熱フィン上に埃や塵、砂などの塵埃が溜まりやすくなる。塵埃は、特に、筺体と、筺体を支柱に取り付けるための取付部との間に溜まりやすい。筺体上や放熱フィン上に塵埃が溜まると、塵埃を除去するために屋外用照明器具のメンテナンスが必要になる。光源として長寿命の発光ダイオードを用いていても、塵埃を除去するためのメンテナンスをする必要があると、頻繁にメンテナンスを行わなくてはならなくなる。
【0013】
そこで、この屋外用照明器具では、放熱フィンは、取付部の取付軸が延びる方向に直交する方向に沿って延びるように配置される。このため、筺体上や放熱フィン上の塵埃は、風や雨によって放熱フィンの延びる方向に沿って流れて、筺体上から流れ落ちるので、塵埃は筺体と取付部との間に溜まりにくくなる。
【0014】
このようにすることにより、光源から効率よく放熱することが可能であって、メンテナンスの頻度を低減することが可能な屋外用照明器具を提供することができる。
【0015】
この発明に従った屋外用照明器具においては、筐体の外側上面は、取付軸が延びる方向に直交する方向に沿って傾斜されていることが好ましい。
【0016】
このようにすることにより、筺体上の塵埃が、風や雨によって外側上面に沿って流されやすくなる。
【0017】
この発明に従った屋外用照明器具においては、放熱フィンと取付部との距離が、放熱フィンの中央部側において相対的に大きく、放熱フィンの端部側において相対的に小さくなるように放熱フィンは屈曲されていることが好ましい。
【0018】
このようにすることにより、筺体上の塵埃が、筺体の中央部側から外周部側に流れやすくなり、筐体から流れ落ちやすくなる。
【0019】
この発明に従った屋外用照明器具は、複数の放熱フィンを備えることが好ましい。複数の放熱フィンは、取付軸が延びる方向に並んで配置され、複数の放熱フィンどうしの間隔は、放熱フィンの中央部側において相対的に小さく、放熱フィンの端部側において相対的に大きいことが好ましい。
【0020】
このようにすることにより、筺体上の塵埃が、筺体の中央部側から外周部側に流れやすくなり、筐体から流れ落ちやすくなる。
【0021】
この発明に従った屋外用照明器具は、筐体に収容される発光ダイオードに電力を供給する2つの電源部を備えることが好ましい。2つの電源部は、筐体内の中央において、取付軸が延びる方向に直交する方向に沿って並べて配置されていることが好ましい。
【0022】
2つの電源部を筺体内の中央に配置することによって、1つの電源部を筺体の一方の端部に配置し、他方の電源部を筺体の他方の端部に配置して電源部どうしの間に広い間隔を設ける場合よりも、筺体の大きさを小さくすることができる。また、筐体内の中央において、2つの電源部を取付軸が延びる方向に直交する方向に沿って並べて配置することによって、筺体上に塵埃を溜まりにくくすることができる。
【発明の効果】
【0023】
以上のように、この発明によれば、光源から効率よく放熱することが可能であって、メンテナンスの頻度を低減することが可能な屋外用照明器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1実施形態に係る屋外用照明器具の全体を模式的に示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る屋外用照明器具の全体を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る屋外用照明器具を図2に示すIII−III線の方向から見たときの断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る屋外用照明器具を図3に示すIV−IV線の方向から見たときの断面図である。
【図5】電源部の配置と筺体の形状の例を模式的に示す図である。
【図6】電源部の配置の例を模式的に示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る屋外用照明器具の全体を示す斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る屋外用照明器具を図7に示すVIII−VIII線の方向から見たときの断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る屋外用照明器具を図8に示すIX−IX線の方向から見たときの断面図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る屋外用照明器具の別の例を模式的に示す図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係る屋外用照明器具の全体を示す上面図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係る屋外用照明器具の全体を示す斜視図である。
【図13】本発明の第4実施形態に係る屋外用照明器具の全体を示す上面図である。
【図14】本発明の第5実施形態に係る屋外用照明器具の全体を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
(第1実施形態)
図1に示すように、この発明の第1実施形態の屋外用照明器具1000は、主に、筺体1100と取付部1200とから構成されている。筺体1100内には、例えば電源部1300や発光ダイオード(LED)1400が収容されている。筺体1100は、取付部1200を介して支柱1001に取り付けられている。支柱1001は、屋外において地面1002上に立てられている。支柱1001内には配線1003が配置されている。配線1003は、筺体1100内の電源部1300に電力を供給する。電源部1300は、発光ダイオード1400に電力を供給する。
【0027】
図2に示すように、屋外用照明器具1000の筺体1100の外側上面1110上には、複数の放熱フィン1500が配置されている。放熱フィン1500は、支柱1001から筺体1100に向かって延びる取付軸Pに直交する方向Qに沿って延びている。
【0028】
図3に示すように、屋外用照明器具1000の筺体1100の内側上面には、発光ダイオード1400が配置されている。発光ダイオード1400は、筺体1100の内側上面に設置された発光ダイオード基板1410上に取り付けられている。発光ダイオード1400は、レンズ1420によって下側から覆われている。筺体1100の下面は、ガラス板1600によって形成されている。
【0029】
筺体1100内には、2つの電源部1300が収容されている。2つの電源部1300は、筺体1100の内部において、左右方向の中央部に配置されている。
【0030】
図4に示すように、屋外用照明器具1000の放熱フィン1500は、筺体1100の外側上面1110上に、鉛直方向に延びるように配置されている。屋外用照明器具1000の取付部1200の内部には、筺体1100を取り付ける支柱1001(図1)を収容するための支柱固定金具1210が収容されている。支柱1001を支柱固定金具1210に固定することによって、屋外用照明器具1000全体が支柱1001に固定される。支柱1001内部の配線1003(図1)は、支柱固定金具1210に接続される。電源部1300には、支柱固定金具1210を介して、配線1003から電力が供給される。
【0031】
図1〜図4に示すように、配線1003から支柱固定金具1210を通して電源部1300に電力が供給されると、電源部1300は、供給された電力を発光ダイオード1400に供給する。このとき、電源部1300は、交流電圧を直流電圧に変換して供給する。発光ダイオード1400に電力が供給されると、発光ダイオード1400と発光ダイオード基板1410が発熱する。発光ダイオード1400は、発光ダイオード基板1410を介して筺体1100の内側上面に取り付けられている。筺体1100の外側上面1110上には、複数の放熱フィン1500が配置されている。発光ダイオード1400と発光ダイオード基板1410とから発生した熱は、筺体1100を通して放熱フィン1500に伝わり、放熱フィン1500から外部に放熱される。放熱フィン1500が配置されない場合と比較して放熱面積が大きくなり、効率よく放熱される。
【0032】
屋外用照明器具1000は、屋外に配置される。そのため、埃や塵、砂などの塵埃が放熱フィン1500上や筺体1100上に載ることがある。しかし、放熱フィン1500は、取付軸Pに直交する方向Qに沿って延びているので、雨や風によって、放熱フィン1500上や筺体1100上の塵埃は放熱フィン1500の面に沿って流れて、筺体1100から下に落ちる。塵埃は、筐体1100と取付部1200との間に溜まりにくくなる。
【0033】
以上のように、屋外用照明器具1000は、筺体1100と、取付部1200と、放熱フィン1500とを備える。筺体1100は、発光ダイオード1400を収容するものである。取付部1200は、筐体1100に接続されて筐体1100を支柱1001に取り付けるためのものである。放熱フィン1500は、筐体1100の外側上面1110に配置されるものである。取付部1200は、支柱1001から筐体1100に向かって延びる取付軸Pを含む。放熱フィン1500は、取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って延びている。
【0034】
筺体1100の外側上面1110に放熱フィン1500を備えることによって、放熱面積を増大させて、発光ダイオード1400を収容する筺体1100の内部から筺体1100の外部に、効率よく放熱することができる。
【0035】
筺体1100の外側上面1110に放熱フィン1500が配置されると、筺体1100上や放熱フィン1500上に埃や塵、砂などの塵埃が溜まりやすくなる。塵埃は、特に、筺体1100と、筺体1100を支柱1001に取り付けるための取付部1200との間に溜まりやすい。筺体1100上や放熱フィン1500上に塵埃が溜まると、塵埃を除去するために屋外用照明器具1000のメンテナンスが必要になる。光源として長寿命の発光ダイオード1400を用いていても、塵埃を除去するためのメンテナンスをする必要があると、頻繁にメンテナンスを行わなくてはならなくなる。
【0036】
そこで、屋外用照明器具1000では、放熱フィン1500は、取付部1200の取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って延びるように配置される。このため、筺体1100上や放熱フィン1500上の塵埃は、風や雨によって放熱フィン1500の延びる方向に沿って流れて、筺体1100上から流れ落ちるので、塵埃は筺体1100と取付部1200との間に溜まりにくくなる。
【0037】
このようにすることにより、光源から効率よく放熱することが可能であって、メンテナンスの頻度を低減することが可能な屋外用照明器具1000を提供することができる。
【0038】
次に、電源部1300の配置と放熱の効率、塵埃の溜まりにくさ、光の照射のしやすさとの関係について説明する。図5の(A)に示すように、屋外用照明器具1000(図1〜図4)の2つの電源部1300は、筺体1100内において左右方向の中央部に配置されている。筺体1100の外側上面1110は、電源部1300が配置されている中央部で最も高く上方向に突出しており、左右の端部では中央部と比較して低くなっている。このようにすることにより、図中に二点鎖線の矢印で示すように、筺体1100や放熱フィン1500上の塵埃が雨や風によって流れ落ちやすくなる。また、発光ダイオード1400と発光ダイオード基板1410が筺体1100に直接、取り付けられているので、発光ダイオード1400と発光ダイオード基板1410で発生した熱が筺体1100に伝わりやすく、効率よく放熱される。また、発光ダイオード1400から発せられる光は、電源部1300などに遮られることがない。
【0039】
図5の(B)に示すように、屋外用照明器具1010では、電源部1300を筺体1101の左右のそれぞれの端部付近に配置して、筺体1101の外側上面1111を電源部1300の形状に沿わせている。この場合には、筺体1101の外側上面1111の左右の端部が中央部よりも上方向に突出する。図5の(B)に示す場合にも、発光ダイオード1400と発光ダイオード基板1410が筺体1101に直接、取り付けられているので、発光ダイオード1400と発光ダイオード基板1410で発生した熱が筺体1101に伝わりやすく、効率よく放熱される。また、発光ダイオード1400から発せられる光は、電源部1300などに遮られることがない。しかし、筺体1101の外側上面1111の左右の端部が高くなると、図中に二点鎖線の矢印で示すように、筺体1101や放熱フィン1501上の塵埃が雨や風によって流されにくくなる。
【0040】
図5の(C)に示すように、屋外用照明器具1020では、電源部1300を筺体1102の左右のそれぞれの端部付近に配置して、筺体1102の外側上面1112を電源部1300の形状に沿わせずに、平面にしている。この場合には、筺体1102や放熱フィン1502上の塵埃は、図中に二点鎖線の矢印で示すように、雨や風によって筺体1102から流れ落とされる。また、発光ダイオード1400と発光ダイオード基板1410が筺体1102に直接、取り付けられているので、発光ダイオード1400と発光ダイオード基板1410で発生した熱が筺体1102に伝わりやすく、効率よく放熱される。しかし、図5の(C)のように、発光ダイオード1400が電源部1300の下面よりも上側に取り付けられているので、発光ダイオード1400から発せられる光の一部が電源部1300によって遮られてしまう。
【0041】
図5の(D)に示すように、屋外用照明器具1030では、電源部1300を筺体1103の左右のそれぞれの端部付近に配置して、筺体1103の外側上面1113を電源部1300の形状に沿わせずに平面にして、さらに、発光ダイオード1400を電源部1300の下面よりも下に配置している。発光ダイオード1400は、内側フィン1430によって筺体1103内に支持されている。この場合には、筺体1103や放熱フィン1503上の塵埃は、図中に二点鎖線の矢印で示すように、雨や風によって筺体1103から流れ落とされる。また、発光ダイオード1400を電源部1300の下面よりも下に配置することによって、発光ダイオード1400から発せられる光の一部が電源部1300に遮られることはなくなる。しかし、発光ダイオード1400と発光ダイオード基板1410は、筺体1103の内側上面に直接、取り付けられていない。そのため、図5の(A)〜(C)に示す場合と比較すると、発光ダイオード1400で発生した熱を効率よく放熱することができない。
【0042】
以上のように、図5の(A)に示す屋外用照明器具1000では、放熱の効率もよく、塵埃も流れ落ちやすく、発光ダイオード1400から発する光が電源部1300によって遮られることもない。一方、図5の(B)に示す屋外用照明器具1010では、放熱の効率はよく、発光ダイオード1400から発せられる光が電源部1300によって遮られることもないが、塵埃が流れ落ちにくい。図5の(C)に示す屋外用照明器具1020では、放熱の効率はよく、塵埃が流れ落ちやすいが、発光ダイオード1400から発せられる光が電源部1300によって遮られてしまう。図5の(D)に示す屋外用照明器具1030では、塵埃が流れ落ちやすく、発光ダイオード1400から発せられる光が電源部1300に遮られることがないが、放熱の効率がよくない。
【0043】
このように、2つの電源部1300を筺体1100内の左右方向の中央部に配置することによって、放熱の効率もよく、塵埃も流れ落ちやすく、発光ダイオード1400から発せられる光が電源部1300によって遮られることもなくなるようにすることができる。
【0044】
また、図6の(A)に示すように、屋外用照明器具1040では、幅W1の2つの電源部1300を、放熱フィン1504が延びる方向Qに沿って幅W1が延びるように配置している。このようにすると、筺体の外側上面1114において方向Qに沿った幅が電源部1300の幅W1になる。一方、図6の(B)に示すように、第1実施形態の屋外用照明器具1000では、幅W1の2つの電源部1300を、放熱フィン1500が延びる方向Qに直交する方向、すなわち、取付軸Pが延びる方向に幅W1が延びるように配置することによって、筺体の外側上面1110において方向Qに沿った幅W2を、電源部1300の幅W1よりも小さくすることができる。電源部1300を、図6の(B)に示すように配置して筺体の外側上面1110において方向Qに沿った幅を小さくすることによって、筺体の外側上面1110上の塵埃が筺体から流れ落ちやすくなる。
【0045】
以上のように、屋外用照明器具1000は、筐体1100に収容される発光ダイオード1400に電力を供給する2つの電源部1300を備える。2つの電源部1300は、筐体1100内の中央において、取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って並べて配置されている。
【0046】
2つの電源部1300を筺体1100内の中央に配置することによって、1つの電源部1300を筺体1100の一方の端部に配置し、他方の電源部1300を筺体1100の他方の端部に配置して電源部1300どうしの間に広い間隔を設ける場合よりも、筺体1100の大きさを小さくすることができる。また、筐体1100内の中央において、2つの電源部1300を取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って並べて配置することによって、筺体1100上に塵埃を溜まりにくくすることができる。
【0047】
(第2実施形態)
図7に示すように、第2実施形態の屋外用照明器具2000においては、筺体2100の外側上面2110上には、複数の放熱フィン2500が配置されている。放熱フィン2500は、支柱2001から筺体2100に向かって延びる取付軸Pに直交する方向Qに沿って延びている。
【0048】
図8に示すように、屋外用照明器具2000の筺体2100の内部には、発光ダイオード2400が収容されている。発光ダイオード2400は、発光ダイオード基板2410上に取付られている。発光ダイオード基板2410は、アルミ板2710に取り付けられている。アルミ板2710は、筺体2100の内側上面から下方向に向かって延びる複数の内側フィン(リブ)2711によって支持される。それぞれの内側フィン2711は、発光ダイオード2400のほぼ真上に接続されている。筺体2100の下面は、ガラス板2600によって形成されている。
【0049】
筺体2100内には、2つの電源部2300が収容されている。2つの電源部2300は、筺体2100の内部において、左右のそれぞれの端部に配置されている。
【0050】
筺体2100の外側上面2110は、取付軸P(図7)に直交する方向Qに沿って、上面に凸面が形成されるように、湾曲状に、水平面から傾斜されている。
【0051】
図9に示すように、屋外用照明器具2000の放熱フィン2500は、筺体2100の外側上面2110上に、鉛直方向に延びるように配置されている。屋外用照明器具2000の取付部2200の内部には、筺体2100を取り付ける支柱2001を収容するための支柱固定金具2210が収容されている。支柱2001を支柱固定金具2210に固定することによって、屋外用照明器具2000全体が支柱2001に固定される。支柱2001内部の配線は、支柱固定金具2210に接続される。電源部2300(図8)には、支柱固定金具2210を介して、配線から電力が供給される。
【0052】
図7〜図9に示すように、配線から支柱固定金具2210を通して電源部2300に電力が供給されると、電源部2300は、供給された電力を発光ダイオード2400に供給する。このとき、電源部2300は、交流電圧を直流電圧に変換して供給する。発光ダイオード2400に電力が供給されると、発光ダイオード2400と発光ダイオード基板2410が発熱する。発光ダイオード2400と発光ダイオード基板2410とから発生した熱は、アルミ板2710と内側フィン2711と筺体2100とを通して放熱フィン2500に伝わり、放熱フィン2500から外部に放熱される。それぞれの内側フィン2711が発光ダイオード2400のほぼ真上に配置されていることによって、発光ダイオード2400から発生する熱が内側フィン2711に伝わりやすくなる。このようにすることにより、発光ダイオード2400から発生する熱を効率よく筐体2100と放熱フィン2500とに伝えて、筐体2100の外部に放熱することができる。
【0053】
屋外用照明器具2000は、屋外に配置される。そのため、埃や塵、砂などの塵埃が放熱フィン2500上や筺体2100上に載ることがある。しかし、放熱フィン2500は、取付軸Pに直交する方向Qに沿って延びているので、雨や風によって、放熱フィン2500上や筺体2100上の塵埃は放熱フィン2500の面に沿って流れて、筺体2100から下に落ちる。筐体2100の外側上面2110は、取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って、上面に凸面が形成されるように湾曲状に傾斜されているので、筐体2100の左右方向、すなわち、方向Qに沿った方向において中央部に載った塵埃も、湾曲状に傾斜された上面に沿って流れて、筐体2100から下に落ちやすくなる。
【0054】
以上のように、第2実施形態の屋外用照明器具2000においては、筐体2100の外側上面2110は、取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って傾斜されている。
【0055】
このようにすることにより、筺体2100上の塵埃が、風や雨によって外側上面2110に沿って流されやすくなる。
【0056】
なお、第2実施形態においては、筺体2100の外側上面2110は湾曲状に傾斜されているが、外側上面2110は、斜面状に傾斜されていてもよい。筐体2100の外側上面2110は、例えば平板によって形成されて、取付軸Pに直交する方向Qに沿って、上面に凸面が形成されるように、斜面状に傾斜されてもよい。このように、外側上面2110は、水平面から傾斜されていれば、湾曲状に傾斜されていても、斜面状に傾斜されていてもよい。このようにすることにより、筺体2100上の塵埃が、風や雨によって凸面に沿って流されやすくなる。
【0057】
また、図10の(A)に示すように、第2実施形態の屋外用照明器具2000(図7)の別の例として、屋外用照明器具2010では、筐体2101の外側上面2111が平面によって形成され、斜面状に、水平面から傾斜されている。外側上面2111は、図10の(A)において右側端部が相対的に高く、左側端部が相対的に低くなるように傾斜されている。放熱フィン2501は、傾斜した外側上面2111上に取り付けられている。このように、外側上面2111が傾斜されていることによって、筺体2101上の塵埃が、図中に二点鎖線の矢印で示すように、風や雨によって外側上面2111に沿って流されやすくなる。
【0058】
図10の(B)に示すように、第2実施形態の屋外用照明器具2000(図7)のまた別の例として、屋外用照明器具2020では、筐体2012の外側上面2112が曲面によって形成され、湾曲状に、水平面から傾斜されている。外側上面2112は、図10の(B)において右側端部が相対的に高く、左側端部が相対的に低くなるように傾斜されている。放熱フィン2502は、傾斜した外側上面2112上に取り付けられている。このように、外側上面2112が傾斜されていることによって、筺体2102上の塵埃が、図中に二点鎖線の矢印で示すように、風や雨によって外側上面2112に沿って流されやすくなる。
【0059】
また、図10の(C)に示すように、第2実施形態の屋外用照明器具2000(図7)のさらに別の例として、屋外用照明器具2030では、筐体2013の外側上面2113が平面によって形成され、斜面状に、水平面から傾斜されている。外側上面2113は、図10の(C)において左右の両端部において相対的に低く、中央部において相対的に高くなるように傾斜されて、外側上面2113の上面に凸面が形成されている。放熱フィン2503は、傾斜した外側上面2113上に取り付けられている。このように、外側上面2113が傾斜されていることによって、筺体2103上の塵埃が、図中に二点鎖線の矢印で示すように、風や雨によって外側上面2113に沿って流されやすくなる。
【0060】
このように、外側上面2111,2112,2113は、水平面から傾斜されていれば、上面に凸面が形成されていなくてもよいし、上面に凸面が形成されていてもよい。また、外側上面2111,2112,2113は、曲面状に形成されていてもよいし、平面状に形成されていてもよい。
【0061】
第2実施形態の屋外用照明器具2000のその他の構成と効果は、第1実施形態の屋外用照明器具1000(図1〜図6)と同様である。
【0062】
(第3実施形態)
図11に示すように、第3実施形態の屋外用照明器具3000は、主に、筺体3100と、取付部3200と、筺体3100上に配置される複数の放熱フィン3500を備える。放熱フィン3500は、取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って延びるように配置されている。放熱フィン3500はまた、放熱フィン3500の中央部側における放熱フィン3500と取付部3200との距離D1が、放熱フィン3500の端部側における放熱フィン3500と取付部3200との距離D2よりも大きくなるように、放熱フィン3100の中央部で屈曲されている。
【0063】
図12に示すように、屋外用照明器具3000は、取付部3200側が低く、取付部3200と反対側が高くなるように支柱3001に取り付けられることがある。屋外用照明器具3000がこのように取り付けられた場合、放熱フィン3500が斜面を形成するので、図中に二点鎖線の矢印で示すように、塵埃が筺体3100から流れ落ちやすくなる。
【0064】
以上のように、第3実施形態の屋外用照明器具3000においては、放熱フィン3500と取付部3200との距離が、放熱フィン3500の中央部側において相対的に大きく、放熱フィン3500の端部側、すなわち、筐体3100の外周部側において相対的に小さくなるように放熱フィン3500は屈曲されている。
【0065】
このようにすることにより、筺体3100上の塵埃が、筐体3100の中央部側から外周部側に向かって流れやすくなり、筺体3100から流れ落ちやすくなる。
【0066】
第3実施形態の屋外用照明器具3000のその他の構成と効果は、第1実施形態の屋外用照明器具1000(図1〜図6)と同様である。
【0067】
(第4実施形態)
図13に示すように、この発明の第4実施形態の屋外用照明器具4000は、主に、筺体4100と、取付部4200と、筺体4100上に配置される複数の放熱フィン4500を備える。複数の放熱フィン4500は、取付軸Pが延びる方向に並んで配置されている。それぞれの放熱フィン4500は、取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って延びるように配置されている。複数の放熱フィン4500はまた、放熱フィン4500の中央部側における放熱フィン4500どうしの間隔D3が、放熱フィン4500の端部側における放熱フィン4500どうしの間隔D4よりも小さくなるように、放熱フィン4500の中央部側で厚く、放熱フィン4500の端部側、すなわち、筐体4500の外周部側で薄くなるように形成されている。
【0068】
以上のように、第4実施形態の屋外用照明器具4000は、複数の放熱フィン4500を備える。複数の放熱フィン4500は、取付軸Pが延びる方向に並んで配置され、複数の放熱フィン4500どうしの間隔は、放熱フィン4500の中央部側において相対的に小さく、放熱フィン4500の端部側において相対的に大きい。
【0069】
このようにすることにより、筺体4100上の塵埃が、筺体4100の中央部側から外周部側に向かって流れやすくなり、筐体4100から流れ落ちやすくなる。
【0070】
第4実施形態の屋外用照明器具4000のその他の構成と効果は、第1実施形態の屋外用照明器具1000(図1〜図6)と同様である。
【0071】
(第5実施形態)
図14に示すように、第5実施形態の屋外用照明器具5000は、主に、筺体5100と、取付部5200と、筺体5100上に配置される複数の放熱フィン5500を備える。放熱フィン5500は、取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って延びるように配置されている。放熱フィン5500はまた、放熱フィン5500の中央部側における放熱フィン5500と取付部5200との距離D5が、放熱フィン5500の端部側における放熱フィン5500と取付部5200との距離D6よりも大きくなるように、放熱フィン5500の中央部側で屈曲されている。
【0072】
また、複数の放熱フィン5500は、取付軸Pが延びる方向に並んで配置されている。それぞれの放熱フィン5500は、取付軸Pが延びる方向に直交する方向Qに沿って延びるように配置されている。複数の放熱フィン5500はまた、放熱フィン5500の中央部側における放熱フィン5500どうしの間隔D7が、放熱フィン5500の端部側における放熱フィン5500どうしの間隔D8よりも小さくなるように、放熱フィン5500の中央部側で厚く、放熱フィン5500の端部側で薄くなるように形成されている。
【0073】
以上のように、第5実施形態の屋外用照明器具5000においては、放熱フィン5500と取付部5200との距離が、放熱フィン5500の中央部側において相対的に大きく、放熱フィン5500の端部側、すなわち、筐体5100の外周部側において相対的に小さくなるように放熱フィン5500は屈曲されている。
【0074】
また、第5実施形態の屋外用照明器具5000は、複数の放熱フィン5500を備える。複数の放熱フィン5500は、取付軸Pが延びる方向に並んで配置され、複数の放熱フィン5500どうしの間隔は、放熱フィン5500の中央部側において相対的に小さく、放熱フィン5500の端部側、すなわち、筐体5100の外周部側において相対的に大きい。
【0075】
このようにすることにより、筺体5100上の塵埃が、筺体5100の中央部側から外周部側に流れやすくなり、筐体5100から流れ落ちやすくなる。
【0076】
第5実施形態の屋外用照明器具5000のその他の構成と効果は、第1実施形態の屋外用照明器具1000(図1〜図6)と同様である。
【0077】
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正と変形を含むものである。
【符号の説明】
【0078】
1000,1010,1020,1030,2000,2010,2020,2030,3000,4000,5000:屋外用照明器具、1001,2001:支柱、1100,1101,1102,1103,2100,2101,2102,2103,3100,4100,5100:筺体、1110,1111,1112,1113,2110,2111,2112,2113:外側上面、1200,2200,3200,4200,5200:取付部、1300,2300:電源部、1400,2400:発光ダイオード、1500,2500,3500,4500,5500:放熱フィン。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光ダイオードを収容する筐体と、
前記筐体に接続されて前記筐体を支柱に取り付けるための取付部と、
前記筐体の外側上面に配置される放熱フィンとを備え、
前記取付部は、支柱から前記筐体に向かって延びる取付軸を含み、
前記放熱フィンは、前記取付軸が延びる方向に直交する方向に沿って延びている、屋外用照明器具。
【請求項2】
前記筐体の外側上面は、前記取付軸が延びる方向に直交する方向に沿って傾斜されている、請求項1に記載の屋外用照明器具。
【請求項3】
前記放熱フィンと前記取付部との距離が、前記放熱フィンの中央部側において相対的に大きく、前記放熱フィンの端部側において相対的に小さくなるように前記放熱フィンは屈曲されている、請求項1または請求項2に記載の屋外用照明器具。
【請求項4】
複数の前記放熱フィンを備え、
複数の前記放熱フィンは、前記取付軸が延びる方向に並んで配置され、
複数の前記放熱フィンどうしの間隔は、前記放熱フィンの中央部側において相対的に小さく、前記放熱フィンの端部側において相対的に大きい、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の屋外用照明器具。
【請求項5】
前記筐体に収容される発光ダイオードに電力を供給する2つの電源部を備え、
2つの前記電源部は、前記筐体内の中央において、前記取付軸が延びる方向に直交する方向に沿って並べて配置されている、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の屋外用照明器具。
【請求項1】
発光ダイオードを収容する筐体と、
前記筐体に接続されて前記筐体を支柱に取り付けるための取付部と、
前記筐体の外側上面に配置される放熱フィンとを備え、
前記取付部は、支柱から前記筐体に向かって延びる取付軸を含み、
前記放熱フィンは、前記取付軸が延びる方向に直交する方向に沿って延びている、屋外用照明器具。
【請求項2】
前記筐体の外側上面は、前記取付軸が延びる方向に直交する方向に沿って傾斜されている、請求項1に記載の屋外用照明器具。
【請求項3】
前記放熱フィンと前記取付部との距離が、前記放熱フィンの中央部側において相対的に大きく、前記放熱フィンの端部側において相対的に小さくなるように前記放熱フィンは屈曲されている、請求項1または請求項2に記載の屋外用照明器具。
【請求項4】
複数の前記放熱フィンを備え、
複数の前記放熱フィンは、前記取付軸が延びる方向に並んで配置され、
複数の前記放熱フィンどうしの間隔は、前記放熱フィンの中央部側において相対的に小さく、前記放熱フィンの端部側において相対的に大きい、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の屋外用照明器具。
【請求項5】
前記筐体に収容される発光ダイオードに電力を供給する2つの電源部を備え、
2つの前記電源部は、前記筐体内の中央において、前記取付軸が延びる方向に直交する方向に沿って並べて配置されている、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の屋外用照明器具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−154785(P2011−154785A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−13784(P2010−13784)
【出願日】平成22年1月26日(2010.1.26)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月26日(2010.1.26)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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