履物の重量を増加させるインソール体、ならびに重量を増加させるミッドソール/アウトソールを有する重量履物
【要旨】本発明は、履物の重量を増加させるインソール体、ならびに高比重の圧縮樹脂から成るアウトソールおよび/またはミッドソールを有することにより運動効果を高める重量靴を開示する。前記インソール体(100、200)は、高比重の圧縮樹脂から成る下部インソール(110、210)と、その下部インソール(110、210)の上に重ねる上部インソール(120、220)と、前記下部インソール(110、210)の踵部に取り付けられる衝撃吸収部材(130、230)とを含む。前記インソール体は、圧縮樹脂から成り、インソール体を入れた履物の重量を増加させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加重された重量履物に関する。より具体的には、本発明は、圧縮された高比重の樹脂から成り、履物に取り付けることによってその履物の重量を増やすことが可能なインソール体に関する。さらに、本発明は、圧縮された高比重の樹脂から成るアウトソールおよび/またはミッドソールを有した、運動効果を高める重量履物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、運動効果を高めるために、必要時には履物の重量を増加させることが可能で、通常時には重量を少なくしておくことが可能な、様々な技術が提案されている。
【0003】
そのような技術の例は、韓国実用新案登録第285,242号公報の「運動用スポーツ・シューズ」に開示されている。この韓国実用新案登録第285,242号公報によれば、重い金属部材を履物のアウトソールまたはボトムソールに取り外し可能に挿入して履物の外底部とし、着用者の運動効果を高める。
【0004】
もう1つの例は、本発明の発明者による韓国実用新案登録第298,008号公報の「重さ調節可能な履物ライナ」に開示されている。この韓国実用新案登録第298,008号公報は、本体に入れるインソール又はライナに金属部材を挿入し、履物の重量を増加させることにより、履物の着用者の運動効果を高めることを提案する。
【0005】
これら従来技術によれば、靴の重量増加のためにアウトソールまたはインソールに入れる金属等の高比重部材は、靴着用者にかかる荷重衝撃の吸収能力を低下させるため、付加的な衝撃吸収手段を必要とする。
【0006】
重量増加用の挿入部材が取り外し可能な構造を備えるには、製造および組立に加えて、付加的な成形の工程が不可欠となるため、先行技術は、製造時間およびコストが嵩むというもう1つの問題点を有していた。
【0007】
金属製の挿入部材は、上記履物の着用者に、空港でX線検査装置を通過する際に靴を脱ぐか金属部材を取り外さなければならないという不都合を生じさせる。
【0008】
また、従来技術による靴は、洗濯機で水洗いをする際に、金属部材の錆によって汚されうる。
【0009】
更に、靴が一定期間着用されると、ゴム製のアウトソールが磨耗して金属部材が露出し、左右の靴が交互に地面に接触して不快音を出すという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
よって、上記の問題を解決することが可能な、靴の重量を調節する新たな手段が要求されている。
【0011】
本発明の目的は、履物に取り付ける際にその履物の重量を増加させることが可能なインソール体を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、重い圧縮樹脂を成形することにより、履物に所要レベルの荷重吸収能力を与え、付加的な衝撃吸収手段を要しないインソールを提供することである。
【0013】
本発明の更なる他の目的は、重量増加用部材をミッドソールおよび/またはアウトソールに挿入し、履物の重量を増加させることである。
【0014】
更に本発明の他の目的は、ミッドソールおよび/またはアウトソールを圧縮された高比重の樹脂で製造し、履物の重量を増加させることである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を実現するため、本発明の第1の態様によれば、履物の重量増加のために用いるインソール体は、圧縮された高比重の樹脂から成る下部インソールと、その下部インソールの上に重ねる上部インソールからなる。
【0016】
好ましくは、前記下部インソールは圧縮成形された樹脂から成る。
【0017】
好ましくは、前記圧縮成形された樹脂の比重は、少なくとも2.0である。
【0018】
前記インソール体は更に、前記上部インソールの後端部に取り付けられる衝撃吸収部材を含む。
【0019】
上記目的を達成するため、本発明の第2の態様によれば、重量履物は、足を収める本体と、本体に接続して足を支持する、少なくとも一部分が圧縮された高比重の樹脂から成るアウトソールと、本体の中において前記アウトソールの上に重ねるインソールとを含む。
【0020】
好ましくは、前記アウトソールの全体が圧縮された高比重の樹脂から成る。
【0021】
また、好ましくは、前記圧縮された高比重の樹脂が前記アウトソールに挿入される。
【0022】
前記重量履物は更に、前記アウトソールと前記本体の間に重ねるミッドソールを含み、そのミッドソールの少なくとも一部分が圧縮された高比重の樹脂から成る。
【0023】
好ましくは、前記ミッドソールの全体が圧縮された高比重の樹脂から成る。
【0024】
また、好ましくは、前記圧縮された高比重の樹脂は前記ミッドソールに挿入される。
【0025】
上記目的を達成するため、本発明の第3の態様によれば、重量履物は、足を収める本体と、その本体に接続し足を支持する、少なくとも一部分が圧縮された高比重の樹脂から成るアウトソールと、前記ミッドソールの下側に取り付けるアウトソールと、前記本体の中において前記ミッドソールの上に重ねるインソールとから成る。
【0026】
前記ミッドソールの全体は、好ましくは圧縮された高比重の樹脂から成る。
【0027】
また、好ましくは、前記圧縮された高比重の樹脂が前記ミッドソールに挿入される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の前記のおよび他の特徴を添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【実施例1】
【0029】
図1は、本発明の実施例1による履物、例えば靴の重量を増加させるインソール体の分解斜視図である。
【0030】
図1に関し、本発明のインソール体100は、圧縮された高比重の樹脂から成る靴の重量を増加させる重量インソールまたは下部インソール110と、その下部インソール110の踵部に取付ける衝撃吸収部材130と、前記下部インソール110の上に重ねる上部インソール140とを含む。
【0031】
前記重量インソールまたは前記下部インソール110は本発明の本質的コンセプトを具体化しているもので、所望の樹脂を少なくとも比重が約2.0になるまで圧縮成形することにより作られる。樹脂は、ニトリルゴムと、ブタジエンゴムと、高比重充填剤としての硫酸バリウム(BaSO4)と、酸化鉛(Pb3O4)、酸化亜鉛(ZnO)、硫黄(S)、ステアリン酸および加硫促進剤を含む。また、樹脂をプレス、そしてカットし、インソール製造のためにインソールの形態に加工してもよい。
【0032】
高比重の前記下部インソール110は靴とは別個に製造し、靴に取り外し可能に取り付けるか、または必要ならば靴と一体化するよう接着剤等を介して取り付ける。
【0033】
前記衝撃吸収部材130は、前記下部インソール110の踵部または後端部110bに取付けられており、運動中の着用者にかかる衝撃荷重を吸収することが可能な弾性素材から成る。さらに、前記衝撃吸収部材の後部のコーナーには丸みを持たせ、歩行の際の衝撃をより効果的に吸収し、快適な歩行を確保できるようにする。
【0034】
前記上部インソール140は、前記下部インソール110の上に置く支持部142と、その支持部142の上に重ねる弾性部144と、その弾性部144の上に重ね、着用者の足裏と接触する足裏接触部146とを含む。
【0035】
前記支持部142は、例えばエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)に所定の厚みを持たせて、着用者の足の歪曲(例えば外転または内転)を防止するように出来ている。また、前記支持部142は、所望の厚みの弾性素材とし、快適な履き心地が維持されるようにしてもよい。
【0036】
前記弾性部144は、軟質材料で、衝撃等を吸収するように出来ている。
【0037】
前記接触部146は、薄布のような軟質材料から成り、足から出る汗を吸収して快適な履き心地を維持する。これは前記弾性部144に、接着剤を介して取り付けられる。
【0038】
前記インソール体100を靴の中で用いて靴の重量を増加させる際には、所望の重量の前記下部インソール110を靴の中に挿入し、続いて前記上部インソール140を、前記下部インソール110の上に重ねる。このとき前記上部インソール140の前端部140aおよび後端部140bが、前記下部インソール110の前端部110aおよび後端部110bと位置が揃うようにする。
【実施例2】
【0039】
図2は、本発明の実施例2による、履物の重量を増加させるためのインソール体の分解斜視図である。
【0040】
図2に示すように、本発明のインソール体200は、履物若しくは靴の重量を増加させるための圧縮された高比重の樹脂から成る重量インソールもしくは下部インソール210と、その下部インソール210の踵部に取り付ける衝撃吸収部材230と、前記下部インソール210の上に重ねる上部インソール240とを含む。
【0041】
前記下部インソール210は、実施例1の下部インソール110と同素材で作られているが、その形態は変更されている。
【0042】
以下、前記下部インソール210について、図3から図5を参照し説明する。図3は図2に示された下部インソールの断面図であり、図4は図3の平面図であり、図5は図3の底面図である。
【0043】
図3から図5に示すように、前記下部インソール210は、複数の前側凹部214を備えた上面212と、後側凹部218と、それら凹部214と218とを接続する複数の縦溝216とを備える。
【0044】
前記後側凹部218は、前記上面212側から彫って凹みをつくり、着地時のいかなる衝撃も吸収するようにする。また、前記後側凹部218は前記縦溝216を介して前記前側凹部214に接続し、歩行時に前記後側凹部218にかかる圧力が、靴内の空気を前記後側凹部218から前記縦溝216を通って前記前側凹部214へと循環させ、かつ靴を履いた足から出る汗を蒸発させ熱を分散させるようにする。
【0045】
前記前側凹部218の中には、打ち放しの複数の垂直貫通孔220がある。前記貫通孔220は、前記下部インソール210の下面222に形成された複数の横溝226に通じている。縦溝224は、前記下面222の中央部に形成された下面凹部228と連絡し、前記凹部228から前記垂直貫通孔220に空気を流入させる通路として機能する。
【0046】
主に足の前側の重量がかかる靴の部分には、円形凹部226aを設けて空気通路を形成し、着地時の圧力と衝撃を吸収させる。
【0047】
前記衝撃吸収部材230は前記下部インソール210の踵部に取付けられているが、これは弾性部材から成り、運動時に着用者自身にかかる衝撃荷重を吸収する。さらに、前記衝撃吸収部材の後部のコーナーには丸みがあり、歩行時の衝撃を効果的に吸収し、快適な歩行を確保する。
【0048】
前記下部インソール210には、その上面212の中央部に凸部232がある。前記凸部232は、中足を支持し、また後述のように前記上部インソール240の下端凹部254と共にクッションとして機能する。
【0049】
以下、前記上部インソール240について、図6および図8を参照し説明する。図6は図2に示す上部インソールの断面図であり、図7は図6の平面図で、図8は図6の底面図である。
【0050】
前記上部インソール240は、前記下部インソール210の上に取付けられる支持部242と、その支持部242の上に重ねた弾性部244と、その弾性部144の上に重ね、着用者の足裏と接触する足裏接触部246とを一体的に有している。
【0051】
前記支持部242は、例えばエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)に所定の厚みを持たせて着用者の足の歪曲を防止するように出来ている。また、支持部142は、弾性素材に所望の厚みを持たせたものとし、快適な履き心地を維持させるようにしてもよい。
【0052】
前記弾性部244は、軟質材料で、衝撃等を吸収するように出来ている。
【0053】
前記接触部246は、薄布のような軟質材料から成り足から出る汗を吸収し、快適な履き心地を維持する。これは弾性部244に接着剤を介して取り付けられる。
【0054】
前記上部インソール240は、上面前部から前端部240a近くに延びて突出する滑り止め突起252aを有する。前記上部インソール240はまた、前記前端部240aに近接して形成された複数の通気孔248と、底面前部に形成された複数の下向きの突起250とを有する。前記突起250は前記下部インソール210の上面212と接触し、前記上部インソール240の下面と前記下部インソール210の上面212との間に、着用者の歩行時に空気が流れる空間を形成する。結果として、空気が靴内を循環し、足から出た汗を蒸発させ、熱を分散させる。
【0055】
前記上部インソール240は、その上面の中間部に、前後方向に伸びる凸部252bを備える。前記凸部252bは、足の中足を支持し、荷重を靴底全体に分散させる。前記凸部252bの裏側は凹部254を形成して前記下部インソール210の凸部232を受け、それによって凸部232と共に中足を支持する。
【0056】
中空部256は、前記上部インソール240の下面の、着用者の踵に接触する後端部240b近傍に形成する。前記中空部256は、前記下部インソール210の後側凹部218に対応する位置にし、3本の溝258は、好ましくは前記下部インソール210の上面の溝218に対応するように形成する。足踏みすると、前記中空部256が収縮してそこから空気が押出され、前記溝258および216を通って前記通気孔248から足先部分にその空気が噴出する。この方式で空気は靴内を循環し、足から出る汗を蒸発させ熱を分散させる。
【0057】
図9は、本発明の実施例1または2によるインソール体100または200を入れた履物または靴の側面図である。
【0058】
図9に示すように、靴10は、足を収める甲部または本体12と、その本体12を支えるミッドソール14と、そのミッドソール14の下に敷かれるアウトソール16とを含む。
【0059】
前記インソール体100または200の前記下部インソール110または210と前記上部インソール140または240は、それぞれ順に、前記靴10内の前記ミッドソール14の上に挿入され、足を支持する。
【0060】
前記重量インソールまたは下部インソール110または210は、好ましくは、多様な重量を有すように作る。例えば前記下部インソールを200g、400g、600g、900gといった各重量に作り、着用者が所望の下部インソールの重量を選択することにより運動効果を調整できるようにする。
【0061】
履物の製造において、靴型は、幅広、幅狭、並幅の足幅により調整される。もしも多様な厚さの前記下部インソール110および210を製造すれば、多様な幅の靴の生産が、異なる靴型の追加製造を要せずに可能となる。即ち、足幅の異なる者が、各自の足幅に好適な厚さの前記下部インソール110または210を選択することにより、同一の靴型による靴を履くことが可能になる。さらに、前記上部インソール140または240を取り出し、前記下部インソール110または210のみを用いることによっても、上記と実質的に同じ効果が期待される。
【0062】
本発明の重量インソールまたは下部インソールの製造工程は以下の通りである。天然ゴムを、ニトリルゴムとブタジエンゴムの合成ゴムと混合し、次に高比重の充填剤の硫酸バリウム(BaSO4)と混合する。混合物をロール・プレスし、分子量を増加させるとともに可塑性および粘性を高める。プレスした混合物を、さらに酸化亜鉛(ZnO)、硫黄(S)、ステアリン酸、加硫促進剤と混合し、再びプレスして、厚さ約5mmのシートを作る。
【0063】
プレス加工は、6〜8kgf/cm2の圧力下において、130〜160℃の範囲で、5〜8分間行う。
【0064】
上記のように製造したシートにおいて、上部シートは好ましくは硬度約45スケール以下であり、下部シートは好ましくは硬度約50〜60スケール、より好ましくは、硬度約55スケールのである。前記上部シートは比較的低い硬度を有し、歩行時に着用者の足及び関節に加わる、着用者の体重の約4〜5倍に達する荷重衝撃を吸収する。
【0065】
これらのシートを所望の枚数(一般的には4〜6枚)を積み重ね、鋳型に装填して加熱し、インソールの形に成形する。
【0066】
こうして成形されたインソールの比重は約2.0以上、サイズ255mmで、充填剤の容量に応じて約300〜1200gまで異なる質量を有し、これにより靴の重量増加手段として用いることが可能となる。参考までに、一般的な靴インソールの比重は、約0.4〜0.6である。
【0067】
表1は、上記工程により製造された重量インソールの物理的特性を示すものである。
【0068】
(表1)
試験項目 単位 結果 試験マニュアル
抗張力 kgf/cm2 16 KS M 6518
伸び率 % 410 KS M 6518
引き裂き強さ kgf/cm 9.2 KS M 6518
比重 2.38 KS M 6518
硬度(A型) スケール 55±1 KS M 6518
弾性(鋼球落下)% 17 KS M 6518
【実施例3】
【0069】
図10は、本発明の実施例3による運動効果を高めるための重量履物の側面図である。図10に示す通り、本発明の重量履物または靴300は、足を収める甲部の本体320と、その本体320に接続して足を支持するミッドソール330と、そのミッドソール330の下に敷くボトムソールまたはアウトソール340とを含む。前記ミッドソール330および前記アウトソール340は、靴の種類や用途に従って、様々な材料を様々な厚さに成形したものとする。更に、(点線により示されている)インソール350は、前記ミッドソール330の上に重ねられ、着用者の足裏のクッションとなる。
【0070】
本発明の実施例3は、靴300の前記ミッドソール330および/もしくは前記アウトソール340を圧縮された高比重の樹脂を成形したものとすることにより、または圧縮された高比重の樹脂から成る重量増加部材を前記ミッドソール330および/もしくは前記アウトソール340に挿入することにより、前記靴300の重量を増加させるという技術的特徴を有する。この圧縮された高比重の樹脂は好ましくは約2.0以上の比重を有し、ニトリルゴムと、ブタジエンゴム、高比重充填剤としての硫酸バリウム(BaSO4)、酸化鉛(Pb3O4)、酸化亜鉛(ZnO)、硫黄(S)、ステアリン酸および加硫促進剤を含む。
【0071】
図11は、本発明の実施例3による重量履物または靴300の分解斜視図である。図3において、本発明の実施例3による重量靴300は、足を収める甲または本体320と、その本体320に接続して足を支持するミッドソール330と、そのミッドソール330の下に敷かれるアウトソール340とを含む。前記ミッドソール330および前記アウトソール340は、靴の種類および用途に従って、様々な材料を様々な厚さに成形したものとする。更に、前記ミッドソール330の上に重ねる前記インソール350は、着用者の足裏のクッションとなるが、便宜上、図示していない。
【0072】
前記ミッドソール330は、高比重の圧縮樹脂から成る重量増加部材332と、その重量増加部材332を収めるシェル部材334とを有する。前記重量増加部材332および前記シェル部材334は、接着剤といった適当な手段を介して一体に組み立てる前に、別個の構成要素として製造することができる。あるいは、前記ミッドソール330全体は、高比重の圧縮樹脂またはゴムを成形したものとすることも可能である。
【0073】
前記重量増加部材332は、好ましくは比重約2.0以上の高比重の圧縮樹脂を成形したものであり、その比重は、前記靴300の所望の重量および前記ミッドソール330の厚さによって決定される。高比重の圧縮樹脂は好ましくは約2.0以上の比重を有し、ニトリルゴムと、ブタジエンゴムと、高比重充填剤としての硫酸バリウム(BaSO4)と、酸化鉛(Pb3O4)、酸化亜鉛(ZnO)、硫黄(S)、ステアリン酸および加硫促進剤とを含む。
【0074】
前記アウトソール340は、従来のゴムもしくは合成樹脂を成形したものでもよく、または耐磨耗性のゴムもしくは合成樹脂を成形し、容易に磨耗したり引き裂かれたりすることを防ぐようにしたものでもよい。
【実施例4】
【0075】
図12は、本発明の実施例4による重量履物または靴400の分解斜視図である。図12において、本発明の実施例4による重量靴400は、足を収める甲部の本体420と、その下に敷いて前記本体420と接続し足を支持するアウトソール440を含む。前記アウトソール440は、一体的に成形されたミッドソールを有し、靴の種類および用途に従って、様々な材料と厚みに作られる。更に、前記アウトソール440の上に敷かれ着用者の足裏のクッションとなるインソールは、便宜上、図示していない。
【0076】
前記アウトソール440は、高比重の圧縮樹脂でできた重量増加部材442と、その重量増加部材442を収めるシェル部材444とを有する。前記重量増加部材442および前記シェル部材444は、接着剤といった適当な手段を介して一体に組み立てる前に、別個の構成要素として製造することができる。
【0077】
前記重量増加部材442は、好ましくは比重約2.0以上の高比重の圧縮樹脂を成形したものであり、その比重は、靴400の所望の重量および前記ミッドソール440の厚さによって決定される。高比重の圧縮樹脂は、好ましくは、ニトリルゴムと、ブタジエンゴムと、高比重充填剤としての硫酸バリウム(BaSO4)と、酸化鉛(Pb3O4)、酸化亜鉛(ZnO)、硫黄(S)、ステアリン酸および加硫促進剤とを含む。さらに、前記シェル部材444は、従来のゴムもしくは合成樹脂を成形したものでもよく、または耐磨耗性のゴムもしくは合成樹脂を成形し、容易に磨耗したり引き裂かれたりすることを防ぐようにしたものでもよい。
【0078】
また、前記アウトソール全体を高比重の樹脂またはゴムを成形したものにすることができる。すなわち、高比重のゴムは、重量が大きいのみならず耐磨耗性が高いため、ゴム自体が優良なシェル部材として機能することが可能である。
【実施例5】
【0079】
図13は、本発明の実施例5による重量履物または靴500の分解斜視図である。図13において、本発明の実施例5による重量靴500は、足の収まる甲部の本体520と、その本体520の下に敷いて接続し足を支えるミッドソール530と、そのミッドソール530の下に敷くボトムソールまたはアウトソール540とを含む。前記ミッドソール530と前記アウトソール540とは、靴の種類および用途に従って、様々な材料を様々な厚さに成形したものとする。更に、前記ミッドソール530の上に重ねるインソールは着用者の足裏のクッションとなるが、便宜上、図示していない。
【0080】
前記アウトソール540は、高比重の圧縮樹脂から成る重量増加部材542と、その重量増加部材542を収めるシェル部材544を有する。前記重量増加部材542および前記シェル部材544は、接着剤といった適当な手段を介して一体に組み立てる前に、別個の構成部品として製造することができる。
【0081】
前記重量増加部材542は、好ましくは約2.0以上の高比重を有する圧縮樹脂を成形したものであり、その比重は前記靴500の所望の重量および前記アウトソール540の厚みによって決定される。高比重の圧縮樹脂は、好ましくは、ニトリルゴムと、ブタジエンゴムと、高比重の充填剤としての硫酸バリウム(BaSO4)と、酸化鉛(Pb3O4)、酸化亜鉛(ZnO)、硫黄(S)、ステアリン酸および加硫促進剤とを含む。更に、前記シェル部材544は従来のゴムもしくは合成樹脂を成形したものでもよく、または耐磨耗性のゴムもしくは合成樹脂を成形し、容易に磨耗したり引き裂かれたりすることを防ぐようにしたものとしてもよい。
【0082】
また、前記アウトソール全体を高比重の樹脂またはゴムを成形したものとすることができる。すなわち、高比重のゴムは、重量が大きいのみならず耐磨耗性が高いため、ゴム自体が優良なシェル部材として機能することが可能である。
【0083】
つまり上述のように、高比重樹脂から成る前記重量増加部材を前記アウトソールおよび/または前記ミッドソールに挿入すること、または前記アウトソールおよび/または前記ミッドソール全体を前記高比重の圧縮樹脂で作ることによって、靴の重量を増加させて着用者の運動効果を著しく高めることが可能である。
【0084】
以下、本発明の実施例3〜5による重量靴に用いられるミッドソールおよび/またはアウトソールの製造工程について記載する。
【0085】
天然ゴムを、ニトリルゴムおよびブタジエンゴムの合成ゴムと混合し、次に高比重の充填剤である硫酸バリウムBaSO4と混合する。混合物を、ロール・プレスして、分子量を増加させると共に可塑性および粘性を高める。プレスした混合物に、酸化亜鉛(ZnO)、硫黄(S)、ステアリン酸、加硫促進剤を加えて再び混合し、その後更にプレスして、所定の厚さ、好ましくは厚さ約5mmのシートを作る。
【0086】
プレスは、6〜8kgf/cm2の圧力下、130〜160℃の範囲で、5〜8分間行う。
【0087】
シートは、硬度約45〜60スケールとし、好ましくは、硬度約50〜55スケールにする。
【0088】
これらのシートは所望の枚数を積重ね、鋳型に充填し加熱して、インソールの形に成形する。
【0089】
上記により製造された重量増加部材は、比重が約2.0以上、255mmサイズで、充填剤の容量に応じて約300〜1200gまで異なる質量を有し、それにより靴の重量増加手段として用いることが可能である。
【0090】
上記工程により製造された重量増加部材は、上記表1に示す物理的特性を有する。
【産業上の利用可能性】
【0091】
上述のように、本発明による靴等の履物の重量を増加させるインソール体は、合成ゴムおよび/または樹脂のみから製造され、靴のアウトソールおよび/またはインソールに挿入される金属元素が引き起こす様々な問題を解決する。
【0092】
本発明のインソール体は、コストを抑えることも可能である。というのも、本発明のインソール体は重量増加部材の成形に金属製の型が不要であるため、組立工程が簡略化されるからである。
【0093】
金属を使用していないため、本発明のインソール体は、着用者が空港のX線検査装置内を通過する際に履物を脱いだり金属部材を取りしたりする不都合を取り除くことができる。本発明の履物は、アウトソールが一部磨耗していても歩行中に雑音を生じることがなく、それゆえその耐用年限を長くすることができる。また、本発明の履物は長い間水洗いをし続けても錆びないため、汚れない。
【0094】
なお、天然香料およびハーブまたは薬用粉末を、インソールの合成樹脂またはゴムに添加し、足の健康を改善するようにしてもよい。
【0095】
さらに、本発明による重量履物は、合成樹脂および/または樹脂によってのみ製造することによって、靴のアウトソールおよび/またはインソールに挿入される金属元素が引き起こす様々な問題を解決する。
【0096】
また、本発明の重量履物は、コストを抑えることも可能である。というのも、本発明のインソール体は重量増加部材の成形に金属製の型が不要であるため、組立工程が簡略化されるからである。
【0097】
金属が用いられていないので、本発明の重量履物は、着用者が空港のX線検査装置内を通過する際に履物を脱いだり金属部材を取り外したりする不都合を取り除くことができる。本発明の履物は、アウトソールが一部磨耗していても歩行中に雑音を生じることがなく、それゆえその耐用年限を長くすることができる。また、本発明の履物は長い間水洗いをし続けても錆びないため、汚れない。
【0098】
本発明を実施例とともに示し記述してきたので、当技術分野における通常の知識を有する者ならば、添付のクレームにより定義された本発明の精神および範囲から逸脱することなく改良しバリエーションをもたせることができるのは明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明の実施例1による、履物の重量を増加させるインソール体の分解斜視図である。
【図2】本発明の実施例2による、履物の重量を増加させるインソール体の分解斜視図である。
【図3】図2に示された下部インソールの断面図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】図3の底面図である。
【図6】図2に示された上部インソールの断面図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】図6の底面図である。
【図9】本発明のインソール体を入れた履物の側面図である。
【図10】本発明の実施例3による、運動効果を高める重量履物の側面図である。
【図11】本発明の実施例3による、重量履物の分解斜視図である。
【図12】本発明の実施例4による、重量履物の分解斜視図である。
【図13】本発明の実施例5による、重量履物の分解斜視図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、加重された重量履物に関する。より具体的には、本発明は、圧縮された高比重の樹脂から成り、履物に取り付けることによってその履物の重量を増やすことが可能なインソール体に関する。さらに、本発明は、圧縮された高比重の樹脂から成るアウトソールおよび/またはミッドソールを有した、運動効果を高める重量履物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、運動効果を高めるために、必要時には履物の重量を増加させることが可能で、通常時には重量を少なくしておくことが可能な、様々な技術が提案されている。
【0003】
そのような技術の例は、韓国実用新案登録第285,242号公報の「運動用スポーツ・シューズ」に開示されている。この韓国実用新案登録第285,242号公報によれば、重い金属部材を履物のアウトソールまたはボトムソールに取り外し可能に挿入して履物の外底部とし、着用者の運動効果を高める。
【0004】
もう1つの例は、本発明の発明者による韓国実用新案登録第298,008号公報の「重さ調節可能な履物ライナ」に開示されている。この韓国実用新案登録第298,008号公報は、本体に入れるインソール又はライナに金属部材を挿入し、履物の重量を増加させることにより、履物の着用者の運動効果を高めることを提案する。
【0005】
これら従来技術によれば、靴の重量増加のためにアウトソールまたはインソールに入れる金属等の高比重部材は、靴着用者にかかる荷重衝撃の吸収能力を低下させるため、付加的な衝撃吸収手段を必要とする。
【0006】
重量増加用の挿入部材が取り外し可能な構造を備えるには、製造および組立に加えて、付加的な成形の工程が不可欠となるため、先行技術は、製造時間およびコストが嵩むというもう1つの問題点を有していた。
【0007】
金属製の挿入部材は、上記履物の着用者に、空港でX線検査装置を通過する際に靴を脱ぐか金属部材を取り外さなければならないという不都合を生じさせる。
【0008】
また、従来技術による靴は、洗濯機で水洗いをする際に、金属部材の錆によって汚されうる。
【0009】
更に、靴が一定期間着用されると、ゴム製のアウトソールが磨耗して金属部材が露出し、左右の靴が交互に地面に接触して不快音を出すという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
よって、上記の問題を解決することが可能な、靴の重量を調節する新たな手段が要求されている。
【0011】
本発明の目的は、履物に取り付ける際にその履物の重量を増加させることが可能なインソール体を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、重い圧縮樹脂を成形することにより、履物に所要レベルの荷重吸収能力を与え、付加的な衝撃吸収手段を要しないインソールを提供することである。
【0013】
本発明の更なる他の目的は、重量増加用部材をミッドソールおよび/またはアウトソールに挿入し、履物の重量を増加させることである。
【0014】
更に本発明の他の目的は、ミッドソールおよび/またはアウトソールを圧縮された高比重の樹脂で製造し、履物の重量を増加させることである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を実現するため、本発明の第1の態様によれば、履物の重量増加のために用いるインソール体は、圧縮された高比重の樹脂から成る下部インソールと、その下部インソールの上に重ねる上部インソールからなる。
【0016】
好ましくは、前記下部インソールは圧縮成形された樹脂から成る。
【0017】
好ましくは、前記圧縮成形された樹脂の比重は、少なくとも2.0である。
【0018】
前記インソール体は更に、前記上部インソールの後端部に取り付けられる衝撃吸収部材を含む。
【0019】
上記目的を達成するため、本発明の第2の態様によれば、重量履物は、足を収める本体と、本体に接続して足を支持する、少なくとも一部分が圧縮された高比重の樹脂から成るアウトソールと、本体の中において前記アウトソールの上に重ねるインソールとを含む。
【0020】
好ましくは、前記アウトソールの全体が圧縮された高比重の樹脂から成る。
【0021】
また、好ましくは、前記圧縮された高比重の樹脂が前記アウトソールに挿入される。
【0022】
前記重量履物は更に、前記アウトソールと前記本体の間に重ねるミッドソールを含み、そのミッドソールの少なくとも一部分が圧縮された高比重の樹脂から成る。
【0023】
好ましくは、前記ミッドソールの全体が圧縮された高比重の樹脂から成る。
【0024】
また、好ましくは、前記圧縮された高比重の樹脂は前記ミッドソールに挿入される。
【0025】
上記目的を達成するため、本発明の第3の態様によれば、重量履物は、足を収める本体と、その本体に接続し足を支持する、少なくとも一部分が圧縮された高比重の樹脂から成るアウトソールと、前記ミッドソールの下側に取り付けるアウトソールと、前記本体の中において前記ミッドソールの上に重ねるインソールとから成る。
【0026】
前記ミッドソールの全体は、好ましくは圧縮された高比重の樹脂から成る。
【0027】
また、好ましくは、前記圧縮された高比重の樹脂が前記ミッドソールに挿入される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の前記のおよび他の特徴を添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【実施例1】
【0029】
図1は、本発明の実施例1による履物、例えば靴の重量を増加させるインソール体の分解斜視図である。
【0030】
図1に関し、本発明のインソール体100は、圧縮された高比重の樹脂から成る靴の重量を増加させる重量インソールまたは下部インソール110と、その下部インソール110の踵部に取付ける衝撃吸収部材130と、前記下部インソール110の上に重ねる上部インソール140とを含む。
【0031】
前記重量インソールまたは前記下部インソール110は本発明の本質的コンセプトを具体化しているもので、所望の樹脂を少なくとも比重が約2.0になるまで圧縮成形することにより作られる。樹脂は、ニトリルゴムと、ブタジエンゴムと、高比重充填剤としての硫酸バリウム(BaSO4)と、酸化鉛(Pb3O4)、酸化亜鉛(ZnO)、硫黄(S)、ステアリン酸および加硫促進剤を含む。また、樹脂をプレス、そしてカットし、インソール製造のためにインソールの形態に加工してもよい。
【0032】
高比重の前記下部インソール110は靴とは別個に製造し、靴に取り外し可能に取り付けるか、または必要ならば靴と一体化するよう接着剤等を介して取り付ける。
【0033】
前記衝撃吸収部材130は、前記下部インソール110の踵部または後端部110bに取付けられており、運動中の着用者にかかる衝撃荷重を吸収することが可能な弾性素材から成る。さらに、前記衝撃吸収部材の後部のコーナーには丸みを持たせ、歩行の際の衝撃をより効果的に吸収し、快適な歩行を確保できるようにする。
【0034】
前記上部インソール140は、前記下部インソール110の上に置く支持部142と、その支持部142の上に重ねる弾性部144と、その弾性部144の上に重ね、着用者の足裏と接触する足裏接触部146とを含む。
【0035】
前記支持部142は、例えばエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)に所定の厚みを持たせて、着用者の足の歪曲(例えば外転または内転)を防止するように出来ている。また、前記支持部142は、所望の厚みの弾性素材とし、快適な履き心地が維持されるようにしてもよい。
【0036】
前記弾性部144は、軟質材料で、衝撃等を吸収するように出来ている。
【0037】
前記接触部146は、薄布のような軟質材料から成り、足から出る汗を吸収して快適な履き心地を維持する。これは前記弾性部144に、接着剤を介して取り付けられる。
【0038】
前記インソール体100を靴の中で用いて靴の重量を増加させる際には、所望の重量の前記下部インソール110を靴の中に挿入し、続いて前記上部インソール140を、前記下部インソール110の上に重ねる。このとき前記上部インソール140の前端部140aおよび後端部140bが、前記下部インソール110の前端部110aおよび後端部110bと位置が揃うようにする。
【実施例2】
【0039】
図2は、本発明の実施例2による、履物の重量を増加させるためのインソール体の分解斜視図である。
【0040】
図2に示すように、本発明のインソール体200は、履物若しくは靴の重量を増加させるための圧縮された高比重の樹脂から成る重量インソールもしくは下部インソール210と、その下部インソール210の踵部に取り付ける衝撃吸収部材230と、前記下部インソール210の上に重ねる上部インソール240とを含む。
【0041】
前記下部インソール210は、実施例1の下部インソール110と同素材で作られているが、その形態は変更されている。
【0042】
以下、前記下部インソール210について、図3から図5を参照し説明する。図3は図2に示された下部インソールの断面図であり、図4は図3の平面図であり、図5は図3の底面図である。
【0043】
図3から図5に示すように、前記下部インソール210は、複数の前側凹部214を備えた上面212と、後側凹部218と、それら凹部214と218とを接続する複数の縦溝216とを備える。
【0044】
前記後側凹部218は、前記上面212側から彫って凹みをつくり、着地時のいかなる衝撃も吸収するようにする。また、前記後側凹部218は前記縦溝216を介して前記前側凹部214に接続し、歩行時に前記後側凹部218にかかる圧力が、靴内の空気を前記後側凹部218から前記縦溝216を通って前記前側凹部214へと循環させ、かつ靴を履いた足から出る汗を蒸発させ熱を分散させるようにする。
【0045】
前記前側凹部218の中には、打ち放しの複数の垂直貫通孔220がある。前記貫通孔220は、前記下部インソール210の下面222に形成された複数の横溝226に通じている。縦溝224は、前記下面222の中央部に形成された下面凹部228と連絡し、前記凹部228から前記垂直貫通孔220に空気を流入させる通路として機能する。
【0046】
主に足の前側の重量がかかる靴の部分には、円形凹部226aを設けて空気通路を形成し、着地時の圧力と衝撃を吸収させる。
【0047】
前記衝撃吸収部材230は前記下部インソール210の踵部に取付けられているが、これは弾性部材から成り、運動時に着用者自身にかかる衝撃荷重を吸収する。さらに、前記衝撃吸収部材の後部のコーナーには丸みがあり、歩行時の衝撃を効果的に吸収し、快適な歩行を確保する。
【0048】
前記下部インソール210には、その上面212の中央部に凸部232がある。前記凸部232は、中足を支持し、また後述のように前記上部インソール240の下端凹部254と共にクッションとして機能する。
【0049】
以下、前記上部インソール240について、図6および図8を参照し説明する。図6は図2に示す上部インソールの断面図であり、図7は図6の平面図で、図8は図6の底面図である。
【0050】
前記上部インソール240は、前記下部インソール210の上に取付けられる支持部242と、その支持部242の上に重ねた弾性部244と、その弾性部144の上に重ね、着用者の足裏と接触する足裏接触部246とを一体的に有している。
【0051】
前記支持部242は、例えばエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)に所定の厚みを持たせて着用者の足の歪曲を防止するように出来ている。また、支持部142は、弾性素材に所望の厚みを持たせたものとし、快適な履き心地を維持させるようにしてもよい。
【0052】
前記弾性部244は、軟質材料で、衝撃等を吸収するように出来ている。
【0053】
前記接触部246は、薄布のような軟質材料から成り足から出る汗を吸収し、快適な履き心地を維持する。これは弾性部244に接着剤を介して取り付けられる。
【0054】
前記上部インソール240は、上面前部から前端部240a近くに延びて突出する滑り止め突起252aを有する。前記上部インソール240はまた、前記前端部240aに近接して形成された複数の通気孔248と、底面前部に形成された複数の下向きの突起250とを有する。前記突起250は前記下部インソール210の上面212と接触し、前記上部インソール240の下面と前記下部インソール210の上面212との間に、着用者の歩行時に空気が流れる空間を形成する。結果として、空気が靴内を循環し、足から出た汗を蒸発させ、熱を分散させる。
【0055】
前記上部インソール240は、その上面の中間部に、前後方向に伸びる凸部252bを備える。前記凸部252bは、足の中足を支持し、荷重を靴底全体に分散させる。前記凸部252bの裏側は凹部254を形成して前記下部インソール210の凸部232を受け、それによって凸部232と共に中足を支持する。
【0056】
中空部256は、前記上部インソール240の下面の、着用者の踵に接触する後端部240b近傍に形成する。前記中空部256は、前記下部インソール210の後側凹部218に対応する位置にし、3本の溝258は、好ましくは前記下部インソール210の上面の溝218に対応するように形成する。足踏みすると、前記中空部256が収縮してそこから空気が押出され、前記溝258および216を通って前記通気孔248から足先部分にその空気が噴出する。この方式で空気は靴内を循環し、足から出る汗を蒸発させ熱を分散させる。
【0057】
図9は、本発明の実施例1または2によるインソール体100または200を入れた履物または靴の側面図である。
【0058】
図9に示すように、靴10は、足を収める甲部または本体12と、その本体12を支えるミッドソール14と、そのミッドソール14の下に敷かれるアウトソール16とを含む。
【0059】
前記インソール体100または200の前記下部インソール110または210と前記上部インソール140または240は、それぞれ順に、前記靴10内の前記ミッドソール14の上に挿入され、足を支持する。
【0060】
前記重量インソールまたは下部インソール110または210は、好ましくは、多様な重量を有すように作る。例えば前記下部インソールを200g、400g、600g、900gといった各重量に作り、着用者が所望の下部インソールの重量を選択することにより運動効果を調整できるようにする。
【0061】
履物の製造において、靴型は、幅広、幅狭、並幅の足幅により調整される。もしも多様な厚さの前記下部インソール110および210を製造すれば、多様な幅の靴の生産が、異なる靴型の追加製造を要せずに可能となる。即ち、足幅の異なる者が、各自の足幅に好適な厚さの前記下部インソール110または210を選択することにより、同一の靴型による靴を履くことが可能になる。さらに、前記上部インソール140または240を取り出し、前記下部インソール110または210のみを用いることによっても、上記と実質的に同じ効果が期待される。
【0062】
本発明の重量インソールまたは下部インソールの製造工程は以下の通りである。天然ゴムを、ニトリルゴムとブタジエンゴムの合成ゴムと混合し、次に高比重の充填剤の硫酸バリウム(BaSO4)と混合する。混合物をロール・プレスし、分子量を増加させるとともに可塑性および粘性を高める。プレスした混合物を、さらに酸化亜鉛(ZnO)、硫黄(S)、ステアリン酸、加硫促進剤と混合し、再びプレスして、厚さ約5mmのシートを作る。
【0063】
プレス加工は、6〜8kgf/cm2の圧力下において、130〜160℃の範囲で、5〜8分間行う。
【0064】
上記のように製造したシートにおいて、上部シートは好ましくは硬度約45スケール以下であり、下部シートは好ましくは硬度約50〜60スケール、より好ましくは、硬度約55スケールのである。前記上部シートは比較的低い硬度を有し、歩行時に着用者の足及び関節に加わる、着用者の体重の約4〜5倍に達する荷重衝撃を吸収する。
【0065】
これらのシートを所望の枚数(一般的には4〜6枚)を積み重ね、鋳型に装填して加熱し、インソールの形に成形する。
【0066】
こうして成形されたインソールの比重は約2.0以上、サイズ255mmで、充填剤の容量に応じて約300〜1200gまで異なる質量を有し、これにより靴の重量増加手段として用いることが可能となる。参考までに、一般的な靴インソールの比重は、約0.4〜0.6である。
【0067】
表1は、上記工程により製造された重量インソールの物理的特性を示すものである。
【0068】
(表1)
試験項目 単位 結果 試験マニュアル
抗張力 kgf/cm2 16 KS M 6518
伸び率 % 410 KS M 6518
引き裂き強さ kgf/cm 9.2 KS M 6518
比重 2.38 KS M 6518
硬度(A型) スケール 55±1 KS M 6518
弾性(鋼球落下)% 17 KS M 6518
【実施例3】
【0069】
図10は、本発明の実施例3による運動効果を高めるための重量履物の側面図である。図10に示す通り、本発明の重量履物または靴300は、足を収める甲部の本体320と、その本体320に接続して足を支持するミッドソール330と、そのミッドソール330の下に敷くボトムソールまたはアウトソール340とを含む。前記ミッドソール330および前記アウトソール340は、靴の種類や用途に従って、様々な材料を様々な厚さに成形したものとする。更に、(点線により示されている)インソール350は、前記ミッドソール330の上に重ねられ、着用者の足裏のクッションとなる。
【0070】
本発明の実施例3は、靴300の前記ミッドソール330および/もしくは前記アウトソール340を圧縮された高比重の樹脂を成形したものとすることにより、または圧縮された高比重の樹脂から成る重量増加部材を前記ミッドソール330および/もしくは前記アウトソール340に挿入することにより、前記靴300の重量を増加させるという技術的特徴を有する。この圧縮された高比重の樹脂は好ましくは約2.0以上の比重を有し、ニトリルゴムと、ブタジエンゴム、高比重充填剤としての硫酸バリウム(BaSO4)、酸化鉛(Pb3O4)、酸化亜鉛(ZnO)、硫黄(S)、ステアリン酸および加硫促進剤を含む。
【0071】
図11は、本発明の実施例3による重量履物または靴300の分解斜視図である。図3において、本発明の実施例3による重量靴300は、足を収める甲または本体320と、その本体320に接続して足を支持するミッドソール330と、そのミッドソール330の下に敷かれるアウトソール340とを含む。前記ミッドソール330および前記アウトソール340は、靴の種類および用途に従って、様々な材料を様々な厚さに成形したものとする。更に、前記ミッドソール330の上に重ねる前記インソール350は、着用者の足裏のクッションとなるが、便宜上、図示していない。
【0072】
前記ミッドソール330は、高比重の圧縮樹脂から成る重量増加部材332と、その重量増加部材332を収めるシェル部材334とを有する。前記重量増加部材332および前記シェル部材334は、接着剤といった適当な手段を介して一体に組み立てる前に、別個の構成要素として製造することができる。あるいは、前記ミッドソール330全体は、高比重の圧縮樹脂またはゴムを成形したものとすることも可能である。
【0073】
前記重量増加部材332は、好ましくは比重約2.0以上の高比重の圧縮樹脂を成形したものであり、その比重は、前記靴300の所望の重量および前記ミッドソール330の厚さによって決定される。高比重の圧縮樹脂は好ましくは約2.0以上の比重を有し、ニトリルゴムと、ブタジエンゴムと、高比重充填剤としての硫酸バリウム(BaSO4)と、酸化鉛(Pb3O4)、酸化亜鉛(ZnO)、硫黄(S)、ステアリン酸および加硫促進剤とを含む。
【0074】
前記アウトソール340は、従来のゴムもしくは合成樹脂を成形したものでもよく、または耐磨耗性のゴムもしくは合成樹脂を成形し、容易に磨耗したり引き裂かれたりすることを防ぐようにしたものでもよい。
【実施例4】
【0075】
図12は、本発明の実施例4による重量履物または靴400の分解斜視図である。図12において、本発明の実施例4による重量靴400は、足を収める甲部の本体420と、その下に敷いて前記本体420と接続し足を支持するアウトソール440を含む。前記アウトソール440は、一体的に成形されたミッドソールを有し、靴の種類および用途に従って、様々な材料と厚みに作られる。更に、前記アウトソール440の上に敷かれ着用者の足裏のクッションとなるインソールは、便宜上、図示していない。
【0076】
前記アウトソール440は、高比重の圧縮樹脂でできた重量増加部材442と、その重量増加部材442を収めるシェル部材444とを有する。前記重量増加部材442および前記シェル部材444は、接着剤といった適当な手段を介して一体に組み立てる前に、別個の構成要素として製造することができる。
【0077】
前記重量増加部材442は、好ましくは比重約2.0以上の高比重の圧縮樹脂を成形したものであり、その比重は、靴400の所望の重量および前記ミッドソール440の厚さによって決定される。高比重の圧縮樹脂は、好ましくは、ニトリルゴムと、ブタジエンゴムと、高比重充填剤としての硫酸バリウム(BaSO4)と、酸化鉛(Pb3O4)、酸化亜鉛(ZnO)、硫黄(S)、ステアリン酸および加硫促進剤とを含む。さらに、前記シェル部材444は、従来のゴムもしくは合成樹脂を成形したものでもよく、または耐磨耗性のゴムもしくは合成樹脂を成形し、容易に磨耗したり引き裂かれたりすることを防ぐようにしたものでもよい。
【0078】
また、前記アウトソール全体を高比重の樹脂またはゴムを成形したものにすることができる。すなわち、高比重のゴムは、重量が大きいのみならず耐磨耗性が高いため、ゴム自体が優良なシェル部材として機能することが可能である。
【実施例5】
【0079】
図13は、本発明の実施例5による重量履物または靴500の分解斜視図である。図13において、本発明の実施例5による重量靴500は、足の収まる甲部の本体520と、その本体520の下に敷いて接続し足を支えるミッドソール530と、そのミッドソール530の下に敷くボトムソールまたはアウトソール540とを含む。前記ミッドソール530と前記アウトソール540とは、靴の種類および用途に従って、様々な材料を様々な厚さに成形したものとする。更に、前記ミッドソール530の上に重ねるインソールは着用者の足裏のクッションとなるが、便宜上、図示していない。
【0080】
前記アウトソール540は、高比重の圧縮樹脂から成る重量増加部材542と、その重量増加部材542を収めるシェル部材544を有する。前記重量増加部材542および前記シェル部材544は、接着剤といった適当な手段を介して一体に組み立てる前に、別個の構成部品として製造することができる。
【0081】
前記重量増加部材542は、好ましくは約2.0以上の高比重を有する圧縮樹脂を成形したものであり、その比重は前記靴500の所望の重量および前記アウトソール540の厚みによって決定される。高比重の圧縮樹脂は、好ましくは、ニトリルゴムと、ブタジエンゴムと、高比重の充填剤としての硫酸バリウム(BaSO4)と、酸化鉛(Pb3O4)、酸化亜鉛(ZnO)、硫黄(S)、ステアリン酸および加硫促進剤とを含む。更に、前記シェル部材544は従来のゴムもしくは合成樹脂を成形したものでもよく、または耐磨耗性のゴムもしくは合成樹脂を成形し、容易に磨耗したり引き裂かれたりすることを防ぐようにしたものとしてもよい。
【0082】
また、前記アウトソール全体を高比重の樹脂またはゴムを成形したものとすることができる。すなわち、高比重のゴムは、重量が大きいのみならず耐磨耗性が高いため、ゴム自体が優良なシェル部材として機能することが可能である。
【0083】
つまり上述のように、高比重樹脂から成る前記重量増加部材を前記アウトソールおよび/または前記ミッドソールに挿入すること、または前記アウトソールおよび/または前記ミッドソール全体を前記高比重の圧縮樹脂で作ることによって、靴の重量を増加させて着用者の運動効果を著しく高めることが可能である。
【0084】
以下、本発明の実施例3〜5による重量靴に用いられるミッドソールおよび/またはアウトソールの製造工程について記載する。
【0085】
天然ゴムを、ニトリルゴムおよびブタジエンゴムの合成ゴムと混合し、次に高比重の充填剤である硫酸バリウムBaSO4と混合する。混合物を、ロール・プレスして、分子量を増加させると共に可塑性および粘性を高める。プレスした混合物に、酸化亜鉛(ZnO)、硫黄(S)、ステアリン酸、加硫促進剤を加えて再び混合し、その後更にプレスして、所定の厚さ、好ましくは厚さ約5mmのシートを作る。
【0086】
プレスは、6〜8kgf/cm2の圧力下、130〜160℃の範囲で、5〜8分間行う。
【0087】
シートは、硬度約45〜60スケールとし、好ましくは、硬度約50〜55スケールにする。
【0088】
これらのシートは所望の枚数を積重ね、鋳型に充填し加熱して、インソールの形に成形する。
【0089】
上記により製造された重量増加部材は、比重が約2.0以上、255mmサイズで、充填剤の容量に応じて約300〜1200gまで異なる質量を有し、それにより靴の重量増加手段として用いることが可能である。
【0090】
上記工程により製造された重量増加部材は、上記表1に示す物理的特性を有する。
【産業上の利用可能性】
【0091】
上述のように、本発明による靴等の履物の重量を増加させるインソール体は、合成ゴムおよび/または樹脂のみから製造され、靴のアウトソールおよび/またはインソールに挿入される金属元素が引き起こす様々な問題を解決する。
【0092】
本発明のインソール体は、コストを抑えることも可能である。というのも、本発明のインソール体は重量増加部材の成形に金属製の型が不要であるため、組立工程が簡略化されるからである。
【0093】
金属を使用していないため、本発明のインソール体は、着用者が空港のX線検査装置内を通過する際に履物を脱いだり金属部材を取りしたりする不都合を取り除くことができる。本発明の履物は、アウトソールが一部磨耗していても歩行中に雑音を生じることがなく、それゆえその耐用年限を長くすることができる。また、本発明の履物は長い間水洗いをし続けても錆びないため、汚れない。
【0094】
なお、天然香料およびハーブまたは薬用粉末を、インソールの合成樹脂またはゴムに添加し、足の健康を改善するようにしてもよい。
【0095】
さらに、本発明による重量履物は、合成樹脂および/または樹脂によってのみ製造することによって、靴のアウトソールおよび/またはインソールに挿入される金属元素が引き起こす様々な問題を解決する。
【0096】
また、本発明の重量履物は、コストを抑えることも可能である。というのも、本発明のインソール体は重量増加部材の成形に金属製の型が不要であるため、組立工程が簡略化されるからである。
【0097】
金属が用いられていないので、本発明の重量履物は、着用者が空港のX線検査装置内を通過する際に履物を脱いだり金属部材を取り外したりする不都合を取り除くことができる。本発明の履物は、アウトソールが一部磨耗していても歩行中に雑音を生じることがなく、それゆえその耐用年限を長くすることができる。また、本発明の履物は長い間水洗いをし続けても錆びないため、汚れない。
【0098】
本発明を実施例とともに示し記述してきたので、当技術分野における通常の知識を有する者ならば、添付のクレームにより定義された本発明の精神および範囲から逸脱することなく改良しバリエーションをもたせることができるのは明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明の実施例1による、履物の重量を増加させるインソール体の分解斜視図である。
【図2】本発明の実施例2による、履物の重量を増加させるインソール体の分解斜視図である。
【図3】図2に示された下部インソールの断面図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】図3の底面図である。
【図6】図2に示された上部インソールの断面図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】図6の底面図である。
【図9】本発明のインソール体を入れた履物の側面図である。
【図10】本発明の実施例3による、運動効果を高める重量履物の側面図である。
【図11】本発明の実施例3による、重量履物の分解斜視図である。
【図12】本発明の実施例4による、重量履物の分解斜視図である。
【図13】本発明の実施例5による、重量履物の分解斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮された高比重の樹脂から成る下部インソール(110、210)と、前記下部インソール(110、210)の上に重ねる上部インソール(120、220)とから成る履物の重量増加用のインソール体。
【請求項2】
前記下部インソール(110、210)が圧縮成形された樹脂から成ることを特徴とする請求項1に記載のインソール体。
【請求項3】
前記圧縮成形された樹脂の比重が少なくとも2.0であることを特徴とする請求項2に記載のインソール体。
【請求項4】
前記下部インソール(210)がその上面(212)に、前側凹部(214)と、後側凹部(218)と、前記前側凹部(214)および前記後側凹部(218)を接続する複数の縦溝(216)とを有することを特徴とする請求項1に記載のインソール体。
【請求項5】
前記下部インソール(210)が、その下部インソールの下面(222)に形成された縦および横溝(224、226)と、その下面(222)の中心部に形成され前記縦溝(228)に接続する凹部(228)とを有する請求項1に記載のインソール体。
【請求項6】
前記下部インソール(210)が、その上面(212)からその下面(222)へと貫通する複数の貫通孔(220)を有することを特徴とする請求項1に記載のインソール体。
【請求項7】
前記上部インソール(240)が、前側上面部に滑り止め突起(252a)を有することを特徴とする請求項1に記載のインソール体。
【請求項8】
前記上部インソール(240)が、その前側に上下方向に穿孔した通気孔(248)と、前側底部に突起(250)とを有することを特徴とする請求項1に記載のインソール体。
【請求項9】
前記上部インソール(240)が、その中央上面部に前後方向に延びて中足を支持する凸部(252)を有することを特徴とする請求項1に記載のインソール体。
【請求項10】
前記上部インソール(240)が、後側底部に中空状の凹部(254)を有することを特徴とする請求項1に記載のインソール体。
【請求項11】
前記上部インソール(140、240)が、着用者の足の捻転を防ぐ硬質の樹脂から成る支持部(142、242)と、その支持部(142、242)の上に重ねる薄布から形成された接触部(144)とを有することを特徴とする請求項1に記載のインソール体。
【請求項12】
前記インソール体は更に、前記上部インソール(110、210)の後端部(110b、210b)に取り付けられた衝撃吸収部材(130、230)を有することを特徴とする請求項1に記載のインソール体。
【請求項13】
足を収める本体(320、420、520)と、その本体(320、420、520)に接続して足を支持する、少なくとも一部分が圧縮された高比重の樹脂から成るアウトソール(340、440、540)と、前記本体(320、420、520)の中において前記アウトソール(340、440、540)の上に重ねるインソールとを備えた重量履物。
【請求項14】
前記アウトソール(440、540)の全体が圧縮された高比重の樹脂から成ることを特徴とする請求項13に記載の重量履物。
【請求項15】
前記圧縮された高比重の樹脂が前記アウトソール(440、540)の中に挿入されていることを特徴とする請求項13に記載の重量履物。
【請求項16】
前記履物は、前記アウトソール(340、540)と前記本体(320、520)との間に重ねられる、少なくとも一部分が圧縮された高比重の樹脂から成るミッドソール(330、530)をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の重量履物。
【請求項17】
前記ミッドソール(330、530)の全体が圧縮された高比重の樹脂から成ることを特徴とする請求項16に記載の重量履物。
【請求項18】
前記圧縮された高比重の樹脂が前記ミッドソール(330、530)の中に挿入されていることを特徴とする請求項16に記載の重量履物。
【請求項19】
足を収める本体(320)と、その本体(320)に接続し足を支持する、少なくとも前記アウトソールの一部分が圧縮された高比重の樹脂から成るミッドソール(330)と、前記ミッドソールの下側に取り付けるアウトソール(340)と、前記本体の中において前記ミッドソールの上に重ねるインソールとを備えた重量履物。
【請求項20】
前記ミッドソールの全体が、圧縮された高比重の樹脂から成ることを特徴とする請求項19に記載の重量履物。
【請求項21】
前記圧縮された高比重の樹脂が前記ミッドソール(330)の中に挿入されていることを特徴とする請求項19に記載の重量履物。
【請求項1】
圧縮された高比重の樹脂から成る下部インソール(110、210)と、前記下部インソール(110、210)の上に重ねる上部インソール(120、220)とから成る履物の重量増加用のインソール体。
【請求項2】
前記下部インソール(110、210)が圧縮成形された樹脂から成ることを特徴とする請求項1に記載のインソール体。
【請求項3】
前記圧縮成形された樹脂の比重が少なくとも2.0であることを特徴とする請求項2に記載のインソール体。
【請求項4】
前記下部インソール(210)がその上面(212)に、前側凹部(214)と、後側凹部(218)と、前記前側凹部(214)および前記後側凹部(218)を接続する複数の縦溝(216)とを有することを特徴とする請求項1に記載のインソール体。
【請求項5】
前記下部インソール(210)が、その下部インソールの下面(222)に形成された縦および横溝(224、226)と、その下面(222)の中心部に形成され前記縦溝(228)に接続する凹部(228)とを有する請求項1に記載のインソール体。
【請求項6】
前記下部インソール(210)が、その上面(212)からその下面(222)へと貫通する複数の貫通孔(220)を有することを特徴とする請求項1に記載のインソール体。
【請求項7】
前記上部インソール(240)が、前側上面部に滑り止め突起(252a)を有することを特徴とする請求項1に記載のインソール体。
【請求項8】
前記上部インソール(240)が、その前側に上下方向に穿孔した通気孔(248)と、前側底部に突起(250)とを有することを特徴とする請求項1に記載のインソール体。
【請求項9】
前記上部インソール(240)が、その中央上面部に前後方向に延びて中足を支持する凸部(252)を有することを特徴とする請求項1に記載のインソール体。
【請求項10】
前記上部インソール(240)が、後側底部に中空状の凹部(254)を有することを特徴とする請求項1に記載のインソール体。
【請求項11】
前記上部インソール(140、240)が、着用者の足の捻転を防ぐ硬質の樹脂から成る支持部(142、242)と、その支持部(142、242)の上に重ねる薄布から形成された接触部(144)とを有することを特徴とする請求項1に記載のインソール体。
【請求項12】
前記インソール体は更に、前記上部インソール(110、210)の後端部(110b、210b)に取り付けられた衝撃吸収部材(130、230)を有することを特徴とする請求項1に記載のインソール体。
【請求項13】
足を収める本体(320、420、520)と、その本体(320、420、520)に接続して足を支持する、少なくとも一部分が圧縮された高比重の樹脂から成るアウトソール(340、440、540)と、前記本体(320、420、520)の中において前記アウトソール(340、440、540)の上に重ねるインソールとを備えた重量履物。
【請求項14】
前記アウトソール(440、540)の全体が圧縮された高比重の樹脂から成ることを特徴とする請求項13に記載の重量履物。
【請求項15】
前記圧縮された高比重の樹脂が前記アウトソール(440、540)の中に挿入されていることを特徴とする請求項13に記載の重量履物。
【請求項16】
前記履物は、前記アウトソール(340、540)と前記本体(320、520)との間に重ねられる、少なくとも一部分が圧縮された高比重の樹脂から成るミッドソール(330、530)をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の重量履物。
【請求項17】
前記ミッドソール(330、530)の全体が圧縮された高比重の樹脂から成ることを特徴とする請求項16に記載の重量履物。
【請求項18】
前記圧縮された高比重の樹脂が前記ミッドソール(330、530)の中に挿入されていることを特徴とする請求項16に記載の重量履物。
【請求項19】
足を収める本体(320)と、その本体(320)に接続し足を支持する、少なくとも前記アウトソールの一部分が圧縮された高比重の樹脂から成るミッドソール(330)と、前記ミッドソールの下側に取り付けるアウトソール(340)と、前記本体の中において前記ミッドソールの上に重ねるインソールとを備えた重量履物。
【請求項20】
前記ミッドソールの全体が、圧縮された高比重の樹脂から成ることを特徴とする請求項19に記載の重量履物。
【請求項21】
前記圧縮された高比重の樹脂が前記ミッドソール(330)の中に挿入されていることを特徴とする請求項19に記載の重量履物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2007−515244(P2007−515244A)
【公表日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−546797(P2006−546797)
【出願日】平成16年2月18日(2004.2.18)
【国際出願番号】PCT/KR2004/000325
【国際公開番号】WO2005/060779
【国際公開日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(505041922)エイソン カンパニー リミテッド (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年2月18日(2004.2.18)
【国際出願番号】PCT/KR2004/000325
【国際公開番号】WO2005/060779
【国際公開日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(505041922)エイソン カンパニー リミテッド (2)
【Fターム(参考)】
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