説明

履物収納装置

【課題】履物を効率よく収納し、かつ履物の出し入れがしやすい低コストな履物収納装置を提供する。
【解決手段】第1の履物50を載置可能とされ、水平に延在するシャフト(回動軸)11の延在方向と交差するD方向の+D側がシャフト11の周りを回動可能に支持されており、−D側が上下方向に移動可能な回動板10と、回動板10の下方に配置され、第2の履物55を載置可能とされ、D方向にスライド可能なスライド板20と、スライド板20の+D側かつシャフト11の−D側に設けられ、+H側に突出し、スライド板20をD方向にスライドさせると回動板10の下面15を摺動する突起部21と、を備え、突起部21の頂部21aは、回動板10とスライド板20とを平行に配置した場合に、回動板10の下面15よりも高く形成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、履物収納装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
履物を収納する履物収納箱は、一般に、複数の棚板が水平に配置されており、この棚板に履物を載置して収納する。また、履物は、通常つま先側が低く形成されており、かかと側が高く形成されている。したがって、履物収納箱の棚板に履物を載置して収納したとき、履物のつま先側にはデッドスペースが発生するため、履物の収納効率が低下するという問題がある。特に、ハイヒールやブーツ等のかかと側がより高く形成された履物を収納すると、このデッドスペースがさらに大きくなるため、履物の収納効率は大幅に低下する。
【0003】
このデッドスペースを有効に利用して履物の収納効率を高めるため、例えば特許文献1では、履物収納箱に配設された収納ラック(本願の履物収納装置に相当)が提案されている。この収納ラックは、下部棚板と、下部棚板の上方にて履物収納箱の開口部に向かって上方に傾斜するように配設される上部棚板と、を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−17460号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、履物を収納するために履物収納箱から収納ラックを引き出すと、下部棚板の上方において、上部棚板が傾斜した状態で収納ラックが出てくる。この状態で下部棚板に載置された履物を出し入れしようすると、上部棚板に履物が引っ掛かるおそれがある。また、上部棚板に載置された履物を出し入れしようとすると、さらに上方に配設された他の収納ラックの下部棚板に履物が引っ掛かるおそれがある。したがって、このように上部棚板が傾斜した収納ラックは、履物を出し入れしにくいという問題がある。また、特許文献1では、履物収納箱に収納ラックを配設するために、履物収納箱にレール部を設ける必要がある。したがって、履物収納箱を加工する必要が生じるため、高コストであるという問題がある。
【0006】
そこで本発明は、履物を効率よく収納し、かつ履物の出し入れがしやすい低コストな履物収納装置の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明の履物収納装置は、第1の履物を載置可能とされ、水平に延在する回動軸の延在方向と交差する第1方向の一方側が前記回動軸の周りを回動可能に支持されており、前記第1方向の他方側が上下方向に移動可能な回動板と、前記回動板の下方に配置され、第2の履物を載置可能とされ、前記第1方向にスライド可能なスライド板と、前記スライド板の前記一方側かつ前記回動軸の他方側に設けられ、上方に突出し、前記スライド板を前記第1方向にスライドさせると前記回動板の下面を摺動する突起部と、を備え、前記突起部の頂部は、前記回動板と前記スライド板とを平行に配置した場合に、前記回動板の下面よりも高く形成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、スライド板に設けられた突起部は、スライド板の第1方向における一方側かつ回動軸の第1方向における他方側に配置されている。また、突起部の頂部は、回動板とスライド板とを平行に配置した場合に、回動板の下面よりも高く形成されている。このため、この突起部の頂部に回動板の下面を当接させると、回動板は、前記他方側から前記一方側に向かって下方に傾斜して配置される。また、この傾斜の角度は、突起部が回動軸に近くなるほど大きくなる。したがって、スライド板を前記他方側から前記一方側に向かってスライドさせて回動板の下面で突起部を摺動させると、回動板の前記他方側を上方に移動させつつ、回動板の下方でスライド板を前記一方側に押し込むことができる。このとき、回動板の上方のスペースは、前記他方側から前記一方側に向かって広くなる。これにより、スペースが狭い前記他方側に、低く形成された第1の履物のつま先側を向け、スペースが広い前記一方側に、高く形成された第1の履物のかかと側を向けて、第1の履物を回動板に載置することができる。また、スライド板の上方のスペースは、前記他方側から前記一方側に向かって狭くなる。これにより、スペースが広い前記他方側に、高く形成された第2の履物のかかと側を向け、スペースが狭い前記一方側に低く形成された第2の履物のつま先側を向けて、第2の履物をスライド板に載置することができる。したがって、第1の履物および第2の履物を効率よく収納することができる。
また、スライド板を前記一方側から前記他方側に向かってスライドさせて回動板の下面で突起部を摺動させると、回動板の前記他方側を下方に移動させつつ、スライド板を回動板の前記他方側に引き出すことができる。これにより、回動板は水平に近い状態となり、回動板およびスライド板の上方には広いスペースを確保できる。したがって、第1の履物および第2の履物を容易に出し入れすることができる。
さらに、本発明の履物収納装置は、履物収納箱の棚板に載置するだけで設置できるので、履物収納箱に加工をする必要がなく低コストである。
【0009】
また、前記回動板の前記他方側の端部は、前記第1の履物を載置する載置面に対して、上方に傾斜して形成されていることが望ましい。
本発明によれば、スライド板を回動板の前記他方側に引き出し、上方に傾斜した回動板の前記他方側の端部に突起部を当接させることで、前記一方側から前記他方側に向かって回動板の傾斜角度を小さくすることができる。これにより、回動板の他方側の端部が上方に傾斜していない場合と比較して、第1の履物の上方にさらに広いスペースを確保できる。したがって、第1の履物をさらに容易に出し入れすることができる。また、第1の履物を前記他方側から容易に視認することができる。
【0010】
また、一端側が前記回動板に対して回動可能に支持され、他端側が前記スライド板に対して前記第1方向に移動可能に遊装された支持棒を備えており、前記一方側から前記他方側に向かって前記スライド板をスライドさせると、前記支持棒の前記一端側が下方に移動して前記回動板の前記他方側を下方に移動させ、前記他方側から前記一方側に向かって前記スライド板をスライドさせると、前記支持棒の前記一端側が上方に移動して前記回動板の前記他方側を上方に移動させることが望ましい。
スライド板を第1方向にスライドさせると、突起部は回動板の下面を摺動して移動する。このとき、突起部と回動板との当接点が力点となり、回動軸が支点となって、作用点となる回動板の他方側端部を上方および下方に移動させる。ここで、回動軸の近傍で突起部が摺動するとき、突起部と回動軸との離間距離は、回動板の他方側端部と回動軸との離間距離よりも大幅に短くなっている。すなわち、力点と支点との離間距離が、作用点と支点との離間距離よりも大幅に短くなっている。したがって、回動軸の近傍で突起部を摺動させ、回動板の他方側端部を上方および下方に移動させるのに大きな力が必要となる。しかし、本発明によれば、一端側が回動可能に回動板に支持され、他端側がスライド板に遊装された支持棒を備えており、支持棒は、突起部と協働して回動板の前記他方側を上方および下方に移動させる。したがって、支持棒を備えていない場合と比較して、小さい力で容易に回動板の前記他方側を上方および下方に移動させることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、スライド板に設けられた突起部は、スライド板の第1方向における一方側かつ回動軸の第1方向における他方側に配置されている。また、突起部の頂部は、回動板とスライド板とを平行に配置した場合に、回動板の下面よりも高く形成されている。このため、この突起部の頂部に回動板の下面を当接させると、回動板は、前記他方側から前記一方側に向かって下方に傾斜して配置される。また、この傾斜の角度は、突起部が回動軸に近くなるほど大きくなる。したがって、スライド板を前記他方側から前記一方側に向かってスライドさせて回動板の下面で突起部を摺動させると、回動板の前記他方側を上方に移動させつつ、回動板の下方でスライド板を前記一方側に押し込むことができる。このとき、回動板の上方のスペースは、前記他方側から前記一方側に向かって広くなる。これにより、スペースが狭い前記他方側に、低く形成された第1の履物のつま先側を向け、スペースが広い前記一方側に、高く形成された第1の履物のかかと側を向けて、第1の履物を回動板に載置することができる。また、スライド板の上方のスペースは、前記他方側から前記一方側に向かって狭くなる。これにより、スペースが広い前記他方側に、高く形成された第2の履物のかかと側を向け、スペースが狭い前記一方側に低く形成された第2の履物のつま先側を向けて、第2の履物をスライド板に載置することができる。したがって、第1の履物および第2の履物を効率よく収納することができる。
また、スライド板を前記一方側から前記他方側に向かってスライドさせて回動板の下面で突起部を摺動させると、回動板の前記他方側を下方に移動させつつ、スライド板を回動板の前記他方側に引き出すことができる。これにより、回動板は水平に近い状態となり、回動板およびスライド板の上方には広いスペースを確保できる。したがって、第1の履物および第2の履物を容易に出し入れすることができる。
さらに、本発明の履物収納装置は、履物収納箱の棚板に載置するだけで設置できるので、履物収納箱に加工をする必要がなく低コストである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1実施形態の履物収納装置の斜視図である。
【図2】第1実施形態の突起部の高さの説明図である。
【図3】履物を収納したときの第1実施形態の履物収納装置の側面図である。
【図4】履物を出し入れするときの第1実施形態の履物収納装置の側面図である。
【図5】第1実施形態の変形例の履物収納装置の側面図である。
【図6】履物を収納したときの第2実施形態の履物収納装置の側面図である。
【図7】履物を出し入れするときの第2実施形態の履物収納装置の側面図である。
【図8】図7のA−A線における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1実施形態、履物収納装置)
以下に、本発明の第1実施形態の履物収納装置につき図面を参照して説明する。
図1は、第1実施形態の履物収納装置1の斜視図である。
なお、以下の説明では、水平に延在する回動軸の延在方向をW方向とし、一方側を+W側とし、他方側を−W側としている。また、水平面上でW方向と直交する方向をD方向とし、一方側を+D側とし、他方側を−D側としている。さらに、水平面に対して鉛直方向をH方向とし、上側を+H側とし、下側を−H側としている。
【0014】
(回動板)
図1に示すように、本実施形態の履物収納装置1は、第1の履物が載置可能な回動板10を備えている。
回動板10は、H方向に所定の厚みを有した略矩形状の平板部材であり、木材や樹脂等で形成される。回動板10の+H側の上面は、第1の履物が載置可能な第1載置面13となっている。回動板10の−H側の下面15は、後述する突起部21の頂部21aが当接する。回動板10のD方向の長さは、載置される第1の履物のつま先側からかかと側までの長さよりも長く形成されている。また、回動板10のW方向の幅は、少なくとも載置される第1の履物の片足分の幅よりも広く形成されている。これにより、第1載置面13に、第1の履物を載置することができる。
【0015】
回動板10の+D側端部10aは、水平に延在する回動軸の周りを回動可能に支持されている。本実施形態では、回動軸として金属製のシャフト11が設けられている。シャフト11は、回動板10の+D側端部10aの厚さ方向における略中央で回動板10をW方向に貫通している。シャフト11の両端は、回動板10のW方向から突出するような長さで形成されている。突出したシャフト11の両端は、後述するレール25の+D側に形成された支持部12に枢着される。回動板10の+D側端部10aがシャフト11の周りを回動することにより、回動板10の−D側端部10bがH方向に移動することができる。
【0016】
回動板10の第1載置面13には、滑り止め部14を形成してもよい。滑り止め部14はW方向から見て略半円弧形状をして+H側に突出しており、第1の履物のかかとに対応した位置に形成されている。本実施形態の滑り止め部14は、回動板10とは別体の部材であり、回動板10にネジ(不図示)により固定される。なお、滑り止め部14を回動板10と一体形成してもよい。この滑り止め部14により、回動板10の−D側端部10bがH方向に移動に移動しても、第1の履物が滑り落ちるのを防止できる。したがって、第1の履物の損傷を防止することができる。
【0017】
(スライド板)
図1に示すように、本実施形態の履物収納装置1は、第2の履物が載置可能なスライド板20を備えている。
スライド板20は、回動板10と同様、H方向に所定の厚みを有した略矩形状の平板部材であり、木材や樹脂等で形成される。スライド板20の+H側の上面は、第2の履物が載置可能な第2載置面23となっている。スライド板20のD方向の長さは、載置される第2の履物55のつま先側55bからかかと側55aまでの長さよりも長く形成されている。また、スライド板20のW方向の幅は、少なくとも載置される第2の履物55の片足分の幅よりも広く形成されている。これにより、第2載置面23に、第2の履物55を載置することができる。
【0018】
スライド板20の−D側端部20bに、スライド板20をスライドさせるときに把持する把持部27を設けてもよい。把持部27は、木材や金属、樹脂等からなる略矩形状の平板部材である。把持部27は、スライド板20の−D側端部20bにおいてW方向に延在しており、−D側端部20bから−H方向に立設されて形成される。把持部27のD方向の厚さは、スライド板20をスライドさせるときに十分な強度が得られるように、所定の厚さで形成されている。また、把持部27のH方向の高さは、把持しやすいように所定の高さで形成されている。また、把持部27のW方向の幅は、スライド板20のW方向の幅と略同一に形成されている。これにより、把持部27のW方向の両端を把持してスライド板20をD方向にスライドさせることができる。本実施形態の把持部27は、スライド板20と別体で形成されており、スライド板20にネジ(不図示)で固定されている。なお、把持部27をスライド板20と一体形成してもよい。
【0019】
(レール)
スライド板20は、+W側および−W側に配置された一対のレール25により、スライド板20がD方向にスライド可能に支持されている。
一対のレール25は、D方向に延在する金属等からなる部材であり、例えばプレスや押し出し等により成型される。レール25のD方向の長さは、スライド板20のD方向の長さと略同一か、それよりも短く形成されており、スライド板20のスライド量に応じて設定される。
D方向から見たレール25の断面形状は、略U字状をしている。具体的には、+H側にはW方向に立設された上部25aを有し、−H側にはW方向に立設された下部25bを有し、W方向には上部25aおよび下部25bをW方向の端部で接続する底部25cを有している。レール25の上部25aと下部25bとの間隔は、スライド板20のH方向の厚さよりも広く形成されている。レール25の上部25aと下部25bとの間に、スライド板20のW方向の端部を配置することにより、スライド板20をD方向にスライド可能に支持することができる。
【0020】
(支持部)
レール25の+D側には、回動軸となるシャフト11が枢着される支持部12が形成されている。支持部12は、W方向から見て+H方向に突出した略半円弧形状をしており、レール25と一体形成される。支持部12のH方向およびD方向の略中央には、シャフト11の端部が挿通する孔部12aが形成されている。この孔部12aに、回動板10のW方向から突出したシャフト11の端部を挿通することにより、回動板10の+D側端部10aをシャフト11の周りに回動可能に支持することができる。なお、支持部12をレール25と別体に形成して、支持部12をレール25にネジ等で固定してもよい。また、シャフト11のさらに+D側に、シャフト11および左右の支持部12を連結する補強部材(不図示)を設けてもよい。
【0021】
(突起部)
図1に示すように、スライド板20は、スライド板20の第2載置面23の表面から+H側に突出した突起部21を備えている。突起部21は、W方向から見て略半円弧形状をした棒状部材であり、スライド板20の+D側端部10aにおいてW方向に延在している。突起部21は、木材や金属、樹脂等からなる部材であり、切削加工やプレス、インジェクション成型等により形成される。本実施形態の突起部21は、スライド板20とは別体の部材であり、スライド板20にネジ(不図示)により固定される。なお、突起部21をスライド板20と一体形成してもよい。
【0022】
突起部21のW方向の長さは、スライド板20のW方向の幅よりも短く形成されている。具体的には、突起部21のW方向の長さは、スライド板20のW方向の幅に対して、少なくともレール25の上部25aのW方向における長さ分だけ短く形成されている。これにより、レール25の上部25aと下部25bとの間にスライド板20を配置しても、レール25の上部25aと突起部21とが干渉することがない。したがって、スライド板20をD方向にスライド可能に配置することができる
【0023】
図2は突起部21の高さの説明図である。なお、図2では、回動板10とスライド板20とを平行に配置した場合における回動板10の仮想位置を2点鎖線で表している。
回動板10をスライド板20と平行に配置した場合において、第2載置面23の表面から突起部21の頂部21aまでの高さh1は、第2載置面23の表面から回動板10の下面15までの高さh2よりも高く形成されている。すなわち、突起部21の高さは、スライド板20からシャフト11までの距離よりも高くなっている。したがって、突起部21の頂部21aに、回動板10の下面15を当接させると、図2の実線で表された回動板10のように、−D側から+D側に向かって−H側に傾斜して配置される。
ここで、回動板10の傾斜の角度θは、突起部21がシャフト11に近くなるほど大きくなる。したがって、スライド板20を−D側から+D側にスライドさせて、回動板10の下面15で突起部21を摺動させつつ突起部21をシャフト11に近付けることにより、回動板10の−D側端部10bを+H側に移動(上昇)させることができる。また、スライド板20を+D側から−D側にスライドさせて、回動板10の下面15で突起部21を摺動させつつ突起部21をシャフト11から遠ざけることにより、回動板10の−D側端部10bを−H側に移動(下降)させることができる。
【0024】
(履物を収納したときの履物収納装置)
図3は、履物を収納したときの履物収納装置1の側面図である。
図3に示すように、本実施形態の履物収納装置1は、履物収納箱40の下棚板44に載置するだけで設置できる。したがって、既存の履物収納箱40に加工をする必要がないので、履物収納装置1を低コストで設置できる。
【0025】
履物収納装置1は、履物収納箱40の上棚板42と下棚板44とで形成される収納箱部43に配置される。具体的な第1の履物50および第2の履物55の収納状態としては、スライド板20の突起部21が+D側に配置され、回動板10の+D側端部10aにおける回動板10の下面と、突起部21の頂部21aとが当接して、回動板10を支持している。このとき、図3に示すように、上棚板42と回動板10との間に形成される、回動板10の+H側のスペースは、−D側から+D側に向かって広くなる。ここで、一般に、履物はつま先側が低く形成され、かかと側が高く形成される。したがって、スペースが狭い−D側に第1の履物50のつま先側50bを向け、スペースが広い+D側に第1の履物50のかかと側50aを向けて、第1の履物50を回動板10の第1載置面13に載置して収納することができる。
一方、スライド板20と回動板10との間に形成される、スライド板20の+H側のスペースは、−D側から+D側に向かって狭くなる。したがって、スペースが広い−D側に第2の履物55のかかと側55aを向け、スペースが狭い+D側に第2の履物55のつま先側55bを向けて、第2の履物55をスライド板20の第2載置面23に載置して収納することができる。
【0026】
(履物を出し入れするときの履物収納装置)
図4は、履物を出し入れするときの履物収納装置1の側面図である。
図4に示すように、第1の履物50および第2の履物55の出し入れは、スライド板20を+D側から−D側に向かってスライドさせて回動板10の−D側端部10bを−H側に移動させつつ、スライド板20を回動板10の−D側に引き出して行う。
スライド板20を回動板10の−D側に引き出すと、突起部21の頂部21aが回動板10の下面15に当接しつつ−D側に向かって摺動する。これにより、シャフト11を中心に回動板10が回動し、回動板10の−D側端部10bは−H側に移動する。そして、突起部21の頂部21aは、回動板10の−D側端部10bの近傍で、回動板10の下面15と当接して回動板10を支持する。
【0027】
このとき、図4に示すように、回動板10は水平に近い状態となり、回動板10で塞がれていた収納箱部43の−D側が開口する。これにより、収納箱部43の−D側を開口させつつ、回動板10の+H側に広いスペースを確保できる。したがって、第1載置面13に第1の履物50を容易に載置し、または第1載置面13から第1の履物50を容易に取り出すことができる。
また、回動板10の−H側に配置されていたスライド板20は、回動板10の−D側に引き出すことにより回動板10の−D側に配置される。これにより、スライド板20の+H側は回動板10に覆われることがないので、スライド板20の+H側に広いスペースを確保できる。したがって、第2載置面23に第2の履物55を容易に載置し、または第2載置面23から第2の履物55を容易に取り出すことができる。
【0028】
(履物を収納するときの履物収納装置の動作)
次に、第1の履物50および第2の履物55を履物収納装置1に収納するときの、履物収納装置1の動作について説明する。
図4に示すように、回動板10の第1載置面13に第1の履物50を載置し、スライド板20の第2載置面23に第2の履物55を載置した後、スライド板を−D側から+D側に向かってスライドさせることで、第1の履物50および第2の履物55を履物収納装置1に収納する。
具体的な履物収納装置1の動作としては、回動板10の下方でスライド板20をスライドさせて−D側から+D側に向かって移動させると、突起部21は回動板10の下面15を摺動して移動する。このとき、突起部21の頂部21aと回動板10の下面15との当接点が力点となり、回動軸となるシャフト11が支点となって、作用点となる回動板10の−D側端部10bを+H側(上方)に移動させる。これにより、図3に示すように、回動板10の+H側には、上棚板42と回動板10との間において−D側から+D側に向かって広くなる収納スペースが形成される。このスペースに第1の履物50を収納することができる。また、スライド板20の+H側には、スライド板20と回動板10との間において−D側から+D側に向かって狭くなる収納スペースが形成される。このスペースに第2の履物55を収納することができる。
【0029】
本実施形態によれば、図1に示すように、スライド板20に設けられた突起部21は、スライド板20の+D側かつ回動軸となるシャフト11の−D側に配置されている。また、図2に示すように、突起部21の頂部21aは、回動板10とスライド板20とを平行に配置した場合に、回動板10の下面15よりも高く形成されている。このため、この突起部21の頂部21aに回動板10の下面15を当接させると、回動板10は、−D側から+D側に向かって−H側に傾斜して配置される。また、この傾斜の角度は、突起部21がシャフト11に近くなるほど大きくなる。したがって、スライド板20を−D側から+D側に向かってスライドさせて、回動板10の下面15で突起部21を摺動させると、回動板10の−D側を+H側に移動させつつ、回動板10の−H側でスライド板20を+D側に押し込むことができる。このとき、図3に示すように、回動板10の+H側のスペースは、−D側から+D側に向かって広くなる。これにより、スペースが狭い−D側に、低く形成された第1の履物50のつま先側50bを向け、スペースが広い+D側に、高く形成された第1の履物50のかかと側50aを向けて、第1の履物50を回動板10に載置することができる。また、図3に示すように、スライド板20の+H側のスペースは、−D側から+D側に向かって狭くなる。これにより、スペースが広い−D側に、高く形成された第2の履物55のかかと側55aを向け、スペースが狭い+D側に、低く形成された第2の履物55のつま先側55bを向けて、第2の履物55をスライド板20に載置することができる。したがって、第1の履物50および第2の履物55を効率よく収納することができる。
【0030】
また、図4に示すように、スライド板20を+D側から−D側に向かってスライドさせて、回動板10の下面15で突起部21を摺動させると、回動板10の−D側を−H側に移動させつつ、スライド板20を回動板10の−D側に引き出すことができる。これにより、回動板10は水平に近い状態となり、スライド板20の+H側には広いスペースを確保できる。したがって、第1の履物50および第2の履物55を容易に出し入れすることができる。
さらに、本実施形態の履物収納装置1は、履物収納箱40の下棚板44に載置するだけで設置できるので、履物収納箱40に加工をする必要がなく低コストである。
【0031】
(第1実施形態の変形例、回動板の端部が傾斜した履物収納装置)
次に、第1実施形態の変形例について、図を用いて説明する。
図5は第1実施形態の変形例の履物収納装置1の側面図である。
本変形例は、回動板10の−D側端部10bが傾斜して形成されている点で第1実施形態と異なっている。なお、第1実施形態と同様の構成の部分については、詳細な説明を省略する。
【0032】
図5に示すように、回動板10の−D側端部10bは、第1の履物50を載置する第1載置面13に対して、+H側に傾斜して形成されている。
具体的には、図5に示すように、回動板10の−D側には屈曲部10cが設けられている。この屈曲部10cは、スライド板20を最も−D側に引き出して配置したときに、突起部21の頂部21aよりも+D側に形成される。そして、屈曲部10cのさらに−D側に配置される回動板10の−D側端部10bが、第1載置面13に対して+H側に傾斜するように形成されている。これにより、突起部21の頂部21aの+D側と、+H側に傾斜した回動板10の−D側端部10bの下面15とを当接させて配置することができる。したがって、回動板10が平板状の場合と比較して、+D側から−D側に向かって回動板10を−H側に傾斜させることができるので、第1の履物50を容易に出し入れすることができる。また、履物収納箱40の収納箱部43の−D側の開口から、第1の履物50を容易に視認することができる。
【0033】
(第2実施形態、支持棒を備えた履物収納装置)
図6は、履物を収納したときの第2実施形態の履物収納装置1の側面図である。
図7は、履物を出し入れするときの第2実施形態の履物収納装置1の側面図である。
図6および図7に示すように、本実施形態の履物収納装置1は、回動板10およびスライド板20の+W側および−W側に支持棒60を備えている点で、第1実施形態および第1実施形態の変形例と異なっている。なお、第1実施形態および第1実施形態の変形例と同様の構成の部分については、詳細な説明を省略する。
【0034】
図6に示すように、本実施形態の履物収納装置1は、支持棒60を備えている。
支持棒60は、樹脂や金属等からなる長尺の板部材であり、プレスやインジェクション成型等により形成される。支持棒60は、回動板10、スライド板20およびレール25のW方向(図1参照)における両側に一対配置されている。なお、一対の支持棒60は対称形状となっているため、以下では+W側の支持棒60およびその取付構造について説明する。
【0035】
支持棒60の一端側60aには回動支持部61が設けられている。回動支持部61には、例えば貫通孔が形成されており、回動板10の補強板17にピン等を用いて回動可能に枢着される。補強板17は、回動板10の+W側の端部から、H方向に立設されて回動板10と一体形成されており、回動板10の補強リブの役割を果たしている。補強板17のH方向の高さおよびW方向の幅は、要求される強度に合わせて設定される。本実施形態では、支持棒60の回動支持部61は、補強板17のD方向およびH方向における略中央に枢着されている。
【0036】
図8は、図7のA−A線における断面図であり、遊装部63の説明図である。
図7および図8に示すように、支持棒60の他端側60bには、遊装部63が設けられている。遊装部63は、−W側に向かって立設された遊装ピン65を有している。遊装ピン65は、例えば金属等からなる略円柱状の部材であり、支持棒60の他端側60bに形成された孔部64に、圧入等により固定される。遊装ピン65の長さは、支持棒60をレール25のW方向に配置したときに、遊装ピン65の先端がスライド板20の+W側面20cよりも−W側に配置されるように設定される。
【0037】
本実施形態のレール25には、レール孔部30が形成されている。レール孔部30は、レール25のD方向に長軸を有し、H方向に短軸を有する略長孔形状に形成されている。レール孔部30のD方向の長さは、遊装部63のD方向の移動量に対応して設定される。レール孔部30のH方向における幅は、遊装ピン65の直径よりも広く形成される。
【0038】
図8に示すように、本実施形態のスライド板20の+W側面20cには、遊装溝22が形成されている。遊装溝22は+W側に開口を有している。遊装溝22のW方向の深さは、遊装溝22の底部と遊装ピン65の先端とが干渉しないように、遊装ピン65の長さに応じて設定される。遊装溝22のH方向の幅は、遊装ピン65の直径よりも広く形成される。遊装溝22のD方向の長さは、遊装部63のD方向の移動量に対応して設定される。
また、図7に示すように、遊装溝22の−D側端面は、ストッパ24となっている。ストッパ24は、遊装部63のD方向における移動を規制している。したがって、スライド板20を+D側にスライドさせると、ストッパ24と遊装ピン65とが当接して遊装部63が+D側に移動すると共に、回動支持部61が+H側に移動する。これにより、支持棒60は、突起部21と協働して回動板10を+H側に持ち上げることができる。
【0039】
(履物を収納したときの履物収納装置)
具体的な第1の履物50および第2の履物55の収納状態としては、図6に示すように、基本的には第1実施形態と同様である。すなわち、スライド板20の突起部21が+D側に配置され、回動板10の+D側端部10aにおける回動板10の下面15と、突起部21の頂部21aとが当接して、回動板10を支持している。
これに加えて本実施形態では、支持棒60の一端側60aが回動板10を+H側に持ち上げて、回動板10を支持している。さらに、支持棒60の他端側60bの遊装ピン65(図8参照)とストッパ24とが当接して、支持棒60の他端側60bが−D側に移動しないように支持している。これにより、図6に示すように、第1実施形態と同様に履物の収納スペースを確保できる。したがって、第1の履物50を回動板10の第1載置面13に載置し、第2の履物55をスライド板20の第2載置面23に載置して収納することができる。
【0040】
(履物を出し入れするときの履物収納装置)
図7に示すように、第1の履物50および第2の履物55の出し入れは、スライド板20を+D側から−D側に向かってスライドさせて回動板10の−D側端部10bを−H側に移動させつつ、スライド板20を回動板10の−D側に引き出して行う。
スライド板20を回動板10の−D側に引き出すと、突起部21の頂部21aが回動板10の下面15に当接しつつ−D側に向かって摺動する。また、このとき、支持棒60の他端側60bは、遊装ピン65とストッパ24とが当接しつつ−D側に移動する。これにより、シャフト11を中心に回動板10が回動し、回動板10の−D側端部10bは−H側に移動する。また、支持棒60の回動支持部61を中心に、支持棒60の一端側60aが回動しつつ−H側に移動して、回動板10の−D側端部10bが−H側に移動する。そして、突起部21の頂部21aは、回動板10の−D側端部10bの近傍で、回動板10の下面15と当接して回動板10を支持する。これにより、第1実施形態と同様に、回動板10は水平に近い状態となるので、第1載置面13に第1の履物50を容易に載置し、または第1載置面13から第1の履物50を容易に取り出すことができる。また、スライド板20の+H側は回動板10に覆われることがないので、第2載置面23に第2の履物55を容易に載置し、または第2載置面23から第2の履物55を容易に取り出すことができる。
【0041】
(履物を収納するときの履物収納装置の動作)
次に、第1の履物50および第2の履物55を履物収納装置1に収納するときの、履物収納装置1の動作について説明する。
図7に示すように、回動板10の第1載置面13に第1の履物50を載置し、スライド板20の第2載置面23に第2の履物55を載置した後、スライド板を−D側から+D側に向かってスライドさせることで、第1の履物50および第2の履物55を履物収納装置1に収納する。
【0042】
第1実施形態と同様に、回動板10の下方でスライド板20をスライドさせて−D側から+D側に向かって移動させると、突起部21は回動板10の下面15を摺動して移動する。このとき、突起部21の頂部21aと回動板10の下面15との当接点が第1の力点となり、回動軸となるシャフト11が支点となって、作用点となる回動板10の−D側端部10bを+H側(上方)に移動させる。
さらに、本実施形態では、スライド板20をスライドさせて−D側から+D側に向かって移動させると、遊装された支持棒60の他端側60bの遊装ピン65(図8参照)と、ストッパ24とが当接する。そして、さらにスライド板20を−D側から+D側に向かって移動させると、遊装部63の遊装がストッパ24により規制されるため、スライド板20の移動に伴って、支持棒60の他端側60bが+D側に移動する。これにより、支持棒60の一端側60aは+H側(上方)に移動し、突起部21と協働して回動板10の−D側端部10bを+H側(上方)に移動させる。このとき、支持棒60の一端側60aの回動支持部61が第2の力点となり、回動軸となるシャフト11が支点となって、作用点となる回動板10の−D側端部10bを+H側(上方)に移動させる。
【0043】
ところで、シャフト11の近傍で突起部21が摺動するとき、突起部21とシャフト11との離間距離は、回動板10の−D側端部10bとシャフト11との離間距離よりも大幅に短くなっている。すなわち、第1の力点と支点との離間距離が、作用点と支点との離間距離よりも大幅に短くなっている。したがって、支持棒60を備えていない場合、シャフト11の近傍で突起部21を摺動させ、回動板10の−D側端部10bをH方向に移動させるには大きな力が必要となる。
しかし、本実施形態では、支持棒60は、突起部21と協働して回動板10の−D側端部10bをH方向に移動させる。このとき、第2の力点となる支持棒60の回動支持部61と支点となるシャフト11との離間距離は、第1の力点となる突起部21と支点となるシャフト11との離間距離よりも長くなっている。したがって、支持棒60を備えていない場合と比較して、小さい力で容易に回動板10の−D側端部10bをH方向に移動させることができる。
【0044】
なお、この発明は上述した実施の形態に限られるものではない。
第1実施形態および第2実施形態の履物収納装置の突起部は、W方向から見て略半円弧形状に形成されているが、略半円形状に限られない。突起部は、回動板の下面に当接して摺動する頂部を有していればよく、例えば、W方向から見て回動板側に頂部を有する略三角形状でもよい。
【0045】
第1実施形態および第2実施形態の履物収納装置は、第1の履物の滑り止め部として回動板の上面に上方に突出した突起が形成されている。しかし、例えば、回動板の上面の表面を粗く形成し、摩擦力を利用して第1の履物の滑り止めとしてもよい。
【0046】
第1実施形態および第2実施形態の履物収納装置の回動軸は、回動板を挿通するシャフトにより形成されている。しかし、例えば、ピン等を用いて、レールに形成された支持部に回動板を回動可能に枢着してもよい。
【0047】
第1実施形態および第2実施形態の履物収納装置は、回動軸の延在方向の幅方向に、履物を1足載置できるように形成されている。しかし、履物収納装置の幅を広く形成して、回動軸の延在方向の幅方向に複数の履物を載置できるように形成してもよい。また、逆に履物収納装置の幅を狭く形成して、回動板の第1載置面およびスライド板の第2載置面に、それぞれ片足ずつ履物を載置できるように形成してもよい。
【0048】
第2実施形態の履物収納装置は、回動板に補強板を設け、支持棒の一端側を補強板に回動可能に枢着している。しかし、補強板を設けずに、回動板の側面に直接支持棒の一端側を回動可能に枢着してもよい。
【0049】
第1実施形態および第2実施形態の実施例では、履物を収納する履物収納装置の説明をしている。しかし、収納されるものは履物に限定されることはなく、履物以外の楔型の形状の物を収納することができる。
【符号の説明】
【0050】
1・・・履物収納装置 10・・・回動板 11・・・シャフト(回動軸) 13・・・第1載置面(載置面) 15・・・回動板の下面 20・・・スライド板 11・・・シャフト(回動軸) 21・・・突起部 21a・・・突起部の頂部 60・・・支持棒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の履物を載置可能とされ、水平に延在する回動軸の延在方向と交差する第1方向の一方側が前記回動軸の周りを回動可能に支持されており、前記第1方向の他方側が上下方向に移動可能な回動板と、
前記回動板の下方に配置され、第2の履物を載置可能とされ、前記第1方向にスライド可能なスライド板と、
前記スライド板の前記一方側かつ前記回動軸の他方側に設けられ、上方に突出し、前記スライド板を前記第1方向にスライドさせると前記回動板の下面を摺動する突起部と、
を備え、
前記突起部の頂部は、前記回動板と前記スライド板とを平行に配置した場合に、前記回動板の下面よりも高く形成されていることを特徴とする履物収納装置。
【請求項2】
請求項1に記載の履物収納装置において、
前記回動板の前記他方側の端部は、前記第1の履物を載置する載置面に対して、上方に傾斜して形成されていることを特徴とする履物収納装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の履物収納装置において、
一端側が前記回動板に対して回動可能に支持され、他端側が前記スライド板に対して前記第1方向に移動可能に遊装された支持棒を備えており、
前記一方側から前記他方側に向かって前記スライド板をスライドさせると、前記支持棒の前記一端側が下方に移動して前記回動板の前記他方側を下方に移動させ、前記他方側から前記一方側に向かって前記スライド板をスライドさせると、前記支持棒の前記一端側が上方に移動して前記回動板の前記他方側を上方に移動させることを特徴とする履物収納装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−254950(P2011−254950A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−131087(P2010−131087)
【出願日】平成22年6月8日(2010.6.8)
【出願人】(000183428)住友林業株式会社 (540)
【Fターム(参考)】