説明

履物用通気ソール

履物用通気ソールを開示する。本発明の通気ソールは、前記ソールの側面に設けられた空気流出入口(110)、前記ソール(100)の上面に設けられた通孔、および前記空気流出入口と前記通孔とを連結する空気流路を含んでなり、これにより外気が履物の内部に供給されるようにする。また、本発明は、前記空気流出入口(110)には、ノッキング作用によって開放または閉鎖される空気流出入口開閉装置(200)が、その一部が前記ソール(100)の外側に露出するように設置され、これにより、必要に応じて使用者が空気流出入口(110)を選択的に開放または閉鎖させることができることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、履物用通気ソールに係り、外気が履物の内部に供給されるように履物のソールに設けられた通気口を使用者が直接開閉し得るようにした履物用通気ソールに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、履物は、通気性のよくない皮革または合成樹脂などを用いて製作されるため、長時間着用すると、外部との通気が確保されなくて履物の内部が暑くなる。よって、汗によって湿気が発生すると同時に、カビなどが生息して足の臭いまたは水虫などが発生する。
【0003】
上述した問題点を解決するために、履物の内部と外部の空気が互に循環できるようにした履物用通気ソールが提案された。
【0004】
図1は従来の履物用通気ソールの斜視図である。
【0005】
図1に示すように、従来の履物用通気ソール100は、ソール100の側面に設けられた空気流出入口110、ソール100の上面に設けられた通孔130、および前記空気流出入口110と前記通孔130とを連結する空気流路(図示せず)とを含んでなり、これにより外気が履物の内部に供給される。
【0006】
ところが、従来の履物用通気ソールによれば、使用者の意志を問わずに常に空気流出入口が開放されており、雨が降るときまたは塵が多い地域では雨水が染み込み或いは粉塵が流入して通孔が詰まるなど、使用上の不便さを引き起こすという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、上述した従来の技術の問題点を解決するためのもので、その目的は、通気ソールに空気流出入口開閉装置を備えて、必要に応じて使用者の簡単な操作によって空気流出入口を開閉させ得るようにした、履物用通気ソールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、履物ソールの側面に設けられた空気流出入口、前記履物ソールの上面に設けられた通孔、および前記空気流入口と前記通孔とを連結する空気流路を含んでなり、これにより外気が履物の内部に供給されるようにした履物用通気ソールにおいて、前記空気流出入口には、ノッキング作用によって開放または閉鎖される空気流出入口開閉装置が、前記履物ソールの外側に露出するように設置されることを特徴とする、履物用通気ソールを提供する。
【0009】
特に、前記空気流出入口開閉装置は、両端が開放されたままで前記空気流出入口に密着して嵌合される円筒状ケースと、前記ケースに収納されるノッキング手段と、前記ノッキング手段の押圧によって進退し、前記ケースのうち外側ケースの開放された頂部を開閉する移動部材とを含んでなる。
【発明の効果】
【0010】
上述した構成を持つ本発明は、通気ソールの空気流入出口に、ノッキング作用によって開放または閉鎖される空気流出入口開閉装置が、ソールの外側に露出するように設置されることにより、必要に応じて使用者が空気流出入口を開放または閉鎖させることができるという便利な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】従来の履物用通気ソールの斜視図である。
【図2】本発明に適用できる空気流出入口開閉装置の分離斜視図である。
【図3】本発明に適用できる空気流出入口開閉装置の作動を説明するための図である。
【図4】本発明に適用できる空気流出入口開閉装置の作動を説明するための図である。
【図5】本発明に係る履物用通気ソールが適用された履物の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図2は本発明に適用できる空気流出入口開閉装置の分離斜視図である。空気流出入口開閉装置は、従来の通気ソールの空気流出入口に嵌合されることにより、ノッキング作用によって空気の流出入口を開閉させる構造を有する。
図2に示すように、本発明に適用できる空気流出入口開閉装置200は、両端が開放されたままで前記空気流出入口に密着して嵌合される円筒状ケース210、220、前記ケース210、220に収納されるノッキング手段211、213、230、240、260、および前記ノッキング手段211、213、230、240、260の押圧によって進退し、前記円筒状ケース210、220の開口を開閉する移動部材250を含んでなる。
【0014】
まず、ケース210、220は内側ケース210と外側ケース220を含んでなる。内側ケース210は、両端が開放された円筒状であって、内部にはノッキング用支持突起211およびガイド溝213が設けられ、ノッキング用支持突起211が設けられた側の面が外部に露出するように空気流出入口110に嵌合される。
【0015】
外側ケース220は、両端が開放された円錐状をし、内部に階段状の段部221が設けられ、前記内側ケース210と嵌合されるが、この嵌合は、接着剤による接着、摩擦力による密嵌、または突起と溝を含む係止手段による係合などによって実現できる。
【0016】
移動部材250は、一端が開放された円筒状をし、開放された一端側の外周面には、ノッキング手段のノッキング作用に連動して進退するための突起251が設けられ、閉鎖された他端側の外周面には、外気が外側ケース220の開放された頂部223に流入できるようにした通孔253が設けられる。
【0017】
一方、上述したノッキング手段211、213、230、240、260は,力を加える度に進退を繰り返し行うトグル式進退機構であって、韓国登録実用新案第20−0214559号公報、韓国登録特許第10−0324011号公報、および韓国登録実用新案第20−0384547号公報に詳細に開示されている。よって、本発明に適用できるノッキング手段に対する構造および作動方法について簡略に説明する。
【0018】
まず、本発明に適用できるノッキング手段211、213、230、240、260は、ノッキング用支持突起211、ガイド溝213、押圧部材230、回転部材240およびスプリング260を含む。ノッキング用支持突起211およびガイド溝213は、前述したように内側ケース210に設けられる。
【0019】
押圧部材230と回転部材240は順次内側ケース210に収納される。押圧部材230は、一端が開放された円筒状をし、一端側の周縁部にはジグザグ状のノッキング用凸凹235が設けられ、外部に露出する他端には多数の通孔231が設けられ、外周面には前記ガイド溝213に沿ってスライドする多数のガイド突起233が設けられる。
【0020】
回転部材240は、両端が開放された円筒状をし、外周面には、ノッキング用凸凹235と接して押圧部材230の押圧に応じてノッキング用支持突起211およびガイド溝213に交互に係止されてノッキング作用を果たすノック突起241が設けられる。
【0021】
最後に、スプリング260は、移動部材250の突起251と外側ケース220の段部221との間に位置し、ノッキング作用に必要な弾性を提供する。
【0022】
したがって、本発明に係る空気流出入口開閉装置200は、ノッキング手段230、240、260によって移動部材250が進退するにつれて、外側ケース220の頂部223が開閉されて、押圧部材230の通孔231および移動部材250の通孔253から流出入した空気が外側ケース220の頂部223を介して通気ソール100の上面の通孔130に流出入する。すなわち、必要な場合、使用者は、ノッキング手段の押圧部材230を押すことにより、空気流出入口110を開閉することができる。
【0023】
一方、未説明符号270は、ゴム栓であって、外側ケース220の頂部223に設置され、移動部材250の移動に伴ってさらに確実な開閉が行われるようにするためのものであることが好ましい。
【0024】
図3および図4は本発明に適用できる空気流出入口開閉装置の作動を説明するための図である。図3はゴム栓270の内側開放面271が開放された状態を示し、図4はゴム栓270の内側開放面271が閉鎖された状態を示す。
【0025】
まず、図3は移動部材250の端部255がゴム栓270から離隔している状態を示す。この状態で、押圧部材230の通孔231から流入した空気は、移動部材250の通孔253を通過した後、ゴム栓270に伝達されて履物の内部に流入する。
【0026】
図4は図3の状態で押圧部材230を押して移動部材250の端部255がゴム栓270の内側開放面271と接するようにした状態である。この状態で、押圧部材230の通孔231から流入した空気は、移動部材250の通孔253を経て外側ケース220までは流入するが、以後、ゴム栓270の内側開放面271が移動部材250の端部255に塞がれているので、履物の内部には流入しない。
【0027】
したがって、使用者は、空気流出入口開閉装置200を操作することにより、必要に応じて空気流出入口110の開閉を選択することができる。
【0028】
図5は本発明に係る履物用通気ソールが適用された履物の側面図であって、ソール100の空気流出入口110に空気流出入口開閉装置200が嵌合された状態を示す図である。
【0029】
本発明の履物用通気ソールは、前述した実施例に限定されず、本発明の技術思想が許容する範囲内で様々に変形して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
上述したように、本発明は、必要に応じて使用者が直接空気流出入口を開放または閉鎖させることができるため、水や塵などの異物の入り込みを抑制して通孔の詰りを防止することができ、使用者が便利に使用することができるという効果がある。
【符号の説明】
【0031】
100:ソール
110:空気流出入口
200:空気流出入口開閉装置
210:内側ケース
211:ノッキング用支持突起
213:ガイド溝
220:外側ケース
221:段部
223:頂部
230:押圧部材
231:通孔
233:ガイド突起
235:ノッキング用凸凹
240:回転部材
241:ノック突起
250:移動部材
251:突起
253:通孔
255:端部
260:スプリング
270:ゴム栓
271:内側開放面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
履物ソールの側面に設けられた空気流出入口、前記履物ソールの上面に設けられた通孔、および前記空気流出入口と前記通孔とを連結する空気流路を含んでなり、これにより外気が履物の内部に供給されるようにした履物用通気ソールにおいて、
前記空気流出入口には、ノッキング作用によって開放または閉鎖される空気流出入口開閉装置が、その一部が前記履物ソールの外側に露出するように設置されることを特徴とする、履物用通気ソール。
【請求項2】
前記空気流出入口開閉装置は、両端が開放され、前記空気流出入口に密着して嵌合される円筒状ケースと、前記ケースに収納されるノッキング手段と、前記ノッキング手段の押圧によって前進後退し、前記ケースのうち外側ケースの開放された頂部を開閉する移動部材とを含んでなることを特徴とする、請求項1に記載の履物用通気ソール。
【請求項3】
前記ノッキング作用を果たす前記ノッキング手段は、前記ケースのうち内側ケースに設けられた複数のノッキング用支持突起および複数のガイド溝;一端が開放された円筒状で、一端側の周縁部にはジグザグ状のノッキング用凸凹が設けられ、外部に露出する他端には複数の通孔が設けられ、外周面には前記夫々のガイド溝に沿ってスライドする複数のガイド突起が設けられた押圧部材;両端が開放された円筒状で、外周面には前記ノッキング用凸凹と接し、前記押圧部材の押圧に応じて交互に前記ノッキング用支持突起に係止され、または前記ガイド溝に挿入されるノック突起が設けられた回転部材;および前記移動部材と前記外側ケースとの間に位置し、前記ノッキング作用に必要な弾性を提供するスプリング;を含んでなることを特徴とする、請求項2に記載の履物用通気ソール。
【請求項4】
前記移動部材は、一端が開放された円筒状で、前記開放された一端に燐接する外周面には、前記ノッキング手段の前記ノッキング作用に連動して前進後退するための突起が設けられ、閉鎖された他端に隣接する外周面には、外気が前記外側ケースの開放された前記頂部に流入できるようにした通孔が設けられることを特徴とする、請求項2に記載の履物用通気ソール。
【請求項5】
請求項3および4のいずれか1項に記載の履物用通気ソールであって、前記外側ケースの前記頂部には、前記移動部材の他端部と移動可能に接し、それにより前記移動部材の移動に伴って開閉作用が行われる両端開放の円筒状ゴム栓がさらに備えられる履き物用通気ソール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−500097(P2010−500097A)
【公表日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−523703(P2009−523703)
【出願日】平成19年3月12日(2007.3.12)
【国際出願番号】PCT/KR2007/001188
【国際公開番号】WO2008/018674
【国際公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願人】(508372917)キュングド カンパニー,リミテッド (1)
【Fターム(参考)】