説明

岩盤浴用ゴムマット及びその製造方法

【課題】従来の岩盤浴用の岩盤体は、硬質の物体で重量があり、固い岩盤体なのでその上に寝るには、身体が痛く、更に、長いこと使用しているとカビが生えばい菌などが発生し、非衛生的なものになるという問題も抱えていた。本発明はゴムを使用し軽量で取り扱いが容易になり、ゴムの中に各種の放射性物質を封入することで、丸ごと洗える衛生的な岩盤浴用ゴムマットを提供する。
【解決手段】ゴムチップ1に、遠赤外線放射鉱物粉体と、並びに遠赤外線放射鉱物粒体と、ラドン放射鉱物粉体2と、ラジウム放射鉱物粉体5とを混煉し、更に、少量の接着剤6をを加え、混煉ホームイングした混煉物にし、前記の混煉物を金型で成型すると共に、前記、混煉物を加圧型焼したことを特徴とする岩盤浴用ゴムマット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、いつでも、どこでも岩盤浴が簡単に楽しめる岩盤浴用ゴムマットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、風呂に入浴することによって身体を温めたり汗を出したりすることに代わって、岩盤浴というものが流行り始めてきた。岩盤浴に用いるものは従来の浴槽に入る風呂への入浴ではなく、硬質の岩盤体の上に寝る入浴である。岩盤体は基本的には、遠赤外線を放射する鉱物の粉体や粒体などを、セメント材や土材などで固めた硬質の岩盤体である。岩盤浴はこの岩盤体の上に寝て、体熱や岩盤体を温めることによって、遠赤外線放射物質が温められることで、遠赤外線などが大量に放射されることから、岩盤体上の身体はその中心から温まり、全身から発汗し、体内の老廃物や重金属類を体外に排泄することができる。岩盤浴はこのように身体の新陳代謝を図ることができ、気分の爽快感を味わうことができるというものである。従って、岩盤浴は生体細胞を若返えらせる新しい入浴方法として流行って来たものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在使用されている岩盤浴用の岩盤体は、例えば、グラファイトシリカ(通称ブラックシリカ〃商標〃)などの遠赤外線を放射する鉱物の粉体などをセメント材や土材などに混煉して固化し、或いは焼き上げて固化したものを使用しているのが一般的であった。従って、その岩盤体は硬質の物体で重量があり、これを取り扱うには大きさの点でも、重さの点でも難点を有するものであった。また、固い岩盤体なのでその上に寝るには、身体が痛いなどの問題も抱えていた。更に、岩盤浴をすると大量の汗が出るが、岩盤体そのものが重量があるために丸ごと洗うことはできず、流れ出した汗を拭きとるより方法がなかった。更には、長いこと使用していると大小のクラックなどの傷を生じ、そこにカビが生えばい菌などが発生し、非衛生的なものになるという問題も抱えていた。本発明は従来技術のこうした問題点の解消を図るために開発したものであって、ゴムを使用することで軽量で取り扱いが容易なものになるばかりでなく、ゴムの中に健康に役立つ各種の放射性物質を封入することで、遠赤外線放射効果や、ラドン放射効果やラジュウム光線放射効果など一層の岩盤浴効能を発揮し、かつ、持ち運びが容易で、丸ごと洗える衛生的な岩盤浴用ゴムマットを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本発明における岩盤浴用ゴムマットは、次のような構成としている。
【請求項1】
ゴムチップ1、1に、遠赤外線放射鉱物粉体2、2と、並びに遠赤外線放射鉱物粒体3、3と、ラドン放射鉱物粉体4、4と、ラジウム放射鉱物粉体5、5とを混煉し、更に、少量の接着剤を6、6を加え、混煉ホームイングした混煉物にし、前記の混煉物を金型7で成型すると共に、前記、混煉物を加圧型焼したことを特徴とする岩盤浴用ゴムマット。
【請求項2】
【0005】
岩盤浴用ゴムマットの中にヒータ線8を埋設したものである請求項1記載の岩盤浴用ゴムマット。
【請求項3】
【0006】
岩盤浴用ゴムマットの製造方法は、次のような製造工程である。
(イ)第一工程
ゴムチップ1、1に、遠赤外線放射鉱物粉体2、2と、並びに、少量の接着剤を6、6を加えて、混煉ホームイングし、かつ、金型7に敷き入れ、第一層▲1▼をを成型する工程。
(ロ)第二工程
ゴムチップ1、1に、遠赤外線放射鉱物粉体2、2と、並びに、遠赤外線放射鉱物粒体3、3と、少量のラドン放射鉱物粉体4、4と、ラジウム放射鉱物粉体5、5とを混煉し、少量の接着剤を6、6を加えて、混煉ホームイングし、かつ、第一工程で成型した混煉物の上に敷き入れて第二層▲2▼を形成する工程。
(ハ)第三工程
ゴムチップ1、1に、遠赤外線放射鉱物粉体2、2と、並びに、少量の接着剤を6、6を加えて、混煉ホームイングし、かつ、第二工程で成型した混煉物の上に敷き入れて第三層▲3▼を成型する工程。
(ニ)第四工程
第一工程並びに第二工程並びに第三工程で成型した積層混煉物を加圧し、かつ、摂氏120°〜170°の高温で型焼きする工程。
(ホ)第五工程
第四工程で成型型焼した岩盤浴用ゴムマットの両面を塗料9、9でコーテングする工程からなる。
【請求項4】
【0007】
岩盤浴用ゴムマットの適所にヒータ線8を埋設したものである請求項3記載の岩盤浴用ゴムマット。
【発明の効果】
【0008】
本発明は上記のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。
1.ゴムマットになっており、軽量でその取り扱いは容易であり、浴室や床暖房の部屋など任意の場所で、簡単に岩盤浴を楽しむことができる。
2.ゴムマットの上に寝て、身体の上から毛布などの衣料で覆うと、身体の熱によりゴムマットが温められるので、遠赤外線効果、ラドンによる温泉効果、ラジウム光線によるマイナスイオン効果などにより、身体から大量の発汗作用を生じさせることができる。
3.使用後は大量の汗で汚れるが、ゴムマットは軽量であり、ゴムマットなので洗うことが可能であり、ゴムマットを洗い流すことで簡単に後始末ができ、極めて衛生的に処理できる。
4.ゴムマットは持ち運びができる大きさであり、ゴムマットを風呂の浴槽に入れて入浴すると、お湯の熱により大量の汗が出てきて温泉に入浴したのと同様の効果をもたらす。
5.岩盤浴によって出される汗は、サラサラでべとつかない性質のものである。この汗は運動時や暑いときに出る汗(汗腺から出る汗・主に体温調節が目的)とは根本的に異なり、身体に負荷をかけない状態で無理なく発汗される(皮脂腺から出る汗)ため、汗自体がサラッとしていて、特有の匂いもない。さらに、体内で蓄積された老廃物を排泄し、血液とリンパ液の流れをスムーズにすることで生体細胞を若返らせ、新陳代謝を活発にする。また、有害重金属物の排出や脂肪の燃焼も促進する。つまり、燃えやすい脂肪構成になり、痩身効果が得やすくなる。
6.ゴムマットが柔らかいので、ゴムマットの上に寝ることに違和感がなく、身体を押圧する負担も軽減される。
7.第二層▲2▼に遠赤外線放射鉱物粒体3、3を入れることにより、遠赤外線の放射を増大させることができる。
8.ゴムマットの両面を塗料9、9でコーテングしているので、ゴムマットの中に埋設している各種の放射性物質は漏出することがなく、半永久的に放射性物質を放射し続けるばかりでなく、ゴムの嫌な匂いを発生させることは起こらない。
9.ゴムマットの中にヒータ線8を埋設したものにあっては、ヒータ線8により熱を加えると、遠赤外線物質やラドンやラジウム鉱石による効果を最大限に発揮させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の実施例を図面を参照に説明する。図1、2は、請求項1に関するものである。図1は岩盤浴用ゴムマットの断面図で、図2は金型の斜視図である。本発明になる岩盤浴用ゴムマットは、図1に示すように第一層▲1▼は、ゴムチップ1、1と、遠赤外線放射鉱物粉体2、2と、少量の接着剤6、6とを混煉ホームイングして、図2の金型7に敷き入れて成型している。
第二層▲2▼は、ゴムチップ1、1と、遠赤外線放射鉱物2、2と、遠赤外線放射鉱物粒体3、3と、ラドン放射鉱物粉体4、4と、ラジウム放射鉱物粉体5、5と、少量の接着剤6、6とを混煉ホームイングして、前記、第一層▲1▼の上に敷き入れて成型している。
第三層▲3▼は、ゴムチップ1、1と遠赤外線放射鉱物粉体2、2と、少量の接着剤6、6とを混煉ホームイングして、前記、第一層▲1▼及び前記、第二層▲2▼の上に敷き入れて、三つの層に積層して成型したものである。
本岩盤浴用ゴムマットは、前記、三つの層に積層したゴムチップ1、1の混煉物を図2の金型7の中で加圧の上、摂氏120°〜170°の高温で型焼き成型し、かつ、接着剤6、6のアクリルシリコンでその両面をコーテングしている。
【0010】
本岩盤浴用ゴムマットは、以上のように構成されており、その取り扱いは軽量なゴムマットなので、浴室や床暖房の部屋など任意の場所に持ち運ぶことができ、簡単に岩盤浴を楽しむことができる。岩盤浴をするには、本岩盤浴用ゴムマットの上に寝て、身体の上から毛布などの衣料で覆うだけでよい。すると身体の熱によりゴムマットが温められるので、遠赤外線効果、ラドンによる温泉効果、ラジウム光線によるマイナスイオン発生効果などにより、身体から大量の発汗作用を生じさせる岩盤浴ができる。使用後は大量の汗で汚れるが、軽量なゴムマットなので洗うことが可能であり、ゴムマットを洗い流すことで、極めて衛生的に後始末処理ができる。また、持ち運びが容易なことから、本岩盤浴用ゴムマットを風呂の浴槽に入れて入浴すると、お湯の熱により大量の汗が出てきて温泉に入浴したのと同様の効果をもたらす。岩盤浴によって出される汗は、温泉に入浴したときに出されるものと同様のもので、サラサラでべとつかない性質のものである。この汗は運動時や暑いときに出る汗(汗腺から出る汗・主に体温調節が目的)とは根本的に異なり、身体に負荷をかけない状態で無理なく発汗される(皮脂腺から出る汗)ため、汗自体がサラッとしていて、特有の匂いもない。さらに、体内で蓄積された老廃物を排泄し、血液とリンパ液の流れをスムーズにすることで生体細胞を若返らせ、新陳代謝を活発にする。また、有害重金属物の排出や脂肪の燃焼も促進する。つまり、燃えやすい脂肪構成になり、痩身効果が得やすくなるものである。更には、ゴムマットが柔らかいので、ゴムマットの上に寝ることに違和感がなく、身体を押圧する負担も軽減される。第二層▲2▼に遠赤外線放射鉱物粒体3、3を入れることにより、遠赤外線の放射を増大させることができる。
【0011】
また、ゴムマットの両面を塗料9、9でコーテングしているので、ゴムマットの中に埋設している各種の放射性物質は漏出することがなく、半永久的に潜在する放射性物質を放射し続けることになる。更に、ゴムマットの両面を塗料9、9でコーテングしていることで、ゴムの嫌な匂いを発生させることは起こらない。
【0012】
図3は、請求項2記載のもので、図3はゴムマットのヒータ線埋設断面図である。本実施例では、ゴムマットの適所にヒータ線8を埋設してある。従って、このヒータ線8を用いて過熱すると、本岩盤浴用ゴムマットに埋設してある遠赤外線放射物粉体2、2や、遠赤外線放射鉱物粒体3、3や、ラドン放射鉱物粉体4、4や、ラジウム放射鉱物粉体5、5などからの放射物が最大限に放射される。
【0013】
図4、5は、請求項3記載のものである。図4は(ハ)第三工程の断面図であり、図5は、(ホ)第五工程の要部断面説明図である。
図4の(ハ)第三工程の断面図は、第一層▲1▼がゴムチップ1、1と遠赤外線放射鉱物粉体2、2とをそれぞれ6:4の割合で混煉し、これに少量の接着剤6、6を加えてホームイングし、金型7に敷き入れて成型している。また、第二層▲2▼は、ゴムチップ1、1と、遠赤外線放射鉱物粉体2、2と遠赤外線放射鉱物粒体3、3との混煉物と、ラドン放射鉱物4、4とラジウム放射鉱物粉体5、5との混煉物とを、それぞれ2:7.5:0.5の割合で混合し、これに少量の接着剤6、6加えて、混煉ホームイングした混煉物を、第一層▲1▼の上に敷き入れたものである。更に、第三層▲3▼は、ゴムチップ1、1と遠赤外線放射鉱物粉体2、2とをそれぞれ6:4の割合で混煉し、これに少量の接着剤6、6を加えてホームイングした混煉物を、第二層▲2▼の混煉物の上に敷き入れている。
以上の三つの層の混煉物は、金型7に蓋を乗せてホットプレス機で加圧し、摂氏160°の高熱で型焼きしたものである。
図5は、(ホ)第五工程の要部断面説明図で、図4の(ハ)第三工程で型焼きされた岩盤浴用ゴムマットの表裏の両面を、塗料9、9のアクリルシリコンでコーティングしている。
【産業上の利用可能性】
【0014】
本発明になる岩盤浴用ゴムマットは、遠赤外線放射鉱物をベースにして製造したものである。遠赤外線放射物質は本発明ではグラファイトシリカ(ブラックシリカ)を用いている。しかし、遠赤外線放射物質はグラファイトシリカに限らず、各種の遠赤外線放射物質を採用してもよいものである。遠赤外線とは、0.64〜14ミクロンまでの電磁波を指す。地球上の全ての生物は、0.64〜14ミクロンまでのいずれかの電磁波に反応し、生物を構成している水分は再生が図られる快適な状態になる。人間においてもその例外ではなく、身体に遠赤外線を当てると遠赤外線は身体の内部まで入り込み、身体の内部から温かくなり、心地よい汗が大量に流れ出る。また、本発明では、ラドン放射鉱物4、4として、バドガスタインの粉体を用いている。バドガスタインは少量でもラドンを放射することから、ラドン温泉と同様に人体から大量の汗の発汗を促すものである。従って、その後は気分まで爽快になり、身体細胞が再生し新陳代謝が旺盛になる。本発明品を身近なところにおいて、頻繁に使用することにより、健康体が維持され老化防止にも役立つものになっている。本発明品は疲労回復・健康維持を保つのに、薬やサブリメントなどに頼らなくても、十分にその効果を発揮できるものなので、21世紀の健康維持商品として大いに役立つものになるに違いない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】 岩盤浴用ゴムマットの断面図である。
【図2】 金型の斜視図である。
【図3】 ヒータ線埋設断面図である。
【図4】 (ハ)第三工程の断面図である。
【図5】 (ホ)第五工程の要部断面説明図である。
【0016】
【符号の説明】
(1) は ゴムチップ
(2) は 遠赤外線放射鉱物粉体
(3) は 遠赤外線放射鉱物粒体
(4) は ラドン放射鉱物粉体
(5) は ラジウム放射鉱物粉体
(6) は 接着剤
(7) は 金型
(8) は ヒータ線
(9) は 塗料

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴムチップ(1)、(1)に、遠赤外線放射鉱物粉体(2)、(2)と、並びに遠赤外線放射鉱物粒体(3)、(3)と、ラドン放射鉱物粉体(4)、(4)と、ラジウム放射鉱物粉体(5)、(5)とを混煉し、更に、少量の接着剤を(6)、(6)を加え、前記の混煉物を金型(7)で成型すると共に、前記混煉物を加圧型焼したことを特徴とする岩盤浴用ゴムマット
【請求項2】
岩盤浴用ゴムマットの中に、ヒータ線(8)を埋設したものである請求項1記載の岩盤浴用ゴムマット。
【請求項3】
岩盤浴用ゴムマットの製造方法は、次のような製造工程である。
(イ)第一工程
ゴムチップ(1)、(1)に、遠赤外線放射鉱物粉体(2)、(2)と、並びに、少量の接着剤を(6)、(6)を加えて、混煉ホームイングし、かつ、金型(7)に敷き入れ、第一層▲1▼を成型する工程。
(ロ)第二工程
ゴムチップ(1)、(1)に、遠赤外線放射鉱物粉体(2)、(2)と、並びに、遠赤外線放射鉱物粒体(3)、(3)と、少量のラドン放射鉱物粉体(4)、(4)と、ラジウム放射鉱物粉体(5)、(5)とを混煉し、少量の接着剤を(6)、(6)を加えて、混煉ホームイングし、かつ、第一工程で成型した混煉物の上に敷き入れて第二層▲2▼を形成する工程。
(ハ)第三工程
ゴムチップ(1)、(1)に、遠赤外線放射鉱物粉体(2)、(2)と、並びに、少量の接着剤を(6)、(6)を加えて、混煉ホームイングし、かつ、第二工程で成型した混煉物の上に敷き入れて第三層▲3▼を成型する工程。
(ニ)第四工程
第一工程並びに第二工程並びに第三工程で成型した積層混煉物を加圧し、かつ、摂氏120°〜170°の高温で型焼きする工程。
(ホ)第五工程
第四工程で成型した岩盤浴用ゴムマットの両面を塗料(9)、(9)でコーテングする工程からなる。
【請求項4】
岩盤浴用ゴムマットの適所にヒータ線(8)を埋設したものである請求項3記載の岩盤浴用ゴムマット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−275521(P2007−275521A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−129578(P2006−129578)
【出願日】平成18年4月5日(2006.4.5)
【出願人】(506154258)
【Fターム(参考)】