説明

差込式地中埋設鋼管の接続構造

【課題】薄肉鋼管以外の鋼管接続において、適切な接合力を有し、鋼管同士を迅速かつ確実に接続できるパッキンを備えた差込式地中埋設鋼管の接続構造を提供する。
【解決手段】ソケット部1の内周に環状凹部3を設け、環状凹部3に嵌め入れる環状のパッキン2を設け、環状のパッキン2は、断面の一片が略矩形形状でパッキン2の内周面の一側から他側に向け、かつパッキン2の中心軸に向かって傾斜した断面舌片状の環状ひだ部2aを設け、環状のパッキン2を環状凹部3に嵌めた際、ひだ部3aの先端縁が鋼管Aの奥部側に向かい、ソケット部1の内周面から突出するように位置させ、接続する鋼管Bの一端を挿入した際、ひだ部2aは鋼管Bの外周に押されて環状のパッキン2の内周面に押し付けられた構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、地中に埋設される鋼管の接続に関するもので、特に、内部に電力ケーブル等を挿通する地中埋設鋼管の接続構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、地中送電系における埋設管は、車両荷重+埋設深さ(1.2m〜4m)における強度特性やケーブルの発熱の関係から不飽和ホリエステル樹脂を用いた強化プラスチック管(以下「PFP管」と言う)や配管用炭素鋼鋼管(以下「鋼管」と言う)等が使用されている。
【0003】
前記PFP管ではパッキンを介在させて、PFP管同士の差込接続が行われていたが、規定の曲がり管は存在するものの、現場で要求される臨機応変な変形等の加工が出来なかった。一方、前記鋼管の場合は、現場において管自体を臨機応変に加工は出来たが、管同士は継手等を用いて接続する必要があった。継手を用いる方法としては、溶接によるもの(特許文献1)やネジの螺着による接続である。
【特許文献1】特開2003−136286号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この様な継手は狭隘部での接続であるため手間(作業時間)がかかり、また、コストも高いものであった。
【0005】
この様な中、配電系の浅層埋設用の埋設管においては、現場での加工が可能なものとして、薄肉鋼管を用いた差込式鋼管は存在していた。しかし、薄肉鋼管以外の鋼管の接続において、迅速かつ確実に接続出来る最適な接続構造がないのが現状である。例えば、接続する一方の鋼管の一端内周に環状のパッキン材を貼り付けて、他方の鋼管の一端を差し込む方法が考えられる。しかし、この場合、パッキン材の貼り付け作業に手間がかかり、押し込み荷重は大きいものでなければならない。また、パッキン材を貼り付けずに鋼管の内周に固定するには鋼管の端部内周に環状凹部を設けなければならないが、この環状凹部等の加工は単品としては生産できたが、量産出来るだけの製造方法は無かった。また、この様な鋼管の差込接続において、パッキンを接着せずに所定の位置に配置し、水漏れが無く鋼管同士を迅速かつ確実に接続出来るパッキンの開発も求められていた。
【0006】
この発明は、これらの点に鑑みて行われたもので、薄肉鋼管以外の鋼管接続において、適切な接合力を有し、鋼管同士を迅速かつ確実に接続できるパッキンを備えた差込式地中埋設鋼管の接続構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、地中埋設鋼管又は継手鋼管の一端にソケット部を設け、当該ソケット部に、接続する地中埋設鋼管の一端を挿入する鋼管の接続構造において、前記ソケット部の内周に環状凹部を設け、当該環状凹部に嵌め入れる環状のパッキンを設け、当該環状のパッキンは、断面の一片が略矩形形状でパッキンの内周面の一側から他側に向け、かつ、パッキンの中心軸に向かって傾斜した断面舌片状の環状ひだ部を設け、当該ひだ部の傾斜は前記内周面から18〜20度とし、その肉厚は2〜3mmとし、当該環状のパッキンを前記環状凹部に嵌めた際、前記ひだ部の先端縁が鋼管の奥部側に向かい、前記ソケット部の内周面から突出するように位置させ、前記接続する地中埋設鋼管の一端を挿入した際、前記ひだ部は、前記地中埋設鋼管の外周に押されて環状のパッキンの内周面に押し付けられた構成である差込式地中埋設鋼管の接続構造とした。
【0008】
請求項2の発明は、前記環状のパッキンのひだ部の先端縁付近の外周に、外側に膨らんだ環状の膨出部を有する前記請求項1に記載の差込式地中埋設鋼管の接続構造とした。
【0009】
請求項3の発明は、前記地中埋設鋼管の一端に設けたソケット部は、当該鋼管の長手方向を圧縮させ、当該鋼管の一端から成形型を圧入し、拡管して形成した前記請求項1又は2に記載の差込式地中埋設鋼管の接続構造とした。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、薄肉鋼管以外の鋼管接続において、継ぎ手等を必要とせず、また、接着剤を使用せずに、現場で、短時間で簡単かつ確実に鋼管接続が出来るので極めて使い勝手が良く、また、安価に接続作業が出来るものである。その結果、現場作業員、施工会社及び施主の何れも恩恵を受けるものであり、また、喜ばれるものである。
【0011】
請求項2の発明によれば、パッキンのひだ部の先端縁付近の断面を外側に膨張させたので、鋼管同士又は鋼管と継手を接続させた場合、水密性能が高まり、さらに、これらを、一旦、接続させた際は抜け難くなり、鋼管接続の接合力を調整することが出来、水密性を有する最適な接合力を有する接続構造を得ることが出来る。
【0012】
請求項3の発明によれば、地中埋設鋼管の一端に設けたソケット部は、拡管して形成したので、環状凹部形成の際当該部分の肉厚が薄くなるのを減少させることが出来、一定の肉厚の凹部を形成することが出来るので、接続部の強度を保持出来る。その結果、鋼管接続構造として安定した効果を奏することが出来るものであり、信頼性が高いものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
地中埋設鋼管又は継手鋼管の一端にソケット部を設け、当該ソケット部に、接続する地中埋設鋼管の一端を挿入する鋼管の接続構造において、前記ソケット部の内周に環状凹部を設け、当該環状凹部に嵌め入れる環状のパッキンを設け、当該環状のパッキンは、断面の一片が略矩形形状でパッキンの内周面の一側から他側に向け、かつ、パッキンの中心軸に向かって傾斜した断面舌片状の環状ひだ部を設け、当該ひだ部の傾斜は前記内周面から18〜20度とし、その肉厚は2〜3mmとし、当該環状のパッキンを前記環状凹部に嵌めた際、前記ひだ部の先端縁が鋼管の奥部側に向かい、前記ソケット部の内周面から突出するように位置させ、前記接続する地中埋設鋼管の一端を挿入した際、前記ひだ部は、前記地中埋設鋼管の外周に押されて環状のパッキンの内周面に押し付けられた構成とした。
【0014】
これにより、薄肉鋼管以外の鋼管接続において、継ぎ手等を必要とせず、また、接着剤を使用せずに、現場で、短時間で簡単かつ確実に鋼管接続が出来るので極めて使い勝手が良く、また、安価に接続作業が出来るものである。
【実施例1】
【0015】
以下、この発明の実施例1の差込式地中埋設鋼管の接続構造を図に基づいて説明する。図1は、この発明の実施例1の差込式地中埋設鋼管の接続構造を示す断面図である。図2は、同差込式地中埋設鋼管のソケット部の断面図である。図3は同差込式地中埋設鋼管を拡管する様子を示す概略図である。図4は、同差込式地中埋設鋼管の一端のソケット部にビーディングによって環状凹部を設ける様子を示す概略図である。
【0016】
まず、この発明の接続構造は、図1に示す様に、接続する鋼管Aの一端部に設けたソケット部1の内周に環状凹部3が設けられ、この環状凹部3に環状のパッキン2を嵌め入れ、このソケット部1の内側に、接続する鋼管Bの一端が挿入されている。前記環状のパッキン2は環状のひだ部2aがソケット部1の内周面から突出しているが、この接続により前記パッキン2は鋼管Bの外周に押されて変形している。この様にして、鋼管Bは、鋼管Aの内周に圧入されて接続されている。
【0017】
次に、この差込式地中埋設鋼管の接続構造を形成する鋼管を説明する。図2に示す様に、ここで使用するのは通常の亜鉛めっき鋼管であって、長さ2850mm、内径165.2mm、管厚5mmのものである。
【0018】
この鋼管Aの一端に他の鋼管Bの他端を接合するソケット部1を形成する。ソケット部1は、概略2つの工程によって形成される。第一工程として、前記鋼管Aの一端を端縁から100mm長拡管する。拡管に当たっては、図3に示す、既存のプレス式の拡管造型機Cを使用する。この拡管造型機Cでは、前記鋼管Aを固定し、拡管造型機Cの拡管を行う作用部である横向き円柱形状の成形型21を移動させてこの成形型21を前記鋼管Aの一端の内側に圧入して拡管する。
【0019】
この時、この鋼管Aの両端から圧縮しながらプレスを行うことによって拡管個所の肉厚の減少を抑えることが出来る。但し、鋼管Aの長さは若干短くなる。例えば、管長が500mmの場合、485mm程度になる。
【0020】
次に、第二工程として鋼管Aのソケット部1の内側にパッキン2を挿入する環状凹部3を形成する。この作業は、既存のビーディング造型機Dを使用する。ビーディングとは、鋼管の円周上に内側から圧力をかけて環状の凸部及び凹部を形成することを言う。
【0021】
このビーディング造型機Dでは、図4に示す様に、予め設けられた小ローラ31と、その下方に隣接して設けられた大ローラ32によって前記ビーディングを行う。前記小ローラ31は一定厚を有し、また、前記大ローラ32は一定厚で円周側面の中央は窪んで両端が突出したかたちとなっている。小ローラ31は軸心が下方に向かって一定長移動出来るようになっており、たとえば小ローラ31は2秒で1回転するものとし、その際、下側に0.1mm移動する構造である。装置稼働中は大ローラ32の環状の窪み32aに小ローラ31の円周外側面が嵌合するようになっている。
【0022】
この小ローラ31に、横から前記鋼管Aの拡管した一端を被せる。この鋼管Aの他端は固定されているが(図示省略)、この鋼管Aはおよそ軸を中心に回転出来るようになっている。装置を稼働させて、大ローラ32を回転させることにより鋼管Aを回転させるか、若しくは、鋼管Aを回転させた状態で、小ローラ31を回転及び下方に移動させ、小ローラ31の円周外側面で前記鋼管Aの内側の一部を大ローラ32の円周外側面の窪み32aに押し込んで鋼管Aのソケット部1の内側にパッキン2を挿入する環状凹部3を形成する。
【0023】
以上の様に、プレスによる拡管とビーディングの2つの工程を採用しているのは、ビーディングで、環状凹部を形成した場合ソケット部の肉厚が薄くなるが、この肉厚が薄くなるのを少しでも減少させるために、第一工程で圧縮して拡管を行い一定肉厚の保持を行っている。また、前記2つの工程を採用することにより、鋼管Aの端部にソケット部1が設けられ、かつこのソケット部1の内周に環状凹部3を設けたものが量産出来る。
【0024】
次に、この鋼管Aのソケット部1の内側の環状凹部3に嵌め入れる環状のパッキン2を説明する。図5は、この発明の実施例1の鋼管Aの接続構造において使用する環状のパッキン2の正面図である。図6は、同側面図である。図7は、同パッキン2の一部端面図である。図8は、同他のパッキン2の一部端面図である。図9は、さらに同他のパッキン2の一部端面図である。このパッキン2の材質としては既存のものと同じで合成ゴム等から成り、プレス成形や射出成型によって形成される。図10は、同パッキン2を鋼管Aのソケット部1に取り付けた状態の断面図である。
【0025】
環状のパッキン2の実施例1−1として、図7に示す様に、断面の一片が略矩形形状で、パッキン2の内周面の一側から他側に向け、かつパッキン2の中心軸に向かって18度傾斜した断面舌片状の環状のひだ部2aを設け、このひだ部2aの先端縁の手前部分には断面が外側に膨張した膨出部2bを設けており、先端は略尖ったものとしている。ここで、膨出部2bを設けているのは鋼管Bの他端を接続した際、水密性能を高めるためであり、また、当該鋼管Bの他端を抜け難くするためである。また、このひだ部2aの根元の肉厚は2〜3mmとし、前記膨出部2b部分の肉厚は2.5〜3mmとしている。また、このひだ部2aの先端を断面略矩形形状の基部2cの他側から突出させている。
【0026】
続いて、環状のパッキン2の実施例1−2を説明する。この実施例1−2のパッキン2は、図8に示す様に、断面の一片が略矩形形状で、パッキン2の内周面の一側から他側に向け、かつパッキン2の中心軸に向かって20度傾斜した断面舌片状の環状のひだ部2dを設け、このひだ部2dの先端は外側に膨らんだ膨張部2eを設けている。ここで、膨出部2eを設けているのは鋼管Bの他端を接続した際、水密性能を高めるためであり、また、当該鋼管Bの他端を抜け難くするためである。また、このひだ部2dの根元の肉厚は2mmとし、前記膨出部2e部分の肉厚は3mmとしている。また、このひだ部2dの先端を断面略矩形形状の基部2fの他側から突出させている。
【0027】
さらに、環状のパッキン2の実施例1−3を説明する。この実施例1−3のパッキン2は、図9に示す様に、断面の一片が略矩形形状で、パッキン2の内周面の一側から他側に向け、かつパッキン2の中心軸に向かって20度傾斜した断面舌片状の環状のひだ部2gを設け、このひだ部2gの先端は外側は傾斜した尖ったものとなっており、また、このひだ部2gの先端を断面略矩形形状の基部2hの他側から突出させている。
【0028】
続いて、図10に示す様に、パッキン2を鋼管Aの一端のソケット部1の凹部3に装着して(図10では、実施例1−1のパッキン2を使用している。)、図1に示す様に、この鋼管Aのソケット部1の開口部に、他の鋼管Bの他端を嵌め入れて鋼管A、B同士を接続する。この鋼管Bの鋼管Aへの嵌め入れの際、環状のパッキン2のひだ部2a、2d、2gがソケット部1の環状の内周面から突出しているがこれがガイドの役目を果たして、各ひだ部2a、2d、2gは鋼管Bの外周によって環状のパッキン2の各基部2c、2f、2hの内周面に押されて変形する。
【0029】
次に、実施例1−1のパッキン2の各部のサイズを変えて製造し、実施例1−1−1、実施例1−1−2、比較例1−1−3、比較例1−1−4とし、実施例1−2のパッキン2を製造し、実施例1−3のパッキン2の各部のサイズを変えて製造し、実施例1−3−1、比較例1−3−2として、これらのパッキン2の性能を試験した。その結果を以下の表1に示す。
【0030】
【表1】

【0031】
ここで、接合力試験としては鋼管(φ165.2mm×t5mm×500mm)4本を挿入し、その際の押し込む際の荷重を示す。引抜力は接合力試験に続いて行い、滑材が満遍なく付着している状態で引き抜く際の荷重を示す。
【0032】
この表1によると、各実施例が1MPa以上を示し、耐水圧において優れた値を示しているのは、各実施例では少なくとも耐水圧0.5MPaを目指しているためである。これに対して、比較例1−1−3は耐水圧0.01MPa、比較例1−3−2は耐水圧0.05MPaであって夫々水漏れが発生しており、水密性を有するパッキンとして適さない事が分かる。また、実際の現場においては、作業員が接続作業を行うのであるが、接合力における荷重が数百kgfと大き過ぎるとスピーディかつ確実に作業が出来ず、適さない。この場合の荷重としては、人力で円滑に作業が行える荷重と言うことで、およそ30kgf程度以下が望ましいとされている。
【0033】
このことから、実施例1−1−1は、接合力9〜21kgf、引抜力11kgf、実施例1−1−2は、接合力20〜32kgf、引抜力14kgf、実施例1−2は、接合力4〜8kgf、引抜力10kgf、実施例1−3−1は、接合力9〜16kgf、引抜力10kgfとなっている。それ故、接合力は夫々およそ30kgf以下であって、鋼管の接続作業に適するものである。一方、比較例1−1−4は接合力40〜67kgfで夫々30kgfを超え、さらに、40kgf以上であって、実際の鋼管の接続作業には適さないものである。これらのことから、実施例1−1−1、同1−1−2、同1−2及び同1−3−1は、鋼管Aのソケット部1のパッキン2に使用出来ることが分かる。
【0034】
前記実施例1では、鋼管Aの一方の端縁をソケット部1としたが、これに限らず、鋼管の両端をソケット部として設け、継ぎ手として使用することも出来る。
【0035】
また、鋼管Aとして長さ2850mm、内径165.2mm、管厚5mmのものを使用しているが、鋼管としてはこれに限るものではない。また、ソケット部1を形成するのに、端縁から100mmの長さを拡管しているが、拡管する長さは100mmに限るものでは無く、その時々によって最適な長さを拡管すれば良い。また、ソケット部1は必ずしも鋼管の一端部を拡管したものでなくても、接続する鋼管の一端が差し込まれるもので有れば良い。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】この発明の実施例1の差込式地中埋設鋼管の接続構造を示す断面図である。
【図2】この発明の実施例1の差込式地中埋設鋼管のソケット部の断面図である。
【図3】この発明の実施例1の差込式地中埋設鋼管を拡管する様子を示す概略構成図である。
【図4】この発明の実施例1の差込式地中埋設鋼管の一端のソケット部にビーディングによって環状凹部を設ける様子を示す概略構成図である。
【図5】この発明の実施例1の差込式地中埋設鋼管の接続構造において使用する環状のパッキンの正面図である。
【図6】この発明の実施例1の差込式地中埋設鋼管の接続構造において使用する環状のパッキンの側面図である。
【図7】この発明の実施例1の差込式地中埋設鋼管の接続構造において使用する環状のパッキンの一部端面図である。
【図8】この発明の実施例1の差込式地中埋設鋼管の接続構造において使用する他の環状のパッキンの一部端面図である。
【図9】この発明の実施例1の差込式地中埋設鋼管の接続構造において使用するさらに他の環状のパッキンの一部端面図である。
【図10】この発明の実施例1の差込式地中埋設鋼管の接続構造において使用する環状のパッキンを鋼管のソケット部に取り付けた状態の断面図である。
【符号の説明】
【0037】
A 鋼管 B 鋼管
C 拡管造型機 D ビーディング造型機
1 ソケット部 2 環状のパッキン
2a ひだ部 2b 膨出部
2c 基部 2d ひだ部
2e 膨出部 2f 基部
2g ひだ部 2h 基部
3 環状凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地中埋設鋼管又は継手鋼管の一端にソケット部を設け、当該ソケット部に、接続する地中埋設鋼管の一端を挿入する鋼管の接続構造において、
前記ソケット部の内周に環状凹部を設け、当該環状凹部に嵌め入れる環状のパッキンを設け、
当該環状のパッキンは、断面の一片が略矩形形状でパッキンの内周面の一側から他側に向け、かつ、パッキンの中心軸に向かって傾斜した断面舌片状の環状ひだ部を設け、
当該ひだ部の傾斜は前記内周面から18〜20度とし、その肉厚は2〜3mmとし、
当該環状のパッキンを前記環状凹部に嵌めた際、前記ひだ部の先端縁が鋼管の奥部側に向かい、前記ソケット部の内周面から突出するように位置させ、前記接続する地中埋設鋼管の一端を挿入した際、前記ひだ部は、前記地中埋設鋼管の外周に押されて環状のパッキンの内周面に押し付けられた構成であることを特徴とする、差込式地中埋設鋼管の接続構造。
【請求項2】
前記環状のパッキンのひだ部の先端縁付近の外周に、外側に膨らんだ環状の膨出部を有することを特徴とする、前記請求項1に記載の差込式地中埋設鋼管の接続構造。
【請求項3】
前記地中埋設鋼管の一端に設けたソケット部は、当該鋼管の長手方向を圧縮させ、当該鋼管の一端から成形型を圧入し、拡管して形成したことを特徴とした、前記請求項1又は2に記載の差込式地中埋設鋼管の接続構造。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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