説明

巻き取り機能付きシート

【課題】作業性よく、短時間で巻き取ることができる巻き取り機能付きシートを提供する。
【解決手段】長さ方向に直交する方向に存在する第1の領域21と第2の領域22とを有する帯状のシート11と、第1の領域21と第2の領域22とを着脱可能に固定する固定手段12,13と、を備え、固定手段12,13によって第1の領域21と第2の領域22とを固定することにより、帯状のシート11の第1の領域21から第2の領域22までの領域によって筒形状が形成され、ユーザは、その筒形状の第1の開口から右手を入れることができ、筒形状の第2の開口から左手を入れることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが長尺のシートを容易に巻き取ることができる巻き取り機能付きシートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パレットなどに載置された複数の運搬物の荷崩れを防止する荷崩れ防止バンドが開発されていた(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平7−149364号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来例の荷崩れ防止バンドは、その使用後に巻き取られ、次に使用されるまで保管されたり、使用されるところまで運搬されたりしていた。なお、その荷崩れ防止バンドを巻き取る際には、バンドの端から順番に内側に巻き込みながら巻いていく方法が一般に用いられていた。そして、その作業は煩わしいものであり、また時間がかかるものであった。
【0004】
一般的に言うと、荷崩れ防止バンドや、体育館等に敷くシートなどの長尺のシートを巻き取る作業は、作業性が悪く、時間のかかるものであるという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、作業性よく、短時間で長尺のシートを巻き取ることができる、巻き取り機能付きシートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明による巻き取り機能付きシートは、シートの長さ方向に直交する方向に存在する第1の領域と第2の領域とを有する帯状のシートと、前記第1の領域と、前記第2の領域とを着脱可能に固定する固定手段と、を備え、前記固定手段によって前記第1の領域と前記第2の領域とを固定することにより、前記帯状のシートの前記第1の領域から前記第2の領域までの領域によって筒形状が形成され、ユーザは、前記筒形状の第1の開口から右手を入れることができ、前記筒形状の第2の開口から左手を入れることができる、ものである。
【0007】
このような構成により、第1の領域と第2の領域とを固定手段で固定することによって形成された筒形状を用いることにより、作業性よく、短時間で帯状のシートを巻き取ることができる。また、第1の領域と第2の領域とを固定手段で固定することによって筒形状を形成することによって、両領域を固定していない状態では、巻き取り機能付きシートをフラットなシートとして用いることができうる。さらに、ユーザが筒形状に両手を入れて、糸巻きのように両手を回すことによってシートを巻き取るため、余分な道具等を用いることなく、簡単に筒形状を形成することができる。
【0008】
また、本発明による巻き取り機能付きシートでは、前記固定手段は、前記第1の領域と、前記第2の領域とに存在し、前記第1の領域に存在する固定手段と、前記第2の領域に存在する固定手段とが互いに係合することにより、前記第1の領域と、前記第2の領域とが固定されていてもよい。
【0009】
また、本発明による巻き取り機能付きシートでは、帯状のシートと、前記帯状のシートに設けられ、当該帯状のシートの長さ方向に直交する方向に、筒の長さ方向を持つ筒形状と、を備え、ユーザは、前記筒形状の第1の開口から右手を入れることができ、前記筒形状の第2の開口から左手を入れることができてもよい。
【0010】
このような構成により、あらかじめ帯状のシートに設けられている筒形状を用いることにより、作業性よく、短時間で帯状のシートを巻き取ることができる。また、例えば、筒形状をフラットに畳むことができる場合には、巻き取り機能付きシートをフラットなシートとして用いることができうる。
【0011】
また、本発明による巻き取り機能付きシートでは、帯状のシートと、前記帯状のシートに着脱可能に設けられるものであり、当該帯状のシートの長さ方向に直交する方向に、筒の長さ方向を持つ筒形状と、を備え、ユーザは、前記筒形状の第1の開口から右手を入れることができ、前記筒形状の第2の開口から左手を入れることができてもよい。
【0012】
このような構成により、帯状のシートに着脱可能に設けられる筒形状を用いることにより、作業性よく、短時間で帯状のシートを巻き取ることができる。また、帯状のシートをシートそして用いる際に、筒形状が不要であるのであれば、筒形状を帯状のシートから外しておくことも可能である。
【0013】
また、本発明による巻き取り機能付きシートでは、前記帯状のシートは、載置台に載置された複数の運搬物の周囲を巻回することにより、前記複数の運搬物の荷崩れを防止する荷崩れ防止バンドであってもよい。
【0014】
このような構成により、荷崩れ防止バンドとしての帯状のシートを、筒形状を用いることによって、余分な道具等を用意することなく、作業性よく、短時間で巻き取ることができるようになる。例えば、荷崩れ防止のためにストレッチ包装を用いた場合には、そのストレッチ包装は使い捨てであるため、使用後に巻き取らなくてもよい。一方、荷崩れ防止のために荷崩れ防止バンドを用いた場合には、その荷崩れ防止バンドは繰り返して用いるものであるため、使用後に巻き取って保管したり、運搬したりしなくてはならない。本発明による巻き取り機能付きシートは、そのような荷崩れ防止バンドを巻き取る作業性を向上させることができるものであり、荷崩れ防止バンドを巻き取る煩わしさを軽減することができ、その結果として、荷崩れ防止のためにストレッチ包装に代えて、より多くの荷崩れ防止バンドが用いられるようにすることができ、資源の保護にも役立つこととなる。
【発明の効果】
【0015】
本発明による巻き取り機能付きシートによれば、作業性よく、短時間で帯状のシートを巻き取ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明による巻き取り機能付きシートについて、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素は同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
【0017】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1による巻き取り機能付きシートについて、図面を参照しながら説明する。
図1(a)は、本実施の形態による巻き取り機能付きシート1の構成を示す図である。本実施の形態による巻き取り機能付きシート1は、帯状のシート11と、固定手段とを備えている。図1(a)では、固定手段として、面ファスナー12,13を示している。帯状のシート11は、その長さ方向に直交する方向に存在する第1の領域21と、同じく帯状のシート11の長さ方向に直交する方向に存在する第2の領域22とを有する。第1の領域21と、第2の領域22とは、異なる領域である。
【0018】
後述するように、第1の領域21と、第2の領域22とが固定手段で固定されることによって、筒形状が形成され、その筒形状にユーザの左右の手が挿入されるものであるため、第1の領域21から第2の領域22までの長さは、40センチメートルから100センチメートルまでぐらいの長さであることが好適である。特に、その筒形状に挿入した左右の手を回転させることによって帯状のシート11を巻き取ることから、第1の領域21から第2の領域22までの長さは、60センチメートルから80センチメートルまでぐらいの長さであることがさらに好適である。なお、第1の領域21から第2の領域22までの長さがこれらに限定されないことは言うまでもない。
【0019】
また、形成された筒形状にユーザの左右の手が挿入されるものであるため、帯状のシート11の幅(長さ後方に垂直な方向の幅)は、10センチメートルから60センチメートルまでぐらいの長さであることが好適である。特に、特に、その筒形状に挿入した左右の手を回転させることによって帯状のシート11を巻き取ることから、その幅は、10センチメートルから40センチメートルまでぐらいの長さであることがさらに好適である。なお、帯状のシート11の幅がこれらに限定されないことは言うまでもない。
【0020】
また、帯状のシート11の長さは問わない。後述するように、帯状のシート11が荷崩れ防止バンドである場合には、帯状のシート11の長さは、パレット等の載置台の周りを巻回することができる長さ、例えば、5メートルぐらいであってもよく、また、帯状のシート11をその他の用途に用いる場合には、帯状のシート11の長さは、例えば、10メートルぐらいであってもよく、あるいは、50メートルぐらいの長さ程度までであってもよい。なお、帯状のシート11の長さがこれらに限定されないことは言うまでもない。
【0021】
帯状のシート11は、例えば、ポリエステルや、ナイロン、塩化ビニル、ウレタン等のシートであってもよい。この帯状のシート11は、例えば、繊維状のものであってもよく、あるいは、フィルム状のものであってもよい。この帯状のシート11の材質は、前述のもの以外であってもよいことは言うまでもない。
【0022】
第1の領域21及び第2の領域22は、一般に図1(a)で示されるように幅の狭い帯状の形状であるが、それらは、面状の領域であってもよい。また、第1の領域21と、第2の領域22とは、固定手段によって着脱可能に固定されるものである。着脱可能に固定されるとは、両者を固定すると共に、その固定の状態を開放することができることである。第1の領域21と第2の領域22とが固定された場合には、後述するように、筒形状が形成されることになる。両者が固定されていない場合には、帯状のシート11を、フラットなシートとして用いることができる。
【0023】
前述のように、図1(a)では、固定手段として、面ファスナー12,13を用いている。面ファスナー12は、雄の面ファスナーであり、面ファスナー13は、雌の面ファスナーであるとする。その逆であってもよい。したがって、図1(b)で示されるように、雄雌の面ファスナー12,13をそれぞれ互いにくっつけることにより、第1の領域21と第2の領域22とが固定されることになる。そして、固定手段としての面ファスナー12,13によって第1の領域21と第2の領域22とが固定された場合には、図1(b)で示されるように、第1の領域21から第2の領域22までの帯状のシート11の領域によって、筒形状が形成される。
【0024】
図1(a)では、固定手段として、面ファスナー12,13を用いる場合について示しているが、面ファスナー12,13以外を固定手段として用いてもよいことは言うまでもない。例えば、図1(c)で示されるように、ボタン14と、ボタンホール15とによって、固定手段が構成されてもよい。あるいは、着脱可能な接着剤(一度貼着しても、その後、貼着対象を傷めることなく剥がすことができる接着剤)や、線ファスナー、バックル等によって固定手段が構成されてもよい。
【0025】
また、図1(a)では、固定手段としての面ファスナー12,13が、第1の領域21と、第2の領域22との両方に存在する場合について示している。この場合には、第1の領域21に存在する固定手段としての面ファスナー12と、第2の領域22に存在する固定手段としての面ファスナー13とが互いに係合することにより、第1の領域21と、第2の領域22とが固定されてもよい。一方、固定手段は、第1の領域21と第2の領域22とのいずれか一方にのみ存在してもよい。例えば、固定手段としての着脱可能な接着剤が、第1の領域21にのみ存在してもよい。また、図1(a)で示されるように、固定手段は、第1の領域21や第2の領域22の一部に存在してもよく、あるいは、その領域の全体に存在してもよい。前者の場合には、固定手段は、第1の領域21と第2の領域22との少なくとも一箇所を固定するものであってもよい。
【0026】
なお、固定手段は、第1の領域21と第2の領域22とを固定していない場合には、帯状のシート11から出っ張っていないフラットな状態になることが好適である。帯状のシート11を、出っ張りのないシートとして利用することができるようになるからである。
【0027】
次に、本実施の形態による巻き取り機能付きシート1の使用方法について説明する。固定手段としての面ファスナー12,13によって、図1(b)で示されるように第1の領域21と第2の領域22とが固定されると、前述のように、筒形状が形成されることになる。その筒形状の第1の開口と、第2の開口は、帯状のシート11の長手方向の対向する辺の側にそれぞれ存在することになる。そして、図2(a)で示されるように、ユーザは、筒形状の第1の開口から右手を入れることができ、筒形状の第2の開口から左手を入れることができる。なお、図2(a)では、ユーザが肘のあたりまで左右の手を筒形状に入れているが、ユーザは、左右の手の手首よりも少し肩に近い部分ぐらいまで(例えば、手首と肘の真ん中ぐらいまで)を筒形状に入れるようにしてもよい。
【0028】
ユーザが、図2(b)で示されるように、筒形状に手を入れた状態で、帯状のシート11が筒形状に巻き取られるように、両手を回して筒形状を回転させることによって、帯状のシート11が徐々に筒形状の周りに巻き取られていき、最終的には、図2(c)で示されるように、完全に巻き取られる。
【0029】
以上のように、本実施の形態による巻き取り機能付きシート1によれば、筒形状に巻き付けるようにして帯状のシート11を巻き取るため、従来のように、シートの端から内側に巻き込むように巻いていく場合に比べて、作業性よく、短時間で長尺のシートを巻き取ることができるというメリットがある。また、そのような巻き取る作業を、特別な道具を用意することなく行うことができる。
【0030】
なお、本実施の形態による巻き取り機能付きシート1において、筒形状が形成される位置は問わない。すなわち、第1の領域21と第2の領域22とが存在する帯状のシート11の位置は問わない。図1(a)〜(c)では、筒形状が帯状のシート11の一端に形成される場合について示したが、筒形状は、帯状のシート11のもう少し真ん中よりに形成されてもよく、帯状のシート11の真ん中付近に形成されてもよい。
【0031】
また、本実施の形態による巻き取り機能付きシート1は、どのようなものに用いられるものであってもよい。例えば、帯状のシート11は、図3で示されるように、載置台に載置された複数の運搬物の周囲を巻回することにより、複数の運搬物の荷崩れを防止する荷崩れ防止バンドであってもよい。ここで、載置台は、例えば、パレットや、台車等であるが、複数の運搬物が載置される台であれば、その種類を問わない。また、運搬物は、段ボール箱や木箱、缶等であり、運送対象となるものであれば、その種類を問わない。荷崩れ防止バンドは、複数の運搬物の周囲を巻回することにより、その複数の運搬物の荷崩れを防止することができる。なお、図3では、荷崩れ防止バンドを水平方向に巻回している状態について示しているが、荷崩れ防止バンドを垂直方向に巻回してもよいことは言うまでもない。また、巻き取り機能付きシート1が、荷崩れ防止バンドである場合には、荷崩れ防止バンドが有する固定手段を、巻き取り機能付きシート1の固定手段として用いてもよい。例えば、荷崩れ防止バンドを複数の運搬物の周囲に巻回した状態で、その巻回した状態を固定可能な固定手段を備えている場合に、その固定手段と、第1の領域21と第2の領域22とを固定する固定手段とを共用するようにしてもよい。より具体的には、図1(d)で示されるように、荷崩れ防止バンドが複数の運搬物の周囲に巻回された状態で固定する固定手段として、面ファスナー12と、面ファスナー16とを用い、第1の領域21と第2の領域22とを固定する固定手段として、面ファスナー12と、面ファスナー13とを用いるようにしてもよい。この場合には、固定手段としての面ファスナー12が共用されることになる。また、本実施の形態による巻き取り機能付きシート1は、荷崩れ防止バンド以外の用途で用いられてもよい。例えば、巻き取り機能付きシート1は、滑り止めのシート(ノンスリップシート)として用いられてもよく、体育館等において、床の上に敷くシートとして用いられてもよい。滑り止めシートは、例えば、引っ越し等の際に床に養生のための板材を置く場合に、その板材のスリップ防止のために、板材と床との間に入れて用いられるものである。なお、滑り止めシートは、これ以外の用途で用いられてもよい。
【0032】
なお、巻き取り機能付きシートでは、前述の説明のように、筒形状が存在することによって、巻き取り機能が帯状のシート11に付加され、作業性よく、短時間でシートを巻き取ることができるようになるものである。したがって、その帯状のシート11に筒形状が付加される形態は問わない。
【0033】
例えば、図4(a),(b)で示される巻き取り機能付きシート2のように、巻き取り機能付きシート2が、帯状のシート11と、その帯状のシート11に設けられた筒形状31とを備えるものであってもよい。その筒形状31は、帯状のシート11の長さ方向に直交する方向に、筒の長さ方向を持つものである。図4(a),(b)は、その巻き取り機能付きシート2の断面図である。ユーザが、筒形状31の第1の開口から右手を入れることができ、筒形状31の第2の開口から左手を入れることができることは、巻き取り機能付きシート1の場合と同様である。
【0034】
なお、巻き取り機能付きシート2において、筒形状31は、内側の空洞がなくなるように畳んだ際に、図4(b)で示されるように、出っ張りのないフラットな形状となることが好適である。巻き取り機能を使用しない場合には、フラットなシートとして利用することができるからである。また、巻き取り機能付きシート2において、筒形状31が設けられる位置は問わない。図4(a),(b)では、帯状のシート11の一端に筒形状31が設けられる場合について示しているが、筒形状31は、帯状のシート11のもう少し真ん中よりに設けられてもよく、帯状のシート11の真ん中付近に設けられてもよい。巻き取り機能付きシート2の筒形状31を用いて、帯状のシート11を巻き取る方法は、巻き取り機能付きシート1の場合と同様であり、その説明を省略する。
【0035】
また、例えば、図4(c)で示される巻き取り機能付きシート3のように、巻き取り機能付きシート2が、帯状のシート11と、その帯状のシート11に着脱可能に設けられた筒形状41とを備えるものであってもよい。その筒形状41は、帯状のシート11の長さ方向に直交する方向に、筒の長さ方向を持つものである。図4(c)は、その巻き取り機能付きシート3の断面図である。ユーザが、筒形状41の第1の開口から右手を入れることができ、筒形状41の第2の開口から左手を入れることができることは、巻き取り機能付きシート1の場合と同様である。
【0036】
図4(c)では、筒形状41と、帯状のシート11とが、面ファスナー42,43によって、着脱可能となっている。面ファスナー42,43の一方が雄の面ファスナーであり、他方が雌の面ファスナーである。なお、面ファスナー42,43以外の着脱可能な固定手段によって、筒形状41と帯状のシート11とを着脱可能に固定してもよい。その固定手段は、例えば、ボタンとボタンホールであってもよく、着脱可能な接着剤であってもよく、線ファスナーであってもよく、バックル等であってもよい。また、巻き取り機能付きシート3において、筒形状41が固定される位置は問わない。図4(c)では、帯状のシート11の一端に筒形状41が固定される場合について示しているが、筒形状41は、帯状のシート11のもう少し真ん中よりに固定されてもよく、帯状のシート11の真ん中付近に固定されてもよい。巻き取り機能付きシート3の筒形状41を用いて、帯状のシート11を巻き取る方法は、巻き取り機能付きシート1の場合と同様であり、その説明を省略する。
【0037】
また、図4(a)〜(c)で示される巻き取り機能付きシート2、3の帯状のシート11も、巻き取り機能付きシート1の場合と同様に、荷崩れ防止バンドとして使用されてもよく、あるいは、その他の用途で使用されてもよいことは言うまでもない。
【0038】
また、上述の巻き取り機能付きシートにおいて、筒形状を用いて帯状のシート11を巻き取った後に、巻き取った状態が維持されるように帯状のシート11の端部を固定する手段をさらに備えてもよい。その手段は、例えば、着脱可能な接着剤であってもよく、面ファスナーや、線ファスナー、バックル、ボタンとボタンホール等であってもよい。また、その手段は、巻き取り機能付きシートがあらかじめ備える手段と共用されてもよい。巻き取り機能付きシートがあらかじめ備える手段とは、例えば、荷崩れ防止バンドとしての巻き取り機能付きシートが有する、荷崩れ防止バンドが複数の運搬物の周囲に巻回された状態で固定する固定手段(例えば、図1(d)の面ファスナー16)であってもよい。
【0039】
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0040】
以上より、本発明による巻き取り機能付きシートによれば、作業性よく、短時間で帯状のシートを巻き取ることができるという効果が得られ、例えば、巻き取る必要のある帯状のシート等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施の形態1による巻き取り機能付きシートの構成を示す図
【図2】同実施の形態における巻き取り機能付きシートを巻き取る方法について説明するための図
【図3】同実施の形態における荷崩れ防止バンドの使用例を示す図
【図4】同実施の形態による巻き取り機能付きシートの他の構成例を示す図
【符号の説明】
【0042】
1,2,3 巻き取り機能付きシート
11 帯状のシート
21 第1の領域
22 第2の領域
12、13、16、42、43 面ファスナー
14 ボタン
15 ボタンホール
31、41 筒形状

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートの長さ方向に直交する方向に存在する第1の領域と第2の領域とを有する帯状のシートと、
前記第1の領域と、前記第2の領域とを着脱可能に固定する固定手段と、を備え、
前記固定手段によって前記第1の領域と前記第2の領域とを固定することにより、前記帯状のシートの前記第1の領域から前記第2の領域までの領域によって筒形状が形成され、
ユーザは、前記筒形状の第1の開口から右手を入れることができ、前記筒形状の第2の開口から左手を入れることができる、巻き取り機能付きシート。
【請求項2】
前記固定手段は、前記第1の領域と、前記第2の領域とに存在し、
前記第1の領域に存在する固定手段と、前記第2の領域に存在する固定手段とが互いに係合することにより、前記第1の領域と、前記第2の領域とが固定される、請求項1記載の巻き取り機能付きシート。
【請求項3】
帯状のシートと、
前記帯状のシートに設けられ、当該帯状のシートの長さ方向に直交する方向に、筒の長さ方向を持つ筒形状と、を備え、
ユーザは、前記筒形状の第1の開口から右手を入れることができ、前記筒形状の第2の開口から左手を入れることができる、巻き取り機能付きシート。
【請求項4】
帯状のシートと、
前記帯状のシートに着脱可能に設けられるものであり、当該帯状のシートの長さ方向に直交する方向に、筒の長さ方向を持つ筒形状と、を備え、
ユーザは、前記筒形状の第1の開口から右手を入れることができ、前記筒形状の第2の開口から左手を入れることができる、巻き取り機能付きシート。
【請求項5】
前記帯状のシートは、載置台に載置された複数の運搬物の周囲を巻回することにより、前記複数の運搬物の荷崩れを防止する荷崩れ防止バンドである、請求項1から請求項4のいずれか記載の巻き取り機能付きシート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−107641(P2009−107641A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−279290(P2007−279290)
【出願日】平成19年10月26日(2007.10.26)
【出願人】(504240371)菊地シート工業株式会社 (11)
【Fターム(参考)】