説明

巻き取り紙上に液体物質を塗るための装置

【課題】
液体物質が、巻き取り紙上に、信頼を持って、均一に、かつ、機能的に安全に塗ることが可能な装置を提案することである。
【解決手段】
巻き取り材料上に、液体物質を塗るための装置において、巻き取り材料上に、塗り表面と、少なくとも1つの分離ユニットを備え、巻き取り紙は、塗り表面上に案内され、かつ、塗り表面の少なくとも1つの接触部で、塗り表面と接触し、液体物質は、接触部で、巻き取り紙上に塗られ、分離ユニットは、塗り表面の覆い部を覆い、巻き取り紙は、覆い部で、巻き取り紙と塗り表面の間に接触がない場合、塗り表面上を進行可能であり、かつ、分離ユニットの支持部に配置されている少なくとも1つの供給部によって、液体物質は、分離ユニットの端部から移動可能である液体物質を塗るための装置を使用することである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗り表面と、少なくとも1つの分離ユニットを備えた巻き取り紙上に液体物質を塗るための装置。
【背景技術】
【0002】
上述の種類の装置は、原理上は、従来から公知である。欧州特許出願公開第1854915号明細書では、巻き取り紙上に液体物質を塗るための装置が開示され、そこでは、巻き取り紙が、塗り表面上で案内されている。この装置は、ある部分で塗り表面を覆っている覆い素子を備えている。上述の装置は、原理上、よく検証されている。巻き取り紙上に液体物質を塗るという均一方法を改善することが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1854915号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、液体物質が、巻き取り紙上に、信頼を持って、均一に、かつ、機能的に安全に塗ることが可能な、初めで言及した種類の装置を提案するという技術的な必要性に基づいている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
技術的な問題は、本発明が記載の、巻き取り材料上に、塗り表面と、少なくとも1つの分離ユニットを備え、巻き取り紙は、塗り表面上に案内され、かつ、塗り表面の少なくとも1つの接触部で、塗り表面と接触し、液体物質は、接触部で、巻き取り紙上に塗られ、分離ユニットは、塗り表面の覆い部を覆い、巻き取り紙は、覆い部で、巻き取り紙と塗り表面の間に接触がない場合、塗り表面上を進行可能であり、かつ、分離ユニットの支持部に配置されている少なくとも1つの供給部によって、液体物質は、分離ユニットの端部から移動可能である液体物質を塗るための装置を使用することによって解決される。液体物質として、液体物質又は液体又は溶液を使用することは、本発明の範囲内である。都合よくは、用いられる液体物質は、つや出し又は柔軟材である。特性及び特に巻き取り紙の表面特性は、巻き取り紙上に液体物質を塗ることによって変更可能である。証明されている液体物質は、例えば、表面活性剤、界面活性剤、表面活性剤及び海面活性時の混合物、又は、染料又は染料液である。液体物質として、投与される乳液を使用することも可能である。
【0006】
巻き取り紙は、不織布又は織布の巻き取り紙であってよい。都合よくは、巻き取り紙は、不織又は紡ぎ接着の巻き取り紙である。好ましい実施例では、紡ぎ接着巻取り紙は、連続する繊維から構成される。紡ぎ接着の巻き取り紙を生産するために、連続する繊維が、好ましくは、少なくとも1つの熱可塑性プラスチックから、紡績機によって生産される。都合よくは、連続する繊維は、紡績された後に折り曲げられて、紡ぎ接着巻取り紙を構成するために、積層装置上に置かれる。
【0007】
巻き取り紙が、塗り表面上に、巻き取り紙の裏面と接触して案内され、巻き取り紙の裏面は、塗り表面の接触領域で、液体物質によって作用される。巻き取り紙が塗り表面/塗り表面の接触領域に案内される方向は、下記では、供給方向と呼ぶ。
【0008】
好ましくは、分離ユニットは、液体に影響を受けない、又は、本質的に影響を受けなく、都合よくは、塗り表面と巻き取り紙の間に配置されている。本発明によると、巻き取り紙と塗り表面の間の覆い領域では、接触していない。本発明による方法の1つの実施例によると、分離ユニットの支持部は、塗り表面上に、巻き取り紙が案内される間、巻き取り紙と塗り表面の間に接触がないように、塗り表面を覆っている。都合よくは、支持部の表面と巻き取り紙の裏面の間、及び、支持部の裏面と塗り表面の間には接触が起きている。分離ユニットの支持部が、少なくともある部分で、塗り表面の覆い領域上にあり、かつ、支持部が、ある部分で、それと接触することなしに、塗り表面を覆っている。
【0009】
好ましい実施例では、供給素子は、塗り表面上に供給される液体物質が、分離ユニットの端部又は複数の端部から、特に、分離ユニット上で巻き取り紙によってかかる圧力のために、逃げるように、支持部の裏面の供給くぼみとして構成されている。支持部が、供給くぼみ領域で、それと接触することなしに、塗り表面を覆っていることは本発明の範囲内である。1つの実施例によると、高台として構成される1つの供給素子は、支持部の裏面上に配置されている。それは、例えば、棒又は棒形状の輪郭をしている。塗り表面上に配置される液体物質は、その高台によって、分離ユニットの端部から逃げることが提言されている。都合よくは、分離ユニットは、塗り表面に対して、高台のみであり、つまり、高台のみが、塗り表面と接触している。結果として、巻き取り紙上に、増加した液体物質の塗りこみを、分離ユニットの支持部の端部領域の上記すべてで、確実に避けることができる。
【0010】
例えば、供給くぼみは、溝として構成され、及び/又は、複数の点状のくぼみとして構成される。原理的に、供給くぼみは、少なくとも供給部の裏面で、ランダム断面として構成されてもよい。支持部の裏面の供給くぼみを生成するための実績のある方法は、エンボス加工によるものである。少なくとも巻き取り紙側の表面/分離ユニットの支持部の上面は、平面又は平坦になるように形成されていることは本発明の範囲内である。分離ユニットの支持部領域の10%以上、推奨上は20%以上、都合良くは30%以上、より好ましくは70%以上は、塗り表面の覆い領域を接触することなしに覆っている。
【0011】
本発明の方法の実施例の1つとして、少なくとも2つ、好ましくは、複数の分離ユニットが、塗り表面上に配置されている。好ましくは、少なくとも2つの分離ユニットが、互いに直接隣接するように位置されている。互いに直接隣接することは、本発明では、2つの分離ユニットの間を隙間なし、本質的に隙間なしに形成されることを意味している。このように、覆い領域が増大している。実施例の1つの変形例によると、互いに隣接して配置されている2つの分離ユニットの間に、ある間隔が配置され、その結果、好ましくは、ストリップ状の接触領域が2つの分離ユニットの間に形成されている。1つの実施例によると、少なくとも2つ又は好ましくは複数の分離ユニットが、塗り表面上で互いに離れて配置されている場合には、複数の接触領域が、塗り表面上に配置されている。少なくとも2つの分離ユニットが、重なり合うため、又は、一方が他方の上にある結果、密接した又は連続した覆い領域が形成されるように位置していることは、本発明の範囲内である。
【0012】
都合よくは、分離ユニットは、好ましくは、長方形、又は、長方形形状の分離ストリップ又は覆いストリップとして形成され、その長手方向延長は、供給方向/塗り表面と垂直と、平行、又は、本質的に平行に位置している。分離ユニットを繊維強化プラスチック、好ましくは、テフロンコート及び/又は、繊維強化のプラスチックから生成することは実績がある。原理的には、例えば、シートを形成するために圧延された金属からなることも可能である。
【0013】
好ましくは、塗り表面は、塗りロータの表面である。都合よくは、塗り表面は、円筒状に形成され、その場合、塗りローラの長手方向軸は、好ましくは、巻き取り紙の供給方向に垂直に、又は、本質的に垂直に位置している。塗りローラが回転すること、及び、塗りローラは、好ましくは、ある部分で、液体物質で満ちた容器に浸されることは、本発明の範囲内である。液体物質は、十分に、又は、本質的に十分に、塗りロータの塗り表面上に供給されることは実績がある。
【0014】
1実施例によると、少なくとも1つの移動路が、少なくとも支持部に、塗り表面の覆い領域に塗られた液体物質が移動路に放出されるように配置されており、その場合、移動路は、少なくとも断面で、分離ユニットの供給方向と平行に、又は、本質的に平行に延在している。好ましくは、移動路は、分離ユニットの供給方向と平行に、又は、本質的に平行に、全て、又は、本質的に全てが延在している。都合よくは、移動路は、少なくとも、支持部の裏面に配置されている。移動路が溝として形成、及び、溝が、好ましくは、完全に、又は、本質的に完全に、支持部の長さに沿って延在することは、本発明の範囲内である。本発明に関して、支持部の長さとは、供給方向の支持部の長さを意味している。本発明による装置の1実施例によると、移動路は、ストリップ形状の分離ユニット上で、中央に/本質的に中央に配置されている。好ましくは、溝形状の移動路が中断していることも可能である。液体物質は、塗り表面上に塗るための液体材料が貯蓄されている容器に、移動路によって放出されることが推奨される。
【0015】
都合よくは、供給素子は、供給方向に対して斜めに配置された供給くぼみとして形成される。供給くぼみは、分離ユニットの中央長手方向軸に対して斜めに配置されることが推奨される。中央長手方向軸は、分離ユニットの中央/本質的に中央に配置された、供給方向の分離ユニットの長手軸方向を意味している。
【0016】
供給素子が供給くぼみとして形成され、かつ、供給くぼみが供給方向と90°以下の配向角αを形成していることは、本発明の範囲内である。好ましくは、配向角は10°と85°の間であり、または、より好ましくは、25°と50°の間である。複数の供給くぼみが分離ユニットに配置されることは本発明の範囲内である。都合よくは、覆い領域上の液体物質は、分離ユニット/支持部の端部から、移動路に、供給くぼみ又は複数の供給くぼみによって逃がされている。
【0017】
1実施例によると、少なくとも2つの供給くぼみ、好ましくは複数の供給くぼみは、分離ユニットに配置されている。好ましい実施例の変形例によると、供給くぼみの部分、好ましくは、供給くぼみの大部分(50%以上)は、V形状で対に配置されている。好ましくは、V形状に配置された供給くぼみの対は、供給方向に鏡対称となるように、支持部の裏面に配置されている。鏡軸は、供給方向に中央移動路に沿って延在することが推奨される。好ましい実施例では、対に配置された供給くぼみは、V形状に配置されており、その場合、V形状に配置された供給くぼみは、互いに接続していない。
【0018】
1実施例によると、供給くぼみは、溝形状に形成、及び/又は、複数の点状のくぼみで形成されている。溝形状のくぼみは、連続的に/中断することなく/本質的に中断することなしに、形成されていることが推奨される。溝形状の供給くぼみは中断があることが可能である。都合よくは、供給くぼみを形成する点状のくぼみは、線形/本質的に線形に、他方の後ろがもう一方のように配置されている。これは、供給くぼみの点状のくぼみは、好ましくは供給方向と配向角αを形成する想像上の直線上に配置されている。原理上、支持部の裏面上に統計的に配置された点状のくぼみによって形成されることも可能である。
【0019】
変形した実施例によると、供給素子は、多角形の/多角の部分供給くぼみとして形成される。その場合、多角形の/多角の供給くぼみの少なくとも1つの端部と供給方向とは、90°以下の配向角αで取り囲んでいる。本発明による装置の好ましい実施例によると、供給くぼみは、部分的に平行四辺形形状の供給くぼみとして形成され、その平行四辺形形状の供給くぼみで、2つの端部は、供給方向と平行/本質的に平行に配置され、かつ、2つの端部は、供給方向と90°以下、好ましくは10°と85°の間に、さらに好ましくは25°と50°の間の配向角で取り囲んでいる。都合良くは、複数の部分的に平行四辺形形状の供給くぼみは、分離ユニットに配置されている。少なくとも部分的の、好ましくは大部分(50%以上)の部分的に平行四辺形形状の供給くぼみは、対にV形状に配置されていることが推奨される。対にV形状に配置された部分的に平行四辺形形状の供給くぼみは、供給方向/支持部の裏面上の分離ユニットの中央長手方向軸と、鏡対称になるように配置されている。
【0020】
分離ユニットの少なくとも支持部は、少なくとも2層で形成され、その場合、供給くぼみは、少なくとも、支持部の塗り表面側の層に配置されている。1実施例によると、支持部の巻き取り紙側の層は、支持部の塗り表面側の層より厚くなっている。供給方向と平行/本質的に平行に位置している支持部の巻き取り紙側の層の端部は、支持部の塗り表面側の層の端部より、好ましくは0−8mm、より好ましくは0−5mm、特により好ましくは0−3mmだけ超えて延在している。都合よくは、支持部の巻き取り表面側の層は、支持部の塗り表面側の層と正確に同じ長さである。分離ユニットが、完全に/本質的に完全に、少なくとも2つ又は2以上の層で形成することも可能である。都合よくは、供給くぼみは、少なくとも、塗り表面側の層/分離ユニットの裏面に配置されている。供給くぼみが、分離ユニットの支持部の裏面に、エンボス加工工程/エンボス加工によって形成され、及び/又は、高台が分離ユニットの上にモールドされていることは、本発明の範囲内である。巻き取り紙側の層/分離ユニットの上側は、少なくとも支持部で、平らの又は平面の表面を備えている。このように、分離ユニットに案内される巻取り紙へのダメージが確実に避けられる。分離ユニットの上側/分離ユニットの支持部は、液体を通さない/本質的に通さない。
【0021】
供給くぼみが、塗り表面側の層に、凹部として形成されることは、本発明の範囲内である。好ましい実施例では、凹部は、もっぱら、分離ユニットの支持部の裏面上にのみ配置されている。
【0022】
都合良くは、少なくとも2つの分離ユニットが塗り表面上に配置可能であり、その場合、複数の接続素子を備えた調節装置が備えられている。好ましくは、1つの接続素子は、それぞれ、1つの分離ユニットに接続されている。接続素子は、分離ユニットが、直接隣接、及び/又は、重複してするように塗り表面上に位置可能なように、調節装置によって配置可能であることが推奨される。
【0023】
本発明による装置の実施例によると、調節装置の少なくとも一部の接続素子が、これらの接続素子が配置される場合、少なくとも一部のこれらの接続素子が少なくとも配置通路の一部の上に配置可能なように、互いに、交互に配置されている。この場合、それらは、接触することなしに、互いに通過可能である。都合良くは、接続素子は、塗りローラの長手軸方向/供給方向と垂直に配置可能である。2つの接続素子が互いに接触することなりに通過可能であり、その結果、両方の接続素子に接続された分離ユニットが互いに上を移動し/互いに重なりあるように、塗り表面上に配置されていることは、本発明の範囲内である。他の言葉では、接続素子が接触なしに配置されるならば、接続素子に接続された分離ユニットは、互いに向こうに押すことが可能である。
【0024】
都合良くは、調節装置は、独立して調節可能なロッドを備えており、その場合、少なくとも1つの接続素子は、それぞれの調節装置に接続され、かつ、調節ロッドを操作することによって、接続された接続素子が配置可能である。好ましくは1つの分離ユニットを備えた1つの接続素子が1つの調節ロッドのみに接続されていることが推奨される。調節ロッドは、塗りローラの長手軸と平行に/本質的に平行に位置している。
【0025】
分離ユニットは接続素子から取り外し/分離され、及び/又は、分離ユニットは、自由に接続素子と接続されることが推奨される。これは、異なるストリップパターンを形成するために、塗りローラと巻き取り紙の間の塗り表面の変更/接触表面の可変の設計を許容する。
【0026】
分離ユニットは、それぞれ、調節装置に、1つの端部と、くっついている/調節装置の接続素子に接続されている。他の言葉では、この実施例の分離ユニットは、1つの自由端を備え、かつ、塗り表面上/塗りローラ上に緩んでおかれている。分離ユニットが、調節装置の両端と/調節装置の接続素子と接続されていることが可能である。
【0027】
本発明は、本発明による装置を用いて、ストリップパターンが、巻き取り紙に正確に塗られことに基づいており、その場合、その塗りがひっぱくした必要性に合致している。本発明による装置によって、分離ユニットの端部/端部領域での液体物質の増加を驚くべく単純な方法で回避することができ、その結果、液体物質によって作用される巻き取り紙のストリップを、供給方向と平行及び垂直の両方で、液体物質の均一及び一定の量で被覆される。結果として、本発明による装置で被覆された巻き取り紙は、単純かつ正確な方法で設置可能であり、かつ、再作成可能である優れた外観/最適な特性を示す。
【0028】
さらに、本発明は、本発明による装置を用いて生成されたストリップパターンは、問題なく、容易にに調節及び変更可能である。ストリップの数は別として、ストリップ/ストリップパターンの変更は、ストリップの幅も可能であることを示している。ストリップパターンは、動作中にも調節又は変更の両方が可能であることが高い有用性である。さらに、現存する設備を、本発明による装置を用いて問題なく改良することが可能である。
【0029】
本発明を図面で図示した1つの実施例を参考として以下記述する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明による装置の斜視図を示している。
【図2】図1の装置の調節装置の斜視図を示している。
【図3】a)〜c)は、異なった分離ユニットの裏面の図を示している。
【図4】2層の分離ユニットの斜視図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図は、好ましくは、実施例で、不織の巻き取り紙1である巻き取り紙上に、液体物質、特に、つや出しを塗るための本発明による装置を示している。不織の巻き取り紙1は、実施例で塗りローラ2の表面である塗り表面上に案内される。塗りローラ2は、実施例で、円筒状の形状をしていて、かつ、装置の動作の間回転する。実施例で、矢印3の方向は、覆いストリップ4に対応して、塗りローラ2の動作方向と一致している。塗りローラ2は、低部で、図示されていない容器に浸され、容器で塗りローラ2の塗り表面に、完全に、かつ、連続して、液体物質が供給/作用する。塗りローラ2の回転により、液体物質は、塗りローラ2上に案内される不織の巻き取り紙1に塗られる。好ましくは、実施例では、液体物質の塗りこみは、不織の巻き取り紙1が塗りローラ2と接触する接触部5で生じる。
【0032】
図1及び図2による実施例では、2つの分離ユニットが、覆いストリップ4として示されている。覆いストリップ4は、塗りローラ2上の覆い部分を覆い、その結果、これらの多い部分は、不織の巻き取り紙1と塗りローラ2との間の接触がない。このように、液体物質は、不織の巻き取り紙1の覆い部分では塗られない。他方、液体物質は、覆いストリップ4の間のストリップ形状の接触部5で、不織の巻き取り紙1に塗られる。それゆえ、不織の巻き取り紙1上で、いわゆるストリップ状の液体物質/つや出しの塗りこみが行われている。
【0033】
覆いストリップ4は、塗りローラ2上を、塗りローラの長手軸に平行に移動可能であり、それは、2つ矢印6で示されている。図1及び図2は、組み立て用ハウジング8を備えた調節装置7を示しており、その場合、複数の接続素子9が、組み立て用のハウジング8に案内される。好ましくは、実施例で、覆いストリップ4は、これらの接続素子9のいずれかと接続している。接続素子9は、塗りローラ2の長手軸方向に移動可能であり、その結果、それらに接続された覆いストリップ4は、塗りローラの長手軸方向に移動可能である。接続素子9は、特に、配置通路上を互いに交互に配置された隣接した接続素子9が、接触することなく、互いにそばを移動可能な条件で、互いに交互に配置されている。図1及び2による実施例では、接続素子9は、組み立て用ハウジング8の案内スロット10に案内される。隣接した接続素子9の案内スロット10/配置通路は、互いに交互に配置され、部分的に互いに重なりあっており、その場合、接続素子9が、互いに接触することなくそばを移動可能になるようにしている。覆いストリップ4がこれらの隣接した接続素子9の2つに接続した場合、その配置通路/案内スロット10は、いわば、互いに重なりあい、これらの覆いストリップ4の重なりは、いわば、塗りローラ2上に実現される。実施例では、覆いストリップ4の重なりの幅は、接続素子9の移動によって、可変かつ連続的にするように設定可能である。好ましくは、実施例では、調節装置7は、接続素子9が塗りローラの長手軸に平行に移動可能である調節可能な調節軸を独立して備えている。このように、図1及び2で示したように、覆いストリップ4は、塗りローラ2の長手軸と平行に移動される。
【0034】
図3a〜図3cは、塗りローラ2の塗り表面と接触した覆いストリップ4の裏面/塗り表面側の表面を示している。図3aは、裏面に中央溝11が移動路として配置されている覆いストリップ4の裏面を示している。図3aによると、点状のくぼみ12によって形成された供給くぼみが裏面に配置され、その場合、好ましくは、図3aによる実施例では、供給くぼみは、中央溝11の両側上に、想像上の線13に沿って配置され、その場合、想像上の線13は、ペアで、V形状に配置され、かつ、それぞれ溝11と30°の配向角αを形成している。
【0035】
図3bは、本発明による覆いストリップ4の実施例を示しており、覆いストリップ4の裏面上に中央溝11が移動路として配置されている。図3bによると、覆いストリップ4の裏面は、溝形状の供給くぼみ14が備えられ、図3bによると、それは、覆いストリップ4の底面の中央溝の両側に、V形状に配置されている。好ましくは、実施例では、溝形状の供給くぼみ14と中央溝は、30°の配向角αをなしている。
【0036】
図3cは、さらなる覆いストリップ4の実施例を示しており、覆いストリップの裏面に、中央溝11が、移動路及び部分的に平行四辺形形状の供給くぼみ15として、中央溝と平行に配置されている。図3cによると、平行四辺形形状の供給くぼみ15の2つの端部は、中央溝と平行に配置されている。その2つの他端は、それぞれ、中央溝と30°の配向角αを形成している。
【0037】
図3aから3cの矢印3は、覆いストリップ4に対して、塗りローラ2の塗り表面の移動方向を示している。塗り表面上に覆いストリップ4の領域に塗られたつや出しは、覆いストリップ4が塗り表面2上にあり/塗り表面を覆う、覆いストリップ4の支持部で、供給くぼみを形成している点状のくぼみ12、又は、供給くぼみ14、15で受け止められ、そこから中央溝11に放出される。このように、塗り表面2と覆いストリップ4の間にあるつや出しは、覆いストリップ4上の圧力のため、不織の巻き取り紙1と共に、覆いストリップ4の端部方向に圧力(指向)されること、及び、不織の巻き取り紙1上で、つや出しのでこぼこの(平坦でない)塗りになることを妨げている。図3aから図3cによると、覆いストリップ4の部分で、塗りローラ2の塗り表面に塗られるつや出しは、中央溝4に沿って導かれ、塗り表面が、塗り表面につや出しを供給するために浸される図示されていない容器に戻る。溝11と、図3aから図3cによる点状のくぼみ12と供給くぼみ14、15によって構成される供給くぼみは、実施例の覆いストリップ4の裏面にエンボス加工されている。
【0038】
図4は、2層からなる覆いストリップ4の更なる実施例を示している。塗り表面側の層/下側の層16で、凹部として形成される中央溝11は、移動路として配置されている。図4によると、下側の層16は、部分的に平行四辺形形状の凹部15を溝11の両側に備えている。これらの平行四辺形形状の凹部15の2つの端部は、溝11と平行に延在している。図4によると、平行四辺形形状の凹部15の2つの他端は、溝11と、30°の角度をなしている。好ましくは、図4の実施例によると、巻き取り紙側表面、又は、上側の層17は、流体を通さず、かつ、溝やくぼみを備えていない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻き取り材料上に、液体物質を塗るための装置において、
塗り表面と、少なくとも1つの分離ユニットを備え、
巻き取り紙は、塗り表面上に案内され、かつ、塗り表面の少なくとも1つの接触部(5)で、塗り表面と接触し、
液体物質は、接触部(5)で、巻き取り紙上に塗られ、
分離ユニットは、塗り表面の覆い部を覆い、
巻き取り紙は、覆い部で、巻き取り紙と塗り表面の間に接触がない場合、塗り表面上を進行可能であり、かつ、
分離ユニットの支持部に配置されている少なくとも1つの供給部によって、液体物質は、分離ユニットの端部から移動可能であることを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、
塗り表面は、塗りローラ(2)の表面であることを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置において、
塗り表面の覆い部で塗られた液体物質が移動路に放出可能なように、少なくとも1つの移動路(11)が、少なくとも支持部に配置され、
移動路(11)が、分離ユニットの供給方向と、平行に、又は、本質的に平行に、少なくとも一部分で延在していることを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の装置において、
供給部が、供給方向と斜めに配置された供給くぼみとして、かつ、好ましくは、分離ユニットの中央長手軸と斜めに配置されている供給くぼみとして構成されていることを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の装置において、
供給部は、供給くぼみとして形成され、かつ、供給方向と90°以下の配向角αを形成していることを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の装置において、
少なくとも2つの供給くぼみ、及び、好ましくは、多数又は複数の供給くぼみが分離ユニットに配置され、かつ、
2つの供給くぼみは、それぞれ、V字形状で配置されていることを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項4乃至6のいずれかに記載の装置において、
供給くぼみは溝形状、及び/又は、多数又は複数の点状のくぼみで形成されていることを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項1乃至6のいずれかに記載の装置において、
供給部は、多角形の供給くぼみ(15)として形成され、かつ、
多角形のくぼみ(15)1つの端部と供給方向は、90°以下の配向角αをなしていることを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載の装置において、
分離ユニットの分離部が、少なくとも2層で形成され、かつ、
供給くぼみが、少なくとも、支持部の塗り表面側層(17)に配置されていることを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項9に記載の装置において、
供給くぼみは、塗り表面側層で、凹部として構成されていることを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれかに記載の装置において、
少なくとも2つの分離ユニットが、塗り表面に配置可能であり、
複数の接続素子(9)を備えた調節装置(7)が備えられ、
1つの分離ユニットが、1つの接続素子とそれぞれ接続可能であり、かつ、
分離ユニットが互いに直に隣接して位置付け可能なように、及び/又は、
塗り表面上に重なり合うように、接続素子(9)は、調節装置(7)によって配置可能であることを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置において、
接続素子(9)の設置の間、これらの接続素子(9)の少なくとも1つが、接続素子(9)の設置路の少なくとも1つの上を、衝突することなしに互いに通過可能であるように、少なくとも1つの接続素子(9)が、交互に、調節装置(7)で配置されていることを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項11又は12に記載の装置において、
調節装置(7)は、独立して、調節可能な調節棒を備え、
少なくとも1つの接続素子(9)は、それぞれの調節棒に接続し、かつ、
前記接続された接続素子(9)は、調節棒を操作することによって調節可能であることを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項11乃至13のいずれか1つに記載の装置において、
分離ユニットは、接続素子(9)から、取り外し、又は、分離可能であり、及び/又は、
分離ユニットは、自由に、接続素子(9)と接続可能であることを特徴とする装置。
【請求項15】
請求項11乃至14のいずれかに記載の装置において、
分離ユニットは、一端でのみ、調節装置と、又は、調節装置(7)の接続素子(9)と接続可能であることを特徴とする装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−89084(P2010−89084A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−220183(P2009−220183)
【出願日】平成21年9月25日(2009.9.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(505313830)ライフェンホイザー・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシャフト・マシイネンファブリーク (13)
【Fターム(参考)】