説明

広告管理システム、及び広告管理方法

【課題】 店舗が互いに広告の発行を実行して利益享受と利益供与とを行えるとともに、広告発行の負担を軽減できる広告管理システム、及び広告管理方法を提供する。
【解決手段】 広告管理サーバと、当該広告管理サーバと相互に通信可能に接続され、少なくとも一台の精算処理装置を有する複数の店舗情報端末装置とを備え、任意の一店舗が広告の印刷発行を依頼するために送信した広告依頼情報を他店舗へ配信し、他店舗の精算処理装置から発行されるレシートに広告依頼情報によって規定される広告を印刷させる機能を有する広告管理システムであって、店舗情報端末装置は、自店舗から広告の印刷発行を依頼した際の、自店舗からの広告の印刷発行の依頼に対する他の店舗の個々の発行数の実績に応じて、自店舗が広告の印刷発行を依頼された際の、店舗の優先順位を設定し、当該優先順位に基づいて印刷発行を依頼された広告の印刷を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗の保有するレシートプリンタ等の印刷装置を用いて、互いに他店舗の広告の印刷及び発行を行う広告管理システム、及び広告管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、POSシステム等の各店舗の精算装置のレシートプリンタにおいて精算情報を印刷してレシートを形成する際に、宣伝広告、イベント情報、クーポン、割引券、金券、その他の顧客誘引を目的とした情報、などの広告を、精算情報に加えて印刷することが行われている。レシートに広告を印刷するシステムとして、特許文献1には、互いに通信可能なPOSシステム等の各店舗の精算装置(店舗端末)を有しており、広告主が依頼した広告の印刷を、広告主の店舗とは異なる店舗の精算装置のレシートプリンタを用いて印刷するようにすることで、広告主が、任意の、かつ複数の店舗において、特定の条件を満たす顧客に渡されるレシートに広告の印刷を行うことができるレシート広告システムが提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開2002−373374号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されたシステムでは、発行店舗にとっては自店舗の広告に対して発行実績があり、自店舗に広告発行による利益享受をもたらすことから、広告発行による利益供与を実行することが好ましい、良好な協動関係にある広告主の広告であっても、自店舗の広告に対して殆ど発行実績がなく、広告発行を実行することが一方的な利益供与となる、良好な協動関係にない広告主の広告であっても同様に実行することから、良好な協動関係にない広告主の広告を実行するために、レシートの印刷スペースを使用してしまったり、印刷時間をとられたりして、良好な協動関係にある広告主の広告を実行できない可能性もあるという課題があった。即ち、レシート広告システムが、必ずしも、自店舗の広告を発行してもらう利益享受と、他店舗の広告を発行する利益供与と、を行って店舗が互いに利益享受と利益供与とを行うシステムとして機能していないという課題があった。
【0005】
また、上記したように、広告主が依頼した内容の広告を、依頼された発行店舗が顧客に渡すレシートに印刷するだけであって、発行店舗は広告の発行を発行店舗の裁量で行うことはできなかった。依頼された広告数が増大すると広告印刷のための負荷が増大するが、発行店舗は広告の発行を裁量して負荷の増大を抑制することができないため、広告印刷のための負荷を強制的に負わせられるという課題もあった。広告印刷のための負荷の増大は、レシートの印刷時間の増大につながり、レシートの印刷を伴う精算処理のための時間の増大を招き、精算する顧客へのサービス低下となるという課題があった。
【0006】
そこで、本発明は、店舗が互いに広告の発行を実行して利益享受と利益供与とを行えるとともに、発行店舗が広告発行の負担を軽減できる広告管理システム、及び広告管理方法を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による広告管理システムは、広告管理サーバと、当該広告管理サーバと相互に通信可能に接続され、一店舗に少なくとも一台づつ設置され、少なくとも一台の精算処理装置を有する複数の店舗情報端末装置とを備え、任意の一店舗が広告の印刷発行を依頼するために送信した広告依頼情報を他店舗へ配信し、他店舗の精算処理装置から発行されるレシートに広告依頼情報によって規定される広告を印刷させる機能を有する広告管理システムであって、店舗情報端末装置は、自店舗から広告の印刷発行を依頼した際の発行依頼数、及び又は、自店舗からの広告の印刷発行の依頼に対する他の店舗の個々の発行数の実績に応じて、自店舗が広告の印刷発行を依頼された際の、店舗の優先順位を設定し、当該優先順位に基づいて印刷発行を依頼された広告の印刷を実行することを特徴とする。
【0008】
本発明による広告管理方法は、広告管理サーバと、当該広告管理サーバと相互に通信可能に接続され、一店舗に少なくとも一台づつ設置され、少なくとも一台の精算処理装置を有する複数の店舗情報端末装置とを備える広告管理システムにおいて、任意の一店舗が広告の印刷発行を依頼するために送信した広告依頼情報を他店舗へ配信し、他店舗の精算処理装置から発行されるレシートに広告依頼情報によって規定される広告を印刷させる広告管理方法であって、少なくとも自店舗から広告の印刷発行を依頼した際の発行依頼数、及び又は、自店舗からの広告の印刷発行の依頼に対する他の店舗の個々の発行数の実績を収集し、管理する収集管理ステップと、収集管理ステップで収集した当該発行数の実績、及び又は、収集管理ステップで収集した発行依頼数に応じて、自店舗が広告の印刷発行を依頼された際の、店舗の優先順位を設定する優先順位設定ステップと、当該優先順位に基づいて、印刷発行を依頼された広告の印刷を実行するステップと、を有することを特徴とする。
【0009】
本発明の広告管理システム又は広告管理方法によれば、ある店舗が印刷発行を依頼された広告は、自店舗から広告の印刷発行を依頼した際の発行依頼数、及び又は、自店舗からの広告の印刷発行の依頼に対する他の店舗の個々の発行数の実績に応じた優先順位に従って印刷が実行される。これにより、依頼された広告の印刷発行に際しては、自店舗から広告の印刷発行を依頼した際の発行依頼数、及び又は、他の店舗の発行数の実績に応じた広告の印刷発行ができる。自店が広告主のときの、発行店舗としての広告の発行数が多い店舗は、広告を発行して、自店舗に対して利益供与を行っている店舗である。当該店舗から依頼された広告を印刷発行することで、互いに、自店舗の広告を発行してもらう利益享受と、他店舗の広告を発行する利益供与とを行っていて、互いに良好な協動関係を築くことができる可能性が高い。例えば、発行数の多い店舗の優先順位を高くして、発行数の多い店舗から依頼された広告の発行を優先的に実行することで、互いに広告の発行を実行して利益享受と利益供与とを行っている可能性の高い店舗から依頼された広告を優先的に印刷発行することができる。
【0010】
この場合、広告管理システムは、広告依頼情報は、少なくとも広告の印刷内容を規定する広告印刷データと、少なくとも広告の印刷発行の依頼先の店舗を指定する広告条件データとを含み、精算処理装置は、少なくとも印刷処理手段と、オペレータのための入力処理装置と、表示処理手段と店舗情報端末装置と通信可能な通信処理手段とを有し、広告管理サーバは、店舗からの広告依頼情報を受信する広告受付処理手段と、少なくとも任意の一店舗へ他の店舗から印刷発行を依頼した発行依頼数と、当該一店舗から実際に発行出力された発行数とを収集し、管理する管理データベースとを有し、店舗情報端末装置は、他の店舗からの広告依頼情報を受信し、当該広告依頼情報から広告印刷データと広告条件データとを抽出し、受信した広告依頼情報によって規定される広告を自店舗の精算処理装置から発行されるレシート上に印刷するために、少なくとも広告印刷データを精算処理装置の印刷処理手段に転送する第1の広告情報処理手段と、自店舗から広告依頼情報を送信し、他の店舗の精算処理装置から発行されるレシート上に印刷する広告を規定する広告印刷データと広告条件データとを含む広告依頼情報を生成し、広告管理サーバへ送信する第2の広告情報処理手段とを有し、店舗情報端末装置は、広告管理サーバから、自店舗から広告の印刷発行を依頼した際の広告が実際に印刷発行された発行数のデータを取得し、自店舗から広告の印刷発行を依頼した発行依頼数、及び又は、取得した自店舗からの広告の印刷発行の依頼に対する他の店舗の個々の発行数に応じて、自店舗が広告の印刷発行を依頼された際の、店舗の優先順位を設定し、当該優先順位に基づいて印刷発行を依頼された広告の印刷を実行することが好ましい。
【0011】
この構成によれば、店舗情報端末装置は第2の広告情報処理手段を有し、広告印刷データと広告条件データとを含む広告依頼情報を生成し、広告管理サーバに生成した広告依頼情報を送信する。広告管理サーバは受信した広告依頼情報を他の店舗情報端末装置に送信する。広告依頼情報を受信した店舗情報端末装置は、第1の広告情報処理手段を有し、広告依頼情報に含まれる広告印刷データを精算処理装置の印刷処理手段に転送し、印刷処理手段が広告印刷データによって規定される広告の印刷を実行する。それと共に、広告管理サーバの管理データベースには、各店舗から実際に広告が印刷発行された発行数が収集され管理される。店舗情報端末装置は、広告管理サーバから実際に印刷発行された発行数のデータを取得し、複数の他の店舗の個々の発行数に応じて、広告の印刷発行を依頼された際の各店舗の優先順位が決定される。ある店舗が印刷発行を依頼された広告は、自店舗から広告の印刷発行を依頼した際の発行依頼数、及び又は、自店舗からの広告の印刷発行の依頼に対する他の店舗の個々の発行数の実績に応じた優先順位に従って印刷が実行される。これにより、依頼された広告の印刷発行に際しては、自店舗から広告の印刷発行を依頼した際の発行依頼数、及び又は、他の店舗の発行数の実績に応じた広告の印刷発行ができる。自店が広告主のときの、発行店舗としての広告の発行数が多い店舗は、自店舗の広告を発行してもらい利益を享受させてもらっている店舗である。当該店舗から依頼された広告を印刷発行することで、互いに、自店舗の広告を発行してもらう利益享受と、他店舗の広告を発行する利益供与とを行っていて、互いに良好な協動関係を築くことができる可能性が高い。例えば、発行数の多い店舗の優先順位を高くして、発行数の多い店舗から依頼された広告の発行を優先的に実行することで、互いに広告の発行を実行して利益享受と利益供与とを行っている可能性の高い店舗から依頼された広告を優先的に印刷発行することができる。
【0012】
この場合、広告管理方法は、店舗の中の一店舗である依頼店舗の店舗情報端末装置が、自店舗以外の他の店舗の中の発行店舗の精算処理装置から発行されるレシート上に印刷する広告の少なくとも印刷内容を規定する広告印刷データと、少なくとも発行店舗を指定する広告条件データとを含む広告依頼情報を生成するステップと、生成した広告依頼情報を送信するステップと、広告管理サーバが、依頼店舗の店舗情報端末装置から送信された広告依頼情報を受信するステップと、広告管理サーバが、受信した広告依頼情報を発行店舗に送信するステップと、発行店舗の店舗情報端末装置が、広告管理サーバが送信した広告依頼情報を受信し、受信した広告依頼情報によって規定される広告を自店舗の精算処理装置から発行されるレシート上に印刷するために、少なくとも広告印刷データを精算処理装置の印刷処理手段に転送するステップと、を更に有し、収集管理ステップでは、広告管理サーバが、少なくとも発行店舗へ依頼店舗から広告の印刷発行を依頼した発行依頼数と、当該発行店舗から広告が実際に印刷発行された発行数とを収集し、優先順位設定ステップでは、店舗情報端末装置が、広告管理サーバから、発行依頼数、及び又は、発行数のデータを取得し、当該発行数、及び又は、当該発行依頼数に応じて、自店舗が広告の印刷発行を依頼された際の、店舗の優先順位を設定することが好ましい。
【0013】
この方法によれば、店舗情報端末装置は、広告印刷データと広告条件データとを含む広告依頼情報を生成し、広告管理サーバに生成した広告依頼情報を送信する。広告管理サーバは受信した広告依頼情報を他の店舗情報端末装置に送信する。広告依頼情報を受信した店舗情報端末装置は、広告依頼情報に含まれる広告印刷データを精算処理装置の印刷処理手段に転送し、印刷処理手段が広告印刷データによって規定される広告の印刷を実行する。それと共に、広告管理サーバには、各店舗から実際に広告が印刷発行された発行数が収集され管理される。店舗情報端末装置は、広告管理サーバから実際に印刷発行された発行数のデータを取得し、複数の他の店舗の個々の発行数に応じて、広告の印刷発行を依頼された際の各店舗の優先順位が決定される。ある店舗が印刷発行を依頼された広告は、自店舗から広告の印刷発行を依頼した際の発行依頼数、及び又は、自店舗からの広告の印刷発行の依頼に対する他の店舗の個々の発行数の実績に応じた優先順位に従って印刷が実行される。これにより、依頼された広告の印刷発行に際しては、自店舗から広告の印刷発行を依頼した際の発行依頼数、及び又は、他の店舗の発行数の実績に応じた広告の印刷発行ができる。自店が広告主のときの、発行店舗としての広告の発行数が多い店舗は、自店舗の広告を発行してもらい利益を享受させてもらっている店舗である。当該店舗から依頼された広告を印刷発行することで、互いに、自店舗の広告を発行してもらう利益享受と、他店舗の広告を発行する利益供与とを行っていて、互いに良好な協動関係を築くことができる可能性が高い。例えば、発行数の多い店舗の優先順位を高くして、発行数の多い店舗から依頼された広告の発行を優先的に実行することで、互いに広告の発行を実行して利益享受と利益供与とを行っている可能性の高い店舗から依頼された広告を優先的に印刷発行することができる。
【0014】
この場合、広告管理システムは、店舗情報端末装置が、優先順位に基づいて、自店舗が印刷発行を依頼された発行依頼数に対する発行引受数を決定し、当該発行引受数を超えない数の広告の印刷を実行することが好ましい。
【0015】
この場合、広告管理方法は、優先順位に基づいて、自店舗が印刷発行を依頼された発行依頼数に対する発行引受数を決定する引受数決定ステップを更に有し、印刷発行を依頼された広告の印刷を実行するステップでは、当該引受数を超えない数の広告の印刷を実行することが好ましい。
【0016】
この構成又は方法によれば、自店舗から広告の印刷発行を依頼した際の発行依頼数、及び又は、自店舗からの広告の印刷発行の依頼に対する他の店舗の個々の発行数の実績が反映された発行引受数量が決定され、その範囲内の数のみの広告の印刷が実行される。これにより、広告の印刷発行を実行する数量の上限を設けることができ、広告発行の負担を軽減することができる。また、自店が広告主のときの、発行店舗としての広告の発行数が多い店舗は、自店舗の広告を発行してもらい利益を享受させてもらっている店舗である。当該店舗から依頼された広告を印刷発行することで、互いに、自店舗の広告を発行してもらう利益享受と、他店舗の広告を発行する利益供与とを行っていて、互いに良好な協動関係を築くことができる可能性が高い。例えば、発行数の多い店舗の優先順位を高くして、発行数の多い店舗から依頼された広告の引受数を多くすることで、互いに広告の発行を実行して利益享受と利益供与とを行っている可能性の高い店舗から依頼された広告を優先的に印刷発行することができる。
【0017】
この場合、広告管理システムは、店舗情報端末装置が、単一のレシートに対応して、広告管理サーバから複数の広告依頼情報を受信した際に、優先順位に基づいて、当該広告依頼情報によって規定される複数の広告の中から単一のレシートに印刷を実行するべき広告を決定し、当該広告の印刷を実行することが好ましい。
【0018】
この場合、広告管理方法は、単一のレシートに対応して、広告管理サーバから複数の広告依頼情報を受信した際に、優先順位に基づいて、当該広告依頼情報によって規定される複数の広告の中から単一のレシートに印刷を実行するべき広告を決定する広告決定ステップを更に有し、印刷発行を依頼された広告の印刷を実行するステップでは、実行するべき広告に決定された広告の印刷を実行することが好ましい。
【0019】
この構成又は方法によれば、一枚のレシートに対して複数の広告の印刷発行を依頼された場合に、自店舗から広告の印刷発行を依頼した際の発行依頼数、及び又は、自店舗からの広告の印刷発行の依頼に対する他の店舗の個々の発行数の実績が反映された優先順位に従って、印刷されるべき広告が決定される。これにより、印刷発行を依頼された広告の全てを、必ず実行するということはなくなり、広告発行の負担を軽減することができる。また、自店が広告主のときの、発行店舗としての広告の発行数が多い店舗は、自店舗の広告を発行してもらい利益を享受させてもらっている店舗である。当該店舗から依頼された広告を印刷発行することで、互いに、自店舗の広告を発行してもらう利益享受と、他店舗の広告を発行する利益供与とを行っていて、互いに良好な協動関係を築くことができる可能性が高い。例えば、発行数の多い店舗の優先順位を高くして、発行数の多い店舗から依頼された広告を優先させて印刷発行することで、互いに広告の発行を実行して利益享受と利益供与とを行っている可能性の高い店舗から依頼された広告を優先的に印刷発行することができ、良好な協動関係にない店舗からの広告を実行することによる負荷の増加を抑制することができる。
【0020】
この場合、広告管理システムは、広告印刷データが、広告の発行依頼主の店舗で使用された時、特典を付加するインセンティブ情報を有するクーポン券を印刷するデータであって、当該広告印刷データは、発行依頼主の依頼店舗コードと、実際にクーポン券の印刷発行をする店舗の発行店舗コードとを含むことが好ましい。
【0021】
この場合、広告管理方法は、広告印刷データが、広告の発行依頼主の店舗で使用された時、特典を付加するインセンティブ情報を有するクーポン券を印刷するデータであって、当該広告印刷データは、発行依頼主の依頼店舗コードと、実際にクーポン券の印刷発行をする店舗の発行店舗コードとを含むことが好ましい。
【0022】
この構成又は方法によれば、特典を付加するインセンティブ情報を有するクーポン券を受取った顧客が広告依頼主の店舗に誘導された場合、顧客が広告主にレシートを提示する可能性が極めて高い。従って、広告によって広告主の店舗に誘導できた顧客数を、小さい誤差で検出することができる。また、クーポン券の印刷を規定する広告印刷データが発行店舗コードを含むことから、クーポン券に発行店舗コードが印刷され、クーポン券に発行店舗の情報を記録することができる。インセンティブ情報を有するクーポン券は、例えば、商品やサービスを無償や指定の割引料金で提供することを示すクーポンや、広告主の店舗で使用できる金券などである。
【0023】
この場合、広告管理システムは、精算処理装置は、少なくとも発行店舗コードを読み取り可能なコード読み取り処理手段を有し、クーポン券が使用された時、発行店舗コードによって、発行店舗毎に使用実績数を算出し、当該使用実績数に応じて優先順位を設定し、当該使用実績数に応じた優先順位に基づいて、発行引受数の決定又は複数の広告の中から同一のレシートに印刷を実行するべき広告の決定を実行することが好ましい。
【0024】
この場合、広告管理方法は、依頼店舗においてクーポン券が使用された時、少なくとも発行店舗コードを読み取るステップをさらに有し、優先順位設定ステップでは、読み取った発行店舗コードによって、発行店舗毎に使用実績数を算出し、当該使用実績数に応じて自店舗が広告の印刷発行を依頼された際の店舗の優先順位を設定し、当該使用実績数に応じた優先順位に基づいて、引受数決定ステップ、及び又は、広告決定ステップを実行することが好ましい。
【0025】
この構成によれば、使用実績数に対応して、発行引受数量、又は複数の広告の中の印刷されるべき広告が決定される。使用実績数は、概ね顧客が広告によって広告主の店舗に誘導された回数、即ち効果が認められた広告の数となる。効果の認められた広告の発行数の多い店舗は、広告主の店舗に効果の有る広告発行を実行することで、広告主の店舗に利益を供与してくれる店舗である。当該店舗の広告を印刷発行して利益を供与することで、互いに良好な協動関係を築くことができる。例えば、使用実績数が多い店舗からの広告に対応して、発行引受数量を多くしたり、複数の広告の中から優先的に印刷されるべき広告に決定して当該店舗の広告の印刷発行を多くしたりすることで、使用実績数が多い店舗と、互いに良好な協動関係を築くことができる。
【0026】
この場合、広告管理システムは、精算処理装置は、少なくとも発行店舗コードを読み取り可能なコード読み取り処理手段を有し、クーポン券が使用された時、発行店舗コードによって、発行店舗毎に使用実績数を算出し、且つ発行数の実績に対する当該使用実績数の比である回収率を算出し、当該回収率に応じて優先順位を設定し、当該回収率に応じた優先順位に基づいて、発行引受数の決定又は複数の広告の中から単一のレシートに印刷を実行するべき広告の決定を実行することが好ましい。
【0027】
この場合、広告管理方法は、依頼店舗においてクーポン券が使用された時、少なくとも発行店舗コードを読み取るステップをさらに有し、優先順位設定ステップでは、読み取った発行店舗コードによって、発行店舗毎に使用実績数を算出し、且つ発行数の実績に対する当該使用実績数の比である回収率を算出し、当該回収率に応じて自店舗が広告の印刷発行を依頼された際の優先順位を設定し、当該回収率に応じた優先順位に基づいて、引受数決定ステップ、及び又は、広告決定ステップを実行することが好ましい。
【0028】
この構成によれば、回収率に対応して、発行引受数量、又は複数の広告の中の印刷されるべき広告が決定される。回収率は、発行された広告の数に対する概ね顧客が広告によって広告主の店舗に誘導された回数、即ち発行数に対する効果が認められた割合となり、回収率が高い店舗で発行された広告が効果を奏する可能性が高い。回収率が高い店舗は、自店舗にとって効果を奏する可能性が高い効率の良い広告を発行してくれる店舗であり、当該店舗の広告を印刷発行して利益を供与することで、互いに良好な協動関係を築くことができる。例えば、回収率が高い店舗からの広告に対応して、発行引受数量を多くしたり、複数の広告の中から優先的に印刷されるべき広告に決定したりすることで、回収率が高い店舗と、互いに良好な協動関係を築くことができる。
【0029】
本発明のプログラムは、広告管理サーバと、当該広告管理サーバと相互に通信可能に接続され、一店舗に少なくとも一台づつ設置され、少なくとも一台の精算処理装置を有する複数の店舗情報端末装置とを備える広告管理システムの広告管理サーバのコンピュータに、前記請求項に記載の、広告管理サーバが実行する各ステップを実行させる。
【0030】
本発明のプログラムによれば、広告管理サーバを店舗情報端末装置と協動させて、発行数の多い店舗、使用実績数の多い店舗、または、回収率の高い店舗からの広告の発行数を多くして、良好な協動関係である可能性が高いこれらの店舗に利益を供与することで、店舗が互いに広告の発行を実行して利益享受と利益供与とを行えるシステムを実現することができる。また、広告管理サーバを店舗情報端末装置と協動させて、1枚のレシートに対して複数の広告が印刷発行依頼された場合に、発行数の多い店舗、使用実績数の多い店舗、または、回収率の高い店舗からの広告を優先的に印刷することで、良好な協動関係である可能性が高いこれらの店舗からの広告を優先的に印刷し、良好な協動関係にない広告主の広告を実行するために、良好な協動関係にある店舗からの広告を実行できない可能性を小さくすると共に、良好な協動関係にない店舗からの広告を実行することによる負荷の増加を抑制することができる。
【0031】
本発明のプログラムは、広告管理サーバと、当該広告管理サーバと相互に通信可能に接続され、一店舗に少なくとも一台づつ設置され、少なくとも一台の精算処理装置を有する複数の店舗情報端末装置とを備える広告管理システムの店舗情報端末装置のコンピュータに、前記請求項に記載の、店舗情報端末装置が実行する各ステップを実行させる。
【0032】
本発明のプログラムによれば、店舗情報端末装置を広告管理サーバと協動させて、発行数の多い店舗、使用実績数の多い店舗、または、回収率の高い店舗からの広告の発行数を多くして、良好な協動関係である可能性が高いこれらの店舗に利益を供与することで、店舗が互いに広告の発行を実行して利益享受と利益供与とを行えるシステムを実現することができる。また、広告管理サーバを店舗情報端末装置と協動させて、1枚のレシートに対して複数の広告が印刷発行依頼された場合に、発行数の多い店舗、使用実績数の多い店舗、または、回収率の高い店舗からの広告を優先的に印刷することで、良好な協動関係である可能性が高いこれらの店舗からの広告を優先的に印刷し、良好な協動関係にない広告主の広告を実行するために、良好な協動関係にある店舗からの広告を実行できない可能性を小さくすると共に、良好な協動関係にない店舗からの広告を実行することによる負荷の増加を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明に係る広告管理システムの一実施形態について、図面を参照して、説明する。
【0034】
図1及び図2は、広告管理システムの概略構成を示す説明図である。図1及び図2に示した広告管理システム1は、図1に詳細に示したウェブサーバシステム1Aと、図2に詳細に示したゲートウェイサーバシステム1Bとで構成されている。図1に示したウェブサーバシステム1Aは、各店舗の管理端末61a〜61nと、管理端末61a〜61nからの要求に基づき、広告依頼の登録と承認(広告稼動設定)を行うウェブサーバ10とで構成されている。図2に示したゲートウェイサーバシステム1Bは、各店舗の精算端末62a〜62nと、広告の稼動設定完了後における、精算端末62a〜62nからの精算情報又は顧客情報等に基づき、当該顧客に適切な広告依頼情報を提供するゲートウェイサーバ20とで構成されている。
【0035】
図1及び図2において、ネットワーク65及び66は、インターネット、公衆通信網、専用回線(VPN等の擬似的なものを含む)、電話回線網等を含むどのような通信網であってもよい。またネットワーク65とネットワーク66とは、同一のものであってもよい。さらに、ウェブサーバ10に直接ゲートウェイサーバ20が接続されて、バックエンドで所定の処理をする構成でもよい。また、複数のゲートウェイサーバ20により、ゲートウェイサーバシステム1Bの精算端末62a〜62nを分割して受け持ち、分散処理するような構成としてもよいし、各店舗の管理端末61a〜61n又は精算端末62a〜62nにウェブサーバ10やゲートウェイサーバ20の機能を組み込む形態も可能である。また、広告管理システム1を構成する端末装置として、店舗の管理端末61a〜61n及び店舗の精算端末62a〜62nが存在するが、管理端末装置と精算端末装置とは1台の装置に統合されたものであっても、別々の装置として存在してもよい。ウェブサーバ10とゲートウェイサーバ20とが広告管理サーバに相当し、管理端末61a〜61n及び精算端末62a〜62nが、店舗情報端末装置に相当する。
【0036】
<1 広告等の受付けと稼動設定>
市町村若しくは複数の市町村にまたがる一定範囲の地域(市町村よりも小さな単位、例えば、商店街でも本発明の適用は可能である)の店舗が共同して、本広告管理システムを利用する。すでに存在する地域の会員カードシステムにさらに、本発明の広告管理システムの全部または一部を追加する構成とすることも可能である。
【0037】
以下の説明においては、広告主となる広告の印刷及び発行を依頼する店舗を「申込店舗」と表記し、広告の印刷及び発行を依頼された店舗(申込店舗から広告の発行を依頼された店舗)を「発行店舗」と表記する。
【0038】
図1に示したように、管理端末61a〜61nとウェブサーバ10とは、ネットワーク65により接続されており、申込店舗による広告等の申込、及び発行店舗による広告等の発行の受諾は、地域の会員の管理端末61a〜61nからウェブサーバ10をアクセスすることにより行う。管理端末61a〜61nは、特殊なものである必要はなく、ネットワーク65に接続されており、ウェブサーバ10にアクセスすることができるコンピュータであればよい。
【0039】
ウェブサーバ10は、通信制御部11、制御部12、Webページ管理部13、広告受付処理部14、広告稼動設定部15、会員サービス管理部16、及び管理データベース17を備えている。通信制御部11には、ファイアウォール等、インタネットセキュリティ上の各種機能を備えることが好ましい。Webページ管理部13は、広告受付画面、稼動設定受付画面等の制御を行う。広告受付処理部14は、広告条件を伴う広告申込を、広告を依頼する店舗(申込店舗)から受付け、広告条件に示された発行店舗となることを要望された各店舗の管理端末61a〜61nに広告条件を提示する。広告稼動設定部15は、広告条件の提示を受けた管理端末61a〜61nからの当該広告申込を受託するか否かの回答を受付け、回答に応じて稼動設定の登録処理または稼動拒否の登録処理を実行する。会員サービス管理部16は、共通ポイントの付与等、顧客へのサービス提供及びその管理を行う(ポイント付与等は、ゲートウェイサーバ20により行うように構成してもよい)。管理データベース17は、稼動設定された広告等の稼動条件、稼動設定された店舗、広告等の印刷状況等の各種データを記憶する。申込店舗からウェブサーバ10に広告条件を通知するための情報が、広告依頼情報に相当する。広告申込は、申込店舗からウェブサーバ10に広告依頼情報を送付すること、即ち広告条件を情報として送信することで実行される。
【0040】
ウェブサーバ10は、ネットワーク65及びネットワーク66を介してゲートウェイサーバ20に接続されており、ネットワーク66には、さらに、精算端末62a〜62nが接続されている。稼動設定された広告等は、速やかにゲートウェイサーバ20に転送される。これらについては、図2を用いて後述する。
【0041】
次に、広告設定登録の処理手順について説明する。図3乃至図5に、ウェブサーバ10による広告設定登録の処理手順の一例を示す。図3は、ウェブサーバにおける設定登録処理の一例を示すフローチャートである。図3に示すように、ウェブサーバ10の設定登録処理には、申込受付処理ステップ(ステップS100)と稼動設定処理ステップ(ステップS110)とがある。
【0042】
広告の印刷及び発行を希望する申込店舗の管理端末61a〜61nから、広告申込があると、広告受付処理部14が、広告申込の受付処理を行う。広告申込において申込店舗(広告主)は、広告等の印刷を依頼する店舗(発行店舗)を指定する。発行店舗の指定がない場合は、後述する発行依頼数の割振処理で決定された発行店舗及び当該発行店舗へ割振られた発行依頼数が有効となる。広告主による指定がなく、発行依頼数の割振処理でも決定されていない場合は、すべての店舗を発行店舗として指定したことになる(ステップS100)。申込みの受付処理が終了すると、申込があったことがウェブサーバ10上に開示される。これに基づき、広告依頼を受けた店舗は、広告依頼を受諾するかどうかを設定する。広告依頼を受けた店舗からの広告印刷の承諾があると、稼動設定処理が行われる(ステップS110)。広告受付処理部14が、広告受付処理手段に相当する。
【0043】
<1−1 広告申込の受付>
次に、図3のステップS100の広告申込の受付について、詳細に説明する。広告宣伝、イベント情報、クーポンなどの印刷及び印刷したレシートの発行を依頼する広告申込は、各店舗A〜Nの管理責任者が、管理端末61a〜61nから、ウェブサーバ10にアクセスして行う。各店舗A〜Nは管理サービス会社に広告申込処理を依頼することも可能である。広告申込があると、ウェブサーバ10の広告受付処理部14は、広告等にID番号を付し、各種広告条件を登録する。
【0044】
以下の説明においては、広告等として、単に商品情報やセールの情報を表記する広告を配布する場合や、申込店舗に提示することで何らかの特典が得られる無料クーポン券などを顧客に配布(提供)する場合を含んでいる。申込店舗は申込みの際に、以下に例示するような情報を広告条件として指定する。
(1)広告を発行する対象とする顧客の年齢層、性別などの対象顧客条件。
(2)発行店舗としたい店舗、発行店舗別配布数、配布(発行)時間帯、配布実施期間などの配布条件。
(3)広告の図柄、印刷文字等のデザイン。
対象顧客条件と配布条件とを示すデータが、広告条件データに相当し、広告の図柄、印刷文字等のデザインを示すデータが、広告印刷データに相当する。
【0045】
図4は、図3のステップS100の申込店舗からの広告申込の受付け処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理は、ウェブサーバ10内の広告受付処理部14によって実行される。管理端末61a〜61nのいずれかから広告の申込みがあると、ID番号の照合等の認証作業が実行される(ステップS101)。次に、上述(1)から(3)として例示した広告条件の中の(1)対象顧客条件及び(2)配布条件の登録を受付ける(ステップS102)。次に上述(3)の広告のデザインの登録を受付ける(ステップS103)。次に、受付けされた広告条件を、広告ID番号とともに管理データベース17に登録する(ステップS104)。
【0046】
<1−2 稼動設定処理>
次に、図3のステップS110の、稼動設定が行われるステップについて説明する。発行店舗として指定された店舗(広告依頼を受けた店舗)により、広告依頼を受諾するかどうかの設定が行われる。当該設定も管理端末61a〜61nを用いて、管理担当者またはサービス代行業者により行われ、稼動設定処理は、広告稼動設定部15により行われる。
【0047】
図5は、図3のステップS110の、広告依頼を受けた店舗からの広告印刷発行の承諾を受けて、稼動設定処理が行われる処理の一例を示すフローチャートである。会員の店舗からウェブページへのアクセス要求があり、所定のID等が入力されるとウェブサーバ10へのログインが認められる(ステップS111)。次に、ログインした当該店舗に対して広告印刷の依頼のある(発行店舗として指定されている)広告一覧リストが、広告ID番号及び広告条件情報、広告のデザインとともに、ログインした当該店舗の管理端末61a〜61nに送信される(ステップS112)。
【0048】
管理端末61a〜61nでは、受信した当該店舗に依頼された広告リストが、広告ID番号及び広告条件とともに表示装置に表示され、管理担当者により確認される。管理担当者は、広告条件を確認した後、自店舗で依頼された広告を印刷して顧客に手渡すか否かを決定し、決定結果を認否情報としてウェブサーバ10に送信する。ウェブサーバ10は、当該認否情報を受信する(ステップS113)。複数の広告についての依頼が存在する場合には、すべての広告について、認否情報を受信したか否かを判定する(ステップS114)。すべての広告について、認否情報を受信していない場合(ステップS114でNO)は、すべての広告について、認否情報を受信するまで、認否情報を受信する。
【0049】
すべての広告について、認否情報を受信した場合(ステップS114でYES)は、承諾のあった広告等について稼動設定の登録をする(ステップS115)。稼動設定された広告等の広告依頼情報(広告ID番号、広告条件等)は、その後速やかにゲートウェイサーバ20に転送される(ステップS116)。これらの広告依頼情報をゲートウェイサーバ20に転送するのは、実際の稼動に当たり、広告等の発行条件の判定をウェブサーバ10に行わせると、ウェブサーバ10にアクセスが集中し、負荷が増えて処理速度の低下等が懸念されるからであり、これらの点が問題なければ、ゲートウェイサーバ20の機能を全てウェブサーバ10に持たせるように構成しても良い。
【0050】
<2 広告等の発行処理>
次に発行店舗における広告等の発行処理について説明する。広告等の発行は、各店舗の精算端末62a〜62nとゲートウェイサーバ20により行われる。図2に、ゲートウェイサーバシステム1Bを構成する精算端末62a〜62nとゲートウェイサーバ20との接続形態及びゲートウェイサーバ20の概略構成を例示している。
【0051】
<2−1 ゲートウェイサーバの構成例>
ゲートウェイサーバ20は、通信制御部21、制御部22、広告判定部23、広告出力部24、会員サービス提供部25、広告データ集計部26、及び広告データベース27を備えている。
【0052】
広告判定部23は、精算端末62a〜62nから顧客情報等を受信したときに、広告条件を満たす広告が存在するかどうかを判定する。対応する広告が存在する場合には、広告出力部24により、当該広告の内容をその発行店舗に送信する。会員サービス提供部25は、顧客に共通ポイント等を付与する。広告データ集計部26は、広告発行情報の集計、クーポン利用情報の集計等を行う。広告データベース27は、広告条件、広告データ集計部26が集計した広告発行情報の集計結果やクーポン利用情報の集計結果等の広告集計データ、共通ポイント情報等を検索可能に記憶している。前述した管理データベース17と、広告データベース27とが、管理データベースに相当する。
【0053】
<2−2 精算端末の構成例及びその精算処理>
次に、各店舗の精算端末62a〜62nの構成について説明する。図6は、精算端末の機能ブロック図である。精算端末62aは、例えば、POS端末装置70、及び複数のPOS端末装置70を管理するPOSサーバ80を備えている。POS端末装置70は、POSサーバ80を備えていない単独の装置であってもよく、また、POS機能を備えていない精算レジスタであってもよい。ただし、外部のネットワーク66に接続されて、データ通信を行う機能を有していること及びレシートプリンタ等のプリンタ85が接続されていることが必要である。また、バーコードスキャナ86、会員カードを読み取るカード読取装置87を備えていることが望ましい。精算端末62aが、複数のPOS端末装置70及びPOSサーバ80である場合のPOS端末装置70が、精算処理装置に相当する。精算端末62aが単独のPOS端末装置70である場合のPOS端末装置70が、店舗情報端末装置及び精算処理装置に相当する。プリンタ85が印刷処理手段に相当する。
【0054】
POS端末装置70は、POS端末装置70全体の動作を制御する制御部71、POSサーバ80とデータ通信を行う内部通信部72、顧客の購入商品の精算処理を行う精算処理部73、スキャナ制御部74、印刷制御部75、ゲートウェイサーバ20とデータ通信を行う外部通信部77、バーコードスキャナ86とプリンタ85とのデータの送受信を行う周辺機器通信部78、を備えている。また、ゲートウェイサーバ20から受信した複数の広告依頼情報のそれぞれに優先順位をつける広告実行決定部79、当該優先順位に従って、受信した広告依頼情報に基づき広告を印刷する広告発行部76、を備えている。プリンタ85が印刷装置に相当する。
【0055】
顧客が会員カード、及び購入商品を提示すると、カード読取装置87でカード情報を読み取られ、バーコードスキャナ86により購入商品に印刷されているバーコードを介して商品情報を読み取られる。読み取られた商品情報は、精算処理部73により処理され、購入商品の名前、金額、購入合計金額等が算出される。
【0056】
購入商品情報、精算情報、顧客情報は、外部通信部77を介してリアルタイムでゲートウェイサーバ20に送信される。顧客情報は、会員カードから特定される会員情報のほか、必要に応じて精算レジ担当者が、会員情報を補足する情報を、OLE_LINK1キーボード(図示省略)等を介してOLE_LINK1入力する。会員以外の顧客の場合も、精算レジ担当者が顧客情報をキーボード(図示省略)等の入力装置を介して入力する。
【0057】
ゲートウェイサーバ20から広告依頼情報を受信すると、広告実行決定部79は、上述した広告データベース27に記憶された広告発行情報などから、受信した複数の広告依頼情報のそれぞれに優先順位をつける。優先順位をつける工程については後述する。広告発行部76は、広告依頼情報のそれぞれにつけられた優先順位に従って広告依頼情報を印刷制御部75に送出する。広告依頼情報は、優先順位の上位のものから順次送出され、規定の実行数の広告依頼情報のみが送出される。例えば、実行数が1の場合には、優先順位が最上位の広告依頼情報のみが送出される。例えば、実行数が3の場合には、優先順位が上位から3番目までの広告依頼情報のみが送出される。また、広告発行部76は、受信した広告依頼情報に対して、印刷制御部75に送出した広告依頼情報については実行報告を、送出しなかった広告依頼情報については拒否報告を、それぞれゲートウェイサーバ20に送信する。印刷制御部75は、プリンタ85に、受信した広告依頼情報によって規定される印刷をレシート90等に実行させる。
【0058】
広告依頼情報の印刷は、レシート90の精算情報の下にイベント情報等の所定の情報を印刷するものである場合、またはレシート90とは別にクーポンを発行するものである場合等がある。広告の内容としては、例えば、特売情報などのイベント情報、割引クーポン、商品引き換えクーポン、新商品(新メニュー)の紹介などがある。広告発行部76が第1の広告情報処理手段に相当する。
【0059】
尚、例えばクーポン印刷等のイメージデータのデータ通信には、通信時間がかかるので、予めゲートウェイサーバ20から発行店舗で印刷するイメージデータを受信してPOS端末装置70内に記憶しておくように構成することも可能である。また、ゲートウェイサーバ20との通信は、POSサーバ80を介して行うように構成することも可能である。
【0060】
また、POS端末装置70は、コード読取処理部81、広告依頼部83、広告依頼入力装置84も備えている。コード読取処理部81は、広告主の店舗に提示されたクーポン券などの広告に併せて印刷された、申込店舗の店舗コードである依頼店舗コードの情報、発行店舗の店舗コードである発行店舗コードの情報などを含む広告管理情報を読み取り、ゲートウェイサーバ20に送信する。POS端末装置70の管理者が広告主となる場合には、広告依頼入力装置84を介して、印刷及び発行したい広告の広告条件を入力する。広告条件が入力されると、広告依頼部83が当該広告条件をゲートウェイサーバ20を介して、ウェブサーバ10に広告申込を送信する。コード読取処理部81、広告依頼部83、広告依頼入力装置84も備えることで、POS端末装置70は、各店舗の管理端末61a〜61nの機能も実現する。
【0061】
<2−3 ゲートウェイサーバによる処理手順>
次に、ゲートウェイサーバ20が実行する広告発行に関連する各処理について説明する。図7は、ゲートウェイサーバの基本処理手順の一例を示すフローチャートである。精算端末62a〜62nからの情報に基づく広告発行処理(ステップS200)、顧客に対する共通ポイントの付与等の処理(ステップS210)、及び広告データ集計記録処理(ステップS220)が基本的な処理内容である。これらの処理の順番は、特にこの順番で処理することが必須であるわけではなく、処理の順番を入れ替えることは可能である。図8乃至12を用いてこれらの各処理手順について説明する。
【0062】
<2−3−1 広告発行処理手順>
最初に、ステップS200のゲートウェイサーバ20の広告発行処理の処理手順について説明する。図8は、ゲートウェイサーバの広告発行処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。精算端末62a〜62nのいずれかから接続要求があると、接続を受付ける(ステップS201)。次に、広告判定部23は、接続を受付けた例えば精算端末62aからネットワーク66を介して送信されてくる精算する顧客の顧客情報及び精算情報を受信する(ステップS202)。次に、広告判定部23は当該店舗が発行店舗として指定されている広告を検索し、その中で広告条件が受信した顧客情報及び精算情報と合致するものを検索する(ステップS203)。
【0063】
次に、受信した顧客情報及び精算情報と広告条件が合致する広告の有無、即ち接続を受付けた例えば精算端末62aから発行するべき広告依頼情報の有無を判定する(ステップS204)。合致する広告がない場合には(ステップS204でNO)、広告発行は行わずに広告発行処理工程を終了する。合致する広告がある場合には(ステップS204でYES)、合致する広告の広告依頼情報を、接続を受付けた例えば精算端末62aに送信する(ステップS205)。
【0064】
次に、送信した広告依頼情報に対して、送信先の例えば精算端末62aから送られてくる実行情報を受信する(ステップS206)。実行情報としては、上述したように、広告発行部76が印刷制御部75に送出した広告依頼情報については「実行報告」が、送出しなかった広告依頼情報については「拒否報告」が、ゲートウェイサーバ20に送信されてくる。
【0065】
次に、受信した実行情報が「実行報告」であるか否かを判定する(ステップS207)。実行情報が「実行報告」の場合(ステップS207でYES)には、当該広告の発行が1回実行されたことを、広告発行情報の一部として記録し(ステップS208)、ステップS209に進む。実行情報が「拒否報告」であって「実行報告」でない場合(ステップS207でNO)には、ステップS209に進む。ステップS209では、送信した広告依頼情報の全てについて、実行情報を受信したか否かを判定する。送信した広告依頼情報の全てについて、実行情報を受信していない場合(ステップS209でNO)には、ステップS206に戻り、ステップS206からステップS208の各ステップを繰り返す。送信した広告依頼情報の全てについて、実行情報を受信していた場合(ステップS209でYES)には、広告発行処理工程を終了する。
【0066】
<2−3−2 ポイント付与処理手順>
次に、ステップS210のゲートウェイサーバ20のポイント付与処理の処理手順について、図9を用いて説明する。図9は、ゲートウェイサーバのポイント付与処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、顧客情報が送られてきた顧客が会員か否かを確認する(ステップS211)。会員でなければ(ステップS211でNO)、ポイントは付与されることなく、ポイント付与処理を終了する。
【0067】
顧客が会員であった場合(ステップS211でYES)には、クーポン使用による商品購入か否かを確認する(ステップS212)。クーポン使用でない場合(ステップS212でNO)は、通常ポイントを算出して付与する(ステップS213)。クーポン使用の場合には(ステップS212でYES)、クーポン使用に対して特別ポイントを算出して付与する(ステップS214)。
【0068】
このように、クーポン使用に対しても共通ポイントを付与することにより、クーポン使用の意欲を増幅することができ、誘引効果を高めることができる。特別ポイントは任意に設定可能である。また、特別ポイントと通常ポイントを区別することなく、共通ポイントを付与する場合には、クーポン使用による商品購入か否かを確認する工程(ステップS212)は不要である。
【0069】
次に、算出した通常ポイント又は特別ポイントを広告データベース27に登録する(ステップS215)。この際、付与されるポイント数及び累計ポイント数等を会員カードに記録する場合には、これらのデータを、接続を受付けた例えば精算端末62aに送信する。
【0070】
尚、このような会員サービスの提供は、ウェブサーバ10により実行する構成としてもよいし、あるいはPOS端末装置70、あるいはPOSサーバ80において実行する構成としてもよい。
【0071】
<2−3−3 広告発行情報及び広告管理情報読取データの記録処理>
次に、図10を参照して、広告データの記録処理である広告発行情報及び広告管理情報読取データの集計及び記録の処理手順(図7のステップS220)について説明する。図10は、広告発行情報及び広告管理情報読取データの集計処理手順を示すフローチャートである。
【0072】
最初に、顧客が他店舗または自店舗で発行した広告(以下、「発行済広告」と表記する)を持参してきたかどうかを確認する(ステップS221)。顧客が広告主の店舗(申込店舗)に発行済広告を持参してきた場合には、コード読取処理部81によって、広告主の店舗に提示された発行済広告に併せて印刷された、広告ID、依頼店舗コードの情報、発行店舗コードなどを含む広告管理情報が読み取られ、ゲートウェイサーバ20に送信される。当該広告管理情報を読取ったという情報を受信することで、顧客が発行済広告を持参してきたと判定する。
【0073】
顧客が発行済広告を持参していない場合には(ステップS221でNO)、上記した広告発行処理を実行し、通常の登録処理として、ここで広告発行を実行した発行店舗や実行した広告に関する情報を広告データベース27に記録する。さらに、実行した発行店舗や実行した広告が同一である広告実行の実行回数を広告データ集計部26が集計するとともに、広告ID、発行店舗コード、広告発行の実行回数情報を含む広告発行情報を広告データベース27が記憶する(ステップS222)。広告発行の実行回数が、発行数に相当する。
【0074】
顧客が発行済広告を持参してきた場合には(ステップS221でYES)、発行済広告の広告管理情報(広告ID、発行店舗名、発行時期等情報)を、当該申込店舗からリアルタイムで受信する(ステップS223)。これらの発行済広告の広告管理情報は、広告データベース27に登録される。さらに、広告データ集計部26が、同一の広告管理情報の読取回数を集計するとともに、広告管理情報と当該広告管理情報の読取回数情報とを含む広告管理情報読取データを広告データベース27が記憶する(ステップS224)。読取回数が、顧客が発行済広告を申込店舗に持参した件数であり、使用実績数に相当する。顧客に対して精算処理が実行される場合には、上記したステップS222を実行して、広告発行情報及び広告管理情報読取データの記録処理を終了する。
【0075】
広告管理情報は、発行店舗において広告を印刷する際に、クーポン券、広告等を印刷した印刷物(レシートに印刷されたものを含む)上に、広告ID番号、広告発行店舗を特定する店舗ID番号(発行店舗コード)、及び商品バーコードと区別可能な専用の先頭数字を含む特殊なバーコードを印刷することで、広告等を印刷した印刷物に記録する。これにより、発行済広告(印刷物)が申込店舗に持ち込まれたとき、精算端末62a〜62nにおいて特殊バーコードを読み取るだけで、広告管理情報を取得することが可能となる。従って、図10に示したステップS223の処理を短時間で効率的に行うことが可能となる。
【0076】
<2−3−4 精算端末における広告発行処理手順>
次に、上記したステップS200のゲートウェイサーバ20の広告発行処理の処理に並行して実行される、精算端末62a〜62nのいずれかにおける広告発行処理の処理手順について説明する。図11は、精算端末の広告発行処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。図12(a)は、発行数と回収数の関係を示す模式図であり、図12(b)は、回収率の算出例を示す模式図であり、図12(c)は、発行数順位の算出例を示す模式図であり、図12(d)は、発行非発行の決定の一例を示す模式図である。
【0077】
精算端末62a〜62nのいずれかにおいて精算処理が行われると、ゲートウェイサーバ20に接続要求を送る(ステップS231)。続いて、精算する顧客の顧客情報及び精算情報を送信する(ステップS232)。上述したように、送信した顧客情報及び精算情報と広告条件が合致する広告、即ち当該精算端末(例えば精算端末62aとする)から発行するべき広告依頼情報がある場合には、ゲートウェイサーバ20から、合致する広告の広告依頼情報が送信されて来る。広告依頼情報を受信したか否かを判定し(ステップS233)、広告依頼情報を受信しなかった場合(ステップS233でNO)は、広告発行処理工程を終了する。
【0078】
広告依頼情報を受信した場合(ステップS233でYES)は、各広告依頼情報によって特定される広告の優先順位を検索する(ステップS234)。広告の優先順位は、発行店舗に指定された店舗が過去に申込店舗として依頼した広告に対する、今回申込店舗として広告発行を依頼している各店舗の発行店舗としての対応実績に基づいて、広告実行決定部79によって定められている。
【0079】
ここで、広告実行決定部79によって広告の優先順位が決定される手順の一例を説明する。ゲートウェイサーバ20の広告データベース27に記憶された広告発行情報及び広告管理情報読取データは、所定の集計期間、例えば1週間毎に集計され、ゲートウェイサーバ20から申込店舗の管理端末であるPOS端末装置70に送信される。広告発行情報に含まれる広告依頼情報の発行回数が、図12(a)に示した発行数であり、広告管理情報読取データに含まれる広告管理情報の読取回数が、図12(a)に示した回収数である。なお、発行数の集計期間と回収数の集計期間とは、発行店舗で広告を受取った顧客が申込店舗に赴き当該広告を提示するまでの時間経過を考慮して、例えば1週間程度ずらすことが好ましい。また、集計期間が定まっていることによる影響を抑制するためには、所定の集計期間での集計を数回実施したところで、集計結果を初期化して、全ての申込店舗の申込に対して均等に発行を実行することも有効である。集計期間が1週間であれば、例えば2ヶ月毎に初期化する。
【0080】
回収率に応じて優先順位を決定する場合は、図12(b)に示したように、広告発行情報に含まれる発行数の情報と広告管理情報読取データに含まれる回収数とから、回収率を算出する。算出した回収率から、各店舗の回収率の順位や回収率のランクを決定する。各店舗の回収率、回収率の順位、又は回収率ランクが、当該各店舗が申込店舗として広告発行を依頼している広告の優先順位に相当する。
【0081】
優先順位を発行数に基づいて決定する場合は、図12(c)に示したように、広告発行情報に含まれる発行数の情報から、発行数の順位と発行数のランクとを決定する。各店舗の発行数の順位、又は発行数ランクが、当該各店舗が申込店舗として広告発行を依頼している広告の優先順位に相当する。
【0082】
広告発行処理の処理手順では、優先順位の検索(図11ステップS234)の次に、検索した優先順位に従って、各広告の発行又は非発行を決定する(ステップS235)。図12(d)は、発行非発行の決定の一例を示す模式図であり、4件の広告に対して、広告の優先順位を発行数の順位に拠って決定し、顧客1名に対して予め2件に制限されている広告の発行を決定する例を示している。
【0083】
図12(d)に示した例では、広告条件が顧客条件などに合致して広告依頼情報が送信されてきた広告は、1から4の4件である。広告の1から4の番号は、申込の順番、即ち広告依頼情報がゲートウェイサーバ20に送信され、登録された順番による。広告1は、申込店舗がA店であり、発行数順位は、図12(c)に示すように2位である。広告2は、申込店舗がC店であり、発行数順位は、図12(c)に示すように2位である。広告3は、申込店舗がD店であり、発行数順位は、図12(c)に示すように5位である。広告4は、申込店舗がE店であり、発行数順位は、図12(c)に示すように1位である。広告4は、発行数順位が1位であり、他の3件より発行順位が高いため実行に決定されている。広告3は、発行数順位が5位であり、他の3件より発行順位が低いため非実行に決定されている。
【0084】
広告1及び広告2は、発行数順位は、共に2位であるが、広告の発行件数は、顧客1名(レシート1枚)に対して予め2件に制限されており、発行順位が高い広告4が実行に決定されているため、どちらか一方のみが実行可能である。図12(d)に示した例では、申込の順番が早い広告1が実行と決定され、広告2は非実行と決定されている。
【0085】
広告の発行又は非発行の決定(ステップS235)の次に、各広告について、当該広告が実行に決定されているか否かを判定する(ステップS236)。広告1又は4のように、広告が実行に決定されていた場合(ステップS236でYES)は、広告発行部76が印刷制御部75に「広告依頼情報」を送信する(ステップS237)。印刷制御部75は、送信されてきた「広告依頼情報」に基づく広告の印刷を、プリンタ85に実行させる。
【0086】
次に、送信した広告依頼情報の広告について、「実行報告」をゲートウェイサーバ20に送信する(ステップS238)。広告2又は3のように、広告が非実行に決定されていた場合(ステップS236でNO)は、広告発行部76は当該広告について、「拒否報告」をゲートウェイサーバ20に送信する(ステップS239)。
【0087】
ステップS238又はステップS239の次に、受信した広告依頼情報について、「実行報告」又は「拒否報告」の送信が終了したか否かを判定する(ステップS240)。受信した全ての広告依頼情報について送信が終了していない場合(ステップS240でNO)は、ステップS236に戻り、ステップS236からステップS240の各ステップを繰り返す。受信した全ての広告依頼情報について送信が終了していた場合(ステップS240でYES)は、精算端末における広告発行処理を終了する。
【0088】
次に、特殊バーコードについて、図13を参照して説明する。図13(a)は、特殊バーコードの外観を示すイメージ図であり、図13(b)は、当該特殊バーコードの各数字の意味を示す表である。先頭数字29は、特殊コードであることを示し、次の3桁で発行店舗ID番号を指定し、次の2桁で広告ID番号を指定する。特殊バーコードの桁数や値、内容は、これらに限らず、申込店舗が必要とする他の情報が含まれていてもよい。また、2次元コードでもよい。
【0089】
互いに広告の発行を依頼するにあたっては、広告の発行に伴って、申込店舗から発行店舗に発行手数料を支払うことが好ましい。発行手数料は、一枚あたりの手数料を一律に定めても良いし、回収率や発行数に応じて定めても良い。また、図12(b)又は(c)に記載した、回収率又は発行数のランク毎に発行手数料を定め、各店舗のランクに対応する発行手数料を支払ってもよい。
【0090】
<3 発行依頼数に対する発行引受数の決定処理>
次に、広告発行情報及び広告管理情報読取データに基づいて、申込店舗から広告の発行を依頼された発行依頼数に対して依頼を引受けて発行を実行する数である発行引受数を決定する処理の一例について、図14及び図15を参照して説明する。発行引受数の決定は、広告実行決定部79が、広告データ集計部26に記憶された広告発行情報及び広告管理情報読取データから店舗毎の優先順位を決定し、当該優先順位に対応して定めた引受率を発行依頼数に乗じて、決定する。
【0091】
図14は、発行引受数を決定する処理の一例を示すフローチャートである。図15(a)は、発行数と回収数の関係を示す模式図であり、図15(b)は、回収率の算出例を示す模式図であり、図15(c)は、発行数順位の算出例を示す模式図であり、図15(d)は、発行引受数の計算の一例を示す模式図である。
【0092】
ゲートウェイサーバ20の広告データベース27に記憶された広告発行情報及び広告管理情報読取データは、所定の集計期間、例えば1週間毎に集計され、ゲートウェイサーバ20から申込店舗の管理端末であるPOS端末装置70に送信される。広告発行情報に含まれる広告依頼情報の発行回数が、図8又は図11を参照して説明したように広告の発行数であり、図15(a)に示した発行数である。広告管理情報読取データに含まれる広告管理情報の読取回数が、図15(a)に示した回収数である。なお、発行数の集計期間と回収数の集計期間とは、発行店舗で広告を受取った顧客が申込店舗に赴き当該広告を提示するまでの時間経過を考慮して、例えば1週間程度ずらすことが好ましい。回収数が、使用実績数に相当する。
【0093】
図14に示したように、POS端末装置70は、申込店舗から広告の発行を依頼された発行依頼数に対して依頼を引受けて発行を実行する数である発行引受数を申込店舗毎に決定するに際して、広告発行情報、広告管理情報読取データ、及び今回発行引受数を設定する広告が、前回発行引受数を決定した時と同じか否かを判定する(ステップS251)。同じか否かの判定は、予め変動幅許容値を設定し、許容値を超えない範囲の違いは同じと判定する。許容値は発行数や集計期間などを考慮して適宜定める。例えば、10%までの誤差は同じとしてもよいし、全く同じでなければ同じでないとしてもよい。勿論、具体的な印刷内容は、異なっていても同じと判定する。
【0094】
広告発行情報、広告管理情報読取データ、及び今回発行引受数を設定する広告が、前回発行引受数を決定した時と同じである場合(ステップS251でYES)は、メモリ(図6では図示省略)から前回の設定のデータを取得する(ステップS252)。設定には、申込店舗としての店名と、当該申込店舗に対して決定した発行引受数とが含まれる。次に、取得した設定データを今回の設定として保存する(ステップS253)。
【0095】
次に、今回の設定をウェブサーバ10に登録する(ステップS254)。即ち、広告ID番号とともに管理データベース17に記憶された広告条件(図4参照)の各店舗に対する広告の発行引受数を、今回の設定の発行引受数に書き換える。
【0096】
今回取得した広告発行情報及び広告管理情報読取データが、前回のデータと同じでない場合(ステップS251でNO)は、当該データの広告が、単に商品情報やセールの情報を表記する広告(以降、「単純広告」と表記する)であるか、申込店舗に提示することで何らかの特典が得られるクーポンであるかを判定する(ステップS255)。クーポンであれば、受取った顧客が当該クーポンを使用するときに、申込店舗に提示される。このとき、上述したように、当該クーポンにクーポンの情報と共に印刷された広告管理情報を読取り、読取回数を集計することで、回収数のデータを含む広告管理情報読取データが得られる。従って、クーポンの場合には回収数のデータが存在する。一方、単に商品情報やセールの情報を表記する単純広告の場合には、申込店舗に提示される可能性は殆どないため、単純広告の広告管理情報の読み取りは行われず、単純広告については、回収数のデータを含む広告管理情報読取データは存在しない。
【0097】
当該データの広告が、クーポンである場合(ステップS255でクーポン)は、発行引受数を、発行数に基づいて決定するか、発行数に対する回収数の割合である回収率に基づいて決定するかを判定する(ステップS256)。なお、発行数に基づいて決定するか、回収率に基づいて決定するかは、各クーポン毎に予め指定して広告条件の要件の一つとして記憶しておく。
【0098】
発行引受数を回収率に基づいて決定することが指定されている場合(ステップS256で回収率)は、回収率に応じた重み付けを算出する(ステップS257)。より詳細には、図15(b)に示したように、回収率を算出し、算出した回収率から、回収率の順位と回収率のランクとを決定する。決定された回収率順位又は回収率ランクに基づいて発行引受数を決定するために、回収率順位又は回収率ランク毎に引受率を予め定めておく。図15(b)に例示した引受率は、回収率ランク毎に定められた引受率による各店の引受率である。回収率、回収率の順位、又は回収率ランクが、店舗の優先順位に相当する。
【0099】
ステップS255で広告が単純広告であった場合(ステップS255で単純広告)と、発行引受数を発行数に基づいて決定することが指定されている場合(ステップS256で発行数)は、発行数に応じた重み付けを算出する(ステップS258)。より詳細には、図15(c)に示したように、発行数から、発行数の順位と発行数のランクとを決定する。決定された発行数順位又は発行数ランクに基づいて発行引受数を決定するために、発行数順位又は発行数ランク毎に引受率を予め定めておく。図15(c)に例示した引受率は、発行数ランク毎に定められた引受率による各店舗に対する引受率である。発行数の順位、又は発行数ランクが、店舗の優先順位に相当する。
【0100】
次に、今回発行引受数を決定する広告のPOS端末装置70に対して予定されている発行依頼数が、前回のPOS端末装置70に対する発行依頼数から変更されているか否かを判定する(ステップS259)。
【0101】
予定されている発行依頼数が、前回の発行依頼数から変更されていない場合(ステップS259でNO)は、前回の発行依頼数のデータを取得し、当該発行依頼数を、今回発行引受数を決定する広告の発行依頼数とする(ステップS261)。予定されている発行依頼数が、前回の発行依頼数から変更されている場合(ステップS259でYES)は、新たな予定されている発行依頼数のデータを取得し、当該発行依頼数を、優先順位による引受率を適用して発行引受数を決定する基の発行依頼数とする(ステップS260)。
【0102】
次に、ステップS257又はステップS258で算出した重み付けに基づいて、発行依頼されている広告の発行依頼数に対応する発行引受数を決定する(ステップS262)。より詳細には、回収率に基づいて発行引受数を決定する場合には、図15(d)に示したように、例えば、発行依頼数に回収率ランクに対応した引受率(図15(b)参照)を乗じて発行引受数を決定する。発行依頼されている広告の申込店舗がA店であれば、発行依頼数が90枚であったとして、図15(b)に示したA店の回収率ランク「良」に対応する引受率80%を乗じた72枚を発行引受数とする。
【0103】
また、発行数に基づいて発行引受数を決定する場合には、例えば、発行依頼数に実際に発行された発行数に対応した引受率(図15(c)参照)を乗じて発行引受数を決定する。発行依頼されている広告の申込店舗がA店であれば、発行依頼数が90枚であったとして、図15(c)に示したA店の発行数ランク「優」に対応する引受率100%を乗じた90枚を発行引受数とする。
【0104】
また、回収率順位や発行数順位の順位ごとに、発行依頼数に対する引受率を予め定めておき、発行依頼数に申込店舗の順位に対応する引受率を乗じて、発行引受数を決定してもよい。
【0105】
次に、決定した発行引受数を今回の設定として保存する(ステップS263)。
【0106】
次に、決定した発行引受数を含む今回の設定をウェブサーバ10に登録する(ステップS264)。即ち、広告ID番号とともに管理データベース17に記憶された広告条件(図4参照)の各店舗に対する広告の発行依頼数を、決定した発行引受数に書き換える。ステップS264を実行して、発行依頼数に対して発行引受数を決定する処理を終了する。
【0107】
以上、説明したとおり、本発明の広告管理システム1によれば、広告受付処理部14が受け付け処理した広告依頼情報が、発行店舗装置に指定された精算端末62a〜62nのいずれかに送信され、優先順位の高い広告依頼情報によって規定される画像がプリンタ85によって印刷されて、広告の印刷が実行される。それと共に、印刷が実行された広告依頼情報については、「実行報告」がゲートウェイサーバ20に送信される。送信されてきた「実行報告」に対応する広告依頼情報と、当該「実行報告」の送信元である精算端末62a〜62nのいずれかと、精算端末62a〜62nのいずれかからの当該「実行報告」の受信回数と、を含む広告発行情報が広告データベース27に記録される。「実行報告」は広告発行部76が広告依頼情報をプリンタ85に送信するのに伴い送信されるため、広告依頼情報の送信回数が、広告の印刷の実行回数となる。また、広告依頼情報によって規定される画像に加えて、当該画像を規定する広告依頼情報を示す広告ID番号、及び当該印刷を実行した精算端末62a〜62nを示す店舗判別コード、を含む広告管理情報がレシート90に印刷される。広告主店舗の精算端末62a〜62nのコード読取処理部81が広告管理情報を読み取ることで、何れの発行店舗装置によって印刷及び発行された広告が広告主の店舗に至ったか、即ち何れの精算端末62a〜62nによって広告が印刷されたレシートを受取った顧客が広告主の店舗に誘導されたかを検出することができる。この検出回数を含む広告管理情報読取データ及び上記した「実行報告」の受信回数に基づいて、広告実行決定部79が優先順位を決定する。印刷発行を依頼された広告の数が、一人の顧客(一枚のレシート)に対して印刷を実行する数より多い場合、当該優先順位の高い広告から印刷が実行される。広告の印刷の実行回数、又は広告による顧客の誘導実績に基づいた優先順位に従って広告の印刷が実行されることから、互いに、自店舗の広告を発行してもらう利益享受と、他店舗の広告を発行する利益供与とを行っていて、互いに良好な協動関係である可能性が高い店舗からの広告を優先的に印刷発行することができる。
【0108】
また、広告管理システム1が、広告の印刷発行の依頼に対して、広告の印刷の実行回数、又は広告による顧客の誘導実績に基づいた広告の印刷を実行することから、各店舗の管理者などは、広告の発行や回収の実績の集計などの煩わしい作業をすることなく、広告の印刷の実行回数、又は広告による顧客の誘導実績に基づいて、互いに良好な協動関係である可能性が高い店舗からの広告を優先的に印刷発行することができる。
【0109】
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明の実施形態は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であり、以下のように実施することもできる。
【0110】
(変形例1)前記実施形態においては、広告受付処理部14が広告条件を管理端末61a〜61nに提示し、広告依頼を受諾するかどうかの設定は、管理端末61a〜61nを用いて、当該管理端末61a〜61nの管理担当者が行っていた。当該広告申込を受託するか否かの回答は、図14及び15を参照して説明した発行引受数を決定する処理を実行して、決定した発行引受数をもって回答としてもよい。例えば、広告受付処理部14は、広告申込を受けると、発行店舗に指定された管理端末61a〜61nに広告依頼情報を送信し、広告実行決定部79が、発行引受数を回答する構成でもよい。発行引受数を0にして、広告依頼を受諾しない設定も可能である。
【0111】
(変形例2)前記実施形態においては、広告受付処理部14が広告条件を管理端末61a〜61nに提示し、管理端末61a〜61nからの当該広告申込を受託するか否かの回答を受付けて、回答に応じた稼動設定または稼動拒否の登録処理を実行していたが、広告申込を受託するか否かの確認をとることは必須ではない。広告申込がなされることで、当該広告申込の広告条件で発行店舗に指定された店舗の精算端末62a〜62nは、当該広告の発行を実行する構成でもよい。
【0112】
(変形例3)前記実施形態においては、回収率や発行数に基づいて各店舗の順位を決定する場合について説明したが、回収数に基づいて各店舗の順位を決定してもよい。回収数が、使用実績数に相当する。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明の広告管理システムの概略構成を示す説明図。
【図2】本発明の広告管理システムの概略構成を示す説明図。
【図3】ウェブサーバにおける設定登録処理の一例を示すフローチャート。
【図4】申込店舗からの広告申込の受付け処理手順の一例を示すフローチャート。
【図5】広告発行の承諾を受けて、稼動設定処理が行われる処理の一例を示すフローチャート。
【図6】精算端末の機能ブロック図。
【図7】ゲートウェイサーバの基本処理手順の一例を示すフローチャート。
【図8】ゲートウェイサーバの広告発行処理の処理手順の一例を示すフローチャート。
【図9】ゲートウェイサーバのポイント付与処理の処理手順の一例を示すフローチャート。
【図10】広告発行情報及び広告管理情報読取データの集計処理手順を示すフローチャート。
【図11】精算端末の広告発行処理の処理手順の一例を示すフローチャート。
【図12】(a)発行数と回収数の関係を示す模式図。(b)回収率の算出例を示す模式図。(c)発行数順位の算出例を示す模式図。(d)発行非発行の決定の一例を示す模式図。
【図13】(a)特殊バーコードの外観を示すイメージ図。(b)当該特殊バーコードの各数字の意味を示す表。
【図14】発行引受数を決定する処理の一例を示すフローチャート。
【図15】(a)発行数と回収数の関係を示す模式図。(b)回収率の算出例を示す模式図。(c)発行数順位の算出例を示す模式図。(d)発行引受数の計算の一例を示す模式図。
【符号の説明】
【0114】
1…広告管理システム、1A…ウェブサーバシステム、1B…ゲートウェイサーバシステム、10…ウェブサーバ、11…通信制御部、12…制御部、14…広告受付処理部、15…広告稼動設定部、17…管理データベース、20…ゲートウェイサーバ、21…通信制御部、22…制御部、23…広告判定部、24…広告出力部、26…広告データ集計部、27…広告データベース、61a,61n…管理端末、62a,62n…精算端末、65,66…ネットワーク、70…POS端末装置、71…制御部、72…内部通信部、73…精算処理部、74…スキャナ制御部、75…印刷制御部、76…広告発行部、77…外部通信部、78…周辺機器通信部、79…広告実行決定部、81…コード読取処理部、83…広告依頼部、84…広告依頼入力装置、85…プリンタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告管理サーバと、当該広告管理サーバと相互に通信可能に接続され、一店舗に少なくとも一台づつ設置され、少なくとも一台の精算処理装置を有する複数の店舗情報端末装置とを備え、任意の一店舗が広告の印刷発行を依頼するために送信した広告依頼情報を他店舗へ配信し、前記他店舗の前記精算処理装置から発行されるレシートに前記広告依頼情報によって規定される前記広告を印刷させる機能を有する広告管理システムであって、
前記店舗情報端末装置は、自店舗から前記広告の印刷発行を依頼した際の発行依頼数、及び又は、前記自店舗からの前記広告の印刷発行の依頼に対する他の前記店舗の個々の発行数の実績に応じて、自店舗が広告の印刷発行を依頼された際の、前記店舗の優先順位を設定し、当該優先順位に基づいて印刷発行を依頼された前記広告の印刷を実行することを特徴とする広告管理システム。
【請求項2】
前記広告依頼情報は、少なくとも前記広告の印刷内容を規定する広告印刷データと、少なくとも前記広告の印刷発行の依頼先の前記店舗を指定する広告条件データとを含み、
前記精算処理装置は、少なくとも印刷処理手段と、オペレータのための入力処理装置と、表示処理手段と前記店舗情報端末装置と通信可能な通信処理手段とを有し、
前記広告管理サーバは、前記店舗からの前記広告依頼情報を受信する広告受付処理手段と、少なくとも任意の一店舗へ他の前記店舗から印刷発行を依頼した発行依頼数と、当該一店舗から実際に発行出力された発行数とを収集し、管理する管理データベースとを有し、
前記店舗情報端末装置は、他の前記店舗からの前記広告依頼情報を受信し、当該広告依頼情報から前記広告印刷データと前記広告条件データとを抽出し、受信した前記広告依頼情報によって規定される前記広告を自店舗の前記精算処理装置から発行されるレシート上に印刷するために、少なくとも前記広告印刷データを前記精算処理装置の前記印刷処理手段に転送する第1の広告情報処理手段と、自店舗から前記広告依頼情報を送信し、他の前記店舗の前記精算処理装置から発行されるレシート上に印刷する前記広告を規定する広告印刷データと広告条件データとを含む広告依頼情報を生成し、前記広告管理サーバへ送信する第2の広告情報処理手段とを有し、
前記店舗情報端末装置は、前記広告管理サーバから、自店舗から前記広告の印刷発行を依頼した際の前記広告が実際に印刷発行された発行数のデータを取得し、自店舗から前記広告の印刷発行を依頼した発行依頼数、及び又は、取得した前記自店舗からの前記広告の印刷発行の依頼に対する他の前記店舗の個々の前記発行数に応じて、自店舗が広告の印刷発行を依頼された際の、前記店舗の前記優先順位を設定し、当該優先順位に基づいて印刷発行を依頼された前記広告の印刷を実行することを特徴とする請求項1に記載の広告管理システム。
【請求項3】
前記店舗情報端末装置は、前記優先順位に基づいて、自店舗が印刷発行を依頼された発行依頼数に対する発行引受数を決定し、当該発行引受数を超えない数の前記広告の印刷を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の広告管理システム。
【請求項4】
前記店舗情報端末装置は、単一の前記レシートに対応して、前記広告管理サーバから複数の前記広告依頼情報を受信した際に、前記優先順位に基づいて、当該広告依頼情報によって規定される複数の前記広告の中から前記単一の前記レシートに印刷を実行するべき前記広告を決定し、当該広告の印刷を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の広告管理システム。
【請求項5】
前記広告印刷データは、前記広告の発行依頼主の店舗で使用された時、特典を付加するインセンティブ情報を有するクーポン券を印刷するデータであって、当該広告印刷データは、前記発行依頼主の依頼店舗コードと、実際に前記クーポン券の印刷発行をする前記店舗の発行店舗コードとを含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の広告管理システム。
【請求項6】
前記精算処理装置は、少なくとも前記発行店舗コードを読み取り可能なコード読み取り処理手段を有し、
前記クーポン券が使用された時、前記発行店舗コードによって、発行店舗毎に使用実績数を算出し、当該使用実績数に応じて前記優先順位を設定し、当該使用実績数に応じた前記優先順位に基づいて、前記発行引受数の決定又は複数の前記広告の中から単一の前記レシートに印刷を実行するべき前記広告の決定を実行することを特徴とする請求項5に記載の広告管理システム。
【請求項7】
前記精算処理装置は、少なくとも前記発行店舗コードを読み取り可能なコード読み取り処理手段を有し、
前記クーポン券が使用された時、前記発行店舗コードによって、発行店舗毎に使用実績数を算出し、且つ前記発行数の実績に対する当該使用実績数の比である回収率を算出し、当該回収率に応じて前記優先順位を設定し、当該回収率に応じた前記優先順位に基づいて、前記発行引受数の決定又は複数の前記広告の中から単一の前記レシートに印刷を実行するべき前記広告の決定を実行することを特徴とする請求項5に記載の広告管理システム。
【請求項8】
広告管理サーバと、当該広告管理サーバと相互に通信可能に接続され、一店舗に少なくとも一台づつ設置され、少なくとも一台の精算処理装置を有する複数の店舗情報端末装置とを備える広告管理システムにおいて、任意の一店舗が広告の印刷発行を依頼するために送信した広告依頼情報を他店舗へ配信し、前記他店舗の前記精算処理装置から発行されるレシートに前記広告依頼情報によって規定される前記広告を印刷させる広告管理方法であって、
少なくとも自店舗から前記広告の印刷発行を依頼した際の発行依頼数、及び又は、前記自店舗からの前記広告の印刷発行の依頼に対する他の前記店舗の個々の発行数の実績を収集し、管理する収集管理ステップと、
前記収集管理ステップで収集した当該発行数の実績、及び又は、前記収集管理ステップで収集した前記発行依頼数に応じて、自店舗が広告の印刷発行を依頼された際の、前記店舗の優先順位を設定する優先順位設定ステップと、
当該優先順位に基づいて、印刷発行を依頼された前記広告の印刷を実行するステップと、を有することを特徴とする広告管理方法。
【請求項9】
前記店舗の中の一店舗である依頼店舗の前記店舗情報端末装置が、自店舗以外の他の前記店舗の中の発行店舗の前記精算処理装置から発行されるレシート上に印刷する前記広告の少なくとも印刷内容を規定する広告印刷データと、少なくとも前記発行店舗を指定する広告条件データとを含む前記広告依頼情報を生成するステップと、
生成した前記広告依頼情報を送信するステップと、
前記広告管理サーバが、前記依頼店舗の前記店舗情報端末装置から送信された前記広告依頼情報を受信するステップと、
前記広告管理サーバが、受信した前記広告依頼情報を前記発行店舗に送信するステップと、
前記発行店舗の前記店舗情報端末装置が、前記広告管理サーバが送信した前記広告依頼情報を受信し、受信した前記広告依頼情報によって規定される前記広告を自店舗の前記精算処理装置から発行されるレシート上に印刷するために、少なくとも前記広告印刷データを前記精算処理装置の印刷処理手段に転送するステップと、を更に有し、
前記収集管理ステップでは、前記広告管理サーバが、少なくとも前記発行店舗へ前記依頼店舗から前記広告の印刷発行を依頼した発行依頼数と、当該発行店舗から前記広告が実際に印刷発行された発行数とを収集し、
前記優先順位設定ステップでは、前記店舗情報端末装置が、前記広告管理サーバから、前記発行依頼数、及び又は、前記発行数のデータを取得し、当該発行数、及び又は、当該発行依頼数に応じて、自店舗が広告の印刷発行を依頼された際の、前記店舗の前記優先順位を設定することを特徴とする、請求項8に記載の広告管理方法。
【請求項10】
前記優先順位に基づいて、自店舗が印刷発行を依頼された発行依頼数に対する発行引受数を決定する引受数決定ステップを更に有し、
前記印刷発行を依頼された前記広告の印刷を実行するステップでは、当該引受数を超えない数の前記広告の印刷を実行することを特徴とする、請求項8又は9に記載の広告管理方法。
【請求項11】
単一の前記レシートに対応して、前記広告管理サーバから複数の前記広告依頼情報を受信した際に、前記優先順位に基づいて、当該広告依頼情報によって規定される複数の前記広告の中から前記単一の前記レシートに印刷を実行するべき前記広告を決定する広告決定ステップを更に有し、
前記印刷発行を依頼された前記広告の印刷を実行するステップでは、実行するべき前記広告に決定された前記広告の印刷を実行することを特徴とする請求項8又は9に記載の広告管理方法。
【請求項12】
前記広告印刷データは、前記広告の発行依頼主の店舗で使用された時、特典を付加するインセンティブ情報を有するクーポン券を印刷するデータであって、当該広告印刷データは、前記発行依頼主の依頼店舗コードと、実際に前記クーポン券の印刷発行をする前記店舗の発行店舗コードとを含むことを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載の広告管理方法。
【請求項13】
前記依頼店舗において前記クーポン券が使用された時、少なくとも前記発行店舗コードを読み取るステップをさらに有し、
前記優先順位設定ステップでは、読み取った前記発行店舗コードによって、発行店舗毎に使用実績数を算出し、当該使用実績数に応じて自店舗が広告の印刷発行を依頼された際の前記店舗の前記優先順位を設定し、
当該使用実績数に応じた前記優先順位に基づいて、前記引受数決定ステップ、及び又は、前記広告決定ステップを実行することを特徴とする請求項12に記載の広告管理方法。
【請求項14】
前記依頼店舗において前記クーポン券が使用された時、少なくとも前記発行店舗コードを読み取るステップをさらに有し、
前記優先順位設定ステップでは、読み取った前記発行店舗コードによって、発行店舗毎に使用実績数を算出し、且つ前記発行数の実績に対する当該使用実績数の比である回収率を算出し、当該回収率に応じて自店舗が広告の印刷発行を依頼された際の前記優先順位を設定し、
当該回収率に応じた前記優先順位に基づいて、前記引受数決定ステップ、及び又は、前記広告決定ステップを実行することを特徴とする請求項12に記載の広告管理方法。
【請求項15】
広告管理サーバと、当該広告管理サーバと相互に通信可能に接続され、一店舗に少なくとも一台づつ設置され、少なくとも一台の精算処理装置を有する複数の店舗情報端末装置とを備える広告管理システムの前記広告管理サーバのコンピュータに、請求項8又は9に記載の前記広告管理サーバが実行する各ステップを実行させるためのプログラム。
【請求項16】
広告管理サーバと、当該広告管理サーバと相互に通信可能に接続され、一店舗に少なくとも一台づつ設置され、少なくとも一台の精算処理装置を有する複数の店舗情報端末装置とを備える広告管理システムの前記店舗情報端末装置のコンピュータに、請求項8乃至14のいずれか1項に記載の前記店舗情報端末装置が実行する各ステップを実行させるためのプログラム。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2007−108904(P2007−108904A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−297268(P2005−297268)
【出願日】平成17年10月12日(2005.10.12)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】