説明

広告表示システム及び広告表示方法

【課題】ユーザが注目している箇所に関連性の強いジャンルの広告を優先的に表示して、ユーザの嗜好や探している情報に合致した広告を表示する広告表示システム及び広告表示方法を提供する。
【解決手段】地図検索サーバ6は、地図画像データ並びに地図メッシュDB10を検索して、地図画像ファイルに記憶された地図画像データ及びジャンル毎のスコアをレスポンスし、広告サーバ12は、広告情報を記憶する広告DB14を検索して、広告DB14に記憶されたジャンル及び地域情報がリクエストで指定されたジャンル及びメッシュ情報に合致する広告情報を取得してレスポンスし、端末装置2#1,・・・,2#nは、地図画像データを該当する画面の位置に表示して、スクロール操作が停止されているとき、画面に表示された地図の中心の地図画像データが含まれるメッシュについてのスコアに基づいて、画面に表示する広告のジャンルを判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置と該端末装置が通信ネットワークを介して接続された地図検索サーバと広告サーバとを有する広告表示システム並びに広告表示方法に関し、特に、ユーザが地図検索において注目している箇所に関連性のあるジャンルの広告が優先的に表示されるようにジャンル毎スコアを付与する、地図検索サーバ、広告表示システム並びに広告表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが表示している地図の地域に関連する広告を表示する広告表示サービスが行われている。広告表示サービスでは、広告を出稿する際に表示する地域を指定して、ユーザが表示している地図に出稿時に指定された地域が表示されると、ユーザの嗜好に関係なく出稿された広告を表示するというものである。
【0003】
広告を表示する先行技術として特許文献1がある。特許文献1には、広告主が対象地図を格子状に区切ったメッシュ単位に広告を表示する地域を指定し、ユーザ端末により表示要求された地図エリアに含まれる地図メッシュが地域として指定された広告の中から入札価格に基づいて、地図メッシュの各々に関係付けられた全ての広告の各々の掲示順を決定し、掲示順位に従って、広告を表示することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−199921号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来、広告を出稿する際に表示する地域を指定して、ユーザが表示している地図に出稿時に指定された地域が表示されると、ユーザの嗜好に関係なく出稿された広告を表示することから、ユーザが指定した大まかな地域には合致しているものの、ユーザの嗜好や属性には合致しておらず、ユーザが注目しているジャンルと異なるジャンルの広告が表示されるため、広告主にとって広告効果が高いとはいえず、また、ユーザにとっても利便性が良くないという問題点があった。
【0006】
また、特許文献1では、広告主に広告を表示したい地域を地図メッシュにより指定し、広告を出したいエリアをピンポイントで指定できるため、利点があるが、地図を閲覧するユーザにとっては、広告が、指定された地域及び入札価格に基づき決定された掲示順位に基づいて表示されるため、その広告が自分の探している情報や嗜好に合致しているものとは限らない上、当該メッシュの位置と全く関係のない広告が出稿されている可能性もあるためユーザにとって利便性が高いものといえないという問題点があった。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ユーザが注目している箇所に関連性の強いジャンルの広告を優先的に表示して、ユーザの嗜好や探している情報に合致した広告を表示する広告表示システム及び広告表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明によれば、端末装置と、該端末装置が通信ネットワークを介して接続された地図検索サーバと、前記端末装置が通信ネットワークを介して接続された広告サーバとを有する広告表示システムであって、前記地図検索サーバは、全体地図を複数のメッシュに分割し、縮尺に応じて当該メッシュのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有し、前記各メッシュの地図画像データを含む地図画像データ並びに所定の階層の前記メッシュについて該メッシュ内に位置するPOI(Point Of Interface)の個数に基づくジャンル毎のスコアを記憶する地図メッシュデータベースと、地図画像データの送信のリクエストに基づいて、地図画像データを送信する地図画像データ送信部と、前記地図画像データ送信部が送信した前記地図画像データに対応する前記メッシュ内に位置するPOIについての前記地図メッシュデータベースに記憶された前記ジャンル毎のスコアを送信するスコアデータ送信部とを具備し、前記広告サーバは、各広告について、広告のジャンル及び該広告を表示する地域情報を含む広告情報を記憶する広告データベースと、ジャンル及びメッシュ情報が指定された広告情報の送信のリクエストに基づいて、前記広告データベースを検索して、前記広告データベースに記憶されたジャンル及び地域情報が前記リクエストで指定されたジャンル及びメッシュ情報に合致する広告情報を取得する広告検索部と、前記広告検索部が取得した広告情報を送信する広告送信部とを具備し、前記端末装置は、位置情報に基づいて、地図画像データの送信を前記地図検索サーバにリクエストする地図画像データリクエスト部と、前記地図画像データ送信部より送信された地図画像データを受信する地図画像データ受信部と、前記スコアデータ送信部により送信されたスコアを受信するスコアデータ受信部と、前記地図画像データ受信部が受信した地図画像データを該当する画面の位置に表示する地図画像データ表示部と、前記地図画像データ表示部により画面に表示された地図の中心の地図画像データが含まれる前記メッシュについての前記スコアに基づいて、画面に表示する広告のジャンルを判断する広告ジャンル判断部と、前記広告ジャンル判断部が判断した広告のジャンル及び前記地図の中心のメッシュを一意に特定する前記メッシュ情報を指定して、広告情報の送信を前記広告サーバにリクエストする広告リクエスト部と、前記広告送信部により送信された広告を受信する広告受信部と、前記広告受信部が受信した広告を画面に表示する広告表示部とを備えたことを特徴とする広告表示システムが提供される。
【0009】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記端末装置は、地図が表示された画面のスクロールを検知するスクロール検知部を更に備え、前記広告ジャンル判断部は、該スクロールが停止した時点での地図の中心の箇所のメッシュに対応するスコアに基づいて画面に表示する広告を判断することを特徴とする広告表示システムが提供される。
【0010】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記地図検索サーバは、各POIが位置する位置情報及び各POIのジャンルを含むPOI情報を記憶するPOIデータベースと、前記POIデータベースに記憶された各POIについて、該POIの前記位置情報及び各メッシュの位置情報に基づいて、該POIが位置する前記所定の階層のメッシュを特定し、前記POIデータベースに記憶された該POIのジャンルに基づいて、該メッシュについての該ジャンルの前記スコアを算出するスコア付与部とを更に具備したことを特徴とする広告表示システムが提供される。
【0011】
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発明において、前記スコア付与部は、前記POIデータベースに記憶された前記各POIの位置情報及びジャンルに基づいて、前記所定の階層の各メッシュについて前記ジャンル毎のPOI数を表すPOIスコアを算出し、該POIスコアを前記スコアとして前記地図メッシュデータベースに記憶し、前記広告ジャンル判断部は、画面に表示されている地図の中心のメッシュの前記POIスコアが最大のジャンルの広告を表示する広告と判断することを特徴とする広告表示システムが提供される。
【0012】
請求項5記載の発明によれば、請求項3記載の発明において、前記スコア付与部は、前記POIデータベースに記憶された前記POIの位置情報及びジャンルに基づいて、前記所定の階層の各メッシュについて前記ジャンル毎のPOI数を算出し、該メッシュと同一の階層の全てのメッシュについて前記ジャンル毎のPOI数の第1平均値及び第1標準偏差を算出し、前記各メッシュのジャンル毎に前記第1標準偏差に対する前記POI数と前記第1平均値との差の割合である第1Zスコアを算出し、該メッシュと同一階層の全てのメッシュの中で前記第1Zスコアが0よりも大きな第1所定値を超えるジャンル毎のメッシュ群におけるジャンルのPOI数の第2平均値及び第2標準偏差を算出し、各ジャンルの前記第2標準偏差に対する該ジャンルのメッシュ群に属するメッシュの該ジャンルのPOI数と該ジャンルの前記第2平均値との差の割合である第2Zスコアを算出し、該第2Zスコアを前記スコアとして前記地図メッシュデータベースに記憶し、前記広告ジャンル判断部は、画面に表示されている地図の中心のメッシュについて前記スコアが第2所定値を超えるジャンルの広告を表示する広告と判断することを特徴とする広告表示システムが提供される。
【0013】
請求項6記載の発明によれば、請求項3記載の発明において、前記スコアは第1スコア及び第2スコアを含み、前記スコア付与部は、前記POIデータベースに記憶された前記各POIの位置情報及びジャンルに基づいて、前記所定の階層の各メッシュについて前記ジャンル毎のPOI数を表すPOIスコアを算出し、該POIスコアを前記第1スコアとして前記地図メッシュデータベースに記憶し、前記所定の階層の各メッシュについて前記ジャンル毎のPOI数を算出し、該メッシュと同一の階層の全てのメッシュについて前記ジャンル毎のPOI数の第1平均値及び第1標準偏差を算出し、前記各メッシュのジャンル毎に前記第1標準偏差に対する前記POI数と前記第1平均値との差の割合である第1Zスコアを算出し、該メッシュと同一階層の全てのメッシュの中で前記第1Zスコアが0よりも大きな第1所定値を超えるジャンル毎のメッシュ群におけるジャンルのPOI数の第2平均値及び第2標準偏差を算出し、各ジャンルの前記第2標準偏差に対する該ジャンルのメッシュ群に属するメッシュの該ジャンルのPOI数と該ジャンルの前記第2平均値との差の割合である第2Zスコアを算出し、該第2Zスコアを前記第2スコアとして前記地図メッシュデータベースに記憶し、前記広告ジャンル判断部は、画面に表示されている地図の中心のメッシュについて前記第2スコアが第2所定値を超えるジャンルの広告を表示する広告と判断し、前記第2スコアが第2所定値を超えるジャンルが無い場合は、前記第1スコアに基づいて、表示する広告のジャンルを判断することを特徴とする広告表示システムが提供される。
【0014】
請求項7記載の発明によれば、請求項4記載の発明において、前記広告ジャンル判断部は、スクロール停止した時点での前記画面に表示されている地図の中心のメッシュのジャンル毎の前記POIスコアを累積加算して、累積加算したPOIスコアが閾値を超えるジャンルを表示する広告と判断することを特徴とする広告表示システムが提供される。
【0015】
請求項8記載の発明によれば、請求項4記載の発明において、前記広告ジャンル判断部は、現在のスクロール停止及び該現在のスクロール停止から所定の回数までのスクロール停止したときの前記画面に表示されている地図の中心のメッシュのジャンル毎の前記POIスコアを累積加算して、累積加算したPOIスコアが閾値を超えるジャンルを表示する広告と判断することを特徴とする広告表示システムが提供される。
【0016】
請求項9記載の発明によれば、請求項3記載の発明において、前記スコアは第1スコア、第2スコア及び第3スコアを含み、前記スコア付与部は、前記POIデータベースに記憶された前記各POIの位置情報及びジャンルに基づいて、前記各メッシュについて前記ジャンル毎のPOI数を算出し、該POI数を前記第1スコアとして前記地図メッシュデータベースに記憶し、前記各メッシュと同一の階層の全てのメッシュについて前記ジャンル毎のPOI数の第1平均値及び第1標準偏差を算出し、前記各メッシュのジャンル毎に前記第1標準偏差に対する前記POI数と前記第1平均値との差の割合である第1Zスコアを算出し、該第1Zスコアを前記第2スコアとして、前記地図メッシュデータベースに記憶し、該メッシュと同一階層の全てのメッシュの中で前記第1Zスコアが0よりも大きな第1所定値を超えるジャンル毎のメッシュ群における該ジャンルのPOI数の第2平均値及び第2標準偏差を算出し、各ジャンルの前記第2標準偏差に対する該ジャンルのメッシュ群に属するメッシュの該ジャンルのPOI数と該ジャンルの前記第2平均値との差の割合である第2Zスコアを算出し、該第2Zスコアを前記第3スコアとして前記地図メッシュデータベースに記憶し、前記広告ジャンル判断部は、スクロール停止したときの前記画面に表示されている地図の中心のメッシュのジャンル毎の前記第2スコアを累積加算し、前記第3スコアが第2所定値を超えるジャンルがあれば、当該ジャンルの広告を表示する広告と判断し、前記第3スコアが前記第2所定値を超えるジャンルが無ければ、累積加算した前記第2スコアが閾値を超えるジャンルを表示する広告と判断し、前記第3スコアが前記第2所定値を超えるジャンルが無く、且つ累積加算した前記第2スコアが前記閾値を超えるジャンルが無ければ、前記第1スコアに基づいて、表示する広告を判断することを特徴とする広告表示システムが提供される。
【0017】
請求項10記載の発明によれば、請求項1〜9のいずれかに記載の発明において、前記広告サーバは、前記地域情報と前記メッシュ情報との関係を記憶する変換テーブルを更に具備し、前記広告検索部は前記リクエストにより指定されるメッシュ情報に基づいて、前記変換テーブルを検索して、該メッシュ情報と関係付けられた地域情報を求め、前記広告データベースより該地域情報に合致する広告を取得することを特徴とする広告表示システムが提供される。
【0018】
請求項11記載の発明によれば、請求項9記載の発明において、前記地域情報は行政区域の名称又は地図の地域の指定に基づいて設定された情報であり、前記変換テーブルに記憶する該地域情報により指定される地域を含む縮尺が最大のメッシュの情報が前記変換テーブルに記憶されていることを特徴とする広告表示システムが提供される。
【0019】
請求項12記載の発明によれば、広告表示方法であって、位置情報に基づいて、該位置情報に該当する地図画像データの送信をリクエストするステップと、前記リクエストに基づいて、全体地図を複数のメッシュに分割し、縮尺に応じて当該メッシュのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有し、前記各メッシュの地図画像データを含む地図画像データ並びに所定の階層の前記メッシュについて該メッシュ内に位置するPOIの個数に基づくジャンル毎のスコアを記憶する地図メッシュデータベースから、前記位置情報に該当するメッシュの地図画像データを読み出して、送信するステップと、前記送信された前記地図画像データを受信するステップと、前記送信された前記地図画像データに対応する前記メッシュ内に位置するPOIについての前記地図メッシュデータベースに記憶された前記ジャンル毎のスコアを送信するステップと、前記送信されたスコアを受信するステップと、前記受信した地図画像データを該当する画面の位置に表示するステップと、前記画面に表示された地図の中心の地図画像データが含まれる前記メッシュについての前記受信したスコアに基づいて、画面に表示する広告のジャンルを判断するステップと、前記画面に表示すると判断した広告のジャンル及び前記地図の中心のメッシュを一意に特定するメッシュ情報を指定して、広告情報の送信をリクエストするステップと、前記広告情報の送信のリクエストに基づいて、各広告について、広告のジャンル及び該広告を表示する地域情報を記憶する広告データベースから、前記広告データベースに記憶されたジャンル及び地域情報が前記リクエストにより指定されるジャンル及びメッシュ情報に合致する広告情報を取得するステップと、前記取得した広告を送信するステップと、前記送信された広告を受信するステップと、前記受信した広告を画面に表示するステップとを具備したことを特徴とする広告表示方法が提供される。
【発明の効果】
【0020】
請求項1記載の発明によると、地図メッシュデータベースに所定の階層のメッシュについては、該メッシュに位置するPOI数に関するジャンル毎のスコアを記憶して、スコアデータをリクエストされたときにレスポンスするので、端末装置はスコアデータに基づいてユーザが注目している箇所のジャンルを判断して、当該ジャンルの広告を表示するので、ユーザが注目している箇所に関連性の強いジャンルの広告が表示され、ユーザにとって利便性が向上するとともに、広告主の指定したジャンルに興味のあると考えられるユーザに対して広告を表示することが可能になる。
【0021】
請求項2記載の発明によると、スクロールを検知して、スクロールが停止された時点での画面に表示された地図の中心に該当するメッシュに対応するスコア及び地域に基づいて広告を表示するので、ユーザがスクロールを停止し、注目している箇所により関連性の強いジャンルの広告が表示され、ユーザにとってより利便性が向上するとともに、広告主の指定したジャンルに興味のあると考えられるユーザに対して広告を表示することが可能になる。
【0022】
請求項3記載の発明によると、POIデータベースに基づいて所定の階層のメッシュについてジャンル毎のスコアを付与するので、手間を省くことができる。
【0023】
請求項4記載の発明によると、画面に表示されている地図の中心のメッシュのPOI数が最大となるジャンルが表示する広告と判断するので、ユーザが注目している箇所に関連性の強いジャンルの広告を表示することができる。
【0024】
請求項5記載の発明によると、各メッシュについて、ジャンル毎にPOI数についての統計処理により正規化された第1Zスコアを算出し、第1Zスコアが第1所定値を超えるジャンル毎のメッシュ群について、統計処理により正規化された第2Zスコアを算出しているので、地図表示画面に表示されている地図の中心のメッシュの第2Zスコアが第2所定値を超えるジャンルのPOIが当該メッシュに集中して存在することが正確に判断できる。
【0025】
請求項6記載の発明によると、第2Zスコアが第2所定値を超えるジャンルが無い場合は、POIスコアにより表示する広告を判断するので、ユーザが注目している箇所に関連性の強いジャンルを更に的確に判断することができる。
【0026】
請求項7記載の発明によると、地図表示画面のスクロールが停止すると、地図中心のメッシュについてジャンル毎にPOI数を加算するので、ユーザが注目している箇所に関連性の強いジャンルを的確に判断することができる。
【0027】
請求項8記載の発明によると、現在から一定回数までの地図表示画面のスクロールが停止したときのジャンル毎のPOIスコアを加算して、加算したPOIスコアに基づいて、表示するジャンルの広告を判断するので、ユーザが注目している箇所に関連性の強いジャンルを更に的確に判断することができる。
【0028】
請求項9記載の発明によると、スクロールが停止すると、地図中心のメッシュの第1Zスコアを加算して、第2Zスコアが第2所定値を超えるジャンルが無い場合は、累積加算した第1Zスコアが閾値を超えるジャンルの広告を表示するので、そのジャンルについての第2Zスコアが第2所定値を超えず、そのジャンルのPOIが地図中心のメッシュに比較的集中して存在するが特に集中して存在するとはいえないジャンルであるときでも、累積加算した第1Zスコアが閾値を超える場合は、ユーザは、このジャンルのPOIを継続して注目していると判断でき、ユーザが注目している箇所に関連性の強いジャンルを更に的確に判断することができる。
【0029】
請求項10記載の発明によると、地域情報とメッシュ情報との関係を記憶する変換テーブルを設けたので、広告主が表示を希望する地域とメッシュの対応関係を柔軟、的確且つ迅速にとることができる。
【0030】
請求項11記載の発明によると、表示を希望する地域を行政区域名称や地図の地域の指定により行うことができるので、広告主にとって地域指定の利便性が向上する。
【0031】
請求項12記載の発明によると、地図メッシュデータベースに所定の階層のメッシュについては、該メッシュに位置するPOIの個数に関するジャンル毎のスコアを記憶して、スコアデータをリクエストされたときにレスポンスするので、端末装置はスコアデータに基づいてユーザが注目している箇所のジャンルを判断して、当該ジャンルの広告を表示するので、ユーザが注目している箇所に関連性の強いジャンルの広告が表示され、ユーザにとって利便性が向上するとともに、広告主の指定したジャンルに興味のあると考えられるユーザに対して広告を表示することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第1実施形態による広告表示システムの概略構成図である。
【図2】図1中の端末装置の機能ブロック図である。
【図3】図1中の地図検索サーバの機能ブロック図である。
【図4】図1中の広告サーバの機能ブロック図である。
【図5】図1中のPOIDBの構成図である。
【図6】地図画像データとスコアデータを示す図である。
【図7】図1中の地図メッシュDBの構成図である。
【図8】図1中の広告DBの構成図である。
【図9】図1中の変換テーブルを示す図である。
【図10】スコア付与工程を示すフローチャートである。
【図11】スコア付与処理フローを示すフローチャートである。
【図12】図1中の端末装置の動作フローチャートである。
【図13】図1中の地図検索サーバの動作フローチャートである。
【図14】本発明の第1実施形態のシーケンスチャートである。
【図15】スコアデータ判断を説明するための画面例を示す図である。
【図16】本発明の第2実施形態による端末装置の機能ブロック図である。
【図17】本発明の第2実施形態による地図検索サーバの機能ブロック図である。
【図18】本発明の第2実施形態による地図画像データとスコアデータとを示す図である。
【図19】本発明の第2実施形態による地図メッシュDBの構成図である。
【図20】スコア付与工程を示すフローチャートである。
【図21】スコア付与処理を示すフローチャートである。
【図22】Zスコア算出処理を示すフローチャートである。
【図23】Zスコアの分布を示す図である。
【図24】図16中の端末装置の動作フローチャートである。
【図25】図17中の地図検索サーバの動作フローチャートである。
【図26】本発明の第2実施形態のシーケンスチャートである。
【図27】本発明の第3実施形態による端末装置の機能ブロック図である。
【図28】図27中の端末装置の動作フローチャートである。
【図29】本発明の第3実施形態のシーケンスチャートである。
【図30】スコアデータ判断を説明する画面の一例を示す図である。
【図31】本発明の第4実施形態による端末装置の機能ブロック図である。
【図32】本発明の第4実施形態による地図メッシュDBを示す図である。
【図33】図31中の端末装置の動作フローチャートである。
【図34】本発明の第4実施形態のシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
第1実施形態
図1は本発明の第1実施形態による広告表示システムの構成図である。図1に示すように、広告表示システム1は、複数の端末装置2#i(i=1〜n)と、該端末装置2#i(i=1〜n)がインターネット等の通信ネットワーク4を通して接続された地図検索サーバ6と、端末装置2#i(i=1〜n)が通信ネットワーク4を通して接続された広告サーバ12を具備する。符号2#iは複数の端末装置の任意の一つを指すが、以下では2と省略して記す。
【0034】
端末装置2は、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistants)、携帯電話端末、カーナビゲーション装置、デジタルテレビ等、通信ネットワーク4を通して、所定の通信プロトコル、例えば、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)に従って、地図検索サーバ6より地図検索サービスの提供を受けるとともに広告サーバ12より広告提供を受ける通信端末である。尚、通信プロトコルは、地図検索サーバ6や広告サーバ12との間で通信ネットワーク4を介して通信が可能であれば、HTTP以外の他のプロトコルであっても勿論良い。
【0035】
端末装置2は、図示しないが、CPU、表示装置、入力手段、ROM、メインメモリ、記憶媒体、I/Oコントローラ、通信インタフェース部等を有する。CPUは、オペレーティングシステム(OS)や地図検索に関わるプログラムや広告表示に関わるプログラム等を実行する。表示装置は、地図画像等を表示するモニタ画面やデジタルテレビ等のTV画面である。
【0036】
入力手段は、文字や数字等が入力可能なキーボード等、及び表示装置の画面に出力された地図等の画像に対して直感的な入力操作を提供するGUI(Graphic User Interface)環境において、カーソルの位置の指示及びカーソル停止後に更に所定の操作(クリック操作)や地図表示画面を左右・上下・斜めにスクロール操作等が可能なマウス等である。
【0037】
入力手段は、具体的には、PCでは、キーボード、マウス、タッチパッドなどであり、PDAでは、数字/文字入力キー、カーソルキー、指によるタッチパネルへのタップ操作に基づく画面制御手段やタッチペン等であり、携帯電話端末では、数字や文字入力キー、カーソルキー、指によるタップ操作に基づく画面制御手段であり、カーナビゲーション装置では、画面上の数字/文字入力やカーソル位置の指によるタッチ操作に基づく画面制御手段である。
【0038】
ROMは、端末装置2の起動時にCPUが実行するBIOS等、OSプログラムを格納するメモリである。メインメモリは、各種プログラムがローディングされてCPUが実行する主記憶メモリである。記憶媒体は、ハードディスクや光ディスク等の記憶媒体であり、HTML(Hyper Text Markup Language)で記述されたHTMLファイルに基づいて画面に表示するブラウザプログラム、地図検索や広告表示に関わるプログラム等の各種プログラムや地図検索サーバ6から配信された地図画像データや後述するスコアデータ等の各種データを格納する。I/Oコントローラは、CPUからの記憶媒体へのデータの読み出し及び書き込みを制御する。通信インタフェース部は、通信ネットワーク4とCPUとの間のインタフェースを司る。
【0039】
通信ネットワーク4は、インターネット等の通信ネットワークであり、端末装置2とは、光ファイバ等の有線通信ケーブルによって接続される場合や、無線LANのアクセスポイントを介して無線により接続される場合や、携帯電話端末等のように移動体ネットワークを介して無線により接続される場合が含まれる。
【0040】
端末装置2は、以下の機能を有する。
【0041】
(1)ユーザによる入力手段の操作に基づいて、所定のプロトコル、例えば、HTTPに従って、地図検索サーバ6のURL(Uniform Resource Locator)を送信して、地図検索ページの送信をリクエスト(例えば、HTTPリクエスト)し、地図検索サーバ6からレスポンス(HTTPレスポンス)として送信された地図検索ページを受信して画面に表示する。
【0042】
(2)ユーザにより入力手段から入力された住所や郵便番号等の検索キーを地図検索サーバ6に送信して、位置情報リストの送信をリクエスト(例えば、HTTPリクエスト)して、地図検索サーバ6からレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として送信された位置情報リストを受信して画面に表示する。
【0043】
(3)ユーザにより位置情報リストの中からクリック操作等により選択された位置情報(緯度経度)を地図検索サーバ6に送信して、位置情報に該当するメッシュに対応する地図画像ファイルに格納される地図画像データの送信をリクエスト(例えば、HTTPリクエスト)して、地図検索サーバ6からレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として送信された地図画像ファイルに格納する地図画像データを受信して画面の該当する位置に表示する。
【0044】
(4)スクロール操作に基づいて、位置情報を地図検索サーバ6に送信して、位置情報に該当する地図画像データの送信をリクエスト(例えば、HTTPリクエスト)して、地図検索サーバ6からレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として送信された地図画像データを受信して、画面の該当する位置に表示する。
【0045】
(5)地図検索サーバ6よりレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として送信された地図画像データとともに該地図画像データが含まれる地図画像ファイルに該当する後述するメッシュを特定するメッシュID(メッシュコードとも呼ぶ)を指定して、該メッシュについてのジャンル毎の後述するPOIスコアの送信をリクエスト(例えば、HTTPリクエスト)して、地図検索サーバ6からレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として送信されたジャンル毎のPOIスコアを受信して、メッシュIDとともにメモリに記憶する。POIとは、ユーザにとって役に立つあるいは興味のある地点であり、店舗(銀行、飲食店、コンビニエンスストア)、ホテル、病院、学校、ランドマーク等の広告の対象となり得る全てのジャンルの施設が含まれる。尚、地図画像サーバ6より地図画像データと同時メッシュID及びジャンル毎のPOIスコアが送信される場合は、POIスコアの送信のリクエストを省略することができる。
【0046】
(6)ユーザが入力手段によるスクロールが停止されているとき、地図が表示されている画面(以下、地図表示画面)の中心に表示されている地図画像データが含まれる地図画像ファイルに対応するメッシュ(以下、地図中心のメッシュ)についてのジャンル毎のPOIスコアを取得する。
【0047】
(7)ジャンル毎のPOIスコアに基づいて、表示する広告のジャンルを判断する。
【0048】
(8)表示する広告のジャンル及び地図中心のメッシュIDを指定して、広告リストの送信を広告サーバ12にリクエスト(例えば、HTTPリクエスト)して、広告サーバ12からレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として送信された広告リストを受信して、地図画面外又は地図画面内に広告リストを表示する。
【0049】
(9)広告リストの中からクリック操作等により選択された広告のリンク情報として設定されたURLを指定して、URLに該当するページの送信を該当するWWWサーバ18にリクエスト(例えば、HTTPリクエスト)して、WWWサーバ18よりレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として送信された広告主のページを受信して、画面に該ページを表示する。
【0050】
地図検索サーバ6は、POIDB8及び地図メッシュDB10を含み、以下の機能を有する。
【0051】
(1)POIDB8から各POI情報を読み出し、POIの位置情報(緯度経度)及びメッシュの位置情報(左隅の緯度経度1,右隅の緯度経度2)に基づいて、該POIが位置する所定の階層のメッシュを特定し、POIDB8に記憶された該POIのジャンルに従って、該メッシュについて、該ジャンルのPOI数をカウントしてPOIスコアを算出して、POIDB8に記憶する。
【0052】
(2)端末装置2から、所定のプロトコル(例えば、HTTP)に従って、住所、郵便番号等の検索キーから位置情報リストの送信のリクエスト受けると、POIDB8を検索し、該当する緯度経度の位置情報リストをレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として送信する。緯度経度の位置情報は、上記の検索キーを指定する方法は位置情報を得るための一例であり、勿論、他の方法によって得ることは可能である。
【0053】
(3)端末装置2から、位置情報リストの中からクリック操作等により選択された位置情報に該当する地図画像データの送信のリクエストを受けると、位置情報をキーとして、地図メッシュDB10を検索し、位置情報により指示される地点の地図画像データが含まれる地図メッシュDB10に格納されている地図画像ファイルから地図画像データを読み出し、当該地図画像ファルを一意に特定するメッシュID、並びに当該地図画像ファイルに格納されている地図画像データが表す地域の範囲(以下、地図画像データの地域範囲)、例えば、全体地図がメッシュに分割された当該地図画像データの地域範囲のメッシュの地図の所定の地点を原点とする地図座標空間の左上隅の緯度経度1及び右下隅の緯度経度2とともに地図画像データを端末装置2にレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として送信する。
【0054】
(4)端末装置2からレスポンスされた地図画像データが格納された地図画像ファイルに対応するメッシュのメッシュIDが指定されたスコアデータの送信のリクエスト(例えば、HTTPリクエスト)を受けると、メッシュIDに基づいて、地図メッシュDB10を検索して、ジャンル毎にPOIスコアを読み出し、端末装置2にレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として送信する。
【0055】
地図検索サーバ6のハードウェア構成は、端末装置2と同様に、CPU、表示装置、入力手段、ROM、メインメモリ、記憶媒体、I/Oコントローラ及び通信インタフェース部等を有する。各ハードウェアの機能は、端末装置2と同様なので説明を省略する。
【0056】
広告サーバ12は,以下の機能を有する。
【0057】
(1)図示しない広告提供に関わる者(広告の出稿を依頼された業者を含む、以下、広告主)が使用する図示しない広告主端末との間で所定のシーケンスに従って、広告主端末から送信されたアカウント及び認証のための広告主に関わる広告主情報を受信して、広告DB14に登録する。
【0058】
(2)広告主端末との間で所定のシーケンスに従って、広告主端末から送信された、広告が表示される地域、広告に関わるPOIのジャンル、名称、タイトル、本文、バナー広告画像及びURL等を広告DB14に登録する。広告が表示される地域は、後述するように、行政区域名や地図上でメッシュ等により指定できる。
【0059】
(3)端末装置2よりメッシュID及びジャンルが指定された広告リストの送信のリクエストを受けると、メッシュIDに基づいて、変換テーブル16を検索して、メッシュIDに対応する全ての地域IDを求める。地域ID及び指定されたジャンルに基づいて、広告DB14を検索して、地域ID及び指定されたジャンルに該当する広告に関わる名称、タイトル、本文、バナー広告画像、名称又はバナー広告画像のリンク情報としてのURLからなる広告リストをレスポンスとして端末装置2に送信する。
【0060】
広告サーバ12のハードウェア構成は、端末装置2と同様に、CPU、表示装置、入力手段、ROM、メインメモリ、記憶媒体、I/Oコントローラ及び通信インタフェース部等を有する。各ハードウェアの機能は、端末装置2と同様なので説明を省略する。
【0061】
図示しない広告主端末は端末装置2と同様の構成であり、ブラウザにより、所定のプロトコル(例えば、HTTP)による所定のシーケンスに従って、広告サーバ12から広告主のアカウント及び認証のためのページを受信して画面に表示する機能及び入力フィールド等に入力された広告主情報を広告サーバ12に送信する機能、並びにブラウザにより、所定のプロトコル(例えば、HTTP)による所定のシーケンスに従って、広告出稿に関わるページを広告サーバ12より受信して画面に表示する機能及び広告が表示される地域情報や広告に関わるPOIのジャンル、名称、タイトル、本文及びバナー広告画像等を広告サーバ12に送信する機能を有する。
【0062】
WWW(World Wide Web)サーバ18は、通信ネットワーク4上に配設されたサーバであり、例えば、広告リストで名称やバナー広告画像をクリックしたときの広告のメインコンテンツに移動するリンク情報としての設定されたURLに該当するサーバである。
【0063】
図2は、図1中の端末装置2の地図検索及び広告表示に係る機能ブロックである。図2に示すように、地図検索及び広告表示に係る機能ブロックは、イベント検知部50、リクエスト部52、レスポンス受信部54、データ表示部56及びスコアデータ判断部(広告ジャンル判断部)58から構成され、これらは、記憶装置に格納された該当プログラムがメインメモリにローディングされて、CPUによるプログラムの実行により実現される。
【0064】
イベント検知部50は、クリック検知部57及びスクロール検知部59などを有する。クリック検知部57は、地図検索の検索キーワードの検索窓への入力がマウスなどの入力手段による検索ボタンのクリック操作等により終了したこと、位置情報リスト中の位置情報がマウス等の入力手段によるクリック操作等により選択されたこと、広告リスト中の広告の名称やバナー広告画像等がクリックされたことなど、ユーザによる入力手段のクリック操作によるイベントの発生を検知して、検索キーワードや位置情報等の処理に必要な情報をパラメータとしてリクエスト部52を呼び出す。
【0065】
スクロール検知部59は、地図が表示された画面の上下・左右方向等へのスクロールが操作されたこと及びスクロール操作が停止したことを検知して、スクロールがされているとのインベントの発生を検知すると、スクロールの方向を示すスクロール情報をパラメータとしてデータ表示部56を呼び出し、スクロールが停止されているとのイベント発生を検知すると、スコアデータ判断部58を呼び出す。更に、イベント検知部50は、画面に表示された地図のマウス等の入力手段による拡大・縮小の指示を検知して、データ表示部56を呼び出す機能などを有する。
【0066】
リクエスト部52は、位置情報リクエスト部60、地図画像データリクエスト部62、スコアデータリクエスト部64及び広告リクエスト部66を有する。位置情報リクエスト部60は、ユーザにより検索窓に入力された表示対象の地図を指定する住所や郵便番号等を指定して、該当する緯度経度の位置情報リストの送信を地図検索サーバ6にリクエストする。位置情報等の表示対象の地図を指定する方法は、検索キーワードを指定すること以外にも指定可能であり、それぞれの指定方法に従って指定すれば良い。
【0067】
地図画像データリクエスト部62は、画面に表示する地図の緯度経度の位置情報を指定して、例えば、位置情報リストの中でクリック操作等により、選択されたリンク情報として設定された緯度経度の位置情報を指定して、該緯度経度の地点が含まれる地図画像データの送信を地図検索サーバ6にリクエストする。また、地図画像データリクエスト部62は、地図表示画面がスクロール操作されると、スクロール検知部59から通知されるスクロールされる方向に従って、緯度経度の位置情報を指定して、地図画像データの送信を地図検索サーバ6にリクエストする。Ajax(AsynchronousJavascript+XTML)のように、スクロール検知部59からの通知によらず、バックグラウンドで非同期に緯度経度の位置情報を指定して、地図画像データの送信をリクエストしても良い。
【0068】
スコアデータリクエスト部64は、受信した地図画像データが格納されている地図画像ファイルに該当するメッシュのメッシュIDを指定して、当該メッシュについてのジャンル毎のスコアデータの送信をリクエストする。例えば、地図検索サーバ6より地図画像データが格納されている地図画像ファイルに対応するメッシュのメッシュIDをレスポンスとして地図画像データとともに端末装置2に送信しておき、このメッシュIDを指定して、メッシュについてのスコアデータをリクエストする。
【0069】
広告リクエスト部66は、スコアデータ判断部58により判断された広告を表示するジャンル及び地図中心のメッシュIDを指定して、広告リストの送信を広告サーバ12にリクエストする。
【0070】
レスポンス受信部54は、地図検索サーバ6より、リクエストに対するレスポンスを受信するものであり、位置情報レスポンス受信部70、地図画像データレスポンス受信部72、スコアデータレスポンス受信部74及び広告レスポンス受信部76を有する。
【0071】
位置情報レスポンス受信部70は、位置情報リクエスト部60の位置情報リクエストに対する地図検索サーバ6からのレスポンスである位置情報リストを受信する。地図画像データレスポンス受信部72は、地図画像データリクエスト部62の地図画像データリクエストに対する地図検索サーバ6からのレスポンスである地図画像データ、地図画像データが含まれる地図画像ファイルの範囲を示す左隅の緯度経度1及び右隅の緯度経度2、並びに当該地図画像ファイルに該当するメッシュのメッシュIDを受信して、ハードディスク等に記憶する。
【0072】
スコアデータレスポンス受信部74は、スコアデータリクエスト部64のスコアデータリクエストに対する地図検索サーバ6からのレスポンスであるメッシュIDに該当するメッシュについてのジャンル毎のスコアデータを受信して、ハードディスク等に記憶する。広告レスポンス受信部76は、広告リクエスト部66の広告リストリクエストに対する地図検索サーバ6からのレスポンスである広告に関わる名称、電話番号、住所、バナー広告画像、名称やバナー広告画像のリンク情報として設定されたURLのリストを受信して、ハードディスク等に記憶する。
【0073】
データ表示部56は、地図画像データ表示部80及び広告表示部82を有する。地図画像データ表示部80は、地図画像データレスポンス受信部72が受信した地図画像データ及び当該地図画像データの地域範囲(緯度経度1,緯度経度2)から、位置情報として指定された緯度経度が地図表示画面の中心に位置するように、表示対象の地図画像データを編集して地図表示画面データを生成し、地図表示画面上に地図を表示する。
【0074】
複数の地図画像ファイルの地図画像データを用いた画面への表示は、各地図画像ファイルに格納された地図画像データの位置座標の画面上での移動量を算出し、この移動量に従って各地図画像データを編集して地図表示画面データを生成して、地図表示画面上に地図を表示する。
【0075】
スクロール検知部59より地図のスクロール操作が通知されると、その方向に従って、地図画像データの画面上での移動量を算出し、地図画像データレスポンス部74が受信した地図表示画面に表示する該当の地図画像データをハードディスクから読み出し、地図画面データを編集して地図表示画面データを生成して、地図表示画面上に地図を表示する。このとき、地図中心のメッシュはスクロールによる地図画像データの位置座標の移動量により算出される。
【0076】
また、イベント検知部50より拡大・縮小の操作が通知されると、地図画像データの拡大・縮小をした後、拡大・縮小後の地図画像データの位置座標の画面上での移動量に従って地図画像データの編集をして地図表示画面データを生成して、地図表示画面上に地図を表示する。尚、地図画像データの拡大・縮小は、地図画像データの位置座標を移動量に従って編集した後に、行っても良い。
【0077】
広告表示部82は、広告レスポンス受信部76が受信した名称、タイトル、本文、住所、電話番号及びバナー広告画像等の広告リストに基づいて、広告に関わるジャンルとともに地図外又は地図内に広告を表示する。地図外広告の一例として、最も高いスコアのジャンルのバナー広告を地図外に表示、または、地図外にPOI名称、タイトル、本文、住所、電話番号等の広告リストを表示し、バナー広告又はPOI名称をクリックすることによりリンク情報して設定されていたURLに該当するメインの広告コンテンツに移動する。
【0078】
地図内広告の一例として、広告対象のPOIの位置情報(緯度経度)が広告情報に含まれる場合は、位置情報に該当する地図表示画面上に該当POIの上に吹き出し表現でオーバーレイ表示して、消費者の注意を喚起する。吹き出しには広告のサマリ(タイトル、本文、電話番号、POI名称)が表示され、POI名称をクリックすることによりリンク情報として設定されていたURLに該当するメインの広告コンテンツに移動する。所定のクリック操作により、例えば、施設情報の表示のクリック操作に基づいて地図表示画面上にPOIを動的に表示する場合は、POIスコアの高いジャンルのPOIを優先的に表示するようにする。
【0079】
スコアデータ判断部58は、スクロール検知部59よりスクロールが停止していると通知されると、地図中心のメッシュのメッシュIDを算出する。スコアデータレスポンス受信部74により受信された当該メッシュIDに該当するメッシュについてのジャンル毎のPOIスコアをハードディスク等から読み出す。POIスコアの最も高いジャンルから順に広告リストの送信をリクエストするように広告リクエスト部66に指示する。
【0080】
ここで、ユーザは地図検索を行っているときは、地図表示画面の中心及びその周辺に位置するPOIに注目していると考えられる。この地域に最もPOI数が多くPOIスコアの高いジャンルをユーザが注目しているものと予測されるので、かかるジャンルの広告を優先的に表示することにより、ユーザが注目する箇所に関連性のあるジャンルの広告を表示することができ、広告主にとっては広告効果を向上させることができ、ユーザにとって、嗜好や注目しているジャンルに合致した広告が表示されて、利便性が向上する。
【0081】
図3は、図1中の地図検索サーバ6の機能ブロック図である。図3に示すように、地図検索サーバ6は、リクエスト受信部90、位置情報検索部92、地図画像データ取得部94、POI情報登録部96、スコア付与部98、スコア検索部100及びレスポンス送信部102から構成され、記憶装置に格納された該当プログラムがメインメモリにローディングされて、CPUによるプログラムの実行により実現される。
【0082】
リクエスト受信部90は、位置情報リクエスト受信部100、地図画像データリクエスト受信部112及びスコアデータリクエスト受信部114を含む。位置情報リクエスト受信部100は、端末装置2から住所、郵便番号等の検索キーワードが指定された位置情報リストのリクエストを受信して、検索キーワードを位置情報検索部92に出力する。
【0083】
地図画像データリクエスト受信部112は、端末装置2から位置情報が指定された地図画像データのリクエストを受信して、位置情報を地図画像データ取得部94に出力する。スコアデータリクエスト受信部114は、端末装置2からスコアデータを指定する情報(例えば、メッシュID)が指定されたスコアデータのリクエストを受信して、スコアデータを指定する情報をスコア検索部100に出力する。
【0084】
位置情報検索部92は、位置情報リクエスト受信部110が受信した検索キーワードに基づいて、POIDB8を検索して、位置情報リストを取得する。地図画像データ取得部94は、地図画像データリクエスト受信部112が受信した位置情報から地図メッシュDB10を検索して、位置情報により指示される地点の地図画像データが含まれる地図メッシュDB10に格納されている地図画像ファイルに該当するメッシュのメッシュID及び当該地図画像ファイルに格納されている地図画像データの地域範囲(緯度経度1,2)並びにメッシュIDに対応する地図画像ファイルから地図画像データを取得する。
【0085】
POI情報登録部96は、例えば、入力手段を用いて各POI情報(ジャンル、POI名称、位置情報、住所、電話番号、緯度経度等)を入力して、POI情報をPOIDB8に登録する。
【0086】
スコア付与部98は、POIDB8から各POIのジャンル及び緯度経度を読み出し、所定の次数の地図メッシュDB10に記憶された各地図画像ファイルに該当する各メッシュIDについて、該メッシュIDについての緯度経度1,2及び該POIの緯度経度から該メッシュIDのメッシュにPOIが位置する否かを判断して、該メッシュに位置するPOIの全体のPOI数及び該POIのジャンルについてPOI数をカウントして、POIスコアを算出し、地図メッシュDB10に該当のメッシュIDについてPOI数及びジャンル毎のPOIスコアを書き込む。
【0087】
ここで、所定の次数のメッシュとしているのは、ユーザが特定のジャンルのPOIに注目して、地図検索を行う場合、メッシュの縮尺が一定以上(メッシュの次が所定の次数以上)に限られるものと予測されるからである。最高次数のメッシュ以外のメッシュについては、該メッシュが分割された下位の全てのメッシュのPOI数及びジャンル毎のPOIスコアを加算して算出しても良いし、最高次数のメッシュと同様に算出しても良い。尚、メッシュが分割された複数の下層のメッシュはメッシュIDにより判別される。
【0088】
スコア検索部100は、スコアデータリクエスト受信部114が受信したメッシュIDに基づいて、地図メッシュDB10を検索して、メッシュIDに該当するジャンル毎のPOIスコアを取得する。尚、POIスコアは端末装置2からスコアデータのリクエストがされなくても、地図検索サーバ6が、地図画像データ及び地図画像データの地域範囲とともに、ジャンル毎のPOIスコアをレスポンスするようにしても良い。この場合は、図2中のスコアデータリクエスト部64は不要となる。
【0089】
レスポンス送信部102は、位置情報レスポンス部115、地図画像データレスポンス部116及びスコアデータレスポンス部118を有する。位置情報レスポンス部115は、位置情報検索部92が取得した位置情報リストをレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として端末装置2に送信する。
【0090】
地図画像データレスポンス部116は、地図画像データ取得部94が取得した地図画像データ、並びに地図画像データが含まれる地図画像ファイルに該当するメッシュのメッシュID及び地図画像データの地域範囲をレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として端末装置2に送信する。
【0091】
スコアデータレスポンス部118は、スコア検索部100が取得したジャンル毎のPOIスコアをレスポンス(HTTPレスポンス)として端末装置2に送信する。
【0092】
本実施形態では、端末装置2が、緯度経度の地点が地図表示画面の中心となるように、地図画像データの位置座標を編集し、地図表示画面を生成しているが、地図検索サーバ6側で、位置情報が指示する緯度経度が中心に位置するように、複数の地図画像ファイルに格納された地図画像データの移動量を算出し、移動量に従って地図画像データの位置座標を編集し、地図画像データのレスポンスをするようにしても良い。こうすることにより、端末装置2の処理負担を軽減させることができる。
【0093】
図4は図1中の広告サーバ12の機能ブロック図である。図4に示すように、広告サーバ12は、リクエスト受信部150、広告登録部152、広告検索部154及びレスポンス送信部156から構成され、記憶装置に格納された該当プログラムがメインメモリにローディングされて、CPUによるプログラムの実行により実現される。
【0094】
リクエスト受信部150は、広告登録リクエスト受信部160及び広告検索リクエスト受信部162を含む。広告登録リクエスト受信部160は、広告登録のための図示しない広告主端末との間の所定のシーケンスに従った広告登録に関わるリクエストを受信して、広告登録に関わる情報を広告登録部152に出力する。広告登録に関わるリクエストには、広告主のアカウントを取得するための名称等の広告主情報及び認証情報を登録するための該当のページの送信のリクエスト、ページの該当する入力フィールドに入力された広告主情報及び認証情報の登録リクエスト、並びに広告情報を登録するための該当のページの送信のリクエスト、ページに入力された広告情報の登録リクエストがある。
【0095】
広告情報には、名称、ジャンル、タイトル、本文、バナー広告画像及びURL並びに広告の表示を希望する地域情報がある。地域情報は、行政区域名称の入力又はクリックすることによる指定、地図上のメッシュを指定することによる指定、画面に表示された地図上で地域を囲む複数の緯度経度で示されるポリゴンを指定することによる指定をすることができる。
【0096】
広告登録部152は、広告登録リクエスト受信部160が受信した広告主情報及び認証情報を図示しない広告主データベースに登録する。また、広告登録リクエスト受信部160が受信した広告の表示を希望する地域情報、並びに名称、ジャンル、タイトル、本文、バナー広告画像及びURL等の広告情報を受け取ると、広告IDを付与して、広告IDとともに地域情報に該当する地域ID及び広告情報を広告DB14に登録する。
【0097】
地域IDは、行政区域名称が指定された場合は行政区域に該当する地域IDが付与される。メッシュが指定された場合はメッシュIDが地域IDとして付与される。ポリゴンで指定された場合はポリゴンを囲む長方形の左上隅の緯度経度1,右下隅の緯度経度2に該当する地域IDが付与される。このように、地域情報は、行政区間名称や地図上で地域を指定することができる。
【0098】
広告検索部154は、広告検索リクエスト受信部162が受信したメッシュIDに基づいて、変換テーブル16を検索して、メッシュIDに対応する全ての地域IDを取得する。広告検索リクエスト受信部162が受信したジャンル及び取得した地域IDに基づいて、広告DB14を検索して、ジャンル及び地域IDに一致する全ての広告の名称、ジャンル、タイトル、本文、バナー広告画像及びURL等の広告情報のリストである広告リストを取得する。
【0099】
レスポンス送信部156は、広告登録レスポンス部170及び広告検索レスポンス部172を有する。広告登録レスポンス部170は、広告登録リクエスト受信部160が受信した広告主情報及び認証情報、並びに地域情報及び広告情報を登録するためのページをレスポンス(例えば、HTTPレスポンス)として端末装置2に送信する。広告検索レスポンス部172は広告検索部154が取得した広告リストをレスポンス(HTTPレスポンス)として端末装置2に送信する。
【0100】
図5は図1中のPOIDB8の構成例を示す図である。図5に示すように、POIDB8には、各POIについて、POIID、名称、緯度経度、ジャンル、住所及び郵便番号等が記憶されている。住所等が検索キーワードとして端末装置2により指定されると、当該検索キーワードに基づいて、POIDB8が検索され、検索キーワードで指定された住所等を含む緯度経度の位置情報リストが得られる。また、各POIのジャンル及び緯度経度に基づいて、所定の次数のメッシュに対して、ジャンル毎のPOIスコアが付与される。尚、POIDB8の各POIに最高次数のメッシュのメッシュIDを登録しておき、メッシュIDに基づいて、各POIが存在するメッシュを特定して、POIスコアを付与するようにしても良い。
【0101】
図6は図1中の地図メッシュDB10のメッシュ及びPOIスコアを示す図であり、図6(a)は地図画像データを示す図、図6(b)はスコアデータを示す図である。図6(a)に示すように、全体地図、例えば、日本地図が所定の大きさ(約80km×約80km)のメッシュに分割された1次メッシュ、1次メッシュが8×8に分割された2次メッシュ、2次メッシュが10×10に分割された3次メッシュ、更に、4次メッシュ、・・・、と高次メッシュに分割されている。本例では、6次メッシュまで分割されている。各メッシュに含まれる地域の地図画像データが各メッシュに対応して地図画像ファイルに格納されている。そして、高次のメッシュになるに従って、メッシュの地図の範囲が小さくなり、縮尺が大きくなる。
【0102】
各メッシュの地図における地図画像データは、該メッシュの所定の位置、例えば、左上隅を原点とし、縦及び横方向に所定の範囲の地図座標空間において記述され、地図画像ファイルが作製されている。このように、地図画像データは、縮尺に応じてメッシュのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有する。
【0103】
一方、図6(b)に示すように、所定の階層のメッシュ(例えば、5次及び6次メッシュ)について、全体のPOI数及びジャンル毎のPOIスコアが地図メッシュDB10に記憶されている。POI数は、当該メッシュに位置するPOIDB8に記憶されたPOI全体のPOI数であり、POIスコアは当該メッシュに位置するPOIDB8に記憶されたジャンル毎のPOI数である。
【0104】
図7は、図1中の地図メッシュDB10の構成図を示す図である。図7に示すように、地図メッシュDB10は、地図インディクスファイル180とメッシュ毎に設けられた図示しない複数の地図画像ファイルから構成される。地図インデックスファイル180には、各メッシュのメッシュID、POI数、ジャンル毎のPOIスコア、緯度経度1及び緯度経度2が格納されている。メッシュIDと地図画像ファイルとは1対1に対応しており、メッシュIDにより地図画像ファイルが特定される。POI数は、メッシュに位置するPOI全体の数である。ジャンル毎のPOIスコアは、メッシュに位置するジャンルのPOI数である。ジャンルとは、POIの種別を表すものであり、例えば、本屋、古本屋、電気店、予備校等の各種学校、病院等が挙げられる。
【0105】
緯度経度1,2はメッシュIDに対応する地図画像ファイルに記憶される地図画像データの地域範囲を示すものであり、例えば、緯度経度1は、地図画像ファイルに対応するメッシュの左上隅の地点の緯度経度、緯度経度2は、当該メッシュの右下隅の地点の緯度経度である。各地図画像ファイルは、各メッシュについて、地図データがラスタ化された画像データファイルであり、例えば、GIF形式の地図画像ファイルである。
【0106】
図8は図1中の広告DB14の構成図である。図8に示すように、広告DB14には、各広告について、広告ID、地域ID、ジャンル、タイトル、本文、URL、店舗名称、住所、電話番号及び図示しないバナー広告画像から構成される。広告IDは広告を特定するIDであり、広告情報を広告DB14に登録する場合に付与する。地域IDは行政区域名称や地図上で指定された広告を希望する地域に該当するIDである。ジャンル(属性)は広告に関わるPOIのジャンルである。タイトルは広告の見出しである。本文は広告内容を示す広告本文である。
【0107】
URLは店舗名称やバナー広告画像がクリックされたときに移動するメインの広告コンテンツのURLである。店舗名称は、広告に関わる店舗の名称である。住所及び電話番号は広告の店舗についてのものである。尚、広告に関わる店舗の位置情報(緯度経度)を広告情報として広告DB14に登録しても良い。この場合は、広告を表示する際に、地図表示画面内の緯度経度に該当する位置に吹き出し表現をオーバーレイ表示することができる。吹き出しには、広告の店舗名称、タイトル、本文等のサマリが表示されて、クリックすることにより、メインの広告コンテンツに移動する。
【0108】
図9は図1中の変換テーブル16を示す図である。図9に示すように、変換テーブル16は地域IDとメッシュIDとの関係を示すテーブルである。地域IDは図8中の地域IDに該当するものであり、行政区域名称に対する地域ID、メッシュに対する地域ID、ポリゴンに対する地域ID等がある。行政区域名称に対する地域IDは階層的(例えば、狭い行政区域は、該行政区域を含むより広い行政区域の地域IDを一部に含む)に予め付与された行政コード等である。メッシュが指定された場合は、地域IDはメッシュIDである。ポリゴンが指定された場合は、ポリゴンを含む長方形の左上隅及び右下隅の緯度経度1,2を用いて地域IDが付与される。地域IDに該当するメッシュIDは地域IDに該当する地域を含む最も縮尺の大きなメッシュのメッシュIDである。
【0109】
図10及び図11はスコアの付与工程を示す図である。地図を作製する上で必須の工程であるステップS2で、ツールを用いて、例えば、ベクトルデータ形式の地図画像データを格納する地図メッシュDB10に地図画像ファイルを作製する。この地図画像データには、ベクトルデータ形式のPOIの位置を示す注記が含まれる。尚、POIDB8に登録されるPOIは注記に限らない。ステップS4で入力手段により入力された各POIの名称、緯度経度、ジャンル、住所及び電話番号等をPOIDB8に登録する。このとき、POIIDをPOIに付与して、POIIDも共にPOIDB8に登録する。
【0110】
ステップS6で図11に示すスコア付与を行う。図11中のステップS10でPOIDB8を検索する。ステップS12で次のPOIが有るか否かを判断する。肯定判定ならば、ステップS14に進む。否定判定ならば、POIDB8に記憶されている全てのPOIについてステップS10〜S20のPOIスコアの算出の処理が終了したので、ステップS22に進む。
【0111】
ステップS14でPOI(緯度経度、ジャンル)を取得する。ステップS16でPOIの緯度経度より該POIが位置する最も次数の高いメッシュのメッシュIDを決定する。例えば、最も次数の高い各メッシュIDに該当するメッシュ(例えば、6次メッシュ)の緯度経度1,2より、POIの緯度経度の地点が当該メッシュに含まれるか否かにより判定する。
【0112】
ステップS18で当該メッシュIDについて、POI数をインクリメントして、地図メッシュDB10に書き込む。ステップS20で当該メッシュIDについて、当該POIのジャンルのPOI数をインクリメントして、POIスコアとして、地図メッシュDB10に書き込み、ステップS10に戻る。このとき、POIの緯度経度から当該メッシュの中心から当該メッシュ内の一定の距離以内にあるPOIに基づいて、POI数及びジャンル毎のPOIスコアを付与しても良い。
【0113】
ステップS22において、所定の次数(例えば、5次)の各メッシュのメッシュIDについて、POIDB8に記憶されている全POIのPOI数を算出して、地図メッシュDB10に書き込み、各ジャンルのPOIスコアを算出して、地図メッシュDB10に書き込む。
【0114】
ステップS22の処理は、最も次数の高いメッシュについてのステップS10〜S20と同様の処理であっても良いし、各メッシュが分割された複数の直ぐ下層のメッシュIDを算出して、これらのメッシュIDに基づいて、地図メッシュDB10を検索して、これらのメッシュIDについてのPOI数及びジャンル毎のPOIスコアを加算して算出するようにしても良い。例えば、6次のメッシュが最も次数の高い場合、5次のメッシュMが6次のメッシュM1〜Mnに分割されているとき、メッシュMi(i=1〜n)のPOI数及びジャンル毎のPOIスコアを加算すれば良い。
【0115】
図12は端末装置2の処理フローチャート、図13は地図検索サーバ6の処理フローチャート、図14はシーケンスチャートである。地図検索サーバ6にアクセスすると、地図検索サーバ6より該当ページがレスポンスされ、端末装置2はレスポンスを受信して、画面にページを表示する。
【0116】
図12中のステップS50で、イベントが検知されたものとする。例えば、検索窓に位置検索キーワード、例えば、古本街を検索しようとして、東京都千代田区神田神保町等の地域が入力され、入力終了を指示する操作、例えば、「検索ボタン」がクリック操作により押されると、このクリック操作がイベントとして検知される。
【0117】
ステップS52で、端末装置2は、図14中の(2)に示すように、地図検索サーバ6に位置検索キーワードを指定し、位置情報をリクエストする。図13中のステップS100で、地図検索サーバ6は、端末装置2からのリクエストを受信する。ステップS102で位置情報がリクエストされたか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS104に進み、否定判定ならば、ステップS110に進む。ここでは、位置情報がリクエストされたので、ステップS104に進む。
【0118】
ステップS104で、位置検索キーワードに基づいて、POIDB8を検索する。ステップS106で、位置検索キーワードに該当する位置情報リストを取得する。ステップS108で、図14中の(4)に示すように、位置検索サーバ6は、位置情報リストをレスポンスとして、端末装置2に送信する。
【0119】
地図検索サーバ6からレスポンスされた位置情報リストは図12中のステップS54で受信される。ステップS56で位置情報リストを画面に表示する。ユーザは画面に表示された位置情報リストの中からクリック操作等により位置情報を選択したものとする。
【0120】
クリック操作等による選択は、ステップS50でイベントとして検知されて、ステップS58で、端末装置2は、図14中の(6)に示すように、選択された位置情報を指定し、地図画像データの送信を地図検索サーバ6にリクエストする。
【0121】
地図検索サーバ6は、図13中のステップS100でリクエストを受信し、ステップS102が否定判定の場合、ステップS110で、リクエストが地図画像データのリクエストであるか否かを判定し、肯定判定の場合には、ステップS112に進む。
【0122】
ステップS112で、位置情報を検索キーとして、地図メッシュDB10中の地図インデックスファイル180を検索して、該当するメッシュIDを取得する。ステップS114で、メッシュIDに該当する地図画像ファイルより地図画像データ、並びに地図インデックスファイル180よりメッシュID及び地図画像データの地域範囲を示す緯度経度1,2を取得する。地図検索サーバ6は、ステップS116で、図14中の(8)に示すように、地図画像データ並びにメッシュID及び緯度経度1,2を地図画像データレスポンスとして送信する。
【0123】
端末装置2は、図12中のステップS60で、地図画像データレスポンスを受信する。ステップS62で、図14中の(10)に示すように、地図画像データが含まれる地図画像ファイルに対応するメッシュのメッシュIDを指定して、スコアデータの送信をリクエストする。地図検索サーバ6は、図13中のステップS100で、リクエストを受信し、ステップS100、S102、ステップS110及びステップS118での処理を経て、ステップS118が肯定判定の場合、ステップS120に進む。ステップS120では、指定されたメッシュIDに基づいて、地図メッシュDB10を検索する。
【0124】
ステップS122で、メッシュIDについてのジャンル毎のPOIスコアを取得する。ステップS124で、図14中の(12)に示すように、スコアデータをレスポンスとして送信する。端末装置2は、図12中のステップS64で、スコアデータのレスポンスを受信する。ステップS66で、受信した地図画像データ及び地図画像デ―タの地域範囲(緯度経度1,2)から、位置情報として指定された緯度経度が地図表示画面の中心に位置するように、地図画像データの位置座標を編集して、地図表示画面データを生成する。
【0125】
このとき、複数の地図画像ファイルの地図画像データを用いた画面への表示は、各地図画像ファイルに格納された地図画像データの位置座標の移動量を算出し、この移動量に従って各地図画像データを編集し、地図表示画面データを生成する。ステップS68で、図14中の(14)に示すように地図画面データを画面に表示する。
【0126】
ユーザは、スクロール操作がされると、その方向に従って、地図画像データの移動量を算出し、地図表示画面に表示する該当の地図画像データをハードディスクから読み出し、移動量に従って地図画面データを編集して地図表示画面データを生成し、地図表示画面上に地図を表示する。このとき、地図表示画面の中心の地図画像データが含まれる地図画像ファイルに対応するメッシュはスクロールによる地図画像データの位置座標の移動量により算出される。
【0127】
また、拡大・縮小の操作が通知されると、地図画像データの拡大・縮小をした後、拡大・縮小後の地図画像データの位置座標の移動量に従って地図画像データの編集をして地図表示画面データを生成し、地図表示画面上に地図を表示する。尚、地図画像データの拡大・縮小は、地図画像データの位置座標を移動量に従って編集した後に、行っても良い。
【0128】
ユーザは地図を上下・左右・斜めにスクロールをしながら注目している街を検索しており、スクロールを停止したとする。このとき、例えば、図15に示すように、地図表示画面にはメッシュM11,M12,M13,M21,M22,M23,M31,M32,M33等の地図画像データが地図表示画面に表示されているとする。尚、図15では、地図中心のメッシュとその周辺のメッシュを記載している。例えば、千代田区神田神保町の古本街を検索しているとすると、ユーザは、地図中心のメッシュM22に注目しており、ここに古本店が集中している。
【0129】
図12中のステップS70で、地図中心に表示される地図画像データが含まれる地図画像ファイルに該当するメッシュのメッシュIDを取得する。例えば、図15においては、地図表示画面の中心のメッシュはM22である。ステップS72で、当該メッシュIDについてのジャンル毎のPOIスコアを取得する。
【0130】
ステップS74でジャンル毎のPOIスコアに基づいて、図14中の(16)に示すように、リクエストする広告を判断する。例えば、POIスコアが最大のジャンルを最優先に表示する広告と判断して、リクエストする広告のジャンルとする。例えば、図15において、ユーザが古本屋を検索しているとすると、地図中心のメッシュM22にジャンル古本屋が数多く位置し、最も高いPOIスコアとなり、古本屋がリクエストするジャンルであると判断する。
【0131】
ステップS76でジャンル及び地図中心のメッシュのメッシュIDを指定して、図14中の(18)に示すように、広告リストの送信をリクエストする。広告サーバ12は端末装置2からの広告リストの送信のリクエストを受信すると、指定されたメッシュIDに基づいて、変換テーブル16を検索して、メッシュIDに該当する全ての地域IDを取得する。ここで、該当する地域IDは複数存在する場合がある。
【0132】
このとき、取得した地域IDに該当する地域は行政区域名が指定されている場合は、行政区域を含む最も縮尺の大きなメッシュが指定されたメッシュに一致する場合、メッシュが指定されている場合は当該メッシュが指定されたメッシュに一致する場合、ポリゴンが指定されている場合は、ポリゴンを囲む最も縮尺の大きなメッシュが指定されたメッシュに一致する場合に当該地域IDがメッシュIDに該当する。
【0133】
尚、ポリゴンを指定された場合は、当該ポリゴンに関わる地域IDとメッシュIDとの関係を変換テーブル16に登録せずに、地域IDが示すポリゴンを囲む長方形のエリアの左隅の緯度経度1及び右隅の緯度経度2から、リバースジオコーダにより該当するメッシュIDを算出するようにしても良い。
【0134】
取得した地域ID及びリクエストで指定されたジャンルに基づいて、広告DB14を検索して、地図ID及びジャンルに該当する名称、住所、電話番号、バナー広告画像及びURLから成る広告リストを取得する。図14中の(20)に示すように、名称、タイトル、本文、住所、電話番号、バナー広告画像、名称やバナー広告画像のリンク情報としてのURLの広告リストをレスポンスとして端末装置2に送信する。
【0135】
図12中のステップS78でレスポンスとしての広告リストを受信して、地図表示画面外又は地図表示画面内に表示する。例えば、図15に示すように、地図表示画面の外に、例えば、上からタイトル(コンテンツがリンクされている)、広告本文及びURL(広告主サイトのトップページのURL)等の広告リストを表示する。例えば、古本街を検索しているユーザにとって、古本屋のジャンルのPOIスコアが最も高くなり、書店の広告リストが表示されるので、ユーザが注目している箇所に関連性の強いジャンルの広告が表示され、ユーザの嗜好や属性には合致して、注目しているジャンルの広告が表示され利便性が向上する。
【0136】
以上説明した本実施形態によれば、スクロールが停止したとき、地図中心のメッシュのPOIスコアの高いジャンルの順に広告を表示するので、ユーザの注目している箇所に関連性の強いジャンルの広告が表示され、ユーザの嗜好や属性には合致し、利便性が向上する。また、広告主にとっても、ユーザが注目している箇所に関連性の強いジャンルの広告が表示されるので広告の効果が向上する。更に、広告の表示を希望する地域を行政区域名や地図上で指定できるので、広告主にとっては厳密に対象箇所を指定しなくても、指定した地域において、広告主の指定したジャンルに興味があると考えられるユーザに対して広告を表示させることが可能となる。
【0137】
第2実施形態
本発明の第2実施形態による図1と同様に構成される広告表示システム199では、地図検索サーバ202は所定の次数の各メッシュについて、ジャンル毎のスコアとして、POIスコアに加えて後述するZスコアを付与するようにした点が図1中の地図検索サーバ6と異なる。端末装置200はZスコア及びPOIスコアに基づいて、表示するジャンルの広告を判断するようにした点が図1中の図1中の端末装置2と異なる。地図メッシュDB204はジャンル毎のスコアとしてPOIスコア及びZスコアを記憶している点が図1中の地図メッシュDB10と異なる。
【0138】
図16は端末装置200の機能ブロック図であり、図2中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。同一の符号を附した構成要素についてはその説明を省略する。レスポンス受信部210中のスコアデータレスポンス受信部230はジャンル毎のスコアとして、POIスコア及びZスコアを受信する。スコアデータ判断部212はスコアデータレスポンス受信部230が受信したジャンル毎のPOIスコア及びZスコアに基づいて、地図中心のメッシュのメッシュIDについて、Zスコアが閾値(例えば、1)よりも大きなジャンルがあれば、当該ジャンルの広告を表示する広告と判断して、Zスコアが閾値よりも大きなジャンルがなければ、POIスコアが最も大きなジャンルの広告を優先的に表示するよう判断する。
【0139】
図17は地図検索サーバ202の機能ブロック図であり、図3中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。
【0140】
スコア付与部252は、以下の機能を有する。
【0141】
(1)POIDB8よりPOIを読み出して、所定の次数の各メッシュi(i=1〜m)について、該メッシュi(i=1〜m)に位置する全体のPOI数及びジャンルj(j=1〜n)毎にPOIスコアij(i=1〜m,j=1〜n)を算出する。
【0142】
(2)同一の次数のメッシュi(i=1〜m)全体において、各ジャンルj(j=1〜m)毎に、POIスコアij(i=1〜m)の平均値μj(j=1〜n)及び標準偏差σj(j=1〜n)を算出する。標準偏差σjは、各メッシュi(i=1〜m)のジャンルjについて、POIスコアij(i=1〜m)と平均値μjとの差の2乗のメッシュi(i=1〜m)についての加算和をメッシュi(i=1〜m)の個数mで割った値の平方根である。
【0143】
(3)各メッシュi(i=1〜m)について、平均値μj,標準偏差σj、POIスコアijから、メッシュiのジャンルj毎の第1Zスコア(以下、Z1スコア)ijを算出する。Z1スコアは、POIスコアijと平均値μjとの差を標準偏差σjで除算した値((POIスコアij−μj)/σj)である。第1Zスコアijは平均値が0、標準偏差が1の正規化された値である。Z1スコアij>1の場合、メッシュiに存在するジャンルjのPOI数が標準よりも大きく離れていることを意味する。Z1スコアijが正なら標準よりも大きく、負なら標準よりも小さいことを意味する。
【0144】
(4)各ジャンル(j=1〜n)についてZ1スコアij(i=1〜m)が所定値の閾値(例えば、閾値=1)よりも大きなメッシュ群Ajをジャンルj毎に求める。このメッシュ群Ajは、ジャンルjのPOIが比較的多く存在しているメッシュの集合である。
【0145】
(5)各ジャンルj(j=1〜n)について、メッシュ群AjにおけるジャンルjのPOIスコアの平均値μAj及び標準偏差σAjを算出する。標準偏差σAjは、メッシュ群Ajに属するPOIスコアij(i=1〜m)と平均値μAjとの差の2乗のメッシュ群Ajに属するメッシュについての加算和をメッシュ群Ajに属するメッシュの個数で割った値の平方根である。
【0146】
(6)各ジャンルj(j=1〜n)について、メッシュ群Ajに属するメッシュの第2Zスコア(以下、Z2スコア)を算出する。Z2スコアは、メッシュ群Ajに属するメッシュのPOIスコアと平均値μAjとの差を標準偏差σAjで除算した値(POIスコア−μAj)/σAj)であり、メッシュ群Ajにおいて、ジャンルjのPOI数の平均値が0、標準偏差が1に正規化された値である。Z2スコアは、各ジャンルjについて、POIが比較的多く存在しているメッシュ群Ajの中でPOIの偏差が標準偏差σAjで正規化されており、POIが集中して存在する度合いが正確に判別できる。例えば、Z2スコアが1よりも大きなジャンルについては、当該メッシュにそのジャンルのPOIが特に多く含まれると判断できる。
【0147】
(7)所定の次数のメッシュについて、各ジャンル毎のPOIスコア及びZ2スコアを地図メッシュDB204に書き込む。ここで、Z1スコアが閾値を超えない当該メッシュのジャンルについては、負の所定値をZ2スコアとして地図メッシュDB204に書き込む。
【0148】
スコア検索部254は、メッシュIDに基づいて、地図メッシュDB204を検索して、POI数、ジャンル毎のPOIスコア及びZ2スコアを取得する。スコアデータレスポンス送信部256中のスコアデータレスポンス部260は、スコア検索部254が取得した指定されたメッシュIDについてのPOI数、ジャンル毎のPOIスコア及びZ2スコアをレスポンスする。
【0149】
図18及び図19は、地図メッシュDB204を示す図である。図18及び図19に示すように、地図メッシュDB204に含まれる地図インデックスファイル270には、全体のPOI数及びジャンル毎のPOIスコアに加えて、ジャンル毎のZ2スコアが記憶されている。
【0150】
本実施形態では、広告表示システム199、端末装置200、地図検索サーバ202及び地図メッシュDB204が、図1中の広告表示システム1、端末装置2、地図検索サーバ6及び地図メッシュDB10とは異なることから符号を変えている。
【0151】
図20〜図22はスコアの付与工程を示す図である。図23はZ1スコア及びZ2スコアを示す図であり、横軸にZ1スコア、縦軸にメッシュコード数を示している。ステップS150,S152の処理は、図10中のステップS2,S4の処理と同様である。ステップS154で図21に示すスコア付与を行う。
【0152】
図21中のステップS180でPOIDB8を検索する。ステップS182で次のPOIが有るか否かを判断する。肯定判定ならば、ステップS184に進む。否定判定ならば、最も次数の高いメッシュについて、POIDB8に記憶されている全てのPOIについてステップS180〜S192のPOIスコアの算出の処理が終了したので、ステップS194に進む。
【0153】
ステップS184でPOI(緯度経度、ジャンル)を取得する。ステップS186でPOIの緯度経度より該POIが位置する最も次数の高いメッシュのメッシュIDを決定する。ステップS188で当該POIが当該メッシュの中心から一定距離内であるか否かを判断する。例えば、POIの緯度経度とメッシュの中心の緯度経度からPOIのメッシュの中心からの距離を算出することにより判断する。肯定判定ならば、ステップS190に進む。否定判定ならば、ステップS180に戻る。
【0154】
ステップS190で当該メッシュIDについてPOI数をインクリメントして、地図メッシュDB204に書き込む。ステップS192で当該メッシュIDについて当該POIのジャンルのPOI数をインクリメントして、POIスコアとして地図メッシュDB204に書き込み、ステップS180に戻る。
【0155】
ステップS194で、所定の次数の各メッシュのメッシュIDについて、POIDB8に記憶されている全POIのPOI数を算出して、地図メッシュDB204に書き込み、各ジャンルのPOIスコアを算出して、地図メッシュDB204に書き込む。ステップS194の処理は、最も次数の高いメッシュについてのステップS180〜S192と同様の処理により算出する。
【0156】
ステップS196で図22に示す処理を行う。図22中のステップS250でPOIDB8よりPOIを読み出して、最も次数の高い各メッシュi(i=1〜m)について、該メッシュi(i=1〜n)に位置するジャンルj(j=1〜n)毎のPOIスコアij(i=1〜n,j=1〜m)の平均値μj(j=1〜n)及び標準偏差σj(j=1〜n)を算出する。
【0157】
ステップS252で各メッシュi(i=1〜n)について、平均値μj,標準偏差σj、POIスコアijから、メッシュiのジャンルj毎のZ1スコアijを算出する。Z1スコアは、POIスコアijと平均値μjとの差を標準偏差σjで除算した値である。ステップS254で各ジャンル(j=1〜m)毎にZ1スコアijが所定値の閾値(例えば、閾値=1)よりも大きなメッシュ群Ajを求める。
【0158】
図23に示すように、所定の次数のメッシュ、例えば、最高の次数のメッシュ全体において、ジャンルjについてのZ1スコアをメッシュコード数でカウントして、横軸にZ1スコア、縦軸にメッシュコード数を表すと、Z1スコアは平均値が0、標準偏差が1に正規されていることから、Z1スコアによりジャンル毎のPOIの分布を把握することができる。尚、Z1スコアに対するPOI数はμj+σj×Z1スコアである。図23中のジャンルjのZ1スコアが1以上の区間Aに属するメッシュには、ジャンルjのPOIが比較的数多く存在する。
【0159】
ステップS256で、各ジャンルj(j=1〜m)について、各メッシュ群AjにおけるジャンルjのPOIスコアの平均値μAj及び標準偏差σAjを算出する。ステップS258で、各ジャンルj(j=1〜m)について、各メッシュ群Ajに属するメッシュのZ2スコアを算出する。Z2スコアは、当該メッシュのPOIスコアと平均値μAjとの差を標準偏差σAjで除算した値である。
【0160】
図23に示すように、ジャンルjのZ2スコアが1以上の区間Bに属するメッシュには、当該ジャンルjのPOIが特に集中して存在する。例えば、ジャンルjが古本店であれば、そのメッシュは古本街の地図であると判断することができる。POIスコアを統計処理せずに単にPOIスコアの多少だけでは、そのメッシュに特にジャンルのPOIが存在すると判断できない。例えば、特定のジャンル、例えば、飲食店等は他のジャンルのPOIに比べてその数は多く、また、POI数が少ないジャンルもあるからである。各ジャンル毎にPOIスコアについて統計的に算出してZ2スコアによりジャンルのPOIが特に集中的に位置する××街であると精度良く判定をすることができる。
【0161】
ステップS260で、メッシュi(i=1〜m)について、ジャンルj毎のZ2スコアを地図メッシュDB204に書き込む。ここで、Z1スコアが閾値を超えない当該メッシュのジャンルについては、負の所定値をZ2スコアとして地図メッシュDB204に書き込む。
【0162】
図24は端末装置200の処理フローチャート、図25は地図検索サーバ202の処理フローチャート、図26はシーケンスチャートである。図24中のステップS300〜S312の処理は、図12中のステップS50〜S62の処理と同様である。図25中のステップS350〜S370の処理は、図13中のS100〜S120の処理と同様である。図26中の(50)〜(58)の処理は、図14中の(2)〜(10)の処理と同様である。
【0163】
図25中のステップS372で、地図メッシュDB204より指定されたメッシュIDに該当するメッシュのジャンル毎のPOIスコア及びZ2スコアを取得する。ステップS374でジャンル毎のPOIスコア及びZ2スコアを図26中の(60)に示すように、スコアデータレスポンスとして送信する。端末装置200は、図24中のステップS314で、ジャンル毎のPOIスコア及びZ2スコアからなるスコアデータのレスポンスを受信する。ステップS316,S318の処理は図12中のステップS66,S68の処理と同様である。
【0164】
ユーザは、地図を上下・左右・斜めにスクロールをしながら注目している街を検索しており、スクロールを停止したとする。ステップS320で、表示された地図の地図中心のメッシュのメッシュIDを取得する。ステップS322で、当該メッシュIDについてのジャンル毎のPOIスコア及びZ2スコアを取得する。
【0165】
以下のステップS324,S324,S326,S327で図26中の(64)に示すスコアデータを判断する。ステップS324でZ2スコアが1よりも大きなジャンルが有るか否かを判断する。肯定判定ならば、ステップS326に進む。否定判定ならば、ステップS327に進む。ステップS326でZ2スコアが1よりも大きなジャンルをリクエストする広告と判断する。このとき、複数のZ2スコアが1よりも大きなジャンルが複数存在する場合はZ2スコアの最大のものを最優先とする。ステップS327でジャンル毎のPOIスコアの中で最大のスコアのジャンルをリクエストする広告と判断する。
【0166】
ステップS328〜S338及び図26中の(66)〜(76)の処理は、図12中のステップS76〜S84及び図14中の(18)〜(28)の処理と同様である。
【0167】
以上説明した第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果がある上に、単にPOI数ではなくPOIスコアに基づいて、平均値が0、標準偏差が1に統計処理されたZ2スコアが閾値を超えたジャンルの広告を優先的に表示するので、より確実にユーザが注目している箇所に関連性の強いジャンルの広告を表示することができ、ユーザの嗜好や属性には合致し、注目しているジャンルの広告が表示されて、ユーザにとって、より利便性が向上するとともに、広告主にとってより宣伝効果が期待できる。
【0168】
第3実施形態
本発明の第3実施形態による図1と同様に構成される広告表示システム299では、端末装置300はスクロールが停止されると地図中心のメッシュIDについて、ジャンル毎にPOIスコアを累積加算して、累積加算したPOIスコアが閾値を超えると、当該閾値を超えたジャンルの広告を優先的に表示し、累積加算したPOIスコアが閾値を超えるジャンルが無ければ、POIスコアが最大のジャンルの広告を優先的に表示するようにした点が図1中の端末装置2と異なる。
【0169】
図27は、端末装置300の機能ブロック図であり、図2中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。図27中のスコアデータ判断部310は、以下の機能を有する。
【0170】
(1)入力手段によるスクロールが停止(スクロール状態からスクロール停止状態への遷移)されたとのイベントがスクロール検知部59により通知されると、地図中心のメッシュのメッシュIDについて、現在から一定回数(例えば、現在を含めて3回のスクロール停止)までのスクロールが停止されたときのジャンル毎のPOIスコアを累積加算する。尚、地図検索が開始されてからスクロール停止回数が一定回数に満たされない場合は、現在までのスクロール停止時点のジャンル毎にPOIスコアを累積加算する。
【0171】
(2)POIスコアの累積加算値が閾値を超えると、閾値を超えたジャンルの広告を優先的に表示するよう判断する。ユーザは特定のジャンルに注目してPOIを検索しているとき、スクロールが停止されたときの地図中心のメッシュにユーザが注目しているジャンルのPOIが数多く存在すると予測されることから、スクロールが停止したときのPOIスコアを累積加算して、累積加算したPOIスコアに基づいて表示する広告を判断するためである。ここで、閾値は地図中心のメッシュの次数に応じて、設定する。例えば、次数が高くなるほど閾値が小さくなるように設定する。メッシュの次数が高いとメッシュの地域範囲が狭くなって、そこに存在するPOI数が少なくなるからである。
【0172】
(3)POIスコアの累積加算値が閾値を超えるジャンルがなければ、スクロールが停止したときに最も高いPOIスコアのジャンルの広告を優先的に表示するものと判断する。
【0173】
広告表示システム299及び端末装置300が図1中の広告表示システム1及び端末装置2とは異なることから符号を変えている。
【0174】
図28は端末装置300の処理フローチャート、図29はシーケンスチャートであり、図30は、スコア判断を示す図である。図28中のステップS400〜S418の処理は、図12中のステップS50〜S68の処理と同様である。図29中の(100)〜(112)の処理は、図14中の(2)〜(14)の処理と同様である。図29中の(114)では、図28中のステップS420〜S428の処理を行う。
【0175】
ユーザはスクロール停止すると(位置情報に基づいて地図が表示されたときを含む)、ステップS420で、スクロールの停止のイベントを検知して、表示された地図の中心のメッシュのメッシュIDを取得する。ステップS422で、当該メッシュのジャンル毎のPOIスコアを取得する。ステップS424で一定回数、例えば、3回のスクロールの停止時点におけるジャンル毎のPOIスコアを累積加算する。位置情報に基づく地図が表示されてからスクロール停止が一定回数に達していない場合は、それまでのスクロール停止おけるPOIスコアを累積加算する。
【0176】
ステップS426で累積加算したPOIスコアが閾値を超えるジャンルが有るか否かを判断する。肯定判定ならば、ステップS427に進む。否定判定ならば、ステップS428に進む。ステップS427で閾値を超えるジャンルをリクエストする広告と判断する。閾値を超えるジャンルが複数有る場合は、累積スコアの最も高いジャンルの広告を優先的リクエストする。ステップS428でPOIスコアに基づいてリクエストする広告を判断する。例えば、最もPOIスコアの高いジャンルの広告を優先的にリクエストする。
【0177】
図30(a)に示すように、例えば、ユーザは書店街を検索しており、古本屋街が位置する住所を検索キーワードとする位置情報に基づいて表示された地図表示画面には、メッシュM11,M12,M13,M21,M22,M23,M31,M32,M33等の地図が表示されている。例えば、地図中心のメッシュM22において、最もPOIスコアの高いジャンルは、飲食店であり、POIスコアは10、古本店のPOIスコアは8とする。この時点では、飲食店のPOIスコアが古本屋のPOIスコアよりも高い。一般に、書店よりも飲食店のPOIが多いためである。累積スコアは、スクロール停止が初回なので、飲食店については、10、古本店については、8である。閾値を30とすると、飲食店、古本店ともに、累積スコアが閾値(30)を超えないので、ステップS208に進み、図30(a)に示すように、POIスコアの最も高い飲食店がリクエストするジャンルと判断されて、飲食店の広告リストが表示される。
【0178】
図30(b)に示すように、ユーザは上方向にスクロールを行い、スクロールが停止した時点の地図表示画面には、メッシュM21,M22,M23,M31,M32,M33,M41,M42,M43等の地図が表示されている。地図中心のメッシュM32において、この時点の飲食店のPOIスコアは10、古本店のPOIスコアは7である。飲食店の累積スコアは20、古本店の累積スコアは15となる。飲食店、古本店ともに、累積スコアが閾値(30)を超えないので、ステップS208に進み、図30(b)に示すように、POIスコアの最も高い飲食店がリクエストするジャンルと判断されて、飲食店の広告リストが表示される。
【0179】
図30(c)に示すように、ユーザは更に上方向にスクロールを行い、スクロールが停止した時点の地図表示画面には、メッシュM31,M32,M33,M41,M42,M43,M51,M52,M53等の地図が表示されている。地図中心のメッシュM42において、この時点の飲食店のPOIスコアは8、古本店のPOIスコアは20である。飲食店の累積スコアは28、古本店の累積スコアは35となる。古本店の累積スコアが閾値(30)を超えるので、ステップS207に進み、図30(c)に示すように、累積スコアが閾値を超えた古本店がリクエストするジャンルと判断されて、古本店の広告リストが表示される。このように、ユーザが注目している箇所に関連性の強いジャンルの広告が表示される。
【0180】
ステップS432〜S440及び図29中の(116)〜(126)の処理は、図12中のステップS76〜S84及び図14中の(18)〜(28)の処理と同様である。
【0181】
以上説明した第3実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果がある上に、スクロールが停止した時点の所定の回数のPOIスコアを累積加算して、累積加算値が閾値を超えるジャンルの広告を優先的に表示するので、POIスコアの大小のみによりリクエストするジャンルを判断する場合よりもより確実にユーザが注目している箇所に関連性の強いジャンルの広告を表示することができ、ユーザの嗜好や属性に合致し、注目している箇所に関連性の強いジャンルの広告が表示されて、ユーザにとってより利便性が向上するとともに、広告主にとってより宣伝効果が期待できる。
【0182】
第4実施形態
本発明の第4実施形態による図1と同様に構成される広告表示システム349では、端末装置350は、スクロールが停止されると、地図中心のメッシュIDについて、ジャンル毎にZ1スコアを累積加算して、Z2スコアが閾値(例えば、閾値=1)を超えるジャンルの広告を優先的に表示し、Z2スコアが1を超えるジャンルがなければ、累積加算したZ1スコアが閾値を超えたジャンルの広告を表示し、累積加算したZ1スコアが閾値を超えるジャンルが無ければ、POIスコアが最大のジャンルの広告を優先的に表示するようにした点が第2実施形態の端末装置200と異なる。
【0183】
図31は、端末装置350の機能ブロック図であり、図17中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。図31中のスコアデータ判断部362は、以下の機能を有する。
【0184】
(1)入力手段によりスクロールが停止(スクロール状態からスクロール停止状態への遷移)されたとのイベントがスクロール検知部59により通知されると、地図中心のメッシュのメッシュIDについて、現在から一定回数(例えば、現在を含めて3回のスクロール停止)前までのスクロールが停止されたときのジャンル毎のZ1スコアを累積加算する。尚、地図検索が開始されてからスクロール停止回数が一定回数に満たされない場合は、現在までのスクロール停止時点のジャンル毎にZ1スコアを累積加算する。
【0185】
(2)地図表示画面の中心のメッシュについて、Z2スコアが1を超えるジャンルがあれば、当該ジャンルの広告を優先的に表示するよう判断する。
【0186】
(3)地図表示画面の中心のメッシュについて、Z2スコアが1を超えるジャンルがなければ、Z1スコアの累積加算値が閾値を超えると、閾値を超えたジャンルの広告を優先的に表示するよう判断する。ユーザは古本屋街等の特定のジャンルのPOIを検索している場合、そのジャンルのZ2スコアが1を超えることはないものの、Z1スコアの累積値が閾値を超える場合は、そのジャンルのPOIを検索していると判断する。
【0187】
(4)地図表示画面の中心のメッシュについて、Z1スコアの累積加算値が閾値を超えるジャンルがなければ、POIスコアが最大のジャンルの広告を優先的に表示するよう判断する。
【0188】
地図検索サーバ352は、地図メッシュDB354に、所定の次数のメッシュのメッシュIDについて、全体のPOI数、ジャンル毎のPOIスコア、Z1スコア及びZ2スコアを記憶するようにした点が第2実施形態の地図検索サーバ202と異なる。
【0189】
図32は、地図メッシュDB354を示す図である。図32に示すように、地図メッシュDB354の地図インデックスファイル360には、所定の次数のメッシュのメッシュIDについて、全体のPOI数、ジャンル毎のPOIスコア、Z1スコア及びZ2スコアを記憶する。
【0190】
広告表示システム349、端末装置350、地図検索サーバ352及び地図メッシュDB354が、図1中の広告表示システム1、端末装置2、地図検索サーバ6及び地図メッシュDB10と異なることから符号を変えている。
【0191】
図33は端末装置350の処理フローチャート、図34はシーケンスチャートである。図33中のステップS500〜S518の処理は、図12中のステップS50〜S68の処理と同様である。図34中の(500)〜(512)の処理は、図14中の(2)〜(16)の処理と同様である。図34中の(514)では、図33中のステップS520〜S536の処理を行う。
【0192】
ユーザはスクロールを停止すると(位置情報に基づいて地図が表示されたときを含む)、ステップS520で、スクロールの停止のイベントを検知して、表示された地図の中心のメッシュのメッシュIDを取得する。ステップS522で、当該メッシュのジャンル毎のPOIスコア,Z1,Z2スコアを取得する。
【0193】
ステップS523で一定回数、例えば、3回のスクロールが停止された時点におけるジャンル毎のZ1スコアを累積加算する。位置情報に基づく地図が表示されてからスクロール停止が一定回数に達していない場合は、それまでのスクロール停止おけるZ1スコアを累積加算する。
【0194】
ステップS524でZ2スコアが1よりも大きいジャンルが有るか否かを判断する。肯定判定ならば、ステップS526に進む。否定判定ならば、ステップS532に進む。ステップS526でZ2スコアが1よりも大きいジャンルをリクエストする広告と判断する。ステップS532で累積加算したZ1スコアが閾値を超えるジャンルが有るか否かを判断する。肯定判定ならば、ステップS534に進む。否定判定ならば、ステップS536に進む。ステップS534で累積加算したZ1スコアが閾値を超えるジャンルをリクエストする広告と判断する。ステップS536でジャンル毎のPOIスコアに基づいて、例えば、POIスコアが最大のジャンルをリクエストする広告と判断する。
【0195】
ステップS538〜S546及び図34中の(516)〜(526)の処理は、図12中のステップS76〜S84及び図14中の(18)〜(28)の処理と同様である。
【0196】
以上説明した第4実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果がある上に、スクロールが停止した時点の所定の回数のZ1スコアを累積加算して、Z2スコアが1を超えるジャンルが有れば、当該ジャンルの広告をリクエストし、Z2スコアが1を超えるジャンルが無ければ、Z1スコアの累積加算値が閾値を超えるジャンルの広告をリクエストする広告とする。
【0197】
そのため、Z2スコア及びPOIスコアの大小のみによりリクエストする場合よりもより確実にユーザが注目しているジャンルの広告を表示することができ、ユーザの嗜好や属性には合致し、ユーザが注目している箇所に関連性の強いジャンルの広告が表示されて、ユーザにとってより利便性が向上するとともに、広告主にとってより宣伝効果が期待できる。
【符号の説明】
【0198】
2,200,300,350 端末装置
4 通信ネットワーク
6,202,352 地図検索サーバ
8 POIDB
10,204,354 地図メッシュDB
12 広告サーバ
14 広告DB
16 変換テーブル
18 WWWサーバ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置と、該端末装置が通信ネットワークを介して接続された地図検索サーバと、前記端末装置が通信ネットワークを介して接続された広告サーバとを有する広告表示システムであって、
前記地図検索サーバは、
全体地図を複数のメッシュに分割し、縮尺に応じて当該メッシュのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有し、前記各メッシュの地図画像データを含む地図画像データ並びに所定の階層の前記メッシュについて該メッシュ内に位置するPOIの個数に基づくジャンル毎のスコアを記憶する地図メッシュデータベースと、
地図画像データの送信のリクエストに基づいて、地図画像データを送信する地図画像データ送信部と、
前記地図画像データ送信部が送信した前記地図画像データに対応する前記メッシュ内に位置するPOIについての前記地図メッシュデータベースに記憶された前記ジャンル毎のスコアを送信するスコアデータ送信部とを具備し、
前記広告サーバは、
各広告について、広告のジャンル及び該広告を表示する地域情報を含む広告情報を記憶する広告データベースと、
ジャンル及びメッシュ情報が指定された広告情報の送信のリクエストに基づいて、前記広告データベースを検索して、前記広告データベースに記憶されたジャンル及び地域情報が前記リクエストで指定されたジャンル及びメッシュ情報に合致する広告情報を取得する広告検索部と、
前記広告検索部が取得した広告情報を送信する広告送信部とを具備し、
前記端末装置は、
位置情報に基づいて、地図画像データの送信を前記地図検索サーバにリクエストする地図画像データリクエスト部と、
前記地図画像データ送信部より送信された地図画像データを受信する地図画像データ受信部と、
前記スコアデータ送信部により送信されたスコアを受信するスコアデータ受信部と、
前記地図画像データ受信部が受信した地図画像データを該当する画面の位置に表示する地図画像データ表示部と、
前記地図画像データ表示部により画面に表示された地図の中心の地図画像データが含まれる前記メッシュについての前記スコアに基づいて、画面に表示する広告のジャンルを判断する広告ジャンル判断部と、
前記広告ジャンル判断部が判断した広告のジャンル及び前記地図の中心のメッシュを一意に特定する前記メッシュ情報を指定して、広告情報の送信を前記広告サーバにリクエストする広告リクエスト部と、
前記広告送信部により送信された広告を受信する広告受信部と、
前記広告受信部が受信した広告を画面に表示する広告表示部と、
を備えたことを特徴とする広告表示システム。
【請求項2】
前記端末装置は、地図が表示された画面のスクロールを検知するスクロール検知部を更に備え、前記広告ジャンル判断部は、該スクロールが停止した時点での地図の中心の箇所のメッシュに対応するスコアに基づいて画面に表示する広告を判断することを特徴とする請求項1記載の広告表示システム。
【請求項3】
前記地図検索サーバは、
各POIが位置する位置情報及び各POIのジャンルを含むPOI情報を記憶するPOIデータベースと、前記POIデータベースに記憶された各POIについて、該POIの前記位置情報及び各メッシュの位置情報に基づいて、該POIが位置する前記所定の階層のメッシュを特定し、前記POIデータベースに記憶された該POIのジャンルに基づいて、該メッシュについての該ジャンルの前記スコアを算出するスコア付与部とを更に具備したことを特徴とする請求項1記載の広告表示システム。
【請求項4】
前記スコア付与部は、前記POIデータベースに記憶された前記各POIの位置情報及びジャンルに基づいて、前記所定の階層の各メッシュについて前記ジャンル毎のPOI数を表すPOIスコアを算出し、該POIスコアを前記スコアとして前記地図メッシュデータベースに記憶し、
前記広告ジャンル判断部は、画面に表示されている地図の中心のメッシュの前記POIスコアが最大のジャンルの広告を表示する広告と判断することを特徴とする請求項3記載の広告表示システム。
【請求項5】
前記スコア付与部は、前記POIデータベースに記憶された前記POIの位置情報及びジャンルに基づいて、前記所定の階層の各メッシュについて前記ジャンル毎のPOI数を算出し、該メッシュと同一の階層の全てのメッシュについて前記ジャンル毎のPOI数の第1平均値及び第1標準偏差を算出し、前記各メッシュのジャンル毎に前記第1標準偏差に対する前記POI数と前記第1平均値との差の割合である第1Zスコアを算出し、該メッシュと同一階層の全てのメッシュの中で前記第1Zスコアが0よりも大きな第1所定値を超えるジャンル毎のメッシュ群におけるジャンルのPOI数の第2平均値及び第2標準偏差を算出し、各ジャンルの前記第2標準偏差に対する該ジャンルのメッシュ群に属するメッシュの該ジャンルのPOI数と該ジャンルの前記第2平均値との差の割合である第2Zスコアを算出し、該第2Zスコアを前記スコアとして前記地図メッシュデータベースに記憶し、
前記広告ジャンル判断部は、画面に表示されている地図の中心のメッシュについて前記スコアが第2所定値を超えるジャンルの広告を表示する広告と判断することを特徴とする請求項3記載の広告表示システム。
【請求項6】
前記スコアは第1スコア及び第2スコアを含み、
前記スコア付与部は、前記POIデータベースに記憶された前記各POIの位置情報及びジャンルに基づいて、前記所定の階層の各メッシュについて前記ジャンル毎のPOI数を表すPOIスコアを算出し、該POIスコアを前記第1スコアとして前記地図メッシュデータベースに記憶し、前記所定の階層の各メッシュについて前記ジャンル毎のPOI数を算出し、該メッシュと同一の階層の全てのメッシュについて前記ジャンル毎のPOI数の第1平均値及び第1標準偏差を算出し、前記各メッシュのジャンル毎に前記第1標準偏差に対する前記POI数と前記第1平均値との差の割合である第1Zスコアを算出し、該メッシュと同一階層の全てのメッシュの中で前記第1Zスコアが0よりも大きな第1所定値を超えるジャンル毎のメッシュ群におけるジャンルのPOI数の第2平均値及び第2標準偏差を算出し、各ジャンルの前記第2標準偏差に対する該ジャンルのメッシュ群に属するメッシュの該ジャンルのPOI数と該ジャンルの前記第2平均値との差の割合である第2Zスコアを算出し、該第2Zスコアを前記第2スコアとして前記地図メッシュデータベースに記憶し、
前記広告ジャンル判断部は、画面に表示されている地図の中心のメッシュについて前記第2スコアが第2所定値を超えるジャンルの広告を表示する広告と判断し、前記第2スコアが第2所定値を超えるジャンルが無い場合は、前記第1スコアに基づいて、表示する広告のジャンルを判断することを特徴とする請求項3記載の広告表示システム。
【請求項7】
前記広告ジャンル判断部は、スクロール停止した時点での前記画面に表示されている地図の中心のメッシュのジャンル毎の前記POIスコアを累積加算して、累積加算したPOIスコアが閾値を超えるジャンルを表示する広告と判断することを特徴とする請求項4記載の広告表示システム。
【請求項8】
前記広告ジャンル判断部は、現在のスクロール停止及び該現在のスクロール停止から所定の回数までのスクロール停止したときの前記画面に表示されている地図の中心のメッシュのジャンル毎の前記POIスコアを累積加算して、累積加算したPOIスコアが閾値を超えるジャンルを表示する広告と判断することを特徴とする請求項4記載の広告表示システム。
【請求項9】
前記スコアは第1スコア、第2スコア及び第3スコアを含み、
前記スコア付与部は、前記POIデータベースに記憶された前記各POIの位置情報及びジャンルに基づいて、前記各メッシュについて前記ジャンル毎のPOI数を算出し、該POI数を前記第1スコアとして前記地図メッシュデータベースに記憶し、前記各メッシュと同一の階層の全てのメッシュについて前記ジャンル毎のPOI数の第1平均値及び第1標準偏差を算出し、前記各メッシュのジャンル毎に前記第1標準偏差に対する前記POI数と前記第1平均値との差の割合である第1Zスコアを算出し、該第1Zスコアを前記第2スコアとして、前記地図メッシュデータベースに記憶し、該メッシュと同一階層の全てのメッシュの中で前記第1Zスコアが0よりも大きな第1所定値を超えるジャンル毎のメッシュ群における該ジャンルのPOI数の第2平均値及び第2標準偏差を算出し、各ジャンルの前記第2標準偏差に対する該ジャンルのメッシュ群に属するメッシュの該ジャンルのPOI数と該ジャンルの前記第2平均値との差の割合である第2Zスコアを算出し、該第2Zスコアを前記第3スコアとして前記地図メッシュデータベースに記憶し、
前記広告ジャンル判断部は、スクロール停止したときの前記画面に表示されている地図の中心のメッシュのジャンル毎の前記第2スコアを累積加算し、前記第3スコアが第2所定値を超えるジャンルがあれば、当該ジャンルの広告を表示する広告と判断し、前記第3スコアが前記第2所定値を超えるジャンルが無ければ、累積加算した前記第2スコアが閾値を超えるジャンルを表示する広告と判断し、前記第3スコアが前記第2所定値を超えるジャンルが無く、且つ累積加算した前記第2スコアが前記閾値を超えるジャンルが無ければ、前記第1スコアに基づいて、表示する広告を判断することを特徴とする請求項3記載の広告表示システム。
【請求項10】
前記広告サーバは、前記地域情報と前記メッシュ情報との関係を記憶する変換テーブルを更に具備し、前記広告検索部は前記リクエストにより指定されるメッシュ情報に基づいて、前記変換テーブルを検索して、該メッシュ情報と関係付けられた地域情報を求め、前記広告データベースより該地域情報に合致する広告を取得することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の広告表示システム。
【請求項11】
前記地域情報は行政区域の名称又は地図の地域の指定に基づいて設定された情報であり、前記変換テーブルに記憶する該地域情報により指定される地域を含む縮尺が最大のメッシュの情報が前記変換テーブルに記憶されていることを特徴とする請求項9記載の広告表示システム。
【請求項12】
広告表示方法であって、
位置情報に基づいて、該位置情報に該当する地図画像データの送信をリクエストするステップと、
前記リクエストに基づいて、全体地図を複数のメッシュに分割し、縮尺に応じて当該メッシュのサイズが異なる複数の段階に階層化されたデータ構造を有し、前記各メッシュの地図画像データを含む地図画像データ並びに所定の階層の前記メッシュについて該メッシュ内に位置するPOIの個数に基づくジャンル毎のスコアを記憶する地図メッシュデータベースから、前記位置情報に該当するメッシュの地図画像データを読み出して、送信するステップと、
前記送信された前記地図画像データを受信するステップと、
前記送信された前記地図画像データに対応する前記メッシュ内に位置するPOIについての前記地図メッシュデータベースに記憶された前記ジャンル毎のスコアを送信するステップと、
前記送信されたスコアを受信するステップと、
前記受信した地図画像データを該当する画面の位置に表示するステップと、
前記画面に表示された地図の中心の地図画像データが含まれる前記メッシュについての前記受信したスコアに基づいて、画面に表示する広告のジャンルを判断するステップと、
前記画面に表示すると判断した広告のジャンル及び前記地図の中心のメッシュを一意に特定するメッシュ情報を指定して、広告情報の送信をリクエストするステップと、
前記広告情報の送信のリクエストに基づいて、各広告について、広告のジャンル及び該広告を表示する地域情報を記憶する広告データベースから、前記広告データベースに記憶されたジャンル及び地域情報が前記リクエストにより指定されるジャンル及びメッシュ情報に合致する広告情報を取得するステップと、
前記取得した広告を送信するステップと、
前記送信された広告を受信するステップと、
前記受信した広告を画面に表示するステップと、
を具備したことを特徴とする広告表示方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公開番号】特開2010−257286(P2010−257286A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−107503(P2009−107503)
【出願日】平成21年4月27日(2009.4.27)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】