説明

広告配信装置、広告配信方法および広告配信プログラム

【課題】番組内に挿入する広告の設定、更新を容易に実現することができ、また、広告関連情報を容易に取得することができる広告配信装置を提供する。
【解決手段】所定のWebサーバにアクセスした視聴者の視聴者端末に対してコンテンツを配信することによりキャンペーンを実施する広告配信装置であって、前記広告を配信するべき対象の視聴者を特定するためのターゲット条件を含むキャンペーンコンテンツを生成し、予め蓄積されている視聴者の属性が前記ターゲット条件に合致するコンテンツを選択し、このコンテンツを前記視聴者端末へ配信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告配信装置、広告配信方法および広告配信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特開2001−024956公報に記載されているシステムでは、放送電波における広告枠の位置を予知する広告枠予知情報、およびその広告枠で表示すべき広告を選択するための選択基準情報を含む広告準備信号によって、CM枠を有効活用する方法が提案されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した従来技術では、以下の問題がある。
(1)番組内の広告枠に対していちいち広告選択基準情報を対応させることが煩雑で非効率である。
(2)蓄積型の視聴の場合、蓄積した番組は、視聴者毎に異なる時間帯に視聴するにも拘わらず、視聴者が視聴する時間に応じて表示する広告を選択する仕組みがない。
(3)視聴者の視聴履歴情報を活用し、広告選択情報を動的に変更しながら、効果的な広告露出を行なう仕組みがない。
【0004】
また、特開2001−197381公報に記載されている蓄積情報の放送方式によって、広告情報や情報提供者が提供する生活者に必要となる情報を蓄積利用したサービスが提案されている。さらに、他の方式も含め放送による広告からWebに連動させる仕組みも提案されているが、広告放送からWeb、携帯端末などの複数のデジタルメディアに柔軟に連携するには、以下の問題がある。
(4)放送から連携するアクセス先を変更したい場合に、放送する広告自体を再編集する必要がある。
【0005】
この発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、番組内に挿入する広告の設定、更新を容易に実現することができ、また、広告関連情報を容易に取得することができる広告配信装置、広告配信方法および広告配信プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した問題点を解決するために、本発明では、所定の伝送路を介して視聴者に対して番組コンテンツおよび該番組コンテンツ内の広告差し替え領域に挿入すべき広告コンテンツを配信する番組配信システムにおいて、前記視聴者に前記番組コンテンツを配信する番組配信手段を備える番組配信装置と、前記視聴者に、広告の実体である広告コンテンツ、どの番組にどの広告コンテンツを挿入するかが設定された広告プラン、および該広告プランに基づいて番組コンテンツに広告コンテンツを挿入するためのコンテンツ差し替えエンジンを配信する広告配信手段を備える広告配信装置と、前記番組コンテンツ、前記広告コンテンツ、前記広告プランおよび前記コンテンツ差し替えエンジンを一旦蓄積する蓄積手段と、視聴者の指示に基づいて前記コンテンツ差し替えエンジンを起動することにより、前記広告プランに基づいて選択された広告コンテンツを、前記番組コンテンツに予め設定された広告枠に挿入する広告挿入手段と、前記番組コンテンツとともに挿入された広告コンテンツを再生する再生手段とを備える視聴者端末とを具備することを特徴とする。
【0007】
また、本発明では、番組配信システムにおいて、前記広告配信装置は、前記視聴者端末から視聴者の視聴履歴を記録した視聴履歴情報を回収する回収手段と、前記回収手段により回収された視聴履歴情報に基づいて、前記広告プランを再設定する再設定手段とを具備することを特徴とする。
【0008】
また、本発明では、番組配信システムにおいて、前記広告配信装置は、前記視聴者端末側で前記広告コンテンツに対してアクションが生じた場合に前記伝送路を介して広告コンテンツに関する情報を取得するためのアクセス先アドレスを生成し、該アクセス先アドレスを前記広告コンテンツにリンクするクロスメディアプラン生成手段を具備することを特徴とする。
【0009】
また、本発明では、番組配信システムにおいて、前記広告配信装置は、前記視聴者端末側による指示に基づいて、前記広告コンテンツを保持する保持手段を具備し、他の視聴者端末からのアクセスに基づいて、前記保持手段に保持していた広告コンテンツを前記他の視聴者端末へ配信することを特徴とする。
【0010】
また、上述した問題点を解決するために、本発明では、所定の伝送路を介して視聴者端末に対して配信される番組コンテンツ内の広告差し替え領域に挿入すべき広告コンテンツを、前記視聴者端末に対して配信する広告配信装置において、前記視聴者端末に、広告の実体である広告コンテンツ、どの番組にどの広告コンテンツを挿入するかが設定された広告プラン、および該広告プランに基づいて番組コンテンツに広告コンテンツを挿入するためのコンテンツ差し替えエンジンを配信する広告配信手段を具備することを特徴とする。
【0011】
また、本発明では、広告配信装置において、前記視聴者端末から視聴者の視聴履歴を記録した視聴履歴情報を回収する回収手段と、前記回収手段により回収された視聴履歴情報に基づいて、前記広告プランを再設定する再設定手段とを具備することを特徴とする。
【0012】
また、本発明では、広告配信装置において、前記広告配信手段は、前記広告コンテンツに対して前記視聴者端末側でアクションが生じた場合、前記伝送路を介して前記広告コンテンツに関する情報を取得するためのアクセス先アドレスを生成し、前記広告コンテンツにリンクさせるクロスメディアプラン生成手段とを具備することを特徴とする。
【0013】
また、上述した問題点を解決するために、本発明では、所定の伝送路を介して番組コンテンツおよび該番組コンテンツ内の広告差し替え領域に挿入すべき広告コンテンツを受信し、前記番組コンテンツおよび広告コンテンツを再生する視聴者端末において、前記番組コンテンツ、前記広告コンテンツ、どの番組にどの広告コンテンツを挿入するかが設定された広告プラン、および該広告プランに基づいて番組コンテンツに広告コンテンツを挿入するためのコンテンツ差し替えエンジンを受信する受信手段と、視聴者の指示に基づいて前記コンテンツ差し替えエンジンを起動することにより、前記広告プランに基づいて選択された広告コンテンツを、前記番組コンテンツに予め設定された広告枠に挿入する広告挿入手段と、前記番組コンテンツとともに、挿入された広告コンテンツを再生する再生手段とを具備することを特徴とする。
【0014】
また、本発明では、視聴者端末において、前記広告コンテンツに対してユーザによるアクションを受け付けるアクション受付手段と、アクションが起きると、前記広告コンテンツにリンクされていたアクセス先アドレスにアクセスするアクセス手段と、前記アクセス先アドレスから情報を取得する情報取得手段とを具備することを特徴とする。
【0015】
また、本発明では、視聴者端末において、前記番組コンテンツ、前記広告コンテンツ、前記広告プランおよび前記コンテンツ差し替えエンジンを一旦蓄積する蓄積手段を具備することを特徴とする。
【0016】
また、上述した問題点を解決するために、本発明では、所定の伝送路を介して番組コンテンツが配信される視聴者端末に対して、前記番組コンテンツとは別途に、広告の実体である広告コンテンツ、どの番組にどの広告コンテンツを挿入するかが設定された広告プラン、および該広告プランに基づいて番組コンテンツに広告コンテンツを挿入するためのコンテンツ差し替えエンジンを配信するステップをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0017】
また、本発明では、広告配信プログラムにおいて、前記視聴者端末から視聴者の視聴履歴を記録した視聴履歴情報を回収するステップと、前記回収された視聴履歴情報に基づいて、前記広告プランを再設定するステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0018】
また、本発明では、広告配信プログラムにおいて、前記広告コンテンツに対して前記視聴者端末側でアクションが生じた場合、前記伝送路を介して前記広告コンテンツに関する情報を取得するためのアクセス先アドレスを生成するステップをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0019】
また、上述した問題点を解決するために、本発明では、番組コンテンツ、広告コンテンツ、どの番組にどの広告コンテンツを挿入するかが設定された広告プラン、および該広告プランに基づいて番組コンテンツに広告コンテンツを挿入するためのコンテンツ差し替えエンジンを所定の伝送路を介して受信するステップと、視聴者の指示に基づいて前記コンテンツ差し替えエンジンを起動することにより、前記広告プランに基づいて選択された広告コンテンツを、前記番組コンテンツに予め設定された広告枠に挿入するステップと、前記番組コンテンツとともに、挿入された広告コンテンツを再生するステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0020】
また、本発明では、番組再生プログラムにおいて、前記広告コンテンツに対してユーザによるアクションが起きると、前記広告コンテンツにリンクされていたアクセス先アドレスにアクセスするステップと、前記アクセス先アドレスから前記広告コンテンツに関する情報を取得するステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0021】
また、上述した問題点を解決するために、本発明では、所定の伝送路を介して視聴者端末に対して番組コンテンツを配信する番組配信方法であって、前記視聴者端末に配信する前記番組コンテンツとは別途に、広告の実体である広告コンテンツ、どの番組にどの広告コンテンツを挿入するかが設定された広告プラン、および該広告プランに基づいて番組コンテンツに広告コンテンツを挿入するためのコンテンツ差し替えエンジンを前記視聴者端末に配信することを特徴とする。
【0022】
この発明では、番組配信装置の番組配信手段により、前記視聴者に前記番組コンテンツを配信する。また、広告配信装置の広告配信手段により、前記番組コンテンツとは別途に、前記視聴者に、広告の実体である広告コンテンツ、どの番組にどの広告コンテンツを挿入するかが設定された広告プラン、および該広告プランに基づいて番組コンテンツに広告コンテンツを挿入するためのコンテンツ差し替えエンジンを配信する。視聴者側の視聴者端末では、前記番組コンテンツ、前記広告コンテンツ、前記広告プランおよび前記コンテンツ差し替えエンジンを一旦蓄積手段に蓄積する。そして、視聴者の指示に基づいて前記コンテンツ差し替えエンジンを起動することにより、広告挿入手段により、前記広告プランに基づいて選択された広告コンテンツを、前記番組コンテンツに予め設定された広告枠に挿入し、再生手段により、前記番組コンテンツとともに挿入された広告コンテンツを再生する。したがって、番組内に挿入する広告の設定、更新を容易に実現することが可能となる。クロスメディアプラン生成手段により、前記視聴者端末側で前記広告コンテンツに対してアクションが生じた場合に前記伝送路を介して広告コンテンツに関する情報を取得するためのアクセス先アドレスを生成し、該アクセス先アドレスを前記広告コンテンツにリンクさせる。したがって、広告関連情報を容易に取得することが可能となる。
【0023】
また、本発明では、所定のWebサーバにアクセスした視聴者の視聴者端末に対してコンテンツを配信することによりキャンペーンを実施する広告配信装置であって、前記広告を配信するべき対象の視聴者を特定するためのターゲット条件を含むキャンペーンコンテンツを生成し、予め蓄積されている視聴者の属性が前記ターゲット条件に合致するコンテンツを選択し、このコンテンツを前記視聴者端末へ配信することを特徴とする。
【0024】
また、本発明では、前記広告配信装置は、キャンペーンに対する前記視聴者からの応答を記憶しておき、視聴者の応答が途中で中断した場合に、記憶しておいた応答内容に基づいて前記キャンペーンコンテンツを編集して配信することを特徴とする。
【0025】
また、本発明では、所定のWebサーバにアクセスした視聴者の視聴者端末に対してコンテンツを配信することによりキャンペーンを実施する広告配信方法であって、前記広告を配信するべき対象の視聴者を特定するためのターゲット条件を含むキャンペーンコンテンツを生成し、予め蓄積されている視聴者の属性が前記ターゲット条件に合致するコンテンツを選択し、このコンテンツを前記視聴者端末へ配信することを特徴とする。
【0026】
また、本発明では、前記広告配信方法は、キャンペーンに対する前記視聴者からの応答を記憶しておき、視聴者の応答が途中で中断した場合に、記憶しておいた応答内容に基づいて前記キャンペーンコンテンツを編集して再配信することを特徴とする。
【0027】
また、本発明では、所定のWebサーバにアクセスした視聴者の視聴者端末に対してコンテンツを配信することによりキャンペーンを実施する広告配信プログラムであって、前記広告を配信するべき対象の視聴者を特定するためのターゲット条件を含むキャンペーンコンテンツを生成し、予め蓄積されている視聴者の属性が前記ターゲット条件に合致するコンテンツを選択し、このコンテンツを前記視聴者端末へ配信する処理をコンピュータに行わせることを特徴とする。
【0028】
また、本発明では、前記広告配信プログラムは、キャンペーンに対する前記視聴者からの応答を記憶しておき、視聴者の応答が途中で中断した場合に、記憶しておいた応答内容に基づいて前記キャンペーンコンテンツを編集して再配信する処理をコンピュータに行わせることを特徴とする。
【0029】
この発明により、ユーザの属性に合致するキャンペーンアンケート内容を各個人に配信するようにしたため、効率よくアンケート結果を収集することができる。また、ユーザがアンケートの回答を途中で中断した場合であっても、顧客ステータスを記憶しておくようにしたため、中断したところから回答作業を再開することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、ユーザの属性に合致するキャンペーンアンケート内容を各個人に配信するようにしたため、効率よくアンケート結果を収集することができるという効果が得られる。また、ユーザがアンケートの回答を途中で中断した場合であっても、顧客ステータスを記憶しておくようにしたため、中断したところから回答作業を再開することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
A.実施形態の構成
図1は、本発明の実施形態によるシステムの構成を示すブロック図である。また、図2は、本システムを用いたクロスメディア連携のサービス例を示す概念図である。図において、本システムは、広告代理店1、番組クリエータ2、広告主3、放送局4、視聴者5、接続事業者6からなる。広告代理店1は、伝送路10または媒体(図示略:CD、DVD、テープなど)により広告情報を放送局4に送信する。同様に、番組クリエータ2も伝送路10または図示しない媒体により放送局4に番組を送信する。放送局4は、番組や広告を編成し、衛星波、地上波、有線などの伝送路11を用いて視聴者5に伝送する。視聴者5は、番組や広告を視聴し、必要に応じて接続事業者6を介して伝送路12を用いて放送局4や広告代理店1、広告主3と情報を授受する。
【0032】
広告代理店1は、単体モノメディア(動画だけ広告)または複数モノメディア(動画と説明文画像など)で構成される広告コンテンツを選択(複数選択可能)し、同時に一意に広告コンテンツを表示するためのターゲット条件(後述)を設定する。そのとき、モノメディアのリストと、該リストの中からモノメディアの組み合わせを特定するためターゲット条件で構成される広告プレートとが生成される。
【0033】
次に、予め作成しておいた広告プレートの中から広告プレートを選択(複数選択可能)し、同時に視聴時にその広告プレートを出稿するための出稿条件を設定する。そのとき、広告プレートのリストと、該リストの中から広告プレートを特定するための条件で構成される広告プランとが生成される。広告代理店1は、設定した広告プラン20と、広告プランの中に記述されている広告コンテンツの実体21と、番組(番組コンテンツ)内のコンテンツ差し替え領域にどの広告コンテンツを挿入するかを選択する処理プログラムである差し替えコンテンツ選択エンジン22とを放送局4に対して送信する。
【0034】
放送局4は、自らが制作または番組クリエータ2が制作したコンテンツ差し替え領域(広告コンテンツが挿入される領域である)を有する番組(番組コンテンツ)23を視聴者5に対して放送し、視聴者5の蓄積型受信機5−1に蓄積させる。また、広告代理店1から受け取った広告プラン20と広告コンテンツ21と差し替えコンテンツ選択エンジン22とを視聴者5の蓄積型受信機5−1に蓄積させる。
【0035】
視聴者5は、予め蓄積されている番組コンテンツ23を視聴しようとすると、差し替えコンテンツ選択エンジン22によって番組コンテンツ内のコンテンツ差し替え領域に広告コンテンツ21が挿入され、視聴者5に対して広告コンテンツ21が表示される。広告コンテンツ21には、キャンペーンなどへのリンクが張られている。
【0036】
視聴者5は、挿入された広告コンテンツ21に張られたリンクを選択すると、接続事業者6を介して広告代理店1の広告ゲートウェイサーバ1−3に接続し、キャンペーンコンテンツが蓄積型受信機5−1に送信されることで、キャンペーン情報を獲得することが可能となる。
【0037】
また、視聴者5は、気になる広告のキャンペーンコンテンツに対して、PC端末5−2や携帯端末5−3からアクセスしたい場合、蓄積型受信機5−1で表示された広告コンテンツ21を広告代理店1のデータベースにお気に入りとして登録することができる。PC端末5−2や携帯端末5−3から接続事業者6を通して広告ゲートウェイサーバ1−3に接続すると、登録しておいたお気に入り広告リスト情報が提示される。提示されたリストから広告を選択すると、蓄積型受信機5−1の場合と同様にPC端末5−2や携帯端末5−3に対してキャンペーンコンテンツが送信される。
【0038】
これによって、放送による蓄積型受信機5−1への単一広告提示だけでなく、インターネットを利用したPC端末5−2や携帯端末5−3への広告キャンペーンが可能となる。すなわち、デジタル放送による広告展開をプランニングすると同時に、インターネットなどの他のデジタルメディアに対しても広告キャンペーンをプランニングすることで(以下、クロスメディア連携とする)、広告主3と消費者である視聴者5との間のコミュニケーション効果を、最大限に発揮することが可能となる。
【0039】
次に、図3は、視聴者5の蓄積型受信機5−1での広告の差し替え処理を説明するための概念図である。まず、蓄積型受信機5−1のブラウザから蓄積されている番組コンテンツ23−i(i=1,2,…)を選択する(Sa1)。次いで、選択された番組コンテンツ23−i内に記述されているコンテンツ差し替え領域から差し替えコンテンツ選択エンジン22が呼び出される(Sa2)。
【0040】
差し替えコンテンツ選択エンジン22は、呼び出した番組コンテンツ23−iのID等の番組コンテンツに関する詳細情報を含んだ番組情報と広告プラン20と受信機基本情報25と視聴者プロファイル情報26と露出ログ情報28とを読み込む(Sa3)。広告プラン20に広告期間などの時間が設定されている場合には、番組コンテンツ23−iが起動された時間も取得する。
【0041】
ここで、図4(a)〜(c)は、受信機基本情報25と視聴者プロファイル情報26と露出ログ情報28との例を示す概念図である。受信機基本情報25は、受信機固有のID、受信機に登録されている会員IDおよび会員パスワードからなる。また、視聴者プロファイル情報26は、会員ID、電話番号、FAX番号、住所、郵便番号、契約者氏名、県コード、ユーザID、氏名、氏名ふりがな、ニックネーム、性別、生年月日、年齢および嗜好情報からなる。また、露出ログ情報28は、固定コンテンツID、広告コンテンツID、露出日時、回数およびターゲット条件(視聴した人の年齢、性別など)からなる。
【0042】
差し替えコンテンツ選択エンジンが、上記ステップで読み込まれた情報に基づく、番組コンテンツ23−iのコンテンツ差し替え領域に挿入すべき広告コンテンツ21−iの広告コンテンツIDを含んだ広告コンテンツ情報をブラウザ30に渡す(Sa4)。広告コンテンツ情報は、広告コンテンツがクリック等の視聴者アクションによって、クロスメディアと連携する際に必要となる広告ゲートウェイのアドレスや、後述する蓄積されているクロスメディア連携のポータルとなる蓄積コンテンツのID情報などで構成される。
【0043】
ブラウザ30は、上記ステップで受け取った情報に基づいて広告コンテンツ21−iを番組コンテンツ23−iのコンテンツ差し替え領域に表示する(Sa5)。次いで、ブラウザ30は、視聴者から差し替えられた広告コンテンツに対するクリック等のアクションによって、広告ゲートウェイサーバ1−3と接続し、クロスメディアと連携を行なう(Sa6)。
【0044】
なお、クロスメディアとの連携では、通信手段を利用してインターネット等のネットワークに接続し、双方通信によって、キャンペーン情報などの付加情報を獲得することを前提とする。通信を行なう前に、予め蓄積領域に蓄積されたクロスメディア連携のポータルとなるよような蓄積コンテンツを表示した後に通信を行なう形態も可能である。また、代理店内に設置された双方向データ収集装置によって、視聴者の視聴履歴情報を獲得することが可能である。
【0045】
次に、図5(a),(b)は、広告プランのデータ構成を説明するための概念図である。広告プランとは、番組コンテンツ23のコンテンツ差し替え領域(広告表示領域)に対して、適応する広告プレート群とその中からどの広告プレートを選択するかを決定するための選択方法(どの広告主の広告を表示するかを決める)とを設定したものである。
【0046】
広告プラン20は、広告プランID20−1、広告枠テーブル20−2、広告プレートID20−3、広告プレート選択属性20−4からなる。広告枠テーブル20−2は、(番組コンテンツIDまたは番組コンテンツカテゴリID)または((番組コンテンツIDまたは番組コンテンツカテゴリID)かつ時間情報)からなる。該広告枠テーブル20−2は、番組コンテンツID毎や番組コンテンツのカテゴリに存在し、どの番組コンテンツに対して、どの時間帯やどの期間にどの広告コンテンツを表示するかを設定するための情報を有する。時間情報は、時間指定(開始日時、終了日時なども可)からなる。固定コンテンツカテゴリIDは、固定コンテンツをグルーピングするIDである。カテゴリの例としては、ショッピング、スポーツ、株などがある。
【0047】
広告プレート選択属性20−4は、広告プレート選択する方法と表示オプションとで構成されている。広告プレート選択方法としては、広告プレートを平均的に選択するランダム選択、広告プレートを選択する際に、優先度に応じて選択する重み付け選択、広告プレートを選択する際に、指定した順番通りに選択するシーケンシャル選択がある。また、表示オプションは、例えば、初期表示で必ず表示する広告コンテンツや広告プレートを選択することができる。
【0048】
次に、図6(a),(b)は、広告プレートのデータ構成を説明するための概念図である。広告プレートは、図6(a)に示すように、番組コンテンツのコンテンツ差し替え領域(広告表示領域)に表示する動画M1〜M4と静止画P1〜P4との組み合わせ(モノメディアの組み合わせ)をターゲット条件30で紐付けして、マトリクス上に配置したものである。ターゲット条件30は、動画M1〜M4と静止画P1〜P4との組み合わせを一意に決定するためのルールとなる。
【0049】
ターゲット条件30の項目例としては、例えば、個別評価条件、性別(男、女)、年齢(10代、20代、30代…)、地域(北海道、東北、関東…)、職業(学生、会社員…)、結婚(未婚、既婚)、子供(有り、無し)、嗜好(PC、TV、旅行…)がある。
【0050】
広告プレートは、図6(b)に示すように、ヘッダ情報40、ターゲット条件30、広告コンテンツIDの組み合わせ41からなる。ヘッダ情報は、広告プレートIDと広告主IDとからなる。ターゲット条件30は、利用するターゲティング手法に依存する電文である。広告コンテンツIDの組み合わせは、上記マトリクス上に配置されたターゲット条件に対応する動画と静止画との組み合わせを示す。
【0051】
次に、図7は、クロスメディアプランニング装置1−5で行なわれる、視聴履歴情報(露出ログ情報)分析による広告プランの再プランニングを説明するためのフローチャートである。まず、双方向データ収集装置1−4により視聴履歴情報を回収し(ステップSb1)、広告プランに登録されている広告プレートに該当する視聴履歴情報を調べる(ステップSb2)。次いで、時間毎、ターゲット条件毎の視聴率がオペレータにより設定された視聴率閾値より小さいか否かを判断する(ステップSb3)。そして、視聴閾値より小さい場合には、設定されている広告プレートを見直し(ステップSb4)、広告プランを設定する(ステップSb6)。
【0052】
一方、視聴率閾値以上であった場合には、他の広告プランについて閾値を調べるか否かを判断する(ステップSb5)。そして、他の広告プランについても調べる場合には、ステップSb2へ戻り、上述した処理を繰り返す。また、他の広告プランについて調べない場合には、広告プランを設定する(ステップSb6)。
【0053】
上述した処理では、既存の統計アルゴリズムなどに対して、双方向データ収集装置で回収した利用履歴情報を用いて、差し替え表示された広告の視聴率を分析し、それらを入力値として、視聴率の高い番組に視聴率の低い番組の広告プレートを移動したり、ターゲット結果が想定したターゲット層と異なっていた場合に、広告を表示させたいターゲット層が多く分布する番組に広告プレートを移動したりする。すなわち、既存の統計アルゴリズムに本広告プレート方式と本広告プラン方式を適合することによって、広告プレートの再配置による視聴率に応じた広告プランニングの動的な変更が容易に可能となる。視聴履歴情報は、一般的な視聴率情報(例えば、ビデオリサーチ社が提供する情報)を利用することも可能である。
【0054】
次に、図8は、コンテンツ差し替えエンジン22の具体的な処理と各機能の論理構成例を示すブロック図である。まず、差し替えコンテンツ選択エンジン22に番組情報が入力される(ステップSc1)。次いで、差し替えコンテンツ選択エンジン22に広告プランが入力される(ステップSc2)。また、差し替えコンテンツ選択エンジン22に受信機基本情報が入力される(ステップSc3)。
また、差し替えコンテンツ選択エンジン22に視聴者プロファイルが入力される(ステップSc4)。さらに、差し替えコンテンツ選択エンジン22に露出ログ情報28が入力される(ステップSc5)。
【0055】
次に、差し替え制御部22−1は、広告プレート選択部22−2を呼び出し、後述する処理フロー(図9)に従って広告プレートを選択する(ステップSc6)。また、差し替え制御部22−1は、ターゲット部22−3を呼び出し、上記選択された広告プレートに関して、後述するの処理フロー(図10)に従って広告コンテンツのターゲティングを行ない、番組コンテンツのコンテンツ差し替え領域に挿入すべき広告コンテンツIDを選択する(ステップSc7)。
【0056】
次に、差し替え制御部22−1は、上記選択された広告コンテンツIDに基づいて広告コンテンツ情報を生成して出力する(ステップSc8)。また、差し替え制御部22−1は、上記選択された広告コンテンツIDに基づいてクロスメディア情報を生成して出力する(ステップSc9)。さらに、差し替え制御部22−1は、露出ログ情報管理部22−4を呼び出し、後述する処理フロー(図11)に従って表示された広告コンテンツの露出ログ情報28を更新する(ステップSc10)。
【0057】
次に、図9は、広告プレート選択部22−2の処理を説明するためのフローチャートである。広告プレート選択部22−2は、広告プラン20を読み込むとともに(ステップSd1)、起動された固定コンテンツIDまたは固定コンテンツカテゴリIDを読み込む(ステップSd2)。広告プランに時間設定が行なわれている場合には、端末の時間情報も読み込まれる。
【0058】
次いで、起動された番組コンテンツのIDをキーとして、広告プランから該当する広告枠テーブルを検索する(ステップSd3)。また、検索された広告枠テーブル内に設定されている広告プレートに対して、広告プレート選択属性に従って、広告プレートを選択する(ステップSd4)。何らかのエラーによって広告プレートが選択されない場合を回避するために、エラー時に必ず表示する広告プレートを設定することも可能である。そして、広告プレートIDを差し替え制御部22−1に返す(ステップSd5)。
【0059】
次に、図10は、ターゲット部22−3の処理を説明するためのフローチャートである。ターゲット部22−3は、広告プレート選択部22−2で選択された広告プレートを読み込み(ステップSe1)、受信機基本情報25を読み込む(ステップSe2)。さらに、視聴者プロファイル情報26を読み込み(ステップSe3)、露出ログ情報28を読み込む(ステップSe4)。
【0060】
次いで、受信機基本情報25と視聴者プロファイル情報26と露出ログ情報28とからターゲティング条件を生成する(ステップSe5)。ターゲティング条件とターゲット条件のマッチングは、既存のターゲティングの仕組みを利用する。ターゲティング条件は、ターゲット条件30と条件構造が一致するもので、基本的に受信機基本情報25と視聴者プロファイル情報26と露出ログ情報28から生成されるものとする。利用するターゲティングの仕組みによってマッチング手法が変わる可能性がある。
【0061】
次いで、ターゲテリング条件と広告プレートで設定されているマッチング条件とのマッチングを行ない、広告コンテンツIDを決定する(ステップSe6)。
何らかのエラーによって、広告コンテンツIDが選択されない場合を回避するために、エラー時に必ず表示する広告コンテンツIDを表示するように設定することも可能である。そして、広告コンテンツIDを差し替え制御部22−1へ返す(ステップSe7)。
【0062】
次に、図11は、露出ログ情報管理部22−4の処理を説明するためのフローチャートである。露出ログ情報管理部22−4は、差し替え制御部22−1の起動要求で起動され、露出された差し替えコンテンツ(広告コンテンツ)の露出ログ28を更新する(ステップSf1)。
【0063】
次に、図12は、ターゲット広告および視聴者からの広告アクセス制御を実施するためのクロスメディアプランニング装置(図1参照)の概要を示すブロック図である。このクロスメディアプランニング装置は、広告代理店内に配置され、広告主の意向に沿う形での広告計画を策定する。なお、ここでは、広告自体は、予め作成済みとし、デジタル広告コンテンツ管理データベース(DB)1−6に保存されていることとする。デジタル広告コンテンツ管理データベース1−6は、広告主IDをキーとして広告主IDやキャンペーンコンテンツアドレスを検索する。
【0064】
制御部60は、広告プレート生成部61、広告プラン生成部62、クロスメディアプラン生成部63の制御、入力装置50、表示装置51によるオペレータへの入出力処理制御、放送用コンテンツ配信装置1−1への広告プランの設定やクロスメディア管理装置1−2へのクロスメディアプラン設定の制御を行なう。
【0065】
広告プレート生成部61は、広告プレートの生成、検索・参照、更新を行なう。広告プレートとは、図13(a)に示すように、広告動画と静止画(BML+モノメディア)をマトリックス状に配置し、ターゲット情報、メタ情報(ID等)を付与したものである。広告代理店1は、広告主3の意向に合わせ、表示する広告を広告プレート上に配置する。広告プレートデータベース64は、広告プレート生成部61により生成された広告プレートを保存する。
【0066】
広告プラン生成部62は、広告プランの生成、検索・参照、更新を行なう。広告プランとは、図13(b)に示すように、選択された複数の広告プレートに、広告出稿条件(時間、回数等)を付与したものである。広告代理店1は、広告主3の意向に合わせ、表示する広告プレート群を広告プランとして作成する。
【0067】
クロスメディアプラン生成部63は、クロスメディアプランの生成、検索・参照、更新を行なう。クロスメディアプラン生成部63は、視聴者が蓄積型受信機5−1に表示された広告に対してアクションした場合、ネットワークを介して情報を取得するためのアクセス先アドレス(URLなど)を登録する。
【0068】
図14は、広告プレート生成部61による広告プレート作成処理を説明するためのフローチャートである。デジタル広告コンテンツ管理データベース1−6から、広告主IDをキーとして広告コンテンツIDを検索する(ステップSg1)。次いで、検索された広告コンテンツIDをキーにして、広告コンテンツの属性リストをユーザインターフェース(表示装置51)に表示する(ステップSg2)。
【0069】
次いで、ユーザインターフェース(表示装置51)に表示された動画、静止画などのアイテム(広告コンテンツ)の中から差し替えコンテンツとしてコンテンツ差し替え領域に表示する広告コンテンツの組み合わせを選択する(ステップSg3)。そして、図13(a)に示す広告プレート概念のように、選択した広告コンテンツの組み合わせに対してターゲット条件を設定する(ステップSg4)。次いで、広告コンテンツの組み合わせを選択するか否かを判断する(ステップSg5)。そして、広告コンテンツの組み合わせを選択する場合には、ステップSg3へ戻り、上述した処理を繰り返す。一方、広告コンテンツの組み合わせを選択しない場合には、生成した広告コンテンツIDの組み合わせと対応するターゲット条件、図13(b)に示すようなデータ構造をもった広告プレートを生成する(ステップSg6)。
【0070】
次に、図15は、広告プラン生成部65による広告プラン作成処理を説明するためのフローチャートである。まず、広告枠テーブルを表示する(ステップSh1)。次いで、広告プレートデータベース64から保存されている広告プレートのリストを表示し、広告枠テーブル上に広告プレートを配置する(ステップSh2)。次いで、さらに、広告プレートを選択するか否かを判断する(ステップSh3)。そして、広告プレートを選択する場合には、ステップSh2へ戻り、上述した処理を繰り返す。
【0071】
一方、広告プレートをさらに選択しない場合には、図13(a)に示す広告プレート選択属性を設定する(ステップSh4)。次いで、新しい広告枠テーブルを選ぶか否かを判断する(ステップSh5)。そして、新しい広告枠テーブルを選ぶ場合には、ステップSh1へ戻り、上述した処理を繰り返す。また、新しい広告枠テーブルを選ばない場合には、図13(b)に示す広告プランを生成する(ステップSh6)。
【0072】
次に、図16は、広告に対してユーザアクションを実施した場合のアクセス先を設定するためのフローチャートである。まず、デジタル広告コンテンツデータベース1−6からキャンペーンコンテンツの詳細情報(実際のコンテンツプレビューやタイトル、広告主名など)と、そのキャンペーンコンテンツが存在する場所情報(URLなどのアドレス)とのセットを、リストとして表示する(ステップSi1)。キャンペーンコンテンツには、例えば、デジタル放送用データ放送コンテンツ(例えば、BMLファイル)、Web用コンテンツ(例えば、HTMLファイル)、携帯電話用コンテンツ(例えば、CHTMLファイル)などがある。
【0073】
次いで、表示されたキャンペーンコンテンツに対して、対応させたい広告コンテンツIDを選択する(ステップSi2)。広告コンテンツIDの選択には、広告プレートIDに設定されているコンテンツIDの組み合わせを選択することも可能である。次いで、クロスメディアの種類を設定する(ステップSi3)。次いで、キャンペーン属性を設定するか否かを判断する(ステップSi4)。キャンペーン属性には、視聴者のターゲット条件、視聴者の履歴に基づく設定などがある。
【0074】
そして、キャンペーン属性を設定する場合には、キャンペーン属性を設定し(ステップSi5)、図17に示すキャンペーンプランを生成する(ステップSi6)。一方、キャンペーン属性を設定しない場合には、直接、図17に示すキャンペーンプランを生成する(ステップSi6)。
【0075】
キャンペーンプランは、広告コンテンツID、クロスメディアの種類、キャンペーン期間、キャンペーン属性およびキャンペーンコンテンツのアドレスから構成されている。クロスメディアの種類には、蓄積型受信機向け、PC端末向け、携帯端末向けなどがある。キャンペーンコンテンツアドレスは、デジタル広告コンテンツデータベースに登録されているキャンペーン用コンテンツの存在場所を示すアドレスである。
【0076】
クロスメディアプランニング装置1−5で設定した広告プラン情報およびクロスメディアプラン情報は、放送用コンテンツ配信装置1−1によって、デジタル放送で表示可能な形式に整形され、放送局4に伝送される。デジタル放送で表示可能な形式としては、番組コンテンツ固有に用いられ、スクリプトエンジンで使用される、番組コンテンツ(固定コンテンツ)により使用される広告の広告ID、モノメディアタイプ等の情報がある。また、番組コンテンツ固有に用いられ、スクリプトエンジンで使用される、番組コンテンツにより使用される広告のターゲット情報、番組コンテンツで共用的に用いられる、番組コンテンツの広告を制御するための機能を外部ファイルとして抽出したもの、同様に番組コンテンツで共用的に用いられ、スクリプトエンジンで使用される、番組コンテンツにより使用される広告の実体へのパス情報、そして広告自体がある。
【0077】
次に、図18は、上述したデジタル放送で表示可能な形式を有するデータに対応した視聴者端末での広告が選択表示されるまでの処理概要を示すフローチャートである。まず、視聴者が番組コンテンツを選択する(ステップSj1)。次いで、視聴番組コンテンツのBML文書がロードされ(ステップSj2)、該ロードされた番組コンテンツから広告パターンに合った「スクリプトエンジン」が読み込まれる(ステップSj3)。
【0078】
次いで、オンロードイベントで、「スクリプトエンジン」から該当番組コンテンツ用の「広告パラメータ」、「ターゲット情報」が読み込まれる(ステップSj4)。次いで、「広告パラメータ」、「ターゲット情報」と「視聴者嗜好情報」とに基づいて視聴ユーザに合った広告IDが選択される(ステップSj5)。
そして、「広告パス」を読み込み、選択された広告IDの広告へのパスを求め(ステップSj6)、求めた広告へのパスを番組コンテンツの該当オブジェクトタグに設定する(ステップSj7)。そして、ブラウザにより設定された広告が表示される(ステップSj8)。
【0079】
次に、図19は、クロスメディア連携のシステム構成例を示すブロック図である。クロスメディア管理装置1−2は、クロスメディア管理装置制御部85、アドレス解決部80、お気に入り管理部81、データ収集部82、アドレス解決データベース83、顧客管理情報データベース84によって構成される。
【0080】
視聴者は、リモコン71などの入力装置からのボタン操作によって、表示された広告コンテンツに対して、フォーカスを移動し、広告コンテンツを選択することで、広告コンテンツに設定されるリンク先に遷移することができる。このときのリンク先には、クロスメディア連携を行なうための広告ゲートウェイサーバ1−3への接続アドレスが記述される。リンク先に蓄積領域に蓄積されているコンテンツ(クロスメディア連携用ポータル画面などで、サービス登録などを行なうことを想定)を指定し、その画面を経由して広告ゲートウェイサーバ1−3に接続することも可能である。すなわち、通信を利用してクロスメディア連携を行なう場合の最初の接続は、必ず広告ゲートウェイサーバ1−3を介することになる。
【0081】
広告ゲートウェイサーバ1−3は、視聴者端末(蓄積型受信機5−1、PC端末5−2、携帯端末5−3など)5から伝送路(公衆回線、ADSL回線、ISDN回線、無線回線など)12によって接続事業者6を介して接続され、クロスメディア管理装置1−2に接続し、クロスメディア管理装置1−2の処理結果を視聴者端末5に返す役割を持つ。クロスメディア連携を行なう際の接続先を広告ゲートウェイサーバ1−3のアドレス一つで管理することで、単一の広告に対して時間やユーザ情報に基づく動的なアクセス先誘導が可能となり、接続された端末に応じてクロスメディア連携が可能となる。なお、放送用コンテンツ配信装置1−1により広告が放送局4に送信されると同時に、クロスメディアプランデータベースに設定される広告IDに対応するURL情報がクロスメディア管理装置1−2に送信され、アドレス解決データベース83に設定される。
【0082】
お気に入り管理部81は、PC端末5−2や携帯端末5−3などの蓄積型受信機以外の視聴者端末5からのクロスメディア連携を簡単にするために、利用する。広告ゲートウェイサーバ1−3から視聴者のお気に入り表示要求があると、顧客管理情報データベース8−4よりお気に入り登録されている広告コンテンツIDからお気に入り表示用コンテンツを生成し、広告ゲートウェイサーバ1−3を介して視聴者端末5へ送信する。お気に入りの登録は、お気に入り登録用コンテンツなどによって視聴者の意思で行なう場合もあるが、視聴者がアクセスした広告コンテンツIDの履歴より自動的に登録することも可能である。
【0083】
データ収集部82は、視聴者端末5に表示されたキャンペーンコンテンツから広告ゲートウェイサーバ1−3に対して、アンケートの送信などキャンペーンコンテンツへのアクション情報送信要求があった場合にデータを収集し、顧客管理情報データベース8−4に登録する。データの収集は、視聴者端末5から送信される場合の他に、キャンペーンコンテンツサーバ100が収集し、該キャンペーンコンテンツサーバ100側から受け取る方法も可能である。
【0084】
次に、図20は、アドレス解決データベースの構成を示す概念図である。また、図21は、顧客管理情報データベース84の構成例を示す概念図である。顧客管理情報データベース84では、視聴者の属性情報やクロスメディア連携を行なった際の履歴が管理される。視聴者がクロスメディア連携用のポータル画面などで、利用者登録などを行なった場合には、パーソナルIDやパスワード、氏名、住所などが登録される。利用者登録を行なわなかった場合にも、視聴者端末5でクッキーなどの機能を利用できる場合には、ユーザを特定するためのクッキーIDを与えることで、履歴情報を作成することができる。
【0085】
上述した構成において、蓄積受信機5−1に搭載されたブラウザ70が広告ゲートウェイサーバ1−3に接続されると、広告ゲートウェイサーバ1−3は、クロスメディア連携情報をアドレス解決部80に送信する(Sk1)。クロスメディア連携情報は、視聴者にアクションされた広告コンテンツID、パーソナルIDやパスワード、クッキー用IDで構成される(パーソナルIDやパスワード、クッキー用IDはない場合もある)。パーソナルIDやパスワードは、視聴者が始めてクロスメディア連携を行なうときに生成されるIDで、ユーザ登録などで生成する。ユーザ登録などを行なわなかった場合には、視聴者端末の機能にクッキー機能が搭載されている場合には、クッキー用IDを生成することもできる。
【0086】
次に、アドレス解決部80は、広告コンテンツIDに基づいて、対応するキャンペーンコンテンツが存在するキャンペーンコンテンツアドレスを決定し、広告ゲートウェイサーバ1−3を介して蓄積型受信機5−1へ送信する(Sk2)。
【0087】
次に、蓄積型受信機5−1のブラウザ70は、受信したキャンペーンコンテンツアドレスを参照する(Sk3)。
【0088】
蓄積型受信機5−1のブラウザ70は、キャンペーンコンテンツサーバ100からキャンペーンコンテンツを受信し、視聴者は、キャンペーンに参加することができる(Sk4)。
【0089】
また、蓄積側受信機5−1だけでなく、PC端末や携帯端末からのアクセスを容易にするために、視聴者が気になる広告コンテンツをお気に入りとして、クロスメディア管理装置1−2のお気に入り管理部81に登録することができる(Sk5)。
【0090】
また、ブラウザ70で表示されたキャンペーンコンテンツに対して、視聴者からのアクション情報をクロスメディア管理装置1−2のデータ収集部82により受信することも可能である(Sk6)。
【0091】
次に、図22は、クロスメディア管理装置制御部85の処理を説明するためのフローチャートである。クロスメディア管理装置制御部85は、クロスメディアプランの設定要求を待ち(ステップSm1)、要求があったか否かを判断する(ステップSm2)。そして、クロスメディア管理装置制御部85は、クロスメディアプランニング装置1−5内のクロスメディアプラン生成部63で生成されたクロスメディアプランの設定要求を受け取ると、アドレス解決データベース83にクロスメディアプランを登録する(ステップSm3)。
【0092】
次に、図23は、アドレス解決部80の処理を説明するためのフローチャートである。まず、アドレス解決部80は、クロスメディア連携データを待ち(ステップSn1)、受信したか否かを判断する(ステップSn2)。そして、アドレス解決部80は、広告ゲートウェイサーバ1−3から視聴者端末5より送信されるクロスメディア連携データを受信すると、広告コンテンツIDをキーに検索し(ステップSn3)、検索に成功したか否かを判断する(ステップSn4)。
【0093】
そして、検索に成功すると、クロスメディアの種類をキーに検索し(ステップSn5)、検索に成功したか否かを判断する(ステップSn6)。
【0094】
そして、検索に成功すると、接続日時の種類をキーにキャンペーン実施期間内にマッチするものを検索し(ステップSn7)、検索に成功したか否かを判断する(ステップSn8)。
【0095】
そして、検索に成功すると、キャンペーン属性をキーに検索し(ステップSn9)、検索に成功したか否かを判断する(ステップSn10)。なお、キャンペーン属性キーは、パーソナルIDを利用して顧客管理情報データベース84から導く。顧客管理情報データベース84にキー情報が存在しない場合には、アドレス解決データベース83のキャンペーン属性が設定されていないテーブルが検索される。
【0096】
そして、検索に成功すると、クロスメディアコンテンツのアドレスを決定し、広告ゲートウェイ1−3を介して視聴者端末5に送信する(ステップSn11)。
【0097】
一方、上述した検索において、いずれか1つでも検索に失敗すると、キャンペーンなし情報とし、クロスメディアコンテンツのアドレスを決定し、広告ゲートウェイ1−3を介して視聴者端末5に送信する(ステップSn12)。
【0098】
広告コンテンツからクロスメディア連携を行なう際の接続アドレスを広告ゲートウェイのアドレスで統一し、上記のようなアドレス解決サーバによってキャンペーンコンテンツのアドレスを管理することで、放送する広告コンテンツを作り直すなどの手間をかけずに、単一の広告に対して時間やユーザ情報などに基づく動的なアクセス先誘導が可能となり、接続された端末に応じたきめ細かなキャンペーン展開が可能である。
【0099】
次に、図24は、PC端末5−2や携帯端末5−3からのクロスメディア連携を行なうシステム構成を示すブロック図である。なお、図19に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。
【0100】
PC端末5−2、携帯端末5−3に搭載されたブラウザ72から広告ゲートウェイサーバ1−3に接続されると、広告ゲートウェイサーバ1−3は、PC端末5−2や携帯端末5−3に対して、パーソナルIDの入力要求を行ない、パーソナルID(パスワードの入力も可能とする)を受信する(Sp1)。
【0101】
次いで、受信したパーソナルIDをキーに顧客管理情報データベース84から登録されているお気に入りなどを検索し、お気に入り表示コンテンツを生成し、要求元端末5−2,5−2に送信する(Sp2)。
【0102】
視聴者が、選択した広告コンテンツに対応する広告コンテンツIDを受信し、クロスメディア連携情報をアドレス解決サーバに送信する(Sp3)。
【0103】
アドレス解決部80は、広告コンテンツIDに基づいて、対応するキャンペーンコンテンツが存在するキャンペーンコンテンツアドレスを決定し、広告ゲートウェイサーバ1−3を介してPC端末5−2や携帯端末5−3へ送信する(Sp4)。
【0104】
PC端末5−2や携帯端末5−3のブラウザ72は、受信したキャンペーンコンテンツアドレスを参照する(Sp5)。
PC端末5−2や携帯端末5−3のブラウザ72は、キャンペーンコンテンツサーバ100からキャンペーンコンテンツを受信し、視聴者は、キャンペーンに参加することができる(Sp6)。
【0105】
なお、ブラウザで表示されたキャンペーンコンテンツに対して、視聴者からのアクション情報をクロスメディア管理装置1−2で受信することも可能である(Sp7)。
【0106】
なお、上述した図19、図24のシステム構成では、キャンペーンコンテンツサーバ100は、クロスメディア管理装置1−2の外部ネットワークに存在する構成(広告主内)となっているが、内部に構築することも可能である。
【0107】
次に、図25〜33を参照して、他の実施形態について説明する。この実施形態では、キャンペーンを企画して、一般ユーザに対してキャンペーンを実施するキャンペーンプランニング装置とキャンペーンサーバの構成と動作を説明する。
このキャンペーンプランニング装置とキャンペーンサーバは、広告代理店1が管理運用するものである。ここでいうキャンペーンとは、商品等の販売促進活動のことである。図25は、キャンペーンプランニング装置1−7の構成を示すブロック図である。この図に示すように、キャンペーンプランニング装置1−7は、処理を制御する制御部101、キャンペーンプレートを生成するキャンペーンプレート生成部102、表示ルールが定義された表示ルールファイル生成部103から構成され、キーボードやマウス等の入力装置50、ディスプレイ等の出力装置51が接続される。また、表示ルールファイルを蓄積する表示ルールファイルデータベース104(以下、データベースをDBと称する)、キャンペーンプレートを蓄積するキャンペーンプレートDB105、ターゲティング情報が蓄積するターゲティングマスタDB106を備えている。
【0108】
図26は、キャンペーンサーバ1−8の構成を示すブロック図である。この図に示すように、キャンペーンサーバ1−8は、コンテンツの差し替えを行う差し替え制御部111、共通キャンペーンコンテンツ生成部112、表示ルール選択部113、ターゲティング部114からなる差し替えコンテンツ選択エンジンを備えている。また、ユーザIDを記憶するユーザID記憶部115、視聴者プロファイルを記憶する視聴者プロファイル情報DB116、デジタルコンテンツを記憶するデジタルコンテンツDB117、顧客のステータスを記憶する顧客ステータス記憶部118を備えている。キャンペーンサーバ1−8は、キャンペーンプレート119と表示ルール120を入力し、キャンペーンコンテンツ121を出力するもので、このキャンペーンコンテンツ121は、図1に示す伝送路12、接続事業者6、伝送路11を介して、視聴者5へ届くこととなる。
【0109】
次に、図27〜29を参照して、図25に示すキャンペーンプランニング装置1−7の動作を説明する。初めに、キャンペーンプレート生成部102がキャンペーンプレートを生成する動作を図27を参照して説明する。
まず、制御部101は、キャンペーンプレート生成部102に対して、キャンペーンプレートを生成するように指示を出す。これを受けて、キャンペーンプレート生成部102は、デジタル広告コンテンツ管理DB1−6より、キャンペーンIDをキーとしてコンテンツIDを検索する(ステップS11)。続いて、キャンペーンプレート生成部102は、検索して得られたコンテンツIDとコンテンツの属性(ファイル名、カテゴリ、コメントなど)を出力装置51へ表示する(ステップS12)。
【0110】
次に、作業者は、出力装置51に表示された属性の中からキャンペーンプレートに設定するコンテンツを入力装置50を使用して選択する(ステップS13)。これによって、例えば、テレビ用コンテンツ(eBMLコンテンツ)、HTMLコンテンツ、携帯電話向けコンテンツ等のコンテンツIDの組み合わせができることとなる。続いて、作業者は、選択したコンテンツの組み合わせに対して、ターゲティングマスタDB106に蓄積されているターゲット条件を選択することによってターゲット条件を設定する(ステップS14)。ターゲット条件とは、キャンペーンをどのような属性を有するユーザに対して行うかを示す条件であり、例えば、年齢が20〜30歳の会社員等の条件が設定される。
【0111】
次に、キャンペーンプレート生成部102は、出力装置51にさらにコンテンツの組み合わせを選択するかのメッセージを表示し、その回答を得る(ステップS15)。この回答がYesであれば、ステップS13へ戻り処理を繰り返す。
一方、回答がNoである場合、キャンペーンプレート生成部102は、キャンペーンに文字情報コンテンツ(アンケート用の質問事項等)が存在するかを判定する(ステップS16)。この結果、文字情報が存在すれば、該当する文字情報コンテンツを選択する(ステップS17)。これによって、生成したコンテンツIDの組み合わせと対応するターゲティング条件のデータ構造を有するキャンペーンプレートが生成される(ステップS18)。ここで生成されたキャンペーンプレートは、キャンペーンプレートDB105に蓄積される。キャンペーンプレートは、図29の(a)に示すように、各メディア向けのコンテンツ、文字情報、及びターゲット条件のヘッダ情報からなるデータ群であり、データの実体は後述する処理によって生成されるものである。
【0112】
次に、表示ルールファイル生成部103が表示ルールファイルを生成する動作を図28を参照して説明する。
まず、制御部101は、表示ルールファイル生成部103に対して、表示ルールファイルを生成するように指示を出す。これを受けて、表示ルールファイル生成部103は、先に生成されたキャンペーンプレートをキャンペーンプレートDB105から読み出し、出力装置51へ属性情報のリストを表示する(ステップS21)。続いて、作業者は表示されたキャンペーンプレート一覧から所望のキャンペーンプレートを複数選択し、表示ルールファイルに設定する(ステップS22)。これによって、キャンペーンプレートの組み合わせが決定する。
【0113】
次に、表示ルールファイル生成部103は、出力装置51にさらにキャンペーンプレートの組み合わせを選択するかのメッセージを表示し、その回答を得る(ステップS23)。この回答がYesであれば、ステップS22へ戻り処理を繰り返す。一方、回答がNoである場合、表示ルール生成部103は、選択したキャンペーンプレートの組み合わせを持つ表示ルールファイルを作成する(ステップS24)。これによって、表示ルールファイルが生成され、この表示ルールファイルは表示ルールファイルDB104に蓄積される。表示ルールファイルは、図29の(b)に示すように、複数のキャンペーンプレート群のヘッダ情報からで構成されるものであり、データの実体は後述する処理によって生成されるものである。この表示ルールファイルは、パッケージフォルダ(データの実体が格納されたフォルダ)ともにキャンペーンサーバ1−8へ受け渡される。
【0114】
次に、図30を参照して、共通キャンペーンコンテンツ生成部112が共通キャンペーンコンテンツを生成する動作を説明する。ここでいう共通キャンペーンコンテンツとは、表示ルールファイルに基づいてキャンペーン毎にコンテンツの実体を生成したものである。
まず、差し替え制御部111は、共通キャンペーンコンテンツ生成部112に対して、共通キャンペーンコンテンツを生成する指示を出す。これを受けて共通キャンペーンコンテンツ生成部112は、表示ルールファイルDB104より、キャンペーンIDを検索条件として表示ルールファイルIDを検索する(ステップS31)。この検索の結果得られた表示ルールファイル内のキャンペーンプレートに紐付くパッケージIDを検索条件として、デジタルコンテンツDB117からコンテンツ(実体)を抽出する(ステップS32)。そして、抽出したコンテンツを指定フォルダに登録する(ステップS33)。
【0115】
次に、共通キャンペーンコンテンツ生成部112は、キャンペーンプレートに文字情報コンテンツ(アンケート)が存在するかを判断し(ステップS34)、存在しなければステップS37へ進む。一方、文字情報コンテンツが存在すれば、該当する文字情報コンテンツ(実体)をデジタルコンテンツDB117から選択して(ステップS35)、この文字情報コンテンツを指定フォルダに登録する(ステップS36)。そして、表示ルールファイルにキャンペーンプレートが残っているかを判断し(ステップS37)、残っていれば、ステップS32へ戻り処理を繰り返す。
【0116】
次に、図31を参照して、表示ルール選択部113が表示ルールを選択する動作を説明する。まず、差し替え制御部111は、表示ルール選択部113に対して、表示ルール選択を行う指示を出す。これを受けて、表示ルール選択部113は、表示ルールファイルDB014より表示ルールファイルを読み込む(ステップS41)。続いて、ユーザがアクセスしたウェブサーバ(図示せず)のアドレスを解析し、このアクセスされたキャンペーンサイトのアドレスから表示ルールIDを検索する(ステップS42)。表示ルールファイルDB104には、各キャンペーンサイトのアドレス毎に表示ルールIDが定義されたテーブルを有しており、このテーブルを参照することによって表示ルールIDを求める。次に、表示ルール選択部113は得られた表示ルールIDを差し替え制御部111へ通知する(ステップS43)。
【0117】
次に、図32を参照して、ターゲティング部114がユーザの条件に合致するキャンペーンプレートを抽出する動作を説明する。まず、差し替え制御部111は、表示ルール選択部113から通知された表示ルールIDをターゲティング部114へ渡すとともに、キャンペーンプレート抽出の指示を出す。これを受けて、ターゲティング部114は、表示ルールID、ユーザID情報を読み込む(ステップS51,S52)。続いて、ターゲティング部114は、読み込んだユーザIDに該当する視聴者のプロファイル情報を視聴者プロファイル情報DB116から読み込む(ステップS53)。
【0118】
次に、ターゲティング部114は、得られた視聴者プロファイル情報から個人ターゲティング条件を生成する(ステップS54)。ここでいう個人ターゲティング条件とは、視聴者プロファイル情報から読み込んだプロファイルに関するものであり、例えば、「性別:男性、年齢:20代、結婚:未婚、子供:なし、嗜好:パソコン、テレビ、旅行」などである。
【0119】
次に、ターゲティング部114は、得られた個人ターゲティング条件と表示ルールファイルで設定されているターゲット条件とのマッチングを行い、キャンペーンプレートIDを決定する(ステップS55)。ここでいうマッチングとは、表示ルールに設定されているターゲット条件が、個人ターゲティング条件(「性別:男性、年齢:20代、結婚:未婚、子供:なし、嗜好:パソコン、テレビ、旅行」)と合致するキャンペーンプレートを選択することである。続いて、ターゲティング部114は、得られたキャンペーンプレートIDを差し替え制御部111へ通知する(ステップS56)。
【0120】
次に、図33を参照して、差し替え制御部111がキャンペーンコンテンツを配信する動作を説明する。まず、差し替え制御部111は、ターゲティング部114から通知されたキャンペーンプレートIDに基づいて、このIDを有するコンテンツを保存されているフォルダを特定する。このフォルダは、共通キャンペーンコンテンツ生成部112によって生成されたコンテンツの保存場所である。
【0121】
次に、差し替え制御部111は、視聴者がウェブサーバにアクセスしたときのユーザエージェント(クライアントタイプ)を参照して、配信するべきコンテンツを特定する。この例では、eBMLコンテンツ、HTMLコンテンツ、携帯向けコンテンツ、・・・コンテンツの中から、クライアントのタイプに応じたコンテンツを選択することとなる。
【0122】
次に、差し替え制御部111は、コンテンツを配信しようとする視聴者の顧客ステータスが存在するかを判断する(ステップS63)。ここでいう顧客ステータスとは、同じキャンペーンのアンケート等に以前回答を行ったことがあるか否かを示すもので、10問の質問があるアンケートに対して、何問目まで回答をしたか、クライアントのタイプは何か等の情報で構成される。これは、例えば、携帯電話を使用して、10問ある質問のうち5問まで回答したが、何らかの理由で回答を途中でやめてしまい、別の機会に再度同じアンケートをパソコンによって回答しようとするとき、過去に回答された内容を記憶しておくことによって、6問目から再開できるようにするものである。したがって、顧客ステータス記憶部118には、キャンペーン毎に、かつユーザ毎にアンケートの回答内容が記憶される。
【0123】
判断の結果、顧客ステータスが存在しなければ、選択したコンテンツをウェブサーバを介して視聴者へ配信する(ステップS66)。一方、顧客ステータスが存在した場合、差し替え制御部111は、該当する視聴者のプロファイルに紐付く顧客ステータスを顧客ステータス記憶部118より読み出す。そして、差し替え制御部111は、読み出した顧客ステータスに従ってコンテンツの編集を行う(ステップS65)。この編集によって、既に回答した質問の回答欄には過去に回答した内容が埋め込まれる。続いて、差し替え制御部111は、編集が終了したコンテンツをウェブサーバを介して視聴者へ配信する(ステップS66)。
【0124】
このように、ユーザの属性に合致するキャンペーンアンケート内容を各個人に配信するようにしたため、効率よくアンケート結果を収集することができる。また、ユーザがアンケートの回答を途中で中断した場合であっても、顧客ステータスを記憶しておくようにしたため、中断したところから回答作業を再開することができる。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】本発明の実施形態によるシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】本システムを用いたクロスメディア連携のサービス例を示す概念図である。
【図3】視聴者5の蓄積型受信機5−1での広告の差し替え処理を説明するための概念図である。
【図4】受信機基本情報25と視聴者プロファイル情報26と露出ログ情報28との例を示す概念図である。
【図5】広告プランのデータ構成を説明するための概念図である。
【図6】広告プレートのデータ構成を説明するための概念図である。
【図7】クロスメディアプランニング装置1−5で行なわれる、視聴履歴情報(露出ログ情報)分析による広告プランの再プランニングを説明するためのフローチャートである。
【図8】コンテンツ差し替えエンジン22の具体的な処理と各機能の論理構成例を示すブロック図である。
【図9】広告プレート選択部22−2の処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】ターゲット部22−3の処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】露出ログ情報管理部22−4の処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】ターゲット広告および視聴者からの広告アクセス制御を実施するためのクロスメディアプランニング装置(図1参照)の概要を示すブロック図である。
【図13】広告プレートと広告プランとの関係を示す概念図である。
【図14】広告プレート生成部61による広告プレート作成処理を説明するためのフローチャートである。
【図15】広告プラン生成部65による広告プラン作成処理を説明するためのフローチャートである。
【図16】広告に対してユーザアクションを実施した場合のアクセス先を設定するためのフローチャートである。
【図17】キャンペーンプランのデータ構造を示す概念図である。
【図18】上述したデジタル放送で表示可能な形式を有するデータに対応した視聴者端末での広告が選択表示されるまでの処理概要を示すフローチャートである。
【図19】クロスメディア連携のシステム構成例を示すブロック図である。
【図20】アドレス解決データベースの構成を示す概念図である。
【図21】顧客管理情報データベース84の構成例を示す概念図である。
【図22】クロスメディア管理装置制御部85の処理を説明するためのフローチャートである。
【図23】アドレス解決部80の処理を説明するためのフローチャートである。
【図24】PC端末5−2や携帯端末5−3からのクロスメディア連携を行なうシステム構成を示すブロック図である。
【図25】他の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図26】他の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図27】図25に示すキャンペーンプレート生成部102の動作を示すフローチャートである。
【図28】図25に示す表示ルールファイル生成部103の動作を示すフローチャートである。
【図29】図25に示すキャンペーンプレート生成部102及び表示ルールファイル生成部103の動作を示す説明図である。
【図30】図26に示す共通キャンペーンコンテンツ生成部112の動作を示すフローチャートである。
【図31】図26に示す表示ルール選択部113の動作を示すフローチャートである。
【図32】図26に示すターゲティング部114の動作を示すフローチャートである。
【図33】図26に示す差し替え制御部111の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0126】
1 広告代理店 1−1 放送用コンテンツ配信装置(広告配信手段、広告配信装置) 1−2 クロスメディア管理装置 1−3 広告ゲートウェイサーバ 1−4 双方向データ収集装置(回収手段) 1−5 クロスメディアプランニング装置 1−6 デジタル広告コンテンツ管理データベース 1−7 キャンペーンプランニング装置 1−8 キャンペーンサーバ 2 番組クリエータ 3 広告主 4 放送局(番組配信装置) 5 視聴者 5−1 蓄積型受信機(蓄積手段、視聴者端末、受信手段、アクセス手段) 5−2 PC端末 5−3 携帯端末 20 広告プラン 21 広告コンテンツ 22 コンテンツ差し替えエンジン(広告挿入手段) 22−1 差し替え制御部 22−2 広告プレート選択部 22−3 ターゲティング部 22−4 露出ログ情報管理部 23 番組コンテンツ 25 受信機基本情報 26 視聴者プロファイル情報 27 露出ログ情報 30 コンテンツ表示用ブラウザ(再生手段、情報取得手段) 60 制御部 61 広告プレート生成部 62 広告プラン生成部(再設定手段) 63 クロスメディアプラン生成部(クロスメディアプラン生成手段) 80 アドレス解決部 81 お気に入り管理部(保持手段) 82 データ収集部 83 アドレス解決データベース 84 顧客管理情報データベース 85 クロスメディア管理装置制御部 100 キャンペーンコンテンツサーバ 101 制御部 102 キャンペーンプレート生成部 103 表示ルールファイル生成部 104 表示ルールファイルDB 105 キャンペーンプレートDB 106 ターゲティングマスタDB 110 差し替えコンテンツ選択エンジン 111 差し替え制御部 112 共通キャンペーンコンテンツ生成部 113 表示ルール選択部 114 ターゲティング部 115 ユーザID記憶部 116 視聴者プロファイル情報DB 117 デジタルコンテンツDB 118 顧客ステータス記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のWebサーバにアクセスした視聴者の視聴者端末に対してコンテンツを配信することによりキャンペーンを実施する広告配信装置であって、
前記広告を配信するべき対象の視聴者を特定するためのターゲット条件を含むキャンペーンコンテンツを生成し、予め蓄積されている視聴者の属性が前記ターゲット条件に合致するコンテンツを選択し、このコンテンツを前記視聴者端末へ配信することを特徴とする広告配信装置。
【請求項2】
前記広告配信装置は、キャンペーンに対する前記視聴者からの応答を記憶しておき、視聴者の応答が途中で中断した場合に、記憶しておいた応答内容に基づいて前記キャンペーンコンテンツを編集して配信することを特徴とする請求項1に記載の広告配信装置。
【請求項3】
所定のWebサーバにアクセスした視聴者の視聴者端末に対してコンテンツを配信することによりキャンペーンを実施する広告配信方法であって、
前記広告を配信するべき対象の視聴者を特定するためのターゲット条件を含むキャンペーンコンテンツを生成し、予め蓄積されている視聴者の属性が前記ターゲット条件に合致するコンテンツを選択し、このコンテンツを前記視聴者端末へ配信することを特徴とする広告配信方法。
【請求項4】
前記広告配信方法は、キャンペーンに対する前記視聴者からの応答を記憶しておき、視聴者の応答が途中で中断した場合に、記憶しておいた応答内容に基づいて前記キャンペーンコンテンツを編集して再配信することを特徴とする請求項3に記載の広告配信方法。
【請求項5】
所定のWebサーバにアクセスした視聴者の視聴者端末に対してコンテンツを配信することによりキャンペーンを実施する広告配信プログラムであって、
前記広告を配信するべき対象の視聴者を特定するためのターゲット条件を含むキャンペーンコンテンツを生成し、予め蓄積されている視聴者の属性が前記ターゲット条件に合致するコンテンツを選択し、このコンテンツを前記視聴者端末へ配信する処理をコンピュータに行わせることを特徴とする広告配信プログラム。
【請求項6】
前記広告配信プログラムは、キャンペーンに対する前記視聴者からの応答を記憶しておき、視聴者の応答が途中で中断した場合に、記憶しておいた応答内容に基づいて前記キャンペーンコンテンツを編集して再配信する処理をコンピュータに行わせることを特徴とする請求項5に記載の広告配信プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate


【公開番号】特開2008−125102(P2008−125102A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−318970(P2007−318970)
【出願日】平成19年12月10日(2007.12.10)
【分割の表示】特願2002−79722(P2002−79722)の分割
【原出願日】平成14年3月20日(2002.3.20)
【出願人】(000102728)株式会社エヌ・ティ・ティ・データ (438)
【出願人】(394025924)株式会社博報堂 (14)
【Fターム(参考)】