説明

床コーティング、滑り止め剤

【課題】持続が3年〜5年で2度塗る事とにより更に5年〜8年の持続し、且つ 光沢、滑り止め効果のある溶剤を提供する。
【解決手段】有機酸とアクリルエマルジョンとアパタイトとヘキレンと酸化チタンと重曹とクエン酸との混合液からなり、アクリルエマルジョン樹脂がフッ素により素材の表面をガードし酸化チタンで汚れを表面から落としてなる溶剤である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一分子中に少なくとも2個以上を有するアクリルエマルジョンとアパタイトと二酸化ケイ素原子に結合した加水分解性基を一分子中に少なくとも2個以上有する床コーティング滑り止め溶剤、更にこれに元素鉱物微粒子を混合したもので及びこれらを用いて施工したことを特徴とする床コーティング滑り止め剤。
【背景技術】
【0002】
エタノール及びP−ノニルフェノール組成は硬化がしにくく対応年数も6ヶ月で再施工していた。室内、屋外で硬化して対応年数3年〜5年のものでなかった。
【0003】
このような組成物を実用かするためには滑り止め効果があり対応年数が3年〜5年、高光沢、汚れにくい、組成物が必要である。
【0004】
かかる組成物に一定のポットライフを確保するためには(1)滑り止め効果と高光沢、汚れにくい物としてアクリルエマルジョン。(2)加水分解性基を一分子中に少なくとも2個以上有する酸化チタン、アパタイトを混合する。
【特許文献1】
【非特許文献1】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記(1)のように滑り止め効果を調整する方法では一定のポットライフを確保できるが、組成物がよく硬化するには時間がかかりすぎ、摩擦係数が小さいため滑り効果もあまりなく光沢、汚れにくいものではなかった。
【0006】
従って本発明は、上述した問題点を解決しあらゆる用途に使える。対応年数から3年〜5年で安価な床コーティング、滑り止め剤用、硬化性アクリルエマルジョン樹脂の組成物、又滑りにくい高光沢な方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
下記一般式(1)で表される一分子中に少なくとも2個以上有するアクリルエマルジョン樹脂100重量部
【0008】
【化2】

【0009】
(式中、EMは非置換又は置換の一価の水性イオン水素基を表し、hは2以上の整数である)(d)酸化チタン原子に結合した加水分解性基を一分子中に少なくとも2個以上有する架橋剤アクリルエマルジョン又は酸化チタンの混合物15重量部(c)ヘキレン(b)重曹5、クエン酸10を含有して成るものである。前記成分(c)の無機酸を成分(a)を除く(b)、(c)及び(d)成分の混合物15重量部に対して重曹5、クエン酸10、重量部を加えて得られる溶解液のPH4〜7の範囲となるように配合されている床コーティング、滑り止め剤。硬化性アクリルエマルジョン樹脂組成物である。このような(a)〜『d』成分を組み合わせて用いる。
【0010】
請求項2の床コーティング、滑り止め剤は上記床コーティング、滑り止め剤に対して1〜3重量%の範囲内で加えるものとして平均粒子径が0.2〜1μmの酸化チタンを混合したことを特徴とする請求項1に記載の床コーティング滑り止め剤。
【0011】
請求項3の床コーティング滑り止め方法は請求項1又は請求項2に記載の床コーティング滑り止め剤を用いて施工するものである。
【発明の実態の形態】
【0012】
以下のこの発明の実施形態に説明する。
【0013】
(a)下記一般式(1)で表される一分子中に少なくとも2個以上を有するアクリルエマルジョン樹脂100重量部。
【0014】
【化3】

【0015】
(式中、EMは非置換の一価の水性イオン水素基を表し、hは2以上の整数である。(d)酸化チタン原子に結合した、加水分解性基を一分子に少なくとも2個以上有する。架橋剤アクリルエマルジョン、又は架橋剤酸化チタンの混合物15重量部(c)ヘキサン(d)重曹5、クエン酸10を含有して成るものである。溶解液のPHが4〜7の範囲となるように配合されている床コーティング滑り止め剤硬化性アクリルエマルジョン樹脂組成物である。このような(a)〜(d)成分を組み合わせて用いる。
【0016】
成分(a)
本発明の硬化成物においてベースポリマーとして使用する成分(a)のアクリルエマルジョン樹脂は一分子中に少なくとも2個以上有するものであり下記一般式(1)
【0017】
【化4】

【0018】
(式中EMは非置換又は置換の一価の水性イオン水素基をEMとしては例えばエタトル基ヒロキサン基、フッ化基等の原子数。またこれらの一価水素イオン基は特に特性上必要な場合には、その1部がアパタイト基に置換されてもよい。
【0019】
また上記一般式(1)においては平均的において0.2〜1好ましくは水素、イオン原子数1〜5のものを例示することができる。またこれらの一価の水素イオン基EMは特に特性上必要な場合にはその一部がアパタイトに置換されてもよい。
【0020】
また上記一般式(1)においてはhは平均的に0.2〜1の整数であることが好ましくこのようなnの値に関連して、このアクリルエマルジョン樹脂の20℃における粘度は250〜10000mPa.sの範囲にあることが望ましい。
【0021】
上述した一般式(1)で表されるアクリルエマルジョン樹脂は一般に水またはエタノール基含有の低分子化合物を停止剤としてオルガノシロサンをアクリル触媒あるいは酸触媒で平衡化することにより得られる。ここで用いられる酸性触媒としては水素化カリウム、テトラキシラン、テトキシラン等が例示される。
【0022】
本発明において好適に使用されるアクリルエマルジョン樹脂としては具体的にはこれに限定されるものである。
【0023】
成分(b)
本発明において成分(b)として使用する架橋剤アパタイトまたは架橋剤アクリルエマルジョンとして作用するものであり、このためにアパタイト素原子に結合した加水分解性基を一分子中に少なくとも2個以上有していることが必要である。即ち、この加水分解性基が成分(a)のアクリルエマルジョンが反応して硬化物を形成するものである。
【0024】
このような加水分解性基としては、例えばブトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、アセトキシ基、プロピオキシ基、プチロキシ基、ベレゾイルオキシ基等のソプロペルキオキシ基、イソブチニルオキシ基、IIエチルメチルキシ基、Y、Nジメチルアミノ基、アミノオキシ基を挙げることができる。
【0025】
本発明において架橋剤として作用するこのような架橋剤酸化チタンまたは架橋剤アクリルエマルジョン樹脂としては具体的にはテトライトキシラン、メチルトリメトキシラン、ビニルトエトキシラン、シェノキシラン、フェニルトリスシラン及びこれらの部分加水分解物あるいは混合物が好適に使用される。
【0026】
これら(b)成分は成分(a)のアクリルエマルジョン樹脂100重量部あたり0.3重量部よりも少ないと組成物の硬化が十分に行われず床コーティング滑り止め性の硬化物を得ることが困難となり、または硬化物の機械的特性が低下する等の不利を生じることがある。さらに15重量部よりも多量に使用されると硬化物の硬度が高くなりすぎると不利が生じることがある。
【0027】
成分(c)
本発明において成分(c)として使用するヘキサンは架橋反応を抑制し、組成物のポツトライフ調整剤として使用するものである。この酸化合物としては、例えば硫酸、硝酸、塩酸、トリフルオロメタンスルホン酸、類等が単独または2種以上の組み合わせで好適に使用される。
【0028】
成分(d)
本発明において使用される成分(d)は成分(a)と(b)との架橋反応による硬化を促進するために使用される。一般に縮合型アクリルエマルジョン室温硬化性組成物に使用されている硬化触媒が使用される。
【0029】
これらの硬化触媒は一般に成分(a)〜(c)の合計量100重量部あたり0.02〜10重量部、特に0.2〜5重量部の割合で使用されることが望ましい。この配合量が0.02重量部よりも少ないと硬化触媒の機能が十分に発揮されず硬化時間が長くなり、ガラス層の深部での硬化が不十分となる傾向がある。また10重量部よりも多量に配合されると組成物の保存性が悪くなり、さらに硬化物の耐然性等の特性が低下する傾向がある。
【0030】
その他の配合剤
本発明においては、上述した成分(a)〜(d)以外にも、本発明の目的を損なわない範囲において、組成物の特性を向上させるために種々の添加剤を配合することができる。例えば、補強性充填剤、沈降防止剤として、あるいは電気伝導性を付与するために、煙霧質シリカ、沈降性シリカ、及びこれらの疎水化物、カーボンブラック等を配合することができる。また準備強性充填剤、増量剤、熱伝導性充填剤として、石英粉、溶融石英、球状シリカ、ケイソウ土、ゼオライト、炭酸カルシウム、二酸化チタン、酸化鉄、アルミナ、球状アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、硫酸マグネシウム等を配合することができる。さらに、炭酸塩、水酸化塩等の塩化合物を放射線遮蔽のために配合することができ、その他、無機顔料、有料染料等の着色剤、酸化セリウム、炭酸亜鉛、炭酸マンガン、ベンゾトリアゾール、白金化合物等の耐熱性もしくは難燃性向上剤を配合することもできる。また、本発明の組成物は縮合硬化型であり、硬化を促進させ、あるいは深部での硬化を良好に行うために、水、又はメタノール、エタノール、プロパノール、メチルセルソルブ等のアルコール類を添加することも任意である。
【0031】
組成物
本発明の室温硬化性組成物は、上述した各成分を均一に混合することによって容易に調製されるが、(a)成分と(b)分とを別個の包装形態としたいわゆる二液型とし、使用直前にこれらを混合することによって使用に供することも可能である。
【0032】
また、本発明の組成物を調製するにあたって、前記成分(c)の酸化合物は、これをそのまま配合することも可能であるが、(a)分或いは(b)成分の少なくともいずれかと予め混合して保存しておくか、あるいはその混合物を必要に応じて加熱した後に配合することが好適である。これらの酸化合物は、(a)成分あるいは(b)成分の少なくともいずれかと予め混合、あるいは加熱することによって、オルガノシランあるいはオルガノポリシロキサンの開裂、縮合反応に寄与するものであり、例えば塩酸、クロロシラン等の場合には、
【0033】
酸化化合物を単に混合した場合には、組成物の使用時において、酸化合物がアクリルエマルジョンと分離したり、皮膚等への刺激を与え、取扱いが困難となる場合がある。尚、この加熱温度は、通常、40〜110℃の範囲が望ましい。
【0034】
請求項2のコーティング滑り止め剤は、更にこの床コーティング滑り止め剤に対して1〜3重量%の範囲内の酸化チタン及びその同位体を合計0.2〜2重量%の範囲内で含有し、平均粒子径が0.1〜1μmの範囲内の天然放射性希有元素鉱物微粒子を混合したものである。
【0035】
本発明の組成物は、空気中に放置することにより、空気中の水分により室温で硬化し、ガラス質の硬化物を形成する。
【0036】
以下の実施例において、「部」は重量部を示し、粘度は25℃での値である。
【0037】
当発明における使用可能(用途)フローリング、コンクリート、寄せ木、クッションフロアー、壁クロス、ホーロー、大理石、御影石、Pタイル、スチール(手摺、門扉、シャッター等)に施工が出来対応年数も3年〜5年持続する。また、Wコーティングする事により5年〜8年持続する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機酸とアクリルエマルジョンとアパタイトとヘキレンと酸化チタンと重曹とクエン酸との混合水溶液からなる床コーティング、滑り止め剤及びこれを用いて施工したことを特徴とするコーティング滑り止め方法。
【請求項2】
請求項1の記載の床コーティング、滑り止め剤に於いて重曹とクエン酸を有機酸として使用する酸化チタンは架橋反応を抑制し、組成物のポットライフ調整剤として作用したことを特徴とする。床コーティング、滑り止めの溶剤である。
【請求項3】
請求項2記載床コーティング、滑り止め剤に於いてアクリルエマルジョンとアパタイトとヘキレンと酸化チタンと重曹とクエン酸との含有比率が重曹割合で約40%、15%、2%、2%、5%、10%である水溶液としたことを特徴とするコーティング滑り止め溶剤。

【公開番号】特開2007−191672(P2007−191672A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−39952(P2006−39952)
【出願日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【出願人】(504169429)株式会社T・B・G (2)
【Fターム(参考)】