説明

床構造物に防水を提供する方法およびそれによって形成される床構造物

本発明は、床構造物に防水を提供する方法およびその方法によって形成される改良された床構造物に関する。本発明は、1つまたはそれ以上の耐水性床被覆材料パネルを提供するステップと、床被覆材料パネル(単又は複数)を建築物の床構造物に設置するステップと、を含む。床被覆材料パネルの各々は、木製シート製品と、木製シート製品の少なくとも一方の側に接着された不織布マットと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は主に、防水が強化され平面性が強化された改良されたフローリングシートを提供する方法、および、そのような方法によって形成される床構造物に関する。
【背景技術】
【0002】
住居等の建築物の床構造物を構造するための現在の方法は、ベニヤ板または配向性ストランドボード(OSB)等の床被覆材料を床フレームへ接着することを含む。次いで、木材、タイルまたはビニルフローリング等のフローリング材料が床被覆材料上に設置される。木製フローリング等のフローリング材料を損傷する可能性がある床被覆材料の下の床キャビティからフローリング材料へ水が移動するのを妨げるために、且つ、被覆材料および他の床構造物を損傷する可能性があるフローリング材料から被覆材料および他の床構造物へ水が移動するのを妨げるために、木材、タイルまたはビニルフローリング等のフローリング材料が、床被覆材料上に設置される。水被覆材料下敷(たとえば、アスファルトフェルトペーパー)が、床被覆材料とフローリング材料との間に加えられてもよい。
床構造物を水から保護する他の方法、さらに、そのような方法によって作られる床構造物を提供することが望ましい。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
1つの態様において、建築物の床構造物に防水を提供する方法が提供される。その方法は、(a)1以上の耐水性床被覆材料パネルを提供することであって、各パネルが木製シート製品および木製シート製品に接着された不織布マットを備えていること、及び(b)各パネルの不織マットが上を向くように、建築物の床構造物に床被覆材料パネル(単又は複数)を設置すること、を含む。
各床被覆材料パネルは、木製シート製品、および該マット中でのバインダの硬化をすると共に該木製シート製品に接着するために十分に熱及び圧をかける「B」ステージ状態の不織布マットにより製造され、「B」ステージ状態のマットは、部分的にのみ硬化している樹脂バインダで一緒に結合された繊維からなる。
【0004】
別の態様において、構築物の床構造物は、基部層としてのその建築物の床フレームに接着された複数の耐水性床被覆材料パネルを備えるものが提供される。各パネルは、木製シート製品、および木製シート製品に接着された不織布マットからなる。各床被覆材料パネルは、木製シート製品、および該マット中でのバインダの硬化をすると共に該木製シート製品に接着するために十分に熱及び圧をかける「B」ステージ状態の不織布マットによって製造され、「B」ステージ状態のマットは、部分的にのみ硬化している樹脂バインダで一緒に結合された繊維を備える。各パネルの不織マットは上を向き、フローリング材料は、床被覆材料パネルの基部層の不織マット上に接着される。
【0005】
さらなる態様において、建築物の床構造物に防水を提供する方法が提供され、それは、(a)1以上の耐水性床被覆材料パネルを提供することであって、各々が木製シート製品、木製シート製品に接着された不織布マット、および、不織布マットに接着された有機防水被覆を備えること、及び(b)各パネルの不織マットが上を向くように、建築物の床構造物に床被覆材料パネル(単又は複数)を設置すること、を含む。
【0006】
さらに別の態様において、基部層として建築物の床フレームに接着された複数の耐水性床被覆材料パネルからなる建築物の床構造物が提供される。各パネルは、木製シート製品、木製シート製品に接着された不織布マット、および、不織布マットに接着された有機防水被覆を備え、各パネルの有機防水被覆は上を向く。フローリング材料は、床被覆材料パネルの基部層の被覆された不織布マット上に接着される。
【0007】
さらなる態様において、以下の(a)及び(b)のステップを含む建築物の床構造物に防水を提供する方法が提供され、
(a)1以上の耐水性床被覆材料パネルを提供することであって、各パネルは木製シート製品および木製シート製品に接着された不織布マットを備えていること、
及び(b)各パネルの不織マットが上を向くように、建築物の床構造物に床被覆材料パネル(単又は複数)を設置すること、を含む。そして、各パネルは、
(1)(i)木材粒子およびバインダを備えるファーニッシュから形成されたマットであって、第1の面および第2の面を有するマットと、(ii)ファーニッシュ(各材料が対象物(マット)となるように備わった状態で供給される物)から形成されたマットの第1の面に接触する不織布マットと、を備える複合マットを形成すること、
及び(2)複合マットに十分な熱および圧力を受けさせ、第1の面、第2の面および縁を有する木製シート製品を備える床被覆材料パネルを形成し、不織布マットは木製シート製品の第1の面に接着されること、によって提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は、床構造物に防水を提供する方法およびその方法によって形成される改良された床構造物に関する。
一般に、方法は、1つまたはそれ以上の耐水性床被覆材料/下敷パネルを提供するステップと、そのパネル(単又は複数)を建築物の床構造物に設置するステップと、を含む。床被覆材料パネルの各々は、木製シート製品と、木製シート製品の少なくとも一方の側に接着された不織布マットと、を備える。下記に説明されるように、床被覆材料パネルの不織布マットは、被覆材料パネルに、したがってそれらが設置される床構造物および建築物に、耐水性を提供する。すなわち、不織布マットは、床被覆材料パネル自体の木製シート製品に防水を提供し、耐水性床被覆材料パネルは、(たとえば、床被覆材料パネルの上から下へ、および、床被覆材料パネルの下から上へ)水が移動するのを妨げることによって、床構造物の残り(フローリング材料、床フレーム等を含む)に防水を提供する。いくつかの実施形態において、床被覆材料パネルは、木製シート製品の2つの側部に(たとえば、木製シート製品の対向する面に)接着された不織布マットを含んでもよい。
【0009】
防水は、1つまたはそれ以上の耐水性床被覆材料パネルを提供することと、各パネルの不織マットが上を向くように(すなわち、床構造物が位置する部屋の天井に向けて)、建築物の床構造物に床被覆材料パネル(単又は複数)を設置することと、によって建築物の床に提供されてもよい。建築物の床構造物は、たとえば、フレームまたは床の他の構造物を備えてもよく、床被覆材料パネルの設置は、パネルを床構造物のフレームに接着することを含んでもよい。いくつかの実施形態において、床被覆材料パネルは、一方のマットが天井へ向けて上を向き一方のマットが下を向くように、木製シート製品の両面に接着された不織マットを含んでもよい。第2の不織マットは、たとえば、床構造物内の水の源(たとえば、床構造物内のパイプ)からのさらなる防水を提供するために使用されてもよい。
【0010】
床構造物に防水を提供する方法は、上を向く床被覆材料パネル(単又は複数)の不織マットの上面へまたは上面にフローリング材料を接着するかまたは設置することをさらに含んでもよい。フローリング材料は、いずれの種類のフローリング材料であってもよく、たとえば、タイル、木製フローリング、コルクフローリング、カーペット等である。
【0011】
床被覆材料パネルの各々は、典型的に2つの面を備え、少なくとも1つの不織布マットが、面の一方の上にある。床被覆材料パネルの各々は、外縁をさらに備える。床被覆材料パネルの外縁は、1つまたはそれ以上のストリップ(細片)で覆われた粘着テープを含んでもよく、ストリップは粘着テープから取り外し可能である。床被覆材料パネルはまた、設置用にさねはぎ縁(突部−溝部縁)を有してもよい。たとえば、隣接するパネルの突部および溝部を相互接続することによって複数のパネルを一緒に接続してもよいように、パネルは、第1の外縁にさねを、第2の対向する外側縁に対応するはぎを含んでもよい。そのような実施形態において、その少なくとも1つのマットおよび木製シート製品は、典型的に、床被覆材料パネルの外側縁で完全に隣接し合う(すなわち、マットおよび木製シート製品の外縁が完全に隣接し合う)。しかし、いくつかの実施形態では、木製シート製品および少なくとも1つの不織マットの外縁は、完全には隣接し合わない。たとえば、各床被覆材料パネルのその少なくとも1つの不織布マットは、接着する木製シート製品の1つまたはそれ以上の縁を越えて延出するオーバーレイ部分を含んでもよい。そのようなオーバーレイ部分は、感圧接着剤を含んでもよい。
【0012】
粘着テープを備えた床被覆材料パネル(単又は複数)を設置するときには、封止を形成するように、取り外し可能な単数または複数のストリップが、床被覆材料パネルの1つの粘着テープから取り外されて、床構造物と、または、別の床被覆材料パネルと(または別のパネルの粘着テープと)、一緒にしてもよい。感圧接着剤を有する不織マットのオーバーレイ部分を備えた床被覆材料パネル(単又は複数)を設置するときには、封止を形成するように、床被覆材料パネルの1つのオーバーレイ部分が、床構造物に、または、別の床被覆材料パネルと、接着されてもよい。隣接する床被覆材料パネルの間の封止または床被覆材料パネルと床構造物との間の封止はまた、封止材料たとえばエポキシ樹脂、マスチック樹脂またはコーキングを使用して形成されてもよい。
【0013】
いくつかの実施形態において、方法は、耐水性床被覆材料パネル(単又は複数)を提供するステップと、そのパネル(単又は複数)を床構造物に設置するステップと、からなってもよい。すなわち、そのような実施形態では、床構造物用に他の防水(たとえば、アスファルトフェルトペーパーまたは登録商標タイベック(Tyvek)ラップ)は供給されない。これらの実施形態のいくつかにおいて、床被覆材料パネル(単又は複数)を設置するステップは、隣接する床被覆材料パネル(単又は複数)の縁の間に封止を形成するステップ、および/または、床被覆材料パネルの縁と床構造物(たとえば、床フレーム)との間に封止を形成するステップを含んでもよい。しかし、これらの実施形態の他のものでは、床被覆材料パネル(単又は複数)を設置するステップは、床被覆材料パネル(単又は複数)の縁の間に封止を形成するステップを含まなくてもよい。
【0014】
本方法によって形成された床構造物は、基部層として床フレームに接着された複数の耐水性床被覆材料パネルを備える。上記に説明されたように、各パネルは、木製シート製品と、木製シート製品の面に接着された少なくとも1つの不織布マットと、を備える。各パネルのその少なくとも1つの不織マットは、上を向く。床構造物はまた、床被覆材料パネルの基部層の不織マット上に接着されたフローリング材料(たとえば、タイル、木製フローリング、コルクフローリング等)も備える。
【0015】
床被覆材料パネルを形成するのに使用される木製シート製品は、パーチクルボード、チップボード、配向性ストランドボード(OSB)、ベニヤ板および板紙を含むがそれらに限定されないいずれのタイプの木製製品であってもよい。
【0016】
床被覆材料パネルを形成するのに使用される不織マットは、バインダで一緒に結合された繊維を備える。いくつかの実施形態において、不織マットは、繊維およびバインダからなってもよく、他の実施形態では、不織マットは、追加添加剤、たとえば、顔料、染料、難燃剤、耐水剤および/または他の添加剤を含んでもよい。使用されてもよい耐水剤(すなわち、撥水剤)は、ステアリレーテッドメラミン(stearylated melamine)、フルオロカーボン、ワックス、アスファルト、有機シリコーン、ゴムおよびポリ塩化ビニルを含むが、それらに限定されない。
【0017】
不織マットの繊維は、ガラスファイバ、ポリエステル繊維(たとえば、ポリエステルスパンボンド繊維)、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、他のタイプの合成繊維(たとえば、ナイロン、ポリプロピレン等)、炭素繊維、セラミックファイバ、金属繊維、または、その混合物を備えてもよい。不織マットの繊維は全体として、前述のタイプの繊維の1つからなってもよく、または、たとえば、セルロース系繊維またはセルロースから派生した繊維等の他のタイプの繊維とともに、前述のタイプの繊維の1つまたはそれ以上を備えてもよい。不織マットは、それ自体内にまたは表面のいずれかに、平行ストランド、対角線または箱形状のスクリムの強化材で、強化することができる。これらの追加強化材は、ガラスヤーンまたはプラスチックまたは金属の連続フィラメントであってもよい。
【0018】
繊維は、マットの強さおよび所望の他の特性に依存して、様々な繊維直径および長さを有してもよい。ポリエステル繊維が使用されるときには、繊維の大半のデニールが3〜5の範囲であることが好適である。ガラスファイバが使用されるときには、ガラスファイバの大半は、6〜23ミクロンの範囲であることが好適であり、より好ましくは10〜19ミクロンの範囲、さらにより好ましくは11〜16ミクロンの範囲である。ガラスファイバは、Eガラス、Cガラス、Tガラス、Sガラス、および、湿分の存在下で良好な強さおよび耐久性を備えた他のタイプのガラスを含むいずれのタイプのガラスでありうる。
【0019】
繊維を一緒に結合するために様々なバインダが使用されてもよい。典型的に、水性溶液またはエマルジョンラテックス内に入れることができ且つ水溶性であるバインダが選ばれる。下記により十分に説明されるように、バインダは、不織マットを形成するときに完全に硬化されてもよく、または、バインダは「B」ステージであってもよい(すなわち、部分的にのみ硬化される)。不織マットのバインダが「B」ステージであるときには、バインダは、木材によく結合することが好ましい。「B」ステージのバインダを備えた不織マットを形成するのに使用されてもよいバインダの例として、フルフリルアルコール系樹脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂およびそれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。マットが完全に形成されるときには(すなわち、バインダが「B」ステージではない)、バインダは、尿素ホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド、フェノールホルムアルデヒド、アクリル、ポリ酢酸ビニル、エポキシ、ポリビニルアルコールまたはそれらの混合物を含んでもよいが、それらに限定されない。バインダが「ホルムアルデヒドフリー」であるようにバインダは選ばれてもよく、バインダが本質的にホルムアルデヒドを含まないことを意味する(すなわち、ホルムアルデヒドは必須ではないが、微量の不純物として存在してもよい)。ホルムアルデヒドフリーの不織マットを提供するために使用されてもよいバインダは、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、リグノスルホン酸塩、セルロースガムまたはそれらの混合物を含むが、それらに限定されない。不織マットバインダはまた、ホルムアルデヒドスカベンジャーを含むことができ、これは公知である。バインダにホルムアルデヒドスカベンジャーを使用して、製品からの測定可能なホルムアルデヒド放出速度を劇的に遅くする。
【0020】
同様に、不織バインダは、抗菌性添加剤を含むことができる。適切な抗菌性材料の例として、亜鉛2−ピリミジンチオール−1−オキシド;1−[2−(3、5−ジクロロ−フェニル)−4−プロピル−[1、3]ジオキソ−ラン−2−イルメチル]−1H−[1、2、4]トリアゾール;4、5−ジクロロ−2−オクチル−イソチアゾリジン−3−オン;2−オクチル−イソチアゾリジン−3−オン;5−クロロ−2−(2、4−ジクロロ−フェノキシ)−フェノ−1、2−チアゾール−4−イル−1H−ベンゾイミダゾール;1−(4−クロロ−フェニル)−4、4−ジメチル−3−[1、2、4]トリアゾール−4−イルメチル−ペンタン−3−オル;10、10’オキシビスフェノキサルシン(oxybisphenoxarsine);1−(ジヨード−メタンスルホニル)−4−メチル−ベンゼン、および、それらの混合物が挙げられる。木製被覆材料パネルの2表面を抗菌スキンで封入するかまたは表面を覆うことによって、製品全体が、防かび性および防白かび性になる。スキンは、シロアリまたは他の害虫に耐性があるホウ酸塩等の添加剤を含むことができ、さらなる耐火性を提供する。
【0021】
不織布マットは、マットのバインダの量に対する繊維の量の比率が変動して作られてもよい。たとえば、「B」ステージのマットでは、マットが25〜75質量%の繊維および15〜75質量%のバインダを含むことが好ましく、より好ましくは、30〜60質量%の繊維および40〜70質量%のバインダを含む。ホルムアルデヒドフリーバインダから作られたマットでは、マットが93〜99.5質量%の繊維および0.5〜4質量%のバインダを含むことが好適である。しかし、マットのバインダに対する繊維の他の比率が、「B」ステージのマット、ホルムアルデヒドフリーマット、さらに、非「B」ステージマットおよび他のマットに使用されてもよい。
【0022】
不織布マットは、厚さが変動して作られてもよい。マットの典型的な厚さは、0.020インチ〜0.125インチの範囲であるが、より厚いマットまたはより薄いマットが使用されてもよい。
不織マットは、耐水性(または防水性)、耐炎性、虫害抵抗性、防かび性、滑らかな表面、増加したまたは減少した表面摩擦、望ましい審美性、および/または、他の表面修正を提供するためのコーティングを含んでもよい。防水加工のために使用されてもよい被覆は、有機防水加工被覆、たとえば、アスファルト、有機シリコーン、ゴムおよびポリ塩化ビニルを含む。被覆は、マットの外部側にあることが好ましい(すなわち、木製シート製品に結合していない側)。
【0023】
不織布マットを作るためのいずれの方法を使用してマットを提供してもよい。不織布マットを作るプロセスは、よく知られている。米国特許第4,112,174号、第4,681,802号および第4,810,576号は、その内容全体が参照してここに組み込まれ、不織ガラス布マットを作る方法を記載している。
【0024】
使用されてもよい不織マットを作るための1つの技術は、ウィスコンシン州アップルトン(Appleton,Wis.)のフォイトスルザー(Voith−Sulzer)が製造した登録商標ハイドロフォーマー(Hydroformer)、または、ニューヨーク州グレンズフォールズ(Glenns Falls,N.Y.)のバルメット/サンディヒル(Valmet/Sandy Hill)が製造した登録商標デルタフォーマー(Deltaformaer)のような機械に、繊維の稀薄な水性スラリーを形成し、傾斜した可動スクリーン上にスラリーをのせ、スラリーを脱水し湿潤不織繊維状マットを形成することである。繊維状スラリーからウェブを形成した後に、湿潤した結合されていないマットが、バインダ添加含浸ステーションを通って走っている第2の可動スクリーンに移され、そこで、水性溶液のバインダがマットに加えられる。水性バインダ溶液は、カーテンコーターまたは浸漬圧搾アプリケーターを使用して加えられることが好ましい。過剰なバインダは除去され、湿潤マットは、対流炉を通って走る可動オブンベルトへ移され、そこで、結合されていない湿潤マットが乾燥され硬化され、マット内で繊維を一緒に結合する。マットは、完全に硬化してもよく、または、「B」ステージのみに硬化されてもよい。乾燥および硬化炉内で、マットは、約350度Fまでの温度へ加熱されるが、これは、約210度Fから、バインダを劣化しないいずれの高い温度まで、または、「B」ステージ硬化が所望の場合には、「B」ステージ硬化を超えてバインダを硬化しないいずれの高い温度まで、変動することができる。これらの温度での処理時間は、普通、1分または2分を超えない時間でありえ、40秒未満であることが多い。バインダを「B」ステージへ硬化するときには、温度は通常はわずか数秒でバインダが「B」ステージ硬化に到達するように選択されるが、硬化に使用される温度が低ければ低いほど、「B」ステージ硬化に到達するのに必要な時間が長くなる。
【0025】
床被覆材料パネルは、不織布マットを木製シート製品の面に接着することによって、不織布マットおよび木製シート製品から形成されてもよい。不織布マットは、木製シート製品の製造が完了した後かまたは木製シート製品の製造中のいずれかで、木製シート製品に接着されてもよい。完成した木製シート製品および完全に硬化した不織マットを使用するときには(すなわち、不織マットは「B」ステージ状態にはないときには)、接着剤を使用して、完成した木製シート製品および不織マットを一緒に接着してもよく、十分な圧力および熱を使用して、接着剤を硬化する。完成した木製シート製品および「B」ステージ状態にある不織マットを使用するときには、完成した木製シート製品および「B」ステージ状態のバインダを備えた不織マットが接触して置かれ、次いで十分な熱および圧力を受けて、マットを木製シート製品に接着し、マットの「B」ステージバインダを硬化するのを終了する。
床被覆材料パネルはまた、高い熱および圧力を使用してバインダで一緒に結合された木材粒子を備えるOSB等の木製シート製品の製造中に、形成されてもよい。そのような木製シート製品の形成中に、木材粒子およびバインダの混合物を備えるファーニッシュが、配向性マットまたは非配向性マット内に形成され、これは次いで、十分な熱および圧力を受けて、バインダを硬化し完成した木製シート製品を形成する。粒子は、チップ、シェービング、繊維、フレーク、ウエハー、ストランドおよびそれらの組み合わせを含むがそれらに限定されないいずれの形態であってもよい。木材粒子を一緒に結合するのに使用されるバインダは、熱および圧力を受けるときに木製シート製品を形成するために粒子を一緒に結合するいずれの結合剤であってもよく、たとえば、フェノールホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂等を含む。
【0026】
木製シート製品の製造中に(木製シート製品の完成後ではなく)、床被覆材料パネルを形成するために、少なくとも1つの不織布マットと、木材粒子およびバインダを備えるファーニッシュと、を使用して、複合マットが形成される。複合マットは、(1)第1の面および第2の面を有するファーニッシュから形成されたマットと、(2)ファーニッシュから形成されたマットの第1の面に接触する不織布マットと、を備える。複合マットを形成するためにファーニッシュとともに2つの不織布マットが使用されるときには、複合マットは、(1)第1の面および第2の面を有するファーニッシュから形成されたマットと、(2)ファーニッシュから形成されたマットの第1の面に接触する第1の不織布マットと、(3)ファーニッシュから形成されたマットの第2の面に接触する第2の不織布マットと、を備えてもよい。複合マットは、ファーニッシュからマットを形成し、次いで、少なくとも1つの不織布マットを、ファーニッシュから形成されたマットの面の一方に接触することによって、形成されることができるか、または、複合マットは、ファーニッシュから形成された結果として得られたマットの面に不織布マットが接触するようにファーニッシュが少なくとも1つの不織布マットに接触する間にファーニッシュからマットを形成することによって、形成されることができる。形成された後に、複合マットは十分な熱および圧力を受けて、第1の面、第2の面および縁(ファーニッシュから形成されたマットから作られた)を有する木製シート製品と木製シート製品の単数または複数の面に接着された単数または複数の不織布マットとを備える床被覆材料パネルを形成する。すなわち、複合マットは十分な熱および圧力をかけて、ファーニッシュから、形成されたマットから完成した/硬化した木製シート製品を形成し、さらに不織マットをそれに接着する。このようにして、熱および圧力の第1の添加を使用して木製シート製品を形成し次いで熱および圧力の第2の添加を実行して不織布マットを木製シート製品に接着するのではなく、熱および圧力の1回のみの添加が使用される。床被覆材料パネルを形成するために使用される押圧時間、温度および圧力は、使用されるパネルまたは単数または複数のバインダの所望の厚さおよび密度、さらに他の可変要因に依存して、変動してもよい。
【0027】
複合マットへの熱および圧力のワンステップ添加を使用して床被覆材料パネルが形成されるときには、「B」ステージの不織布マットまたは完全に硬化された不織布マットを使用して床被覆材料パネルを形成してもよい。「B」ステージの不織布マットが複合マットに使用されるときには、熱および圧力のワンステップ添加中に不織マットを木製シート製品に接着するために追加バインダまたは接着剤は典型的に必要ない(そのような追加バインダまたは接着剤は所望により使用されてもよいが)。複合マットが受ける圧力および熱は、「B」ステージの不織マットのバインダの硬化を完了し不織布マットを木製シート製品に接着するのに十分である。完全に硬化した不織布マットが使用されるときには(すなわち、不織マットが「B」ステージ状態にはないときには)、追加バインダまたは接着剤を使用して不織マットを木製シート製品に接着してもよく、それは、熱および圧力のワンステップ添加中に形成される。複合マットが受ける圧力および熱は、追加バインダまたは接着剤の硬化を完了し不織マットを完成した木製シート製品に接着するのに十分である。そのような追加接着剤またはバインダは、ファーニッシュで形成されたマット(すなわち、木製シート製品およびバインダを備えるマット)と不織布マットとの間に加えられてもよく、ファーニッシュでマットを形成する前にファーニッシュに加えられてもよく、または、不織布マットに加えられてもよい。
【0028】
「B」ステージの不織マットを作りさらに「B」ステージの不織マットを使用して木製ラミネートを作る方法は、米国特許第5,837,620号、第6,331,339号および第6,303,207号、および、米国特許出願公開第2001/0021448号に記載されており、その内容全体が参照してここに組み込まれる。ホルムアルデヒドフリーバインダを使用して不織マットを作りさらにそのようなマットを使用して木製ラミネートを作る方法は、米国特許出願公開第2003/0008586号に記載されており、その内容全体が参照してここに組み込まれる。
【0029】
床被覆材料パネルに使用されるべき不織布マットは、被覆材料パネルに耐水性を提供するように選ばれる。ここで使用されるように、床被覆材料パネルの「耐水性」および「耐水性」床被覆材料パネルは、床被覆材料パネルの耐水性が、(1)床被覆材料パネルの木製シート製品のみ(すなわち、木製シート製品に接着された1つまたはそれ以上の不織布マットがない)の耐水性よりも大きく、且つ/または、(2)完成した床被覆材料パネルに匹敵する寸法(すなわち、床被覆材料パネルと同一のサイズ)を備えた床被覆材料パネルに使用されるものと同一のタイプの木製シート製品の耐水性よりも大きいことを意味する。そのような耐水性は、様々なやり方で床被覆材料パネルに加えられてもよく、たとえば、(1)不織マットのバインダによって、(2)不織マット上の撥水コーティング(または防水コーティング)によって、(3)不織マットを形成するときにバインダとともに加えられた撥水剤(または防水剤)によって、且つ/または、(4)不織マットへ撥水(または防水)繊維(ポリエステル繊維等)を加えることによって、である。床被覆材料パネルのマットに撥水性を加える他の方法もまた使用されてよい。床被覆材料パネルへ耐水性を加えることは、床被覆材料パネルの防かび性および防白かび性を加えるかまたは増加することもある。
【0030】
加えて、不織布マットは、パネルの木製シート製品のみと比較して、床被覆材料パネルの強さ(たとえば、曲げ強さ)、寸法安定性および/または耐炎性を増加してもよい。すなわち、不織布マット(単又は複数)は、床被覆材料パネルの1つまたはそれ以上のこれらの特性が、木製シート製品に接着した1つまたはそれ以上の不織布マットのない床被覆材料パネルの木製シート製品のものよりも大きいように、選ばれてもよい。
【0031】
さらに、床被覆材料パネルに使用されるべき不織布マットもまた、完成した床被覆材料パネルに匹敵する寸法を備えた床被覆材料パネルに使用されるのと同一のタイプの木製シート製品に比較して(すなわち、床被覆材料パネルと同一サイズの木製シート製品と比較して)、増加した強さ(たとえば、曲げ強さまたは破壊抵抗)、増加した寸法安定性、増加した防かび性、増加した耐炎性および/または減少した質量を床被覆材料パネルへ提供するように選ばれてもよい。
【0032】
さらに、頂部および底部の不織スキンを備えた新しい床パネルの増加した剛性は、耐荷重性であり波形なしで平らなままである平らな床を維持しながら、スペーシングを増大することを可能にする。応力をかけられたスキンはまた、縁の物理的な制約を通して発生する膨張の量も減少する。これは、封止されていないかまたは切断された縁が水を吸収し膨張が不均一で視覚的に受け入れることができない床表面を発生させるという一般的な問題を克服する。
【0033】
さらに、主に無機繊維から構成された不織スキンで床被覆材料パネルの一方または両方の側部を覆うことは、火災貫入抵抗を高め且つ火炎伝播を減少する。木製被覆材料パネルに加えられた各不織スキンが、フレーキングおよびダストを大いに減少するのを助けるため、さらなる利点も実現される。標準OSBに比較して、両面スキン被覆材料パネルはフレーキングを呈さないと考えられる。
【0034】
これらの床パネルの頂部および底部の表面仕上げは、異なる不織フェイサーを選択することによって大いに修正することができる。典型的なOSBは、紙やすりをかけて滑らかな表面を生成し、一方、不織Bステージガラスマットフェイサーは、通常、やすりがけなして滑らかな表面を生成する。
【0035】
(実施例)
本発明は、非限定的であることが意図される下記の例示的な実施例によってさらに説明される。
強度および耐湿性を測定するために、様々なタイプのテストボードが製造されテストされた。簡単に言うと、テストボードは、ボードの面に接着された不織布マットを備えた配向性ストランドボードを備えた。不織布マットのない配向性ストランドボード(OSB)は、対照として使用され、テストボードと同一の特性がテストされた。
【0036】
A.ボード
下記のタイプのボードがテストされ、製造されたボードの数は、ボードのタイプの記述の後のカッコにリストされた。
(1)フルフリルアルコールホルムアルデヒドを使用して作られたガラスマット表面仕上げを備えたOSB(3ボード製造)、
(2)バインダに加えられたステアリレーテッド撥水剤を備えたフルフリルアルコールホルムアルデヒドを使用して作られたガラスマット表面仕上げを備えたOSB(2ボード製造)、
(3)フェノールホルムアルデヒドバインダを使用して作られたガラスマット表面仕上げを備えたOSB(2ボード製造)、
(4)フェノールホルムアルデヒドバインダを使用して作られたポリエステルスパンボンドマット表面仕上げを備えたOSB(2ボード製造)、
(5)不織マット表面仕上げを備えていないOSB(すなわち、対照)(2ボード製造)。
【0037】
ボード用に使用された「B」ステージの不織マットは、従来の湿式堆積プロセスを使用して形成された。テスト試料とともに使用されたガラスマットの坪量は6lbs/100ft2であり、マットはおよそ60%のバインダおよび40%の繊維で作られた。ガラスマットに使用されたガラス繊維は、16ミクロンの平均繊維直径および1インチの平均長さを有するEガラス繊維であった。バインダに加えられたステアリレーテッド撥水剤を備えたガラスマットにおいて、マットは、およそ40%の繊維、56%のバインダおよび4%の撥水剤で作られた。ポリエステルスパンボンドマットの坪量は120g/m2であり、フェノールホルムアルデヒドバインダが3lbs/100ft2で加えられた。マットに使用されたポリエステルスパンボンド繊維はおよそ4dpfのデニールを有した。
【0038】
テストボードおよび向性ストランドボードの対照ボードは、34”×34”のフォーミングボックスを使用して準備された。OSB対照ボードを形成するために、木製ストランドおよびバインダのファーニッシュが、フォーミングボックスを使用してマット内に手で形成された。テストボードを形成するために、木製ストランドおよびバインダのファーニッシュおよび「B」ステージの不織マットが、ファーニッシュによって形成されたマットを不織マットが間に挟むように、フォーミングボックスを使用して複合マット内に手で形成された。手で形成されたマットが次いで、典型的なOSBプレスサイクルを使用して押圧された。すべてのパラメータは、下記表に要約された典型的なOSB商品価値に基づいた。
【0039】
【表1】

【0040】
パネルは、0.437”のターゲット厚さに押圧された。パネルは、400°Fのプレス温度でおよそ150秒の間、押圧された。結果として得られたボードは、およそ28”×28”にトリミングされた。
【0041】
B.測定
テストボードの各タイプおよび対照ボードは、強さおよび耐湿性を査定するために下記の特性が測定され、テストされたボード当たりの試料の数は、テストの記述の後のカッコにリストされた。
(1)OSBの平行方向の破壊係数(MOR)(MOR平行)、立方インチ当たりのポンドで測定(テストされたボード当たり3試料)、
(2)OSBの垂直方向の破壊係数(MOR垂直)、psiで測定(テストされたボード当たり3試料)
(3)OSBの平行方向の弾性率(MOE)(MOE平行)、psiで測定(テストされたボード当たり3試料)、
(4)OSBの垂直方向の弾性率(MOE垂直)、psiで測定(テストされたボード当たり3試料)、
(5)凝集力、psiで測定(テストされたボード当たり6試料)、
(6)ボードの試料を2時間沸騰した後に破壊係数として測定されたOSBの平行方向の接着耐久性、psiで測定(テストされたボード当たり3試料)、
(7)ボードの試料を2時間沸騰した後に破壊係数として測定されたOSBの垂直方向の接着耐久性、psiで測定(テストされたボード当たり3試料)
(8)ボードの試料を24時間水に浸した後の厚さ膨張パーセンテージ(テストされたボード当たり2試料)、
(9)ボードの試料を24時間水に浸した後の水吸収、パーセンテージとして測定(テストされたボード当たり2試料)、
(10)真空圧力浸漬を使用してオーブンドライから飽和へOSBの平行方向の線膨張、パーセンテージとして測定(テストされたボード当たり2試料)
(11)真空圧力浸漬を使用してオーブンドライから飽和へOSBの垂直方向の線膨張、パーセンテージとして測定(テストされたボード当たり2試料)
(12)水蒸気透過、permで測定(テストされたボード当たり2試料)。
【0042】
上記にリストされた特性(1)〜(11)の各々は、カナダ規格協会(CSA)テスト規格0437.1−93を使用して評価された。水蒸気透過(すなわち、上記特性(12))は、ASTM標準テスト方法E96を使用して測定された。
【0043】
C.結果
様々なボードの特性の測定の結果は、図1に示される。図1は、テストの結果、テストの標準偏差(sd)、および、スチューデントt−検定を使用して(指標は正誤式で与えられた)統計的に有意なレベルで(すなわち、95%信頼レベルで)各タイプのボードの結果が対照試料(すなわち、OSBベースライン)に対して改良されたか否かの指標をリストする。図1はまた、これらのテストで各タイプのボードの結果の間の変動と対照試料ボード(すなわち、OSBベースライン)の結果の変動における減少が、カイ二乗検定(指標は正誤式で与えられ、正は、テスト結果の変動が、OSB対照ボードの変動に比較して統計的に有意なレベルで減少したという指標である)を使用して、95%信頼レベルで統計的に有意であったか否かの、破壊係数(MOR)および弾性率(MOE)のテストの指標も含む。最後に、図1はまた、いくつかのテスト用にOSBのCSA標準最小をリストする。
【0044】
結果は、テストボードにおける増加した強さおよび耐湿性を例示する。図2は、テストボード対OSB対照ボードにおいて垂直力強さおよび耐水性に対して作られた統計的に有意な改良を示す結果を要約する。
【0045】
図3〜10は、テストボードの強さおよび耐水性のテスト結果を例示する。太字でリストされたテスト記述は、リストされたテストボードが、95%信頼レベルで対照ボードから統計的に有意な差を有したことを示す。
【0046】
本発明は、詳細に特定の実施形態に関して述べてきたが、本発明の精神および範囲から逸脱せずに変更および修正を行うことができることが当業者には明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】下記に説明されるように、様々な特性用に、異なる不織布マット表面仕上げを備えた配向性ストランドボードを備える4タイプのテストボードおよびOSB対照をテストする結果を例示する。
【図2】図1からのテスト結果の要約を例示する。
【図3】付加撥水剤(図では「強化」と称される)を備えたフルフリルアルコールホルムアルデヒド(FAF)バインダを使用して作られたガラスマット表面仕上げを備えたOSBを備えるボード用の強さテスト結果を例示する。図はまた、テストされたOSB対照(「対照」)の比較結果、さらに、テストの各々にOSB用のカナダ規格協会(CSA)最小標準(「標準」)も例示する。
【図4】FAFバインダおよび撥水剤(強化)を使用して作られたガラスマット表面仕上げを備えたOSBを備えるボード用の耐湿性テスト結果を例示する。図はまた、テストされたOSB対照(対照)の比較結果、さらに、テストの各々用にOSBのカナダ規格協会(CSA)最小標準(標準)も例示する。
【図5】フェノールホルムアルデヒド(PF)バインダ(強化)を使用して作られたガラスマット表面仕上げを備えたOSBを備えるボード用の強さテスト結果を例示する。図はまた、図3にリストされた比較の対照および標準値も例示する。
【図6】PFバインダ(強化)を使用して作られたガラスマット表面仕上げを備えたOSBを備えるボード用の耐湿性テスト結果を例示する。図はまた、図4にリストされた比較の対照および標準値も例示する。
【図7】PFバインダ(強化)を使用して作られたポリエステルスパンボンド表面仕上げを備えたOSBを備えるボード用の強さテスト結果を例示する。図はまた、図3にリストされた比較の対照および標準値も例示する。
【図8】PFバインダ(強化)を使用して作られたポリエステルスパンボンド表面仕上げを備えたOSBを備えるボード用の耐湿性テスト結果を例示する。図はまた、図4にリストされた比較の対照および標準値も例示する。
【図9】FAFバインダ(強化)を使用して作られたガラスマット表面仕上げを備えたOSBを備えるボード用の強さテスト結果を例示する。図はまた、図3にリストされた比較の対照および標準値も例示する。
【図10】FAFバインダを使用して作られたガラスマット表面仕上げを備えたOSBを備えるボード用の強さ耐湿性テスト果を例示する。図はまた、図4にリストされた比較の対照および標準値も例示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の(a)及び(b)のステップを含む建築物の床構造物に防水を提供する方法であって、
(a)1つまたはそれ以上の耐水性床被覆材料パネルを提供するステップであって、各パネルは木製シート製品および前記木製シート製品に接着された不織布マットを備えるステップであって、
各パネルは、木製シート製品、および該マット中でのバインダの硬化をすると共に該木製シート製品に接着するために熱及び圧をかける「B」ステージ状態の不織布マットにより提供され、「B」ステージ状態の不織布マットは部分的に硬化された樹脂バインダと一緒に接合した繊維を含むものであること、
(b)各パネルの前記不織マットが上を向くように、建築物の床構造物に前記床被覆材料パネル(単又は複数)を設置すること、を含む方法。
【請求項2】
前記床被覆材料パネル(単又は複数)の不織マット(単又は複数)の上面にフローリング材料を設置するステップをさらに含む請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記繊維はガラスファイバであり、前記マットはガラスファイバの不織マットである請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記繊維はポリエステル繊維であり、前記マットはポリエステル繊維の不織マットである請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記木製シート製品は、OSB、パーチクルボード、チップボード、ベニヤ板および板紙からなる群から選択される請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記樹脂バインダは、フルフリルアルコール系樹脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂およびそれらの混合物からなる群から選択される請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記床被覆材料パネルの各々は、前記木製シート製品に接着された第2の不織布マットをさらに備え、前記床被覆材料パネルが前記床構造物に設置されるときに前記第2の不織布マットが下を向くようにし、各パネルは、該マット中でのバインダの硬化をすると共に該木製シート製品に接着するために十分に熱及び圧をかける2つの「B」ステージ状態の不織布マットの間に置かれた木製シート製品によって提供され、該「B」ステージ状態の不織布マットは熱および圧力をかけて、前記マットのバインダの硬化を完了し前記マットを前記木製シート製品に接着することによって生成され、前記「B」ステージ状態のマットは部分的に硬化された樹脂バインダと一緒に接合した繊維を含んでいる請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記床被覆材料パネルの前記不織布マット上にフローリング材料を設置するステップをさらに含む請求項1記載の方法。
【請求項9】
建築物の床構造物であって、
(1)基部層として建築物の床フレームに接着された複数の耐水性床被覆材料パネルであって、各パネルは、木製シート製品および前記木製シート製品に接着された不織布マットを備え、
各パネルは、木製シート製品、および該マット中でのバインダの硬化をすると共に該木製シート製品に接着するために熱及び圧をかける「B」ステージ状態の不織布マットにより提供され、「B」ステージ状態の不織布マットは部分的に硬化された樹脂バインダと一緒に接合した繊維を備え、
各パネルの前記不織マットは上を向く複数の耐水性床被覆材料パネルと、
(2)床被覆材料パネルの前記基部層の前記不織マット上に接着されたフローリング材料と、を備える建築物の床構造物。
【請求項10】
以下の(a)及び(b)のステップを含む建築物の床構造物に防水を提供する方法であって、
(a)1つまたはそれ以上の耐水性床被覆材料パネルを提供することであって、各パネルは、木製シート製品、該木製シート製品に接着された不織布マット、および、該不織布マットに接着された有機防水被覆を備えること、
(b)各パネルの前記不織マットが上を向くように、建築物の床構造物に床被覆材料パネル(単又は複数)を設置すること、を含む方法。
【請求項11】
前記不織布マットは、ガラスファイバの不織マットおよびポリエステル繊維の不織マットからなる群から選択される請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記床被覆材料パネル(単又は複数)の前記被覆された不織マット(単又は複数)の上面にフローリング材料を設置するステップをさらに含む請求項10記載の方法。
【請求項13】
前記木製シート製品は、OSB、パーチクルボード、チップボード、ベニヤ板および板紙からなる群から選択される請求項10記載の方法。
【請求項14】
前記マットはガラスファイバ不織マットを備え、前記1つまたはそれ以上の被覆材料パネルは、木製シート製品および「B」ステージ状態の不織布マットに十分な熱および圧力をかけて、前記マットのバインダの硬化を完了し前記マットを前記木製シート製品に接着することによって生成され、前記「B」ステージ状態のマットは、部分的にのみ硬化している樹脂バインダで一緒に結合された繊維からなる請求項10記載の方法。
【請求項15】
前記樹脂バインダは、フルフリルアルコール系樹脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂およびそれらの混合物からなる群から選択される請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記マットは、ホルムアルデヒドフリーバインダで一緒に結合されたガラスファイバを備えるガラスファイバ不織マットを備える請求項10記載の方法。
【請求項17】
前記有機防水被覆は、アスファルト、有機シリコーン、ゴムおよびポリ塩化ビニルからなる群から選択される請求項10記載の方法。
【請求項18】
前記床被覆材料パネルの各々は、前記木製シート製品に接着された第2の不織布マットをさらに備え、前記床被覆材料パネルが前記床構造物に設置されるときに前記第2の不織布マットが下を向くようにする請求項10記載の方法。
【請求項19】
建築物の床構造であって、
基部層として建築物の床フレームに接着された複数の耐水性床被覆材料パネルであって、各パネルは、木製シート製品、前記木製シート製品に接着された不織布マットおよび前記不織布マットに接着された有機防水被覆を備え、各パネルの前記防水被覆は上を向く複数の耐水性床被覆材料パネルと、
床被覆材料パネルの前記基部層の前記被覆された不織布マット上に接着されたフローリング材料と、を備える建築物の床構造物。
【請求項20】
以下の(a)及び(b)のステップを含む建築物の床構造物に防水を提供する方法であって、
(a)1つまたはそれ以上の耐水性床被覆材料パネルを提供することであって、各パネルは木製シート製品および前記木製シート製品に接着された不織布マットを備え、各パネルは(1)及び(2)から提供されること、
(1)(i)木材粒子およびバインダを備えるファーニッシュから形成されたマットであって、第1の面および第2の面を有するマットと、(ii)前記ファーニッシュから形成された前記マットの前記第1の面に接触する不織布マットと、を備える複合マットを形成すること、
(2)前記複合マットに熱および圧力を受けさせ、第1の面、第2の面および縁を有する木製シート製品を備える床被覆材料パネルを形成し、前記不織布マットは前記木製シート製品の前記第1の面に接着されること、
(b)各パネルの前記不織マットが上を向くように、建築物の床構造物に前記床被覆材料パネル(単又は複数)を設置すること、を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2008−512592(P2008−512592A)
【公表日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−531275(P2007−531275)
【出願日】平成17年9月7日(2005.9.7)
【国際出願番号】PCT/US2005/031747
【国際公開番号】WO2006/031520
【国際公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【出願人】(307033958)
【Fターム(参考)】