説明

床部材の固定構造

【課題】床部材又は支持フレームに歪みが有っても、床部材は支持フレームから浮き上がらない床部材を提供する。
【解決手段】床部材5と支持フレーム2との間に、係合凸部74と係合凹部とで接合される連結手段7を設ける。上部連結体7Xまたは下部連結体7Yのいずれか一方に、床部材5と支持フレーム2とを接近させる方向への移動は許容するが、反対に離隔させる方向の移動は阻止するように構成した調節部9を設ける。調節部9は、床部材5と支持フレーム2とを接近させるのに要する押圧力の大きさを、上部連結体7Xと下部連結体7Yとを無理嵌め状態に接合させるのに要する押圧力よりも大きく設定する。床部材の浮き上がっている部位で、踏みつける或いは叩打する等下方へ大きい押圧力を及ぼすと、調節部が移動して、床部材を沈み込ませ、浮き上がりを解消する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば浴室ユニットにおける洗い場などの床を構築するための技術に関し、詳しくは、床部材を支持フレームに固定する構造に関する。
【背景技術】
【0002】
浴室ユニットにおける洗い場の床を構築する手段として、従来、防水パン等の床部材を設置領域に配置した支持フレーム上に載置する構造が広く知られている。その際、床部材の支持フレームに対する位置決めを行うための技術として、例えば、特許文献1に、フレーム上面に球状の取付部材を突設し、この取付部材を防水パンの裏面に設けたリブ間に嵌め込むことにより、防水パンの位置決め及び仮置きを行うこと、又は、フレーム上面にスリット状の差込部を有するリブ差込片を設け、このリブ差込片の差込部に防水パン裏面に設けたリブを差し込むことにより、防水パンの位置決め及び仮置きを行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−177093号公報([0019]及び図4、図8参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来の床構造は、床部材(防水パン)又は支持フレームに歪みが有ったとき、部分的に床部材が支持フレームから浮き上がった状態で施工される可能性がある。このような状態で施工された床は、表面に不陸が生じるので、使用者に違和感や不快感を与えたり、水捌けを悪くしたり、床部材と支持フレームとの間の止水性能を損なったりするという問題を招くおそれがある。
【0005】
本発明は、前記問題を解決すべく、床部材又は支持フレームに歪みが有ったとしても、床部材を支持フレームから浮き上がらせることなく、床の施工を可能にする手段の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために創案した本発明の特徴は、請求項1に記載する如く、床部材を、当該床部材の下面を支持する支持フレームに固定するための構造であって、床部材の下面と支持フレームとの間に、床部材を支持フレームに連結するための連結手段を設け、当該連結手段を、床部材の下面に設けられる上部連結体と、支持フレーム側の前記上部連結体に対応する位置に設けられる下部連結体とを接合部で接合して構成する。上記接合部は、床部材側の上部連結体または支持フレーム側の下部連結体のいずれか一方に設けた係合凸部と、当該係合凸部を無理嵌め状態に嵌合させる他方に設けた係合凹部とから成るものとする。さらに、床部材側の上部連結体または支持フレーム側の下部連結体のいずれか一方に、床部材と支持フレームとを接近させる方向への移動は許容するが、床部材と支持フレームとを離隔させる方向への移動は阻止するように構成した調節部を設ける。そして、この調節部における床部材と支持フレームとを接近させる方向へ移動させるのに要する押圧力の大きさを、上部連結体と下部連結体とを接合部で無理嵌め状態に接合させるのに要する押圧力よりも大きく設定する、というものである。
【0007】
本発明に係る前記固定構造は、請求項2に記載する如く、前記連結手段の前記接合部において、床部材側の上部連結体と支持フレーム側の下部連結体とを、床部材と支持フレームとを離隔させる方向の所定値以上の引張力により分離可能に構成することができる。
【0008】
また、請求項3に記載する如く、前記支持フレーム側の下部連結体を、支持フレームに取着したブラケットに対し、水平方向に調整移動が可能なように装着する構成を採用してもよい。
【0009】
さらに、請求項4に記載する如く、前記固定構造において、前記係合凹部における前記係合凸部を無理嵌め状態に収納する収納口の周囲に、前記係合凸部を係合凹部内へ案内するためのテーパ面を形成する構成を採用してもよい。
【0010】
前記調節部については、請求項5に記載する如く、側周面に突条が形成された調整軸部と、当該調整軸部を貫挿させる挿通孔を有する係止部材とから成り、係止部材における挿通孔の開口縁部に、前記調整軸部の突条と係合する係止舌片が設けられ、当該係止舌片は、床部材と支持フレームとを接近させる方向の押圧力に対しては弾性的に揺動して前記調整軸部の移動を許容し、床部材と支持フレームとを離隔させる方向の引張力に対しては変形しないで前記調整軸部の移動を阻止するように構成することが考えられる。
【0011】
さらに本発明に係る床部材の固定構造において、請求項6に記載する如く、前記床部材に、前記連結手段とは別に脚部を設け、当該脚部を支持フレームに載置することにより、前記床部材の荷重を支持するように構成することが望ましい。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の本発明に係る床部材の固定構造によれば、床部材と支持フレームとを連結する連結手段の接合部において、係合凸部を係合凹部へ無理嵌め状態に嵌合させて接合することにより、床部材側の上部連結体と支持フレーム側の下部連結体とを連結できるので、床部材を支持フレームの所定位置へ確実に設置することができる。その際、床部材と支持フレームとを接近させる方向へ調節部を移動させるのに要する押圧力の大きさが、上部連結体と下部連結体とを無理嵌め状態に接合するのに要する押圧力よりも大きく設定されているので、調節部が移動することはない。
床部材または支持フレームに歪みを有するために、床部材が支持フレームから浮き上がっている部位を生じている場合は、その近傍で、床部材の表面を踏みつける或いは叩打する等の手段により、下方(支持フレーム)へ向かって比較的大きい押圧力を及ぼす。これにより、調節部が床部材と支持フレームとを接近させる方向へ移動するため、床部材が沈み込んで、浮き上がりを解消する。また調節部は、床部材と支持フレームとを離隔させる方向への移動が阻止されているので、床部材を沈み込ませた状態が保持される。
このように本発明に係る床部材の固定構造は、床部材の位置決めが簡単であると共に、床部材の浮き上がりを確実に防止できる効果を発揮する。
【0013】
請求項2記載の本発明によれば、床部材側の上部連結体と支持フレーム側の下部連結体とを、離隔方向に所定値以上の引張力を与えることにより、前記接合部において分離可能としたので、必要に応じ、床部材を支持フレームから取り外すことができる。従って、床部材や支持フレーム等のメンテナンス、清掃、交換などを行うことが可能である。
【0014】
請求項3記載の本発明によれば、支持フレームにブラケットを取着し、このブラケットに対し、前記支持フレーム側の下部連結体を水平方向に調整移動可能としたので、床部材側の上部連結体と支持フレーム側の下部連結体とを、係合凸部と係合凹部との嵌合により連結する際、上部連結体に対し下部連結体が若干位置ずれを生じていたとしても、下部連結体をブラケット内で水平移動させることにより、適正な嵌合位置へ調整することができる。従って、上部連結体と下部連結体との接合を確実に実行できる。
【0015】
請求項4記載の本発明によれば、前記係合凹部における収納口の周囲に、前記係合凸部を案内するためのテーパ面を形成したので、係合凸部をテーパ面に当接させれば、自然に係合凹部内へ案内される。従って、上部連結体と下部連結体との接合を容易且つ確実に行える。また、係合凹部の収納口周囲にテーパ面を形成する構成は、下部連結体を支持フレームのブラケットに調整移動可能に装着する構成と組み合わせたときに、格別の効果を発揮する。すなわち、係合凸部を係合凹部側のテーパ面に当接させることで、下部連結体が適正な嵌合位置へ自然に移動するから、上部連結体と下部連結体との接合が確実である。
【0016】
請求項5に記載の本発明は、床部材と支持フレームとの接近方向への移動は許容し、両者を離隔させる方向への移動は阻止する調節部として、側周面に突条を形成した調整軸部と、挿通孔の開口縁部に係止舌片を設けた係止部材とから成り、係止舌片を、床部材と支持フレームとの接近方向には弾性的に揺動して前記調整軸部の移動を許容し、反対方向の引張力に対しては前記調整軸部の移動を阻止するよう構成したものとするので、例えば、軸用プッシュナット等の市販品を利用できる。
【0017】
請求項6に記載の本発明によれば、床部材に、連結手段とは別に脚部を設け、当該脚部を支持フレーム上に載置することにより床部材の荷重を支持するように構成したので、連結手段には、床部材の荷重が加わらない。従って、連結手段の耐荷重強度をそれほど高める必要がないから、構造の自由度が大きく、製作が容易である。また、接合部に大きな荷重が作用しないので、上部連結体と下部連結体との分離が容易であり、長期にわたり使用しても変形が生じにくい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る床部材の固定構造を、浴室ユニットの洗い場床の施工に適用した実施形態に関するものであって、構築された洗い場を、一部切り欠いて示す平面図である。
【図2】本発明に係る床部材の固定構造を、浴室ユニットの洗い場床の施工に適用した実施形態に関するものであって、支持フレーム、載置部材、シール部材及び床部材を分離して示す斜視図である。
【図3】図1のC−C線における中間省略した断面図である。
【図4】図1のD−D線における中間省略した断面図である。
【図5】本発明の実施に利用する洗い場床用の支持フレームの一例を示すものであって、図(A)は平面図、図(B)は正面図である。
【図6】図(A)は、図5に示す支持フレームのE−E線における中間省略した拡大断面図、図(B)は図5に示す支持フレームのF−F線における中間省略した拡大断面図である。
【図7】支持フレームに設けられる下部連結体を構成する受け具の一例を示すものであって、図(A)は正面図、図(B)は正面断面図、図(C)は平面図である。
【図8】図7の受け具を調整移動可能に装着するためのブラケットの一例を示すものであって、図(A)は正面図、図(B)は正面断面図、図(C)は平面図である。
【図9】ブラケットの他の例を示すものであって、図(A)は正面断面図、図(B)は平面図である。
【図10】本発明の実施に利用する洗い場床用の載置部材の一例を示すものであって、図(A)は、中間省略した拡大側面断面図(図5のE−E線断面に相当)、図(B)は中間省略した拡大正面断面図(図5のF−F線断面に相当)である。
【図11】本発明の実施に利用する洗い場床用の床部材の一例を示すものであって、図(A)は、中間省略した拡大側面断面図(図5のE−E線断面に相当)、図(B)は中間省略した拡大正面断面図(図5のF−F線断面に相当)である。
【図12】床部材に設けられる上部連結体の一例を示すものであって、構成部材を分解した正面断面図である。
【図13】床部材に設けられる上部連結体の一例を示す正面断面図である。
【図14】上部連結体の調節部を構成する係止部材(プッシュナット)の一例を示すものであって、図(A)は正面図、図(B)は平面図である。
【図15】本発明を利用した浴室ユニットの洗い場床の施工手順を説明するためのものであって、支持フレーム、載置部材、シール部材を分離して示す側面断面図である(図1のC−C線断面に相当)。
【図16】本発明を利用した浴室ユニットの洗い場床の施工手順を説明するためのものであって、支持フレーム、載置部材、シール部材を分離して示す正面断面図である。(図1のD−D線断面に相当)
【図17】本発明を利用した浴室ユニットの洗い場床の施工手順を説明するためのものであって、載置部材及びシール部材を組み付けた支持フレームと、床部材とを分離して示す側面断面図である。(図1のC−C線断面に相当)
【図18】本発明を利用した浴室ユニットの洗い場床の施工手順を説明するためのものであって、載置部材及びシール部材を組み付けた支持フレームと、床部材とを分離して示す正面断面図である。(図1のD−D線断面に相当)
【図19】連結手段を構成する支持フレーム側に設けた上部連結体と、床部材側に設けた下部連結体とを拡大して示す正面断面図である。
【図20】支持フレーム側に設けた上部連結体と、床部材側に設けた下部連結体とを接合する途中状態を拡大して示す正面断面図である。
【図21】支持フレーム側に設けた上部連結体と、床部材側に設けた下部連結体とを接合した状態を拡大して示す正面断面図である。
【図22】支持フレーム側に設けた上部連結体と、床部材側に設けた下部連結体とを接合した状態を拡大して示す正面断面図である。(但し、浮き上がり部分有り)
【図23】本発明の第2の実施形態を示すものであって、床部材側の上部連結体に係合凹部を形成し、支持フレーム側の下部連結体に係合凸部を形成した連結手段の例を示す分離した拡大正面断面図である。
【図24】図23に示す床部材側の上部連結体と、支持フレーム側の下部連結体とを接合した状態を示す拡大正面断面図である。
【図25】本発明の第3の実施形態を示すものであって、床部材側の上部連結体に接合部と調整軸部とを設け、支持フレーム側の下部連結体に係止部材を設けた連結手段の例を示す分離した拡大正面断面図である。
【図26】図25に示す床部材側の上部連結体の調整軸部を、支持フレーム側の下部連結体の係止部材に係合させた状態を示す拡大正面断面図である。
【図27】図26に示す床部材側の上部連結体を、接合部で分離した状態を示す拡大正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[第1の実施形態]
本発明に係る床部材の固定構造を、浴室ユニットの洗い場床を施工する場合を例にとって説明する。図1乃至図4は、本発明を利用して施工される洗い場床1の一例を示すものであり、床設置域Aに設置される支持フレーム2、支持フレーム2上に設置される載置部材3、載置部材3上に建て込まれる壁パネル4、支持フレーム2に支持される床部材5、載置部材3と床部材5との間に配置されるシール部材6から構成される。
なお、洗い場の壁面及び出入口の構築方法については詳細を省略するが、載置部材3上にコーナーポスト10及び平面ポスト11を立設し、このポスト10,11に、壁パネル4や出入り口扉ユニット8を連結する従来工法を採用することができる
【0020】
支持フレーム2は、図5及び図6に示す如く、床設置域Aの大きさに合わせて、4本の枠部材2aを連結して長方形状に構築した外枠部2Xと、その内周部に設けた、後述する載置部材3及び床部材5の支持を行う設置部2Yとを主要部とする。外枠部2Xを構成する枠部材2aには、例えば亜鉛メッキ角パイプや、亜鉛メッキ鋼板もしくはステンレス鋼板等の金属製板材を折り曲げ加工して製作した金属製角材等が用いられる。
本例の設置部2Yは、断面L字形の部材を、外枠部2Xの内側面に沿って、ビスSや,溶接・係止構造等により固定したものとしたが、枠部材2aと一体成形することも可能である。
【0021】
図2及び図5に示すように、外枠部2を構成する枠部材2aについては、前側を2a−A1、後側を2a−A2、左側を2a−B1、右側を2a−B2とする。前側枠部材2a−A1と後側枠部材2a−A2とは、補強部材14,14で連結され、さらに該補強部材14,14と、それぞれが対向する左右の枠部材2a−B1,2a−B2とは、別の補強部材15で連結される。これら補強部材14,15には高さ調節可能な支持脚2cが設けられ、この支持脚2cにより、支持フレーム2が、床設置域Aの所定位置に支持される。また後側枠部材2a−A2の上面には、後述する床部材5を固定するための補助フレーム2bが取り付けられている。
【0022】
前記枠部材2aどうしの連結、及び、枠部材2aと補強部材14,15との連結は、ビスや係止構造を用いて、施工現場での連結・分離が可能なように構成してもよい。あるいは、あらかじめ工場で溶接し、組み付けた状態で施工現場へ搬入する構造としてもよい。
【0023】
本発明にあっては、床部材5を連結する連結手段7の下部連結体7Yが、支持フレーム2に設けられる。下部連結体7Yは、後述する床部材5側の上部連結体7Xを無理嵌め状態に嵌合させて接合するためのものであって、本例では、図7に示すほぼ円柱状の受け具70と、図8に示すほぼL字形のブラケット80とで構成される。受け具70は、その内部に、上方を開口させ内周面を球面状に形成した空間から成る係合凹部71と、係合凹部71の収納口71aに連接した上方に拡開するテーパ面状の案内部72とが形成され、側周面には環状の溝73が形成されている。
【0024】
他方、ブラケット80は、上記受け具70が装着される水平部82と、支持フレーム2の枠部材2aにネジSで固定される垂直部83とを有し、水平部82には、先端側を開放させた切欠部81が形成される。本例では、図6に示す如く、ブラケット80を、支持フレーム2における載置部2Yより下側の位置において、外枠部2Xの内側面にネジSで固定する構造を採用した。
【0025】
受け具70の装着は、その溝73に、ブラケット80の切欠部81の端縁部81aを嵌挿させることで行う。これにより、受け具70を、ブラケット80の切欠部81内で、垂直方向には変位しないが、水平方向には移動が可能なように保持することができる。
【0026】
なお、ブラケット80の切欠部81内へ水平方向の移動が可能なように装着した受け具70が容易には脱落しないようにするため、例えば、図9(A)に示す如く、ブラケット80の前端付近を折り曲げて段部84を形成したり、同図(B)に示す如く、切欠部81の入口側の経路85を屈曲した形態とすることなどが考えられる。
【0027】
なお本例の支持フレーム2は、浴室ユニット用であるので、後方を浴槽設置域Bとし、この領域Bにおいて、浴槽設置用フレーム16,16が接合される(図5参照)。浴槽設置用フレーム16,16にも脚部2cが備えられ、この脚部2cにより、浴槽設置用フレーム16が、浴槽設置域Bの所定位置に支持される。
【0028】
載置部材3は、合成樹脂やゴム等の防水性素材で製作され、図2〜図4及び図10に示す如く、前記支持フレーム2の外枠部2X及び設置部2Yの形態と適合するように、長方形の枠状に成形した部材である。本例では、載置部材3の断面形状を、図10に示すとおり、水平方向の上方載置面部3aと、この上方載置面部3aの内周縁に垂設した起立部3cと、起立部3cの下端に連接した水平方向の下方載置面部3bと、上方載置面部3aの外側縁部に立設した水返し部3kとを一体成形して、漏水のない形態に構成してある。また、上記水返し部3kの下方に固定片3eが連設され、この固定片3eにおいて、支持フレーム2の外枠部2Xにネジ固定される。さらに、下方載置面部3bの上面には、後述するシール部材6を嵌着させるための凹溝3gが環状に設けられる。
【0029】
載置部材3の下方載置面部3bの下面のうち、前側及び左右側の三方領域には、断面矩形状の中空(又は図示しない中実)の支承部3dが形成され、その底面3fを、支持フレーム2の設置部2Yに当接させる。下方載置面部3bの下面に支承部3dを設けて嵩上げすることにより、下方載置面部3bと床部材5との距離の調整を行える。また、載置部材3の後側領域における下方載置面部3bの下方には、この載置部材3を枠部材2aにネジ固定するための固定片3hを連設してある。
【0030】
床部材5は、合成樹脂やステンレス鋼等の強度と防水性とを備えた素材で製作される。図2及び図11に示す如く、洗い場床面を構成する長方形状の床面部5a、床面部5aの下面5bに環状又は適宜間隔を開けて設けた脚部5c、床面部5aの後縁部に延設した接合部5e、床面部5aの適所に形成した排水口部5fを有している。図3及び図4に示すように、床面部5aは、施工時に、脚部5cによって、前記載置部材3における下方載置面部3b上に支持され、且つ、載置部材3の起立部3cの内側に嵌合するように設定される。なお、脚部5cの下端面に、水封を各自にするためのパッキン5gを配置することが望ましい(図17参照)。また図示は省略したが、床面部5aの下面5bに、使用者の荷重による撓みを防止するためのリブを設けることが望ましい。
【0031】
床部材5の後縁部に延設した接合部5eは、施工時に、載置部材3の上方載置面部3a及び支持フレーム2の後方枠部材2a−A2上に載置され、この後方枠部材2a−A2に取り付けた補助フレーム2bにビスS等で連結される。また本例では、当該接合部5eの上面に、エプロン19(図3参照)が配置される設計となっている。
【0032】
本発明では、床部材5の下面5bにおける脚部5cより内側の領域において、前記支持フレーム2の下部連結体7Yと対応する位置に、連結手段7の上部連結体7Xを設けた。図12及び図13に示す如く、本例の上部連結体7Xは、前記下部連結体7Yの係合凹部71内へ無理嵌め状態に嵌合される係合凸部74、該係合凸部74を下端に設けた支持部75、支持部75の上端に形成したフランジ部75aを摺動可能に収納する円筒状のホルダー部77、支持部75の上端面に突設した調整軸部90と、この調整軸部90に嵌着される係止部材91とから成っている。なお、上記調整軸部90と係止部材91とで、本発明に係る調節部9が構成される。
【0033】
前記ホルダー部77は、支持体75に設けた調整軸部90を挿通させる開孔77aと、この開孔77aに係止部材91を保持するための段部77bと、ネジ76を挿通させる固定片77cとを有している。
【0034】
調整軸部90は、軸体の側周面に突条90aを形成したものであり、これには例えば、雄ネジの構造が利用できる。あるいは、軸体の側周面に、複数のフランジを形成する構造も考えられる。
【0035】
係止部材91は、図14に示す如く、円形の基板部91aの中央に、調整軸部90を貫挿させる挿通孔91bを有し、この挿通孔91bの開口縁部に、調整軸部90の突条90aと係合する係止舌片91cを設けたものである。当該係止舌片91cは、挿通孔91bの開口縁部に位置する基端部から、開口中心へ向かう先端にわたって傾斜する姿勢に形成され、床部材5と支持フレーム2とを接近させる方向の押圧力に対しては弾性的に揺動して、前記調整軸部90の移動を許容し、床部材5と支持フレーム2とを離隔させる反対方向の引張力に対しては、抵抗を示して変形せず、前記調整軸部90の移動を阻止するよう構成されている。このような機能を有する係止部材91としては、例えば軸用プッシュナット等が利用できる。
【0036】
上部連結体7Xを構築するには、支持体75のフランジ部75aを、ホルダー77内に収納させ、調整軸部90を開孔77aから突出させる。そして、この調整軸部90に係止部材91を嵌着して、支持体75がホルダー77から脱落しないように組み付ける。係止部材91は、ホルダー77の一端面に形成した段部77bに収納して保持する。次いで、図13の如く、ホルダー77の固定片77cを、係止部材91を間に挟んだ状態で、ネジ76により、床部材5の下面5bに設けた取付ボス78に取着すればよい。
【0037】
本発明では、調整軸部90を、係止部材91に対して床部材5と支持フレーム2とを接近させる方向へ移動させるため、係止部材91の係止舌片91aを弾性的に揺動させるのに必要とされる押圧力(これをF1とする)の大きさを、上部連結体7Xの係合凸部74を、下部連結体7Yの係合凹部71へ無理嵌め状態に嵌合するのに要する押圧力(これをF2とする)よりも大きくなるように設定してある(∵F2<F1)。従って、床部材5を支持フレーム2に固定するため、上部連結体7Xと下部連結体7Yとを無理嵌め状態に接合する際には、調節部9の調節軸部90と係止部材91とは相対移動しない。そして、床部材5と支持フレーム2との接合後、床部材5に対し、所定値(F1)以上の押圧力を押し下げ方向に作用させたときだけ、調整軸部90が係止部材91に対し移動して、床部材5を沈み込ませることができる。つまり本発明は、床部材5を固定した後、浮き上がりが生じたときに、これを解消する沈み込み代を確保できる。
【0038】
前述した床部材5側の上部連結体7Xと支持フレーム2側の下部連結体7Yとにより、床部材5を支持フレーム2に連結するための連結手段7が構成される。そして、上部連結体7Xの係合凸部74と下部連結体7Yの係合凹部71とで、連結手段7の接合部Kが構成される。
【0039】
図1に示すように、本例では、連結手段7の配設位置を、床部材5及び支持フレーム2の前側領域におけるほぼ等間隔となる5箇所と、左右領域におけるほぼ中央部の各1箇所ずつとの合計7箇所とした。但し、この配置数は例示であり、床の大きさ等により、適宜変更可能である。
【0040】
前記シール部材6は、図2に示す如く、軟質ゴム又は軟質合成樹脂等を用いて環状に成形され、載置部材3の下方載置面部3bに設けた環状の嵌着用凹溝3gに嵌着される。施工時にあっては、シール部材6は、載置部材3の下方載置面部3bと床部材5の下面5bとの間に位置し、両者に挟圧されることで、内部に蓄えられる反発弾性力により両者へ水密的に当接して、防水構造を呈するようになっている。
【0041】
以下に、本発明に係る床部材の固定構造を用いて、浴室ユニットの洗い場床を施工する手順の一例を説明する。
まずはじめに、図2、図15及び図16に示すように、施工現場における洗い場床設置域Aの所定位置に、長方形状に製作した支持フレーム2を設置する。
【0042】
次に、図17及び図18に示すように、支持フレーム2上に、載置部材3を設置する。すなわち、支持フレーム2の外枠部2Xの内側に、載置部材3の下方載置面部3bを内嵌させ、上方載置面部3aを外枠部2Xの上面に載置する。そして、載置部材3の前側及び左右側において、上方載置面部3aの外周縁から垂下する固定片3eを、ビスS等で外枠部2Xの外側面へ固定する。また、載置部材3の後側においては、下方載置面部3bの下側に設けた固定片3hを、ビスS等で外枠部2Xの内側面へ固定する。
【0043】
次いで、環状のシール部材6を、載置部材3における下方載置面部3bの上面に形成した凹溝3gに装着する。
【0044】
引き続き、床部材5を、載置部材3の下方載置面部3bを間に介して、支持フレーム2の載置部2Y上に載置したのち、図19〜図21に示すように、上部連結体7Xと下部連結体7Yとを接合して、床部材5を支持フレーム2に連結する。これは、床部材5側の上部連結体7Xの係合凸部74を、支持フレーム2の下部連結体7Yの係合凹部71内へ無理嵌めすることにより成される。その際、係合凹部71の開口部71aの周囲にテーパ面状の案内部72が連設されているので、床部材5を支持フレーム2上に降ろしていくと、図20の如く、係合凸部74が最初に案内部72に当接し、その表面に沿って移動するから、確実に係合凹部71内へ導かれる。また、係合凸部74と係合凹部71との間に多少の位置ずれが生じていたとしても、係合凸部74が案内部72に当接することによって、下部連結体7Yの受け具70を、ブラケット80の切欠部81内で調整移動させるから、やはり、係合凸部74と係合凹部71との嵌合が確実に成される。
【0045】
連結手段7の上部連結体7Xの係合凸部74と、下部連結体7Yの係合凹部71との接合構造は、通常の使用状態において床部材5に作用する振動等では、決して嵌合状態が分離することが無いように構成されている。
【0046】
上部連結体7Xに設けた調節部9は、係合凸部74を係合凹部71内へ無理嵌めするのに必要な押圧力では、調整軸部90が係止部材91に対して移動することの無いよう設定されている。すなわち、連結手段7により床部材5を支持フレーム2に固定する作業を行う際には、調節部9が動作することはない。
【0047】
また、床部材5の後側領域については、図3に示すように、後方部に設けた接合部5eを、支持フレーム2の後方枠部材2a−A2上の補助フレーム2bにビスS等で固定する構造を採用している。
【0048】
このようにして、上部連結体7Xの係合凸部74を下部連結体7Yの係合凹部71へ無理嵌め状態に嵌合させて床部材5を支持フレーム2に固定することにより、床部材5の下面5bと載置部材3の下方載置面部3bとの間で、シール部材6が弾性的に圧縮されて水密状態となる結果、床部材5の下面側への漏水を阻止する防水構造が形成される。
【0049】
また、連結手段7の上部連結体7Xと下部連結体7Yとを接合させて、シール部材6を弾性的に圧縮した状態で、床部材5を支持フレーム2へ固定したときには、図21に示すとおり、床部材5の脚部5cが直接又はパッキン5gを介して、支持フレーム2の設置部2Y上に当接するように設定されている。つまり、床部材5に加わる荷重の大部分を、脚部5cを通じて支持フレーム2へ伝達する構造となっている。このため、連結手段7には大きい荷重が作用しないから、連結手段7を耐荷重構造とする必要がなく、接合部Kの変形も防止される。また、載置部材3についても、床部材5を通じて及ぼされる荷重が小さいから、それほど大きな強度が要求されす、また、安定した設置状態が得られる。
【0050】
しかる後、載置部材3における上方載置面部3aの所定箇所に、壁パネル4と出入り口扉ユニット8(図1参照)とを設置する。但し、この工程は、床部材5の設置前に行う場合もある。
出入り口扉ユニット8の設置は、コーナーポスト10及び平面ポスト11を利用して行われる。コーナーポスト10及び平面ポスト11を、載置部材3の上方載置面部3aの所定箇所に起立状態で配置し、図示は省略したが、支持フレーム2の枠部材2aに連結片やビス等を用いて固定する。そして、出入り口扉ユニット8を載置部材3の上方載置面部3a上に起立させた状態で載置したのち、その左右両側部をコーナーポスト10及び平面ポスト11に連結し、底辺部を床面の適所に締結する。
【0051】
最後に、床部材5の端縁部5dと、壁パネル4の表面4aとの間に生じる間隙20(図22参照)を、目地材やコーキング材等の防水部材21で充填する。
【0052】
ところで、床部材5や支持フレーム2に歪み等があるため、図22に例示する如く、脚部5cが載置部2Yに当接せずに隙間Gを生じ、床部材5の表面が若干浮いた状態になる場合がある。本発明では、このようなとき、床部材5が浮いた状態となっている箇所、又は、これに近い連結手段7を選び、当該箇所に対し、床部材5の上から踏みつける又は叩打する等の手段によって大きい押圧力を作用させる。これにより、連結手段7に設けた調節部9の調節軸部90と係止部材91とが、軸方向に相対移動するため、当該部分の床部材5表面を沈み込ませることができる。調節部9の調節軸部90は、係止部材91に対し反対方向(床部材5が支持フレーム2から離れる方向)の移動が阻止される構造となっているので、床部材5において一旦沈み込ませた部位は、その状態が調節部9によって保持され、再び浮き上がるのが防止される。それ故、載置部材3の下方載置面部3bと床部材5の下面5aとの間に配置したシール部材6に適切な弾性圧縮状態をもたらすと共に、脚部5cの下端を載置部2Yへ確実に当接させて、床部材5の下面側に確実な防水性を付与することができる。
【0053】
本発明に係る床部材の固定構造は、連結手段7の接合部Kに、所定値以上の引張力を与えることで、分離可能に構成することができる。例えば、床部材5の後方部を支持フレーム2に固定しているビスS(図3参照)を取り去り、床部材5の後側部分を持ち上げる。これにより、連結手段7の接合部Kに上向きの大きい引張力が作用するから、上部連結体7Xの係合凸部74を、下部連結体7Yの係合凹部71から引き抜いて分離することが可能となる。依って、床部材5や支持フレーム2などの交換・修理・清掃等が必要な場合には、床部材5を取り外せるので、所要の上記作業を簡単に行える。また、このとき、調節部9に作用する力は、床部材5を支持フレーム2から引き離す方向の力であるから、調節軸部90が係止部材91に対し移動することは無い。
【0054】
[第2の実施形態]
図23及び図24に示す実施形態は、連結手段7の構成を、前記第1の実施形態とは上下反対としたものである。すなわち、床部材5の下面5bに、係止凹部71と案内部72とを有する受け具100を一体的に形成して、これを上部連結体7Xとした。他方、支持フレーム2側に、係合凸部74を有する支持体101と、これを保持するブラケット80とを設け、これらを下部連結体7Yとした。支持体101は、係合凸部74を有する支持部75と、該支持部75を摺動可能に保持するホルダー77と、調整軸部90及び係止部材91とから成る調節部9とを備え、上記ホルダー77を、支持フレーム2に取着したブラケット80に対し、水平方向の移動が可能なように装着されている。
【0055】
[第3の実施形態]
図25〜図27に示す実施形態は、上部連結体7Xと下部連結体7Yとの接合部Kを床部材5の下面よりやや離れた位置に形成したものである。本例では、図25に示す如く、床部材5側に、あらかじめ接合部Kで連結した上部連結体7X及び下部連結体7Yが設けられる。
【0056】
上部連結体7Xは、床部材5の下面に一体形成したボス部96、及び、係合凹部95aを有する受け具95とより成る。
他方、下部連結体7Yは、上面側に係合凸部94が形成され、下面側にフランジ部93aと調節部9の調整軸部90とが設けられる支持軸93より成る。
さらに、調整軸部90に係合する係止部材91を取り付けた支持体81が、支持フレーム2に固定したブラケット80により、水平方向の移動が可能なように保持される。当該支持体81は、下部連結体7Yのフランジ部93aが摺動可能に嵌装されるホルダー92を有している。
【0057】
床部材5を支持フレーム2に固定する際には、図26に示すように、調整軸部90を、支持体81の係止部材91に貫挿させて係合させる。
【0058】
そして必要に応じ、床部材5を取り外す際には、床部材5を持ち上げることにより、図27に示すように、連結手段7の接合部Kにおいて、上部連結体7Xと下部連結体7Yとを分離することができる。
【符号の説明】
【0059】
1…洗い場床
2…支持フレーム
2a…枠部材
2a−A1…前側の枠部材 2a−A2…後側の枠部材
2a−B1…左側の枠部材 2a−B2…右側の枠部材
2b…補助フレーム
2c…支持脚
2d…端縁部
2X…外枠部
2Y…設置部
3…載置部材
3a…上方載置面部
3b…下方載置面部
3c…起立部
3d…支承部
3e…固定片
3f…支承部底面
3g…嵌着用凹溝
3h…固定片
3k…水返し部
4…壁パネル
4a…表面
5…床部材
5a…床面部
5b…裏面
5c…脚部
5d…端縁部
5e…浴槽設置域側(後側)の接合部
5f…排水口部
6…シール部材
7…連結手段
7X…上部連結体
74…係合凸部 75…支持部 75a…フランジ部 76…ネジ 77…ホルダー
77a…開孔 77b…段部 77c…固定片 78…取付ボス
7Y…下部連結体
70…受け具 71…係合凹部 71a…収納口 72…テーパ部 73…溝
80…ブラケット 81…切欠部 81a…端縁部 82…水平部 83…垂直部
8…出入り口扉ユニット
9…調節部
90…調整軸部 90a…突条
91…係止部材 91a…基板部 91b…挿通孔 91c…係止舌片
10…コーナーポスト
11…平面ポスト
14…補強部材(長尺)
15…補強部材(短尺)
16…浴槽設置用フレーム
19…エプロン
20…間隙
21…防水部材
A…洗い場床設置域
B…浴槽設置域
G…隙間
K…接合部
S…ネジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床部材を、当該床部材の下面を支持する支持フレームに固定するための構造であって、
床部材の下面と支持フレームとの間に、床部材を支持フレームに連結するための連結手段が設けられ、
当該連結手段は、床部材の下面に設けられる上部連結体と、支持フレーム側の前記上部連結体に対応する位置に設けられる下部連結体とを接合部で接合して成り、
上記接合部は、床部材側の上部連結体または支持フレーム側の下部連結体のいずれか一方に設けた係合凸部と、当該係合凸部を無理嵌め状態に嵌合させる他方に設けた係合凹部とから成り、
床部材側の上部連結体または支持フレーム側の下部連結体のいずれか一方に、床部材と支持フレームとを接近させる方向への移動は許容されるが、床部材と支持フレームとを離隔させる方向への移動は阻止されるように構成された調節部が設けられ、
前記調節部を床部材と支持フレームとを接近させる方向へ移動させるのに要する押圧力の大きさが、上部連結体と下部連結体とを接合部で無理嵌め状態に接合させるのに要する押圧力よりも大きく設定されていることを特徴とする
床部材の固定構造。
【請求項2】
前記連結手段の前記接合部において、床部材側の上部連結体と支持フレーム側の下部連結体とが、床部材と支持フレームとを離隔させる方向の所定値以上の引張力により分離可能であることを特徴とする請求項1に記載の床部材の固定構造。
【請求項3】
前記支持フレーム側の下部連結体は、支持フレームに取着したブラケットに対し、水平方向に調整移動が可能なように装着されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の床部材の固定構造。
【請求項4】
前記係合凹部における前記係合凸部を無理嵌め状態に収納する収納口の周囲に、前記係合凸部を係合凹部内へ案内するためのテーパ面を形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の床部材の固定構造。
【請求項5】
前記調節部は、側周面に突条が形成された調整軸部と、当該調整軸部を貫挿させる挿通孔を有する係止部材とから成り、係止部材における挿通孔の開口縁部に、前記調整軸部の突条と係合する係止舌片が設けられ、当該係止舌片は、床部材と支持フレームとを接近させる方向の押圧力に対しては弾性的に揺動して前記調整軸部の移動を許容し、床部材と支持フレームとを離隔させる方向の引張力に対しては変形せずに前記調整軸部の移動を阻止するよう構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の床部材の固定構造。
【請求項6】
前記床部材に、前記連結手段とは別に脚部を設け、当該脚部を支持フレームに載置することにより、前記床部材の荷重を支持するように構成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の床部材の固定構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2013−87569(P2013−87569A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−231318(P2011−231318)
【出願日】平成23年10月21日(2011.10.21)
【出願人】(302045705)株式会社LIXIL (949)
【Fターム(参考)】