説明

建築物模型および建築物模型システム

【課題】間取りを容易かつ迅速に変更することができ、設備費や模型の作成費などのコストを低減することができる建築物模型および建築物模型システムを提供する。
【解決手段】複数の磁石17が格子点状に配置された基板11を有する。基板11の磁石17に吸着して基板11に対して垂直に設置可能に、下面に磁性体18が設けられ、上面または上向きの傾斜側面15aに磁石17が設けられた土台板12、外壁板13、内壁板14および屋根支持板15を有する。屋根支持板15の傾斜側面15aの磁石17に吸着して、屋根支持板15の上に設置可能に、裏面に磁性体18が設けられた屋根板材16を有する。基板11、外壁板13、内壁板14、屋根支持板15および屋根板材16には、実際の木造建築物における部材名、設置個所および値段を含む部材情報と、その部材情報が記憶されたバーコードとが記載されたラベル20が貼り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築物模型および建築物模型システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の建築物模型の製造方法として、建築設計図のデータに基づいてコンピュータシステムにNC加工装置を駆動制御するための指示命令を作成させ、その指示命令に基づいてNC加工装置により建築物用模型部品を作成し、各建築物用模型部品を組み立わせて建築物模型を完成させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−114610号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の建築物模型の製造方法によれば、建築物模型を容易に製造することができるが、NC加工装置などの設備費が嵩むという課題があった。また、模型の間取りを変更することができないため、模型を見ながら設計変更を行うことができないという課題があった。設計の変更があった場合には、建築物用模型部品を始めから作成し直す必要があり、模型の作成費や作成時間がかかるという課題もあった。
【0005】
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、間取りを容易かつ迅速に変更することができ、設備費や模型の作成費などのコストを低減することができる建築物模型および建築物模型システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る建築物模型は、複数の磁石が格子点上に整列して配置された基板と、板状であって、下面に複数の磁性体または磁石が前記基板の磁石の位置と一致する間隔で離れて配置され、前記基板の磁石に吸着して前記基板に垂直に設置可能な土台・壁等の複数の建築模型部材とを、有することを特徴とする。
【0007】
本発明に係る建築物模型は、基板の上に、土台や壁に対応する建築模型部材を、基板に対して垂直に設置していくことにより組み立てることができる。このとき、基板に格子点状に配置された複数の磁石に、各建築模型部材の下面に設けられた磁性体または磁石を吸着させることにより、容易に組み立てることができる。建築模型部材は、下面の複数の磁性体または磁石が基板の磁石の位置と一致する間隔で離れて配置されているので、基板上で磁力で位置決めし、定位置に設置するのが容易である。このように、磁力により基板と各建築模型部材とを吸着させるため、互いに着脱が容易であり、模型の間取りを容易かつ迅速に変更することができる。このため、設計変更があったときでも、迅速かつ柔軟に対応することができる。
【0008】
模型を変更しながら設計変更を行うことができるため、設計図面を見慣れていない施主等でも模型を見て理解しながら容易に設計変更を行うことができる。あらかじめ基板や建築模型部材などの各部材を作成しておけば、NC加工装置などの高価な装置が不要であり、部材の作り直しもほとんど必要ないため、設備費や模型の作成費などのコストを低減することができる。磁性体には鉄が適しており、磁石にはネオジウム磁石が適している。
【0009】
本発明に係る建築物模型では、基板により基礎の底や床、天井、屋根などを構成し、各立上部材により土台や壁などを構成することにより、木造建築物の基本的な構成部材の全てを構成することができる。この場合、天井を透明板とし、下の階に家具などの模型を配置し、その家具模型の上端に磁石を取り付け、天井を通して磁石で階下の家具模型を引き付けて移動させ、所望の位置に配置させるようにしてもよい。
【0010】
本発明に係る建築物模型で、前記建築模型部材は、N極またはS極が上になるよう上面に磁石が設けられた外壁板と、前記外壁板の上面の磁石に横方向から吸着して前記外壁板に対して垂直に接続可能にS極およびN極を壁面に沿って横方向に配置した磁石が端部に設けられた内壁板とを、有することが好ましい。この場合、外壁板の上面の磁石に、内壁板の側方側面の上部の磁石を吸着させることにより、外壁板と内壁板とを互いに垂直を成すよう容易に連結することができ、より頑丈な模型を組み立てることができる。
【0011】
本発明に係る建築物模型で、前記建築模型部材は上面に複数の磁石が間隔をあけて設けられ、下面に複数の磁性体が間隔をあけて設けられていることが好ましい。この場合、建築模型部材の上面の磁石により、建築模型部材の上に基板を吸着させることができ、より頑丈な模型を組み立てることができる。また、建築模型部材の下面に板状の磁性体が設けられているため、基板の磁石の極性を気にすることなく、模型を組み立てることができる。
【0012】
本発明に係る建築物模型で、前記建築模型部材は横方向に伸縮させて長さ調節可能であることが好ましい。この場合、建築模型部材の幅を微調整して、隙間のない正確な模型を組み立てることができる。
【0013】
本発明に係る建築物模型は、前記建築模型部材の下面と、前記建築模型部材の前記基板の設置箇所とに一致する色または模様が付してあることが好ましい。この場合、色または模様で判別して、建築模型部材を基板の対応する位置に設置するのが容易である。
【0014】
本発明に係る建築物模型は、一方に磁石が、他方に磁性体または磁石が設けられ、互いに前記建築模型部材を挟んで磁力により取付可能な1対の窓用シートを有していてもよい。この場合、模型で窓用シートの位置を変えながら、窓の位置を検討することができる。また、あらかじめ異なる大きさの窓用シートを準備しておくことにより、模型で異なる大きさの窓用シートを変えながら、窓の大きさを検討することができる。
【0015】
本発明に係る建築物模型システムは、本発明に係る建築物模型を有し、前記建築模型部材に、実際の建築部材名、設置個所および値段を含む部材情報と、前記部材情報が記録されたバーコードとが表示され、前記バーコードを読み取り可能なバーコードリーダーと、前記バーコードリーダーで前記バーコードから読み取った前記部材情報を入力し、記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記部材情報の値段を加算する演算部と、前記記憶部に記憶された前記部材情報と前記演算部で求められた値段の合計とを出力する出力部とを、有することを特徴とする。
【0016】
本発明に係る建築物模型システムは、組み立てた模型で使用した各部材のバーコードをバーコードリーダーで読み取ることにより、その模型に対応する実際の木造建築物で使用する部材や部材の価格を特定することができる。また、演算部により、実際の木造建築物で発生する材料費を容易に計算することができる。バーコードリーダーで読み取って記憶部に記憶された部材情報を利用することにより、設計図面の作成や部材の発注を容易に行うことができる。
【0017】
本発明に係る建築物模型システムで、前記記憶部は、既に記憶されている前記部材情報の部材名および設置個所と同じ部材名および設置個所を有する部材情報が新たに入力されたとき、既に記憶されている前記部材情報を新たに入力された部材情報に置き換えて記憶するよう構成されていることが好ましい。この場合、設計変更などにより使用する部材が変更されたときでも、使用しない部材の価格を加算したり、使用しない部材を誤って発注したりするのを防ぐことができる。
【0018】
本発明に係る建築物模型システムは、前記記憶部に記憶された前記部材情報を、実際の建築部材を製造する製造工場に送信する送信手段を有することが好ましい。この場合、使用する部材が確定した段階で、製造工場に直接、迅速かつ正確に各部材の製造発注を行うことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、間取りを容易かつ迅速に変更することができ、設備費や模型の作成費などのコストを低減することができる建築物模型および建築物模型システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態の建築物模型および建築物模型システムの基板を示す平面図である。
【図2】本発明の実施の形態の建築物模型および建築物模型システムの建築模型部材の(a)土台板、(b)外壁板、(c)内壁板、(d)屋根支持板を示す正面図である。
【図3】本発明の実施の形態の建築物模型および建築物模型システムの屋根板材を示正面図である。
【図4】本発明の実施の形態の建築物模型を示す分解斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態の建築物模型の各土台板、各外壁板および各内壁板の変形例を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態の建築物模型の窓用シートを有する変形例を示す(a)正面図、(b)平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図6は、本発明の実施の形態の建築物模型および建築物模型システムを示している。
図1乃至図4に示すように、本発明の実施の形態の建築物模型システムは、木造建築物用の建築物模型10とラベル20とバーコードリーダー(図示せず)とデータ処理装置(図示せず)とを有している。
【0022】
図1乃至図3に示すように、建築物模型10は、それぞれ複数の基板11と土台板12と外壁板13と内壁板14と屋根支持板15と屋根板材16とを有している。図1に示すように、各基板11は、矩形板形状を成し、複数の磁石17が所定の間隔で格子点状に埋め込まれている。各基板11は、基礎の底や床、天井を構成するようになっている。各基板11の各磁石17は、N極が上になるよう設けられている。土台板12と外壁板13と内壁板14の下面と、各部材の基板11の設置箇所とには、それぞれ別々の一致する色が付してある。このため、色で判別して、各部材を基板11の対応する位置に設置するのが容易になっている。
【0023】
図2(a)に示すように、各土台板12は、矩形板形状を成し、基礎の土台を構成するようになっている。図2(b)に示すように、各外壁板13は、矩形板に窓やドア等に対応する開口部13aを設けて形成されており、外壁を構成するようになっている。図2(c)に示すように、各内壁板14は、矩形板に扉等に対応する開口部14aを設けて形成されており、間仕切りなどの内壁を構成するようになっている。図2(d)に示すように、各屋根支持板15は、両側部から上方に向かって傾斜する傾斜側面15aを有する三角板に、窓等の開口部15bを設けて形成されており、小屋裏の屋根支持部材や外壁を構成するようになっている。
【0024】
図2(a)および(b)に示すように、各土台板12および各外壁板13は、上面に複数の磁石17が埋め込まれ、下面に複数の板状の磁性体18が埋め込まれている。また、図2(c)に示すように、各内壁板14は、上面に1つまたは複数の磁石17が埋め込まれ、両側の側方側面の上部にも磁石17が埋め込まれ、下面に複数の板状の磁性体18が埋め込まれている。図2(d)に示すように、各屋根支持板15は、傾斜側面15aに複数の磁石17が埋め込まれ、下面に複数の板状の磁性体18が埋め込まれている。各土台板12、各外壁板13、各内壁板14および各屋根支持板15の各磁石17および各磁性体18は、基板11の磁石17の間隔の整数倍の間隔をあけて設けられ、上面の各磁石17はN極が上になるよう、側方側面の各磁石17はN極が側方外側に向くよう設けられている。
【0025】
図4に示すように、各土台板12、各外壁板13、各内壁板14および各屋根支持板15は、下面の磁性体18を基板11の磁石17に吸着させることにより、基板11に対して垂直に設置可能になっている。また、各内壁板14は、側方側面の磁石17を各外壁板13の上面の磁石17に吸着させることにより、外壁板13に対して垂直に設置可能になっている。なお、各土台板12、各外壁板13、各内壁板14および各屋根支持板15は、建築模型部材を構成している。
【0026】
図3に示すように、各屋根板材16は、矩形板形状を成し、屋根板を構成するようになっている。各屋根板材16は、裏面の長さ方向の中心線に沿って、複数の磁性体18が埋め込まれている。各屋根板材16の各磁性体18は、各屋根支持板15の傾斜側面15aに埋め込まれた磁石17の間隔で設けられている。図4に示すように、各屋根板材16は、裏面の磁性体18を各屋根支持板15の傾斜側面15aの磁石17に吸着させることにより、各屋根支持板15の上に各屋根支持板15に対して垂直に設置可能になっている。
【0027】
なお、具体的な一例では、各土台板12、各外壁板13、各内壁板14、各屋根支持板15および各屋根板材16の各磁性体18は、鉄製である。また、基板11、建築模型部材および屋根板材16は、柱材や欄間、野地板など、更に細かい部材に分割されていてもよい。また、様々な種類の建築物に対応できるよう、様々な形状で形成されていてもよい。
【0028】
図1乃至図3に示すように、ラベル20は、建築物模型10の基板11、各外壁板13、各内壁板14、各屋根支持板15および各屋根板材16の各板材に貼付されている。ラベル20は、実際の木造建築物における各板材の部材名、設置個所および値段を含む部材情報と、その部材情報が記録されたバーコードとが記載されている。バーコードリーダーは、ラベル20に記載されたバーコードを読み取り可能になっている。
【0029】
データ処理装置は、コンピュータから成り、バーコードリーダーと接続されている。また、データ処理装置は、ネットワークにより、実際の木造建築物の各部材を製造する製造工場に接続されいる。データ処理装置は、記憶部と演算部と出力部と送信手段とを有している。
【0030】
記憶部は、バーコードリーダーで読み取ったバーコードに記録された部材情報を入力し、記憶するようになっている。また、記憶部は、既に記憶されている部材情報の部材名および設置個所と同じ部材名および設置個所を有する部材情報が新たに入力されたとき、既に記憶されている部材情報を新たに入力された部材情報に置き換えて記憶するよう構成されている。演算部は、記憶部に記憶された部材情報の値段を加算して出力するようになっている。出力部は、記憶部に記憶された部材情報と演算部で求められた値段の合計とを出力するモニタとプリンタとを有している。送信手段は、記憶部に記憶された部材情報を、製造工場に送信するようになっている。
【0031】
次に、作用について説明する。
図4に示すように、建築物模型10は、基板11の上に、各土台板12や各外壁板13、各内壁板14、各屋根支持板15を、基板11に対して垂直に設置していくことにより組み立てることができる。このとき、基板11に格子点状に配置された複数の磁石17に、各土台板12、各外壁板13、各内壁板14および各屋根支持板15の下面に設けられた磁性体18を吸着させることにより、容易に組み立てることができる。各土台板12、各外壁板13、各内壁板14および各屋根支持板15は、下面の複数の磁性体18が基板11の磁石17の位置と一致する間隔で離れて配置されているので、基板11上で磁力で位置決めし、定位置に設置するのが容易である。また、各屋根板材16の磁性体18を各屋根支持板15の傾斜側面15aの磁石17に吸着させて、各屋根支持板15の上に各屋根板材16を設置することにより、屋根の部分も容易に組み立てることができる。
【0032】
各土台板12、各外壁板13および各内壁板14の上面の各磁石17は上がN極であり、各基板11の各磁石17は下がS極になっているため、各土台板12、各外壁板13および各内壁板14の上に各基板11を吸着させることができ、複数階の頑丈な模型を組み立てることができる。
【0033】
このように、磁力により、基板11と各土台板12、各外壁板13、各内壁板14および各屋根支持板15とを吸着させ、各屋根支持板15と各屋根板材16とを吸着させるため、互いに着脱が容易であり、模型の間取りを容易かつ迅速に変更することができる。このため、設計変更があったときでも、迅速かつ柔軟に対応することができる。
【0034】
模型を変更しながら設計変更を行うことができるため、設計図面を見慣れていない施主等でも模型を見て理解しながら容易に設計変更を行うことができる。あらかじめ基板11や各土台板12、各外壁板13、各内壁板14、各屋根支持板15、各屋根板材16の各部材を作成しておけば、NC加工装置などの高価な装置が不要であり、部材の作り直しもほとんど必要ないため、設備費や模型の作成費などのコストを低減することができる。
【0035】
この建築物模型システムは、組み立てた建築物模型10で使用した各部材のバーコードをバーコードリーダーで読み取ることにより、その建築物模型10に対応する実際の木造建築物で使用する部材や部材の価格を決定することができる。また、演算部により、実際の木造建築物で発生する材料費を容易に計算することができる。
【0036】
記憶部の記憶が常に新しい部材情報に書き換えられるため、設計変更などにより使用する部材が変更されたときでも、使用しない部材の価格を加算したり、使用しない部材を誤って発注したりするのを防ぐことができる。記憶部に記憶された部材情報を利用することにより、設計図面の作成を容易に行うことができる。また、使用する部材が確定した段階で、ネットワークを介して製造工場に直接、迅速かつ正確に各部材の製造発注を行うことができる。製造工場は、山林の近くに設置することが好ましい。
【0037】
この地産一貫集約のシステムにより、住宅を著しく低コストかつ短期間で建てることができる。山林の近くの工場場で直接、建築部材を製造することにより、国産材の使用が徹底され、原産地が明確になる。また、資金が原産地に多く戻るため、山林の維持管理が容易となり、持続可能な国産材使用の体制が構築できる。さらに、山林が多い地方経済を活性化させることができる。
また、各建築部材は、中古品として流通させることができ、移築が容易な住宅を提供することができる。
【0038】
なお、図5に示すように、各土台板12、各外壁板13および各内壁板14は、縦方向に細長く、断面がH型の基準部材51と、一方の側部が基準部材51の両側の開口51aに挿入され、基準部材51に対して横方向にスライド可能に設けられた一対の板部材52とを有し、横方向の長さをスライド調節可能に設けられていてもよい。この場合、各土台板12、各外壁板13および各内壁板14の幅を微調整して、隙間のない正確な模型を組み立てることができる
【0039】
また、図6に示すように、磁力により各外壁板13、各内壁板14および各屋根支持板15を挟んで取付可能に、磁石17が設けられた1対の窓用シート61を有していてもよい。この場合、各外壁板13、各内壁板14および各屋根支持板15に窓に対応する開口部13a,14a,15bを設ける必要がなく、模型で窓用シート61の位置を変えながら、窓の位置を検討することができる。また、あらかじめ異なる大きさの窓用シート61を準備しておくことにより、模型で異なる大きさの窓用シート61を変えながら、窓の大きさを検討することができる。

【符号の説明】
【0040】
10 建築物模型
11 基板
12 土台板
13 外壁板
14 内壁板
15 屋根支持板
16 屋根板材
17 磁石
18 磁性体
20 ラベル



【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の磁石が格子点上に整列して配置された基板と、
板状であって、下面に複数の磁性体または磁石が前記基板の磁石の位置と一致する間隔で離れて配置され、前記基板の磁石に吸着して前記基板に垂直に設置可能な土台・壁等の複数の建築模型部材とを、
有することを特徴とする建築物模型。
【請求項2】
前記建築模型部材は、N極またはS極が上になるよう上面に磁石が設けられた外壁板と、前記外壁板の上面の磁石に横方向から吸着して前記外壁板に対して垂直に接続可能にS極およびN極を壁面に沿って横方向に配置した磁石が端部に設けられた内壁板とを、有することを特徴とする請求項1記載の建築物模型。
【請求項3】
前記建築模型部材は上面に複数の磁石が間隔をあけて設けられ、下面に複数の磁性体が間隔をあけて設けられていることを、特徴とする請求項2記載の建築物模型。
【請求項4】
前記建築模型部材は横方向に伸縮させて長さ調節可能であることを、特徴とする請求項3記載の建築物模型。
【請求項5】
前記建築模型部材の下面と、前記建築模型部材の前記基板の設置箇所とに一致する色または模様が付してあることを、特徴とする請求項1、2、3または4記載の建築物模型。
【請求項6】
一方に磁石が、他方に磁性体または磁石が設けられ、互いに前記建築模型部材を挟んで磁力により取付可能な1対の窓用シートを有することを、特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の建築物模型。
【請求項7】
請求項1、2、3、4、5または6記載の建築物模型を有し、前記建築模型部材に、実際の建築部材名、設置個所および値段を含む部材情報と、前記部材情報が記録されたバーコードとが表示され、
前記バーコードを読み取り可能なバーコードリーダーと、
前記バーコードリーダーで前記バーコードから読み取った前記部材情報を入力し、記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記部材情報の値段を加算する演算部と、
前記記憶部に記憶された前記部材情報と前記演算部で求められた値段の合計とを出力する出力部とを、
有することを特徴とする建築物模型システム。
【請求項8】
前記記憶部は、既に記憶されている前記部材情報の部材名および設置個所と同じ部材名および設置個所を有する部材情報が新たに入力されたとき、既に記憶されている前記部材情報を新たに入力された部材情報に置き換えて記憶するよう構成されていることを、特徴とする請求項7記載の建築物模型システム。
【請求項9】
前記記憶部に記憶された前記部材情報を、実際の建築部材を製造する製造工場に送信する送信手段を有することを、特徴とする請求項7または8記載の建築物模型システム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−197515(P2010−197515A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−40029(P2009−40029)
【出願日】平成21年2月23日(2009.2.23)
【出願人】(308031887)フォースワンホールディングス株式会社 (8)
【Fターム(参考)】