説明

引き上げ対応型カーテン及びそれを用いた引き上げ式カーテン並びに引き上げ式カーテン装置

【課題】ひだ状折り返し部の直線性を確保してカーテンを見栄えよく引き上げることのできる引き上げ式カーテンを提供する。
【解決手段】カーテン本体10の左右の外側縁部分15,15に端部の保持テープ20,20が取着されると共に、カーテン本体10の中間部分に中間の保持テープ19が取着されている。ひだ状折り返し部5の上下端部分とその中央部を形成する部分にカーテン幅方向に弾性バー9が配置されている。弾性バー9の中間部が中間の保持テープ19の挿通部35に挿通されると共に、弾性バー9の左右の側端部分が、左右の端部の保持テープ20,20の対向する収容袋部55,55に収容されている。これにより、弾性バー9の弾性突っ張り作用で、カーテン本体10が水平方向で張った状態となされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ひだ状折り返し部が積み重なる状態で引き上げ可能となされた引き上げ式カーテンを構成するために用いられる引き上げ対応型カーテンに関するものであり、又、該引き上げ対応型カーテンを用いて構成された引き上げ式カーテンに関するものであり、更に、該引き上げ式カーテンを用いて構成された引き上げ式カーテン装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ひだ状折り返し部が積み重なる状態に引き上げ可能となされた引き上げ式カーテン装置が好評を博している。この種のカーテン装置の一般的なものとしては、例えば図46〜47に示すように、窓開口部の上縁に沿って付設された支持バーaの室内側の面部に、面状ファスナb,cを介してカーテンdの上縁部分eを固定し、該カーテンdを吊下状態にすると共に、該支持バーaの一端にロック具fを固定してなるものであった。そして、該ロック具fの固定側から支持バーの反対側に向けて所要間隔でコード案内部gを設けると共に、該コード案内部gの数に相当する本数の昇降コードhの束jを前記ロック具fに通し、その束jを構成する昇降コードhを、前記コード案内部g毎に垂らし、該垂らした昇降コードhを、カーテンdの後面において上下方向に所要間隔で設けたコード挿通部kに順次挿通せしめ、該昇降コードhの下端をカーテンの下端側mに固定状態としてなるものであった。
【0003】
そして、前記ロック具fに挿通した昇降コードhの束jを下方に引くことにより、前記カーテンdを、図47〜48に示すように、ひだ状折り返し部nが積み重なる状態に引き上げ可能となされており、所要の引き上げ状態で、昇降コードhが前記ロック具fの係止作用によってロックされ、カーテンdがその引き上げ状態で保持されるように構成されていた。
【0004】
又、前記カーテンdの下端部分pにウエイトをもたせるために、該下端部分に設けた収容部pにその略全幅に亘ってウエイトバーqが納められ、該ウエイトバーqがカーテン下部のウエイトとされ、且つ該ウエイトバーqによってカーテン下部が水平方向で張った状態とされていた。しかしながら、該ウエイトバーqよりも上側に位置するカーテン部分にはカーテンを幅方向で張った状態とする手段が何ら設けられていなかったため、図47〜48に示すように、ひだ状折り返し部nが積み重なる状態に引き上げられたとき、カーテン幅方向で隣り合うコード挿通部k,k間のカーテン部分uに弛みsやしわtが発生し、又これらの弛みやしわが原因して、コード挿通部k,k間のカーテン部分uがだれた状態になる等、ひだ状折り返し部nの直線性を確保できない問題があった。
【0005】
そこで、カーテン引き上げ状態におけるひだ状折り返し部の直線性を確保せんとして、特開平9−154711号公報が開示する引き上げ式カーテン装置が提案されている。該引き上げ式カーテン装置vは、図49に示すように、カーテン幅方向に延長する棒状体wを収容した袋状体xを多段に平行状態でカーテンdの幅方向に縫着固定してカーテンを張った状態に保持することが行われていた。そして該袋状体xの表面部にはコード挿通部kが形成されており、該コード挿通部kに昇降コードhが挿通されていた。
【0006】
しかしながら、かかる従来の引き上げ式カーテン装置vによるときは、前記袋状体xをカーテンに縫着したとき、カーテンの幅方向に延長する縫い目列yが多段に平行状態に生ずることから、この縫い目列がカーテンの見栄えを損なう問題があった。又、袋状体xが多少でも斜め状態でカーテンに縫着されると、該袋状体xの長さ方向に所要間隔で配置されている前記コード挿通部kが斜め配置になってしまう。その結果、カーテンを引き上げたときにひだ状折り返し部の形態が歪になってしまい、カーテンの外観が損なわれる問題があった。又、カーテンdに一旦縫着された袋状体xは、その位置が固定されてしまうため、該袋状体xの上下位置を変えて引き上げ状態のカーテンデザインを変更しようとしても、かかる要求に応じられない問題があった。加えて、このように予め決められた配置でしか棒状体を配設できなかった従来の引き上げ式カーテン装置vにあっては、カーテンを引き上げた際にひだ状折り返し部の例えば中間部分にしわが発生しても、そのしわを解消する手段がなかった。
【0007】
又、カーテンdをその幅方向で張った状態とする他の手段としては、特開2005−334号公報が開示する引き上げ式カーテン装置が提案されている。この引き上げ式カーテン装置a1は、図50に示すように、嵌合部材b1をカーテン幅方向で複数取り付けると共に、該嵌合部材b1を介して棒状物c1を着脱自在に装着し、且つ該嵌合部材b1のカーテン中央方向への摺動を阻止するストッパ部材d1を、両外端の嵌合部材b11,b11と係合するように棒状物c1に取り付ける構成を採用していた。これにより、カーテン幅方向で見た両外端の嵌合部材b11,b11間に左右方向にテンションを付与し、この部分e1で、カーテンをその幅方向で張った状態とし、ひだ状折り返し部に弛みやしわが生ずるのを防止して該ひだ状折り返し部の直線性を確保せんとするのであった。
【0008】
しかしながら、かかる引き上げ式カーテン装置a1によるときは、カーテン幅方向の両端の嵌合部材b11,b11が、カーテン外側縁f1,f1の内方に位置するように設定されるため、該外端の嵌合部材b11,b11の外側に存するカーテン部分g1は、前記棒状物c1によって張った状態とはなっていない。そのため、カーテンdを引き上げたときに、両端の嵌合部材b11,b11の外側に存するカーテン部分g1,g1に、例えば図51に示すような弛みh1やしわj1が生じてしまい、カーテン幅方向の全体に亘ってひだ状折り返し部k1の直線性が確保されず、引き上げ状態にあるカーテンの見栄えを損なう問題があったのである。又、かかる引き上げ式カーテンによるときは、カーテンの上げ下げ操作が繰り返されることによって、その際の振動により前記ストッパ部材d1が図50に矢印で示すようにカーテン中央方向に移動する場合が生ずる。このようになると、両端の嵌合部材b11,b11間におけるカーテンの張った状態が解除されるために、カーテンの引き上げによって形成されたひだ状折り返し部k1に弛みやしわが発生する問題があった。
【0009】
又、かかる引き上げ式カーテン装置a1によるときも、カーテンに取り付けられた嵌合部材はその上下方向の位置変更ができないために、該嵌合部材b1の上下位置を変えて引き上げ状態のカーテンデザインを変更しようとしても、かかる要求に応じられない問題があった。加えて、このように予め決められた配置でしか棒状体を配設できなかった従来の引き上げ式カーテン装置にあっては、カーテンを引き上げた際にひだ状折り返し部の例えば中間部分にしわが発生しても、そのしわを解消する手段がなかった。
【0010】
【特許文献1】特開平9−154711号公報(3−5頁、図2、図3、図11)
【特許文献2】特開2005−334号公報(3−4頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、主として前記従来の問題点に鑑みて開発されたものであり、カーテン幅方向に延長する縫い目列が多段に生ずるのを防止してカーテンの見栄え向上を図ることを課題の一つとする。又本発明は、引き上げられたカーテンの意図した部分には弛みやしわが発生するのを防止して、引き上げられたカーテンの見栄え向上を図ることをもう一つの課題とする。
【0012】
更に進んで本発明は、引き上げ式カーテン装置を構成した後においても、後から生ずるようになった弛みやしわの解消を容易とすること、又、弛みやしわを、引き上げられたカーテンのデザイン要素の一つとする場合は、このような弛みやしわの発生部分を後から変更容易とすることを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記課題を解決するため本発明は以下の手段を採用する。
即ち本発明に係る引き上げ対応型カーテンの第1の態様は、ひだ状折り返し部が積み重なる状態で引き上げ可能となされた引き上げ式カーテンを構成するために用いられる引き上げ対応型カーテンであって、その略全幅に亘って水平状態で弾性バーが配設可能となされており、カーテン本体の左右の外側縁部分には、前記弾性バーの左右の側端部分を、着脱可能に且つカーテン幅方向で見た外方への移動が移動規制部により阻止された状態で保持する端部保持部が設けられており、前記左右の側端部分の外端が前記左右の移動規制部に当接した状態で、前記弾性バーの弾性突っ張り作用によって前記カーテン本体が水平方向で張った状態とされることを特徴とするものである。
【0014】
本発明に係る引き上げ対応型カーテンの第2の態様は、ひだ状折り返し部が積み重なる状態で引き上げ可能となされた引き上げ式カーテンを構成するために用いられる引き上げ対応型カーテンであって、その略全幅に亘って水平状態で弾性バーが配設可能となされており、カーテン本体の幅方向の中間部分に、該弾性バーを着脱可能に保持する中間保持部が設けられると共に、該カーテン本体の左右の外側縁部分には、前記弾性バーの左右の側端部分を、着脱可能に且つカーテン幅方向で見た外方への移動が移動規制部により阻止された状態で保持する端部保持部が設けられており、前記中間保持部で保持された前記弾性バーの左右の側端部分が前記左右の端部保持部に保持され且つ該左右の側端部分の外端が前記左右の移動規制部に当接した状態で、前記弾性バーの弾性突っ張り作用によって前記カーテン本体が水平方向で張った状態とされることを特徴とするものである。
【0015】
本発明に係る引き上げ対応型カーテンの第3の態様は、ひだ状折り返し部が積み重なる状態で引き上げ可能となされた引き上げ式カーテンを構成するために用いられる引き上げ対応型カーテンであって、その略全幅に亘って水平状態で弾性バーが着脱可能に配設される如くなされており、該カーテン本体の左右の外側縁部分には、向き合う方向に開口し且つカーテン外側縁側が閉じて袋底部となされた収容袋部としての端部保持部が設けられており、前記弾性バーの左右の側端部分の外端が前記左右の袋底部に当接し、前記弾性バーの弾性突っ張り作用によって前記カーテン本体が水平方向で張った状態とされることを特徴とするものである。
【0016】
本発明に係る引き上げ対応型カーテンの第4の態様は、ひだ状折り返し部が積み重なる状態で引き上げ可能となされた引き上げ式カーテンを構成するために用いられる引き上げ対応型カーテンであって、その略全幅に亘って水平状態で弾性バーが配設可能となされており、カーテン本体の幅方向の中間部分に、該弾性バーを着脱可能に保持する中間保持部が設けられると共に、該カーテン本体の左右の外側縁部分には、向き合う方向に開口し且つカーテン外側縁側が閉じて袋底部となされた収容袋部としての端部保持部が設けられており、前記中間保持部で保持された前記弾性バーの左右の側端部分が前記左右の収容袋部に収容された状態で、該左右の側端部分の外端が前記左右の袋底部に当接し、前記弾性バーの弾性突っ張り作用によって前記カーテン本体が水平方向で張った状態とされることを特徴とするものである。
【0017】
前記第3又は第4の態様の引き上げ対応型カーテンにおいて、前記カーテン本体の左右の側縁部分に設けられた左右の端部保持部を、前記カーテン本体の左右の外側縁部分に上下方向で取着された端部の保持テープを以って構成し、該端部の保持テープは、カーテン本体に取着されるテープ基材の表面の外縁側に、保持テープ部を、該テープ基材の長さ方向に延長するように重ね状態で配置し、該保持テープ部のカーテン外側縁側の外縁部が前記テープ基材と一体化されたものとすると共に、該保持テープ部がその長さ方向に3〜15mmの間隔で前記テープ基材に一体化して仕切り縁を形成することにより、隣り合う仕切り縁と前記外縁部との間で、カーテン内方に開口し且つカーテン外側縁側が閉じて袋底部とされた前記収容袋部を設けるのがよい。
【0018】
前記第3又は第4の態様の引き上げ対応型カーテンにおいて、前記カーテン本体の左右の側縁部分に設けられた左右の端部保持部を、前記カーテン本体の左右の外側縁部分に上下方向で取着された端部の保持テープを以って構成し、該端部の保持テープは、カーテン外側縁側の袋形成部分と、該袋形成部分からカーテン内方に向けて突出し且つ前記カーテン本体の前記外側縁部分に取着される取着部分とからなるテープ基材の該袋形成部分の表面に、保持テープ部を、該テープ基材の長さ方向に延長するように重ね状態で配置し、該保持テープ部のカーテン外側縁側の外縁部が前記テープ基材と一体化されたものとすると共に、該保持テープ部がその長さ方向に3〜15mmの間隔で前記テープ基材に一体化して仕切り縁を形成することにより、隣り合う仕切り縁と前記外縁部との間で、カーテン内方に開口し且つカーテン外側縁側が閉じて袋底部とされた前記収容袋部を設け、又、前記袋形成部分の外縁が前記カーテン外側縁よりも内方(カーテンの中央方向)に稍退いたものとし、前記左右の袋底部間の長さよりも長く形成された前記弾性バーの左右の側端部分が前記左右の収容袋部に収容された状態で、該左右の側端部分の外端が前記左右の袋底部を外方に弾性的に押圧して該袋底部を外方に膨らみ変形させたとき、該膨らみ変形した部分が、前記カーテン外側縁から突出しないように構成するのがよい。
【0019】
前記各引き上げ対応型カーテンにおいて、前記中間保持部は、前記カーテン本体の幅方向の中間部分に上下方向で取着された中間の保持テープを以って構成し、該中間の保持テープは、テープ基材の表面の左右両側に、保持テープ部を、該テープ基材の長さ方向に延長するように重ね状態で配置し、該保持テープ部がその長さ方向に3〜15mmの間隔で前記テープ基材に一体化されて仕切り縁を形成することにより、隣り合う仕切り縁間を、前記弾性バーを挿通させる挿通部とし、且つ左右の挿通部間の部分を、カーテン本体に対する取着部とするのがよい。
【0020】
この場合、前記挿通部は、該挿通部への前記弾性バーの挿入を容易とするために、少なくとも入口部分が拡大する如く構成するのがよい。
【0021】
前記各引き上げ対応型カーテンにおいて、前記収容袋部は、該収容袋部への前記弾性バーの側端部分の収容を容易とするために、少なくとも開口端が拡大する如く構成するのがよい。
【0022】
本発明に係る引き上げ式カーテンの第1の態様は、前記第1の態様に係る引き上げ対応型カーテンの前記左右の端部保持部に前記弾性バーの左右の側端部分が保持され且つ該左右の側端部分の外端が前記左右の移動規制部に当接した状態で、前記弾性バーの弾性突っ張り作用によって前記カーテン本体が水平方向で張った状態とされていることを特徴とするものである。
【0023】
本発明に係る引き上げ式カーテンの第2の態様は、前記第2の態様に係る引き上げ対応型カーテンの前記中間保持部で保持された前記弾性バーの左右の側端部分が前記左右の端部保持部に保持され且つ該左右の側端部分の外端が前記左右の移動規制部に当接した状態で、前記弾性バーの弾性突っ張り作用によって前記カーテン本体が水平方向で張った状態とされていることを特徴とするものである。
【0024】
本発明に係る引き上げ式カーテンの第3の態様は、前記第3の態様に係る引き上げ対応型カーテンの前記左右の収容袋部に、前記弾性バーの左右の側端部分が収容された状態で、該左右の側端部分の外端が前記左右の袋底部に当接し、前記弾性バーの弾性突っ張り作用によって前記カーテン本体が水平方向で張った状態とされていることを特徴とするものである。
【0025】
本発明に係る引き上げ式カーテンの第4の態様は、前記第4の態様に係る引き上げ対応型カーテンの前記中間保持部で保持された前記弾性バーの左右の側端部分が左右の収容袋部に収容された状態で、該左右の側端部分の外端が前記左右の袋底部に当接し、前記弾性バーの弾性突っ張り作用によって前記カーテン本体が水平方向で張った状態とされていることを特徴とするものである。
【0026】
本発明に係る引き上げ式カーテン装置は、水平状態に配設された支持バーに、前記第1、2、3又は第4の態様に係る引き上げ式カーテンの上縁部分を固定して該引き上げ式カーテンを吊下状態にすると共に、該支持バーの端部にロック具を固定してなり、該ロック具の固定側から該支持バーの反対側に向けて所要間隔でコード案内部を設けると共に、該コード案内部の数に相当する本数の昇降コードの束を前記ロック具に通し、又、該束を構成する昇降コードを、前記コード案内部毎に垂らし、該垂らした昇降コードを、前記引き上げ式カーテンの後面の少なくとも両端側において上下方向に所要間隔で設けられたコード挿通部に順次挿通せしめ、該昇降コードの下端をカーテンの上下方向の所要部位に固定状態としてなることを特徴とするものである。
【0027】
本発明に係る引き上げ式カーテン装置の他の態様は、水平状態に配設された支持バーに、前記第1、2、3又は第4の態様に係る引き上げ式カーテンの上縁部分を固定して該引き上げ式カーテンを吊下状態にすると共に、該支持バーの端部にロック具を固定してなり、該ロック具の固定側から該支持バーの反対側に向けて所要間隔でコード案内部を設けると共に、該コード案内部の数に相当する本数の昇降コードの束を前記ロック具に通し、又、該束を構成する昇降コードを、前記コード案内部毎に垂らし、該垂らした昇降コードを、前記引き上げ式カーテンの後面の少なくとも両端側において上下方向に所要間隔で設けたコード挿通部に順次挿通せしめ、該昇降コードの下端をカーテンの上下方向の所要部位に固定状態としてなり、前記弾性バーは、前記昇降コードの直下において水平状態で配設されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0028】
本発明は以下の如き優れた効果を奏する。
(1) 本発明によるときは、前記従来の引き上げ式カーテン装置におけるような、カーテン幅方向に延長する縫い目列が多段に生ずるのを防止してカーテン本体の前面の外観が損傷されるのを回避できる。
【0029】
又、弾性バーを配置した部分において該弾性バーの弾性突っ張り作用によってカーテン本体を水平方向で張った状態となし得る。これにより、引き上げ式カーテンの引き上げによって形成されたひだ状折り返し部等の意図した部分に、弛みやしわが発生するのを防止でき、所要に引き上げられたカーテンの外観を向上させ得る。又、弾性バーの配設状態によって、弛みやしわが発生した部分とそうでない部分とをカーテンに意図的に形成でき、引き上げられたカーテンの外観を所望に設定できることとなる。
【0030】
(2) 本発明において、収容袋部が上下方向に連続して設けられた端部の保持テープを用いて、弾性バーの側端部分を保持する端部保持部を形成する場合は、左右対向する収容袋部の高さに若干の違いが生じても、略同高さに存する収容袋部を選択することによって、上下方向の所望部位に弾性バーを容易に配設でき、又弾性バーの配設状態を変更することも容易である。特に、カーテン本体の幅方向の中間部分に、弾性バーを着脱可能に保持する中間保持部を設ける場合、該中間保持部を、挿通部が上下方向に連続して設けられた中間の保持テープを以って構成することにより、弾性バーを、その中間部とその左右の側端部分において安定的に保持した状態で、所望の配置で支持バーを配設できることになる。 特に、本発明に係る引き上げ対応型カーテンを、収容袋部が上下に連続して設けられた前記端部の保持テープと、挿通部が上下に連続して設けられた前記中間の保持テープとをカーテン本体に取着することによって構成した場合は、所要の略同高さにある左右の収容袋部と、これと略同高さの挿通部を選択することによって、所要の引き上げ状態にあるカーテン本体に、弛みやしわが発生するのを防止したい部分で弾性バーを配設できることになる。又、別の略同高さにある左右の収容袋部や挿通部を選択することによって、弾性バーの配設状態を無理なく容易に変更できることとなる。
【0031】
中間保持部を、挿通部が上下方向に連続して設けられた中間の保持テープを以って構成することにより、弾性バーを、その中間部とその左右の側端部分において安定的に保持した状態で、所望の配置で支持バーを配設できることになる。
【0032】
又、かかる端部の保持テープを用いる場合、テープ基材の袋形成部分の外縁がカーテン外側縁よりも内方に退いた状態で該端部の保持テープをカーテン本体に取着した場合は、前記弾性バーの弾性突っ張り作用によってカーテン本体が水平方向で張った状態になったときに、収容袋部の袋底部が外方に膨らみ変形しても、この膨らみ変形した部分を、カーテン本体の、前記袋形成部分の外縁から突出したカバー部で覆い隠された状態となし得るため、該膨らみ変形した部分がカーテンの前面側からは見えず、カーテンの外観が損なわれることがない。
【0033】
(3) 本発明において、収容袋部が上下方向に連続して設けられた端部の保持テープを用いて、弾性バーの側端部分を保持する端部保持部を形成する場合は、左右対向する収容袋部の高さに若干の違いが生じても、略同高さに存する収容袋部を選択することによって、上下方向の所望部位に弾性バーを容易に配設でき、又弾性バーの配設状態を変更することも容易である。特に、カーテン本体の幅方向の中間部分に、弾性バーを着脱可能に保持する中間保持部を設ける場合、該中間保持部を、挿通部が上下方向に連続して設けられた中間の保持テープを以って構成することにより、弾性バーを、その中間部とその左右の側端部分において安定的に保持した状態で、所望の配置で支持バーを配設できることになる。
【0034】
(4) 前記収容袋部の少なくとも開口端を拡大形成することにより、収容袋部内への弾性バーの側端部分の挿入を容易に行うことができる。又、中間の保持テープの挿通部の少なくとも入口部分をトンネル状等に拡大形成する場合は、該挿通部内への弾性バーの挿入を容易に行うことができる。
【0035】
(5) 端部の保持テープに、カーテン内方に向けて突出する取着部分を設け、端部の保持テープを、該取着部分においてのみカーテン本体に縫着等により取着したときは、該収容袋部をカーテン本体から遊離状態にでき、従って、収容袋部を構成するテープ基材がその裏面側に膨らんだ状態になっても、この膨らんだ部分がカーテン本体の前面を目立つ状態に膨らみ変形させることがなく,従ってカーテン本体の前面がより自然な外観に仕上がる。
【0036】
又、前記取着部分が、弾性バーの側端部分を収容袋部に収容させる際、該取着部分が該弾性バーの先端の案内として機能し、従って、該弾性バーを収容袋部内に引っ掛かりなく収容させやすい。
【0037】
(6) 中間の保持テープを、テープ基材の両側に挿通部を形成すると共に、該挿通部間をカーテン本体に対する取着部としたときは、左右の挿通部で前記弾性バーを安定的に保持できる。又、該挿通部がカーテン本体から遊離しているため、該挿通部を構成するテープ基材がその裏面側に膨らんだ状態になっても、この膨らんだ部分がカーテン本体の前面を目立つ状態に膨らみ変形させることがなく,従ってカーテン本体の前面がより自然な外観に仕上がる。
【0038】
又、前記中間の保持テープを構成する前記テープ基材の両端部分を案内片部としたときは、弾性バーを左右の挿通部に挿通させる際、該案内片部及び前記取着部が該弾性バーの先端の案内として機能し、従って、該弾性バーを左右の挿通部に引っ掛かりなく挿通させやすい。
【0039】
(7) 本発明に係る引き上げ式カーテン装置を、コード挿通部の直下において弾性バーを水平状態に配置して構成した場合は、該コード挿通部の下側部分で、前記弾性バーの弾性突っ張り作用によってカーテン本体がその幅方向に張った状態となるので、直線状を呈するひだ状折り返しをより綺麗に形成できることとなる。
【0040】
(8) 本発明に係る引き上げ対応型カーテンは、カーテン本体に弾性バーを着脱可能に配設できるため、該弾性バーを配置しない状態では、従来と同様に弛みやしわを発生させるカーテン引き上げ状態が得られることとなる。
【実施例1】
【0041】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1〜4は、図10に示す引き上げ式カーテン1を用いて構成された引き上げ式カーテン装置2を示すものであり、昇降コード3の昇降操作によって該引き上げ式カーテン1を、ひだ状折り返し部5が積み重なる状態に引き上げ可能となされている。そして該引き上げ式カーテン1は、図5に示す引き上げ対応型カーテン6の後面7に、上下方向に所要間隔を置いて且つカーテンの略全幅に亘って水平状態で、弾性バー9を着脱可能に配設して構成されている。
【0042】
前記引き上げ対応型カーテン6は図5に示すように、カーテン本体10の後面11の幅方向の中間部分(本実施例においては幅方向の両側部分12a,12aと中央部分12b)12において、前記弾性バー9を着脱可能に保持する中間保持部13,13,13が設けられると共に、該カーテン本体10の左右の外側縁部分15,15には、該弾性バー9の左右の側端部分16,16を保持する左右の端部保持部17,17が設けられている。
【0043】
本実施例においては、前記中間保持部13,13,13は共に、図6に示すような、前記カーテン本体10の後面11の前記中間部分12に上下方向で取着される中間の保持テープ19を以って構成されており、又前記左右の端部保持部17,17は共に、図7に示すような、前記カーテン本体10の後面11の左右の外側縁部分15,15に上下方向で取着される端部の保持テープ20を以って構成されている。
【0044】
前記カーテン本体10は、図5に示すように、その下端部分が上側に折り曲げられると共に、該折り曲げ片21の左右の側部分22,22及び上の縁部分23が縫製されることによりウエイトバー25の収容部26が設けられ、該収容部26の略全長に亘って該ウエイトバー25が納められている。又、該カーテン本体10の後面11の上縁部分28にその幅方向に連続して面状ファスナ27が設けられている。そして、該カーテン本体10の後面11の、前記収容部26の上縁29と前記面状ファスナ27の下縁30との間を連結するように、前記中間の保持テープ19と前記端部の保持テープ20が上下方向で取着される。
【0045】
前記弾性バー9は、その弾性突っ張り作用によって前記カーテン本体10を水平方向で張った状態(テンションが付与された状態)となし得る弾性突っ張り作用を発揮できるものであれば、グラスファイバー製バーやステンレス製バー等の金属製バー、アクリル樹脂製バー等からなる樹脂製バー等(中実や中空のバー)を採用できるが、弾性復元力に優れると共に変形自由度の高いグラスファイバー製バーが特に好ましい。そして、該弾性バー9の太さや弾力の程度は、カーテン本体10を構成する生地の厚さや剛性の程度を考慮して、該カーテン本体10を水平方向で張った状態となし得るように設定される。そして、該弾性バー9の太さに応じて、後述の挿通部35のテープ長さ方向の幅や、後述の収容袋部55のテープ長さ方向の幅が設定される。
【0046】
前記中間の保持テープ19は、本実施例においては織物製であり、図6に示すように、テープ基材31の表面34の左右両側に、保持テープ部32が該テープ基材31の長さ方向に延長するように重ね状態で配置され、該保持テープ部32がその長さ方向に所要間隔で(例えば3〜15mmの間隔)前記テープ基材31に製織により一体化されることによって仕切り縁33が形成され、隣り合う仕切り縁33,33間が、前記弾性バー9を挿通させる挿通部35とされている。そして、該左右の挿通部35,35は同高さに位置設定され、又、該挿通部35,35の外端36,36は前記テープ基材31の側縁37,37の稍内方に位置され、該テープ基材31の両端部分は、左右の挿通部35,35の外端36,36から突出した案内片部39,39となっている。本実施例においては、前記弾性バー9を前記挿通部35に挿通容易とするために、前記保持テープ部32の隣り合う仕切り縁33,33間の部分40が、前記テープ基材31の表面34で円弧状に膨出されており、該挿通部35がトンネル状に形成されている。そして、左右の挿通部35,35間の部分がカーテン本体10に対する取着部41とされている。
【0047】
かかる構成を有する中間の保持テープ19の各部の寸法を図6(B)に基づいて例示すれば、前記テープ基材31の幅L1が15mm、前記挿通部35の挿通方向の長さL2が4mm、該挿通部35のテープ長さ方向の幅L3が7mm、該挿通部35のトンネルの最大高さL4(図6(C))が2mm、隣り合う挿通部35,35間の幅(前記仕切り縁33の幅)L5が1mm、該挿通部35の外端36と前記テープ基材31の側縁37との間の間隔L6が1mm、左右の挿通部35,35間の間隔L7が5mmに設定されている。従って、このように寸法設定された中間の保持テープ19にあっては、上下隣り合う挿通部35,35の中心軸線42,42間の間隔L8が8mmである。
【0048】
又前記端部の保持テープ20は、本実施例においては織物製であり、図7に示すように、カーテン外側縁43(図5、図9)側の袋形成部分45と該袋形成部分45からカーテン内方(カーテンの中央方向)に向けて突出する取着部分46とからなるテープ基材47の該袋形成部分45の表面48に保持テープ部49が、該テープ基材47の長さ方向に延長するように重ね状態で配置されている。そして該保持テープ部49のカーテン外側縁側の外縁部50が前記テープ基材47と製織により一体化されると共に、前記保持テープ部49がその長さ方向に所要間隔(例えば3〜15mmの間隔)で前記テープ基材47に製織により一体化されて仕切り縁51が形成され、隣り合う仕切り縁51,51と前記外縁部50との間で、カーテン内方に開口し且つカーテン外側縁側が閉じて袋底部(移動規制部52)53とされた収容袋部55が設けられている。本実施例においては、前記弾性バー9の側端部分16を該収容袋部55に容易に収容させ得るように、該収容袋部55は、その袋底部側56を除いた部分57で、前記保持テープ部49が、前記袋形成部分45の表面48で円弧状に膨出されている。
【0049】
かかる構成を有する端部の保持テープ20の各部の寸法を例示すれば、前記テープ基材47の幅L9が15mm、前記収容袋部55の深さL10が12mm、該収容袋部55のテープ長さ方向の幅L11が7mm、該収容袋部55の最大高さL12が2mm、隣り合う収容袋部55,55間の幅(前記仕切り縁51の幅)L13が1mm、前記取着部分46の幅L14が6mmに設定されている。従って、このように寸法設定された端部の保持テープ20にあっては、上下隣り合う袋底部55,55の中心軸線59,59間の間隔L15が8mmである。
【0050】
前記構成を有する中間の保持テープ19を前記カーテン本体10の後面11に取着するに際しては図5、図8(A)に示すように、前記テープ基材47の裏面60を、該カーテン本体10の後面11の幅方向の両側部分12a,12aと中央部分12bにおいて該テープ基材47を上下方向にして当接状態とし、前記取着部41を、その長手中央線に沿ってカーテン本体10に縫着58する。これにより図8(B)に示すように、カーテン本体10の前面61に1本の縫目列62を生じさせるだけで、該中間の保持テープ19がカーテン本体10の後面11に取着される。この取着により、前記挿通部35が上下方向に8mm間隔で並設されることになる。
【0051】
又前記構成の端部の保持テープ20を前記カーテン本体10の後面11に取着するに際しては、図5、図9に示すように、前記テープ基材47の裏面63を、前記カーテン本体の後面11の左右の外側縁部分15,15において、該テープ基材47を上下方向にして当接状態とする。この際、前記袋形成部分45の外縁65を前記カーテン外側縁43に合致させてもよいのであるが、本実施例においては、前記袋形成部分45の外縁65がカーテン外側縁43よりも5mm程度内方(カーテンの中央方向)に退いた状態としている。そしてこの状態で、前記取着部分46がその長手中央線に沿ってカーテン本体10に縫着58されることにより、該取着部分46が前記カーテン本体10の後面11に取着される。この取着により、前記収容袋部55が上下方向に8mm間隔で並設されることになる。そして、前記袋形成部分45の外縁65から突出した部分(5mm幅の部分)はカバー部66となる。このカバー部66の幅L16は、後述の膨らみ変形した部分79(図14)を覆い隠すことができる限り、より小さく設定されることもある。
【0052】
このようにして中間の保持テープ19,19,19と端部の保持テープ20,20をカーテン本体10に取着することにより、前記引き上げ対応型カーテン6が構成される。該引き上げ対応型カーテン6を用いて前記引き上げ式カーテン1を構成するには、図10〜11に示すように、前記のように取着された3本の中間の保持テープ19,19,19に、その下端寄りの部位(例えばカーテン本体10の下端64から12cm程度上に位置する部位)の同高さ位置において、リング状部材67が、そのフック69を前記挿通部35に掛着することにより取り付けられる。又、該3本の中間の保持テープ19,19,19の夫々には、このように取着されたリング状部材67,67,67を基端として上方に向け所要間隔で複数段に(例えば15〜40cm程度の間隔で略同高さ位置において、本実施例においては24cm程度の間隔で3段に)、前記と同様構成のリング状部材67が、そのフック69を前記挿通部35に掛着させることによって取り付けられる。上3段のリング状部材67,67,67は、夫々、前記昇降コード3を挿通させるためのコード挿通部70を構成する。
【0053】
そして、前記最下段のリング状部材67a,67a,67aの直下に位置する挿通部35a,35a、35a,35a、35a,35aに、図11に示すように、前記弾性バー(例えば直径が3mm程度)9が稍窮屈な状態で挿通される。この挿通は、各挿通部35aが前記のようにトンネル状に拡大している(入口部分71(図6(D))が拡大している)ために容易に行うことができる。又本実施例においては、前記中間の保持テープ19を構成する前記テープ基材31の両端部分が案内片部39,39(図6(B))となっているために、弾性バー9を左右の挿通部35,35に挿通させる際、該案内片部39及び前記取着部41が該弾性バー9の先端の案内として機能する。そのため、該弾性バー9を左右の挿通部35,35に引っ掛かりなく挿通させやすい。このようにして弾性バー9が挿通部35に挿通した状態で、該挿通部35は図12に示すように稍拡大し、この拡大状態で、前記テープ基材31は図12に符号73で示すように、その裏面側に稍膨らむ。
【0054】
このように挿通された弾性バー9は水平状態を呈し、図11、図14に示すように、その左右の側端部分16,16が前記左右の収容袋部55,55に稍窮屈な状態で収容される。このときに選択される左右の収容袋部55a,55aは、該水平状態を呈する弾性バー9の略延長線上にあるものである。該収容袋部55a内への側端部分16の収容は、前記保持テープ部49の円弧状の膨出によって収容袋部55が拡大している(開口端75(図7)が拡大している)ために比較的容易に行うことができる。又本実施例においては、前記取着部分46が前記袋形成部分45からカーテン内方に向けて突出されているため、弾性バーの側端部分16を収容袋部55に収容する際、該取着部分46が該弾性バー9の先端72の案内として機能する。そのため、該側端部分16を収容袋部55に引っ掛かりなく収容させやすい。弾性バー9が収容袋部55aに収容された状態で、該収容袋部55aは図13に示すように稍拡大し、この拡大状態で、前記テープ基材47は、図13に符号76で示すようにその裏面側に稍膨らむ。
【0055】
本実施例においては、前記挿通部35及び収容袋部55が、前記のように上下方向に8mmの小間隔で並設されているため、該弾性バー9を各挿通部35a,35a、35a,35a、35a,35aに挿通させ、且つ、前記左右の側端部分16,16を左右対向する収容袋部55a,55a(図11、図13)に収容した状態で、弾性バー9が水平状態を呈し得るのである。
【0056】
ここで弾性バー9の全長は、対向する左右の収容袋部55a,55aの袋底部53,53間の長さよりも稍長く(本実施例においては5mm程度長く)設定されているため、該弾性バー9の左右の側端部分16,16を該左右の収容袋部55a,55aに収容した状態で、該左右の側端部分16,16の外端77,77が、図14に示すように、前記左右の袋底部53,53を外方に弾性的に押圧した状態となり、該袋底部53,53が、外方に稍膨らみ変形する。
【0057】
これによりカーテン本体10が、図14に示すように、該弾性バー9の弾性突っ張り作用によって水平方向で張った状態(テンションが付与された状態)になる。このように張った状態においては、前記のように袋底部53,53が外方に稍膨らみ変形するのであるが、この膨らみ変形した部分79,79は精々2.5mm程度と小さいものであるため、これは前記カバー部66,66で覆い隠された状態になる。従って、該膨らみ変形した部分79,79はカーテン本体10の前面61側からは見えない。
【0058】
又本実施例においては、前記のように、端部の保持テープ20を、収容袋部55が設けられていない前記取着部分46でカーテン本体10に縫着しているため、図13、図15に示すように、該収容袋部55はカーテン本体10から遊離している。従って、収容袋部55を構成する前記テープ基材47が図13に示すようにその裏面側に膨らんだ状態になっても、この膨らんだ部分76がカーテン本体10の前面61を目立つ状態に膨らみ変形させることがなく、カーテン本体10の前面61が自然な外観を呈する。
【0059】
もしも図16に示すように、端部の保持テープ20を、前記袋形成部分45の外縁81においてもカーテン本体10に縫着58したとすれば(本発明は、このような態様も含むものではある)、前記膨らんだ部分76がカーテン本体10を局部的に押圧して、図17に示すようにカーテン本体10の前面61に明瞭な膨らみ変形82を生じさせる結果、カーテン本体10の前面61側の外観が損なわれることになって好ましくない。又、前記袋形成部分45がその外縁81においてもカーテン本体10に縫着されていると、弾性バー9の側端部分16の外端77が袋底部53を外方に弾性的に押圧したときに、該袋底部53が前記のように膨らみ変形するだけではすまず、図16に符号83で示すように、カーテン外縁部分44が外方に無理矢理変形せしめられることになり、カーテン本体10が不自然に変形してしまう問題がある他、カーテン本体10が薄地のものであると、該カーテン本体10が損傷される恐れもあって好ましくない。
【0060】
なお本実施例においては、前記のように、前記中間の保持テープ19を前記カーテン本体10に取着する際、左右の挿通部35,35間をなす前記取着部41においてカーテン本体10に縫着する構成を採用しているため、該挿通部35,35はカーテン本体10から遊離している。従って、前記挿通部35を構成する前記テープ基材31が図12に示すようにその裏面側に膨らんだ状態になっても、この膨らんだ部分73,73がカーテン本体10の前面61を目立つ状態に膨らみ変形させることがなく、カーテン本体10の前面61が自然な外観を呈する。
【0061】
そして、下から2段目のリング状部材67b,67b,67bの直下に位置する略同高さの挿通部35b,35b、35b,35b、35b,35bにも、図10、図18に示すように、前記と同様にして弾性バー9が水平状態に挿通せしめられると共に、該弾性バー9の左右の側端部分16,16が、左右対向する収容袋部55b,55bに収容されている。
【0062】
同様にして、下から3段目、4段目のリング状部材67,67,67の直下に位置する挿通部35,35、35,35、35,35にも、前記と同様にして弾性バー9が水平状態に挿通せしめられると共に、該弾性バー9の左右の側端部分16,16が、左右対向する収容袋部55,55に収容されている。
【0063】
更に図10、図19に示すように、上下隣り合うリング状部材67,67間の中央部分に存する略同高さの挿通部35c,35c、35c,35c、35c,35cにも、前記と同様にして弾性バー9が水平状態に挿通せしめられ、該弾性バー9の左右の側端部分16,16が、前記と同様にして左右対向する収容袋部55c,55cに収容されている。加えて図10、図20に示すように、カーテン本体10の上端寄りに存する略同高さの挿通部35d,35d、35d,35d、35d,35dにも前記弾性バー9が水平状態に挿通せしめられ、該弾性バー9の左右の側端部分16,16が、左右対向する収容袋部55d,55dに収容されている。
【0064】
引き上げ対応型カーテン6にリング状部材67と弾性バー9を装着して構成された前記引き上げ式カーテン1を用いて前記引き上げ式カーテン装置2を構成するには、例えば図1〜4に示すように、窓開口部の上縁に沿って付設された例えばボックス状の支持バー85の室内側の面部に面状ファスナ86を設けると共に、該支持バー85の一端にロック具87を固定し、該ロック具87の固定側から支持バー85の反対側に向けて所要間隔でコード案内部89を設ける。本実施例において該コード案内部89は、前記カーテン本体10に上下方向で取着されている3本の中間の保持テープ19,19,19の配置に合わせて、前記支持バー85の両端側と中央部分の3箇所に設ける。そして前記引き上げ式カーテン1は、その上端縁に設けられている前記面状ファスナ27を前記支持バー85に設けられている前記面状ファスナ86に係着させることにより、該引き上げ式カーテン1が支持バー85に吊下状態とされる。又、前記3個のコード案内部89,89,89の数に相当する3本の昇降コード3,3,3の束90を前記ロック具87に通すと共に、図4に示すように、各昇降コード3,3,3を前記コード案内部89,89,89毎に垂らし、該垂らした昇降コード3を、各中間の保持テープ19に掛着されている前記リング状部材67,67,67のコード挿通部70,70,70に順次挿通せしめ、図21に示すように、該昇降コード3の下端91を、前記最下端のリング状部材67aに掛着された取付片92に連結することにより、該下端91をカーテン本体10の下端側に固定状態とする。これにより、前記引き上げ式カーテン1を用いた引き上げ式カーテン装置2が構成されることになる。
【0065】
かかる構成を有する引き上げ式カーテン装置2において、前記ロック具87に挿通した昇降コード3,3,3の束90を下方に引くことにより、前記引き上げ式カーテン1を、図2〜3、図22に示すように、ひだ状折り返し部5が積み重なる状態に引き上げることができ、所要の引き上げ状態で、前記ロック具87の係止作用によって前記昇降コード3をロックすることにより、引き上げ式カーテン1をその引き上げ状態で保持できる。
【0066】
このようにカーテンを引き上げた状態において、前記のように配設された弾性バー9が、前記ひだ状折り返し部5の直線性を確保するために寄与する。これをより具体的に説明すれば、弾性バー9の夫々が配設されている部分で、該弾性バー9の弾性突っ張り作用によって前記カーテン本体10が水平方向で張った状態とされる。然して、カーテン本体10が引き上げられた状態においては、図2〜3、図22に示すように、前記コード挿通部70の直下に位置する弾性バー9が、引き上げによって形成された前記ひだ状折り返し部5の上縁部分93に位置し、該上縁部分93が、弾性バー9の弾性突っ張り作用によって水平方向で張った状態にある。従って、カーテン幅方向で隣り合うコード挿通部70,70間の部分に、従来の引き上げ式カーテンに関連して説明した図47〜48に示すような弛みsやしわtや、図51に示すような弛みh1やしわj1が発生することがなく、該上縁部分93の直線性を確保できるのである。そして本実施例においては、上下隣り合うコード挿通部70,70間の中央部分においても弾性バー9を配設しているため、該弾性バー9が前記ひだ状折り返し部5の下端部分95のウエイトとなる。然も該弾性バー9が、該下端部分95を水平方向で張った状態としていることから、ひだ状折り返し部5の下端部分95に弛みやしわが発生することなく、図3に示すように、該下端部分95の直線性も確保される。かかることから、ひだ状折り返し部5は見栄えよく自然なカーブで湾曲して垂れ下がった状態となる。本実施例においては12cm程度垂れ下がる。
【0067】
そして前記のように、外方に膨らみ変形した前記袋底部53がカーテン外側縁43,43から突出しないために、カーテン本体10の前側からは該弾性バー9の全体がカーテン本体10に被い隠された状態になり(図14)、引き上げ式カーテン1の前面側からする外観が弾性バー9によって損なわれる恐れがない。然も本実施例においては、端部の保持テープ20に設けられている収容袋部55をカーテン本体10に対して遊離状態にすると共に、前記中間の保持テープ19の両側に設けられている挿通部35,35もカーテン本体10に対して遊離状態としている。そのため、弾性バー9の側端部分16を収容袋部55に収容した状態で該収容袋部55が図13に示すように膨れた状態となり、又、挿通部35に弾性バー9を挿通した状態で該挿通部35が図12に示すように膨れた状態になっても、これらがカーテン本体10を目立つ状態に膨らみ変形させることがないので、膨らんだ状態の収容袋部55や挿通部35が、引き上げ式カーテン1の前面側からする外観を損なう恐れがない。
【0068】
かかる構成を有する引き上げ式カーテン1は、前記弾性バー9が着脱可能であるため、該カーテンを洗濯する際は該弾性バー9を取り外すことができる。
【0069】
本実施例においては、図1、図10、図11、図18に示すように、各リング状部材67の直下に位置する挿通部35,35に前記弾性バー9を挿通しているため、直線状を呈するひだ状折り返し部5をより綺麗に形成できる利点がある。例えば図23に示すように、各リング状部材67の直上に位置する挿通部35,35に前記弾性バー9を挿通したときは、昇降コード3の引き上げによってリング状部材67が上昇したとき、該弾性バー9の弾性突っ張り作用が該リング状部材67の下側部分にはそれほど及ばない場合が生じ、引き上げられた該リング状部材67の下側の両側カーテン部分96,96が自重で弛んだ状態となって八の字状にしわ97が発生する場合がある。特に、カーテン本体10が剛性の弱い薄地の場合は、このようなしわが発生しやすい。これに対して図2、図10に示すように、各リング状部材67の直下に位置する挿通部35,35に前記弾性バー9を挿通したときは、該弾性バー9の弾性突っ張り作用によって、該リング状部材67の下側部分94(図2)でカーテン本体10が幅方向に張った状態となる。従って、前記のように八の字状にしわが発生せず、且つ、該リング状部材67の取り付け高さ位置でカーテン本体10が逆U字状98に綺麗に屈曲するため、ひだ状折り返し部5がより綺麗に形成されるのである。
【実施例2】
【0070】
本発明は、前記実施例で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
【0071】
(1) 前記引き上げ式カーテン1において、前記弾性バー9を配設する部位は、該引き上げ式カーテン1を引き上げたときに形成されるひだ状折り返し部5の直線性を良好に確保する上からは、コード挿通部70と同高さ或いはその直上や直下等に設定することに加えて、上下のコード挿通部間の中央部分にも設定するのが好ましいが、形成されたひだ状折り返し部5の直線性の確保にそれほど支障がない場合は、該中央部分に弾性バーを配設しないこともある。
【0072】
又、前記引き上げ式カーテン1の引き上げ状態のカーテンデザインについては、カーテン本体10の下側部分のみや中間部分のみ或いは上側部分のみにおいては、ひだ状折り返し部の直線性を確保したいが、その他の部分では弛みやしわを生じさせたい場合もある。このような場合は、ひだ状折り返し部の直線性を確保したい部分にだけ弾性バー9を配設し、その他の部分には弾性バー9を配設しないこともある。
【0073】
又これらの場合、カーテン本体10の下端部分に前記ウエイトバー25が設けられないこともある。
【0074】
又、例えばカーテン本体10の一部分に孔明きの装飾部99や特定柄の装飾部99を設けたとき、カーテン本体10を引き上げた状態においてもこれらの装飾部99に弛みやしわを発生させたくない場合がある。このような場合は例えば図24に示すように、かかる装飾部99の上下に弾性バー9,9を配置することにより、該上下の弾性バー9,9間を張った状態にできるため、これらの装飾部99の形状や柄の形態を明瞭に保つことが可能となる。
【0075】
要するに前記弾性バー9は、カーテン本体10の前面に弛みやしわを発生させたくない部分を選択して所要に配設するのである。そして、このような目的に合わせて、前記カーテン本体10に前記端部保持部17や中間保持部13が設けられることになる。
【0076】
(2) 前記カーテン本体10の左右の外側縁部分15,15に設けられる前記端部保持部17は、要は、弾性バー9の側端部分16を着脱可能に保持でき、且つ、カーテン幅方向で見た外方への移動を前記移動規制部52によって阻止できるものであればよい。
【0077】
その他の態様を例示すれば、該端部保持部17は、前記弾性バー9の配設状態を考慮して該弾性バーの左右の側端部分16,16を保持するように、カーテン本体10の左右の外側縁部分15,15の所要高さ部位にのみ独立的に設けられることもある。
【0078】
図25〜26、図29〜30は、かかる端部保持部17の一例を示すものであり、図25〜26に示す端部保持部17は、水平状態に配置される弾性バー9の側端部分16を着脱可能に嵌着させる、入口100が幅狭の係合凹部101を具える保持片102を基片103に突設すると共に、該基片103の外側部位に、該保持片102と稍間隔を隔てて矩形板状の移動規制部52を突設した構成を有している。図26〜27は、かかる構成の端部保持部17,17を、前記カーテン本体10の後面11の左右の外側縁部分15,15に前記基片103で溶着等により取着した状態を示している。又、カーテン本体10の幅方向の中間部分12には、入口105が幅狭の係合凹部106を具える保持片107,107を基片109の両側に突設してなる中間保持部13(図28)を、図26〜27に示すように、該基片109を該中間部分12に溶着等により取着してなる。該中間保持部13は、本実施例においては、引き上げ式カーテン1を引き上げ操作するための昇降コード3を挿通させるコード挿通部70の配置状態に合わせて、カーテン本体10の後面11の幅方向の例えば両側部分に設けられている。そして前記弾性バー9はその中間部108が左右の中間保持部13,13の前記保持片部107,107、107,107の各々の係合凹部106に弾性嵌着されると共に、該弾性バー9の左右の側端部分16,16が、前記左右の保持片102,102の前記係合凹部101,101に弾性嵌着されている。そして、該弾性バー9の左右の外端77,77は前記左右の移動規制部52,52に当接状態とされている。前記弾性バー9の全長が、左右の移動規制部52,52の対向面110,110間の間隔よりも稍長く形成されているために、弾性バー9の左右の外端77,77が前記左右の移動規制部52,52に当接した状態で、該弾性バー9の突っ張り作用によって前記カーテン本体10が水平方向で張った状態となされる。
【0079】
図29〜30は端部保持部17の他の態様を示すものであり、水平状態で配設される弾性バー9の側端部分16を収容させるための有底の収容袋部55を、例えば矩形状を呈する基片111の外側寄りに設けてなり、該基片111の内側部分が取着部分112とされている。かかる構成の端部保持部17は例えば織物製である。図30〜31は、かかる構成を有する端部保持部17,17をカーテン本体10の左右の外側縁部分15,15に取着した状態を示しており、前記収容袋部55,55の開口端75,75を対向状態にして、前記取着部分112が前記カーテン本体10に縫着58されている。従って、前記収容袋部55がカーテン本体10から遊離している。
【0080】
又本実施例においては、図30に示すように、カーテン本体10の幅方向の中間部分に中間保持部13が設けられている。該中間保持部13は、例えば図32に示すように、前記弾性バー9を挿通させるトンネル状を呈する挿通部35を、矩形状を呈する基片113の両側に設けてなり、カーテン本体10の後面11の幅方向の例えば両側部分に配置され、図30〜31に示すように、該基片113の中央部分をなす取着部115で、カーテン本体10に縫着58されている。従って、前記左右の挿通部35,35がカーテン本体10から遊離している。かかる構成の中間保持部13は例えば織物製である。
【0081】
そして前記弾性バー9が、前記中間保持部13,13の挿通部35,35に挿通せしめられ、且つ該弾性バー9の左右の側端部分16,16が、前記左右の収容袋部55,55に収容され、該弾性バー9は水平状態を呈している。そして弾性バー9の全長は、前記左右の収容袋部55,55の袋底部53,53間の長さよりも稍長く形成されているために、該弾性バー9の弾性突っ張り作用によって前記カーテン本体10が水平方向で張った状態となされている。
【0082】
本実施例においては、前記端部保持部17をカーテン本体10に取着するに際して、前記のように基片内側部分の取着部分112で縫着58すると共に、前記中間保持部13も、前記のように基片中央部分の取着部115でカーテン本体10に縫着58しているため、前記と同様に、収容袋部55及び挿通部35がカーテン本体10と遊離している。従って、前記実施例1で説明したと同様に(図12〜13)、該挿通部35に弾性バー9が挿通され、又、該収容袋部55に弾性バー9の側端部分16が収容されて該挿通部35や該収容袋部55が膨らんだときにも、この膨らんだ部分76,73がカーテン本体10の前面61を無理に変形させず、このように膨らんだ部分76,73がカーテン本体10の前面61の外観を損なう恐れがない。
【0083】
図33は、端部保持部17のその他の態様を示すものであり、弾性バー9の側端部分16を収容させる有底筒状を呈し、その底部が移動規制部52とされており、全体が合成樹脂で一体成形されている。そして該端部保持部17には、カーテン本体10に横向きに掛着される例えば屈曲針状の掛着片116が設けられている。かかる構成の端部保持部17は、該掛着片116をカーテン本体10の例えば外側の折り返し部117に横向きに掛着させることによって、カーテン本体10の外側縁部分15に付設される。そして図33に示すように、弾性バー9の側端部分16が該端部保持部17の収容孔119に収容される。かかる構成の端部保持部17は、前記掛着片116の掛着高さを自由に変更できる。
【0084】
(3) 前記端部の保持テープ20や前記中間の保持テープ19は、前記のように縫着によってカーテン本体10に取着されることの他、溶着等の手段でカーテン本体10に取着されてもよい。該溶着の手段は、光を透過させる縫い目を生じさせないために遮光カーテンに対して好適である。
【0085】
(4) 前記中5の保持テープ19は、前記したように、テープ基材31の両側に挿通部35,35を設けて構成されることの他、図34に示すように、テープ基材31の中央部分に挿通部35を設けて構成されることもある。この場合は、該挿通部35の左右にテープ基材31の突出片119,119が形成されるため、該左右の突出片119,119でカーテン本体10に縫着58等により取着されることの他、何れか一方の突出片119でカーテン本体10に縫着58等により取着されることもある。又図35は、中間の保持テープ19のその他の態様を示すものであり、テープ基材31の片側部分に挿通部35を設けてなり、該挿通部35から突出する突出片118がカーテン本体10に縫着58等により取着される取着部とされている。
【0086】
図36は、独立体としての中間保持部13の変形態様を示すものであり、例えば横長矩形状を呈する基片121の左右方向の中央部分に、例えばトンネル状を呈する挿通部35が設けられている。そして該中間保持部13は、左右の突出片119,119の双方又は一方で前記カーテン本体10に縫着58等により取着される。或いは、何れか一方の突出片119でカーテン本体に逢着58等により取着される。
【0087】
(5) 前記引き上げ対応型カーテン6は、弾性バー9を配置しない状態で使用されることもある。この場合は、弾性バーを有さない従来の引き上げ式カーテンにおけると同様外観の引き上げ状態が得られる。例えば、当初は、引き上げ対応型カーテンに弾性バーを配置して引き上げ式カーテンとして使用していたものを、カーテン外観を変更するために、配置されていた弾性バーの全てを取り外すことや、当初は、弾性バーを配設しない状態で使用していたものを、弾性バーを配設して引き上げ式カーテンとして使用することがある。
【0088】
(6) 図37は、本発明を既存の引き上げ式カーテン装置に応用した場合を示すものであり、例えば前記した特開2005−334号公報が開示する引き上げ式カーテン装置に応用した場合が示されている。かかる構成を有する引き上げ式カーテン装置2を構成する引き上げ式カーテン1は、カーテン本体10の後面11の左右の外側縁部分15,15に、例えば前記構成の端部の保持テープ20をカーテン本体10に上下方向に縫着すると共に、弾性バー9の左右の側端部分16,16を左右の収容袋部55,55に収容し、該弾性バー9の弾性突っ張り作用によってカーテン本体10が水平方向で張った状態とされている。
【0089】
(7) 前記弾性バー9の側端部分16を収容袋部55に収容するのを容易とするために該収容袋部55を拡大させる場合は、開口端だけを拡大させてもよい。又、前記弾性バー9を挿通部35に挿入するのを容易とするために該挿通部35を拡大させる場合は、該挿通部35の入口部分71だけを拡大させてもよい。
【0090】
(8) 図38〜39は、前記端部の保持テープ20と前記中間の保持テープ19のその他の態様を示すものであり、収容袋部55及び挿通部35が偏平に形成されている。図40〜41は弾性バー9の中間部108を、前記偏平な挿通部35を拡げて該挿通部35に挿通させると共に、該弾性バー9の左右の側端部分16,16を、偏平な前記収容袋部55を拡げて該収容袋部55に収容した状態を示している。
【0091】
このように構成した場合は、該挿通部35や収容袋部55が図6、図7に示すように拡大されている場合に比し、該挿通部35に前記弾性バー9を挿通させにくく、又、該収容袋部55に前記弾性バー9の側端部分16を収容させにくい。
【0092】
加えて、このように挿通させ又は収容させた状態で、図42、図43に示すように、挿通部35が前記テープ基材31をその裏面側により大きく膨らませることになり、又、該収容袋部55が前記テープ基材47をその裏面側により大きく膨らませることになる。この場合、図39に示すように、中間の保持テープ19を、左右の挿通部35,35間に存する取着部41でカーテン本体10に縫着58等で取着し、又、端部の保持テープ20を、前記と同様構成の取着部分46でカーテン本体10に逢着58等で取着するときは、左右の挿通部35,35がカーテン本体10から遊離状態になると共に、収容袋部55がカーテン本体10から遊離状態となる。従って、前記と同様に、前記挿通部35を構成する前記テープ基材31がその裏面側に膨らんだ状態となったり、前記収容袋部55を構成する前記テープ基材47がその裏面側に膨らんだ状態になっても、図42、図43に示すように、この膨らんだ部分がカーテン本体10の前面61を目立つ状態に膨らみ変形させることがなく、該前面61が自然な外観を呈する。
【0093】
(9) 前記端部の保持テープ20は、前記のように織物製とされることの他、編物製とされることもある。この場合は、編物製のテープ基材47の、前記と同様の袋形成部分45の表面に、編物製の保持テープ部32が、該テープ基材47の長さ方向に延長するように重ね状態で配置される。そして、該保持テープ部32のカーテン外側縁側の外縁部50が前記テープ基材47と編成により一体化されると共に、該保持テープ部32が、その長さ方向に所要間隔(例えば3〜15mmの間隔)で該テープ基材47に編成により一体化されて前記と同様の仕切り縁51が形成され、隣り合う仕切り縁51,51と前記外縁部50との間で、前記と同様の収容袋部55が形成される。
【0094】
又、本発明に係る端部の保持テープ20は、織物製テープや編物製テープ、樹脂製テープ等の可撓性素材からなるテープを用いたテープ基材47と保持テープ部32とを用いて構成されることもある。この場合は、該テープ基材47の、前記と同様の袋形成部分45の表面に、該保持テープ部32が、該テープ基材47の長さ方向に延長するように重ね状態で配置される。そして、該保持テープ部32のカーテン外側縁側の外縁部50が前記テープ基材47と溶着や縫着等の手段で一体化されると共に、該保持テープ部32が、その長さ方向に所要間隔(例えば3〜15mmの間隔)で該テープ基材47に溶着や縫着等の手段により一体化されて仕切り縁51が形成され、隣り合う仕切り縁51,51と前記外縁部50との間で、前記と同様の収容袋部55が形成される。
【0095】
前記中間の保持テープ19は、前記端部の保持テープ20と同様にして編物製とされることがある。この場合は、編物製のテープ基材31の表面34の左右両側や中央部分或いは一側部分に、編物製の保持テープ部32が、該テープ基材31の長さ方向に延長するように重ね状態で配置される。そして該保持テープ部32が、その長さ方向に所要間隔(例えば3〜15mmの間隔)で該テープ基材47に編成により一体化されて、前記と同様の仕切り縁51が形成され、隣り合う仕切り縁33,33間が前記挿通部35とされる。
【0096】
又、前記中間の保持テープ19は、織物製テープや編物製テープ、樹脂製テープ等の可撓性素材からなるテープを用いたテープ基材47と保持テープ部32とを用いて構成されることもある。この場合は、該テープ基材47の表面34の左右両側や中央部分或いは一側部分に、該保持テープ部32が、該テープ基材31の長さ方向に延長するように重ね状態で配置される。そして該保持テープ部32が、その長さ方向に所要間隔(例えば3〜15mmの間隔)で該テープ基材47に溶着や縫着等の手段で一体化されて、前記と同様の仕切り縁51が形成され、隣り合う仕切り縁33,33間が前記挿通部35とされる。
【0097】
(10)図44は、本発明に係る引き上げ式カーテン1のその他の態様を示すものであり、弾性バー9の中間部108を、例えば前記中間の保持テープ19を以って構成した単一の中間保持部13で保持した状態を示すものであり、前記コード挿通部70は、カーテン本体10の例えば両側部分に、前記リング状部材等のコードを挿通させ得る各種のコード挿通部材125を縫着する等によって設けられている。なお該中間の保持テープ19に代えて、前記独立体としての中間保持部を用いることもできる。
【0098】
(11)図45は、本発明に係る引き上げ式カーテン1のその他の態様を示すものであり、弾性バー9の左右の側端部分16,16を、例えば端部の保持テープ20を以ってなる端部保持部17,17に保持させ、該弾性バー9の中間部108は何ら保持されていない。例えばカーテン本体10の幅寸法が小さい場合は、このように構成してもよい。そして前記コード挿通部70は、カーテン本体10の例えば両側部分に、前記リング状部材等のコードを挿通させ得る各種のコード挿通部材125を縫着する等によって設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】引き上げ式カーテン装置を示す斜視図である。
【図2】その引き上げ状態を後側から見た斜視図である。
【図3】その引き上げ状態を前側から見た斜視図である。
【図4】引き上け式カーテン装置を示す正面図である。
【図5】引き上げ対応型カーテンを示す斜視図である。
【図6】中間の保持テープを示す斜視図と正面図と断面図である。
【図7】端部の保持テープを示す斜視図と正面図と断面図である。
【図8】中間の保持テープをカーテン本体に縫着した状態を示す斜視図である。
【図9】端部の保持テープをカーテン本体に縫着した状態を示す斜視図である。
【図10】引き上げ式カーテンを示す斜視図である。
【図11】その下側部分を拡大して示す斜視図である。
【図12】弾性バーが挿通された挿通部の拡大状態を、これに伴うカーテン本体の変形状態と共に示す断面図である。
【図13】弾性バーの側端部分が収容されて収容袋部が拡大した状態を、これに伴うカーテン本体の変形状態と共に示す断面図である。
【図14】弾性バーの弾性突っ張り作用によってカーテン本体が水平方向で張った状態を示す説明図である。
【図15】弾性バーを挿通部に挿通させ且つ弾性バーの側端部分を収容袋部に収容した状態を示す断面図である。
【図16】端部の保持テープをその両側縁でカーテン本体に縫着し、弾性バーの側端部分を収容袋部に収容した状態を示す断面図である。
【図17】その場合における収容袋部の拡大状態を、これに伴うカーテン本体の変形状態と共に示す説明図である。
【図18】弾性バーを、リング状部材の直下においてカーテン本体に配設した状態を示す斜視図である。
【図19】弾性バーを、上下のリング状部材間の中央部分でカーテン本体に配設した状態を示す斜視図である。
【図20】弾性バーを、カーテン本体の上端寄りにおいてカーテン本体に配設した状態を示す斜視図である。
【図21】昇降コードの下端をカーテン本体の下端側に固定した状態を示す斜視図である。
【図22】カーテン引き上げ状態を示す側面図である。
【図23】リング状部材の直上に位置させて弾性バーを配設した引き上げ式カーテン装置の引き上げ状態を示す斜視図である。
【図24】カーテン本体に設けた孔明き装飾部の上下に弾性バーを配設した状態を示す部分斜視図である。
【図25】端部保持部の他の態様を示す斜視図である。
【図26】その端部保持部を中間保持部と共にカーテン本体に取着し、これらに弾性バーを装着した状態を示す部分斜視図である。
【図27】端部保持部と中間保持部に弾性バーを装着し、該弾性バーでカーテン本体を水平方向で張った状態とした説明図である。
【図28】中間保持部の他の態様を示す斜視図である。
【図29】端部保持部のその他の態様を示す斜視図である。
【図30】その端部保持部を中間保持部と共にカーテン本体に取着し、これらに弾性バーを装着した状態を示す斜視図である。
【図31】弾性バーによってカーテン本体を水平方向で張った状態とした説明図である。。
【図32】中間保持部のその他の態様を示す斜視図である。
【図33】端部保持部のその他の態様を、その使用状態で示す断面部である。
【図34】中間の保持テープのその他の態様を、カーテン本体に取着した状態で示す斜視図である。
【図35】中間の保持テープのその他の態様を、カーテン本体に取着した状態で示す斜視図である。
【図36】中間保持部のその他の態様を、カーテン本体に取着した状態で示す斜視図である。
【図37】既存の引き上げ式カーテン装置を応用して構成された引き上げ式カーテン装置を示す説明図である。
【図38】端部の保持テープのその他の態様と、中間の保持テープのその他の態様を、これらをカーテン本体に取着した状態で示す斜視図である。
【図39】その部分拡大図である。
【図40】端部の保持テープと中間の保持テープをカーテン本体に取着し、これらに弾性バーを装着した状態を示す斜視図である。
【図41】その部分拡大図である。
【図42】その中間の保持テープの挿通部に弾性バーを挿入することにより拡大状態となった挿通部を、カーテン本体の変形状態と共に示す断面図である。
【図43】弾性バーの側端部分を収容袋部に収容して拡大状態となった挿通部を、カーテン本体の変形状態と共に示す断面図である。
【図44】弾性バーの中間部分を単一の保持部で保持した状態を示す引き上げ式カーテンの説明図である。
【図45】弾性バーを左右の側端部分でのみ端部の保持テープで保持して構成された引き上げ式カーテンを説明する説明図である。
【図46】従来の引き上げ式カーテン装置を説明する正面図である。
【図47】そのカーテン引き上げ状態を後側から見た説明図である。
【図48】そのカーテン引き上げ状態を前側から見た説明図である。
【図49】従来の引き上げ式カーテン装置を説明する部分斜視図である。
【図50】従来の引き上げ式カーテン装置を後側から見た説明図である。
【図51】その引き上げ式カーテン装置の問題点を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0100】
1 引き上げ式カーテン
2 引き上げ式カーテン装置
3 昇降コード
5 ひだ状折り返し部
6 引き上げ対応型カーテン
7 後面
9 弾性バー
10 カーテン本体
11 後面
12 中間部分
13 中間保持部
15 カーテン本体の外側縁部分
16 弾性バーの側端部分
17 端部保持部
19 中間の保持テープ
20 端部の保持テープ
25 ウエイトバー
31 テープ基材
32 保持テープ部
33 仕切り縁
35 挿通部
36 挿通部の外端
37 テープ基材の側縁
39 案内片部
41 取着部
45 袋形成部分
46 取着部分
47 テープ基材
49 保持テープ部
51 仕切り縁
53 袋底部
55 収容袋部
67 リング状部材
69 フック
70 コード挿通部
71 入り口部分
72 弾性バーの先端
75 開口端
85 支持バー
87 ロック具
89 コード案内部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ひだ状折り返し部が積み重なる状態で引き上げ可能となされた引き上げ式カーテンを構成するために用いられる引き上げ対応型カーテンであって、その略全幅に亘って水平状態で弾性バーが配設可能となされており、カーテン本体の左右の外側縁部分には、前記弾性バーの左右の側端部分を、着脱可能に且つカーテン幅方向で見た外方への移動が移動規制部により阻止された状態で保持する端部保持部が設けられており、前記左右の側端部分の外端が前記左右の移動規制部に当接した状態で、前記弾性バーの弾性突っ張り作用によって前記カーテン本体が水平方向で張った状態とされることを特徴とする引き上げ対応型カーテン。
【請求項2】
ひだ状折り返し部が積み重なる状態で引き上げ可能となされた引き上げ式カーテンを構成するために用いられる引き上げ対応型カーテンであって、その略全幅に亘って水平状態で弾性バーが配設可能となされており、カーテン本体の幅方向の中間部分に、該弾性バーを着脱可能に保持する中間保持部が設けられると共に、該カーテン本体の左右の外側縁部分には、前記弾性バーの左右の側端部分を、着脱可能に且つカーテン幅方向で見た外方への移動が移動規制部により阻止された状態で保持する端部保持部が設けられており、前記中間保持部で保持された前記弾性バーの左右の側端部分が前記左右の端部保持部に保持され且つ該左右の側端部分の外端が前記左右の移動規制部に当接した状態で、前記弾性バーの弾性突っ張り作用によって前記カーテン本体が水平方向で張った状態とされることを特徴とする引き上げ対応型カーテン。
【請求項3】
ひだ状折り返し部が積み重なる状態で引き上げ可能となされた引き上げ式カーテンを構成するために用いられる引き上げ対応型カーテンであって、その略全幅に亘って水平状態で弾性バーが着脱可能に配設される如くなされており、該カーテン本体の左右の外側縁部分には、向き合う方向に開口し且つカーテン外側縁側が閉じて袋底部となされた収容袋部としての端部保持部が設けられており、前記弾性バーの左右の側端部分の外端が前記左右の袋底部に当接し、前記弾性バーの弾性突っ張り作用によって前記カーテン本体が水平方向で張った状態とされることを特徴とする引き上げ対応型カーテン。
【請求項4】
ひだ状折り返し部が積み重なる状態で引き上げ可能となされた引き上げ式カーテンを構成するために用いられる引き上げ対応型カーテンであって、その略全幅に亘って水平状態で弾性バーが配設可能となされており、カーテン本体の幅方向の中間部分に、該弾性バーを着脱可能に保持する中間保持部が設けられると共に、該カーテン本体の左右の外側縁部分には、向き合う方向に開口し且つカーテン外側縁側が閉じて袋底部となされた収容袋部としての端部保持部が設けられており、前記中間保持部で保持された前記弾性バーの左右の側端部分が前記左右の収容袋部に収容された状態で、該左右の側端部分の外端が前記左右の袋底部に当接し、前記弾性バーの弾性突っ張り作用によって前記カーテン本体が水平方向で張った状態とされることを特徴とする引き上げ対応型カーテン。
【請求項5】
前記カーテン本体の左右の側縁部分に設けられた左右の端部保持部は、前記カーテン本体の左右の外側縁部分に上下方向で取着された端部の保持テープを以って構成されており、該端部の保持テープは、カーテン本体に取着されるテープ基材の表面の外縁側に、保持テープ部が、該テープ基材の長さ方向に延長するように重ね状態で配置され、該保持テープ部のカーテン外側縁側の外縁部が前記テープ基材と一体化されると共に、該保持テープ部がその長さ方向に3〜15mmの間隔で前記テープ基材に一体化されて仕切り縁が形成されることにより、隣り合う仕切り縁と前記外縁部との間で、カーテン内方に開口し且つカーテン外側縁側が閉じて袋底部とされた前記収容袋部が設けられていることを特徴とする請求項3又は4記載の引き上げ対応型カーテン。
【請求項6】
前記カーテン本体の左右の側縁部分に設けられた左右の端部保持部は、前記カーテン本体の左右の外側縁部分に上下方向で取着された端部の保持テープを以って構成されており、該端部の保持テープは、カーテン外側縁側の袋形成部分と、該袋形成部分からカーテン内方に向けて突出し且つ前記カーテン本体の前記外側縁部分に取着される取着部分とからなるテープ基材の該袋形成部分の表面に、保持テープ部が、該テープ基材の長さ方向に延長するように重ね状態で配置され、該保持テープ部の、カーテン外側縁側の外縁部が前記テープ基材と一体化されると共に、該保持テープ部がその長さ方向に3〜15mmの間隔で前記テープ基材に一体化されて仕切り縁が形成されることにより、隣り合う仕切り縁と前記外縁部との間で、カーテン内方に開口し且つカーテン外側縁側が閉じて袋底部とされた前記収容袋部が設けられており、又、前記袋形成部分の外縁が前記カーテン外側縁よりも内方に稍退いており、前記左右の袋底部間の長さよりも長く形成された前記弾性バーの左右の側端部分が前記左右の収容袋部に収容された状態で、該左右の側端部分の外端が前記左右の袋底部を外方に弾性的に押圧して該袋底部を外方に膨らみ変形させたとき、該膨らみ変形した部分が、前記カーテン外側縁から突出しないことを特徴とする請求項3又は4記載の引き上げ対応型カーテン。
【請求項7】
前記中間保持部は、前記カーテン本体の幅方向の中間部分に上下方向で取着された中間の保持テープを以って構成されており、該中間の保持テープは、テープ基材の表面の左右両側に、保持テープ部が該テープ基材の長さ方向に延長するように重ね状態で配置され、該保持テープ部がその長さ方向に3〜15mmの間隔で前記テープ基材に一体化されて仕切り縁が形成されることにより、隣り合う仕切り縁間が、前記弾性バーを挿通させる挿通部とされ、且つ左右の挿通部間の部分が、カーテン本体に対する取着部とされていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の引き上げ対応型カーテン。
【請求項8】
前記収容袋部が、該収容袋部への前記弾性バーの側端部分の収容を容易とするために、少なくとも開口端が拡大されていることを特徴とする請求項3〜6の何れかに記載の引き上げ対応型カーテン。
【請求項9】
前記挿通部が、該挿通部への前記弾性バーの挿入を容易とするために、少なくとも入口部分が拡大されていることを特徴とする請求項7記載の引き上げ対応型カーテン。
【請求項10】
請求項1記載の引き上げ対応型カーテンの前記左右の端部保持部に前記弾性バーの左右の側端部分が保持され且つ該左右の側端部分の外端が前記左右の移動規制部に当接した状態で、前記弾性バーの弾性突っ張り作用によって前記カーテン本体が水平方向で張った状態とされていることを特徴とする引き上げ式カーテン。
【請求項11】
請求項2記載の引き上げ対応型カーテンの前記中間保持部で保持された前記弾性バーの左右の側端部分が前記左右の端部保持部に保持され且つ該左右の側端部分の外端が前記左右の移動規制部に当接した状態で、前記弾性バーの弾性突っ張り作用によって前記カーテン本体が水平方向で張った状態とされていることを特徴とする引き上げ式カーテン。
【請求項12】
請求項3記載の引き上げ対応型カーテンの前記左右の収容袋部に、前記弾性バーの左右の側端部分が収容された状態で、該左右の側端部分の外端が前記左右の袋底部に当接し、前記弾性バーの弾性突っ張り作用によって前記カーテン本体が水平方向で張った状態とされていることを特徴とする引き上げ式カーテン。
【請求項13】
請求項4記載の引き上げ対応型カーテンの前記中間保持部で保持された前記弾性バーの左右の側端部分が左右の収容袋部に収容された状態で、該左右の側端部分の外端が前記左右の袋底部に当接し、前記弾性バーの弾性突っ張り作用によって前記カーテン本体が水平方向で張った状態とされていることを特徴とする引き上げ式カーテン。
【請求項14】
水平状態に配設された支持バーに、請求項10〜13の何れかに記載の引き上げ式カーテンの上縁部分を固定して該引き上げ式カーテンを吊下状態にすると共に、該支持バーの端部にロック具を固定してなり、該ロック具の固定側から該支持バーの反対側に向けて所要間隔でコード案内部を設けると共に、該コード案内部の数に相当する本数の昇降コードの束を前記ロック具に通し、又、該束を構成する昇降コードを、前記コード案内部毎に垂らし、該垂らした昇降コードを、前記引き上げ式カーテンの後面の少なくとも両側部分において上下方向に所要間隔で設けられたコード挿通部に順次挿通せしめ、該昇降コードの下端をカーテンの上下方向の所要部位に固定状態としてなることを特徴とする引き上げ式カーテン装置。
【請求項15】
水平状態に配設された支持バーに、請求項10〜13の何れかに記載の引き上げ式カーテンの上縁部分を固定して該引き上げ式カーテンを吊下状態にすると共に、該支持バーの端部にロック具を固定してなり、該ロック具の固定側から該支持バーの反対側に向けて所要間隔でコード案内部を設けると共に、該コード案内部の数に相当する本数の昇降コードの束を前記ロック具に通し、又、該束を構成する昇降コードを、前記コード案内部毎に垂らし、該垂らした昇降コードを、前記引き上げ式カーテンの後面の少なくとも両側部分において上下方向に所要間隔で設けたコード挿通部に順次挿通せしめ、該昇降コードの下端をカーテンの上下方向の所要部位に固定状態としてなり、前記弾性バーは、前記昇降コードの直下において水平状態で配設されていることを特徴とする引き上げ式カーテン装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【公開番号】特開2007−61135(P2007−61135A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−247217(P2005−247217)
【出願日】平成17年8月29日(2005.8.29)
【出願人】(392026833)株式会社米澤物産 (3)
【出願人】(500122570)進弘産業株式会社 (4)
【Fターム(参考)】