説明

強化デュアルギャラリピストン及び構成方法

上側クラウン部と下側クラウン部とを摩擦溶接することによりピストン本体を形成するステップを備える、ピストンの摩擦溶接方法である。上側クラウン部または下側クラウン部の少なくとも一方には、中心軸に沿って延在する中央支持ポストが設けられる。上側クラウン部及び下側クラウン部は、中央支持ポストから径方向外側に延在する環状のリブを有し、リブは互いに整列している。本方法は、中央支持ポストの自由端と中央支持ポストの自由端に対向する対応面との間で摩擦溶接接合を開始するステップを備える。つぎに、中央支持ポストと対向する面との間で摩擦溶接を開始した後、方法を継続し、整列したリブの自由端の間の摩擦溶接接合を開始する。そして、摩擦溶接接合が完成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
1.技術分野
本発明は一般に内燃機関のピストンに関し、より特定的にはオイル冷却ギャラリを有するピストンに関する。
【背景技術】
【0002】
2.関連技術
二つの実質的に閉鎖されたオイル冷却ギャラリを有するピストンの構成が知られている。これらのピストンは、上側及び下側クラウン部の間に形成された環状の径方向外側ギャラリと、開放された中央ギャラリとを有する。外側及び中央ギャラリは、互いに分離または油路を介して互いに流体連通することができる。さらに、一方または両方のギャラリからリストピンに延在するピン潤滑油路を設けることが知られている。潤滑油路は、ピンボスのリストピン穴に向かって延在、および/または横方向に間隔を空けたピンボスの間に延在することができる。外側ギャラリは、ピストンのリングベルト領域を冷却するのに特に有効であるのに対して、中央ギャラリは、高温の燃焼ガスにさらされる燃焼ボウル壁により一部が形成される中央クラウン領域を冷却するのに特に有効である。
【0003】
燃焼ボウル壁は極度の熱にさらされるだけでなく、極度の燃焼力にもさらされる。したがって、燃焼ボウル壁は極度の燃焼力に耐える必要がある。中央キャビティが燃焼ボウル壁の下に開いていることから、中央ギャラリの直上には燃焼ボウル壁の支持されていない中央領域がある。このため、中央領域は、外側及び中央ギャラリの間に形成された径方向外側の環状壁によって構造的に支持される。これにより、使用時に発生する燃焼力に耐えるために、燃焼ボウルの中央領域と環状壁の両方は適切な厚みと構造を有するよう構成されなければならない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
ピストンを構成する方法が提供される。この方法は、中心軸を有するピストン本体を設けるステップを含み、ピストン本体はこの中心軸に沿ってシリンダボア内を往復運動する。ピストン本体には、シリンダボア内において燃焼力が直接作用する上側燃焼壁と、上側燃焼壁から自由端に延在する環状の上側リブとを有する上側クラウン部が設けられる。ピストン本体は、下側クラウン部をさらに有する。下側クラウン部は、上側リブと係合するように配置された自由端に延在する環状の下側リブを有する。下側クラウン部は、下側リブから径方向内側に配置される内側ギャラリフロアと、概して内側ギャラリフロアから延在する一対のピンボスとをさらに有する。ピンボスの間には空間が設けられ、ピンボス接続棒の小端部が受けられる。さらに、上側クラウン部および/または下側クラウン部の少なくとも一方は、中心軸に沿って自由端に延在する中央支持ポストを有する。この方法は、中央支持部材の自由端と中央支持部材の自由端に対向する対応面との間の摩擦溶接接合を開始するステップをさらに含む。そして、中央支持部の自由端における摩擦溶接接合を開始した後に、上側リブの自由端と下側リブの自由端との間に摩擦溶接接合を形成する。そして、中央支持部材の自由端と中央支持部材の自由端に対向する対応面との間の摩擦溶接接合を完成させる。
【0005】
本発明のこれらの局面および他の局面、特徴、ならびに利点は、以下の好ましい実施例および最良モードの詳細な記載、添付の請求項、ならびに添付の図面と関連付けて考慮されることで、より容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の好ましい一局面により構成されたピストンの断面図である。
【図1A】上側及び下側クラウン部の間の摩擦溶接接合が形成される前の図1のピストンを示す図である。
【図2】本発明の他の局面により構成されたピストンの断面図である。
【図3】本発明のさらなる他の局面により構成されたピストンの断面図である。
【図3A】上側及び下側クラウン部の間の摩擦溶接接合が形成される前の図3のピストンを示す図である。
【図4】本発明のさらなる他の局面により構成されたピストンの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
好ましい実施例の詳細な記載
より詳細に図面を参照すると、図1は本発明の好ましい局面により構成されたピストン10を示す。ピストン10は、本発明の範囲内で他の材料も考えられるが、好ましくは鉄鋼で構成されたピストン本体12を有する。ピストン本体12は、中心軸14に沿って延在し、この中心軸に沿ってシリンダボア(図示せず)内で往復運動をする。ピストン本体12は、上側燃焼壁18を有する上側クラウン部16を有する。例示であって限定されるものではないが、ここでは上側燃焼壁18が凹型の燃焼ボウル20を有して示され、シリンダボア内の燃焼力が燃焼ボウル20に直接作用する。上側クラウン部16は、少なくとも1つのリブを有し、ここでリブは一対の環状の上方内側リブとして示される。一対の環状の上方リブは、上側燃焼壁18から各自由端26、28に延在する。以下では、一対の環状リブを上方内側リブ22及び上方外側リブ24という。ピストン本体12は、下側クラウン部30をさらに有する。下側クラウン部30は、少なくとも1つのリブを有し、ここでリブは一対の環状の下方リブとして示される。一対の環状の下方リブは、自由端26、28と係合するために整列配置された自由端36、38に延在する。以下では、一対の環状の下方リブを、下方内側リブ32及び下方外側リブ34という。下側クラウン部30は、内側ギャラリフロア40と一対のピンボス42、44とを有する。内側ギャラリフロア40は、下方内側リブ32から径方向内側に配置される。ピンボス42、44は、概して内側ギャラリフロア40から延在する。接続棒(図示せず)の小端部を受けるために、ピンボス42、44の間には空間46が設けられる。さらに、上側クラウン部16および/または下側クラウン部30は、中心軸14に沿ってそれぞれの自由端52、54に延在する中央支持ポスト48、50を有する。ここでは、上側クラウン部16および下側クラウン部30の両方が中央支持ポストを有して示される。ピストン10の構成方法によれば、最初のステップでは、上側中央支持ポスト48及び下側中央支持ポスト50の自由端52、54の間で摩擦溶接接合56が開始される。そして、摩擦溶接接合56を開始した後、次のステップでは、上方内側リブの自由端26及び下方内側リブの自由端36と上方外側リブの自由端28及び下方外側リブの自由端38との間で摩擦溶接接合58、60が形成され、そして中央支持部材の自由端52、54の間の摩擦溶接接合56を完成させる。
【0008】
上側クラウン部16は、ピストンの冷却を促す油流路を有して構成することができ、ここでは上方内側リブ22を通って延在する一対の油流路62を有して示される。油流路62は、中心軸14から径方向外側に延在する若干の上昇姿勢を有して形成される。油流路62の位置、形状、角度は、オイルギャラリの大きさ及びオイルの可給性/量に応じて変更することができる。上側クラウン部16は、環状外側オイルギャラリポケット64を有して形成される。環状外側オイルギャラリポケット64は、内側リブの自由端26及び外側リブの自由端28から上側リングベルト領域66へ上方向に伸び、上側燃焼壁18に隣接して設けられる。また、上側クラウン部16は、環状内側オイルギャラリポケット68を有して形成される。環状内側オイルギャラリポケット68は、内側自由端26及び中央支持ポストの自由端52から上方向に伸び、燃焼ボウル20の直下に設けられる。図1Aに示されるように、上側クラウン部16を下側クラウン部30に固定する前に、上側中央支持ポストの自由端52には、例示であって限定されるものではないが、テーパ状、球形、円錐形、またはピラミッド形の端部69が設けられ、下側中央支持ポストの自由端54には、例示であって限定されるものではないが、テーパ状、球形、円錐形、またはピラミッド形の端部81が設けられる。
【0009】
下側クラウン部30は、ピストンの冷却を促す油流路を有して構成することができ、ここではT字型の油流路70を有して示される。油流路70は、部分的に中心軸14に沿って、部分的に中央支持ポスト50を通って延在する。また、油流路70は、中央支持ポスト50を通って中心軸14に対して略直角に延在して形成される横断開口71を有する。油流路70は、ピンボス42、44のピンボア72を介して受けられるリストピン(図示せず)の潤滑化を促す。下側クラウン部30は、環状の外側オイルギャラリポケット74を有して形成される。環状の外側オイルギャラリポケット74は、内側リブの自由端36及び下側リブの自由端38から下側リングベルト領域76へ下方向に延在する。また、下側クラウン部30は、環状の内側オイルギャラリポケット78を有して形成される。環状の内側オイルギャラリポケット78は、内側自由端36及び中央支持ポストの自由端54から下方向に延在する。さらに、その全体が引用によりここに援用される米国特許第6,477,941号に開示されるような油流路80は、ピンボア72の1つから外側オイルギャラリポケット74の底へ上方向に延在して形成される。このため、オイルはピンボア72からオイルギャラリポケット74へ上方向に吸い出され(オイルは、図示されていないオイル冷却ジェットノズルを介して吸い出すことができ)、合流して単一の外側オイルギャラリを形成する外側オイルギャラリポケット64、74内を循環し、油流路62を通って内側オイルギャラリポケット68、78へ内方向に導かれ、合流して単一の内側オイルギャラリを形成する内側オイルギャラリポケット68、78を循環し、横断開口71及び油流路70を通ってリストピンへ中心方向に導かれ、リストピン及び連動する接続棒の小端部の潤滑化を促す。
【0010】
上述のように、構成方法は二段階の処理を伴い、軸方向に並んだ中央支持ポスト48、50の間の摩擦溶接接合56を先に開始する第一ステップと、内側リブの自由端26、36と外側リブの自由端28、38との間の摩擦溶接接合58、60を開始する第二ステップとを含む。上側中央支持ポスト48及び下側中央支持ポスト50の端部69、81の間の摩擦溶接接合を開始する時、上側クラウン部16及び下側クラウン部30は、第一の高回転速度で互いに相対的に回転する。図1Aに示されるように、最初に端部69、81が互いに接触するが、内側リブの自由端26、36と外側リブの自由端28、38とは、距離Yをおいて互いに軸方向に間隔が空いたままであり、この領域では摩擦溶接は始まらない。これにより、内側リブの自由端26、36および外側リブの自由端28、38の溶解が始まる前に、中央支持ポスト48、50の溶解を開始することができる。これは、径方向外側領域における回転速度と、これに比して比較的遅い内側中央部における回転速度との違いに起因するものであり、中央支持ポスト48、50において良好な摩擦溶接を行うために必要である。中央支持ポスト48、50の間で摩擦溶接が始まった後、Xが距離Yと略等しいとして、端部69、81の高さが例えば距離Xの分だけ減り、これにより、内側リブの自由端26、36と外側リブの自由端28、38との間の隙間がなくなり、内側リブの自由端26、36と外側リブの自由端28、38とが互いに摩擦接触する。これにより、内側リブの自由端26、36と外側リブの自由端28、38との間の摩擦溶接接合58、60を開始して溶接接合56、58、60を完成させる、第二ステップが開始される。
【0011】
図2において、本発明の他の局面によるピストン110が示される。同様のそれぞれの部分を識別するために、上記と同じ参照番号に100番台を付けた番号が使用される。ピストン110は、上述のものと類似の二段階の溶接処理を使用して下側クラウン部130に摩擦溶接された上側クラウン部116を有する。摩擦溶接処理は、まず一対の軸方向に並んだ中央支持ポスト148、150の間で始まり、つぎに、上方外側リブ124及び下方外側リブ134の自由端128、138が摩擦溶接される。しかし、前の実施例とは異なり、ピストン110は一対の上方内側リブ122及び下方内側リブ132を摩擦溶接せず、外側冷却ギャラリ91と中央冷却ギャラリ93との間に延びる環状オイルギャップ90を設けるために上方内側リブ122及び下方内側リブ132の間の隙間を維持する。このため、外側冷却ギャラリ91内のオイルは容易にアクセス可能で連続した環状経路を通じて中央冷却ギャラリ93に流れ込む。これにより、ピストン本体112の均一な冷却が促される一方で、オイルの貯留を回避しながら、それぞれの冷却ギャラリ内における貯留したオイルの加熱を回避する。留意すべきは、軸方向に沿った環状のオイルギャップ90の厚みは、所望の厚みの範囲を有することができる。例えば、環状のオイルギャップ90を比較的狭くしたい場合は、上方外側リブ124及び下方外側リブ134の間の軸方向の隙間をそれよりも小さくする。所望の環状のオイルギャップ90を比較的広くしたい場合は、逆もまた同様である。さらに、下側中央支持ポスト150を通る油流路を設けるのではなく、一対の油流路92、94をリストピン(図示せず)の中央部分より上の内側ギャラリフロア140を通して形成することができる。
【0012】
図3において、本発明の他の局面よるピストン210が示される。同様のそれぞれの部分を識別するために、上記と同じ参照番号に200番台をつけた番号が使用される。ピストン210は、上述のものと類似の二段階の溶接処理を使用して下側クラウン部230に摩擦溶接された上側クラウン部216を有する。摩擦溶接処理は、まず一対の軸方向に並んだ中央支持ポストに沿って開始されるが、前述のピストン10、110のように一対の軸方向に並んだ中央支持ポストを使用するのではなく、ピストン210は全体が下側クラウン部230と一体的に形成された単一の中央支持ポスト250を有する。中央支持ポスト250は、上側燃焼壁218の下側96に直接的に摩擦溶接される。図3Aに示されるように、中央支持ポスト250は、自由端として示され、テーパ状の自由端254として示された自由端を有し、上述のように、最初の溶接ステップを容易にする。また、テーパ状の自由端254は、上方内側リブ222及び下方内側リブ232の自由端226、236の間ならびに上方外側リブ224及び下方外側リブ234の自由端228、238の間で生じる摩擦係合の前に上側燃焼壁218の下側96と係合するために十分な長さを有する。これにより、上述の理由と同じ理由により、上方内側リブ222及び下方内側リブ232と上方外側リブ224及び下方外側リブ234との間でそれぞれの摩擦溶接接合258、260を開始する前に、中央支持ポスト250と燃焼壁218の下側96との間で摩擦溶接接合256が開始される。当然ながら、中央支持ポスト250と燃焼壁218との間の溶接接合256は加速した第一の回転速度で開始され、第二ステップでは、上方内側リブ222及び下方内側リブ232の間、及び上方外側リブ224及び下方外側リブ234の間の摩擦溶接接合258、260は、上述のように、減速した第二の回転速度で開始される。その他の点において、ピストン210は、ピンボアから環状の外側オイルギャラリ291に延在する油流路280と、内側ギャラリフロア240を通って環状の中央オイルギャラリ293に延在する一対の油流路292、294とを有する。
【0013】
図4において、本発明の他の局面によるピストン310が示される。同様のそれぞれの部分を識別するために、上記と同じ参照番号に300番台をつけた番号が使用される。ピストン310は、上述のものと類似の二段階の溶接処理を使用して下側クラウン部330に溶接された上側クラウン部316を有する。摩擦溶接処理は、まず軸方向に並んだ中央支持ポスト350に沿って開始される。中央支持ポスト350の全体は、上側クラウン部316と一体的に形成されている。中央支持ポスト350は、下側クラウン部330の内側ギャラリフロア340に直接的に摩擦溶接されている。図3Aに示される実施例のように、中央支持ポスト350は、溶接の前に、上方内側リブ322及び下方内側リブ332の自由端326、336の間、及び上方外側リブ324及び下方外側リブ334の自由端328、338の間に生じる摩擦係合の前に、下側クラウン部330の内側ギャラリフロア340と係合するために十分な長さを有している。これにより、上述の理由と同じ理由により、上方内側リブ322及び下方内側リブ332と上方外側リブ324及び下方外側リブ334との間のそれぞれの摩擦溶接接合358、360を開始する前に、中央支持ポスト350の自由端と下側クラウン部330の内側ギャラリフロア340との間で摩擦溶接接合356が開始される。当然ながら、中央支持ポスト350と内側ギャラリフロア340との間の溶接接合356は加速した第一の速度で開始され、第二ステップでは、上方内側リブ322及び下方内側リブ332と上方外側リブ324及び下方外側リブ334との間の摩擦溶接接合358、360は、上述のとおり、減速した第二の速度で行われる。その他の点において、ピストン310は、ピンボアから環状の外側オイルギャラリ391に延在する油流路380、及び中央ポスト350から径方向外側の内側ギャラリフロア340を通って環状の中央オイルギャラリ393に延在する一対の油流路392、394を有する。
【0014】
あきらかに、上記の教示に鑑みて本発明の様々な変更や変形が可能である。従って、添付の特許請求の範囲内において、本発明は上記の詳細な説明以外の形で実施することができる。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピストンを構成する方法であって、
中心軸を有するピストン本体を設けるステップを備え、前記ピストン本体は中心軸に沿ってシリンダボア内を往復運動し、前記ピストン本体は上側クラウン部を含み、上側クラウン部は、シリンダボア内において燃焼力が直接的に作用する上側燃焼壁と、上側燃焼壁から自由端に延在する環状の上方リブとを有し、前記ピストン本体はさらに下側クラウン部を含み、下側クラウン部は、前記上方リブと係合するために配置された自由端に延在する環状の下方リブを有し、前記下側クラウンは、前記下方リブから径方向内側に配置された内側ギャラリフロアと、概して前記内側ギャラリフロアから延在する一対のピンボスとを有し、前記ピンボスの間には接続棒の小端部を受けるための空間が設けられ、前記上側クラウン部および/または前記下側クラウン部の少なくとも一方は、前記中心軸に沿って自由端に延在する中央支持ポストを有し、方法はさらに、
中央支持ポストの自由端と中央支持ポストの自由端に対向する対応面との間で摩擦溶接接合を開始するステップと、
中央支持部の自由端における摩擦溶接接合を開始した後に上方リブの自由端と下方リブの自由端との間に摩擦溶接接合を形成し、中央支持部材の自由端と中央支持ポストの自由端に対向する対応面との間の摩擦溶接接合を完成させるステップとを備える、ピストンを構成する方法。
【請求項2】
摩擦溶接接合を開始するステップの間に上側クラウン部と下側クラウン部とを第一の回転速度で互いに相対的に回転させ、摩擦溶接接合を形成するステップの間に上側クラウン部と下側クラウン部とを第一の回転速度より遅い第二の回転速度で互いに相対的に回転させるステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
摩擦溶接接合を開始するステップの前に、中央支持ポストに円錐形の自由端を設けるステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
上側クラウン部および下側クラウン部に、中心軸に沿って互いに同軸方向に配置された中央支持ポストを設けるステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
摩擦溶接接合を開始するステップの前に、両方の中央支持ポストに円錐形の自由端を設けるステップをさらに備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
対向する対応面を上側燃焼壁の底面として設けるステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
中央支持ポストの全体を下側クラウン部と一体的に形成するステップをさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
中央支持ポストを通る油流路を形成するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
上側燃焼室から延在する一対の環状の上方リブを上側クラウン部に設けるステップを備え、上方内側リブである環状の上方リブの一方は自由端へ延在し、上方外側リブである環状上方リブの他方は自由端へ延在し、さらに一対の環状の下方リブを下側クラウン部に設けるステップを備え、下方内側リブである環状下方リブの一方は内側ギャラリを画して自由端へ延在し、下方外側リブである環状下方リブの他方は自由端へ延在し、外側リブは内側リブから径方向外側に互いに間隔を空けて設けられ、方法はさらに、
中央支持ポストの自由端で摩擦溶接接合を開始した後に上方外側自由端及び下方外側自由端の間に摩擦溶接接合を形成するステップを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
中央支持ポストの自由端における摩擦溶接接合を開始した後に上方内側自由端及び下方内側自由端の間に摩擦溶接接合を形成するステップをさらに備える、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
上側クラウン部及び下側クラウン部の内側リブと外側リブとの間に環状の外側冷却ギャラリを形成し、上側クラウン部及び下側クラウン部の内側リブと中央支持ポストとの間に環状の中央冷却ギャラリを形成し、外側冷却ギャラリと中央冷却ギャラリとの間に油流路を形成するステップをさらに備える、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
内側ギャラリフロアを通る中央冷却ギャラリへの油流路を形成するステップをさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
中央支持ポストを通る中央冷却ギャラリへの油流路を形成するステップをさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
上側クラウン部及び下側クラウン部の内側リブと外側リブとの間に環状の外側冷却ギャラリを形成し、上側クラウン部及び下側クラウン部の内側リブと中央支持ポストとの間に環状の中央冷却ギャラリを形成し、上方外側自由端と下方外側自由端との間の摩擦溶接接合を形成する際に上側クラウン部の内側リブと下側クラウン部の内側リブとを互いに径方向に間隔を空けた関係に維持して、外側冷却ギャラリと中央冷却ギャラリとの間に延在する環状のオイルギャップを設けるステップをさらに備える、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
対向する対応面を下側クラウン部の内側ギャラリフロアとして設けるステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
中央支持ポストの全体を上側クラウン部と一体的に形成するステップをさらに備える、請求項15に記載の方法。

【図1】
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【図1A】
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【図2】
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【図3】
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【図3A】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−515904(P2013−515904A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−545955(P2012−545955)
【出願日】平成22年11月17日(2010.11.17)
【国際出願番号】PCT/US2010/056971
【国際公開番号】WO2011/087563
【国際公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(599058372)フェデラル−モーグル コーポレイション (234)