説明

弾球遊技機

【課題】確変へ昇格させるか否かを内部抽選処理によって定めている場合であっても、遊技者の操作に応じて円滑に演出を進行させて確変昇格の演出性を高め、遊技者に積極的にミニゲームに参加しようとする動機を与える可能性が生ずる弾球遊技機を提供する。
【解決手段】遊技盤と、遊技者の操作に基づいて操作信号を発する操作手段と、画像表示手段と、操作信号に基づいて進行され、かつ、遊技結果として成功又は失敗が定められる遊技者操作遊技を画像表示手段に表示する操作遊技制御手段と、所定の確率に基づいて弾球遊技を遊技者にとって有利な特別遊技に移行させる弾球遊技移行制御手段と、抽選処理による抽選結果に基づいて所定の確率を変更する確率変更手段と、を含む弾球遊技機であって、確率変更手段が、所定の確率を変更すると定めた場合に、操作遊技制御手段は、遊技者操作遊技が成功となったときと失敗となったときとで、確率を変更する旨の報知のタイミングを異ならしめる弾球遊技機を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
画像表示装置に演出画像を表示し、演出の結果に基づいて弾球遊技の進行を変更する弾球遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従前から、パチンコ遊技機においては、遊技盤に画像表示装置を設けて、演出画像を画像表示装置に表示することにより演出効果を高めていた。このような演出画像の表示は、演出効果を高めるのみだけでなく、パチンコ遊技の遊技状態を変更するためにも用いられている。例えば、演出画像として図柄画像を表示し、図柄画像によるスロットゲームを模した遊技を行って、その遊技結果に基づいてパチンコ遊技の遊技状態を変更していた。具体的には、スロットゲームが大当たりとなったときには、パチンコ遊技を特別遊技へ変更して、遊技球が入賞しやすい状態にしていた。
【0003】
また、パチンコ遊技の遊技状態の変更する手法として、いわゆる確率変動への昇格(以下、確変昇格と称する)もある。これは、確変昇格をすることにより、スロットゲームが大当たりになる確率を高めてより特別遊技へ変更しやすくするものであった。
【0004】
従来のパチンコ遊技機においては、この確変昇格のタイミングを複数回にしたものがあった。例えば、特別遊技前と特別遊技中と特別遊技後との3回のタイミングに確変に昇格し得る機会を設けていた。特に、特別遊技中における確変昇格では、画像表示装置で図柄画像によるスロットゲームとは別に、ボタン操作によるミニゲームを行うものがあった。これは、操作者の操作によってミニゲームを進行させて、ミニゲームに成功したときには確変昇格させ、ミニゲームに失敗したときには確変昇格させないというものであった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許2854824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した従来のパチンコ遊技機において、確変へ移行させるか否かは、内部抽選処理によって予め定められているものであったために、ミニゲームに失敗した場合や遊技者がミニゲームをしなかった場合であっても、内部抽選処理によって確変昇格が決定されているときには、直ちに確変昇格の演出が行われていた。このため、演出の進行が極めて不自然なものとなり、遊技者をミニゲームに積極的に参加させて楽しませようとする興趣性の低いものにならざるを得なかった。
【0007】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、確率変動状態へ昇格させるか否かを内部抽選処理によって定めている場合であっても、遊技者の操作に応じて円滑に演出を進行させて確率変動状態への昇格の演出性を高め、遊技者に積極的にミニゲームに参加しようとする動機を与える可能性のある弾球遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上のような目的を達成するために、本発明においては、弾球遊技を遊技者にとって有利な特別遊技に移行させ得る確率を変更すると定めた場合には、遊技者操作遊技が成功となったか失敗となったかに基づいて、確率を変更する旨の報知のタイミングを変更する。
【0009】
より具体的には、本発明は、以下のようなものを提供する。
【0010】
本発明に係る弾球遊技機は、
弾球遊技が行われる遊技盤と、
遊技者の操作に基づいて操作信号を発する操作手段と、
遊技者に視認可能に設けられた画像表示手段と、
前記操作信号に基づいて進行され、かつ、遊技結果として成功又は失敗が定められる遊技者操作遊技を前記画像表示手段に表示する操作遊技制御手段と、
所定の確率に基づいて前記弾球遊技を遊技者にとって有利な特別遊技に移行させる弾球遊技移行制御手段と、
抽選処理による抽選結果に基づいて前記所定の確率を変更する確率変更手段と、
を含む弾球遊技機であって、
前記確率変更手段が、前記所定の確率を変更すると定めた場合に、前記操作遊技制御手段は、前記遊技者操作遊技が前記成功となったときと前記失敗となったときとで、確率を変更する旨の報知のタイミングを異ならしめることを特徴とする。
【0011】
上述した「操作手段」は、弾球遊技機の遊技者によって操作できるものであり、その操作に基づいた操作信号を操作遊技制御手段に発するものであればよい。この操作手段は、遊技者の四肢の動き、例えば手の動きを検出するものでも、遊技者が発した音声を検出するものでもよい。また、遊技者の操作を機械的に検出するものでも、電気的に検出するものでものよい。
【0012】
また、「弾球遊技」は、遊技球を用いた遊技であればよく、一般的なパチンコ遊技機のほか、アレンジボールや雀球遊技機等における遊技球によって遊技の進行が定まる遊技である。また、確率を定める手段としては、乱数を発生させてその乱数の値によって有利な特別遊技に移行させるか否かを定めるものが好ましい。
【0013】
さらに、「特別遊技」は、遊技状態が遊技者にとって有利になる遊技であればよく、「遊技者にとって有利になる」とは、遊技結果としての点数を増やすものや、遊技を行う時間や回数を多くするものや、遊技者に何らかの物品が提供されるものがある。特に、遊技者により多くの遊技球が支払われ得る状態になるものが好ましい。
【0014】
さらに、「確率変更手段」は、抽選処理による抽選結果に基づいて所定の確率を変更する。この抽選処理は、乱数を発生させてその乱数の値によって抽選を行うものが好ましい。尚、乱数の発生は、ハードウエアで発生させるものでも、ソフトウエアで発生させるものでもよい。
【0015】
さらにまた、「遊技者操作遊技」は、操作手段から発せられた操作信号に基づいて進行されるとともに、その遊技結果として成功又は失敗のいずれか一方が定められる遊技である。尚、成功とは、遊技者操作遊技が遊技者の望む態様を示し、失敗とは、遊技者操作遊技が遊技者の望まない態様を示す。
【0016】
また、「図柄画像遊技」は、上述した所定の確率に基づいて定められる図柄画像の表示態様によって遊技結果が定まる遊技である。さらに、図柄画像遊技は、図柄画像の表示態様が予め定められた複数の特定の表示態様のうちのいずれかとなったときに大当たりとする遊技である。図柄画像遊技は、遊技の進行及び結果を識別し得る図柄を画像として表示する遊技であればよい。特に、複数の図柄の画像を表示し、いわゆるスロットゲームを模した遊技が好ましい。
【0017】
さらに、「確率を変更する旨の報知」は、確率が変更されることを遊技者に認識され得る報知であればよく、確率が変更されるメッセージを直接的に含む文字情報や画像情報であっても、確率が変更されることを遊技者が導き出したり思いついたりできるような間接的な文字情報や画像情報であってもよい。また、「確率を変更する旨の報知」は、遊技者が認識し得る報知であればよく、遊技者の五感を刺激し得るような手法であればよく、制御手段によって制御される報知手段を有することが望ましい。特に、上述した図柄画像遊技が行われる画像表示手段を用いて報知するのが好ましい。
【0018】
また、「確率を変更する旨の報知のタイミングを異ならしめる」とは、遊技者操作遊技が成功したと遊技者が認識したときと、失敗したと認識したときとで、異なるタイミングで報知されることをいう。例えば、遊技者操作遊技に成功したときには、直ちに報知され、遊技者操作遊技に失敗したときには、所定の時間を経た後に報知するのが好ましい。また、報知のタイミングの基準となるときは、遊技者操作遊技の所定の進行段階であればよく、例えば、遊技者操作遊技が開始されたときや終了したときが挙げられる。特に、報知のタイミングの基準となるときを、遊技者操作遊技の成功又は失敗が明示されたときとするのが好ましい。
【0019】
また、上述した画像表示手段は、
前記遊技者操作遊技の遊技結果が前記成功となった場合には、前記遊技者操作遊技を終えたときに前記確率を変更する旨を報知し、かつ、
前記遊技者操作遊技の遊技結果が前記失敗となった場合には、前記遊技者操作遊技を終えたときに前記確率を変更する旨の報知をせず、その後所定のタイミングで前記確率を変更する旨を報知するものが好ましい。
【0020】
さらに、弾球遊技機は、好ましくは、
前記所定の確率に基づいて定められる図柄画像の表示態様によって遊技結果が定まる図柄画像遊技であって、図柄画像の表示態様が予め定められた複数の特定の表示態様のうちのいずれかとなったときに大当たりとする図柄画像遊技を前記画像表示手段に表示する図柄画像遊技制御手段を含む。
【0021】
さらにまた、前記弾球遊技移行制御手段は、前記図柄画像遊技が前記大当たりとなったときには、前記弾球遊技を特別遊技に移行させ、かつ、
前記大当たりは、通常大当たりと特定大当たりとを含み、かつ、前記図柄画像遊技が前記特定大当たりとなったときには、前記確率変更手段は、前記特別遊技が終わった後に前記所定の確率を変更し、
前記操作遊技制御手段は、前記特定大当たりとなった旨を前記確率を変更する旨として報知するものがより好ましい。
【0022】
また、前記操作遊技制御手段は、前記特別遊技が行われている間に前記遊技者操作遊技を行い、かつ、
【0023】
前記遊技者操作遊技の遊技結果が成功となったときには、前記特別遊技が行われている間に前記確率を変更する旨を報知するものが望ましい。
【発明の効果】
【0024】
確率変動状態へ昇格させるか否かを内部抽選処理によって定めている場合であっても、遊技者の操作に応じて円滑に演出を進行させて確率変動状態への昇格の演出性を高め、遊技者に積極的にミニゲームに参加しようとする動機を与える可能性が生ずる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係る弾球遊技機の一つの実施の形態であるパチンコ遊技機の一例の概略を示す正面図である。
【図2】パチンコ遊技機10の背面を示す背面図である。
【図3】パチンコ遊技機10における制御機能の概略を示す機能ブロック図である。
【図4】主制御回路50において実行される入賞処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図5】図4のステップS20において処理が開始される特別入賞口制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図6】副制御回路52において実行される画像表示処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図7】図6のステップS55において呼び出されて実行される図柄画像遊技の処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図8】図6のステップS61において呼び出されて実行される図柄画像遊技の処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図9】図8のステップS89において呼び出されて実行されるミニゲーム実行の処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】確変昇格の演出の1つの例の画像を示す図である。
【図11】ミニゲームの開始及びその説明の1つの例の画像を示す図である。
【図12】クレーンゲームを模したミニゲームの1つの例の画像を示す図である。
【図13】クレーンが垂直方向に移動して、景品を取得した態様の1つの例の画像(a)と、景品を取得できなかった態様の1つの例の画像(b)と、を示す図である。
【図14】取得した景品を投入孔に投下する態様の画像(a)と、ミニゲームの終了後に表示される確変昇格演出画像の1つの例を示す画像(b)と、示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
【0027】
図1は、本発明に係る弾球遊技機の一つの実施の形態であるパチンコ遊技機の一例の概略を示す正面図である。尚、図1に示した例は、パチンコ遊技機10の前面を示す図である。
【0028】
図1に示すように、パチンコ遊技機10は、外枠12と、前枠14と、遊技盤24と、を含む。
【0029】
<外枠12>
外枠12は、パチンコ遊技機10の外郭を構成し、方形状の形状を有する。尚、パチンコホールにおいては、この外枠12を介して、パチンコ遊技機10は、遊技島の支持部材(図示せず)に取り付けられる。
【0030】
<前枠14>
外枠12には、開閉自在に軸支される前枠14が設けられている。前枠14には、ガラス扉16や、遊技球を受けるための上皿18及び下皿20や、打球ハンドル22や、遊技盤24を収容する収容部等の各種の部材が設けられている。
【0031】
<遊技盤24>
遊技盤24には、レール26により区画された遊技領域28が設けられている。遊技領域28の略中央部には、図柄の画像等の種々の画像を表示する画像表示装置30が設けられている。さらに、遊技領域28には、図柄の変動開始の条件を定める始動入賞口32や、遊技が大当たりとなったときに開閉する特別入賞口34や、普通図柄変動表示口36及び38や、その他複数の一般入賞口39a〜39dや、遊技球の落下に影響を及ぼす風車40及び42や、多数の遊技釘(図示せず)や、アウト口44も設けられている。
【0032】
上述した打球ハンドル22を遊技者が回動操作したときには、上皿18から打球発射部(図示せず)へ遊技球が1個ずつ供給され、遊技球は、打球ハンドル22の回動操作に応じた強度で、打球発射装置(図示せず)によって遊技領域28に打球として発射される。
【0033】
遊技領域28に発射された打球は、上述した風車や遊技釘との接触を繰り返して移動方向を変えながら落下し、上述した各種の入賞口32〜38及び39a〜39dやアウト口44に流入することとなる。打球が、いずれかの入賞口32〜38及び39a〜39dに入賞したときには、所定数の遊技球が賞球として上皿18又は下皿20に払い出される。
【0034】
<画像表示装置30>
上述したように、遊技領域28の略中央部には、画像表示装置30が設けられている。後述するように、画像表示装置30には、図柄の画像やキャラクタの画像等の種々の画像が演出画像として表示される。画像表示装置30においては、図柄の画像による遊技、いわゆるスロットマシンにおいて行われるスロットゲームを模した図柄画像遊技が実行される。図柄は、この画像遊技の結果を示すための識別情報、例えば、「0」、「1」〜「9」等の数字や文字による識別情報からなり、図柄の画像は、この識別情報を遊技者に視認可能に示す画像である。図柄の画像は、変動表示されたり停止表示されたりする。図柄の画像の変動表示は、図柄画像を構成する識別情報が順次変更されるような態様で表示したり、図柄画像の表示位置を変更するような態様で表示したりする表示方法である。この図柄画像の変動表示が開始されたときが、図柄画像遊技の開始である。変動表示された図柄画像は、所定の時間経過後に停止表示される。図柄の画像の停止表示は、画像表示装置30の一定の位置において一定の識別情報を表示する。
【0035】
また、図柄の画像のみならず、図柄画像遊技の演出効果を高めるためのキャラクタ画像や背景画像も併せて画像表示装置30に表示される。尚、後述するように本実施の形態では、キャラクタ画像による演出が、図柄画像による図柄画像遊技とは別個に進行する演出画像として画像表示装置30に表示される。
【0036】
<始動入賞口32>
また、入賞口のうちの始動入賞口32に打球が入賞したときには、画像表示装置30に表示された図柄の画像は変動表示を開始し、所定の動画像や図柄の変動態様が所定時間だけ表示された後、図柄の画像の変動表示を停止する。図柄の画像が停止表示されたときに、画像表示装置30に表示された図柄の画像の態様が特定のものとなった場合、例えば、図柄が示す数値が1〜9のいわゆるぞろ目となった場合には、図柄画像遊技はいわゆる大当たりとなる。図柄画像遊技が大当たりとなったときには、パチンコ遊技では特別遊技が実行される。この特別遊技は、画像表示装置30において所定のデモ画像が表示するとともに、上述した特別入賞口34を開放して遊技球を入賞容易状態にし、遊技球を特別入賞口34に流入しやすくする遊技である。
【0037】
尚、始動入賞口32の左右の近傍には動作可能に設けられた2つの可動片33a及び33bが設けられている。上述した普通図柄変動表示口36及び38を遊技球が通過すると、遊技盤24の左側に設けられている普通図柄表示部31において普通図柄遊技が開始される。この普通図柄遊技の遊技結果が当りとなったときには2つの可動片33a及び33bが開き始動入賞口32に遊技球を入賞させやすくなる。図1に示した普通図柄表示部31は、2つのランプからなり、普通図柄変動表示口36及び38を遊技球が通過したときには、2つのランプの点滅が始まる。その後、所定の時間経過後にいずれか一方のみが点灯し、その点灯した方のランプによって当り又は外れが定まる。
【0038】
<特別入賞口34>
上述したように、画像表示装置30における図柄画像遊技が大当たりとなったときには、パチンコ遊技では特別入賞口34を開放して入賞容易状態にし特別遊技が実行される。この特別入賞口34の入賞容易状態は、特別入賞口34に打球が所定数入賞するまで、例えば10個入賞するまで、又は特別入賞口34が開放されてから所定時間経過するまで、例えば30秒経過するまで継続する。その後、特別入賞口34を閉鎖して入賞困難状態にする。尚、特別入賞口34には、特定領域(図示せず)が設けられている。特別入賞口34が開放されている間に、この特定領域を打球が通過していたときには、特別入賞口34を一旦閉鎖した後に再び開放する。この特別入賞口34の開放と閉鎖との動作は、複数回、例えば15回に至るまで繰り返され、その後、特別入賞口34は閉鎖される。以下においては、特別入賞口34が開放されてから次いで閉鎖されるまでの遊技を単位遊技と称し、単位遊技が行われた回数をラウンド数と称する。
【0039】
<操作ボタン46>
上述した上皿18の左側には、操作ボタン46が押動可能に設けられている。この操作ボタン46は、後述する主制御回路50に電気的に接続されている。操作者が操作ボタン46を押動操作したときには、操作信号が発せられて主制御回路50に供給される。また、操作者が操作ボタン46から手を離したときには、操作信号の主制御回路50への供給は停止する。
【0040】
図2は、パチンコ遊技機10の背面を示す背面図である。
【0041】
<主制御回路50>
図2に示すように、背面の下部には主制御回路50が設けられている。主制御回路50は、パチンコ遊技機10の全体の制御を行う。例えば、主制御回路50は、始動入賞口32や特別入賞口34等の入賞口に遊技球が入賞したときに、その入賞口に応じた数の遊技球を賞球として払い出す制御をする。
【0042】
主制御回路50は、演算等を行うCPU(中央処理装置)(図示せず)、パチンコ遊技機10の全体を制御するためのプログラムを記憶したROM(リードオンリーメモリー)(図示せず)、及び各データを一時的に記憶するRAM(ランダムアクセスメモリー)(図示せず)等を含む。これらのCPU、ROM及びRAMは、入出力バスによって電気的に接続されており、データ信号やアドレス信号が入出力できるようになされている。尚、パチンコ遊技機10の全体を制御するためのプログラムのうち、入賞処理や特別入賞口34を制御するプログラムは、後述する図4及び図5に示す。
【0043】
<副制御回路52>
また、主制御回路50の上部には画像表示装置30が設けられており、画像表示装置30の背面には、副制御回路52が設けられている。この副制御回路52は、主制御回路50と電気的に接続されており、主制御回路50から発せられた制御信号に基づいて画像表示装置30を制御する。演算等を行うCPU(中央処理装置)(図示せず)、画像表示装置30を制御するためのプログラムを記憶したROM(リードオンリーメモリー)(図示せず)、及び各データを一時的に記憶するRAM(ランダムアクセスメモリー)(図示せず)等を含む。尚、ROMには、後述する操作遊技や図柄画像遊技を制御するためのプログラムが記憶されており、これらのサブルーチンは、後述する図6〜図9において示す。さらに、ROMには、操作遊技や図柄画像遊技に用いる画像の画像データも記憶する。この画像の1つの例を後述する図10〜図13に示す。これらのCPU、ROM及びRAMは、入出力バスによって電気的に接続されており、データ信号やアドレス信号が入出力できるようになされている。この副制御回路52によって、画像表示装置30における画像の表示が制御され、上述した操作遊技や図柄画像遊技の表示の態様が定められる。
【0044】
図3は、パチンコ遊技機10における制御機能の概略を示す機能ブロック図である。
【0045】
パチンコ遊技機10は、制御手段500と、操作手段400と、画像表示手段300とを含む。この制御手段500は、操作手段400と、画像表示手段300とに電気的に接続されている。
【0046】
操作手段400は、パチンコ遊技機10の遊技者によって操作できるものであり、その操作に基づいた操作信号を制御手段500に発するものであればよい。遊技者による操作手段400は、遊技者の四肢の動き、例えば手の動きを検出するものでも、遊技者が発した音声を検出するものでもよい。最も好ましくは、操作ボタン46である。操作ボタン46は、遊技者の操作を機械的に検出するものでも、電気的に検出するものでものよい。
【0047】
制御手段500は、主制御回路50と副制御回路52とからなる。主制御回路は、上述したようにパチンコ遊技機10の全体の制御を行う。この主制御回路50は、弾球遊技移行制御手段510と確率変更手段520とを含む。
【0048】
弾球遊技移行制御手段510は、所定の確率に基づいて弾球遊技を遊技者にとって有利な特別遊技に移行させる。この弾球遊技は、遊技球を用いた遊技であればよく、一般的なパチンコ遊技機のほか、アレンジボールや雀球遊技機等における遊技球によって遊技の進行が定まる遊技である。また、確率を定める手段としては、乱数を発生させてその乱数の値によって有利な特別遊技に移行させるか否かを定めるものが好ましい。さらに、特別遊技は、遊技状態が遊技者にとって有利になる遊技であればよく、「遊技者にとって有利になる」とは、遊技結果としての点数を増やすものや、遊技を行う時間や回数を多くするものや、遊技者に何らかの物品が提供されるものがある。特に、遊技者により多くの遊技球が支払われ得る状態になるものが好ましい。
【0049】
また、確率変更手段520は、抽選処理による抽選結果に基づいて所定の確率を変更する。この抽選処理は、乱数を発生させてその乱数の値によって抽選を行うものが好ましい。尚、乱数の発生は、ハードウエアで発生させるものでも、ソフトウエアで発生させるものでもよい。
【0050】
上述した副制御回路52は、操作遊技制御手段530と図柄画像遊技制御手段540とを含む。
【0051】
操作遊技制御手段530は、遊技者操作遊技を後述する画像表示手段300に表示する。この遊技者操作遊技は、操作手段400から発せられた操作信号に基づいて進行されるとともに、その遊技結果として成功又は失敗のいずれか一方が定められる。尚、成功とは、遊技者操作遊技が遊技者の望む態様を示し、失敗とは、遊技者操作遊技が遊技者の望まない態様を示す。図柄画像遊技制御手段540は、図柄画像遊技を画像表示手段300に表示する。この図柄画像遊技は、上述した所定の確率に基づいて定められる図柄画像の表示態様によって遊技結果が定まる。さらに、図柄画像遊技は、図柄画像の表示態様が予め定められた複数の特定の表示態様のうちのいずれかとなったときに大当たりとする遊技である。図柄画像遊技は、遊技の進行及び結果を識別し得る図柄を画像として表示する遊技であればよい。特に、複数の図柄の画像を表示し、いわゆるスロットゲームを模した遊技が好ましい。
【0052】
制御手段500は、上述した操作遊技や図柄画像遊技を演出画像として画像表示手段300に表示させるように制御信号を画像表示手段300に発する。
【0053】
画像表示手段300は、制御手段500から発せられた制御信号に基づいて、操作遊技や図柄画像遊技を演出画像として表示する。画像表示手段300は、画像表示装置30であることが好ましい。
【0054】
<<制御処理>>
以下に、上述した主制御回路50及び副制御回路52において行われる各種の制御について説明する。以下においては、パチンコ遊技機10は予め起動されており、上述した主制御回路50や副制御回路52においては、制御に用いられる種々の変数の初期化等の起動処理は終えて、パチンコ遊技機10は定常動作しているものとする。
【0055】
以下に示す図4及び図5は、主制御回路50において実行されるサブルーチンを示し、図6〜図9は、副制御回路52において実行されるサブルーチンを示す。尚、これらの図4〜図9に示すフローチャートは、主制御回路50又は副制御回路52における制御処理を実行するための1つの例を示したにすぎず、この処理手順には限られない。
【0056】
<入賞処理>
図4は、上述した主制御回路50において実行される入賞処理のサブルーチンを示す。この図4に示したサブルーチンは、主制御回路50で予め実行されているメインプログラム(図示せず)から所定のタイミング毎に呼び出されて繰り返し実行される。
【0057】
最初に、遊技盤24を移動している遊技球が始動入賞口32に入賞したか否かを判断する(ステップS11)。尚、始動入賞口32には、遊技球が通過したことを検出して検出信号を主制御回路50に発するセンサ(図示せず)が設けられており、ステップS11の処理は、この検出信号が主制御回路50に供給されたか否かによって判断する。
【0058】
ステップS11で遊技球が始動入賞口32に入賞していないと判別したときには、他の入賞口36や38等に遊技球が入賞したか否かを判断する(ステップS12)。他の入賞口36や38等にも遊技球が入賞していないと判別したときには、本サブルーチンを直ちに終了する。一方、他の入賞口36や38等に遊技球が入賞したと判別したときには、入賞口の種類に応じて遊技球の払出処理等の入賞処理を実行し(ステップS13)、本サブルーチンを終了する。
【0059】
上述したステップS11において、遊技球が始動入賞口32に入賞したと判別したときには、内部抽選処理を実行する(ステップS14)。この内部抽選処理は、乱数発生手段によって発生された乱数の値に基づいて、パチンコ遊技を大当りとするか外れとするかを定める。具体的には、この内部抽選処理による抽選結果は、「大当たりでかつ確変当り」、「大当たりでかつ通常当り」、又は「外れ」である。尚、上述したように、抽選処理によってパチンコ遊技が大当りとなったときには、特別遊技が実行される。この特別遊技は、上述した特別入賞口34を開放して遊技球を特別入賞口34に流入しやすくする遊技である。また、確変とはいわゆる確率変動状態であり、以下においては、確変と称する。
【0060】
次に、遊技球の払出処理等の入賞処理を実行し(ステップS15)、ステップS14において実行された抽選処理の抽選結果を副制御回路52に送信する(ステップS16)。尚、このステップS16で副制御回路52に送信される抽選結果は、「大当たりでかつ確変当り」又は「大当たりでかつ通常当り」のいずれかの情報である。次いで、抽選処理の抽選結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS17)。即ち、抽選結果が、「大当たりでかつ確変当り」又は「大当たりでかつ通常当り」のいずれかであるかを判断する。抽選処理の抽選結果が大当たりでないと判別したときには、直ちに本サブルーチンを終了する。
【0061】
一方、抽選結果が、「大当たりでかつ確変当り」又は「大当たりでかつ通常当り」のいずれかであると判別したときには、後述する特別入賞口制御処理を既に実行しているか否かを判断する(ステップS18)。既に、特別入賞口制御処理を実行していると判別したときには、本サブルーチンを終了する。特別入賞口制御処理をまだ実行していないと判別したときには、所定時間、例えば5秒経過したか否かを判断する(ステップS19)。所定時間経過していないと判別したときには、このステップS19の判断処理を繰り返す。この所定時間経過したか否かを判断する処理は、後述する副制御回路52において行われる大当たり演出が終了するまで待機するための遅延処理である。
【0062】
ステップS19において、所定時間経過したと判別したときには、後述する図5に示す特別入賞口制御処理の実行を開始し(ステップS20)、本サブルーチンを終了する。
【0063】
<特別入賞口制御処理>
図5は、上述した図4のステップS20において処理が開始される特別入賞口制御処理のサブルーチンを示す。この図5に示したサブルーチンは、図4のステップS20において処理が開始された後、所定のタイミング毎に呼び出されて繰り返し実行される。この特別入賞口制御処理は、主として上述した特別入賞口34の開放制御又は閉鎖制御をするための処理であり、パチンコ遊技を特別遊技に移行させるための処理である。
【0064】
最初に、主制御回路50において特別遊技を開始した旨の情報を副制御回路52に送信する(ステップS31)。次いで、変数roundの値を初期化、例えば0に設定する(ステップS32)。この変数roundは、上述したラウンド数であり、特別入賞口34が開放されてから次いで閉鎖されるまでを1回としたときの開閉の回数を示す。
【0065】
次に、特別入賞口34を開放制御する(ステップS33)。特別入賞口34には、モータ(図示せず)が接続されており、このモータを駆動することによって、特別入賞口34を開放する。次いで、変数roundの値を1だけ増やし(ステップS34)、その値を副制御回路52に送信する(ステップS35)。
【0066】
さらに、特別入賞口34を閉鎖する条件を満たしたか否かを判断する(ステップS36)。この特別入賞口34を閉鎖する条件は、具体的には、特別入賞口34を開放してから所定の時間、例えば30秒経過したか否かや、特別入賞口34に入賞した遊技球の数が10個以上となったか否かである。特別入賞口34を閉鎖する条件を満たしていないと判別したときには、このステップS36の判断処理を繰り返す。
【0067】
一方、特別入賞口34を閉鎖する条件を満たしたと判別したときには、特別入賞口34を閉鎖する(ステップS37)。この閉鎖制御も特別入賞口34に接続されているモータを駆動することにより行われる。次いで、次のラウンドも継続して行うか否かを判断する(ステップS38)。このラウンドを継続するか否かの条件は、具体的には、変数roundの値が所定値以上、例えば15以上となったか否かや、特別入賞口34内に形成されているいわゆるVゾーンと称される領域を遊技球が通過したか否かである。次のラウンドも継続して行うと判別したときには、上述したステップS33に処理を戻す。
【0068】
一方、次のラウンドを継続して行わないと判別したときには、主制御回路50において特別遊技を終了した旨の情報を副制御回路52に送信する(ステップS339)、本サブルーチンを終了する。
【0069】
<画像表示処理>
図6は、上述した副制御回路52において実行される画像表示処理のサブルーチンを示す。この図6に示したサブルーチンは、副制御回路52で予め実行されているメインプログラム(図示せず)から所定のタイミング毎に呼び出されて繰り返し実行される。
【0070】
最初に、主制御回路50から発せられた抽選結果を受信する(ステップS51)。この処理は、上述した図4のステップS16の処理に対応する処理であり、受信する抽選結果は、「大当たりでかつ確変当り」又は「大当たりでかつ通常当り」を示す情報である。
【0071】
次に、ステップS51で受信した抽選結果が、「大当たりでかつ確変当り」であるか否かを判断する(ステップS52)。受信した抽選結果が、「大当たりでかつ確変当り」でないと判別したときには、通常図柄画像の抽選処理を実行する(ステップS53)。一方、受信した抽選結果が、「大当たりでかつ確変当り」であると判別したときには、確変図柄及び通常図柄画像の抽選処理を実行する(ステップS54)。
【0072】
次に、後述する図7に示す図柄画像遊技処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS55)。次いで、上述したステップS51で受信した抽選結果から主制御回路50において特別遊技が行われるか否かを判断する(ステップS56)。主制御回路50において特別遊技が行われないと判別したときには、本サブルーチンを直ちに終了する。
【0073】
一方、上述したステップS54において、確変図柄が抽選されたか否かを判断する(ステップS57)。確変図柄が抽選されたと判別したときには、図10に示すような確率変動状態に昇格したことを示す演出画像を画像表示装置30に表示する(ステップS58)。図10に示した例では、図10(a)に示すように、3つの図柄画像がいわゆるぞろ目となって、順次変動表示される態様が表示される。具体的には、「1」−「1」−「1」→「2」−「2」−「2」→・・・→「9」−「9」−「9」のように、図柄画像が変動表示される。最終的には、図10(b)に示すように、いわゆる確変図柄と称される「7」−「7」−「7」の図柄画像が停止表示されて、確率変動状態へ昇格する旨が報知される。
【0074】
ステップS57において確変図柄が抽選されていないと判別したとき、又はステップS58の処理を実行したときには、主制御回路50から発せられた特別遊技開始情報を受信したか否かを判断する(ステップS59)。この処理は、上述した図5のステップS31の処理に対応する。特別遊技開始情報を受信していないと判別したときには、ステップS59の判断処理を繰り返す。
【0075】
一方、主制御回路50から発せられた特別遊技開始情報を受信したと判別したときには、ステップS53又はステップS54において通常図柄が抽選されたか否かを判断する(ステップS60)。通常図柄が抽選されたと判別したときには、後述する図8に示すミニゲーム処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS61)。
【0076】
上述したステップS60において通常図柄が抽選されていないと判別したとき、又はステップS61の処理を実行したときには、主制御回路50から発せられた特別遊技終了情報を受信したか否かを判断する(ステップS62)。この処理は、上述した図5のステップS39の処理に対応する。遊技終了情報を受信していないと判別したときには、このステップS62の判断処理を繰り返す。
【0077】
一方、遊技終了情報を受信したと判別したときには、ステップS54において通常図柄が抽選されかつ後述するフラグF_gameの値が0であるか否かを判断する(ステップS63)。このフラグF_gameの値が1であるときには、ミニゲームに成功したことを示し、フラグF_gameの値が0であるときには、ミニゲームに失敗したことを示す。
【0078】
ステップS63の判断で、ステップS54において通常図柄が抽選されかつフラグF_gameの値が0であると判別したときには、図10に示した確率変動状態に昇格したことを示す演出画像を画像表示装置30に表示する(ステップS64)。
【0079】
上述したステップS63の判断で、ステップS54において通常図柄が抽選されていない若しくはフラグF_gameの値が0でないと判別したとき、又はステップS64の処理を実行したときには、本サブルーチンを終了する。
【0080】
図7は、図6のステップS55において呼び出されて実行される図柄画像遊技の処理のサブルーチンを示す。
【0081】
最初に、図柄の画像データ、背景の画像データ及びキャラクタの画像データを副制御回路52のROM(図示せず)から読み出すとともに、画像表示装置30において画像を表示すべき位置を定める(ステップS71)。次いで、読み出した図柄の画像データを画像表示装置30のビデオRAM(図示せず)に書き込んで図柄の画像を画像表示装置30に表示し(ステップS72)、読み出した背景の画像データを画像表示装置30のビデオRAM(図示せず)に書き込んで背景の画像を画像表示装置30に表示し(ステップS73)、読み出したキャラクタの画像データを画像表示装置30のビデオRAM(図示せず)に書き込んでキャラクタの画像を画像表示装置30に表示し(ステップS74)。上述したステップS71〜S74の処理を実行することにより、画像表示装置30には、図柄画像が変動表示されるとともに、キャラクタ画像と背景画像とが表示される。
【0082】
上述したステップS74を処理を実行した後、図柄画像を停止表示するタイミングであるか否かを判断する(ステップS75)。図柄画像を停止表示するタイミングであると判別したときには、3つの図柄画像のうちの1つの図柄画像を停止表示する(ステップS76)。
【0083】
上述したステップS75において、図柄画像を停止表示するタイミングでないと判別したとき、又はステップS76の処理を実行したときには、全ての図柄画像が停止表示されたか否かを判断する(ステップS77)。全ての図柄画像が停止表示されていないと判別したときには、上述したステップS71に処理を戻す。また、全ての図柄画像が停止表示されたと判別したときには、本サブルーチンを終了する。
【0084】
図8は、図6のステップS61において呼び出されて実行される図柄画像遊技の処理のサブルーチンを示す。
最初に、フラグF_game_endと変数game_countとを初期化、例えば値を0に設定する(ステップS81)。このフラグF_game_endは、ミニゲームを終了するか否かを示すフラグであり、F_game_endの値が0のときには、ミニゲームを続行すべきことを示し、F_game_endの値が1のときには、ミニゲームを終了すべきことを示す。また、変数game_countは、ミニゲームが行われた回数を示す。
【0085】
次に、主制御回路50から発せられた特別遊技のラウンド数を示す情報を受信し、ラウンド数を変数roundに記憶する(ステップS82)。次いで、変数roundの値が所定値以上、例えば15以上であるか、又はフラグF_game_endの値が1であるか否かを判断する(ステップS83)。変数roundの値が所定値以上である、又はフラグF_game_endの値が1であると判別したときには、直ちに本サブルーチンを終了する。
【0086】
一方、変数roundの値が所定値未満であり、かつフラグF_game_endの値が0であると判別したときには、変数roundの値が8以上であるか否かを判断する(ステップS84)。変数roundの値が8未満であると判別したときには、図11に示すようにミニゲームのルール等の説明をするための画像を画像表示装置30に表示し(ステップS85)、上述したステップS82に処理を戻す。図11に示した例では、当初「確変昇格!ゲーム」という文字が表示され(図11(a))、ミニゲームが開始される旨が報知される。これに引き続き、操作ボタン46を操作さする旨の画面が表示される(図11(b))。
【0087】
一方、ステップS84において変数roundの値が8以上であると判別したときには、変数game_countの値を1だけ増やし(ステップS86)、図12(a)に示すようなミニゲームの画像を表示する(ステップS87)。図12(a)に示した例のミニゲームは、いわゆるクレーンゲームを模したゲームであり、クレーンの下方にある景品をクレーンによって取得するゲームである。
【0088】
ステップS87の処理でミニゲームの画像が表示されると、次に操作ボタン46を操作者が押動操作したか否かを判断する(ステップS88)。この判断は、操作ボタン46から発せられる操作信号を検出した否かによって判断する。操作者が操作ボタン46を押動操作したと判別したときには、後述する図9に示すミニゲーム実行処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS89)。ミニゲーム実行処理を実行した後、変数game_countの値が2以上であるか否かを判断する(ステップS90)。変数game_countの値が2未満であると判別したとき、即ち、ミニゲームをまだ2回行っていないと判別したときには、上述したステップS82に処理を戻す。一方、変数game_countの値が2以上であると判別したとき、即ち、ミニゲームを既に2回行ったと判別したときには、フラグF_game_endの値を1に設定し(ステップS91)、上述したステップS82に処理を戻す。
【0089】
上述したステップS88において、操作者が操作ボタン46を押動操作していないと判別したときには、所定時間経過したか否か、例えば5秒経過したか否かを判断する(ステップS92)。この所定時間は、1回分のミニゲームに要すると想定される時間である。所定時間経過していないと判別したときには、上述したステップS82に処理を戻し、改めて操作者が操作ボタン46を押動操作したか否かを判断することになる(ステップS88)。
【0090】
一方、ステップS92において、所定時間経過したと判別したときには、フラグF_gameの値を0に設定し(ステップS93)、上述したステップS90に処理を移す。このフラグF_gameは、後述するミニゲームに当ったか外れたかを示すフラグであり、フラグF_gameの値が1のときにはミニゲームに当ったことを示し、フラグF_gameの値が0のときにはミニゲームに外れたことを示す。上述したステップS88とステップS92との処理により、操作者が2回とも操作ボタン46を押動操作しなかったと判別したときには、フラグF_gameの値を0にして(ステップS93)、ミニゲームに外れたとするとともに、フラグF_game_endの値を0にして(ステップS91)、ミニゲームを終えたとする。
【0091】
図9は、図8のステップS89において呼び出されて実行されるミニゲーム実行の処理のサブルーチンを示す。
【0092】
最初に、上述した図6のステップS51において受信した抽選結果が「大当たりでかつ確変当り」であるか否かを判断する(ステップS101)。抽選結果が「大当たりでかつ確変当り」であると判別したときには、ミニゲームの結果を当りとするか外れとするかの抽選処理を実行する(ステップS102)。この抽選処理により、ミニゲームを「当り」にする抽選結果となったときには、フラグF_gameの値を1に設定し、ミニゲームを「外れ」にする抽選結果となったときには、フラグF_gameの値を0に設定する。ステップS101において、受信した抽選結果が「大当たりでかつ確変当り」でないと判別したとき、即ち、「大当たり」ではあるが「通常当り」であると判別したときには、フラグF_gameの値を0に設定する(ステップS103)。このように、主制御回路50における抽選結果が「大当たり」で「通常当り」であるときには、ミニゲームを常に「外れ」にする。
【0093】
上述したステップS102又はS103の処理を実行した後、クレーンが水平方向に移動する態様の画像を画像表示装置30に表示し(ステップS104)。この処理は、操作者が操作ボタン46を押動操作している間に継続して行われる。例えば、図12(b)に示すように、クレーンが画面の上側を左右に移動する態様の画像が表示される。次いで、所定時間経過したか否かを判断する(ステップS105)。この所定時間は、主制御回路50において実行されている特別遊技の所定のラウンド回数内に1回のミニゲームが終了する程度の時間として予め定められている。ステップS105において、所定時間経過していないと判別したときには、操作者が操作ボタン46を押動操作し終えたか否かを判断する(ステップS106)。この判断処理は、操作ボタン46から操作信号が発せられなくなったか否かで判断する。操作者が操作ボタン46を未だに押動操作していると判別したときには、ステップS104に処理を戻す。
【0094】
一方、ステップS105で所定時間経過したと判別したとき、又はステップS106で操作者が操作ボタン46を押動操作し終えたと判別したときには、クレーンが垂直方向に移動する態様の画像を画像表示装置30に表示する(ステップS107)。
【0095】
次に、フラグF_gameの値が1であるか否かを判断する(ステップS108)。F_gameの値が1であると判別したときには、クレーンで景品を取得できた態様の画像を画像表示装置30に表示する(ステップS109)。例えば、図13(a)に示すように、クレーンが景品である人形を掴んでいる態様の画像が表示される。次いで、確変昇格演出画像を画像表示装置30に表示し(ステップS110)、フラグF_game_endの値を1に設定し(ステップS111)、本サブルーチンを終了する。ステップS110の確変昇格演出画像の例として、例えば、図14(a)に示すように、取得した人形を掴んだままクレーンが右端に移動し、図14(b)に示すように、右端にある投入孔に人形を投下する態様の画像を表示するとともに、確変図柄である「7」−「7」−「7」を表示する。
【0096】
一方、ステップS108でF_gameの値が0であると判別したときには、クレーンで景品を取得できなかった態様の画像を画像表示装置30に表示し(ステップS112)、本サブルーチンを終了する。例えば、図13(b)に示すように、クレーンが景品を掴むことができなかった態様の画像が表示される。
【符号の説明】
【0097】
24 遊技盤
30 画像表示装置(画像表示手段)
46 操作ボタン(操作手段)
50 主制御回路(弾球遊技移行制御手段、確率変更手段)
52 副制御回路(操作遊技制御手段、図柄画像遊技制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾球遊技が行われる遊技盤と、
遊技者の操作に基づいて操作信号を発する操作手段と、
遊技者に視認可能に設けられた画像表示手段と、
前記操作信号に基づいて進行され、かつ、遊技結果として成功又は失敗が定められる遊技者操作遊技を前記画像表示手段に表示する操作遊技制御手段と、
所定の確率に基づいて前記弾球遊技を遊技者にとって有利な特別遊技に移行させる弾球遊技移行制御手段と、
抽選処理による抽選結果に基づいて前記所定の確率を変更する確率変更手段と、
を含む弾球遊技機であって、
前記確率変更手段が、前記所定の確率を変更すると定めた場合に、前記操作遊技制御手段は、前記遊技者操作遊技が前記成功となったときと前記失敗となったときとで、確率を変更する旨の報知のタイミングを異ならしめることを特徴とする弾球遊技機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2013−99664(P2013−99664A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−42950(P2013−42950)
【出願日】平成25年3月5日(2013.3.5)
【分割の表示】特願2011−155111(P2011−155111)の分割
【原出願日】平成15年12月1日(2003.12.1)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】