説明

当選絵柄印刷システム及び方法

【課題】同封物に設けられた複数の懸賞それぞれに当選情報を印刷できる当選情報印刷システムを提供する。
【解決手段】当選絵柄印刷システムは,ダイレクトメールの送信先となる顧客毎に,ダイレクトメールに同封する同封物に印刷する広告の広告主が設定した当選確率に従い,広告に設けられた懸賞それぞれの当選判定を行い,懸賞に当選した広告の識別子に当選データを関連付けて記憶する顧客管理装置10と,当選データが関連付けられた広告の識別子で特定される広告が印刷された箇所に当選絵柄が印刷された同封物を出力するバリアブル印刷装置11とから少なくとも構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,封筒形態のダイレクトメールに同封する同封物に設けられた懸賞に当選絵柄を印刷するための技術に係わる。
【背景技術】
【0002】
従来,ダイレクトメールは,パンフレットなどの同封物を封入した封筒形態が主流であったが,隠蔽葉書の普及により,パンフレットなどの同封物を封入した封筒形態のダイレクトメールは減少する傾向にある。
【0003】
隠蔽葉書をダイレクトメールに利用することが普及している理由としては,パンフレットなどの同封物を封入した封筒形態に比べて単価が安いこともあるが,封筒に封入した同封物が見ずに捨てられてしまうことがおおいため,期待していたほど広告効果が得られないこともある。
【0004】
よって,封筒形態のダイレクトメールの受注を増やすためには,封筒形態のダイレクトメールの広告効果を高めることが必要になり,封筒形態のダイレクトメールの広告効果を高める手法として,封筒形態のダイレクトメールに同封する同封物を懸賞付きにすることが考えられる。
【0005】
郵便物を懸賞付きにする手法としては,年賀葉書や特許文献1のように懸賞の抽選番号を郵便物に印刷する手法が古くから用いられているが,特許文献2のように懸賞の当選情報を郵便物に印刷する手法もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005-186548号公報
【特許文献2】特開2006-205532号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しなしながら,封筒形態のダイレクトメールに同封された同封物に懸賞の当選情報を印刷する場合,同封物は封筒に同封されるため当選情報を隠蔽する必要はなくなるが,一つではなく複数の企業の広告が同封物に印刷されるため,これまでの手法は利用できなかった。何故なら,上述した従来の手法は,ハガキなどの一つの郵便物に一つの懸賞が付けられるときの手法で,同封物のように複数の懸賞を設けるケースには対応していない。
【0008】
そこで,本発明は,同封物に設けられた複数の懸賞それぞれに当選情報を印刷できる当選情報印刷システム及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決する第1の発明は,ダイレクトメールの送信先となる顧客毎に,前記ダイレクトメールに同封する同封物に印刷する広告の広告主が設定した当選確率に従い,前記広告に設けられた懸賞それぞれの当選判定を行い,前記懸賞に当選した前記広告の識別子に当選データを関連付けて記憶する当選判定手段を備えた顧客管理装置と,前記当選データが関連付けられた前記広告の識別子で特定される前記広告が印刷された箇所に当選絵柄が印刷された前記同封物を出力する印刷装置とから少なくとも構成されることを特徴とする当選絵柄印刷システムである。
【0010】
第1の発明のように,前記顧客管理装置が,前記懸賞毎に当選判定を行い,前記当選データを前記懸賞が設けられた前記広告の識別子と関連付けて記憶する処理を前記顧客毎に実行すれば,前記同封物を出力する前記印刷装置において,前記顧客に送信する前記同封物を印刷する際,前記当選データが関連付けられた前記広告の識別子で特定される前記広告が印刷された箇所に当選絵柄を印刷することができるようになる。なお,前記印刷装置としては,可変データを取り扱えるバリアブル印刷装置を意味している。
【0011】
また,第1の発明において,前記顧客管理装置の前記当選判定手段は,前記ダイレクトメールに係わるサービスの購入履歴に応じて確率変動パラメータを前記顧客毎に算出し,前記確率変動パラメータを用いて変更した前記当選確率を用いて当選判定を行う形態にすると,前記顧客の購入履歴に応じて前記当選確率を変更することができるようになる。
【0012】
更に,前記顧客の前記購入履歴から前記顧客の購入傾向を解析し,前記購入傾向の適合順に並ぶように前記広告のレイアウトを変更する広告レイアウト変更手段を前記顧客管理装置に備えさせた形態にすると,前記顧客の嗜好に合った前記広告が先頭に表示されるため,封筒形態の前記ダイレクトメールの広告効果をより高めることができるようになる。
【0013】
更に,前記懸賞に当選した前記広告の識別子に関連付けて前記当選データを記憶する手法としては,前記同封物に印刷する前記広告の識別子が記述されたテキスト形式の顧客データに,前記広告の識別子に関連付けて前記当選データを追加する形態にするとよく,また,購入傾向の適合順に前記広告の識別子を並び替える手法としては,前記顧客データに含まれる前記広告の識別子を並び替える形態にするとよい。
【0014】
上述した課題を解決する第2の発明は,ダイレクトメールの送信先となる顧客を管理する顧客管理装置が,前記顧客毎に,前記ダイレクトメールに同封する同封物に印刷する広告の広告主が設定した当選確率に従い,前記広告に設けられた懸賞それぞれの当選判定を行い,前記懸賞に当選した前記広告の識別子に当選データを関連付けて記憶する当選判定工程と,前記同封物を印刷する印刷装置が,前記懸賞の前記当選データが関連付けられた前記広告の識別子で特定される前記広告が印刷された箇所に当選絵柄を印刷する印刷工程を含むことを特徴とする当選絵柄印刷方法である。第2の発明は方法に係わる発明で,第1の発明のような形態を持たせることが可能である。
【発明の効果】
【0015】
このように,本発明によれば,同封物に設けられた複数の懸賞それぞれに当選情報を印刷できる当選情報印刷システム及び方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】当選絵柄印刷システムの構成を説明する図。
【図2】同封物のレイアウトの一例を説明する図。
【図3】顧客テーブルに含まれる顧客データの構造例を説明する図。
【図4】当選確率テーブルの構造例を説明する図。
【図5】顧客管理装置のブロック図。
【図6】顧客管理装置が実行する処理のフロー図。
【図7】変更後の顧客データの構造例を説明する図。
【図8】当選絵柄が印刷された同封物を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ここから,本願発明の実施形態について,本願発明の技術分野に係わる当業者が,本願発明の内容を理解し,本願発明を実施できる程度に説明する。
【0018】
図1は、本実施形態における当選絵柄印刷システム1の構成を説明する図である。図1で図示した当選絵柄印刷システム1は、封筒形態のダイレクトメールに同封する同封物2(例えば,小冊子体)のバリアブル印刷に利用するデータを記憶しているバリアブル印刷DB12(DB: Data Base)と,ダイレクトメールの送信先となる顧客の購入履歴データを記憶している購入履歴DB13と,同封物2に印刷する広告の広告主が設定した懸賞の当選判定を行うと共に,顧客の嗜好に合わせて広告の並び順を変更する顧客管理装置10と,広告が少なくとも印刷された同封物2を出力するバリアブル印刷装置11を含み、本実施形態では,それぞれの装置はネットワーク14などを介して接続されている。
【0019】
図1で図示した当選絵柄印刷システム1に含まれるバリアブル印刷DB12には,同封物2をバリアブル印刷するために必要なデータとして,同封物2のレイアウトファイルと,ダイレクトメールの送信先となる顧客の住所・氏名,レイアウトファイルに差し込む広告のイメージファイルの名称などを含む顧客データが顧客毎に記述されたCSV形式の顧客テーブルと,同封物2に印刷する広告の広告主が設定した懸賞の当選確率が記述された当選確率テーブルと,広告として印刷されるイメージファイルの本体などが記憶される。また,購入履歴DB13には,ダイレクトメールの送信先となる顧客毎に,クレジットカードの利用明細や通販の購入情報などの顧客の購入履歴データが記述される購入履歴テーブルが記憶される。
【0020】
図1で図示した当選絵柄印刷システム1においては,封筒形態のダイレクトメールに同封する同封物2をバリアブル印刷装置11でバリアブル印刷する前に,バリアブル印刷DB12に記憶された顧客テーブルの内容が顧客管理装置10によって変更される。
【0021】
具体的に,顧客管理装置10は,顧客テーブルに含まれる顧客データ毎に,対象となる顧客データの顧客の購入履歴に基づく確率変動パラメータを求め,確率変動パラメータを用いて変更した当選確率を用いた当選判定を懸賞毎に行い,懸賞に当選した広告の識別子(例えば,広告のイメージファイルの名称)に関連付けて当選データをこの顧客データに追加した後,顧客の購入傾向の適合順に広告が印刷されるように広告の識別子を並び替えることで顧客テーブルの内容を変更する。
【0022】
図1で図示した当選絵柄印刷システム1では,顧客管理装置10によって変更された変更後の顧客テーブルやレイアウトファイルがバリアブル印刷装置11に送信され,変更後の顧客テーブルの顧客データ毎に,顧客データに記述された順に広告の識別子で指定された広告のイメージファイルがレイアウトファイルに差し込まれて同封物2がバリアブル印刷される。なお,懸賞に当選している場合,懸賞に当選している広告が印刷される箇所に当選絵柄が印刷される。
【0023】
図2は,同封物2のレイアウトの一例を説明する図である。図2(a)は同封物2の外観図で,図2(a)で図示した同封物2は,表紙,裏表紙を含む合計6ページの小冊子である。同封物2の表紙には,ダイレクトメールの送信先となる顧客の郵便番号,住所及び氏名が少なくとも印刷され,また,裏面には,ダイレクトメールの送り元に係わる広告などが印刷され,懸賞が設定された広告は2ページ目から5ページ目に印刷される。
【0024】
図2(b)は,2ページ目から5ページ目に印刷される広告のレイアウト20で,1つのページには広告を差し込むための広告レイアウト枠20aが2つ設けられ,2ページ目から5ページ目にかけて合計8個の広告レイアウト枠20aが設けられる。
【0025】
図3は,顧客テーブルに含まれる顧客データの構造例を説明する図である。顧客テーブルには,ダイレクトメールの送信先となる顧客毎に顧客データが改行コード(例えば,CRLF)で区切られて記載され,この顧客データには,顧客の識別子,顧客の氏名,郵便番号,住所を記述するカラムに加え,同封物2に差し込む広告の数だけ,広告の識別子を記憶する広告カラムが設けられている。
【0026】
図4は,当選確率テーブルの構造例を説明する図である。当選確率テーブルには,同封ファイルに印刷される広告毎に懸賞データが改行コードで区切られて記載され,この懸賞データには,広告の識別子を記憶する広告カラム,該広告の広告主が設定した懸賞の当選本数,該懸賞の当選確率を記憶するカラムが含まれる。
【0027】
懸賞の当選確率や当選本数は,景品表示法に従い決定される。本実施形態のように複数の企業が参加して行う懸賞は景品表示法の共同懸賞に該当し,景品表示法において,共同懸賞の景品類限度額は,最高額が30万以下,総額が売上予定総額の3%以下と定められている。
【0028】
売上予定総額の3%以下の範囲内の懸賞総額は,同封物2に広告を掲載する各企業に割り振られ,企業に割り振られた懸賞額と懸賞の景品額から当選本数が算出される。そして,当選本数をダイレクトメールの発送総数で除算することで懸賞の当選確率が算出される。
【0029】
なお,購入履歴DB13には,ダイレクトメールの送信先となる顧客の識別子に関連付けて,クレジットカードの利用明細や通販の購入情報などの顧客の購入履歴データが記憶される。
【0030】
同封物2に印刷する広告の広告主が設定した懸賞の当選判定を行うと共に,顧客の嗜好に合わせて同封物2に印刷する広告の並び順を変更する顧客管理装置10は,CPU,RAM及びデータ記憶装置などを備えた市販のサーバ装置を利用して実現される装置である。
【0031】
図5は,本実施形態における顧客管理装置10のブロック図である。図5の図示したように,顧客管理装置10として利用するサーバ装置を動作させるコンピュータプログラムによって,顧客管理装置10には,ダイレクトメールの送信先となる顧客毎に,同封物2に印刷する広告の広告主が設定した当選確率に従い,広告に設けられた懸賞それぞれの当選判定を行い,懸賞に当選した広告の識別子に当選データを関連付けて記憶する当選判定手段100と,顧客の購入履歴から顧客の購入傾向を解析し,購入傾向の適合順に並ぶように広告のレイアウトを変更する広告レイアウト変更手段101を備えている。
【0032】
まず,顧客管理装置10に備えられた当選判定手段100について説明する。図6は,顧客管理装置10が実行する処理のフロー図である。
【0033】
ダイレクトメールに同封する同封物2をバリアブル印刷装置11でバリアブル印刷する前に,バリアブル印刷DB12に記憶された顧客テーブルと当選確率テーブルを少なくとも顧客管理装置10は受信する(S1)。
【0034】
顧客管理装置10は顧客テーブルと当選確率テーブルを受信すると,まず,顧客管理装置10の当選判定手段100を作動させ,顧客管理装置10の当選判定手段100は,受信した顧客データに記述されている顧客データ毎に,懸賞の当選判定を行い,懸賞に当選した広告の識別子に関連付けて当選データをこの顧客データに追加するループL1処理を実行する。
【0035】
ループ処理1において,まず,顧客管理装置10の当選判定手段100は,対象となる顧客データに記述されている顧客の識別子に関連付けられた購入履歴データを購入履歴DB13から取得し,顧客の購入履歴データに基づく確率変動パラメータを決定する処理を実行する(S2)。
【0036】
顧客管理装置10の当選判定手段100には,顧客の購入履歴データから確率変動パラメータを決定するために,顧客の購入履歴データに含まれる購入額の総和である購入総額に応じて確率変動パラメータを決定するルールが記憶され,このルールに従い,顧客の購入総額に応じて確率変動パラメータを決定する。
【0037】
例えば,顧客の購入総額のランクに応じ,購入総額の高い顧客のほど確率変動パラメータが高くなるようなルールを定めておき,顧客の購入総額が属するランクの確率変動パラメータを顧客の確率変動パラメータとして利用する。なお,懸賞の当選確率は1.0以下の値になるが,購入総額の高い顧客のほど懸賞を当たり易くするために,確率変動パラメータは1.0以上の値になってもよい。
【0038】
確率変動パラメータを求めると,顧客管理装置10の当選判定手段100は,当選確率テーブルに記述されている広告の識別子毎に,該識別子で特定される広告の広告主が設定している懸賞の当選判定する処理を行う(S3)。
【0039】
例えば,顧客管理装置10の当選判定手段100は,広告に設定されている懸賞の当選判定を行う際,1以下の乱数を生成し,対象となる広告オブジェクトの第1の当選確率と確率変動パラメータを乗算することで得られる当選確率の値内に乱数が含まれるか確認することで当選判定を行う。
【0040】
懸賞の当選判定する処理を終了すると,顧客管理装置10の当選判定手段100は,広告の識別子に関連付けて当選データを記述することで,ループ処理L1の対象となる顧客データに当選データを追加する処理を実行する(S4)。
【0041】
例えば,顧客管理装置10の当選判定手段100は,広告の識別子を記憶する広告カラムの後に,当選判定結果を記憶する当選判定カラムを設け,当選した懸賞については,当選した懸賞に対応する当選判定カラムに当選データを記述し,落選した懸賞については,当選した懸賞に対応する当選判定カラムに当選データを記述しないことで,ループ処理L1の対象となる顧客データに当選データを追加する。
【0042】
図7は,変更後の顧客データの構造例を説明する図である。図7(a)は,ループ処理L1で変更された後の顧客テーブルの顧客データの構造の一例で,図7で図示した顧客データには合計8個の広告の識別子を記憶する広告カラムが設けられ,それぞれの該広告カラムの後に当選データを記憶するための当選判定カラムが設けられる。
【0043】
図7(b)は,ループ処理L1で変更された後の顧客テーブルの顧客データ一例で,図7(b)では,当選データを「1」,落選データを「Null」としており,識別子が「広告C」である広告の懸賞にのみ当選していることが示されている。
【0044】
顧客管理装置10に備えられた当選判定手段100が顧客データの当選判定を行い,ループ処理Lの対象となる顧客データに当選データを追加すると,顧客管理装置10の広告レイアウト変更手段101が作動する。
【0045】
顧客管理装置10の広告レイアウト変更手段101は,顧客の購入履歴データを解析することで顧客の購入傾向を判定し,ループ処理L1の対象となる顧客データに記述された広告の識別子で特定される広告毎に広告と顧客の購入傾向との適合度を求める処理を実行する(S5)。
【0046】
例えば,顧客の購入履歴データを自然言語解析することで得られる重要語と,対象となる顧客データに記述された広告の識別子で特定される広告を自然言語解析することで得られる重要語との類似度を求めることで,ループ処理L1の対象となる顧客データの広告カラムに記述されている広告の識別子毎に顧客の購入傾向との適合度を求める。
【0047】
ループ処理L1の対象となる顧客データの広告カラムに記述された広告の識別子で特定される広告毎に広告と顧客の購入傾向との適合度を求めると,顧客管理装置10の広告レイアウト変更手段101は,ループ処理L1の対象となる顧客データの広告カラムに記載されている広告の識別子を,顧客の購入傾向との適合度の大きい順に並び替える処理を実行する(S6)。
【0048】
なお,本実施形態では,顧客テーブルの顧客データにおいて,広告カラム後に当選判定カラムが追加されているため,顧客の購入傾向との適合度の大きい順に広告の識別子を並び替えるときに当選判定カラムの値も並び替える。
【0049】
そして,顧客の購入傾向との適合度の大きい順に広告識別子を並び替える処理を実行すると,ループ処理L1の対象となる顧客データを変更し,顧客テーブルに含まれるすべての顧客データについてループ処理L1が終了すると,図6で図示したフローは終了する。
【0050】
顧客管理装置10が変更した顧客テーブルはバリアブル印刷装置11に送信され,変更後の顧客テーブルを用いたバリアブル印刷がバリアブル印刷装置11で行われる際,顧客テーブルに含まれる顧客データ毎に同封物2が印刷・出力される。
【0051】
図8は,当選絵柄が印刷された同封物2を説明する図である。顧客テーブルに含まれる顧客データ毎に同封物2が印刷・出力されるとき,この顧客データの広告カラムに記述されている順に広告の識別子が利用されて,最初のページ(ここでは,2ページ目)の上の広告レイアウト枠から順に広告の識別子で特定される広告のイメージファイルが差し込まれる。
【0052】
なお,広告の識別子に対応する当選判定カラムに当選データが記述されている場合,この広告(図8では,C社の広告)のイメージファイルが差し込まれる広告レイアウト枠の所定位置に当選絵柄が印刷される。
【符号の説明】
【0053】
1 当選絵柄印刷システム
10 顧客管理装置
100 当選判定手段
101 広告レイアウト変更手段
11 バリアブル印刷装置
12 バリアブル印刷DB
13 購入履歴DB
2 同封物
21a 当選絵柄


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイレクトメールの送信先となる顧客毎に,前記ダイレクトメールに同封する同封物に印刷する広告の広告主が設定した当選確率に従い,前記広告に設けられた懸賞それぞれの当選判定を行い,前記懸賞に当選した前記広告の識別子に当選データを関連付けて記憶する当選判定手段を備えた顧客管理装置と,前記当選データが関連付けられた前記広告の識別子で特定される前記広告が印刷された箇所に当選絵柄が印刷された前記同封物を出力する印刷装置とから少なくとも構成されることを特徴とする当選絵柄印刷システム。
【請求項2】
前記顧客管理装置の前記当選判定手段は,前記ダイレクトメールに係わるサービスの購入履歴に応じて確率変動パラメータを前記顧客毎に算出し,前記確率変動パラメータを用いて変更した前記当選確率を用いて当選判定を行うことを特徴とする,請求項1に記載の当選絵柄印刷システム。
【請求項3】
前記顧客管理装置には,前記顧客の前記購入履歴から前記顧客の購入傾向を解析し,前記購入傾向の適合順に並ぶように前記広告のレイアウトを変更する広告レイアウト変更手段が備えられていることを特徴とする,請求項1又は請求項2に記載の当選絵柄印刷システム。
【請求項4】
前記顧客管理装置の前記当選判定手段は,前記同封物に印刷する前記広告の識別子が記述されたテキスト形式の顧客データに,前記広告の識別子に関連付けて前記当選データを追加することで,前記懸賞に当選した前記広告の識別子を関連付けて記憶することを特徴とする,請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の当選絵柄印刷システム。
【請求項5】
前記顧客管理装置の前記広告レイアウト変更手段は,購入傾向の適合順に前記広告の識別子を並び替えることで,前記広告の並び順を変更することを特徴とする,請求項4に記載の当選絵柄印刷システム。
【請求項6】
ダイレクトメールの送信先となる顧客を管理する顧客管理装置が,前記顧客毎に,前記ダイレクトメールに同封する同封物に印刷する広告の広告主が設定した当選確率に従い,前記広告に設けられた懸賞それぞれの当選判定を行い,前記懸賞に当選した前記広告の識別子に当選データを関連付けて記憶する当選判定工程と,前記同封物を印刷する印刷装置が,前記懸賞の前記当選データが関連付けられた前記広告の識別子で特定される前記広告が印刷された箇所に当選絵柄を印刷する印刷工程を含むことを特徴とする当選絵柄印刷方法。
【請求項7】
前記当選判定工程において,前記顧客管理装置が,前記ダイレクトメールに係わるサービスの購入履歴に応じて確率変動パラメータを前記顧客毎に算出し,前記確率変動パラメータを用いて変更した前記当選確率を用いて当選判定を行うことを特徴とする,請求項6に記載の当選絵柄印刷方法。
【請求項8】
前記顧客管理装置が,前記顧客の前記購入履歴から前記顧客の購入傾向を解析し,前記購入傾向の適合順に並ぶように前記広告のレイアウトを変更する広告レイアウト変更工程が,前記印刷工程が実行される前に実行されることを特徴とする,請求項6又は請求項7に記載の当選絵柄印刷方法。
【請求項9】
前記当選判定工程において,前記顧客管理装置は,前記同封物に印刷する前記広告の識別子が記述されたテキスト形式の顧客データに,前記広告の識別子に関連付けて前記当選データを追加することで,前記懸賞に当選した前記広告の識別子を関連付けて記憶することを特徴とする,請求項6から請求項8のいずれか一つに記載の当選絵柄印刷方法。
【請求項10】
前記広告レイアウト変更工程において,前記顧客管理装置は,購入傾向の適合順に前記顧客データに含まれる前記広告の識別子を並び替えることで,前記広告の並び順を変更することを特徴とする,請求項9に記載の当選絵柄印刷システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−221958(P2011−221958A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−93302(P2010−93302)
【出願日】平成22年4月14日(2010.4.14)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】