往復式電気接続装置
【課題】 簡単で、低コストな構造でありながら、故障を防止できる往復式電気接続装置を提供する
【解決手段】 フラットケーブル2に弾性ベルト6を添わせて配置する。
【解決手段】 フラットケーブル2に弾性ベルト6を添わせて配置する。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、往復運動する機器、例えば工作機械,ロボット,クレーン,プリンタ,複写機,カメラ等に電力や電気信号を伝達する往復式電気接続装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の往復式電気接続装置としては、次のようなタイプのものがあった。
【0003】(A)図19に示すようなカールコード1を用いたもの。
【0004】(B)図20に示すようなU字状に曲げたフラットケーブル2を用いたもの。
【0005】(C)図21に示すようにU字状に曲げたコードやケーブル3と、その内面を支えるチェーン4と、これらの下面を支えるレール5とからなるもの。
【0006】(D)コードやケーブルをリールで巻取る構造のもの。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述した往復式電気接続装置では、次のような問題点があった。
【0008】(a)図19に示すようなカールコード1を用いた往復式電気接続装置では、カールコード1が細いので、回路数の少ないコードには適用できるが、多回路や大電流用としては不向きである。
【0009】(b)図20に示すようなU字状に曲げたフラットケーブル2を用いた往復式電気接続装置では、自由屈曲タイプのため往復運動距離が長いと、図22に示すようになって座屈する。
【0010】(c)図21に示すようなU字状に曲げたコードやケーブル3と、その内面を支えるチェーン4と、これらを支えるレール5とから往復式電気接続装置では、片方にしか曲がらない特殊なチェーン4が必要になり、機構が複雑で、コスト高になる。
【0011】(d)コードやケーブルをリールで巻取る構造の往復式電気接続装置では、ゼンマイバネでリールを回転させるか、モータでリールを回転させる必要があり、コスト高になる。
【0012】本発明の目的は、簡単で、低コストな構造でありながら、故障を防止できる往復式電気接続装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、フラットケーブルをU字状に曲げてその屈曲を利用して往復運動する機器に電力や電気信号を伝達する往復式電気接続装置に係るものである。
【0014】本発明に係る往復式電気接続装置においては、フラットケーブルに弾性ベルトが添わされていることを特徴とする。
【0015】このようにフラットケーブルに弾性ベルトを添わせると、U字状に曲げられたフラットケーブルが該弾性ベルトで補強され、往復運動時にフラットケーブルが座屈されるのを防止することができる。
【0016】また、弾性ベルトは少なくともフラットケーブルの内面に添わせることが好ましい。
【0017】こように弾性ベルトをフラットケーブルの内面に添わせると、U字状に曲げられたフラットケーブルの内面を弾性ベルトが支えて、往復運動時にフラットケーブルが座屈されるのを確実に防止することができる。
【0018】また、弾性ベルトはフラットケーブルの両面に添わせることができる。
【0019】このようにフラットケーブルの両面に弾性ベルトを配置すると、往復運動時にフラットケーブルが座屈されるのをより確実に防止することができる。
【0020】また、弾性ベルトはフラットケーブルに貼り付けることができる。
【0021】このように弾性ベルトをフラットケーブルに貼り付けると、弾性ベルトがフラットケーブルからずれることがなくなり、弾性ベルトによるフラットケーブルの座屈防止を確実に図ることができる。
【0022】また、弾性ベルトはその幅方向に湾曲することが好ましい。
【0023】このように弾性ベルトをその幅方向に湾曲させると、該弾性ベルトの強度が増し、直線部での座屈を防止でき、また該弾性ベルトの薄型化を図ることができる。
【0024】また、フラットケーブルと弾性ベルトの幅方向の両側に、これらの往復運動時にガイドするスライドガイドを配置することが好ましい。
【0025】このようにフラットケーブルと弾性ベルトの幅方向の両側に、これらの往復運動時にガイドするスライドガイドを配置すると、フラットケーブルと弾性ベルトの往復運動をスムーズに行わせることができると共にフラットケーブルに弾性ベルトが貼り付けられていない場合には両者の幅方向のずれを防止することができる。
【0026】また、フラットケーブルの固定部には該フラットケーブルの最小曲げ半径を確保するカール部を有する弾性舌片を設けることが好ましい。
【0027】このようにフラットケーブルの固定部に、該フラットケーブルの最小曲げ半径を確保するカール部を有する弾性舌片を設けると、該フラットケーブルがその最小曲げ半径より小さく曲げられるのを該弾性舌片のカール部で確実に防止することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1〜図3は、本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第1例を示したものである。
【0029】本例の往復式電気接続装置においては、U字状に曲げられたフラットケーブル2がその幅方向の面を縦向きにして配置され、このU字状のフラットケーブル2の内面には弾性ベルト6が添わされ、該弾性ベルト6の両端は固定部7でフラットケーブル2に固定されている。該弾性ベルト6は、図3に示すようにその幅方向に円弧状に湾曲されている。フラットケーブル2の各固定部7には、該フラットケーブル2の最小曲げ半径を確保するカール部8aを有する弾性舌片8がそれぞれ設けられている。このような縦向きのフラットケーブル2と弾性ベルト6の下には、水平向きの滑性シートよりなるスライドガイド9が配置されている。
【0030】フラットケーブル2は、図2に示すように並設された複数条の導体10が共通のプラスチック等の平型絶縁層11で一括被覆された構造になっている。
【0031】弾性ベルト6は、例えばリン青銅,ベリリウム銅,鋼帯,銅チタン合金のような弾力と繰り返し曲げ耐力に富む金属材料か、ガラスファイバーやカーボンで補強されたフラスチックフィルムで形成されていることが望ましい。
【0032】弾性舌片8も弾性ベルト6と同様の材質か、ポリアミド,ポリアセタール,ポリイミド等の強度と耐熱性をもつプラスチックを薄く舌片状に加工したものを用いることが好ましい。
【0033】スライドガイド9は、テトラフロロエチレン,高密度ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリアミド等の滑り易いプラスチック材料の他に、シリコンコーティング,テトラフロロエチレンコーティング等の表面処理をした金属やプラスチック材料で形成することが好ましい。
【0034】このようにフラットケーブル2に弾性ベルト6を添わせると、U字状に曲げられたフラットケーブル2が該弾性ベルト6で補強され、往復運動時にフラットケーブル2が座屈されるのを防止することができる。
【0035】また、弾性ベルト6を特にフラットケーブル2の内面に添わせると、U字状に曲げられたフラットケーブル2の内面を弾性ベルト6が支えて、往復運動時にフラットケーブル2が座屈されるのを確実に防止することができる。
【0036】また、弾性ベルト6がその幅方向に湾曲されていると、該弾性ベルト6の強度が増し、直線部での座屈を防止でき、また該弾性ベルト6の薄型化を図ることができる。幅方向に湾曲された弾性ベルト6は、直線部では図4及び図5(A)に示すように湾曲されているが、U字状に曲げられた部分では図4及び図5(B)に示すように直線状になっている。
【0037】また、縦向きのフラットケーブル2と弾性ベルト6の下面を受けるようにスライドガイド9を配置すると、フラットケーブル2と弾性ベルト6のエッジのこすれを防止でき、フラットケーブル2と弾性ベルト6の往復運動をスムーズに行わせることができると共にフラットケーブル2と弾性ベルト6が幅方向にずれるを防止することができる。
【0038】また、フラットケーブル2の両固定部7に、該フラットケーブル2の最小曲げ半径を確保するカール部8aを有する弾性舌片8をそれぞれ設けると、図6R>6に示すようにフラットケーブル2がその最小曲げ半径Rより小さく曲げられるのを、該弾性舌片8のカール部8aで確実に防止することができる。
【0039】図7〜図10は、本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第2例を示したものである。
【0040】本例は、プリンターに用いられる往復式電気接続装置の例を示したものである。プリンターヘッド部12は、そのローラ13がレール14に乗って往復運動するようになっている。
【0041】本例の往復式電気接続装置では、U字状に曲げられたフラットケーブル2がその幅方向の面を横向きにして配置され、このU字状のフラットケーブル2の内面には幅方向に円弧状に湾曲され弾性ベルト6が添わされ、該弾性ベルト6の両端は固定部7でフラットケーブル2に固定されている。フラットケーブル2の両固定部7には該フラットケーブル2の最小曲げ半径を確保するカール部8aを有する弾性舌片8がそれぞれ設けられている。固定部7は、絶縁ケース15内の溝16に弾性舌片8のフック部8bと弾性ベルト6のフック部6aとを嵌めてこれら弾性舌片8の端部と弾性ベルト6の端部とを重ねて収容し、その上にフラットケーブル2の直交折曲げ部2aを重ねて収容し、その上に絶縁蓋17を重ねてネジ18で絶縁ケース15に固定した構造になっている。このような縦向きのフラットケーブル2と弾性ベルト6の下には、水平向きの滑性シートよりなるスライドガイド9が配置されている。
【0042】各構成部材は、第1例と同様のもので構成されている。
【0043】このような構造でも、第1例と同様の効果を得ることができる。また、このタイプの装置で、U字状のフラットケーブル2の内面に弾性ベルト6が添わされていると、U字状で上側になったフラットケーブル2が重力で垂れるのを弾性ベルト6で支えることができる。
【0044】図11は、本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第3例を示したものである。
【0045】本例の往復式電気接続装置は、図1に示す第1例の往復式電気接続装置の改良例を示したものである。本例の往復式電気接続装置では、幅方向の面を縦向きにして配置されたフラットケーブル2と弾性ベルト6の上下に水平向きの滑性シートよりなるスライドガイド9が配置されている。本例のスライドガイド9は、鉄板,アルミ板,プラスチック板からなるガイドレール5の内面に貼付けて設けられている。また、スライドガイド9は、ガイドレール5の内面にフッ素樹脂等をコーティングすることにより設けることもできる。本例でも各構成部材は、第1例と同様のもので構成されている。
【0046】このように幅方向の面を縦向きにして配置されたフラットケーブル2と弾性ベルト6の上下に水平向きの滑性シートよりなるスライドガイド9を配置すると、往復移動時にフラットケーブル2と弾性ベルト6とが相互に幅方向にずれるのを防止することができる。
【0047】なお、スライドガイド9は図示のようにフィルム状のものに限定されるものではなく、図12に示すように棒状のものを長手方向に沿って複数条配置することもできる。
【0048】図13は、本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第4例を示したものである。
【0049】本例の往復式電気接続装置は、図7に示す第2例の往復式電気接続装置の改良例を示したものである。本例の往復式電気接続装置では、幅方向の面を横向きにして配置されたフラットケーブル2と弾性ベルト6の左右に縦向きの滑性板よりなるスライドガイド9が配置されている。本例でも各構成部材は、第1例と同様のもので構成されている。
【0050】このように幅方向の面を横向きにして配置されたフラットケーブル2と弾性ベルト6の左右に縦向きの滑性板よりなるスライドガイド9を配置すると、往復移動時にフラットケーブル2と弾性ベルト6とが相互に幅方向にずれるのを防止することができる。
【0051】図14(A)(B)は、本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第5例を示したものである。
【0052】本例の往復式電気接続装置では、図14(A)に示すようにフラットケーブル2の内面等の片面に弾性ベルト6が貼付けられるか、図14(B)に示すようにフラットケーブル2の両面に弾性ベルト6が貼付けられている。
【0053】このように弾性ベルト6をフラットケーブル2に貼り付けると、弾性ベルト6がフラットケーブル2からずれることがなくなり、弾性ベルト6によるフラットケーブル2の座屈防止を確実に図ることができる。
【0054】図15(A)(B)は、本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第6例を示したものである。
【0055】本例の往復式電気接続装置では、滑性シートよりなるスライドガイド9とガイドレール5との間に、発泡材,不織布,ゴム等のクッション層19が設けられている。
【0056】このようにスライドガイド9の下にクッション層19を設けると、フラットケーブル2と弾性ベルト6との滑り音を低減でき、また機械の振動によるフラットケーブル2と弾性ベルト6との踊り音やビビリ音を低減できる。
【0057】なお、弾性ベルト6の幅方向の湾曲形状は、図3に示す円弧状の構造に限定されるものではなく、図16に示すような台形状等の構造でもよい。
【0058】図17は、本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第7例を示したものである。本例も、プリンターに用いられる往復式電気接続装置に本発明を適用した例を示したものである。
【0059】本例の往復式電気接続装置では、フラットケーブル2と弾性ベルト6はプリンターヘッド部12側では共通の固定部7でプリンターヘッド部12に固定されているが、プリンターヘッド部12とは反対側ではこれらフラットケーブル2と弾性ベルト6は別個の固定部7A,7Bで固定相手に固定されている。フラットケーブル2の固定部7Aに図示のように弾性舌片8が設けられている。
【0060】このような構造でも、図7に示した例と同様な効果を得ることができる。
【0061】図18は、本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第8例を示したものである。
【0062】本例の往復式電気接続装置では、フラットケーブル2と弾性ベルト6とを組立て後に長さの微調整ができるようにした例を示したものである。
【0063】この場合、フラットケーブル2はその途中の部分が固定部7の第1のフレーム20に固定され、その固定箇所に弾性舌片8が設けられている。該第1のフレーム20には、フラットケーブル2の長さを可変する方向に沿って長孔21が設けられ、該長孔21に通されたネジ22で固定相手に固定されている。一方、弾性ベルト6は、その端部が固定部7の第2のフレーム23に固定されている。該第2のフレーム23には、弾性ベルト6の長さを可変する方向に沿って長孔24が設けられ、該長孔24に通されたネジ25で固定相手である第1のフレーム20に固定されている。
【0064】このような構造の往復式電気接続装置では、組立て後にフラットケーブル2の長さの微調整が必要になった場合には、ネジ22を緩めて第1のフレーム20を長孔21の範囲で移動すればよい。また、組立て後に弾性ベルト6の長さの微調整が必要になった場合には、ネジ25を緩めて第2のフレーム23を長孔24の範囲で移動すればよい。
【0065】
【発明の効果】本発明に係る往復式電気接続装置においては、フラットケーブルに弾性ベルトを添わせているので、U字状に曲げられたフラットケーブルが該弾性ベルトで補強され、往復運動時にフラットケーブルが座屈されるのを防止することができる。従って、本発明によれば、簡単で、低コストな構造でありながら、故障を防止できる往復式電気接続装置を提供することができる。
【0066】この場合、弾性ベルトをフラットケーブルの内面に添わせると、U字状に曲げられたフラットケーブルの内面を弾性ベルトが支えて、往復運動時にフラットケーブルが座屈されるのを確実に防止することができる。
【0067】また、フラットケーブルの両面に弾性ベルトを配置すると、往復運動時にフラットケーブルが座屈されるのをより確実に防止することができる。
【0068】また、弾性ベルトをフラットケーブルに貼り付けると、弾性ベルトがフラットケーブルからずれることがなくなり、弾性ベルトによるフラットケーブルの座屈防止を確実に図ることができる。
【0069】また、弾性ベルトをその幅方向に湾曲させると、該弾性ベルトの強度が増し、直線部での座屈を防止でき、また該弾性ベルトの薄型化を図ることができる。
【0070】また、フラットケーブルと弾性ベルトの幅方向の両側に、これらの往復運動時にガイドするスライドガイドを配置すると、フラットケーブルと弾性ベルトの往復運動をスムーズに行わせることができると共にフラットケーブルに弾性ベルトが貼り付けられていない場合には両者の幅方向のずれを防止することができる。
【0071】また、フラットケーブルの固定部に、該フラットケーブルの最小曲げ半径を確保するカール部を有する弾性舌片を設けると、該フラットケーブルがその最小曲げ半径より小さく曲げられるのを該弾性舌片のカール部で確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第1例を示した斜視図である。
【図2】第1例で用いているフラットケーブルの横断面図である。
【図3】第1例で用いている弾性ベルトの斜視図である。
【図4】第1例で用いている弾性ベルトのU字状曲がり部分の斜視図である。
【図5】(A)は図4のA−A線断面図、(B)は図4のB−B線断面図である。
【図6】第1例で用いている弾性舌片のカール部での効果を示す説明図である。
【図7】本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第2例を示した側面図である。
【図8】図7のC−C線断面図である。
【図9】第2例で用いている往復式電気接続装置の固定部とプリンターヘッド部との接続構造を示す一部縦断側面図である。
【図10】第2例で用いている固定部の分解斜視図である。
【図11】本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第3例を示した横断面図である。
【図12】スライドガイドの他の例を示す斜視図である。
【図13】本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第4例を示した横断面図である。
【図14】(A)(B)は本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第5例の2種の構造を示した横断面図である。
【図15】本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第6例を示した縦断面図である。
【図16】弾性ベルトの他の例を示す斜視図である。
【図17】本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第7例を示した側面図である。
【図18】本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第8例を示した要部側面図である。
【図19】従来のカールコードを用いた往復式電気接続装置の側面図である。
【図20】従来のフラットケーブルを用いた往復式電気接続装置の斜視図である。
【図21】従来のコードやケーブルとその内面を支えるチェーンとこれらを支えるレールとを用いた往復式電気接続装置の斜視図である。
【図22】従来のフラットケーブルを用いた往復式電気接続装置の座屈を招くうねり状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 カールコード
2 フラットケーブル
2a 直交折曲げ部
3 コードやケーブル
4 チェーン
5 レール
6 弾性ベルト
6a フック部
7 固定部
8 弾性舌片
8a カール部
8b フック部
9 スライドガイド
10 導体
11 平型絶縁層
12 プリンターヘッド部
13 ローラ
14 レール
15 絶縁ケース
16 溝
17 絶縁蓋
18 ネジ
19 クッション層
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、往復運動する機器、例えば工作機械,ロボット,クレーン,プリンタ,複写機,カメラ等に電力や電気信号を伝達する往復式電気接続装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の往復式電気接続装置としては、次のようなタイプのものがあった。
【0003】(A)図19に示すようなカールコード1を用いたもの。
【0004】(B)図20に示すようなU字状に曲げたフラットケーブル2を用いたもの。
【0005】(C)図21に示すようにU字状に曲げたコードやケーブル3と、その内面を支えるチェーン4と、これらの下面を支えるレール5とからなるもの。
【0006】(D)コードやケーブルをリールで巻取る構造のもの。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述した往復式電気接続装置では、次のような問題点があった。
【0008】(a)図19に示すようなカールコード1を用いた往復式電気接続装置では、カールコード1が細いので、回路数の少ないコードには適用できるが、多回路や大電流用としては不向きである。
【0009】(b)図20に示すようなU字状に曲げたフラットケーブル2を用いた往復式電気接続装置では、自由屈曲タイプのため往復運動距離が長いと、図22に示すようになって座屈する。
【0010】(c)図21に示すようなU字状に曲げたコードやケーブル3と、その内面を支えるチェーン4と、これらを支えるレール5とから往復式電気接続装置では、片方にしか曲がらない特殊なチェーン4が必要になり、機構が複雑で、コスト高になる。
【0011】(d)コードやケーブルをリールで巻取る構造の往復式電気接続装置では、ゼンマイバネでリールを回転させるか、モータでリールを回転させる必要があり、コスト高になる。
【0012】本発明の目的は、簡単で、低コストな構造でありながら、故障を防止できる往復式電気接続装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、フラットケーブルをU字状に曲げてその屈曲を利用して往復運動する機器に電力や電気信号を伝達する往復式電気接続装置に係るものである。
【0014】本発明に係る往復式電気接続装置においては、フラットケーブルに弾性ベルトが添わされていることを特徴とする。
【0015】このようにフラットケーブルに弾性ベルトを添わせると、U字状に曲げられたフラットケーブルが該弾性ベルトで補強され、往復運動時にフラットケーブルが座屈されるのを防止することができる。
【0016】また、弾性ベルトは少なくともフラットケーブルの内面に添わせることが好ましい。
【0017】こように弾性ベルトをフラットケーブルの内面に添わせると、U字状に曲げられたフラットケーブルの内面を弾性ベルトが支えて、往復運動時にフラットケーブルが座屈されるのを確実に防止することができる。
【0018】また、弾性ベルトはフラットケーブルの両面に添わせることができる。
【0019】このようにフラットケーブルの両面に弾性ベルトを配置すると、往復運動時にフラットケーブルが座屈されるのをより確実に防止することができる。
【0020】また、弾性ベルトはフラットケーブルに貼り付けることができる。
【0021】このように弾性ベルトをフラットケーブルに貼り付けると、弾性ベルトがフラットケーブルからずれることがなくなり、弾性ベルトによるフラットケーブルの座屈防止を確実に図ることができる。
【0022】また、弾性ベルトはその幅方向に湾曲することが好ましい。
【0023】このように弾性ベルトをその幅方向に湾曲させると、該弾性ベルトの強度が増し、直線部での座屈を防止でき、また該弾性ベルトの薄型化を図ることができる。
【0024】また、フラットケーブルと弾性ベルトの幅方向の両側に、これらの往復運動時にガイドするスライドガイドを配置することが好ましい。
【0025】このようにフラットケーブルと弾性ベルトの幅方向の両側に、これらの往復運動時にガイドするスライドガイドを配置すると、フラットケーブルと弾性ベルトの往復運動をスムーズに行わせることができると共にフラットケーブルに弾性ベルトが貼り付けられていない場合には両者の幅方向のずれを防止することができる。
【0026】また、フラットケーブルの固定部には該フラットケーブルの最小曲げ半径を確保するカール部を有する弾性舌片を設けることが好ましい。
【0027】このようにフラットケーブルの固定部に、該フラットケーブルの最小曲げ半径を確保するカール部を有する弾性舌片を設けると、該フラットケーブルがその最小曲げ半径より小さく曲げられるのを該弾性舌片のカール部で確実に防止することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1〜図3は、本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第1例を示したものである。
【0029】本例の往復式電気接続装置においては、U字状に曲げられたフラットケーブル2がその幅方向の面を縦向きにして配置され、このU字状のフラットケーブル2の内面には弾性ベルト6が添わされ、該弾性ベルト6の両端は固定部7でフラットケーブル2に固定されている。該弾性ベルト6は、図3に示すようにその幅方向に円弧状に湾曲されている。フラットケーブル2の各固定部7には、該フラットケーブル2の最小曲げ半径を確保するカール部8aを有する弾性舌片8がそれぞれ設けられている。このような縦向きのフラットケーブル2と弾性ベルト6の下には、水平向きの滑性シートよりなるスライドガイド9が配置されている。
【0030】フラットケーブル2は、図2に示すように並設された複数条の導体10が共通のプラスチック等の平型絶縁層11で一括被覆された構造になっている。
【0031】弾性ベルト6は、例えばリン青銅,ベリリウム銅,鋼帯,銅チタン合金のような弾力と繰り返し曲げ耐力に富む金属材料か、ガラスファイバーやカーボンで補強されたフラスチックフィルムで形成されていることが望ましい。
【0032】弾性舌片8も弾性ベルト6と同様の材質か、ポリアミド,ポリアセタール,ポリイミド等の強度と耐熱性をもつプラスチックを薄く舌片状に加工したものを用いることが好ましい。
【0033】スライドガイド9は、テトラフロロエチレン,高密度ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリアミド等の滑り易いプラスチック材料の他に、シリコンコーティング,テトラフロロエチレンコーティング等の表面処理をした金属やプラスチック材料で形成することが好ましい。
【0034】このようにフラットケーブル2に弾性ベルト6を添わせると、U字状に曲げられたフラットケーブル2が該弾性ベルト6で補強され、往復運動時にフラットケーブル2が座屈されるのを防止することができる。
【0035】また、弾性ベルト6を特にフラットケーブル2の内面に添わせると、U字状に曲げられたフラットケーブル2の内面を弾性ベルト6が支えて、往復運動時にフラットケーブル2が座屈されるのを確実に防止することができる。
【0036】また、弾性ベルト6がその幅方向に湾曲されていると、該弾性ベルト6の強度が増し、直線部での座屈を防止でき、また該弾性ベルト6の薄型化を図ることができる。幅方向に湾曲された弾性ベルト6は、直線部では図4及び図5(A)に示すように湾曲されているが、U字状に曲げられた部分では図4及び図5(B)に示すように直線状になっている。
【0037】また、縦向きのフラットケーブル2と弾性ベルト6の下面を受けるようにスライドガイド9を配置すると、フラットケーブル2と弾性ベルト6のエッジのこすれを防止でき、フラットケーブル2と弾性ベルト6の往復運動をスムーズに行わせることができると共にフラットケーブル2と弾性ベルト6が幅方向にずれるを防止することができる。
【0038】また、フラットケーブル2の両固定部7に、該フラットケーブル2の最小曲げ半径を確保するカール部8aを有する弾性舌片8をそれぞれ設けると、図6R>6に示すようにフラットケーブル2がその最小曲げ半径Rより小さく曲げられるのを、該弾性舌片8のカール部8aで確実に防止することができる。
【0039】図7〜図10は、本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第2例を示したものである。
【0040】本例は、プリンターに用いられる往復式電気接続装置の例を示したものである。プリンターヘッド部12は、そのローラ13がレール14に乗って往復運動するようになっている。
【0041】本例の往復式電気接続装置では、U字状に曲げられたフラットケーブル2がその幅方向の面を横向きにして配置され、このU字状のフラットケーブル2の内面には幅方向に円弧状に湾曲され弾性ベルト6が添わされ、該弾性ベルト6の両端は固定部7でフラットケーブル2に固定されている。フラットケーブル2の両固定部7には該フラットケーブル2の最小曲げ半径を確保するカール部8aを有する弾性舌片8がそれぞれ設けられている。固定部7は、絶縁ケース15内の溝16に弾性舌片8のフック部8bと弾性ベルト6のフック部6aとを嵌めてこれら弾性舌片8の端部と弾性ベルト6の端部とを重ねて収容し、その上にフラットケーブル2の直交折曲げ部2aを重ねて収容し、その上に絶縁蓋17を重ねてネジ18で絶縁ケース15に固定した構造になっている。このような縦向きのフラットケーブル2と弾性ベルト6の下には、水平向きの滑性シートよりなるスライドガイド9が配置されている。
【0042】各構成部材は、第1例と同様のもので構成されている。
【0043】このような構造でも、第1例と同様の効果を得ることができる。また、このタイプの装置で、U字状のフラットケーブル2の内面に弾性ベルト6が添わされていると、U字状で上側になったフラットケーブル2が重力で垂れるのを弾性ベルト6で支えることができる。
【0044】図11は、本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第3例を示したものである。
【0045】本例の往復式電気接続装置は、図1に示す第1例の往復式電気接続装置の改良例を示したものである。本例の往復式電気接続装置では、幅方向の面を縦向きにして配置されたフラットケーブル2と弾性ベルト6の上下に水平向きの滑性シートよりなるスライドガイド9が配置されている。本例のスライドガイド9は、鉄板,アルミ板,プラスチック板からなるガイドレール5の内面に貼付けて設けられている。また、スライドガイド9は、ガイドレール5の内面にフッ素樹脂等をコーティングすることにより設けることもできる。本例でも各構成部材は、第1例と同様のもので構成されている。
【0046】このように幅方向の面を縦向きにして配置されたフラットケーブル2と弾性ベルト6の上下に水平向きの滑性シートよりなるスライドガイド9を配置すると、往復移動時にフラットケーブル2と弾性ベルト6とが相互に幅方向にずれるのを防止することができる。
【0047】なお、スライドガイド9は図示のようにフィルム状のものに限定されるものではなく、図12に示すように棒状のものを長手方向に沿って複数条配置することもできる。
【0048】図13は、本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第4例を示したものである。
【0049】本例の往復式電気接続装置は、図7に示す第2例の往復式電気接続装置の改良例を示したものである。本例の往復式電気接続装置では、幅方向の面を横向きにして配置されたフラットケーブル2と弾性ベルト6の左右に縦向きの滑性板よりなるスライドガイド9が配置されている。本例でも各構成部材は、第1例と同様のもので構成されている。
【0050】このように幅方向の面を横向きにして配置されたフラットケーブル2と弾性ベルト6の左右に縦向きの滑性板よりなるスライドガイド9を配置すると、往復移動時にフラットケーブル2と弾性ベルト6とが相互に幅方向にずれるのを防止することができる。
【0051】図14(A)(B)は、本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第5例を示したものである。
【0052】本例の往復式電気接続装置では、図14(A)に示すようにフラットケーブル2の内面等の片面に弾性ベルト6が貼付けられるか、図14(B)に示すようにフラットケーブル2の両面に弾性ベルト6が貼付けられている。
【0053】このように弾性ベルト6をフラットケーブル2に貼り付けると、弾性ベルト6がフラットケーブル2からずれることがなくなり、弾性ベルト6によるフラットケーブル2の座屈防止を確実に図ることができる。
【0054】図15(A)(B)は、本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第6例を示したものである。
【0055】本例の往復式電気接続装置では、滑性シートよりなるスライドガイド9とガイドレール5との間に、発泡材,不織布,ゴム等のクッション層19が設けられている。
【0056】このようにスライドガイド9の下にクッション層19を設けると、フラットケーブル2と弾性ベルト6との滑り音を低減でき、また機械の振動によるフラットケーブル2と弾性ベルト6との踊り音やビビリ音を低減できる。
【0057】なお、弾性ベルト6の幅方向の湾曲形状は、図3に示す円弧状の構造に限定されるものではなく、図16に示すような台形状等の構造でもよい。
【0058】図17は、本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第7例を示したものである。本例も、プリンターに用いられる往復式電気接続装置に本発明を適用した例を示したものである。
【0059】本例の往復式電気接続装置では、フラットケーブル2と弾性ベルト6はプリンターヘッド部12側では共通の固定部7でプリンターヘッド部12に固定されているが、プリンターヘッド部12とは反対側ではこれらフラットケーブル2と弾性ベルト6は別個の固定部7A,7Bで固定相手に固定されている。フラットケーブル2の固定部7Aに図示のように弾性舌片8が設けられている。
【0060】このような構造でも、図7に示した例と同様な効果を得ることができる。
【0061】図18は、本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第8例を示したものである。
【0062】本例の往復式電気接続装置では、フラットケーブル2と弾性ベルト6とを組立て後に長さの微調整ができるようにした例を示したものである。
【0063】この場合、フラットケーブル2はその途中の部分が固定部7の第1のフレーム20に固定され、その固定箇所に弾性舌片8が設けられている。該第1のフレーム20には、フラットケーブル2の長さを可変する方向に沿って長孔21が設けられ、該長孔21に通されたネジ22で固定相手に固定されている。一方、弾性ベルト6は、その端部が固定部7の第2のフレーム23に固定されている。該第2のフレーム23には、弾性ベルト6の長さを可変する方向に沿って長孔24が設けられ、該長孔24に通されたネジ25で固定相手である第1のフレーム20に固定されている。
【0064】このような構造の往復式電気接続装置では、組立て後にフラットケーブル2の長さの微調整が必要になった場合には、ネジ22を緩めて第1のフレーム20を長孔21の範囲で移動すればよい。また、組立て後に弾性ベルト6の長さの微調整が必要になった場合には、ネジ25を緩めて第2のフレーム23を長孔24の範囲で移動すればよい。
【0065】
【発明の効果】本発明に係る往復式電気接続装置においては、フラットケーブルに弾性ベルトを添わせているので、U字状に曲げられたフラットケーブルが該弾性ベルトで補強され、往復運動時にフラットケーブルが座屈されるのを防止することができる。従って、本発明によれば、簡単で、低コストな構造でありながら、故障を防止できる往復式電気接続装置を提供することができる。
【0066】この場合、弾性ベルトをフラットケーブルの内面に添わせると、U字状に曲げられたフラットケーブルの内面を弾性ベルトが支えて、往復運動時にフラットケーブルが座屈されるのを確実に防止することができる。
【0067】また、フラットケーブルの両面に弾性ベルトを配置すると、往復運動時にフラットケーブルが座屈されるのをより確実に防止することができる。
【0068】また、弾性ベルトをフラットケーブルに貼り付けると、弾性ベルトがフラットケーブルからずれることがなくなり、弾性ベルトによるフラットケーブルの座屈防止を確実に図ることができる。
【0069】また、弾性ベルトをその幅方向に湾曲させると、該弾性ベルトの強度が増し、直線部での座屈を防止でき、また該弾性ベルトの薄型化を図ることができる。
【0070】また、フラットケーブルと弾性ベルトの幅方向の両側に、これらの往復運動時にガイドするスライドガイドを配置すると、フラットケーブルと弾性ベルトの往復運動をスムーズに行わせることができると共にフラットケーブルに弾性ベルトが貼り付けられていない場合には両者の幅方向のずれを防止することができる。
【0071】また、フラットケーブルの固定部に、該フラットケーブルの最小曲げ半径を確保するカール部を有する弾性舌片を設けると、該フラットケーブルがその最小曲げ半径より小さく曲げられるのを該弾性舌片のカール部で確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第1例を示した斜視図である。
【図2】第1例で用いているフラットケーブルの横断面図である。
【図3】第1例で用いている弾性ベルトの斜視図である。
【図4】第1例で用いている弾性ベルトのU字状曲がり部分の斜視図である。
【図5】(A)は図4のA−A線断面図、(B)は図4のB−B線断面図である。
【図6】第1例で用いている弾性舌片のカール部での効果を示す説明図である。
【図7】本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第2例を示した側面図である。
【図8】図7のC−C線断面図である。
【図9】第2例で用いている往復式電気接続装置の固定部とプリンターヘッド部との接続構造を示す一部縦断側面図である。
【図10】第2例で用いている固定部の分解斜視図である。
【図11】本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第3例を示した横断面図である。
【図12】スライドガイドの他の例を示す斜視図である。
【図13】本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第4例を示した横断面図である。
【図14】(A)(B)は本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第5例の2種の構造を示した横断面図である。
【図15】本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第6例を示した縦断面図である。
【図16】弾性ベルトの他の例を示す斜視図である。
【図17】本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第7例を示した側面図である。
【図18】本発明に係る往復式電気接続装置の実施の形態の第8例を示した要部側面図である。
【図19】従来のカールコードを用いた往復式電気接続装置の側面図である。
【図20】従来のフラットケーブルを用いた往復式電気接続装置の斜視図である。
【図21】従来のコードやケーブルとその内面を支えるチェーンとこれらを支えるレールとを用いた往復式電気接続装置の斜視図である。
【図22】従来のフラットケーブルを用いた往復式電気接続装置の座屈を招くうねり状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 カールコード
2 フラットケーブル
2a 直交折曲げ部
3 コードやケーブル
4 チェーン
5 レール
6 弾性ベルト
6a フック部
7 固定部
8 弾性舌片
8a カール部
8b フック部
9 スライドガイド
10 導体
11 平型絶縁層
12 プリンターヘッド部
13 ローラ
14 レール
15 絶縁ケース
16 溝
17 絶縁蓋
18 ネジ
19 クッション層
【特許請求の範囲】
【請求項1】 フラットケーブルをU字状に曲げてその屈曲を利用して往復運動する機器に電力や電気信号を伝達する往復式電気接続装置において、前記フラットケーブルに弾性ベルトが添わされていることを特徴とする往復式電気接続装置。
【請求項2】 前記弾性ベルトは少なくとも前記フラットケーブルの内面に添わされていることを特徴とする請求項1に記載の往復式電気接続装置。
【請求項3】 前記弾性ベルトは前記フラットケーブルの両面に添わされていることを特徴とする請求項1に記載の往復式電気接続装置。
【請求項4】 前記弾性ベルトは前記フラットケーブルに貼り付けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の往復式電気接続装置。
【請求項5】 前記弾性ベルトはその幅方向に湾曲されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の往復式電気接続装置。
【請求項6】 前記フラットケーブルと前記弾性ベルトの幅方向の両側にはこれらの往復運動時にガイドするスライドガイドが配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の往復式電気接続装置。
【請求項7】 前記フラットケーブルの固定部には該フラットケーブルの最小曲げ半径を確保するカール部を有する弾性舌片が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の往復式電気接続装置。
【請求項1】 フラットケーブルをU字状に曲げてその屈曲を利用して往復運動する機器に電力や電気信号を伝達する往復式電気接続装置において、前記フラットケーブルに弾性ベルトが添わされていることを特徴とする往復式電気接続装置。
【請求項2】 前記弾性ベルトは少なくとも前記フラットケーブルの内面に添わされていることを特徴とする請求項1に記載の往復式電気接続装置。
【請求項3】 前記弾性ベルトは前記フラットケーブルの両面に添わされていることを特徴とする請求項1に記載の往復式電気接続装置。
【請求項4】 前記弾性ベルトは前記フラットケーブルに貼り付けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の往復式電気接続装置。
【請求項5】 前記弾性ベルトはその幅方向に湾曲されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の往復式電気接続装置。
【請求項6】 前記フラットケーブルと前記弾性ベルトの幅方向の両側にはこれらの往復運動時にガイドするスライドガイドが配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の往復式電気接続装置。
【請求項7】 前記フラットケーブルの固定部には該フラットケーブルの最小曲げ半径を確保するカール部を有する弾性舌片が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の往復式電気接続装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開平9−56046
【公開日】平成9年(1997)2月25日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平7−204498
【出願日】平成7年(1995)8月10日
【出願人】(000005290)古河電気工業株式会社 (4,457)
【公開日】平成9年(1997)2月25日
【国際特許分類】
【出願日】平成7年(1995)8月10日
【出願人】(000005290)古河電気工業株式会社 (4,457)
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