後輪駆動車両
【目的】 ミッドシップ車両において、シート後方に隣接して配置した駆動系の占める車体前後方向長さを短縮する後輪駆動車両を提供する。
【構成】 後席2とトランクルーム3との間に配置する駆動系4は、エンジン5、トランスミッション6、デファレンシャルギヤ7を有し、エンジン5は出力軸5aを車幅方向に向けた横置きとし、またシリンダボアを上下方向に向けた立設状態で搭載する。後方に隣接してトランスミッション6を配置する。出力軸6bは中空シャフトで構成し、直結されたデファレンシャルギヤ7から延びる後輪駆動軸8が中空シャフト6bを貫通する。エンジン5は、シリンダヘッド10の頂面10aに吸気ポートが開口したヘッド吸気式とし、吸気マニホールド20は、一旦後方に延びた後下方に向けて屈曲する形状とし、上方域にエアクリーナ22を配置する。
【構成】 後席2とトランクルーム3との間に配置する駆動系4は、エンジン5、トランスミッション6、デファレンシャルギヤ7を有し、エンジン5は出力軸5aを車幅方向に向けた横置きとし、またシリンダボアを上下方向に向けた立設状態で搭載する。後方に隣接してトランスミッション6を配置する。出力軸6bは中空シャフトで構成し、直結されたデファレンシャルギヤ7から延びる後輪駆動軸8が中空シャフト6bを貫通する。エンジン5は、シリンダヘッド10の頂面10aに吸気ポートが開口したヘッド吸気式とし、吸気マニホールド20は、一旦後方に延びた後下方に向けて屈曲する形状とし、上方域にエアクリーナ22を配置する。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、後輪駆動車両に関し、より詳しくは、後輪駆動軸の近傍にエンジンを搭載したミッドシップ車に関する。
【0002】
【従来の技術】車両、特に乗用車にあっては、エンジンの搭載位置によって3つのタイプに分類される。第1のタイプは前車軸よりも前方側にエンジンを搭載したフロントエンジンである。第2のタイプは後車軸よりも後方側にエンジンを搭載したリヤエンジンである。第3のタイプは前後の車軸間にエンジンを搭載したミッドシップである。
【0003】フロントエンジン及びリヤエンジンの両タイプは、大きなキャビンを形成できるため、いわゆるファミリーカーに採用されている。他方、ミッドシップタイプは、キャビンスペースが犠牲になるものの旋回性等の運動性能に優れるため、スポーツ車等の特殊な車両に採用されている。特開昭60−85027号公報あるいはフランス国特許第1,518,295 号には、ミッドシップタイプとした乗用車の開示がある。これら各公報に開示のミッドシップ車について説明すると、これら車両にあっては、共にシートの後方、より詳しくはシートと後輪駆動軸との間にエンジンが搭載されて、前者(特開昭60−85027号)にあっては、エンジンが、そのシリンダボアの軸線を上下方向に向けた立設姿勢で配置され、後者にあっては、シリンダボアの軸線を前後方向に向けた傾倒姿勢で配置されている。
【0004】
【課題を解決するための問題点】ところで、ミッドシップ車において、その運動性能を確保するには、ホイールベース(前車軸と後車軸との間の間隔)の大きさが問題となる。すなわち、ミッドシップ車にあっては、ホイールベース間に、キャビンと、エンジン搭載空間とを確保しなければならないが、エンジン等の占める空間の車体前後方向長さが大きいときには、キャビンの前後長を短縮することが必要となる。換言すれば、キャビンの前後長を一定としたときに、エンジン等の占める空間の車体前後方向長さが大きいときには、その分ホイールベースが拡大することとなって、ミッドシップ車の持ち味が希薄化することになる。
【0005】そこで、本発明の目的は、ミッドシップ車において、エンジン等の駆動系の占める空間の車体前後方向長さを短縮するようにした後輪駆動車両を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる技術的課題を達成すべく、本発明のうち第1の発明にあっては、後輪駆動軸よりも前方に位置するシートと後輪駆動軸との間にエンジンを搭載した後輪駆動車両を前提として、前記エンジンは、その出力軸が車幅方向に向けて配置された横置きエンジンとされ、且つシリンダボアの軸線を上下方向に向けた立設姿勢で配置され、更に、前記エンジンは、その吸気ポートがシリンダヘッドの頂面に開口するヘッド吸気式のエンジンとされている構成としてある。
【0007】また、本発明のうち第2の発明にあっては、後輪駆動軸よりも前方に位置し、左右に間隔をおいて配設された左右のシートと、該左右のシートよりも後方且つ後輪駆動軸よりも前方に配設されたエンジンと、を有し、前記エンジンは、その出力軸が車幅方向に向けて配置された横置きエンジンとされ、且つシリンダボアの軸線を上下方向に向けた立設姿勢で配置されて、該エンジンの前側側面に排気マニホールドが接続され、該排気マニホールドは前方に向けて延び、前記左右のシートで挟まれた位置で集合されて共通排気管に接続されている構成としてある。
【0008】本発明のうち第3の発明にあっては、後輪駆動軸よりも前方に位置するシートと後輪駆動軸との間に搭載されたエンジンを有し、該エンジンは、その出力軸が車幅方向に向けて配置された横置きエンジンとされ、且つシリンダボアの軸線を上下方向に向けた立設姿勢で配置され、前記エンジンの後方に隣接してトランスミッションが配設され、該トランスミッションは、その入力軸と出力軸とを車幅方向に向けて配置されて、該トランスミッションのケーシングを貫通して前記後輪駆動軸が延びている構成としてある。
【0009】
【作用】本発明のうち第1の発明においては、吸気ポートをシリンダヘッドの頂面に開口するヘッド吸気式のエンジンとしてあるため、吸気ポートをエンジンの側面に開口する通常のエンジンの場合に比べて、吸気系を含むエンジンの車体前後方向長さを短縮することが可能になる。
【0010】また、本発明のうち第2の発明においては、排気マニホールドが左右のシート間に位置することになるため、排気系を含むエンジンがシート後方において占める空間の車体前後方向長さを、その分、短縮化することが可能になる。また、本発明のうち第3の発明においては、エンジンとトランスミッションとを共に横置きとし、このトランスミッションのケーシングを貫通して後輪駆動軸を配設してあるため、後輪駆動軸をトランスミッションのケーシングから離れて配置させた場合に比べてエンジンと後輪駆動軸との間の車体前後方向長さを短縮化することが可能となる。
【0011】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付した図面に基づいて説明する。図1乃至図3は本発明の第1実施例を示すものである。図2に示す符号1は自動車で、この自動車1は、後席2の後方にトランクルーム3を備えたセダンタイプの車両とされて、後席2とトランクルーム3との間にエンジン等の駆動系4が搭載されている。
【0012】駆動系4は、図1にも示すように、エンジン5、トランスミッション6、デファレンシャルギヤ7で概略構成され、デファレンシャルギヤ7で分配された出力は、左右の後輪駆動軸8R、8Lを介して、夫々、左右の後輪9R、9Lに伝達される。駆動系4について、その配置関係を説明すると、駆動系4は、エンジン5を前に、トランスミッション6を後にした配置とされ、トランスミッション6の出力軸と同軸にデファレンシャルギヤ7が配置されている。ここに、エンジン5は、6つの気筒(図示せず)を直列に配した直列6気筒エンジンとされ、またその出力軸5aを車幅方向に向けて配置した横置きエンジンとされている。また、エンジン5は、図1から明らかなように、後席2に沿って起立させた立設状態で搭載されている。つまり、横置きのエンジン5は、図外のシリンダボアの軸線を上下方向に向けて、より詳しくは下端に比べて上端を若干後方に位置させた僅かな傾斜姿勢で後席2の後方に隣接して配置されている。そして、エンジン5は、ここではシリンダヘッド10を上に、シリンダブロック11を下にして配設され、トランスミッション6は、シリンダブロック11に隣接してシリンダヘッド10の下方域に配設されている。
【0013】ちなみに、理解を助けるために、駆動系4のスケルトンを図3に示す。同図において、符号13はクラッチで、エンジン出力は、クラッチ13及びギヤ列14を介して、トランスミッション6の入力軸6aに入力され、このトランスミッション6で変速された後に出力軸6bからデファレンシャルギヤ7に伝達される。そして、トランスミッション6の出力軸6bは中空シャフトで構成され、この中空シャフト6bに対してデファレンシャルギヤ7が直結されて、デファレンシャルギヤ7から延出する一方の後輪駆動軸8Rが上記中空シャフト6bを貫通して延びる構成とされている。すなわち、デファレンシャルギヤ7をトランスミッション6の出力軸6bと同軸に配設する構成になっている。
【0014】エンジン5の吸気系について説明すると、エンジン5は、シリンダヘッド10の頂面10aに吸気ポート(図示せず)を開口したヘッド吸気式エンジンとされている。そして吸気ポートに接続した吸気マニホールド20は後方に延びた後に下方に向けて屈曲する形状を有し、吸気マニホールド20の上流端は、車幅方向に延びるサージタンク21に接続されている。そしてサージタンク21よりも上流側の吸気系部品は、その一部の図示を省略したが、車体前方側に向けて延びて、後席2の後方に隣接して配置された、つまりシリンダヘッド10の上方域に配設されたエアクリーナ22に接続されている。
【0015】エンジン5の排気系25は、上流側から下流側に向けて、順に、排気マニホールド26、2つのプリ触媒コンバータ27、主触媒コンバータ28、サイレンサー29で構成されている。ここに、排気マニホールド26は、エンジン5の後側側面に接続され、トランスミッション6の上方を後方に向けて延びて、トランスミッション6の直後方で2つのプリ触媒コンバータ27に接続されている。そして、主触媒コンバータ28とサイレンサー29は、車体後端部について、主触媒コンバータ28が一側(ここでは左側)に配置され、サイレンサー29が他側(ここでは右側)に配置されて、これら排気系25の各要素は排気管30、31により接続されている。これにより、駆動系4の後方域は、下方に向けて開放した大きな空間が形成されている。そして、この空間を利用すべく、図1、図2に仮想線32で示す箇所は、トランクルーム3のフロアをほぼ最底地上高まで下げたものとなっており、これにより上下高さの大きい荷物を積み込めるようにしてある。尚、図1、図2に示す符号35は車体フレームである。
【0016】本実施例によれば、図1から明らかなように、後席2とトランクルーム3とで挟まれた空間に、エンジン5、駆動系4、吸気系、排気系(排気マニホールド26、プリ触媒コンバータ27)をコンパクトに収納することが可能となる。すなわち、エンジン5を横置き及び立設して配置し、またエンジン5の後方に隣接して配置したトランスミッション6の出力軸6bと同軸にデファレンシャルギヤ7を配置してあるため、エンジンを含む駆動系4の占める空間の車体前後方向長さを極めて小さなものとすることができる。加えて、エンジン5はヘッド吸気とされて、駆動系4の上方域を利用して吸気系を配置してあるため、吸気系によって駆動系4の占める車体前後方向長さを拡大することはない。また、エンジン5の排気系において、プリ触媒コンバータ27をトランスミッション27の上方域に配置してあるため、より具体的には、トランスミッション27と吸気マニホールド20とで挟まれた空間を利用してプリ触媒コンバータ27を配置してあるため、このプリ触媒コンバータ27の存在によって、駆動系4の占める車体前後方向長さを拡大することはない。
【0017】図4以降の図面は本発明の他の実施例を示すものであり、これら実施例の説明において、上記第1実施例と同一の要素には同一の参照符号を付すことによりその説明を省略し、以下に、これら実施例の特徴部分について説明を加える。図4、図5は、本発明の第2実施例を示すものである。本実施例においては、駆動系4は上記第1実施例と共通とされ、排気系25のレイアウトが第1実施例と異なるものとなっている。すなわち、本実施例における排気系25は、その主触媒コンバータ28が、プリ触媒コンバータ27とサイレンサー29との間において、車幅方向に延びる配置とされている。そして、駆動系4の後方域には、その下部に燃料タンク37が配設され、この燃料タンク37の上方域がトランクルーム3とされている。
【0018】図6、図7は、本発明の第3実施例を示すものである。本実施例においては、上記第2実施例と比較して、排気系25を極力右側に片寄せしたものとなっている。すなわち、プリ触媒コンバータ27を車幅方向右側に変位させ、主触媒コンバータ28をサイレンサー29の下方に並んで配置させたものとなっている。これにより、駆動系4の後方域には、下方に向けて開放した開放空間が形成され、この開放空間を利用して、部位32は、トランクルーム3のフロアを最低地上高まで下げる構成とされている。
【0019】図8、図9は本発明の第4実施例を示すものである。本実施例にあっては、エンジン5を倒立して配置してある。すなわち、エンジン5は、シリンダヘッド10を下に、シリンダブロック11を上にして配置され、ヘッド吸気とされた吸気系は、吸気マニホールド20を前方に向けて延ばし、サージタンク21及びエアクリーナ22を後席2の下方域に配置したものとなっている。尚、本実施例における駆動系4は、そのエンジン出力軸5aとトランスミッション6の入力軸6aとがチェーンにより連結されている。他方、本実施例における排気系25は、そのレイアウトが第1実施例と同様とされ、これにより駆動系4の後方域に下方に向けて開放した大きな開放空間が形成され、この開放空間を利用して、トランクルーム3のフロアをほぼ最底地上高まで下げたものとなっている。また、エンジン5の上方空間を利用して、燃料タンク37が配設されている。
【0020】図10、図11は、本発明の第5実施例を示す。本実施例におけるエンジン5は、第1実施例と同様に、シリンダヘッド10を上にシリンダブロック11を下にした起立姿勢とされている。他方、このエンジン5は、シリンダヘッド10の前側面に排気マニホールド26が接続され、後側面に吸気マニホールド20が接続されている。排気マニホールド26について説明すると、排気マニホールド26はシリンダヘッド10から前方に向けて斜め下方に直すぐに延び、図11から理解されるように、右後席2Rと左後席2Lとで挟まれた位置で共通吸気管39に接続されている。この共通吸気管39は、後席2のほぼ前端位置まで斜前方に延びた後、ほぼ180度反転されて、後席2の下方域に配置された主触媒コンバータ28に接続されている。尚、図10には、後席2とエンジン5との間に配置した場合の主触媒コンバータを符号28′で示してある。この場合に比べて、本実施例によれば、後席2とエンジン5との間を狭めたとしても余裕をもって排気系25の取り回すことができる。
【0021】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明によれば、エンジン等の駆動系の占める空間の車体前後方向長さを短縮することができ、ミッドシップ車の持ち味である運動性能に優れた車両を提供することがきる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる車両の後部を横方向から見た図であって、図2のIーI線断面図。
【図2】第1実施例にかかる車両の後部を上方側から見た概略平面図。
【図3】第1実施例にかかる車両に搭載された駆動系のレイアウト図。
【図4】本発明の第2実施例にかかる車両の後部を横方向から見た図であって、図5のIVーIV線断面図。
【図5】第2実施例にかかる車両の後部を上方側から見た概略平面図。
【図6】本発明の第3実施例にかかる車両の後部を横方向から見た図であって、図7のVIーVI線断面図。
【図7】第3実施例にかかる車両の後部を上方側から見た概略平面図。
【図8】本発明の第4実施例にかかる車両の後部を横方向から見た図であって、図9のVIIIーVIII線断面図。
【図9】第4実施例にかかる車両の後部を上方側から見た概略平面図。
【図10】本発明の第5実施例にかかる車両の後部を横方向から見た図であって、図11のX10ーX10線断面図。
【図11】第5実施例にかかる車両の後部を上方側から見た概略平面図。
【符号の説明】
1 自動車
2 後席
3 トランクルーム
4 駆動系
5 エンジン
5a エンジンの出力軸
6 トランスミッション
6b トランスミッションの出力軸(中空シャフト)
7 デファレンシャルギヤ
8 後輪駆動軸
10 シリンダヘッド
10a シリンダヘッドの頂面
11 シリンダブロック
20 吸気マニホールド
22 エアクリーナ
25 排気系
27 プリ触媒コンバータ
28 主触媒コンバータ
29 サイレンサー
37 燃料タンク
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、後輪駆動車両に関し、より詳しくは、後輪駆動軸の近傍にエンジンを搭載したミッドシップ車に関する。
【0002】
【従来の技術】車両、特に乗用車にあっては、エンジンの搭載位置によって3つのタイプに分類される。第1のタイプは前車軸よりも前方側にエンジンを搭載したフロントエンジンである。第2のタイプは後車軸よりも後方側にエンジンを搭載したリヤエンジンである。第3のタイプは前後の車軸間にエンジンを搭載したミッドシップである。
【0003】フロントエンジン及びリヤエンジンの両タイプは、大きなキャビンを形成できるため、いわゆるファミリーカーに採用されている。他方、ミッドシップタイプは、キャビンスペースが犠牲になるものの旋回性等の運動性能に優れるため、スポーツ車等の特殊な車両に採用されている。特開昭60−85027号公報あるいはフランス国特許第1,518,295 号には、ミッドシップタイプとした乗用車の開示がある。これら各公報に開示のミッドシップ車について説明すると、これら車両にあっては、共にシートの後方、より詳しくはシートと後輪駆動軸との間にエンジンが搭載されて、前者(特開昭60−85027号)にあっては、エンジンが、そのシリンダボアの軸線を上下方向に向けた立設姿勢で配置され、後者にあっては、シリンダボアの軸線を前後方向に向けた傾倒姿勢で配置されている。
【0004】
【課題を解決するための問題点】ところで、ミッドシップ車において、その運動性能を確保するには、ホイールベース(前車軸と後車軸との間の間隔)の大きさが問題となる。すなわち、ミッドシップ車にあっては、ホイールベース間に、キャビンと、エンジン搭載空間とを確保しなければならないが、エンジン等の占める空間の車体前後方向長さが大きいときには、キャビンの前後長を短縮することが必要となる。換言すれば、キャビンの前後長を一定としたときに、エンジン等の占める空間の車体前後方向長さが大きいときには、その分ホイールベースが拡大することとなって、ミッドシップ車の持ち味が希薄化することになる。
【0005】そこで、本発明の目的は、ミッドシップ車において、エンジン等の駆動系の占める空間の車体前後方向長さを短縮するようにした後輪駆動車両を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる技術的課題を達成すべく、本発明のうち第1の発明にあっては、後輪駆動軸よりも前方に位置するシートと後輪駆動軸との間にエンジンを搭載した後輪駆動車両を前提として、前記エンジンは、その出力軸が車幅方向に向けて配置された横置きエンジンとされ、且つシリンダボアの軸線を上下方向に向けた立設姿勢で配置され、更に、前記エンジンは、その吸気ポートがシリンダヘッドの頂面に開口するヘッド吸気式のエンジンとされている構成としてある。
【0007】また、本発明のうち第2の発明にあっては、後輪駆動軸よりも前方に位置し、左右に間隔をおいて配設された左右のシートと、該左右のシートよりも後方且つ後輪駆動軸よりも前方に配設されたエンジンと、を有し、前記エンジンは、その出力軸が車幅方向に向けて配置された横置きエンジンとされ、且つシリンダボアの軸線を上下方向に向けた立設姿勢で配置されて、該エンジンの前側側面に排気マニホールドが接続され、該排気マニホールドは前方に向けて延び、前記左右のシートで挟まれた位置で集合されて共通排気管に接続されている構成としてある。
【0008】本発明のうち第3の発明にあっては、後輪駆動軸よりも前方に位置するシートと後輪駆動軸との間に搭載されたエンジンを有し、該エンジンは、その出力軸が車幅方向に向けて配置された横置きエンジンとされ、且つシリンダボアの軸線を上下方向に向けた立設姿勢で配置され、前記エンジンの後方に隣接してトランスミッションが配設され、該トランスミッションは、その入力軸と出力軸とを車幅方向に向けて配置されて、該トランスミッションのケーシングを貫通して前記後輪駆動軸が延びている構成としてある。
【0009】
【作用】本発明のうち第1の発明においては、吸気ポートをシリンダヘッドの頂面に開口するヘッド吸気式のエンジンとしてあるため、吸気ポートをエンジンの側面に開口する通常のエンジンの場合に比べて、吸気系を含むエンジンの車体前後方向長さを短縮することが可能になる。
【0010】また、本発明のうち第2の発明においては、排気マニホールドが左右のシート間に位置することになるため、排気系を含むエンジンがシート後方において占める空間の車体前後方向長さを、その分、短縮化することが可能になる。また、本発明のうち第3の発明においては、エンジンとトランスミッションとを共に横置きとし、このトランスミッションのケーシングを貫通して後輪駆動軸を配設してあるため、後輪駆動軸をトランスミッションのケーシングから離れて配置させた場合に比べてエンジンと後輪駆動軸との間の車体前後方向長さを短縮化することが可能となる。
【0011】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付した図面に基づいて説明する。図1乃至図3は本発明の第1実施例を示すものである。図2に示す符号1は自動車で、この自動車1は、後席2の後方にトランクルーム3を備えたセダンタイプの車両とされて、後席2とトランクルーム3との間にエンジン等の駆動系4が搭載されている。
【0012】駆動系4は、図1にも示すように、エンジン5、トランスミッション6、デファレンシャルギヤ7で概略構成され、デファレンシャルギヤ7で分配された出力は、左右の後輪駆動軸8R、8Lを介して、夫々、左右の後輪9R、9Lに伝達される。駆動系4について、その配置関係を説明すると、駆動系4は、エンジン5を前に、トランスミッション6を後にした配置とされ、トランスミッション6の出力軸と同軸にデファレンシャルギヤ7が配置されている。ここに、エンジン5は、6つの気筒(図示せず)を直列に配した直列6気筒エンジンとされ、またその出力軸5aを車幅方向に向けて配置した横置きエンジンとされている。また、エンジン5は、図1から明らかなように、後席2に沿って起立させた立設状態で搭載されている。つまり、横置きのエンジン5は、図外のシリンダボアの軸線を上下方向に向けて、より詳しくは下端に比べて上端を若干後方に位置させた僅かな傾斜姿勢で後席2の後方に隣接して配置されている。そして、エンジン5は、ここではシリンダヘッド10を上に、シリンダブロック11を下にして配設され、トランスミッション6は、シリンダブロック11に隣接してシリンダヘッド10の下方域に配設されている。
【0013】ちなみに、理解を助けるために、駆動系4のスケルトンを図3に示す。同図において、符号13はクラッチで、エンジン出力は、クラッチ13及びギヤ列14を介して、トランスミッション6の入力軸6aに入力され、このトランスミッション6で変速された後に出力軸6bからデファレンシャルギヤ7に伝達される。そして、トランスミッション6の出力軸6bは中空シャフトで構成され、この中空シャフト6bに対してデファレンシャルギヤ7が直結されて、デファレンシャルギヤ7から延出する一方の後輪駆動軸8Rが上記中空シャフト6bを貫通して延びる構成とされている。すなわち、デファレンシャルギヤ7をトランスミッション6の出力軸6bと同軸に配設する構成になっている。
【0014】エンジン5の吸気系について説明すると、エンジン5は、シリンダヘッド10の頂面10aに吸気ポート(図示せず)を開口したヘッド吸気式エンジンとされている。そして吸気ポートに接続した吸気マニホールド20は後方に延びた後に下方に向けて屈曲する形状を有し、吸気マニホールド20の上流端は、車幅方向に延びるサージタンク21に接続されている。そしてサージタンク21よりも上流側の吸気系部品は、その一部の図示を省略したが、車体前方側に向けて延びて、後席2の後方に隣接して配置された、つまりシリンダヘッド10の上方域に配設されたエアクリーナ22に接続されている。
【0015】エンジン5の排気系25は、上流側から下流側に向けて、順に、排気マニホールド26、2つのプリ触媒コンバータ27、主触媒コンバータ28、サイレンサー29で構成されている。ここに、排気マニホールド26は、エンジン5の後側側面に接続され、トランスミッション6の上方を後方に向けて延びて、トランスミッション6の直後方で2つのプリ触媒コンバータ27に接続されている。そして、主触媒コンバータ28とサイレンサー29は、車体後端部について、主触媒コンバータ28が一側(ここでは左側)に配置され、サイレンサー29が他側(ここでは右側)に配置されて、これら排気系25の各要素は排気管30、31により接続されている。これにより、駆動系4の後方域は、下方に向けて開放した大きな空間が形成されている。そして、この空間を利用すべく、図1、図2に仮想線32で示す箇所は、トランクルーム3のフロアをほぼ最底地上高まで下げたものとなっており、これにより上下高さの大きい荷物を積み込めるようにしてある。尚、図1、図2に示す符号35は車体フレームである。
【0016】本実施例によれば、図1から明らかなように、後席2とトランクルーム3とで挟まれた空間に、エンジン5、駆動系4、吸気系、排気系(排気マニホールド26、プリ触媒コンバータ27)をコンパクトに収納することが可能となる。すなわち、エンジン5を横置き及び立設して配置し、またエンジン5の後方に隣接して配置したトランスミッション6の出力軸6bと同軸にデファレンシャルギヤ7を配置してあるため、エンジンを含む駆動系4の占める空間の車体前後方向長さを極めて小さなものとすることができる。加えて、エンジン5はヘッド吸気とされて、駆動系4の上方域を利用して吸気系を配置してあるため、吸気系によって駆動系4の占める車体前後方向長さを拡大することはない。また、エンジン5の排気系において、プリ触媒コンバータ27をトランスミッション27の上方域に配置してあるため、より具体的には、トランスミッション27と吸気マニホールド20とで挟まれた空間を利用してプリ触媒コンバータ27を配置してあるため、このプリ触媒コンバータ27の存在によって、駆動系4の占める車体前後方向長さを拡大することはない。
【0017】図4以降の図面は本発明の他の実施例を示すものであり、これら実施例の説明において、上記第1実施例と同一の要素には同一の参照符号を付すことによりその説明を省略し、以下に、これら実施例の特徴部分について説明を加える。図4、図5は、本発明の第2実施例を示すものである。本実施例においては、駆動系4は上記第1実施例と共通とされ、排気系25のレイアウトが第1実施例と異なるものとなっている。すなわち、本実施例における排気系25は、その主触媒コンバータ28が、プリ触媒コンバータ27とサイレンサー29との間において、車幅方向に延びる配置とされている。そして、駆動系4の後方域には、その下部に燃料タンク37が配設され、この燃料タンク37の上方域がトランクルーム3とされている。
【0018】図6、図7は、本発明の第3実施例を示すものである。本実施例においては、上記第2実施例と比較して、排気系25を極力右側に片寄せしたものとなっている。すなわち、プリ触媒コンバータ27を車幅方向右側に変位させ、主触媒コンバータ28をサイレンサー29の下方に並んで配置させたものとなっている。これにより、駆動系4の後方域には、下方に向けて開放した開放空間が形成され、この開放空間を利用して、部位32は、トランクルーム3のフロアを最低地上高まで下げる構成とされている。
【0019】図8、図9は本発明の第4実施例を示すものである。本実施例にあっては、エンジン5を倒立して配置してある。すなわち、エンジン5は、シリンダヘッド10を下に、シリンダブロック11を上にして配置され、ヘッド吸気とされた吸気系は、吸気マニホールド20を前方に向けて延ばし、サージタンク21及びエアクリーナ22を後席2の下方域に配置したものとなっている。尚、本実施例における駆動系4は、そのエンジン出力軸5aとトランスミッション6の入力軸6aとがチェーンにより連結されている。他方、本実施例における排気系25は、そのレイアウトが第1実施例と同様とされ、これにより駆動系4の後方域に下方に向けて開放した大きな開放空間が形成され、この開放空間を利用して、トランクルーム3のフロアをほぼ最底地上高まで下げたものとなっている。また、エンジン5の上方空間を利用して、燃料タンク37が配設されている。
【0020】図10、図11は、本発明の第5実施例を示す。本実施例におけるエンジン5は、第1実施例と同様に、シリンダヘッド10を上にシリンダブロック11を下にした起立姿勢とされている。他方、このエンジン5は、シリンダヘッド10の前側面に排気マニホールド26が接続され、後側面に吸気マニホールド20が接続されている。排気マニホールド26について説明すると、排気マニホールド26はシリンダヘッド10から前方に向けて斜め下方に直すぐに延び、図11から理解されるように、右後席2Rと左後席2Lとで挟まれた位置で共通吸気管39に接続されている。この共通吸気管39は、後席2のほぼ前端位置まで斜前方に延びた後、ほぼ180度反転されて、後席2の下方域に配置された主触媒コンバータ28に接続されている。尚、図10には、後席2とエンジン5との間に配置した場合の主触媒コンバータを符号28′で示してある。この場合に比べて、本実施例によれば、後席2とエンジン5との間を狭めたとしても余裕をもって排気系25の取り回すことができる。
【0021】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明によれば、エンジン等の駆動系の占める空間の車体前後方向長さを短縮することができ、ミッドシップ車の持ち味である運動性能に優れた車両を提供することがきる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる車両の後部を横方向から見た図であって、図2のIーI線断面図。
【図2】第1実施例にかかる車両の後部を上方側から見た概略平面図。
【図3】第1実施例にかかる車両に搭載された駆動系のレイアウト図。
【図4】本発明の第2実施例にかかる車両の後部を横方向から見た図であって、図5のIVーIV線断面図。
【図5】第2実施例にかかる車両の後部を上方側から見た概略平面図。
【図6】本発明の第3実施例にかかる車両の後部を横方向から見た図であって、図7のVIーVI線断面図。
【図7】第3実施例にかかる車両の後部を上方側から見た概略平面図。
【図8】本発明の第4実施例にかかる車両の後部を横方向から見た図であって、図9のVIIIーVIII線断面図。
【図9】第4実施例にかかる車両の後部を上方側から見た概略平面図。
【図10】本発明の第5実施例にかかる車両の後部を横方向から見た図であって、図11のX10ーX10線断面図。
【図11】第5実施例にかかる車両の後部を上方側から見た概略平面図。
【符号の説明】
1 自動車
2 後席
3 トランクルーム
4 駆動系
5 エンジン
5a エンジンの出力軸
6 トランスミッション
6b トランスミッションの出力軸(中空シャフト)
7 デファレンシャルギヤ
8 後輪駆動軸
10 シリンダヘッド
10a シリンダヘッドの頂面
11 シリンダブロック
20 吸気マニホールド
22 エアクリーナ
25 排気系
27 プリ触媒コンバータ
28 主触媒コンバータ
29 サイレンサー
37 燃料タンク
【特許請求の範囲】
【請求項1】 後輪駆動軸よりも前方に位置するシートと後輪駆動軸との間にエンジンを搭載した後輪駆動車両において、前記エンジンは、その出力軸が車幅方向に向けて配置された横置きエンジンとされ、且つシリンダボアの軸線を上下方向に向けた立設姿勢で配置され、更に、前記エンジンは、その吸気ポートがシリンダヘッドの頂面に開口するヘッド吸気式のエンジンとされている、ことを特徴とする後輪駆動車両。
【請求項2】 前記エンジンは、シリンダヘッドを上に、シリンダブロックを下にして配置されている、請求項1に記載の後輪駆動車両。
【請求項3】 前記エンジンの上方域に、吸気系の構成要素であるエアクリーナが配設されている、請求項2に記載の後輪駆動車両。
【請求項4】 前記エンジンは、シリンダヘッドを下に、シリンダブロックを上にして配置されている、請求項1に記載の後輪駆動車両。
【請求項5】 前記エンジンの上方域に燃料タンクが配設されている、請求項4に記載の後輪駆動車両。
【請求項6】 前記シートの下方域に、前記エンジンの吸気系の構成要素であるエアクリーナが配設されている、請求項4に記載の後輪駆動車両。
【請求項7】 前記エンジンはその後側側面に排気系が接続され、該排気系は触媒コンバータとサイレンサーとを備えて、該触媒コンバータが車両後端部の一側に配設され、前記サイレンサーが車両後端部の他側に配設されている、請求項1に記載の後輪駆動車両。
【請求項8】 前記エンジンの後方に隣接してトランスミッションが配設され、該トランスミッションは、その入力軸と出力軸とを車幅方向に向けて配置され、前記後輪駆動軸が、前記トランスミッションを貫通して延びている、請求項1に記載の後輪駆動車両。
【請求項9】 前記トランスミッションの出力軸が中空シャフトで構成され、該中空シャフト内を前記後輪駆動軸が貫通している、請求項8に記載の後輪駆動車両。
【請求項10】 前記トランスミッションの出力軸と同一軸線上に、前記後輪駆動軸用のデファレンシャルギヤが配設され、該デファレンシャルギヤは前記トランスミッションの出力軸に直結されている、請求項9に記載の後輪駆動車両。
【請求項11】 後輪駆動軸よりも前方に位置し、左右に間隔をおいて配設された左右のシートと、該左右のシートよりも後方且つ後輪駆動軸よりも前方に配設されたエンジンと、を有し、前記エンジンは、その出力軸が車幅方向に向けて配置された横置きエンジンとされ、且つシリンダボアの軸線を上下方向に向けた立設姿勢で配置されて、該エンジンの前側側面に排気マニホールドが接続され、該排気マニホールドは前方に向けて延び、前記左右のシートで挟まれた位置で集合されて共通排気管に接続されている、ことを特徴とする後輪駆動車両。
【請求項12】 前記排気マニホールドは、前方に向かうに従って徐々に下方に位置するように前下がりに傾斜して配置されている、請求項11に記載の後輪駆動車両。
【請求項13】 前記共通排気管は、一旦最低地上高まで延びた後に反転して、車体後方に向けて延びている、請求項12に記載の後輪駆動車両。
【請求項14】 前記共通排気管に触媒コンバータが介装され、該触媒コンバータは、前記左右のシートの下方域に配設されている、請求項13に記載の後輪駆動車両。
【請求項15】 後輪駆動軸よりも前方に位置するシートと後輪駆動軸との間に搭載されたエンジンを有し、該エンジンは、その出力軸が車幅方向に向けて配置された横置きエンジンとされ、且つシリンダボアの軸線を上下方向に向けた立設姿勢で配置され、前記エンジンの後方に隣接してトランスミッションが配設され、該トランスミッションは、その入力軸と出力軸とを車幅方向に向けて配置されて、該トランスミッションを貫通して前記後輪駆動軸が延びている、ことを特徴とする後輪駆動車両。
【請求項16】 前記トランスミッションの出力軸が中空シャフトで構成され、該中空シャフト内を前記後輪駆動軸が貫通している、請求項15に記載の後輪駆動車両。
【請求項17】 前記トランスミッションの出力軸と同一軸線上に、前記後輪駆動軸用のデファレンシャルギヤが配設され、該デファレンシャルギヤは前記トランスミッションの出力軸に直結されている、請求項16に記載の後輪駆動車両。
【請求項1】 後輪駆動軸よりも前方に位置するシートと後輪駆動軸との間にエンジンを搭載した後輪駆動車両において、前記エンジンは、その出力軸が車幅方向に向けて配置された横置きエンジンとされ、且つシリンダボアの軸線を上下方向に向けた立設姿勢で配置され、更に、前記エンジンは、その吸気ポートがシリンダヘッドの頂面に開口するヘッド吸気式のエンジンとされている、ことを特徴とする後輪駆動車両。
【請求項2】 前記エンジンは、シリンダヘッドを上に、シリンダブロックを下にして配置されている、請求項1に記載の後輪駆動車両。
【請求項3】 前記エンジンの上方域に、吸気系の構成要素であるエアクリーナが配設されている、請求項2に記載の後輪駆動車両。
【請求項4】 前記エンジンは、シリンダヘッドを下に、シリンダブロックを上にして配置されている、請求項1に記載の後輪駆動車両。
【請求項5】 前記エンジンの上方域に燃料タンクが配設されている、請求項4に記載の後輪駆動車両。
【請求項6】 前記シートの下方域に、前記エンジンの吸気系の構成要素であるエアクリーナが配設されている、請求項4に記載の後輪駆動車両。
【請求項7】 前記エンジンはその後側側面に排気系が接続され、該排気系は触媒コンバータとサイレンサーとを備えて、該触媒コンバータが車両後端部の一側に配設され、前記サイレンサーが車両後端部の他側に配設されている、請求項1に記載の後輪駆動車両。
【請求項8】 前記エンジンの後方に隣接してトランスミッションが配設され、該トランスミッションは、その入力軸と出力軸とを車幅方向に向けて配置され、前記後輪駆動軸が、前記トランスミッションを貫通して延びている、請求項1に記載の後輪駆動車両。
【請求項9】 前記トランスミッションの出力軸が中空シャフトで構成され、該中空シャフト内を前記後輪駆動軸が貫通している、請求項8に記載の後輪駆動車両。
【請求項10】 前記トランスミッションの出力軸と同一軸線上に、前記後輪駆動軸用のデファレンシャルギヤが配設され、該デファレンシャルギヤは前記トランスミッションの出力軸に直結されている、請求項9に記載の後輪駆動車両。
【請求項11】 後輪駆動軸よりも前方に位置し、左右に間隔をおいて配設された左右のシートと、該左右のシートよりも後方且つ後輪駆動軸よりも前方に配設されたエンジンと、を有し、前記エンジンは、その出力軸が車幅方向に向けて配置された横置きエンジンとされ、且つシリンダボアの軸線を上下方向に向けた立設姿勢で配置されて、該エンジンの前側側面に排気マニホールドが接続され、該排気マニホールドは前方に向けて延び、前記左右のシートで挟まれた位置で集合されて共通排気管に接続されている、ことを特徴とする後輪駆動車両。
【請求項12】 前記排気マニホールドは、前方に向かうに従って徐々に下方に位置するように前下がりに傾斜して配置されている、請求項11に記載の後輪駆動車両。
【請求項13】 前記共通排気管は、一旦最低地上高まで延びた後に反転して、車体後方に向けて延びている、請求項12に記載の後輪駆動車両。
【請求項14】 前記共通排気管に触媒コンバータが介装され、該触媒コンバータは、前記左右のシートの下方域に配設されている、請求項13に記載の後輪駆動車両。
【請求項15】 後輪駆動軸よりも前方に位置するシートと後輪駆動軸との間に搭載されたエンジンを有し、該エンジンは、その出力軸が車幅方向に向けて配置された横置きエンジンとされ、且つシリンダボアの軸線を上下方向に向けた立設姿勢で配置され、前記エンジンの後方に隣接してトランスミッションが配設され、該トランスミッションは、その入力軸と出力軸とを車幅方向に向けて配置されて、該トランスミッションを貫通して前記後輪駆動軸が延びている、ことを特徴とする後輪駆動車両。
【請求項16】 前記トランスミッションの出力軸が中空シャフトで構成され、該中空シャフト内を前記後輪駆動軸が貫通している、請求項15に記載の後輪駆動車両。
【請求項17】 前記トランスミッションの出力軸と同一軸線上に、前記後輪駆動軸用のデファレンシャルギヤが配設され、該デファレンシャルギヤは前記トランスミッションの出力軸に直結されている、請求項16に記載の後輪駆動車両。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開平6−80031
【公開日】平成6年(1994)3月22日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−233903
【出願日】平成4年(1992)9月1日
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【公開日】平成6年(1994)3月22日
【国際特許分類】
【出願日】平成4年(1992)9月1日
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
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