説明

微光暗視装置調整マウント

【課題】使用者の負担を軽減するため、部品点数を減らし小型軽量化を図りつつ、最低限必要な前後調整と上下調整を無段階で行うことを可能とし、更に俯仰調整とフリップアップ動作も可能とし、各調整を固定するロック構造を備えるようにする。
【解決手段】提供される微光暗視装置調整マウント20は、微光暗視装置21を保持するとともに微光暗視装置21の位置の調整を行うための微光暗視装置調整マウント20において、微光暗視装置21に結合されるフレーム22を含む複数のフレーム22、24、26が回転軸23、25、27を介して回動可能に連結されたリンク機構と、各々の回転軸23、25、27に設けられ、回転軸23、25、27における連結部分のフレームの回動をロックするロック機構とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、微光暗視装置を頭部に装着して使用する際の装着台になるとともに、微光暗視装置の位置調整を行う場合に用いて好適な微光暗視装置調整マウントに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の微光暗視装置調整マウントとしては、図9に示す構造のものがある。図9(a)、(b)において、微光暗視装置調整マウント1は、装着された微光暗視装置2の前後方向の調整、上下方向の調整、左右方向の調整をそれぞれ行うための前後調整ツマミ3、上下調整ツマミ4、左右調整ツマミ5と、各調整ツマミに設けられた雄ネジと、各調整ツマミに連結された調整軸と、俯仰調整機構6を備えている。また、微光暗視装置側には、微光暗視装置調整マウント側の雄ネジに嵌合する雌ネジが設けられている。
【0003】
微光暗視装置調整マウント1への微光暗視装置2の装着及び調整を行う際は、微光暗視装置調整マウント側の雄ネジと微光暗視装置側の雌ネジとを嵌合させ締結することで、微光暗視装置調整マウント1に微光暗視装置2を装着する。そして、各調整ツマミを介して各調整軸を回転させることにより、微光暗視装置2の前後調整、上下調整、左右調整を行う構造となっている。
【0004】
ただし、上記の微光暗視装置調整マウント1には、各調整軸にロック機構は装備されていないが、微光暗視装置2を俯角方向あるいは仰角方向に回動させる、偏心カム機構を用いた俯仰調整機構6と、各調整機構が組み込まれた構造体の一端の回転軸を中心に大きく回転するフリップアップ機構とが装備されている。
【0005】
微光暗視装置調整マウントの別の例としては図10に示す構造のものがある。図10(a)、(b)において、微光暗視装置調整マウント11は、微光暗視装置12の前後方向の調整を行うための前後調整機構13を装備しているが、微光暗視装置12の上下方向の調整、左右方向の調整を行う機構は装備していない。前後調整機構13により溝を有する軸に沿って微光暗視装置12を前後方向に移動可能とし、微光暗視装置12を軸の溝で段階的に停止させる構造となっている。また、微光暗視装置調整マウント11には、偏心カム機構を用いた俯仰調整機構14と、俯仰調整機構が組み込まれたアームが回転軸を中心に大きく回転するフリップアップ機構とが装備されている。
【0006】
上記の微光暗視装置調整マウントに類似する関連技術文献としては、頭部に装着して使用する頭部搭載型表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、飛行士のヘルメットに暗視装置を取り付けるためのヘルメットマウントが提案されている(例えば、特許文献2参照)。また、使用者の眼の位置に光学系を調整することができる頭部装着型表示装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。また、使用者の目の前に光学機器を保持するとともに調整が可能な光学機器保持装置が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−064997号公報
【特許文献2】特開2009−127187号公報
【特許文献3】特開2007−336166号公報
【特許文献4】特開2009−180954号公報
【特許文献5】実用新案登録第3084400号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した関連技術において、微光暗視装置調整マウント側の雄ネジと微光暗視装置側の雌ネジを締結して微光暗視装置調整マウントに微光暗視装置を装着する構造のものは、各調整軸ごとに雄ネジと雌ネジを有する構造物を取り付ける必要がある。そのため、装置全体が大型化するとともに重量が増加する結果、使用者の負荷が増えるという問題がある。
また、微光暗視装置調整マウントを始めとして使用者の頭部に装着して使用する装置においては、装置の軽量化のために、装置に搭載する機能を減らす、あるいは、連続的な調整ではなく段階的な調整とすることが考えられる。しかし、使用者に対して最適な位置に装置を配置することが困難となるという問題がある。
【0009】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、使用者の負担を軽減するため、部品点数を減らし小型軽量化を図りつつ、最低限必要な前後調整と上下調整を無段階で行うことを可能とし、更に俯仰調整とフリップアップ動作も可能とし、各調整を固定するロック構造を備えた微光暗視装置調整マウントを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、この発明の第1の構成は、微光暗視装置を保持するとともに前記微光暗視装置の位置の調整を行うための微光暗視装置調整マウントにおいて、前記微光暗視装置に結合されるフレームを含む複数のフレームが回転軸を介して回動可能に連結されたリンク機構と、各々の前記回転軸に設けられ、前記回転軸における連結部分のフレームの回動をロックするロック機構と、を備えることを特徴としている。
【0011】
この発明の第2の構成は、微光暗視装置を保持するとともに前記微光暗視装置の位置の調整を行うための微光暗視装置調整マウントにおいて、前記微光暗視装置に結合されるフレームを含む複数のフレームが回転軸を介して回動可能に連結されたリンク機構と、各々の前記回転軸に設けられ、前記回転軸における連結部分のフレームの回動を、前記回転軸の軸方向端部に形成されたネジ部に螺合される調整部材を介してロックするロック機構と、を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
この発明の構成によれば、微光暗視装置調整マウントが、複数のフレームを回転軸を介して連結したリンク機構を有するため、回転軸と回転軸の間を連結するフレームの長さで形成される円弧内における、あらゆる位置と角度に微光暗視装置を設定することができる。このため、微光暗視装置調整マウントのリンク機構により、微光暗視装置の上下調整、前後調整、俯仰調整を無段階で行うことができる。
また、上記のようにリンク機構を複数の回転軸及び各回転軸間を連結するフレームから構成している。このため、関連技術としての、各調整軸ごとに雄ネジと雌ネジを有する構造の調整機構に比較すると、部品点数の削減と軽量化を図ることができる。
また、関連技術としての、調整軸ごとに装置の位置を調整する構造では、ロック構造が複雑になるためにロック構造を具備していないが、この発明では、リンク機構の各回転軸にロック構造を有する。このため、微光暗視装置調整マウントに対する微光暗視装置の確実な固定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】この発明の一実施の形態である微光暗視装置調整マウントの構成を示す斜視図である。
【図2】微光暗視装置調整マウントの一部の部品を取り除いた状態を示す側面図である。
【図3】微光暗視装置調整マウントのロック構造を示す断面図であり、同図(a)は固定前の状態、同図(b)は固定した状態である。
【図4】微光暗視装置調整マウントのフリップアップ構造を示す断面図であり、同図(a)は固定前の状態、同図(b)は固定した状態である。
【図5】微光暗視装置調整マウントによる微光暗視装置の上下動作を示す動作説明図である。
【図6】微光暗視装置調整マウントによる微光暗視装置の前後動作を示す動作説明図である。
【図7】微光暗視装置調整マウントによる微光暗視装置の俯仰動作を示す動作説明図である。
【図8】微光暗視装置調整マウントによる微光暗視装置のフリップアップ動作を示す動作説明図である。
【図9】関連技術としての、微光暗視装置調整マウントに対する微光暗視装置の装着例を示す図であり、同図(a)は正面図、同図(b)は右側面図である。
【図10】関連技術としての、微光暗視装置調整マウントに対する微光暗視装置の装着例を示す図であり、同図(a)は正面図、同図(b)は右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
この発明の微光暗視装置調整マウントを、微光暗視装置に結合されるフレームを含む複数のフレームが回転軸を介して回動可能に連結されたリンク機構と、各々の上記回転軸に設けられ、上記回転軸における連結部分のフレームの回動をロックするロック機構とから実現した。
【実施形態】
【0015】
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。
図1は、この発明の一実施の形態である微光暗視装置調整マウントの構成を示す斜視図、また、図2は、微光暗視装置調整マウントの一部の部品を取り除いた状態を示す側面図である。
微光暗視装置調整マウント20は、微光暗視装置21を保持するとともに鉄帽28に装着されるものであり、第1のフレーム22、第2のフレーム24、第3のフレーム26がそれぞれ第1の回転軸23、第2の回転軸25、第3の回転軸27を介して連結されたリンク構造を有している。微光暗視装置21には第1の嵌合穴21aが設けられている。一方、微光暗視装置調整マウント20の第1のフレーム22の一端部には第2の嵌合穴22aが設けられており、第1のフレーム22のもう一端部には第3の嵌合穴22bが設けられている。また、第2のフレーム24の一端部には第4の嵌合穴24aが設けられており、第2のフレーム24のもう一端部には第5の嵌合穴24bが設けられている。また、第3のフレーム26の一端部には第6の嵌合穴26aが設けられており、第3のフレーム26のもう一端部には鉄帽28に固定される取付部(図示略)が設けられている。
【0016】
微光暗視装置21の第1の嵌合穴21aと微光暗視装置調整マウント20の第2の嵌合穴22aが、第1の回転軸23により結合されることで、微光暗視装置21は微光暗視装置調整マウント20に保持される。また、第1のフレーム22の第3の嵌合穴22bと第2のフレーム24の第4の嵌合穴24aが、第2の回転軸25で結合されることで、第1のフレーム22と第2のフレーム24が連結されている。
また、第2のフレーム24の第5の嵌合穴24bと第3のフレーム26の第6の嵌合穴26aが、第3の回転軸27で結合されることで、第2のフレーム24と第3のフレーム26が連結されている。また、第3のフレーム26のもう一端部の取付部が鉄帽28に固定されることで、微光暗視装置調整マウント20が鉄帽28に装着される。
【0017】
図3は微光暗視装置調整マウントのロック構造を示す断面図であり、同図(a)は固定前の状態、同図(b)は固定した状態である。図3の例では回転軸を図2に示す第1の回転軸23とした場合の構成を説明する。
図3(a)に示すように、微光暗視装置調整マウントの第1のフレーム22、第1の回転軸23と、微光暗視装置21とが、軸方向において各々微細な隙間を有して嵌合している。第1の回転軸23は、軸方向の一端部がフランジ部23aとして構成され、軸方向の他端部は雄ネジ部23bとして構成されている。第1の回転軸23の雄ネジ部23bには、雄ネジ部23bに螺合する雌ネジ部を有する第1のツマミ29が取り付けられている。
図3(a)の状態で第1のツマミ29を締め付けることにより、図3(b)に示すように第1のフレーム22が僅かに変形する。第1の回転軸23のフランジ部23aと第1のツマミ29により、第1のフレーム22を介して微光暗視装置21を挟みつけることにより、微光暗視装置21と第1のフレーム22が固定される。同様に、第1のフレーム22と第2のフレーム24も固定される。
【0018】
図4は、微光暗視装置調整マウントのフリップアップ構造を示す断面図であり、同図(a)は固定前の状態、同図(b)は固定した状態である。
図4(a)に示すように、微光暗視装置調整マウントの第2のフレーム24、第3のフレーム26、第3の回転軸27が、軸方向において各々微細な隙間を有して嵌合している。第3の回転軸27は、軸方向の一端部がフランジ部27aとして構成され、軸方向の他端部は雄ネジ部27bとして構成されている。第3の回転軸27の雄ネジ部27bには、雄ネジ部27bに螺合する雌ネジ部を有する第3のツマミ31が取り付けられている。
更に、第3の回転軸27は、周方向の複数の箇所に溝部27cが形成されている。また、第2のフレーム24には、スプリングにより可動する突起部32が設けられている。第3の回転軸27の溝部27cに突起部32が嵌まり込むことにより、第3の回転軸27と第2のフレーム24は同時に回転運動を行う。
【0019】
図4(a)の状態で第3のツマミ31を締め付けることにより、図4(b)に示す状態となる。すなわち、第3のフレーム26は、第3のツマミ31の締め付け力では変形しない構造を有している。そのため、第3の回転軸27と第3のフレーム26は、第3のツマミ31の締め付け力により固定されるが、第2のフレーム24は、第3の回転軸27の溝部27cに対する突起部32の嵌まり込み(引っ掛かり)により固定される。微光暗視装置21を過大な力で回転させると、突起部32が嵌まり込んでいる第3の回転軸27の溝部27cから外れ、次の溝部に嵌まり込む。これにより、フリップアップ動作を行うことができる構造となっている。
【0020】
次に、図5を参照して、微光暗視装置調整マウントを用いた微光暗視装置の各種動作(上下動作、前後動作、俯仰動作、フリップアップ動作)について説明する。
図5は、微光暗視装置調整マウントによる微光暗視装置の上下動作を示す動作説明図である。
微光暗視装置調整マウントの第2の回転軸25の雄ネジ部には、雄ネジ部に嵌合する雌ネジ部を有する第2のツマミ30(図5では図示していない)が取り付けられている。第1の回転軸23に取り付けられている上記第1のツマミ29(図3)と、第2の回転軸25に取り付けられている第2のツマミ30と、第3の回転軸27に取り付けられている上記第3のツマミ31(図4)を緩めることにより、微光暗視装置21、第1のフレーム22、第2のフレーム24が、自由に回転できる状態となる。
使用者は微光暗視装置21を把持し、微光暗視装置21を上下方向(図示の矢印方向)に動かすことにより、上下方向の位置を調整する位置調整を行う。微光暗視装置21の位置が確定したら、第1のツマミ29、第2のツマミ30、第3のツマミ31を各々締め付けることで、微光暗視装置調整マウントに微光暗視装置21を固定する。
【0021】
図6は、微光暗視装置調整マウントによる微光暗視装置の前後動作を示す動作説明図である。
微光暗視装置調整マウントの第1の回転軸23に取り付けられている第1のツマミ29と、第2の回転軸25に取り付けられている第2のツマミ30と、第3の回転軸27に取り付けられている第3のツマミ31を緩めることにより、微光暗視装置21、第1のフレーム22、第2のフレーム24が、自由に回転できる状態となる。
使用者は微光暗視装置21を把持し、微光暗視装置21を前後方向(図示の矢印方向)に動かすことにより、前後方向の位置を調整する位置調整を行う。微光暗視装置21の位置が確定したら、第1のツマミ29、第2のツマミ30、第3のツマミ31を各々締め付けることで、微光暗視装置調整マウントに微光暗視装置21を固定する。
【0022】
図7は、微光暗視装置調整マウントによる微光暗視装置の俯仰動作を示す動作説明図である。
微光暗視装置調整マウントの第1の回転軸23に取り付けられている第1のツマミ29を緩めることにより、微光暗視装置21が、自由に回転できる状態となる。
使用者が微光暗視装置21を把持し、第1の回転軸23を中心に回転させることにより(図示の矢印方向)、俯角方向あるいは仰角方向の位置を調整する俯仰調整を行う。微光暗視装置21の位置が確定したら、第1のツマミ29を締め付けることで、微光暗視装置調整マウントに微光暗視装置21を固定する。
【0023】
図8は、微光暗視装置調整マウントによる微光暗視装置のフリップアップ動作を示す動作説明図である。
使用者が微光暗視装置21を把持し、第3の回転軸27を中心に力強く回転させると(図示の矢印方向)、第3の回転軸27の溝部に嵌まり込んでいる突起部32(図4)が当該溝部から外れるため、微光暗視装置21が回動する。また、突起部32が、フリップアップの頂点に達したとき、第3の回転軸27の次の溝部に嵌まり込むので、微光暗視装置21は、自動ロックされて回動を停止する。
【0024】
この実施形態によれば、微光暗視装置調整マウントが、複数のフレームを回転軸を介して連結したリンク機構(多関節構造)を有するため、回転軸(支点)と回転軸(支点)の間を連結するフレームの長さで形成される円弧内における、あらゆる位置と角度に微光暗視装置21を設定することができる。このため、微光暗視装置調整マウントのリンク機構により、微光暗視装置の上下調整、前後調整、俯仰調整を無段階で行うことができる。
また、上記のように、微光暗視装置調整マウントのリンク機構を複数の回転軸及び各回転軸間を連結するフレームから構成している。このため、関連技術としての、各調整軸ごとに雄ネジと雌ネジを有する構造の調整機構に比較すると、部品点数の削減と軽量化を図ることができる。
また、関連技術としての、調整軸ごとに装置の位置を調整する構造では、ロック構造が複雑になるためにロック構造を具備していないが、微光暗視装置調整マウントのリンク機構では、回転軸を固定することによりフレームが動かなくなる。すなわち、リンク機構の各回転軸にロック構造を有する。このため、微光暗視装置調整マウントに対する微光暗視装置の確実な固定が可能となる。
【0025】
以上、この発明の一実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更などがあってもこの発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0026】
この発明の微光暗視装置調整マウントは、微光暗視装置の装着及び調整への適用に限らず、微光暗視装置以外の例えば光学機器や表示装置の装着及び調整にも適用できる。
【符号の説明】
【0027】
20 微光暗視装置調整マウント
21 微光暗視装置
21a 第1の嵌合穴
22 第1のフレーム(フレーム)
22a 第2の嵌合穴
22b 第3の嵌合穴
23 第1の回転軸(回転軸)
23b 雄ネジ部(ネジ部)
24 第2のフレーム(フレーム)
24a 第4の嵌合穴
24b 第5の嵌合穴
25 第2の回転軸(回転軸)
26 第3のフレーム(フレーム)
26a 第6の嵌合穴
27 第3の回転軸(回転軸)
27b 雄ネジ部(ネジ部)
28 鉄帽(ヘルメット状装着物)
29 第1のツマミ(調整部材)
30 第2のツマミ(調整部材)
31 第3のツマミ(調整部材)
32 突起部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
微光暗視装置を保持するとともに前記微光暗視装置の位置の調整を行うための微光暗視装置調整マウントにおいて、
前記微光暗視装置に結合されるフレームを含む複数のフレームが回転軸を介して回動可能に連結されたリンク機構と、
各々の前記回転軸に設けられ、前記回転軸における連結部分のフレームの回動をロックするロック機構と、
を備えていることを特徴とする微光暗視装置調整マウント。
【請求項2】
微光暗視装置を保持するとともに前記微光暗視装置の位置の調整を行うための微光暗視装置調整マウントにおいて、
前記微光暗視装置に結合されるフレームを含む複数のフレームが回転軸を介して回動可能に連結されたリンク機構と、
各々の前記回転軸に設けられ、前記回転軸における連結部分のフレームの回動を、前記回転軸の軸方向端部に形成されたネジ部に螺合される調整部材を介してロックするロック機構と、
を備えていることを特徴とする微光暗視装置調整マウント。
【請求項3】
前記微光暗視装置の位置の調整には、前記微光暗視装置の上下方向の位置を調整する上下調整、前記微光暗視装置の前後方向の位置を調整する前後調整、前記微光暗視装置の俯角方向と仰角方向の位置を調整する俯仰調整が含まれ、
前記上下調整、前記前後調整、前記俯仰調整は、前記リンク機構を介して無段階で行うことができる構成とされていることを特徴とする請求項1又は2記載の微光暗視装置調整マウント。
【請求項4】
前記ロック機構の前記調整部材を前記回転軸の前記ネジ部に対して緩めた場合は、前記回転軸における連結部分に隙間を有して該連結部分のフレームの回動を可能とするロック解除状態となり、
前記ロック機構の前記調整部材を前記回転軸の前記ネジ部に対して締め付けた場合は、前記回転軸における連結部分を隙間を解消して固定することで該連結部分のフレームの回動をロックするロック状態となることを特徴とする請求項2記載の微光暗視装置調整マウント。
【請求項5】
前記連結された複数のフレームのうち前記微光暗視装置に結合されるフレームに対して連結方向において反対側端部に位置するフレームが、使用者の頭部に装着されるヘルメット状装着物に固定されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の微光暗視装置調整マウント。
【請求項6】
前記ヘルメット状装着物に固定されるフレームと該フレームに隣接するフレームとを連結する回転軸の周方向に形成された複数の溝部と、前記隣接するフレームに設けられ前記回転軸の前記複数の溝部に嵌合が可能な突起部とを備え、
前記微光暗視装置を把持して前記複数の溝部が形成された回転軸を中心として回動させる動作には、前記複数の溝部に対する前記突起部の嵌合と離脱の繰り返しにより前記微光暗視装置を使用者の目前から頭頂に回動させるフリップアップ動作が含まれることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載の微光暗視装置調整マウント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−151531(P2012−151531A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−6481(P2011−6481)
【出願日】平成23年1月14日(2011.1.14)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【出願人】(303013763)NECエンジニアリング株式会社 (651)
【Fターム(参考)】