説明

微生物を活用した口内炎及び帯状疱疹剤の発明

【課題】口内炎及び帯状疱疹に対し、安全で完治に至る決定的な治療剤の提供。
【解決手段】ヒト.動物にとって安全且つ安定した微生物生殖活動及び微生物の生殖活動によって産出される代謝産物液で特にウイルス性の皮膚粘膜の修復作用を活用した安価で簡便な画期的な治療剤の提供であり、マウス及びトリを用いた基礎研究を基にヒト投与に対する研究及び治験を重ねた結果酪酸菌(Clostridium butyricum)の生殖活動によって産出される代謝産物を含有する液が口内炎及び帯状疱疹治療剤としての効果が立証された。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
口内炎は口腔内に病巣をつくり、痛みを伴い再発を繰り返すことが特徴とする病気である。原因としては多岐に渡り、細菌感染や免疫異常、栄養障害、胃腸障害などが挙げられるがこの他にも口腔粘膜を化学的、機械的に損傷することによって起こる口内炎及び、カンジタやヘルペスなどの感染、近年はストレスに起因する口内炎も増加している。
水疱瘡では口腔内の水疱形成と不規則な赤いびらんを特徴とする多形滲出性紅斑でも紅斑や水疱、ビランが生じる特徴もある。
帯状疱疹(ヘルペス)による帯状の発診、小水泡症状がある。
これらの治療方法としてはビタミン剤の補給、抗生物質やステロイド剤、レーザー光線照射さらに免疫抑制剤の全身投与などあるが、いずれも患者にとって物理的、精神的な負担が大きい。
弊社は治療が簡易且つ安全で患者の負担が少ない微生物を活用した治療方法、酪酸菌(Clostridium butyricum)及び代謝産物液酪酸菌入り培養液及び培養エキスの効果が顕著であることを発明した。
【発明の詳細】
【0002】
近年の基礎研究により口内炎の一要因としては硫化水素がクローズアップされている。
硫化水素は口腔内で発生した硫化水素が粘膜細胞の代謝を阻害するなどして傷害する、生体内の硫化水素産生細菌の硫化水素産生能を抑制する事が望まれており、酪酸菌(Clostridium butyricum)及び酪酸菌入り培養液.培養エキスが口腔内細菌及び腸内細菌の中の硫化水素産生菌を抑制する事を発明した。
図面(抑制状況微鏡写真別添写真▲1▼、特願2006−11250)
【0003】
弊社では更に酪酸菌及び酪酸菌入り培養液.培養エキスをマウスに用いた皮膚炎治療に関する基礎研究及び人投与に関する基礎研究を重ね特に酪酸菌含有発酵液の口内炎及び帯状疱疹治癒効果が高いことを発明した。
【0004】
酪酸菌(Clostridium butyricum)は生殖活動のライフサイクル中に特有の臭気を持つ酪酸、酢酸、プロピオン酸等の有機酸及びビタミンB、B、12B12、C等ヒト動物にとって有用物を産出する。
飲用等に使用する場合に酪酸等の異臭気による飲みにくさも勘案し各種研究の結果、香料を用いたマスキング方式技術を完成(特許取得済)させ、この技術をより活用する事により口内炎剤としても多様化、実用化を図る事が可能となった。
【0005】
投与方法及び治療効果、酪酸菌(Clostridium butyricum)及びその生殖活動によって産出される酪酸菌及び代謝産物酪酸菌入り培養液及び培養エキスを含有する液練り剤を綿棒などで患部に塗布する方法及び酪酸菌(Clostridium butyricum)の生殖活動によって産出される代謝産物酪酸菌入り培養液及び培養エキスを含有する液を塗布剤、うがい剤、飲用剤として使用する方法何れの方法でも良く患者負担が大幅に軽減され治癒効果も顕著である、口内炎治療試験結果(別表1)。
【0006】
本発明に用いられる酪酸菌(Clostridium butyricum)は偏性嫌気菌で芽胞を形成するグラム陽性の桿菌であり、芽胞形態に於いては耐熱性、耐酸性があり生菌として安定性に優れている。
【0007】
本発明に用いられる酪酸菌培養液は通常、酪酸菌を培養する培地(バレーショ澱粉、アミノ酸、水等を含む)で20〜42℃、20〜70時間培養して得られる培養液である。
【0008】
本発明に用いられる酪酸菌培養エキスは、培養液を遠心分離により固液分離した液部分である、分離方式は各種あるが本発明での分離方式は超遠心分離機を活用し菌液を分離するもので培養液の重量流量を検出制御し最適化を図った液体である。
【0009】
酪酸菌培養液及び酪酸菌培養液エキス中には、代謝物である酪酸、酢酸、プロピオン酸等の有機物、アミラーゼ、アミノ酸、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、菌体成分等ヒト、動植物にとって有用物質が豊富に含まれている。
【00010】
皮膚炎試験(アトピー性皮膚炎マウス(Nc/Ng)を使用)
飲水給餌に酪酸菌培養液エキス、エキス+死菌、死菌、水道水をそれぞれグループ化したマウスに与え皮膚及び脾臓の状況を22日後検定、酪酸菌培養液エキス及び死菌等与えた場合と水道水のみ与えた場合との治癒症状から有効性が証明された
(皮膚のH&E染色 別添写真▲2▼ 脾臓のH&E染色 別添写真▲3▼ 皮膚コンゴーレッド染色 別添写真▲4▼ 皮膚のトルイジンブルー染色別添写真▲5▼)
尚、死菌とは酪酸菌を死滅させた後残る菌体成分効果の活用を図るものである。
【安全性】
【00011】
本発明に使用している酪酸菌(Clostridium butyricum) は60年前に千葉大学宮入欣治教授に依って発見され以後医薬品、飼料添加物として発売され50年以上の実績のある菌であり、粉末錠剤等に加工され胃腸薬など汎用市販さえている使用例は多種ありその安全性は証明済みである。







【特許請求の範囲】
【請求項1】
酪酸菌(Clostridium butyricum)を含有する口内炎及び帯状疱疹治療剤。
【請求項2】
酪酸菌(Clostridium butyricum)の生理生殖活動により産出される代謝産物を含有する培養液.培養エキスの口内炎及び帯状疱疹治療剤。

【公開番号】特開2010−95504(P2010−95504A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−291524(P2008−291524)
【出願日】平成20年10月17日(2008.10.17)
【出願人】(599126110)エースバイオプロダクト株式会社 (7)
【Fターム(参考)】