説明

微生物資材

【課題】微生物資材の保存性を確保した上で、微生物資材の施用準備の効率化と安全性の確保、及び植物に対する有用微生物の施用効果の均一性の向上。
【解決手段】粒状の無機物に微生物の餌として機能する可溶性の有機物が添加されてなる担体に、少なくともアゾスピリラム属に属する微生物の濃縮菌体ペーストが担持されてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物の生育に関与する有用微生物を植物に対して施用するための微生物資材に関し、詳しくは、少なくともアゾスピリラム属に属する微生物が担持されてなる微生物資材に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に係る微生物資材に関連する先行技術文献情報として、例えば、次の特許文献1が有る。
【特許文献1】特開平10−323179号公報
【0003】
特許文献1に開示されている微生物資材は、有用微生物を担持した担体を、水懸濁時に有用微生物のみ濾し出し可能な濾過機能を有する収納体に封入した形態のものであり、有用微生物の施用時には、前記収納体ごと水に浸漬することで該収納体から有用微生物を濾し出し、得られた有用微生物の水懸濁液を施用するようにしたものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献1の微生物資材は、前記したように、その施用時において、収納体(不織布袋)を液体中に浸漬して微生物を濾し出す作業(液中で手もみ、又は衝撃を与える)を要するため、施用準備が面倒である上に、例えば、液体が農薬である場合、濾し出し作業時に農薬に含まれる成分で人体に影響を及ぼすおそれがある。
【0005】
又、前記したような濾し出し作業においては、液体の種類・液温、浸漬時間、手もみ回数・手もみ力、衝撃力・衝撃時間等の各種条件によって、担体の微生物の濾し出し量が上下するものと思われ、実際に有用微生物がどの程度濾し出されているのかが不明である。
すなわち、前記の濾し出し条件の違いにより、得られる水懸濁液毎の有用微生物の含有量が多かったり、少なかったりするということが生じるため、水懸濁液毎に施用効果に違いが発生するおそれがある。
例えば、水懸濁液中の有用微生物の含有量が施用時において不明であるため、植物に対する有用微生物の効果を得るという点に対する不確定要素になってしまい、仮に、異なる圃場において、一方の圃場に有用微生物の含有量が多い水懸濁液が施用され、他方の圃場に有用微生物の含有量が少ない水懸濁液が施用された場合に、各々の圃場における植物の成長や収量に差が生じるおそれがある。
【0006】
本発明は、このような問題に対処することを課題とするものである。
すなわち、微生物資材の保存性を確保した上で、微生物資材の施用準備の効率化と安全性の確保、及び植物に対する有用微生物の施用効果の均一性の向上等が、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、本発明による微生物資材は、以下の独立請求項に係る構成を少なくとも具備する。
【0008】
本発明に係る微生物資材は、粒状の無機物に、微生物の餌として機能する可溶性の有機物が添加されてなる担体に、少なくともアゾスピリラム属に属する微生物の濃縮菌体ペーストが担持されてなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明に係る微生物資材に用いられるアゾスピリラム属に属する微生物は、例えば、アゾスピリラム・ブラシレンス、アゾスピリラム・リポフェラム、アゾスピリラム・アマゾネンセ、アゾスピリラム・ハロプレフェランス等が代表的なものであり、例示した以外のアゾスピリラム属に属する微生物でもよい。
【0010】
尚、本発明に係る微生物資材に用いられる微生物は、例示したアゾスピリラム属に属する微生物に限るものではなく、土壌に生息または、植物に寄生し、該植物に有用な効果を及ぼすとされる有用な微生物であればよい。
前記有用な微生物を例示すると、リゾビウム属、アゾリゾビウム属、ブラジリゾビウム属、フランキア属、バンドエア属、シュードモナス属、バチルス属、アスペルギルス属、クレブシエラ属、パントエア属、ハーバスピリラム属、アグロバクテリウム属、ストレプトミセス属、キサントモナス属、ラクトバチルス属、アエロモナス属、アナベナ属、トリコデルマ属、グロムス属、アゾトバクター属、ロドシュードモナス属、リゾプス属、フザリウム属、グリオグラディウム属、キサントモナス属、ノストック属、ギガスポラ属、スクテロスポラ属等が挙げられる。
【0011】
本発明に係る微生物資材に用いられる無機物は、例えば、クレー、タルク、モンモリロナイト、炭酸カルシウム、ゼオライト、軽石、礫、貝殻、木炭等から選択された1種の単体、又は2種以上の混合体が挙げられる。
【0012】
本発明に係る微生物資材に用いられる可溶性の有機物は、少なくとも、微生物の餌となる機能を有し、水、液体肥料、液体農薬等の植物に対して有用な液体に溶ける性質を有するものであればよく、例えば、スキムミルク、酵母エキス、コハク酸、リンゴ酸等から選択された1種の単体、又は2種以上の混合体が挙げられる。
すなわち、前記可溶性の有機物は、微生物資材である場合には、微生物の生存に必要な養分となり、水、液体肥料、液体農薬等の液体に混合した場合には、該液体に溶解される。
又、微生物の高い生存性を確保する有機物の添加量として、無機物に対して、1重量%〜10重量%が好ましく、より好ましくは、2重量%〜5重量%であり、最適には、2重量%である。
【0013】
本発明に係る微生物資材に用いられる菌体ペーストとは、培養液で増殖させた菌体のみを遠心分離で培養液から分離して集めたものであり、この菌体ペーストを担持させることによって、担体に対する担持量を増やすことができる。
又、微生物の高い保存性を確保する無機物と菌体ペーストの混合割合は、無機物9に対して菌体ペースト1が好ましい。
【実施例】
【0014】
以下、本発明に係る微生物資材を実施例に基づいて具体的に説明する。
【0015】
〔微生物資材の保存性試験〕
以下では、前記構成の本実施例の微生物資材(以下「本願資材」という)Aと、該本願資材と構成が異なる微生物資材(以下、「比較資材」という)B〜Dとの微生物の保存効果を比較した。
試験方法は、本願資材及び比較資材A〜Cの保存開始時から30日後、60日後、90日後の微生物の生存数を夫々測定した。
得られた各微生物資材の生存数を表1に示す。
尚、本試験では、微生物の生存数が106cfu/g以下である場合には、微生物の生存がないものとし、表中において「NC」と表示する。
【0016】
本試験の微生物資材は、次の製造方法により製造した。
(1)菌体の培養
a.使用菌株:アゾスピリラム・ブラジレンス。
b.使用培地:ペプトン5g、コハク酸1g、酵母エキス1g、硫酸マグネシウム1g、塩化鉄0.002g、硫酸マンガン0.002gを含有し、これを、121℃で1時間滅菌処理した液体培地。
c.培養条件:pHを6.8、温度を30℃で24時間培養した。
(2)菌体ペーストの回収
前記で得られた培養液を20,000rpmで遠心分離することで集菌して、濃縮した菌体ペーストを回収した。
(3)使用担体
無機物としてクレー土(美瑛白土工業 白土B)の粉末に、有機物としてスキムミルク(雪印乳業)を2重量%添加すると共に、pH7.0に調整し、121℃で1時間滅菌処理した。
(4)前記担体に対して前記菌体ペーストを、担体9、菌体ペースト1の重量比で混和して本実施例の微生物資材を得た。
【0017】
使用される比較資材A〜Cの構成は、次の通りである。
比較資材B:前記製造方法の(2)で得られた菌体ペーストを滅菌水で10分の1に希釈した液状の微生物資材。
比較資材C:前記製造方法の(2)で得られた菌体ペーストの微生物資材。
比較資材D:前記製造方法の(1)で得られた培養液の微生物資材。
【0018】
又、本願資材A及び比較資材B〜CDの保存方法は、本願資材A及び比較資材B〜Dを夫々50g確保し、これを夫々ポリエチレンン製の袋に入れ、ヒートシールし、10℃の暗所で保存した。
【0019】
【表1】

【0020】
この結果により、同条件下の保存状態において、本願資材Aは、保存開始時から90日後において、微生物の生存数が0.93×1010cfu/gであるのに対し、比較資材B〜Dの微生物の生存数は、30日後以降、「NC」であって、本願資材の微生物生存数に比べると大幅に減少していることが明らかである。
すなわち、本願資材Aは、同条件下の保存状態における比較資材B〜Dに比べて微生物の生存数が非常に多いことから、微生物の保存性に優れていると認められる。
【0021】
〔有機物の添加効果試験〕
次に、無機物に対して有機物を添加することによる効果を微生物の生存数を測定して調べた。
試験方法は、前記本願資材の製造方法(3)で用いた無機物に、前記本願資材の製造方法(1)、(2)で得られた菌体ペーストを担体に対して重量比で9:1に担持した微生物資材(以下、「無添加資材」という)Aと、該無添加資材に、有機物としてスキムミルクを異なる添加量(重量%)で添加した微生物資材(以下「添加資材」という)B〜Eの微生物の生存数を、保存開始時から10日後、30日後、60日後、90日後において夫々測定した。
又、無添加資材A及び添加資材B〜Eの保存方法は、無添加資材A及び添加資材B〜Eを夫々50g確保し、これを夫々ポリエチレンン製の袋に入れ、ヒートシールし、10℃の暗所で保存した。
得られた各資材の微生物の生存数を表2に示す。
尚、本試験では、微生物の生存数が106cfu/g以下である場合には、微生物の生存がないものとし、表中において「NC」と表示する。
【0022】
前記添加資材の有機物の添加量は次のとおりである。
添加資材B:1重量%
添加資材C:2重量%
添加資材D:5重量%
添加資材E:10重量%
【0023】
【表2】

【0024】
この結果により、同条件下の保存状態において、無添加資材A及び添加資材B〜Eの全てが、保存開始時から10日後〜60日後で微生物の生存が確認されたが、無添加資材Aの微生物の減少数に対し、添加資材B〜Eの微生物の減少数が少ないことが判った。
又、90日後では、添加資材C〜Eの微生物の生存が確認され、無添加資材A及び添加資材Bは「NC」であった。
すなわち、微生物資材の微生物の保存について、無機物に有機物を添加することが有効であることが判った。
又、90日後において、微生物の生存数が最も多いのは、添加資材Cであり、次いで添加資材D、添加資材Eであった。
すなわち、微生物資材を長期に亘って保存するには、有機物を無機物に対して2重量%添加することが最も有効であることが判った。
尚、10重量%の添加では、保存期間中にカビの発生が確認されたことから、雑菌の繁殖により菌体生存数が減少したと考えられる。
【0025】
〔無機物と菌体ペーストの混合割合試験〕
次に、微生物の保存に効果的な無機物と菌体ペーストの混合割合を、微生物の生存数を測定して調べた。
試験方法は、前記本願資材の製造方法で得られた菌体ペースト(以下、「非担持資材」という)Aと、前記121℃で1時間滅菌処理した前記製造方法(3)で用いた無機物に、前記本願資材の製造方法で得られた菌体ペーストを、異なる混合割合(重量比)で担持した微生物資材(以下、「担持資材」という)B〜Fとの微生物の生存数を、保存開始時から10日後、20日後、30日後において測定した。
又、非担持資材A及び担持資材B〜Fの保存方法は、非担持資材A及び担持資材B〜Fを夫々50g確保し、これを夫々ポリエチレンン製の袋に入れ、ヒートシールし、10℃の暗所で保存した。
得られた各資材の微生物の生存数を表2に示す。
尚、本試験では、微生物の生存数が106cfu/g以下である場合には、微生物の生存がないものとし、表中において「NC」と表示する。
【0026】
前記担持資材の各重量比は次のとおりである。
担持資材B:無機物1:菌体ペースト9
担持資材C:無機物3:菌体ペースト7
担持資材D:無機物1:菌体ペースト1
担持資材E:無機物7:菌体ペースト3
担持資材F:無機物9:菌体ペースト1
【0027】
【表3】

【0028】
この結果により、無機物と菌体ペーストの混合割合が、重量比において1:1あるいは無機物の割合が多い担持資材D〜Fに微生物の生存が認められ、無機物の割合が菌体ペーストに対して少なくとも同等以上であれば、微生物の保存に関して効果があることが判った。
特に、30日後には、担持資材Fにのみ微生物の生存が確認されたことから、微生物の保存に関して最も効果的な無機物と菌体ペーストの混合割合は、重量比において、無機物9:菌体ペースト1であることが判った。
【0029】
〔担体の沈殿率試験〕
次に、本願資材に使用される無機物の液体中における沈殿率を、担体の素材別及び粒径別で調べた。
試験方法は、無機物0.225gに水100mlを加えて攪拌し、30分後の上澄みを静かに捨て、沈殿物を80℃で1昼夜乾燥、重量を測定し沈殿率(沈殿率=沈殿物g/0.225g)を算出した。
得られた各無機物の沈殿率を表4に示す。
【0030】
本試験で使用した各担体A〜Eは、次のとおりである。
無機物A:粒径0.3〜45μm、平均粒径5μmのクレー。
無機物B:粒径0.2〜115μm、平均粒径9.5μmのクレー。
無機物C:粒径0.9〜115μm、平均粒径11μmのクレー。
無機物D:粒径0.3〜63μm、平均粒径6μmモンモリロナイト。
無機物E:粒径0.2〜200μm、平均粒径15μmのタルク。
【0031】
【表4】

【0032】
この結果により、平均粒径が最も小さい無機物Aの沈殿率が最も低く、平均粒径が最も大きい無機物Eの沈殿率が最も高いことが判った。
又、表2における無機物A及び無機物D程度の沈殿率の場合では、散布作業後に、散布機器のタンクに多少沈殿が残る程度で、散布作業に支障が出なかった。
【0033】
〔沈殿し難い担体の粒径試験〕
次に、沈殿し難い無機物の粒径を、前記無機物A〜Eを用いて調べた。
試験方法は、無機物0.225gに水100mlを加えて攪拌し、30分後の上澄みを100℃で1昼夜置いて、水分を蒸発させた後、上澄み中の無機物の粒径を測定した。
測定された各無機物の粒径を表5〜表9に示す。
【0034】
【表5】

【0035】
【表6】

【0036】
【表7】

【0037】
【表8】

【0038】
【表9】

【0039】
この結果により、上澄みに残った無機物の粒径は、最大で無機物Aの7.89μmであり、最小で無機物Dの5.06μmであることが判った。
又、無機物の素材の違いによって、上澄みに残る無機物の最大粒径が異なるものの、これは、素材毎の比重の相違によるものであり、無機物の粒径が最小である無機物Dは比較的比重が高く、無機物の粒径が最大である無機物Aは比較的比重が低いものであると理解できる。
すなわち、使用する無機物の素材により担体の粒径を決めればよく、例示した無機物A〜E、及びこれら無機物と同等の比重の無機物を用いる場合には、表3〜表7に示す夫々の最大粒径以下の粒径に加工するとよい。
又、例示した無機物A〜Eの内、選択された2種以上、又は全部を混合する場合の無機物の粒径は、該無機物中で最も比重が高い無機物の最大粒径以下とすることにより、異なる無機物を複数混合しても液体中の沈殿を抑制することができる。
【0040】
前記のように無機物の比重が比較的低いものであれば、上澄みに残る無機物の最大粒径が大きくなるが、無機物の粒径が大きくなると、担持された微生物が無機物から出なくなることが生じる。
具体的には、複数の無機物が微生物を囲むようにして担持するため、無機物の粒径が大きいものであると、微生物が抜け出る隙間が少なかったり、微生物が無機物の細孔に入り込んだりすることで、担持された微生物が無機物から出なくなるものと考えられる。
例えば、アゾスピリラム属に属する微生物の場合、その大きさが、幅1μm、長さ2.1μm〜3.8μmであることから、該微生物を担持する無機物の粒径を推察すると、およそ5μm以下の粒径の無機物を用いることで、微生物が無機物から出てこなくなる確率が低くなると思われる。
又、アゾスピリラム属に属する微生物とは大きさが異なる微生物である場合、微生物毎の大きさに対応させた粒径の無機物を用いればよい。
【0041】
すなわち、微生物資材の担体を構成する無機物の選択に際し、使用する無機物の比重に対応させること、及び使用する微生物の大きさに対応させることを考慮して、液体中に沈殿し難く、しかも担持された微生物が担体から出やすい粒径の無機物を選択することが好ましい。
【0042】
〔微生物資材の接種効果試験〕
次に、前記微生物資材の植物に対する接種効果を調べた。
試験方法は、前記製造方法(1)〜(4)で得られ、且つ次の各構成要素から構成された微生物資材を、50g確保し、これを夫々ポリエチレンン製の袋に入れ、ヒートシールし、10℃の暗所で60日間保存し、これを20lの水に溶解させて10アール分の苗に散布状に接種した(接種区)ときの収量と、該微生物資材を接種しない(無接種区)ときの収量を比較した。
測定された収量を表10に示す。
尚、前記苗は、「たまねぎ」及び「てんさい」であり、播種から10日後、発芽した状態のものである。
又、施肥量は、接種区及び無接種区ともに同量である。
【0043】
微生物資材の構成要素
使用株菌:アゾスピリラム・ブラジレンス。
無機物:粒径0.3〜45μm、平均粒径5μmのクレー(美瑛白土工業 白土B)。
有機物:無機物に対して2重量%のスキムミルク(雪印乳業)
菌体ペースト:担体9に対して1の重量比。
保存開始時の微生物生存数:1.04×1010cfu/g
【0044】
【表10】

【0045】
この結果により、前記微生物資材を接種すると、無接種に比べて、たまねぎ及びてんさいの収量において増収効果があることが判った。
又、この増収効果により、長期間(60日間)の保存によっても、植物に対して増収効果をもたらす微生物の生存数が確保され、更に、前記微生物資材を水に溶かしても、微生物に対して何ら影響を与えずに、その機能を損ねることなく接種でき、しかも、接種後においても微生物の機能が損なわれることなく植物に対して作用していることが証明された。
【0046】
以上のように、前記微生物資材によれば、次の優れた効果が期待できる。
1.微生物の長期間に亘る保存ができる。
2.微生物資材を接種するときに液体に溶かすことにより、散布機器等での散布ができる。
3.微生物資材を直接液体中に投入することにより、液体が農薬等であっても人体への影響が少ない。
4.微生物が液体と共に散布されるので、散布むらを抑制できる。
したがって、微生物資材の保存性を確保した上で、微生物資材の施用準備の効率化と安全性の確保、及び植物に対する有用微生物の施用効果の均一性の向上等が実現した微生物資材を提供できる。
【0047】
尚、本発明は、例示した実施の形態に限定するものでは無く、特許請求の範囲の各項に記載された内容から逸脱しない範囲の構成による実施が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒状の無機物に微生物の餌として機能する可溶性の有機物が添加されてなる担体に、少なくともアゾスピリラム属に属する微生物の濃縮菌体ペーストが担持されてなる微生物資材。
【請求項2】
前記可溶性の有機物の添加量が、無機物に対して1重量%〜10重量%である請求項1に記載の微生物資材。
【請求項3】
前記可溶性の有機物の添加量が、無機物に対して2重量%〜5重量%である請求項1に記載の微生物資材。
【請求項4】
前記可溶性の有機物の添加量が、無機物に対して2重量%である請求項1に記載の微生物資材。
【請求項5】
前記担体と菌体ペーストの混合割合が、重量比で無機物9に対して濃縮菌体ペースト1である請求項1乃至4いずれか1項に記載の微生物資材。

【公開番号】特開2009−203180(P2009−203180A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−46221(P2008−46221)
【出願日】平成20年2月27日(2008.2.27)
【出願人】(597012460)十勝農業協同組合連合会 (3)
【出願人】(591190955)北海道 (121)
【Fターム(参考)】