微細構造ワークピースの湿式化学処理中に液体を振動させるための装置及び方法
振動器を備えたリアクタ、およびそのようなリアクタを用いてマイクロ構造のワークピースを処理する方法。振動器は、高い、制御された物質移動速度を有することができ、高品質の表面と高効率の湿式化学処理を行うことができる。振動器は、溶液中に高い流速を形成し、ワークピースの表面近傍で高いエネルギーの液流を含み、ワークピースに対して/から、洗浄、エッチングおよび/または堆積を行う場合に、高品質の表面を形成する。振動器は、また、短いストローク長さを有し、リアクタの占有面積は比較的小さくなる。この結果、リアクタは効率的で費用対効果の良い操作ができる。振動器は、また、処理溶液中の電場が、ワークピースの表面で効果的に作用するように設計される。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2005年11月23日に出願した米国仮出願60/739,343の利益を受ける。
【技術分野】
【0002】
本発明は、微細構造ワークピースの表面で高速で制御された流れを提供し、良好な物質移動速度、気泡や粒子の除去、および/または、高品質で高速のリセスのメッキを行うために、処理溶液を振動させる装置及び方法に関する。発明にかかる装置は、非常に微細な構造を有する装置を製造するために使用される洗浄、エッチング、堆積、および他の湿式化学処理に適している。
【背景技術】
【0003】
多くの湿式化学処理において、拡散層はワークピースの処理表面に隣接して形成される。拡散層は、ワークピースの表面に隣接した様々な材料または種の濃度の、薄い領域であり、湿式化学処理の効果や効率にとって重要な因子となる。これは、表面における材料/種の消費または形成により形成される。拡散層の膜厚は、表面への成分/反応の物質移動速度を指示し、これにより物質移動速度は拡散層を制御することにより制御可能となる。より薄い拡散層は、例えばより速い物質移動速度となる。よって、所望の結果を得るために、ワークピースの物質移動速度の制御が望まれる。例えば、多くの製造業者は、処理サイクルを短くするために、物質移動速度を速くして、エッチング速度および/または堆積速度を速くすることを求める。物質移動速度は、また、微細構造のワークピース上に合金を堆積させるのに重要な役割を果たす。なぜならば、処理溶液中の異なったイオン種は、異なったメッキ特性を有するからである。それゆえに、ワークピースの表面における物質移動速度の増加またはそうでなければ制御は、合金の堆積や他の湿式化学処理で重要である。
【0004】
ワークピースの表面における物質移動速度の増加またはそうでなければ制御のための1つの技術は、特にワークピースの上に衝突する流れ(例えば、非平行流)のような、処理溶液とワークピースの表面との間の相対速度を大きくすることである。多くの電気化学処理チャンバが、噴流やワークピースの回転により、処理溶液とワークピースとの間の相対速度を大きくしている。容器の他の型は、ワークピースに隣接する処理用期中で移動または回転するブレードを有するパドルを含み、ワークピースの表面で高速で振動する流れを形成する。例えば、電気化学処理の応用では、パドルは一般にはワークピースの横で振動し、溶液中で、ワークピースとアノード電極の間に配置される。
【0005】
上述の技術は、物質移動速度を改良するが、多くの適用に対して、十分な物質移動特性を与えることはできない。連続した平行なブレードを備えたパドル型メッキツールを有しても、多くの応用において、十分に速い流速を達成し、ワークピースの表面で拡散層の厚みを適当に減らすことはできない。本発明者は、先に、ブレードの間の間隔が完全に開き、ブレードの間の空間を通してウエハとアノードとの間に直接の見通し線がある、連続した平行なブレードを備えたメッキシステムを開発した。本発明者は、そのようなシステムでは、そのようなブレードの動きにより形成された振動流は開いた空間を介してワークピースから遠いため、所定のブレード高さに対してウエハ表面で所望の流速が得られないことを見出した。結果として、そのようなオープン型パドルのメッキツールでは、物質移動速度が制限される。
【0006】
オープン型パドルのメッキツールのこの問題は、ワークピースに所望の物質移動速度のイオンを与えるために、十分な混合を必要とする合金メッキ用のツールの効果を下げるというものである。合金をメッキする場合、1つの合金元素のイオンは、他とは異なるメッキ速度またはバルク濃度を一般に有し、より高いメッキ速度を有する合金元素が拡散層から析出し、および/またはより高いバルク濃度を有する合金の多くがウエハ上にメッキされる。この結果、所望の合金元素の成分を有さない、および/または均一でないメッキ層が得られる。更に、この問題は、最適なメッキ結果のために、形状中で再循環を必要とする、高いアスペクト比の形状中に合金または他の材料をメッキする場合に特に顕著である。
【0007】
既存のパドルメッキツールには、他の欠点もある。例えば、多くに既存のシステムでは、パドルで形成された液体の流れは、ワークピースの表面を横切る一貫したパターンでは起きない。加えて回転するパドルは、一般に多くの応用では必要とされない。なぜなら、回転するパドルとワークピースとの間の相対速度はパドルの半径の関数として変化し、ワークピースの表面において拡散層中で半径のばらつきを正確に制御することは困難だからである。このような問題は、更に、多くの応用において、既存のパッド型メッキツールの使用を制限する。
【0008】
ウエハを水平に保持し、パドルを水平に直線上で往復運動させるシステムの更なる検討は、パドルの水平ストローク長さを収容する大きな面積を必要とする。往復運動パドルリアクタでは、1つのパドルまたは複数のパドル要素は、ワークピースに対して、直線に沿った往復運動をする。これは、処理ツール中に、非常に多くの横方向の水平空間を必要とする。結果として、往復運動パドルを有する、200mmおよび300mmウエハの処理リアクタは比較的大きく、ツール中で大きな面積を占める。製造ラインのフロア面積は貴重であり、ツールの処理コストはしばしば、単位フロアスペースあたりで、1時間に処理されるウエハの数により査定されるため、これは大きな欠点である。この結果、多くの従来に水平往復運動パドルは、ツール中で得られるスペースを効果的に使用できなくなる。
【0009】
化学処理の他の挑戦は、ワークピースの表面から粒子を除去することや、メッキ結果に影響を及ぼす泡の防止を含む。メッキおよびエッチングプロセスは、水平なワークピースの下でトラップされる泡や粒子を形成し、洗浄プロセスはウエハ上にある粒子を除去しなければならない。多くの従来のシステムは、泡や粒子がワークピースの表面に達するのを防止することによって検討を行ってきた。もし、粒子や泡がワークピースの下でトラップされれば、ワークピースからこれらを追い出すためにワークピースに平行な流れが必要となる。しかしながら、ワークピースから、粒子を除去しおよび/または泡を追い出すための平行な流れと、高い物質移動速度を得るために高速で衝突する流れとの双方を得ることは困難である。
【0010】
湿式化学処理の他の検討は、半導体装置のパッケージングに用いられるようなブラインド開口部のような開口部中へのメッキである。多くの応用では、半導体ダイは、メッキ半田合金や他の材料により開口部中にパッケージされ、パッケージの外部の上に電気的接続のアレイを形成する。しかしながら、ワークピースを横切る平行な流れが、開口部中で溶液を再循環させるのに十分でない限り、材料は開口部の深さ中にメッキされない。これは特にメッキ半田合金で問題になる。なぜなら、合金中のイオン種は異なった物質移動速度の限界を有し、上述のように、種の1つは所望のようにメッキされないからである。それゆえに、ワークピースの表面において、従来のオープン型のパドルメッキツールで得られるよりも高い接線の流速が必要となる。
【0011】
従来の観点から、ワークピースの表面で、物質移動速度の良好な制御、および/または高速の平行(例えば接線)流を供給できる、制御性が高く、高速の液体流を提供する方法で処理溶液を振動させる装置および方法の提供が望まれる。また、ツールの効率を増加させるために、比較的小さな設置面積を有するリアクタ中で処理溶液を振動させることが望まれる。ワークピースの表面で物質移動速度を増加させ、そうでなければ制御し、ワークピースの表面で均一な電場を提供するリアクタが必要とされる。
【発明の概要】
【0012】
本発明は、高品質の表面と効率的な湿式化学処理を得るために、制御された高速の液流を得ることができる振動で、微細構造のワークピースを処理するためのリアクタおよび方法を提供する。完全にオープンな空間をパドルのブレードの間に有する従来のシステムの問題と検討を解決するために、本発明は、中間部分またはフロアをデバイダの間に有するベースを挟んで、互いに隔てられたデバイダを有する振動器をその中に備えたシステムを開発する。デバイダと中間部分は、複数の可動な閉じ込め部を形成し、閉じ込め部は、ワークピースの近くの処理溶液を通じてデバイダの動きで形成された振動流を含む。特に、デバイダは、デバイダがワークピースの近傍で振動した場合に流体中で渦巻きまたは他の流れの渦巻きを形成し、可動な閉じ込め部は、複数の3面閉じ込め部のような、可動な混合ゾーンを形成してワークピースの表面近傍で高エネルギーの流れを閉じ込める。これはワークピースにおいてイオン濃度を高くし、ワークピースに非常に均一なパターンの混合ゾーンを提供し、ワークピースに/から材料を洗浄、エッチングおよび/または堆積する場合に高品質の表面を形成する。振動器は短いストローク長さを有し、リアクタの占有面積は比較的小さい。結果として、リアクタは効率的で操作の費用対効果が良い。振動器は、また、処理溶液中の電場がワークピースの表面で効果的に作用するように設計される。振動器を備えたリアクタは、このように、良好な表面仕上げおよび/または高品質な層を提供し、低い処理コストを有し、ワークピースの電気化学処理を提供する。
【0013】
本発明にかかるリアクタは、液流がワークピースに衝突するように処理ゾーンを通って処理液の流れを形成するように形状のフローシステムを備えた容器を有することができる。リアクタは、また、ベースと複数のベースを挟んで互いに隔てられた機構(feature)を有する振動器を含み、処理ゾーンに開いた可動閉じ込め部を形成する。振動器はアクチュエータと接続され、アクチュエータはワークピースの表面に沿ってベースと機構を動かし、ワークピースの表面で処理液を振動させる。ベースと機構は、ワークピースの表面に近い領域に振動した流れを有利に閉じ込め、より良いイオン移動速度で、短いストローク長さに対して接線方向の流れとなる、より速い流速を得ることができる。
【0014】
振動器のベースは、プレートまたは他の機構であり、複数の閉じ込め部を形成するフロアを機構の間に備える。ベースは、更に、機構の間のフロアに開口部を有するように配置された複数の開口を有しても良い。機構は、連続したまたは分かれたリブ、ブレード、又は他の構造のような、振動器の移動方向に直交する方向に配置されたデバイダでも良い。機構およびベースは、互いに移動し、機構およびベースは、ワークピースの近傍に渦巻きを閉じ込める可動なリセス、チャネル、溝、または他の混合ゾーンを形成する。振動器は、孔または開口を有し、電流および/または処理溶液が、電気化学適用中の振動器を通って流れることができる。
【0015】
動作において、ワークピースは処理ゾーンに配置され、アクチュエータは振動器を動かして、ワークピースの表面近傍で渦巻きが動くように渦巻きを閉じ込めるようにベースと機構とを動かす。機構が渦巻きを閉じ込めた後、可動の閉じ込め部は、ワークピースの表面近傍の混合ゾーンに振動した流体を含む。流体に衝突したエネルギーは、それゆえに、ワークピース近傍の混合ゾーン内に残り、ワークピースの表面で、制御された高速の液流を形成する。液流は、一般に、(a)ワークピースに衝突して物質移動を行う、および/または(b)ワークピースの表面の接線方向に流れて泡/粒子を移動させる、または開口部を埋め込む剪断力を形成する、高速渦巻き液流成分を形成する。接線方向の液流は、ワークピースの上の、ブラインドビア、トレンチ、または他の型のリセス構造中で再循環を形成する。そのような接線方向の液流は、特に、混合ゾーンに対して配置された長い機構や深い機構(例えば、ウエハがその中で静止する半田メッキのためのビア)を備えると有用である。それらの応用において、機構中の再循環は、機構中のイオンをリフレッシュさせ、より良いフィッティングを形成する。ワークピース上で周期的な不均一を避けるために、アクチュエータは振動器を不均一に動かし、ワークピースの表面に対して混合ゾーンが疑似ランダムに動くようにする。加えて、同時にワークピースを回転させ混合ゾーンを振動させることにより、混合ゾーンの位置的な影響は、ワークピースの表面を横切って更にランダムになり、擬似的な不均一が除去されまたは少なくとも実質的に低減された、均一なプロセスが得られる。ワークピースの回転は、また、同様に電場中で、平均的に非対称となる。
【0016】
リアクタと振動器は、洗浄、エッチング、および/またはメッキプロセスにおいて多くの優位点を提供する。第1に、振動器は、ワークピースの表面近傍の処理ゾーンで複数の混合閉じ込め部を効果的に動かすように、ベースと機構(例えばデバイダ)の双方を動かす。これは、ワークピースの表面の直近で引きずられた渦巻きを含み、容器中の残りの非常に大きな体積の溶液に放出されるかわりに、ワークピースに向かって渦巻きのエネルギーを作用させる。このように振動器は、ワークピースの表面において、物質移動速度を増加させる。第2に、振動器のストローク長さが、比較的短くなり、比較的小さな占有面積とすることができる。第3に、振動器のストローク長さ、ストローク速度、手記、移動パターン、および/または他のパラメータが制御され、ウエハ上のリセス構造中での混合を増加させ、および/またはそうでなければ、ワークピースに対して混合ゾーンの位置を変えるようにして、プロセスの均一性を増加させる。本発明にかかるリアクタは、所定の設置面積内で処理される、速く、高品質の表面を可能にし、処理ツールの効力と効率の双方を増大させる。第4に、振動器は、ワークピースにおいて、均一でそうでなければ制御された電場を提供し、ワークピースを横切る不均一な影を回避することができる。それゆえに、本発明のリアクタは、金属、合金、および他の材料をエッチングおよび/またはメッキするための電気化学プロセスに適している。
【詳細な説明】
【0017】
図1〜11Cは、微細構造ワークピースの湿式化学処理のためのリアクタおよび方法の多くの具体例を示す。本発明の多くの詳細は、以下の記載と図1〜10Cに示され、本発明の所定の具体例を通した理解を可能とする。しかしながら、当業者は、本発明は追加の具体例を有すること、本発明の他の具体例は、以下の記載で説明された多くの特定の特徴なしに実施できること、を理解するであろう。
【0018】
図1は、微細構造のワークピースWを、メッキ、エッチング、または洗浄するためのリアクタ100の概略図を示す。リアクタ100は、ハンジング110、ハウジング110中の容器112、容器中112の処理ゾーンZを含み、処理ゾーンZを通って処理液流が、ワークピースWの処理のために流れる。容器112は、例えば、処理ゾーンZに対して処理液を流す入口114を備えたフローシステムを有する内部容器でも良い。溶液112は、また、そこを越えて処理溶液が容器112から出るリム116または堰を有する。
【0019】
リアクタ100は更にヘッドアセンブリ120を含み、ヘッドアセンブリ120は処理ゾーンZ中でワークピースWを保持する形状のワークピースホルダー121を含む。ワークピースホルダー121は、水平位置にフェイスダウンでワークピースWを保持する形状であり、ヘッドアセンブリ120は、回転軸Rの回りでワークピースWを回転させるロータを含む。このように、ヘッドアセンブリ120は、ワークピースWの表面Sを、処理ゾーンZを通って流れる処理液と接触するように配置する形状である。ワークピースホルダー121は、更に、ワークピースWの表面の周辺領域と噛み合うように形成された複数の電気コンタクト122を含む。適当なヘッドアセンブリ120、ワークピースホルダー121、および電気コンタクト122は、米国特許6,080,291、6,527,925、6,773,560、および米国特許出願11/170,557に示され記載され、それらの全ては、参照することによりここに含まれる。
【0020】
リアクタ100は、更に、処理ゾーンZ中の振動器130と、振動器130に接続されたアクチュエータ140を含む。振動器130は、ワークピースWの表面Sに隣接する、複数の可動な混合ゾーンを提供する形状である。例えば、振動器130は、ベース132と、ベース132を挟んで互いに隔たる複数の閉じ込め部134を有する。閉じ込め部134は、一般に、アクチュエータ140が振動器130を動かした場合に、処理液中で、渦巻き、および/または他の振動した流れを形成するような構造となっている。閉じ込め部134は、また、一般に、ワークピースWの表面Sに非常に近接して、振動する液流を一瞬含む形状となっている。それらの特徴は、高速の液流をワークピースの表面Sの近傍に形成し含む。以下でより詳しく説明するように、開口部134は混合ゾーン中で液流をリフレッシュし、ワークピースWの表面S近傍で電場を分ける様な形状となっている。例えば、処理溶液の液流は、振動器130を通って、または振動器130に沿って上方に移動する。
【0021】
操作中、アクチュエータ140は振動器130を動かし、ワークピースWの近傍で処理溶液を混合する。更に、アクチュエータ140が振動器130を、閉じ込め部134の長手方向に直交する軸(矢印Tで表示)に沿ってアクチュエータ140が振動した場合、閉じ込め部134は、処理液中で、渦巻きを引き起こし、または他の振動した液流を形成する。閉じ込め部134は、一般に、処理ゾーンZの上部に、引き起こした渦巻きを閉じ込め、引き起こされた渦巻きのエネルギーが、ワークピースWの表面Sに隣接する処理溶液中に維持される。渦巻きは、高速の液流を閉じ込め部に与え、(a)ワークピースに衝突して物質移動を行い、および/または、(b)ワークピースの表面に接線方向に流れて泡/粒子を除去しまたは開口部をメッキする剪断力を形成する。これは、一般には拡散層の厚みを減らしそれぞれの開口部134と関連して拡散ゾーン中で高い物質移動速度を与えるように、拡散層の良好な制御を行うだけでなく、ワークピースの表面から泡/粒子の除去を行う。結果として、振動器130とアクチュエータ140は、ワークピースWへの/からのメッキまたはエッチング材料の物質移動の限界を制御し、ワークピースの下から泡/粒子を除く。振動器130は、特に開口部中に合金をメッキするのに適している。なぜならば、(a)物質移動速度が振動器130の駆動パラメータにより制御され、合金溶液中の独立したイオン種の異なった電気特性に基づく膜質を制御し、および/または(b)渦巻きの平行な液流パラメータの剪断力が、開口部中へのメッキ能力を向上させるからである。リアクタ100は、このように、純金属、合金、および他の材料(例えば電気泳動レジスト)の、良好な膜質および/または高いメッキ速度を提供する。
【0022】
アクチュエータ140は所定の周波数や強度で振動器130を振動させ、ワークピースWの表面Sで物質移動速度または他のプロセスパラメータが最適となるように渦巻き引き起こす。振動器130の振動周波数は、一般に振動器130の形状(例えば、仕切りの間隔や大きさ)、振動器130の速度/動き、仕切り134に対するワークピースWの近接、チャンバの直径、処理溶液の粘度、および他のパラメータに依存する。適当な振動周波数は、例えば、特定の振動器の渦流周波数(vortex shedding frequency)である。振動器130をおおよそ渦流周波数で振動させた場合、ワークピースに向かって放出される先の渦巻きとして、新しい渦巻きを形成することができる。振動器がワークピースWの表面近傍に渦巻きを形成し含み、処理サイクルのかなりのパーセントで高い物質移動速度を維持する。
【0023】
リアクタ100は更に、アクチュエータ140とヘッドアセンブリ120に接続されて操作されるコントローラ150を含む。コントローラ150は指示を含むコンピュータ制御手段を含み、アクチュエータ140が振動器130を均一および/または不均一に動かすようにする。コンピュータ制御手段の指示は、例えば、アクチュエータ140が振動器を第1ストローク長さに沿って動かし、続いて第1ストローク長さとは異なる第2ストローク長さに沿って動かす。コンピュータ制御手段の指示では、また、振動器を第1速度で第1ストローク長さに沿って動かし、および第1速度とは異なる第2速度で第2ストローク長さに沿って動かし、これらは異なったストローク長さに沿って振動器130を動かすことに代えて、またはそれに加えて行われる。一般に、振動器130の不均一な変調の動きは、ワークピースWに対する閉じ込め部134の位置を変え、ワークピースWの表面Sでのメッキ/エッチングの均一性を向上させる。振動器130のそのような不均一運動は、ワークピースWの表面に対して仕切り134内の高速物質移動ゾーン位置を効果的にランダムにする。コントローラ150は更に高い物質移動ゾーンの位置をランダムにする。異芥100は、このように、ワークピースWの表面Sを横切って高い物質移動速度を有するゾーンを、高い均一性で分布させる。リアクタ100は、それゆえに良好な品質を有する膜や表面を形成する。
【0024】
リアクタ100は、更にワークピースWに対し/から材料をメッキしまたは電気エッチングするために、容器112の中に電極160を含む。操作中、電気ポテンシャルが電極160と電気コンタクト122に与えられる。ワークピースWは、これによりワーキング電極となり、電極160は電気コンタクト122と電極160に与えられる電気ポテンシャルの極性に依存して、表面Sに金属をメッキし、または除去するための対向電極となる。電気化学処理の応用では、振動器130は、ワークピースWに対する電場の分布が制御できるように、電場が振動器130を通る様な形状となる。振動器130は、例えば、開口部を有し、および/または多孔質の材料から形成される。以下で更に詳しく述べるように、振動器130は処理溶液や電場が通る、複数の細長い開口部を有する。そのような開口部は、処理表面Sでメッキ/エッチング更に制御する処理ゾーンZ内で仮想電極として働く。それゆえに、良好な物質移動特性を与えるとともに、振動器は、ウエハWの表面Sで、解や制御可能な電気パラメータを可能とする。
【0025】
図2は、本発明の他の具体例にかかるマルチ電極リアクタ200である。リアクタ200の多くの構成部分は、図1に示すリアクタ100のそれらと同一であり、図1および図2において、同一参照記号は、同一構成部分を示す。リアクタ200は、ハウジング210、ハウジング210中の容器212、および、容器中212の複数の独立した電極得分214a−214dを含む。リアクタ200は、また、そこを通って処理溶液が処理ゾーンZに向かって流れる主たる入り口215を有する。リアクタ200において、処理溶液の一部は容器212のリム116を越えて上方に流れ、処理溶液の他の部分は、電極部分214a−214dを通って下方に流れる。これらの流れは、下方で合流し、出口216を通って排出される。リアクタ200が、電極部分214a−214dと同様に、主たる入口215を通って上方に処理溶液が流れる異なったフローシステムを有することは明らかである。電極部分214a−214dは互いに、絶縁性の仕切り218または壁により分けられ、振動器130のベース132近傍の処理ゾーンZの近くに、複数の仮想電極を形成する。複数の独立して操作できる電極260a−260dは、電極部分214a−214dに対応し、電源262a−262dは対応する電極260a−260dに接続されている。操作中、コントローラ150は、電源262a−262dが電極260a−260dを通って独立した電流を与えるような指示を含むコンピュータ制御手段を含む。適当なマルチ電極リアクタと、そのようなリアクタを操作する方法は、米国特許6,569,297、および米国特許出願10/715,700、09/849,505、09/866,391、09/866,463、09/872,151、10/158,220、10/234,442、10/859,749、10/729,349、10/729,357、11/218,324、10/861,240、10/859,748、10/861,899に記載され、これらは参照されることによりここに含まれる。
【0026】
リアクタ200は、更に、仮想電極とワークピースWの間の処理ゾーンZ中に振動器130を含む。コントローラ150は、アクチュエータ140を操作し、振動器130を動かし、またヘッドアセンブリ120を制御して回転軸Rの回りでワークピースWを回転させる。結果として、リアクタ200は処理溶液の振動に関して、リアクタ100の長所を達成するとともに、更にマルチ電極を有してメッキ/エッチング処理のためにリアクタ200中で電場を制御しうるという長所も達成する。
【0027】
図1のリアクタと図2のリアクタは、選択的に、容器中にバリア170を含み、容器を第1セル172と第2セル174とに分割する。バリア170は、第1セル172と第2セル174の間の膜を選択されたイオンが通るイオン交換膜でも良く、または第1セルと第2セルの間で液流を制限するフィルタでも良い。結果として、アノード液またはカソード液のいずれかが第1セルに含まれ、アノード液またはカソード液のいずれかが第2セルに含まれ、これにより、第2セル中のメッキ液の構成をより制御することができる。バリア170は、例えば、特定の適用に依存して、アニオン選択またはカチオン選択となる。膜を含む1または複数のアノードを有する適当なリアクタの例は、上述の参照によりここに含まれる米国特許出願の多くに記載されている。
【0028】
図3A−3Dは、上述のリアクタ100、200に使用される振動器330の特定の具体例を示す。振動器330は、プレートまたはディスクのようなベース332と、ベース332を横切って互いに隔たった複数のデバイダ333を有する。ベース332は、円形、矩形(正方形)、または他の適当な形状からなる。デバイダ333は、一般には長いリブまたはブレードであり、振動器330が処理中に動く方向に直交(非平行)して延びる。図3A−3Dは、移動方向に垂直に延びたデバイダ333が示されたが、デバイダ333は、引っ張られたリブ、波または湾曲リブ、ヘリンボーンロブ、タイヤのトレッド状リブ等のような他のパターンでも良い。ベース332とデバイダ333は区画334に入る形状であり、区画334は、デバイダ333の1つの側面で規定される第1壁、隣接するデバイダ333の対向する側面で規定される第2壁、第1壁と第2壁との間にベース部分332で規定される中間部分336を有する。デバイダ333の間の中間部分336は、区画334の中にフロアを規定する表面337を有し、区画334は3つの壁のチャネルとなる。中間部分336は、デバイダ333の間で平坦なフロアとなり、または中間部分336は、区画334の長手方向(縦方向)に直交する面に沿ってV型の断面に配置される対向して傾斜した表面を有しても良い(図5、6C)。振動器330は、更にベース332の中間部分336を通る複数の開口部338を含んでも良い。開口部338は、一般には細長いスロットであり、区画334の長手方向に長く延びるが、開口部338は他の形状(例えば円形、正方形等)であっても良い。
【0029】
ベース332の形状や区画334の形状は、(a)ワークピースで制御された高速の物質移動速度を与え、(b)処理ゾーン中に電場を形成し、(c)振動器330の下に泡が補足されるのを防止し、そして(d)ワークピースに対して振動器を振動させるために良好な加速を与えるために、振動器の重さを制限する、ように設計される。振動器300は、複数の異なった形状を有し、1または複数の材料から形成されても良い。例えば、振動器330は、PEEK、チタン、多孔性チタン、多孔性セラミック、他のポリマー、または他の適当な材料から形成されても良い。
【0030】
セミツール社により製造された振動器の1つの例は、ベース332の中央の厚みが約5〜25mmであり、ベース332の周辺の厚みが約2〜10mmである。ベース332の裏面は一般に円錐形であり、振動器330の下の泡は振動器の周辺に移動し、振動器の下で泡がトラップされるのを防止または禁止する。振動器330は、代わりに、円錐形に代わって平坦であっても良い。振動器の他の特定の例のベース332は、中央領域で約10〜15mmの厚みであり、周辺領域で2〜5mmの厚みである。デバイダ333は約1〜10mmの高さまたは深さであり、ベース332を横切って約5〜25mm隔たっている。デバイダ333の間隔は、一般にストローク長さと略同じであり、これにより、選択された適用で、振動器330のストローク長さは約5〜30mmである。振動器330の1の特別な例では、ベース332を横切って約7〜10mmの間隔を隔てた、約1〜5mmの高さのデバイダを有する。
【0031】
デバイダ333は一般に、ワークピースの表面に対して振動器が移動した場合に、混合区画334の中で引きずられた渦巻きを形成するように設計される。更に、デバイダ333の高さおよび間隔は、ワークピースの処理表面の近傍で混合区画334が引きずられた渦巻きを含むように設計される。その結果、引きずられた渦巻き中のエネルギーは、振動器330の下の処理溶液中に拡散する代わりに、ワークピースに向かうようになる。中間部分336と開口部338は、混合区画334中で、十分な量の引きずられた渦巻きのエネルギーを利用し、一方、混合区画334中の溶液をリフレッシュし、電場の電流を導くために、振動器330を通って十分な流れの処理溶液が流れるようにする。メッキの応用では、開口部338の幅は、デバイダの間の間隔に対するパーセンテージで、10%〜90%、20%〜50%、または約30%である。洗浄の応用では、振動器330は開口部を有さない。開口部338の幅は、区画334の溶液リフレッシュの程度と汚染の程度のバランスで規定されても良く、および/またはウエハの電場の効果で規定されても良い。例えば、開口部338は、あるメッキの適用では、デバイダ333の間の間隔の約15%である。
【0032】
図4は、2次元フローシミュレーションを示す、振動器330の概略図である。振動器330は、所望の液流を形成するために、ワークピースの近くに配置される。例えば、振動器は、一般にはワークピースWから5mmより遠くには配置されず、好適にはワークピースWの表面Sから約1〜2mmである。振動器330の往復運動は、ワークピースWとデバイダ333の間の隙間を通ってジェットのような液流を形成する。これは、混合区画334の長手方向に沿って円筒状の渦巻きを形成し、ワークピースWの処理表面を横切って平行で区画に衝突する高速液流を液性する。図4に示すように、円筒形状の渦巻きは、一般に対応する区画334中に含まれ、高速の液流の渦巻きは、ワークピースWの表面に隣接する処理ゾーンに閉じ込められる。振動器330は、20μmより薄い、または10μmより薄い拡散層で、非常に高速の振動を達成できる。振動器330は少なくとも部分的にこのような結果を得ることができる。なぜならば、ベース332とデバイダ333は、ワークピースWに対して混合区画334が移動するように、互いに移動する。特に、ベース332とデバイダ333は一緒に動くため、デバイダ333の間の中間部分336は、渦巻きのエネルギーの多くの部分が、振動器330を通って外部に放出されるのを防止できる。振動器330は、このように、高い物質移動速度となる薄い拡散層を形成する。
【0033】
図4は、更に、区画134の上のノードで起きる最も高い物質移動速度を表す。このように、ストローク長さおよび/または振動器330の速度を調整することにより、ノードの位置は、ワークピースに対してランダムにでき、処理表面を横切る物質移動速度の分布を制御する。加えて、ワークピースは、振動器330に対して回転し、更に、上述のワークピースの表面を横切る物質移動速度の分布の均一性を増す。振動器330の構造や動きに基づいて、振動器330を備えたリアクタは、特に、ワークピースの表面を横切って、制御された、高速の物質移動速度を提供できる。これは、より制御された合金膜を提供する。なぜならば、処理液中のイオンは、制御された速度でワークピースの表面に存在し、厳密な合金成分の堆積ができるからである。結果として、振動器330は、特に合金のメッキに有用である。
【0034】
図5は、図2に示された電極260a−260dと同様に、容器中に配置された複数の電極により形成される電場を示す。図5に示すように、電極(アノード1−4で特定される)は、独立した電極チャネル514a−514dに中で、独立した電場成分を形成する。集合した電場は、振動器330のベース332に到達し、ベース332中の開口部338を通る。図5に示すように、混合区画334の電場は、一般に、ワークピースWの表面が処理液中で所望の電流分布となるように制御される。振動器330は、ワークピースWにそのような電場を供給する。なぜならば、電極チャネル514a−514dの開口部がワークピースWに比較的近づいて配置されるように、振動器330は比較的薄いからである。加えて、振動器330中の独立した開口部338は、ワークピースWの近傍の小さな仮想電極として働き、ワークピースに対して動く。このように、振動器330の動きは、小さな仮想電極(即ち、開口部338)を動かし、ワークピースWに対してより均一に分布した電場を提供するように、ワークピースWの表面を横切って不均一にランダムに動く。これにより、振動器330を用いたメッキ/エッチング処理の品質がより向上することが期待される。
【0035】
図6Aは、本発明の他の具体例にかかる振動器630aを示す。振動器630aは、図3A−3Dを参照する上述の振動器330と同じであり、同一参照記号は同じ構成要素を示す。振動器630aのデバイダ333は、図3Dのそれらに比較して、比較的長い長さまたは大きな高さを有する。このように、振動器630aの区画334は、図3Dの振動器330のそれらより深くなっている。振動器630aのデバイダの高さは、上述の図4に示す振動器の具体例のデバイダの範囲内にある。図6Aに示された振動器630aの比較的深い区画334は、ワークピースの表面近傍で、より多くの処理液とより大きな混合ゾーンを提供するように形成される。上述のように、区画の深さは、多くの変数の関数であり、特定の適用にあわせて設定される。
【0036】
図6Bは、本発明の他の具体例にかかる振動器630bを示す。振動器630bは、振動器630aと同じであり、図6Aと6Bで、同一参照記号は同じ構成要素を示す。振動器630bは、ベース632と複数のデバイダ333を含む。ベース632は、図3Cに示すベース332の円錐形状の代わりに、全体として一定の厚みを有する。ベース632の底面は、このように少なくとも全体が平坦または平面であり、図6Bに示す開口部338は均一な深さを有する。一定深さのベース632は、振動器630bを横切る区画334中で、均一なリフレッシュ速度の処理液となり、これは、より正確に、メッキ/エッチング処理の制御を可能とする。
【0037】
図6Cには、本発明の他の具体例にかかる振動器630cが記載されている。振動器630cは、ベース632とデバイダ333を有する。振動器630cは、更に、開口部338に向かって下方に傾斜になった表面637を有する中間部分636を含む。傾斜の表面637は、区画334の中で傾斜したフロア(例えばV形状)を規定し、区画334中でより容易に処理液をリフレッシュできる。V形状のフロアは、また、区画中の渦巻きの妨害を減らすことができる。
【0038】
図6Dは、本発明の他の具体例にかかる振動器630dを示す。振動器630dは、ベース632およびベース632に沿って互いに隔たった複数の斜壁または傾斜したデバイダ633を有する。特に、デバイダ633は、ベースおよび/またはワークピースの上面に対して斜めになった、ワークピースが処理中に保持される処理面を有する。デバイダ633と中間部分336は、斜壁を備えた区画334を規定する。操作中、斜壁の区画634は、振動器630dが往復運動した場合にポンプの役目をし、区画634中の溶液のリフレッシュを促進する。
【0039】
図6Eは、異なった寸法の開口部を有する振動器630eの他の具体例を示す。振動器630eは、上述のベース332または632、デバイダ333または633のいずれか、および中間部分336または636のいずれかを有する。振動器630eは、第1幅W1の第1開口部638aと、第1幅W1とは異なる第2幅W2の第1開口部638bを有する。第2幅368bは振動器630eの対向端部にあり、多くの応用において、第2幅W2は第1幅W1より大きく、処理ゾーンの中心領域に比較して処理ゾーンのワークピースの周辺部で、異なった電場および/または液流となる。そのような配置は、処理中(例えば、半田メッキや磁気媒体のメッキ)にワークピースがその中で静止する応用において、特に有用である。それらの応用では、発明者は、ワークピースW上の多くのゾーンZが、他の領域より低い電流密度を有すると信じている。なぜならば、ワークピース、シールド、および振動器の端部により形成された電場の相互作用/妨害のためである。より大きな第2開口部638bは、このように、そのような被均一を補償するための、それらのゾーンの電場を形成する。加えて、ワークピースが回転した場合、局所的な不均一は平均化される。
【0040】
図6Fは、異なった直径の開口部を有する振動器630fの他の具体例を示す。振動器630fは、より特別には、図6Eを参照しながら上で述べた、1またはそれ以上の第1開口部638aと、第1幅W1の第1部分639aと第2幅W2の第2部分639bを有する少なくとも1つの第2開口部638cとを有する。第1部分639aの第1幅W1は、一般に第2領域639bの第2幅W2より大きく、処理中に静止するウエハの周辺部における電場の不均一性を補償する。振動器630fは、適用に応じて、1以上のそのような第2開口部を含む。
【0041】
図6Gは、図3A−3Dを参照しながら上で述べた振動器330を、処理ゾーンについて振動器330の下に配置されるシールド640と組み合わせて示す。シールド640は、振動器330の直径に関連して配置された複数の開口部642を含む。開口部642は、図6Eを参照しながら上で述べた、振動器630eのより大きな第2開口部638bと同じ方法で、ワークピースを横切る処理ゾーンの電流密度の不均一性を補償する。
【0042】
図6Hを参照すると、本発明にかかる振動器630hの他の具体例を示す。振動器630hは、振動器の動きに対して角度Θで長手方向に延びる、複数のデバイダ333と開口部338を有する。デバイダ333と開口部338は、このように、振動器630hの動きに対してスイープ(sweep)される。デバイダ333と開口部338をスイープすることにより、区画334中の渦巻きは、デバイダ333の長手方向に沿って流れることができる。これにより、区画中の液流のリフレッシュを大きくでき、または、区画334中で処理溶液を更に混合できる。
【0043】
図6I−6Kは、本発明にかかる振動器630iの他の具体例を示す。振動器630iは、液流に対して大きな抵抗を有するが、処理溶液中の電流はメッキ/エッチング処理のために通ることができる多孔質の材料からなる。振動器630iは、このように、ワークピースにおいて、液流中にエネルギーを含むのに非常に効果的である。振動器330iは、ベース632iに沿って間隔を置いて配置されたデバイダ635iにより分離された複数の混合区画634iを含む。振動器630iは、このように、デバイダ635iの間に平坦なまたは斜めの中間部分636iを含む。図6I−6Kに示された振動器630iと、図3A−3Dに示された振動器630iとの間に違いは、振動器630iはベース632iを通る開口部を含む必要がないことである。しかしながら、振動器630iは、振動器330に示されるような開口部を含み、ベース632iの多孔質の性質が、開口部を用いることなく、電場が振動器630iを通るようにできる。
【0044】
図6Lは、本発明の他の具体例にかかる振動器630lを示す。振動器630lは、ベース632、複数のデバイダ333、および上述のように複数の区画334を規定する中間部分336を含む。振動器630lは、更にそれぞれの区画中に複数の開口部638を含む。例えば、図6Lに示された振動器630lは、それぞれの区画334のフロアを通る2つの開口部638を有する。振動器630lは、他の具体例では、区画のフロアを通って2つ以上の開口部を有する。それぞれの区画334の追加の開口部638は、電場をより均一にし、または他の具体例の振動器に比較して、振動器630lを通って異なった液流を提供する。
【0045】
図7は、本発明にかかるマルチ電極リアクタ700の特定の例の分解等角図である。リアクタ700の多くの態様は、特に詳細に示され、本発明のこの例をより理解できるようにするが、本発明は、以下に述べる、多くに特定の特徴を有するリアクタに限定されるものではない。リアクタ700は、ハウジング710と、処理溶液がそこを通って流れる、ハウジング中に含まれる容器712とを含む。リアクタ700は、更に、ワークピースホルダー720を含むヘッドアセンブリ720と、ワークピースホルダー720を運ぶ回転部725を含む。ヘッドアセンブリ720は、リフト機構728に取り付けられ、導入位置と処理位置との間でヘッドアセンブリ720を上昇/下降させる。リフト機構728は、更に、ワークピースホルダー721が、導入位置で上を向き、処理位置で下を向くように、ヘッドアセンブリを回転させる構造となっている。
【0046】
リアクタ700は、更に図3A−3Dに関して上で述べた振動器330と、振動器730を運ぶように形成されたプラットフォーム737とを含む。プラットフォーム737は、プラットフォーム737と振動器330とが振動動作(矢印T)に移った場合に、そこを通って処理液が流れる複数のスロット738を含む。リアクタ700は、更に、プラットフォーム737に取り付けられたモーター742と往復台744とを含むアクチュエータ740を含む。モーター742は、往復台744を動かし、プラットフォーム737と振動器330とを振動させる。以下でより詳細に述べるように、振動器330とプラットフォーム737とは、ワークピースホルダー721の下面に位置し、ワークピースホルダー7121中に導入されたワークピースに隣接する処理溶液を振動させる。
【0047】
図8Aは、容器の断面図を示し、リアクタ700の他の態様をより詳細に示す。図7および8Aにおいて、同様の参照記号は、同様の構成部分を示す。容器712は、複数の電極部分750a−750d、中央チャネル752、および複数の外方チャネル754a−754cを含む。中央チャネル752は第1壁756aにより規定され、外方チャネル754a−754cは外方壁756b、756c、およびハウジング710で規定される。容器712は、更に、そこを通って処理液に流れFが、容器712と、処理液の流れ状態を決める中央チャネル752中のフロー要素758とに入る導入口757を含む。容器712は、更に、外部チャネル754cに一部を妨げて、ワークピースWの周辺部分を、外部チャネル754c中の電場からシールドするような形状のシールド759を含む。図6gを参照して上で述べたシールド640は、は、図7に示すシールド759の代わりにすることができる。
【0048】
複数の電極760A−760Dは、電極区画750a−750dに対応して配置される。特に、第1電極750aは、中央チャネル752と接続して、第1電極760aは中央チャネル752の中に第1電場成分を与える。第2電極760bから第4電極760dは、電極区画750a−750dに対応して配置され、それぞれ外部チャネル754a−75cに接続されている。このように、電極760a−760dは、それぞれチャネル754a−754cを通って働く追加の電場の成分を与える。リアクタ700は、4つの電極を備えて示されるが、リアクタ400は、2またはそれ以上のいくつの電極を備えても良く、対応する電極成分や電極チャネルを備えなくても良い。プラットフォーム737と振動器330は、中央チャネル752と外方チャネル754a−754cの開口部の上に配置され、それらの開口部は、振動器330の裏面に近接する仮想電極として働く。
【0049】
操作において、処理液Fの流れは、導入口757とフロー要素758を通って流れ、振動器330に向かって上に通る。液流の一部は、振動器330中の開口部338を通って流れ、処理液の他の部分は、外方チャネル754a−754cを通って下方に流れる。電極760a−760dの上の逆の流れは、容器712の外の電極で形成された泡や粒子を掃き出し、ワークピースWの表面上で不均一性を防止する。振動器330がワークピースWに対して移動した場合(矢印T)、開口部338を通って流れる処理溶液の部分は、区画334中に含まれる。振動器330は、このように、区画334中に渦巻きまたは他の振動した流れを含み、上述のように、ワークピースWの処理を促進する。
【0050】
図8Bは、図8Aに示す断面図に対して直角方向のリアクタ700の他の断面図である。図8Bを参照し、処理液は、導入口757を通って流れフロー要素758の下で分かれ、処理液の一部は下方に向かって第1電極760aを横切って流れ、一方、処理液の他の部分は上方に流れ、フロー要素758を通って振動器330に到達する。振動器330を通る処理液の液流部分は、容器712のリムを越えて排出され、排出液流Feを形成する。処理液の他の部分は、デバイダの直径方向に沿って、選択的に流れ、ワークピースの処理ゾーン中で処理液をリフレッシュする横切った液流Fcを形成する。そのような横切った液流を形成するためのシステムは、2003年12月11日に出願した米国特許出願10/734,098に記載され、参照することによりこれに含まれる。リアクタ700は、更に、ワークピースホルダー721とワークピースWとを、振動器330に対して回転させるモーター770を含み、更に、ワークピースWの表面に対して、振動器330の区画内で高速の物質移動速度を与える。
【0051】
リアクタ700は、図1−5に示されるリアクタと振動器について上で述べた多くの特徴を達成することができる。更に、振動器330のデバイダとベースが動いて、ワークピースWの表面近傍の処理ゾーン中で混合区画334(図8A)が振動する。上で説明したように、これは、ワークピースWの表面における物質移動速度を増加させる。なぜならば、溶液中に引きずられた渦無きや他の振動した液流を誘導し、ワークピースWの近傍に振動した液流を含むからである。リアクタ700は、このように、高品質の層や表面を形成するために、制御性の良いメッキ/エッチング特性を提供できる。加えて、振動器330のストローク長さは、比較的短くなる。なぜならば、デバイダは、短い距離で隔たっているためである。リアクタ700は、このように、比較的小さな設置面積を有し、ツールは得られた空間を効率よく使用できる。振動器のストローク長さおよび/またはストローク速度は変調させることができ、ワークピースに対する混合ゾーンの位置を変化させ、プロセスの均一性を向上させることができる。この形態では、更に、ワークピースホルダーの回転と組み合わせ、更にワークピースの表面に対して混合ゾーンを分布させることができる。加えて、リアクタ700の振動器330は、ワークピースにおいて、均一またはそうでなければ制御された電場を形成し、ワークピースを横切る不均一なシャドーイングを防止する。それゆえに、リアクタ700は、速く、高品質の表面を所定の占有面積で処理でき、リアクタ700の効果と効率を向上させる。
【0052】
図9Aは、先のいずれかの振動器およびリアクタを用いて、ワークピースの上に材料をメッキするための方法900のフローチャートを示す。方法900は、構造のアスペクト比を提供する工程と、構造のアスペクト比の関数として振動器を動かす工程とを含む。振動器は、アスペクト比の関数として動き、構造中でのイオンの分布を大きくする。
【0053】
図9Bは、例えば、ワークピースWの表面の液流中、および構造F中で、振動器により起きる液流中の変形(strain)を示す。液流中での変形速度は、振動器のブレードからの距離に応じて速度勾配であり、図9Bのプロットの傾斜は、変形速度(du/dy)を示す。液流中での変形は、イオンのリフレッシュ速度を示し、このように高い変形SHの領域は、低い変形SLを有する領域に比較してより多いイオンを有する。振動器の動きは、構造Fの溶液の液流中の変形を増加させるように制御され、これにより構造F中のイオンの物質移動を、溶液の動きなしのイオンの拡散に比較して増加させる。振動の速度とストローク長さは、深い構造中でイオンの適当なリフレッシュ速度を得るように制御され、同時に比較的静止状態のイオンの移動を構造中に作るようにする。一般に、より高い振動器の速度は、構造中のリフレッシュ速度とイオン移動を増加させるように、変形速度を大きくする。モデリングに基づくと、ワークピースの上のリセス状の構造中での再循環は、高い変形速度より低い変形速度の方が長くかかり、循環の静止状態が形成された場合に物質移動は大きくなる。一般に、高いアスペクト比を有する構造は、処理溶液中で、より高い変形速度を有することにより有益となる。結果として、振動器の速度は、アスペクト比が増加するほど大きくなる。また、再循環のための適当な時間をセットアップに与えることが有益であり、これは、所定の振動速度でより長いストローク長さにより達成できる。他の応用では、それゆえに、振動器の動きは、大きな周波数で比較的長いストロークとなるように制御されて、所定の時間、処理液中で所望の変形と再循環を与える。他の応用では、振動器の動きは、また、メッキ処理中に変化し、構造のアスペクト比が減少するのに従って、液流の変形を減らすために構造を満たすように、振動器の速度を低減する。
【0054】
図9Cは、処理液中の変形を増加させて構造をメッキする利点を示すグラフである。このグラフでは、制限された拡散の電流密度は、トレンチ中のイオンの数に関係し、このように、高い電流密度ほど、構造中でより良いイオン移動速度を示す。図9Cに示すように、線930は、第1変形レベルを有する静止状態の液流を示す。線932は、第1変形のおおよそ2倍の第2変形を有する先の振動器により提供されるのと同様の過渡的な液流を示し、線934は、イオン移動が拡散のみに依存する静止状態の液流を表す。図9Cに示す過渡期の変形の場合、シヌソイドが境界条件に与えられ、平均的な与えられる変形は、静止状態で与えられる変形と同じである。この過渡的な線932のための液流中の高い変形は、静止状態の液流に比較して十分に高い拡散制限電流密度を有し、おおよそ静止状態の液流930となる。振動器に使用される液流の変形を増加させることにより、より高い変形速度が、50〜200μmの深さの深い構造中においても、十分に増加したイオン移動を達成する。この結果、ジェットのクロスフローを行うワークピースを横切る均一処理の困難さを伴うことなく、クロスフローのジェットで形成された、高い静止状態の流れと同等の高い物質移動を達成することができる。
【0055】
図10は、リアクタの電極にパルス電流が与えられて、振動器を操作するための方法1000を示すフローチャートである。方法1000は、振動周波数の選択工程、選択された周波数に関連した電流パルスの選択工程、および選択された周波数と電流波形を電極に与えたワークピースのメッキ工程とを示す。振動周波数が少なくとも部分的に電流パルスの関数となるように、電流パルスは、振動周波数の前に選択されることが好ましい。
【0056】
異なった具体例では、図10Aに示される方法1000と、図9Aに示される方法900が組み合わせられる。この方法は、構造のアスペクト比を提供する工程と、構造のアスペクト比の関数として振動器を動かす工程と、ワーキング電極と1またはそれ以上の対向電極に、アスペクト比および/または振動器の動きに関係して電流パルスを与える工程とを含む。異なった電極に、異なった電気パルスを与えることができ、電極に与えられた電気パルスは、メッキ工程中に動的に変化させることができる。加えて、外部の対向電極は、他の対向電極の電位とは異なるようにバイアスして、適応に応じてすて材(thief)またはソースとして働かせることができる。
【0057】
図10Bは、振動器が所定の周波数で振動し、電流が、第1の効率のサイクル(例えば、50%の効率で5Hzのサイクル)を有する第1の波形で電極にパルス電流が与えられた場合の例を示す。図10Cは、電流が、第2の波形(例えば、20%の効率で10Hzのサイクル)で電極にパルス電流が与えられた場合の他の例のグラフを示す。電極に直流電流を一定に与える場合に比較して、図10Bに示す電流パルスは、反対に不均一性を増加させ、一方、図10Cに示す電流パルスでは、不均一性を低減する。それゆえに、方法1000は、構造と振動器の動きに対応して電流パルスを選択し、メッキ処理の均一性を向上させる工程を提供する。
【0058】
以上のように、本発明の特定の具体例が、ここでは開示目的で記載されたが、本発明の精神や範囲から離れることなく多くの変形を行うことが可能なことは明らかである。例えば、上述のいくつかの具体例のデバイダは、振動器の直径を横切って異なった高さを有しても良く、またはそれぞれのデバイダの上部部分はデバイダの長さに垂直な面で逆V形状の頂部を有する形状でも良い。加えて、上述の特定の具体例とは異なるように、先の具体例の特定の構造は、他の組み合わせとなるように組み合わされても構わない。このように、本発明は、添付の請求の範囲以外によって限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の具体例にかかるリアクタの概略図である。
【図2】本発明の他の具体例にかかるリアクタの概略図である。
【図3A】本発明の具体例にかかる振動器の等角図である。
【図3B】図3Aに示す振動器の上面図である。
【図3C】図3Bの3C−3Cの線に沿った振動器の断面図である。
【図3D】図3Cに示す振動器の一部の断面図である。
【図4】本発明の具体例にかかる振動器の概略図であり、2次元の液流のシミュレーションを示す。
【図5】本発明の具体例にかかる振動器の概略図であり、電場のシミュレーションを示す。
【図6A】本発明の具体例にかかる振動器の部分断面図を示す。
【図6B】平坦な底面を有する振動器の他の具体例の部分断面図を示す。
【図6C】斜めの中間部分を有する振動器の他の具体例の部分断面図を示す。
【図6D】傾斜したデバイダを有する振動器の他の具体例の部分断面図を示す。
【図6E】異なる大きさの開口を有する振動器の他の具体例の上面図を示す。
【図6F】異なる大きさの開口を有する振動器の他の具体例の上面図を示す。
【図6G】下方のシールドと接合された振動器の他の改良の上面図を示す。
【図6H】傾斜したデバイダと開口を有する振動器の他の具体例の上面図を示す。
【図6I】本発明の他の具体例にかかる振動器の等角図を示す。
【図6J】図6Iに示す振動器の上面図を示す。
【図6K】図6Jに示す振動器の断面図を示す。
【図6L】デバイダの間に複数の開口を有する振動器の他の具体例にかかる部分断面図を示す。
【図7】本発明の他の具体例にかかるリアクタの露出した等角図である。
【図8A】本発明の具体例にかかる振動器を含むマルチ電極リアクタの断面図を示す。
【図8B】図8Aの断面図に垂直な、図8Aに示す振動器の断面図である。
【図9A】本発明の具体例にかかるリアクタを操作するための方のフローチャートを示す。
【図9B】ワークピースの機構中の液流の圧力を示す概略図を示す。
【図9C】異なったレベルの液流の圧力にして、トレンチ深さに対する拡散制限電流密度を示すグラフを示す。
【図10A】本発明の他の具体例にかかるリアクタを操作するための方のフローチャートを示す。
【図10B】振動器の回転に関する電流パルスの例を示すグラフを示す。
【図10C】振動器の回転に関する電流パルスの他の応用を示すグラフを示す。
【関連出願】
【0001】
本出願は、2005年11月23日に出願した米国仮出願60/739,343の利益を受ける。
【技術分野】
【0002】
本発明は、微細構造ワークピースの表面で高速で制御された流れを提供し、良好な物質移動速度、気泡や粒子の除去、および/または、高品質で高速のリセスのメッキを行うために、処理溶液を振動させる装置及び方法に関する。発明にかかる装置は、非常に微細な構造を有する装置を製造するために使用される洗浄、エッチング、堆積、および他の湿式化学処理に適している。
【背景技術】
【0003】
多くの湿式化学処理において、拡散層はワークピースの処理表面に隣接して形成される。拡散層は、ワークピースの表面に隣接した様々な材料または種の濃度の、薄い領域であり、湿式化学処理の効果や効率にとって重要な因子となる。これは、表面における材料/種の消費または形成により形成される。拡散層の膜厚は、表面への成分/反応の物質移動速度を指示し、これにより物質移動速度は拡散層を制御することにより制御可能となる。より薄い拡散層は、例えばより速い物質移動速度となる。よって、所望の結果を得るために、ワークピースの物質移動速度の制御が望まれる。例えば、多くの製造業者は、処理サイクルを短くするために、物質移動速度を速くして、エッチング速度および/または堆積速度を速くすることを求める。物質移動速度は、また、微細構造のワークピース上に合金を堆積させるのに重要な役割を果たす。なぜならば、処理溶液中の異なったイオン種は、異なったメッキ特性を有するからである。それゆえに、ワークピースの表面における物質移動速度の増加またはそうでなければ制御は、合金の堆積や他の湿式化学処理で重要である。
【0004】
ワークピースの表面における物質移動速度の増加またはそうでなければ制御のための1つの技術は、特にワークピースの上に衝突する流れ(例えば、非平行流)のような、処理溶液とワークピースの表面との間の相対速度を大きくすることである。多くの電気化学処理チャンバが、噴流やワークピースの回転により、処理溶液とワークピースとの間の相対速度を大きくしている。容器の他の型は、ワークピースに隣接する処理用期中で移動または回転するブレードを有するパドルを含み、ワークピースの表面で高速で振動する流れを形成する。例えば、電気化学処理の応用では、パドルは一般にはワークピースの横で振動し、溶液中で、ワークピースとアノード電極の間に配置される。
【0005】
上述の技術は、物質移動速度を改良するが、多くの適用に対して、十分な物質移動特性を与えることはできない。連続した平行なブレードを備えたパドル型メッキツールを有しても、多くの応用において、十分に速い流速を達成し、ワークピースの表面で拡散層の厚みを適当に減らすことはできない。本発明者は、先に、ブレードの間の間隔が完全に開き、ブレードの間の空間を通してウエハとアノードとの間に直接の見通し線がある、連続した平行なブレードを備えたメッキシステムを開発した。本発明者は、そのようなシステムでは、そのようなブレードの動きにより形成された振動流は開いた空間を介してワークピースから遠いため、所定のブレード高さに対してウエハ表面で所望の流速が得られないことを見出した。結果として、そのようなオープン型パドルのメッキツールでは、物質移動速度が制限される。
【0006】
オープン型パドルのメッキツールのこの問題は、ワークピースに所望の物質移動速度のイオンを与えるために、十分な混合を必要とする合金メッキ用のツールの効果を下げるというものである。合金をメッキする場合、1つの合金元素のイオンは、他とは異なるメッキ速度またはバルク濃度を一般に有し、より高いメッキ速度を有する合金元素が拡散層から析出し、および/またはより高いバルク濃度を有する合金の多くがウエハ上にメッキされる。この結果、所望の合金元素の成分を有さない、および/または均一でないメッキ層が得られる。更に、この問題は、最適なメッキ結果のために、形状中で再循環を必要とする、高いアスペクト比の形状中に合金または他の材料をメッキする場合に特に顕著である。
【0007】
既存のパドルメッキツールには、他の欠点もある。例えば、多くに既存のシステムでは、パドルで形成された液体の流れは、ワークピースの表面を横切る一貫したパターンでは起きない。加えて回転するパドルは、一般に多くの応用では必要とされない。なぜなら、回転するパドルとワークピースとの間の相対速度はパドルの半径の関数として変化し、ワークピースの表面において拡散層中で半径のばらつきを正確に制御することは困難だからである。このような問題は、更に、多くの応用において、既存のパッド型メッキツールの使用を制限する。
【0008】
ウエハを水平に保持し、パドルを水平に直線上で往復運動させるシステムの更なる検討は、パドルの水平ストローク長さを収容する大きな面積を必要とする。往復運動パドルリアクタでは、1つのパドルまたは複数のパドル要素は、ワークピースに対して、直線に沿った往復運動をする。これは、処理ツール中に、非常に多くの横方向の水平空間を必要とする。結果として、往復運動パドルを有する、200mmおよび300mmウエハの処理リアクタは比較的大きく、ツール中で大きな面積を占める。製造ラインのフロア面積は貴重であり、ツールの処理コストはしばしば、単位フロアスペースあたりで、1時間に処理されるウエハの数により査定されるため、これは大きな欠点である。この結果、多くの従来に水平往復運動パドルは、ツール中で得られるスペースを効果的に使用できなくなる。
【0009】
化学処理の他の挑戦は、ワークピースの表面から粒子を除去することや、メッキ結果に影響を及ぼす泡の防止を含む。メッキおよびエッチングプロセスは、水平なワークピースの下でトラップされる泡や粒子を形成し、洗浄プロセスはウエハ上にある粒子を除去しなければならない。多くの従来のシステムは、泡や粒子がワークピースの表面に達するのを防止することによって検討を行ってきた。もし、粒子や泡がワークピースの下でトラップされれば、ワークピースからこれらを追い出すためにワークピースに平行な流れが必要となる。しかしながら、ワークピースから、粒子を除去しおよび/または泡を追い出すための平行な流れと、高い物質移動速度を得るために高速で衝突する流れとの双方を得ることは困難である。
【0010】
湿式化学処理の他の検討は、半導体装置のパッケージングに用いられるようなブラインド開口部のような開口部中へのメッキである。多くの応用では、半導体ダイは、メッキ半田合金や他の材料により開口部中にパッケージされ、パッケージの外部の上に電気的接続のアレイを形成する。しかしながら、ワークピースを横切る平行な流れが、開口部中で溶液を再循環させるのに十分でない限り、材料は開口部の深さ中にメッキされない。これは特にメッキ半田合金で問題になる。なぜなら、合金中のイオン種は異なった物質移動速度の限界を有し、上述のように、種の1つは所望のようにメッキされないからである。それゆえに、ワークピースの表面において、従来のオープン型のパドルメッキツールで得られるよりも高い接線の流速が必要となる。
【0011】
従来の観点から、ワークピースの表面で、物質移動速度の良好な制御、および/または高速の平行(例えば接線)流を供給できる、制御性が高く、高速の液体流を提供する方法で処理溶液を振動させる装置および方法の提供が望まれる。また、ツールの効率を増加させるために、比較的小さな設置面積を有するリアクタ中で処理溶液を振動させることが望まれる。ワークピースの表面で物質移動速度を増加させ、そうでなければ制御し、ワークピースの表面で均一な電場を提供するリアクタが必要とされる。
【発明の概要】
【0012】
本発明は、高品質の表面と効率的な湿式化学処理を得るために、制御された高速の液流を得ることができる振動で、微細構造のワークピースを処理するためのリアクタおよび方法を提供する。完全にオープンな空間をパドルのブレードの間に有する従来のシステムの問題と検討を解決するために、本発明は、中間部分またはフロアをデバイダの間に有するベースを挟んで、互いに隔てられたデバイダを有する振動器をその中に備えたシステムを開発する。デバイダと中間部分は、複数の可動な閉じ込め部を形成し、閉じ込め部は、ワークピースの近くの処理溶液を通じてデバイダの動きで形成された振動流を含む。特に、デバイダは、デバイダがワークピースの近傍で振動した場合に流体中で渦巻きまたは他の流れの渦巻きを形成し、可動な閉じ込め部は、複数の3面閉じ込め部のような、可動な混合ゾーンを形成してワークピースの表面近傍で高エネルギーの流れを閉じ込める。これはワークピースにおいてイオン濃度を高くし、ワークピースに非常に均一なパターンの混合ゾーンを提供し、ワークピースに/から材料を洗浄、エッチングおよび/または堆積する場合に高品質の表面を形成する。振動器は短いストローク長さを有し、リアクタの占有面積は比較的小さい。結果として、リアクタは効率的で操作の費用対効果が良い。振動器は、また、処理溶液中の電場がワークピースの表面で効果的に作用するように設計される。振動器を備えたリアクタは、このように、良好な表面仕上げおよび/または高品質な層を提供し、低い処理コストを有し、ワークピースの電気化学処理を提供する。
【0013】
本発明にかかるリアクタは、液流がワークピースに衝突するように処理ゾーンを通って処理液の流れを形成するように形状のフローシステムを備えた容器を有することができる。リアクタは、また、ベースと複数のベースを挟んで互いに隔てられた機構(feature)を有する振動器を含み、処理ゾーンに開いた可動閉じ込め部を形成する。振動器はアクチュエータと接続され、アクチュエータはワークピースの表面に沿ってベースと機構を動かし、ワークピースの表面で処理液を振動させる。ベースと機構は、ワークピースの表面に近い領域に振動した流れを有利に閉じ込め、より良いイオン移動速度で、短いストローク長さに対して接線方向の流れとなる、より速い流速を得ることができる。
【0014】
振動器のベースは、プレートまたは他の機構であり、複数の閉じ込め部を形成するフロアを機構の間に備える。ベースは、更に、機構の間のフロアに開口部を有するように配置された複数の開口を有しても良い。機構は、連続したまたは分かれたリブ、ブレード、又は他の構造のような、振動器の移動方向に直交する方向に配置されたデバイダでも良い。機構およびベースは、互いに移動し、機構およびベースは、ワークピースの近傍に渦巻きを閉じ込める可動なリセス、チャネル、溝、または他の混合ゾーンを形成する。振動器は、孔または開口を有し、電流および/または処理溶液が、電気化学適用中の振動器を通って流れることができる。
【0015】
動作において、ワークピースは処理ゾーンに配置され、アクチュエータは振動器を動かして、ワークピースの表面近傍で渦巻きが動くように渦巻きを閉じ込めるようにベースと機構とを動かす。機構が渦巻きを閉じ込めた後、可動の閉じ込め部は、ワークピースの表面近傍の混合ゾーンに振動した流体を含む。流体に衝突したエネルギーは、それゆえに、ワークピース近傍の混合ゾーン内に残り、ワークピースの表面で、制御された高速の液流を形成する。液流は、一般に、(a)ワークピースに衝突して物質移動を行う、および/または(b)ワークピースの表面の接線方向に流れて泡/粒子を移動させる、または開口部を埋め込む剪断力を形成する、高速渦巻き液流成分を形成する。接線方向の液流は、ワークピースの上の、ブラインドビア、トレンチ、または他の型のリセス構造中で再循環を形成する。そのような接線方向の液流は、特に、混合ゾーンに対して配置された長い機構や深い機構(例えば、ウエハがその中で静止する半田メッキのためのビア)を備えると有用である。それらの応用において、機構中の再循環は、機構中のイオンをリフレッシュさせ、より良いフィッティングを形成する。ワークピース上で周期的な不均一を避けるために、アクチュエータは振動器を不均一に動かし、ワークピースの表面に対して混合ゾーンが疑似ランダムに動くようにする。加えて、同時にワークピースを回転させ混合ゾーンを振動させることにより、混合ゾーンの位置的な影響は、ワークピースの表面を横切って更にランダムになり、擬似的な不均一が除去されまたは少なくとも実質的に低減された、均一なプロセスが得られる。ワークピースの回転は、また、同様に電場中で、平均的に非対称となる。
【0016】
リアクタと振動器は、洗浄、エッチング、および/またはメッキプロセスにおいて多くの優位点を提供する。第1に、振動器は、ワークピースの表面近傍の処理ゾーンで複数の混合閉じ込め部を効果的に動かすように、ベースと機構(例えばデバイダ)の双方を動かす。これは、ワークピースの表面の直近で引きずられた渦巻きを含み、容器中の残りの非常に大きな体積の溶液に放出されるかわりに、ワークピースに向かって渦巻きのエネルギーを作用させる。このように振動器は、ワークピースの表面において、物質移動速度を増加させる。第2に、振動器のストローク長さが、比較的短くなり、比較的小さな占有面積とすることができる。第3に、振動器のストローク長さ、ストローク速度、手記、移動パターン、および/または他のパラメータが制御され、ウエハ上のリセス構造中での混合を増加させ、および/またはそうでなければ、ワークピースに対して混合ゾーンの位置を変えるようにして、プロセスの均一性を増加させる。本発明にかかるリアクタは、所定の設置面積内で処理される、速く、高品質の表面を可能にし、処理ツールの効力と効率の双方を増大させる。第4に、振動器は、ワークピースにおいて、均一でそうでなければ制御された電場を提供し、ワークピースを横切る不均一な影を回避することができる。それゆえに、本発明のリアクタは、金属、合金、および他の材料をエッチングおよび/またはメッキするための電気化学プロセスに適している。
【詳細な説明】
【0017】
図1〜11Cは、微細構造ワークピースの湿式化学処理のためのリアクタおよび方法の多くの具体例を示す。本発明の多くの詳細は、以下の記載と図1〜10Cに示され、本発明の所定の具体例を通した理解を可能とする。しかしながら、当業者は、本発明は追加の具体例を有すること、本発明の他の具体例は、以下の記載で説明された多くの特定の特徴なしに実施できること、を理解するであろう。
【0018】
図1は、微細構造のワークピースWを、メッキ、エッチング、または洗浄するためのリアクタ100の概略図を示す。リアクタ100は、ハンジング110、ハウジング110中の容器112、容器中112の処理ゾーンZを含み、処理ゾーンZを通って処理液流が、ワークピースWの処理のために流れる。容器112は、例えば、処理ゾーンZに対して処理液を流す入口114を備えたフローシステムを有する内部容器でも良い。溶液112は、また、そこを越えて処理溶液が容器112から出るリム116または堰を有する。
【0019】
リアクタ100は更にヘッドアセンブリ120を含み、ヘッドアセンブリ120は処理ゾーンZ中でワークピースWを保持する形状のワークピースホルダー121を含む。ワークピースホルダー121は、水平位置にフェイスダウンでワークピースWを保持する形状であり、ヘッドアセンブリ120は、回転軸Rの回りでワークピースWを回転させるロータを含む。このように、ヘッドアセンブリ120は、ワークピースWの表面Sを、処理ゾーンZを通って流れる処理液と接触するように配置する形状である。ワークピースホルダー121は、更に、ワークピースWの表面の周辺領域と噛み合うように形成された複数の電気コンタクト122を含む。適当なヘッドアセンブリ120、ワークピースホルダー121、および電気コンタクト122は、米国特許6,080,291、6,527,925、6,773,560、および米国特許出願11/170,557に示され記載され、それらの全ては、参照することによりここに含まれる。
【0020】
リアクタ100は、更に、処理ゾーンZ中の振動器130と、振動器130に接続されたアクチュエータ140を含む。振動器130は、ワークピースWの表面Sに隣接する、複数の可動な混合ゾーンを提供する形状である。例えば、振動器130は、ベース132と、ベース132を挟んで互いに隔たる複数の閉じ込め部134を有する。閉じ込め部134は、一般に、アクチュエータ140が振動器130を動かした場合に、処理液中で、渦巻き、および/または他の振動した流れを形成するような構造となっている。閉じ込め部134は、また、一般に、ワークピースWの表面Sに非常に近接して、振動する液流を一瞬含む形状となっている。それらの特徴は、高速の液流をワークピースの表面Sの近傍に形成し含む。以下でより詳しく説明するように、開口部134は混合ゾーン中で液流をリフレッシュし、ワークピースWの表面S近傍で電場を分ける様な形状となっている。例えば、処理溶液の液流は、振動器130を通って、または振動器130に沿って上方に移動する。
【0021】
操作中、アクチュエータ140は振動器130を動かし、ワークピースWの近傍で処理溶液を混合する。更に、アクチュエータ140が振動器130を、閉じ込め部134の長手方向に直交する軸(矢印Tで表示)に沿ってアクチュエータ140が振動した場合、閉じ込め部134は、処理液中で、渦巻きを引き起こし、または他の振動した液流を形成する。閉じ込め部134は、一般に、処理ゾーンZの上部に、引き起こした渦巻きを閉じ込め、引き起こされた渦巻きのエネルギーが、ワークピースWの表面Sに隣接する処理溶液中に維持される。渦巻きは、高速の液流を閉じ込め部に与え、(a)ワークピースに衝突して物質移動を行い、および/または、(b)ワークピースの表面に接線方向に流れて泡/粒子を除去しまたは開口部をメッキする剪断力を形成する。これは、一般には拡散層の厚みを減らしそれぞれの開口部134と関連して拡散ゾーン中で高い物質移動速度を与えるように、拡散層の良好な制御を行うだけでなく、ワークピースの表面から泡/粒子の除去を行う。結果として、振動器130とアクチュエータ140は、ワークピースWへの/からのメッキまたはエッチング材料の物質移動の限界を制御し、ワークピースの下から泡/粒子を除く。振動器130は、特に開口部中に合金をメッキするのに適している。なぜならば、(a)物質移動速度が振動器130の駆動パラメータにより制御され、合金溶液中の独立したイオン種の異なった電気特性に基づく膜質を制御し、および/または(b)渦巻きの平行な液流パラメータの剪断力が、開口部中へのメッキ能力を向上させるからである。リアクタ100は、このように、純金属、合金、および他の材料(例えば電気泳動レジスト)の、良好な膜質および/または高いメッキ速度を提供する。
【0022】
アクチュエータ140は所定の周波数や強度で振動器130を振動させ、ワークピースWの表面Sで物質移動速度または他のプロセスパラメータが最適となるように渦巻き引き起こす。振動器130の振動周波数は、一般に振動器130の形状(例えば、仕切りの間隔や大きさ)、振動器130の速度/動き、仕切り134に対するワークピースWの近接、チャンバの直径、処理溶液の粘度、および他のパラメータに依存する。適当な振動周波数は、例えば、特定の振動器の渦流周波数(vortex shedding frequency)である。振動器130をおおよそ渦流周波数で振動させた場合、ワークピースに向かって放出される先の渦巻きとして、新しい渦巻きを形成することができる。振動器がワークピースWの表面近傍に渦巻きを形成し含み、処理サイクルのかなりのパーセントで高い物質移動速度を維持する。
【0023】
リアクタ100は更に、アクチュエータ140とヘッドアセンブリ120に接続されて操作されるコントローラ150を含む。コントローラ150は指示を含むコンピュータ制御手段を含み、アクチュエータ140が振動器130を均一および/または不均一に動かすようにする。コンピュータ制御手段の指示は、例えば、アクチュエータ140が振動器を第1ストローク長さに沿って動かし、続いて第1ストローク長さとは異なる第2ストローク長さに沿って動かす。コンピュータ制御手段の指示では、また、振動器を第1速度で第1ストローク長さに沿って動かし、および第1速度とは異なる第2速度で第2ストローク長さに沿って動かし、これらは異なったストローク長さに沿って振動器130を動かすことに代えて、またはそれに加えて行われる。一般に、振動器130の不均一な変調の動きは、ワークピースWに対する閉じ込め部134の位置を変え、ワークピースWの表面Sでのメッキ/エッチングの均一性を向上させる。振動器130のそのような不均一運動は、ワークピースWの表面に対して仕切り134内の高速物質移動ゾーン位置を効果的にランダムにする。コントローラ150は更に高い物質移動ゾーンの位置をランダムにする。異芥100は、このように、ワークピースWの表面Sを横切って高い物質移動速度を有するゾーンを、高い均一性で分布させる。リアクタ100は、それゆえに良好な品質を有する膜や表面を形成する。
【0024】
リアクタ100は、更にワークピースWに対し/から材料をメッキしまたは電気エッチングするために、容器112の中に電極160を含む。操作中、電気ポテンシャルが電極160と電気コンタクト122に与えられる。ワークピースWは、これによりワーキング電極となり、電極160は電気コンタクト122と電極160に与えられる電気ポテンシャルの極性に依存して、表面Sに金属をメッキし、または除去するための対向電極となる。電気化学処理の応用では、振動器130は、ワークピースWに対する電場の分布が制御できるように、電場が振動器130を通る様な形状となる。振動器130は、例えば、開口部を有し、および/または多孔質の材料から形成される。以下で更に詳しく述べるように、振動器130は処理溶液や電場が通る、複数の細長い開口部を有する。そのような開口部は、処理表面Sでメッキ/エッチング更に制御する処理ゾーンZ内で仮想電極として働く。それゆえに、良好な物質移動特性を与えるとともに、振動器は、ウエハWの表面Sで、解や制御可能な電気パラメータを可能とする。
【0025】
図2は、本発明の他の具体例にかかるマルチ電極リアクタ200である。リアクタ200の多くの構成部分は、図1に示すリアクタ100のそれらと同一であり、図1および図2において、同一参照記号は、同一構成部分を示す。リアクタ200は、ハウジング210、ハウジング210中の容器212、および、容器中212の複数の独立した電極得分214a−214dを含む。リアクタ200は、また、そこを通って処理溶液が処理ゾーンZに向かって流れる主たる入り口215を有する。リアクタ200において、処理溶液の一部は容器212のリム116を越えて上方に流れ、処理溶液の他の部分は、電極部分214a−214dを通って下方に流れる。これらの流れは、下方で合流し、出口216を通って排出される。リアクタ200が、電極部分214a−214dと同様に、主たる入口215を通って上方に処理溶液が流れる異なったフローシステムを有することは明らかである。電極部分214a−214dは互いに、絶縁性の仕切り218または壁により分けられ、振動器130のベース132近傍の処理ゾーンZの近くに、複数の仮想電極を形成する。複数の独立して操作できる電極260a−260dは、電極部分214a−214dに対応し、電源262a−262dは対応する電極260a−260dに接続されている。操作中、コントローラ150は、電源262a−262dが電極260a−260dを通って独立した電流を与えるような指示を含むコンピュータ制御手段を含む。適当なマルチ電極リアクタと、そのようなリアクタを操作する方法は、米国特許6,569,297、および米国特許出願10/715,700、09/849,505、09/866,391、09/866,463、09/872,151、10/158,220、10/234,442、10/859,749、10/729,349、10/729,357、11/218,324、10/861,240、10/859,748、10/861,899に記載され、これらは参照されることによりここに含まれる。
【0026】
リアクタ200は、更に、仮想電極とワークピースWの間の処理ゾーンZ中に振動器130を含む。コントローラ150は、アクチュエータ140を操作し、振動器130を動かし、またヘッドアセンブリ120を制御して回転軸Rの回りでワークピースWを回転させる。結果として、リアクタ200は処理溶液の振動に関して、リアクタ100の長所を達成するとともに、更にマルチ電極を有してメッキ/エッチング処理のためにリアクタ200中で電場を制御しうるという長所も達成する。
【0027】
図1のリアクタと図2のリアクタは、選択的に、容器中にバリア170を含み、容器を第1セル172と第2セル174とに分割する。バリア170は、第1セル172と第2セル174の間の膜を選択されたイオンが通るイオン交換膜でも良く、または第1セルと第2セルの間で液流を制限するフィルタでも良い。結果として、アノード液またはカソード液のいずれかが第1セルに含まれ、アノード液またはカソード液のいずれかが第2セルに含まれ、これにより、第2セル中のメッキ液の構成をより制御することができる。バリア170は、例えば、特定の適用に依存して、アニオン選択またはカチオン選択となる。膜を含む1または複数のアノードを有する適当なリアクタの例は、上述の参照によりここに含まれる米国特許出願の多くに記載されている。
【0028】
図3A−3Dは、上述のリアクタ100、200に使用される振動器330の特定の具体例を示す。振動器330は、プレートまたはディスクのようなベース332と、ベース332を横切って互いに隔たった複数のデバイダ333を有する。ベース332は、円形、矩形(正方形)、または他の適当な形状からなる。デバイダ333は、一般には長いリブまたはブレードであり、振動器330が処理中に動く方向に直交(非平行)して延びる。図3A−3Dは、移動方向に垂直に延びたデバイダ333が示されたが、デバイダ333は、引っ張られたリブ、波または湾曲リブ、ヘリンボーンロブ、タイヤのトレッド状リブ等のような他のパターンでも良い。ベース332とデバイダ333は区画334に入る形状であり、区画334は、デバイダ333の1つの側面で規定される第1壁、隣接するデバイダ333の対向する側面で規定される第2壁、第1壁と第2壁との間にベース部分332で規定される中間部分336を有する。デバイダ333の間の中間部分336は、区画334の中にフロアを規定する表面337を有し、区画334は3つの壁のチャネルとなる。中間部分336は、デバイダ333の間で平坦なフロアとなり、または中間部分336は、区画334の長手方向(縦方向)に直交する面に沿ってV型の断面に配置される対向して傾斜した表面を有しても良い(図5、6C)。振動器330は、更にベース332の中間部分336を通る複数の開口部338を含んでも良い。開口部338は、一般には細長いスロットであり、区画334の長手方向に長く延びるが、開口部338は他の形状(例えば円形、正方形等)であっても良い。
【0029】
ベース332の形状や区画334の形状は、(a)ワークピースで制御された高速の物質移動速度を与え、(b)処理ゾーン中に電場を形成し、(c)振動器330の下に泡が補足されるのを防止し、そして(d)ワークピースに対して振動器を振動させるために良好な加速を与えるために、振動器の重さを制限する、ように設計される。振動器300は、複数の異なった形状を有し、1または複数の材料から形成されても良い。例えば、振動器330は、PEEK、チタン、多孔性チタン、多孔性セラミック、他のポリマー、または他の適当な材料から形成されても良い。
【0030】
セミツール社により製造された振動器の1つの例は、ベース332の中央の厚みが約5〜25mmであり、ベース332の周辺の厚みが約2〜10mmである。ベース332の裏面は一般に円錐形であり、振動器330の下の泡は振動器の周辺に移動し、振動器の下で泡がトラップされるのを防止または禁止する。振動器330は、代わりに、円錐形に代わって平坦であっても良い。振動器の他の特定の例のベース332は、中央領域で約10〜15mmの厚みであり、周辺領域で2〜5mmの厚みである。デバイダ333は約1〜10mmの高さまたは深さであり、ベース332を横切って約5〜25mm隔たっている。デバイダ333の間隔は、一般にストローク長さと略同じであり、これにより、選択された適用で、振動器330のストローク長さは約5〜30mmである。振動器330の1の特別な例では、ベース332を横切って約7〜10mmの間隔を隔てた、約1〜5mmの高さのデバイダを有する。
【0031】
デバイダ333は一般に、ワークピースの表面に対して振動器が移動した場合に、混合区画334の中で引きずられた渦巻きを形成するように設計される。更に、デバイダ333の高さおよび間隔は、ワークピースの処理表面の近傍で混合区画334が引きずられた渦巻きを含むように設計される。その結果、引きずられた渦巻き中のエネルギーは、振動器330の下の処理溶液中に拡散する代わりに、ワークピースに向かうようになる。中間部分336と開口部338は、混合区画334中で、十分な量の引きずられた渦巻きのエネルギーを利用し、一方、混合区画334中の溶液をリフレッシュし、電場の電流を導くために、振動器330を通って十分な流れの処理溶液が流れるようにする。メッキの応用では、開口部338の幅は、デバイダの間の間隔に対するパーセンテージで、10%〜90%、20%〜50%、または約30%である。洗浄の応用では、振動器330は開口部を有さない。開口部338の幅は、区画334の溶液リフレッシュの程度と汚染の程度のバランスで規定されても良く、および/またはウエハの電場の効果で規定されても良い。例えば、開口部338は、あるメッキの適用では、デバイダ333の間の間隔の約15%である。
【0032】
図4は、2次元フローシミュレーションを示す、振動器330の概略図である。振動器330は、所望の液流を形成するために、ワークピースの近くに配置される。例えば、振動器は、一般にはワークピースWから5mmより遠くには配置されず、好適にはワークピースWの表面Sから約1〜2mmである。振動器330の往復運動は、ワークピースWとデバイダ333の間の隙間を通ってジェットのような液流を形成する。これは、混合区画334の長手方向に沿って円筒状の渦巻きを形成し、ワークピースWの処理表面を横切って平行で区画に衝突する高速液流を液性する。図4に示すように、円筒形状の渦巻きは、一般に対応する区画334中に含まれ、高速の液流の渦巻きは、ワークピースWの表面に隣接する処理ゾーンに閉じ込められる。振動器330は、20μmより薄い、または10μmより薄い拡散層で、非常に高速の振動を達成できる。振動器330は少なくとも部分的にこのような結果を得ることができる。なぜならば、ベース332とデバイダ333は、ワークピースWに対して混合区画334が移動するように、互いに移動する。特に、ベース332とデバイダ333は一緒に動くため、デバイダ333の間の中間部分336は、渦巻きのエネルギーの多くの部分が、振動器330を通って外部に放出されるのを防止できる。振動器330は、このように、高い物質移動速度となる薄い拡散層を形成する。
【0033】
図4は、更に、区画134の上のノードで起きる最も高い物質移動速度を表す。このように、ストローク長さおよび/または振動器330の速度を調整することにより、ノードの位置は、ワークピースに対してランダムにでき、処理表面を横切る物質移動速度の分布を制御する。加えて、ワークピースは、振動器330に対して回転し、更に、上述のワークピースの表面を横切る物質移動速度の分布の均一性を増す。振動器330の構造や動きに基づいて、振動器330を備えたリアクタは、特に、ワークピースの表面を横切って、制御された、高速の物質移動速度を提供できる。これは、より制御された合金膜を提供する。なぜならば、処理液中のイオンは、制御された速度でワークピースの表面に存在し、厳密な合金成分の堆積ができるからである。結果として、振動器330は、特に合金のメッキに有用である。
【0034】
図5は、図2に示された電極260a−260dと同様に、容器中に配置された複数の電極により形成される電場を示す。図5に示すように、電極(アノード1−4で特定される)は、独立した電極チャネル514a−514dに中で、独立した電場成分を形成する。集合した電場は、振動器330のベース332に到達し、ベース332中の開口部338を通る。図5に示すように、混合区画334の電場は、一般に、ワークピースWの表面が処理液中で所望の電流分布となるように制御される。振動器330は、ワークピースWにそのような電場を供給する。なぜならば、電極チャネル514a−514dの開口部がワークピースWに比較的近づいて配置されるように、振動器330は比較的薄いからである。加えて、振動器330中の独立した開口部338は、ワークピースWの近傍の小さな仮想電極として働き、ワークピースに対して動く。このように、振動器330の動きは、小さな仮想電極(即ち、開口部338)を動かし、ワークピースWに対してより均一に分布した電場を提供するように、ワークピースWの表面を横切って不均一にランダムに動く。これにより、振動器330を用いたメッキ/エッチング処理の品質がより向上することが期待される。
【0035】
図6Aは、本発明の他の具体例にかかる振動器630aを示す。振動器630aは、図3A−3Dを参照する上述の振動器330と同じであり、同一参照記号は同じ構成要素を示す。振動器630aのデバイダ333は、図3Dのそれらに比較して、比較的長い長さまたは大きな高さを有する。このように、振動器630aの区画334は、図3Dの振動器330のそれらより深くなっている。振動器630aのデバイダの高さは、上述の図4に示す振動器の具体例のデバイダの範囲内にある。図6Aに示された振動器630aの比較的深い区画334は、ワークピースの表面近傍で、より多くの処理液とより大きな混合ゾーンを提供するように形成される。上述のように、区画の深さは、多くの変数の関数であり、特定の適用にあわせて設定される。
【0036】
図6Bは、本発明の他の具体例にかかる振動器630bを示す。振動器630bは、振動器630aと同じであり、図6Aと6Bで、同一参照記号は同じ構成要素を示す。振動器630bは、ベース632と複数のデバイダ333を含む。ベース632は、図3Cに示すベース332の円錐形状の代わりに、全体として一定の厚みを有する。ベース632の底面は、このように少なくとも全体が平坦または平面であり、図6Bに示す開口部338は均一な深さを有する。一定深さのベース632は、振動器630bを横切る区画334中で、均一なリフレッシュ速度の処理液となり、これは、より正確に、メッキ/エッチング処理の制御を可能とする。
【0037】
図6Cには、本発明の他の具体例にかかる振動器630cが記載されている。振動器630cは、ベース632とデバイダ333を有する。振動器630cは、更に、開口部338に向かって下方に傾斜になった表面637を有する中間部分636を含む。傾斜の表面637は、区画334の中で傾斜したフロア(例えばV形状)を規定し、区画334中でより容易に処理液をリフレッシュできる。V形状のフロアは、また、区画中の渦巻きの妨害を減らすことができる。
【0038】
図6Dは、本発明の他の具体例にかかる振動器630dを示す。振動器630dは、ベース632およびベース632に沿って互いに隔たった複数の斜壁または傾斜したデバイダ633を有する。特に、デバイダ633は、ベースおよび/またはワークピースの上面に対して斜めになった、ワークピースが処理中に保持される処理面を有する。デバイダ633と中間部分336は、斜壁を備えた区画334を規定する。操作中、斜壁の区画634は、振動器630dが往復運動した場合にポンプの役目をし、区画634中の溶液のリフレッシュを促進する。
【0039】
図6Eは、異なった寸法の開口部を有する振動器630eの他の具体例を示す。振動器630eは、上述のベース332または632、デバイダ333または633のいずれか、および中間部分336または636のいずれかを有する。振動器630eは、第1幅W1の第1開口部638aと、第1幅W1とは異なる第2幅W2の第1開口部638bを有する。第2幅368bは振動器630eの対向端部にあり、多くの応用において、第2幅W2は第1幅W1より大きく、処理ゾーンの中心領域に比較して処理ゾーンのワークピースの周辺部で、異なった電場および/または液流となる。そのような配置は、処理中(例えば、半田メッキや磁気媒体のメッキ)にワークピースがその中で静止する応用において、特に有用である。それらの応用では、発明者は、ワークピースW上の多くのゾーンZが、他の領域より低い電流密度を有すると信じている。なぜならば、ワークピース、シールド、および振動器の端部により形成された電場の相互作用/妨害のためである。より大きな第2開口部638bは、このように、そのような被均一を補償するための、それらのゾーンの電場を形成する。加えて、ワークピースが回転した場合、局所的な不均一は平均化される。
【0040】
図6Fは、異なった直径の開口部を有する振動器630fの他の具体例を示す。振動器630fは、より特別には、図6Eを参照しながら上で述べた、1またはそれ以上の第1開口部638aと、第1幅W1の第1部分639aと第2幅W2の第2部分639bを有する少なくとも1つの第2開口部638cとを有する。第1部分639aの第1幅W1は、一般に第2領域639bの第2幅W2より大きく、処理中に静止するウエハの周辺部における電場の不均一性を補償する。振動器630fは、適用に応じて、1以上のそのような第2開口部を含む。
【0041】
図6Gは、図3A−3Dを参照しながら上で述べた振動器330を、処理ゾーンについて振動器330の下に配置されるシールド640と組み合わせて示す。シールド640は、振動器330の直径に関連して配置された複数の開口部642を含む。開口部642は、図6Eを参照しながら上で述べた、振動器630eのより大きな第2開口部638bと同じ方法で、ワークピースを横切る処理ゾーンの電流密度の不均一性を補償する。
【0042】
図6Hを参照すると、本発明にかかる振動器630hの他の具体例を示す。振動器630hは、振動器の動きに対して角度Θで長手方向に延びる、複数のデバイダ333と開口部338を有する。デバイダ333と開口部338は、このように、振動器630hの動きに対してスイープ(sweep)される。デバイダ333と開口部338をスイープすることにより、区画334中の渦巻きは、デバイダ333の長手方向に沿って流れることができる。これにより、区画中の液流のリフレッシュを大きくでき、または、区画334中で処理溶液を更に混合できる。
【0043】
図6I−6Kは、本発明にかかる振動器630iの他の具体例を示す。振動器630iは、液流に対して大きな抵抗を有するが、処理溶液中の電流はメッキ/エッチング処理のために通ることができる多孔質の材料からなる。振動器630iは、このように、ワークピースにおいて、液流中にエネルギーを含むのに非常に効果的である。振動器330iは、ベース632iに沿って間隔を置いて配置されたデバイダ635iにより分離された複数の混合区画634iを含む。振動器630iは、このように、デバイダ635iの間に平坦なまたは斜めの中間部分636iを含む。図6I−6Kに示された振動器630iと、図3A−3Dに示された振動器630iとの間に違いは、振動器630iはベース632iを通る開口部を含む必要がないことである。しかしながら、振動器630iは、振動器330に示されるような開口部を含み、ベース632iの多孔質の性質が、開口部を用いることなく、電場が振動器630iを通るようにできる。
【0044】
図6Lは、本発明の他の具体例にかかる振動器630lを示す。振動器630lは、ベース632、複数のデバイダ333、および上述のように複数の区画334を規定する中間部分336を含む。振動器630lは、更にそれぞれの区画中に複数の開口部638を含む。例えば、図6Lに示された振動器630lは、それぞれの区画334のフロアを通る2つの開口部638を有する。振動器630lは、他の具体例では、区画のフロアを通って2つ以上の開口部を有する。それぞれの区画334の追加の開口部638は、電場をより均一にし、または他の具体例の振動器に比較して、振動器630lを通って異なった液流を提供する。
【0045】
図7は、本発明にかかるマルチ電極リアクタ700の特定の例の分解等角図である。リアクタ700の多くの態様は、特に詳細に示され、本発明のこの例をより理解できるようにするが、本発明は、以下に述べる、多くに特定の特徴を有するリアクタに限定されるものではない。リアクタ700は、ハウジング710と、処理溶液がそこを通って流れる、ハウジング中に含まれる容器712とを含む。リアクタ700は、更に、ワークピースホルダー720を含むヘッドアセンブリ720と、ワークピースホルダー720を運ぶ回転部725を含む。ヘッドアセンブリ720は、リフト機構728に取り付けられ、導入位置と処理位置との間でヘッドアセンブリ720を上昇/下降させる。リフト機構728は、更に、ワークピースホルダー721が、導入位置で上を向き、処理位置で下を向くように、ヘッドアセンブリを回転させる構造となっている。
【0046】
リアクタ700は、更に図3A−3Dに関して上で述べた振動器330と、振動器730を運ぶように形成されたプラットフォーム737とを含む。プラットフォーム737は、プラットフォーム737と振動器330とが振動動作(矢印T)に移った場合に、そこを通って処理液が流れる複数のスロット738を含む。リアクタ700は、更に、プラットフォーム737に取り付けられたモーター742と往復台744とを含むアクチュエータ740を含む。モーター742は、往復台744を動かし、プラットフォーム737と振動器330とを振動させる。以下でより詳細に述べるように、振動器330とプラットフォーム737とは、ワークピースホルダー721の下面に位置し、ワークピースホルダー7121中に導入されたワークピースに隣接する処理溶液を振動させる。
【0047】
図8Aは、容器の断面図を示し、リアクタ700の他の態様をより詳細に示す。図7および8Aにおいて、同様の参照記号は、同様の構成部分を示す。容器712は、複数の電極部分750a−750d、中央チャネル752、および複数の外方チャネル754a−754cを含む。中央チャネル752は第1壁756aにより規定され、外方チャネル754a−754cは外方壁756b、756c、およびハウジング710で規定される。容器712は、更に、そこを通って処理液に流れFが、容器712と、処理液の流れ状態を決める中央チャネル752中のフロー要素758とに入る導入口757を含む。容器712は、更に、外部チャネル754cに一部を妨げて、ワークピースWの周辺部分を、外部チャネル754c中の電場からシールドするような形状のシールド759を含む。図6gを参照して上で述べたシールド640は、は、図7に示すシールド759の代わりにすることができる。
【0048】
複数の電極760A−760Dは、電極区画750a−750dに対応して配置される。特に、第1電極750aは、中央チャネル752と接続して、第1電極760aは中央チャネル752の中に第1電場成分を与える。第2電極760bから第4電極760dは、電極区画750a−750dに対応して配置され、それぞれ外部チャネル754a−75cに接続されている。このように、電極760a−760dは、それぞれチャネル754a−754cを通って働く追加の電場の成分を与える。リアクタ700は、4つの電極を備えて示されるが、リアクタ400は、2またはそれ以上のいくつの電極を備えても良く、対応する電極成分や電極チャネルを備えなくても良い。プラットフォーム737と振動器330は、中央チャネル752と外方チャネル754a−754cの開口部の上に配置され、それらの開口部は、振動器330の裏面に近接する仮想電極として働く。
【0049】
操作において、処理液Fの流れは、導入口757とフロー要素758を通って流れ、振動器330に向かって上に通る。液流の一部は、振動器330中の開口部338を通って流れ、処理液の他の部分は、外方チャネル754a−754cを通って下方に流れる。電極760a−760dの上の逆の流れは、容器712の外の電極で形成された泡や粒子を掃き出し、ワークピースWの表面上で不均一性を防止する。振動器330がワークピースWに対して移動した場合(矢印T)、開口部338を通って流れる処理溶液の部分は、区画334中に含まれる。振動器330は、このように、区画334中に渦巻きまたは他の振動した流れを含み、上述のように、ワークピースWの処理を促進する。
【0050】
図8Bは、図8Aに示す断面図に対して直角方向のリアクタ700の他の断面図である。図8Bを参照し、処理液は、導入口757を通って流れフロー要素758の下で分かれ、処理液の一部は下方に向かって第1電極760aを横切って流れ、一方、処理液の他の部分は上方に流れ、フロー要素758を通って振動器330に到達する。振動器330を通る処理液の液流部分は、容器712のリムを越えて排出され、排出液流Feを形成する。処理液の他の部分は、デバイダの直径方向に沿って、選択的に流れ、ワークピースの処理ゾーン中で処理液をリフレッシュする横切った液流Fcを形成する。そのような横切った液流を形成するためのシステムは、2003年12月11日に出願した米国特許出願10/734,098に記載され、参照することによりこれに含まれる。リアクタ700は、更に、ワークピースホルダー721とワークピースWとを、振動器330に対して回転させるモーター770を含み、更に、ワークピースWの表面に対して、振動器330の区画内で高速の物質移動速度を与える。
【0051】
リアクタ700は、図1−5に示されるリアクタと振動器について上で述べた多くの特徴を達成することができる。更に、振動器330のデバイダとベースが動いて、ワークピースWの表面近傍の処理ゾーン中で混合区画334(図8A)が振動する。上で説明したように、これは、ワークピースWの表面における物質移動速度を増加させる。なぜならば、溶液中に引きずられた渦無きや他の振動した液流を誘導し、ワークピースWの近傍に振動した液流を含むからである。リアクタ700は、このように、高品質の層や表面を形成するために、制御性の良いメッキ/エッチング特性を提供できる。加えて、振動器330のストローク長さは、比較的短くなる。なぜならば、デバイダは、短い距離で隔たっているためである。リアクタ700は、このように、比較的小さな設置面積を有し、ツールは得られた空間を効率よく使用できる。振動器のストローク長さおよび/またはストローク速度は変調させることができ、ワークピースに対する混合ゾーンの位置を変化させ、プロセスの均一性を向上させることができる。この形態では、更に、ワークピースホルダーの回転と組み合わせ、更にワークピースの表面に対して混合ゾーンを分布させることができる。加えて、リアクタ700の振動器330は、ワークピースにおいて、均一またはそうでなければ制御された電場を形成し、ワークピースを横切る不均一なシャドーイングを防止する。それゆえに、リアクタ700は、速く、高品質の表面を所定の占有面積で処理でき、リアクタ700の効果と効率を向上させる。
【0052】
図9Aは、先のいずれかの振動器およびリアクタを用いて、ワークピースの上に材料をメッキするための方法900のフローチャートを示す。方法900は、構造のアスペクト比を提供する工程と、構造のアスペクト比の関数として振動器を動かす工程とを含む。振動器は、アスペクト比の関数として動き、構造中でのイオンの分布を大きくする。
【0053】
図9Bは、例えば、ワークピースWの表面の液流中、および構造F中で、振動器により起きる液流中の変形(strain)を示す。液流中での変形速度は、振動器のブレードからの距離に応じて速度勾配であり、図9Bのプロットの傾斜は、変形速度(du/dy)を示す。液流中での変形は、イオンのリフレッシュ速度を示し、このように高い変形SHの領域は、低い変形SLを有する領域に比較してより多いイオンを有する。振動器の動きは、構造Fの溶液の液流中の変形を増加させるように制御され、これにより構造F中のイオンの物質移動を、溶液の動きなしのイオンの拡散に比較して増加させる。振動の速度とストローク長さは、深い構造中でイオンの適当なリフレッシュ速度を得るように制御され、同時に比較的静止状態のイオンの移動を構造中に作るようにする。一般に、より高い振動器の速度は、構造中のリフレッシュ速度とイオン移動を増加させるように、変形速度を大きくする。モデリングに基づくと、ワークピースの上のリセス状の構造中での再循環は、高い変形速度より低い変形速度の方が長くかかり、循環の静止状態が形成された場合に物質移動は大きくなる。一般に、高いアスペクト比を有する構造は、処理溶液中で、より高い変形速度を有することにより有益となる。結果として、振動器の速度は、アスペクト比が増加するほど大きくなる。また、再循環のための適当な時間をセットアップに与えることが有益であり、これは、所定の振動速度でより長いストローク長さにより達成できる。他の応用では、それゆえに、振動器の動きは、大きな周波数で比較的長いストロークとなるように制御されて、所定の時間、処理液中で所望の変形と再循環を与える。他の応用では、振動器の動きは、また、メッキ処理中に変化し、構造のアスペクト比が減少するのに従って、液流の変形を減らすために構造を満たすように、振動器の速度を低減する。
【0054】
図9Cは、処理液中の変形を増加させて構造をメッキする利点を示すグラフである。このグラフでは、制限された拡散の電流密度は、トレンチ中のイオンの数に関係し、このように、高い電流密度ほど、構造中でより良いイオン移動速度を示す。図9Cに示すように、線930は、第1変形レベルを有する静止状態の液流を示す。線932は、第1変形のおおよそ2倍の第2変形を有する先の振動器により提供されるのと同様の過渡的な液流を示し、線934は、イオン移動が拡散のみに依存する静止状態の液流を表す。図9Cに示す過渡期の変形の場合、シヌソイドが境界条件に与えられ、平均的な与えられる変形は、静止状態で与えられる変形と同じである。この過渡的な線932のための液流中の高い変形は、静止状態の液流に比較して十分に高い拡散制限電流密度を有し、おおよそ静止状態の液流930となる。振動器に使用される液流の変形を増加させることにより、より高い変形速度が、50〜200μmの深さの深い構造中においても、十分に増加したイオン移動を達成する。この結果、ジェットのクロスフローを行うワークピースを横切る均一処理の困難さを伴うことなく、クロスフローのジェットで形成された、高い静止状態の流れと同等の高い物質移動を達成することができる。
【0055】
図10は、リアクタの電極にパルス電流が与えられて、振動器を操作するための方法1000を示すフローチャートである。方法1000は、振動周波数の選択工程、選択された周波数に関連した電流パルスの選択工程、および選択された周波数と電流波形を電極に与えたワークピースのメッキ工程とを示す。振動周波数が少なくとも部分的に電流パルスの関数となるように、電流パルスは、振動周波数の前に選択されることが好ましい。
【0056】
異なった具体例では、図10Aに示される方法1000と、図9Aに示される方法900が組み合わせられる。この方法は、構造のアスペクト比を提供する工程と、構造のアスペクト比の関数として振動器を動かす工程と、ワーキング電極と1またはそれ以上の対向電極に、アスペクト比および/または振動器の動きに関係して電流パルスを与える工程とを含む。異なった電極に、異なった電気パルスを与えることができ、電極に与えられた電気パルスは、メッキ工程中に動的に変化させることができる。加えて、外部の対向電極は、他の対向電極の電位とは異なるようにバイアスして、適応に応じてすて材(thief)またはソースとして働かせることができる。
【0057】
図10Bは、振動器が所定の周波数で振動し、電流が、第1の効率のサイクル(例えば、50%の効率で5Hzのサイクル)を有する第1の波形で電極にパルス電流が与えられた場合の例を示す。図10Cは、電流が、第2の波形(例えば、20%の効率で10Hzのサイクル)で電極にパルス電流が与えられた場合の他の例のグラフを示す。電極に直流電流を一定に与える場合に比較して、図10Bに示す電流パルスは、反対に不均一性を増加させ、一方、図10Cに示す電流パルスでは、不均一性を低減する。それゆえに、方法1000は、構造と振動器の動きに対応して電流パルスを選択し、メッキ処理の均一性を向上させる工程を提供する。
【0058】
以上のように、本発明の特定の具体例が、ここでは開示目的で記載されたが、本発明の精神や範囲から離れることなく多くの変形を行うことが可能なことは明らかである。例えば、上述のいくつかの具体例のデバイダは、振動器の直径を横切って異なった高さを有しても良く、またはそれぞれのデバイダの上部部分はデバイダの長さに垂直な面で逆V形状の頂部を有する形状でも良い。加えて、上述の特定の具体例とは異なるように、先の具体例の特定の構造は、他の組み合わせとなるように組み合わされても構わない。このように、本発明は、添付の請求の範囲以外によって限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の具体例にかかるリアクタの概略図である。
【図2】本発明の他の具体例にかかるリアクタの概略図である。
【図3A】本発明の具体例にかかる振動器の等角図である。
【図3B】図3Aに示す振動器の上面図である。
【図3C】図3Bの3C−3Cの線に沿った振動器の断面図である。
【図3D】図3Cに示す振動器の一部の断面図である。
【図4】本発明の具体例にかかる振動器の概略図であり、2次元の液流のシミュレーションを示す。
【図5】本発明の具体例にかかる振動器の概略図であり、電場のシミュレーションを示す。
【図6A】本発明の具体例にかかる振動器の部分断面図を示す。
【図6B】平坦な底面を有する振動器の他の具体例の部分断面図を示す。
【図6C】斜めの中間部分を有する振動器の他の具体例の部分断面図を示す。
【図6D】傾斜したデバイダを有する振動器の他の具体例の部分断面図を示す。
【図6E】異なる大きさの開口を有する振動器の他の具体例の上面図を示す。
【図6F】異なる大きさの開口を有する振動器の他の具体例の上面図を示す。
【図6G】下方のシールドと接合された振動器の他の改良の上面図を示す。
【図6H】傾斜したデバイダと開口を有する振動器の他の具体例の上面図を示す。
【図6I】本発明の他の具体例にかかる振動器の等角図を示す。
【図6J】図6Iに示す振動器の上面図を示す。
【図6K】図6Jに示す振動器の断面図を示す。
【図6L】デバイダの間に複数の開口を有する振動器の他の具体例にかかる部分断面図を示す。
【図7】本発明の他の具体例にかかるリアクタの露出した等角図である。
【図8A】本発明の具体例にかかる振動器を含むマルチ電極リアクタの断面図を示す。
【図8B】図8Aの断面図に垂直な、図8Aに示す振動器の断面図である。
【図9A】本発明の具体例にかかるリアクタを操作するための方のフローチャートを示す。
【図9B】ワークピースの機構中の液流の圧力を示す概略図を示す。
【図9C】異なったレベルの液流の圧力にして、トレンチ深さに対する拡散制限電流密度を示すグラフを示す。
【図10A】本発明の他の具体例にかかるリアクタを操作するための方のフローチャートを示す。
【図10B】振動器の回転に関する電流パルスの例を示すグラフを示す。
【図10C】振動器の回転に関する電流パルスの他の応用を示すグラフを示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理ゾーンでワークピースを処理するための、振動器を備えたリアクタであって、
容器中で処理液が流れを方向づけるように形成されたスローシステムを有する容器と、
ベースと、ベースを挟んで互いに隔たるように設けられた複数の機構とを有し、処理ゾーンに開いた移動可能な閉じ込め部を形成する振動部と、
振動部に接続され、ワークピースの表面に沿ってベースと機構とを動かすアクチュエータと、を含むリアクタ。
【請求項2】
機構は、ベースを挟んで互いに隔たるように設けられ、移動可動な区画を形成するデバイダを含む請求項1に記載のリアクタ。
【請求項3】
ベースは、プレートと、プレートに沿って延びたデバイダとを含み、
個々の区画は、デバイダの一方側で規定された第1壁と、隣接するデバイダの対向する側で規定された第2壁と、第1壁と第2壁との間にプレートの部分により規定された中間部分とを有する請求項2に記載のリアクタ。
【請求項4】
ベースはプレートを含み、デバイダは細長い仕切りを含み、区画は、ベース中に、デバイダの間に縦方向に延びた細長いフロアとフロアを通る開口部とを有するリセスを有する請求項2に記載のリアクタ。
【請求項5】
ベースはプレートを含み、デバイダは細長い仕切りを含み、区画は、ベース中に、デバイダに直交しデバイダに沿って縦方向に延びるフロアと、区画のフロア中の開口部とを有するリセスを含む請求項2のリアクタ。
【請求項6】
ベースはプレートを含み、デバイダは細長い仕切りを含み、区画は、ベース中に、デバイダの間の傾斜したフロアと、区画のフロア中の開口部とを有する細長いリセスを含む請求項2に記載のリアクタ。
【請求項7】
傾斜したフロアは、細長いリセスの縦軸に直交する面に沿って、V形状の断面が形成された対向して傾斜した表面を有する請求項6のリアクタ。
【請求項8】
デバイダは、デバイダの縦方向に対して直交する軸に沿って、アクチュエータが振動器を前後に往復運動をさせた場合、区画中で引き起こされる渦巻きを発生させるように形成され、区画は、処理ゾーン中で引き起こされた渦巻きを閉じ込めるように形成された請求項2に記載のリアクタ。
【請求項9】
ベースは、デバイダの間に複数のリセスを有する多孔質プレートを含む請求項2に記載のリアクタ。
【請求項10】
ベースは、第1膜厚の周辺領域と、第1膜厚とは異なる第2膜厚の中央領域とを有する請求項2に記載のリアクタ。
【請求項11】
更に、容器中に、電極を含む請求項2に記載のリアクタ。
【請求項12】
更に、容器中の複数の電極と、対応する電極に操作可能なように接続された個々の電源とを含み、電源は、異なった電極に対して異なった電位を供給するように形成された請求項2に記載のリアクタ。
【請求項13】
フローシステムは、デバイダの縦方向に沿って処理溶液を流すクロスフローアセンブリを含む請求項2に記載のリアクタ。
【請求項14】
個々の区画は、デバイダの一方側で規定された第1壁と、隣接するデバイダの対向する側で規定された第2壁と、第1壁と第2壁との間の中間部分と、中間部分の開口部とを有し、
更に、リアクタは、容器中に、少なくとも1つの電極を含む請求項2に記載のリアクタ。
【請求項15】
デバイダは、デバイダの縦方向に対して直交する軸に沿って、アクチュエータが振動器を前後に往復運動をさせた場合、区画中で引き起こされる渦巻きを発生させるように形成され、区画は、処理ゾーン中で引き起こされた渦巻きを閉じ込めるように形成され、
更に、リアクタは、容器中に、少なくとも1つの電極を含む請求項2に記載のリアクタ。
【請求項16】
更に、アクチュエータが振動器を一定しないストロークに沿って動かすような指示を含むコンピュータ操作媒体を有する制御システムを含む請求項2に記載のリアクタ。
【請求項17】
コンピュータ操作媒体の指示は、アクチュエータが振動器を、第1ストローク長さと、第1ストローク長さとは異なる第2ストローク長さとに沿って動かす指示である請求項16に記載のリアクタ。
【請求項18】
コンピュータ操作媒体の指示は、アクチュエータが振動器を、第1ストローク長さに沿って第1速度で動かし、第2ストローク長さに沿って第1速度とは異なる第2速度で動かす指示である請求項16に記載のリアクタ。
【請求項19】
コンピュータ操作媒体の指示は、アクチュエータが振動器を、第1ストローク長さに沿って第1加速で動かし、第2ストローク長さに沿って第1加速とは異なる第2加速で動かす指示である請求項16に記載のリアクタ。
【請求項20】
個々の区画は、デバイダの一方側で規定された第1壁と、隣接するデバイダの対向する側で規定された第2壁と、第1壁と第2壁との間の中間部分と、中間部分の開口部とを有し、
リアクタは、容器中の複数の電極と、1またはそれ以上の対応する電極に操作可能なように接続された複数の個々の電源とを含み、
コントローラは、(a)電源が異なった電極に異なった電気特性を与え、(b)アクチュエータが振動器を均一でないように動かすような指示を含むコンピュータ操作媒体を含む請求項2に記載のリアクタ。
【請求項21】
コンピュータ操作媒体に含まれる指示は、ワークピースが処理される間、個々の電極に与えられる電位を変調させる指示である請求項20に記載のリアクタ。
【請求項22】
更に、ワークピースホルダー有するヘッドアセンブリと、アクチュエータが振動器をワークピースホルダーの下の直線経路に沿って振動させる間、処理ゾーン中でワークピースホルダーを回転させるようにワークピースホルダーに取り付けられた回転器とを含む請求項2に記載のリアクタ。
【請求項23】
ワークピースホルダーは、ワークピースを略水平な面内で保持するように形成され、振動器は略水平な面内で振動する請求項22に記載のリアクタ。
【請求項24】
ワークピースを電気化学処理するリアクタであって、
ワークピースを処理のために保持される処理ゾーンを有する容器と、
複数の可動な渦巻き区画を有するフロー変調器であって、個々の区画は処理ゾーンに開放され、ワークピース近傍で渦巻きを閉じ込める形状であるフロー変調器と、
フロー変調器に接続され、処理ゾーンに対して渦巻き区画を動かすアクチュエータと、を含むリアクタ。
【請求項25】
フロー変調器は、プレートと、プレートを挟んで互いに間隔を隔てて配置された複数のデバイダとを含み、プレートとデバイダは、3面の渦巻き区画を形成する請求項24に記載のリアクタ。
【請求項26】
フロー変調器は、プレートと、プレートを挟んで互いに間隔を隔てて配置された複数の細長い仕切りと、細長い仕切りの間の複数の平坦なフロアとを含み、仕切りとフロアは個々の可動な渦巻き区画を規定する請求項24に記載のリアクタ。
【請求項27】
フロー変調器は、プレートと、プレートを挟んで互いに間隔を隔てて配置された複数の仕切りとを含み、振動器が処理ゾーンで振動した場合、デバイダが渦巻き区画中に引きずられた渦巻きを発生させるように形成された請求項24に記載のリアクタ。
【請求項28】
更に、容器中の電極と、ワークピースの周辺領域と噛み合うように形成された複数の電気コンタクトを有するワークピースホルダーとを含む請求項24に記載のリアクタ。
【請求項29】
ワークピースホルダーは、回転可能である請求項27に記載のリアクタ。
【請求項30】
個々の可動な渦巻き区画は、第1壁と、第2壁と、第1壁と第2壁との間の中間部分とを有し、
リアクタは、更に、容器中の複数の電極と、対応する電極に操作可能なように接続された複数の個々の電源とを含み、
コントローラは、(a)電源が異なった電極に異なった電気特性を与え、(b)アクチュエータが振動器を均一でないように動かすような指示を含むコンピュータ操作媒体を含む請求項24に記載のリアクタ。
【請求項31】
ワークピースを電気化学処理するリアクタであって、
ワークピースを処理するために処理液がそこを通って流れる処理ゾーンを有する容器と、
少なくとも処理ゾーンの一部を挟んで互いに間隔を隔てて配置された、複数の3面チャネルを含むフロー変調器と、
フロー変調器に接続され、処理ゾーンに対してチャネルを動かすアクチュエータと、
容器中の少なくとも1つの第1電極と、を含むリアクタ。
【請求項32】
第1電極に加えて容器中に配置された少なくとも1つの第2電極であって、複数の個々に操作可能な電源が、第1電極と第2電極に接続され、第1電極と第2電極はワークピースから間隔を置いて配置された第2電極と、
(a)電源が異なった電極に異なった電気特性を与え、(b)アクチュエータが振動器を均一でないように動かすような指示を含むコンピュータ操作媒体を含むコントローラと、を含む請求項31に記載のリアクタ。
【請求項33】
更に、フロー変調器と、第1電極に関連する電極チャネルの開口部との間に、シールドを含む請求項32に記載のリアクタ。
【請求項34】
ワークピースの電気化学処理のためにリアクタ中で使用される振動アセンブリであって、
処理中のワークピースに近接して配置されるように形成された第1側を含むベースと、ベースを挟んで互いに間隔を隔てて配置されデバイダとを有し、デバイダとベースは、ワークピースに開口するよう形成された複数の可動な区画を有するフロー変調器と、
ワークピースに対してベースとデバイダとを動かす振動器に接続されたアクチュエータとを含む振動アセンブリ。
【請求項35】
ベースは、プレートとプレートに沿って延びたデバイダとを含み、個々の区画はデバイダの1側面で規定される第1壁と、隣接するデバイダの対向する側により規定される第2壁と、第1壁と第2壁との間にプレートの一部で規定される中間部分とを含む請求項34の振動器。
【請求項36】
ベースはプレートを含み、デバイダは細長い仕切りを含み、区画は、デバイダと液流がそこを通る開口部との間にフロアを有するプレート中にリセスを含む請求項34に記載の振動器。
【請求項37】
ベースはプレートを含み、デバイダは細長い仕切りを含み、区画は、プレート中に、区画のフロアのデバイダと開口部との間に平坦なフロアを有するリセスを含む請求項34の振動器。
【請求項38】
ベースはプレートを含み、デバイダは細長い仕切りを含み、区画は、プレート中に、区画のフロアのデバイダと開口部との間に傾斜した表面を有するリセスを含む請求項34の振動器。
【請求項39】
傾斜した表面は、細長いリセスの縦軸に直交する面に沿って、V形状の断面が形成された対向して傾斜した表面を有する請求項38の振動器。
【請求項40】
デバイダは、デバイダの縦方向に対して直交する軸に沿って、アクチュエータが振動器を前後に往復運動をさせた場合、区画中で引き起こされる渦巻きを発生させるように形成され、区画は、処理ゾーン中で引き起こされた渦巻きを閉じ込めるように形成された請求項34に記載の振動器。
【請求項41】
ベースは、デバイダの間に複数のリセスを有する多孔質プレートを含む請求項34に記載の振動器。
【請求項42】
ベースは、第1膜厚の周辺領域と、第1膜厚とは異なる第2膜厚の中央領域とを有する請求項34に記載の振動器。
【請求項43】
ワークピースの電気化学処理のためにリアクタ中で使用される振動アセンブリであって、
複数の可動な渦巻き区画を有するフロー変調器であって、個々の区画は処理中のワークピースに開放され、ワークピースの処理溶液中に少なくとも1つの渦巻きを含むように形成されたフロー変調器と、
フロー変調器に接続され、ワークピースに対して渦巻き区画を動かすアクチュエータと、を含む振動アセンブリ。
【請求項44】
ワークピースを湿式化学処理するための方法であって、
処理ゾーン中の処理溶液にワークピースの表面が接触するように配置する工程と、
ワークピースの表面で処理溶液中に複数の渦巻きを形成する工程と、
可動な混合区画中のワークピースの表面近傍に、渦巻きを含む工程と、を含む方法。
【請求項45】
更に、渦巻きを形成する工程と渦巻きを含む工程とともに、ワークピースを回転させる工程を含む請求項44に記載の方法。
【請求項46】
複数の渦巻きを形成する工程は、ベースと、ベースを挟んで互いに間隔を隔てて配置された複数のデバイダとを有する振動器を振動させ、ベースとデバイダが可動な混合区画を形成する工程を含む請求項44に記載の方法。
【請求項47】
更に、振動器を不均一に振動させる工程を含む請求項46に記載の方法。
【請求項48】
更に、振動器を不均一で、ワークピースの回転を伴うように振動させる工程を含む請求項46に記載の方法。
【請求項49】
更に、処理溶液を通るように電流を流す工程を含む請求項44に記載の方法。
【請求項50】
複数の渦巻きを形成する工程は、ベースと、ベースを挟んで互いに間隔を隔てて配置された複数のデバイダとを有する振動器を振動させ、ベースとデバイダが可動な混合区画を形成する工程を含む請求項49に記載の方法。
【請求項51】
更に、振動器を不均一に振動させる工程を含む請求項50に記載の方法。
【請求項52】
更に、振動器を不均一で、ワークピースの回転を伴うように振動させる工程を含む請求項50に記載の方法。
【請求項53】
更に、振動器の略渦流周波数で、振動器を振動させる工程を含む請求項44に記載の方法。
【請求項54】
更に、振動器を動かすパラメータを修正することにより。合金膜の成分を制御する工程を含む請求項44に記載の方法。
【請求項55】
請求項1〜30のいずれかのリアクタを用いる工程を含む請求項44に記載の方法。
【請求項56】
更に、ワークピースの構造のアスペクト比を提供する工程と、アスペクト比に従って振動器の速度とストローク長さとを選択する工程とを含む請求項44に記載の方法。
【請求項57】
振動器の速度は、アスペクト比が高くなるほど増加する請求項56に記載の方法。
【請求項58】
更に、メッキサイクル中に、ワークピースの構造のアスペクト比の変化に対応して、振動の動きを変化させる工程を含む請求項44に記載の方法。
【請求項59】
構造が満たされアスペクト比が減少するにつれて、振動器の速度が低減される請求項58に記載の方法。
【請求項60】
更に、振動器の移動に関連して、処理溶液中の電極に供給される電流をパルスにする工程を含む請求項44に記載の方法。
【請求項1】
処理ゾーンでワークピースを処理するための、振動器を備えたリアクタであって、
容器中で処理液が流れを方向づけるように形成されたスローシステムを有する容器と、
ベースと、ベースを挟んで互いに隔たるように設けられた複数の機構とを有し、処理ゾーンに開いた移動可能な閉じ込め部を形成する振動部と、
振動部に接続され、ワークピースの表面に沿ってベースと機構とを動かすアクチュエータと、を含むリアクタ。
【請求項2】
機構は、ベースを挟んで互いに隔たるように設けられ、移動可動な区画を形成するデバイダを含む請求項1に記載のリアクタ。
【請求項3】
ベースは、プレートと、プレートに沿って延びたデバイダとを含み、
個々の区画は、デバイダの一方側で規定された第1壁と、隣接するデバイダの対向する側で規定された第2壁と、第1壁と第2壁との間にプレートの部分により規定された中間部分とを有する請求項2に記載のリアクタ。
【請求項4】
ベースはプレートを含み、デバイダは細長い仕切りを含み、区画は、ベース中に、デバイダの間に縦方向に延びた細長いフロアとフロアを通る開口部とを有するリセスを有する請求項2に記載のリアクタ。
【請求項5】
ベースはプレートを含み、デバイダは細長い仕切りを含み、区画は、ベース中に、デバイダに直交しデバイダに沿って縦方向に延びるフロアと、区画のフロア中の開口部とを有するリセスを含む請求項2のリアクタ。
【請求項6】
ベースはプレートを含み、デバイダは細長い仕切りを含み、区画は、ベース中に、デバイダの間の傾斜したフロアと、区画のフロア中の開口部とを有する細長いリセスを含む請求項2に記載のリアクタ。
【請求項7】
傾斜したフロアは、細長いリセスの縦軸に直交する面に沿って、V形状の断面が形成された対向して傾斜した表面を有する請求項6のリアクタ。
【請求項8】
デバイダは、デバイダの縦方向に対して直交する軸に沿って、アクチュエータが振動器を前後に往復運動をさせた場合、区画中で引き起こされる渦巻きを発生させるように形成され、区画は、処理ゾーン中で引き起こされた渦巻きを閉じ込めるように形成された請求項2に記載のリアクタ。
【請求項9】
ベースは、デバイダの間に複数のリセスを有する多孔質プレートを含む請求項2に記載のリアクタ。
【請求項10】
ベースは、第1膜厚の周辺領域と、第1膜厚とは異なる第2膜厚の中央領域とを有する請求項2に記載のリアクタ。
【請求項11】
更に、容器中に、電極を含む請求項2に記載のリアクタ。
【請求項12】
更に、容器中の複数の電極と、対応する電極に操作可能なように接続された個々の電源とを含み、電源は、異なった電極に対して異なった電位を供給するように形成された請求項2に記載のリアクタ。
【請求項13】
フローシステムは、デバイダの縦方向に沿って処理溶液を流すクロスフローアセンブリを含む請求項2に記載のリアクタ。
【請求項14】
個々の区画は、デバイダの一方側で規定された第1壁と、隣接するデバイダの対向する側で規定された第2壁と、第1壁と第2壁との間の中間部分と、中間部分の開口部とを有し、
更に、リアクタは、容器中に、少なくとも1つの電極を含む請求項2に記載のリアクタ。
【請求項15】
デバイダは、デバイダの縦方向に対して直交する軸に沿って、アクチュエータが振動器を前後に往復運動をさせた場合、区画中で引き起こされる渦巻きを発生させるように形成され、区画は、処理ゾーン中で引き起こされた渦巻きを閉じ込めるように形成され、
更に、リアクタは、容器中に、少なくとも1つの電極を含む請求項2に記載のリアクタ。
【請求項16】
更に、アクチュエータが振動器を一定しないストロークに沿って動かすような指示を含むコンピュータ操作媒体を有する制御システムを含む請求項2に記載のリアクタ。
【請求項17】
コンピュータ操作媒体の指示は、アクチュエータが振動器を、第1ストローク長さと、第1ストローク長さとは異なる第2ストローク長さとに沿って動かす指示である請求項16に記載のリアクタ。
【請求項18】
コンピュータ操作媒体の指示は、アクチュエータが振動器を、第1ストローク長さに沿って第1速度で動かし、第2ストローク長さに沿って第1速度とは異なる第2速度で動かす指示である請求項16に記載のリアクタ。
【請求項19】
コンピュータ操作媒体の指示は、アクチュエータが振動器を、第1ストローク長さに沿って第1加速で動かし、第2ストローク長さに沿って第1加速とは異なる第2加速で動かす指示である請求項16に記載のリアクタ。
【請求項20】
個々の区画は、デバイダの一方側で規定された第1壁と、隣接するデバイダの対向する側で規定された第2壁と、第1壁と第2壁との間の中間部分と、中間部分の開口部とを有し、
リアクタは、容器中の複数の電極と、1またはそれ以上の対応する電極に操作可能なように接続された複数の個々の電源とを含み、
コントローラは、(a)電源が異なった電極に異なった電気特性を与え、(b)アクチュエータが振動器を均一でないように動かすような指示を含むコンピュータ操作媒体を含む請求項2に記載のリアクタ。
【請求項21】
コンピュータ操作媒体に含まれる指示は、ワークピースが処理される間、個々の電極に与えられる電位を変調させる指示である請求項20に記載のリアクタ。
【請求項22】
更に、ワークピースホルダー有するヘッドアセンブリと、アクチュエータが振動器をワークピースホルダーの下の直線経路に沿って振動させる間、処理ゾーン中でワークピースホルダーを回転させるようにワークピースホルダーに取り付けられた回転器とを含む請求項2に記載のリアクタ。
【請求項23】
ワークピースホルダーは、ワークピースを略水平な面内で保持するように形成され、振動器は略水平な面内で振動する請求項22に記載のリアクタ。
【請求項24】
ワークピースを電気化学処理するリアクタであって、
ワークピースを処理のために保持される処理ゾーンを有する容器と、
複数の可動な渦巻き区画を有するフロー変調器であって、個々の区画は処理ゾーンに開放され、ワークピース近傍で渦巻きを閉じ込める形状であるフロー変調器と、
フロー変調器に接続され、処理ゾーンに対して渦巻き区画を動かすアクチュエータと、を含むリアクタ。
【請求項25】
フロー変調器は、プレートと、プレートを挟んで互いに間隔を隔てて配置された複数のデバイダとを含み、プレートとデバイダは、3面の渦巻き区画を形成する請求項24に記載のリアクタ。
【請求項26】
フロー変調器は、プレートと、プレートを挟んで互いに間隔を隔てて配置された複数の細長い仕切りと、細長い仕切りの間の複数の平坦なフロアとを含み、仕切りとフロアは個々の可動な渦巻き区画を規定する請求項24に記載のリアクタ。
【請求項27】
フロー変調器は、プレートと、プレートを挟んで互いに間隔を隔てて配置された複数の仕切りとを含み、振動器が処理ゾーンで振動した場合、デバイダが渦巻き区画中に引きずられた渦巻きを発生させるように形成された請求項24に記載のリアクタ。
【請求項28】
更に、容器中の電極と、ワークピースの周辺領域と噛み合うように形成された複数の電気コンタクトを有するワークピースホルダーとを含む請求項24に記載のリアクタ。
【請求項29】
ワークピースホルダーは、回転可能である請求項27に記載のリアクタ。
【請求項30】
個々の可動な渦巻き区画は、第1壁と、第2壁と、第1壁と第2壁との間の中間部分とを有し、
リアクタは、更に、容器中の複数の電極と、対応する電極に操作可能なように接続された複数の個々の電源とを含み、
コントローラは、(a)電源が異なった電極に異なった電気特性を与え、(b)アクチュエータが振動器を均一でないように動かすような指示を含むコンピュータ操作媒体を含む請求項24に記載のリアクタ。
【請求項31】
ワークピースを電気化学処理するリアクタであって、
ワークピースを処理するために処理液がそこを通って流れる処理ゾーンを有する容器と、
少なくとも処理ゾーンの一部を挟んで互いに間隔を隔てて配置された、複数の3面チャネルを含むフロー変調器と、
フロー変調器に接続され、処理ゾーンに対してチャネルを動かすアクチュエータと、
容器中の少なくとも1つの第1電極と、を含むリアクタ。
【請求項32】
第1電極に加えて容器中に配置された少なくとも1つの第2電極であって、複数の個々に操作可能な電源が、第1電極と第2電極に接続され、第1電極と第2電極はワークピースから間隔を置いて配置された第2電極と、
(a)電源が異なった電極に異なった電気特性を与え、(b)アクチュエータが振動器を均一でないように動かすような指示を含むコンピュータ操作媒体を含むコントローラと、を含む請求項31に記載のリアクタ。
【請求項33】
更に、フロー変調器と、第1電極に関連する電極チャネルの開口部との間に、シールドを含む請求項32に記載のリアクタ。
【請求項34】
ワークピースの電気化学処理のためにリアクタ中で使用される振動アセンブリであって、
処理中のワークピースに近接して配置されるように形成された第1側を含むベースと、ベースを挟んで互いに間隔を隔てて配置されデバイダとを有し、デバイダとベースは、ワークピースに開口するよう形成された複数の可動な区画を有するフロー変調器と、
ワークピースに対してベースとデバイダとを動かす振動器に接続されたアクチュエータとを含む振動アセンブリ。
【請求項35】
ベースは、プレートとプレートに沿って延びたデバイダとを含み、個々の区画はデバイダの1側面で規定される第1壁と、隣接するデバイダの対向する側により規定される第2壁と、第1壁と第2壁との間にプレートの一部で規定される中間部分とを含む請求項34の振動器。
【請求項36】
ベースはプレートを含み、デバイダは細長い仕切りを含み、区画は、デバイダと液流がそこを通る開口部との間にフロアを有するプレート中にリセスを含む請求項34に記載の振動器。
【請求項37】
ベースはプレートを含み、デバイダは細長い仕切りを含み、区画は、プレート中に、区画のフロアのデバイダと開口部との間に平坦なフロアを有するリセスを含む請求項34の振動器。
【請求項38】
ベースはプレートを含み、デバイダは細長い仕切りを含み、区画は、プレート中に、区画のフロアのデバイダと開口部との間に傾斜した表面を有するリセスを含む請求項34の振動器。
【請求項39】
傾斜した表面は、細長いリセスの縦軸に直交する面に沿って、V形状の断面が形成された対向して傾斜した表面を有する請求項38の振動器。
【請求項40】
デバイダは、デバイダの縦方向に対して直交する軸に沿って、アクチュエータが振動器を前後に往復運動をさせた場合、区画中で引き起こされる渦巻きを発生させるように形成され、区画は、処理ゾーン中で引き起こされた渦巻きを閉じ込めるように形成された請求項34に記載の振動器。
【請求項41】
ベースは、デバイダの間に複数のリセスを有する多孔質プレートを含む請求項34に記載の振動器。
【請求項42】
ベースは、第1膜厚の周辺領域と、第1膜厚とは異なる第2膜厚の中央領域とを有する請求項34に記載の振動器。
【請求項43】
ワークピースの電気化学処理のためにリアクタ中で使用される振動アセンブリであって、
複数の可動な渦巻き区画を有するフロー変調器であって、個々の区画は処理中のワークピースに開放され、ワークピースの処理溶液中に少なくとも1つの渦巻きを含むように形成されたフロー変調器と、
フロー変調器に接続され、ワークピースに対して渦巻き区画を動かすアクチュエータと、を含む振動アセンブリ。
【請求項44】
ワークピースを湿式化学処理するための方法であって、
処理ゾーン中の処理溶液にワークピースの表面が接触するように配置する工程と、
ワークピースの表面で処理溶液中に複数の渦巻きを形成する工程と、
可動な混合区画中のワークピースの表面近傍に、渦巻きを含む工程と、を含む方法。
【請求項45】
更に、渦巻きを形成する工程と渦巻きを含む工程とともに、ワークピースを回転させる工程を含む請求項44に記載の方法。
【請求項46】
複数の渦巻きを形成する工程は、ベースと、ベースを挟んで互いに間隔を隔てて配置された複数のデバイダとを有する振動器を振動させ、ベースとデバイダが可動な混合区画を形成する工程を含む請求項44に記載の方法。
【請求項47】
更に、振動器を不均一に振動させる工程を含む請求項46に記載の方法。
【請求項48】
更に、振動器を不均一で、ワークピースの回転を伴うように振動させる工程を含む請求項46に記載の方法。
【請求項49】
更に、処理溶液を通るように電流を流す工程を含む請求項44に記載の方法。
【請求項50】
複数の渦巻きを形成する工程は、ベースと、ベースを挟んで互いに間隔を隔てて配置された複数のデバイダとを有する振動器を振動させ、ベースとデバイダが可動な混合区画を形成する工程を含む請求項49に記載の方法。
【請求項51】
更に、振動器を不均一に振動させる工程を含む請求項50に記載の方法。
【請求項52】
更に、振動器を不均一で、ワークピースの回転を伴うように振動させる工程を含む請求項50に記載の方法。
【請求項53】
更に、振動器の略渦流周波数で、振動器を振動させる工程を含む請求項44に記載の方法。
【請求項54】
更に、振動器を動かすパラメータを修正することにより。合金膜の成分を制御する工程を含む請求項44に記載の方法。
【請求項55】
請求項1〜30のいずれかのリアクタを用いる工程を含む請求項44に記載の方法。
【請求項56】
更に、ワークピースの構造のアスペクト比を提供する工程と、アスペクト比に従って振動器の速度とストローク長さとを選択する工程とを含む請求項44に記載の方法。
【請求項57】
振動器の速度は、アスペクト比が高くなるほど増加する請求項56に記載の方法。
【請求項58】
更に、メッキサイクル中に、ワークピースの構造のアスペクト比の変化に対応して、振動の動きを変化させる工程を含む請求項44に記載の方法。
【請求項59】
構造が満たされアスペクト比が減少するにつれて、振動器の速度が低減される請求項58に記載の方法。
【請求項60】
更に、振動器の移動に関連して、処理溶液中の電極に供給される電流をパルスにする工程を含む請求項44に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図6F】
【図6G】
【図6H】
【図6I】
【図6J】
【図6K】
【図6L】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図6F】
【図6G】
【図6H】
【図6I】
【図6J】
【図6K】
【図6L】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【公表番号】特表2009−517543(P2009−517543A)
【公表日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−542436(P2008−542436)
【出願日】平成18年11月22日(2006.11.22)
【国際出願番号】PCT/US2006/045195
【国際公開番号】WO2007/062114
【国際公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(500287329)セミトゥール・インコーポレイテッド (7)
【公表日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年11月22日(2006.11.22)
【国際出願番号】PCT/US2006/045195
【国際公開番号】WO2007/062114
【国際公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(500287329)セミトゥール・インコーポレイテッド (7)
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