説明

心拍測定装置及びその操作方法

【課題】簡易な操作で、運動中に胸部を適度な強さでベルトにより締め付けることができるとともに、同時に、心拍数の測定、記録動作を開始、終了することができる心拍測定装置及びその操作方法を提供する。
【解決手段】心拍測定装置1において、接続バー12A、12Bが制止ピン13aに当接して制止する位置では、接続バー12A、12Bの他端側(ベルトの両端部)相互が近接して、ベルト20が締め付け状態に設定されるとともに、測定部10の電源がオン状態に設定される。一方、接続バー12A、12Bが制止ピン13bに当接して制止する位置では、接続バー12A、12Bの他端側(ベルトの両端部)相互が、所定の距離だけ離間して、ベルト20の締め付けが解除された状態に設定されるとともに、測定部10の電源がオフ状態に設定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、心拍測定装置及びその操作方法に関し、特に、運動時に装着して良好な心拍測定装置及びその操作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、健康志向の高まりにより、日常的にランニングやウォーキング等の運動をして健康状態を維持したり、健康状態を意識する人々が増加している。このような人々は、自らの健康状態や運動状態を数値やデータで測定したり、記録することに高い関心を持つ傾向にある。例えば、携帯端末や腕時計、万歩計(登録商標)等の種々の測定端末を用いて、歩数や移動距離、脈拍、消費カロリー等を測定したり、記録することにより、自らの健康状態や運動状態を把握している。
【0003】
このような測定端末の一例として、例えば特許文献1、2には、胸部に装着するベルト型の心拍測定装置が開示されている。この心拍測定装置は、概略、胸部に装着するためのベルトと、ベルトの内面にあって、胸部の皮膚に密着されるように配置された一対の電極を含むセンサ部と、センサ部により検出される心電位信号に基づいて、心拍数を測定する心拍計又は心拍表示装置と、を備えた構成を有している。なお、特許文献1、2では、センサ部が設けられたベルトと、心拍数を測定する心拍計又は心拍表示装置と、が独立した別個の構成を有しているが、心拍計又は心拍表示装置がベルトに一体的に設けられたものも知られている。
【0004】
このような心拍測定装置をランニングやウォーキング等の運動時に、胸部に装着することにより、トレーニングデータとして心拍数を測定、記録し、運動後にこれらのデータを解析して、健康状態や運動状態の把握、あるいは、その後のトレーニングプランの立案等に役立たせることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭59−225037号公報
【特許文献2】特開平5−212136号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したような心拍測定装置は、運動中の心拍数を測定するために、被測定者の胸部に伸縮性のあるベルトで装着するように構成されている。ここで、ベルトの内面に設けられた電極が運動中にずれたり、体から離れたりすると正確な心拍数が測定できないため、被測定者がかなりの圧迫感を感じるほどの強さで、ベルトを胸部に締め付ける必要があった。そのため、被測定者が運動を終了した後も、心拍測定装置のベルトを外すまで、圧迫感が持続するという問題を有していた。
【0007】
また、心拍測定装置は、電極が直接肌に接する必要があるため、必ずスポーツウエアや衣類(以下、ウエアと総称する)の下に装着する必要がある。ここで、装着用のベルトに心拍計が一体的に設けられた構成を有する心拍測定装置にあっては、ウエアの下に装着された心拍計の電源スイッチを操作する際に、手探りにならざるを得ず、スイッチ類を簡易かつ正確に操作しにくいという問題を有していた。そのため、このような心拍測定装置においては、被測定者が胸部に装着(電極が肌に接した)時点で電源スイッチがオンになるように設定されているものも知られている。この場合には、心拍測定装置を装着してすぐに心拍数の測定を開始するため、運動を開始する前の不要なデータまで測定、記録されてしまううえ、余計な電力を消費し電池寿命が短くなるという問題を有していた。さらに、装着用のベルトに心拍計が一体的に設けられた構成を有する心拍測定装置にあっては、特に女性は運動を開始するときに、屋外でウエアをめくって心拍計のスイッチを操作することには抵抗があるため、電源操作やベルトの締め付け具合を調整しにくく、使い勝手が悪いという問題を有していた。
【0008】
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑み、簡易な操作で、運動中に胸部を適度な強さでベルトにより締め付けることができるとともに、同時に、心拍数の測定、記録動作を開始、終了することができる心拍測定装置及びその操作方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る心拍測定装置は、
人体に接触し、心電位信号を検出する電極と、
前記人体に巻き付けて、前記電極を前記人体に接触させるベルトと、
前記ベルトの両端部に接続され、前記電極により検出された前記心電位信号に基づい
て、心拍データを検出する心拍検出回路を有する測定部と、
を備え、
前記測定部は、
前記ベルトに対して回転操作されることにより、電源をオン又はオフする電源スイッチと、
前記ベルトに対して回転操作されることにより、前記ベルトの前記両端部の離間距離を変える接触状態設定部と、
を有することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る心拍測定装置の操作方法は、
人体に接触し、心電位信号を検出する電極と、
前記人体に巻き付けて、前記電極を前記人体に接触させるベルトと、
前記ベルトの両端部に接続され、前記電極により検出された前記心電位信号に基づいて、心拍データを検出する心拍検出回路を有する測定部と、
を備え、
前記測定部は、前記ベルトに対して回転操作されることにより、少なくとも、前記測定部の電源をオン又はオフすることを特徴とする。
【0011】
本発明に係る心拍測定装置の操作方法は、
人体に接触し、心電位信号を検出する電極と、
前記人体に巻き付けて、前記電極を前記人体に接触させるベルトと、
前記ベルトの両端部に接続され、前記電極により検出された前記心電位信号に基づいて、心拍データを検出する心拍検出回路を有する測定部と、
を備え、
前記測定部は、前記ベルトに対して回転操作されることにより、少なくとも、前記ベルトの前記両端部の離間距離を変えることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る心拍測定装置の操作方法は、
人体に接触し、心電位信号を検出する電極と、
前記人体に巻き付けて、前記電極を前記人体に接触させるベルトと、
前記ベルトの両端部に接続され、前記電極により検出された前記心電位信号に基づいて、心拍データを検出する心拍検出回路を有する測定部と、
を備え、
前記測定部は、前記ベルトに対して回転操作されることにより、
前記測定部の電源をオンするとともに、前記ベルトの前記両端部を近接させて前記ベルトを前記人体に対して締め付ける第1の操作状態と、
前記電源をオフするとともに、前記ベルトの前記両端部を離間させる第2の操作状態と、
のいずれかに設定されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る心拍測定装置及びその操作方法によれば、簡易な操作で、運動中に胸部を適度な強さでベルトにより締め付けることができるとともに、同時に、心拍数の測定、記録動作を開始、終了することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る心拍測定装置の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】本実施形態に係る測定部の外観の一例を示す概略構成図である。
【図3】本実施形態に係る測定部の一構成例を示すブロック図である。
【図4】本実施形態に係る心拍測定装置に適用されるベルト及び電極の一例を示す要部構成図である。
【図5】本実施形態に係る測定部とベルト及び電極との接続構造を示す概略図である。
【図6】本実施形態に係る心拍測定装置の操作方法を示す概略図である。
【図7】本実施形態に係る心拍測定装置の操作方法における電源オン/ベルト締め付け状態を示す概略図である。
【図8】本実施形態に係る心拍測定装置の操作方法における電源オフ/ベルト締め付け解除状態を示す概略図である。
【図9】本実施形態に係る心拍測定装置において、心拍データ及び運動状態解析データを無線方式により伝送する場合の構成例を示す概念図である。
【図10】本実施形態に係る心拍測定装置において、心拍データ及び運動状態解析データをメモリカードにより伝送する場合の構成例を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る心拍測定装置及びその操作方法について、実施形態を示して詳しく説明する。
(心拍測定装置)
図1は、本発明に係る心拍測定装置の一実施形態を示す概略構成図である。ここで、図1(a)は、本実施形態に係る心拍測定装置を示す斜視図であり、図1(b)は、本実施形態に係る心拍測定装置を装着した状態を示す概略図である。
【0016】
図1(a)に示すように、本実施形態に係る心拍測定装置1は、概略、測定部10と、測定部10に両端が接続された伸縮性を有するベルト20と、ベルト20の内面側(装着時の胸部側)に設けられた一対の電極30と、を有している。そして、心拍測定装置1は、図1(b)に示すように、被測定者100のウエア110の下の胸部に、ベルト20を巻き付けるような状態で直接装着される。このとき、ベルト20の内面に設けられた一対の電極30が、被測定者100の胸部の適切な位置に密着するように、心拍測定装置1の装着位置が調整される。なお、図1(a)、(b)においては、図示を省略したが、ベルト20は、胸部への装着を簡易にするために、ベルト20の途中が切断され、当該切断部相互を結合又は切り離しするためのバックルや着脱テープ等が設けられているものであってもよい。また、ベルト20には、被測定者100の胸囲に合わせて、その長さを調節するためのアジャスタが設けられているものであってもよい。
【0017】
以下、各構成について詳しく説明する。
図2は、本実施形態に係る測定部の外観の一例を示す概略構成図である。ここで、図2(a)は、本実施形態に係る測定部の平面図であり、図2(b)は、本実施形態に係る測定部の側面図であり、図2(c)は、本実施形態に係る測定部の底面図である。
【0018】
測定部10は、図1、図2に示すように、例えば楕円形の平面形状を有する本体11と、図2(c)に示す本体11の底面側に回動可能に設けられた一対の接続バー12A、12Bと、当該接続バー12A、12Bの回動動作を規制して、一方側の回動端で制止させるための制止ピン13aと、他方側の回動端で制止されるための制止ピン13bと、が設けられている。
【0019】
一対の接続バー12A、12Bは、それぞれ一端側が、回転軸12pにより本体11の底面に、回動可能に接続されている。そして、一対の接続バー12A、12Bは、それぞれ制止ピン13a又は13bに当接して制止する位置(すなわち、回動端)の範囲内で回動動作が行われる。ここで、接続バー12A、12Bの回動動作の支点となる回転軸12p及び制止ピン13bは、例えば図2(c)に示すように、測定部10を底面側から平面視したときに、本体11の外周部近傍に設けられ、制止ピン13aは、例えば図2(c)に示すように、本体11の中央部近傍に設けられている。これらの回転軸12p、制止ピン13a、13bの配置は、接続バー12A、12Bの回動角度や、一対の接続バー12A、12Bの他端側の離間距離等に応じて、適切な位置に設定される。ここで、少なくとも、本体11の底面に回動可能に設けられた接続バー12A、12B及び回転軸12pを含む構成は、本発明における回動部材に対応する。
【0020】
また、一対の接続バー12A、12Bは、それぞれ他端側が、ベルト接続部12qにおいてベルト20の両端に設けられた係合部32に、回動可能に接続されている。この接続バー12A、12Bの他端側のベルト接続部12qと、ベルト20の両端の係合部32とは、いわゆる、凸側と凹側が一組になったスナップボタン状の係合構造を適用することができる。具体的には、例えば、ベルト接続部12qとしてスナップボタンの凸側を適用し、係合部32としてスナップボタンの凹側を適用して、ベルト接続部12q側の突部を係合部32側の凹部に圧入して係合させることにより、一対の接続バー12A、12Bとベルト20の両端とを回動可能に接続することができる。ここで、少なくとも、本体11の底面に回動可能に設けられた接続バー12A、12B及びベルト接続部12qを含む構成は、本発明における接触状態設定部に対応する。
【0021】
そして、本実施形態に係る心拍測定装置1おいては、測定部10の本体11の底面に設けられる、上述した一対の接続バー12A、12B、回転軸12p及びベルト接続部12qがいずれも、導電性の部材により構成されている。ここで、後述するベルト20に設けられる係合部32も導電性の部材により構成することにより、回転軸12p、接続バー12A、12B、ベルト接続部12q及び係合部32を介して、ベルト20側の一対の電極30と測定部10とが電気的に接続される。
【0022】
このような構成を有する心拍測定装置1において、接続バー12A、12Bが制止ピン13aに当接して制止する位置(回動端)では、接続バー12A、12Bの他端側(すなわちベルト20の両端部に相当する)相互が近接する状態となる。この状態は、後述する心拍測定装置の操作方法に示すベルト20の締め付け状態に相当するとともに、測定部10の電源のオン状態に相当する(電源オン/ベルト締め付け状態)。
【0023】
一方、接続バー12A、12Bが制止ピン13bに当接して制止する位置(回動端)では、接続バー12A、12Bの他端側(すなわちベルト20の両端部に相当する)相互が、上記のベルト締め付け状態よりも広い、所定の距離だけ離間する状態となる。この状態は、後述する心拍測定装置の操作方法に示すベルト20の締め付けを解除した状態に相当するとともに、測定部10の電源のオフ状態に相当する(電源オフ/ベルト締め付け解除状態)。
【0024】
図3は、本実施形態に係る測定部の一構成例を示すブロック図である。
測定部10は、例えば図3に示すように、心拍検出回路101と、電源スイッチ102と、メモリ103と、通信回路104と、動作電源105と、中央演算装置(以下、CPUと記す)106と、ジャイロセンサ107と、加速度センサ108と、を備えている。
【0025】
心拍検出回路101は、接続接点Pcを介して、ベルト20に設けられた一対の電極30に電気的に接続されている。ここで、接続接点Pcは、上述した本体11の底面に回動可能に設けられた接続バー12A、12B及び回転軸12p、ベルト接続部12q、並びに、ベルト20の両端に設けられた係合部32に相当する。心拍検出回路101は、被測定者100の胸部に密着するように配置された一対の電極30から、当該接続接点Pcを介して受信された心電位信号の変化から心拍を検出する。検出された心拍データは、メモリ103の所定の領域に保存される。
【0026】
ジャイロセンサ107は、被測定者100の運動中の動作方向の変化を計測する。また、加速度センサ108は、被測定者100の運動中の動作速度の変化の割合(加速度)を計測する。これらのセンサ107、108により計測された運動状態解析データは、上記の心拍検出回路101により検出された心拍データと関連付けられて、メモリ103の所定の領域に保存される。
【0027】
電源スイッチ102は、動作電源105により供給される電源電圧を各構成に供給又は遮断して、測定部10の電源のオン、オフを制御する。本実施形態においては、測定部10の本体を回転操作することにより、本体11底面に接続された接続バー12A、12Bを相対的に回動させて、所定の回動位置(回動端)において、測定部10の電源のオン状態又はオフ状態を設定することができるように構成されている。
【0028】
メモリ103は、主に、心拍検出回路101により検出された心拍データや、ジャイロセンサ107及び加速度センサ108により計測された運動状態解析データを保存する不揮発性メモリを有するが、心拍検出回路101やメモリ103、通信回路104における各種機能を実行するためのプログラム(ソフトウェア)が記憶されたROMを含むものであってもよい。CPU106は、これらのプログラムに従って処理を行うことで、心拍検出回路101やジャイロセンサ107、加速度センサ108、メモリ103、通信回路104の各種機能が実現される。なお、これらのプログラムは予めCPU106に組み込まれているものであってもよい。また、メモリ103を構成する不揮発性メモリ部分は、メモリカード等のリムーバブル記憶媒体を有し、測定部10に対して着脱可能に構成されているものであってもよい。
【0029】
通信回路104は、心拍検出回路101により検出された心拍データや、ジャイロセンサ107及び加速度センサ108により計測された運動状態解析データ、あるいは、メモリ103に保存された心拍データや運動状態解析データを、測定部10の外部に設けられた表示装置や分析装置等の外部機器に伝送する際のインターフェースとして機能する。ここで、通信回路104を介して外部機器に心拍データや運動状態解析データを伝送する手法としては、例えば各種の無線通信方式や赤外線通信方式、通信ケーブルを介した有線による通信方式等を適用することができる。なお、詳しくは後述するが、測定部10から心拍データや運動状態解析データが伝送される表示装置や分析装置等の外部機器としては、例えば心拍測定装置専用の受信端末のほか、心拍データや運動状態解析データの解析用のソフトウェアが組み込まれた汎用の携帯電話機やマルチメディア機器、パーソナルコンピュータ等を適用することができる。
【0030】
図4は、本実施形態に係る心拍測定装置に適用されるベルト及び電極の一例を示す要部構成図である。図5は、本実施形態に係る測定部とベルト及び電極との接続構造を示す概略図である。
【0031】
ベルト20は、伸縮性を有する絶縁性の素材を有し、図4、図5(b)に示すように、その両端部を突き合わせたときに、一方側の端部の一部(突出部)が他方側の端部(切り欠き部)に平面的に入り込むように、両端部に突出部及び切り欠き部が設けられている。また、ベルト20は、例えば図4(a)〜(d)に示すように、ベルト表材21とベルト裏材22を貼り合わせた構造を有している。ここで、ベルト裏材22は、被測定者100の胸部が密着するベルト20の内面に相当する。このベルト裏材22には、電極30が露出する開口部20hが設けられている。また、ベルト裏材22、又は、ベルト表材21とベルト裏材22の間には、電極30及び該電極30の延在部分である電極部材31が内装されている。
【0032】
電極30及び電極部材31は、例えば一体的に設けられた導電性の織布を有し、図4(a)〜(d)に示したように、絶縁性のベルト20に内装されることにより周囲との短絡が防止されるとともに、被測定者100の胸部の適切な位置に電極30が露出するように構成されている。ここで、電極30が被測定者100の胸部に良好に密着するためには、図4(d)に示すように、電極30がベルト裏材22の表面から胸部方向(図面右方向))に突出していることが好ましい。
【0033】
また、ベルト20に内装された電極部材31は、ベルト20の端部方向に延在し、上述したベルト20の端部の突出部であって、ベルト20の外面(ベルト表材21の表面)に設けられた係合部32に接続されている。ここで、上述したように、係合部32はスナップボタンの凹側の構造を有し、かつ、導電性の部材により構成されている。これにより、ベルト20の内面に露出する一対の電極30は、電極30の延在部分である電極部材31を介して、ベルト20の外面に設けられた係合部32に電気的に接続される。
【0034】
このように、ベルト20が、伸縮性を有する絶縁性の素材により構成され、また、当該ベルト20に内装された電極30及び電極部材31が、織布により構成されていることにより、心拍測定装置1を胸部に装着した際に被測定者100が感じる圧迫感を軽減しつつ、ベルト20の内面に露出する一対の電極30を胸部に良好に密着させることができる。
【0035】
なお、電極30及び電極部材31に適用する導電性の織布の種類によっては、乾燥状態では被測定者100の胸部との間の電気抵抗が高く、心電位信号を良好に得られない場合がある。このような場合には、少なくとも電極30に適度な水分を含ませることにより被測定者100の胸部との間の電気抵抗を下げて、心電位信号を良好に得ることができる。なお、一般に運動中に限らず、人体の表面からは汗や水蒸気等が放出されるため、これらの水分により電極30と被測定者100の胸部との間の電気抵抗を下げることができるので、電極30に水分を含ませる行為は、大気中の湿度や体質等に応じて、運動の開始前に一度だけ行えばよい。
【0036】
そして、本実施形態に係る心拍測定装置1は、図5(a)、(b)に示すように、上述したような測定部10の一対の接続バー12A、12Bの他端側(ベルト接続部12q)を、ベルト20の両端部の突出部に設けられた係合部32に係合させることにより、測定部10とベルト20が回動可能に接続されている。また、このとき、測定部10は、本体11の底面に設けられた回転軸12p、一対の接続バー12A、12B、ベルト接続部12q、ベルト20の両端に設けられ各々ベルト接続部12qに係合した係合部32及び電極部材31を介して、ベルト20の内面に露出する一対の電極30に電気的に接続されている。
【0037】
(心拍測定装置の操作方法)
次に、本実施形態に係る心拍測定装置における操作方法について説明する。
図6は、本実施形態に係る心拍測定装置の操作方法を示す概略図である。図7は、本実施形態に係る心拍測定装置の操作方法における電源オン/ベルト締め付け状態を示す概略図であり、図8は、本実施形態に係る心拍測定装置の操作方法における電源オフ/ベルト締め付け解除状態を示す概略図である。
【0038】
本実施形態に係る心拍測定装置の操作方法は、概略、図1(b)に示したように、被測定者100が心拍測定装置1を胸部に直接装着した状態で、ウエア110の上から測定部10を特定方向に回転させる操作を行うことにより、測定部10の電源スイッチ102のオン、オフと、胸部に巻き付けられたベルト20の締め付け具合(締め付け状態と締め付け解除状態)と、の設定を同時に行うことを特徴としている。
【0039】
具体的には、本実施形態に係る心拍測定装置1の操作方法においては、測定部10を回転操作することにより、測定部10の電源スイッチ102をオン状態に設定すると同時に、一対の電極30が胸部に適度に密着するようにベルト20を締め付ける電源オン/ベルト締め付け状態(第1の操作状態)と、測定部10の電源スイッチ102をオフ状態に設定すると同時に、ベルト20による胸部への締め付けを解除する電源オフ/ベルト締め付け解除状態(第2の操作状態)と、のいずれかに設定される。
【0040】
電源オン/ベルト締め付け状態は、具体的には、図6(a)に示すように、測定部10の本体11の底面に設けられた接続バー12A、12Bが、本体11の中央部近傍に設けられた制止ピン13aに当接して制止した状態である。この状態においては、一対の接続バー12A、12Bの、それぞれの他端側のベルト接続部12qが相互に近接する状態に設定される。そのため、ベルト接続部12qに係合された係合部32が設けられたベルト20の両端部が、図6(a)、図7(a)〜(c)に示すように、相互に近接して(図7(c)中、ベルト20両端部の離間距離L1)、被測定者100の胸部に巻き付けられたベルト20が締め付けられた状態となる。加えて、この状態においては、図3に示した測定部10の電源スイッチ102がオン状態に設定されて、測定部10の各構成に電源電圧が供給される。これにより、ベルト20の内面に露出するように設けられた一対の電極30が胸部に適度に密着するとともに、一対の電極30により検出された心電位信号に基づいて、心拍検出回路101により心拍データが取得されて、メモリ103に順次保存される。また、このとき同時に、ジャイロセンサ107及び加速度センサ108により運動状態解析データが取得されて、上記心拍データに関連付けてメモリ103に保存される。
【0041】
次いで、図6(a)に示した電源オン/ベルト締め付け状態において、測定部10を図中矢印方向(図面時計回り方向)に回転操作することにより設定される電源オフ/ベルト締め付け解除状態は、図6(b)に示すように、測定部10の本体11の底面に設けられた接続バー12A、12Bが、本体11の外周部近傍に設けられた制止ピン13bに当接して制止した状態である。この状態においては、一対の接続バー12A、12Bの、それぞれの他端側のベルト接続部12qが所定の距離だけ離間する状態に設定される。そのため、ベルト接続部12qに係合された係合部32が設けられたベルト20の両端部が、図6(b)、図8(a)〜(c)に示すように、上記離間距離L1に比較して大きく離間して(図8(c)中、ベルト20両端部の離間距離L2>L1)、被測定者100の胸部に巻き付けられたベルト20が締め付け状態から解除された状態となる。加えて、この状態においては、図3に示した測定部10の電源スイッチ102がオフ状態に設定されて、測定部10の各構成への電源電圧の供給が遮断される。これにより、測定部10による心電位信号の検出及び運動状態解析データの計測が停止するとともに、電源オン状態で取得された心拍データ及び運動状態解析データがメモリ103に保存される。
【0042】
そして、図6(b)に示した電源オフ/ベルト締め付け解除状態において、測定部10を図面反時計回り方向に回転操作することにより、図6(a)に示した電源オン/ベルト締め付け状態に再び設定される。
【0043】
すなわち、被測定者100は、運動を始める前に心拍測定装置1を胸部に装着した状態では、測定部10を電源オフ/ベルト締め付け解除状態となる位置に設定し、運動の開始時に測定部10を回転操作することにより、電源オン/ベルト締め付け状態となる位置に設定する。そして、運動終了時には、測定部10を再び回転操作することにより電源オフ/ベルト締め付け解除状態となる位置に設定する。
【0044】
このように、本実施形態によれば、ベルト20を胸部に巻き付けて心拍測定装置1を装着した状態で、測定部10をウエア110の上から回転させる簡易な操作で、測定部10の電源スイッチ102のオン、オフを操作することができると同時に、胸部に巻き付けられたベルト20の締め付け具合(すなわち、一対の電極30の胸部への密着状態)を設定することができる。
【0045】
したがって、女性でも屋外でウエアの上から簡易かつ正確に電源操作やベルトの締め付け具合の設定を行うことができ、心拍測定装置の使い勝手を格段に向上させることができる。また、簡易な操作で運動時に心拍数を測定することができるので、運動前や運動後の心拍数の測定が不要なときは電源をオフ状態に設定することができ、電池寿命を長くすることができる。あるいは、測定部を高機能化して電力使用量が増加した場合であっても、電池寿命の極端な短縮を抑制することができる。
【0046】
さらに、測定部を回転させる操作で、測定部の電源操作と、ベルトの締め付け具合の設定と、を同時に行うことにより、ベルトが適度に締め付けられて電極が適切に胸部に接触した状態で、心拍数の測定を行うことができるので、安定かつ正確な心拍数の測定を行うことができる。また、運動前や運動後には、心拍数の測定の終了と同時に、ベルトの締め付けが解除されるので、胸部の圧迫感から迅速に開放される。
【0047】
(適用例)
上述した実施形態に示した心拍測定装置1は、測定、記録された心拍数に関するデータを、測定部10の外部に設けられた機器により、表示、分析、保存等ができるように構成されているものであってもよい。
【0048】
図9は、本実施形態に係る心拍測定装置において、心拍データ及び運動状態解析データを無線方式により伝送する場合の構成例を示す概念図であり、図10は、本実施形態に係る心拍測定装置において、心拍データ及び運動状態解析データをメモリカードにより伝送する場合の構成例を示す概念図である。
【0049】
図9に示す構成例においては、本実施形態に係る心拍測定装置1を装着した被測定者100が身に付けている腕時計型やリストバンド型の専用受信端末120、あるいは、被測定者100が携帯している携帯電話機やスマートフォン、マルチメディアプレーヤ等の汎用の携帯端末130に、測定部10の心拍検出回路101により検出された心拍データや、ジャイロセンサ107及び加速度センサ108により計測された運動状態解析データ、あるいは、メモリ103に保存された心拍データや運動状態解析データが、通信回路104により所定の無線通信方式を用いて伝送される。
【0050】
これによれば、運動中に得られた心拍データや運動状態解析データがリアルタイムで、あるいは、運動後すぐに専用受信端末120や携帯端末130に伝送されて、表示部に現在の心拍データや運動状態解析データ、あるいは、これらのデータに基づく分析データ等を表示することができる。なお、汎用の携帯端末130を利用して心拍データや運動状態解析データ、あるいは、分析データ等を表示する場合には、予め心拍データや運動状態解析データの解析用のソフトウェア等が組み込まれている必要がある。
【0051】
また、図10に示す構成例においては、本実施形態に係る心拍測定装置1の測定部10に設けられるメモリ103において、心拍データや運動状態解析データを保存する不揮発性メモリとして、メモリカード等のリムーバブル記憶媒体200を適用し、当該リムーバブル記憶媒体200を測定部10から抜き取って、パーソナルコンピュータ140、あるいは、携帯電話機やスマートフォン、マルチメディアプレーヤ等の汎用の携帯端末150で読み込むことにより、心拍データや運動状態解析データが伝送される(取り込まれる)。
【0052】
これによれば、専用の表示装置や解析装置を必要とすることなく、広く普及している汎用のパーソナルコンピュータ140や携帯端末150を利用して、心拍データや運動状態解析データ、あるいは、分析データ等を表示することができる。また、電力消費量の大きい通信回路を使用しない、もしくは、通信回路を必要としないので、電池寿命を大幅に長くすることができる。なお、この場合においても、パーソナルコンピュータ140や携帯端末150には、予め心拍データや運動状態解析データの解析用のソフトウェア等が組み込まれている必要がある。
【0053】
なお、上述した実施形態においては、測定部10の本体11の形状について、楕円形を有する場合について示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、上述したように、本発明に係る心拍測定装置は、ウエアの上から測定部10を回転させる操作により、測定部10の電源スイッチのオン、オフとベルトの締め付け具合とを同時に設定することができるものであるので、被測定者が簡易かつ的確に測定部10の回転操作を行うことができる形状を有するものであれば、他の形状を有するものであってもよい。したがって、上述した楕円形状の他、円形や矩形、多角形、ハート型や星形等、任意の形状を適用することができる。
【0054】
なお、上述した実施形態においては、電極30をベルト20の内面側(装着時の胸部側)に設けられた一対の電極として示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明に係る電極30は、ベルト20の内面側で被測定者100の胸部の適切な位置に密着するように設けられていればよく、電極30の数は1つでもよく3つ以上でもよく、電極30の数は任意でよい。
【0055】
また、上述した実施形態においては、測定部10の構成として、心拍データを取得するための心拍検出回路101に加え、運動状態解析データを取得するためのジャイロセンサ107や加速度センサ108を備えた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)センサ等、運動状態を解析するために有効な他のセンサを備えるものであってもよい。
【0056】
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0057】
(付記)
請求項1に記載の発明は、
人体に接触し、心電位信号を検出する電極と、
前記人体に巻き付けて、前記電極を前記人体に接触させるベルトと、
前記ベルトの両端部に接続され、前記電極により検出された前記心電位信号に基づいて、心拍データを検出する心拍検出回路を有する測定部と、
を備え、
前記測定部は、
前記ベルトに対して回転操作されることにより、電源をオン又はオフする電源スイッチと、
前記ベルトに対して回転操作されることにより、前記ベルトの前記両端部の離間距離を変える接触状態設定部と、
を有することを特徴とする心拍測定装置である。
【0058】
請求項2に記載の発明は、
前記測定部は、前記ベルトに対して回転操作されることにより、
前記電源をオンするとともに、前記ベルトの前記両端部を近接させて前記ベルトを前記人体に対して締め付け、前記電極を前記人体に密着させる第1の操作状態と、
前記電源をオフするとともに、前記ベルトの前記両端部を離間させて前記ベルトの前記人体に対する締め付けを解除する第2の操作状態と、
のいずれかに設定されることを特徴とする請求項1記載の心拍測定装置である。
【0059】
請求項3に記載の発明は、
前記ベルトは、前記両端部に、前記電極に電気的に接続された導電性の係合部を有し、
前記接触状態設定部は、前記電源スイッチに接続された導電性の回動部材と、前記ベルトの前記係合部に対して回転可能に係合された導電性の接続部と、を有し、
前記測定部は、前記回動部材、前記接続部及び前記係合部を介して、前記電極に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の心拍測定装置である。
【0060】
請求項4に記載の発明は、
前記ベルトは、伸縮性を有する絶縁性の素材を有し、前記電極は、導電性の織布を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の心拍測定装置である。
【0061】
請求項5に記載の発明は、
前記測定部は、前記心拍データを保存するメモリをさらに備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の心拍測定装置である。
【0062】
請求項6に記載の発明は、
前記測定部は、通信回路をさらに備え、
前記メモリに保存された前記心拍データを、所定の通信方式により前記測定部の外部に伝送することを特徴とする請求項5記載の心拍測定装置である。
【0063】
請求項7に記載の発明は、
前記メモリは、前記測定部に対して着脱可能な記憶媒体であって、
前記測定部から取り外した前記メモリを介して、前記心拍データを前記測定部の外部に伝送することを特徴とする請求項5記載の心拍測定装置である。
【0064】
請求項8に記載の発明は、
前記電極は、前記ベルトの前記人体に接触する内面に一対の電極として設けられていることを特徴とする請求項1記載の心拍測定装置である。
【0065】
請求項9に記載の発明は、
人体に接触し、心電位信号を検出する電極と、
前記人体に巻き付けて、前記電極を前記人体に接触させるベルトと、
前記ベルトの両端部に接続され、前記電極により検出された前記心電位信号に基づいて、心拍データを検出する心拍検出回路を有する測定部と、
を備え、
前記測定部は、前記ベルトに対して回転操作されることにより、少なくとも、前記測定部の電源をオン又はオフすることを特徴とする心拍測定装置の操作方法である。
【0066】
請求項10に記載の発明は、
人体に接触し、心電位信号を検出する電極と、
前記人体に巻き付けて、前記電極を前記人体に接触させるベルトと、
前記ベルトの両端部に接続され、前記電極により検出された前記心電位信号に基づいて、心拍データを検出する心拍検出回路を有する測定部と、
を備え、
前記測定部は、前記ベルトに対して回転操作されることにより、少なくとも、前記ベルトの前記両端部の離間距離を変えることを特徴とする心拍測定装置の操作方法である。
【0067】
請求項11に記載の発明は、
人体に接触し、心電位信号を検出する電極と、
前記人体に巻き付けて、前記電極を前記人体に接触させるベルトと、
前記ベルトの両端部に接続され、前記電極により検出された前記心電位信号に基づいて、心拍データを検出する心拍検出回路を有する測定部と、
を備え、
前記測定部は、前記ベルトに対して回転操作されることにより、
前記測定部の電源をオンするとともに、前記ベルトの前記両端部を近接させて前記ベルトを前記人体に対して締め付ける第1の操作状態と、
前記電源をオフするとともに、前記ベルトの前記両端部を離間させる第2の操作状態と、
のいずれかに設定されることを特徴とする心拍測定装置の操作方法である。
【符号の説明】
【0068】
1 心拍測定装置
10 測定部
11 本体
12A、12B 接続バー
12p 回転軸
12q ベルト接続部
13a、13b 制止ピン
20 ベルト
30 電極
31 電極部材
32 係合部
100 被測定者
101 心拍検出回路
102 電源スイッチ
103 メモリ
104 通信回路
110 ウエア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体に接触し、心電位信号を検出する電極と、
前記人体に巻き付けて、前記電極を前記人体に接触させるベルトと、
前記ベルトの両端部に接続され、前記電極により検出された前記心電位信号に基づいて、心拍データを検出する心拍検出回路を有する測定部と、
を備え、
前記測定部は、
前記ベルトに対して回転操作されることにより、電源をオン又はオフする電源スイッチと、
前記ベルトに対して回転操作されることにより、前記ベルトの前記両端部の離間距離を変える接触状態設定部と、
を有することを特徴とする心拍測定装置。
【請求項2】
前記測定部は、前記ベルトに対して回転操作されることにより、
前記電源をオンするとともに、前記ベルトの前記両端部を近接させて前記ベルトを前記人体に対して締め付け、前記電極を前記人体に密着させる第1の操作状態と、
前記電源をオフするとともに、前記ベルトの前記両端部を離間させて前記ベルトの前記人体に対する締め付けを解除する第2の操作状態と、
のいずれかに設定されることを特徴とする請求項1記載の心拍測定装置。
【請求項3】
前記ベルトは、前記両端部に、前記電極に電気的に接続された導電性の係合部を有し、
前記接触状態設定部は、前記電源スイッチに接続された導電性の回動部材と、前記ベルトの前記係合部に対して回転可能に係合された導電性の接続部と、を有し、
前記測定部は、前記回動部材、前記接続部及び前記係合部を介して、前記電極に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の心拍測定装置。
【請求項4】
前記ベルトは、伸縮性を有する絶縁性の素材を有し、前記電極は、導電性の織布を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の心拍測定装置。
【請求項5】
前記測定部は、前記心拍データを保存するメモリをさらに備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の心拍測定装置。
【請求項6】
前記測定部は、通信回路をさらに備え、
前記メモリに保存された前記心拍データを、所定の通信方式により前記測定部の外部に伝送することを特徴とする請求項5記載の心拍測定装置。
【請求項7】
前記メモリは、前記測定部に対して着脱可能な記憶媒体であって、
前記測定部から取り外した前記メモリを介して、前記心拍データを前記測定部の外部に伝送することを特徴とする請求項5記載の心拍測定装置。
【請求項8】
前記電極は、前記ベルトの前記人体に接触する内面に一対の電極として設けられていることを特徴とする請求項1記載の心拍測定装置。
【請求項9】
人体に接触し、心電位信号を検出する電極と、
前記人体に巻き付けて、前記電極を前記人体に接触させるベルトと、
前記ベルトの両端部に接続され、前記電極により検出された前記心電位信号に基づいて、心拍データを検出する心拍検出回路を有する測定部と、
を備え、
前記測定部は、前記ベルトに対して回転操作されることにより、少なくとも、前記測定部の電源をオン又はオフすることを特徴とする心拍測定装置の操作方法。
【請求項10】
人体に接触し、心電位信号を検出する電極と、
前記人体に巻き付けて、前記電極を前記人体に接触させるベルトと、
前記ベルトの両端部に接続され、前記電極により検出された前記心電位信号に基づいて、心拍データを検出する心拍検出回路を有する測定部と、
を備え、
前記測定部は、前記ベルトに対して回転操作されることにより、少なくとも、前記ベルトの前記両端部の離間距離を変えることを特徴とする心拍測定装置の操作方法。
【請求項11】
人体に接触し、心電位信号を検出する電極と、
前記人体に巻き付けて、前記電極を前記人体に接触させるベルトと、
前記ベルトの両端部に接続され、前記電極により検出された前記心電位信号に基づいて、心拍データを検出する心拍検出回路を有する測定部と、
を備え、
前記測定部は、前記ベルトに対して回転操作されることにより、
前記測定部の電源をオンするとともに、前記ベルトの前記両端部を近接させて前記ベルトを前記人体に対して締め付ける第1の操作状態と、
前記電源をオフするとともに、前記ベルトの前記両端部を離間させる第2の操作状態と、
のいずれかに設定されることを特徴とする心拍測定装置の操作方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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