説明

急速充電装置

【課題】少ない交流入力容量でありながら、半導体通過回数も少なく高効率で、単相交流電源にも適用できる急速充電装置を提供する。
【解決手段】低速充電部4と急速充電部6とから成る急速充電装置において、急速充電部6は、2相の昇圧チョッパ回路又は降圧チョッパ回路を備え、低速充電部4は、交流電源3に接続された変圧器401と、その2次側に接続された交流入力ブリッジコンバータ201と、この交流入力ブリッジコンバータ201に接続されたバッテリー5とを備え、変圧器201の2次側の交流電圧ピーク値がバッテリー5の電圧以下になるように変圧器401を調整し、交流入力ブリッジコンバータ201により昇圧して高力率電流制御にてバッテリー5に充電し、この充電電圧を急速充電部6の2相の昇圧チョッパ回路又は降圧チョッパ回路を介して負荷のバッテリーを急速充電する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等のバッテリーや大容量コンデンサを急速充電する急速充電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車等のバッテリーや大容量コンデンサを急速充電する急速充電装置としては、比較的長時間をかけて充電されるバッテリーと、このバッテリーから電気自動車等の動力源用バッテリーを急速充電するための急速充電部とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図12は、従来の電気自動車用急速充電装置の基本的な構成を示すブロック図である。図12において、1は車軸をモータで動かす電気自動車であり、2はそのモータに電力を供給する動力源用バッテリーである。3は数10kVA程度の電力を給電する交流電源であり、4は交流電源3に接続され比較的長時間かけて充電される低速充電部である。5は、低速充電部4により常時充電されるバッテリーである。6は、バッテリー5から電力を供給され、動力源用バッテリー2を充電する急速充電部である。この急速充電装置では、交流電源3から低速充電部4を介して、バッテリー5を小電流で緩やかに充電しておき、バッテリー5から急速充電部6を介して電気自動車1の動力源用バッテリー2を急速に充電する。
【0004】
現在利用されている電気自動車のバッテリー急速充電装置を図13に示し、その構成、動作の概要を説明する。交流電源3から、ブレーカー10、電流検出器15,16、リアクトル17〜19を通って3相PWMコンバータ20により、ほぼ力率=1の昇圧コンバータを構成する。この昇圧コンバータの交流側電流を正弦波状でしかも高力率に制御しながらコンデンサ21を充電する。交流側フィルタ用コンデンサ12〜14は、PWM制御による高周波電流を吸収するためのものである。
【0005】
コンデンサ21の電圧はPWMインバータブリッジ22により高周波電圧(10kHz〜20kHz程度)に変換して、高周波変圧器23の1次側へ供給する。高周波変圧器23の2次側は、ダイオードブリッジ24で直流に変換し、リアクトル25とコンデンサ27によるフィルタ効果によりPWMに伴うリプルを低減し、電流検出器26で電流を検出して充電電流を制御する。接触器28は、負荷の無電流開閉装置である。
【0006】
現在の急速充電装置出力は、400V,100A程度で15分間充電を行っている。このため、交流電力は50kVA程度が必要となる。しかし、電気自動車においては従来のガソリンの給油時間との比較から、充電時間の15分は長すぎるという意見があり、5分程度の充電時間が要望されている。従来は、そのような短時間の充電はバッテリーの特性上不可能であったが、最近、酸化物系の電極材料を使用したリチウムイオン電池(商品名:SCiB(登録商標))が発表され5分間程度での充電が現実化して来ている。
【0007】
このような改良されたリチウムイオン電池を使用して、400V,300Aの充電を行えば、5分間程度での充電が可能となる。そこで、これを実現する急速充電装置を考えると、例えば、図14の様な回路が考えられる。すなわち、充電は400V,300Aで行い、その場合の120kWでの効率等を考えると、直接充電方式(図13)なら、交流電力は、150kVA程度必要となり、かなりの受電設備が必要となる。そのため、受電設備が高価となる。そこで、受電容量を15kVA程度で、出力120kWで5分間の充電を行うことのできる図14の回路が考えられる。
【0008】
この図14の回路は、図13の回路のPWMインバータブリッジに代えて、コンデンサ21の電圧からIGBT33,リアクトル32,ダイオード34,電流検出器31から成る降圧コンバータを設け、この降圧コンバータにより充電装置内のバッテリー5を緩やかに充電する。充電完了したバッテリー5の電圧を、高周波変換用のインバータ22を介して高周波変圧器23に印加して昇圧した後、ダイオードブリッジ24を介して車両側のバッテリー2の急速充電を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平6−253461号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このような急速充電装置には、
(1)交流入力容量が少ないこと、
(2)交流側が高力率であること、
(3)高効率な特性であること、
という課題が要求される。
【0011】
しかしながら、特許文献1の発明では、急速充電装置の基本概念は示されているが、具体的な回路が提示されていない。また、交流電源と自動車バッテリー間に、絶縁が施されていないため、感電の危険があるという問題点があった。さらに、充電装置の効率を高めるために、交流電源側は高効率であることが必要であるが、その点については示唆されていない。
【0012】
前記図13や図14の回路は、前記(1)〜(3)の課題を解決するために提案されたものではあるが、図13の回路では、交流入力容量が大きいことから、ごく短時間の急速充電には不適当であった。一方、図14の回路は、交流入力容量を小さくできるものの、交流電源から充電部終端までの半導体通過回数が多く効率が悪くなる問題があった。さらに、家庭用電源やコンビニエンスストア等からの電源供給を可能とするために交流電源は単相であることが望まれる。
【0013】
本発明は、上記の問題点を解決するためのものであり、その目的は、少ない交流入力容量でありながら、半導体通過回数も少なく高効率で、単相交流電源にも適用できる急速充電装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記目的を達成するため、本発明に係る請求項1記載の急速充電装置は、交流電源から急速充電装置内部のバッテリー又は大容量コンデンサを充電する低速充電部と、前記急速充電装置内部のバッテリー又は大容量コンデンサから負荷のバッテリー又は大容量コンデンサを大電力で急速に充電する急速充電部とから成る急速充電装置において、前記急速充電部は、2相の昇圧チョッパ回路又は降圧チョッパ回路を備え、前記低速充電部は、前記交流電源に接続された変圧器と、前記変圧器の2次側に接続された交流入力ブリッジコンバータと、この交流入力ブリッジコンバータに接続された前記急速充電装置内部のバッテリー又は大容量コンデンサとを備え、前記変圧器の2次側の交流電圧ピーク値が前記急速充電装置内部のバッテリー又は大容量コンデンサの電圧以下になるように前記変圧器を調整し、前記低速充電部の交流入力ブリッジコンバータにより昇圧して高力率電流制御にて前記急速充電装置内部のバッテリー又は大容量コンデンサに充電し、この充電電圧を前記急速充電部の2相の昇圧チョッパ回路又は降圧チョッパ回路を介して前記負荷のバッテリー又は大容量コンデンサを急速充電することを要旨とする。
【0015】
この構成により、高効率・高力率で充電をすることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、高効率・高力率な急速充電装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第一の実施形態にかかる低速充電部の回路図。
【図2】第一の実施形態の変形例でスイッチング素子とダイオードとの混合ブリッジを用いた低速充電部の回路図。
【図3】第一の実施形態の変形例でスイッチング素子とダイオードとの混合ブリッジを用いた低速充電部の回路図。
【図4】第一の実施形態の変形例で整流器ブリッジと昇圧チョッパ回路との組み合わせを用いた低速充電部の回路図。
【図5】第一の実施形態の変形例で交流電源を3相入力とした場合の低速充電部の回路図。
【図6】第一実施形態にかかる昇圧チョッパを用いた急速充電部の回路図。
【図7】第一実施形態にかかる降圧チョッパを用いた急速充電部の回路図。
【図8】図6の急速充電部の各部における電流波形図。
【図9】図7の急速充電部の各部における電流波形図。
【図10】第一の実施形態の変形例2における急速充電部の回路図。
【図11】第一の実施形態の変形例2におけるIGBT駆動回路部分のブロック図。
【図12】従来の電気自動車用急速充電装置の基本的な構成を示すブロック図。
【図13】従来の急速充電装置の一例を示す回路図。
【図14】従来の急速充電装置の他の例を示す回路図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明にかかる急速充電装置の実施形態を図面を参照して説明する。前記従来技術及び各実施形態で同一又は類似の構成部分には共通の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0019】
(本発明の第一の実施形態の構成)
図1は、本発明の第一の実施形態にかかる低速充電部4の回路図である。この低速充電部4は、交流電源3から単相変圧器401の2次側に接続された、電流検出器15、リアクトル17、単相ブリッジコンバータ201を介してバッテリー5を充電するよう構成している。バッテリー5は充電機能を有する物であれば良いので大容量コンデンサに置き換えても良い。ここで、コンデンサ12は単相ブリッジコンバータ201の交流電源側のリプル電流を吸収するために接続しており、コンデンサ211は単相ブリッジコンバータ201のIGBTのスイッチングに伴うリプル電流を吸収するために接続している。また、電流検出器15と基準電流とから単相ブリッジコンバータ201をPWM制御するための制御回路(図示省略)がある。
【0020】
次に、急速充電部6の一例について、図6により説明する。図6のA端子は、図1のa端子と、B端子はb端子と接続する。この急速充電部6は、電流検出器60を介して、リアクトル61,IGBT62,ダイオード63からなる第1の昇圧チョッパと、電流検出器70を介してリアクトル71,IGBT72,ダイオード73から成る第2の昇圧チョッパの出力側を共通化する。これら昇圧チョッパの出力側には、フィルタ用コンデンサ64を接続して、負荷のバッテリー2を接続する。なお、フィルタ用コンデンサ64は、充電リプル許容値が大きい場合には、省略しても良い。
【0021】
図7は、急速充電部6の変形例である。この急速充電部6において、前記図1の低速充電部に接続するための端子A,Bの接続方法は、図6と同様である。図7の急速充電部6は、IGBT62,ダイオード63,リアクトル61,電流検出器60からなる第1の降圧チョッパと,IGBT72,ダイオード73,リアクトル71,電流検出器70からなる第2の降圧チョッパを有する。これら2組の降圧チョッパの出力側を並列に接続し、負荷のバッテリー2に接続する。端子A,B間に接続したコンデンサ66は、IGBT62,72のサージ吸収用である。
【0022】
(本発明の第一の実施形態の作用)
図1の単相変圧器401の2次側電圧のピーク値がバッテリー5の電圧より低くなるように単相変圧器401の電圧を選定すると、単相ブリッジコンバータ201のIGBTのゲートがオフの状態ではバッテリー5に充電電流は流れない。このIGBTのゲートをオンして電流検出器15の電流が、力率がほぼ1で順方向に流れるようPWM制御(高力率電流制御)すると、バッテリー5に充電電流が流れ、バッテリー5は充電される。
【0023】
一方、図6の2組の昇圧チョッパを使用した急速充電部6では、電流検出器60,70の出力I,Iを制御して、IGBT62,72をオン・オフ制御する。このようにして昇圧チョッパを2相制御して昇圧チョッパの入力電流I,Iをオン・オフすれば、各相の昇圧チョッパからの出力電流i,iは、図8のように位相がずれた断続電流となる。
【0024】
すなわち、図8において、時刻t〜t間にIGBT62をオンにすると、端子AB間のバッテリー5からリアクトル61→IGBT62の回路に短絡電流が流れ、電流Iは上昇する。時刻t〜t間でIGBT62をオフにすると、リアクトル61に蓄えられたエネルギーがダイオード63を通過してバッテリー2を充電する。この電流がiである。一方、IGBT72は、t〜t間でオンし、t〜t間でオフする。IGBT62とIGBT72は、位相差180°でスイッチングされる。このように各昇圧チョッパから出力される急速充電電流は、それぞれi,iとなるので、これらの合成電流であるバッテリ充電電流はi+iとなり、昇圧チョッパの出力電流に比較してそのリプル電流は少なくなる。更に、2組の昇圧チョッパの出力側に設けたコンデンサ64により、リプル電流をフィルタすることにより、負荷バッテリーの電流はより平滑化される。
【0025】
なお、この図8は、IGBT62,72のPWM制御回路によるPWMのデューティ比を50%とした場合の波形を示した。すなわち、図8のデューティ比50%の時の波形はリプルが最も少ないが、PWM制御においてデューティ比50%でない場合はリプルが増加する。この場合は、前記のようにコンデンサ64にフィルタ効果を持たせ、バッテリー2に流れるリプルは規定値以下になるようにする。
【0026】
次に、図7の降圧チョッパを2組用いて、2相電流制御した場合の波形を図9に示す。この図9もPWMのデューティ比が50%の場合を示す。図7の回路では、電流検出器60,70で検出した降圧チョッパの出力電流I,Iにより、IGBT62,72を制御することにより、各降圧チョッパにおいて図9に示すような180°位相がずれた波形の電流を得る。2相の降圧チョッパの出力を合成することで、2つの降圧チョッパの出力電流iのリプルと出力電流iのリプルが打ち消し合い、負荷バッテリー2に流れる電流i+iのリプルは0になる。なお、この回路では、デューティ比が50%以外でも、リプルは非常に少なくなる。
【0027】
(本発明の第一の実施形態の効果)
以上のような、本発明の第一の実施形態と従来技術の効果を比較すると次の通りである。
【0028】
(1)低速充電部の効率
図14に示す従来の低速充電部と、第一の実施形態の低速充電部である図1を比較する。力率はいずれも力率≒1であるが、効率については図14の回路は高速半導体を3回通過するのに対し、図1では2回のみの通過であるため、第一の実施形態の方が効率が良い。
【0029】
(2)変圧器部
変圧器部の比較では、急速充電部6に変圧器を配置する従来技術では、400V,300Aで5分間の充電を行うには、150kVAで5分間の定格の変圧器が必要となる。変圧器の大きさは、1/√fにほぼ比例するので、例えばf=15kHzのインバータトランスを使用した場合、50Hzの商用交流電源を使用する第一の実施形態より小型である。第一の実施形態では、15kVA程度の変圧器となるが、周波数が50Hzとなるので大きさでは、第一の実施形態がやや不利である。しかし、変圧器部の損失を考慮すると、150kVAの従来技術に比較して、小容量の15kVAの変圧器で済む第一の実施形態の方が格段に優れている。
【0030】
(3)急速充電部
急速充電部6の比較では、従来技術では高速半導体スイッチング素子の通過回数が4回となる。これに対して、第一の実施形態では、図6又は図7に示すように、高速半導体スイッチング素子の通過回数は1回となるので、第一の実施形態のほうが著しく有利であり、効率も第一の実施形態が非常に良い。
【0031】
(4)システム全体
システム全体で比較すると、第一の実施形態が効率で有利である。また、急速充電部は、図6〜9のように2相電流制御することにより出力リプルを著しく減少させることができ、負荷バッテリーの寿命を長くすることができる。
【0032】
(第一の実施の形態の変形)
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。また、以下の変形例は組み合わせて適用することもできる。
【0033】
(変形例1)
図1は、図2,3のようにIGBTとダイオードとの混合ブリッジに変形することができる。但し、この場合、電力の流れる方向は一方向となる。
【0034】
また、図4に示すようにダイオードブリッジ431と電流検出器15、リアクトル17、昇圧チョッパ回路204から成る昇圧チョッパプリッジとしても作用は混合ブリッジと同じである。損失についてはダイオードブリッジ431は低速のダイオード2個が直列に構成されているので損失は高速ダイオード1個相当とみなすことができ、図1〜3とほぼ同じである。
【0035】
なお、3相入力の場合は、図5に示す回路を適用することが可能であることは、詳細を説明するまでもない。
【0036】
(変形例2)
図10は、本発明の第一の実施形態に係る変形例2の急速充電部6の回路図である。この変形例2では、バッテリー5からの入力端子A,Bに2系統のチョッパ回路を並列に接続し、これらのチョッパ回路を介してバッテリー2を充電する。すなわち、第1のチョッパ回路には、IGBT62、ダイオード63、リアクトル64、電流検出器65からなる降圧チョッパと、IGBT621,ダイオード631とフィルタ用コンデンサ641,リアクトル64,電流検出器65からなる昇圧チョッパを設ける。第2のチョッパ回路にも、IGBT72,ダイオード73,リアクトル74,電流検出器75からなる降圧チョッパと、IGBT721,ダイオード731,フィルタ用コンデンサ642,リアクトル74,電流検出器75からなる昇圧チョッパを設ける。
【0037】
このような変形例2では、図11に示すように、電流基準Iと電流検出器65からの検出電流にI65を入力したPID増幅器100により電流制御を行う。すなわち、PID増幅器100の出力Vが50%以上になると第1のPWM回路101が動作する。第1のPWM回路101によりIGBT621をオンオフするようPMW制御し、出力Vが50%以下で第2のPWM回路102が動作し、IGBT62を駆動する。IGBT62がPWM制御している出力Vが低い場合は、IGBT621はオフのままであり、降圧チョッパとして動作する。この場合、端子AB間電圧より、バッテリー2の電圧が高くなると電流が流れなくなるので、第2のPWM回路102はIGBT62をオン状態にし、出力Vが増加し、第1のPWM回路101を動作させるように作用して、IGBT621がオンオフして昇圧チョッパとして動作する。
【0038】
このような構成の変形例2では、2組の昇降圧チョッパを2相制御して、充電電流のリプルを減少させることができる。また、昇降圧チョッパを使用しているので、負荷バッテリー2の電圧が大幅に変わるような場合、例えばバッテリーの代わりに電気二重層コンデンサ等に適している。
【符号の説明】
【0039】
1…電気自動車
2…動力源用バッテリー
3…交流電源
4…低速充電部
5…バッテリー
6…急速充電部
10…ブレーカー
12,13,14…コンデンサ
15,16…電流検出器
17,18,19…リアクトル
20…3相PWMコンバータ
201…単相ブリッジコンバータ
202,203…混合ブリッジ
204…昇圧チョッパ回路
21…コンデンサ
211…コンデンサ
22…PWMインバータブリッジ
23…高周波変圧器
24…ダイオードブリッジ
25…リアクトル
26…電流検出器
27…コンデンサ
28…接触器
31…電流検出器
32…リアクトル
33…IGBT
34…ダイオード
401…単相変圧器
431…ダイオードブリッジ
60,70…電流検出器
61,71…リアクトル
62,72…IGBT
63,73…ダイオード
64,66…コンデンサ
621,721…IGBT
631,731…ダイオード
641,642…コンデンサ
65,75…電流検出器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源から急速充電装置内部のバッテリー又は大容量コンデンサを充電する低速充電部と、前記急速充電装置内部のバッテリー又は大容量コンデンサから負荷のバッテリー又は大容量コンデンサを大電力で急速に充電する急速充電部とから成る急速充電装置において、
前記急速充電部は、2相の昇圧チョッパ回路又は降圧チョッパ回路を備え、
前記低速充電部は、前記交流電源に接続された変圧器と、前記変圧器の2次側に接続された交流入力ブリッジコンバータと、この交流入力ブリッジコンバータに接続された前記急速充電装置内部のバッテリー又は大容量コンデンサとを備え、前記変圧器の2次側の交流電圧ピーク値が前記急速充電装置内部のバッテリー又は大容量コンデンサの電圧以下になるように前記変圧器を調整し、前記低速充電部の交流入力ブリッジコンバータにより昇圧して高力率電流制御にて前記急速充電装置内部のバッテリー又は大容量コンデンサに充電し、この充電電圧を前記急速充電部の2相の昇圧チョッパ回路又は降圧チョッパ回路を介して前記負荷のバッテリー又は大容量コンデンサを急速充電することを特徴とする急速充電装置。
【請求項2】
請求項1に記載の急速充電装置において、
前記低速充電部の交流入力ブリッジコンバータはスイッチング素子とダイオードとの混合ブリッジであることを特徴とする急速充電装置。
【請求項3】
請求項1に記載の急速充電装置において、
前記低速充電部の交流入力ブリッジコンバータは整流器ブリッジと昇圧チョッパ回路との組み合わせであることを特徴とする急速充電装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の急速充電装置において、
前記交流電源は、単相の交流電源であることを特徴とする急速充電装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の急速充電装置において、
前記急速充電部は、2相の昇圧チョッパを有するチョッパ回路、2相の降圧チョッパを有するチョッパ回路、又は昇圧チョッパと降圧チョッパを組み合わせた2相のチョッパ同路のいずれか1つを介して負荷のバッテリー又は大容量コンデンサに接続され、
前記2相のチョッパ回路からの出力のリプルが位相差180°で前記負荷のバッテリーまたは大容量コンデンサを急速充電することを特徴とする急速充電装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2011−36117(P2011−36117A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−191430(P2009−191430)
【出願日】平成21年7月31日(2009.7.31)
【出願人】(391017540)東芝ITコントロールシステム株式会社 (107)
【Fターム(参考)】