説明

患者用ベッドシステム

【課題】 患者用ベッドシステムを提供する。
【解決手段】 患者用ベッドと、ベッドを支持するための支持コラムと、ベッドを搬送するための台車とを含む患者用ベッドシステムであって、支持コラムおよび台車におけるそれぞれの第2または第3の連結要素24、26への選択的接続のためのた第1の連結要素22を自身に配置した患者用ベッドシステムにおいて、第1の連結要素22は、外側輪郭38、および内側輪郭42を備えたクリアランス40を有し、第2、第3の連結要素24、26は、第1の連結要素22におけるクリアランス40の内側輪郭42に適合された外側輪郭58を有しかつクリアランス40に係合する案内ほぞとして、それぞれ設計され、第3、第2の連結要素26、24は、第1の連結要素22を受容するように、かつ第1の連結要素22の外側輪郭38に適合された内側輪郭50を有するように意図されたクリアランスをそれぞれ有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者用ベッド、ベッドを支持するための支持コラムおよびベッドを搬送するための台車を含む患者用ベッドシステムであって、ベッドが、コラムおよび台車におけるそれぞれの第2または第3の連結要素と選択的に接続するように意図された第1の連結要素を自身に配置したシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
かかるシステムは、たとえば(特許文献1)から周知である。ベッドを台車上に移動するために、台車は、支持コラムに対して適切な位置に運ばれる。支持コラムの高さ調節装置を下方へ移動することによって、ベッドは最初に、台車上にくるまで下降される。移動の時点で、ベッドにおける第1の連結要素は、コラムおよび台車におけるそれぞれの第2および第3の連結要素と同時に係合する。周知の解決法では、この場合、構成は、いずれの場合にも、第2および第3の連結要素が、互いを支え、それらの間で、第2および第3の連結要素の相互に向き合うクリアランスに係合する第1の連結要素を、囲繞するようになっている。連結要素が高負荷を吸収しなければならず、したがってそれに対応して、安定した設計であるので、この構成は比較的大きなスペースを必要とする。
【0003】
【特許文献1】欧州特許第457 246 B1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が基づいている目的は、よりスペースを節約するための言及したタイプで、同時に高い機能的な信頼性を保証するタイプの構成を設計することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、本発明によれば、第1の連結要素が、それぞれ外側輪郭、および内側輪郭を備えたクリアランスを有し、第2または第3の連結要素が、第1の連結要素におけるクリアランスの内側輪郭に適合された外側輪郭を有し、かつクリアランスに係合するように意図された案内ほぞとして、それぞれ設計され、第3または第2の連結要素が、第1の連結要素を受容するように、かつ第1の連結要素の外側輪郭に適合された内側輪郭を有するように意図されたクリアランスをそれぞれ有する点において達成される。
【0006】
連結要素が本発明に従って設計された結果として、台車から支持コラム上への(逆の場合も同様である)ベッドの移動の時点で、つまり3つの全ての連結要素が互いに同時に係合しているときに、連結要素は、それらが少なくともほぼ1つの平面にあるように、互いに入れ子にされる。これは、ベッドの長手方向に対して横方向に、非常にスペースを節約する構成をもたらす。
【0007】
好ましくは、第3の連結要素は、台車の脚に配置されたほぞによって形成され、一方で第2の連結要素は、支持コラムに構成された受容ポケットによって形成される。したがって、第1の連結要素は、ベッドが支持コラムに接続された場合には、第2の連結要素の受容ポケットに係合し、反対に、ベッドが台車上にある場合には、台車の脚におけるほぞを、自身のクリアランスに受容する。
【0008】
コラムから台車上への(逆の場合も同様である。すなわち台車からコラムへ)ベッドの移動の際の安全性を増加させるには、コラムが、ベッドまたはベッドに固定された部分における相補的なクリアランスに係合するように意図された少なくとも1つの心出しピンを自身に配置し、この配置が、心出しピンが連結要素の係合ゾーンを延長するようになっていると有利である。
【0009】
いずれの場合にも、ベッドが、ベッドを引き渡すもう一方の部分に接続されていない限り、ベッドが、支持コラムまたは台車への接続部から不注意に持ち上げられるのを防ぐために、ロック手段が、それ自体周知のやり方で、連結要素の少なくとも1つに設けられ、ベッドがコラムまたは台車に連結される場合に、第1の連結要素を第2または第3の連結要素に二者択一的にロックするようにする。
【0010】
(特許文献1)から周知の患者用ベッドシステムでは、ベッドの連結要素は、2つのばね式ロックボルトを割り当てられており、そのうちの1つのロックボルトは、ベッドがコラム上にある場合に、コラムの連結要素にラッチし、もう一方のロックボルトは、ベッドが台車上にある場合に、台車の連結要素にラッチする。たとえば、コラムの上方移動による、台車からコラム上への引き渡し動作の場合に、台車の連結要素にラッチされたロックボルトは、コラムの制御輪郭によって後ろに押され、したがって台車上のベッドをロック解除する。同時に、台車の存在によって、当初は、コラムの連結要素におけるもう一方のロックボルトのラッチングが妨げられる。台車から持ち上げられるベッドによってのみ、第2のロックボルトは、台車の連結要素からの距離の増加によるばねプレストレス下で、コラムの連結要素にラッチすることができる。反対に、コラムの連結要素にラッチされたロックボルトは、台車の制御輪郭によって後ろに押されるのに対して、もう一方のロックボルトは、ベッドからのコラムの距離の増加によるばね力の作用下で、台車の連結要素にラッチする。引き渡しの時点で、すなわち、コラムの連結要素および台車の連結要素が、ベッドの連結要素と係合しているときに、どんなロックボルトによってもベッドが持ち上がるのを防げない。さらに、たとえば、連結要素が互いにわずかに傾いている場合に、ロックボルトがばね力の下でカチッとはまるのを妨げる状況が生じる可能性がある。
【0011】
この問題を解消し、患者用ベッドシステムの安全性を増加させるために、本発明によれば、ロック手段が、連結要素の1つに調節可能に配置されかつ2つの連結要素の係合位置において、隣接した連結要素のクリアランスにそれぞれ係合する少なくとも1つのロック要素を含み、連結要素が自身に制御カムを形成し、これらの制御カムによって、支持コラムから台車上への(逆の場合も同様である。すなわち台車上から支持コラムへ)ベッドの移動動作中に、ロック要素が、それぞれのクリアランスの中へ確実にシフトされるか、またはそれぞれのクリアランスから外へシフトされることが提案される。好ましくは、この場合に、それぞれのロック要素は、2アーム式の回転可能に取り付けられたレバーとして設計されるが、このレバーは、制御カムと相互作用するように意図されかつレバーの支点に対して反対側に配置された、すなわち2つのレバーアームに沿った制御エッジを有する。
【0012】
本発明による実施形態の結果として、それぞれのロック要素は、ばね圧によるそのラッチング位置をとらず、代わりに、ラッチング位置に確実に案内される。同時に、移動動作中に、すなわちロック要素の動作中に、ベッドは、常に、反対方向に向いた制御エッジ間に捉えられ、したがって、引き渡しのときであっても、それぞれの連結要素から持ち上げられないように固定される。
【0013】
好ましくは、上記の周知の患者用ベッドシステムと同様に、本発明による解決法においてまた、各第1の連結要素は、2つのロック要素を自身に配置し、そのうちの一方は、第1の連結要素を第2の連結要素にロックするように意図され、もう一方は、第1の連結要素を第3の連結要素にロックするように意図され、制御カムは、第2および第3の連結要素において、ロック要素を調節するように設計されている。
【0014】
台車からコラム上への(逆の場合も同様である。すなわちコラムから台車上へ)ベッドの満足な、かつできる限り制約のない移動を保証するために、連結要素は、移動の前に互いに正確に整列されるべきであり、その結果、連結要素は、できる限り制約なしに、互いにスライドすることができる。これは、もちろん原則として、手術台上の患者の位置を変えるように調節できるコラムヘッドが、台車が位置する手術室の床に対して、正確に規定された位置にあるということを前提とする。また、何らかの理由で、台車上の患者用ベッドの位置が、手術室の床と正確には平行でない可能性がある。これらのずれは、時には検出できないか、または肉眼でそれほど素早く検出できないので、本発明に従って、次のことが提案される。すなわち、支持コラム側部に位置する連結要素の少なくとも1つが、コラム側部連結要素に対して、ベッドに接続された第1の連結要素の位置を検知するための少なくとも1つのセンサを自身に設け、センサは、ベッドが台車に位置し、かつ台車が、支持コラムに対して、ベッドを台車に移動するための特定の位置をとる場合に効果を現すということである。好都合には、センサは、コラムヘッドの駆動ドライブを制御する制御部に接続される。センサが、コラム側部連結要素または台車における連結要素に対する、ベッド側部連結要素の、所望の整列からのずれを検出した場合には、制御部は、センサからの対応する信号に応じて、連結要素が互いに正確に整列するまで、コラムヘッドの調節を生じさせる。センサは、たとえば、ベッド側部または台車側部連結要素の輪郭の1つを検知する偏向可能なフィンガによって形成してもよい。
【0015】
次の記載は、添付の図面と共に、例示的な実施形態により本発明を説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1に概略的に示す患者用ベッドシステムは、全体として符号10で示された、手術台の支持コラムを含み、コラム基部12およびコラムヘッド14が、支持コラムに鉛直に調節可能に取り付けられている。高さ調節装置は示されていない。高さ調節装置は、従来の任意の方法で設計可能である。高さ調節装置は、概して、油圧式または機械的な持ち上げ装置であってもよい。
【0017】
支持コラムの隣りで左側に位置するのは、全体として符号16で示される台車であり、手術台のベッドまたは台板18を運ぶ。台車16は、2つの側部フレーム部20からなっており、これらの側部フレーム部20は、特許文献1に示すように、横材(図示せず)によって互いに接続されている。台車16は、支持コラム10が側部フレーム部20間に位置するように、支持コラム10まで上昇することができる。
【0018】
ベッド18の長手方向側エッジには、第1の連結要素22が配置されており、この第1の連結要素22は、コラムヘッド14の第2の連結要素24または台車16の側部フレーム部20における第3の連結要素26に係合し、ベッド18を支持コラム10または台車16のどちらかに接続するように意図されている。連結要素のより詳細な構成およびそれらの動作モードを、下記でより詳細に説明する。
【0019】
図2において、符号28は、中間プレート30と、自身の長手方向端部から下方に突出している2つのサイドチーク32とを含む接続フレームを示すが、サイドチーク32は、その片方のみが示されている。中間プレート30は、その上側に、実際の患者用ベッド18に接続するためのベッディング34を有し、患者用ベッド18は、その長手方向に対して横方向に走るベッディング軸36を中心に回動可能に、接続フレーム28に取り付けられる。チーク32のそれぞれは、その内側に、第1の連結要素22を保持する。第1の連結要素22は、外側輪郭38を備えた幅広いほぞの構成、および内側輪郭42を備えたスロット型クリアランス40をも有する。
【0020】
接続フレーム28の下に位置するのは、コラムヘッド14の一部であり、部分的にのみ示されたサドル44である。サドル44は、中間ウェブ46および2つの側部48(1つだけが示されている)を備え、接続フレーム28と同様にC型構造である。側部48は、第1の連結要素22を受容するための、第2の連結要素24を形成する受容ポケットを外側に有し、この受容ポケットが、第1の連結要素22の外側輪郭38に適合された内側輪郭50を有する。中間ウェブ46は、そのそれぞれの側部48の近くで、その上側に心出しピン52を保持し、この心出しピン52は、接続フレーム28の中間プレート30の下側に形成された相補的なピンソケット54に係合するように意図されている。
【0021】
図2において、案内ほぞが、第2の連結要素24の受容ポケットの中へ突出しており、この案内ほぞが、第3の連結要素26を形成し、台座56を介して台車16に固定され、それぞれの第1の連結要素22のクリアランス40に係合するように意図されている。前記案内ほぞは、第1の連結要素22の内側輪郭42に対応する外側輪郭58を有する。
【0022】
3つの全ての連結要素22、24、26が、台車から支持コラム上への(逆の場合も同様である。すなわち支持コラムから台車上へ)ベッドの移動中に、互いに同時に係合する場合には、それらは、図3の概略図に見られるように、互いに入れ子にされている。第3の連結要素26を形成するほぞは、第1の連結要素22のクリアランス40にあり、ここで第1の連結要素22が、第2の連結要素24を形成する受容ポケットに係合し、その結果、3つの全ての連結要素は、1つの平面にあるかのように位置する。これは、ベッド18の長手方向に対して横方向に非常に平坦な構造タイプを結果としてもたらす。
【0023】
この構成のさらなる利点は、ロック機構の次の説明から分かり、このロック機構によって、ベッド18は、コラムヘッド14または台車16のどちらかに交互に接続される。
【0024】
図4は、接続フレーム28におけるチーク32の内側の概略平面図を示す。2つのロック要素60および62が調節可能に取り付けられた第1の連結要素22がここでも見られる。ロック要素60および62はそれぞれ、枢軸64または66を中心に回動可能に取り付けられた、かつそれぞれトーションばね68または70によって右回りにプレストレスされた2アーム式レバーの形状で設計されている。ロック要素60は、ベッド18をコラムヘッド14にロックするように意図されている。この目的のために、1つのレバーアーム72はかぎ状延長部74が設けられ、このかぎ状延長部74は、第2の連結要素24の内側輪郭50におけるクリアランス76に係合するように意図されている(図5)。ロック要素62は、ベッド18を台車16にロックするように意図されている。この目的のために、ロック要素62のレバーアーム78はかぎ状延長部80を有し、このかぎ状延長部80は、ほぞ型の第3の連結要素26の外側輪郭58におけるクリアランス82に係合するように意図されている(図5)。
【0025】
コラム10から台車16上へのベッド18の移動中におけるロック要素の動作モードを、ここで図5〜7を参照して説明する。
【0026】
図5は、互いに完全に係合している3つの連結要素22、24および26を示す。この状態で、ロック要素60および62の両方は、それらの解除位置へ回動される。ロック要素60の場合には、この回動が行なわれるのは、図5に示すように、レバーアーム72の反対側のレバーアーム84が、第3の連結要素26に形成された制御カム88における制御エッジ86と共にスライドし、かつ同時に左回りに回動され、第1のロック要素60のかぎ状延長部74の反対側の、第1のレバーアーム72の端部90が、第3の連結要素の外側輪郭における半円形クリアランス92に入り込む点においてである。同じやり方で、第2のロック要素62が左回りに回動されるのは、図5に示すように、レバーアーム78の反対側のレバーアーム94が、第2の連結要素24に形成された制御カム97における制御エッジ96と共にスライドし、再度、かぎ状延長部80の反対側の第1のレバーアーム78の端部98が、第2の連結要素24の半円形クリアランス100に入り込む点においてである。
【0027】
図6および7に見られるように、ベッド18の台車16上への移動中に、支持コラム10のコラムヘッド14は、図5に示す位置から下降される。図6が示すところでは、コラムヘッド14およびそれにともなって第2の連結要素24の下方への移動の開始とともに、右側のロック要素62が、レバー端部98の制御エッジ101上をスライドする、第2の連結要素24の制御カム97の作用下で、右回りに回動され、その結果、かぎ状延長部80が、クリアランス82の中へ移動される。図6に示す位置でさえ、もはやベッド18を台車16から離して持ち上げることは不可能であろう。図7に示すように、コラムヘッド14がさらに下降された場合には、第2のロック要素62のかぎ状延長部80は、第3の連結要素26のクリアランス82の中へ完全に回動され、その結果、ベッド18は、台車16にしっかりとロックされる。この位置では、かぎ状延長部80は、トーションばね70の作用の結果として保持される。反対に、図7に示す位置からのコラムヘッド14の上昇中は、ロック要素62は、左回りに回動されるであろうから、その結果、第1および第3の連結要素間のロックは解除される。
【0028】
図8および9は、ベッド18が台車16から支持コラム10上に移動中のロック動作を示す。この場合には、図5に示す位置から始めて、コラムヘッド14が持ち上げられ、その結果、第3の連結要素26は、第1の連結要素22のクリアランス40から下方へスライドする。同時に、この場合には、図8に示すように、第1のロック要素60は、レバー端部90の制御エッジ103上をスライドしかつ第3の連結要素26に位置する制御カム88によって、右回りに確実に回動され、その結果、第1のロック要素60のかぎ状延長部74は、コラム側の第2の連結要素24のクリアランス76に係合される。図9に示すように、第3の連結要素が、第1の連結要素から引き出された場合には、ベッド18は、コラムヘッド14にしっかりとロックされる。反対に、第3の連結要素26が、第1の連結要素22のクリアランス40の中へ導入された場合には、ロック要素60は左回りに回動され、その結果、第2および第1の連結要素間のロックが解除される。上記の説明が示すところでは、2つのロック要素60および62はそれぞれ、連結動作中に確実に回動され、その結果、一方ではベッドとコラムヘッドとの間の、他方ではベッドと台車との間の確実なロックを確保する。
【0029】
さらに、両方のロック要素60および62がその解除位置に回動されている、図5による位置から始めて、ベッド18が、コラムヘッドおよび台車に対して持ち上げられた場合には、両方のロック要素は右回りに回動され、その結果、ロックされることが分かる。このようにして、ベッド18は、図5に示す位置から持ち上げられるのを妨げられる。
【0030】
コラムから台車上へと(逆の場合も同様である。すなわち台車からコラム上へ)ベッドができる限り摩擦のなく移動するために、連結要素22、24および26は、互いに正確に整列していなければならない。それらが互いに対して傾いている場合には、動作不良が生じる可能性がある。これを回避するために、サドル44は、全体として符号102で示されるセンサを、第2の連結要素24の受容ポケット内で自身に配置し、このセンサが、第2の連結要素24に対する、第3の連結要素26の位置を検知するように意図されている。センサは、回転可能に取り付けられたディスク104からなり、このディスク104は、たとえば電位差計タップに接続され、かつその外側には、偏心的に配置された検知フィンガ106が設けられている。この検知フィンガ106は、第3の連結要素26の幅広い側部に形成されかつ2つの制御エッジ110および112によって境界を定められたクリアランス108に係合する。搬送台車16およびコラムヘッド14が、引き渡し動作中に互いに対して傾き、その結果、連結要素24および26が、所望の形態で互いに整列していない場合には、検知フィンガ106は、制御エッジ110、112のうちの1つにぶつかる。それによって、ディスク104は回転される。
【0031】
この回転は、たとえば接続された電位差計を介して検出され、制御信号に変換されることが可能であり、そして今度はこの制御信号が、コラムヘッド14の制御部に供給される。それによって、摩擦のない連結を可能にするために、第2および第3の連結要素が互いに整列されるようにコラムヘッド14を調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】患者用ベッド、ベッド用台車および患者用ベッドの支持コラムを含む患者用ベッドシステムの概略図を示す。
【図2】互いに協働する3つの連結要素の部分概略図を示す。
【図3】互いに同時に係合している3つの連結要素の概略的断面図を示す。
【図4】ベッド側部に配置された第1の連結要素のみの部分概略図を示す。
【図5】互いに同時に係合している3つの連結要素の概略図を示す。
【図6】支持コラムから台車上へのベッドの移動中における3つの連結要素の図を示す。
【図7】支持コラムから台車上へのベッドの移動中における3つの連結要素の図を示す。
【図8】台車から支持コラム上へのベッドの移動中における、図6および図7に対応する図を示す。
【図9】台車から支持コラム上へのベッドの移動中における、図6および図7に対応する図を示す。
【符号の説明】
【0033】
10 支持コラム
12 コラム基部
14 コラムヘッド
16 台車
18 ベッド・台板
20 脚、側部フレーム部
22 第1の連結要素
24 第2の連結要素
26 第3の連結要素
28 接続フレーム
30 中間プレート
32 サイドチーク・チーク
34 ベッディング
36 ベッディング軸
38 外側輪郭
40 クリアランス
42 内側輪郭
44 サドル
46 中間ウェブ
48 側部
50 内側輪郭
52 心出しピン
54 クリアランス、ピンソケット
56 台座
58 外側輪郭
60 ロック要素
62 ロック要素
64 支点、枢軸
66 支点、枢軸
68 トーションばね
70 トーションばね
72 レバーアーム
74 かぎ状延長部
76 クリアランス
78 レバーアーム
80 かぎ状延長部
82 クリアランス
84 レバーアーム
86 制御エッジ
88 制御カム
90 レバー端部
92 半円形クリアランス
94 レバーアーム
96 制御エッジ
97 制御カム
98 レバー端部
100 半円形クリアランス
101 制御エッジ
102 センサ
103 制御エッジ
104 ディスク
106 検知フィンガ
108 クリアランス
110 制御エッジ
112 制御エッジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者用ベッド(18)と、前記ベッド(18)を支持するための支持コラム(10)と、前記ベッド(18)を搬送するための台車(16)とを含む患者用ベッドシステムであって、前記ベッド(18)が、前記支持コラム(10)および台車(16)におけるそれぞれの第2または第3の連結要素(24、26)への選択的接続のために意図された第1の連結要素(22)を自身に配置した患者用ベッドシステムにおいて、
前記第1の連結要素(22)が、外側輪郭(38)、および内側輪郭(42)を備えたクリアランス(40)をそれぞれ有し、前記第2または前記第3の連結要素(24、26)が、前記第1の連結要素(22)における前記クリアランス(40)の前記内側輪郭(42)に適合された外側輪郭(58)を有しかつ前記クリアランス(40)に係合するように意図された案内ほぞとして、それぞれ設計され、前記第3または前記第2の連結要素(26、24)が、第1の連結要素(22)を受容するように、かつ前記第1の連結要素(22)の前記外側輪郭(38)に適合された内側輪郭(50)を有するように意図されたクリアランスをそれぞれ有することを特徴とする患者用ベッドシステム。
【請求項2】
前記第3の連結要素(26)が、前記台車(16)の脚(20)に配置されたほぞによって形成されることを特徴とする請求項1に記載の患者用ベッドシステム。
【請求項3】
前記第2の連結要素(24)が、前記支持コラム(10)に構成された受容ポケットによって形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の患者用ベッドシステム。
【請求項4】
前記支持コラム(10)が、前記ベッド(18)における相補的なクリアランス(54)に係合するように意図された少なくとも1つの心出しピン(52)を自身に配置し、この配置は、前記心出しピン(52)が、前記連結要素(22、24、26)の係合ゾーンを延長するようになっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の患者用ベッドシステム。
【請求項5】
ロック手段(60、62)を前記連結要素の少なくとも1つに設けて、前記ベッド(18)が前記支持コラム(10)または前記台車(16)に連結される場合に、前記第1の連結要素(22)を前記第2または前記第3の連結要素(24、26)に二者択一的にロックするようにすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の患者用ベッドシステム。
【請求項6】
前記ロック手段が、前記連結要素(22、24、26)の1つに調節可能に配置された少なくとも1つのロック要素(60、62)であって、2つの連結要素(22、24、26)の係合位置において、隣接した前記連結要素のクリアランス(76、82)にそれぞれ係合する少なくとも1つのロック要素(60、62)を含み、前記連結要素が制御カム(88、97)を自身に形成し、これらの制御カムによって、前記支持コラム(10)から前記台車(16)上へ、あるいは前記台車(16)から前記支持コラム(10)上への前記ベッド(18)の移動動作中に、前記ロック要素(60、62)が、前記クリアランスの中へ確実にシフトされるか、または前記クリアランスから外へシフトされることを特徴とする請求項5に記載の患者用ベッドシステム。
【請求項7】
前記ロック要素(60;62)が、2アーム式の回転可能に取り付けられたレバーであって、前記制御カム(88;97)と相互作用するように意図されかつ前記レバーの支点(64;66)の両側に配置された制御エッジ(86、103;96、101)を有するレバーとして設計されていることを特徴とする請求項6に記載の患者用ベッドシステム。
【請求項8】
各第1の連結要素(22)が、2つのロック要素(60、62)を自身に配置し、そのうちの一方が、前記第1の連結要素(22)を前記第2の連結要素(24)にロックするように意図され、もう一方が、前記第1の連結要素(22)を前記第3の連結要素(26)にロックするように意図され、前記制御カム(97、88)が、前記第2または前記第3の連結要素(24、26)において、前記ロック要素(60、62)を調節するように設計されていることを特徴とする請求項6に記載の患者用ベッドシステム。
【請求項9】
前記支持コラム側に位置する前記連結要素(24)の少なくとも1つが、前記コラム側連結要素(24)に対する、前記ベッド(18)に接続された第1の連結要素(22)の位置を検知するための少なくとも1つのセンサ(102)を自身に設け、前記センサ(102)は、前記ベッド(18)が前記台車(16)に位置し、かつ前記台車が、前記支持コラム(10)に対して、前記ベッド(18)を前記支持コラムに移動するための特定の位置をとる場合に効果を現すことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の患者用ベッドシステム。
【請求項10】
前記コラム側連結要素(24)が、少なくとも1つの駆動装置を介して調節可能なコラムヘッド(14)に配置され、前記センサ(102)が、前記コラムヘッド(14)の前記駆動装置を制御する制御部に接続されることを特徴とする請求項9に記載の患者用ベッドシステム。
【請求項11】
前記センサが、前記ベッド側または台車側連結要素(22、26)の輪郭の1つを検知するための偏向可能なフィンガ(106)によって形成されることを特徴とする請求項9または10に記載の患者用ベッドシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−136175(P2007−136175A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−306553(P2006−306553)
【出願日】平成18年11月13日(2006.11.13)
【出願人】(502163557)マケット・ゲゼルシャフトミットベシュレンクターハフトゥング・ウント・コンパニー・コマンディートゲゼルシャフト (27)
【Fターム(参考)】