情報中継装置
【課題】複数の放送を多重化してなる放送波を受信し、所定の放送システムの対応するチヤンネルに配信する情報中継装置において、簡易な構成によつて所定の放送番組を選択し得る情報中継装置を実現する。
【解決手段】放送波S1から所定のトンスポンダによつて中継されたデータストリームD25A、D25B、……D25Nを抽出し、当該抽出されたデータストリームをパケツト抽出手段30A〜30Cのいずれかに割り当て、当該パケツト抽出手段においてデータストリームの中から任意のパケツトを指定するとともにこれを取り出し、当該取り出されたパケツトを所定の放送システムの所定のチヤンネルに送出することにより、放送波に多重化された複数の放送のなかから所望のチヤンネルを取り出して所定の放送システムの所望のチヤンネルに送出し得る。
【解決手段】放送波S1から所定のトンスポンダによつて中継されたデータストリームD25A、D25B、……D25Nを抽出し、当該抽出されたデータストリームをパケツト抽出手段30A〜30Cのいずれかに割り当て、当該パケツト抽出手段においてデータストリームの中から任意のパケツトを指定するとともにこれを取り出し、当該取り出されたパケツトを所定の放送システムの所定のチヤンネルに送出することにより、放送波に多重化された複数の放送のなかから所望のチヤンネルを取り出して所定の放送システムの所望のチヤンネルに送出し得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報中継装置に関し、例えば複数チヤンネルの番組が多重化されてなるデイジタル衛星放送波を受信し、任意のチヤンネルを抽出した後、有線放送システムの所望のチヤンネルに配信する情報中継装置に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、映像及び音声等の情報量を減らす方法として、MPEG2(Moving Picture Experts Group Phase 2)と呼ばれる圧縮符号化方法がある。かかる圧縮符号化方法を用いて、映像及び音声の放送データを圧縮符号化し、地上波または衛星波を用いて番組を放送するデイジタル放送システムとして、DVB(Digital Video Broadcasting)方式が提案されている。この放送システムでは、MPEG2方式で圧縮符号化した放送データを所定ブロツク毎にパケツト化し、その結果得られるパケツト列を送信するようになされている(以下、パケツトをTS(Transport Stream)パケツトと呼び、当該TSパケツトの列からなるデータストリームをトランスポートストリームと呼ぶ)。またデイジタル放送システムでは、このようにパケツト化された複数の番組チヤンネルの放送データを多重化し、これにより一つの回線で複数番組チヤンネルを放送し得る。
【0003】
因みに、番組チヤンネルとは一つの放送サービスであり、複数の番組チヤンネルが多重化されたものを一つの伝送チヤンネルと呼び、当該一つの伝送チヤンネルを通信衛星の対応する一つのトランスポンダで中継する。通信衛星には複数のトランスポンダが設けられており、これにより複数の伝送チヤンネルの放送データが中継されて地上に送信される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、有線によつてテレビジヨン番組等の情報を配信するケーブルテレビジヨンシステム(以下これをCATV(Cable Television) と呼ぶ)においては、通信衛星を介して配信されるデイジタル多重衛星放送波を受信し、これをケーブルテレビジヨン番組放送として再配信する中継装置が考えられている。
【0005】
デイジタル多重衛星放送波を受信しCATVに配信する一つの方法として、通信衛星の一つのトランスポンダで中継された信号を復調してトランスポートストリームを生成した後、当該トランスポートストリームにCATVに応じた変調を行い、これを一つのCATVチヤンネルに送出する方法が考えられる。この方法の場合、図8に示すように、所定のトランスポンダによつて中継された伝送チヤンネルに含まれるすべての番組チヤンネルは、一つのCATVチヤンネルに配信されることになる。例えば、衛星放送のトランスポンダTr1とCATVのCATVチヤンネルCh1が対応している場合、CATVチヤンネルCh1に多重化される番組チヤンネルは、トランスポンダTr1に中継されて配信される伝送チヤンネルに多重化されている番組チヤンネルC1、C2及びC3となる。
【0006】
ところが、かかる方法によつてデイジタル多重衛星放送をCATVに再配信する場合、一つのCATVチヤンネルに対して一つのトランスポンダで中継される伝送チヤンネルが配信されることになり、当該CATVチヤンネルに対して他のトランスポンダで中継される番組チヤンネルを選択配信することが困難になり、複数の伝送チヤンネルの中から所望の番組チヤンネルを一つのCATVチヤンネルに配信し得ず、使い勝手が悪い問題があつた。
【0007】
本発明は以上の点を考慮してなれさたもので、簡易な構成によつて所望の放送番組を選択し配信し得る情報中継装置を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる課題を解決するため本発明においては、放送波から所定のトンスポンダによつて中継されたデータストリームを抽出し、当該抽出されたデータストリームを所定のパケツト抽出手段に割り当て、当該パケツト抽出手段においてデータストリームの中から任意のパケツトを指定するとともにこれを取り出し、当該取り出されたパケツトを所定の放送システムの所定のチヤンネルに送出することにより、放送波に多重化された複数の放送のなかから所望のチヤンネルを取り出して所定の放送システムの所望のチヤンネルに送出することができる。
【0009】
また、所定の放送システムに配信する放送番組ごとに一つのパケツト抽出手段を対応付けることにより、当該パケツト抽出手段の数を配信すべき放送の数に限定することができ、この分、情報中継装置の構成を簡単にすることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数の放送を多重化してなる放送波を受信し、所定の放送システムの対応するチヤンネルに配信する情報中継装置において、放送波から所定のトンスポンダによつて中継されたデータストリームを抽出し、当該抽出されたデータストリームを所定のパケツト抽出手段に割り当て、当該パケツト抽出手段においてデータストリームの中から任意のパケツトを指定するとともにこれを取り出し、当該取り出されたパケツトを所定の放送システムの所定のチヤンネルに送出することにより、放送波に多重化された複数の放送のなかから所望のチヤンネルを取り出して所定の放送システムの所望のチヤンネルに送出することができる。
【0011】
また、所定の放送システムに配信する放送番組ごとに一つのパケツト抽出手段を対応付けることにより、当該パケツト抽出手段の数を配信すべき放送の数に限定することができ、この分、情報中継装置の構成を簡単にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0013】
(1)衛星放送配信CATVシステム
図1において、1は全体として衛星放送配信CATVシステムを示し、通信衛星(図示せず)によつて中継された衛星放送信号S1をアンテナ5において受信し、情報中継装置としての受信配信装置10に供給する。受信配信装置10において、衛星放送信号S1はN個の同一構成でなるチユーナ部25A〜25Nに供給される。ここで、チユーナ部25A〜25Nの個数Nは、通信衛星が有するトランスポンダの数と同一である。
【0014】
チユーナ部25A〜25Nは、衛星放送信号S1のそれぞれ対応するトランスポンダに同調して復調及び誤り訂正を行い、各トランスポンダによつて中継された伝送チヤンネルのトランスポートストリームD25A〜D25Nを抽出して多重化部50に供給する。これらのトランスポートストリームD25A〜D25Nは、それぞれ複数の番組チヤンネルを多重化したものである。多重化部50は、トランスポートストリームD25A〜D25Nについて、それぞれを構成するTSパケツトに一旦分離した後、当該複数のTSパケツトのうち一つのCATVチヤンネルに割り当てる複数番組チヤンネルのTSパケツトを再多重化し、対応するCATVチヤンネルに配信する。
【0015】
この実施の形態の場合、M個のCATVチヤンネルが設けられており、各CATVチヤンネルに対して、N個のトランスポンダを介して得られる各番組チヤンネルが任意に組み合わされて配信される。このようにして多重化部50において再多重化された結果得られるトランスポートストリームD50A〜D50Mは、それぞれ対応するCATVチヤンネルに配信され、各CATVチヤンネルに設けられた変調部70A〜70Mに供給される。
【0016】
図2は多重化部50における再多重化処理すなわち衛星放送の各番組チヤンネルC1〜C9をCATVに再配信する際のチヤンネルの組み換えの例を示す。通信衛星が有するトランスポンダTr1によつて中継される伝送チヤンネルには番組チヤンネルC1、C2及びC3の3チヤンネルが多重化されている。同様にトランスポンダTr2によつて中継される伝送チヤンネルには番組チヤンネルC4、C5及びC6の3チヤンネルが多重化され、トランスポンダTr3によつて中継される伝送チヤンネルには番組チヤンネルC7、C8及びC9の3チヤンネルが多重化されている。
【0017】
受信配信装置10は、番組チヤンネルC1〜C9の計9チヤンネルのうち、任意のチヤンネルを選択し組み合わせることにより再多重化処理を行う。例えば、第1のCATVチヤンネルCh1には番組チヤンネルC2、C5及びC6を再多重化し、第2のCATVチヤンネルCh2には番組チヤンネルC3、C8及びC9を再多重化する。ここで、番組チヤンネルC1、C4及びC7はCATVチヤンネルに再多重化されず配信されない。このように、多重化部50は衛星放送に多重化されている番組チヤンネルのうち任意の番組チヤンネルを選択し、任意の組み合わせにより再多重化処理を行う。
【0018】
図1において、各CATVチヤンネルの変調部70A〜70MはトランスポートストリームD50A〜D50Mに対し64QAM(Quadrature Amplitude Moduration)方式による変調を行い、送信信号S70A〜S70Mとしてヘツドエンド部80に供給する。ヘツドエンド部80は、送信信号S70A〜S70Mを周波数多重処理し、これを送信信号S80としてCATVケーブル90に送出する。これにより送信信号S80は、CATV加入者が有するSTB(Set Top Box)100において復調処理、チヤンネル選択及び復号処理を受け、テレビジヨン受像器(図示せず)に送出され表示される。
【0019】
(2)受信配信装置の構成
図1との対応部分に同一符号を付して示す図3は全体として受信配信装置10を示し、通信衛星のトランスポンダの数に等しいN個のチユーナ部25A〜25Nを有する受信基板部20と、複数(この実施の形態の場合3個)のパケツト選択部30A〜30Cをそれぞれ有する複数のパケツト選択基板部35A〜35Kとが入力多重バスBUS1によつて接続されている。入力多重バスBUS1のチヤンネル数はチユーナ25A〜25Nの数に等しい。
【0020】
また、各パケツト選択基板部35A〜35Kはそれぞれ出力多重バスBUS2を介して変調基板部60に接続されている。出力多重バスBUS2のチヤンネル数はCATVのチヤンネル数(M個)に等しく、さらに変調基板部60にはCATVのチヤンネル数(M個)分の読出制御部65A〜65M及び変調部70A〜70Mが設けられている。
【0021】
受信基板部20の第1のチユーナ部25Aは、アンテナ5(図1)によつて受信した衛星放送信号S1を復調及び誤り訂正処理することにより、対応する第1のトランスポンダによつて中継されたトランスポートストリームD25Aを抽出し、これを入力多重バスBUS1の対応するチヤンネルに送出する。第1のチユーナ25AからトランスポートストリームD25Aを受けた入力多重バスBUS1の対応するチヤンネルは、これをすべてのパケツト選択基板部35A〜35Kのすべてのパケツト選択部30A〜30Cに供給する。
【0022】
また、これと同様にして、受信基板部20の第2のチユーナ部25Bは、アンテナ5(図1)によつて受信した衛星放送信号S1を復調及び誤り訂正処理することにより、対応する第2のトランスポンダによつて中継されたトランスポートストリームD25Bを抽出し、これを入力多重バスBUS1の対応するチヤンネルに送出する。第2のチユーナ25BからトランスポートストリームD25Bを受けた入力多重バスBUS1の対応するチヤンネルは、これをすべてのパケツト選択基板部35A〜35Kのすべてのパケツト選択部30A〜30Cに供給する。
【0023】
このようにして、N個の各チユーナ25A〜25Nにおいて抽出されたトランスポートストリームD25A〜D25Nは、それぞれ入力多重バスBUS1の対応するチヤンネルを介してすべてのパケツト選択基板部35A〜35Kのすべてのパケツト選択部30A〜30Cに供給される。
【0024】
ここで、各パケツト選択基板部35A〜35Kに設けられたパケツト選択部30A〜30Cの総数は、デイジタル多重衛星放送波(衛星放送信号S1)の各伝送チヤンネルに多重化されている複数の番組チヤンネルのうち、CATVチヤンネルに配信しようとする番組チヤンネルの数と一致するように予め設定されている。
【0025】
この実施の形態の場合、図2について上述したように、9個の番組チヤンネルS1〜S9のなかから6個の番組チヤンネルS2、S3、S5、S6、S8及びS9を選択し、これを2つのCATVチヤンネルCh1及びCh2に分けて配信するようになされている。従つて、パケツト選択部30A〜30Cの総数は、CATVチヤンネルに配信する6個の番組チヤンネルの数に対応して6個に設定されている。
【0026】
ここで、図4は第1のパケツト選択基板部35Aに設けられた第1のパケツト選択部30Aを示し、各チユーナ25A〜25N(図3)から供給されるトランスポートストリームD25A〜D25Nは、入力選択部40に入力される。この入力選択部40は、CATVチヤンネルに配信する複数の番組チヤンネルのうちの当該パケツト選択部30Aにおいて選択しようとする番組チヤンネルを含むトランスポートストリームD25Aを選択するようになされている。
【0027】
この場合、当該パケツト選択部30Aにおいて選択すべき番組チヤンネルは予めCPU部55(図3)において設定されており、CPU部55(図3)は当該パケツト選択部30Aにおいて選択すべき番組チヤンネルが多重化されている伝送チヤンネルのトランスポートストリームD25Aを選択情報D55Aによつて選択し、これにより選択されたトスランポートストリームD25Aを続くNIT(Network Information Table)/PAT(Program Association Table)/PMT(Program Map Table)バージヨン監視部31に供給する。
【0028】
ここでNIT、PAT及びPMTは、MPEG2方式により定義された階層構造のシステム情報であり、それぞれがトランスポートストリームの所定の位置に割り当てられている。NITは、階層構造を有するシステム情報の最上位に位置付けられており、通信衛星が有する各トランスポンダの周波数情報や、各番組チヤンネルのリスト及び当該各番組チヤンネルについてこれを中継するトランスポンダの情報が割り当てられている。PATは、各トランスポートストリームにおける、PMTのパケツト識別子PID(Packet Identifier)の値(すなわちPMTの位置)が割り当てられたテーブルである。因みに、PMTは、トランスポートストリームにおける各番組チヤンネルごとに設けられるものであり、各番組チヤンネルのTSパケツトに付せられているPIDの値(すなわち番組チヤンネルのTSパケツトの位置)のデータが割り当てられたテーブルである。
【0029】
従つて、例えばデイジタル多重衛星放送の受信システムにおいて、ユーザが所望の番組チヤンネルを選択する場合、当該受信システムは、まずNITを参照して所望の番組チヤンネルを中継するトランスポンダを判別するとともに当該トランスポンダの周波数にチユーニングする。これによりユーザが所望とする番組チヤンネルが多重化された伝送チヤンネルのトランスポートストリームが受信される。
【0030】
そして当該受信システムは、受信したトランスポートストリームに割り当てられているPATを参照し、これにより所望とする番組チヤンネルのPMTの位置(すなわちPMTのPID)を認識する。かくして受信システムはユーザが所望とする番組チヤンネルのPMTを参照することができ、これにより当該番組チヤンネルの各TSパケツトのPIDを認識し、複数の番組チヤンネルが多重化されたトランスポートストリームから、所望の番組チヤンネルを構成するTSパケツトのみを選択することができる。
【0031】
従つて、デイジタル多重衛星放送をCATVに再配信する衛星放送配信CATVシステム1において、図4に示すNIT/PAT/PMTバージヨン監視部31は、トランスポートストリームD25Aに割り当てられているNIT、PAT及びPMTを抽出し、これをNIT/PAT/PMTメモリ部35に格納する。これにより当該NIT/PAT/PMTメモリ部35を参照することにより、各番組チヤンネルのTSパケツトの位置を認識し得ることになる。
【0032】
ここでCPU部55(図3)は、各CATVチヤンネルに配信すべき番組チヤンネル及び当該番組チヤンネルを選択するパケツト選択部の対応を予め設定している。例えば第1のCATVチヤンネルに配信すべき第1の番組チヤンネルC2(図2)について、CPU部55(図3)は図4に示す第1の番組チヤンネルC2に対応したパケツト選択部30AのNIT/PAT/PMTメモリ部35から、第1のCATVチヤンネルに配信すべき番組チヤンネルのTSパケツトの位置(すなわち当該TSパケツトのPID)を読み出し、これをPID情報D37としてPID指定メモリ部37に格納する。
【0033】
これにより、パケツトフイルタ32は到来するトランスポートストリームD25Aの中から、PID情報D37によつて指定されたTSパケツトのみを取り出して続くFIFO(First In First
Out)33に送出する。かくして、当該FIFO33には、入力選択部40において選択されたトランスポートストリームD25Aのうち、第1のCATVチヤンネルに配信すべき番組チヤンネルのTSパケツトのみが供給される。
【0034】
因に、トランスポートストリームD25Aにおいては、NIT、PAT及びPMTとして常に同一の情報が繰り返し割り当てられているが、デイジタル多重衛星放送の放送内容に変化が生じた場合として、例えばトランスポンダと番組チヤンネルの組み合わせが変更された場合には当該NIT、PAT及びPMTの情報も更新される。ここで、NIT、PAT及びPMTはバージヨン情報を有しており、かかる放送内容の変化が生じた場合、バージヨン情報は同時に更新される。従つて、CPUインターフエース36はNIT、PAT及びPMTのバージヨン情報を監視することにより、当該NIT、PAT及びPMTの更新を検出することができる。
【0035】
従つてデイジタル多重衛星放送をCATVに再配信する衛星放送配信CATVシステム1において、図4に示すNIT/PAT/PMTバージヨン監視部31は、トランスポートストリームD25Aに割り当てられたNIT、PAT及びPMTを常に監視し、NIT、PAT及びPMTのバージヨンの更新を検出した場合、当該新たなNIT、PAT及びPMTをNIT/PAT/PMTデータD31としてNIT/PAT/PMTメモリ部35に更新記憶する。これによりNIT/PAT/PMTメモリ部35には常に最新のNIT、PAT及びPMTが記憶されることになる。
【0036】
CPUインターフエース36は、NIT/PAT/PMTメモリ部35を常に監視している。ここでNIT、PAT及びPMTのバージヨンの更新を検出すると、このことはデイジタル多重衛星放送の番組チヤンネルの割り当て等に変更が生じたことを表しており、当該CPUインターフエース36はCPU部55(図3)に対しバージヨン更新通知D36を送出する。CPU部55はバージヨン更新通知D36を受け取ると、NIT/PAT/PMTメモリ部35から最新のNIT/PAT/PMTデータD31を読み出し、当該NIT/PAT/PMTデータD31を基にCATVのチヤンネル構成に対応したCATV用のNIT/PAT/PMTデータD56(図3)を作成して出力多重バスBUS2(図3)に繰り返し送出する。
【0037】
このように、デイジタル多重衛星放送の番組チヤンネル構成に変化が生じた場合においても、常にCATVチヤンネルに対して予め決められた番組チヤンネルが配信されるようなCATV用のNIT/PAT/PMTデータD56(図3)が得られる。
【0038】
因みに、デイジタル多重衛星放送の番組チヤンネル構成に変化が生じた場合として、当該番組チヤンネルが多重化される伝送チヤンネルが変更された場合(すなわちトランスポンダが変更された場合)、CPUインターフエース36は当該新たな伝送チヤンネル(トランスポンダ)をNIT/PAT/PMTメモリ部35に格納された最新のNITから判別し、変更された新たなトランスポンダに対応して入力選択部40を切り換える。これにより、新たなトランスポンダからの衛星放送波を受信するチユーナ部25A〜25Nの出力(トランスポートストリーム)を入力選択部40において選択することができる。
【0039】
ここで、CPU部55(図3)は図4に示すパケツト選択基板部35Aのパケツト選択部30Aにおいて選択された番組チヤンネルの配信先であるCATVチヤンネルを記憶しており、これに応じて選択命令D55BをCPUインターフエース36を介して出力選択部39に送出する。
【0040】
この実施の形態の場合、パケツト選択基板部35Aのパケツト選択部30A(図4)において選択された番組チヤンネルC2(図2)は、第1のCATVチヤンネルに配信されるものとして設定されている。従つて、CPU部55(図3)は出力選択部39によつて配信対象が第1のCATVチヤンネルとなるような出力選択を行う。この結果、第1のCATVチヤンネルの読出制御部65A(図3)は、出力多重バスBUS2の対応するチヤンネルを介してパケツト選択基板部35Aの第1のパケツト選択部30Aに接続される。
【0041】
かくして、FIFO33は読出制御部65Aから出力多重バスBUS2を介して供給される読出命令D65Aに基づいて、当該FIFO33に書き込まれている選択TSパケツトD32Aを読み出し、PCR(Program Clock Reference)付加部34を介してバスBUSに送出する。
【0042】
ここで、PCRはMPEG2方式における時間基準情報であり、27[MHz] のシステムクロツクによりカウントされる、24時間を表現する42[Bit] のカウント値であり、トランスポートストリーム内の所定のTSパケツトに記録されている。MPEG2方式において、PCRはTSパケツトが形成された時点において送信装置により当該TSパケツトに記録され、受信装置では当該TSパケツトが到着した時点において当該受信装置のシステムクロツクを当該PCRの示す値にリセツトすることにより、送信装置のシステムクロツクと受信装置のシステムクロツクが同期するようになされている。
【0043】
本発明の衛星放送配信CATVシステム1においては、受信装置は図1に示すSTB100に相当する。FIFO33において、選択TSパケツトD32Aは当該FIFO33に書き込まれてから読み出されるまでに待機時間を生じるが、当該待機時間は一定ではなく、各パケツト選択部30A〜30C(図3)のFIFO33におけるTSパケツトD32A〜D32Mの占有量等に応じて変動する。この待機時間の変動により、選択TSパケツトD32Aが送信装置から送信されてからSTB100に到着するまでの時間の変動が生じる。この時間変動をジツタと呼び、かかるジツタが生じると、送信装置のシステムクロツクと受信装置のシステムクロツクがSTB100のシステムクロツクと同期し得なくなる。このため、選択TSパケツトデータD32Aが有するPCRを、当該選択TSパケツトD32AのFIFO33における待機時間に応じて修正する。
【0044】
すなわち、図4に示すPCR算出部38は常にFIFO33を監視し、選択TSパケツトD32Aが当該FIFO33に書き込まれてから読み出されるまでの待機時間を、待機時間情報D33として得る。そして、PCR算出部38はトランスポートストリームD25Aから得られる選択TSパケツトD32AのPCR値を待機時間情報D33に応じて修正し、修正PCR値D38としてPCR付加部34に送出する。PCR付加部34は、選択TSパケツトD32AのPCRを修正PCR値D38が示す値に修正して出力多重バスBUS2に送出する。
【0045】
かくしてデイジタル多重衛星放送に多重化された複数の番組チヤンネルのうち、第1の番組チヤンネルC2(図2)を選択するようになされたパケツト選択基板部35Aのパケツト選択部30A(図3、図4)は、当該番組チヤンネルC2が多重化された伝送チヤンネルを中継する通信衛星の第1のトランスポンダからのトランスポートストリームD25Aを選択的に入力し、当該番組チヤンネルS2をその配信先となる第1のCATVチヤンネルに接続された出力多重バスBUS2の対応チヤンネルに対して選択的に出力する。
【0046】
また、当該パケツト選択基板部35Aに設けられた他のパケツト選択部30B及び30Cと、他のパケツト選択基板部35Kに設けられたパケツト選択部30A〜30Cにおいても同様にして、それぞれ選択すべき番組チヤンネルを選択するとともに、当該選択した番組チヤンネルをその配信先となるCATVチヤンネルに接続された出力多重バスBUS2の対応チヤンネルに選択的に出力する。
【0047】
出力多重バスBUS2は、各CATVチヤンネルに対応して複数のチヤンネルを有し、例えば第1のCATVチヤンネルCh1(図2)に対応する出力多重バスBUS2のチヤンネルには、当該CATVチヤンネルに配信されるべき番組チヤンネルC2、C5及びC6(図2)を選択するように設定されたパケツト選択部からの選択TSパケツトが供給される。
【0048】
また、第2のCATVチヤンネルCh2(図2)に対応する出力多重バスBUS2のチヤンネルには、当該CATVチヤンネルに配信されるべき番組チヤンネルC3、C8及びC9(図2)を選択するように設定されたパケツト選択部からの選択TSパケツトが供給される。
【0049】
このようにして、出力多重バスBUS2の各チヤンネルには各伝送チヤンネルから分離された各CATVチヤンネルに配信すべき複数の番組チヤンネルの各TSパケツト(選択TSパケツト)が対応するCATVチヤンネルごとに割り当てられる。
【0050】
ここで図3において、変調基板部60はCATVチヤンネルに対応してM個の読出制御部65A〜65Mを有し、当該各読出制御部65A〜65Mは、それぞれ対応するパケツト選択基板部35A〜35Kの各パケツト選択部30A〜30Cに設けられたFIFO33(図4)を出力多重バスBUS2を介して常に監視している。そして、各読出制御部65A〜65Mは、FIFO33における選択TSパケツトの占有量を基に当該各FIFO33に対し所定の順序で読出命令D65A〜D65Mを送出し、順次FIFO33内の選択TSパケツトを出力多重バスBUS2に読み出してCATVチヤンネルごとに多重化する。
【0051】
これにより、通信衛星の第1のトランスポンダによつて中継された第1の伝送チヤンネルに多重化されている複数の番組チヤンネルのうち、第1のCATVチヤンネルに配信されるべき番組チヤンネルC2(図2)のTSパケツトは、第1のパケツト選択基板部35Aの第1のパケツト選択部30Aによつて選択され、第1のCATVチヤンネルの読出制御部65Aによつて当該第1のCATVチヤンネルに配信される。
【0052】
また、第2の伝送チヤンネルに多重化された複数の番組チヤンネルのうち、第1のCATVチヤンネルに配信されるべき番組チヤンネルC5(図2)のTSパケツトは、これに対応したパケツト選択部によつて選択され、第1のCATVチヤンネルの読出制御部65Aによつて当該第1のCATVチヤンネルに配信される。
【0053】
このようにして、各伝送チヤンネルに多重化された複数の番組チヤンネルのうち、第1のCATVチヤンネルに配信されるべき番組チヤンネルのTSパケツトは、パケツト基板部35A〜35Kのいずれかに設けられた対応するパケツト選択部によつて選択され、第1のCATVチヤンネルの読出制御部65Aによつて読み出され、CATV配信用として多重化される。
【0054】
また、第2〜第MのCATVチヤンネルにおいても同様にして、通信衛星の各トランスポンダに対応した伝送チヤンネルにそれぞれ多重化された複数の番組チヤンネルのうち、各CATVチヤンネルに配信すべき番組チヤンネルのTSパケツトを対応するパケツト選択部から読み出して多重化する。
【0055】
このとき読出制御部65Aは、CPU部55(図3)から繰り返し供給されているNIT/PAT/PMTデータD56に同期して読出命令D65A〜D65Mを送出することにより、各CATVチヤンネルに対応したトランスポートストリームD50A〜D50Mを形成するとともに、各トランスポートストリームD50A〜D50Mに対して対応するCATV用のNIT/PAT/PMTデータD56を付加することにより、各トランスポートストリームD50A〜D50MにCATVのチヤンネル構成に応じたNIT、PAT及びPMTが書き込まれる。
【0056】
このようにして、各CATVチヤンネルに配信されるべき番組チヤンネルの選択TSパケツトが対応するパケツト選択部から出力多重バスBUS2に送出され、当該出力多重バスBUS2においてCATVチヤンネルごとに多重化される。第1のCATVチヤンネルに配信されるべき番組チヤンネルの選択TSパケツトは、当該出力多重バスBUS2においてトランスポートストリームD50Aを形成し、読出制御部65Aを経由して第1のCATVチヤンネルの変調部70Aに供給される。変調部70AにおいてトランスポートストリームD50Aは64QAM変調を受け、送信信号S70Aとして図1に示すヘツドエンド部80に送出され、再多重化処理が完了する。
【0057】
また、他のCATVチヤンネルにおいても同様にして、対応するパケツト選択部から出力多重バスBUS2に送出された各CATVチヤンネルに配信されるべき選択TSパケツトは、それぞれ出力多重バスBUS2においてCATVチヤンネルごとに多重化されてトランスポートストリームD50B〜D50Mを形成し、読出制御部65B〜D65Mを経由して第2〜第MのCATVチヤンネルの変調部70B〜70Mにそれぞれ供給される。変調部70B〜70MにおいてトランスポートストリームD50B〜D50Mはそれぞれ64QAM変調を受け、送信信号S70B〜S70Mとして図1に示すヘツドエンド部80に送出され、再多重化処理が完了する。
【0058】
因みに図5に示すように、受信配信装置10の匡体15は複数の基板を収納するようになされており、受信基板部20、変調基板部60、CPU基板部56及びパケツト選択基板部35A〜35Kが収容されている。パケツト選択基板部35A〜35Kはそれぞれ所定数(この実施の形態の場合3個)のパケツト選択部30A〜30Cを有し、当該パケツト選択部の合計数がCATVチヤンネルに配信しようとする番組チヤンネルの総数と一致するようにパケツト選択基板部35A〜35Kの枚数が決定される。
【0059】
CPU基板部56にはPC(Personal Computer )90が接続されており、当該PC90を用いてCPU部55を制御することにより、再多重化処理におけるチヤンネルの組み合わせを変更するようになされている。
【0060】
(3)実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、受信配信装置10はデイジタル多重衛星放送に多重化された複数の番組チヤンネルのうち、CATVに配信する番組チヤンネルに対応した数のパケツト選択部30A〜30Cを有する。各パケツト選択部30A〜30Cの入力側には入力多重バスBUS1が設けられており、受信基板部20に設けられた複数のチユーナ25A〜25Nを介して受信される各伝送チヤンネルのトランスポートストリームは、入力多重バスBUS1を介してすべてのパケツト選択部30A〜30Cに入力され得る状態となつている。
【0061】
CPU部55には、パケツト選択部30A〜30Cにおいて選択すべき番組チヤンネルが設定されており、当該CPU部55が各パケツト選択部30A〜30Cの入力段に設けられた入力選択部40をそれぞれ切換制御することにより、各パケツト選択部30A〜30Cに対して、それぞれCATVに配信すべき番組チヤンネルを重複せずに割り当てる。
【0062】
このようにしてCATVに配信すべき各番組チヤンネルに対応付けされた各パケツト選択部30A〜30Cには、各入力選択部40を介してそれぞれ目的とする番組チヤンネルを多重化した伝送チヤンネルのトランスポートストリームが入力される。各パケツト選択部30A〜30Cは、入力されたトランスポートストリームから、目的とする番組チヤンネルのTSパケツトを選択し、これを対応するCATVチヤンネルに配信する。
【0063】
このように、CATVに配信すべき番組チヤンネルに対応付けられたパケツト選択部30A〜30Cにおいて対応する番組チヤンネルのTSパケツトのみを通過させる処理を行うことにより、当該パケツト選択部30A〜30Cの数はCATVに配信すべき番組チヤンネルの数に限定される。
【0064】
またこの場合、各パケツト選択部30A〜30Cの出力側に設けられた出力多重バスBUS2によつて、同一のCATVチヤンネルに配信すべき異なる番組チヤンネルが多重化されまとめられる。
【0065】
以上の構成によれば、異なるトランスポンダによつて中継された各伝送チヤンネルに多重化された複数の番組チヤンネルは、それぞれ配信されるべきCATVチヤンネルにまとめられることにより、異なるトランスポンダを介して中継された複数の番組チヤンネルを一つのCATVチヤンネルに配信することができる。
【0066】
また、パケツト選択部30A〜30Cの数は、CATVに配信する番組チヤンネルの数だけ用意すれば良く、一旦全番組チヤンネルのTSパケツトを抽出した後、必要な番組チヤンネルのみを選択する場合に比べて構成を簡易化し得る。
【0067】
さらに、パケツト選択部30A〜30Cを設けたパケツト選択基板部35A〜35Cを装脱自在としたことにより、CATVに配信する番組チヤンネルを増やす場合には、新たなパケツト基板部を装着し、これをCPU部55に登録することにより、容易に番組チヤンネル数を変更することができる。
【0068】
(4)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、受信配信装置10には衛星信号S1のみを供給するようにしたが、本発明においてはこれに限らず、受信配信装置に対してCATV独自の画像信号も供給するようにしても良い。すなわち、図1と同一部分に同一符号を付して示す図6において、2は全体として衛星放送配信CATVシステムを示し、番組供給部6A〜6Jより供給されるCATV独自の画像信号S6A〜S6Jは、符号化部7A〜7JにおいてMPEG2方式により圧縮符号化され、独自番組トランスポートストリームD7A〜D7Jとして多重化部に送出される。
【0069】
図3と同一部分に同一符号を付して示す図7において、11は全体として受信配信装置を示し、J個の同一構成でなる選択部21A〜21Jが入力多重バスBUS1に接続されている。その他の部分の構成は図3に示す受信配信装置10と同一である。
【0070】
多重化部51に送出された独自番組トランスポートストリームD7A〜D7Jは、選択部26に供給される。ここで選択部26には、CPU部55より選択信号D55Aが供給されており、当該選択部26は当該選択信号D55Aに基づき、トランスポートストリームD7A〜D7JをトランスポートストリームD26A〜D26Jのいずれかとして入力多重バスBUS1を介してパケツト選択基板部35A〜35Kに供給し、かくして受信配信装置11は衛星信号及びCATV独自の画像信号を配信し得る。
【0071】
因みに、図7において入力多重バスBUS1の入力側に設けられた選択部26は省略しても良く、この場合CATV独自のトランスポートストリームD7A〜D7Jを入力多重バスBUS1に直接入力すれば良い。
【0072】
また上述の実施の形態においては、チユーナ部25A〜25Nにおいて受信された各トランスポートストリームD25A〜D25Nを各パケツト選択部30A〜30Cに割り当てる割当手段として入力多重バスBUS1を用いる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、他の種々のスイツチ回路等を用いるようにしても良い。
【0073】
また上述の実施の形態においては、パケツト選択基板部35A〜35Kにそれぞれ3個のパケツト選択部30A〜30Cを設ける場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば4個のパケツト選択部を設ける等、パケツト選択部の数は種々の数を適用し得る。
【0074】
また上述の実施の形態においては、デイジタル多重放送波S1をCATVに再配信する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、地上波として他の放送システムに再配信する等、再配信の対象となる放送システムは種々のものを適用し得る。
【0075】
さらに上述の実施の形態においては、画像及び音声からなる番組を放送する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、中継対象としては例えばデータ通信等、種々のものを適用し得る。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明による衛星放送配信CATVシステムを示すブロツク図である。
【図2】チヤンネルの組み換えを示す略線図である。
【図3】本発明による受信配信装置を示すブロツク図である。
【図4】本発明によるパケツト選択部を示すブロツク図である。
【図5】本発明による受信配信装置を示す斜視図である。
【図6】他の実施の形態による衛星放送配信CATVシステムを示すブロツク図である。
【図7】他の実施の形態による受信配信装置を示すブロツク図である。
【図8】トランスポンダとCATVチヤンネルの関係を示す略線図である。
【符号の説明】
【0077】
1、2……衛星放送受信配信ケーブルシステム、10、11……受信配信装置、25A〜25N……チユーナ部、30A〜30C……パケツト選択部、35A〜35K……パケツト選択基板部、50、51……多重化部、60……変調基板、70A〜70M……変調部、80……ヘツドエンド部。
【技術分野】
【0001】
本発明は情報中継装置に関し、例えば複数チヤンネルの番組が多重化されてなるデイジタル衛星放送波を受信し、任意のチヤンネルを抽出した後、有線放送システムの所望のチヤンネルに配信する情報中継装置に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、映像及び音声等の情報量を減らす方法として、MPEG2(Moving Picture Experts Group Phase 2)と呼ばれる圧縮符号化方法がある。かかる圧縮符号化方法を用いて、映像及び音声の放送データを圧縮符号化し、地上波または衛星波を用いて番組を放送するデイジタル放送システムとして、DVB(Digital Video Broadcasting)方式が提案されている。この放送システムでは、MPEG2方式で圧縮符号化した放送データを所定ブロツク毎にパケツト化し、その結果得られるパケツト列を送信するようになされている(以下、パケツトをTS(Transport Stream)パケツトと呼び、当該TSパケツトの列からなるデータストリームをトランスポートストリームと呼ぶ)。またデイジタル放送システムでは、このようにパケツト化された複数の番組チヤンネルの放送データを多重化し、これにより一つの回線で複数番組チヤンネルを放送し得る。
【0003】
因みに、番組チヤンネルとは一つの放送サービスであり、複数の番組チヤンネルが多重化されたものを一つの伝送チヤンネルと呼び、当該一つの伝送チヤンネルを通信衛星の対応する一つのトランスポンダで中継する。通信衛星には複数のトランスポンダが設けられており、これにより複数の伝送チヤンネルの放送データが中継されて地上に送信される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、有線によつてテレビジヨン番組等の情報を配信するケーブルテレビジヨンシステム(以下これをCATV(Cable Television) と呼ぶ)においては、通信衛星を介して配信されるデイジタル多重衛星放送波を受信し、これをケーブルテレビジヨン番組放送として再配信する中継装置が考えられている。
【0005】
デイジタル多重衛星放送波を受信しCATVに配信する一つの方法として、通信衛星の一つのトランスポンダで中継された信号を復調してトランスポートストリームを生成した後、当該トランスポートストリームにCATVに応じた変調を行い、これを一つのCATVチヤンネルに送出する方法が考えられる。この方法の場合、図8に示すように、所定のトランスポンダによつて中継された伝送チヤンネルに含まれるすべての番組チヤンネルは、一つのCATVチヤンネルに配信されることになる。例えば、衛星放送のトランスポンダTr1とCATVのCATVチヤンネルCh1が対応している場合、CATVチヤンネルCh1に多重化される番組チヤンネルは、トランスポンダTr1に中継されて配信される伝送チヤンネルに多重化されている番組チヤンネルC1、C2及びC3となる。
【0006】
ところが、かかる方法によつてデイジタル多重衛星放送をCATVに再配信する場合、一つのCATVチヤンネルに対して一つのトランスポンダで中継される伝送チヤンネルが配信されることになり、当該CATVチヤンネルに対して他のトランスポンダで中継される番組チヤンネルを選択配信することが困難になり、複数の伝送チヤンネルの中から所望の番組チヤンネルを一つのCATVチヤンネルに配信し得ず、使い勝手が悪い問題があつた。
【0007】
本発明は以上の点を考慮してなれさたもので、簡易な構成によつて所望の放送番組を選択し配信し得る情報中継装置を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる課題を解決するため本発明においては、放送波から所定のトンスポンダによつて中継されたデータストリームを抽出し、当該抽出されたデータストリームを所定のパケツト抽出手段に割り当て、当該パケツト抽出手段においてデータストリームの中から任意のパケツトを指定するとともにこれを取り出し、当該取り出されたパケツトを所定の放送システムの所定のチヤンネルに送出することにより、放送波に多重化された複数の放送のなかから所望のチヤンネルを取り出して所定の放送システムの所望のチヤンネルに送出することができる。
【0009】
また、所定の放送システムに配信する放送番組ごとに一つのパケツト抽出手段を対応付けることにより、当該パケツト抽出手段の数を配信すべき放送の数に限定することができ、この分、情報中継装置の構成を簡単にすることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数の放送を多重化してなる放送波を受信し、所定の放送システムの対応するチヤンネルに配信する情報中継装置において、放送波から所定のトンスポンダによつて中継されたデータストリームを抽出し、当該抽出されたデータストリームを所定のパケツト抽出手段に割り当て、当該パケツト抽出手段においてデータストリームの中から任意のパケツトを指定するとともにこれを取り出し、当該取り出されたパケツトを所定の放送システムの所定のチヤンネルに送出することにより、放送波に多重化された複数の放送のなかから所望のチヤンネルを取り出して所定の放送システムの所望のチヤンネルに送出することができる。
【0011】
また、所定の放送システムに配信する放送番組ごとに一つのパケツト抽出手段を対応付けることにより、当該パケツト抽出手段の数を配信すべき放送の数に限定することができ、この分、情報中継装置の構成を簡単にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0013】
(1)衛星放送配信CATVシステム
図1において、1は全体として衛星放送配信CATVシステムを示し、通信衛星(図示せず)によつて中継された衛星放送信号S1をアンテナ5において受信し、情報中継装置としての受信配信装置10に供給する。受信配信装置10において、衛星放送信号S1はN個の同一構成でなるチユーナ部25A〜25Nに供給される。ここで、チユーナ部25A〜25Nの個数Nは、通信衛星が有するトランスポンダの数と同一である。
【0014】
チユーナ部25A〜25Nは、衛星放送信号S1のそれぞれ対応するトランスポンダに同調して復調及び誤り訂正を行い、各トランスポンダによつて中継された伝送チヤンネルのトランスポートストリームD25A〜D25Nを抽出して多重化部50に供給する。これらのトランスポートストリームD25A〜D25Nは、それぞれ複数の番組チヤンネルを多重化したものである。多重化部50は、トランスポートストリームD25A〜D25Nについて、それぞれを構成するTSパケツトに一旦分離した後、当該複数のTSパケツトのうち一つのCATVチヤンネルに割り当てる複数番組チヤンネルのTSパケツトを再多重化し、対応するCATVチヤンネルに配信する。
【0015】
この実施の形態の場合、M個のCATVチヤンネルが設けられており、各CATVチヤンネルに対して、N個のトランスポンダを介して得られる各番組チヤンネルが任意に組み合わされて配信される。このようにして多重化部50において再多重化された結果得られるトランスポートストリームD50A〜D50Mは、それぞれ対応するCATVチヤンネルに配信され、各CATVチヤンネルに設けられた変調部70A〜70Mに供給される。
【0016】
図2は多重化部50における再多重化処理すなわち衛星放送の各番組チヤンネルC1〜C9をCATVに再配信する際のチヤンネルの組み換えの例を示す。通信衛星が有するトランスポンダTr1によつて中継される伝送チヤンネルには番組チヤンネルC1、C2及びC3の3チヤンネルが多重化されている。同様にトランスポンダTr2によつて中継される伝送チヤンネルには番組チヤンネルC4、C5及びC6の3チヤンネルが多重化され、トランスポンダTr3によつて中継される伝送チヤンネルには番組チヤンネルC7、C8及びC9の3チヤンネルが多重化されている。
【0017】
受信配信装置10は、番組チヤンネルC1〜C9の計9チヤンネルのうち、任意のチヤンネルを選択し組み合わせることにより再多重化処理を行う。例えば、第1のCATVチヤンネルCh1には番組チヤンネルC2、C5及びC6を再多重化し、第2のCATVチヤンネルCh2には番組チヤンネルC3、C8及びC9を再多重化する。ここで、番組チヤンネルC1、C4及びC7はCATVチヤンネルに再多重化されず配信されない。このように、多重化部50は衛星放送に多重化されている番組チヤンネルのうち任意の番組チヤンネルを選択し、任意の組み合わせにより再多重化処理を行う。
【0018】
図1において、各CATVチヤンネルの変調部70A〜70MはトランスポートストリームD50A〜D50Mに対し64QAM(Quadrature Amplitude Moduration)方式による変調を行い、送信信号S70A〜S70Mとしてヘツドエンド部80に供給する。ヘツドエンド部80は、送信信号S70A〜S70Mを周波数多重処理し、これを送信信号S80としてCATVケーブル90に送出する。これにより送信信号S80は、CATV加入者が有するSTB(Set Top Box)100において復調処理、チヤンネル選択及び復号処理を受け、テレビジヨン受像器(図示せず)に送出され表示される。
【0019】
(2)受信配信装置の構成
図1との対応部分に同一符号を付して示す図3は全体として受信配信装置10を示し、通信衛星のトランスポンダの数に等しいN個のチユーナ部25A〜25Nを有する受信基板部20と、複数(この実施の形態の場合3個)のパケツト選択部30A〜30Cをそれぞれ有する複数のパケツト選択基板部35A〜35Kとが入力多重バスBUS1によつて接続されている。入力多重バスBUS1のチヤンネル数はチユーナ25A〜25Nの数に等しい。
【0020】
また、各パケツト選択基板部35A〜35Kはそれぞれ出力多重バスBUS2を介して変調基板部60に接続されている。出力多重バスBUS2のチヤンネル数はCATVのチヤンネル数(M個)に等しく、さらに変調基板部60にはCATVのチヤンネル数(M個)分の読出制御部65A〜65M及び変調部70A〜70Mが設けられている。
【0021】
受信基板部20の第1のチユーナ部25Aは、アンテナ5(図1)によつて受信した衛星放送信号S1を復調及び誤り訂正処理することにより、対応する第1のトランスポンダによつて中継されたトランスポートストリームD25Aを抽出し、これを入力多重バスBUS1の対応するチヤンネルに送出する。第1のチユーナ25AからトランスポートストリームD25Aを受けた入力多重バスBUS1の対応するチヤンネルは、これをすべてのパケツト選択基板部35A〜35Kのすべてのパケツト選択部30A〜30Cに供給する。
【0022】
また、これと同様にして、受信基板部20の第2のチユーナ部25Bは、アンテナ5(図1)によつて受信した衛星放送信号S1を復調及び誤り訂正処理することにより、対応する第2のトランスポンダによつて中継されたトランスポートストリームD25Bを抽出し、これを入力多重バスBUS1の対応するチヤンネルに送出する。第2のチユーナ25BからトランスポートストリームD25Bを受けた入力多重バスBUS1の対応するチヤンネルは、これをすべてのパケツト選択基板部35A〜35Kのすべてのパケツト選択部30A〜30Cに供給する。
【0023】
このようにして、N個の各チユーナ25A〜25Nにおいて抽出されたトランスポートストリームD25A〜D25Nは、それぞれ入力多重バスBUS1の対応するチヤンネルを介してすべてのパケツト選択基板部35A〜35Kのすべてのパケツト選択部30A〜30Cに供給される。
【0024】
ここで、各パケツト選択基板部35A〜35Kに設けられたパケツト選択部30A〜30Cの総数は、デイジタル多重衛星放送波(衛星放送信号S1)の各伝送チヤンネルに多重化されている複数の番組チヤンネルのうち、CATVチヤンネルに配信しようとする番組チヤンネルの数と一致するように予め設定されている。
【0025】
この実施の形態の場合、図2について上述したように、9個の番組チヤンネルS1〜S9のなかから6個の番組チヤンネルS2、S3、S5、S6、S8及びS9を選択し、これを2つのCATVチヤンネルCh1及びCh2に分けて配信するようになされている。従つて、パケツト選択部30A〜30Cの総数は、CATVチヤンネルに配信する6個の番組チヤンネルの数に対応して6個に設定されている。
【0026】
ここで、図4は第1のパケツト選択基板部35Aに設けられた第1のパケツト選択部30Aを示し、各チユーナ25A〜25N(図3)から供給されるトランスポートストリームD25A〜D25Nは、入力選択部40に入力される。この入力選択部40は、CATVチヤンネルに配信する複数の番組チヤンネルのうちの当該パケツト選択部30Aにおいて選択しようとする番組チヤンネルを含むトランスポートストリームD25Aを選択するようになされている。
【0027】
この場合、当該パケツト選択部30Aにおいて選択すべき番組チヤンネルは予めCPU部55(図3)において設定されており、CPU部55(図3)は当該パケツト選択部30Aにおいて選択すべき番組チヤンネルが多重化されている伝送チヤンネルのトランスポートストリームD25Aを選択情報D55Aによつて選択し、これにより選択されたトスランポートストリームD25Aを続くNIT(Network Information Table)/PAT(Program Association Table)/PMT(Program Map Table)バージヨン監視部31に供給する。
【0028】
ここでNIT、PAT及びPMTは、MPEG2方式により定義された階層構造のシステム情報であり、それぞれがトランスポートストリームの所定の位置に割り当てられている。NITは、階層構造を有するシステム情報の最上位に位置付けられており、通信衛星が有する各トランスポンダの周波数情報や、各番組チヤンネルのリスト及び当該各番組チヤンネルについてこれを中継するトランスポンダの情報が割り当てられている。PATは、各トランスポートストリームにおける、PMTのパケツト識別子PID(Packet Identifier)の値(すなわちPMTの位置)が割り当てられたテーブルである。因みに、PMTは、トランスポートストリームにおける各番組チヤンネルごとに設けられるものであり、各番組チヤンネルのTSパケツトに付せられているPIDの値(すなわち番組チヤンネルのTSパケツトの位置)のデータが割り当てられたテーブルである。
【0029】
従つて、例えばデイジタル多重衛星放送の受信システムにおいて、ユーザが所望の番組チヤンネルを選択する場合、当該受信システムは、まずNITを参照して所望の番組チヤンネルを中継するトランスポンダを判別するとともに当該トランスポンダの周波数にチユーニングする。これによりユーザが所望とする番組チヤンネルが多重化された伝送チヤンネルのトランスポートストリームが受信される。
【0030】
そして当該受信システムは、受信したトランスポートストリームに割り当てられているPATを参照し、これにより所望とする番組チヤンネルのPMTの位置(すなわちPMTのPID)を認識する。かくして受信システムはユーザが所望とする番組チヤンネルのPMTを参照することができ、これにより当該番組チヤンネルの各TSパケツトのPIDを認識し、複数の番組チヤンネルが多重化されたトランスポートストリームから、所望の番組チヤンネルを構成するTSパケツトのみを選択することができる。
【0031】
従つて、デイジタル多重衛星放送をCATVに再配信する衛星放送配信CATVシステム1において、図4に示すNIT/PAT/PMTバージヨン監視部31は、トランスポートストリームD25Aに割り当てられているNIT、PAT及びPMTを抽出し、これをNIT/PAT/PMTメモリ部35に格納する。これにより当該NIT/PAT/PMTメモリ部35を参照することにより、各番組チヤンネルのTSパケツトの位置を認識し得ることになる。
【0032】
ここでCPU部55(図3)は、各CATVチヤンネルに配信すべき番組チヤンネル及び当該番組チヤンネルを選択するパケツト選択部の対応を予め設定している。例えば第1のCATVチヤンネルに配信すべき第1の番組チヤンネルC2(図2)について、CPU部55(図3)は図4に示す第1の番組チヤンネルC2に対応したパケツト選択部30AのNIT/PAT/PMTメモリ部35から、第1のCATVチヤンネルに配信すべき番組チヤンネルのTSパケツトの位置(すなわち当該TSパケツトのPID)を読み出し、これをPID情報D37としてPID指定メモリ部37に格納する。
【0033】
これにより、パケツトフイルタ32は到来するトランスポートストリームD25Aの中から、PID情報D37によつて指定されたTSパケツトのみを取り出して続くFIFO(First In First
Out)33に送出する。かくして、当該FIFO33には、入力選択部40において選択されたトランスポートストリームD25Aのうち、第1のCATVチヤンネルに配信すべき番組チヤンネルのTSパケツトのみが供給される。
【0034】
因に、トランスポートストリームD25Aにおいては、NIT、PAT及びPMTとして常に同一の情報が繰り返し割り当てられているが、デイジタル多重衛星放送の放送内容に変化が生じた場合として、例えばトランスポンダと番組チヤンネルの組み合わせが変更された場合には当該NIT、PAT及びPMTの情報も更新される。ここで、NIT、PAT及びPMTはバージヨン情報を有しており、かかる放送内容の変化が生じた場合、バージヨン情報は同時に更新される。従つて、CPUインターフエース36はNIT、PAT及びPMTのバージヨン情報を監視することにより、当該NIT、PAT及びPMTの更新を検出することができる。
【0035】
従つてデイジタル多重衛星放送をCATVに再配信する衛星放送配信CATVシステム1において、図4に示すNIT/PAT/PMTバージヨン監視部31は、トランスポートストリームD25Aに割り当てられたNIT、PAT及びPMTを常に監視し、NIT、PAT及びPMTのバージヨンの更新を検出した場合、当該新たなNIT、PAT及びPMTをNIT/PAT/PMTデータD31としてNIT/PAT/PMTメモリ部35に更新記憶する。これによりNIT/PAT/PMTメモリ部35には常に最新のNIT、PAT及びPMTが記憶されることになる。
【0036】
CPUインターフエース36は、NIT/PAT/PMTメモリ部35を常に監視している。ここでNIT、PAT及びPMTのバージヨンの更新を検出すると、このことはデイジタル多重衛星放送の番組チヤンネルの割り当て等に変更が生じたことを表しており、当該CPUインターフエース36はCPU部55(図3)に対しバージヨン更新通知D36を送出する。CPU部55はバージヨン更新通知D36を受け取ると、NIT/PAT/PMTメモリ部35から最新のNIT/PAT/PMTデータD31を読み出し、当該NIT/PAT/PMTデータD31を基にCATVのチヤンネル構成に対応したCATV用のNIT/PAT/PMTデータD56(図3)を作成して出力多重バスBUS2(図3)に繰り返し送出する。
【0037】
このように、デイジタル多重衛星放送の番組チヤンネル構成に変化が生じた場合においても、常にCATVチヤンネルに対して予め決められた番組チヤンネルが配信されるようなCATV用のNIT/PAT/PMTデータD56(図3)が得られる。
【0038】
因みに、デイジタル多重衛星放送の番組チヤンネル構成に変化が生じた場合として、当該番組チヤンネルが多重化される伝送チヤンネルが変更された場合(すなわちトランスポンダが変更された場合)、CPUインターフエース36は当該新たな伝送チヤンネル(トランスポンダ)をNIT/PAT/PMTメモリ部35に格納された最新のNITから判別し、変更された新たなトランスポンダに対応して入力選択部40を切り換える。これにより、新たなトランスポンダからの衛星放送波を受信するチユーナ部25A〜25Nの出力(トランスポートストリーム)を入力選択部40において選択することができる。
【0039】
ここで、CPU部55(図3)は図4に示すパケツト選択基板部35Aのパケツト選択部30Aにおいて選択された番組チヤンネルの配信先であるCATVチヤンネルを記憶しており、これに応じて選択命令D55BをCPUインターフエース36を介して出力選択部39に送出する。
【0040】
この実施の形態の場合、パケツト選択基板部35Aのパケツト選択部30A(図4)において選択された番組チヤンネルC2(図2)は、第1のCATVチヤンネルに配信されるものとして設定されている。従つて、CPU部55(図3)は出力選択部39によつて配信対象が第1のCATVチヤンネルとなるような出力選択を行う。この結果、第1のCATVチヤンネルの読出制御部65A(図3)は、出力多重バスBUS2の対応するチヤンネルを介してパケツト選択基板部35Aの第1のパケツト選択部30Aに接続される。
【0041】
かくして、FIFO33は読出制御部65Aから出力多重バスBUS2を介して供給される読出命令D65Aに基づいて、当該FIFO33に書き込まれている選択TSパケツトD32Aを読み出し、PCR(Program Clock Reference)付加部34を介してバスBUSに送出する。
【0042】
ここで、PCRはMPEG2方式における時間基準情報であり、27[MHz] のシステムクロツクによりカウントされる、24時間を表現する42[Bit] のカウント値であり、トランスポートストリーム内の所定のTSパケツトに記録されている。MPEG2方式において、PCRはTSパケツトが形成された時点において送信装置により当該TSパケツトに記録され、受信装置では当該TSパケツトが到着した時点において当該受信装置のシステムクロツクを当該PCRの示す値にリセツトすることにより、送信装置のシステムクロツクと受信装置のシステムクロツクが同期するようになされている。
【0043】
本発明の衛星放送配信CATVシステム1においては、受信装置は図1に示すSTB100に相当する。FIFO33において、選択TSパケツトD32Aは当該FIFO33に書き込まれてから読み出されるまでに待機時間を生じるが、当該待機時間は一定ではなく、各パケツト選択部30A〜30C(図3)のFIFO33におけるTSパケツトD32A〜D32Mの占有量等に応じて変動する。この待機時間の変動により、選択TSパケツトD32Aが送信装置から送信されてからSTB100に到着するまでの時間の変動が生じる。この時間変動をジツタと呼び、かかるジツタが生じると、送信装置のシステムクロツクと受信装置のシステムクロツクがSTB100のシステムクロツクと同期し得なくなる。このため、選択TSパケツトデータD32Aが有するPCRを、当該選択TSパケツトD32AのFIFO33における待機時間に応じて修正する。
【0044】
すなわち、図4に示すPCR算出部38は常にFIFO33を監視し、選択TSパケツトD32Aが当該FIFO33に書き込まれてから読み出されるまでの待機時間を、待機時間情報D33として得る。そして、PCR算出部38はトランスポートストリームD25Aから得られる選択TSパケツトD32AのPCR値を待機時間情報D33に応じて修正し、修正PCR値D38としてPCR付加部34に送出する。PCR付加部34は、選択TSパケツトD32AのPCRを修正PCR値D38が示す値に修正して出力多重バスBUS2に送出する。
【0045】
かくしてデイジタル多重衛星放送に多重化された複数の番組チヤンネルのうち、第1の番組チヤンネルC2(図2)を選択するようになされたパケツト選択基板部35Aのパケツト選択部30A(図3、図4)は、当該番組チヤンネルC2が多重化された伝送チヤンネルを中継する通信衛星の第1のトランスポンダからのトランスポートストリームD25Aを選択的に入力し、当該番組チヤンネルS2をその配信先となる第1のCATVチヤンネルに接続された出力多重バスBUS2の対応チヤンネルに対して選択的に出力する。
【0046】
また、当該パケツト選択基板部35Aに設けられた他のパケツト選択部30B及び30Cと、他のパケツト選択基板部35Kに設けられたパケツト選択部30A〜30Cにおいても同様にして、それぞれ選択すべき番組チヤンネルを選択するとともに、当該選択した番組チヤンネルをその配信先となるCATVチヤンネルに接続された出力多重バスBUS2の対応チヤンネルに選択的に出力する。
【0047】
出力多重バスBUS2は、各CATVチヤンネルに対応して複数のチヤンネルを有し、例えば第1のCATVチヤンネルCh1(図2)に対応する出力多重バスBUS2のチヤンネルには、当該CATVチヤンネルに配信されるべき番組チヤンネルC2、C5及びC6(図2)を選択するように設定されたパケツト選択部からの選択TSパケツトが供給される。
【0048】
また、第2のCATVチヤンネルCh2(図2)に対応する出力多重バスBUS2のチヤンネルには、当該CATVチヤンネルに配信されるべき番組チヤンネルC3、C8及びC9(図2)を選択するように設定されたパケツト選択部からの選択TSパケツトが供給される。
【0049】
このようにして、出力多重バスBUS2の各チヤンネルには各伝送チヤンネルから分離された各CATVチヤンネルに配信すべき複数の番組チヤンネルの各TSパケツト(選択TSパケツト)が対応するCATVチヤンネルごとに割り当てられる。
【0050】
ここで図3において、変調基板部60はCATVチヤンネルに対応してM個の読出制御部65A〜65Mを有し、当該各読出制御部65A〜65Mは、それぞれ対応するパケツト選択基板部35A〜35Kの各パケツト選択部30A〜30Cに設けられたFIFO33(図4)を出力多重バスBUS2を介して常に監視している。そして、各読出制御部65A〜65Mは、FIFO33における選択TSパケツトの占有量を基に当該各FIFO33に対し所定の順序で読出命令D65A〜D65Mを送出し、順次FIFO33内の選択TSパケツトを出力多重バスBUS2に読み出してCATVチヤンネルごとに多重化する。
【0051】
これにより、通信衛星の第1のトランスポンダによつて中継された第1の伝送チヤンネルに多重化されている複数の番組チヤンネルのうち、第1のCATVチヤンネルに配信されるべき番組チヤンネルC2(図2)のTSパケツトは、第1のパケツト選択基板部35Aの第1のパケツト選択部30Aによつて選択され、第1のCATVチヤンネルの読出制御部65Aによつて当該第1のCATVチヤンネルに配信される。
【0052】
また、第2の伝送チヤンネルに多重化された複数の番組チヤンネルのうち、第1のCATVチヤンネルに配信されるべき番組チヤンネルC5(図2)のTSパケツトは、これに対応したパケツト選択部によつて選択され、第1のCATVチヤンネルの読出制御部65Aによつて当該第1のCATVチヤンネルに配信される。
【0053】
このようにして、各伝送チヤンネルに多重化された複数の番組チヤンネルのうち、第1のCATVチヤンネルに配信されるべき番組チヤンネルのTSパケツトは、パケツト基板部35A〜35Kのいずれかに設けられた対応するパケツト選択部によつて選択され、第1のCATVチヤンネルの読出制御部65Aによつて読み出され、CATV配信用として多重化される。
【0054】
また、第2〜第MのCATVチヤンネルにおいても同様にして、通信衛星の各トランスポンダに対応した伝送チヤンネルにそれぞれ多重化された複数の番組チヤンネルのうち、各CATVチヤンネルに配信すべき番組チヤンネルのTSパケツトを対応するパケツト選択部から読み出して多重化する。
【0055】
このとき読出制御部65Aは、CPU部55(図3)から繰り返し供給されているNIT/PAT/PMTデータD56に同期して読出命令D65A〜D65Mを送出することにより、各CATVチヤンネルに対応したトランスポートストリームD50A〜D50Mを形成するとともに、各トランスポートストリームD50A〜D50Mに対して対応するCATV用のNIT/PAT/PMTデータD56を付加することにより、各トランスポートストリームD50A〜D50MにCATVのチヤンネル構成に応じたNIT、PAT及びPMTが書き込まれる。
【0056】
このようにして、各CATVチヤンネルに配信されるべき番組チヤンネルの選択TSパケツトが対応するパケツト選択部から出力多重バスBUS2に送出され、当該出力多重バスBUS2においてCATVチヤンネルごとに多重化される。第1のCATVチヤンネルに配信されるべき番組チヤンネルの選択TSパケツトは、当該出力多重バスBUS2においてトランスポートストリームD50Aを形成し、読出制御部65Aを経由して第1のCATVチヤンネルの変調部70Aに供給される。変調部70AにおいてトランスポートストリームD50Aは64QAM変調を受け、送信信号S70Aとして図1に示すヘツドエンド部80に送出され、再多重化処理が完了する。
【0057】
また、他のCATVチヤンネルにおいても同様にして、対応するパケツト選択部から出力多重バスBUS2に送出された各CATVチヤンネルに配信されるべき選択TSパケツトは、それぞれ出力多重バスBUS2においてCATVチヤンネルごとに多重化されてトランスポートストリームD50B〜D50Mを形成し、読出制御部65B〜D65Mを経由して第2〜第MのCATVチヤンネルの変調部70B〜70Mにそれぞれ供給される。変調部70B〜70MにおいてトランスポートストリームD50B〜D50Mはそれぞれ64QAM変調を受け、送信信号S70B〜S70Mとして図1に示すヘツドエンド部80に送出され、再多重化処理が完了する。
【0058】
因みに図5に示すように、受信配信装置10の匡体15は複数の基板を収納するようになされており、受信基板部20、変調基板部60、CPU基板部56及びパケツト選択基板部35A〜35Kが収容されている。パケツト選択基板部35A〜35Kはそれぞれ所定数(この実施の形態の場合3個)のパケツト選択部30A〜30Cを有し、当該パケツト選択部の合計数がCATVチヤンネルに配信しようとする番組チヤンネルの総数と一致するようにパケツト選択基板部35A〜35Kの枚数が決定される。
【0059】
CPU基板部56にはPC(Personal Computer )90が接続されており、当該PC90を用いてCPU部55を制御することにより、再多重化処理におけるチヤンネルの組み合わせを変更するようになされている。
【0060】
(3)実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、受信配信装置10はデイジタル多重衛星放送に多重化された複数の番組チヤンネルのうち、CATVに配信する番組チヤンネルに対応した数のパケツト選択部30A〜30Cを有する。各パケツト選択部30A〜30Cの入力側には入力多重バスBUS1が設けられており、受信基板部20に設けられた複数のチユーナ25A〜25Nを介して受信される各伝送チヤンネルのトランスポートストリームは、入力多重バスBUS1を介してすべてのパケツト選択部30A〜30Cに入力され得る状態となつている。
【0061】
CPU部55には、パケツト選択部30A〜30Cにおいて選択すべき番組チヤンネルが設定されており、当該CPU部55が各パケツト選択部30A〜30Cの入力段に設けられた入力選択部40をそれぞれ切換制御することにより、各パケツト選択部30A〜30Cに対して、それぞれCATVに配信すべき番組チヤンネルを重複せずに割り当てる。
【0062】
このようにしてCATVに配信すべき各番組チヤンネルに対応付けされた各パケツト選択部30A〜30Cには、各入力選択部40を介してそれぞれ目的とする番組チヤンネルを多重化した伝送チヤンネルのトランスポートストリームが入力される。各パケツト選択部30A〜30Cは、入力されたトランスポートストリームから、目的とする番組チヤンネルのTSパケツトを選択し、これを対応するCATVチヤンネルに配信する。
【0063】
このように、CATVに配信すべき番組チヤンネルに対応付けられたパケツト選択部30A〜30Cにおいて対応する番組チヤンネルのTSパケツトのみを通過させる処理を行うことにより、当該パケツト選択部30A〜30Cの数はCATVに配信すべき番組チヤンネルの数に限定される。
【0064】
またこの場合、各パケツト選択部30A〜30Cの出力側に設けられた出力多重バスBUS2によつて、同一のCATVチヤンネルに配信すべき異なる番組チヤンネルが多重化されまとめられる。
【0065】
以上の構成によれば、異なるトランスポンダによつて中継された各伝送チヤンネルに多重化された複数の番組チヤンネルは、それぞれ配信されるべきCATVチヤンネルにまとめられることにより、異なるトランスポンダを介して中継された複数の番組チヤンネルを一つのCATVチヤンネルに配信することができる。
【0066】
また、パケツト選択部30A〜30Cの数は、CATVに配信する番組チヤンネルの数だけ用意すれば良く、一旦全番組チヤンネルのTSパケツトを抽出した後、必要な番組チヤンネルのみを選択する場合に比べて構成を簡易化し得る。
【0067】
さらに、パケツト選択部30A〜30Cを設けたパケツト選択基板部35A〜35Cを装脱自在としたことにより、CATVに配信する番組チヤンネルを増やす場合には、新たなパケツト基板部を装着し、これをCPU部55に登録することにより、容易に番組チヤンネル数を変更することができる。
【0068】
(4)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、受信配信装置10には衛星信号S1のみを供給するようにしたが、本発明においてはこれに限らず、受信配信装置に対してCATV独自の画像信号も供給するようにしても良い。すなわち、図1と同一部分に同一符号を付して示す図6において、2は全体として衛星放送配信CATVシステムを示し、番組供給部6A〜6Jより供給されるCATV独自の画像信号S6A〜S6Jは、符号化部7A〜7JにおいてMPEG2方式により圧縮符号化され、独自番組トランスポートストリームD7A〜D7Jとして多重化部に送出される。
【0069】
図3と同一部分に同一符号を付して示す図7において、11は全体として受信配信装置を示し、J個の同一構成でなる選択部21A〜21Jが入力多重バスBUS1に接続されている。その他の部分の構成は図3に示す受信配信装置10と同一である。
【0070】
多重化部51に送出された独自番組トランスポートストリームD7A〜D7Jは、選択部26に供給される。ここで選択部26には、CPU部55より選択信号D55Aが供給されており、当該選択部26は当該選択信号D55Aに基づき、トランスポートストリームD7A〜D7JをトランスポートストリームD26A〜D26Jのいずれかとして入力多重バスBUS1を介してパケツト選択基板部35A〜35Kに供給し、かくして受信配信装置11は衛星信号及びCATV独自の画像信号を配信し得る。
【0071】
因みに、図7において入力多重バスBUS1の入力側に設けられた選択部26は省略しても良く、この場合CATV独自のトランスポートストリームD7A〜D7Jを入力多重バスBUS1に直接入力すれば良い。
【0072】
また上述の実施の形態においては、チユーナ部25A〜25Nにおいて受信された各トランスポートストリームD25A〜D25Nを各パケツト選択部30A〜30Cに割り当てる割当手段として入力多重バスBUS1を用いる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、他の種々のスイツチ回路等を用いるようにしても良い。
【0073】
また上述の実施の形態においては、パケツト選択基板部35A〜35Kにそれぞれ3個のパケツト選択部30A〜30Cを設ける場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば4個のパケツト選択部を設ける等、パケツト選択部の数は種々の数を適用し得る。
【0074】
また上述の実施の形態においては、デイジタル多重放送波S1をCATVに再配信する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、地上波として他の放送システムに再配信する等、再配信の対象となる放送システムは種々のものを適用し得る。
【0075】
さらに上述の実施の形態においては、画像及び音声からなる番組を放送する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、中継対象としては例えばデータ通信等、種々のものを適用し得る。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明による衛星放送配信CATVシステムを示すブロツク図である。
【図2】チヤンネルの組み換えを示す略線図である。
【図3】本発明による受信配信装置を示すブロツク図である。
【図4】本発明によるパケツト選択部を示すブロツク図である。
【図5】本発明による受信配信装置を示す斜視図である。
【図6】他の実施の形態による衛星放送配信CATVシステムを示すブロツク図である。
【図7】他の実施の形態による受信配信装置を示すブロツク図である。
【図8】トランスポンダとCATVチヤンネルの関係を示す略線図である。
【符号の説明】
【0077】
1、2……衛星放送受信配信ケーブルシステム、10、11……受信配信装置、25A〜25N……チユーナ部、30A〜30C……パケツト選択部、35A〜35K……パケツト選択基板部、50、51……多重化部、60……変調基板、70A〜70M……変調部、80……ヘツドエンド部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の放送を多重化してなる放送波を受信し、上記放送を所定の放送システムに配信する情報中継装置において、
上記放送波から所定のトンスポンダによつて中継されたデータストリームを抽出するデータストリーム抽出手段と、
上記データストリーム抽出手段によつて抽出された上記データストリームを所定のパケツト抽出手段に割り当てる割当手段と、
上記データストリームの中から任意のパケツトを指定し取り出す上記パケツト抽出手段と、
上記抽出されたパケツトを上記所定の放送システムの所定のチヤンネルに送出する送出手段と
を具えることを特徴とする情報中継装置。
【請求項2】
上記情報中継装置は、
異なる複数の上記トランスポンダを介して中継された複数の放送波からそれぞれのデータストリームを抽出する複数の上記データストリーム抽出手段と、
上記所定の放送システムに配信する上記放送ごとに複数の上記パケツト抽出手段を個別に対応付ける上記割当手段と、
上記各パケツト抽出手段によつて抽出された複数放送のパケツトを再多重化して上記所定の放送システムの所定のチヤンネルに送出する上記送出手段と
を具えることを特徴とする請求項1に記載の情報中継装置。
【請求項3】
上記情報中継装置は、
上記放送波又は所定の放送源からの自主放送波を切り換えて上記パケツト抽出手段に入力する選択手段を具える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報中継装置。
【請求項4】
上記放送波の配信対象となる上記所定の放送システムは、
有線放送システムである
ことを特徴とする請求項1に記載の情報中継装置。
【請求項1】
複数の放送を多重化してなる放送波を受信し、上記放送を所定の放送システムに配信する情報中継装置において、
上記放送波から所定のトンスポンダによつて中継されたデータストリームを抽出するデータストリーム抽出手段と、
上記データストリーム抽出手段によつて抽出された上記データストリームを所定のパケツト抽出手段に割り当てる割当手段と、
上記データストリームの中から任意のパケツトを指定し取り出す上記パケツト抽出手段と、
上記抽出されたパケツトを上記所定の放送システムの所定のチヤンネルに送出する送出手段と
を具えることを特徴とする情報中継装置。
【請求項2】
上記情報中継装置は、
異なる複数の上記トランスポンダを介して中継された複数の放送波からそれぞれのデータストリームを抽出する複数の上記データストリーム抽出手段と、
上記所定の放送システムに配信する上記放送ごとに複数の上記パケツト抽出手段を個別に対応付ける上記割当手段と、
上記各パケツト抽出手段によつて抽出された複数放送のパケツトを再多重化して上記所定の放送システムの所定のチヤンネルに送出する上記送出手段と
を具えることを特徴とする請求項1に記載の情報中継装置。
【請求項3】
上記情報中継装置は、
上記放送波又は所定の放送源からの自主放送波を切り換えて上記パケツト抽出手段に入力する選択手段を具える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報中継装置。
【請求項4】
上記放送波の配信対象となる上記所定の放送システムは、
有線放送システムである
ことを特徴とする請求項1に記載の情報中継装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2007−235978(P2007−235978A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−85074(P2007−85074)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【分割の表示】特願平9−312501の分割
【原出願日】平成9年11月13日(1997.11.13)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【分割の表示】特願平9−312501の分割
【原出願日】平成9年11月13日(1997.11.13)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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